JP2004221751A - 画像信号処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】モニタでテレビ画像と、文字放送や操作情報といった文字記号図形表示を同時に観やすく映し出せるようにする。
【解決手段】画像縮小部25において、テレビ画像等の画像G10の中央より下側の部位を縮める。画像G10は、上記部位の走査線を減らすことで縮められる。走査線を減らす割合は、画像G10の最下部で最も高く、上側に向かうにつれて低くなるようにする。画像合成部22では、こうして設けられた余白G22に文字記号図形表示Dを重ねる。こうして形成された画像G30がモニタ3に出力される。
【選択図】 図2
【解決手段】画像縮小部25において、テレビ画像等の画像G10の中央より下側の部位を縮める。画像G10は、上記部位の走査線を減らすことで縮められる。走査線を減らす割合は、画像G10の最下部で最も高く、上側に向かうにつれて低くなるようにする。画像合成部22では、こうして設けられた余白G22に文字記号図形表示Dを重ねる。こうして形成された画像G30がモニタ3に出力される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ放送、記録媒体等から取得される画像と、モニタ等の視聴覚装置の操作に関する情報や文字放送を同一の画面で観ることができるように画像信号を処理する画像信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のテレビ受像機や録画再生装置といった画像信号処理装置では、視聴者がモニタでテレビ放送を視聴しながら、文字放送による表示や視聴覚機器の操作に係る情報の表示を読む場合、テレビ画像の画面の上端部か下端部に上記表示を上書きすることで映し出していた。しかし、この場合、テレビ放送の画像の、上書きされる部分は損なわれて観ることができなくなる上、上記表示も画像の色調によっては判読できなくなる場合があるという問題があった。
【0003】
テレビ放送の画像の全体を観ながら同じモニタ上で文字放送や操作情報の表示を読む方法として、例えばテレビ文字情報処理装置の画像圧縮回路で画像全体を縦横の倍率を揃えて縮小するようにして画像信号を変換し、この変換により設けられた余白に映像生成回路で上記表示を重ねてモニタでの出力を行なうという方法がある。(例えば特許文献1)
【0004】
【特許文献1】
特開2002−232800(第3頁、第4、5図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の場合、モニタ上に形成される余白は略L字型であり、例えば上記表示を画像の下側に表示する場合には、画像の横側の部分は無駄となる。それに加えて、テレビ画像は縮小された結果、視聴者にとって重要性の高い中央部が小さく映し出されて画像が観づらくなるという問題があった。
【0006】
本発明の課題は、モニタにテレビ画像と文字放送や操作情報の表示を同時に出力するとき、テレビ画像の全体を観やすく、且つ表示を容易に読み取ることのできる形態で出力を行なう画像信号処理装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、画像を与える信号を出力する画像信号処理装置(例えばテレビ放送受信装置1)において、
画像を与えるデータからなる第一画像信号を取得する画像信号取得部(例えばデコーダ20)と、
文字、記号、図形の少なくとも一つを含んでなる文字記号図形表示を与えるデータからなる表示信号を取得する表示信号取得部(例えば番組情報及び文字復調部17及びOSD処理部18)と、
前記第一画像信号が与える画像を上下方向に縮めて、余白を有する画像を与える第二画像信号を生成する画像縮小部(25)と、
前記第二画像信号が与える画像の余白に前記表示信号が与える文字記号図形表示を重ねてなる画像を与える第三画像信号を生成する画像合成部(22)とを備え、
前記画像縮小部は、前記第一画像信号が与える画像の中央よりも下側をなす走査線の数が減るように該第一画像信号のデータを減らして第二画像信号を生成するとともに、
前記画像縮小部が前記走査線の数を減らす割合は、前記第一画像信号が与える画像の最も下側の部位で最も高く設定され、該前記第一画像信号が与える画像の上側に向かうにつれて低く設定されることを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、テレビ画像と、文字放送や操作情報といった文字記号図形表示とを同一の画像として映し出す場合、画像信号処理装置では、画像信号取得部で取得された第一画像信号を画像縮小部で変換し、画像第一信号が与える画像を上下方向に縮めて、下部に余白を有する画像を与える第二画像信号に生成し、さらに画像合成部で、第二画像信号が与える画像の余白に文字記号図形表示が重ねられてなる画像を与える第三画像信号を生成する。
ここで、画像縮小部での変換は、第一画像信号が与える画像の中央よりも下側の走査線を減らすようにして、該第一画像信号のデータを減らすことで行なう。そして、走査線を減らす割合は、第一画像信号が与える画像の最下部で最も高く、上記画像の上側に向かうにつれて低くなるように設定される。
この様に、画像の走査線の削減は、テレビ画像等の第一画像信号が与える画像の中央よりも下側に限って行なわれるので、第一画像信号が与える画像において視聴者が最も高く重要性を感じる中央部に付いては縮小したり変形したりせずに、文字記号図形表示を読みやすい形態で重ねるための余白を画像に設けることができる。また、走査線を削減する割合は、第一画像信号が与える画像の最も下側で最も高く、上記画像の上側に向かうほど低いので、第一画像信号が与える画像において視聴者が重要性をあまり感じない下側に限って上下方向に大きく圧縮し、中央部に比較的近い部位についてはあまり変形させずに余白を画像に設けることができる。
このことにより、テレビ画像と文字放送や操作情報といった文字記号図形表示とを同時に画像としてモニタ等に出力するとき、テレビ画像の全体が視聴者にとって観やすいとともに、文字記号図形表示が読みやすい形態で画像を出力することができる。
また、余白を設けるための変換は、第一画像信号のデータに対応してモニタで画像を形成する走査線を減らすことで行なう。すなわち、減らす対象となる走査線に対応する一連のデータごとに削除を行なうことで、変換を行なう。この場合、変換に要するデータや演算の量を少なくすることができるので、容量の少ないメモリや演算速度の遅い演算回路を用いた場合でも、テレビ放送等のコマ送りに対応して速やかに画像に余白を設けることができる。
このことにより、全体を観やすい形態でテレビ画像等を変換し、変換された画像に文字記号図形表示を読みやすい形態で重ねて出力できる画像信号処理装置を安価に作製できる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、画像及び文字記号図形表示を与える信号を出力する画像信号処理装置(例えばテレビ放送受信装置1)において、
画像を与えるデータからなる第一画像信号を取得する画像信号取得部(例えばデコーダ20)と、
文字、記号、図形の少なくとも一つを含んでなる文字記号図形表示を与えるデータからなる表示信号を取得する表示信号取得部(例えば番組情報及び文字復調部17及びOSD処理部18)と、
前記第一画像信号が与える画像を上下方向に縮めて、余白を有する画像を与える第二画像信号を生成する画像縮小部(25)と、
前記第二画像信号が与える画像の余白に前記表示信号が与える文字記号図形表示を重ねてなる画像を与える第三画像信号を生成する画像合成部(22)とを備え、
前記画像縮小部は、前記第一画像信号が与える画像の中央よりも一端側のデータを減らして前記第二画像信号を生成するとともに、
前記画像縮小部がデータを減らす割合は、前記第一画像信号が与える画像の最も一端側の部位で最も高く設定され、該第一画像信号が与える画像の他端側に向かうにつれて低く設定されることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、画像縮小部において画像の中央よりも一端側のデータを減らし、第一画像信号が与える画像を一端部から他端部へ向かう方向に縮めることで、文字図形表示を読みやすくするための余白を有する画像を与える第二画像信号を生成する。ここで、第二画像信号の生成は、第一画像信号が与える画像の中央よりも一端側の部位に対応するデータを減らすことで行なうので、第一画像信号が与える画像において視聴者が最も高く重要性を感じる中央部を縮小したり変形したりせずに、文字記号図形表示を読みやすく重ねるための余白を画像に設けることができる。
また、データを削減する割合は、画像の最も一端側の部位で最も高く、他端側に向かうにつれて低くなるので、第一画像信号が与える画像において視聴者が重要性をあまり感じない端部については大きく圧縮し、比較的中央部に近い部分に付いてはあまり変形させずに余白を画像に設けることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像信号処理装置において、
前記画像縮小部は、前記第一画像信号が与える画像の中央よりも下側のデータを減らして、該第一画像信号が与える画像を上下方向に縮めて、余白を有する画像を与える第二画像信号を生成するとともに、
前記画像縮小部が前記走査線を削減する割合は、前記第一画像信号が与える画像の最も下側の部位で最も高く設定され、該第一画像信号が与える画像の上側に向かうにつれて低く設定されることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、第一画像信号が与える画像において、視聴者が最も重要性を感じない下端部に付いては大きく圧縮し、視聴者が最も高く重要性を感じる中央部については圧縮しないようにすることで、視聴者にとって見やすい形態で第一画像信号を変換し、文字記号図形表示を読みやすく重ねるための余白を設けることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の画像信号処理装置について、デジタル方式の放送電波を受信するテレビ放送受信装置1を例に取って説明する。
【0014】
テレビ放送受信装置1は、送信局(非図示)から送信される放送電波を受信し、この放送電波からテレビ番組の音声画像信号を取得して処理し、スピーカ2、モニタ3に出力する装置である。さらに、テレビ放送受信装置1は放送電波から文字番組に対応する文字信号、テレビ番組の放送スケジュール等を与える番組情報信号を取得したり、テレビ放送受信装置1、スピーカ2、モニタ3等の操作情報を表示するための操作情報信号を生成し、文字記号図形表示Dとして映し出せる形態でモニタ3に出力する。
【0015】
ここで、テレビ番組とは、公共放送や送信局が視聴者に提供する番組のうち、音声と画像を組み合わせて表現を行なう形態の番組の総称である。テレビ画像とは、テレビ番組の画像である。また、文字番組とは、文字、記号、図形の少なくとも一つを用いた表現により情報を表示する形態の番組の総称である。
文字番組としては、テレビ番組の台詞、ナレーション等、出演者が発する言葉に対応した字幕、スポーツ番組における選手データ、旅行番組における観光地データ等、テレビ番組の内容を深めた内容の字幕といった、テレビ番組と関連付けて送られる番組や、テレビ番組の内容とは関係なく視聴者によって選択される短信ニュース、災害情報、交通情報、気象情報、株式情報といった番組が含まれる。
操作情報とは、テレビ放送受信装置1や、テレビ放送受信装置1に接続され、音声画像信号、文字信号、番組情報信号の出入力に関係するスピーカ2、モニタ3等の機器(以下、視聴覚機器類と総称)の状態や、視聴者が視聴覚機器類を操作した際の操作内容に係る情報である。操作情報には、テレビ放送受信装置1で選択されるチャンネル、スピーカ2の音量、モニタ3の明度、コントラストといった情報が含まれる。
【0016】
図1に示すように、テレビ放送受信装置1は、テレビアンテナ11、チューナ12、復調部及びFEC部13、デスクランブラ14、デマルチプレクサ15、メモリ16、番組情報及び文字復調部17、OSD処理部18、HDD19、デコーダ20、フレームメモリ21、画像合成部22、CPU23、操作部24、画像縮小部25等を備えて構成される。
【0017】
テレビアンテナ11はデジタル放送の送信局から送信される放送信号を受信する。上記放送信号は、音声画像信号、文字信号、番組情報信号を含んで構成される。
【0018】
チューナ12は、テレビアンテナ11により受信された放送信号の中から特定のチャンネルの放送信号を選択し、復調及びFEC部13に出力する。
【0019】
復調部及びFEC(Forward Error Correction)部13は、チューナ12から入力された放送信号を復調した後、誤り訂正処理を施してデスクランブラ14及びデマルチプレクサ15に出力する。
デスクランブラ14は、復調部及びFEC部13で復調された放送信号が視聴契約を要する有料チャンネルの放送信号であり、放送信号に不正視聴防止用のスクランブル信号が付加されている場合にこのスクランブル信号を解除する。デスクランブラ14は、メモリ16に記憶されている視聴契約情報を参照してスクランブル信号が付加されている放送信号が、視聴契約が結ばれている放送の放送信号であるか否かを判定し、視聴契約が結ばれている場合にはスクランブル信号を解除してデマルチプレクサ15に出力する。
【0020】
デマルチプレクサ15は、復調された放送信号から音声映像信号、番組情報信号、文字信号をそれぞれ抽出する。ここで、音声映像信号は、テレビ番組の音声や映像を与える信号であり、デジタル音声信号とデジタル映像信号からなる。音声映像信号からさらにデジタル映像信号とデジタル音声信号とを分離抽出する。次いで、デマルチプレクサ15はデジタル音声信号、デジタル映像信号をデコーダ20に出力し、番組情報信号、文字信号を番組情報及び文字復調部17に出力する。
【0021】
デコーダ20は画像信号取得部である。デコーダ20はデマルチプレクサ15から入力したデジタル音声信号をアナログ音声信号にデコードして、スピーカ2に出力する。また、デマルチプレクサ15から入力したデジタル映像信号を展開、デコードしてRGB信号(第一画像信号)を取得するとともに、このRGB信号をフレームメモリ21に出力する。
【0022】
フレームメモリ21は、デコーダ20から入力されるRGB信号を1フレーム分格納して、画像縮小部25に出力する。
【0023】
画像縮小部25はCPU23から画像圧縮指示のないときにはフレームメモリ21から入力したRGB信号をそのまま画像合成部22に出力する。また、CPU23から圧縮指示があるときには上記RGB信号を変換し、画像G10が上下方向に縮められてなるテレビ画像領域G21と、テレビ画像領域G21の下側に位置する余白G22とを有する画像G20に対応するRGB信号を第二画像信号として生成して画像合成部22に出力する。
【0024】
番組情報及び文字復調部17は表示信号取得部である。番組情報及び文字復調部17はデマルチプレクサ15から入力される番組情報信号や文字信号を復調することにより、番組情報信号や文字信号を表示信号として取得してメモリ16に出力する。
【0025】
メモリ16は不揮発性の半導体メモリにより構成されており、システムプログラム、当該システムに対応する各種処理プログラム及び各種処理プログラムで処理されたデータ等が記憶されている。
【0026】
具体的には、メモリ16は、有料チャンネルの視聴契約に関する視聴契約情報、番組情報及び文字復調部17により復調され入力される番組情報信号及び文字信号、CPU23がテレビ放送受信装置1の各部を制御するための制御プログラム、制御プログラム生成処理プログラム等を記憶する。メモリ16は、CPU23からの指示に従って、番組情報信号や文字信号をOSD処理部18に出力する。また、メモリ16は、CPU23で生成された制御プログラムが入力されると、この入力された制御プログラムによってメモリ16内に既存の制御プログラムを更新する。
【0027】
OSD(On Screen Display)処理部18は表示信号取得部である。OSD処理部18はテレビ放送受信装置1で選択するチャンネルや、スピーカ2の音量といった視聴覚機器類に係るパラメータを確認したり変更したりするための操作を操作部24を用いて行なった時に、確認、変更するパラメータを文字、記号、図形を用いて表示するための操作情報信号を生成することで、この操作情報信号を表示信号として取得する。
また、視聴者が番組情報、文字放送、操作情報信号のいずれかの表示する操作を操作部24を用いて行なったとき、視聴者が選択した情報に対応した表示信号を生成するか、若しくはメモリ16から読み出すかして、図2(d)の文字記号図形表示Dとして映し出せる形態に変換するとともに、画像合成部22に出力する。
【0028】
画像合成部22は画像縮小部25から入力したRGB信号を、ビデオ信号にダウンコンバートしてモニタ3に出力する。ここで、表示信号がOSD処理部18から入力しているときには、画像縮小部25から出力されたRGB信号と、OSD処理部18から入力した表示信号に基づき、画像G20の余白G22に文字記号図形表示Dが重ねられた形態の画像G30を与えるビデオ信号を生成して第三画像信号としてモニタ3に向けて出力する。
【0029】
CPU(Central Processing Unit)23は、メモリ16に記憶されているシステムプログラムや制御プログラムに従って、テレビ放送受信装置1の各部を集中制御する。また、CPU23は、操作部24から入力される指示データに基づく処理を実行するとともに、各種処理の処理結果をメモリ16内の所定の保存先に保存させる。更に、CPU23は、メモリ16に格納された制御プログラムを利用して制御プログラム生成処理を実行する。
【0030】
操作部24は、操作パネルやリモコン(図示省略)等の入力素子を備えている。ユーザがこれらの入力素子を用いてカーソル操作、アイコン指定、数字入力といった操作を行うことによって、番組の再生、停止、録画、予約等の各種処理の実行を指示する指示データが入力され、操作部24は、入力された指示データをCPU23に出力する。
【0031】
次に、本実施の形態におけるテレビ放送受信装置1で文字記号図形表示Dが重ねられた画像G30を形成する手順について説明する。
【0032】
モニタ3に文字記号図形表示Dを映し出さないときには、デコーダ20で取得され、図2(a)に示すような画像G10を与えるRGB信号(第一画像信号)は、画像縮小部25で変換されることなく画像合成部でビデオ信号に変換される。こうしてモニタ3に画像G10が映し出される。
【0033】
視聴者が操作部24を用い、文字記号図形表示Dをモニタ3で映し出すための操作を行なうと、CPU23からOSD処理部18に表示信号出力指示が出される。表示信号出力指示を受けて、OSD処理部18は視聴者が選択した情報に対応した表示信号を画像合成部22に出力する。
【0034】
これと併行して、CPU23は画像縮小部25に画像圧縮指示を出す。このとき、画像縮小部25は、フレームメモリ21から入力したRGB信号を変換して画像G10が上下方向に縮められた形態のテレビ画像領域G21と、テレビ画像領域G21の下側の余白G22とからなる画像G20を与えるRGB信号(第二画像信号)を生成する。
上記変換のとき、画像G10の上部と中央部については縮めず、下側について縮めるようにしてRGB信号を変換する。ここで、RGB信号の変換のし方を図2を参照して説明する。
【0035】
図2(a)に示す画像G10は、中央部から下端部にわたる部分を占め、ローマ字の「A」に似た形状の図形F11と、中央部の左側に位置する円形F12と、右下端部を占める円形F13で構成される。ここで、円形F13を拡大したものを図3(a)に示す。
RGB信号の変換は、図2(b)に示すように、縮め対象領域G11をなす走査線を減らすようにして、画像G10を与えるRGB信号のデータを減らすことで行なう。具体的には、モニタ3で画像G10を形成する走査線のなかから余白G20を設けるために減らす対象とする走査線を決定し、減らす対象の走査線ごとに対応する一連のデータを削除することでRGB信号の変換が進行する。減らす対象となる走査線の割合は、縮め対象領域G11の最下部で最も高く設定される。そして上記割合は上側に行く程低く設定され、縮め対象領域G11の最上部で最も低く設定される。すなわち、画像G10の最下部では、上下方向に縮める割合である圧縮率は最も高く設定されるとともに、圧縮率は画像G10の上側に向かうほど圧縮率は低くなり、縮め対象領域G11の最上部では圧縮率は最も低く設定される。ここで、最下部から最上部に至るまでの圧縮率の変動の仕方は設計事項であり、例えば直線的な形態としても良いし、それ以外の形態でも良い。
【0036】
上述の変換によって生成されたRGB信号に対応する画像G20は図2(c)の様になる。画像G10の変換により形成されるテレビ画像領域G21において、図形F11に対応する図形F21は、上側の形状はF11に較べて変化せず、縮め対象領域G11にかかった下側は上下方向につぶれた形状となる。また、円形F12に対応する図形F22は、円形F12と同一形状である。さらに、円形F13に対応する図形F23は上下方向につぶれた形状となる。ここで、図形F23は、図3(b)に示すように、上側に較べて下側がより大きくつぶれた形状となる。
こうして、余白G22が画像G20の下側の部位に空白として形成される。この余白G22の大きさは、テレビ画像領域G21と文字記号図形表示Dの観やすさを考慮して設定される。また、画像G10において、縮め対象領域G11の大きさ及び走査線を削減する割合は、余白G22の大きさと、テレビ画像領域G21の観やすさを考慮して設定される。
【0037】
画像G20を与えるRGB信号は、画像合成部22に出力される。画像合成部22では、画像G20の余白G22に文字記号図形表示Dを重ねることを経て、画像G30に相当するビデオ信号(第三画像信号)を生成してモニタ3に出力する。
【0038】
この様に、テレビ放送受信装置1において、テレビ画像等の画像G10の画像の中央より下側に限って走査線を減らすようにデータを減らすことで、テレビ画像等の一部を削除せずに、文字記号図形表示Dを読みやすくするための余白G22を設けることができる。よって、視聴者は画像G10の変換を経て生成された画像G30を観ることで、テレビ画像等全体の情報を得られるとともに、文字記号図形表示Dを容易に読むことができる。
また、画像G10の変換によって、視聴者にとって重要性の高い中央部が縮小されたり変形したりすることはない。それに加えて、画像G10の変換は、走査線を減らす割合を最下部で最高として上側ほど低くするので、画像G10の中央付近についてはあまり縮まない。よって、視聴者にとってテレビ画像全体を観やすい形態で余白G22を設けることができる。
【0039】
また、画像G10の変換は、走査線を減らすようにして行なうので、変換に要するデータや演算の量を少なくすることができる。よって、画像縮小部25のメモリの容量が少なかったり演算速度が遅かったりする場合でも、テレビ番組のコマ送りに対応して速やかに画像G10を変換し、余白G22を設けることができる。
このことにより、画像G30を、テレビ画像等の全体が観やすく、文字記号図形表示Dが読みやすい形態でを出力できるテレビ放送受信装置1を安価に作製できる。
【0040】
なお、本発明に係る画像信号処理装置は上述のテレビ放送受信装置1に限らない。本発明にかかる画像信号処理装置は、第一画像信号をアナログ放送から取得しても良いし、ビデオテープやDVD(Digital Versatile Disc)といった記録媒体から取得しても良いし、公共放送、商業放送といった放送以外の、例えば監視カメラ等のテレビカメラから取得してもよい。また、画像信号処理装置は、第三画像信号を上記記録媒体に記録する形態としてもよい。
【0041】
また、画像信号処理装置は、画像G10の変換を、中央より上側の部位について走査線を減らすように行なってもよい。この場合、走査線を減らす割合は画像G10の最上部で最も高く、下側に行くほど低く設定される。また、変換によって設けられる余白G22は、画像G20の下側に設けられても良いし、上側に設けられてもよい。また、画像信号処理装置が画像G10において走査線を削減する範囲及び余白G22を設ける位置は、視聴者が選択できる構成としてもよい。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、画像信号処理装置において、視聴者はテレビ放送等の画像の略全体を、画像の中央の縮小、変形を伴なわない観やすい形態で観ながら、文字放送や視聴覚機器の操作情報といった文字記号図形表示を容易に読み取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るテレビ放送受信装置1の概略を示すブロック図である。
【図2】本発明に示すテレビ放送受信装置1で、画像G10と文字記号図形表示Dを一つの画面で表示するための処理過程を示す図である。
【図3】図2における円形F13及び図形F23の拡大図である。
【符号の説明】
1 テレビ放送受信装置(画像信号処理装置)
2 スピーカ
3 モニタ
12 チューナ
13 復調部及びFEC部
15 デマルチプレクサ
16 メモリ
17 番組情報及び文字復調部(表示信号取得部)
18 OSD処理部(表示信号取得部)
20 デコーダ(画像信号取得部)
22 画像合成部
24 操作部
25 画像縮小部
D 文字記号図形表示
G10、G20、G30 画像
G11 縮め対象領域
G21 テレビ画像領域
G22 余白
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ放送、記録媒体等から取得される画像と、モニタ等の視聴覚装置の操作に関する情報や文字放送を同一の画面で観ることができるように画像信号を処理する画像信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のテレビ受像機や録画再生装置といった画像信号処理装置では、視聴者がモニタでテレビ放送を視聴しながら、文字放送による表示や視聴覚機器の操作に係る情報の表示を読む場合、テレビ画像の画面の上端部か下端部に上記表示を上書きすることで映し出していた。しかし、この場合、テレビ放送の画像の、上書きされる部分は損なわれて観ることができなくなる上、上記表示も画像の色調によっては判読できなくなる場合があるという問題があった。
【0003】
テレビ放送の画像の全体を観ながら同じモニタ上で文字放送や操作情報の表示を読む方法として、例えばテレビ文字情報処理装置の画像圧縮回路で画像全体を縦横の倍率を揃えて縮小するようにして画像信号を変換し、この変換により設けられた余白に映像生成回路で上記表示を重ねてモニタでの出力を行なうという方法がある。(例えば特許文献1)
【0004】
【特許文献1】
特開2002−232800(第3頁、第4、5図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の場合、モニタ上に形成される余白は略L字型であり、例えば上記表示を画像の下側に表示する場合には、画像の横側の部分は無駄となる。それに加えて、テレビ画像は縮小された結果、視聴者にとって重要性の高い中央部が小さく映し出されて画像が観づらくなるという問題があった。
【0006】
本発明の課題は、モニタにテレビ画像と文字放送や操作情報の表示を同時に出力するとき、テレビ画像の全体を観やすく、且つ表示を容易に読み取ることのできる形態で出力を行なう画像信号処理装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、画像を与える信号を出力する画像信号処理装置(例えばテレビ放送受信装置1)において、
画像を与えるデータからなる第一画像信号を取得する画像信号取得部(例えばデコーダ20)と、
文字、記号、図形の少なくとも一つを含んでなる文字記号図形表示を与えるデータからなる表示信号を取得する表示信号取得部(例えば番組情報及び文字復調部17及びOSD処理部18)と、
前記第一画像信号が与える画像を上下方向に縮めて、余白を有する画像を与える第二画像信号を生成する画像縮小部(25)と、
前記第二画像信号が与える画像の余白に前記表示信号が与える文字記号図形表示を重ねてなる画像を与える第三画像信号を生成する画像合成部(22)とを備え、
前記画像縮小部は、前記第一画像信号が与える画像の中央よりも下側をなす走査線の数が減るように該第一画像信号のデータを減らして第二画像信号を生成するとともに、
前記画像縮小部が前記走査線の数を減らす割合は、前記第一画像信号が与える画像の最も下側の部位で最も高く設定され、該前記第一画像信号が与える画像の上側に向かうにつれて低く設定されることを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、テレビ画像と、文字放送や操作情報といった文字記号図形表示とを同一の画像として映し出す場合、画像信号処理装置では、画像信号取得部で取得された第一画像信号を画像縮小部で変換し、画像第一信号が与える画像を上下方向に縮めて、下部に余白を有する画像を与える第二画像信号に生成し、さらに画像合成部で、第二画像信号が与える画像の余白に文字記号図形表示が重ねられてなる画像を与える第三画像信号を生成する。
ここで、画像縮小部での変換は、第一画像信号が与える画像の中央よりも下側の走査線を減らすようにして、該第一画像信号のデータを減らすことで行なう。そして、走査線を減らす割合は、第一画像信号が与える画像の最下部で最も高く、上記画像の上側に向かうにつれて低くなるように設定される。
この様に、画像の走査線の削減は、テレビ画像等の第一画像信号が与える画像の中央よりも下側に限って行なわれるので、第一画像信号が与える画像において視聴者が最も高く重要性を感じる中央部に付いては縮小したり変形したりせずに、文字記号図形表示を読みやすい形態で重ねるための余白を画像に設けることができる。また、走査線を削減する割合は、第一画像信号が与える画像の最も下側で最も高く、上記画像の上側に向かうほど低いので、第一画像信号が与える画像において視聴者が重要性をあまり感じない下側に限って上下方向に大きく圧縮し、中央部に比較的近い部位についてはあまり変形させずに余白を画像に設けることができる。
このことにより、テレビ画像と文字放送や操作情報といった文字記号図形表示とを同時に画像としてモニタ等に出力するとき、テレビ画像の全体が視聴者にとって観やすいとともに、文字記号図形表示が読みやすい形態で画像を出力することができる。
また、余白を設けるための変換は、第一画像信号のデータに対応してモニタで画像を形成する走査線を減らすことで行なう。すなわち、減らす対象となる走査線に対応する一連のデータごとに削除を行なうことで、変換を行なう。この場合、変換に要するデータや演算の量を少なくすることができるので、容量の少ないメモリや演算速度の遅い演算回路を用いた場合でも、テレビ放送等のコマ送りに対応して速やかに画像に余白を設けることができる。
このことにより、全体を観やすい形態でテレビ画像等を変換し、変換された画像に文字記号図形表示を読みやすい形態で重ねて出力できる画像信号処理装置を安価に作製できる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、画像及び文字記号図形表示を与える信号を出力する画像信号処理装置(例えばテレビ放送受信装置1)において、
画像を与えるデータからなる第一画像信号を取得する画像信号取得部(例えばデコーダ20)と、
文字、記号、図形の少なくとも一つを含んでなる文字記号図形表示を与えるデータからなる表示信号を取得する表示信号取得部(例えば番組情報及び文字復調部17及びOSD処理部18)と、
前記第一画像信号が与える画像を上下方向に縮めて、余白を有する画像を与える第二画像信号を生成する画像縮小部(25)と、
前記第二画像信号が与える画像の余白に前記表示信号が与える文字記号図形表示を重ねてなる画像を与える第三画像信号を生成する画像合成部(22)とを備え、
前記画像縮小部は、前記第一画像信号が与える画像の中央よりも一端側のデータを減らして前記第二画像信号を生成するとともに、
前記画像縮小部がデータを減らす割合は、前記第一画像信号が与える画像の最も一端側の部位で最も高く設定され、該第一画像信号が与える画像の他端側に向かうにつれて低く設定されることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、画像縮小部において画像の中央よりも一端側のデータを減らし、第一画像信号が与える画像を一端部から他端部へ向かう方向に縮めることで、文字図形表示を読みやすくするための余白を有する画像を与える第二画像信号を生成する。ここで、第二画像信号の生成は、第一画像信号が与える画像の中央よりも一端側の部位に対応するデータを減らすことで行なうので、第一画像信号が与える画像において視聴者が最も高く重要性を感じる中央部を縮小したり変形したりせずに、文字記号図形表示を読みやすく重ねるための余白を画像に設けることができる。
また、データを削減する割合は、画像の最も一端側の部位で最も高く、他端側に向かうにつれて低くなるので、第一画像信号が与える画像において視聴者が重要性をあまり感じない端部については大きく圧縮し、比較的中央部に近い部分に付いてはあまり変形させずに余白を画像に設けることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像信号処理装置において、
前記画像縮小部は、前記第一画像信号が与える画像の中央よりも下側のデータを減らして、該第一画像信号が与える画像を上下方向に縮めて、余白を有する画像を与える第二画像信号を生成するとともに、
前記画像縮小部が前記走査線を削減する割合は、前記第一画像信号が与える画像の最も下側の部位で最も高く設定され、該第一画像信号が与える画像の上側に向かうにつれて低く設定されることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、第一画像信号が与える画像において、視聴者が最も重要性を感じない下端部に付いては大きく圧縮し、視聴者が最も高く重要性を感じる中央部については圧縮しないようにすることで、視聴者にとって見やすい形態で第一画像信号を変換し、文字記号図形表示を読みやすく重ねるための余白を設けることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の画像信号処理装置について、デジタル方式の放送電波を受信するテレビ放送受信装置1を例に取って説明する。
【0014】
テレビ放送受信装置1は、送信局(非図示)から送信される放送電波を受信し、この放送電波からテレビ番組の音声画像信号を取得して処理し、スピーカ2、モニタ3に出力する装置である。さらに、テレビ放送受信装置1は放送電波から文字番組に対応する文字信号、テレビ番組の放送スケジュール等を与える番組情報信号を取得したり、テレビ放送受信装置1、スピーカ2、モニタ3等の操作情報を表示するための操作情報信号を生成し、文字記号図形表示Dとして映し出せる形態でモニタ3に出力する。
【0015】
ここで、テレビ番組とは、公共放送や送信局が視聴者に提供する番組のうち、音声と画像を組み合わせて表現を行なう形態の番組の総称である。テレビ画像とは、テレビ番組の画像である。また、文字番組とは、文字、記号、図形の少なくとも一つを用いた表現により情報を表示する形態の番組の総称である。
文字番組としては、テレビ番組の台詞、ナレーション等、出演者が発する言葉に対応した字幕、スポーツ番組における選手データ、旅行番組における観光地データ等、テレビ番組の内容を深めた内容の字幕といった、テレビ番組と関連付けて送られる番組や、テレビ番組の内容とは関係なく視聴者によって選択される短信ニュース、災害情報、交通情報、気象情報、株式情報といった番組が含まれる。
操作情報とは、テレビ放送受信装置1や、テレビ放送受信装置1に接続され、音声画像信号、文字信号、番組情報信号の出入力に関係するスピーカ2、モニタ3等の機器(以下、視聴覚機器類と総称)の状態や、視聴者が視聴覚機器類を操作した際の操作内容に係る情報である。操作情報には、テレビ放送受信装置1で選択されるチャンネル、スピーカ2の音量、モニタ3の明度、コントラストといった情報が含まれる。
【0016】
図1に示すように、テレビ放送受信装置1は、テレビアンテナ11、チューナ12、復調部及びFEC部13、デスクランブラ14、デマルチプレクサ15、メモリ16、番組情報及び文字復調部17、OSD処理部18、HDD19、デコーダ20、フレームメモリ21、画像合成部22、CPU23、操作部24、画像縮小部25等を備えて構成される。
【0017】
テレビアンテナ11はデジタル放送の送信局から送信される放送信号を受信する。上記放送信号は、音声画像信号、文字信号、番組情報信号を含んで構成される。
【0018】
チューナ12は、テレビアンテナ11により受信された放送信号の中から特定のチャンネルの放送信号を選択し、復調及びFEC部13に出力する。
【0019】
復調部及びFEC(Forward Error Correction)部13は、チューナ12から入力された放送信号を復調した後、誤り訂正処理を施してデスクランブラ14及びデマルチプレクサ15に出力する。
デスクランブラ14は、復調部及びFEC部13で復調された放送信号が視聴契約を要する有料チャンネルの放送信号であり、放送信号に不正視聴防止用のスクランブル信号が付加されている場合にこのスクランブル信号を解除する。デスクランブラ14は、メモリ16に記憶されている視聴契約情報を参照してスクランブル信号が付加されている放送信号が、視聴契約が結ばれている放送の放送信号であるか否かを判定し、視聴契約が結ばれている場合にはスクランブル信号を解除してデマルチプレクサ15に出力する。
【0020】
デマルチプレクサ15は、復調された放送信号から音声映像信号、番組情報信号、文字信号をそれぞれ抽出する。ここで、音声映像信号は、テレビ番組の音声や映像を与える信号であり、デジタル音声信号とデジタル映像信号からなる。音声映像信号からさらにデジタル映像信号とデジタル音声信号とを分離抽出する。次いで、デマルチプレクサ15はデジタル音声信号、デジタル映像信号をデコーダ20に出力し、番組情報信号、文字信号を番組情報及び文字復調部17に出力する。
【0021】
デコーダ20は画像信号取得部である。デコーダ20はデマルチプレクサ15から入力したデジタル音声信号をアナログ音声信号にデコードして、スピーカ2に出力する。また、デマルチプレクサ15から入力したデジタル映像信号を展開、デコードしてRGB信号(第一画像信号)を取得するとともに、このRGB信号をフレームメモリ21に出力する。
【0022】
フレームメモリ21は、デコーダ20から入力されるRGB信号を1フレーム分格納して、画像縮小部25に出力する。
【0023】
画像縮小部25はCPU23から画像圧縮指示のないときにはフレームメモリ21から入力したRGB信号をそのまま画像合成部22に出力する。また、CPU23から圧縮指示があるときには上記RGB信号を変換し、画像G10が上下方向に縮められてなるテレビ画像領域G21と、テレビ画像領域G21の下側に位置する余白G22とを有する画像G20に対応するRGB信号を第二画像信号として生成して画像合成部22に出力する。
【0024】
番組情報及び文字復調部17は表示信号取得部である。番組情報及び文字復調部17はデマルチプレクサ15から入力される番組情報信号や文字信号を復調することにより、番組情報信号や文字信号を表示信号として取得してメモリ16に出力する。
【0025】
メモリ16は不揮発性の半導体メモリにより構成されており、システムプログラム、当該システムに対応する各種処理プログラム及び各種処理プログラムで処理されたデータ等が記憶されている。
【0026】
具体的には、メモリ16は、有料チャンネルの視聴契約に関する視聴契約情報、番組情報及び文字復調部17により復調され入力される番組情報信号及び文字信号、CPU23がテレビ放送受信装置1の各部を制御するための制御プログラム、制御プログラム生成処理プログラム等を記憶する。メモリ16は、CPU23からの指示に従って、番組情報信号や文字信号をOSD処理部18に出力する。また、メモリ16は、CPU23で生成された制御プログラムが入力されると、この入力された制御プログラムによってメモリ16内に既存の制御プログラムを更新する。
【0027】
OSD(On Screen Display)処理部18は表示信号取得部である。OSD処理部18はテレビ放送受信装置1で選択するチャンネルや、スピーカ2の音量といった視聴覚機器類に係るパラメータを確認したり変更したりするための操作を操作部24を用いて行なった時に、確認、変更するパラメータを文字、記号、図形を用いて表示するための操作情報信号を生成することで、この操作情報信号を表示信号として取得する。
また、視聴者が番組情報、文字放送、操作情報信号のいずれかの表示する操作を操作部24を用いて行なったとき、視聴者が選択した情報に対応した表示信号を生成するか、若しくはメモリ16から読み出すかして、図2(d)の文字記号図形表示Dとして映し出せる形態に変換するとともに、画像合成部22に出力する。
【0028】
画像合成部22は画像縮小部25から入力したRGB信号を、ビデオ信号にダウンコンバートしてモニタ3に出力する。ここで、表示信号がOSD処理部18から入力しているときには、画像縮小部25から出力されたRGB信号と、OSD処理部18から入力した表示信号に基づき、画像G20の余白G22に文字記号図形表示Dが重ねられた形態の画像G30を与えるビデオ信号を生成して第三画像信号としてモニタ3に向けて出力する。
【0029】
CPU(Central Processing Unit)23は、メモリ16に記憶されているシステムプログラムや制御プログラムに従って、テレビ放送受信装置1の各部を集中制御する。また、CPU23は、操作部24から入力される指示データに基づく処理を実行するとともに、各種処理の処理結果をメモリ16内の所定の保存先に保存させる。更に、CPU23は、メモリ16に格納された制御プログラムを利用して制御プログラム生成処理を実行する。
【0030】
操作部24は、操作パネルやリモコン(図示省略)等の入力素子を備えている。ユーザがこれらの入力素子を用いてカーソル操作、アイコン指定、数字入力といった操作を行うことによって、番組の再生、停止、録画、予約等の各種処理の実行を指示する指示データが入力され、操作部24は、入力された指示データをCPU23に出力する。
【0031】
次に、本実施の形態におけるテレビ放送受信装置1で文字記号図形表示Dが重ねられた画像G30を形成する手順について説明する。
【0032】
モニタ3に文字記号図形表示Dを映し出さないときには、デコーダ20で取得され、図2(a)に示すような画像G10を与えるRGB信号(第一画像信号)は、画像縮小部25で変換されることなく画像合成部でビデオ信号に変換される。こうしてモニタ3に画像G10が映し出される。
【0033】
視聴者が操作部24を用い、文字記号図形表示Dをモニタ3で映し出すための操作を行なうと、CPU23からOSD処理部18に表示信号出力指示が出される。表示信号出力指示を受けて、OSD処理部18は視聴者が選択した情報に対応した表示信号を画像合成部22に出力する。
【0034】
これと併行して、CPU23は画像縮小部25に画像圧縮指示を出す。このとき、画像縮小部25は、フレームメモリ21から入力したRGB信号を変換して画像G10が上下方向に縮められた形態のテレビ画像領域G21と、テレビ画像領域G21の下側の余白G22とからなる画像G20を与えるRGB信号(第二画像信号)を生成する。
上記変換のとき、画像G10の上部と中央部については縮めず、下側について縮めるようにしてRGB信号を変換する。ここで、RGB信号の変換のし方を図2を参照して説明する。
【0035】
図2(a)に示す画像G10は、中央部から下端部にわたる部分を占め、ローマ字の「A」に似た形状の図形F11と、中央部の左側に位置する円形F12と、右下端部を占める円形F13で構成される。ここで、円形F13を拡大したものを図3(a)に示す。
RGB信号の変換は、図2(b)に示すように、縮め対象領域G11をなす走査線を減らすようにして、画像G10を与えるRGB信号のデータを減らすことで行なう。具体的には、モニタ3で画像G10を形成する走査線のなかから余白G20を設けるために減らす対象とする走査線を決定し、減らす対象の走査線ごとに対応する一連のデータを削除することでRGB信号の変換が進行する。減らす対象となる走査線の割合は、縮め対象領域G11の最下部で最も高く設定される。そして上記割合は上側に行く程低く設定され、縮め対象領域G11の最上部で最も低く設定される。すなわち、画像G10の最下部では、上下方向に縮める割合である圧縮率は最も高く設定されるとともに、圧縮率は画像G10の上側に向かうほど圧縮率は低くなり、縮め対象領域G11の最上部では圧縮率は最も低く設定される。ここで、最下部から最上部に至るまでの圧縮率の変動の仕方は設計事項であり、例えば直線的な形態としても良いし、それ以外の形態でも良い。
【0036】
上述の変換によって生成されたRGB信号に対応する画像G20は図2(c)の様になる。画像G10の変換により形成されるテレビ画像領域G21において、図形F11に対応する図形F21は、上側の形状はF11に較べて変化せず、縮め対象領域G11にかかった下側は上下方向につぶれた形状となる。また、円形F12に対応する図形F22は、円形F12と同一形状である。さらに、円形F13に対応する図形F23は上下方向につぶれた形状となる。ここで、図形F23は、図3(b)に示すように、上側に較べて下側がより大きくつぶれた形状となる。
こうして、余白G22が画像G20の下側の部位に空白として形成される。この余白G22の大きさは、テレビ画像領域G21と文字記号図形表示Dの観やすさを考慮して設定される。また、画像G10において、縮め対象領域G11の大きさ及び走査線を削減する割合は、余白G22の大きさと、テレビ画像領域G21の観やすさを考慮して設定される。
【0037】
画像G20を与えるRGB信号は、画像合成部22に出力される。画像合成部22では、画像G20の余白G22に文字記号図形表示Dを重ねることを経て、画像G30に相当するビデオ信号(第三画像信号)を生成してモニタ3に出力する。
【0038】
この様に、テレビ放送受信装置1において、テレビ画像等の画像G10の画像の中央より下側に限って走査線を減らすようにデータを減らすことで、テレビ画像等の一部を削除せずに、文字記号図形表示Dを読みやすくするための余白G22を設けることができる。よって、視聴者は画像G10の変換を経て生成された画像G30を観ることで、テレビ画像等全体の情報を得られるとともに、文字記号図形表示Dを容易に読むことができる。
また、画像G10の変換によって、視聴者にとって重要性の高い中央部が縮小されたり変形したりすることはない。それに加えて、画像G10の変換は、走査線を減らす割合を最下部で最高として上側ほど低くするので、画像G10の中央付近についてはあまり縮まない。よって、視聴者にとってテレビ画像全体を観やすい形態で余白G22を設けることができる。
【0039】
また、画像G10の変換は、走査線を減らすようにして行なうので、変換に要するデータや演算の量を少なくすることができる。よって、画像縮小部25のメモリの容量が少なかったり演算速度が遅かったりする場合でも、テレビ番組のコマ送りに対応して速やかに画像G10を変換し、余白G22を設けることができる。
このことにより、画像G30を、テレビ画像等の全体が観やすく、文字記号図形表示Dが読みやすい形態でを出力できるテレビ放送受信装置1を安価に作製できる。
【0040】
なお、本発明に係る画像信号処理装置は上述のテレビ放送受信装置1に限らない。本発明にかかる画像信号処理装置は、第一画像信号をアナログ放送から取得しても良いし、ビデオテープやDVD(Digital Versatile Disc)といった記録媒体から取得しても良いし、公共放送、商業放送といった放送以外の、例えば監視カメラ等のテレビカメラから取得してもよい。また、画像信号処理装置は、第三画像信号を上記記録媒体に記録する形態としてもよい。
【0041】
また、画像信号処理装置は、画像G10の変換を、中央より上側の部位について走査線を減らすように行なってもよい。この場合、走査線を減らす割合は画像G10の最上部で最も高く、下側に行くほど低く設定される。また、変換によって設けられる余白G22は、画像G20の下側に設けられても良いし、上側に設けられてもよい。また、画像信号処理装置が画像G10において走査線を削減する範囲及び余白G22を設ける位置は、視聴者が選択できる構成としてもよい。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、画像信号処理装置において、視聴者はテレビ放送等の画像の略全体を、画像の中央の縮小、変形を伴なわない観やすい形態で観ながら、文字放送や視聴覚機器の操作情報といった文字記号図形表示を容易に読み取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るテレビ放送受信装置1の概略を示すブロック図である。
【図2】本発明に示すテレビ放送受信装置1で、画像G10と文字記号図形表示Dを一つの画面で表示するための処理過程を示す図である。
【図3】図2における円形F13及び図形F23の拡大図である。
【符号の説明】
1 テレビ放送受信装置(画像信号処理装置)
2 スピーカ
3 モニタ
12 チューナ
13 復調部及びFEC部
15 デマルチプレクサ
16 メモリ
17 番組情報及び文字復調部(表示信号取得部)
18 OSD処理部(表示信号取得部)
20 デコーダ(画像信号取得部)
22 画像合成部
24 操作部
25 画像縮小部
D 文字記号図形表示
G10、G20、G30 画像
G11 縮め対象領域
G21 テレビ画像領域
G22 余白
Claims (3)
- 画像を与える信号を出力する画像信号処理装置において、
画像を与えるデータからなる第一画像信号を取得する画像信号取得部と、
文字、記号、図形の少なくとも一つを含んでなる文字記号図形表示を与えるデータからなる表示信号を取得する表示信号取得部と、
前記第一画像信号が与える画像を上下方向に縮めて、余白を有する画像を与える第二画像信号を生成する画像縮小部と、
前記第二画像信号が与える画像の余白に前記表示信号が与える文字記号図形表示を重ねてなる画像を与える第三画像信号を生成する画像合成部とを備え、
前記画像縮小部は、前記第一画像信号が与える画像の中央よりも下側をなす走査線の数が減るように該第一画像信号のデータを減らして第二画像信号を生成するとともに、
前記画像縮小部が前記走査線の数を減らす割合は、前記第一画像信号が与える画像の最も下側の部位で最も高く設定され、該前記第一画像信号が与える画像の上側に向かうにつれて低く設定されることを特徴とする画像信号処理装置。 - 画像及び文字記号図形表示を与える信号を出力する画像信号処理装置において、
画像を与えるデータからなる第一画像信号を取得する画像信号取得部と、
文字、記号、図形の少なくとも一つを含んでなる文字記号図形表示を与えるデータからなる表示信号を取得する表示信号取得部と、
前記第一画像信号が与える画像を上下方向に縮めて、余白を有する画像を与える第二画像信号を生成する画像縮小部と、
前記第二画像信号が与える画像の余白に前記表示信号が与える文字記号図形表示を重ねてなる画像を与える第三画像信号を生成する画像合成部とを備え、
前記画像縮小部は、前記第一画像信号が与える画像の中央よりも一端側のデータを減らして前記第二画像信号を生成するとともに、
前記画像縮小部がデータを減らす割合は、前記第一画像信号が与える画像の最も一端側の部位で最も高く設定され、該第一画像信号が与える画像の他端側に向かうにつれて低く設定されることを特徴とする画像信号処理装置。 - 請求項2に記載の画像信号処理装置において、
前記画像縮小部は、前記第一画像信号が与える画像の中央よりも下側のデータを減らして、該第一画像信号が与える画像を上下方向に縮めて、余白を有する画像を与える第二画像信号を生成するとともに、
前記画像縮小部が前記走査線を削減する割合は、前記第一画像信号が与える画像の最も下側の部位で最も高く設定され、該第一画像信号が与える画像の上側に向かうにつれて低く設定されることを特徴とする画像信号処理装置。
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