JP2004203702A - 蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物と施工体およびこれらで内張りされた窯炉 - Google Patents
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Abstract
【課題】不定形耐火物の焼結を促進することで亀裂を抑制し耐用性を向上させる。
【解決手段】質量%で(以下同じ)CaO:2質量%以下、MgO:1〜15質量%、SiO2:0.05〜5質量%を含有し、残部がAl2O3及びその他の不可避な成分からなり、そのうち配合原料として、蛇紋石、タルクの一方又は両者を合計で0.1〜20質量%含有することを特徴とする蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物。
【選択図】 なし
【解決手段】質量%で(以下同じ)CaO:2質量%以下、MgO:1〜15質量%、SiO2:0.05〜5質量%を含有し、残部がAl2O3及びその他の不可避な成分からなり、そのうち配合原料として、蛇紋石、タルクの一方又は両者を合計で0.1〜20質量%含有することを特徴とする蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は溶融金属や溶融塩などの高温物質を取り扱う窯炉の内張りに使用される不定形耐火物およびそれを流しこみ焼成した又は不焼成の施工体ならびにこれ等で内張りされた窯炉に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄鋼などの製造に使用される窯炉の内張りには多くの耐火物が使用されている。近年では、以前は多く使用されたれんがなどの定形耐火物に代わり、施工が容易で大型成形品も製造できる不定形耐火物が多く使用されるようになってきている。
【0003】
鉄鋼製造設備では、特に溶鋼取鍋に大量の不定形耐火物が使用されている。溶鋼取鍋の側壁には耐食性の優れたアルミナ−マグネシア質キャスタブル(以下、アルマグ材と略す)が多く使用されている。
【0004】
通常のアルマグ材はアルミナ(コランダム)、マグネシア(ペリクレス)、アルミナセメント、シリカフラワー(シリカ超微粉、ヒュームドシリカ、マイクロシリカなどとも呼ばれる)、硬化調整剤及び分散剤(あるいは解膠剤、減水剤とも呼ばれる)などを配合してなる。化学的にはほぼAl2O3−MgO−CaO−SiO2系で、1200℃を超えると液相が生じて軟化し始める。
【0005】
また、アルミナセメントはCaOを含有し、これは融点を低下させる原因の一つであるため、これを添加しない耐火物、すなわちセメントフリー耐火物も提案されており、アルミナ、マグネシア、揮発シリカを含有し、アルミナの一部を平均粒径1.5μm以下のアルミナ超微粉とした流し込み施工用耐火物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この耐火物はAl2O3−MgO−SiO2系の化学組成を有し、液相生成開始温度がアルミナセメントを含有する通常のアルマグ材の場合よりも高いため高温下でも生成する液相量が少なく、耐食性も高い。
【0006】
他方、スラグと接触する内張り耐火物の耐用性向上を目的として、炭素含有塩基性れんがの特性改善のために蛇紋岩とタルクを添加する発明が開示されている(例えば、特許文献2参照)。この発明において、蛇紋岩とタルクを添加する目的は焼結促進による緻密化と酸化物皮膜形成による内張耐火物中の炭素の酸化抑制、スラグ浸潤抑制による耐用性の向上である。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−20176号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開昭58−125659号公報(特許請求の範囲、第2頁左下欄15行〜同頁右下欄1行)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特にセメントフリーの不定形耐火物は液相が生じにくいため焼結しにくく、実使用した場合には稼動面と背面の中間から背面にかけて十分な強度が得られず、亀裂が発生して剥離するなどして損耗が進行することがある。またスラグが大量に浸潤したりすることで大きく損耗する場合もある。さらにアルマグ材の場合はスピネル生成に伴う膨張応力により施工体が破壊する場合もある。
【0009】
焼結不足で強度が不十分なのであれば、助剤を添加して焼結を促進し強度を付与すればよい。しかし多くの焼結助剤はアルミナセメントと同様に液相生成開始温度を低下させるので、耐食性の大幅な低下を招く。
【0010】
本発明の目的は液相生成開始温度を低下させず、すなわち耐食性を維持しつつ焼結を促進し、亀裂が発生しにくく破壊しにくい耐火物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは適切な焼結助剤を探索して本発明を得た。本発明は以下のように構成される。
(1)質量%で(以下同じ)、CaO:2%以下、MgO:1〜15%、SiO2:0.05〜5%を含有し、残部がAl2O3及びその他の不可避な成分からなり、そのうち配合原料として、蛇紋石、タルクの一方又は両方を合計で0.1〜20%含有することを特徴とする蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物。
(2)配合原料として、アルミナ96〜50質量%を含有し、さらにマグネシア1〜15質量%及び/又はスピネル3〜50質量%を含有することを特徴とする(1)に記載の蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物。
(3) 配合原料として、粒径5μm以下のアルミナ超微粉を2〜15質量%含有することを特徴とする(1)又は(2)に記載の蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物。
(4)配合原料として、揮発シリカを0.05〜3質量%含有することを特徴とする(1)〜(3)の何れか1項に記載の蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物。
(5)配合原料として、アルミナセメントを0.1〜10質量%含有することを特徴とする(1)〜(4)の何れか1項に記載の蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物。
(6)(1)〜(5)の何れか1項に記載の不定形耐火物からなる施工体。
(7)(1)〜(5)の何れか1項に記載の不定形耐火物及び/又は(6)に記載の施工体で内張りされた窯炉。
【0012】
【発明の実施の形態】
蛇紋石あるいはタルクが不定形耐火物の焼結助剤、とりわけセメントフリー不定形耐火物の焼結助剤として好適である理由は以下の通りである。すなわち、これらの鉱物の組成は、タルクがMg3Si4O10(OH)2、蛇紋石がMg3Si2O5(OH)4(アンティゴライト)及びMg6(Si4O11)(OH)6(クリソタイル)等であり、OH以外の主成分はMgOとSiO2であるため、その他の化学成分が追加されることはないので、セメントフリーのアルマグ材の成分系であるAl2O3−MgO−SiO2系から逸脱することがなく、液相生成開始温度を低下させず、また多くの液相を生成させることがない。またいずれも含水鉱物で、1000℃以下で分解する。分解生成物は活性で、周囲のアルミナあるいはマグネシアと反応しやすく、焼結促進効果が高いものと推測される。このため蛇紋石とタルクはセメントフリーアルマグ材の特長を損なうことなく焼結を促進することができる。
【0013】
なお蛇紋石あるいはタルクの添加はセメントフリーのアルマグ材以外にも適用できる。すなわちアルミナセメントが配合された通常のアルマグ材は無論のこと、アルミナセメント含有の、あるいはセメントフリーのアルミナ−スピネル質、アルミナ質、ハイアルミナ質、マグネシア−スピネル質、マグネシア質などの不定形耐火物に広く適用できる。
【0014】
蛇紋石あるいはタルクを添加すると耐火物の荷重軟化性が大きくなる。アルマグ材はスピネル生成に伴って膨張し、場合によっては耐火物施工体が破壊することもある。蛇紋石あるいはタルクを添加すると荷重軟化性が増大し、応力が緩和され破壊し難くなる。
【0015】
蛇紋岩あるいはタルクを耐火物に添加するという観点では、先に述べた特許文献2に記載された発明が既に存在する。しかしこの特許は炭素含有塩基性れんがに関するもので、Al2O3を主成分とする不定形耐火物に係る本発明とは耐火物自体の組成が全く異なる。さらに特許文献2に記載された発明は耐火物中の炭素の酸化抑制が主な狙いであるのに対して、本発明は焼結促進による強度付与を目的としている点でも異なる。
【0016】
蛇紋石とはクリソタイル、リザダイト、アンティゴライトなどの鉱物の総称である。蛇紋岩とはこれらの鉱物からなる岩石である。本発明の耐火物に使用する蛇紋石は蛇紋岩の粉砕物でもよい。比重の大きいアンティゴライトを主成分とする蛇紋岩の粉砕物が推奨できるが、これに限定するものではない。
【0017】
タルクは滑石とも呼ばれる鉱物である。本発明の耐火物には天然物の粉砕物でもよい。
【0018】
蛇紋石あるいはタルクの粒径は適宜調節する。ただし100μm以下程度の微粉として使用したほうがよく分散するためか、焼結助剤としての効果は高い場合が多い。
【0019】
本発明において、耐火原料としての蛇紋石あるいはタルクの添加量は0.1〜20質量%とする。0.1質量%未満では焼結促進効果が得られず、20質量%超では耐食性が低下するためである。なお蛇紋石あるいはタルクのより望ましい添加量は0.2〜5質量%である。なおこれらの鉱物の配合量を測定するには粉末X線回折法での定量分析によるのが一般的である。
【0020】
本明細書では、Al2O3、MgOのように化学式で表記したものは化学成分を表し、化学分析によって定量できる。一方、アルミナ、マグネシアのようにカタカナで表記したものは鉱物等、耐火原料となる物質、すなわち、一つの相として存在しているものを表す。言い替えれば、物質とは、化学的な操作なしに取り出すことができるような不可避的不純物を含有する可能性のある現実の耐火原料となる状態のものである。たとえばアルミナは鉱物名コランダム、マグネシアは鉱物名ペリクレスである。カタカナで表記したものはたとえばX線回折などの方法で定量できる。
【0021】
前記(1)の発明に係る耐火物の場合、化学組成として、CaOは2質量%以下とする。これを超えると耐食性が低下する。低ければ低いほど耐食性が向上するので、CaOは0%であることが最も好ましい。
【0022】
またMgOは1〜15質量%とする。1質量%未満あるいは15質量%を超えるとスラグの浸潤が多くなり耐火物の表面剥離が起こりやすくなる。
【0023】
さらにSiO2は0.05〜5質量%とする。0.05質量%未満ではアルミナとマグネシアの反応によるスピネル生成時の膨張にともなう応力を緩和する事ができなくなって耐火物施工体が破壊しやすくなり、また5質量%を超えると耐食性が低下する。
【0024】
不可避な成分とはFe2O3、MnO、TiO2、V2O5、P2O5、Na2O、K2O、B2O3、Li2Oなどである。
【0025】
本発明の耐火物は、当業界で従来使用されている耐火原料を用いて、たとえば(1)に記載されている成分組成になるように調節することによって製造することができる。(1)に記載の耐火物を製造する際に用いられ得る耐火原料としては、これらに限定されないが、アルミナ、水酸化アルミニウム、マグネシア、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、シリカ、スピネル、ムライト、アルミナ−シリカ系原料などの、天然あるいは人工のものが好適に使用できる。
【0026】
前記(2)に係る発明は、配合原料として、アルミナ96〜50質量%を含有し、さらにマグネシア1〜15質量%及び/又はスピネル3〜50質量%を含有することを特徴とする。アルミナの含有量が96質量%より多いとスラグ浸潤が多くなり、50質量%より少ないと耐食性が低くなるために、上記範囲とすることが好ましい。
【0027】
マグネシアの含有量が1質量%より少ないと耐食性が低くなり、一方、15質量%より多いとスラグ浸潤が多くなるので、上記の範囲とすることが好ましい。
【0028】
また、スピネルの含有量が3質量%より少ないと耐食性が低下し、一方、50質量%より多いとスラグ浸潤が多くなるので、上記の範囲とすることが好ましい。
【0029】
マグネシアは焼結品、電融品のいずれでもよい。純度は好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上である。炭酸マグネシウムは、天然のマグネサイト、合成炭酸マグネシウム、炭酸水酸化マグネシウム(塩基性炭酸マグネシウム)等が使用でき、粒径は1mm以下が良好な場合が多いが、必ずしもこれに限定されるものではない。水酸化マグネシウムは通常入手できるものが使用できる。
【0030】
主成分原料であるアルミナ及び/又はマグネシアは、流し込み材施工時の流動性や充填性等に配慮しながら粒度調整する。水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムは流動性を悪化させやすいので添加量に注意が必要であり、具体的にはいずれも5質量%以下にとどめておくことが好ましい。
【0031】
スピネルは電融あるいは焼結のスピネル、スピネル質の鉱滓などが利用できる。本発明で用いられるスピネルとしては、Al2O3とMgO以外の不純物成分は10質量%未満であることが望ましい。また、化学量論組成から外れたスピネル類似物や、マグネシアやアルミナを含んだスピネルも使用できる。
【0032】
前記(3)に係る発明は、配合原料として、粒径5μm以下のアルミナ超微粉を2〜15質量%含有することを特徴とする。上記のアルミナ超微粉が2質量%より少ないと耐食性が低下し、一方、15質量%より多いと施工体が熱衝撃で破壊しやすくなるので、上記の範囲とすることが好ましい。
【0033】
アルミナは電融品、焼結品を問わない。またアルミナ超微粉などとも呼ばれる仮焼アルミナを微粉状、具体的には粒径5μm以下、好ましくは0.1〜5μmに調節したものをアルミナ原料として用いてもよい。このようなアルミナの純度は95質量%以上のものが好ましい。水酸化アルミニウムは通常入手できる範囲のものが使用できる。
【0034】
アルミナ超微粉の粒径が0.1μmよりも小さいと不定形耐火物の粘性が上昇して施工が難しくなり、一方、5μm超だと耐食性が低下するので、上記の範囲とすることが好ましい。
【0035】
前記(4)に係る発明は、配合原料として、揮発シリカを0.05〜3質量%含有することを特徴とする。
【0036】
シリカとしては揮発シリカや硅石などが使用できる。揮発シリカは通常、アルミナ−マグネシア質不定形耐火物や塩基性不定形耐火物に添加されるもので、本発明においてもスピネル生成時の膨張応力緩和やマグネシアの水和抑制などに有効であり、例えばシリコンまたは珪素合金製造の際の副産物として得られ、シリカフラワーまたはマイクロシリカ等の商品名で市販されている。平均粒径1μm以下の超微粒子が望ましい。その配合割合は耐火物全量中、3質量%以下とするのが望ましい。3質量%を超えると低融点物質の生成が多くなり耐食性を低下させる。一方、スピネル生成時の応力緩和のためには、揮発シリカを0.05質量%以上含有することが好ましい。最も好ましい範囲は0.05〜1.5質量%である。なおこの上限である3質量%が前記(1)の発明に係るSiO2量の上限である5質量%と一致しないのは、アルミナ質あるいはマグネシア質原料中にSiO2が含有されているためである。
【0037】
前記(5)に係る発明は、配合原料として、アルミナセメントを0.1〜10質量%含有することを特徴とする。前述のように、耐食性の観点からはアルミナセメントの含有量は0であることが望ましいが、施工体の強度を高める必要がある場合には添加することもできる。アルミナセメントの含有量が0.1質量%より少ないと強度増進の効果がなく、一方、10質量%より多いと耐食性が低下するので、上記の範囲とすることが好ましい。
【0038】
本発明において、アルミナ−シリカ系原料としてはろう石、粘土、シャモット、シリマナイト、アンダルサイト、カヤナイト、天然または合成焼結または電融のムライト、ばん土頁岩、ボーキサイトなどがあり、用途に応じて使用できる。いずれも通常品でよい。
【0039】
ムライトは焼結、電融のいずれも使用できる。また、化学量論組成からはずれたムライト類似物や、アルミナやシリカを含んだムライトも使用できる。
【0040】
本発明は、配合原料として上記の他に、分散剤、硬化調整剤、有機もしくは無機繊維、または結合剤の1種または2種以上を混合してもよい。
【0041】
分散剤としては、例えばトリポリリン酸ソーダ、ヘキサメタリン酸ソーダ、ウルトラポリリン酸ソーダ、酸性ヘキサメタリン酸ソーダ、ホウ酸ソーダ、クエン酸ソーダ、カルボキシル基含有ポリエーテル系分散剤、酒石酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダ、スルホン酸ソーダ等がある。その添加割合は、耐火物100質量%に対して外掛けで0.01〜0.5質量%が好ましい。
【0042】
硬化調整剤として、たとえばほう酸、炭酸リチウム等を添加してもよい。添加量は通常0.5質量%以下である。
【0043】
有機繊維として、アルミナ−シリカ質のセラミックファイバー、ステンレス、炭素繊維などの無機繊維を添加してもよい。添加量は通常10質量%以下である。
【0044】
結合剤として例えば水硬性アルミナ微粉、乳酸アルミニウム、グリコール酸乳酸アルミニウム、グリコール酸アルミニウムを添加しても差し支えない。添加量は通常2質量%以下である。
【0045】
またこれら以外の耐火物に使用される原料、たとえばガラス粉末なども不定形耐火物に添加することができる。
【0046】
その他、流し込み材の添加物として知られている解膠剤、耐火粗大粒子、金属短繊維(例えばステンレス鋼ファイバー)、発泡剤等を添加してもよい。
【0047】
耐火粗大粒子とは、粒径10〜50mmの耐火性物質からなる粗粒の総称である。当該耐火粗大粒子を添加することによって、耐火物組織内に発生した亀裂の発達を寸断し、剥離損傷防止の効果がある。具体例としてはアルミナ質、スピネル質、ムライト質、マグネシア質等からなる耐火粗大粒子が挙げられる。また各種のれんが屑、耐火物使用後品等でもよい。これらの割合は耐火物100質量%に対して外掛けで35質量%以下、さらに好ましくは5〜30質量%である。
【0048】
本発明の耐火物中の各成分はガラスビード試料を用いた蛍光X線法により定量分析し、確認することができる。希土類金属元素などの含有量の少ない成分についてはICP(誘導結合プラズマ)法も好適である。
【0049】
本発明の耐火物は、様々な施工体に適用することができる。例えば、流し込み材に適用できるのはもちろん、乾式あるいは湿式の吹き付け材、プラスチック耐火物、パッチング材、スタンプ材、ラミング材、スリング材、コーティング材、圧入材、モルタルなどとしても使用できる。これらの施工体に適用する場合、必要に応じて結合剤や添加物の量や種類を調節することが好ましい。施工方法はそれぞれの種類の耐火物に従い、常法通りでよい。
【0050】
本発明のうちタルクを添加した場合には混練後の不定形耐火物の可塑性が発現する。これはパッチング材やプラスチック耐火物、吹き付け材に望ましい特性であり、本発明はこれらの耐火物に適用した場合にも大きな効果を発揮する。
【0051】
さらに前記(6)と(7)のように、本発明の不定形耐火物および/または当該耐火物からなる流し込み施工体を内張りすることによって、熱間強度および耐スポール性に優れた窯炉を形成することができる。
【0052】
以下、本発明の耐火物を窯炉に適用する場合を説明する。流し込み材の場合は、本発明の耐火物100質量%に対して外掛けで4〜8質量%程度の水を添加して混練し、中子等の型枠を使用して流し込み施工して、本発明の耐火物で内張りした窯炉を構築すればよい。なお流し込み時には振動の付与で充填率を向上させるとよい。あるいは本発明の耐火物を型に流し込んでプレキャストブロックのような施工体を製造し、これを一部または全部に使用して耐火物を内張りした窯炉とすることもできる。
【0053】
【実施例】
実施例1
各種の耐火原料を表1に記載の組成で用いて耐火物を作成し、これを流し込み材として施工体を得て、その品質を調べた。耐火原料として、アルミナは焼結品で純度99.5質量%以上、マグネシアの粒径はおよそ100μm以下とした焼結品で純度約95質量%、スピネルは粒径1mm未満の焼結品で純度99質量%のものを使用した。シリカフラワーとアルミナセメントは市販の通常品を使用した。アルミナ超微粉は粒径およそ3μmのものを使用した。蛇紋石は主にアンティゴライトからなる蛇紋岩を粉砕したもので、平均粒径約7μmだった。化学組成はSiO2=38.5、MgO=40.0、Fe2O3=8.9、Ig.Loss(強熱減量)=14.1質量%であった。タルクは関東化学製の試薬で、化学組成はSiO2=57.1、MgO=33.1、CaO=1.3、Ig.Loss(強熱減量)=8.6質量%であった。
【0054】
表1に示す所定の量比で耐火原料を配合し、さらに表1には示していないが、分散剤(解膠剤)としてポリアクリル酸ソーダを外掛けで0.1質量%添加し、アルミナセメントを配合しない場合は結合剤として乳酸アルミニウムを外掛けで1質量%添加し、さらに外掛けで6〜7質量%の水を加えて混練し、型枠に流し込み施工した。施工時にはバイブレータで加振した。24時間そのまま養生してから脱枠し、110℃で24時間乾燥させて流し込み材を得て、各種の評価試験に供した。また蛇紋石とタルクの焼結促進効果を調べるために電気炉で1200℃×6時間焼成した後の常温曲げ強度も測定した。
【0055】
嵩比重、見掛比重、見掛気孔率の測定は、上記で得られた流し込み材を40mm角にしたものを試料として用いて測定した。嵩比重、見掛比重、見掛気孔率は、いずれもJIS−R2205(1992)に準じた方法で白灯油を用いて測定した。また、常温曲げ強度は、40×40×160mmの試料を用いて、スパン100mmで行った。溶損深さ指数は、侵食試験することによって算出され、具体的には、質量比でCaO/SiO2=2.8、Al2O3=10質量%のスラグと鋼とを質量比1:1で混合したものを侵食剤とした回転侵食法(熱源は酸素−プロパンバーナー)で行い、当該侵食試験前の厚さから侵食試験後の最小残寸を差し引いて求めた溶損深さを、比較例Fの試料の場合を100とした溶損深さ指数で表示した。値が小さいほど溶損が少なく耐食性が優れていることを示す。
【0056】
アルミナセメントを含むアルミナ−マグネシア質耐火物である比較例Fと蛇紋石を1質量%添加した実施例Aを比較すると、Aはやや溶損が大きいものの、1200℃×6時間焼成後の常温曲げ強度が高く、狙いとおり焼結促進効果が得られていることがわかる。またアルミナセメントを含まないアルミナ−マグネシア質耐火物である比較例Gと実施例B、C、Dを比較すると、いずれも1200℃×6時間焼成後の常温曲げ強度が高く、焼結促進効果が得られていた。さらにアルミナセメントを含まないアルミナ−スピネル質耐火物である比較例Hとタルクを1質量%添加した実施例Eを比較すると、やはり1200℃×6時間焼成後の常温曲げ強度は高かった。以上の結果から、蛇紋石あるいはタルクを添加すると耐食性はやや低下するものの、焼結は確実に促進される。
【0057】
実施例2
表1の実施例Dと比較例Gの両材料を容量300tの溶鋼取鍋の初期厚さ約200mm側壁で張り分け試験した。MgO−Cれんがで構成されたスラグラインの直下に、上半分400mmはG、下半分400mmはDになるように合計800mmの高さ分の全周にわたって施工し、通常通り乾燥、予熱の後に約200チャージ(ch)使用した。解体して使用後の状況を観察したところ、比較例Gは稼動面から約30mmの所まで黒色の変色層が形成され、その背面側には最大幅5mm程度の稼動面に平行な亀裂が何本も生じていた。これに対して実施例Dでも30〜40mm厚さの黒色の変色層が見られ、その背面に稼動面に平行な亀裂が見られたが、最大幅は2mm程度以下で、本数も1本から多くても2本であった。残寸を比較したところ、実施例Dの方が約20%多かった。
【0058】
尚、1チャージとは本実施例の場合、300tの溶鋼を取鍋に1回受鋼することをいう。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】
本発明により不定形耐火物の損耗を大きく軽減することができ、耐火物内張りの寿命と耐火物コストを削減することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は溶融金属や溶融塩などの高温物質を取り扱う窯炉の内張りに使用される不定形耐火物およびそれを流しこみ焼成した又は不焼成の施工体ならびにこれ等で内張りされた窯炉に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄鋼などの製造に使用される窯炉の内張りには多くの耐火物が使用されている。近年では、以前は多く使用されたれんがなどの定形耐火物に代わり、施工が容易で大型成形品も製造できる不定形耐火物が多く使用されるようになってきている。
【0003】
鉄鋼製造設備では、特に溶鋼取鍋に大量の不定形耐火物が使用されている。溶鋼取鍋の側壁には耐食性の優れたアルミナ−マグネシア質キャスタブル(以下、アルマグ材と略す)が多く使用されている。
【0004】
通常のアルマグ材はアルミナ(コランダム)、マグネシア(ペリクレス)、アルミナセメント、シリカフラワー(シリカ超微粉、ヒュームドシリカ、マイクロシリカなどとも呼ばれる)、硬化調整剤及び分散剤(あるいは解膠剤、減水剤とも呼ばれる)などを配合してなる。化学的にはほぼAl2O3−MgO−CaO−SiO2系で、1200℃を超えると液相が生じて軟化し始める。
【0005】
また、アルミナセメントはCaOを含有し、これは融点を低下させる原因の一つであるため、これを添加しない耐火物、すなわちセメントフリー耐火物も提案されており、アルミナ、マグネシア、揮発シリカを含有し、アルミナの一部を平均粒径1.5μm以下のアルミナ超微粉とした流し込み施工用耐火物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この耐火物はAl2O3−MgO−SiO2系の化学組成を有し、液相生成開始温度がアルミナセメントを含有する通常のアルマグ材の場合よりも高いため高温下でも生成する液相量が少なく、耐食性も高い。
【0006】
他方、スラグと接触する内張り耐火物の耐用性向上を目的として、炭素含有塩基性れんがの特性改善のために蛇紋岩とタルクを添加する発明が開示されている(例えば、特許文献2参照)。この発明において、蛇紋岩とタルクを添加する目的は焼結促進による緻密化と酸化物皮膜形成による内張耐火物中の炭素の酸化抑制、スラグ浸潤抑制による耐用性の向上である。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−20176号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開昭58−125659号公報(特許請求の範囲、第2頁左下欄15行〜同頁右下欄1行)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特にセメントフリーの不定形耐火物は液相が生じにくいため焼結しにくく、実使用した場合には稼動面と背面の中間から背面にかけて十分な強度が得られず、亀裂が発生して剥離するなどして損耗が進行することがある。またスラグが大量に浸潤したりすることで大きく損耗する場合もある。さらにアルマグ材の場合はスピネル生成に伴う膨張応力により施工体が破壊する場合もある。
【0009】
焼結不足で強度が不十分なのであれば、助剤を添加して焼結を促進し強度を付与すればよい。しかし多くの焼結助剤はアルミナセメントと同様に液相生成開始温度を低下させるので、耐食性の大幅な低下を招く。
【0010】
本発明の目的は液相生成開始温度を低下させず、すなわち耐食性を維持しつつ焼結を促進し、亀裂が発生しにくく破壊しにくい耐火物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは適切な焼結助剤を探索して本発明を得た。本発明は以下のように構成される。
(1)質量%で(以下同じ)、CaO:2%以下、MgO:1〜15%、SiO2:0.05〜5%を含有し、残部がAl2O3及びその他の不可避な成分からなり、そのうち配合原料として、蛇紋石、タルクの一方又は両方を合計で0.1〜20%含有することを特徴とする蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物。
(2)配合原料として、アルミナ96〜50質量%を含有し、さらにマグネシア1〜15質量%及び/又はスピネル3〜50質量%を含有することを特徴とする(1)に記載の蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物。
(3) 配合原料として、粒径5μm以下のアルミナ超微粉を2〜15質量%含有することを特徴とする(1)又は(2)に記載の蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物。
(4)配合原料として、揮発シリカを0.05〜3質量%含有することを特徴とする(1)〜(3)の何れか1項に記載の蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物。
(5)配合原料として、アルミナセメントを0.1〜10質量%含有することを特徴とする(1)〜(4)の何れか1項に記載の蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物。
(6)(1)〜(5)の何れか1項に記載の不定形耐火物からなる施工体。
(7)(1)〜(5)の何れか1項に記載の不定形耐火物及び/又は(6)に記載の施工体で内張りされた窯炉。
【0012】
【発明の実施の形態】
蛇紋石あるいはタルクが不定形耐火物の焼結助剤、とりわけセメントフリー不定形耐火物の焼結助剤として好適である理由は以下の通りである。すなわち、これらの鉱物の組成は、タルクがMg3Si4O10(OH)2、蛇紋石がMg3Si2O5(OH)4(アンティゴライト)及びMg6(Si4O11)(OH)6(クリソタイル)等であり、OH以外の主成分はMgOとSiO2であるため、その他の化学成分が追加されることはないので、セメントフリーのアルマグ材の成分系であるAl2O3−MgO−SiO2系から逸脱することがなく、液相生成開始温度を低下させず、また多くの液相を生成させることがない。またいずれも含水鉱物で、1000℃以下で分解する。分解生成物は活性で、周囲のアルミナあるいはマグネシアと反応しやすく、焼結促進効果が高いものと推測される。このため蛇紋石とタルクはセメントフリーアルマグ材の特長を損なうことなく焼結を促進することができる。
【0013】
なお蛇紋石あるいはタルクの添加はセメントフリーのアルマグ材以外にも適用できる。すなわちアルミナセメントが配合された通常のアルマグ材は無論のこと、アルミナセメント含有の、あるいはセメントフリーのアルミナ−スピネル質、アルミナ質、ハイアルミナ質、マグネシア−スピネル質、マグネシア質などの不定形耐火物に広く適用できる。
【0014】
蛇紋石あるいはタルクを添加すると耐火物の荷重軟化性が大きくなる。アルマグ材はスピネル生成に伴って膨張し、場合によっては耐火物施工体が破壊することもある。蛇紋石あるいはタルクを添加すると荷重軟化性が増大し、応力が緩和され破壊し難くなる。
【0015】
蛇紋岩あるいはタルクを耐火物に添加するという観点では、先に述べた特許文献2に記載された発明が既に存在する。しかしこの特許は炭素含有塩基性れんがに関するもので、Al2O3を主成分とする不定形耐火物に係る本発明とは耐火物自体の組成が全く異なる。さらに特許文献2に記載された発明は耐火物中の炭素の酸化抑制が主な狙いであるのに対して、本発明は焼結促進による強度付与を目的としている点でも異なる。
【0016】
蛇紋石とはクリソタイル、リザダイト、アンティゴライトなどの鉱物の総称である。蛇紋岩とはこれらの鉱物からなる岩石である。本発明の耐火物に使用する蛇紋石は蛇紋岩の粉砕物でもよい。比重の大きいアンティゴライトを主成分とする蛇紋岩の粉砕物が推奨できるが、これに限定するものではない。
【0017】
タルクは滑石とも呼ばれる鉱物である。本発明の耐火物には天然物の粉砕物でもよい。
【0018】
蛇紋石あるいはタルクの粒径は適宜調節する。ただし100μm以下程度の微粉として使用したほうがよく分散するためか、焼結助剤としての効果は高い場合が多い。
【0019】
本発明において、耐火原料としての蛇紋石あるいはタルクの添加量は0.1〜20質量%とする。0.1質量%未満では焼結促進効果が得られず、20質量%超では耐食性が低下するためである。なお蛇紋石あるいはタルクのより望ましい添加量は0.2〜5質量%である。なおこれらの鉱物の配合量を測定するには粉末X線回折法での定量分析によるのが一般的である。
【0020】
本明細書では、Al2O3、MgOのように化学式で表記したものは化学成分を表し、化学分析によって定量できる。一方、アルミナ、マグネシアのようにカタカナで表記したものは鉱物等、耐火原料となる物質、すなわち、一つの相として存在しているものを表す。言い替えれば、物質とは、化学的な操作なしに取り出すことができるような不可避的不純物を含有する可能性のある現実の耐火原料となる状態のものである。たとえばアルミナは鉱物名コランダム、マグネシアは鉱物名ペリクレスである。カタカナで表記したものはたとえばX線回折などの方法で定量できる。
【0021】
前記(1)の発明に係る耐火物の場合、化学組成として、CaOは2質量%以下とする。これを超えると耐食性が低下する。低ければ低いほど耐食性が向上するので、CaOは0%であることが最も好ましい。
【0022】
またMgOは1〜15質量%とする。1質量%未満あるいは15質量%を超えるとスラグの浸潤が多くなり耐火物の表面剥離が起こりやすくなる。
【0023】
さらにSiO2は0.05〜5質量%とする。0.05質量%未満ではアルミナとマグネシアの反応によるスピネル生成時の膨張にともなう応力を緩和する事ができなくなって耐火物施工体が破壊しやすくなり、また5質量%を超えると耐食性が低下する。
【0024】
不可避な成分とはFe2O3、MnO、TiO2、V2O5、P2O5、Na2O、K2O、B2O3、Li2Oなどである。
【0025】
本発明の耐火物は、当業界で従来使用されている耐火原料を用いて、たとえば(1)に記載されている成分組成になるように調節することによって製造することができる。(1)に記載の耐火物を製造する際に用いられ得る耐火原料としては、これらに限定されないが、アルミナ、水酸化アルミニウム、マグネシア、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、シリカ、スピネル、ムライト、アルミナ−シリカ系原料などの、天然あるいは人工のものが好適に使用できる。
【0026】
前記(2)に係る発明は、配合原料として、アルミナ96〜50質量%を含有し、さらにマグネシア1〜15質量%及び/又はスピネル3〜50質量%を含有することを特徴とする。アルミナの含有量が96質量%より多いとスラグ浸潤が多くなり、50質量%より少ないと耐食性が低くなるために、上記範囲とすることが好ましい。
【0027】
マグネシアの含有量が1質量%より少ないと耐食性が低くなり、一方、15質量%より多いとスラグ浸潤が多くなるので、上記の範囲とすることが好ましい。
【0028】
また、スピネルの含有量が3質量%より少ないと耐食性が低下し、一方、50質量%より多いとスラグ浸潤が多くなるので、上記の範囲とすることが好ましい。
【0029】
マグネシアは焼結品、電融品のいずれでもよい。純度は好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上である。炭酸マグネシウムは、天然のマグネサイト、合成炭酸マグネシウム、炭酸水酸化マグネシウム(塩基性炭酸マグネシウム)等が使用でき、粒径は1mm以下が良好な場合が多いが、必ずしもこれに限定されるものではない。水酸化マグネシウムは通常入手できるものが使用できる。
【0030】
主成分原料であるアルミナ及び/又はマグネシアは、流し込み材施工時の流動性や充填性等に配慮しながら粒度調整する。水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムは流動性を悪化させやすいので添加量に注意が必要であり、具体的にはいずれも5質量%以下にとどめておくことが好ましい。
【0031】
スピネルは電融あるいは焼結のスピネル、スピネル質の鉱滓などが利用できる。本発明で用いられるスピネルとしては、Al2O3とMgO以外の不純物成分は10質量%未満であることが望ましい。また、化学量論組成から外れたスピネル類似物や、マグネシアやアルミナを含んだスピネルも使用できる。
【0032】
前記(3)に係る発明は、配合原料として、粒径5μm以下のアルミナ超微粉を2〜15質量%含有することを特徴とする。上記のアルミナ超微粉が2質量%より少ないと耐食性が低下し、一方、15質量%より多いと施工体が熱衝撃で破壊しやすくなるので、上記の範囲とすることが好ましい。
【0033】
アルミナは電融品、焼結品を問わない。またアルミナ超微粉などとも呼ばれる仮焼アルミナを微粉状、具体的には粒径5μm以下、好ましくは0.1〜5μmに調節したものをアルミナ原料として用いてもよい。このようなアルミナの純度は95質量%以上のものが好ましい。水酸化アルミニウムは通常入手できる範囲のものが使用できる。
【0034】
アルミナ超微粉の粒径が0.1μmよりも小さいと不定形耐火物の粘性が上昇して施工が難しくなり、一方、5μm超だと耐食性が低下するので、上記の範囲とすることが好ましい。
【0035】
前記(4)に係る発明は、配合原料として、揮発シリカを0.05〜3質量%含有することを特徴とする。
【0036】
シリカとしては揮発シリカや硅石などが使用できる。揮発シリカは通常、アルミナ−マグネシア質不定形耐火物や塩基性不定形耐火物に添加されるもので、本発明においてもスピネル生成時の膨張応力緩和やマグネシアの水和抑制などに有効であり、例えばシリコンまたは珪素合金製造の際の副産物として得られ、シリカフラワーまたはマイクロシリカ等の商品名で市販されている。平均粒径1μm以下の超微粒子が望ましい。その配合割合は耐火物全量中、3質量%以下とするのが望ましい。3質量%を超えると低融点物質の生成が多くなり耐食性を低下させる。一方、スピネル生成時の応力緩和のためには、揮発シリカを0.05質量%以上含有することが好ましい。最も好ましい範囲は0.05〜1.5質量%である。なおこの上限である3質量%が前記(1)の発明に係るSiO2量の上限である5質量%と一致しないのは、アルミナ質あるいはマグネシア質原料中にSiO2が含有されているためである。
【0037】
前記(5)に係る発明は、配合原料として、アルミナセメントを0.1〜10質量%含有することを特徴とする。前述のように、耐食性の観点からはアルミナセメントの含有量は0であることが望ましいが、施工体の強度を高める必要がある場合には添加することもできる。アルミナセメントの含有量が0.1質量%より少ないと強度増進の効果がなく、一方、10質量%より多いと耐食性が低下するので、上記の範囲とすることが好ましい。
【0038】
本発明において、アルミナ−シリカ系原料としてはろう石、粘土、シャモット、シリマナイト、アンダルサイト、カヤナイト、天然または合成焼結または電融のムライト、ばん土頁岩、ボーキサイトなどがあり、用途に応じて使用できる。いずれも通常品でよい。
【0039】
ムライトは焼結、電融のいずれも使用できる。また、化学量論組成からはずれたムライト類似物や、アルミナやシリカを含んだムライトも使用できる。
【0040】
本発明は、配合原料として上記の他に、分散剤、硬化調整剤、有機もしくは無機繊維、または結合剤の1種または2種以上を混合してもよい。
【0041】
分散剤としては、例えばトリポリリン酸ソーダ、ヘキサメタリン酸ソーダ、ウルトラポリリン酸ソーダ、酸性ヘキサメタリン酸ソーダ、ホウ酸ソーダ、クエン酸ソーダ、カルボキシル基含有ポリエーテル系分散剤、酒石酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダ、スルホン酸ソーダ等がある。その添加割合は、耐火物100質量%に対して外掛けで0.01〜0.5質量%が好ましい。
【0042】
硬化調整剤として、たとえばほう酸、炭酸リチウム等を添加してもよい。添加量は通常0.5質量%以下である。
【0043】
有機繊維として、アルミナ−シリカ質のセラミックファイバー、ステンレス、炭素繊維などの無機繊維を添加してもよい。添加量は通常10質量%以下である。
【0044】
結合剤として例えば水硬性アルミナ微粉、乳酸アルミニウム、グリコール酸乳酸アルミニウム、グリコール酸アルミニウムを添加しても差し支えない。添加量は通常2質量%以下である。
【0045】
またこれら以外の耐火物に使用される原料、たとえばガラス粉末なども不定形耐火物に添加することができる。
【0046】
その他、流し込み材の添加物として知られている解膠剤、耐火粗大粒子、金属短繊維(例えばステンレス鋼ファイバー)、発泡剤等を添加してもよい。
【0047】
耐火粗大粒子とは、粒径10〜50mmの耐火性物質からなる粗粒の総称である。当該耐火粗大粒子を添加することによって、耐火物組織内に発生した亀裂の発達を寸断し、剥離損傷防止の効果がある。具体例としてはアルミナ質、スピネル質、ムライト質、マグネシア質等からなる耐火粗大粒子が挙げられる。また各種のれんが屑、耐火物使用後品等でもよい。これらの割合は耐火物100質量%に対して外掛けで35質量%以下、さらに好ましくは5〜30質量%である。
【0048】
本発明の耐火物中の各成分はガラスビード試料を用いた蛍光X線法により定量分析し、確認することができる。希土類金属元素などの含有量の少ない成分についてはICP(誘導結合プラズマ)法も好適である。
【0049】
本発明の耐火物は、様々な施工体に適用することができる。例えば、流し込み材に適用できるのはもちろん、乾式あるいは湿式の吹き付け材、プラスチック耐火物、パッチング材、スタンプ材、ラミング材、スリング材、コーティング材、圧入材、モルタルなどとしても使用できる。これらの施工体に適用する場合、必要に応じて結合剤や添加物の量や種類を調節することが好ましい。施工方法はそれぞれの種類の耐火物に従い、常法通りでよい。
【0050】
本発明のうちタルクを添加した場合には混練後の不定形耐火物の可塑性が発現する。これはパッチング材やプラスチック耐火物、吹き付け材に望ましい特性であり、本発明はこれらの耐火物に適用した場合にも大きな効果を発揮する。
【0051】
さらに前記(6)と(7)のように、本発明の不定形耐火物および/または当該耐火物からなる流し込み施工体を内張りすることによって、熱間強度および耐スポール性に優れた窯炉を形成することができる。
【0052】
以下、本発明の耐火物を窯炉に適用する場合を説明する。流し込み材の場合は、本発明の耐火物100質量%に対して外掛けで4〜8質量%程度の水を添加して混練し、中子等の型枠を使用して流し込み施工して、本発明の耐火物で内張りした窯炉を構築すればよい。なお流し込み時には振動の付与で充填率を向上させるとよい。あるいは本発明の耐火物を型に流し込んでプレキャストブロックのような施工体を製造し、これを一部または全部に使用して耐火物を内張りした窯炉とすることもできる。
【0053】
【実施例】
実施例1
各種の耐火原料を表1に記載の組成で用いて耐火物を作成し、これを流し込み材として施工体を得て、その品質を調べた。耐火原料として、アルミナは焼結品で純度99.5質量%以上、マグネシアの粒径はおよそ100μm以下とした焼結品で純度約95質量%、スピネルは粒径1mm未満の焼結品で純度99質量%のものを使用した。シリカフラワーとアルミナセメントは市販の通常品を使用した。アルミナ超微粉は粒径およそ3μmのものを使用した。蛇紋石は主にアンティゴライトからなる蛇紋岩を粉砕したもので、平均粒径約7μmだった。化学組成はSiO2=38.5、MgO=40.0、Fe2O3=8.9、Ig.Loss(強熱減量)=14.1質量%であった。タルクは関東化学製の試薬で、化学組成はSiO2=57.1、MgO=33.1、CaO=1.3、Ig.Loss(強熱減量)=8.6質量%であった。
【0054】
表1に示す所定の量比で耐火原料を配合し、さらに表1には示していないが、分散剤(解膠剤)としてポリアクリル酸ソーダを外掛けで0.1質量%添加し、アルミナセメントを配合しない場合は結合剤として乳酸アルミニウムを外掛けで1質量%添加し、さらに外掛けで6〜7質量%の水を加えて混練し、型枠に流し込み施工した。施工時にはバイブレータで加振した。24時間そのまま養生してから脱枠し、110℃で24時間乾燥させて流し込み材を得て、各種の評価試験に供した。また蛇紋石とタルクの焼結促進効果を調べるために電気炉で1200℃×6時間焼成した後の常温曲げ強度も測定した。
【0055】
嵩比重、見掛比重、見掛気孔率の測定は、上記で得られた流し込み材を40mm角にしたものを試料として用いて測定した。嵩比重、見掛比重、見掛気孔率は、いずれもJIS−R2205(1992)に準じた方法で白灯油を用いて測定した。また、常温曲げ強度は、40×40×160mmの試料を用いて、スパン100mmで行った。溶損深さ指数は、侵食試験することによって算出され、具体的には、質量比でCaO/SiO2=2.8、Al2O3=10質量%のスラグと鋼とを質量比1:1で混合したものを侵食剤とした回転侵食法(熱源は酸素−プロパンバーナー)で行い、当該侵食試験前の厚さから侵食試験後の最小残寸を差し引いて求めた溶損深さを、比較例Fの試料の場合を100とした溶損深さ指数で表示した。値が小さいほど溶損が少なく耐食性が優れていることを示す。
【0056】
アルミナセメントを含むアルミナ−マグネシア質耐火物である比較例Fと蛇紋石を1質量%添加した実施例Aを比較すると、Aはやや溶損が大きいものの、1200℃×6時間焼成後の常温曲げ強度が高く、狙いとおり焼結促進効果が得られていることがわかる。またアルミナセメントを含まないアルミナ−マグネシア質耐火物である比較例Gと実施例B、C、Dを比較すると、いずれも1200℃×6時間焼成後の常温曲げ強度が高く、焼結促進効果が得られていた。さらにアルミナセメントを含まないアルミナ−スピネル質耐火物である比較例Hとタルクを1質量%添加した実施例Eを比較すると、やはり1200℃×6時間焼成後の常温曲げ強度は高かった。以上の結果から、蛇紋石あるいはタルクを添加すると耐食性はやや低下するものの、焼結は確実に促進される。
【0057】
実施例2
表1の実施例Dと比較例Gの両材料を容量300tの溶鋼取鍋の初期厚さ約200mm側壁で張り分け試験した。MgO−Cれんがで構成されたスラグラインの直下に、上半分400mmはG、下半分400mmはDになるように合計800mmの高さ分の全周にわたって施工し、通常通り乾燥、予熱の後に約200チャージ(ch)使用した。解体して使用後の状況を観察したところ、比較例Gは稼動面から約30mmの所まで黒色の変色層が形成され、その背面側には最大幅5mm程度の稼動面に平行な亀裂が何本も生じていた。これに対して実施例Dでも30〜40mm厚さの黒色の変色層が見られ、その背面に稼動面に平行な亀裂が見られたが、最大幅は2mm程度以下で、本数も1本から多くても2本であった。残寸を比較したところ、実施例Dの方が約20%多かった。
【0058】
尚、1チャージとは本実施例の場合、300tの溶鋼を取鍋に1回受鋼することをいう。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】
本発明により不定形耐火物の損耗を大きく軽減することができ、耐火物内張りの寿命と耐火物コストを削減することができる。
Claims (7)
- 質量%で(以下同じ)、CaO:2%以下、MgO:1〜15%、SiO2:0.05〜5%を含有し、残部がAl2O3及びその他の不可避な成分からなり、そのうち配合原料として、蛇紋石、タルクの一方又は両方を合計で0.1〜20%含有することを特徴とする蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物。
- 配合原料として、アルミナ96〜50質量%を含有し、さらにマグネシア1〜15質量%及び/又はスピネル3〜50質量%を含有することを特徴とする請求項1に記載の蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物。
- 配合原料として、粒径5μm以下のアルミナ超微粉を2〜15質量%含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物。
- 配合原料として、揮発シリカを0.05〜3質量%含有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物。
- 配合原料として、アルミナセメントを0.1〜10質量%含有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の蛇紋石又はタルクを含有する不定形耐火物。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載の不定形耐火物からなる施工体。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載の不定形耐火物及び/又は請求項6に記載の施工体で内張りされた窯炉。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060307 |