JP2004203249A - リフトアップ装置及びリフトアップシステム構造 - Google Patents

リフトアップ装置及びリフトアップシステム構造 Download PDF

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Ryoichi Fukumoto
良一 福元
Masumi Nishikawa
増美 西川
Akira Matsuhashi
明 松橋
Yoshihiro Fujikawa
吉弘 藤川
Shuji Masuda
修司 益田
Hiroyuki Takahashi
浩幸 高橋
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Toyota Motor Corp
Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】歩行者等がフードに当たることにより発生する衝撃力を、フードをリフトアップするリフトアップ装置によって良好に吸収する。
【解決手段】車体4とエンジンルームを覆うフード3との間に備えられ、フード3の後端所定部位をリフトアップするリフトアップ装置を構成するに、フード3がリフトアップされたリフトアップ姿勢において、フードに上側から掛かる衝撃力により変形して、この衝撃力を吸収する衝撃吸収部SAを、リフトアップ動作において姿勢変更してフード3を持ち上げるフード連結部材L1に設ける。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体とエンジンルームを覆うフードとの間に備えられ、フードの後端所定部位をリフトアップするリフトアップ装置に関するとともに、この種のリフトアップ装置をフード後端近傍で、車体幅方向に、中央振り分けで、一対備えたリフトアップシステムの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近来、歩行者保護のため、衝突又は衝突の虞を検知して、フードをリフトアップする技術が開発されている。
この種の技術としては、歩行者衝突検出センサの検出情報によりインフレータを働かせて、フードを瞬時に開操作(リフトアップ)するもの(例えば、特許文献1参照)、開作動用のアクチュエータを設け、このアクチュエータとフード所定部とをリンクを介して連結し、アクチュエータを働かせてフードを開作動するもの(例えば、特許文献2、3参照)が知られている。
【0003】
一方、衝撃力を、フード格納状態のまま吸収するものとしては、車体に固定ブラケットを設け、この固定ブラケットに切り欠きを設け、固定ブラケットの変形によりフードに掛かる衝撃力を吸収するものが提案されている(特許文献4参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−315266号公報(要約及び図2、4、5)
【特許文献2】
特開平11−310158号公報(要約及び図3、11)
【特許文献3】
特開平11−310157号公報(要約及び図3、7)
【特許文献4】
WO 00/69704号公表公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この種の前者の構成(特許文献1、2、3に開示の構成)にあっては、フードのリフトアップは可能となるものの、フードがそのリフトアップ位置で位置決め保持されるため、歩行者がフードに当たる等した場合、歩行者等に与える衝撃が比較的、大きく、発揮される緩和能に改良の余地がある。
【0006】
一方、後者の構成(特許文献4に開示の構成)にあっては、フード内面とエンジン天面との間に空間がある等、フードが衝撃により下方へ変形できる場合には所望の機能を発揮できるが、変形ストロークが確保できない最近の車体構造においては、衝撃緩和能を充分に発揮できない場合がある。
【0007】
従って、前者の構成のように、フードをリフトアップする構造を採用することが好ましく、さらに変形により衝撃を吸収する構造を採用するのが好ましいのであるが、衝撃吸収用の変形部位をどの位置にもってくることが好ましいかについて確立された技術はない。
【0008】
一方、通常、この種のリフトアップ装置は、フード後方端近傍で車幅方向端部位に車幅方向中央振り分けで対を成して備えられるのであるが、歩行者は、車体幅方向(車体の前後方向及び上下方向に対して直交する方向)において、二次的に、その中央側位置でフードに当たる場合が多い。
このような場合に、一対備えられるリフトアップ装置が、衝撃力に対して無理なく所定の衝撃吸収能を発揮できることが好ましい。
【0009】
本願の目的は、歩行者等がフードに当たることにより発生する衝撃力を、フードをリフトアップするリフトアップ装置によって良好に吸収することができるとともに、フード中央側に加わる衝撃力をスムーズに吸収することができるリフトアップシステムの構造を得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための、車体とエンジンルームを覆うフードとの間に備えられ、前記フードの後端所定部位をリフトアップするリフトアップ装置の特徴構成は、請求項1に記載されているように、前記フードがリフトアップされたリフトアップ姿勢において、前記フードに上側から掛かかる衝撃力により変形して、前記衝撃力を吸収する衝撃吸収部を、リフトアップ動作において姿勢変更して前記フードを持ち上げるフード連結部材に設けたことにある。
【0011】
この構成にあっては、フードをリフトアップした状態で衝撃力を受けるため、衝撃吸収部の変形空間が確保され、充分な衝撃吸収能を発揮できる。さらに、歩行者がエンジン等に当たる確率が低くなり、安全性が高まる。
一方、衝撃吸収部は、リフトアップ装置を構成するフード連結部材に設けられるため、リフトアップ操作において、主要な上下方向ストロークを確保するように姿勢変更する部材に衝撃吸収部が設けられることとなる。結果、この部材で、衝撃力を中心的に受けることができ、この部材は、フードに連結されているため、フードに近接した部材で衝撃を受けることとなり、車体側への影響を低減して、確実に衝撃吸収能を発揮できる。
【0012】
さて、上記構成において、請求項2に記載されているように、前記衝撃力により、前記衝撃吸収部が、車体上下方向及び車体前後方向に共に直交する、車体幅方向に変形することが好ましい。
【0013】
リフトアップ装置は、元来、フードを上下方向に持ち上げる目的のものであり、その場合、揺動のようにフードの車体前後方向の移動も伴う場合がある。従って、装置を構成するフード連結部材は、上下方向及び前後方向に対して、その剛性が確保される。これに対して、車体幅方向に関しては、リフトアップ装置自体の機能を実質的に損なうことなく、衝撃力に対する変形を吸収するものが構成できる。従って、上記の構造を採用することが好ましい。
【0014】
さらに、請求項3に記載されているように、前記フード連結部材であり、前記フード側に一端が連結され、車体に固定されるレール上を移動するローラに他端が連結される第一リンクと、前記第一リンクの中間部位に一端が連結され、前記車体側に設けられる支点回りに揺動する第二リンクとを有してなるリンク機構を備え、
前記衝撃吸収部が、前記第一リンクにおける前記第二リンク連結部から前記フード側に連結される一端部位までの間に備えられていることが好ましい。
【0015】
この構成にあっては、所謂、3点リンク構造を採用して、フードのリフトアップ、リフトダウンを良好に実現できるとともに、第一リンクのフード連結側に衝撃吸収部を設けることにより、フードに最も近く、フードから直に衝撃力が伝わる部位で、変形を起こさせて、本願の目的を達成できる。
このような衝撃吸収部としては、第一リンクの所定箇所の幅を小さくする他、図15に示されるように、複数の孔を設ける、車体幅方向のオフセット部を設ける、切り欠き部を設ける、リンクの板厚を他の部位より薄くする等、任意の構成を採用することが可能である。
【0016】
また、請求項4に記載されているように、前記フード連結部材であり、前記フード側に一端が連結され、車体に固定されるレール上を移動するローラに他端が連結される第一リンクと、前記第一リンクの中間部位に一端が連結され、前記車体側に設けられる支点回りに揺動する第二リンクとを有してなるリンク機構を備え、
前記第一リンクにおける前記第二リンク連結部から前記ローラに連結される他端部位までの間、あるいは、前記第二リンクを、前記第一リンクにおける前記第二リンク連結部から前記フード側に連結される一端部位までの間より、構造上剛に構成してあることが好ましい。
【0017】
この構成にあっても、所謂、3点リンク構造を採用して、フードのリフトアップ、リフトダウンを良好に実現できるとともに、第一リンクの車体側もしくは第二リンクを剛とすることで、実質的に第一リンクのフード側を衝撃吸収部とすることとなる。結果、フードに最も近く、フードから直に衝撃力が伝わる部位で、変形を起こさせて、本願の目的を達成できる。
このような剛構造は、第一リンクの所定箇所、第二リンクの所定箇所にリブを設ける、この部位の肉厚を、第一リンクのフード側部位より厚くする等、任意の構成を採用することが可能である。
【0018】
さて、上記フード中央側に加わる衝撃力を無理なく良好に吸収するリフトアップシステムの構造としては、請求項5に記載されているように、
これまで説明してきたリフトアップ装置を、フード後端側で、車体幅方向の両端側部位に該方向で対称に設け、
車体幅方向中央側部位に加わる衝撃力により、対を成すリフトアップ装置に備えられる衝撃吸収部が、車体上下方向及び車体前後方向に共に直交する車体幅方向の内側に向かう方向に変形する対称変形構造とされることが好ましい。
【0019】
歩行者がフードに当たると、その衝撃力は、フードの車体幅方向で中央側に加わる。従って、フードは、V字型に変形する場合が多いが、その場合、フード後端側で、車体幅方向両端部位に振り分けて設置されているリフトアップ装置は、互いに中央側へ引き込まれるような力を受ける。
従って、この種の力を良好に受けて変形するよう、上記構成を採用する。
この場合、リフトアップ装置側の衝撃吸収を無理なく発生させ、良好に衝撃を吸収できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本願のリフトアップ装置1が適用された車両2の前方斜視図を示している。
本願のリフトアップ装置1は、ボンネットと言われているフードパネル(以下単に、フード3とする)と、ボディー本体(以下単に、車体4とする)との間に取付けられ、フード3を跳ね上げ状態で開作動させ、このリフトアップ姿勢を維持可能に構成されるとともに、適宜、フード3を元の格納姿勢に復帰可能に構成されている。
【0021】
車体4前部には、歩行者衝突検出センサ23が備えられており、リフトアップ装置1の作動が必要かどうかの状況を検出可能とされている。このセンサ23により、歩行者の衝突の可能性が高いと検出されると、リフトアップ装置1側へ、リフトアップ指令が出力される。一方、リフトダウンに関しては、作動後の状況に従って、マニアルでリフトダウン指令が、リフトアップ装置1側へ送られる。
【0022】
本願が問題とする衝撃吸収は、リフトアップ装置1がリフトアップ姿勢をとり、この姿勢保持が働いている状態で、歩行者がフード上に乗り上げた等により、衝撃力がフード3上に掛かった場合に有効に働く。
【0023】
図1に示すように、車両2は、車体4の前部にフード3を備え、フード3はエンジン5が配設されるエンジンルーム6を上方から覆う。
【0024】
フード3には、フード後方の左右両端に,対称に一対の後方リフトアップ装置1aが備えられるとともに、フード前方の車幅方向における中央に設けられたフードロック機構7の下方に、フードロック機構7ごと、車体4に対して上下方向にフード3を跳ね上げる前方リフトアップ装置1bが車幅方向に単一設けられている。
【0025】
フード3は、後方のリフトアップ装置1aにより、フード前方側がスライド式に開閉動作されるとともに、フード前方の所定部位の開閉動を規制するフードロック機構7を支点として、フード後方が跳ね上げ開動作(リフトアップ動作)される。
また、前方のリフトアップ装置1bにより、フード前方はフードロック機構7ごと持ち上げられ、フード後方のみならず、フード前方もリフトアップされる。
【0026】
この前後のリフトアップ装置1a,1bのうち、車体4の後方側で、走行方向右側に設けられるリフトアップ装置1aについて、以下、主に説明する。
走行方向後方側で、左側に設けられるリフトアップ装置1aは、以下説明する右側のリフトアップ装置1aに対して、左右対象な構造とされる。
【0027】
図2、図3は、フード格納姿勢及びフードリフトアップ姿勢におけるリフトアップ装置の概略状態を示す図であり、図4は、トーションバー16の取付け状態を示している。
図5、図6は、フード格納姿勢及びフードリフトアップ姿勢におけるリフトアップ装置の詳細状態を示す図であり、図7、8,9が、格納状態からリフトアップ状態に至る要部の詳細状態を示している。
さらに、理解を容易にするために、図10にレール内におけるローラの移動状態を示し、図11、12に車幅方向の断面構成を示した。
図13には、第一リンクと第二リンクとの連結構造を示した。
【0028】
以下、主に、図2、5、7,8(格納状態)、図3、6、9(リフトアップ状態)を使用して、装置の構成及び動作を説明する。
【0029】
リフトアップ装置1は、その主要機構として、フード3をリフトアップするためのリンク機構8及びこのリンク機構8のベースとなるガイドレールR及びこのガイドレールRと一体のリンクブラケット9を備えている。
さらに、前記車体4に、前記リンク機構8に備えられる第二リンクL2の下端を押し引きする作動機構10を成すモータM及びその付属機器Meが備えられており、ロッド15で、連接されている。
前記リンクブラケット9には、この作動機構10の作動に従って、第二リンクL2引いてはフード3のリフトアップを許容するポール11が備えられている。
【0030】
フード3の開閉動に関して、その概略を説明すると、フード3の開閉は、モータMに入力される開指令あるいは閉指令に従った、モータMの回動に従うこととなる。モータMに開指令が入力され、フード3がリフトアップされると、モータMの回転が停止され、このモータに対して備えられている減速機構Rd(ウオーム及びウオームホイルを含む)が逆転防止機能を発揮し、フード3のリフトアップ姿勢が維持される。
【0031】
以下、図面を対照しながら、各主要機構に関して説明する。
【0032】
〔リンク機構8〕
図2、5に示すように、本願におけるリンク機構8は、第一リンクL1、第二リンクL2を備えて構成されている。
第一リンクL1は、その先端が、ヒンジアーム12を介してフード後端近傍部位13に連結されており、ヒンジアーム12と第一リンクL1は回動自在とされている。また、その基端は、ガイドレールRに収納されるローラSに同じく回動自在に連結されている。
【0033】
第二リンクL2は、その先端が、第一リンクL1の長手方向ほぼ中間位置に回動自在に連結されており、前記ガイドレールRの後端側で、リンクブラケット9に一体に設けられる回動支点O回りに揺動自在とされている。さらに第二リンクL2は、回動支点Oを超えて反対側に伸びるアーム部L2aを備えており、その先端(図上下方端)が、後述する作動機構10からの押し引き操作を受けるように、作動機構10に設けられるロッド先端の連結部14に回動自在に連結されている。
【0034】
この構成より、作動機構10による引き操作を受けて、ローラSが移動することで、第二リンクL2は揺動リンクとして働くこととなり、第一リンクL1は上昇リンクとして働くこととなる。
図2、5に示すフード3の格納姿勢において、前記ローラSは、第二リンクL2の回動支点Oから離間した、閉対応位置s1を取る。また、図3、6に示すように、フード2のリフトアップ姿勢において、前記ローラSは回動支点Oに近接した開対応位置s2を取る。
【0035】
図7、8に示すように、前記ローラSが閉対応位置s1にある状態で、第二リンクL2の下端は、ロッド15によりこれが押し出された後側位置pbを取る。一方、図9に示すように、開対応位置s2にある状態で、第二リンクL2の下端は、ロッド15によりこれが引かれた前側位置pfを取る。
ここで、図7、8、9において、図面左側が車体前側となり、図面右側が車体後側に相当する。
【0036】
図2〜7に示すように、前記第二リンクL2の所定部位には、トーションバー16の一端が取付けられており、このトーションバー16の本体側を車体に設けられるトーションバー取付けブラケット17により車体4に固定する構成が採用されている。このトーションバー16は、常時、第二リンクL2を、その回動支点O回りに時計方向w1に付勢する。よって、第二リンクL2は、フード2をリフトアップ方向へ付勢している。
【0037】
〔ガイドレールR及びリンクブラケット9〕
図2、5、3、7に示すように、前記ローラSはガイドレールRに内嵌され、その内部を摺動移動できる。このガイドレールRの後端部位には、前述のように、第二リンクL2の前述の回動支点Oが備えられる。
図7,8,9に示すように、前記ローラSの前側位置決め、後側位置決めのため、ローラSの閉対応位置s1に対応して前側ストッパFSが備えられるとともに、ローラSが前記開対応位置s2に対応する後側ストッパーBSが設けられている。
前側ストッパFSの位置は、ローラSに長孔FSaを設けてレール長手方向で調節可能である。一方、後側ストッパーBSは、ガイドレールRにボルト19を挿通して、ストッパーとしている。
【0038】
リンクブラケット9は、前記ガイドレールRと一体に装備され、ポール11の揺動支点oを提供する。前述のように、さらに第二リンクL2の回動支点Oをも設定する。
【0039】
〔作動機構10〕
この機構10は、図5、6、11、12に示すように、モータMを主要な機器として構成されており、後述する作動切換え機構21とともに、第二リンクL2を揺動させて、第一リンクL1をそのリフトアップ姿勢へ、さらには格納姿勢へと姿勢変更させる。
モータM及び付属機構Meは一体として車体4に固定取付けされ、モータの回動により、第二リンクL2の下端に連結されるロッド15を押し引きできる。
【0040】
減速後のモータ出力軸20の時計方向回転W1は、ロッド15を図6に示す位置から図5に示す位置に押し操作することとなり、第二リンクL2が反時計方向W2に揺動されて、フード3をリフトアップ姿勢から格納姿勢へと姿勢変更させる。
【0041】
一方、出力軸20の反時計方向回転W2は、ロッド15を図5に示す位置から図6に示す位置に引き操作することとなり、第二リンクL2が時計方向に揺動されて、フード3を格納姿勢からリフトアップ姿勢へと姿勢変更させる。
【0042】
従って、フード3をその格納姿勢からリフトアップ姿勢へ、さらに格納姿勢へ復帰させる場合は、ロッド15が、図5に示される位置から引き戻され、次に押されることで、ロッド15、引いては第二リンクL2を元の状態に戻すことができる。逆方向の動きは、リフトアップ姿勢から、格納姿勢への変更となる。
【0043】
〔作動切換え機構21〕
この作動切換え機構21は、前記連結部14と、リンクブラケット9に設けられる支点o回りに揺動するポール11とを主な部材として構成されており、前記ロッド15の引き操作に伴って、ポール11が時計方向w1に回転し、ポール11と第二リンクL2の係合状態を解くことで、第二リンクL2のリフトアップ操作側への回動を許容するものである。
【0044】
以下、さらに詳細に説明する。
図7,8,9に示すように、前記ポール11は、リンクブラケット9の回動支点oを備え、トーションコイルスプリングTによって、常時、反時計方向w2に付勢されている。また、このポール11にはポールピン11aが設けられており、前記連結部14の下面に、このポールピン11aが摺接する構造が採用されている。
【0045】
ポール11の反時計方向w2の回動限界は、このポールピン11aと連結部14に設けられた下面との当接で決まる。このポール11の回動最大位置は、リンクブラケット9に設けられる当たり面9aとされている。
【0046】
さて、前記ロッド15に設けられる連結部14は、このポールピン11aとの摺接面としての下面を有し、ロッド15の引き操作(図5,7から図6,9に示す位置への操作)に伴って、ポール11を回動させることができる構造とされている。即ち、これらの図に示すように前側傾斜面140a、下端面140b、後側傾斜面140cを備えている。
【0047】
前記前側傾斜面140aは、図7に示す位置からロッド15が引き操作された場合に、ポールピン11aを押し、ポール11を時計方向w1に回動させる。このポール11の回動は、ポール後端面と第二リンク下端近傍との係止を解除する役割を果たす。
【0048】
この間、連結部14と第二リンクL2との間にあっては、連結部14に設けられた長孔14aと第二リンクL2の連結ピンL2pとの融通により、第二リンクL2は回動しない。
【0049】
最終的に長孔後端に連結ピンL2pが到達した状態で、第二リンクL2の時計方向W1への回動が許容され、ロッド15の引き操作による第二リンクL2の揺動、リフトアップが始まる。この状態が図8に示されている。
【0050】
逆に図8に示す状態からロッド15が押し操作された場合は、第二リンクL2が所定位置まで戻され、さらにポール11との係合を起こして、フード3の格納姿勢において不測にフード3が開操作されることはない。
【0051】
さて、フード3がリフトアップされた状態にあっては、作動切換え機構21は図9に示す位置関係を取るが、フード下方への衝撃力に対しては、リンク機構8、ロッド15を介してモータ付属機器Meの減速部に負荷が掛かる。この状態で、図12に示す、モータ付属機器Me内のウオーム及びウオームホールにより位置保持されるため、フード3のリフトアップ姿勢が保たれる。
【0052】
以上が、本願のリフトアップ装置1の基本構成であるが、以下、衝撃吸収のために第一リンクL1に施される工夫、及び一対のリフトアップ装置1を装備したリフトアップシステムに施される工夫に関して説明する。
【0053】
〔リフトアップ装置自体の衝撃吸収構造〕
図5、6に示すように、上記のリンク機構8を構成する第一リンクL1に関して、第二リンクL2との連結部L1aからフード3に連結される端部部位L1bまでの間に、衝撃吸収部SAが設けられている。
具体的には、第一リンクL1の第二リンク連結部L1aからローラSに連結される端部部位L1cまでに対して、当該部位が上下方向において幅狭に構成されるとともに、この部位が長尺に構成されている。
【0054】
さらに、第二リンク連結部L1aにおいて、図6に示す第一リンクL1は、その長手方向で折り曲げられた形状を有しており、フード連結側(上側)が、ローラ側(下側)よりリフトアップ姿勢において上下方向から大きく傾いたものとされている。即ち、部材の長手方向中心軸が、両部位間で図6上αで示すように所定の角を成す構成とされている。
【0055】
一方、第二リンクL2に関しては、リンクの後端部位に沿ってリブ22が設けられており、このリブ22による補強が図られている。
【0056】
結果、衝撃力により第一リンクL1の先端に格納方向の力が加わった場合、第一リンクL1は、第二リンク連結部L1aとフード連結部(具体的にはヒンジブラケット12との連結点)L1bとの間で変形し、衝撃を吸収できる。第二リンクL2の位置保持は、モータ側の付属機器Meによる。
従って、この第一リンクL1が本願にいうフード連結部材となる。
【0057】
〔リフトアップシステムとしての衝撃吸収構造〕
本願に係る車両2は、図14に示すように、上記構成のリフトアップ装置1aを、フード後側の車体幅方向両端部位に対として備える。先に説明したように、各リフトアップ装置1aの第一リンクL1に備えられる衝撃吸収部SAは、フード3に衝撃力が掛かった場合に、車体幅方向両端に設けられているリフトアップ装置1aの第一リンクL1は、車体幅方向内方側へ変形する。
結果、衝撃力を無理なく吸収できる。
【0058】
以下、本願のリフトアップ装置1aの動きを概略を説明する。
【0059】
〔格納姿勢〕
歩行者検出装置23によりリフトアップが必要な状態が検出されると、モータMにリフトアップ指令が入力され、モータMが始動する。図2、5に、リフトアップ指令を受ける前の待機姿勢が示されており、フード3は格納姿勢を取り、ロッド15が後方位置にあり、モータMは反時計方向W2に回動可能な状態にある。
【0060】
〔リフトアップ作動〕
モータMがリフトアップ指令を受けると、図5、7、8に示す姿勢からモータMが反時計方向W2に回転を始める。初期の回動にあっては、ロッド先端に設けられる連結部14の長孔14aがなす、第二リンクL2の下端に設けられる連結ピンL2pとの融通により、第二リンクL2は回動することはない。
【0061】
一方、この状態で、ポールピン11aがロッド連結部14の前側傾斜面140aに当接して移動することにより、ポール11は時計方向w1に回動される。結果、所定位置で、ポール11による第二リンクL2のロックが解除される。
更なる、ロッド15の引き操作により、第二リンクL2は回動支点O回りに揺動し、フード3をリフトアップする。このリフトアップ位置は、モータMの停止により決定される。
【0062】
〔リフトアップ位置保持及び衝撃吸収〕
リフトアップ位置の保持は、先に説明したようにモータ付属機器Me内のウオームと、これに対するウオームホイールによるものとなる。
この状態で、不幸にも衝撃が加わった場合は、上述のように第一リンクL1の衝撃吸収部SAが変形することで、この衝撃が吸収される。図14に、この状態を示した。
衝撃が加わらなかった場合は、リフトアップ姿勢が適正に保たれる。
【0063】
〔復帰作動〕
モータMがリフトダウン指令を受けると、図6に示す姿勢からモータMが時計方向W1に回転を始める。この状態で、ロッド15は押し操作され、第二リンクL2を反時計方向w2に揺動させ、フード3がリフトアップ姿勢から格納姿勢に戻される。
ポールピン11aがロッド連結部位14の後側傾斜面140c、下端面140bに当接して移動するとともに、レールR内のローラSが前側ストッパーFSに当たり、リンク機構8側の動きが止まる。そして、第二リンクL2の下端がポール11の上面を外れ、図5,6左右方向で、右側位置に到達した状況で、ポール11が反時計方向w2に回動し、第二リンクL2の時計方向回動w2がロックされることとなる。
この状態で、ポールピン11aは連結部14の前側傾斜面140aに当接しており、先に説明した、待機姿勢に到達する。
【0064】
〔別実施の形態〕
上記の実施例においては、衝撃吸収部SAを構成する具体的な構成に関して説明したが、図15(イ)に示すように、所定箇所に複数の孔を設ける、図15(ロ)に示すようにオフセットを設ける、図15(ハ)に示すように切欠きを設ける、さらには図15(ニ)に示すように、肉厚を薄くすることとしてもよい。
オフセット構造とする場合は、オフセットの方向を、幅方向内側とすることで、上述の幅方向内側への変形を発生しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願のリフトアップ装置を装備した車両の前方斜視図
【図2】フード格納姿勢におけるリフトアップ装置の状態を示す図
【図3】フードリフトアップ姿勢におけるリフトアップ装置の状態を示す図
【図4】リフトアップ装置に備えられるトーションバーの取付け状態を示す図
【図5】フード格納姿勢におけるリフトアップ装置の詳細状態を示す図
【図6】フードリフトアップ姿勢におけるリフトアップ装置の詳細状態を示す図
【図7】フード格納姿勢における始動初期における要部の詳細状態を示す図
【図8】第二リンクのロックが解除された詳細状態を示す図
【図9】フードリフトアップ姿勢における要部の詳細状態を示す図
【図10】レール内におけるローラの移動状態を示す図
【図11】図10に関連したレール近傍の断面視図
【図12】減速機構の詳細を示す断面視図
【図13】第一リンクと第二リンクとの連結構造を示す斜視図
【図14】衝撃力を受けた場合のリンクの曲がり状態を示す図
【図15】衝撃吸収部の別実施形態を示す図
【符号の説明】
1 リフトアップ装置
2 車両
3 フード
4 車体
8 リンク機構
10 作動機構
11 ポール
14 連結部
15 ロッド
21 作動切換え機構
22 リブ
23 歩行者検出装置
BS 後側ストッパー
FS 前側ストッパー
L1 第一リンク
L2 第二リンク
M モータ
R レイル
S ローラ
s1 閉対応位置
s2 開対応位置
T トーションコイルスプリング
W1 時計方向
W2 反時計方向

Claims (5)

  1. 車体とエンジンルームを覆うフードとの間に備えられ、前記フードの後端所定部位をリフトアップするリフトアップ装置であって、
    前記フードがリフトアップされたリフトアップ姿勢において、前記フードに上側から掛かる衝撃力により変形して前記衝撃力を吸収する衝撃吸収部を、リフトアップ動作において姿勢変更して前記フードを持ち上げるフード連結部材に設けたリフトアップ装置。
  2. 前記衝撃力により、前記衝撃吸収部が、車体上下方向及び車体前後方向に共に直交する車体幅方向に変形する請求項1記載のリフトアップ装置。
  3. 前記フード連結部材である、前記フード側に一端が連結され、他端が車体に固定されるレール上を移動するローラに連結される第一リンクと、前記第一リンクの中間部位に一端が連結され、前記車体側に設けられる支点回りに揺動する第二リンクとを有してなるリンク機構を備え、
    前記衝撃吸収部が、前記第一リンクにおける前記第二リンク連結部から前記フード側に連結される一端部位までの間に備えられている請求項1又は2記載のリフトアップ装置。
  4. 前記フード連結部材である、前記フード側に一端が連結され、他端が車体に固定されるレール上を移動するローラに連結される第一リンクと、前記第一リンクの中間部位に一端が連結され、前記車体側に設けられる支点回りに揺動する第二リンクとを有してなるリンク機構を備え、
    前記第一リンクにおける前記第二リンク連結部から前記ローラに連結される他端部位までの間、あるいは、前記第二リンクを、前記第一リンクにおける前記第二リンク連結部から前記フードに連結される一端部位までの間より、構造上剛に構成してある請求項1又は2記載のリフトアップ装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のリフトアップ装置を、前記フード後端側で、車体幅方向の両端側部位に該方向で対称に設け、
    車体幅方向中央側部位に加わる前記衝撃力により、対を成す前記リフトアップ装置に備えられる衝撃吸収部が、車体上下方向及び車体前後方向に共に直交する車体幅方向の内側に向かう方向に変形する対称変形構造とされるリフトアップシステム構造。
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