JP2004191744A - 定着用管状体、及びそれを用いた定着装置 - Google Patents

定着用管状体、及びそれを用いた定着装置 Download PDF

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Abstract

【課題】潤滑剤の枯渇を防ぎ、長期にわたって定着部材の回転時に潤滑剤の均一な層を形成することができ、また、樹脂フィルム管状体と押圧部材との間の摺動抵抗が増加するのを防止できるとともに、樹脂フィルム管状体と定着部材との間にスリップが生じたり、シートに付着して潤滑剤の染みが発生するのを防止することが可能な樹脂フィルム管状体、及びそれを用いた定着装置を提供すること
【解決手段】定着装置における定着用管状体(樹脂フィルム管状体2)の内面両端部に、潤滑剤を弾く撥液加工部203を設ける。この撥液加工部203は、例えば、管状体2両端部全面に設けてもよいし、管状体2回転方向(矢印)に対して所定間隔で管状体2内面両端部に設けられると共に、管状体内面端部から中央部へ前記管状体回転方向とは逆方向に向うように前記管状体幅方向に対して傾斜して設けてもよい。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置において未定着画像を加熱加圧定着するのに用いられる定着装置に係り、特に、定着部材と定着用管状体(例えばエンドレスベルトなどの樹脂フィルム管状体)との間に形成されたニップ部に記録媒体を通過させる、所謂ベルトニップ方式の定着装置に用いられる定着用管状体及びそれを用いた定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のベルトニップ方式の定着装置としては、例えば、加熱源を有する回転可能な加熱定着ロールと、この加熱定着ロールに圧接し且つ共に回転移動する樹脂フィルム管状体と、この樹脂フィルム管状体の内側に配設されて、前記樹脂フィルム管状体を加熱定着ロールに向けて押圧して当骸樹脂フィルム管状体と加熱定着ロールとの間にニップ部を形成する圧力パッドとを備え、このニップ部にシートを通過させることで、当該シート上の未定着トナー像を加熱加圧定着するように構成したものが知られている(特開平8−262903号公報参照)。
【0003】
ところで、上記ベルトニップ方式の定着装置の場合には、樹脂フィルム管状体を圧力パッドによって加熱定着ロールの表面に圧接させるように構成されているため、樹脂フィルム管状体と圧力パッドとの摺動抵抗が過大であると、樹脂フィルム管状体駆動のためのトルクが増大し、樹脂フィルム管状体を駆動させるための加熱定着ロールに働く応力つまり駆動トルクも大きくなるため、樹脂フィルム管状体の磨滅、薄肉の加熱定着ロールコアのギア受け部に働く応力が大きくなり、ギアやコアの破損が引き起こされる懸念があった。また、このような態様にあっては、駆動モーターの負荷も大きくなり、より多くの電力が必要になる。
【0004】
更に、加熱定着ロールによる樹脂フィルム管状体の駆動力に比べて、樹脂フィルム管状体及び圧力パッドの間の摩擦力が無視できないほど大きくなると、加熱定着ロールと樹脂フィルム管状体との間でスリップが生じ、このような条件下で未定着トナー像を保持したシートをニップ部に通すと、このスリップがシート上の未定着トナー像に画像のずれを引き起こすという問題点もあった。
【0005】
そこで、本出願人は、上記の問題点を解決するため、特開平10−213984号公報や特開平10−228196号公報、あるいは特開平11−45018号公報等に開示された技術を、既に提案している。
【0006】
上記特開平10−213984号公報には、圧力パッドの表面をポリテトラフルオロエチレンが含浸されたガラス繊維シートで被覆するとともに、圧力パッドと樹脂フィルム管状体との間に、潤滑剤としてシリコーンオイルを介在させることにより、樹脂フィルム管状体の滑りを良好にする技術が提案されている。
【0007】
また、上記特開平10−228196号公報には、圧力パッドと樹脂フィルム管状体の間に潤滑剤を塗布する手段を備えるように構成した技術が提案されている。
【0008】
さらに、上記特開平11−45018号公報には、同様に、圧力付与部材と樹脂フィルム管状体の間に潤滑剤を塗布する部材を備えるように構成した技術が提案されている。
【0009】
しかし、上記特開平10−213984号公報や特開平10−228196号公報、あるいは特開平11−45018号公報等に開示された技術の場合には、圧力パッドの表面をポリテトラフルオロエチレンが含浸されたガラス繊維シートで被覆するとともに、圧力パッドと樹脂フィルム管状体との間に、シリコーンオイル等の潤滑剤を塗布供給するように構成したものである。
【0010】
ところが、本発明者らの検討によれば、ポリテトラフルオロエチレンが含浸されたガラス繊維シートは潤滑剤が含浸しないため、表面にシリコーンオイル等の潤滑剤が塗布された状態で存在するのみであるため、一部でも潤滑剤の塗布むらが生じると、その部分の摺動抵抗が大きくなり、当該ガラス繊維シートが摩擦によって部分的に削られることになる。したがって、上記ポリテトラフルオロエチレンが含浸されたガラス繊維シートが磨耗によって部分的に削られ磨耗粉がシリコーンオイル等の潤滑剤と混合されて粘度の高い物質となり、経時的にエンドレスベルトを駆動するためのトルクが増大し、上述したような加熱定着ロールと樹脂フィルム管状体の間で生じるスリップに起因して、シート上の未定着トナー像に画像のずれが発生するという問題点が明らかになった。
【0011】
また、上述したシリコーンオイルの一種である、変性シリコーンオイルは、塗布された物質の表面に強固な反応膜を形成することで、塗布むらの発生が抑えられ、結果、摺動抵抗が均一に維持されるのであるが、長時間の熱的環境下で熱劣化をきたし、変質してしまい、反応膜を形成しにくくなってしまうので、経時的に樹脂フィルム管状体を駆動するためのトルクが増大し、上述したような加熱定着ロールと樹脂フィルム管状体との間で生じるスリップに起因して、シート上の未定着トナー像に画像のずれが発生するという間題点も明らかになった。
【0012】
【特許文献1】
特開平8−262903号公報
【特許文献2】
特開平10−213984号公報
【特許文献3】
特開平10−228196号公報
【特許文献4】
特開平11−45018号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本出願人は、上記従来技術の問題点を解決し、潤滑剤を常に含浸した摺動部材にすることで摺動面に塗布むらが発生しにくく、経時的な樹脂フィルム管状体の駆動トルクの増大を防止し、安定した走行性能を確保することにより、高品質の画像を安定して得ることが可能な定着装置について、既に提案している(特願2002−125257号)。
【0014】
この定着装置は、回転可能に配設される定着部材と、前記定着部材に回転可能に圧接配置され、前記定着部材との間に形成されるニップ部に未定着トナー像を担持した記録媒体が挟持される樹脂フィルム管状体と、前記樹脂フィルム管状体の内側に固定配設され、前記定着部材側に向けて当該樹脂フィルム管状体を押圧する押圧部材と、前記樹脂フィルム管状体と押圧部材との間に介在されるシート状部材と前記ニップ部を加熱する加熱源とを備えた定着装置において、前記シート状部材は、少なくとも潤滑剤を保持する多孔質樹脂層を備え、前記潤滑剤が変性シリコーンオイルであるように構成したものである。
【0015】
また、上記定着装置は、前記シート状部材が、前記多孔質樹脂層の押圧部材側に潤滑剤の透過を防止する潤滑剤透過防止層を備えるようにした構成をも含んでいる。
【0016】
しかし、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち上記特願2002−125257号に係る定着装置の場合には、樹脂フィルム管状体と押圧部材との間にシート状部材を介在し、このシート状部材は、少なくとも潤滑剤を保持する多孔質樹脂層を備え、前記潤滑剤が変性シリコーンオイルであるように構成したものであるが、当該シート状部材は、多孔質樹脂層に潤滑剤を保持することができるものの、樹脂フィルム管状体の長手方向の両端部に相当する部分がオープンになっている。そのため、多孔質樹脂層に潤滑剤を保持したシート状部材は、押圧部材によって樹脂フィルム管状体を介して定着部材に圧接されると、その両端部から潤滑剤が浸み出てしまい、潤滑剤の枯渇が起きて、定着部材の回転時に潤滑剤の均一な層を形成することができず、樹脂フィルム管状体と押圧部材との間の摺動抵抗が増加し、駆動トルクが早期に上昇するという問題点を有していた。
【0017】
また、上記シート状部材の両端部から潤滑剤が浸み出てしまうと、当該潤滑剤が樹脂フィルム管状体の表面側に回り、樹脂フィルム管状体と定着部材との間にスリップが生じたり、これら樹脂フィルム管状体と定着部材とのニップ部に挿通されるシートに付着して、潤滑剤の染みが発生するという問題点を有していた。
【0018】
従って、本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、潤滑剤の枯渇を防ぎ、長期にわたって定着部材の回転時に潤滑剤の均一な層を形成することができ、また、樹脂フィルム管状体と押圧部材との間の摺動抵抗が増加するのを防止できるとともに、樹脂フィルム管状体と定着部材との間にスリップが生じたり、シートに付着して潤滑剤の染みが発生するのを防止することが可能な定着用管状体、及びそれを用いた定着装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、本発明は、
(1) 内面両端部の少なくとも一部に、潤滑剤を弾く撥液加工部が設けられることを特徴とした定着用管状体。
(2) 前記撥液加工部は、前記管状体内面両端部全周面に設けられることを特徴とする前記(1)に記載の定着用管状体。
(3) 前記撥液加工部は、前記管状体回転方向に対して所定間隔で前記管状体内面両端部に設けられると共に、管状体内面端部から中央部へ前記管状体回転方向とは逆方向に向うように前記管状体幅方向に対して傾斜して設けられることを特徴とする前記(1)に記載の定着用管状体。
(4) 前記撥液加工部が、フッ素樹脂を含んで構成されていることを特徴とする前記(3)に記載の定着用管状体。
(5) 前記撥液加工部が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含んで構成されていることを特徴とする前記(3)に記載の定着用管状体。
(6) 前記管状体内面には、前記撥液加工部と共に撥液未加工部が設けられており、前記撥液加工部と前記撥液未加工部との接触角の差が10度以上であることを特徴とする前記(1)に記載の定着用管状体。
(7) 前記撥液未加工部が、多孔質体で構成されていることを特徴とする前記(6)に記載の定着用管状体。
(8) 前記撥液未加工部が、ポリイミド系樹脂を含んで構成されていることを特徴とする前記(6)に記載の定着用管状体。
(9) 前記撥液未加工部が、ポリベンズイミダゾール樹脂を含んで構成されていることを特徴とする前記(6)に記載の定着用管状体。
【0020】
(10) 回転可能に設置される定着部材と、
前記定着部材に従動して回転可能に圧接配置され、前記定着部材との間に形成されるニップ部に未定着トナー像を担持した記録媒体が狭持される定着用管状体と、
前記定着用管状体の内側に配置され、前記定着部材側に向けて当該定着用管状体を押圧する押圧部材と、
前記定着用管状体と押圧部材との間に介在させるシート状部材と、
前記定着用管状体と前記シート状部材との間に介在させる潤滑剤と、
前記ニップ部を加熱する加熱源と
を備えた定着装置において、
前記定着用管状体が、前記(1)から(9)のいずれかに記載の定着用管状体であることを特徴とする定着装置。
(11) 前記シート状部材が、前記定着用管状体との接触面側に潤滑剤保持性を有する多孔質繊維層を有することを特徴とする前記(10)に記載の定着装置。
(12) 前記シート状部材が、前記多孔質樹脂層の押圧部材側に潤滑剤の透過を防止する潤滑剤透過防止層を有することを特徴とする前記(11)に記載の定着装置。
(13) 前記シート状部材が、前記定着用管状体との接触面側に微細な凹凸形状を有するフッ素樹脂層を有することを特徴とする前記(10)に記載の定着装置。
(14) 前記潤滑剤が、シリコーン系オイルであることを特徴とする前記(10)に記載の定着装置。
(15) 前記潤滑剤が、アミノ変性シリコーンオイルであることを特徴とする前記(10)に記載の定着装置。
(16) 前記潤滑剤が、メチルフェニルシリコーンオイルであることを特徴とする前記(10)に記載の定着装置。
(17)前記潤滑剤が、パーフルオロポリエーテルオイルであることを特徴とする前記(10)に記載の定着装置。
【0021】
本発明の定着用管状体は、定着装置に配設されるとき、その内面の中央部付近に押圧部材がシート状部材を介して内接されるため、シート状部材の両端部付近から漏れると(シート状部材が潤滑剤を保持する場合、滲み出る)、定着用管状体内面端部の少なくとも一部に設けられた潤滑剤を弾く撥液加工部が、漏れた潤滑剤を堰き止めると共に弾き、シート状部材両端からの潤滑剤漏れを防止し、潤滑剤の枯渇を防ぐことが可能となる。たとえ、シート状部材両端から潤滑剤が漏れたとしても、やはり撥液加工部により潤滑剤は堰き止められると共に弾かれ、定着用管状体内面に留まることとなり、潤滑剤の枯渇を防ぐことが可能となる。このため、本発明の定着用管状体を備える定着装置は、長期にわたって定着部材の回転時に潤滑剤の均一な層を形成することができ、また、樹脂フィルム管状体と押圧部材との間の摺動抵抗が増加するのを防止できるとともに、樹脂フィルム管状体と定着部材との間にスリップが生じたり、シートに付着して潤滑剤の染みが発生するのが防止可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、実質的に同様の機能を有するものには、全図面通して同じ符号を付して説明し、場合によってはその説明を省略することがある。
【0023】
図1は、本発明の実施の形態に係る定着用管状体を備える定着装置を示す概略構成図である。
【0024】
図1に示す定着装置は、駆動式の定着ロール1に樹脂フィルム管状体2を外接させ、その外接部位の樹脂フィルム管状体2(定着用管状体)部分に対し、支持体31上に弾性体32を装着しシート状部材33を被せた押圧部材Aを内接させ、定着ロール1と前記樹脂フィルム管状体2との間にニップ部nを形成しており、記録媒体4が前記ニップ部nを通過する間にトナー像41が定着される。また、走行ガイド35は支持体31に固定されている。更に、シート状部材33の樹脂フィルム管状体2に対する摺接面には潤滑剤が介在している。
【0025】
定着ロール1及び樹脂フィルム管状体2は、加熱源11及び21で所定の温度に加熱され、それぞれ矢印の方向に回転する。シート状部材33の樹脂フィルム管状体2に対する摺接面には潤滑剤が介在しており、樹脂フィルム管状体2の内面に潤滑剤が供給される。樹脂フィルム管状体2の内面に供給された潤滑剤は連れ回され、ニップ部の摺接面側供給される。なお、樹脂フィルム管状体2は、非張架状態で支持されるものであってもよいし、例えば、複数のロールに掛け渡すなどして張架支持されるものであってもよい。また、後述するようにシート状部材33に潤滑剤保持能を付与していれば、潤滑剤を供給する必要はない。
【0026】
樹脂フィルム管状体2は、例えば、図2〜3に示すように、管状フィルム基材201外面に、トナーの付着を防止するために離型性を有する離型層202が設けられており、そして、その内面両端部(幅方向の両端部)の少なくとも一部に潤滑剤を弾く撥液加工部203が設けられている(図2(b)〜3(b)参照)。図中、撥液加工部203以外の領域は、撥液未加工部204である。
【0027】
なお、樹脂フィルム管状体2は、このフィルム基材201内面における撥液加工部203が設けられた以外の領域が、撥液未加工部204に相当する構成であるが、フィルム基材201内面に、撥液未加工部204として機能する層、即ち親油性層を別途設けてもよい。
【0028】
図2に示す樹脂フィルム管状体2は、撥液加工部203が樹脂フィルム管状体2内面両端部全周面に設けられた形態である(図2(a))。この形態では、撥液加工部203が樹脂フィルム管状体2内面両端部全面に設けられているので、より確実に漏れた潤滑剤を堰き止めることが可能となる構成である。
【0029】
図3に示す樹脂フィルム管状体2は、細長状の撥液加工部203が樹脂フィルム管状体2回転方向(矢印)に対して所定間隔で樹脂フィルム管状体2内面両端部に設けられている形態である(図2(a))。細長状の撥液加工部203は、樹脂フィルム管状体2内面端部から中央部へ樹脂フィルム管状体2回転方向とは逆方向に向うように樹脂フィルム管状体2幅方向に対して傾斜して設けられている。この形態では、細長状の撥液加工部203が、樹脂フィルム管状体2幅方向に対して傾斜すると共に、外側(樹脂フィルム管状体2端部側)の一端が、内側(樹脂フィルム管状体2中央部側)の他端よりも、樹脂フィルム管状体2回転方向下流側に位置して設けられているので、樹脂フィルム管状体2の回転に伴い、樹脂フィルム管状体2内面端部周辺に漏れた潤滑剤は、外側(樹脂フィルム管状体2端部側)の一端から内側(樹脂フィルム管状体2中央部側)の他端に沿って徐々に中央部に向かって掻き出される。このため、この形態では、より効果的に樹脂フィルム管状体2内面に潤滑剤を留ませることが可能な構成である。
【0030】
撥液加工部203は、例えば、使用する潤滑剤に対し濡れ性の低い材料で構成でき、シリコーン系潤滑剤に対してはフッ素樹脂などで構成することができる。フッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレン-パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体(EFA)、ポリエチレン・テトラフルオロエチレン(ETFE)ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などで構成することができ、これらの中でも、PTFEが好適である。PTFEは、耐磨耗性と再付着耐性に優れており、撥液加工部203の耐久性を向上させることができ、本発明に適している。
【0031】
一方、撥液加工部203以外の撥液未加工部204(本実施形態ではフィルム基材201の構成材料)は、ポリイミド系樹脂、ポリベンズイミダゾール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂などで構成することができ、これらの中でも、ポリイミド系樹脂、ポリベンズイミダゾール樹脂が好適である。ポリイミド系樹脂は、熱硬化性であるため、高温条件下でも、樹脂の軟化が少なく、そのため摩耗による摩擦粉が出にくい利点があるとともに、潤滑剤に対し比較的濡れ易い性質を持っているためであるため本発明に適している。一方、ポリベンズイミダゾール樹脂は熱可塑性ではあり、且つその熱変形温度が400℃以上であり、PI同等以上の耐熱性から摩耗にも強く摩耗粉の発生も少ない、また、潤滑剤に対し比較的濡れ易い性質を持っているおり、本発明に適している。
【0032】
また、撥液加工部203は、例えば潤滑剤にパーフルオロポリエーテルオイルを使用した際にはこの潤滑剤に濡れ難い性質を持っているポリイミド系樹脂、ポリベンズイミダゾール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂などで構成することができる。
【0033】
一方、例えば潤滑剤にパーフルオロポリエーテルオイルを使用した際には、撥液加工部203以外の撥液未加工部204としては例えばフッ素樹脂を使用することが出来、フッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレン-パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体(EFA)、ポリエチレン・テトラフルオロエチレン(ETFE)ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などで構成することができ、潤滑剤によって撥液加工部と撥液未加工部で使用する好適な材料は異なるが、基本的な作用効果は同じである。
【0034】
更に、本効果を高める要素として、撥液加工部203と撥液未加工部304に物理的な凹凸差を設けることも効果的である。この作用は樹脂フィルム管状体2の内面ベルトとシート状部材33の接触によって物理的圧力による撥液効果が促進される。また、このような物理的な凹凸差を設けることだけでも効果が得られるが、凸部に撥液加工部を設けることがより好適である。
【0035】
撥液加工部203と撥液未加工部204との接触角の差は、10度以上であることが撥液加工部203よる潤滑剤漏れ防止効果を向上させる観点から好適である。ここで、接触角は、各々の潤滑剤との接触角の差を示し、具体的には、例えば、撥液加工部203をフッ素樹脂で構成し、撥液未加工部をポリイミド系樹脂で構成する場合、フッ素樹脂のシリコーンオイルとの接触角は40度程度で、一方、ポリイミド系樹脂とシリコーンオイルとの接触角は15度程度であり、その接触角の差は25度程度有り、本発明に適している。
【0036】
また、具体的には、例えば、撥液加工部203をポリイミド系樹脂で構成し、撥液未加工部をフッ素樹脂で構成する場合、ポリイミド系樹脂のパーフルオロポリエーテルオイルとの接触角は35度程度で、一方、フッ素樹脂とパーフルオロポリエーテルオイルとの接触角は15度程度であり、その接触角の差は25度程度有り、本発明に適している。
【0037】
また、この接触角の差は、大きいほど好ましく、実際には50度が限度であるが、撥液未加工部204に公知の親油処理を施して親油層を設けることで、50度以上も可能である。なお、この接触角の差が10度以上であれば、潤滑剤漏れ防止効果は十分得られる。
【0038】
また、撥液未加工部204は、多孔質で構成されていてもよい。撥液加工部203は、樹脂フィルム管状体2におけるシート状部材33との摺接面に位置しており、摺接面が多項質により構成されていることで、当該摺接面に潤滑剤保持能が付与され、より効果的に摺動抵抗上昇を防止し、耐久性を向上させることができる。
【0039】
離型層202の材質としては、例えば、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体(EFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリエチレン・テトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂挙げられ、特に耐熱性、機械特性等の面からポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、及びテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)テトラフルオロエチレン-パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロエチルビニルエーテル(EFA)共重合体が好適に用いられる。
【0040】
このような層構成の樹脂フィルム管状体2は、例えば、まず、公知手段によりポリイミド系樹脂からなるエンドレスベルトを作製し、その外周面に、フッ素ゴムやフッ素樹脂を用いて離型層を形成し、その後、エンドレスベルト内面端部及び内面全体に、撥液加工部として、未加工部にマスキングを施し、スプレーコートを行い乾燥した後溶融成膜させることにより厚さ1μm〜30μmのフッ素樹脂層を形成して、作製される。この際、必要に応じて、接着プライマーを使用したり、公知手段によるポリイミド系樹脂からなるエンドレスベルトを作製時にポリイミド系樹脂の架橋反応以前に塗布することも可能である。
【0041】
以下、本実施形態のその他の部材について説明する。
定着部材としての定着ロール1としては、その形状、構造、大きさ等につき特に制限はなく、目的に応じてそれ自体公知のものの中から適宜選択して使用することができる。前記加熱定着ロールは、一般には、円筒状のコアと、その表面に形成された弾性層とを有し、コアの内部に加熱源を備えてなる。また、弾性層の表面に離型層が形成されていてもよい。離型層が形成されていると、トナー像のオフセットを好適に防止でき、安定した状態で画像定着装置を運転することができる点で有利である。
【0042】
コアの材質としては、機械的強度に優れ、伝熱性が良好である材質ならば特に制限はないが、例えば、アルミ、SUS、鉄、銅等の金属、合金、セラミックス、FRMなどが挙げられる。
【0043】
弾性層の材質としては、該弾性層として公知の材質のものの中から適宜選択できるが、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。本発明においては、これらの材質の中でも、表面張力が小さく、弾性に優れる点でシリコーンゴムが好ましい。該シリコーンゴムとしては、例えば、RTVシリコーンゴム、HTVシリコーンゴムなどが挙げられ、具体的には、ポリジメチルシリコーンゴム(MQ)、メチルビニルシリコーンゴム(VMQ)、メチルフェニルシリコーンゴム(PMQ)、フルオロシリコーンゴム(FVMQ)などが挙げられる。
【0044】
弾性層の厚みとしては、通常、3mm以下であり、好ましくは0.5〜1.5mmである。弾性層をコアの表面に形成する方法としては、特に制限はなく、例えば、それ自体公知のコーティング法などが採用できる。コーティング法としては、例えば、ニーダーコーティング、バーコーティング、カーテンコーティング、スピンコーティング、ディップコーティング等が挙げられる。本発明においては、これらの中でもディップコーティングが好適に採用できる。
【0045】
離型層の材質としては、トナー像に対し適度な離型性を示すものであれば特に制限はなく、例えば、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フッ素樹脂等が挙げられる。これらの材質の中でもフッ素樹脂が好適に挙げられる。前記フッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体(EFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリエチレン・テトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂挙げられ、特に耐熱性、機械特性等の面からポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、及びテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)テトラフルオロエチレン-パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロエチルビニルエーテル(EFA)共重合体が好適に用いられる。
【0046】
離型層の厚みとしては、通常、10〜100μmであり、好ましくは20〜30μmである。前記離型層を前記コアの表面に形成する方法としては、特に制限はなく、例えば、上述したコーティング法などが挙げられる。また、押出し成型によって形成されたチューブを被覆する方法が挙げられる。
【0047】
なお、定着部材は、定着ロール1に限られず、回転可能に配設されるものであれば、ロール状、ベルト状等適宜選定して差し支えない。
【0048】
加熱源11、21としては、ニップ部を加熱するものであれば、例えば、定着ロール1を内部加熱するタイプに限られず、また定着ロール1を外部加熱するタイプのように、定着部材を介してニップ部を加熱するものは勿論のこと樹脂フィルム管状体2や押圧部材Aを加熱することでニップ部を加熱するもの、あるいはベルト状の定着部材自体が電磁誘導加熱等によって発熱するもの等、適宜選定して差し支えない。
【0049】
押圧部材Aは、支持体31上に弾性体32を装着しシート状部材33を被せた構成であり、固定配設されて定着ロールに向けて樹脂フィルム管状体2を押圧するものであれば適宜選定して差し支えないが、定着時の熱による劣化を防止するという観点からすれば、耐熱性を具備するもので構成することが好ましい。
【0050】
シート状部材33の材質としては、単層から構成されてもよし、複数層から構成されていてもよいが、樹脂フィルム管状体2との接触面側に潤滑剤保持性を付与した多孔質繊維層を有することがよい。多孔質繊維層としては、多数の微細な孔を有する樹脂からなるもので、例えば、樹脂を発泡させて多孔質化したものや、樹脂を1軸或いは2軸方向に延伸し多孔質化したもの、或いは焼成成型等によって製造したものが使用でき、例えば、これら多孔質樹脂にて織られた繊維や多孔質樹脂を薄膜化したものを使用することができる。
【0051】
なお、多孔質繊維層は繊維自体を多孔質化したものでなくとも、当該繊維を織ることによって、多孔質化された樹脂製の繊維織布から構成されたものであっても良いが、前記した多孔質樹脂によって織られた繊維などを用いることによって、繊維織布は自身を含め、多孔質樹脂そのものが潤滑剤を含浸した状態で保持するため一層好ましい。
【0052】
多孔質繊維層は、多数の微細な孔を有する樹脂からなるものであって、例えば、樹脂を発泡させて多孔質化したものや、樹脂を一軸あるいは二軸方向に延伸して多孔質化したもの、あるいは焼結成型等が挙げられる。ここで、樹脂を一軸あるいは二軸方向に延伸して多孔質化した多孔質樹脂層を採用する態様にあっては、例えば、当該多孔質樹脂にて織られた繊維(多孔質樹脂繊維織布) や、前記多孔質樹脂繊維織布及び多孔質樹脂を薄膜化したもの(多孔質樹脂フイルム)を、従来公知の熱融着法、接着法を用いて積層したものとすることが好ましい。なお、多孔質樹脂層は、繊維自体が多孔質樹脂からなるものでなくとも、当該繊維を織ることによって、多孔質化された樹脂製の繊維織布から構成したものであっても良いが、上述したように、多孔質樹脂にて織られた繊維(多孔質樹脂繊維織布)などを用いることによって、繊維織布は勿論のこと、多孔質樹脂そのものが潤滑剤を含浸した状態で保持するため、より一層望ましい。
【0053】
多孔質繊維層の材質としては、ポリエチレン樹脂、フッ素樹脂等より適宜選定して差し支えないが、耐熱性、離型性、耐久性、耐摺動性等を考慮すると、多孔質化したPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)を用いることが好ましい。
【0054】
シート状部材33は多孔質樹脂層の押圧部材A側に潤滑剤の透過を防止する潤滑剤透過防止層を有することも好適であり、この潤滑剤透過防止層を設けることで潤滑剤の枯渇をより抑制することができる。
【0055】
潤滑剤透過防止層は、耐熱性があり且つ潤滑剤を透過させない耐熱性樹脂フイルムや金属フイルム等から適宜選定して差し支えないが、コスト及び加工性、更には可撓性などを考慮するとFEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体) が好ましい。
【0056】
ここで、シート状部材33には潤滑剤を保持、即ち多孔質樹脂層には潤滑剤を保持させることがよいが、この手法については、予め多孔質樹脂層に潤滑剤を含浸させるようにしてもよいし、また、外部より多孔質樹脂層自体、又は樹脂フィルム管状体2の内面に塗布し、当該樹脂フィルム管状体2を介して多孔質樹脂層に潤滑剤を供給するようにしてもよい。ここで、後者の態様においては、簡易且つ安定的に潤滑剤を供給するという観点からすれば、樹脂フィルム管状体2の内周面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段を具備させることが好ましい。
【0057】
潤滑剤は、潤滑性が優れている点が重要であるが、この指標としては動粘度があり、定着装置で使用する場合、耐熱性、揮発性等を考慮する必要がある。この点より、シリコーンオイルが好ましく、更に濡れ性に優るアミノ変性シリコーンオイルがより好ましい。また、耐熱性により優れた性能が必要な場合、メチルフェニルシリコーンオイルを使用することも好適である。尚、耐熱性を向上させるためにシリコーンオイル中に微量の酸化防止剤を添加することも可能である。
【0058】
潤滑剤は、特に、酸化防止剤入りのアミノ変性シリコーンオイルを用いることが望ましいが、樹脂フィルム管状体2と押圧部材Aとの間に介在されるシート状部材33として、少なくとも潤滑剤を保持する多孔質樹脂層と、当該多孔質樹脂層の押圧部材側に配置された潤滑剤透過防止層とからなるものを用いることにより、使用可能なシリコーンオイルの種類が広がることがわかっている。シート状部材33と組み合わせることによって、アミノ変性シリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、酸化防止剤入りのアミノ変性シリコーンオイルであるヒンダードアミンオイルなどが使用可能となるが、長期間の使用において、高い耐熱性を有し、熱的な劣化の少ないヒンダードアミンオイルを用いるのが、特に望ましい。
【0059】
潤滑剤としてシリコーンオイルを用いる態様にあっては、その粘度が常温で50〜3000csであることが好ましい。ここで、この下限値はシリコーンオイルの不必要な蒸発を防止するという観点に基づいて定められたものであり、一方、上限値はシリコーンオイルが摺動抵抗が大きくなる要因となってしまうのを防止する観点に基づいて定められたものである。
【0060】
なお、上記何れの実施の形態においても、限定的に解釈されるものではなく、本発明の要件を満足する範囲内で実現可能であることは、言うまでもない。
【0061】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、潤滑剤の枯渇を防ぎ、長期にわたって定着部材の回転時に潤滑剤の均一な層を形成することができ、また、樹脂フィルム管状体と押圧部材との間の摺動抵抗が増加するのを防止できるとともに、樹脂フィルム管状体と定着部材との間にスリップが生じたり、シートに付着して潤滑剤の染みが発生するのを防止することが可能な樹脂フィルム管状体、及びそれを用いた定着装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る定着用管状体を備える定着装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る定着用管状体の一形態を示す図であり、(a)は展開平面図を示し、(b)は断面図を示す。
【図3】本発明の実施の形態に係る定着用管状体の他の一形態を示す図であり、(a)は展開平面図を示し、(b)は断面図を示す。
【符号の説明】
1 定着ロール
2 樹脂フィルム管状体
4 記録媒体
11 加熱源
31 支持体
32 弾性体
33 シート状部材
35 走行ガイド
41 トナー像
201 管状フィルム基材
202 離型層
203 撥液加工部
204 撥液未加工部
A 押圧部材
n ニップ部

Claims (17)

  1. 内面両端部の少なくとも一部に、潤滑剤を弾く撥液加工部が設けられることを特徴とした定着用管状体。
  2. 前記撥液加工部は、前記管状体内面両端部全周面に設けられることを特徴とする請求項1に記載の定着用管状体。
  3. 前記撥液加工部は、前記管状体回転方向に対して所定間隔で前記管状体内面両端部に設けられると共に、管状体内面端部から中央部へ前記管状体回転方向とは逆方向に向うように前記管状体幅方向に対して傾斜して設けられることを特徴とする請求項1に記載の定着用管状体。
  4. 前記撥液加工部が、フッ素樹脂を含んで構成されていることを特徴とする請求項3に記載の定着用管状体。
  5. 前記撥液加工部が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含んで構成されていることを特徴とする請求項3に記載の定着用管状体。
  6. 前記管状体内面には、前記撥液加工部と共に撥液未加工部が設けられており、前記撥液加工部と前記撥液未加工部との接触角の差が10度以上であることを特徴とする請求項1に記載の定着用管状体。
  7. 前記撥液未加工部が、多孔質体で構成されていることを特徴とする請求項6に記載の定着用管状体。
  8. 前記撥液未加工部が、ポリイミド系樹脂を含んで構成されていることを特徴とする請求項6に記載の定着用管状体。
  9. 前記撥液未加工部が、ポリベンズイミダゾール樹脂を含んで構成されていることを特徴とする請求項6に記載の定着用管状体。
  10. 回転可能に設置される定着部材と、
    前記定着部材に従動して回転可能に圧接配置され、前記定着部材との間に形成されるニップ部に未定着トナー像を担持した記録媒体が狭持される定着用管状体と、
    前記定着用管状体の内側に配置され、前記定着部材側に向けて当該定着用管状体を押圧する押圧部材と、
    前記定着用管状体と押圧部材との間に介在させるシート状部材と、
    前記定着用管状体と前記シート状部材との間に介在させる潤滑剤と、
    前記ニップ部を加熱する加熱源と
    を備えた定着装置において、
    前記定着用管状体が、請求項1から9いずれかに記載の定着用管状体であることを特徴とする定着装置。
  11. 前記シート状部材が、前記定着用管状体との接触面側に潤滑剤保持性を有する多孔質繊維層を有することを特徴とする請求項10に記載の定着装置。
  12. 前記シート状部材が、前記多孔質樹脂層の押圧部材側に潤滑剤の透過を防止する潤滑剤透過防止層を有することを特徴とする請求項11に記載の定着装置。
  13. 前記シート状部材が、前記定着用管状体との接触面側に微細な凹凸形状を有するフッ素樹脂層を有することを特徴とする請求項10に記載の定着装置。
  14. 前記潤滑剤が、シリコーン系オイルであることを特徴とする請求項10に記載の定着装置。
  15. 前記潤滑剤が、アミノ変性シリコーンオイルであることを特徴とする請求項10に記載の定着装置。
  16. 前記潤滑剤が、メチルフェニルシリコーンオイルであることを特徴とする請求項10に記載の定着装置。
  17. 前記潤滑剤が、パーフルオロポリエーテルオイルであることを特徴とする請求項10に記載の定着装置。
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