JP2004188746A - ピロー包装用多層フィルム - Google Patents

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啓二 今井
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Abstract

【課題】塩素系の材料を使用せず、高度の酸素ガスバリア性、耐ピンホール性、シール安定性を備え、高速ピロー包装機機械適性に優れた多層フィルムを安価に提供する。
【解決手段】ポリアミド系樹脂層、エチレン共重合比率38mol%以下のエチレン−ビニルアルコール共重合体層、接着性樹脂層、シール層の順に共押し出し法により積層した25〜40μmの多層フィルムのポリアミド系樹脂層側に二軸延伸ポリプロピレンフィルムをラミネートして製造したピロー包装用多層フィルムにおいて、エチレン−ビニルアルコール共重合体層のフィルム総厚に対する構成比率が7〜12%であり、シール層厚みが15μm以上である。
【選択図】 無し。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は食品等の包装分野において内容物の保存性の為のガスバリア性、シール性を有し、自動機械によりピロー包装用途に使用する包装材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ハム・ソーセージ・加工肉製品等の軟包装分野においては酸素ガスバリア性を備えた包装材料を用いて真空包装またはガス置換包装することにより、酸素ガスによる内容物の変質や腐敗を防ぎ保存性を高めてきた。その中でも特に内容物の種類や形状、量が変化しても同様に包装でき比較的小型で安価な設備で対応できることからピロー包装は広く用いられている。また使用される包装材料も成形用途よりも厚みが薄く経済的なものが要求され、酸素ガスバリア性、ヒートシール性を備えた包装材料として従来はポリ塩化ビニリデンをコーティングした二軸延伸ポリプロピレンを酸素ガスバリア層としてポリエチレン系のシール層とドライラミネート法、押し出しラミネート法により多層化した包装材料が安価に製造され多く用いられてきた。
【0003】
しかし、環境問題から塩素を含むプラスチック材料の使用が敬遠され、エチレン−ビニルアルコール共重合体を酸素ガスバリア層とし、シール層と積層した多層フィルムをバリアシール基材として二軸延伸フィルムとラミネートすることが考案され、特許文献1、2のようにポリオレフィン系樹脂、ポリアミド樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、シール層樹脂を接着層樹脂とともに共押し出ししたフィルム、特許文献3のようにエチレン−ビニルアルコール共重合体を外層として、ポリアミド樹脂、シール層樹脂を接着層樹脂とともに共押し出ししたフィルムが考案された。
【0004】
しかし、ユーザーでの生産性向上の為の1分間に60個以上の高速の包装が要求されシール時間が短くなり、また内容物の保存料などの添加物が削減され従来よりも高い酸素ガスバリア性、耐ピンホール性が要求され、前者は層構成が複雑な為、40μm以下の多層フィルムとした場合にフィルムを構成する各層の厚みが薄くなることから要求される酸素ガスバリア性、耐ピンホール性、シール性などの特性が充分に確保できなかったり、層間剥離が発生し易いなどの欠点が発生することがあった。また後者は40μm以下の多層フィルムとした場合に外層を透明性が均一で良好な外観とするにはエチレン共重合比率の高いシーティング加工性の良いエチレン−ビニルアルコール共重合体を使用する必要があり、要求される酸素ガスバリア性を付与する為にフィルム総厚に対する構成比率が高くなりコスト高になるとともに耐ピンホール性、シール性などの他の特性が充分に確保できなかったり、層間剥離が発生し易いなどの欠点が発生することがあった。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−25587号公報
【特許文献2】
特開平8−267676号公報
【特許文献3】
特開平8−281881号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的とするところはハム・ソーセージ・加工肉製品等のピロー包装材料として薄くても酸素ガスバリア性、機械的強度、ヒートシール性、層間接着強度を備え且つ安価に製造できるフィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明はエチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド系樹脂の共押し出しによる多層フィルムの加工性、接着層樹脂の厚みに起因する接着強度の変化について鋭意検討し、さらにシール層の厚みに起因するピロー包装のシール特性について検討を重ねた結果完成に至ったものである。
【0008】
本発明は、
(1)酸素ガスバリア層(A)としてエチレン共重合比率38mol%以下のエチレン−ビニルアルコール共重合体層、ポリアミド系樹脂層(B)、接着性樹脂層(C)、シール層(D)を共押し出し法により(B)−(A)−(C)−(D)の順に積層した25〜40μmの多層フィルムがB層側で二軸延伸ポリプロピレンフィルムとラミネートされてなることを特徴とするピロー包装用多層フィルム、
(2)酸素ガスバリア層(A)の厚みがフィルム総厚に対して7〜12%である(1)項記載のピロー包装用多層フィルム、
(3)シール層(D)の厚みが15μm以上である(1)項又は(2)項記載のピロー包装用多層フィルムである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の多層フィルムは、酸素ガスバリア層(A)、ポリアミド系樹脂層(B)、接着性樹脂層(C)、シール層(D)から構成される。
本発明に用いる酸素ガスバリア層(A)はエチレン共重合比率38mol%以下の エチレン−ビニルアルコール共重合体を用いることが出来、フィルム総厚に対する厚み比率は7%以上12%以下であることが好ましい。厚み比率を7%以上とすることにより内容物に要求される酸素ガスバリア性が確保され好ましいが、12%よりも高くすると配合コストが高くなる上に他の構成樹脂層の厚みが薄くなり、耐ピンホール性、シール安定性、層間剥離強度のいずれかが不充分となり好ましくない。
【0010】
本発明に用いるポリアミド系樹脂層(B)を構成するポリアミド系樹脂は6−ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、6・6ナイロン、6−6・6共重合ナイロン、6−10共重合ナイロン、6−12共重合ナイロン、芳香族ナイロン及び非晶性ナイロンを単独または2種類以上をブレンドしたものを用いることができるが、コスト面を考慮して6−ナイロンを用いることが好ましい。
【0011】
本発明に用いる接着性樹脂層(C)を構成する樹脂としては低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のオレフィン系樹脂に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸またはその無水物をグラフト重合した酸変性ポリオレフイン樹脂を用いることができる。
【0012】
本発明に用いるシール層(D)を構成する樹脂としては低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー(ION)、エチレン−アクリレート共重合体(EAA)、エチレン−メタクリレート共重合体(EMAA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)を単独または2種類以上をブレンドしたものであり、内容物、包装機械、包装条件等に応じて選択することが出来るが、高速シールの安定性から直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を使用することが好ましい。シール層には必要に応じてグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、エチレンオキサイド付加物などの界面活性剤を防曇剤として添加することができる。
【0013】
本発明に用いるシール層(D)の厚みは15μm以上であることが好ましい。シール層厚みが15μm未満になるとピロー包装の高速のシール機構に対して部分的にシール強度が低下するなどシール安定性が不充分となり好ましくない。1分間に70個以上の高速包装用にはシール層厚みが25μm以上であることが更に好ましい。
【0014】
本発明の多層フィルムは共押し出し法によって製造された多層フィルムをバリアシール基材として、ピロー包装に適したシール耐熱性とフィルムの剛性を付与する為に二軸延伸ポリプロピレンフィルムとラミネートしたものであり、ドライラミネートまたはポリエチレンにより押し出しラミネートして製造される。
【0015】
本発明の多層フィルムは、フィルム製造コストを下げ、従来ポリ塩化ビニリデンコートの二軸延伸フィルムとシール層をラミネートして使用されていたピロー包装用途に酸素ガスバリア性、耐ピンホール性、高速シール性にすぐれたフィルムとして用いることが出来る。
【0016】
【実施例】
以下に実施例を示して説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
<実施例1>
6−ナイロン樹脂(MP=220℃)、エチレン−ビニルアルコール共重合体1(エチレン比率32mol%)、酸変性低密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレン(MP=109℃)を共押し出し法によりこの順に積層した多層フィルムを得た。得られた多層フィルムの6−ナイロン樹脂側に逐次二軸延伸ポリプロピレンフィルム(MP=165℃)をドライラミネートして実施例1の多層フィルムを得た。各層の厚みは表1中に示した。表1中の//はドライラミネート部を示す。
【0017】
<実施例2、比較例1〜4>
実施例1と同様にして、表1の//部の右に示す層構成、各層厚みで共押し出し法により作成した多層フィルムを、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)とドライラミネートして実施例2、比較例1〜4の多層フィルムを製造した。
【0018】
使用した原料及びフィルムは次の通りであった。
EVOH1 : エチレン−ビニルアルコール共重合体1 エチレン比率32mol%
EVOH2 : エチレン−ビニルアルコール共重合体2 エチレン比率44mol%
6−NY : 6−ナイロン樹脂 MP=220℃
LLDPE : 直鎖状低密度ポリエチレン MP=109℃
LDPE : 低密度ポリエチレン MP=112℃
Ad1 : 酸変性低密度ポリエチレン
OPP : 逐次二軸延伸ポリプロピレンフィルム MP=165℃
【0019】
実施例1,2、比較例1〜4で得られた多層フィルムの酸素ガス透過量、ゲルボフレックステスターによる耐ピンホール性、ピロー包装した空袋の耐圧試験の測定・評価を行った。結果を表1にまとめた。
【0020】
各々の評価方法は次の通りである。
酸素ガス透過量:JIS K7126に従いMOCON社のOXTRAN−TWINにより23℃−65%で測定した。
耐ピンホール性:ゲルボフレックステスターを使用し、筒状にしたフィルムに5℃で300回のひねり伸縮を与えてピンホールの発生数で評価した。(10回の平均個数)
耐圧試験:ピロー包装空袋にゴムパッキンを貼り注射針で2kg/cmの圧縮空気を送り込み破袋時の圧力の測定と破袋状況を評価した。
ピロー包装空袋の作成は株式会社三和自動機械製作所製WF−5000使用、袋サイズ150mm×240mm、生産速度60個/分、シール温度150℃、シール時間0.25秒の条件で実施した。
○ フィルムが破断して正常に破袋
△ シール界面が部分的に剥離して異常に破袋
▲ フィルムが層間剥離して部分的に破断して異常に破袋
【0021】
【表1】
Figure 2004188746
【0022】
【発明の効果】本発明に従うと、高速ピロー包装機に要求される機械適性、酸素ガスバリア性、耐ピンホール性及びシール安定性に優れ、層間剥離を起こさない多層フィルムを安価に製造することができ塩素系の材料を含まないピロー包装用フィルムを供給することが出来る。

Claims (3)

  1. 酸素ガスバリア層(A)としてエチレン共重合比率38mol%以下のエチレン−ビニルアルコール共重合体層、ポリアミド系樹脂層(B)、接着性樹脂層(C)、シール層(D)を共押し出し法により(B)−(A)−(C)−(D)の順に積層した25〜40μmの多層フィルムが(B)層側で二軸延伸ポリプロピレンフィルムとラミネートされてなることを特徴とするピロー包装用多層フィルム。
  2. 酸素ガスバリア層(A)の厚みが、フィルム総厚に対して7〜12%である請求項1記載のピロー包装用多層フィルム。
  3. シール層(D)の厚みが15μm以上である請求項1又は2記載のピロー包装用多層フィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010111400A (ja) * 2008-11-04 2010-05-20 Hosokawa Yoko Co Ltd 高速横ピロー包装方法

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