JP2004188390A - 金属ナノクラスター及びその製造方法、並びにそれを用いた空気汚染物質除去触媒 - Google Patents

金属ナノクラスター及びその製造方法、並びにそれを用いた空気汚染物質除去触媒 Download PDF

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Abstract

【課題】電気化学的作用を加えることなく常温で高い触媒機能を有し、空気汚染物質除去触媒等として有用な金属ナノクラスター及びその製造方法を提供し、更に係る金属ナノクラスターを用いた空気汚染物質除去触媒を提供すること。
【解決手段】少なくとも一つの金属−硫黄結合及び/又は金属−窒素結合を有する遷移金属錯体の残基と、金属ナノ粒子と、からなり、
前記遷移金属錯体の金属又は金属イオンが、前記金属−硫黄結合を形成している硫黄原子及び/又は金属−窒素結合を形成している窒素原子を介して、前記金属ナノ粒子と連結していることを特徴とする金属ナノクラスター。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は金属ナノクラスター及びその製造方法、並びにそれを用いた空気汚染物質除去触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、人間を取り巻く環境に存在し得る成分であって、人体に影響を及ぼす可能性のある空気汚染物質の存在が問題視されるようになってきている。空気汚染物質としては、例えば、建築資材等から空気中に発散するアルデヒド類、ベンゼン、トルエン、塩化ビニル等のVOCや、排ガス中の有害成分であるCOx、NOx、SOx等が挙げられ、これらをより確実に浄化することが可能な技術の開発が望まれている。
【0003】
このような背景の下で、空気汚染物質を浄化するための触媒として、例えば、金の微粒子を金属酸化物に担持させ、その触媒機能を調査する研究(例えば、Haruta M., Catalysis Today 1997 36)がなされている。しかしながら、このような触媒であっても、空気汚染物質を除去する触媒機能が未だ十分なものではなかった。
【0004】
また、空気汚染物質を浄化するための他の触媒として、電極上に薄膜を作製し、電気化学的作用を加えることによりこのような触媒として利用する研究もなされており、例えば、電極上に金薄膜を形成しこの電極を用いてCOを電気化学的に酸化する研究(例えば、Maye M. M.; Lou Y.B.; Zhong C.J., Langmuir 2000. 16(19). 7520)、金電極上にデンドリマーで安定された白金の薄膜を形成し電気化学的に酸素を還元する研究(例えば、Zhao M. ; Cooks R., Advanced Materials 1999. 11(3). 217)がなされている。しかしながら、このような触媒であっても、空気汚染物質を除去する触媒機能が未だ十分なものではなく、更に、その触媒機能を発揮させるためには基本的に電気化学的作用を加える必要があった。
【0005】
一方、特開2000−86684号公報においては、オリゴフェロセニレンのアルカンチオール誘導体と、金属クラスターとを反応させることにより、金属クラスター表面がアルカンチオール誘導体で化学修飾された金属クラスターを作製し、これを用いて電極基板上にクラスター薄膜を形成する方法が開示されている。
【0006】
しかしながら、このような電極を構成するアルカンチオール誘導体で化学修飾された金属クラスターは、ビフェロセン又はテルフェロセンの中心金属であるFeがシクロペンタジエニル環上のアルカンチオール誘導体を介して金属クラスターのコア部と連結しているものであり、触媒機能を有するものではなかった。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−86684号公報
【非特許文献1】
Haruta M., Catalysis Today 1997 36
【非特許文献2】
Maye M. M.; Lou Y.B.; Zhong C.J., Langmuir 2000. 16(19). 7520
【非特許文献3】
Zhao M. ; Cooks R., Advanced Materials 1999. 11(3). 217
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、電気化学的作用を加えることなく常温で高い触媒機能を有し、空気汚染物質除去触媒等として有用である金属ナノクラスター及びその製造方法を提供し、更に係る金属ナノクラスターを用いた空気汚染物質除去触媒を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、アルキルアミンボラン存在下において、特定の遷移金属錯体と酸化数が低い金属化合物を有機溶媒中で反応せしめることにより、遷移金属錯体の金属又は金属イオンが硫黄原子及び/又は窒素原子を介して金属ナノ粒子と連結している金属ナノクラスターが得られ、係る金属ナノクラスターが驚くべきことに電気化学的作用を加えることなく常温で高い触媒機能を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明の金属ナノクラスターは、少なくとも一つの金属−硫黄結合及び/又は金属−窒素結合を有する遷移金属錯体の残基と、金属ナノ粒子と、からなり、
前記遷移金属錯体の金属又は金属イオンが、前記金属−硫黄結合を形成している硫黄原子及び/又は金属−窒素結合を形成している窒素原子を介して、前記金属ナノ粒子と連結していることを特徴とするものである。
【0011】
上記本発明の金属ナノクラスターにおいては、前記遷移金属錯体が下記一般式(I):
[M(X)(Y)(4−n)] (I)
[式(I)中、Mは金属又は金属イオンを表し、XはSH及び/又はNHを表し、YはPPh、CO、H、CH、CN及びNHからなる群から選ばれる少なくとも1つの配位子を表し、nは1〜3の整数を表す。]
で表される錯体であることが好ましく、[Rh(SH)(PPh)]、[Ir(SH)(CO)(PPh)]、[Pt(H)(SH)(PPh)]、[Ru(H)(SH)(PPh)]、[Rh(NH)(PPh)]、[Ir(NH)(CO)(PPh)]、[Pt(H)(NH)(PPh)]及び[Ru(H)(NH)(PPh)]からなる群から選ばれる少なくとも1つの錯体であることがより好ましい。
【0012】
また、上記本発明の金属ナノクラスターにおいては、上記金属又は金属イオンが、貴金属又は貴金属イオンであることが好ましい。
【0013】
さらに、上記本発明の金属ナノクラスターにおいては、前記金属ナノ粒子の少なくとも表面部分が貴金属からなるものであること、及び/又は、前記金属ナノクラスターの平均粒径が10nm以下であることが好ましい。
【0014】
本発明の金属ナノクラスターの製造方法は、配位子として少なくとも一つのSH及び/又はNHを有する遷移金属錯体と、酸化数が+I又は+IIである金属化合物と、を有機溶媒中で接触せしめ、かつ、前記有機溶媒中にアルキルアミンボランを存在せしめて前記金属化合物に還元処理を施すことにより前記本発明の金属ナノクラスターを得ることを特徴とする方法である。
【0015】
上記本発明の製造方法においては、前記アルキルアミンボランが、ジメチルアミンボラン、トリメチルアミンボラン及びt−ブチルアミンボランからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物であることが好ましい。
【0016】
本発明の空気汚染物質除去触媒は、前記本発明の金属ナノクラスターを含有することを特徴とするものであり、前記金属ナノクラスターが多孔体に担持されているものが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
【0018】
(金属ナノクラスター)
本発明の金属ナノクラスターは、少なくとも一つの金属−硫黄結合及び/又は金属−窒素結合を有する遷移金属錯体の残基と、金属ナノ粒子と、からなり、
前記遷移金属錯体の金属又は金属イオンが、前記金属−硫黄結合を形成している硫黄原子及び/又は金属−窒素結合を形成している窒素原子を介して、前記金属ナノ粒子と連結していることを特徴とするものである。
【0019】
このような金属−硫黄結合(M−S)及び/又は金属−窒素結合(M−N)を有する遷移金属錯体とは、配位子の硫黄原子と錯体の金属とが直接金属−硫黄結合及び/又は配位子の窒素原子と錯体の金属とが直接金属−窒素結合を形成している錯体であり、配位子として少なくとも一つのSH及び/又はNHを有する遷移金属錯体であることが好ましい。ここで、SH及びNHは陰イオンの配位子であり、錯体の作製過程の溶液中においては、SH及びNH として存在するものである。
【0020】
なお、本発明において遷移金属錯体の残基とは、例えば、遷移金属錯体が配位子としてSH又はNHを有している場合には、SH又はNHから水素原子を1つ除いた残基をいう。
【0021】
また、前記遷移金属錯体の配位数及び立体配置(立体構造)は、配位子として少なくとも一つのSH及び/又はNHを有していれば特に限定されず、配位数2の直線型、配位数4の正方形型、配位数4の正四面体型、配位数5の三方両錘型、配位数5の正方錘型及び配位数6の正八面体型など、中心金属原子又は中心金属イオンと配位子の組み合わせにより、任意の配位数及び立体配置を取ることができる。
【0022】
前記SH及び/又はNH以外の配位子としては、例えば、PPh、CO、en、py、pn、NO+、bipy及びphen等の中性及び陽イオンの配位子、H、Cl、OH、O2−、CN、SCN及びCHCOO等の陰イオンの配位子が挙げられる。
【0023】
このような遷移金属錯体としては、下記一般式(I)で表される錯体であることが好ましく、平面正方形型の錯体であることがより好ましい。
[M(X)(Y)(4−n)] (I)
一般式(I)において、Mは金属又は金属イオンを表し、XはSH及び/又はNHを表し、YはPPh、CO、H、CH、CN及びNHからなる群から選ばれる少なくとも1つの配位子を表し、nは1〜3の整数を表す。
【0024】
上記遷移金属錯体における金属又は金属イオンとしては、特に制限はないが、例えば、Pt、Pd、Rh、Ru、Au、Ag、Os、Ir、Y、La、Ce、Pr、Nd、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Ca、Mg、Al、K、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ga、Rb、Sr、Zr、Nb、Mo、In、Sn、Cs、Ba、Ta及びW、並びにそれらのイオンが挙げられる。中でも貴金属又は貴金属イオンであることがより好ましく、Pt、Rh、Ru及びIrからなる群から選ばれる少なくとも一つの金属又はそのイオンであることがより好ましく、Rh、Ir、Pt2+又はRu2+であることが更に好ましい。
【0025】
また、配位子及びnのそれぞれの組み合わせとしては、上記条件を満たせば特に制限されないが、n=1でXとしてSHが1分子選択された場合、YとしてPPhが3分子選択されてもよく、COが一分子選択されPPhが2分子選択されて組み合わせられてもよく、Hが一分子選択されPPhが2分子選択されて組み合わせられてもよい。また、n=2の場合には、XとしてSHが2分子選択されてもよく、XとしてSHが1分子選択されかつNHが1分子選択されてもよい。
【0026】
さらに、前記遷移金属錯体が、[Rh(SH)(PPh)]、[Ir(SH)(CO)(PPh)]、[Pt(H)(SH)(PPh)]、[Ru(H)(SH)(PPh)]、[Rh(NH)(PPh)]、[Ir(NH)(CO)(PPh)]、[Pt(H)(NH)(PPh)]及び[Ru(H)(NH)(PPh)]からなる群から選ばれる少なくとも1つの錯体であることが好ましい。なお、このような遷移金属錯体はいずれも平面正方形型である。
【0027】
前記金属ナノ粒子とは、ナノサイズの粒子であれば特に限定されないが、平均粒径が50nm以下の金属ナノ粒子であることが好ましく、平均粒径が0.1〜50nmであることがより好ましく、0.1〜20nmであることがさらに好ましく、0.5〜10nmであることが特に好ましい。このような平均粒径が、50nmを超えると触媒としての機能が不十分となる傾向がある。
【0028】
このような金属ナノ粒子は、少なくとも表面部分が金属であることが必要であり、このような金属は特に制限されないが、Pt、Pd、Rh、Ru、Au、Ag、Os、Ir、Y、La、Ce、Pr、Nd、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Ca、Mg、Al、K、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ga、Rb、Sr、Zr、Nb、Mo、In、Sn、Cs、Ba、Ta又はW等が挙げられ、貴金属(例えば、Pt、Pd、Rh、Ru、Au、Ag、Os及びIr)であることがより好ましく、Au、Pt又はAgであることが更に好ましい。
【0029】
このような金属ナノ粒子は、粒子全体が金属でもよく、非金属(例えば、炭素質材料)や金属酸化物(例えば、TiO,ZnO,SnO,Nb,In,WO,ZrO,La,Ta)の物質表面に金属をコーティングして薄膜を形成するなどして作製することも可能である。
【0030】
本発明の金属ナノクラスターは、前記遷移金属錯体の金属又は金属イオンが、金属−硫黄結合を形成している硫黄原子及び/又は金属−窒素結合を形成している窒素原子を介して、前記金属ナノ粒子と連結している。このような金属ナノ粒子と硫黄原子又は窒素原子との結合は、共有結合性が大きいものであり、有機化学的に表現すると、結合形成後においてそれぞれ硫黄原子又は窒素原子はエピチオ基又はエピイミノ基などの橋かけ結合として機能していると、本発明者らは推察する。
【0031】
このように硫黄原子及び/又は窒素原子を介して遷移金属錯体と金属ナノ粒子とが連結していることから、金属ナノ粒子表面において触媒として機能するスペースがより大きなものとなり、また、遷移金属錯体の残基は金属ナノ粒子表面から電気的影響を受け、その触媒機能がより向上していると、本発明者らは推察する。
【0032】
上述した遷移金属錯体の残基と金属ナノ粒子とからなる本発明の金属ナノクラスターは、その平均粒径が10nm以下であることが好ましく、0.1〜5nm以下であることが好ましく、0.5〜1nmであることがより好ましい。このような平均粒径が10nmを超えると触媒としての機能が不十分となる傾向がある。
【0033】
本発明の金属ナノクラスターは、このように非常に小さいことから一定質量当りの表面積が非常に大きいものとなり、各種触媒に用いたときに効率よく反応に寄与するため、金属ナノクラスター自体の優れた触媒作用と相まって、その効果が十分なものとなる。
【0034】
(金属ナノクラスターの製造方法)
次に、本発明の金属ナノクラスターの製造方法について説明する。
【0035】
本発明の金属ナノクラスターの製造方法は、配位子として少なくとも一つのSH及び/又はNHを有する遷移金属錯体と、酸化数が+I又は+IIである金属化合物と、を有機溶媒中で接触せしめ、かつ、前記有機溶媒中にアルキルアミンボランを存在せしめて前記金属化合物に還元処理を施すことにより上述した本発明の金属ナノクラスターを得ること、を特徴とする方法である。
【0036】
上記配位子として少なくとも一つのSH及び/又はNHを有する遷移金属錯体としては、金属ナノクラスターにおいて説明した遷移金属錯体を用いることができる。このような遷移金属錯体は、錯体中の配位子であるSH及び/又はNHから容易に水素原子が脱離し、その結果、S及び/又はNHを介して金属ナノ粒子の表面と容易に連結することができる。
【0037】
また、上記酸化数が+I又は+IIである金属化合物としては、金属の酸化数が+I又は+IIであれば特に制限されないが、このような金属化合物としては、酸化数が+I又は+IIである貴金属化合物が好ましく、酸化数が+Iである貴金属化合物がより好ましく、酸化数が+Iである金の化合物が更に好ましい。
【0038】
このような金属化合物としては、より具体的には、酸化数が+I又は+IIである金属の塩又は錯塩を用いることができる。このような金属の塩としては、金属ナノ粒子の説明で挙げた金属の塩化物、臭化物、シアン化物等が挙げられる。また、このような金属の錯塩としては、金属ナノ粒子の説明で挙げた金属にPPh、CO、en、py、pn、NO+、bipy及びphen等の中性及び陽イオンの配位子、H、Cl、OH、O2−、CN、SCN及びCHCOO等の陰イオンの配位子が配位した錯塩が挙げられる。より具体的には、金の金属ナノ粒子の原料化合物としては、塩化第一金、シアン化一金、シアン化第一金カリウム、クロロ(トリフェニルアルシン)金(I)、クロロ(トリフェニルホスフィン)金(I)、クロロ(トリエチルホスフィン)金(I)、クロロ(トリメチルホスフィン)金(I)、カルボニルクロロ金(I)などが挙げられる。
【0039】
また、上記有機溶媒としては、クロロホルム、ジクロロメタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール等の有機溶媒、又は、これらの混合物を使用することができ、特に、ジクロロメタン及びクロロホルムが好ましい。このような有機溶媒のみの液層で反応を進行させることにより、粒径が均一な金属ナノクラスターを得ることができる。
【0040】
また、上記アルキルアミンボランは、水素化ホウ素ナトリウム等の他の還元剤と比べると還元能の低い還元剤であり、アミンの種類により下記一般式(II)、(III)及び(IV)で表されるものである。
RNHBH (II)
NHBH (III)
NBH (IV)
なお、上記一般式(II)、(III)及び(IV)においてRはアルキル基を表し、炭素数1〜6の低級アルキル基であることが好ましい。
【0041】
このようなアルキルアミンボランとしては、ジメチルアミンボラン、トリメチルアミンボラン及びt−ブチルアミンボランからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物であることが好ましい。
【0042】
上述した原料を用いる本発明の金属ナノクラスターの製造方法としては、上記遷移金属錯体と上記金属化合物とを反応に十分な量の有機溶媒中で攪拌することにより均一な溶液とし、次に、この溶液にアルキルアミンボランを添加し、金属化合物に還元処理を施す方法がある。この結果、金属化合物のみが還元され本発明の金属ナノクラスターが形成する。
【0043】
また、本発明の金属ナノクラスターの製造方法としては、上記方法に限定されるものではなく、有機溶媒に遷移金属錯体、金属化合物及びアルキルアミンボランを添加し、攪拌することにより均一な溶液とすると共に、金属化合物を還元せしめる方法を用いてもよく、アルキルアミンボランが存在している有機溶媒中に遷移金属錯体と金属化合物とを添加し、攪拌することにより均一な溶液とすると共に金属化合物を還元せしめる方法を用いてもよい。
【0044】
このような酸化数の低い金属化合物と還元能の低い還元剤であるアルキルアミンボランとを用いることにより、還元の際に遷移金属錯体の残基は還元することなく金属化合物のみを還元することができ、本発明の金属ナノクラスターが得られると、本発明者らは推察する。
【0045】
本発明の製造方法において、反応に用いる金属化合物の量は、遷移金属錯体1molに対して2〜4molであることが好ましい。このような金属化合物の量が、前記下限値未満の場合は、反応しない遷移金属錯体が残り分離の時に困難となる傾向があり、他方、前記上限値を超えると上手く合成できない傾向がある。
【0046】
また、上記還元剤の添加量は、金属化合物1molに対して15〜20molであることが好ましい。このような還元剤の添加量が、前記下限値未満の場合は、金属が完全に還元されなくなる傾向があり、他方、前記上限値を超えてもそれ以上金属ナノ粒子ができない傾向がある。
【0047】
上記有機溶媒中で反応させる際の温度は、特に限定されず、常温でよく、この場合の反応時間は、10〜12時間であることが好ましい。また、このような反応を有機溶媒の沸点付近の温度で行う場合は、反応時間を5〜6時間とすることが好ましい。
【0048】
このような金属ナノクラスター形成の機構は、明確には解明されていないが、本発明者らは図1に示す反応機構に従い金属ナノクラスターが形成していると、推察する。以下、添付図面を参照しながら、金属ナノクラスター形成の機構について説明する。
【0049】
なお、図1においては、具体的なモデルとして、遷移金属錯体としてヒドロゲンスルフィドトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)[Rh(SH)(PPh)]を、金属化合物としてクロロ(トリフェニルアルシン)金(I)[AuCl(AsPh)]を、アルキルアミンボランとしてジメチルアミンボラン(CHNHBHを用いた。
【0050】
図1(a)は、Wilkinson‘s Catalystと呼ばれる[Rh(Cl)(PPh)]と硫化水素ナトリウムNaSHとの反応式である。このようにClとSHとを置換することにより、図1(b)に示す本発明に係る金属−硫黄結合を有する遷移金属錯体[Rh(SH)(PPh)]が生成する。
【0051】
次に、この遷移金属錯体とクロロ(トリフェニルアルシン)金(I)とを有機溶媒中で混合すると図1(c)に示す金−硫黄−ロジウム結合が生成し、遷移金属錯体と金化合物とからなるポリマー(polymer)が生成すると、本発明者らは推察する。さらに、このポリマーが生成している溶液に還元剤としてジメチルアミンボランを添加すると金属化合物が還元され、図1(d)に示す金ナノ粒子と遷移金属錯体の残基とが連結(化学修飾)した金属ナノクラスターが形成すると、本発明者らは推察する。
【0052】
(空気汚染物質除去触媒)
次に、本発明の空気汚染物質除去触媒について説明する。本発明の空気汚染物質除去触媒は、上述した金属ナノクラスターを含有するものである。このような金属ナノクラスターは、粒径が非常に小さいものであるため表面積が非常に大きく、また、遷移金属錯体は硫黄原子及び/又は窒素原子を介して金属ナノ粒子上に連結していることから、金属ナノ粒子表面上に充分なスペースがあり金属ナノ粒子表面上での触媒機能も有する、と本発明者らは推察する。また、金属ナノ粒子上に遷移金属錯体の残基を連結させることによって遷移金属錯体の残基が硫黄原子及び/又は窒素原子を介して電気的な影響を受け、遷移金属錯体の残基の触媒機能がより向上すると、本発明者らは推察する。
【0053】
このような空気汚染物質除去触媒は、上述した金属ナノクラスターが多孔体に担持されていることが好ましい。このような多孔体としては、金属酸化物材料からなる多孔体又は炭素質材料からなる多孔体が好ましい。このような金属酸化物材料からなる多孔体としては、特に限定されないが、TiO,ZnO,SnO,Nb,In,WO,ZrO,La,Ta,SrTiO,BaTiO等を用いることができる。また、炭素質材料からなる多孔体としては、特に限定されないが、活性炭、黒鉛、活性チャー、コークス、ハードカーボン(難黒鉛化炭素)、ソフトカーボン(易黒鉛化炭素)等を用いることができる。また、このように多孔体に担持させて用いる以外に、溶媒に分散させて用いることも可能である。
【0054】
本発明の空気汚染物質除去触媒の使用方法は特に制限されず、例えば処理対象となる有害ガスを含む気体と触媒とをバッチ式あるいは連続的に接触させることによって触媒による空気汚染物質の除去が達成される。処理対象となる空気汚染物質としては、空気中の揮発性有機化合物(VOC類:Volatile Organic Compounds)、例えば、塩化ビニル、ベンゼン、トルエン、その他の脂肪族や芳香族の炭化水素、ケトン類、アルデヒド類、アミン類、メルカプタン類;排ガス中のNOx、COx、SOx;オゾン、臭気(アンモニア、アミン類、硫黄化合物、低級脂肪酸、インドール類、フェノール類)が挙げられる。このような空気汚染物質除去触媒は、特に、車室内及び住宅室内の空気汚染物質、車両等の排ガス等の浄化に効果を発揮するものである。
【0055】
また、上記本発明の金属ナノクラスターは、空気汚染物質除去触媒以外にも、オレフィン水素化やポリマー合成などの有機合成用触媒としても応用可能であり、塗料用色材としても応用可能であり、触媒的または光学的に幅広い用途がある革命的な材料である。
【0056】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
【0057】
実施例1
まず、配位子としてSHを有する遷移金属錯体を調整した。Wilkinson‘s Catalystと呼ばれる[Rh(Cl)(PPh)](2.5g、2.7mmol)とNaSH(750mg、13.4mmol)とをベンゼン/エタノール(125ml/90ml)の混合溶液中、常温で約6時間攪拌することにより、遷移金属錯体中のClをSHに置換せしめた。この溶液中の不純物を取り除いた後、溶媒を取り除き、次いでベンゼンを加えて遷移金属錯体を溶解せしめた。このようにベンゼンに溶解させることにより、ベンゼン不溶解物を取り除いた。さらに、ベンゼン溶液を半分に濃縮し、ヘキサンを加えて[Rh(SH)(PPh)](以下「Rh錯体」という)を沈殿させた。沈殿物質のみをジクロロメタンで再結晶することにより、Rh錯体を約650mg得た。
【0058】
得られたRh錯体(400mg、0.43mmol)とクロロ(トリフェニルアルシン)金(I)(470mg、0.87mmol)とをジクロロメタン溶液中で攪拌し、還元剤であるジメチルアミンボラン(950mg、16mmol)をゆっくり加え、常温で約12時間攪拌した。ジクロロメタン不溶解物(Rh錯体以外の不純物)を取り除いた後に、溶媒を取り除いた。得られた物質にメタノールを加え、−10℃で保存することにより、沈殿物質を得た。沈殿物質のみを取り出し、メタノールで洗った後、ジクロロメタンで再結晶することにより金属ナノクラスター(平均粒径1.2nm)を得た。
【0059】
(金属ナノクラスターの同定)
(1)IR分析
生成物である金属ナノクラスターと出発物質であるRh錯体との分析結果を比べると、全体的に(指紋領域の)スペクトルが類似していることが確認された。この結果、Rh錯体の残基が金属ナノクラスターの一部を構成していることが確認された。また、Rh錯体と金属ナノクラスターとの分析結果の相違点として、Rh錯体には2550cm 1辺りに見られるSHのピークが、金属ナノクラスターには確認されなかった。このことから、Rh錯体におけるSHからHが取れ、金属ナノクラスター表面において金属−硫黄結合を形成することにより金属ナノクラスターが形成されていることが示唆された。
【0060】
(2)XPS分析
XPS分析の結果、元素組成比がC(48%)、O(27%)、Rh(0.1%)、S(0.8%)、P(0.2%)、Si(24%)、Au(0.1%)であった。この結果から、金の存在が確認され、Rh錯体が硫黄原子を介して金ナノ粒子表面に連結した金属ナノクラスターであることが示唆された。
【0061】
(3)TEM分析
図2に得られた金属ナノクラスターのTEM写真を示す。図2に示したTEM写真からわかるように、非常に小さい粒子(1nm以下)が分散していることが確認された。また、図3に2nmの金粒子を780万倍に拡大したTEM写真を示す。図3に示したTEM写真からわかるように、金属の格子が確認され、その格子のスペース(面間隔)が金の(1,1,1)のdスペース(d値)と一致したことから、金属ナノクラスターが金ナノ粒子を含有していることが示唆された。
【0062】
以上の分析結果より、本発明者らは、実施例1で得られた生成物が金属−硫黄結合を有する遷移金属錯体の残基と金ナノ粒子とからなる金属ナノクラスターであると同定した。
【0063】
実施例2
実施例1により得られた金属ナノクラスターをAl粒子(γ−アルミナ、高純度化学研究所製、カタログNo.AL130109)に担持せしめてVOC(トルエン)除去能を評価した。すなわち、先ず、25mgの金属ナノクラスターを100mLのジクロロメタンに分散させて、その溶液に5gのAl粒子を加え、攪拌しながら溶媒を蒸発させることにより、金属ナノクラスターが担持されたAl粒子を得た。
【0064】
(トルエン除去能評価方法)
得られた試料(1g)を評価ガス(トルエン80ppm/エアーバランス)を入れた臭気分析用匂い袋(近江オドエアーサービス社製)に入れ、室温にて1時間静置した。FTD式ガスクロマトグラフ(島津製作所製:GC−14B)を用いて、1時間経過後の袋内残留トルエン濃度を測定することによりトルエン除去能を評価した。その結果、本発明の金属ナノクラスターが担持されたAl粒子のトルエン除去率は46%であることが確認された。
【0065】
比較例1
実施例2における金属ナノクラスターが担持されたAl粒子の代わりに、何も担持されていないAl粒子を用いて、実施例2と同様にトルエン除去能を評価した。その結果、トルエン除去率は35%であることが確認された。
【0066】
比較例2
実施例2における金属ナノクラスターが担持されたAl粒子の代わりに、金の微粒子が担持されたAl粒子を用いて、実施例2と同様にトルエン除去能を評価した。
【0067】
金の微粒子が担持されたAl粒子は、春田らの方法(Haruta M., Catalysis Today 1997 36)に従って調製した。すなわち、塩化金酸(260mg)を蒸留水(0.05L)に溶解させることにより0.5%塩化金酸水溶液を作製し、その溶液に実施例2と同様のAl粒子を添加し、加熱・攪拌することにより金の微粒子が担持されたAl粒子を得た。より具体的には、0.5%塩化金酸水溶液に0.1及び1NのNaOH水溶液を滴下することにより、pHを7.0に調整した。次に、この溶液にAl粒子を加え、0.1及び1NのNaOH水溶液を滴下してpHを7.0に保ちながら一定温度(70℃)で1時間攪拌した。室温で放冷し、蒸留水による攪拌洗浄を上澄み液のpH変化が乏しくなるまで繰り返した。洗浄後、得られた試料を吸引ろ過し、真空乾燥機で乾燥させた。十分に乾燥した試料を空気中で焼成することにより、担体であるAl粒子に対してAuが0.5wt%担持されたAl粒子を得た。実施例2と同様にトルエン除去能を評価した。その結果、得られた試料のトルエン除去率は35%であることが確認された。
【0068】
実施例2及び比較例1〜2の結果を図4の棒グラフに示した。この結果からわかるように、金属ナノクラスターを担持した実施例2のAl粒子は、トルエン除去率がAl粒子のみの試料および金の微粒子が担持されたAl粒子よりも高く、トルエン除去能(VOC除去能)が高いことが確認された。
【0069】
実施例3
まず、10mgの金属ナノクラスターを少量(20mL)のジクロロメタンに分散させ、その溶液をSilica Gel Plate(5cm×5cm、和光純薬工業社製、商品名:シリカゲル70FMプレート-ワコー)に滴下し、Plate上で溶媒を蒸発させることにより金属ナノクラスターを担持させた。実施例2のおける金属ナノクラスターが担持されたAl粒子の代わりに、金属クラスターが担持されたSilica Gel Plateを用いて、実施例2と同様にトルエン除去能を評価した。その結果、トルエン除去率は36%であることが確認された。
【0070】
比較例3
実施例2のおける金属ナノクラスターが担持されたAl粒子の代わりに、何も担持されていないSilica Gel Plateを用いて、実施例2と同様にトルエン除去能を評価した。その結果、トルエン除去率は20%であることが確認された。
【0071】
実施例3及び比較例3の結果を図5の棒グラフに示した。この結果からわかるように、実施例3の金属ナノクラスターを担持したSilica Gel Plateは、トルエン除去率がSilica Gel Plateのみの試料よりも高く、十分なトルエン除去能(VOC除去能)を有することが確認された。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば電気化学的作用を加えることなく常温で高い触媒機能を有し、空気汚染物質除去触媒等として有用な金属ナノクラスターを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属ナノクラスター生成の反応機構を示す模式図である。
【図2】実施例1で得られた金属ナノクラスターのTEM写真である。
【図3】図2のTEM写真における2nmの金ナノクラスターを780万倍に拡大したTEM写真である。
【図4】実施例2及び比較例1〜2で得られた触媒のそれぞれのトルエン除去率を示す棒グラフである。
【図5】実施例3及び比較例3で得られた触媒のそれぞれのトルエン除去率を示す棒グラフである。

Claims (10)

  1. 少なくとも一つの金属−硫黄結合及び/又は金属−窒素結合を有する遷移金属錯体の残基と、金属ナノ粒子と、からなり、
    前記遷移金属錯体の金属又は金属イオンが、前記金属−硫黄結合を形成している硫黄原子及び/又は金属−窒素結合を形成している窒素原子を介して、前記金属ナノ粒子と連結していることを特徴とする金属ナノクラスター。
  2. 前記遷移金属錯体が下記一般式(I):
    [M(X)(Y)(4−n)] (I)
    [式(I)中、Mは金属又は金属イオンを表し、XはSH及び/又はNHを表し、YはPPh、CO、H、CH、CN及びNHからなる群から選ばれる少なくとも1つの配位子を表し、nは1〜3の整数を表す。]
    で表される錯体であることを特徴とする請求項1に記載の金属ナノクラスター。
  3. 前記金属又は金属イオンが、貴金属又は貴金属イオンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属ナノクラスター。
  4. 前記遷移金属錯体が、[Rh(SH)(PPh)]、[Ir(SH)(CO)(PPh)]、[Pt(H)(SH)(PPh)]、[Ru(H)(SH)(PPh)]、[Rh(NH)(PPh)]、[Ir(NH)(CO)(PPh)]、[Pt(H)(NH)(PPh)]及び[Ru(H)(NH)(PPh)]からなる群から選ばれる少なくとも1つの錯体であることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の金属ナノクラスター。
  5. 前記金属ナノ粒子の少なくとも表面部分が貴金属からなるものであることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の金属ナノクラスター。
  6. 前記金属ナノクラスターの平均粒径が10nm以下であることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の金属ナノクラスター。
  7. 配位子として少なくとも一つのSH及び/又はNHを有する遷移金属錯体と、酸化数が+I又は+IIである金属化合物と、を有機溶媒中で接触せしめ、かつ、前記有機溶媒中にアルキルアミンボランを存在せしめて前記金属化合物に還元処理を施すことにより請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の金属ナノクラスターを得ること、を特徴とする金属ナノクラスターの製造方法。
  8. 前記アルキルアミンボランが、ジメチルアミンボラン、トリメチルアミンボラン及びt−ブチルアミンボランからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物であることを特徴とする請求項7に記載の金属ナノクラスターの製造方法。
  9. 請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の金属ナノクラスターを含有することを特徴とする空気汚染物質除去触媒。
  10. 前記金属ナノクラスターが多孔体に担持されていることを特徴とする請求項9に記載の空気汚染物質除去触媒。
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