JP2004172504A - 可変キャパシタ、それを備えたパッケージ及び可変キャパシタの製造方法 - Google Patents

可変キャパシタ、それを備えたパッケージ及び可変キャパシタの製造方法 Download PDF

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Takeaki Shimauchi
岳明 島内
Masahiko Imai
雅彦 今井
Tadashi Nakatani
忠司 中谷
Tsutomu Miyashita
勉 宮下
Yoshio Sato
良夫 佐藤
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Abstract

【課題】容量の微調整が可能で且つ耐衝撃性に優れた小型な可変キャパシタ、それを備えたパッケージ及び可変キャパシタの製造方法を提供する。
【解決手段】可動キャパシタ10Aを構成する可動キャパシタ電極11がバネ部として機能する静電アクチュエータ10Bにおける可動アクチュエータ電極15により基板23に対して保持された構成において、静電アクチュエータ10Bは平行平板に形成された電極部15Aを有し、また、この電極部15Aに対向する固定アクチュエータ電極17が基板23上の絶縁層25上に形成されている。この構成において、可動アクチュエータ電極15側を接地し、固定アクチュエータ電極17側に駆動電圧を印加することで、両者の電極(15,17)間に働く静電引力により、可動キャパシタ電極11と固定キャパシタ電極13との距離を変化させる。これにより、可動キャパシタ10Aの静電容量C1が制御される。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は可変キャパシタ、それを備えたパッケージ及び可変キャパシタの製造方法に関し、特にMEMS(Microelectro MechanicalSystem)技術を用いた可変キャパシタ、それを備えたパッケージ及び可変キャパシタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、可変キャパシタは、可変周波数発振器(VFO),同調増幅器,位相シフタ,インピーダンス整合回路等を含む電気回路において重要な部品とされ、近年、特に携帯型機器への搭載が増加してきている。
【0003】
また、現在使用されている可変キャパシタの1種であるバラクタダイオードに比べてMEMS技術により作成された可変キャパシタは、損失を小さく且つQ値を高くできるため、実用化が強く要望されている。このようなMEMS技術を用いて作成した可変キャパシタの例を、以下に図面を用いて説明する。
【0004】
図1は以下に示す非特許文献1が開示するところの可変キャパシタ100の構成を示す図であり、(a)はその上面図であり、(b)はその等価回路図である。以下、これを従来技術1として説明する。
【0005】
図1に示すように、可変キャパシタ100は、可動キャパシタ電極部102の周辺に可動アクチュエータ電極103を設け、前記可動キャパシタ電極部102及び可動アクチュエータ電極103をバネ104により基板101上に固定し、前記可動キャパシタ電極部102とこれに対向して設置された固定アクチュエータ電極106との間に、直流電圧を印加することで発生する静電引力により、可動キャパシタ電極部102と固定キャパシタ電極部107との距離を変化させるように構成されている。尚、符号105は外部端子との接続用の電極パッド部である。
【0006】
また、図2に以下に示す非特許文献2が開示するところの可変キャパシタ200の構成を示す。尚、(a)はその上面図であり、(b)はそのY−Y’断面図である。
【0007】
図2に示すように、可変キャパシタ200は、基板201上に絶縁層を介して固定電極202が形成され、該固定電極202上に誘電体層203が形成され、また、基板201上にスペーサ205を介してメンブレン状の可動電極204が固定電極202及び誘電体層203に対向して形成されており、可動電極204に直流電圧を印加することで発生する固定電極202との静電引力により、メンブレン状の可動電極204が誘電体層203と接触するように構成されている。尚、符号206はエッチングホールである。
【0008】
このように形成された平行平板の間隔を小さくするように働く静電引力Fは以下の式1で表される。尚、以下の式1において、Sは電極の有効面積であり、dは電極の間隔であり、εは真空中の誘電率であり、εは電極間の比誘電率であり、Vは印加電圧である。
【数1】
Figure 2004172504
【0009】
また、平行平板の間に誘電体層が存在する場合は、比誘電率と間隔dとの間には次の式2で表されるような関係が成り立つ。尚、以下の式2において、εdielectric誘電体層の比誘電率であり、εairは空気層の比誘電率であり、ddielectricは誘電体層の間隔であり、dairは空気層の間隔である。
【数2】
Figure 2004172504
【0010】
【非特許文献1】
Jun Zou, et al., “Development of a Wide Tuning Range MEMS Tunable Capacitor for Wireless Communication System”, IEDM 2000, pp403−406
【非特許文献2】
Charles L. Goldsmith, et al., “RF MEMs Variable Capacitors for Tunable Filters”, Wiley RF and Microwave Computer Aided Design, pp362−374, 1999
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図1に示す従来技術1は、次のような問題を有している。即ち、図1に示すような構成では基板101に固定されたバネ部104の先端に質点があるため、携帯型機器等への搭載時等における外部からの衝撃により可動キャパシタ電極部102と固定キャパシタ電極部107とが接触及びショートしてしまい、破損してしまう。
【0012】
このような問題の対策としては、バネ部104のバネ定数を大きくして、耐衝撃性を向上させる方法等が考えられるが、これではアクチュエータの駆動に高電圧を要するという問題が発生する。これを防止するために、静電引力の増大を目的として可動アクチュエータ電極103の面積を大きく設計する方法も考えられるが、これではバネ部104先端の質量が増加してしまい、結果として耐衝撃性が低下するという問題が発生する。
【0013】
また、キャパシタのQ値を向上させるためには、バネ部104の電気抵抗を可能な限り小さくする必要がある。これを達成するためには、バネ部の幅や厚さを大きくする方法を取ることが考えられるが、この方法ではバネ定数が大きくなるだけでなく、バネ部104の先端の質量も増加するため、結果として耐衝撃性が低下するという問題が発生する。
【0014】
また、図2に示す従来技術2は、次のような問題を有している。即ち、前述したように、平行平板の間に誘電体層が存在する場合、この誘電体層の存在によりキャパシタの静電容量を大きくできるが、間隔dが変化すると、比誘電率εも変化する。このため、静電引力で平行平板の間隔を制御することは難しく、結果として可動電極204と誘電体層203との状態が離された状態又は接触した状態の2通りの状態しか取ることができない。従って、2種類の状態しか容量が変化しない可変キャパシタしか形成できないという問題が存在する。これを解決するために、容量の小さな可変キャパシタを複数並列に接続した構成とすることで所望する容量を確保する方法が考えられるが、このような方法では、回路規模が増大するだけでなく、可変キャパシタ同士を接続するための配線の抵抗が大きくなり、Q値(回路の損失を表す数値:Q値が大きいほど損失が小さい)が小さくなってしまうという問題が発生する。
【0015】
従って、本発明は上記のような問題に鑑みてなされたもので、容量の微調整が可能で且つ耐衝撃性に優れた小型な可変キャパシタ、それを備えたパッケージ及び可変キャパシタの製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は、請求項1記載のように、対向した第1及び第2の電極のうち少なくとも一方の電極が両端に設けられたバネ部と一体形成されることで保持された可変キャパシタであって、前記バネ部に対向した第3の電極を有し、前記バネ部が前記第3の電極と対向する位置に平行平板な第4の電極を含んでなり、前記第3の電極と前記第4の電極との間に働く静電引力により、前記第1及び第2の電極で形成されたキャパシタの静電容量を変化させるように構成される。このように、キャパシタを形成する可動電極とバネ部とを一体の構成とし、バネ部及びこれと対向するように設けられた電極間で生じる静電引力によりキャパシタの静電容量を変化させる構成とすることで、耐衝撃性の向上や駆動電圧の低減やキャパシタのQ値の向上等を目的としてバネ部の厚みや大きさを増加させても、質点には影響が与えられず、耐衝撃性の向上を妨げられることはない。即ち、容量の微調整が可能で且つ耐衝撃性に優れた小型な可変キャパシタが実現される。
【0017】
また、請求項1記載の前記可変キャパシタは、例えば請求項2記載のように、前記第3の電極と前記第4の電極との距離が、前記第1の電極と第2の電極との距離以上であるように構成されてもよい。
【0018】
また、請求項1又は2記載の前記可変キャパシタは、例えば請求項3記載のように、前記第3の電極及び前記第4の電極間の距離が、前記第1及び第2の電極間の距離と等しいように構成されても良い。
【0019】
また、請求項1記載の前記可変キャパシタは、好ましくは請求項4記載のように、前記第1及び第2の電極間に誘電体層を有するように構成される。このようにキャパシタを構成する電極間に誘電体層を介在させることで、キャパシタの静電容量の変化量、即ち制御可能な静電容量の変化量を大幅に増加させることができる。
【0020】
また、請求項4記載の前記可変キャパシタは、例えば請求項5記載のように、前記第3の電極と前記第4の電極との距離が、前記第1又は第2の電極と前記誘電体層との距離以上であるように構成されても良い。
【0021】
また、請求項4記載の前記可変キャパシタは、例えば請求項6記載のように、前記第3の電極と前記第4の電極との距離が、前記第1又は第2の電極と前記誘電体層との距離と等しいように構成されても良い。
【0022】
また、請求項4記載の前記可変キャパシタは、例えば請求項7記載のように、前記誘電体層は前記第1又は第2の電極の何れか一方に接するように形成されてもよい。
【0023】
また、請求項4記載の前記可変キャパシタは、例えば請求項8記載のように、前記誘電体層が酸化ベリリウム,酸化アルミニウム,窒化アルミニウム,チタン酸バリウム,チタン酸マグネシウム,酸化チタン,ガラス,酸化シリコン、窒化シリコンのうち少なくとも1つを含んでなるように構成されても良い。
【0024】
また、請求項4記載の前記可変キャパシタは、例えば請求項9記載のように、前記バネ部及び前記第3の電極が、前記第1又は第2の電極が前記誘電体層に接するまで制御可能であるように構成されても良い。即ち、キャパシタを構成する2つの電極間に誘電体層を介在させることで、双方が誘電体層を介して接触するまで制御しても、ショートして破損することが防止されている。
【0025】
また、請求項1又は4記載の前記可変キャパシタは、例えば請求項10記載のように、前記バネ部と前記第1,第2及び第3の電極との少なくとも1つが、単層構造又は積層構造を有するように構成される。
【0026】
また、本発明によるパッケージは、請求項11記載のように、請求項1から10の何れか1項に記載の前記可変キャパシタを備えるように構成される。これにより、容量の微調整が可能で且つ耐衝撃性に優れた小型な可変キャパシタを搭載したパッケージが実現される。
【0027】
また、請求項11記載の前記パッケージは、例えば請求項12記載のように、前記可変キャパシタがフェイスダウンボンディングされているように構成される。
【0028】
また、本発明による可変キャパシタの製造方法は、請求項13記載のように、所定の基板上に第1及び第2の固定電極を形成する第1の工程と、前記第1の固定電極を覆うように第1の犠牲層を形成する第2の工程と、前記第1の犠牲層及び前記第2の固電極を覆うように第2の犠牲層を形成する第3の工程と、前記第2の犠牲層上に第1及び第2の可動電極を一体形成する第4の工程と、前記第1及び第2の犠牲層を除去する第5の工程とを有するように構成される。このように、バネ部及びこれと対向するように設けられた電極間で生じる静電引力により、キャパシタの静電容量を変化させるような構成として製造することで、耐衝撃性の向上や駆動電圧の低減やキャパシタのQ値の向上等を目的としてバネ部の厚みや大きさを増加させても、質点には影響が与えられず、耐衝撃性の向上を妨げられることがない可変キャパシタが製造される。即ち、容量の微調整が可能で且つ耐衝撃性に優れた小型な可変キャパシタが製造できる。
【0029】
また、本発明による可変キャパシタの製造方法は、請求項14記載のように、所定の基板上に第1及び第2の固定電極を形成する第1の工程と、前記第2の固定電極上に誘電体層を形成する第2の工程と、前記第1の固定電極上を覆うように第1の犠牲層を形成する第3の工程と、前記第1の犠牲層及び前記誘電体層を覆うように第2の犠牲層を形成する第4の工程と、前記第2の犠牲層上に第1及び第2の可動電極を一体形成する第5の工程と、前記第1及び第2の犠牲層を除去する第6の工程とを有するように構成される。このように、容量の微調整が可能で且つ耐衝撃性に優れた小型な可変キャパシタにおけるキャパシタを構成する電極間に誘電体層を介在させることで、キャパシタの静電容量の変化量、即ち制御可能な静電容量の変化量を大幅に増加された可変キャパシタが製造できる。
【0030】
また、本発明による可変キャパシタの製造方法は、請求項15記載のように、所定の基板上に第1及び第2の固定電極を形成する第1の工程と、前記第1の固定電極を覆うように第1の犠牲層を形成する第2の工程と、前記第1の犠牲層及び前記第2の固定電極を覆うように第2の犠牲層を形成する第3の工程と、前記第2の犠牲層上における前記第2の固定電極が位置する領域上に誘電体層を形成する第4の工程と、前記第2の犠牲層及び前記誘電体層上に第1及び第2の可動電極を一体形成する第5の工程と、前記第1及び第2の犠牲層を除去する第6の工程とを有するように構成される。このように、容量の微調整が可能で且つ耐衝撃性に優れた小型な可変キャパシタにおけるキャパシタを構成する電極間に誘電体層を介在させることで、キャパシタの静電容量の変化量、即ち制御可能な静電容量の変化量を大幅に増加された可変キャパシタが製造できる。
【0031】
また、本発明による可変キャパシタの製造方法は、請求項16記載のように、所定の基板上に第1及び第2の固定電極を形成する第1の工程と、前記第1及び第2の固定電極を覆うように犠牲層を形成する第2の工程と、前記犠牲層上に第1及び第2の可動電極を一体形成する第3の工程と、前記犠牲層を除去する第4の工程とを有するように構成される。このように、バネ部及びこれと対向するように設けられた電極間で生じる静電引力により、キャパシタの静電容量を変化させるような構成として製造することで、耐衝撃性の向上や駆動電圧の低減やキャパシタのQ値の向上等を目的としてバネ部の厚みや大きさを増加させても、質点には影響が与えられず、耐衝撃性の向上を妨げられることがない可変キャパシタが製造される。即ち、容量の微調整が可能で且つ耐衝撃性に優れた小型な可変キャパシタが製造できる。
【0032】
また、本発明による可変キャパシタの製造方法は、請求項17記載のように、所定の基板上に第1及び第2の固定電極を形成する第1の工程と、前記第2の固定電極上に誘電体層を形成する第2の工程と、前記第1の固定電極及び前記誘電体層を覆うように犠牲層を形成する第3の工程と、前記犠牲層上に第1及び第2の可動電極を一体形成する第4の工程と、前記犠牲層を除去する第5の工程とを有するように構成される。このように、容量の微調整が可能で且つ耐衝撃性に優れた小型な可変キャパシタにおけるキャパシタを構成する電極間に誘電体層を介在させることで、キャパシタの静電容量の変化量、即ち制御可能な静電容量の変化量を大幅に増加された可変キャパシタが製造できる。
【0033】
また、本発明による可変キャパシタの製造方法は、請求項18記載のように、所定の基板上に第1及び第2の固定電極を形成する第1の工程と、前記第1及び第2の固定電極を覆うように犠牲層を形成する第2の工程と、前記犠牲層上における前記第2の固定電極が位置する領域上に誘電体層を形成する第3の工程と、前記犠牲層及び前記誘電体層上に第1及び第2の可動電極を一体形成する第4の工程と、前記犠牲層を除去する第5の工程とを有するように構成される。このように、容量の微調整が可能で且つ耐衝撃性に優れた小型な可変キャパシタにおけるキャパシタを構成する電極間に誘電体層を介在させることで、キャパシタの静電容量の変化量、即ち制御可能な静電容量の変化量を大幅に増加された可変キャパシタが製造できる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0035】
〔第1の実施形態〕
まず、本発明の第1の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図3は、本発明の第1実施形態による可変キャパシタ10の斜視図である。
【0036】
図3に示すように、可変キャパシタ10は基板23上に絶縁層25が形成され、絶縁層25上に可動キャパシタ10Aとこれを支持する2つの静電アクチュエータ10Bとが形成された構成を有している。尚、基板23はシリコン(Si)等の半導体や砒化ガリウム(GaAs)等の化合物半導体等で形成されている。
【0037】
可動キャパシタ10Aは、固定キャパシタ電極13と可動キャパシタ電極11とを有して構成されている。固定キャパシタ電極13と可動キャパシタ電極11とは所定幅の空隙(キャパシタ間隙33:図5(a)参照)を介して対向している。また、固定キャパシタ電極13は絶縁層25上に積層された状態で形成されており、可動キャパシタ電極13は2つの可動アクチュエータ電極15により両端から支持されることで上下動可能な状態で保持されている。
【0038】
可動キャパシタ10Aを両端から挟むように形成された静電アクチュエータ10Bは各々、可動アクチュエータ電極15と固定アクチュエータ電極17とを有して構成されている。固定アクチュエータ電極17と可動アクチュエータ電極15とは所定幅の空隙(アクチュエータ間隙35:図5(a)参照)を介して対向している。尚、このアクチュエータ間隙35の距離(両電極15,17間の距離)はキャパシタ間隙33の距離(両電極11,13)よりも長い。また、固定アクチュエータ電極17は絶縁層25上に積層された状態で形成されており、可動アクチュエータ電極15は固定アクチュエータ電極17と対向する電極部15Aが変形可能な変形部15Bにより基板23に対して上下動可能に支持されている。図4に静電アクチュエータ10Bの拡大図を示す。
【0039】
図4に示すように、変形部15Bは電極部15Aにおける可動キャパシタ電極11と反対側の端に設けられており、絶縁層25上に形成された固定部15Cにより電極部15Aと反対側の端が基板23に対して固定されている。また、可動アクチュエータ電極15における電極部15Aは連結部15Dを介して可動キャパシタ電極11と連結されている。
【0040】
本実施形態は、このような構成を有する静電アクチュエータ10Bにより、可動キャパシタ電極11と固定キャパシタ電極13との距離を変化させる(キャパシタ間隙33の上下間の幅を変化させる)ことで、可動キャパシタ10Aの静電容量C1が調整されるように構成されている。
【0041】
次に、可変キャパシタ10の断面構造及び等価回路を図5(a)及び(b)を用いて詳細に説明する。尚、(a)は図3に示す可変キャパシタ10のX−X’断面図であり、(b)はその等価回路図である。
【0042】
図5(a)に示すように、可変キャパシタ10は、基板23上に形成された絶縁層25を介して固定キャパシタ電極13と固定アクチュエータ電極17とが形成された構成を有している。また、可動キャパシタ電極11及び可動アクチュエータ電極15は、固定キャパシタ電極13及び固定アクチュエータ電極17にそれぞれ対向するように形成されている。尚、上述したように、可動キャパシタ電極11と固定キャパシタ電極13との間には距離d1のキャパシタ間隙33が形成されており、可動アクチュエータ電極15と固定アクチュエータ電極17との間には距離d2のアクチュエータ間隙35が形成されている。これにより、可動キャパシタ電極11及び固定キャパシタ電極13で構成された平行平板により静電容量C1が形成され、同様に可動アクチュエータ電極15及び固定アクチュエータ電極17で構成された平行平板により静電容量C2が形成される。尚、キャパシタ間隙33及びアクチュエータ間隙35は、大気,窒素又は希ガス等のような安定なガスが充填されているか、若しくは真空状態に保たれる。
【0043】
このような構成を有することで、可変キャパシタ10は、図5(b)に示すように、可動アクチュエータ電極15における電極部15Aと可動キャパシタ電極11とが連結部15Dにより一体形成されることで両端から保持され、これらがバネ部15Bによるバネ性15bにより基板23(絶縁層25)上に保持された構成となる。尚、一体形成された可動キャパシタ電極11,電極部15A及び連結部15Dはバネ部15B,固定部15C及び配線21(R15はバネ部15B,固定部15C及び配線21の配線抵抗)を介して接地される。また、静電アクチュエータ10Bを制御する制御電圧は配線27(R27は配線抵抗)を介して入力される。更に、可動キャパシタ10Aには配線22(R22は配線22の配線抵抗)を介して電荷が蓄積される。
【0044】
このように、可動キャパシタ電極11は、両端に設けられた2つの可動アクチュエータ電極15により基板23に対して上下動可能に保持されている。尚、可動キャパシタ電極11,可動アクチュエータ電極15及びこれらに電位を与えるための配線部21は一体形成されている。従って、可動アクチュエータ電極15と固定アクチュエータ電極17との間に配線部21及び配線部27(図3参照)を介して所定の電位差を与えることで両電極間(15,17)に生じた静電引力により、可動アクチュエータ電極15と固定アクチュエータ電極17との距離が変位される。
【0045】
この際、平行平板の電極である可動アクチュエータ電極15と固定アクチュエータ電極17との間に生じる静電引力は、上記した式1で示される。
【0046】
但し、式1からも明らかなように、両電極(15,17)間に生じる静電引力は、距離d(本説明ではd2)の二乗に反比例して増加する。このため、原理上、初期間隔の1/3以上に変位させて近づけた場合、生じる静電引力が急激に増加し、可動アクチュエータ電極15及び固定アクチュエータ電極17が接触してしまう可能性が存在する。これを防止するために、変形部15Bの厚みを増加させることは、上記で課題として示したように様々な問題を発生させる。従って、本実施形態では、可変アクチュエータ電極15の制御可能な距離を、最大でも初期間隔の1/3とする。また、このように制御する場合、可動アクチュエータ電極15と固定アクチュエータ電極17とが形成する静電容量C2が変化する比率は、最大で初期容量の1.5倍程度までとなる。
【0047】
また、可動キャパシタ電極11と固定キャパシタ電極13との距離は、上記の可動アクチュエータ電極15の変位に伴い変化する。これにより、可動キャパシタ10Aの静電容量C1が変化する。
【0048】
そこで、例えば、可動キャパシタ電極11と固定キャパシタ電極13との距離であるキャパシタ間隙d1を0.75μmとし、可動アクチュエータ電極15と固定アクチュエータ電極17との距離であるアクチュエータ間隙d2を2.75μmとすると、静電アクチュエータ21の変位は、アクチュエータ間隙d2の1/3の値である約0.9μmまで可能である。従って、キャパシタ間隙d1を0にする、即ち、可動キャパシタ10Aの静電容量C1を0とするまで変位させることが可能となる。
【0049】
また、上記のような構成では、可動アクチュエータ電極15に変形部15Bを設けることでバネ性を持たせつつ、可動キャパシタ電極11を基板23に対して可動に保持している、換言すれば、可動アクチュエータ電極15はバネ部として機能する一部を電極部15Aとして機能させる構成を有しているため、耐衝撃性を向上させることを目的として、例えば変形部15Bのバネ定数を大きくしても、可動アクチュエータ電極15の質点の質量が増加するだけである。このため、可動キャパシタ電極11の質点には影響が与えられず、耐衝撃性の向上を妨げられることはない。更に、上記の構成において、更に静電アクチュエータ10Bの駆動電圧の上昇を抑えることを目的として、可動アクチュエータ電極15(特に電極部15A)の面積を大きくした場合でも、同様に可動アクチュエータ電極15の質点の質量が増すだけであるため、可動キャパシタ電極11の質点には影響せず、耐衝撃性を損なうことはない。
【0050】
更にまた、可変キャパシタ10全体のQ値を向上させることを目的として、例えば可動アクチュエータ電極15の幅や厚さを増加させて可動キャパシタ電極11までの電気抵抗を下げた場合でも、可動アクチュエータ電極15の質点の質量が増加するだけであるため、可動キャパシタ電極11の質点には影響せず、耐衝撃性を損なうことはない。
【0051】
次に、以上のような構成を有する可変キャパシタ10の製造方法について図6(a)〜(e)及び図5(a)を用いて詳細に説明する。
【0052】
まず、図6(a)に示すように、基板23上に熱酸化により絶縁層25を形成する。尚、基板23の材料としてはシリコン(Si)や砒化ガリウム(GaAs)等が適用され、絶縁層25の材料としては窒化シリコン(SiN)や、SOG(Spin on Glass)等の塗布型のシリコン酸化物が適用される。
【0053】
次に、図6(b)に示すように、絶縁層25上にフォトリソグラフィ技術により、固定キャパシタ電極13と固定アクチュエータ電極17とを所定形状に同時形成する。尚、これらの厚みは例えば500nmとする。また、所定形状のパターニングには塩素系ガスを使用したRIE(Reactive Ion Etching)法を用いて行う。この際、固定キャパシタ電極13及び固定アクチュエータ電極17は、例えばアルミニウム(Al)−シリコン(Si)系,アルミニウム(Al)−銅(Cu)系,銅(Cu),ニッケル(Ni)等の導電材料よりなる単層構造で形成されるか、若しくは金(Au)/クロム(Cr),金(Au)/チタン(Ti),金(Au)/ニッケル(Ni)等のように積層構造で形成される。また、この他の導電層(図3における22,27等)も、上記と同様に、例えばアルミニウム(Al)−シリコン(Si)系,アルミニウム(Al)−銅(Cu)系,銅(Cu),ニッケル(Ni)等の導電材料よりなる単層構造で形成されるか、若しくは金(Au)/クロム(Cr),金(Au)/チタン(Ti),金(Au)/ニッケル(Ni)等のように積層構造で形成される。
【0054】
次に、電極(13,17)を形成した後、図6(c)に示すように、固定アクチュエータ電極13を覆うような所定形状の第1犠牲層14を形成する。これは例えばレジスト材料からなる厚さ2μm程度の層として形成される。次に、図6(d)に示すように、第1犠牲層14及び固定キャパシタ電極13を覆うような所定形状の第2犠牲層16を形成する。これも例えばレジスト材料からなる厚さ0.75μm程度の層として形成される。尚、これらのレジスト材料としては、例えばポリイミド系のレジスト(除去はレジスト剥離液),酸化マグネシウム(MgO)等の金属酸化物(除去は酢酸水溶液),PSG(Phosphosilicate Glass)等の金属酸化物(除去はフッ酸系溶液)等が挙げられる。尚、第2犠牲層16の厚みはキャパシタ間隙33の距離d1に相当し、第1犠牲層14及び第2犠牲層16の合計の厚みはアクチュエータ間隙35の距離d2に相当する。
【0055】
その後、図6(e)に示すように、所定形状の導電層を第2犠牲層16を覆うように形成することで、可動アクチュエータ電極15,可動キャパシタ電極11及び配線部21を一体形成する。この導電層の厚さは例えば1μmする。また、所定形状のパターニングには塩素系ガスを使用したRIE(Reactive Ion Etching)法を用いて行う。この際、固定キャパシタ電極13及び固定アクチュエータ電極17は、例えばアルミニウム(Al)−シリコン(Si)系,アルミニウム(Al)−銅(Cu)系,銅(Cu),ニッケル(Ni)等の導電材料よりなる単層構造で形成されるか、若しくは金(Au)/クロム(Cr),金(Au)/チタン(Ti),金(Au)/ニッケル(Ni)等のように積層構造で形成される。
【0056】
このように可動アクチュエータ電極15及び可動キャパシタ電極11及び配線部21を形成すると、最後に、第1犠牲層14および第2犠牲層16を除去することで、図5(a)に示すように、可動キャパシタ電極11と固定キャパシタ電極13との間にキャパシタ間隙33、可動アクチュエータ電極15と固定アクチュエータ電極17との間にアクチュエータ間隙35をそれぞれ形成する。
【0057】
尚、上記の説明では、可動キャパシタ電極11および可動アクチュエータ電極15を導電物質よりなる単層又は積層構造として説明したが、本発明ではこれに限定されず、絶縁性膜を含んだ積層構造として構成しても良い。例えば、ニッケル(Ni)膜はバネ性には優れるが、導電性は余り良くない。そこで、金(Au)/ニッケル(Ni)の積層構造のように、バネ性をニッケル(Ni)で得て導電性を金(Au)で得るように構成しても良い。この他、同様な構成としては、導電性を上記したAl−Si系,Al−Cu系,Cu,Ni,Au/Cr,Au/Ti,Au/Ni等で得て、バネ性を酸化シリコン(SiO),窒化シリコン(SiN)等で得るような構成が考えられる。
【0058】
また、第1及び第2犠牲層14,16の除去効率を向上させるために、可動キャパシタ電極11および可動アクチュエータ電極15に複数のエッチングホールを設けても良い。このエッチングホールは可動キャパシタ電極11又は可動アクチュエータ電極15を基板23方向に貫通するように設けられており、これらがマトリクス状に配列している。尚、このようなエッチングホールを設けることで、可動キャパシタ電極11及び可動アクチュエータ電極15が軽量化され、更に可動時における空気抵抗も軽減されるという効果が得られる。
【0059】
以上で説明したように、本実施形態では、バネ部(可動アクチュエータ電極15)の一部に電極(電極部15A)を設け、この電極と対向するように設けられた電極(固定アクチュエータ電極17)との間で生じる静電引力により、キャパシタ(可動キャパシタ10A)の静電容量C1を変化させるような構成を有しているため、耐衝撃性の向上や駆動電圧の低減やキャパシタのQ値の向上等を目的としてバネ部(可動アクチュエータ電極15)の厚みや大きさを増加させても、可動キャパシタ電極11の質点には影響が与えられず、耐衝撃性の向上を妨げられることはない。即ち、容量の微調整が可能で且つ耐衝撃性に優れた小型な可変キャパシタ10が実現される。更に、上述した説明により、この可変キャパシタ10の製造方法も提供されている。
【0060】
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図7は、本発明の第2の実施形態による可変キャパシタ20の斜視図である。
【0061】
図7に示すように、可変キャパシタ20は図3に示す構成において、固定キャパシタ電極13上に誘電体層31が形成された構成を有している。尚、この他の構成は図3と同様であるため、ここでは説明を省略する。但し、図3における可動キャパシタ10Aは本実施形態において可動キャパシタ20Aとなる。
【0062】
また、可変キャパシタ20の断面構造及び等価回路を図8(a)及び(b)を用いて詳細に説明する。尚、(a)は図7に示す可変キャパシタ20のX−X’断面図であり、(b)はその等価回路である。
【0063】
図8(a)に示すように、本実施形態による可変キャパシタ20は、固定キャパシタ電極13上に誘電体層31が形成された可動キャパシタ20Aが構成されている。また、可動キャパシタ電極11と誘電体層31との間には両電極(11,13)間の距離に相当する厚みがd3であるキャパシタ間隙43が形成される。尚、キャパシタ間隙43は、大気,窒素又は希ガス等のような安定なガスが充填されているか、若しくは真空状態に保たれる。
【0064】
これにより、図8(b)に示すように可動キャパシタ20Aの静電容量C3が形成される。但し、他の構成は第1の実施形態による可変キャパシタ10と同様である。
【0065】
このような構成を有することで、可変キャパシタ10は、図5(b)に示すように、尚、図8(b)に示すように、可変キャパシタ20は、可動アクチュエータ電極15における電極部15Aと可動キャパシタ電極11とが連結部15Dにより一体形成されることで両端から保持され、これらがバネ部15Bによるバネ性15bにより基板23(絶縁層25)上に保持された構成となる。尚、一体形成された可動キャパシタ電極11,電極部15A及び連結部15Dはバネ部15B,固定部15C及び配線21(R15はバネ部15B,固定部15C及び配線21の配線抵抗)を介して接地される。また、静電アクチュエータ10Bを制御する制御電圧は配線27(R27は配線抵抗)を介して入力される。更に、可動キャパシタ10Aには配線22(R22は配線22の配線抵抗)を介して電荷が蓄積される。
【0066】
このような構成において、可動アクチュエータ電極15を接地し、固定アクチュエータ電極17に所定の駆動電圧を印加することにより、可動キャパシタ電極11を誘電体層31に接触する位置まで変位させることができる。従って、可動キャパシタ電極11の変位に応じて、静電容量C3を制御することが可能となる。尚、本実施形態では、可動キャパシタ電極11と固定キャパシタ電極13との間に誘電体層31が介在するため、静電容量C3を決定する誘電率も可動キャパシタ電極11の変位に応じて変化する。このため、可動キャパシタ電極11と固定キャパシタ電極13との間の静電容量C3の変化量、即ち制御可能な静電容量C3の変化量を大幅に増加させることができる。
【0067】
また、本実施形態による効果を図9を用いて説明する。尚、以下の説明では、図9(a)に示すように、誘電体層31の厚みをddielectricとし、誘電体層31と可動キャパシタ電極11との間に形成された空気層(キャパシタ間隙43)の厚みをdair(=d3)とする。この場合、可動キャパシタ電極11と固定キャパシタ電極13との間の距離dはd=ddielectric+dairとなる。また、可動キャパシタ電極11と固定キャパシタ電極13とは矩形であって、その面積を200μm×190μmとした。更に、距離dをd=0.75μmとし、キャパシタ間隙43の厚みdairをdair=0.35μmとし、ddielectric=0.4μmとした。更にまた、誘電体層31を誘電損失の小さな材料であるアルミナAl(ε=10)を用いて形成した。
【0068】
このような構成を有する可変キャパシタ20の静電容量C3を変化させた際の変化量を図9(b)に実線で示す。また、比較例として誘電体層31を取り除いた場合(可変キャパシタ10)の静電容量C1の変化量も図9(b)に破線で示す。
【0069】
図9(b)を参照すると明らかなように、静電容量C3(及びC1)の変化が比較的大きな領域は、駆動電圧が30Vから39V程度までの領域である。尚、39Vは、可動キャパシタ電極11が誘電体層31に接触した電圧である。
【0070】
この領域での静電容量C3及びC1の変化率C_39V/C_30Vは、誘電体層31が有る場合(可変キャパシタ20)が約5.1であり、誘電体層31が無い場合(可変キャパシタ20が約1.4である。従って、この結果により、誘電体層31を設置することで大きな変化率が得られることが分かる。
【0071】
更に、本実施形態のように誘電体層31を固定キャパシタ電極13上に設置する構成では、バネ部(静電アクチュエータ10B)の質量増加が無いという利点も得られる。更にまた本実施形態では、誘電体層31を設けることで、可動キャパシタ電極11が固定キャパシタ電極13に接触してショートするという危険性が回避され、ショートによる可変キャパシタの破損が防止される。
【0072】
次に、可変キャパシタ20の製造方法について以下に図10(a)〜(f)及び図8(a)を用いて詳細に説明する。
【0073】
まず、図10(a)に示すように、基板23上に熱酸化により絶縁層25を形成する。尚、基板23の材料としてはシリコン(Si)や砒化ガリウム(GaAs)等が適用され、絶縁層25の材料としては窒化シリコン(SiN)や、SOG(Spin on Glass)等の塗布型のシリコン酸化物が適用される。
【0074】
次に、図10(b)に示すように、絶縁層25上にフォトリソグラフィ技術により、固定キャパシタ電極13と固定アクチュエータ電極17とを所定形状に同時形成する。尚、これらの厚みは例えば500nmとする。また、所定形状のパターニングには塩素系ガスを使用したRIE(Reactive Ion Etching)法を用いて行う。この際、固定キャパシタ電極13及び固定アクチュエータ電極17は、例えばアルミニウム(Al)−シリコン(Si)系,アルミニウム(Al)−銅(Cu)系,銅(Cu),ニッケル(Ni)等の導電材料よりなる単層構造で形成されるか、若しくは金(Au)/クロム(Cr),金(Au)/チタン(Ti),金(Au)/ニッケル(Ni)等のように積層構造で形成される。また、この他の導電層(図3における22,27等)も、上記と同様に、例えばアルミニウム(Al)−シリコン(Si)系,アルミニウム(Al)−銅(Cu)系,銅(Cu),ニッケル(Ni)等の導電材料よりなる単層構造で形成されるか、若しくは金(Au)/クロム(Cr),金(Au)/チタン(Ti),金(Au)/ニッケル(Ni)等のように積層構造で形成される。ここまでの工程は第1の実施形態と同様である。
【0075】
次に、電極(13,17)を形成した後、図10(c)に示すように、所定形状のレジストパターンを形成し、スパッタリング法等により酸化アルミニウム膜を成膜後、リフトオフ法により不要部分を除去する。これにより、誘電体層31が形成される。尚、この際の厚みを例えば400μmとする。
【0076】
このように誘電体層31を形成すると、次に図10(d)に示すように、固定アクチュエータ電極13を覆うような所定形状の第1犠牲層14を形成する。これは例えばレジスト材料からなる厚さ2μm程度の層として形成される。次に、図10(e)に示すように、第1犠牲層14及び誘電体層31を覆うような所定形状の第2犠牲層46を形成する。これも例えばレジスト材料からなる厚さ0.75μm程度の層として形成される。尚、これらのレジスト材料としては、例えばポリイミド系のレジスト(除去はレジスト剥離液),酸化マグネシウム(MgO)等の金属酸化物(除去は酢酸水溶液),PSG(Phosphosilicate Glass)等の金属酸化物(除去はフッ酸系溶液)等が挙げられる。尚、第2犠牲層46の厚みはキャパシタ間隙43の距離d3に相当し、第1犠牲層14及び第2犠牲層46の合計の厚みはアクチュエータ間隙35の距離d2に相当する。
【0077】
その後、図10(f)に示すように、所定形状の導電層を第2犠牲層46を覆うように形成することで、可動アクチュエータ電極15,可動キャパシタ電極11及び配線部21を一体形成する。この導電層の厚さは例えば1μmする。また、所定形状のパターニングには塩素系ガスを使用したRIE(ReactiveIon Etching)法を用いて行う。この際、固定キャパシタ電極13及び固定アクチュエータ電極17は、例えばアルミニウム(Al)−シリコン(Si)系,アルミニウム(Al)−銅(Cu)系,銅(Cu),ニッケル(Ni)等の導電材料よりなる単層構造で形成されるか、若しくは金(Au)/クロム(Cr),金(Au)/チタン(Ti),金(Au)/ニッケル(Ni)等のように積層構造で形成される。
【0078】
このように可動アクチュエータ電極15及び可動キャパシタ電極11及び配線部21を形成すると、最後に、第1犠牲層14および第2犠牲層46を除去することで、図8(a)に示すように、可動キャパシタ電極11と固定キャパシタ電極13との間にキャパシタ間隙43、可動アクチュエータ電極15と固定アクチュエータ電極17との間にアクチュエータ間隙35をそれぞれ形成する。
【0079】
尚、上記の工程において、誘電体層31の材料としては、酸化ベリリウム,酸化アルミニウム,窒化アルミニウム,チタン酸バリウム,チタン酸マグネシウム,酸化チタン,ガラス,窒化シリコン等が好ましい。この他は第1の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0080】
以上で説明したように、本実施形態では、第1の実施形態による構成の他に、可動キャパシタ20Aを構成する電極(11,13)間に誘電体層31を設けているため、効率良く静電容量を制御することができる。更に、この誘電体層31を固定キャパシタ電極13上に設置するため、バネ部(静電アクチュエータ10B)の質量を増加することがない。即ち、誘電体層31を設けることで、耐衝撃性が低下するという問題を発生することがない。更にまた、誘電体層31を設けることで、可動キャパシタ電極11が固定キャパシタ電極13に接触してショートするという危険性が回避され、ショートによる可変キャパシタの破損が防止される。
【0081】
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。第2の実施形態では、誘電体層31を固定キャパシタ電極13上に形成した。これに対し、誘電体層(51)を可動キャパシタ電極11側に設けても良い。このように構成した場合を以下に第3の実施形態として図面を用いて説明する。図11は、本実施形態による可変キャパシタ30の構成を示す斜視図である。
【0082】
図11に示すように、可変キャパシタ30は図7に示す構成において、誘電体層51(図7では31)が固定キャパシタ電極13側でなく、可動キャパシタ電極11における固定キャパシタ電極13と面する側に設けられている。尚、この他の構成は図7と同様であるため、ここでは説明を省略する。但し、図7における可動キャパシタ20Aは本実施形態において可動キャパシタ30Aとなる。
【0083】
また、可変キャパシタ30の断面構造及び等価回路を図12(a)及び(b)を用いて詳細に説明する。尚、(a)は図11に示す可変キャパシタ30のX−X’断面図であり、(b)はその等価回路である。
【0084】
図12(a)に示すように、本実施形態による可変キャパシタ20は、可動キャパシタ電極11における固定キャパシタ電極13に面する側に誘電体層51が形成された可動キャパシタ30Aが構成されている。また、固定キャパシタ電極13と誘電体層51との間には両電極(11,13)間の距離に相当する厚みがd3であるキャパシタ間隙53が形成される。尚、キャパシタ間隙53は、大気,窒素又は希ガス等のような安定なガスが充填されているか、若しくは真空状態に保たれる。
【0085】
これにより、図12(b)に示すように可動キャパシタ30Aの静電容量C3が形成される。但し、他の構成は第2の実施形態による可変キャパシタ20と同様である。尚、図12(b)に示すように、可変キャパシタ30は、可動アクチュエータ電極15における電極部15Aと可動キャパシタ電極11とが連結部15Dにより一体形成されることで両端から保持され、これらがバネ部15Bによるバネ性15bにより基板23(絶縁層25)上に保持された構成となる。尚、一体形成された可動キャパシタ電極11,電極部15A及び連結部15Dはバネ部15B,固定部15C及び配線21(R15はバネ部15B,固定部15C及び配線21の配線抵抗)を介して接地される。また、静電アクチュエータ10Bを制御する制御電圧は配線27(R27は配線抵抗)を介して入力される。更に、可動キャパシタ10Aには配線22(R22は配線22の配線抵抗)を介して電荷が蓄積される。
【0086】
このような構成において、可動アクチュエータ電極15を接地し、固定アクチュエータ電極17に所定の駆動電圧を印加することにより、可動キャパシタ電極11に設けられた誘電体層51が固定キャパシタ電極13に接触する位置まで変位させることができる。従って、可動キャパシタ電極11の変位に応じて、静電容量C3を制御することが可能となる。尚、本実施形態では、可動キャパシタ電極11と固定キャパシタ電極13との間に誘電体層51が介在するため、静電容量C3を決定する誘電率も可動キャパシタ電極11の変位に応じて変化する。このため、可動キャパシタ電極11と固定キャパシタ電極13との間の静電容量C3の変化量、即ち制御可能な静電容量C3の変化量を大幅に増加させることができる。また、このような構成を有する可変キャパシタ30の効果は、第2の実施形態による可変キャパシタ20によるものと同等であるため、ここでは説明を省略する。
【0087】
次に、可変キャパシタ30の製造方法について以下に図13(a)〜(f)及び図12(a)を用いて詳細に説明する。
【0088】
まず、図13(a)に示すように、基板23上に熱酸化により絶縁層25を形成する。尚、基板23の材料としてはシリコン(Si)や砒化ガリウム(GaAs)等が適用され、絶縁層25の材料としては窒化シリコン(SiN)や、SOG(Spin on Glass)等の塗布型のシリコン酸化物が適用される。
【0089】
次に、図13(b)に示すように、絶縁層25上にフォトリソグラフィ技術により、固定キャパシタ電極13と固定アクチュエータ電極17とを所定形状に同時形成する。尚、これらの厚みは例えば500nmとする。また、所定形状のパターニングには塩素系ガスを使用したRIE(Reactive Ion Etching)法を用いて行う。この際、固定キャパシタ電極13及び固定アクチュエータ電極17は、例えばアルミニウム(Al)−シリコン(Si)系,アルミニウム(Al)−銅(Cu)系,銅(Cu),ニッケル(Ni)等の導電材料よりなる単層構造で形成されるか、若しくは金(Au)/クロム(Cr),金(Au)/チタン(Ti),金(Au)/ニッケル(Ni)等のように積層構造で形成される。また、この他の導電層(図3における22,27等)も、上記と同様に、例えばアルミニウム(Al)−シリコン(Si)系,アルミニウム(Al)−銅(Cu)系,銅(Cu),ニッケル(Ni)等の導電材料よりなる単層構造で形成されるか、若しくは金(Au)/クロム(Cr),金(Au)/チタン(Ti),金(Au)/ニッケル(Ni)等のように積層構造で形成される。
【0090】
次に、電極(13,17)を形成した後、図13(c)に示すように、固定アクチュエータ電極13を覆うような所定形状の第1犠牲層14を形成する。これは例えばレジスト材料からなる厚さ2μm程度の層として形成される。次に、図13(d)に示すように、第1犠牲層14及び固定キャパシタ電極13を覆うような所定形状の第2犠牲層16を形成する。これも例えばレジスト材料からなる厚さ0.75μm程度の層として形成される。尚、これらのレジスト材料としては、例えばポリイミド系のレジスト(除去はレジスト剥離液),酸化マグネシウム(MgO)等の金属酸化物(除去は酢酸水溶液),PSG(Phosphosilicate Glass)等の金属酸化物(除去はフッ酸系溶液)等が挙げられる。尚、第2犠牲層16の厚みはキャパシタ間隙53の距離d3に相当し、第1犠牲層14及び第2犠牲層16の合計の厚みはアクチュエータ間隙35の距離d2に相当する。尚、ここまでの工程は、第1の実施形態によるものと同様である。
【0091】
その後、図13(e)に示すように、可動キャパシタ電極11を形成する領域下に所定形状のレジストパターンを形成し、スパッタリング法等により酸化アルミニウム膜を成膜後、リフトオフ法により不要部分を除去する。これにより、誘電体層51が形成される。尚、この際の厚みを例えば400μmとする。
【0092】
このように誘電体層51を形成した後、図13(f)に示すように、所定形状の導電層を第2犠牲層16及び誘電体層51を覆うように形成することで、可動アクチュエータ電極15,可動キャパシタ電極11及び配線部21を一体形成する。この導電層の厚さは例えば1μmする。また、所定形状のパターニングには塩素系ガスを使用したRIE(Reactive Ion Etching)法を用いて行う。この際、固定キャパシタ電極13及び固定アクチュエータ電極17は、例えばアルミニウム(Al)−シリコン(Si)系,アルミニウム(Al)−銅(Cu)系,銅(Cu),ニッケル(Ni)等の導電材料よりなる単層構造で形成されるか、若しくは金(Au)/クロム(Cr),金(Au)/チタン(Ti),金(Au)/ニッケル(Ni)等のように積層構造で形成される。
【0093】
このように可動アクチュエータ電極15及び可動キャパシタ電極11及び配線部21を形成すると、最後に、第1犠牲層14および第2犠牲層16を除去することで、図12(a)に示すように、誘電体層51と固定キャパシタ電極13との間にキャパシタ間隙53、可動アクチュエータ電極15と固定アクチュエータ電極17との間にアクチュエータ間隙35をそれぞれ形成する。
【0094】
尚、上記の工程において、誘電体層51の材料としては、第2の実施形態と同様に、酸化ベリリウム,酸化アルミニウム,窒化アルミニウム,チタン酸バリウム,チタン酸マグネシウム,酸化チタン,ガラス,酸化シリコン、窒化シリコン等が好ましい。この他は第2の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0095】
以上で説明したように、本実施形態では、第2の実施形態と同様に可動キャパシタ30A(第2の実施形態では20A)を構成する電極(11,13)間に誘電体層51(第2の実施形態では31)を設けているため、効率良く静電容量を制御することができる。更に、誘電体層51を設けることで、可動キャパシタ電極11が固定キャパシタ電極13に接触してショートするという危険性が回避され、ショートによる可変キャパシタの破損が防止される。
【0096】
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。上記した第1から第3の実施形態では、キャパシタ間隙33,43,53の距離(電極15,17間の距離)よりアクチュエータ間隙35の距離(=電極11,13間の距離)が大きい場合を例に挙げて説明した。これに対し、両方のキャパシタ間隙の距離とアクチュエータ間隙の距離とが等しい場合、即ち、可動キャパシタ電極(41:図14参照)を変位させる距離が、キャパシタ間隙(63:図14参照)の距離(d4:図14参照)の1/3より小さい場合を本発明の第3の実施形態として以下に説明する。但し、以下の説明では誘電体層を設けない場合について例を挙げる。
【0097】
図14(a)に本実施形態による可変キャパシタ40の断面構造を示す。また、図14(b)にその等価回路を示す。
【0098】
図14(a)に示すように、本実施形態による可変キャパシタ40は、キャパシタ間隙63とアクチュエータ間隙65とが等しい距離d4として形成されている。尚、キャパシタ間隙63及びアクチュエータ間隙65は、大気,窒素又は希ガス等のような安定なガスが充填されているか、若しくは真空状態に保たれる。
【0099】
これにより、図14(b)に示すように可動キャパシタ40Aの静電容量C4が形成され、また、静電アクチュエータ40Bの静電容量C5が形成される。但し、他の構成は第1の実施形態による可変キャパシタ10と同様である。尚、図14(b)に示すように、可変キャパシタ40は、可動アクチュエータ電極45における電極部(15Aに対応)と可動キャパシタ電極41とが連結部(15Dに対応)により一体形成されることで両端から保持され、これらがバネ部(15Bに対応)によるバネ性(15bに対応)により基板23(絶縁層25)上に保持された構成となる。尚、一体形成された可動キャパシタ電極41,電極部(15A)及び連結部(15D)はバネ部(15B),固定部(15C)及び配線21(R15はバネ部15B,固定部15C及び配線21の配線抵抗)を介して接地される。また、静電アクチュエータ40Bを制御する制御電圧は配線27(R27は配線抵抗)を介して入力される。更に、可動キャパシタ40Aには配線22(R22は配線22の配線抵抗)を介して電荷が蓄積される。
【0100】
このような構成において、可動アクチュエータ電極45を接地し、固定アクチュエータ電極17に所定の駆動電圧を印加することにより、可動キャパシタ電極41を変位させることができる。従って、可動キャパシタ電極11の変位に応じて、静電容量C4を制御することが可能となる。但し、可動キャパシタ電極41を変位させる距離は、キャパシタ間隙63の距離d4の1/3より小さい。
【0101】
次に、可変キャパシタ40の製造方法について以下に図15(a)〜(d)及び図14(a)を用いて詳細に説明する。
【0102】
図15(a)及び(b)に示すように固定キャパシタ電極13および固定アクチュエータ電極17を形成する工程までは第1の実施形態と同じある。その後、図15(c)に示すように、固定キャパシタ電極13および固定アクチュエータ電極17上に第1の犠牲層64を形成し、更に図15(d)に示すように、可動キャパシタ電極41と可動アクチュエータ電極45と配線部21とを形成後、図14(a)に示すように、第1の犠牲層64を除去することで、キャパシタ間隙63とアクチュエータ間隙65の距離が等しい可変キャパシタ40を製造することができる。尚、これ以外の工程は第1の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
〔第5の実施形態〕
また、上記した第4の実施形態では、可動キャパシタに誘電体層を設けない場合について説明したが、以下では固定キャパシタ電極13上に誘電体層31を設けた場合について第5の実施形態として説明する。
【0103】
図16(a)に本実施形態による可変キャパシタ50の断面構造を示す。また、図16(b)にその等価回路を示す。
【0104】
図16(a)に示すように、本実施形態による可変キャパシタ50は、キャパシタ間隙63とアクチュエータ間隙65とが等しい距離d4として形成されており、キャパシタ間隙63における下面、即ち固定キャパシタ電極13上に誘電体層31が形成されている。尚、キャパシタ間隙63及びアクチュエータ間隙65は、大気,窒素又は希ガス等のような安定なガスが充填されているか、若しくは真空状態に保たれる。
【0105】
これにより、図16(b)に示すように可動キャパシタ50Aの静電容量C6が形成される。但し、他の構成は第4の実施形態による可変キャパシタ40と同様である。尚、図16(b)に示すように、可変キャパシタ50は、可動アクチュエータ電極45における電極部(15Aに対応)と可動キャパシタ電極41とが連結部(15Dに対応)により一体形成されることで両端から保持され、これらがバネ部(15Bに対応)によるバネ性(15bに対応)により基板23(絶縁層25)上に保持された構成となる。尚、一体形成された可動キャパシタ電極41,電極部(15A)及び連結部(15D)はバネ部(15B),固定部(15C)及び配線21(R15はバネ部15B,固定部15C及び配線21の配線抵抗)を介して接地される。また、静電アクチュエータ40Bを制御する制御電圧は配線27(R27は配線抵抗)を介して入力される。更に、可動キャパシタ40Aには配線22(R22は配線22の配線抵抗)を介して電荷が蓄積される。
【0106】
このような構成において、可動アクチュエータ電極45を接地し、固定アクチュエータ電極17に所定の駆動電圧を印加することにより、可動キャパシタ電極41を変位させることができる。従って、可動キャパシタ電極11の変位に応じて、静電容量C6を制御することが可能となる。但し、可動キャパシタ電極41を変位させる距離は、キャパシタ間隙63の距離d4の1/3より小さい。尚、本実施形態では、可動キャパシタ電極41と固定キャパシタ電極13との間に誘電体層31が介在するため、静電容量C6を決定する誘電率も可動キャパシタ電極41の変位に応じて変化する。このため、可動キャパシタ電極41と固定キャパシタ電極13との間の静電容量C6の変化量、即ち制御可能な静電容量C6の変化量を大幅に増加させることができる。
【0107】
次に、可変キャパシタ50の製造方法について以下に図17(a)〜(e)及び図16(a)を用いて詳細に説明する。
【0108】
図17(a)及び(b)に示すように固定キャパシタ電極13および固定アクチュエータ電極17を形成する工程までは第4の実施形態と同じある。その後、図17(c)に示すように、固定キャパシタ電極13上に誘電体層31を形成する。更に、図17(d)に示すように、誘電体層31および固定アクチュエータ電極17上に第1の犠牲層74を形成し、更に図17(e)に示すように、可動キャパシタ電極41と可動アクチュエータ電極45と配線部21とを形成後、図16(a)に示すように、第1の犠牲層74を除去することで、キャパシタ間隙63とアクチュエータ間隙65の距離が等しい可変キャパシタ50を製造することができる。尚、これ以外の工程は上記した各実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0109】
〔第6の実施形態〕
また、上記した第5の実施形態では、固定キャパシタ電極13上に誘電体層31を設けた場合について説明したが、以下に可動キャパシタ電極41における固定キャパシタ電極13に面する側に誘電体層51を形成した場合について第6実施形態として説明する。
【0110】
図18(a)に本実施形態による可変キャパシタ60の断面構造を示す。また、図18(b)にその等価回路を示す。
【0111】
図18(a)に示すように、本実施形態による可変キャパシタ60は、キャパシタ間隙63とアクチュエータ間隙65とが等しい距離d4として形成されており、キャパシタ間隙63における上面、即ち可動キャパシタ電極41における固定キャパシタ電極13に面する側に誘電体層51が形成されている。尚、キャパシタ間隙63及びアクチュエータ間隙65は、大気,窒素又は希ガス等のような安定なガスが充填されているか、若しくは真空状態に保たれる。
【0112】
これにより、図18(b)に示すように可動キャパシタ60Aの静電容量C6が形成される。但し、他の構成は第4の実施形態による可変キャパシタ40と同様である。尚、図18(b)に示すように、可変キャパシタ60は、可動アクチュエータ電極45における電極部(15Aに対応)と可動キャパシタ電極41とが連結部(15Dに対応)により一体形成されることで両端から保持され、これらがバネ部(15Bに対応)によるバネ性(15bに対応)により基板23(絶縁層25)上に保持された構成となる。尚、一体形成された可動キャパシタ電極41,電極部(15A)及び連結部(15D)はバネ部(15B),固定部(15C)及び配線21(R15はバネ部15B,固定部15C及び配線21の配線抵抗)を介して接地される。また、静電アクチュエータ40Bを制御する制御電圧は配線27(R27は配線抵抗)を介して入力される。更に、可動キャパシタ40Aには配線22(R22は配線22の配線抵抗)を介して電荷が蓄積される。
【0113】
このような構成において、可動アクチュエータ電極45を接地し、固定アクチュエータ電極17に所定の駆動電圧を印加することにより、可動キャパシタ電極41を変位させることができる。従って、可動キャパシタ電極11の変位に応じて、静電容量C6を制御することが可能となる。但し、可動キャパシタ電極41を変位させる距離は、キャパシタ間隙63の距離d4の1/3より小さい。尚、本実施形態では、可動キャパシタ電極41と固定キャパシタ電極13との間に誘電体層51が介在するため、静電容量C6を決定する誘電率も可動キャパシタ電極41の変位に応じて変化する。このため、可動キャパシタ電極41と固定キャパシタ電極13との間の静電容量C6の変化量、即ち制御可能な静電容量C6の変化量を大幅に増加させることができる。
【0114】
次に、可変キャパシタ60の製造方法について以下に図19(a)〜(e)及び図18(a)を用いて詳細に説明する。
【0115】
図19(a)から(c)に示すように固定キャパシタ電極13および固定アクチュエータ電極17を形成し、第1の犠牲層64を形成する工程までは第4の実施形態と同じある。その後、図19(d)に示すように、第1の犠牲層64上における可動キャパシタ電極41が形成される領域下に誘電体層51を形成する。更に、更に図17(e)に示すように、可動キャパシタ電極41と可動アクチュエータ電極45と配線部21とを形成後、図18(a)に示すように、第1の犠牲層74を除去することで、キャパシタ間隙63とアクチュエータ間隙65の距離が等しい可変キャパシタ60を製造することができる。尚、これ以外の工程は上記した各実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0116】
〔第7の実施形態〕
また、上記した各実施形態による可変キャパシタ10〜60は、図20に示すように、セラミックス等で形成されたパッケージ70に収容してもよい。この際、可変キャパシタ10〜60はパッケージ70に例えばフェイスダウンボンディングされる。尚、このように構成する場合、パッケージ70に設けられた外部接続端子71と基板23上の絶縁層25上における所定の領域に設けられたパッド72とを、ワイヤやバンプ等の接続手段73により接続することで、所定の信号及び駆動電圧を可変キャパシタ10〜60へ入力するように構成する。但し、各パッド72は配線部21,22,27等の延長上に電気的に接続されて形成されている。尚、図20では例として可変キャパシタ10が用いられている。
【0117】
〔他の実施形態〕
以上、説明した実施形態は本発明の好適な一実施形態にすぎず、本発明はその趣旨を逸脱しない限り種々変形して実施可能である。
【0118】
【発明の効果】
以上で説明したように、本発明によれば、容量の微調整が可能で且つ耐衝撃性に優れた小型な可変キャパシタ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術1による可変キャパシタ100の構成を示す図である。
【図2】従来技術2による可変キャパシタ200の構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態による可変キャパシタ10の構成を示す斜視図である。
【図4】図3に示す得遺伝アクチュエータ10Bを拡大した図である。
【図5】(a)は可変キャパシタ10のX−X’断面図であり、(b)はその等価回路図である。
【図6】可変キャパシタ10の製造方法を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態による可変キャパシタ20の構成を示す斜視図である。
【図8】(a)は可変キャパシタ20のX−X’断面図であり、(b)はその等価回路図である。
【図9】可変キャパシタ20の効果を説明するための図であり、(a)は可動キャパシタ20Aを模式的に示す図であり、(b)は静電アクチュエータ10Bに入力した駆動電圧に対する可動キャパシタ20Aの静電容量の変化を示す図である。
【図10】可変キャパシタ20の製造方法を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施形態による可変キャパシタ30の構成を示す斜視図である。
【図12】(a)は可変キャパシタ30のX−X’断面図であり、(b)はその等価回路図である。
【図13】可変キャパシタ30の製造方法を示す図である。
【図14】(a)は本発明の第4の実施形態による可変キャパシタ40のX−X’断面図であり、(b)はその等価回路図である。
【図15】可変キャパシタ40の製造方法を示す図である。
【図16】(a)は本発明の第5の実施形態による可変キャパシタ50のX−X’断面図であり、(b)はその等価回路図である。
【図17】可変キャパシタ50の製造方法を示す図である。
【図18】(a)は本発明の第6の実施形態による可変キャパシタ60のX−X’断面図であり、(b)はその等価回路図である。
【図19】可変キャパシタ60の製造方法を示す図である。
【図20】本発明の第7の実施形態における可動キャパシタ10を搭載したパッケージ70の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
10、20、30、40、50、60 可変キャパシタ
10A、20A、30A,40A、50A、60A 可動キャパシタ
10B、40B 静電アクチュエータ
13 固定キャパシタ電極
11,41 可動キャパシタ電極
17 固定アクチュエータ電極
15、45 可動アクチュエータ電極
15A 電極部
15B 変形部
15b バネ性
15C 固定部
15D 連結部
21、22、27 配線部
23 基板
25 絶縁層
31、51 誘電体層
33、43、53、63 キャパシタ間隙
35、65 アクチュエータ間隙
70 パッケージ
71 外部接続端子
72 パッド
73 接続手段
R15、R22、R27 配線抵抗

Claims (18)

  1. 対向した第1及び第2の電極のうち少なくとも一方の電極が両端に設けられたバネ部と一体形成されることで保持された可変キャパシタであって、
    前記バネ部に対向した第3の電極を有し、
    前記バネ部は前記第3の電極と対向する位置に平行平板な第4の電極を含んでなり、
    前記第3の電極と前記第4の電極との間に働く静電引力により、前記第1及び第2の電極で形成されたキャパシタの静電容量を変化させることを特徴とする可変キャパシタ。
  2. 前記第3の電極と前記第4の電極との距離が、前記第1の電極と第2の電極との距離以上であることを特徴とする請求項1記載の可変キャパシタ。
  3. 前記第3の電極及び前記第4の電極間の距離が、前記第1及び第2の電極間の距離と等しいことを特徴とする請求項1又は2記載の可変キャパシタ。
  4. 前記第1及び第2の電極間に誘電体層を有することを特徴とする請求項1記載の可変キャパシタ。
  5. 前記第3の電極と前記第4の電極との距離が、前記第1又は第2の電極と前記誘電体層との距離以上であることを特徴とする請求項4記載の可変キャパシタ。
  6. 前記第3の電極と前記第4の電極との距離が、前記第1又は第2の電極と前記誘電体層との距離と等しいことを特徴とする請求項4記載の可変キャパシタ。
  7. 前記誘電体層は前記第1又は第2の電極の何れか一方に接するように形成されていることを特徴とする請求項4記載の可変キャパシタ。
  8. 前記誘電体層は酸化ベリリウム,酸化アルミニウム,窒化アルミニウム,チタン酸バリウム,チタン酸マグネシウム,酸化チタン,ガラス,酸化シリコン、窒化シリコンのうち少なくとも1つを含んでなることを特徴とする請求項4記載の可変キャパシタ。
  9. 前記バネ部及び前記第3の電極は、前記第1又は第2の電極が前記誘電体層に接するまで制御可能であることを特徴とする請求項4記載の可変キャパシタ。
  10. 前記バネ部と前記第1,第2及び第3の電極との少なくとも1つは、単層構造又は積層構造を有することを特徴とする請求項1又は4記載の可変キャパシタ。
  11. 請求項1から10の何れか1項に記載の前記可変キャパシタを備えることを特徴とするパッケージ。
  12. 前記可変キャパシタがフェイスダウンボンディングされていることを特徴とする請求項11記載のパッケージ。
  13. 所定の基板上に第1及び第2の固定電極を形成する第1の工程と、
    前記第1の固定電極を覆うように第1の犠牲層を形成する第2の工程と、
    前記第1の犠牲層及び前記第2の固電極を覆うように第2の犠牲層を形成する第3の工程と、
    前記第2の犠牲層上に第1及び第2の可動電極を一体形成する第4の工程と、
    前記第1及び第2の犠牲層を除去する第5の工程と
    を有することを特徴とする可変キャパシタの製造方法。
  14. 所定の基板上に第1及び第2の固定電極を形成する第1の工程と、
    前記第2の固定電極上に誘電体層を形成する第2の工程と、
    前記第1の固定電極上を覆うように第1の犠牲層を形成する第3の工程と、
    前記第1の犠牲層及び前記誘電体層を覆うように第2の犠牲層を形成する第4の工程と、
    前記第2の犠牲層上に第1及び第2の可動電極を一体形成する第5の工程と、前記第1及び第2の犠牲層を除去する第6の工程と
    を有することを特徴とする可変キャパシタの製造方法。
  15. 所定の基板上に第1及び第2の固定電極を形成する第1の工程と、
    前記第1の固定電極を覆うように第1の犠牲層を形成する第2の工程と、
    前記第1の犠牲層及び前記第2の固定電極を覆うように第2の犠牲層を形成する第3の工程と、
    前記第2の犠牲層上における前記第2の固定電極が位置する領域上に誘電体層を形成する第4の工程と、
    前記第2の犠牲層及び前記誘電体層上に第1及び第2の可動電極を一体形成する第5の工程と、
    前記第1及び第2の犠牲層を除去する第6の工程と
    を有することを特徴とする可変キャパシタの製造方法。
  16. 所定の基板上に第1及び第2の固定電極を形成する第1の工程と、
    前記第1及び第2の固定電極を覆うように犠牲層を形成する第2の工程と、
    前記犠牲層上に第1及び第2の可動電極を一体形成する第3の工程と、
    前記犠牲層を除去する第4の工程と
    を有することを特徴とする可変キャパシタの製造方法。
  17. 所定の基板上に第1及び第2の固定電極を形成する第1の工程と、
    前記第2の固定電極上に誘電体層を形成する第2の工程と、
    前記第1の固定電極及び前記誘電体層を覆うように犠牲層を形成する第3の工程と、
    前記犠牲層上に第1及び第2の可動電極を一体形成する第4の工程と、
    前記犠牲層を除去する第5の工程と
    を有することを特徴とする可変キャパシタ。
  18. 所定の基板上に第1及び第2の固定電極を形成する第1の工程と、
    前記第1及び第2の固定電極を覆うように犠牲層を形成する第2の工程と、
    前記犠牲層上における前記第2の固定電極が位置する領域上に誘電体層を形成する第3の工程と、
    前記犠牲層及び前記誘電体層上に第1及び第2の可動電極を一体形成する第4の工程と、
    前記犠牲層を除去する第5の工程と
    を有することを特徴とする可変キャパシタの製造方法。
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