JP2004165318A - 多層プリント配線板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】+Z方向側に導体パターン31U,41U,51Uが形成されるとともに、層間導通接続構造であるスルーホールと半田バンプが形成された配線基板30U,40U,50Uが、両面配線基板20の+Z方向側に順次配置される。また、−Z方向側に導体パターン31L1,41L1,31L2,41L2,51Lが形成されるとともに、層間導通接続構造であるスルーホールと半田バンプが形成された配線基板30L1,40L1,30L2,40L2,50Lが、両面配線基板20の−Z方向側に順次配置される。この結果、電子部品を基板内部に搭載しつつ、−Z方向側表面上にマザーボード装着用の半田ボールを形成できるとともに、+Z方向側表面上にも電子部品を搭載することができる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層プリント配線板に係り、より詳しくは電子部品を搭載した多層プリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電子部品の高密度実装に対応するために、電子部品を搭載したチップ・イン・ボード型の多層プリント配線板が使用されている。こうしたチップ・イン・ボード型の多層プリント配線板に係る技術として、LSIのベアチップ等の電子部品を凹部に収納した部品収納基板に、この部品収納基板の電子部品搭載側に他の基板を積層することにより、多層プリント配線板内部に電子部品を実装する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、互いに異なる層を形成する基板にそれぞれに電子部品を実装し、それらの基板を、枠基板を介して積層することにより、電子部品の実装密度を向上する技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
こうしたチップ・イン・ボード型の多層プリント配線板は、マザーボードに装着されることから、その多層プリント配線板の一方の表面には、マザーボード装着用の接続端子である多数の球状の半田バンプが形成されている。また、多層プリント配線板の各層を形成する基板同士もスルーホールや半田バンプといった層間接続構造を介して、所定の導体パターン同士が導通接続されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−283335号公報
【特許文献2】
特開2001−210954号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術のチップ・イン・ボード型の多層プリント配線板は、電子部品の実装密度を向上させるという点では優れたものである。しかし、近年においては、動作信頼性を維持しつつ更に電子部品の実装密度を向上することが求められている。
【0006】
例えば、移動体通信に用いられるプリント配線基板ではアナログ回路とデジタル回路との混在が要請される。ここで、アナログ回路部では、多くの抵抗素子、キャパシタンス素子及びインダクタンス素子(以下、総称するときには「ディスクリート素子」と呼ぶ)が必要であり、各ディスクリート素子はアナログ回路の特性調整等のために交換可能であることが望ましい。また、実装密度向上のためにアナログ回路を搭載した基板とデジタル回路を搭載した基板とを積層すると、両者の配設位置間の距離が非常に短くなることから、電磁的な輻射ノイズを有効に低減させることを考慮することも必要になる。
【0007】
本発明は、かかる事情を鑑みてなされたものであり、簡易な構成で、電子部品の実装密度を向上することができる多層プリント配線板を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の多層プリント配線板は、複数の電子部品を搭載した多層プリント配線板であって、両面に導体パターンが形成された両面配線基板と;前記両面配線基板の一方側に配置され、前記両面配線基板の一方側の表面に導体パターンが形成されるとともに、層間導通接続構造が形成された少なくとも1つの配線基板と;前記両面配線基板の他方側に配置され、前記両面配線基板の他方側の表面に導体パターンが形成されるとともに、層間導通接続構造が形成された少なくとも1つの配線基板と;を備えることを特徴とする多層プリント配線板である。
【0009】
この本発明の多層プリント配線板では、一方側の表面が、その一方側における最外層の配線基板において導体パターンが形成されている表面となり、また、他方側の表面が、その他方側における最外層の配線基板において導体パターンが形成されている表面となる。このため、本発明の多層プリント配線板においては、両面のいずれにおいても、電子部品の装着やマザーボードへの装着を図ることができる。
【0010】
このため、本発明の多層プリント配線板では、一方の表面をマザーボードへの装着用に利用することにしたときでも、他方の表面を電子部品の装着用に利用することができる。したがって、本発明の多層プリント配線板によれば、簡易な構成で、複数の電子部品を搭載しつつ、電子部品の実装密度を向上させることができる。
【0011】
本発明の多層プリント配線板では、前記両面配線基板の表面の少なくとも一方にシールドパターンが形成され、前記シールドパターンに対する前記一方側の領域と前記他方側の領域とが電磁的に遮断されている構成とすることができる。かかる構成とした場合には、シールドパターンに対する前記一方側の領域と前記他方側の領域との間を伝搬する電磁的な輻射ノイズを低減させることができる。
【0012】
また、本発明の多層プリント配線板では、少なくとも一方の表面に接続端子を有する構成とすることができる。かかる場合には、本発明の多層プリント配線板への電子部品の装着や、本発明の多層プリント配線板のマザーボードへの装着を容易に行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図7を参照して説明する。
【0014】
図1(A)及び図1(B)には、本発明の一実施形態に係る多層プリント配線板10の外観構成が模式的に示されている。ここで、図1(A)は斜め上方からの視図であり、図1(B)は斜め下方からの視図である。
【0015】
この多層プリント配線板10には、図1(A)に示されるように、その+Z方向側表面に導体パターン51Uが形成されるとともに、導体パターン51Uの所定位置上には、抵抗素子R、キャパシタンス素子C及びインダクタンス素子Lといったディスクリート素子を装着するための半田パッドが設けられている。
【0016】
また、多層プリント配線板10には、図1(B)に示されるように、その−Z方向側表面に導体パターン51L及びマザーボードMBへの装着用に複数の半田ボール55Lが形成されている。ここで、複数の半田ボール55Lのうち最も外側のものは後述するスルーホール(図2参照)上に形成され、内側のものは導体パターン51L上に形成されている。
【0017】
多層プリント配線板10は、図2において断面図にて示されるように、基板20と、基板20の+Z方向側に順次積層された基板30U、基板40U及び基板50Uを備えている。また、多層プリント配線板10は、基板20の−Z方向側に順次積層された基板30L1、基板40L1、基板30L2、基板40L2及び基板50Lを備えている。
【0018】
基板20は平板状の基板であり、その+Z方向側表面には、電気信号や電源供給の経路(以下、総称するときには、「電気信号等経路」と呼ぶ)である導体パターン21Uが形成されている。また、基板20の−Z方向側表面には、ベタの導体パターンであるシールドパターン25が外縁部を除くほぼ全面にわたって形成されるとともに、外縁部付近には、電気信号等経路である導体パターン21Lが形成されている。さらに、基板20の外縁部付近その他の領域には、電気信号等経路であるスルーホール22(図3参照)が形成されている。これらのスルーホール22を介して、導体パターン21Uの一部とシールドパターン25との導通や、導体パターン21Uの他の一部と導体パターン21Lとの導通が図られるようになっている。ここで形成されるスルーホール22の内部には、銅等の導電体が充填されている。後述する他のスルーホールにも同様に銅等の導電体が充填されている。
【0019】
基板30Uは平板状の基板であり、その+Z方向側表面には、電気信号等経路である導体パターン31Uが形成されている。また、基板30Uの外縁部付近には、電気信号等経路であるスルーホール32U(図4参照)が形成されている。これらのスルーホール32U及びスルーホール32Uの−Z方向側端部上の半田バンプ33U(図4参照)を介して、上述した導体パターン31Uと導体パターン21Uとの導通が図られるようになっている。
【0020】
また、基板30Uの+Z方向側表面の中央部には、大規模集積回路(LSI)のベアチップ等の電子部品35Uが搭載されている。この電子部品35Uは、その信号入出力端子及び電源供給端子が半田バンプ36を介して導体パターン31Uに固定的に導通接続されている。また、電子部品35Uは、アンダーフィル樹脂37により、基板30Uに固定的に装着されている。ここで、アンダーフィル樹脂37としては、異方導電性樹脂、非導電性樹脂等を使用することが好ましい。
【0021】
なお、基板30Uの−Z方向側表面には、スルーホール32Uの−Z方向側端部を除いて、導体部が存在しないようになっている。これは、基板30Uの−Z方向側表面に導体パターンが形成されていると、基板30Uを基板20に積層したときに、こうした導体パターンと基板20の+Z方向側表面に形成された導体パターン21Uとの短絡を防止するためである。
【0022】
基板40Uは、中央部に電子部品35Uを収納するための開口(以下、「デバイスホール」と呼ぶ)が形成されたロ字状の基板であり、その+Z方向側表面には、電気信号等経路である導体パターン41Uが形成されている。基板40Uは、基板30U上に積層されたときに、その+Z方向側表面が、基板30Uに装着された電子部品35Uの+Z方向側表面よりも高い位置となるような厚みを有している。この結果、基板30Uと40Uとで形成される中央部の空洞部に電子部品35U全体が収納されるようになっている。なお、基板40Uの厚みは、搭載する電子部品及びこれら電子部品搭載用の半田バンプの厚み等に応じて適宜調節すればよい。
【0023】
また、基板40Uには、電気信号等経路であるスルーホール42U(図5参照)が形成されている。これらのスルーホール42U及びスルーホール42Uの−Z方向側端部上の半田バンプ43U(図5参照)を介して、導体パターン41Uと上述した導体パターン31Uとの導通が図られるようになっている。
【0024】
なお、基板40Uの−Z方向側表面には、基板30Uの場合と同様に、基板30の+Z方向側表面に形成された導体パターン31Uとの短絡を防止するため、スルーホール42Uの−Z方向側端部を除いて、導体部が存在しないようになっている。
【0025】
基板50Uは平板上の基板であり、その+Z方向側表面には、上述したように、電気信号等経路である導体パターン51Uが形成されており、導体パターン51の所定位置には、ディスクリート部品R,C,Lの装着用の半田パッドが形成されている。また、基板50Uの外縁部付近には、電気信号等経路であるスルーホール52U(図6参照)が形成されている。これらのスルーホール52U及びスルーホール52Uの−Z方向側端部上の半田バンプ53U(図6参照)を介して、導体パターン51Uと上述した導体パターン41Uとの導通が図られるようになっている。
【0026】
なお、基板50Uの−Z方向側表面には、基板30U及び基板40Uの場合と同様に、基板40Uの+Z方向側表面に形成された導体パターン41U及び電子部品35Uとの短絡を防止するため、スルーホール52Uの−Z方向側端部を除いて、導体部が存在しないようになっている。
【0027】
基板30L1は、その導体パターン31L1の形成面、電子部品35L1の搭載面が−Z方向側表面であること、及び、半田バンプが基板30L1のスルーホールの+Z方向端部に形成されていることを除いて、上述した基板30Uと同様に構成されている。そして、これらのスルーホール及び半田バンプを介して、導体パターン31L1と上述した導体パターン21Lやシールドパターン25との導通が図られるようになっている。
【0028】
基板40L1は、その導体パターン41L1の形成面が−Z方向側表面であること、及び、半田バンプが基板40L1のスルーホールの+Z方向端部に形成されていることを除いて、上述した基板40Uと同様に構成されている。そして、これらのスルーホール及び半田バンプを介して、導体パターン41L1と上述した導体パターン31L1との導通が図られるようになっている。
【0029】
基板30L2は、その導体パターン31L2の形成面、電子部品35L2の搭載面が−Z方向側表面であること、及び、半田バンプが基板30L2のスルーホールの+Z方向端部に形成されていることを除いて、上述した基板30Uと同様に構成されている。そして、これらのスルーホール及び半田バンプを介して、導体パターン31L2と上述した導体パターン41L1との導通が図られるようになっている。
【0030】
基板40L2は、その導体パターン41L2の形成面が−Z方向側表面であること、及び、半田バンプが基板40L2のスルーホールの+Z方向端部に形成されていることを除いて、上述した基板40Uと同様に構成されている。そして、これらのスルーホール及び半田バンプを介して、導体パターン41L2と上述した導体パターン31L2との導通が図られるようになっている。
【0031】
基板50Lは平板状の基板であり、その−Z方向側表面には、上述したように、電気信号等経路である導体パターン51Lが形成されており、導体パターン51Lの所定位置上には、マザーボードMBへの装着用の半田ボール55Lが形成されている。また、基板50Lの外縁部付近には、電気信号等経路であるスルーホール52L(図7参照)が形成されている。これらのスルーホール52L及びスルーホール52Lの+Z方向側端部上の半田バンプ53L(図7参照)を介して、導体パターン51Lと上述した導体パターン41L2との導通が図られるようになっている。また、所定位置(本実施形態では、外縁部)のスルーホール52Lにおける−Z方向側の端部上にも半田ボール55Lが形成されている。
【0032】
なお、基板50Lの−Z方向側表面には、基板40L2の−Z方向側表面に形成された導体パターン41L2及び電子部品35L2との短絡を防止するため、スルーホール52Lの+Z方向側端部を除いて、導体部が存在しないようになっている。
【0033】
以上のように構成される多層プリント配線板10の製造にあたっては、基板20、電子部品35Uが搭載された基板30U、基板40U、及び基板50Uが個別に製造される。また、電子部品35L1が搭載された基板30L1、基板40L1、電子部品35L2が搭載された基板30L2、基板40L2、及び基板50Uが個別に製造される。
【0034】
ここで、基板20の製造に際しては、例えば両面にベタで銅の導体パターン29が形成され、絶縁層28がガラスエポキシ材である銅張ガラスエポキシ基板を出発材20Aとする(図3(A)参照)。なお、出発材としては銅張ガラスポリイミド基板を採用することもできる。
【0035】
この出発材20Aに、周知のサブトラクティブ法によるパターン形成法を適用することにより、+Z方向側表面に導体パターン21Uを、−Z方向側表面に導体パターン21L及びシールドパターン25を形成する。また、周知のスルーホール形成法を適用することにより、スルーホール22を形成する(図3(B)参照)。こうして、基板20が製造される。
【0036】
また、基板30Uの製造に際しては、上記の基板20の場合と同様に、銅張ガラスエポキシ基板等を出発材30Aとする(図4(A)参照)。この出発材30Aに、周知のサブトラクティブ法によるパターン形成法を適用することにより、+Z方向側表面に導体パターン31Uを形成する。また、周知のスルーホール形成法を適用することにより、スルーホール32Uを形成する(図4(B)参照)。
【0037】
引き続き、周知の半田バンプ形成法により、導体パターン31U上における電子部品35Uの信号端子及び電源供給端子を配置されるべき位置に半田バンプ36を、また、スルーホール32Uの−Z方向側端部上に半田バンプ33Uを形成する(図4(C)参照)。そして、電子部品35Uの信号端子及び電源供給端子を、半田バンプ36を介して導体パターン31Uと固定的に導通接続させるとともに、アンダーフィル樹脂37を電子部品35Uと基板表面との間に充填する(図4(D)参照)。こうして、電子部品35Uが搭載された基板30Uが製造される。
【0038】
なお、電子部品35L1が搭載された基板30L1及び電子部品35L2が搭載された基板30L2は、上記の電子部品35Uが搭載された基板30Uと同様にして製造される。
【0039】
また、基板40Uの製造に際しては、上記の基板20の場合と同様に、銅張ガラスエポキシ基板等を出発材40Aとする(図5(A)参照)。この出発材40Aに、周知のサブトラクティブ法によるパターン形成法を適用することにより、+Z方向側表面に導体パターン41Uを形成する。また、周知のスルーホール形成法を適用することにより、スルーホール42Uを形成する(図5(B)参照)。
【0040】
引き続き、周知の半田バンプ形成法により、スルーホール42Uの−Z方向側端部上に半田バンプ43Uを形成する(図5(C)参照)。そして、電子部品35Uを収納するためのデバイスホールを、打ち抜き、切断加工等により形成する(図5(D)参照)。なお、デバイスホールを、打ち抜き、切断加工等により形成した後に、導体パターン41U、スルーホール42U及び半田バンプ43Uを形成してもよい。こうして、基板40Uが製造される。
【0041】
基板40L1及び基板40L2は、上記の基板40Uと同様にして製造される。
【0042】
また、基板50Uの製造に際しては、上記の基板20の場合と同様に、銅張ガラスエポキシ板等を出発材50Aとする(図6(A)参照)。この出発材50Aに、周知のサブトラクティブ法によるパターン形成法を適用することにより、+Z方向側表面に導体パターン51Uを形成する。また、周知のスルーホール形成法を適用することにより、スルーホール52Uを形成する(図6(B)参照)。
【0043】
引き続き、周知の半田バンプ形成法により、スルーホール52Uの−Z方向側端部上に半田バンプ53Uを形成する(図6(C)参照)。こうして、基板50Uが製造される。
【0044】
また、基板50Lの製造に際しては、基板50Uの場合と同様に、出発材50Aを採用する(図7(A)参照)。この出発材50Aに、周知のサブトラクティブ法によるパターン形成法を適用することにより、−Z方向側表面に導体パターン51Lを形成する。また、周知のスルーホール形成法を適用することにより、スルーホール52Lを形成する(図7(B)参照)。
【0045】
引き続き、周知の半田バンプ形成法により、スルーホール52Uの+Z方向側端部上に半田バンプ53Lを形成する。また、所定位置のスルーホール52Uにおける+Z方向側端部上及び導体パターン51Lの所定位置上に半田ボール55Lを形成する。こうして、基板50Lが製造される。
【0046】
こうして多層プリント配線板10を構成する各要素基板が製造されると、これらの要素基板を、上述した図2における順で積層させることにより、多層プリント配線板10が製造される。本実施形態では、かかる積層にあたっては、全体を加熱しつつ、全ての要素基板同士を所定の圧力で押し付ける一括積層プレス法を採用している。こうして、多層プリント配線板10が製造される。なお、多層プリント配線板10の両面におけるソルダレジストの形成は、一括積層プレス前に行ってもよいし、一括積層プレス後に行ってもよい。
【0047】
以上説明した本実施形態に係る多層プリント配線板10によれば、+Z方向側に導体パターンが形成されるとともに、層間導通接続構造であるスルーホールと半田バンプが形成された配線基板が、両面配線基板である基板20の+Z方向側に配置されている。また、−Z方向側に導体パターンが形成されるとともに、層間導通接続構造であるスルーホールと半田バンプが形成された配線基板が、基板20の−Z方向側に配置されている。したがって、電子部品を基板内部に搭載したうえで、−Z方向側表面上にマザーボード装着用の半田ボールを形成できるとともに、+Z方向側表面上に電子部品を搭載用の半田パッドを形成することができるので、簡易な構成で、電子部品の実装密度を向上することができる。
【0048】
例えば、多層プリント配線板10においてアナログ回路部があるときには、そのアナログ回路の動作特性の調整に使用されるディスクリート素子を、多層プリント配線板10の+Z方向側表面に搭載することができるので、電子部品の実装密度を向上することができる。
【0049】
また、基板20の−Z方向側表面にシールドパターン25を形成しているので、シールドパターン25の+Z方向側領域と−Z方向側領域とを電磁的に遮断することができるので、両領域間を伝搬する電磁的な輻射ノイズ量を飛躍的に低減することができる。例えば、アナログ回路部とデジタル回路部とが混在するときには、これらの間にシールドパターン25を配置することにより、アナログ回路部とデジタル回路部との間を伝搬する電磁的な輻射ノイズを有効に低減させることができる。
【0050】
また、多層プリント配線板10の−Z方向側表面上にマザーボード装着用の半田ボールが形成されているので、多層プリント配線板10をマザーボードに容易に装着することができる。
【0051】
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0052】
例えば、上記の実施形態では、多層プリント配線板10内部の3つの基板にベアチップ等の電子部品を搭載することにしたが、2つ又は4つ以上の内層基板にベアチップ等の電子部品を搭載することとすることができる。なお、ベアチップ等の電子部品を搭載する内層基板の数に応じて、多層プリント配線板を構成する要素基板の数を増減してもよいことは勿論である。
【0053】
また、両面配線基板を多層プリント配線板のどの層とするかは任意である。上記の実施形態のように、両面配線基板の一方の面に形成される導体パターンの少なくとも一部をシールドパターンとする場合には、互いにの間に電磁シールドが必要となる領域間にシールドパターンが位置するように、両面配線基板の多層プリント配線板中における位置を定めればよい。
【0054】
また、上記の実施形態では、多層プリント配線板10の+Z方向側にはディスクリート部品を搭載することとしたが、図8に示されるように、本実施形態の多層プリント配線板10と同様の多層プリント配線板10Aの+Z方向側表面に、やはり本実施形態の多層プリント配線板10と同様の多層プリント配線板10Bを搭載することとしてもよい。
【0055】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の多層プリント配線板によれば、簡易な構成で、電子部品の実装密度を向上することができるという顕著な効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る多層プリント配線板の外観構成を概略的に示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る多層プリント配線板の構成を説明するための断面構成図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る多層プリント配線板を構成する要素基板の製造工程を説明するための図(その1)である。
【図4】本発明の一実施形態に係る多層プリント配線板を構成する要素基板の製造工程を説明するための図(その2)である。
【図5】本発明の一実施形態に係る多層プリント配線板を構成する要素基板の製造工程を説明するための図(その3)である。
【図6】本発明の一実施形態に係る多層プリント配線板を構成する要素基板の製造工程を説明するための図(その4)である。
【図7】本発明の一実施形態に係る多層プリント配線板を構成する要素基板の製造工程を説明するための図(その5)である。
【図8】一変形例を説明するための図である。
【符号の説明】
10…多層プリント配線板、20…基板(両面配線基板)、21U,21L…導体パターン、22…スルーホール、25…シールドパターン、30U,40U,50U…基板(配線基板)、31U,41U,51U…導体パターン、32U,42U,52U…スルーホール(層間接続構造の一部)、33U,43U,53U…半田バンプ(層間接続構造の一部)、35U…電子部品、30L1,30L2,40L1,40L2,50L…基板(配線基板)、31L1,31L2,41L1,41L2,51L…導体パターン、52L…スルーホール(層間接続構造の一部)、53L…半田バンプ(層間接続構造の一部)、35L1,35L2…電子部品、36…半田バンプ、37…アンダーフィル樹脂、55L…半田ボール。
Claims (3)
- 複数の電子部品を搭載した多層プリント配線板であって、
両面に導体パターンが形成された両面配線基板と;
前記両面配線基板の一方側に配置され、前記両面配線基板の一方側の表面に導体パターンが形成されるとともに、層間導通接続構造が形成された少なくとも1つの配線基板と;
前記両面配線基板の他方側に配置され、前記両面配線基板の他方側の表面に導体パターンが形成されるとともに、層間導通接続構造が形成された少なくとも1つの配線基板と;を備えることを特徴とする多層プリント配線板。 - 前記両面配線基板の表面の少なくとも一方には、シールドパターンが形成されており、前記シールドパターンの前記一方側の領域と前記他方側の領域とが電磁的に遮断されている、ことを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線板。
- 少なくとも一方の表面に接続端子を有する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多層プリント配線板。
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