JP2004161606A - 光ファイバ母材製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 バーナーから噴出されるガラス微粒子を含む火炎の上昇を抑制し、スートの形成を促進させ生産性を向上させるとともに、反応容器内の壁面に付着するガラス微粒子の付着量を低減させる。
【解決手段】 スート10が形成される反応室2を備え、空気が反応室2内の一方側から他方側に水平方向に流動される反応容器1と、コア層11を形成するコア用バーナー7と、コア層11の周囲にクラッド層12を形成するクラッド用バーナー6と、スート10の先端部および胴部がコア層形成領域Bおよびクラッド層形成領域Aにそれぞれ位置するようにスート10を回転させながら引き上げる引上機構と、反応室2内における空気の流動方向を水平方向に維持するように、反応室2内に水平配置された第1〜第4水平邪魔板19・21・23・24とを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、バーナーにより生成されたガラス微粒子を堆積させてスートの形成を行う光ファイバ母材製造装置に関する。
光ファイバ母材であるスートは、主にVAD法により製造される。VAD法は、反応室内の一方側から他方側に向けて空気を水平方向に流しておき、一方側に配設されたバーナーによりガラス微粒子を含む火炎を生成し、この火炎を種棒に吹き当てることによりガラス微粒子を堆積させる。そして、種棒を回転させながら引上げることによって、コア層およびクラッド層からなる2重円柱構造のスートを得る方法である。従って、このVAD法においては、ガラス微粒子の単位時間当たりの堆積量がスートの径に影響するため、ガラス微粒子を含む火炎を安定してスートに吹き当てることが高品質のスートを得る上で重要である。
そこで、従来においては、例えば特許文献1に開示されているように、フィルタからなる整流板を反応室の一方側の全面に立設することにより空気収容室を形成し、この空気収容室で乱流状態に吹き込まれた空気を一旦収容した後、空気を整流板により整流しながら反応室に供給することによって、空気流中における火炎の安定化が図られている。
また、特許文献2には、反応室の一方側に空気流に対して直交するように気流整流板を立設し、この気流整流板により火炎周辺の領域に空気が流れ込まないようにすることによって、火炎の安定化を図る構成が開示されている。さらに、特許文献3には、空気供給口をバーナーの上方に配置すると共に、バーナーの上方に水平邪魔板を配置することによって、火炎周辺への空気の流れ込みを一層防止して火炎の安定化を図る構成が開示されている。
特開平11−34315号公報 特開2000−290035号公報 実開平1−108504号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、整流板とバーナー先端の火炎までの距離が大きいため、火炎を十分に安定化させることができないという問題がある。即ち、一般に、ガラス微粒子を含む火炎がバーナーから噴出されると、反応室内を整流状態で水平方向に流動する空気は、火炎の近傍を通過する際に、火炎の加熱により熱膨張して上昇する。そして、上記従来のように整流板とバーナー先端の火炎までの距離が大きいと、加熱された空気が抵抗なく上昇するため、時間の経過により空気の上昇流が水平方向の流動に対して相対的に大きなものになると共に、空気の整流状態が大幅に崩れることになる。この結果、バーナーの火炎は、空気の乱れに伴って上昇しながら大幅に乱れて不安定な状態となる。
これにより、上記従来の構成では、火炎に含まれるガラス微粒子の密度が低下および不安定化するため、ガラス微粒子の堆積により形成されるスートの径が不安定化し易いという問題がある。さらに、空気の上昇流により多くのガラス微粒子が反応室内の上面壁に付着する結果、上面壁からガラス微粒子が剥離してスートに不純物として付着し易くなるという問題もある。
また、特許文献2や特許文献3の構成では、バーナーに空気が送給されないため、バーナーの外壁が過熱され易く、特に大きな火炎でスートを形成する場合にバーナー寿命が短くなるという問題がある。
そこで、本発明は、前述のような問題点を考慮するものであり、バーナーに空気を吹き当てて長寿命を確保しながら、バーナーの火炎による空気の上昇流を抑制して火炎を安定化させると共にガラス微粒子の上面壁への付着を防止することによって、所望の径のスートを安定して高い生産性で形成する光ファイバ母材製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、ガラス微粒子を堆積させてコア層およびクラッド層からなる二重円柱構造のスートを形成する光ファイバ母材製造装置であって、前記スートが形成される反応室を備え、気体が前記反応室の一方側から他方側に水平方向に流動される反応容器と、前記ガラス微粒子を含む火炎を前記反応室の一方側からコア層形成領域に向けて噴出することにより前記コア層を形成するコア用バーナーと、前記ガラス微粒子を含む火炎を前記反応室の一方側からクラッド層形成領域に向けて噴出することによって、前記コア層の周囲に前記クラッド層を形成するクラッド用バーナーと、前記スートの先端部および胴部が前記コア層形成領域および前記クラッド層形成領域にそれぞれ位置するように前記スートを回転させながら引き上げる引上機構と、前記反応室の一方側であって前記クラッド用バーナーの配設位置よりも上方に配設された水平邪魔板とを有することを特徴としている。
上記の構成によれば、水平邪魔板がクラッド用バーナーの上方に配置されるため、スートから見て気体流の上流側における気体の水平方向の流動が維持される。この結果、火炎の上昇と乱れを引き起こす気体の上昇が少なくともスートから見て気体流の上流側で抑制されることによって、所望の径のスートを安定して高い生産性で形成することができる。さらに、気体の上昇流が抑制されると、ガラス微粒子の上面壁に対する付着量を減少させることができるため、上面壁からガラス微粒子が剥離してスートに不純物として付着する事態を発生し難いものにできる。また、熱量の大きなクラッド用バーナーに対して少なくとも気体を吹き当てて冷却することによって、クラッド用バーナーの長寿命化を図ることができる。尚、本発明の反応室に導入される気体は、フィルターや格子を通過させた気体であることが好ましく、このフィルターにはヘパフィルターが好適に利用できる。
また、本発明は、上記構成の光ファイバ母材製造装置であって、前記水平邪魔板は、前記スートの胴部の一部を囲むように切欠部が形成されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、火炎の上昇と乱れを引き起こす気体の上昇がスートから見て気体流の上流側でさらに抑制されるため、所望の径のスートを一層安定して高い生産性で形成することができる。
また、本発明は、上記構成の光ファイバ母材製造装置前記水平邪魔板であって、前記クラッド用バーナーの上方と、該クラッド用バーナーおよび前記コア用バーナーの間とにそれぞれ1つ以上配置された複数段の構成であることを特徴としている。上記の構成によれば、火炎の上昇と乱れを引き起こす気体の上昇が多段の水平邪魔板でさらに抑制されることによって、所望の径のスートを一層安定して高い生産性で形成することができる。
また、本発明は、上記構成の光ファイバ母材製造装置であって、前記各段の水平邪魔板は、前記スートの胴部の一部を囲むように切欠部が形成されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、火炎の上昇と乱れを引き起こす気体の上昇が多段の水平邪魔板と各段の切欠部でさらに抑制されることによって、所望の径のスートを一層安定して高い生産性で形成することができる。
また、本発明は、上記構成の光ファイバ母材製造装置であって、前記各段の水平邪魔板の切欠部は、各段におけるスートの径に対応するように大きさが設定されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、火炎の上昇と乱れを引き起こす気体の上昇が各段におけるスートの径に対応するように大きさが設定された各段の切欠部でさらに抑制されることによって、所望の径のスートを一層安定して高い生産性で形成することができる。
また、本発明は、上記構成の光ファイバ母材製造装置であって、前記反応室内における気体の流動方向を、該反応室の幅方向外側から前記スートの位置した内側に向かうように変更する風向板を有することを特徴としている。
上記の構成によれば、水平方向に流動する気体を風向板によりスート側に向かって流動させることができる。これにより、少量の気体が供給されても、スートに向かって気体の流速を十分に増加させることができる。
また、本発明は、ガラス微粒子を堆積させてコア層およびクラッド層からなる二重円柱構造のスートを形成する光ファイバ母材製造装置であって、前記スートが形成される反応室を備え、気体が前記反応室の一方側から他方側に水平方向に流動される反応容器と、前記ガラス微粒子を含む火炎を前記反応室の一方側からコア層形成領域に向けて噴出することにより前記コア層を形成するコア用バーナーと、前記ガラス微粒子を含む火炎を前記反応室の一方側からクラッド層形成領域に向けて噴出することによって、前記コア層の周囲に前記クラッド層を形成するクラッド用バーナーと、前記スートの先端部および胴部が前記コア層形成領域および前記クラッド層形成領域にそれぞれ位置するように前記スートを回転させながら引き上げる引上機構と、前記反応室の他方側であって前記クラッド用バーナーの配設位置よりも上方に配設された水平邪魔板とを有することを特徴としている。
上記の構成によれば、水平邪魔板が反応室の他方側であってクラッド用バーナーの上方に配置されるため、スートから見て気体流の下流側における気体の水平方向の流動が維持される。この結果、火炎の上昇と乱れを引き起こす気体の上昇が少なくともスートから見て気体流の下流側で抑制されることによって、所望の径のスートを安定して高い生産性で形成することができる。さらに、気体の上昇流が抑制されると、ガラス微粒子の上面壁に対する付着量を減少させることができるため、上面壁からガラス微粒子が剥離してスートに不純物として付着する事態を発生し難いものにできる。また、熱量の大きなクラッド用バーナーに対して少なくとも気体を吹き当てて冷却することによって、クラッド用バーナーの長寿命化を図ることができる。
また、本発明は、上記構成の光ファイバ母材製造装置であって、前記水平邪魔板は、前記スートの胴部の一部を囲むように切欠部が形成されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、火炎の上昇と乱れを引き起こす気体の上昇がスートから見て気体流の上流側でさらに抑制されるため、所望の径のスートを一層安定して高い生産性で形成することができる。
また、本発明は、上記構成の光ファイバ母材製造装置であって、前記水平邪魔板は、前記クラッド用バーナーの上方と、該クラッド用バーナーおよび前記コア用バーナーの間とにそれぞれ1つ以上配置された複数段の構成であることを特徴としている。
上記の構成によれば、火炎の上昇と乱れを引き起こす気体の上昇が多段の水平邪魔板でさらに抑制されることによって、所望の径のスートを一層安定して高い生産性で形成することができる。
また、本発明は、上記構成の光ファイバ母材製造装置であって、前記各段の水平邪魔板は、前記スートの胴部の一部を囲むように切欠部が形成されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、火炎の上昇と乱れを引き起こす気体の上昇が多段の水平邪魔板と各段の切欠部でさらに抑制されることによって、所望の径のスートを一層安定して高い生産性で形成することができる。
また、本発明は、ガラス微粒子を堆積させてコア層およびクラッド層からなる二重円柱構造のスートを形成する光ファイバ母材製造装置であって、前記スートが形成される反応室を備え、気体が前記反応室内の一方側から他方側に水平方向に流動される反応容器と、前記ガラス微粒子を含む火炎を前記気体の上流側からコア層形成領域に向けて噴出することにより前記コア層を形成するコア用バーナーと、前記ガラス微粒子を含む火炎を前記気体の上流側からクラッド層形成領域に向けて噴出することによって、前記コア層の周囲に前記クラッド層を形成するクラッド用バーナーと、前記スートの先端部および胴部が前記コア層形成領域および前記クラッド層形成領域にそれぞれ位置するように前記スートを回転させながら引き上げる引上機構と、前記反応室の上面壁近傍を進行する気体を他の部分を進行する気体よりも高速に流動させる第1気体送出機構とを有することを特徴としている。
上記の構成によれば、反応容器に反応室の上面壁近傍を流動する気体を第1気体送出機構により高速に流動させることによって、コア用バーナーおよびクラッド用バーナーの火炎に含まれるガラス微粒子がスートに付着せずに上昇したときに、反応室の上面壁に付着する前に高速の気体流で下流側に吹き流すことができる。これにより、多くのガラス微粒子が反応室内の上面壁に付着する量を低減できる結果、上面壁からガラス微粒子が剥離してスートに不純物として付着し難いものとすることができる。
また、本発明は、上記構成の光ファイバ母材製造装置であって、前記スートから見て反応室の他方側には、前記コア用バーナーへの気体の循環流を減少させる遮蔽板が設けられていることを特徴としている。
上記の構成によれば、コア用バーナーに向かう気体の循環流が遮蔽板により遮られるため、循環流によるコア用バーナーの火炎の乱れを防止することができる。これにより、コア層の形成を安定した火炎で行うことにより生産性を向上させることができる。
また、本発明は、上記構成の光ファイバ母材製造装置であって、前記反応室は、クラッド用バーナーを収容したクラッド層形成空間部と、コア用バーナーを収容したコア層形成空間部とに区画されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、反応室がクラッド層形成空間部とコア層形成空間部とに区画されているため、クラッド層形成空間部における気体の循環流がコア用バーナーに向かうことがない。これにより、循環流によるコア用バーナーの火炎の乱れを減少させることができるため、コア層の形成を安定した火炎で行うことにより生産性を向上させることができる。
また、本発明は、ガラス微粒子を堆積させてコア層およびクラッド層からなる二重円柱構造のスートを形成する光ファイバ母材製造装置であって、前記スートが形成される反応室を備え、気体が前記反応室内の一方側から他方側に水平方向に流動される反応容器と、前記ガラス微粒子を含む火炎を前記気体の上流側からコア層形成領域に向けて噴出することにより前記コア層を形成するコア用バーナーと、前記ガラス微粒子を含む火炎を前記気体の上流側からクラッド層形成領域に向けて噴出することによって、前記コア層の周囲に前記クラッド層を形成するクラッド用バーナーと、前記スートの先端部および胴部が前記コア層形成領域および前記クラッド層形成領域にそれぞれ位置するように前記スートを回転させながら引き上げる引上機構と、前記反応室内における気体の流動方向を水平方向に維持するように、前記反応室内に水平配置された水平邪魔板と、前記反応室の上面壁近傍を進行する気体を他の部分を進行する気体よりも高速に流動させる第1気体送出機構とを備え、前記反応室は、クラッド用バーナーを収容したクラッド層形成空間部と、コア用バーナーを収容したコア層形成空間部とに区画されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、火炎の上昇と乱れを引き起こす気体の上昇がスートから見て気体流の上流側で水平邪魔板により抑制されるため、所望の径のスートを安定して高い生産性で形成することができる。また、反応室の上面壁近傍を流動する気体を第1気体送出機構により高速に流動させることによって、コア用バーナーおよびクラッド用バーナーの火炎に含まれるガラス微粒子がスートに付着せずに上昇したときに、反応室の上面壁に付着する前に高速の気体流で下流側に吹き流すことができる。これにより、多くのガラス微粒子が反応室内の上面壁に付着する量を低減できる結果、上面壁からガラス微粒子が剥離してスートに不純物として付着し難いものとすることができる。
さらに、反応室がクラッド層形成空間部とコア層形成空間部とに区画されているため、クラッド層形成空間部における気体の循環流がコア用バーナーに向かうことがない。これにより、循環流によるコア用バーナーの火炎の乱れを減少させることができるため、コア層の形成を安定した火炎で行うことにより生産性を向上させることができる。
また、本発明は、上記構成の光ファイバ母材製造装置であって、前記反応室内の他方側に配設され、排気口に至るまでの排気断面積が徐々に減少された排気部を有することを特徴としている。
上記の構成によれば、反応室内を水平方向に流動する気体を排気する排気口に至るまでの断面積を絞ることによって、その気体と、クラッド用バーナーとコア用バーナーから噴出され、コア層およびクラッド層として堆積されなかった余剰ガラス微粒子とを排気する吸引力が向上し、効率良く排気させることができる。また、火炎に含まれるガラス微粒子による反応室内の気体のよどみを低減することができる。
本発明によると、火炎の上昇と乱れを引き起こす気体の上昇が抑制されることによって、所望の径のスートを安定して高い生産性で形成することができる場合がある。さらに、気体の上昇流の抑制によりガラス微粒子の上面壁に対する付着量を減少させることができるため、上面壁からガラス微粒子が剥離してスートに不純物として付着する事態を発生し難いものにできる場合がある。また、熱量の大きなクラッド用バーナーに対して少なくとも気体を吹き当てて冷却することによって、クラッド用バーナーの長寿命化を図ることができる場合がある。
(第1の実施形態)
本発明に係る光ファイバ母材製造装置の第1の実施形態について、図1および図2に基づいて説明する。
本実施形態に係る光ファイバ母材製造装置は、図1に示すように、中空状の反応容器1を備えている。反応容器1は、耐酸性および耐熱性に優れた材料により形成されている。尚、後述の第1〜第4水平邪魔板19・21・23・24も同様の材料で形成されている。
上記の反応容器1は、スート10が形成される反応室2を内部に備えている。また、反応容器1は、反応室2を中心として一方側および他方側に空気滞留室14および排気部35をそれぞれ備えていると共に、反応室2の上方にスート収容室8を備えている。尚、スート10は、ガラス微粒子の堆積により形成されたコア層11およびクラッド層12からなっており、コア層11の周囲にクラッド層を環状に形成した二重円柱構造にされている。
上記の反応室2には、仕切り壁5が下部全面に横設されている。仕切り壁5は、反応室2を上側のクラッド層形成空間部3と下側のコア層形成空間部4とに区画している。クラッド層形成空間部3は、長方体形状に設定されており、図中右側の一方面が空気供給口3aとして開口されていると共に、図中左側の他方面が空気排気口3bとして開口されている。空気供給口3aの全面には、フィルタ13が設けられている。フィルタ13は、反応容器1の隔壁とで空気滞留室14を形成している。
上記の空気滞留室14は、反応容器1の上面壁1a側の第1空気滞留部15と、第1空気滞留部15の下方に位置した第2空気滞留部16とに区画されている。これらの各空気滞留部15・16には、第1ブロア17と第2ブロア18とがそれぞれ接続されている。各ブロア17・18は、各空気滞留部15・16に大気中の空気をそれぞれの送給量で送給可能にされている。これにより、空気は、各空気滞留部15・16で滞留され、空気はフィルタ13を通過しクラッド層形成空間部3に導入される。尚、各ブロア17・18の空気送給量は、クラッド層形成空間部3の上面壁1a近傍を進行する空気を他の部分を進行する空気よりも高速に流動させるように、例えば各空気滞留部15・16の容積等に基づいて設定されている。
尚、空気滞留部14・15(空気滞留室14)から反応室2への空気の吹き出し方法としては、図4に示すように、バーナー配置部をできるだけ小さくし、略全面から吹出す方法や、図5に示すように、第2空気滞留部16から空気を2つに分け、左右の2ヶ所から吹出す方法があり、これらの何れの方法が採用されていても良い。
上記の第1空気滞留部15と第2空気滞留部16とは、第1水平邪魔板19により区画されている。第1水平邪魔板19は、空気滞留室14からフィルタ13を貫設してクラッド層形成空間部3内のスート10の存在位置にかけて水平方向に配設されている。そして、第1水平邪魔板19は、クラッド層形成空間部3内における空気の上昇を抑制するのに役立っている。尚、第1水平邪魔板19は、反応室2を水平方向に流動する気体を分割するように設けられるのが好ましい。つまり、水平邪魔板の上下で気体を供給することが好ましい。この場合には、第1水平邪魔板19の上下に気体が流れることで、反応室内の気体の水平方向の移動をスムーズにすることができる。
上記の第1水平邪魔板19の先端部には、図2にも示すように、スート10の胴部の一部を囲むように切欠部19aが形成されている。切欠部19aは、スート10の胴部と第1水平邪魔板19との隙間を縮小させることによって、この隙間から漏れ出ることによる空気の上昇を減少させるようになっている。
第1水平邪魔板19の上方には、一対の風向板20・20が左右対称に立設されている。風向板20・20は、第1水平邪魔板19とクラッド層形成空間部3の上面壁1aとの間に配設されている。これらの風向板20・20は、図2に示すように、各後端部がフィルタ13の幅方向の端部(外側)にそれぞれ接続され、スート10側の各先端部が幅方向の内側に位置するように配置されている。これにより、両風向板20・20は、第1空気滞留部15からクラッド層形成空間部3に供給された空気の流動方向をクラッド層形成空間部3の幅方向外側からスート10の位置した内側に向かうように変更するようになっている。これにより、風向板20・20は、水平方向に流動する空気をスート10側に向かって流動させることによって、第1空気滞留部15から少量の空気が供給されても、スート10に向かう空気の流速および流量を十分に増加させるよにうになっている。
一方、図1に示すように、クラッド層形成空間部3内における第1水平邪魔板19の下方には、所定の間隔を隔てて第2水平邪魔板21が設けられている。第2水平邪魔板21は、フィルタ13からスート10の形成位置にかけて水平方向に配設されている。第2水平邪魔板21は、上述の第1水平邪魔板19と同様に、後述のクラッド用バーナー6の火炎30の上昇と乱れを引き起こすクラッド層形成空間部3内における空気の上昇を少なくともスート10から見て空気流の上流側で抑制するようになっている。さらに、第2水平邪魔板21の先端部には、スート10の胴部の一部を囲むように切欠部21aが形成されている。切欠部21aは、上述のスート10の胴部と第2水平邪魔板21との隙間を縮小させることによって、この隙間から漏れ出ることによる空気の上昇を減少させるようになっている。そして、このように構成された第2水平邪魔板21と第1水平邪魔板19とは、クラッド層形成空間部3内で複数段の構成にされることによって、空気の上昇を一層抑制することを可能にしている。
上記の第2水平邪魔板21の下方には、クラッド用バーナー6が設けられている。クラッド用バーナー6は、火炎30をクラッド層形成空間部3の一方側からクラッド層形成領域Aに向けて噴出するように配設されている。即ち、クラッド用バーナー6は、先端側のバーナー口6aがクラッド層形成領域A中のスート10の胴部に対向されている。ここで、クラッド層形成領域Aとは、火炎30中のガラス微粒子を堆積させてクラッド層12を効率良く形成するのに最適な高さ方向および水平方向の位置にある領域のことである。また、クラッド用バーナー6は、火炎30の噴出方向が気体の流動方向に一致するように、クラッド層形成空間部3の一方側に向けて水平方向に横設されている。そして、クラッド用バーナー6は、上述のフィルタ13および第2空気滞留部16を貫設された後、後端部が機外に配置されている。尚、クラッド用バーナー6は、バーナー口6aが後端部よりも上方に位置するように傾斜されていても良い。
上記のクラッド用バーナー6は、石英の管部材を隔壁とした多重管構造にされており、環状のガス流路を中心部から外周方向に多系統備えている。クラッド用バーナー6の後端部は、図示しないガス供給装置に接続されている。ガス供給装置は、水素ガス(H2)と酸素ガス(O2)とアルゴンガス(Ar)と四塩化珪素ガス(SiCl4+Ar)とをそれぞれの流量で供給可能に構成されている。そして、これらの水素ガス(H2)と酸素ガス(O2)とアルゴンガス(Ar)と四塩化珪素ガス(SiCl4+Ar)とは、クラッド用バーナー6の中心部から外周部に配置された各ガス流路に対して供給されるようになっている。
上記のクラッド用バーナー6の下方には、仕切り壁5が設けられている。仕切り壁5は、上述のように反応室2をクラッド層形成空間部3とコア層形成空間部4とに区画するように機能していると共に、クラッド用バーナー6の下方を流れる空気を水平方向にスムーズに移動させるように機能している。これにより、クラッド層形成空間部3は、仕切り壁5と第1水平邪魔板19と第2水平邪魔板21とで空気のスムーズな流れが維持されている。
一方、クラッド層形成空間部3の他方側には、第3水平邪魔板23と第4水平邪魔板24とが配設されている。これらの水平邪魔板23・24は、クラッド層形成空間部3の一方側に設けられた各水平邪魔板19・21と同一の高さ位置において水平方向に設けられている。また、これらの水平邪魔板23・24は、スート10の胴部から所定の距離を隔てて設けられている。そして、これらの各水平邪魔板23・24は、スート10から見て空気流の下流側における空気の水平方向の流動を維持させるようになっている。さらに、これらの水平邪魔板23・24は、多段に配置されることによって、空気の水平方向の流動を一層効果的に維持させるようになっている。
また、クラッド層形成空間部3の下方に位置されたコア層形成空間部4には、クラッド用バーナー6と同様の多重管構造のコア用バーナー7が設けられている。コア用バーナー7は、火炎31をコア層形成空間部4の一方側からコア層形成領域Bに向けて噴出するように配設されている。即ち、コア用バーナー7は、先端側のバーナー口7aがコア層形成領域B中のコア層11に対向されている。ここで、コア層形成領域Bとは、火炎31中のガラス微粒子を堆積させてコア層11を効率良く形成するのに最適な高さ方向および水平方向の位置にある領域のことである。そして、コア用バーナー7は、コア層形成空間部4の一方側に向けて傾斜されながら下降され、後端部が機外に配置されている。
上記のコア用バーナー7は、クラッド用バーナー6と同様に、図示しないガス供給装置に接続されている。ガス供給装置は、水素ガス(H2)と酸素ガス(O2)とアルゴンガス(Ar)と四塩化珪素ガス(SiCl4+GeCl4+Ar)とをそれぞれの流量で供給可能に構成されている。そして、これらの水素ガス(H2)と酸素ガス(O2)とアルゴンガス(Ar)と四塩化珪素ガス(SiCl4+GeCl4+Ar)とは、コア用バーナー7の中心部から外周部に配置された各ガス流路に対して供給されるようになっている。
また、クラッド層形成空間部3の空気排気口3bには、クラッド層形成空間部3の空気を機外に排出する排気部35が設けられている。排気部35を形成する反応容器1の上面壁1aは、高速で流れる空気に対する抵抗力を低減すると共に、反応容器1内の上昇流を排気し易くするように、クラッド層形成空間部3を形成する反応容器1の上面壁1aと同様に水平方向に配置されている。
また、排気部35は、一端面および他端面がそれぞれ開口されており、他端面の開口が排気口35aとされている。一方、排気部35の一端面は、クラッド層形成空間部3の空気排気口3bに接続されている。そして、排気部35は、一端面の開口から他端面の排気口35aにかけて連通された排気路36を備えており、排気路36は、一端面の開口から排気口35aに至るまでの排気断面積が徐々に減少されている。これにより、排気部35は、排気口35aに至るまでの排気路36が絞られることにより吸引力が向上することによって、効率良くクラッド層形成空間部3から空気やガラス微粒子を排気するようになっていると共に、空気のよどみを低減するようになっている。
また、クラッド層形成空間部3の上方には、引上機構38が設けられている。引上機構38は、スート10を引上げる図示しない引上げ装置と、引上げ装置で引上げられたスート10を収容するスート収容室8とを有している。引上げ装置は、スート10の先端部および胴部がコア層形成領域Bおよびクラッド層形成領域Aにそれぞれ位置するように、スート10を回転させながら引き上げるように構成されている。これにより、スート10は、コア層形成領域Bでコア層11が一定の成長速度で形成されながら、クラッド層形成領域Aで所定厚のクラッド層12がコア層11の周囲に形成されるようになっている。
上記の構成において、光ファイバ母材製造装置をVAD法による合成工程に使用してスート10を形成する動作について説明する。
先ず、種棒39が図示しない引上げ装置に取り付けられ、種棒39の下端がコア層形成空間部4のコア層形成領域Bに位置するようにセットされる。この後、第1ブロア17および第2ブロア18が駆動され、大気中の空気が空気滞留室14の第1空気滞留部15および第2空気滞留部16にそれぞれ送給される。このとき、第1空気滞留部15の空気圧が第2空気滞留部16の空気圧よりも高圧状態にされる。
第1空気滞留部15に送給された空気は、一時的に貯留された後、フィルタ13であるフィルタを通過し、クラッド層形成空間部3における第1水平邪魔板19と上面壁1aと間の高速領域に比較的に高速で送出される。この空気は、第1水平邪魔板19により水平にスムーズにスート10方向に移動すると共に、風向板20・20により流動方向がスート10方向に変更されて集中されることにより加速される。そして、この高速領域に送出された空気は、非常に高速の空気流としてスート10に吹き当ると共に、クラッド層形成空間部3の他方側における上面壁1aの近傍を流動した後、上面壁1aに沿って水平方向に進行しながら排気部35を介して機外に排気される。
一方、第2空気滞留部16に送給された空気は、一時的に貯留された後、フィルタ13を通過し、クラッド層形成空間部3における第1水平邪魔板19と仕切り壁5との間の低速領域に送出される。この空気は、第1水平邪魔板19の下面と第2水平邪魔板21の上下面と仕切り壁5の上面とで水平方向にスムーズにクラッド層形成空間部3の他方側に移動する。そして、この空気は、一部がクラッド用バーナー6に吹き当ってこのバーナー6を冷却したり、クラッド層形成領域Aに流入した後、クラッド層形成空間部3の他方側の第3水平邪魔板23および第4水平邪魔板24により水平方向に流動方向が規正され、排気部35を介して機外に排気される。空気が一部クラッドバーナに吹き当たることにより、乱流が発生するが、第1水平邪魔板19および第2水平邪魔板21の働きにより、その影響を最小限に抑えることができる。
尚、上述のクラッド層形成空間部3を流動する空気は、排気部35の排気路36が排気口35aに向かって絞られているため、大きな吸引力により排気される。従って、高速領域および低速領域の両領域において、空気のよどみが生じ難いものとなっている。
上記のようにして空気がクラッド層形成空間部3に送給されると、コア用バーナー7に対して図示しないガス供給装置から水素ガス(H2)と酸素ガス(O2)とアルゴンガス(Ar)と四塩化珪素ガス(SiCl4+GeCl4+Ar)とが供給される。そして、コア用バーナー7が点火され、ガラス微粒子を含む火炎31がコア層形成領域Bに向かって噴出される。この結果、コア層形成領域Bにセットされていた種棒39の先端部にガラス微粒子が付着および堆積する。そして、引上げ装置により種棒39が回転されながら一定速度で引上げられることによって、所定径(層厚)のスート10のコア層11が形成されながら、このコア層11の先端部がコア層形成領域Bに位置するように種棒39の軸方向に成長される。
上記のようにしてコア層11を形成する場合において、コア用バーナー7のバーナー口7aは、コア層形成空間部4に収容されており、コア層形成空間部4は、空気の流れが遮断されている。従って、火炎31が空気流により大幅に乱れる事態を生じることがないため、コア層11を安定して形成することができる。尚、コア用バーナー7は、火炎31の熱量が比較的に少量であるため、空気の吹き当てにより冷却されなくても、火炎31による過熱で溶解するという不具合を生じることはない。
次に、コア層形成領域Bで形成されたコア層11が形成された後、所定時間が経過すると、クラッド用バーナー6に対して図示しないガス供給装置から水素ガス(H2)と酸素ガス(O2)とアルゴンガス(Ar)と四塩化珪素ガス(SiCl4+Ar)が供給される。そして、クラッド用バーナー6が点火され、ガラス微粒子を含む火炎31がクラッド層形成領域Aに向かって噴出される。この結果、コア層11の周囲にガラス微粒子が付着および堆積し、所定径(層厚)のスート10のクラッド層12が形成される。そして、このようなクラッド用バーナー6およびコア用バーナー7の火炎30・31でガラス微粒子をそれぞれ堆積させながら引き上げることによって、コア層11およびクラッド層12からなる2重円柱構造のスート10が形成されてスート収容室8に収容されていくことになる。
ところで、クラッド用バーナー6の火炎30がクラッド層形成領域Aに向かって噴出されると、反応室2のクラッド層形成空間部3を水平方向に流動する空気は、クラッド層形成領域A付近を通過する際に、火炎30の加熱により熱膨張して上昇する。ところが、空気の上昇方向には、2段の第1および第2水平邪魔板19・21がスート10から見て上流側に設けられていると共に、2段の第3および第4水平邪魔板23・24がスート10から見て下流側に設けられている。従って、空気が上昇すると、これらの第1〜第4水平邪魔板19・21・23・24に空気が衝突するため、空気の上昇が抑制される。さらに、上流側の第1および第2水平邪魔板19・21は、切欠部19a・21aによりスート10の胴部の一部を囲むことによって、スート10との隙間を狭めている。これにより、上流側においては、空気の上昇が一層抑制されている。
この結果、第1〜第4水平邪魔板19・21・23・24および切欠部19a・21aにより空気の上昇が抑制されることによって、空気の大幅な乱れが防止される。これにより、空気の上昇流に起因したクラッド用バーナー6の火炎30の上昇および乱れを抑制することができるため、大きな密度の安定したガラス微粒子でクラッド層12が形成されることになる。また、火炎30の上昇が抑制されると、多量の火炎30がスート10に到達するため、スート10の胴部全体に火炎30が回り込み易くなる結果、クラッド層12の形成が促進される。
また、スート10に使用されなかったガラス微粒子は、空気の上昇流に乗って上昇することになるが、上述のように空気の上昇流が抑制される結果、クラッド層形成空間部3の上面壁1aにまで到達する量が低減される。また、下流側の第3および第4水平邪魔板23・24がガラス微粒子の上昇を防止する。さらに、上面壁1aの近傍にガラス微粒子が到達した場合でも、高速の空気流が存在するため、この空気流でガラス微粒子の大部分が排気される。この結果、上面壁1aに付着するガラス微粒子は、極めて少量となって剥離し難いものとなる。また、上面壁1aに付着したガラス微粒子が剥離した場合でも、高速の空気流で排出されるため、スート10に不純物として付着する事態が極めて起こり難いものとなる。
尚、ガラス微粒子が下流側の第3水平邪魔板23や第4水平邪魔板24に付着し、これらの邪魔板23・24から剥離する場合もあるが、この場合であっても、両邪魔板23・24がスート10から離されていると共に、ガラス微粒子が空気流でスート10とは反対側に移動されるため、スート10に付着することは殆んどない。
このようにして合成工程で所定長のスート10が形成されると、このスート10が機外に取り出され、焼結工程に搬送される。そして、ガラス微粒子が焼結されてガラス化されることによりプリフォームとされる。尚、プリフォームの径が小さい場合には、合成工程における新たなクラッド層12の形成と、焼結工程におけるガラス化とが繰り返されることによって、所望のプリフォームが形成される。従って、合成工程を繰り返す場合においても、本実施形態の光ファイバ母材製造装置を用いれば、スート10の高品質で生産することができると共に、高い生産性で得ることができる。この後、延伸工程において、プリフォームが延伸されることによって、所望の長さと径のプリフォームとされた後、線引き工程において、光ファイバとされる。
以上のように、本実施形態の光ファイバ母材製造装置は、ガラス微粒子を堆積させてコア層11およびクラッド層12からなる二重円柱構造のスート10を形成するものであって、スート10が形成される反応室2(クラッド層形成空間部3)を備え、空気(気体)が反応室2内の一方側から他方側に水平方向に流動される反応容器1と、ガラス微粒子を含む火炎31を空気の上流側からコア層形成領域Bに向けて噴出することによりコア層11を形成するコア用バーナー7と、ガラス微粒子を含む火炎31を空気の上流側からクラッド層形成領域Aに向けて噴出することによって、コア層11の周囲にクラッド層12を形成するクラッド用バーナー6と、スート10の先端部および胴部がコア層形成領域Bおよびクラッド層形成領域Aにそれぞれ位置するようにスート10を回転させながら引き上げる引上機構と、反応室2内における空気の流動方向を水平方向に維持するように、反応室2内に水平配置された第1〜第4水平邪魔板19・21・23・24とを有した構成にされている。尚、本発明の反応室に導入される気体は、フィルターや格子を通過させた気体であることが好ましい。このフィルターにはヘパフィルターが好適に利用できる。
これにより、第1〜第4水平邪魔板19・21・23・24が反応室2内における空気の流動方向を水平方向に維持するように作用することによって、空気の上昇流を抑制することができると共に、空気の大幅な乱れを防止することができる。この結果、クラッド用バーナー6の火炎30の上昇および乱れを抑制することができるため、大きな密度の安定したガラス微粒子でクラッド層12を形成することができる。また、火炎30の上昇が抑制されると、多量の火炎30がスート10に到達するため、スート10の胴部全体に火炎が回り込み易くなる結果、クラッド層12の形成を促進することもできる。
さらに、空気の上昇流が抑制されると、ガラス微粒子の上面壁1aに対する付着量を減少させることができるため、上面壁からガラス微粒子が剥離してスート10に不純物として付着する事態が起り難いものにできる。これにより、所望の径のスート10を安定して高い生産性で形成することができる。また、熱量の大きなクラッド用バーナー6に対して空気を吹き当てて冷却することによって、クラッド用バーナー6の長寿命化を図ることができる。
尚、本実施形態においては、反応室2内に気体として空気を流動させているが、これに限定されることはなく、気体は、空気の他、不活性ガスであっても良い。本実施形態においては、クラッド用バーナー6とコア用バーナー7との2本のバーナーでスート10を形成するようになっているが、これに限定されるものでなく、3本以上のバーナーでスート10を形成するようになっていても良い。また、本実施形態においては、第1〜第4水平邪魔板19・21・23・24により空気の上昇を抑制しているが、これに限定されるものではなく、何れか一つ以上の組み合わせであっても良い。
例えば反応室2の一方側であってクラッド用バーナー6の配設位置よりも上方に配設された第1水平邪魔板19および第2水平邪魔板21の何れか一方のみが設けられていても良い。この場合には、第1水平邪魔板19または第2水平邪魔板21がクラッド用バーナー6の上方に配置されるため、スート10から見て空気流の上流側における空気の水平方向の流動が維持される。この結果、火炎30・31の上昇と乱れを引き起こす空気の上昇が少なくともスート10から見て空気流の上流側で抑制される。そして、本実施形態のように2段の構成であれば、このような空気の上昇を一層抑制することができる。
また、反応室2の他方側であってクラッド用バーナー6の配設位置よりも上方に配設された第3水平邪魔板23および第4水平邪魔板24の何れか一方のみであっても良い。この場合には、第3水平邪魔板23または第4水平邪魔板24が反応室2の他方側であってクラッド用バーナー6の上方に配置されるため、スート10から見て空気流の下流側における空気の水平方向の流動が維持される。この結果、火炎30・31の上昇と乱れを引き起こす空気の上昇が少なくともスート10から見て空気流の下流側で抑制されることによって、所望の径のスート10を安定して高い生産性で形成することができる。そして、本実施形態のように2段の構成であれば、このような空気の上昇を一層抑制することができる。尚、第1〜第4水平邪魔板19・21・23・24は、上流側および下流側にそれぞれ2段づつ配置されているが、これに限定されるものでない。
また、第1〜第4水平邪魔板19・21・23・24の内、上流側の第1および第2水平邪魔板19・21に切欠部19a・21aを形成することによって、スート10の胴部の一部を囲むようになっているが、これに限定されるものもなく、全第1〜第4水平邪魔板19・21・23・24に切欠部を形成しても良いし、一部の第1〜第4水平邪魔板19・21・23・24に切欠部を形成しても良い。さらに、第1〜第4水平邪魔板19・21・23・24は、反応室2に流入する気体を垂直方向に分割するように設けられるのがよく、この場合には、第1〜第4水平邪魔板19・21・23・24の上下から気体が反応室2に流入することで、反応室2の水平方向の気体の流れをスムーズに保つことができる。
また、本実施形態の光ファイバ母材製造装置は、反応室2の上面壁1a近傍を進行する空気を他の部分を進行する空気よりも高速に流動させる第1気体送出機構(第1空気滞留部15、第1ブロア17)を有した構成にされている。これにより、反応室2の上面壁1a近傍を流動する空気を第1気体送出機構により高速に流動させることによって、コア用バーナー7およびクラッド用バーナー6の火炎30・31に含まれるガラス微粒子がスート10に付着せずに上昇したときに、反応室2の上面壁に付着する前に高速の空気流で下流側に吹き流すことができる。
また、本実施形態の光ファイバ母材製造装置は、反応室2内の他方側に配設され、排気口35aに至るまでの排気断面積が徐々に減少された排気部35を備えた構成にされている。これにより、排気部35の吸引力が向上し、効率良く空気を排気することが可能になっている。尚、排気部35は、排気ポンプを備え、このポンプにより強制的に空気を排気するようになっていても良い。
また、本実施形態の光ファイバ母材製造装置は、クラッド用バーナー6を収容したクラッド層形成空間部3と、コア用バーナー7を収容したコア層形成空間部4とに区画された構成にされている。これにより、排気部35側からコア用バーナー7方向に向かう空気の循環流が発生した場合でも、この循環流がコア層形成空間部4に到達しないため、コア用バーナー7の火炎31の乱れを減少させることができる。
(第2の実施形態)
次に本発明に係る光ファイバ母材製造装置の第2の実施形態について、図3に基づいて説明する。尚、第1の実施形態と同一の部材には、同一の符号を付記してその説明を省略する。
本実施形態に係る光ファイバ母材製造装置は、図3に示すように、中空状の反応容器51を備えている。反応容器51は、スート10が形成される反応室2を内部に備えている。また、反応容器1は、反応室2を中心として一方側および他方側に空気滞留室14および排気部52をそれぞれ備えていると共に、反応室2の上方にスート収容室8を備えている。空気滞留室14は、反応室2の一端面全体に設けられたフィルタ13と隔壁とで形成されている。また、排気部52は、他端面の中央部に排気口35aを有しており、排気路36の流路断面積が反応室2側から排気口35aにかけて減少されている。そして、反応容器1は、上面壁1aが空気滞留室14から反応室2にかけて水平方向に形成され、排気部52において下方向に傾斜されている。
上記の反応室2には、クラッド用バーナー6とコア用バーナー7とが設けられている。反応室2の一方側となるクラッド用バーナー6の上方には、第1水平邪魔板19が設けられている。一方、クラッド用バーナー6の下方には、第2水平邪魔板21が設けられている。第2水平邪魔板21は、クラッド層形成領域Aに近接する高さ位置に設定されている。さらに、第2水平邪魔板21とコア用バーナー7との間には、第5水平邪魔板53が設けられている。第5水平邪魔板53は、コア層形成領域Bに近接する高さ位置に設定されている。
上記の各水平邪魔板19・21・53は、切欠部19a・21a・53aをそれぞれ備えている。各切欠部19a・21a・53aは、スート10の径に対応してそれぞれ半径が設定されており、スート10との隙間から漏れる空気量を最小限に抑制するようになっている。
一方、反応室2の他方側には、第3水平邪魔板23と第4水平邪魔板24とが設けられている。各水平邪魔板23・24は、上述の水平邪魔板19・21と同一の高さ位置にそれぞれ設定されている。各水平邪魔板23・24は、切欠部23a・24aを備えており、この切欠部23a・24aによりスート10の胴部の一部を囲んでいる。そして、これらの各切欠部23a・24aは、スート10の径に対応してそれぞれ半径が設定されている。
また、排気部52における排気路36内には、遮蔽板54が設けられている。遮蔽板54は、排気路36の下面壁から水平方向に配設されており、コア用バーナー7に向かう空気の循環流を遮るようになっている。その他の構成は、第1の実施形態と同一である。
上記の構成において、光ファイバ母材製造装置の動作について説明する。先ず、図示しない種棒が引上げ装置に取り付けられ、種棒の下端がコア層形成領域Bに位置するようにセットされる。この後、第1ブロア17および第2ブロア18が駆動され、大気中の空気が空気滞留室14の第1空気滞留部15および第2空気滞留部16にそれぞれ送給される。そして、第1空気滞留部15からは、比較的に高速の空気が反応室2に送り出される一方、第2空気滞留部16からは、比較的に低速の空気が反応室2に送り出される。これにより、上面壁1a近傍に高速の空気が流れるため、ガラス微粒子が上面壁1aに付着することが防止される。
また、第2空気滞留部16から反応室2に送出された空気は、第1〜第3水平邪魔板19・21・53により水平方向にスムーズに反応室2の他方側に移動する。そして、この空気は、一部がクラッド用バーナー6およびコア用バーナー7に吹き当ることによって、これらの両バーナー6・7を冷却する。また、空気の一部は、クラッド層形成領域Aおよびコア層形成領域Bに流入する。この後、反応室2の他方側に配設された第3水平邪魔板23および第4水平邪魔板24により水平方向に流動方向が規正され、排気部35を介して機外に排気される。
上記のようにして空気がクラッド層形成空間部3に送給されると、コア用バーナー7およびクラッド用バーナー6が所定のタイミングで点火され、ガラス微粒子を含む火炎31・30がコア層形成領域Bおよびクラッド層形成領域Aに向かって噴出される。そして、ガラス微粒子が付着および堆積されながら引上げられることによって、所定径(層厚)のスート10が形成される。
ところで、各バーナー6・7の火炎30・31がクラッド層形成領域Aおよびコア層形成領域Bに向かって噴出されると、反応室2を水平方向に流動する空気は、各形成領域A・B付近を通過する際に、火炎30・31の加熱により熱膨張して上昇する。ところが、空気の上昇方向には、3段の第1、第2および第3水平邪魔板19・21・53がスート10から見て上流側に設けられていると共に、2段の第3および第4水平邪魔板23・24がスート10から見て下流側に設けられている。従って、空気が上昇すると、これらの第1〜第5水平邪魔板19・21・23・24・53に空気が衝突するため、空気の上昇が抑制される。さらに、上流側の全水平邪魔板19・21・23・24・53は、スート10の径に対応した切欠部19a・21a・23a・24a・53aによりスート10との隙間を狭めている。これにより、反応室2全体において空気の上昇が一層抑制されている。
この結果、第1〜第5水平邪魔板19・21・23・24・53および切欠部19a・21a・23a・24a・53aにより空気の上昇が抑制されることによって、空気の流動状態の大幅な崩れが防止される。また、遮蔽板54が排気部52からの循環流を防止している。これにより、空気の上昇流に起因した各バーナー6・7の火炎30・31の上昇および乱れを抑制することができるため、大きな密度の安定したガラス微粒子でクラッド層12およびコア層11が形成されることになる。その他の動作は、第1の実施形態と同一である。
以上、本発明は、上記の好ましい実施形態に記載されているが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
光ファイバ母材製造装置の概略構成図である。 図1のX−X線矢視断面図である。 光ファイバ母材製造装置の概略構成図である。 図1のY−Y線矢視断面の説明図である。 図1のY−Y線矢視断面の説明図である。
符号の説明
1 反応容器
2 反応室
3 クラッド層形成空間部
4 コア層形成空間部
5 仕切り壁
6 クラッド用バーナー
7 コア用バーナー
8 スート収容室
10 スート
11 コア層
12 クラッド層
13 フィルタ
14 空気滞留室
15 第1空気滞留部
16 第2空気滞留部
17 第1ブロア
18 第2ブロア
19 第1水平邪魔板
20 風向板
21 第2水平邪魔板
23 第3水平邪魔板
24 第4水平邪魔板
30 火炎
31 火炎
35 排気部
36 排気路
38 引上機構
39 種棒
51 反応容器
52 排気部
53 第5水平邪魔板
54 遮蔽板

Claims (15)

  1. ガラス微粒子を堆積させてコア層およびクラッド層からなる二重円柱構造のスートを形成する光ファイバ母材製造装置であって、
    前記スートが形成される反応室を備え、気体が前記反応室の一方側から他方側に水平方向に流動される反応容器と、
    前記ガラス微粒子を含む火炎を前記反応室の一方側からコア層形成領域に向けて噴出することにより前記コア層を形成するコア用バーナーと、
    前記ガラス微粒子を含む火炎を前記反応室の一方側からクラッド層形成領域に向けて噴出することによって、前記コア層の周囲に前記クラッド層を形成するクラッド用バーナーと、
    前記スートの先端部および胴部が前記コア層形成領域および前記クラッド層形成領域にそれぞれ位置するように前記スートを回転させながら引き上げる引上機構と、
    前記反応室の一方側であって前記クラッド用バーナーの配設位置よりも上方に配設された水平邪魔板と
    を有することを特徴とする光ファイバ母材製造装置。
  2. 前記水平邪魔板は、
    前記スートの胴部の一部を囲むように切欠部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ母材製造装置。
  3. 前記水平邪魔板は、
    前記クラッド用バーナーの上方と、該クラッド用バーナーおよび前記コア用バーナーの間とにそれぞれ1つ以上配置された複数段の構成であることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ母材製造装置。
  4. 前記各段の水平邪魔板は、
    前記スートの胴部の一部を囲むように切欠部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の光ファイバ母材製造装置。
  5. 前記各段の水平邪魔板の切欠部は、各段におけるスートの径に対応するように大きさが設定されていることを特徴とする請求項4に記載の光ファイバ母材製造装置。
  6. 前記反応室内における気体の流動方向を、該反応室の幅方向外側から前記スートの位置した内側に向かうように変更する風向板を有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光ファイバ母材製造装置。
  7. ガラス微粒子を堆積させてコア層およびクラッド層からなる二重円柱構造のスートを形成する光ファイバ母材製造装置であって、
    前記スートが形成される反応室を備え、気体が前記反応室の一方側から他方側に水平方向に流動される反応容器と、
    前記ガラス微粒子を含む火炎を前記反応室の一方側からコア層形成領域に向けて噴出することにより前記コア層を形成するコア用バーナーと、
    前記ガラス微粒子を含む火炎を前記反応室の一方側からクラッド層形成領域に向けて噴出することによって、前記コア層の周囲に前記クラッド層を形成するクラッド用バーナーと、
    前記スートの先端部および胴部が前記コア層形成領域および前記クラッド層形成領域にそれぞれ位置するように前記スートを回転させながら引き上げる引上機構と、
    前記反応室の他方側であって前記クラッド用バーナーの配設位置よりも上方に配設された水平邪魔板と
    を有することを特徴とする光ファイバ母材製造装置。
  8. 前記水平邪魔板は、
    前記スートの胴部の一部を囲むように切欠部が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の光ファイバ母材製造装置。
  9. 前記水平邪魔板は、
    前記クラッド用バーナーの上方と、該クラッド用バーナーおよび前記コア用バーナーの間とにそれぞれ1つ以上配置された複数段の構成であることを特徴とする請求項7に記載の光ファイバ母材製造装置。
  10. 前記各段の水平邪魔板は、
    前記スートの胴部の一部を囲むように切欠部が形成されていることを特徴とする請求項9に記載の光ファイバ母材製造装置。
  11. ガラス微粒子を堆積させてコア層およびクラッド層からなる二重円柱構造のスートを形成する光ファイバ母材製造装置であって、
    前記スートが形成される反応室を備え、気体が前記反応室内の一方側から他方側に水平方向に流動される反応容器と、
    前記ガラス微粒子を含む火炎を前記気体の上流側からコア層形成領域に向けて噴出することにより前記コア層を形成するコア用バーナーと、
    前記ガラス微粒子を含む火炎を前記気体の上流側からクラッド層形成領域に向けて噴出することによって、前記コア層の周囲に前記クラッド層を形成するクラッド用バーナーと、
    前記スートの先端部および胴部が前記コア層形成領域および前記クラッド層形成領域にそれぞれ位置するように前記スートを回転させながら引き上げる引上機構と、
    前記反応室の上面壁近傍を進行する気体を他の部分を進行する気体よりも高速に流動させる第1気体送出機構と
    を有することを特徴とする光ファイバ母材製造装置。
  12. 前記スートから見て反応室の他方側には、前記コア用バーナーへの気体の循環流を減少させる遮蔽板が設けられていることを特徴とする請求項11に記載の光ファイバ母材製造装置。
  13. 前記反応室は、
    クラッド用バーナーを収容したクラッド層形成空間部と、コア用バーナーを収容したコア層形成空間部とに区画されていることを特徴とする請求項11に記載の光ファイバ母材製造装置。
  14. ガラス微粒子を堆積させてコア層およびクラッド層からなる二重円柱構造のスートを形成する光ファイバ母材製造装置であって、
    前記スートが形成される反応室を備え、気体が前記反応室内の一方側から他方側に水平方向に流動される反応容器と、
    前記ガラス微粒子を含む火炎を前記気体の上流側からコア層形成領域に向けて噴出することにより前記コア層を形成するコア用バーナーと、
    前記ガラス微粒子を含む火炎を前記気体の上流側からクラッド層形成領域に向けて噴出することによって、前記コア層の周囲に前記クラッド層を形成するクラッド用バーナーと、
    前記スートの先端部および胴部が前記コア層形成領域および前記クラッド層形成領域にそれぞれ位置するように前記スートを回転させながら引き上げる引上機構と、
    前記反応室内における気体の流動方向を水平方向に維持するように、前記反応室内に水平配置された水平邪魔板と、
    前記反応室の上面壁近傍を進行する気体を他の部分を進行する気体よりも高速に流動させる第1気体送出機構とを備え、
    前記反応室は、クラッド用バーナーを収容したクラッド層形成空間部と、コア用バーナーを収容したコア層形成空間部とに区画されていることを特徴とする光ファイバ母材製造装置。
  15. 前記反応室内の他方側に配設され、排気口に至るまでの排気断面積が徐々に減少された排気部を有することを特徴とする請求項1ないし14の何れか1項に記載の光ファイバ母材製造装置。
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