JP2004157305A - ポリマ光導波路及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで量産化が図れ、耐熱性、偏波面依存性、耐UV性を有するポリマ光導波路及びその製造方法を提供する。
【解決手段】耐熱性、偏波面依存性に優れた化1式で表される加水分解性シラン化合物及びその縮合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を用いてコア5(もしくは側面クラッド11)となる光硬化性ポリマ4(10)からなる膜にUVまたは電子線のビーム3の照射量により屈折率差を設けてポリマ光導波路9(14)を作製することにより、耐熱性、低コスト性、量産性、偏波面依存性の課題が解決される。また、光照射及び加熱もしくはいずれか一方によりポリマ光導波路9(14)の材料の反応を終結させるので、UV吸収層を設ける必要がなく、低コスト化が図れる。
【選択図】 図1
【解決手段】耐熱性、偏波面依存性に優れた化1式で表される加水分解性シラン化合物及びその縮合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を用いてコア5(もしくは側面クラッド11)となる光硬化性ポリマ4(10)からなる膜にUVまたは電子線のビーム3の照射量により屈折率差を設けてポリマ光導波路9(14)を作製することにより、耐熱性、低コスト性、量産性、偏波面依存性の課題が解決される。また、光照射及び加熱もしくはいずれか一方によりポリマ光導波路9(14)の材料の反応を終結させるので、UV吸収層を設ける必要がなく、低コスト化が図れる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリマ光導波路及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光導波路の材料としては石英が多用されていた。石英系の光導波路は、耐熱性、低偏波面依存性、低損失、低温度依存性という優れた性質を有するが、高温プロセスやRIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)プロセスを含みコスト高になっていた。また、電気光素子の実装等の観点から加工容易性も求められているが石英の加工は容易ではない。
【0003】
そこで、低コスト、加工容易性の観点からポリマ光導波路が研究されている。ポリマ光導波路は、RIE法、直接露光法、スタンパ法(例えば、特許文献1参照。)、フォトブリーチング法(特許文献2、3参照。)等が検討されている。
【0004】
まず、RIE法では薄膜作製後、レジストをUV(紫外線)露光し、現像して導波路パターンを形成し、反応性イオンエッチングによりレジストで覆われていない部分を除去する。その後、不要になったレジストを除去するというプロセスがある。このRIE法は、反応性イオンエッチングの際の真空プロセスやレジストプロセスを有することから、一般に高コストになってしまう。
【0005】
また、反応性イオンエッチングにより、コア側面に微小な縦傷(厚さ方向の傷)が形成されることにより、光導波路作製後の散乱損失が大きくなってしまう。
【0006】
これに対して、直接露光法は、レジストで覆うプロセスが無く、直接UV露光した後、現像により未露光部を除去することでパターンを作製することができるため、RIE法よりもプロセスが簡単になり、低コスト化が図れる。
【0007】
さらに、スタンパ法ではクラッドに溝を形成した後、その溝に樹脂を流し込んでコアを形成するので、大幅な低コスト化が図れる。しかしながら、スタンパ法では、ボイドの発生や上部クラッド作製時におけるバリ等により十分な導波効率が得られていない。
【0008】
その一方、フォトブリーチング法は、光を照射して屈折率差を設けるだけで光導波路を作製することができるので、フォトレジスト塗布プロセス、反応性イオンエッチングプロセス、現像プロセスをなくすことができるので、低コストで量産性に優れた製造方法であり、RIE法やスタンパ法で見られるような側面形状の揺らぎによる散乱損失も抑えることができる。
【0009】
【特許文献1】
特開平8−327844号公報
【特許文献2】
特開2000−275456号公報
【特許文献3】
特開2001−356227号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、石英系の光導波路に比べてポリマ光導波路は、ポリマの性質上、耐熱性に劣り、ハンダリフローに耐えられず、偏波面依存性が大きいという問題があった。また、フォトブリーチング法による光導波路は、光導波路作製後UVが照射されることで比屈折率差が変化してしまうため、光導波路上にUV吸収層を形成する等して光導波路をUVから守らなければならないという問題があった。
【0011】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、低コストで量産化が図れ、耐熱性、偏波面依存性、耐UV性を有するポリマ光導波路及びその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、下部クラッドと、下部クラッド上に形成され下部クラッドより屈折率が高く光信号が伝搬するコアと、下部クラッド上のコアの側面に形成されコアより屈折率が低い側面クラッドと、コア及び側面クラッド上に形成されコアより屈折率が低い上部クラッドとを備えたポリマ光導波路において、コア及び側面クラッドは光硬化性ポリマの一部に紫外線または電子線のビームが照射されて屈折率が変化し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により反応が終結したものである。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成に加え、光硬化性ポリマは、化1式で表される加水分解性シラン化合物及び加水分解性シラン化合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を有する第1の成分と、光酸発生剤を含有する組成物を有する第2の成分とで形成されるのが好ましい。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の構成に加え、側面クラッドは、光硬化性ポリマへのビームの照射により屈折率が低下したものであってもよい。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1または2に記載の構成に加え、コアは、光硬化性ポリマへのビームの照射により屈折率が上昇したものであってもよい。
【0016】
請求項5の発明は、下部クラッド上に、紫外線または電子線のビームの照射量により屈折率が変化し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により反応が終結する光硬化性ポリマを塗布し、光硬化性ポリマの一部にビームを照射して、下部クラッドより屈折率が高く光信号が伝搬するコア及びコアより屈折率が低い側面クラッドを形成し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方によりコア及び側面クラッドの反応を終結させ、コア及び側面クラッドの上にコアより屈折率が低い上部クラッドを形成するポリマ光導波路の製造方法である。
【0017】
請求項6の発明は、請求項5に記載の構成に加え、光硬化性ポリマを、化1式で表される加水分解性シラン化合物、加水分解性シラン化合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物及び光酸発生剤を含有する組成物で形成するのが好ましい。
【0018】
請求項7の発明は、請求項5または6に記載の構成に加え、光硬化性ポリマへのビームの照射により屈折率を低下させて側面クラッドを形成してもよい。
【0019】
請求項8の発明は、請求項5または6に記載の構成に加え、光硬化性ポリマへのビームの照射により屈折率を上昇させてコアを形成してもよい。
【0020】
本発明によれば、耐熱性、偏波面依存性に優れた化1式で表される加水分解性シラン化合物及びその縮合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を用いてUVまたは電子線のビームの照射量により屈折率差を設けてコア及び側面クラッドを有するポリマ光導波路を作製することにより、耐熱性、低コスト性、量産性、偏波面依存性の課題が解決される。また、光照射及び加熱もしくはいずれか一方によりポリマ光導波路の材料の反応を終結させるので、UV吸収層を設ける必要がなく、低コスト化が図れる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0022】
図1(a)〜図1(e)は、本発明のポリマ光導波路の製造方法の一実施の形態を示す工程図である。
【0023】
まず、基板(例えばSi基板)1を準備する(図1(a))。
【0024】
基板1上に下部クラッド2を形成する(図1(b))。
【0025】
下部クラッド2上に、紫外線または電子線のビーム3(図1(d)参照。)の照射量により屈折率が増加し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により反応が終結する光硬化性ポリマ4を塗布する(図1(c))。
【0026】
光硬化性ポリマ4に、光信号が伝搬するコア5となる領域のみビーム透過性を有するフォトマスク6を介してビーム3を照射して、コア5と、コア5より屈折率が低い側面クラッド7とを形成する。光照射及び加熱もしくはいずれか一方によりコア5及び側面クラッド7の反応を終結させる(図1(d))。
【0027】
コア5及び側面クラッド7の上にコア5より屈折率が低い上部クラッド8を形成することにより、UV吸収層を必要としないポリマ光導波路9が得られる(図1(e))。
【0028】
また、ポリマ光導波路の製造には図2(a)〜図2(e)に示した製造方法を用いてもよい。
【0029】
図2(a)〜図2(e)は、本発明のポリマ光導波路の製造方法の他の実施の形態を示す工程図である。尚、図1(a)〜図1(e)に示した部材と同様の部材には共通の符号を用いた。
【0030】
まず、基板1を準備する(図2(a))。
【0031】
基板1上に下部クラッド2を形成する(図2(b))。
【0032】
下部クラッド2上に、紫外線または電子線のビーム3の照射量により屈折率が減少し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により反応が終結する光硬化性ポリマ10を塗布する(図2(c))。
【0033】
光硬化性ポリマ10に、側面クラッド11となる領域のみビーム透過性を有するフォトマスク12を介してビーム3を照射して、側面クラッド11と、側面クラッド11より屈折率が高いコア13とを形成する。光照射及び加熱もしくはいずれか一方により側面クラッド11及びコア13の反応を終結させる(図2(d))。
【0034】
側面クラッド11及びコア13の上にコア13より屈折率が低い上部クラッド8を形成することにより、UV吸収層を必要としないポリマ光導波路14が得られる(図2(e))。
【0035】
このようなポリマ光導波路9、14を形成する材料として、化1式で表される加水分解性シラン化合物及びその縮合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物(第1の成分A)と、光酸発生剤を含有する組成物(第2の成分B)とが用いられる。ポリマ光導波路の成分を示す化1式において、有機基R1は、非加水分解性である1価の有機基の中から選択することができる。このような非加水分解性の有機基として、非重合性の有機基及び重合性の有機基もしくはいずれか一方の有機基を選択することができる。
【0036】
尚、有機基R1における非加水分解性とは、加水分解性基Xが加水分解される条件において、そのまま安定に存在する性質を意味する。
【0037】
ここで、非重合性の有機基R1としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。これらの有機基R1は、直鎖状、分岐状、環状あるいはこれらの組合せであってもよい。
【0038】
具体的なアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基及び重水素化アルキル基若しくはハロゲン化アルキル基が挙げられる。これらのアルキル基のうち、より好ましくはメチル基である。
【0039】
具体的なアリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基及び重水素化アリール基もしくはハロゲン化アリール基が挙げられる。
【0040】
これらの有機基R1のうち、より好ましくはフェニル基である。さらに、非重合性の有機基R1における具体的なアラルキル基としては、ベンジル基及びフェニルエチル基が挙げられる。これらの有機基R1のうちより好ましくはベンジル基である。
【0041】
次に、ラジカル重合性の官能基を有する有機基R1の具体例について説明する。
【0042】
このような有機基R1としては、不飽和炭化水素基を有する有機基、(メタ)アクリロキシ基を有する有機基、スチリル基を有する有機基、ビニルオキシ基を有する有機基等が挙げられる。
【0043】
具体的な不飽和炭化水素基としては(メタ)アクリロキシ基、ビニル基、プロペニル基、ブタジエニル基等が挙げられる。
【0044】
(メタ)アクリロキシ基を有する有機基の例を示すと、(メタ)アクリロキシメチル基や(メタ)アクリロキシプロピル基等が挙げられる。
【0045】
スチリル基を有する有機基の例を示すと、スチリル基、スチリルエチル基、スチリルプロピル基等が挙げられる。
【0046】
ビニルオキシ基を有する有機基の例を示すと、ビニロキシエチル基、ビニロキシプロピル基、ビニロキシブチル基、ビニロキシオクチル基、ビニロキシシクロヘキシル基、ビニロキシフェニル基等を挙げることができる。
【0047】
カチオン重合性の官能基を有する有機基R1としては、環状エーテル構造を有する有機基、ビニルオキシ基を有する有機基等が挙げられる。このような環状エーテル基としては、直鎖状構造や環状構造を有する3〜6員環の環状エーテル構造、より具体的にはグリシジル基、オキセタニル基、テトラヒドロフラン構造を含む有機基及びピラン構造を含む有機基を挙げることができる。
【0048】
環状エーテル構造を有する有機基の具体例を示すと、グリシジルプロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、メチルオキセタニルメトキシプロピル基、エチルオキセタニルメトキシプロピル基等を挙げることができる。
【0049】
次に、化1式における加水分解性基Xについて説明する。
【0050】
Xで表される加水分解性基は、通常、無触媒、過剰の水の共存下、室温(25℃)〜100℃の温度範囲内で加熱することにより、加水分解されてシラノール基を生成することができる基もしくはシロキサン縮合物を形成することができる有機基を指す。
【0051】
化1式の添え字pは0〜3の整数であるが、より好ましくは0〜2の整数であり、特に好ましくは1である。
【0052】
加水分解性基Xの内容としては、水素原子、炭素数1〜12のアルコキシ基、ハロゲン原子及びアミノ基等が挙げられる。
【0053】
ここで、好ましい炭素数1〜12のアルコキシ基の具体例を挙げると、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシベンジロキシ基、メトキシエトキシ基、アセトキシエトキシ基、2−(メタ)アクリロキシエトキシ基、3−(メタ)アクリロキシプロポキシ基、4−(メタ)アクリロキシブトキシ基あるいはグリシジロキシ基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エトキシ基等のエポキシ基含有アルコキシ基、メチルオキセタニルメトキシ基、エチルオキセタニルメトキシ基等のオキセタニル基含有アルコキシ基基、オキサシクロヘキシロキシ基等の6員環エーテル基を有するアルコキシ基等を挙げることができる。
【0054】
好ましいハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等を挙げることができる。但し、このように加水分解性基としてハロゲン原子を含む加水分解性シラン化合物を用いる場合、光硬化性樹脂組成物の保存安定性を低下させないように注意を払う必要がある。すなわち、加水分解により生成するハロゲン化水素の量にもよるが、このようなハロゲン化水素を、中和、蒸留等の操作により除去して、光硬化性樹脂組成物の保存安定性に影響を及ぼさないようにすることが好ましい。
【0055】
好ましいアミノ酸としては、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ブチルアミノ基、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基等を挙げることができる。
【0056】
第1の成分Aの加水分解性シラン化合物及びその縮合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物の加水分解性シラン化合物(単に、シラン化合物と言う場合がある。)の具体例を説明する。
【0057】
まず、化1式の中のpが「0」であって、非重合性の有機基R1を有しないシラン化合物としては、テトラクロロシラン、テトラアミノシラン、テトラアセトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、テトラベンジロキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン等の4個の加水分解性基で置換されたシラン化合物が挙げられる。
【0058】
化1式中のpが「1」であるシラン化合物としては、メチルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルエトキシシラン、メチルブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ペンタフルオロフェニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、重水素化メチルトリメトキシシラン、ノナフルオロブチルエチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0059】
化1式中のpが「2」であるシラン化合物としては、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジアミノシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン等が挙げられる。
【0060】
化1式中のpが「3」であるシラン化合物としては、トリメチルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリブチルシラン、トリメチルメトキシシラン、トリブチルエトキシシラン等が挙げられる。
【0061】
重合性の有機基R1を有するシラン化合物としては、Xにおける非加水分解性の有機基に重合性の有機基R1を含むシラン化合物、Xにおける加水分解性の有機基に重合性の有機基R1を有するシラン化合物のいずれかを用いることができる。
【0062】
第1の成分Aとしては、上述した加水分解性シラン化合物以外にも、シラン化合物を加水分解して得られる縮合物を用いることができる。本発明のポリマ光導波路を作製する場合、成膜性の点でシラン化合物の縮合物を使用することが好ましい。
【0063】
第2の成分Bである光酸発生剤は、加水分解性シラン化合物やその縮合物を光硬化することができる酸性活性物質を放出できる化合物であり、光酸発生剤によりUV照射で屈折率を効率よく変化させることができる。光酸発生剤としては化2式で表される構造を有するオニウム塩(第1群の化合物)や化3式で表される構造を有するスルフォン酸誘導体(第2群の化合物)を挙げることができる。
【0064】
【化2】
[R2 aR3 bR4 cR5 dW]+m[MZm+n]−m
[化2式中、カチオンはオニウムイオンであり、WはS、Se、Te、P、As、Sb、Bi、O、I、Br、Clまたは−N2であり、R2、R3、R4及びR5は同一または異なる有機基であり、a、b、c及びdはそれぞれ0〜3の整数であって、(a+b+c+d)はWの価数に等しい。また、Mはハロゲン化物錯体[MXm+n]の中心原子を構成する金属またはメタロイドであり、例えばB、P、As、Sb、Fe、Sn、Bi、Al、Ca、In、Ti、Zn、Sc、V、Cr、Mn、Coである。Zは、例えばF、Cl、Br等のハロゲン原子またはアリール基であり、mはハロゲン化物錯体イオンの正味の電荷であり、nはMの原子価である。]
【0065】
【化3】
Qs−〔S(=O)2−R6〕t
[化3式中、Qは1価若しくは2価の有機基、R6は炭素数1〜12の1価の有機基、添え字sは0または1、添え字tは1または2である。]
まず、第1群の化合物であるオニウム塩は、光を受けることにより酸性活性物質を放出することができる化合物である。
【0066】
ここで、化2式におけるアニオン[MZm+n]の具体例としては、テトラフルオロボレート(BF4)、ヘキサフルオロホスフェート(PF6)、ヘキサフルオロアンチモネート(SbF6)、ヘキサフルオロアルセネート(AsF6)、ヘキサクロルアンチモネート(SbCl6)、テトラフェニルボレート、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ボレート、テトラキス(ペンタフルオロメチルフェニル)ボレート等が挙げられる。
【0067】
化2式におけるアニオン[MZm+n]の代わりに、一般式[MZnOH−]で表されるアニオンを用いることも好ましい。
【0068】
過塩素酸イオン(ClO4)、トリフルオロメタンスルフォン酸イオン(CF3SO3)、フルオロスルフォン酸イオン(FSO3)、トルエンスルフォン酸イオン、トリニトロベンゼンスルフォン酸アニオン、トリニトロトルエンスルフォン酸アニオン等の他のアニオンを有するオニウム塩を用いることもできる。
【0069】
上述した第1群の化合物のうち、より有効なオニウム塩は芳香族オニウム塩であり、特に好ましくは化4式で表されるジアリールヨードニウム塩あるいはトリアリールヨードニウム塩である。
【0070】
【化4】
[R7−Ar1−I+−Ar2−R8][Y−]
[化4式中、R7及びR8は、それぞれ1価の有機基であり、同一でも異なっていてもよく、R7及びR8の少なくとも一方は炭素数が4以上のアルキル基を有しており、Ar1及びAr2はそれぞれ芳香族であり、Y−は1価の陰イオンであり、周期律表第3族、第5族のフッ化物陰イオンもしくはClO4 −、CF3−SO3 −から選択される陰イオンである。]
このようなジアリールヨードニウム塩としては、具体的には(4−n−デシロキシフェニル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、〔4−(2−ヒドロキシ−n−テトラデシロキシ)フェニル〕フェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、〔4−(2−ヒドロキシ−n−テトラデシロキシ)フェニル〕フェニルヨードニウムトリフルオロスルホネート、〔4−(2−ヒドロキシ−n−テトラデシロキシ)フェニル〕フェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、〔4−(2−ヒドロキシ−n−テトラデシロキシ)フェニル〕フェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムフルオロスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメチルスルフォネート等の1種または2種以上の組合せを挙げることができる。
【0071】
次に、第2群の化合物について説明する。
【0072】
化3式で表されるスルフォン酸誘導体の例を示すと、ジスルホン類、ジスルホニルジアゾメタン類、ジスルホニルメタン類、スルホニルベンゾイルメタン類、イミドスルホネート類、ベンゾインスルホネート類、1−オキシ−2−ヒドロキシ−3−プロピルアルコールのスルホネート類、ピロガロールトリスルホネート類、ベンジルスルホネート類を挙げることができる。
【0073】
化3式の中でより好ましくはイミドスルホネート類であり、さらに好ましくはイミドスルホネートのうち、トリフルオロメチルスルホネート誘導体である。
【0074】
このようなスルホネート類の具体例を挙げると、ジフェニルジスルホン、ジトシルジスルホン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(クロルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(キシリルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニルベンゾイルジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)メタン、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドメチルスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトシルスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメチルスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドカンファースルホネート、コハク酸イミドフェニルスルホネート、コハク酸イミドトシルスルホネート、コハク酸イミドトリフルオロメチルスルホネート、コハク酸イミドカンファースルフォネート、フタル酸イミドトリフルオロスルホネート、シス−5−ノルボルネン−エンド−2,3−ジカルボン酸イミドトリフルオロメチルスルホネート、ベンゾイントシラート、1,2−ジフェニル−2−ヒドロキシプロピルトシラート、1,2−ジ(4−メチルメルカプトフェニル)−2−ヒドロキシプロピルトシラート、ピロガロールメチルスルホネート、ピロガロールエチルスルホネート、2,6−ジニトロフェニルメチルトシラート、オルト−ニトロフェニルメチルトシラート、パラ−ニトロフェニルトシラートを挙げることができる。
【0075】
第1の成分A及び第2の成分B以外にも本発明の目的や効果を損なわない範囲において、加水分解性金属化合物、エチレン性不飽和化合物や環状エーテル化合物等の反応性希釈剤、エステル、エーテル、カーボネート構造等を有するオリゴマーやポリマー、無機充填剤、ラジカル発生剤(光重合開始剤)、光増感剤、重合禁止剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤等を含有させることもできる。
【0076】
このような第1の成分Aや第2の成分Bを含有する組成物を用いて、光導波路層を形成する方法としては、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、ローラーコート法等が挙げられる。この場合、前述した組成物を有機溶剤で希釈して用いることが好ましい。
【0077】
有機溶剤としては、エーテル系有機溶媒、エステル系有機溶媒、ケトン系有機溶媒、炭化水素系有機溶媒、アルコール系有機溶媒からなる群から少なくとも一つ選択することができるが、通常、大気圧下での沸点が50℃〜200℃の範囲内の値を有する有機化合物であり、各成分を均一に溶解させる有機化合物であることが好ましい。
【0078】
上記材料は、UVあるいは電子線を照射すると照射量により屈折率が変化することからフォトブリーチング法を利用することができる。
【0079】
ここで、上記材料が照射量により屈折率が変化する理由は次のように考えられる。UVあるいは電子線を照射すると、シロキサン骨格が形成されていき密度が増加するため屈折率が増加する。シロキサン骨格がある程度形成されると、シロキサン系ポリマ膜中に残留した水やアルコール等の重合の際における副生成物あるいは重合促進剤等が加熱処理により膜外へ排出されやすくなる。シロキサン骨格は強固に形成されていればほとんど収縮が起こらずに排出されるので、密度が低くなり屈折率が減少する。
【0080】
このように上記材料はUVあるいは電子線の照射により屈折率が変化するため、UVのあるいは電子線の照射量の違いにより屈折率をつけられるので、光導波路を容易に作製できる特徴を有する。具体的には光照射量により屈折率が減少する範囲では下部クラッド作製後、本光硬化性ポリマを塗布し、その光硬化性ポリマの一部にUVもしくは電子線を照射して屈折率を所定の値まで減少させ、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により光導波路全体を硬化させることでコアと側面クラッドとに屈折率差を設け、最後にコア及び側面クラッドを上部クラッドで覆うことでポリマ光導波路が得られる。
【0081】
また、光照射により屈折率が増加する範囲では下部クラッド作製後、本光硬化性ポリマを塗布し、その光硬化性ポリマのコアとなる領域にUVもしくは電子線を照射して屈折率を所定の値まで増加させ、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により光導波路全体を硬化させることでコアと側面クラッドとに屈折率差を設け、最後にコア及び側面クラッドを上部クラッドで覆ってもポリマ光導波路が得られる。
【0082】
【実施例】
次に本発明のポリマ光導波路の実施例について具体的な数値を挙げて説明するが、本発明は限定されるものではない。
【0083】
(実施例1)
加水分解性シラン化合物の縮合物と光酸発生剤を含有する組成物の有機溶剤希釈液をシリコン基板の表面上にスピンコータで塗布し、100℃で乾燥した後、250℃で熱硬化して厚さ約20μmの下部クラッド膜を作製した。この下部クラッド膜の屈折率は、波長632.8nmにおいて、TE(Transverse Electric)、TM(Transverse Magnetic)ともに1.460であった。
【0084】
次いで、同下部クラッド膜上に同組成物を再度スピンコートし、100℃で乾燥させた後、幅4μm〜50μmの光導波路パターンを形成したフォトマスクを通してUVを50mJ/cm2のエネルギー密度で照射し、コアとなる領域の屈折率を増加させた後、250℃で膜全体を熱硬化させた(このときコアとなる領域以外の領域は側面クラッドとなる。)。尚、得られたコアの屈折率は波長632.8nmにおいて、TE、TMともに1.465である。
【0085】
次いで、同組成物でコア及び側面クラッドを形成した膜上にスピンコータで上部クラッドとなる膜を塗布し、250℃で熱硬化した。
【0086】
このようにして得られたポリマ光導波路に波長1300nmの光を一端から入射して他端から出射した光の光量をパワーメータで測定したところ導波路損失は0.25dB/cmであった。
【0087】
また、200℃、1hの条件で加熱した後、上記条件と同様の条件で導波路損失を測定したところ、0.25dB/cmであり、耐熱性に優れたポリマ光導波路が得られた。
【0088】
(実施例2)
加水分解性シラン化合物の縮合物と光酸発生剤を含有する組成物との有機溶剤希釈液をシリコン基板の表面上にスピンコータで塗布し、100℃で乾燥させて厚さ約20μmの下部クラッド膜を作製した。この下部クラッド膜の屈折率は波長632.8nmにおいてTE、TMともに1.479であった。
【0089】
次いで、同下部クラッド膜上にコア用に屈折率を増加させた光硬化性加水分解性シラン化合物の組成物をスピンコートし、100℃で乾燥させた後、幅4μm〜50μmの光導波路パターンを残したフォトマスクを用いて、UVを1000mJ/cm2のエネルギー密度で照射し、側面クラッドとなる領域の屈折率を減少させることによりコアを作製した後、250℃で全体を熱硬化した。尚、得られたコアの屈折率は波長632.8nmにおいてTE、TMともに1.485である。
【0090】
次いで、同組成物を、コア及び側面クラッドが形成された膜上にスピンコータで上部クラッド膜を塗布して250℃で熱硬化させた。
【0091】
このようにして得られたポリマ光導波路の一端に波長1300nmの光を入射し、他端から出射した光の光量をパワーメータで測定したところ、導波路損失は0.25dB/cmであった。
【0092】
また、200℃、1hの条件で加熱した後、上記条件と同様の条件で導波路損失を測定したところ、0.25dB/cmであり、耐熱性に優れたポリマ光導波路を作製することができた。
【0093】
(実施例3)
加水分解性シラン化合物の縮合物と光酸発生剤を含有する組成物の有機溶剤希釈液をシリコン基板の表面上にスピンコータで塗布し、100℃で乾燥させた後、UVを200mJ/cm2のエネルギー密度で照射した後、200℃で熱硬化させ、厚さ約20μmの下部クラッド膜を作製した。この下部クラッド膜の屈折率は波長632.8nmにおいてにおいてTE、TMともに1.476であった。
【0094】
次いで、同下部クラッド膜上にコア用に屈折率を増加させた光硬化性加水分解性シラン化合物の組成物をスピンコートし、100℃で乾燥させた後、幅4μm〜50μmの光導波路パターンを残したフォトマスクを用いてUVを2500mJ/cm2のエネルギー密度で照射し側面クラッドとなる領域の屈折率を減少させることによりコアを形成した後、250℃で全体を熱硬化させた。尚、得られたコアの屈折率は波長632.8nmにおいてTE、TMともに1.482である。
【0095】
次いで、同組成物を、コア及び側面クラッドが形成された膜上にスピンコータで上部クラッド膜を塗布して250℃で熱硬化させた。
【0096】
このようにして得られたポリマ光導波路の一端に波長1300nmの光を入射し、他端から出射した光の光量をパワーメータで測定したところ導波路損失は0.25dB/cmであった。
【0097】
また、200℃、1hの条件で加熱した後、上記条件と同様の条件で導波路損失を測定したところ、0.25dB/cmであり、耐熱性に優れたポリマ光導波路を作製することができた。
【0098】
尚、クラッド材として用いられる材料は、前記加水分解性シラン化合物に限定されるものではなく、アクリル、エポキシ等種々の材料を用いることができる。基板として用いる素材はシリコンに限らず、石英、ポリイミド等種々の材料を用いることができる。また、フォトマスクを用いずに電子線、UVを直接膜に露光して導波路パターンを描画してコアを作製してもよい。
【0099】
以上において、加水分解性シラン化合物やその縮合物と光酸発生剤を含有する組成物とを用い、かつ現像工程が不要なフォトブリーチング法を用いることにより、耐熱性、偏波面依存性に優れたポリマ光導波路を低コストで作製することができる。
【0100】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、低コストで量産化が図れ、耐熱性、偏波面依存性、耐UV性を有するポリマ光導波路及びその製造方法の提供を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e)は、本発明のポリマ光導波路の製造方法の一実施の形態を示す工程図である。
【図2】(a)〜(e)は、本発明のポリマ光導波路の製造方法の他の実施の形態を示す工程図である。
【符号の説明】
1 基板
2 下部クラッド
3 ビーム
4、10 光硬化性ポリマ
5、13 コア
6、12 フォトマスク
7、11 側面クラッド
8 上部クラッド
9、14 ポリマ光導波路
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリマ光導波路及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光導波路の材料としては石英が多用されていた。石英系の光導波路は、耐熱性、低偏波面依存性、低損失、低温度依存性という優れた性質を有するが、高温プロセスやRIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)プロセスを含みコスト高になっていた。また、電気光素子の実装等の観点から加工容易性も求められているが石英の加工は容易ではない。
【0003】
そこで、低コスト、加工容易性の観点からポリマ光導波路が研究されている。ポリマ光導波路は、RIE法、直接露光法、スタンパ法(例えば、特許文献1参照。)、フォトブリーチング法(特許文献2、3参照。)等が検討されている。
【0004】
まず、RIE法では薄膜作製後、レジストをUV(紫外線)露光し、現像して導波路パターンを形成し、反応性イオンエッチングによりレジストで覆われていない部分を除去する。その後、不要になったレジストを除去するというプロセスがある。このRIE法は、反応性イオンエッチングの際の真空プロセスやレジストプロセスを有することから、一般に高コストになってしまう。
【0005】
また、反応性イオンエッチングにより、コア側面に微小な縦傷(厚さ方向の傷)が形成されることにより、光導波路作製後の散乱損失が大きくなってしまう。
【0006】
これに対して、直接露光法は、レジストで覆うプロセスが無く、直接UV露光した後、現像により未露光部を除去することでパターンを作製することができるため、RIE法よりもプロセスが簡単になり、低コスト化が図れる。
【0007】
さらに、スタンパ法ではクラッドに溝を形成した後、その溝に樹脂を流し込んでコアを形成するので、大幅な低コスト化が図れる。しかしながら、スタンパ法では、ボイドの発生や上部クラッド作製時におけるバリ等により十分な導波効率が得られていない。
【0008】
その一方、フォトブリーチング法は、光を照射して屈折率差を設けるだけで光導波路を作製することができるので、フォトレジスト塗布プロセス、反応性イオンエッチングプロセス、現像プロセスをなくすことができるので、低コストで量産性に優れた製造方法であり、RIE法やスタンパ法で見られるような側面形状の揺らぎによる散乱損失も抑えることができる。
【0009】
【特許文献1】
特開平8−327844号公報
【特許文献2】
特開2000−275456号公報
【特許文献3】
特開2001−356227号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、石英系の光導波路に比べてポリマ光導波路は、ポリマの性質上、耐熱性に劣り、ハンダリフローに耐えられず、偏波面依存性が大きいという問題があった。また、フォトブリーチング法による光導波路は、光導波路作製後UVが照射されることで比屈折率差が変化してしまうため、光導波路上にUV吸収層を形成する等して光導波路をUVから守らなければならないという問題があった。
【0011】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、低コストで量産化が図れ、耐熱性、偏波面依存性、耐UV性を有するポリマ光導波路及びその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、下部クラッドと、下部クラッド上に形成され下部クラッドより屈折率が高く光信号が伝搬するコアと、下部クラッド上のコアの側面に形成されコアより屈折率が低い側面クラッドと、コア及び側面クラッド上に形成されコアより屈折率が低い上部クラッドとを備えたポリマ光導波路において、コア及び側面クラッドは光硬化性ポリマの一部に紫外線または電子線のビームが照射されて屈折率が変化し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により反応が終結したものである。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成に加え、光硬化性ポリマは、化1式で表される加水分解性シラン化合物及び加水分解性シラン化合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を有する第1の成分と、光酸発生剤を含有する組成物を有する第2の成分とで形成されるのが好ましい。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の構成に加え、側面クラッドは、光硬化性ポリマへのビームの照射により屈折率が低下したものであってもよい。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1または2に記載の構成に加え、コアは、光硬化性ポリマへのビームの照射により屈折率が上昇したものであってもよい。
【0016】
請求項5の発明は、下部クラッド上に、紫外線または電子線のビームの照射量により屈折率が変化し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により反応が終結する光硬化性ポリマを塗布し、光硬化性ポリマの一部にビームを照射して、下部クラッドより屈折率が高く光信号が伝搬するコア及びコアより屈折率が低い側面クラッドを形成し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方によりコア及び側面クラッドの反応を終結させ、コア及び側面クラッドの上にコアより屈折率が低い上部クラッドを形成するポリマ光導波路の製造方法である。
【0017】
請求項6の発明は、請求項5に記載の構成に加え、光硬化性ポリマを、化1式で表される加水分解性シラン化合物、加水分解性シラン化合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物及び光酸発生剤を含有する組成物で形成するのが好ましい。
【0018】
請求項7の発明は、請求項5または6に記載の構成に加え、光硬化性ポリマへのビームの照射により屈折率を低下させて側面クラッドを形成してもよい。
【0019】
請求項8の発明は、請求項5または6に記載の構成に加え、光硬化性ポリマへのビームの照射により屈折率を上昇させてコアを形成してもよい。
【0020】
本発明によれば、耐熱性、偏波面依存性に優れた化1式で表される加水分解性シラン化合物及びその縮合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を用いてUVまたは電子線のビームの照射量により屈折率差を設けてコア及び側面クラッドを有するポリマ光導波路を作製することにより、耐熱性、低コスト性、量産性、偏波面依存性の課題が解決される。また、光照射及び加熱もしくはいずれか一方によりポリマ光導波路の材料の反応を終結させるので、UV吸収層を設ける必要がなく、低コスト化が図れる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0022】
図1(a)〜図1(e)は、本発明のポリマ光導波路の製造方法の一実施の形態を示す工程図である。
【0023】
まず、基板(例えばSi基板)1を準備する(図1(a))。
【0024】
基板1上に下部クラッド2を形成する(図1(b))。
【0025】
下部クラッド2上に、紫外線または電子線のビーム3(図1(d)参照。)の照射量により屈折率が増加し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により反応が終結する光硬化性ポリマ4を塗布する(図1(c))。
【0026】
光硬化性ポリマ4に、光信号が伝搬するコア5となる領域のみビーム透過性を有するフォトマスク6を介してビーム3を照射して、コア5と、コア5より屈折率が低い側面クラッド7とを形成する。光照射及び加熱もしくはいずれか一方によりコア5及び側面クラッド7の反応を終結させる(図1(d))。
【0027】
コア5及び側面クラッド7の上にコア5より屈折率が低い上部クラッド8を形成することにより、UV吸収層を必要としないポリマ光導波路9が得られる(図1(e))。
【0028】
また、ポリマ光導波路の製造には図2(a)〜図2(e)に示した製造方法を用いてもよい。
【0029】
図2(a)〜図2(e)は、本発明のポリマ光導波路の製造方法の他の実施の形態を示す工程図である。尚、図1(a)〜図1(e)に示した部材と同様の部材には共通の符号を用いた。
【0030】
まず、基板1を準備する(図2(a))。
【0031】
基板1上に下部クラッド2を形成する(図2(b))。
【0032】
下部クラッド2上に、紫外線または電子線のビーム3の照射量により屈折率が減少し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により反応が終結する光硬化性ポリマ10を塗布する(図2(c))。
【0033】
光硬化性ポリマ10に、側面クラッド11となる領域のみビーム透過性を有するフォトマスク12を介してビーム3を照射して、側面クラッド11と、側面クラッド11より屈折率が高いコア13とを形成する。光照射及び加熱もしくはいずれか一方により側面クラッド11及びコア13の反応を終結させる(図2(d))。
【0034】
側面クラッド11及びコア13の上にコア13より屈折率が低い上部クラッド8を形成することにより、UV吸収層を必要としないポリマ光導波路14が得られる(図2(e))。
【0035】
このようなポリマ光導波路9、14を形成する材料として、化1式で表される加水分解性シラン化合物及びその縮合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物(第1の成分A)と、光酸発生剤を含有する組成物(第2の成分B)とが用いられる。ポリマ光導波路の成分を示す化1式において、有機基R1は、非加水分解性である1価の有機基の中から選択することができる。このような非加水分解性の有機基として、非重合性の有機基及び重合性の有機基もしくはいずれか一方の有機基を選択することができる。
【0036】
尚、有機基R1における非加水分解性とは、加水分解性基Xが加水分解される条件において、そのまま安定に存在する性質を意味する。
【0037】
ここで、非重合性の有機基R1としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。これらの有機基R1は、直鎖状、分岐状、環状あるいはこれらの組合せであってもよい。
【0038】
具体的なアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基及び重水素化アルキル基若しくはハロゲン化アルキル基が挙げられる。これらのアルキル基のうち、より好ましくはメチル基である。
【0039】
具体的なアリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基及び重水素化アリール基もしくはハロゲン化アリール基が挙げられる。
【0040】
これらの有機基R1のうち、より好ましくはフェニル基である。さらに、非重合性の有機基R1における具体的なアラルキル基としては、ベンジル基及びフェニルエチル基が挙げられる。これらの有機基R1のうちより好ましくはベンジル基である。
【0041】
次に、ラジカル重合性の官能基を有する有機基R1の具体例について説明する。
【0042】
このような有機基R1としては、不飽和炭化水素基を有する有機基、(メタ)アクリロキシ基を有する有機基、スチリル基を有する有機基、ビニルオキシ基を有する有機基等が挙げられる。
【0043】
具体的な不飽和炭化水素基としては(メタ)アクリロキシ基、ビニル基、プロペニル基、ブタジエニル基等が挙げられる。
【0044】
(メタ)アクリロキシ基を有する有機基の例を示すと、(メタ)アクリロキシメチル基や(メタ)アクリロキシプロピル基等が挙げられる。
【0045】
スチリル基を有する有機基の例を示すと、スチリル基、スチリルエチル基、スチリルプロピル基等が挙げられる。
【0046】
ビニルオキシ基を有する有機基の例を示すと、ビニロキシエチル基、ビニロキシプロピル基、ビニロキシブチル基、ビニロキシオクチル基、ビニロキシシクロヘキシル基、ビニロキシフェニル基等を挙げることができる。
【0047】
カチオン重合性の官能基を有する有機基R1としては、環状エーテル構造を有する有機基、ビニルオキシ基を有する有機基等が挙げられる。このような環状エーテル基としては、直鎖状構造や環状構造を有する3〜6員環の環状エーテル構造、より具体的にはグリシジル基、オキセタニル基、テトラヒドロフラン構造を含む有機基及びピラン構造を含む有機基を挙げることができる。
【0048】
環状エーテル構造を有する有機基の具体例を示すと、グリシジルプロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、メチルオキセタニルメトキシプロピル基、エチルオキセタニルメトキシプロピル基等を挙げることができる。
【0049】
次に、化1式における加水分解性基Xについて説明する。
【0050】
Xで表される加水分解性基は、通常、無触媒、過剰の水の共存下、室温(25℃)〜100℃の温度範囲内で加熱することにより、加水分解されてシラノール基を生成することができる基もしくはシロキサン縮合物を形成することができる有機基を指す。
【0051】
化1式の添え字pは0〜3の整数であるが、より好ましくは0〜2の整数であり、特に好ましくは1である。
【0052】
加水分解性基Xの内容としては、水素原子、炭素数1〜12のアルコキシ基、ハロゲン原子及びアミノ基等が挙げられる。
【0053】
ここで、好ましい炭素数1〜12のアルコキシ基の具体例を挙げると、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシベンジロキシ基、メトキシエトキシ基、アセトキシエトキシ基、2−(メタ)アクリロキシエトキシ基、3−(メタ)アクリロキシプロポキシ基、4−(メタ)アクリロキシブトキシ基あるいはグリシジロキシ基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エトキシ基等のエポキシ基含有アルコキシ基、メチルオキセタニルメトキシ基、エチルオキセタニルメトキシ基等のオキセタニル基含有アルコキシ基基、オキサシクロヘキシロキシ基等の6員環エーテル基を有するアルコキシ基等を挙げることができる。
【0054】
好ましいハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等を挙げることができる。但し、このように加水分解性基としてハロゲン原子を含む加水分解性シラン化合物を用いる場合、光硬化性樹脂組成物の保存安定性を低下させないように注意を払う必要がある。すなわち、加水分解により生成するハロゲン化水素の量にもよるが、このようなハロゲン化水素を、中和、蒸留等の操作により除去して、光硬化性樹脂組成物の保存安定性に影響を及ぼさないようにすることが好ましい。
【0055】
好ましいアミノ酸としては、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ブチルアミノ基、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基等を挙げることができる。
【0056】
第1の成分Aの加水分解性シラン化合物及びその縮合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物の加水分解性シラン化合物(単に、シラン化合物と言う場合がある。)の具体例を説明する。
【0057】
まず、化1式の中のpが「0」であって、非重合性の有機基R1を有しないシラン化合物としては、テトラクロロシラン、テトラアミノシラン、テトラアセトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、テトラベンジロキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン等の4個の加水分解性基で置換されたシラン化合物が挙げられる。
【0058】
化1式中のpが「1」であるシラン化合物としては、メチルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルエトキシシラン、メチルブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ペンタフルオロフェニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、重水素化メチルトリメトキシシラン、ノナフルオロブチルエチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0059】
化1式中のpが「2」であるシラン化合物としては、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジアミノシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン等が挙げられる。
【0060】
化1式中のpが「3」であるシラン化合物としては、トリメチルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリブチルシラン、トリメチルメトキシシラン、トリブチルエトキシシラン等が挙げられる。
【0061】
重合性の有機基R1を有するシラン化合物としては、Xにおける非加水分解性の有機基に重合性の有機基R1を含むシラン化合物、Xにおける加水分解性の有機基に重合性の有機基R1を有するシラン化合物のいずれかを用いることができる。
【0062】
第1の成分Aとしては、上述した加水分解性シラン化合物以外にも、シラン化合物を加水分解して得られる縮合物を用いることができる。本発明のポリマ光導波路を作製する場合、成膜性の点でシラン化合物の縮合物を使用することが好ましい。
【0063】
第2の成分Bである光酸発生剤は、加水分解性シラン化合物やその縮合物を光硬化することができる酸性活性物質を放出できる化合物であり、光酸発生剤によりUV照射で屈折率を効率よく変化させることができる。光酸発生剤としては化2式で表される構造を有するオニウム塩(第1群の化合物)や化3式で表される構造を有するスルフォン酸誘導体(第2群の化合物)を挙げることができる。
【0064】
【化2】
[R2 aR3 bR4 cR5 dW]+m[MZm+n]−m
[化2式中、カチオンはオニウムイオンであり、WはS、Se、Te、P、As、Sb、Bi、O、I、Br、Clまたは−N2であり、R2、R3、R4及びR5は同一または異なる有機基であり、a、b、c及びdはそれぞれ0〜3の整数であって、(a+b+c+d)はWの価数に等しい。また、Mはハロゲン化物錯体[MXm+n]の中心原子を構成する金属またはメタロイドであり、例えばB、P、As、Sb、Fe、Sn、Bi、Al、Ca、In、Ti、Zn、Sc、V、Cr、Mn、Coである。Zは、例えばF、Cl、Br等のハロゲン原子またはアリール基であり、mはハロゲン化物錯体イオンの正味の電荷であり、nはMの原子価である。]
【0065】
【化3】
Qs−〔S(=O)2−R6〕t
[化3式中、Qは1価若しくは2価の有機基、R6は炭素数1〜12の1価の有機基、添え字sは0または1、添え字tは1または2である。]
まず、第1群の化合物であるオニウム塩は、光を受けることにより酸性活性物質を放出することができる化合物である。
【0066】
ここで、化2式におけるアニオン[MZm+n]の具体例としては、テトラフルオロボレート(BF4)、ヘキサフルオロホスフェート(PF6)、ヘキサフルオロアンチモネート(SbF6)、ヘキサフルオロアルセネート(AsF6)、ヘキサクロルアンチモネート(SbCl6)、テトラフェニルボレート、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ボレート、テトラキス(ペンタフルオロメチルフェニル)ボレート等が挙げられる。
【0067】
化2式におけるアニオン[MZm+n]の代わりに、一般式[MZnOH−]で表されるアニオンを用いることも好ましい。
【0068】
過塩素酸イオン(ClO4)、トリフルオロメタンスルフォン酸イオン(CF3SO3)、フルオロスルフォン酸イオン(FSO3)、トルエンスルフォン酸イオン、トリニトロベンゼンスルフォン酸アニオン、トリニトロトルエンスルフォン酸アニオン等の他のアニオンを有するオニウム塩を用いることもできる。
【0069】
上述した第1群の化合物のうち、より有効なオニウム塩は芳香族オニウム塩であり、特に好ましくは化4式で表されるジアリールヨードニウム塩あるいはトリアリールヨードニウム塩である。
【0070】
【化4】
[R7−Ar1−I+−Ar2−R8][Y−]
[化4式中、R7及びR8は、それぞれ1価の有機基であり、同一でも異なっていてもよく、R7及びR8の少なくとも一方は炭素数が4以上のアルキル基を有しており、Ar1及びAr2はそれぞれ芳香族であり、Y−は1価の陰イオンであり、周期律表第3族、第5族のフッ化物陰イオンもしくはClO4 −、CF3−SO3 −から選択される陰イオンである。]
このようなジアリールヨードニウム塩としては、具体的には(4−n−デシロキシフェニル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、〔4−(2−ヒドロキシ−n−テトラデシロキシ)フェニル〕フェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、〔4−(2−ヒドロキシ−n−テトラデシロキシ)フェニル〕フェニルヨードニウムトリフルオロスルホネート、〔4−(2−ヒドロキシ−n−テトラデシロキシ)フェニル〕フェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、〔4−(2−ヒドロキシ−n−テトラデシロキシ)フェニル〕フェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムフルオロスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメチルスルフォネート等の1種または2種以上の組合せを挙げることができる。
【0071】
次に、第2群の化合物について説明する。
【0072】
化3式で表されるスルフォン酸誘導体の例を示すと、ジスルホン類、ジスルホニルジアゾメタン類、ジスルホニルメタン類、スルホニルベンゾイルメタン類、イミドスルホネート類、ベンゾインスルホネート類、1−オキシ−2−ヒドロキシ−3−プロピルアルコールのスルホネート類、ピロガロールトリスルホネート類、ベンジルスルホネート類を挙げることができる。
【0073】
化3式の中でより好ましくはイミドスルホネート類であり、さらに好ましくはイミドスルホネートのうち、トリフルオロメチルスルホネート誘導体である。
【0074】
このようなスルホネート類の具体例を挙げると、ジフェニルジスルホン、ジトシルジスルホン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(クロルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(キシリルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニルベンゾイルジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)メタン、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドメチルスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトシルスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメチルスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドカンファースルホネート、コハク酸イミドフェニルスルホネート、コハク酸イミドトシルスルホネート、コハク酸イミドトリフルオロメチルスルホネート、コハク酸イミドカンファースルフォネート、フタル酸イミドトリフルオロスルホネート、シス−5−ノルボルネン−エンド−2,3−ジカルボン酸イミドトリフルオロメチルスルホネート、ベンゾイントシラート、1,2−ジフェニル−2−ヒドロキシプロピルトシラート、1,2−ジ(4−メチルメルカプトフェニル)−2−ヒドロキシプロピルトシラート、ピロガロールメチルスルホネート、ピロガロールエチルスルホネート、2,6−ジニトロフェニルメチルトシラート、オルト−ニトロフェニルメチルトシラート、パラ−ニトロフェニルトシラートを挙げることができる。
【0075】
第1の成分A及び第2の成分B以外にも本発明の目的や効果を損なわない範囲において、加水分解性金属化合物、エチレン性不飽和化合物や環状エーテル化合物等の反応性希釈剤、エステル、エーテル、カーボネート構造等を有するオリゴマーやポリマー、無機充填剤、ラジカル発生剤(光重合開始剤)、光増感剤、重合禁止剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤等を含有させることもできる。
【0076】
このような第1の成分Aや第2の成分Bを含有する組成物を用いて、光導波路層を形成する方法としては、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、ローラーコート法等が挙げられる。この場合、前述した組成物を有機溶剤で希釈して用いることが好ましい。
【0077】
有機溶剤としては、エーテル系有機溶媒、エステル系有機溶媒、ケトン系有機溶媒、炭化水素系有機溶媒、アルコール系有機溶媒からなる群から少なくとも一つ選択することができるが、通常、大気圧下での沸点が50℃〜200℃の範囲内の値を有する有機化合物であり、各成分を均一に溶解させる有機化合物であることが好ましい。
【0078】
上記材料は、UVあるいは電子線を照射すると照射量により屈折率が変化することからフォトブリーチング法を利用することができる。
【0079】
ここで、上記材料が照射量により屈折率が変化する理由は次のように考えられる。UVあるいは電子線を照射すると、シロキサン骨格が形成されていき密度が増加するため屈折率が増加する。シロキサン骨格がある程度形成されると、シロキサン系ポリマ膜中に残留した水やアルコール等の重合の際における副生成物あるいは重合促進剤等が加熱処理により膜外へ排出されやすくなる。シロキサン骨格は強固に形成されていればほとんど収縮が起こらずに排出されるので、密度が低くなり屈折率が減少する。
【0080】
このように上記材料はUVあるいは電子線の照射により屈折率が変化するため、UVのあるいは電子線の照射量の違いにより屈折率をつけられるので、光導波路を容易に作製できる特徴を有する。具体的には光照射量により屈折率が減少する範囲では下部クラッド作製後、本光硬化性ポリマを塗布し、その光硬化性ポリマの一部にUVもしくは電子線を照射して屈折率を所定の値まで減少させ、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により光導波路全体を硬化させることでコアと側面クラッドとに屈折率差を設け、最後にコア及び側面クラッドを上部クラッドで覆うことでポリマ光導波路が得られる。
【0081】
また、光照射により屈折率が増加する範囲では下部クラッド作製後、本光硬化性ポリマを塗布し、その光硬化性ポリマのコアとなる領域にUVもしくは電子線を照射して屈折率を所定の値まで増加させ、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により光導波路全体を硬化させることでコアと側面クラッドとに屈折率差を設け、最後にコア及び側面クラッドを上部クラッドで覆ってもポリマ光導波路が得られる。
【0082】
【実施例】
次に本発明のポリマ光導波路の実施例について具体的な数値を挙げて説明するが、本発明は限定されるものではない。
【0083】
(実施例1)
加水分解性シラン化合物の縮合物と光酸発生剤を含有する組成物の有機溶剤希釈液をシリコン基板の表面上にスピンコータで塗布し、100℃で乾燥した後、250℃で熱硬化して厚さ約20μmの下部クラッド膜を作製した。この下部クラッド膜の屈折率は、波長632.8nmにおいて、TE(Transverse Electric)、TM(Transverse Magnetic)ともに1.460であった。
【0084】
次いで、同下部クラッド膜上に同組成物を再度スピンコートし、100℃で乾燥させた後、幅4μm〜50μmの光導波路パターンを形成したフォトマスクを通してUVを50mJ/cm2のエネルギー密度で照射し、コアとなる領域の屈折率を増加させた後、250℃で膜全体を熱硬化させた(このときコアとなる領域以外の領域は側面クラッドとなる。)。尚、得られたコアの屈折率は波長632.8nmにおいて、TE、TMともに1.465である。
【0085】
次いで、同組成物でコア及び側面クラッドを形成した膜上にスピンコータで上部クラッドとなる膜を塗布し、250℃で熱硬化した。
【0086】
このようにして得られたポリマ光導波路に波長1300nmの光を一端から入射して他端から出射した光の光量をパワーメータで測定したところ導波路損失は0.25dB/cmであった。
【0087】
また、200℃、1hの条件で加熱した後、上記条件と同様の条件で導波路損失を測定したところ、0.25dB/cmであり、耐熱性に優れたポリマ光導波路が得られた。
【0088】
(実施例2)
加水分解性シラン化合物の縮合物と光酸発生剤を含有する組成物との有機溶剤希釈液をシリコン基板の表面上にスピンコータで塗布し、100℃で乾燥させて厚さ約20μmの下部クラッド膜を作製した。この下部クラッド膜の屈折率は波長632.8nmにおいてTE、TMともに1.479であった。
【0089】
次いで、同下部クラッド膜上にコア用に屈折率を増加させた光硬化性加水分解性シラン化合物の組成物をスピンコートし、100℃で乾燥させた後、幅4μm〜50μmの光導波路パターンを残したフォトマスクを用いて、UVを1000mJ/cm2のエネルギー密度で照射し、側面クラッドとなる領域の屈折率を減少させることによりコアを作製した後、250℃で全体を熱硬化した。尚、得られたコアの屈折率は波長632.8nmにおいてTE、TMともに1.485である。
【0090】
次いで、同組成物を、コア及び側面クラッドが形成された膜上にスピンコータで上部クラッド膜を塗布して250℃で熱硬化させた。
【0091】
このようにして得られたポリマ光導波路の一端に波長1300nmの光を入射し、他端から出射した光の光量をパワーメータで測定したところ、導波路損失は0.25dB/cmであった。
【0092】
また、200℃、1hの条件で加熱した後、上記条件と同様の条件で導波路損失を測定したところ、0.25dB/cmであり、耐熱性に優れたポリマ光導波路を作製することができた。
【0093】
(実施例3)
加水分解性シラン化合物の縮合物と光酸発生剤を含有する組成物の有機溶剤希釈液をシリコン基板の表面上にスピンコータで塗布し、100℃で乾燥させた後、UVを200mJ/cm2のエネルギー密度で照射した後、200℃で熱硬化させ、厚さ約20μmの下部クラッド膜を作製した。この下部クラッド膜の屈折率は波長632.8nmにおいてにおいてTE、TMともに1.476であった。
【0094】
次いで、同下部クラッド膜上にコア用に屈折率を増加させた光硬化性加水分解性シラン化合物の組成物をスピンコートし、100℃で乾燥させた後、幅4μm〜50μmの光導波路パターンを残したフォトマスクを用いてUVを2500mJ/cm2のエネルギー密度で照射し側面クラッドとなる領域の屈折率を減少させることによりコアを形成した後、250℃で全体を熱硬化させた。尚、得られたコアの屈折率は波長632.8nmにおいてTE、TMともに1.482である。
【0095】
次いで、同組成物を、コア及び側面クラッドが形成された膜上にスピンコータで上部クラッド膜を塗布して250℃で熱硬化させた。
【0096】
このようにして得られたポリマ光導波路の一端に波長1300nmの光を入射し、他端から出射した光の光量をパワーメータで測定したところ導波路損失は0.25dB/cmであった。
【0097】
また、200℃、1hの条件で加熱した後、上記条件と同様の条件で導波路損失を測定したところ、0.25dB/cmであり、耐熱性に優れたポリマ光導波路を作製することができた。
【0098】
尚、クラッド材として用いられる材料は、前記加水分解性シラン化合物に限定されるものではなく、アクリル、エポキシ等種々の材料を用いることができる。基板として用いる素材はシリコンに限らず、石英、ポリイミド等種々の材料を用いることができる。また、フォトマスクを用いずに電子線、UVを直接膜に露光して導波路パターンを描画してコアを作製してもよい。
【0099】
以上において、加水分解性シラン化合物やその縮合物と光酸発生剤を含有する組成物とを用い、かつ現像工程が不要なフォトブリーチング法を用いることにより、耐熱性、偏波面依存性に優れたポリマ光導波路を低コストで作製することができる。
【0100】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、低コストで量産化が図れ、耐熱性、偏波面依存性、耐UV性を有するポリマ光導波路及びその製造方法の提供を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e)は、本発明のポリマ光導波路の製造方法の一実施の形態を示す工程図である。
【図2】(a)〜(e)は、本発明のポリマ光導波路の製造方法の他の実施の形態を示す工程図である。
【符号の説明】
1 基板
2 下部クラッド
3 ビーム
4、10 光硬化性ポリマ
5、13 コア
6、12 フォトマスク
7、11 側面クラッド
8 上部クラッド
9、14 ポリマ光導波路
Claims (8)
- 下部クラッドと、該下部クラッド上に形成され該下部クラッドより屈折率が高く光信号が伝搬するコアと、上記下部クラッド上の該コアの側面に形成され上記コアより屈折率が低い側面クラッドと、上記コア及び該側面クラッド上に形成され上記コアより屈折率が低い上部クラッドとを備えたポリマ光導波路において、上記コア及び上記側面クラッドは光硬化性ポリマの一部に紫外線または電子線のビームが照射されて屈折率が変化し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により反応が終結したものであることを特徴とするポリマ光導波路。
- 上記側面クラッドは、上記光硬化性ポリマへの上記ビームの照射により屈折率が低下したものである請求項1または2に記載のポリマ光導波路。
- 上記コアは、上記光硬化性ポリマへの上記ビームの照射により屈折率が上昇したものである請求項1または2に記載のポリマ光導波路。
- 下部クラッド上に、紫外線または電子線のビームの照射量により屈折率が変化し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により反応が終結する光硬化性ポリマを塗布し、該光硬化性ポリマの一部に上記ビームを照射して、上記下部クラッドより屈折率が高く光信号が伝搬するコア及び該コアより屈折率が低い側面クラッドを形成し、光照射及び加熱もしくはいずれか一方により上記コア及び上記側面クラッドの反応を終結させ、上記コア及び上記側面クラッドの上に上記コアより屈折率が低い上部クラッドを形成することを特徴とするポリマ光導波路の製造方法。
- 上記光硬化性ポリマを、化1式で表される加水分解性シラン化合物、該加水分解性シラン化合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物及び光酸発生剤を含有する組成物で形成する請求項5に記載のポリマ光導波路の製造方法。
- 上記光硬化性ポリマへの上記ビームの照射により屈折率を低下させて上記側面クラッドを形成する請求項5または6に記載のポリマ光導波路の製造方法。
- 上記光硬化性ポリマへの上記ビームの照射により屈折率を上昇させて上記コアを形成する請求項5または6に記載のポリマ光導波路の製造方法。
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