JP2004150624A - 磁気軸受装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸受装置のサイズをコンパクト化するとともに、軸芯精度の高い磁気軸受装置を提供する。
【解決手段】本発明の磁気軸受装置は、回転軸(10)に固定される回転軸受(20)と、回転軸受(20)を非接触支承する固定軸受(30)を備える。回転軸受(20)は、回転軸(10)のスラスト方向に向けて凸部が形成された断面凸状の永久磁石から成る。固定軸受(30)は、凸部に嵌合し得る凹部が形成され、回転軸(10)を貫挿するための貫通孔(35)が凹部内に穿孔された断面凹状の永久磁石から成る。回転軸受(20)の凸部が固定軸受(30)の凹部に嵌合するように微小空隙をおいて対向させたときに回転軸受(20)と固定軸受(30)との間に作用する磁気反発力により回転軸(10)を非接触支承する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の磁気軸受装置は、回転軸(10)に固定される回転軸受(20)と、回転軸受(20)を非接触支承する固定軸受(30)を備える。回転軸受(20)は、回転軸(10)のスラスト方向に向けて凸部が形成された断面凸状の永久磁石から成る。固定軸受(30)は、凸部に嵌合し得る凹部が形成され、回転軸(10)を貫挿するための貫通孔(35)が凹部内に穿孔された断面凹状の永久磁石から成る。回転軸受(20)の凸部が固定軸受(30)の凹部に嵌合するように微小空隙をおいて対向させたときに回転軸受(20)と固定軸受(30)との間に作用する磁気反発力により回転軸(10)を非接触支承する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は永久磁石の磁気反発力を利用して、固定軸受に対して回転軸を非接触支承する磁気軸受装置に関し、特に、軸芯精度を向上させるための改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、モータの回転軸などの軸受として、磁気反発力を利用して回転軸を非接触支承する磁気軸受が提案されている。特開平6−241229号公報(特許文献1)に開示されている磁気軸受は、同極同士が互いに向き合うように接合された2つの永久磁石からなるツイン磁石体を軸受固定部の内周面と回転軸の外周面とのそれぞれに同極同士がわずかな空隙をおいて且つスラスト方向にわずかにずらして対峙するように2組以上配置した構成となっている。かかる構成により、回転軸のスラスト方向に沿って複数の反発磁界点が生じるため、磁気反発力のスラスト方向成分により回転軸をスラスト方向へ付勢する作用が働き、軸端部にストッパを設けることでスラスト方向の位置決めを行うことができるとともに、スラスト方向に点在する複数の反発磁界点から生じる磁気反発力のラジアル方向成分の作用によって回転軸を安定的に支承し、軸芯精度を高めることができる。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−241229号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかし、回転軸の軸方向に沿ってツイン磁石体を配列すると、複数の反発磁界点から生じる強力な磁気反発力によって回転軸を安定的に支承することができるが、スラスト方向に沿ってツイン磁石体を配列する構造上、軸受装置が大型化するため、小型精密機械等の軸受装置に適するようサイズをコンパクト化する必要がある。
【0004】
そこで、本発明は軸受装置のサイズをコンパクト化するとともに、軸芯精度の高い磁気軸受装置を提供することを課題とする。さらに、本発明はラジアル軸受とスラスト軸受の機能を併有する磁気軸受装置を提案することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の磁気軸受装置は、回転軸に固定される回転軸受と、前記回転軸受を非接触支承する固定軸受を備える磁気軸受装置であって、前記回転軸受は、前記回転軸のスラスト方向に向けて凸部が形成された断面凸状の永久磁石から成り、前記固定軸受けは、前記凸部に嵌合し得る凹部が形成され、前記回転軸を貫挿するための貫通孔が前記凹部内に穿孔された断面凹状の永久磁石から成り、前記回転軸受の凸部が前記固定軸受の凹部に嵌合するように微小空隙をおいて対向させたときに前記回転軸受と固定軸受との間に作用する磁気反発力により前記回転軸を非接触支承する。
【0006】
かかる構成により、回転軸受と固定軸受の対峙面積を大きくすることで、磁気反発力を大きくできるため、磁気軸受装置のサイズをコンパクト化できる。
【0007】
好ましくは、前記回転軸のスラスト方向に平行な面で前記回転軸受を切断したときの切断面形状は、微小空隙をおいて前記回転軸受の凸部が前記固定軸受の凹部に嵌合するように対向させたとき、前記凸部の頂部付近において磁気反発力のスラスト方向成分が主成分となる一方、前記凸部の底部付近において磁気反発力のラジアル方向成分が主成分となるような曲線である。
【0008】
かかる構成により、単一の軸受でラジアル軸受とスラスト軸受の機能を実現できるため、軸芯精度を高めることができる。
【0009】
好ましくは、前記回転軸のスラスト方向に平行な面で前記回転軸受を切断したときの切断面形状と、前記面で前記固定軸を切断したときの切断面形状とは相似形である。
【0010】
かかる構成により、回転軸受と固定軸受の空隙をできるだけ微小なものとし、強力な磁気反発力を得ることができる。
【0011】
好ましくは、前記回転軸のスラスト方向に平行な面で前記回転軸受を切断したときの切断面の曲線は放物線である。
【0012】
前記切断面の曲線形状を放物線とすることで、微小空隙をおいて前記回転軸受の凸部が前記固定軸受の凹部に嵌合するように対向させたとき、前記凸部の頂部付近において磁気反発力のスラスト方向成分が主成分となる一方、前記凸部の底部付近において磁気反発力のラジアル方向成分が主成分とすることができる。このような断面を得るには、前記切断面形状を断面U字状、若しくは断面半円形状としてもよい。
【0013】
また、回転軸受と固定軸受は異極同士が対向するように組み合わされる場合には、固定軸受と回転軸受が極限までに近接すると、両者の間には磁気反発力が作用するため、非常に近接させた状態で回転軸受を非接触支承できる。
【0014】
また、回転軸受と固定軸受は同極同士が対向するように組み合わされる場合には、固定軸受と回転軸受との距離をある程度の余裕をもたせた状態で回転軸受を非接触支承できる。
【0015】
尚、本発明の磁気軸受装置は、上述した回転軸受と固定軸受の凹凸関係を逆にしても成立する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、各図を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は本実施形態に係わる磁気軸受装置の断面構造図である。図中、10は電動モータ等の動力源から出力される回転トルクの供給を受けて高速回転する回転軸、20は回転軸10とともに回転する回転軸受、30はモータハウジングなどに固定される固定軸受である。固定軸受30は永久磁石から成る円柱状の固定部材であり、一方の端面には回転軸10のスラスト方向に平行な平面で切断したときの断面が放物線となるような凹陥部31が凹設されており、他方の端面には凹陥部31の頂部33に相当する部位から軸受内外を貫通する貫通孔35が貫穿されている。貫通孔35の内径は回転軸10の外径よりもやや大きい値になるよう切削加工されており、貫通孔35を通して回転軸10を挿通できるように設計されている。
【0017】
凹陥部31の内周面32はその断面が放物線となることからもわかるように、固定軸受30の端面をほぼ円錐状に刳り貫いた構造となっており、放物線の頂部33付近の断面形状は曲率が緩やかに変化する一方、頂部33から径方向にある程度離れたところでは断面形状の曲率が急激に変化し、さらに頂部33から径方向に離れた底部34付近では、断面形状の曲率変化が緩やかになるよう切削加工されている。一方、回転軸受20は永久磁石から構成された回転軸固定用の軸受部材であり、回転軸10とほぼ同じ内径で貫穿された貫通孔に回転軸10を挿貫し、図示しない動力源から供給される回転トルクによって、回転軸10とともに高速回転を行うよう構成されている。回転軸10には周方向に沿って溝11が形成されており、Oリング又はEリングなどの係止手段を用いて回転軸受20を回転軸10に係止することができる。
【0018】
回転軸受20は凹陥部31に嵌合し得る凸部を有する形状に加工されており、その外周面21は略円錐形状となっている。つまり、回転軸受20は回転軸10のスラスト方向に頂部が向く略円錐体である。外周面21の断面形状である放物線は頂部22付近での曲率が緩やかに変化する一方、頂部22から径方向にある程度離れたところでは断面形状の曲率が急激に変化し、さらに頂部22から径方向に離れた底部23付近では、断面形状の曲率変化が緩やかになるよう加工されている。
【0019】
回転軸受20と固定軸受30の極性の組み合わせとしては、同極同士が対向する第1の組み合わせと、異極同士が対向する第2の組み合わせがある。図1に示す構成は第1の組み合わせを示している。同図に示すように、固定軸受30の頂部33付近の磁極と底部34付近の磁極とは異極となるよう加工されており、回転軸受20の頂部22付近の磁極と底部23付近の磁極とは異極となるよう加工されている。また、固定軸受30の頂部33付近の磁極と回転軸受20の頂部22付近の磁極は同一の極性となるよう加工され、固定軸受30の底部34付近の磁極と回転軸受20の底部23付近の磁極は同一の極性となるよう加工されている。これらの磁極の組み合わせとして、頂部33付近及び頂部22付近の磁極をN極とし、かつ、底部34付近及び底部23付近の磁極をS極とする組み合わせ(図1に対応)と、頂部33付近及び頂部22付近の磁極をS極とし、かつ、底部34付近及び底部23付近の磁極をN極とする組み合わせ(図示せず)がある。
【0020】
図2は回転軸受20と固定軸受30の凹凸形状が嵌合するように微小な空隙50をおいて対向させたときの断面図である。微小空隙50において両者を対峙させると、磁気反発力の作用により回転軸10は非接触支承される。固定軸受30の内周面32と回転軸受20の外周面21は断面放物線状となるように略円錐形状に形成されているため、頂部33付近及び頂部22付近において、主にスラスト方向成分を有する磁気反発力が作用し、スラスト軸受として機能する一方で、底部34付近及び底部23付近において、主にラジアル方向成分を有する磁気反発力が作用し、ラジアル軸受として機能する。これにより、回転軸10のスラスト振動及びラジアル振動を抑制し、高精度な軸芯精度を確保できる。空隙50は回転軸受20,固定軸受30が互いに接触しないよう必要かつ十分な遊びが設定された上で回転軸10の自重を支承できる距離に設定されている。また、同極同士が対向する第1の組み合わせでは、固定軸受30の底部34の極性と、回転軸受20の頂部22の極性は異極性となるため、これらの間に吸引力が作用し、凹陥部31内に回転軸受20を挿入し易くなる。
【0021】
一方、異極同士が対向する第2の組み合わせにおいては、図3に示す構成となる。ここでは、頂部33と底部23をN極とし、頂部22と底部34をS極としている。もとより、頂部33と底部23をS極とし、頂部22と底部34をN極としてもよい。このような組み合わせにおいては、回転軸受20を凹陥部31内に挿入すると、頂部22が底部34付近に位置するときには、回転軸受20と固定軸受30の間に磁気反発力が作用するが、頂部22と頂部33とが極限まで近接すると、両者の間には磁気反発力が作用し始め、回転軸受20は非接触支承される。上述した第1の組み合わせにおける回転軸受20と固定軸受30の距離をD1とし(図2参照)、第2の組み合わせにおける回転軸受20と固定軸受30の距離をD2とすれば(図3参照)、D1>D2とすることができる。これにより、回転軸受20と固定軸受30を極限まで近接させた状態で非接触支承するときには、第2の組み合わせが好適であり、回転軸受20と固定軸受30をある程度の余裕をもたせた状態で非接触支承するときには、第1の組み合わせが好適であることが解る。
【0022】
このように、固定軸受30を断面放物線状の凹部材とする一方、回転軸受20を断面放物線状の凸部材とすることで、軸受装置を構成する凹凸部の対峙面積を大きくすることができるため、軸受装置のサイズをコンパクトにしつつ、回転軸10に作用する磁気反発力の総和をできるだけ大きくすることができ、精密小型電子機器の軸受装置に好適である。また、強力な磁気反発力によって高精度な軸芯精度を確保することができる。さらに、従来の軸受構造では、スラスト軸受とラジアル軸受とが各々設けられる構成が一般的であったが、本実施形態の構成によれば、単一の軸受構造でスラスト軸受及びラジアル軸受の機能を実現できるため、部品点数の削減及び製造コストの低減を図ることができるとともに、機械振動を抑制することができる。
【0023】
また、回転軸受20及び固定軸受30に永久磁石を使用することで、ほぼ半永久的に磁気軸受として機能するため、従来の磁気軸受のように電磁コイルに電力を供給する必要がない。また、磁気反発力を利用した非接触支承機構を採用することで、機械振動の低減及び回転部材と固定部材間の摺動による回転エネルギーの損失低減を図ることができる。尚、回転軸10にはOリング又はEリングなどの係止手段40が環装されており、磁気反発力の作用で回転軸受20がスラスト方向へ変位しないよう係止されている。
【0024】
図4乃至図6は、本発明の磁気軸受構造を電動モータに適用する例を示すものである。各図において、同一符号の部材は同一のものを示すものとし、その説明を省略する。図4に示す構成においは、電動モータ60は、回転軸受20と固定軸受30からなる磁気軸受装置70と、モータハウジング61に固定された固定子62と、係止手段40によって回転軸10とともに回転する回転子63を主要構成として備えている。固定子62はモータハウジング61の内周面に固着されており、回転軸10の固定子62に対峙する位置には回転子63が固定されている。回転軸10は電動モータ60の両端面を貫挿しており、モータ両側に回転トルクを伝達する両軸駆動の構成となっている。このため、磁気軸受装置70は電動モータ60の両端面に設けられている。
【0025】
これに対し、図5は片軸駆動の構成を示している。磁気軸受装置70は電動モータ60の両端面に設けられているが、回転軸10は一方の磁気軸受装置70を貫挿し、他方の磁気軸受装置70の固定軸受30で終端している。図6は片軸駆動の他の構成を示すものであり、回転軸10を常時接触支承する軸承部材80をモータハウジング61に設けたものである。このように、回転子63は磁気反発力によって非接触支承されるため、回転軸10と磁気軸受装置70の摩擦抵抗による機械損失の影響が受け難い構成となっている。機械損失を発生するベアリングとは異なり、経年劣化を抑制できるため、耐久性及び信頼性に優れた磁気軸受装置70を提供できる。
【0026】
尚、上記の説明では、回転軸受20、固定軸受30の断面形状を放物線状としたが、微小空隙50をおいて回転軸受20の凸部と固定軸受30の凹部とを嵌合させたときに前記凸部の頂部22付近において磁気反発力のスラスト方向成分が主成分となる一方、前記凸部の底部23付近において磁気反発力のラジアル方向成分が主成分となるような曲線であれば、特に限定されるものではない。このような形状として、例えば、断面半楕円状、断面U字状、断面半円状、テーパ形状などが望ましい。
【0027】
図7乃至図10に回転軸受20と固定軸受30の変形例を示す。ここで、図7は回転軸受20と固定軸受30の対峙面がテーパ形状となる場合の斜視図を示しており、図8はその断面図である。図9は回転軸受20と固定軸受30の対峙面の一部がテーパ形状となる場合の斜視図を示しており、図10はその断面図である。
【0028】
尚、上記の例では、回転軸受20を断面凸状とし、固定軸受30を断面凹状としたが、これとは逆に回転軸受20を断面凹状とし、固定軸受30を断面凸状としてもよい。つまり、上述した回転軸受20の形状と固定軸受30の形状を交換しても本発明の磁気軸受装置は成立する。
【0029】
本発明の磁気軸受装置は、電動自動車、電動車椅子、電動建設機械、電動福祉器具、電動ロボット、電動玩具、電動飛行機、電動精密機器、光学電動制御機器などの軸受に利用できる。具体的な応用例として、例えば、プラネタリギヤを構成するサンギヤの軸受などに使用することができる。プラネタリギヤは各種の動力系統に用いられているが、例えば、内燃機関と電動モータを動力源とするハイブリッド車両においては、エンジン出力を駆動輪とジェネレータに分配する動力分割機構として、プラネタリギヤが利用されており、本発明の磁気軸受装置をジェネレータの入力軸であるサンギヤに利用すれば、機械損失をできるだけ低減して、動力エネルギーを電気エネルギーに変換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気軸受装置の断面構造図である。
【図2】本発明の磁気軸受装置の断面構造図である。
【図3】本発明の磁気軸受装置の断面構造図である。
【図4】本発明の磁気軸受装置を適用した電動モータの断面図である。
【図5】本発明の磁気軸受装置を適用した電動モータの断面図である。
【図6】本発明の磁気軸受装置を適用した電動モータの断面図である。
【図7】本発明の回転軸受と固定軸受の変形例である。
【図8】図7の断面図である。
【図9】本発明の回転軸受と固定軸受の変形例である。
【図10】図9の断面図である。
【符号の説明】
10…回転軸 20…回転軸受 21…外周面 22…頂部 23…底部 30…固定軸受 31…凹陥部 32…内周面 33…頂部 34…底部 35…貫通孔 40…係止手段 50…空隙 60…電動モータ 70…磁気軸受装置
【発明の属する技術分野】
本発明は永久磁石の磁気反発力を利用して、固定軸受に対して回転軸を非接触支承する磁気軸受装置に関し、特に、軸芯精度を向上させるための改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、モータの回転軸などの軸受として、磁気反発力を利用して回転軸を非接触支承する磁気軸受が提案されている。特開平6−241229号公報(特許文献1)に開示されている磁気軸受は、同極同士が互いに向き合うように接合された2つの永久磁石からなるツイン磁石体を軸受固定部の内周面と回転軸の外周面とのそれぞれに同極同士がわずかな空隙をおいて且つスラスト方向にわずかにずらして対峙するように2組以上配置した構成となっている。かかる構成により、回転軸のスラスト方向に沿って複数の反発磁界点が生じるため、磁気反発力のスラスト方向成分により回転軸をスラスト方向へ付勢する作用が働き、軸端部にストッパを設けることでスラスト方向の位置決めを行うことができるとともに、スラスト方向に点在する複数の反発磁界点から生じる磁気反発力のラジアル方向成分の作用によって回転軸を安定的に支承し、軸芯精度を高めることができる。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−241229号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかし、回転軸の軸方向に沿ってツイン磁石体を配列すると、複数の反発磁界点から生じる強力な磁気反発力によって回転軸を安定的に支承することができるが、スラスト方向に沿ってツイン磁石体を配列する構造上、軸受装置が大型化するため、小型精密機械等の軸受装置に適するようサイズをコンパクト化する必要がある。
【0004】
そこで、本発明は軸受装置のサイズをコンパクト化するとともに、軸芯精度の高い磁気軸受装置を提供することを課題とする。さらに、本発明はラジアル軸受とスラスト軸受の機能を併有する磁気軸受装置を提案することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の磁気軸受装置は、回転軸に固定される回転軸受と、前記回転軸受を非接触支承する固定軸受を備える磁気軸受装置であって、前記回転軸受は、前記回転軸のスラスト方向に向けて凸部が形成された断面凸状の永久磁石から成り、前記固定軸受けは、前記凸部に嵌合し得る凹部が形成され、前記回転軸を貫挿するための貫通孔が前記凹部内に穿孔された断面凹状の永久磁石から成り、前記回転軸受の凸部が前記固定軸受の凹部に嵌合するように微小空隙をおいて対向させたときに前記回転軸受と固定軸受との間に作用する磁気反発力により前記回転軸を非接触支承する。
【0006】
かかる構成により、回転軸受と固定軸受の対峙面積を大きくすることで、磁気反発力を大きくできるため、磁気軸受装置のサイズをコンパクト化できる。
【0007】
好ましくは、前記回転軸のスラスト方向に平行な面で前記回転軸受を切断したときの切断面形状は、微小空隙をおいて前記回転軸受の凸部が前記固定軸受の凹部に嵌合するように対向させたとき、前記凸部の頂部付近において磁気反発力のスラスト方向成分が主成分となる一方、前記凸部の底部付近において磁気反発力のラジアル方向成分が主成分となるような曲線である。
【0008】
かかる構成により、単一の軸受でラジアル軸受とスラスト軸受の機能を実現できるため、軸芯精度を高めることができる。
【0009】
好ましくは、前記回転軸のスラスト方向に平行な面で前記回転軸受を切断したときの切断面形状と、前記面で前記固定軸を切断したときの切断面形状とは相似形である。
【0010】
かかる構成により、回転軸受と固定軸受の空隙をできるだけ微小なものとし、強力な磁気反発力を得ることができる。
【0011】
好ましくは、前記回転軸のスラスト方向に平行な面で前記回転軸受を切断したときの切断面の曲線は放物線である。
【0012】
前記切断面の曲線形状を放物線とすることで、微小空隙をおいて前記回転軸受の凸部が前記固定軸受の凹部に嵌合するように対向させたとき、前記凸部の頂部付近において磁気反発力のスラスト方向成分が主成分となる一方、前記凸部の底部付近において磁気反発力のラジアル方向成分が主成分とすることができる。このような断面を得るには、前記切断面形状を断面U字状、若しくは断面半円形状としてもよい。
【0013】
また、回転軸受と固定軸受は異極同士が対向するように組み合わされる場合には、固定軸受と回転軸受が極限までに近接すると、両者の間には磁気反発力が作用するため、非常に近接させた状態で回転軸受を非接触支承できる。
【0014】
また、回転軸受と固定軸受は同極同士が対向するように組み合わされる場合には、固定軸受と回転軸受との距離をある程度の余裕をもたせた状態で回転軸受を非接触支承できる。
【0015】
尚、本発明の磁気軸受装置は、上述した回転軸受と固定軸受の凹凸関係を逆にしても成立する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、各図を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は本実施形態に係わる磁気軸受装置の断面構造図である。図中、10は電動モータ等の動力源から出力される回転トルクの供給を受けて高速回転する回転軸、20は回転軸10とともに回転する回転軸受、30はモータハウジングなどに固定される固定軸受である。固定軸受30は永久磁石から成る円柱状の固定部材であり、一方の端面には回転軸10のスラスト方向に平行な平面で切断したときの断面が放物線となるような凹陥部31が凹設されており、他方の端面には凹陥部31の頂部33に相当する部位から軸受内外を貫通する貫通孔35が貫穿されている。貫通孔35の内径は回転軸10の外径よりもやや大きい値になるよう切削加工されており、貫通孔35を通して回転軸10を挿通できるように設計されている。
【0017】
凹陥部31の内周面32はその断面が放物線となることからもわかるように、固定軸受30の端面をほぼ円錐状に刳り貫いた構造となっており、放物線の頂部33付近の断面形状は曲率が緩やかに変化する一方、頂部33から径方向にある程度離れたところでは断面形状の曲率が急激に変化し、さらに頂部33から径方向に離れた底部34付近では、断面形状の曲率変化が緩やかになるよう切削加工されている。一方、回転軸受20は永久磁石から構成された回転軸固定用の軸受部材であり、回転軸10とほぼ同じ内径で貫穿された貫通孔に回転軸10を挿貫し、図示しない動力源から供給される回転トルクによって、回転軸10とともに高速回転を行うよう構成されている。回転軸10には周方向に沿って溝11が形成されており、Oリング又はEリングなどの係止手段を用いて回転軸受20を回転軸10に係止することができる。
【0018】
回転軸受20は凹陥部31に嵌合し得る凸部を有する形状に加工されており、その外周面21は略円錐形状となっている。つまり、回転軸受20は回転軸10のスラスト方向に頂部が向く略円錐体である。外周面21の断面形状である放物線は頂部22付近での曲率が緩やかに変化する一方、頂部22から径方向にある程度離れたところでは断面形状の曲率が急激に変化し、さらに頂部22から径方向に離れた底部23付近では、断面形状の曲率変化が緩やかになるよう加工されている。
【0019】
回転軸受20と固定軸受30の極性の組み合わせとしては、同極同士が対向する第1の組み合わせと、異極同士が対向する第2の組み合わせがある。図1に示す構成は第1の組み合わせを示している。同図に示すように、固定軸受30の頂部33付近の磁極と底部34付近の磁極とは異極となるよう加工されており、回転軸受20の頂部22付近の磁極と底部23付近の磁極とは異極となるよう加工されている。また、固定軸受30の頂部33付近の磁極と回転軸受20の頂部22付近の磁極は同一の極性となるよう加工され、固定軸受30の底部34付近の磁極と回転軸受20の底部23付近の磁極は同一の極性となるよう加工されている。これらの磁極の組み合わせとして、頂部33付近及び頂部22付近の磁極をN極とし、かつ、底部34付近及び底部23付近の磁極をS極とする組み合わせ(図1に対応)と、頂部33付近及び頂部22付近の磁極をS極とし、かつ、底部34付近及び底部23付近の磁極をN極とする組み合わせ(図示せず)がある。
【0020】
図2は回転軸受20と固定軸受30の凹凸形状が嵌合するように微小な空隙50をおいて対向させたときの断面図である。微小空隙50において両者を対峙させると、磁気反発力の作用により回転軸10は非接触支承される。固定軸受30の内周面32と回転軸受20の外周面21は断面放物線状となるように略円錐形状に形成されているため、頂部33付近及び頂部22付近において、主にスラスト方向成分を有する磁気反発力が作用し、スラスト軸受として機能する一方で、底部34付近及び底部23付近において、主にラジアル方向成分を有する磁気反発力が作用し、ラジアル軸受として機能する。これにより、回転軸10のスラスト振動及びラジアル振動を抑制し、高精度な軸芯精度を確保できる。空隙50は回転軸受20,固定軸受30が互いに接触しないよう必要かつ十分な遊びが設定された上で回転軸10の自重を支承できる距離に設定されている。また、同極同士が対向する第1の組み合わせでは、固定軸受30の底部34の極性と、回転軸受20の頂部22の極性は異極性となるため、これらの間に吸引力が作用し、凹陥部31内に回転軸受20を挿入し易くなる。
【0021】
一方、異極同士が対向する第2の組み合わせにおいては、図3に示す構成となる。ここでは、頂部33と底部23をN極とし、頂部22と底部34をS極としている。もとより、頂部33と底部23をS極とし、頂部22と底部34をN極としてもよい。このような組み合わせにおいては、回転軸受20を凹陥部31内に挿入すると、頂部22が底部34付近に位置するときには、回転軸受20と固定軸受30の間に磁気反発力が作用するが、頂部22と頂部33とが極限まで近接すると、両者の間には磁気反発力が作用し始め、回転軸受20は非接触支承される。上述した第1の組み合わせにおける回転軸受20と固定軸受30の距離をD1とし(図2参照)、第2の組み合わせにおける回転軸受20と固定軸受30の距離をD2とすれば(図3参照)、D1>D2とすることができる。これにより、回転軸受20と固定軸受30を極限まで近接させた状態で非接触支承するときには、第2の組み合わせが好適であり、回転軸受20と固定軸受30をある程度の余裕をもたせた状態で非接触支承するときには、第1の組み合わせが好適であることが解る。
【0022】
このように、固定軸受30を断面放物線状の凹部材とする一方、回転軸受20を断面放物線状の凸部材とすることで、軸受装置を構成する凹凸部の対峙面積を大きくすることができるため、軸受装置のサイズをコンパクトにしつつ、回転軸10に作用する磁気反発力の総和をできるだけ大きくすることができ、精密小型電子機器の軸受装置に好適である。また、強力な磁気反発力によって高精度な軸芯精度を確保することができる。さらに、従来の軸受構造では、スラスト軸受とラジアル軸受とが各々設けられる構成が一般的であったが、本実施形態の構成によれば、単一の軸受構造でスラスト軸受及びラジアル軸受の機能を実現できるため、部品点数の削減及び製造コストの低減を図ることができるとともに、機械振動を抑制することができる。
【0023】
また、回転軸受20及び固定軸受30に永久磁石を使用することで、ほぼ半永久的に磁気軸受として機能するため、従来の磁気軸受のように電磁コイルに電力を供給する必要がない。また、磁気反発力を利用した非接触支承機構を採用することで、機械振動の低減及び回転部材と固定部材間の摺動による回転エネルギーの損失低減を図ることができる。尚、回転軸10にはOリング又はEリングなどの係止手段40が環装されており、磁気反発力の作用で回転軸受20がスラスト方向へ変位しないよう係止されている。
【0024】
図4乃至図6は、本発明の磁気軸受構造を電動モータに適用する例を示すものである。各図において、同一符号の部材は同一のものを示すものとし、その説明を省略する。図4に示す構成においは、電動モータ60は、回転軸受20と固定軸受30からなる磁気軸受装置70と、モータハウジング61に固定された固定子62と、係止手段40によって回転軸10とともに回転する回転子63を主要構成として備えている。固定子62はモータハウジング61の内周面に固着されており、回転軸10の固定子62に対峙する位置には回転子63が固定されている。回転軸10は電動モータ60の両端面を貫挿しており、モータ両側に回転トルクを伝達する両軸駆動の構成となっている。このため、磁気軸受装置70は電動モータ60の両端面に設けられている。
【0025】
これに対し、図5は片軸駆動の構成を示している。磁気軸受装置70は電動モータ60の両端面に設けられているが、回転軸10は一方の磁気軸受装置70を貫挿し、他方の磁気軸受装置70の固定軸受30で終端している。図6は片軸駆動の他の構成を示すものであり、回転軸10を常時接触支承する軸承部材80をモータハウジング61に設けたものである。このように、回転子63は磁気反発力によって非接触支承されるため、回転軸10と磁気軸受装置70の摩擦抵抗による機械損失の影響が受け難い構成となっている。機械損失を発生するベアリングとは異なり、経年劣化を抑制できるため、耐久性及び信頼性に優れた磁気軸受装置70を提供できる。
【0026】
尚、上記の説明では、回転軸受20、固定軸受30の断面形状を放物線状としたが、微小空隙50をおいて回転軸受20の凸部と固定軸受30の凹部とを嵌合させたときに前記凸部の頂部22付近において磁気反発力のスラスト方向成分が主成分となる一方、前記凸部の底部23付近において磁気反発力のラジアル方向成分が主成分となるような曲線であれば、特に限定されるものではない。このような形状として、例えば、断面半楕円状、断面U字状、断面半円状、テーパ形状などが望ましい。
【0027】
図7乃至図10に回転軸受20と固定軸受30の変形例を示す。ここで、図7は回転軸受20と固定軸受30の対峙面がテーパ形状となる場合の斜視図を示しており、図8はその断面図である。図9は回転軸受20と固定軸受30の対峙面の一部がテーパ形状となる場合の斜視図を示しており、図10はその断面図である。
【0028】
尚、上記の例では、回転軸受20を断面凸状とし、固定軸受30を断面凹状としたが、これとは逆に回転軸受20を断面凹状とし、固定軸受30を断面凸状としてもよい。つまり、上述した回転軸受20の形状と固定軸受30の形状を交換しても本発明の磁気軸受装置は成立する。
【0029】
本発明の磁気軸受装置は、電動自動車、電動車椅子、電動建設機械、電動福祉器具、電動ロボット、電動玩具、電動飛行機、電動精密機器、光学電動制御機器などの軸受に利用できる。具体的な応用例として、例えば、プラネタリギヤを構成するサンギヤの軸受などに使用することができる。プラネタリギヤは各種の動力系統に用いられているが、例えば、内燃機関と電動モータを動力源とするハイブリッド車両においては、エンジン出力を駆動輪とジェネレータに分配する動力分割機構として、プラネタリギヤが利用されており、本発明の磁気軸受装置をジェネレータの入力軸であるサンギヤに利用すれば、機械損失をできるだけ低減して、動力エネルギーを電気エネルギーに変換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気軸受装置の断面構造図である。
【図2】本発明の磁気軸受装置の断面構造図である。
【図3】本発明の磁気軸受装置の断面構造図である。
【図4】本発明の磁気軸受装置を適用した電動モータの断面図である。
【図5】本発明の磁気軸受装置を適用した電動モータの断面図である。
【図6】本発明の磁気軸受装置を適用した電動モータの断面図である。
【図7】本発明の回転軸受と固定軸受の変形例である。
【図8】図7の断面図である。
【図9】本発明の回転軸受と固定軸受の変形例である。
【図10】図9の断面図である。
【符号の説明】
10…回転軸 20…回転軸受 21…外周面 22…頂部 23…底部 30…固定軸受 31…凹陥部 32…内周面 33…頂部 34…底部 35…貫通孔 40…係止手段 50…空隙 60…電動モータ 70…磁気軸受装置
Claims (10)
- 回転軸に固定される回転軸受と、前記回転軸受を非接触支承する固定軸受を備える磁気軸受装置であって、
前記回転軸受は、前記回転軸のスラスト方向に向けて凸部が形成された断面凸状の永久磁石から成り、
前記固定軸受けは、前記凸部に嵌合し得る凹部が形成され、前記回転軸を貫挿するための貫通孔が前記凹部内に穿孔された断面凹状の永久磁石から成り、
前記回転軸受の凸部が前記固定軸受の凹部に嵌合するように微小空隙をおいて対向させたときに前記回転軸受と固定軸受との間に作用する磁気反発力により前記回転軸を非接触支承する、磁気軸受装置。 - 前記回転軸のスラスト方向に平行な面で前記回転軸受を切断したときの切断面形状は、前記回転軸受の凸部が前記固定軸受の凹部に嵌合するように微小空隙をおいて対向させたときに、前記凸部の頂部付近において磁気反発力のスラスト方向成分が主成分となる一方、前記凸部の底部付近において磁気反発力のラジアル方向成分が主成分となるような曲線形状である、請求項1に記載の磁気軸受装置。
- 前記回転軸のスラスト方向に平行な面で前記回転軸受を切断したときの切断面形状と、前記面で前記固定軸を切断したときの切断面形状とは相似形である、請求項1又は請求項2に記載の磁気軸受装置。
- 回転軸に固定される回転軸受と、前記回転軸受を非接触支承する固定軸受を備える磁気軸受装置であって、
前記回転軸受は、前記回転軸のスラスト方向に向けて凹部が形成された断面凹状の永久磁石から成り、
前記固定軸受けは、前記凹部に嵌合し得る凸部が形成され、前記回転軸を貫挿するための貫通孔が前記凸部に穿孔された断面凸状の永久磁石から成り、
前記回転軸受の凹部が前記固定軸受の凸部に嵌合するように微小空隙をおいて対向させたときに前記回転軸受と固定軸受との間に作用する磁気反発力により前記回転軸を非接触支承する、磁気軸受装置。 - 前記回転軸のスラスト方向に平行な面で前記回転軸受を切断したときの切断面形状は、前記回転軸受の凹部が前記固定軸受の凸部に嵌合するように微小空隙をおいて対向させたとき、前記凸部の頂部付近において磁気反発力のスラスト方向成分が主成分となる一方、前記凸部の底部付近において磁気反発力のラジアル方向成分が主成分となるような曲線形状である、請求項4に記載の磁気軸受装置。
- 前記回転軸のスラスト方向に平行な面で前記回転軸受を切断したときの切断面形状と、前記面で前記固定軸を切断したときの切断面形状とは相似形である、請求項4又は請求項5に記載の磁気軸受装置。
- 前記曲線形状は放物線である、請求項2又は請求項5に記載の磁気軸受装置。
- 前記断面形状は断面U字状、若しくは断面半円形状である、請求項2又は請求項5に記載の磁気軸受装置。
- 前記回転軸受と前記固定軸受は異極同士が対向するように組み合わされている、請求項1乃至請求項8のうち何れか1項に記載の磁気軸受装置。
- 前記回転軸受と前記固定軸受は同極同士が対向するように組み合わされている、請求項1乃至請求項8のうち何れか1項に記載の磁気軸受装置。
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