JP2004150450A - ハイブリッド電気自動車の変速制御装置 - Google Patents

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達雄 木内
Nobuhide Shiga
信秀 志賀
Ikuo Kaneko
育夫 金子
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Abstract

【課題】本発明は、変速時間の短縮化を図りつつ、シンクロ機構の負担を軽減した変速が行えるハイブリッド電気自動車の変速制御装置を提供することにある。
【解決手段】本発明の変速制御装置は、変速が要と判断されたとき、自動クラッチ装置2を接続状態に維持したまま、自動変速機4へ入力される伝達トルクを減少させて、自動変速機4をニュートラルに切換え、モータ装置3によりエンジン1の回転数を目標変速段の変速比に応じた回転数域に変更させてから、自動変速機4を目標変速段へ切換える制御を行うことで、自動クラッチ装置2が接続状態のまま、目標変速段の変速が行われるようにして、自動変速機4の変速時間の短縮化を図りつつシンクロ機構の負担が軽減されるようにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンに、自動クラッチ装置、モータ装置、自動変速機を接続して構成される動力部の変速制御を行うハイブリッド電気自動車の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トラックに用いられる自動変速機は、高負荷に耐えるよう、またコストの抑制のため、マニュアル変速機(シンクロ機構で同期を行う常時噛合い式の歯車機構をもつ変速構造)に、変速段の切換えを行わせる電気式や油圧式のアクチュエータを組合わせた自動変速機、いわゆる自動マニュアル変速機が用いられる例が見られる。
【0003】
ところで、パラレル方式のハイブリッド電気自動車は一般に変速機が組付くが、コストの抑制のため、できるだけ既存の機器を利用するべく、エンジンに、自動クラッチ、モータ装置、先の自動マニュアル変速機を組合わせた動力部を採用して、トラックの運転状態に応じて適宜に変速が行われる構造にしている例が見られる。
【0004】
こうしたトラック用のハイブリッド電気自動車には、シンクロ機構の負担を軽減するために、自動マニュアル変速機で行われる変速の際、走行のアシストをするモータ装置を用いて、入力側の回転速度を適正にすることが行われている。これは、例えばエンジン直後に自動クラッチ装置を設け、この自動クラッチ装置の後に、モータ装置、自動マニュアル変速機を設けて構成される動力部を用い、変速の際、クラッチ装置とモータ装置とを併用する。すなわち、自動クラッチ装置でエンジンと自動マニュアル変速機とを切り離した状態から、モータ装置の出力で入力側を目標変速段の変速比に応じた回転数に強制的に変更させた後、目標変速段のギヤ入りを行い、その後、自動クラッチ装置でエンジンと自動マニュアル変速機との接続を復帰させるという、シンクロ機構の負担が少なくてすむ変速制御で行われる。詳しくは、例えばトラックがエンジンの動力だけで走行中(エンジンの動力が自動クラッチ装置を通じて自動マニュアル変速機へ伝達)、例えば2速から3速などシフトアップや3速から2速などシフトダウンの変速指示が入ると、制御部の指示により、始め自動クラッチ装置を切断して、自動マニュアル変速機へ入力されるトルクを断ってから、現在の変速段からニュートラルへ切換え、その後、モータ装置で、自動マニュアル変速機の入力側を目標変速段の変速比に応じた回転数に変更してから、目標変速段となるシフトアップやシフトダウン先の変速段のギヤへ切換え、その後、自動クラッチ装置を再び接続する(例えば特許文献1を参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−120602号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動マニュアル変速機での変速は、不快感を与えないためにも、できる限り短い時間で変速ショック無く行われることが望ましい。
【0007】
ところが、上記した変速制御によると、確かにモータ装置による入力側の回転数制御により、シンクロ機構の負担を抑えられるものの、自動クラッチ装置が作動(始めの断作動、終わりの接作動)することが求められるために、変速開始から変速終了までの時間、すなわち変速時間が長くなりがちである。
【0008】
そこで、本発明の目的は、変速時間の短縮化を図りつつ、シンクロ機構の負担を軽減した変速が行えるハイブリッド電気自動車の変速制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、変速制御手段が、変速が要と判断されたとき、自動クラッチ装置を接続状態に維持したまま、自動変速機へ入力される伝達トルクを減少させて、自動変速機をニュートラルに切換え、その後、モータ装置によりエンジンの回転数を目標変速段の変速比に応じた回転数域に変更させてから、自動変速機を目標変速段へ切換える制御を行うようにしたことにある。
【0010】
これにより、自動変速機で行われる変速は、自動クラッチ装置を接続した状態まま行われる。つまり、変速の開始から終了まで、自動クラッチ装置の切断や接続の作動を必要としない。それ故、変速に費やす時間は短縮される。むろん、変速の際は、自動変速機の入力側の回転数が、モータ装置により目標変速段の変速比に応じた回転数域に合わさるから、シンクロ機構の負担も軽減される。しかも、自動クラッチ装置は、変速終了までも接続状態に維持されるから、エンジンと自動変速機との間における同期も良好となる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、上記目的に加え、さらにスムーズな発進が行えるよう、停止からの発進状態であると判断されたとき、自動クラッチ装置を断状態にしモータ装置を動力とした走行モードを実行する手段を設けて、発進はモータ装置の動力で行われるようにした。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1および図2に示す一実施形態にもとづいて説明する。
【0013】
図1はハイブリッド電気自動車、例えばトラック用のパラレル式ハイブリッド電気自動車における変速制御装置の概略構成を示している。同図中1はトラックの走行用(車両駆動用)に用いられるエンジン、例えばディーゼルエンジン(以下、単にエンジンという)、2は自動クラッチ装置(例えば乾式単板クラッチ2aをアクチュエータ2bで接・断する構成)、3はモータ装置、例えばロータ3aとステータ3bとを組合わせて構成されるモータ・発電機(駆動力を発生するモータ機能、電力を発生する発電機能の双方を有するもの)、4は自動変速機、例えば常時噛合い式歯車変速機構4aを有して構成される自動マニュアル変速機を示している。
【0014】
ここで、歯車変速機構4aは、マニュアル変速機構の要素となる、例えばインプットシャフト6、カウンタシャフト7、インプットシャフト6からカウンタシャフト7へ回転を導く一対の中継ギヤ8、カウンタシャフト7と並行なアウトプットシャフト9、カウンタシャフト7とアウトプットシャフト9間に配設された変速段毎のギヤ比で常時噛合う複数対の変段ギヤ10a〜10d(なお、片側のギヤ、例えばアウトプットシャフト側のギヤはフリー)、アウトプットシャフト9と変速ギヤ10a〜10d(フリーなギヤ)間の周速を同期させるシンクロ機構、例えばシンクロスリーブ(図示しない)を有して構成される同期噛合機構11a,11bを有している。そして、各同期噛合機構11a,11bには、自動化の要素となる、同期噛合機構11a,11bの各シンクロスリーブを操作するアクチュータ12が組合わせてある。つまり、自動マニュアル変速機は、マニュアル変速機構の構造をそのまま流用して、外部からの信号で変速が行える構造にしてある。
【0015】
エンジン1の出力部1aには、上記自動クラッチ装置2、上記モータ・発電機3、上記自動マニュアル変速機4が順に接続してある。これで、動力部14を構成している。この動力部14により、エンジン1の出力部1aから出力された駆動力が、自動クラッチ装置2、ロータ3a、インプットシャフト6、歯車変速機構4aを経由する動力伝達路を通じて、またモータ装置3から出力された駆動力が、インプットシャフト6、歯車変速機構4aを経由する動力伝達路を通じて、自動マニュアル変速機4のアウトプットシャフト9から出力されるようにしてある。この動力部14の出力部、すなわちアウトプットシャフト9が、動力伝達部材、例えばプロぺラシャフトやデファレンシャル(いずれも図示しない)を介して、トラックの駆動輪(図示しない)に接続される。つまり、車両は、エンジン1やモータとして機能するモータ・発電機3からの動力で走行が行われるようになる。
【0016】
動力部14には制御機器が接続してある。例えばエンジン1には、エンジン1の運転を制御するエンジン制御ユニット16が接続され、自動クラッチ装置2には、切断・接続を制御するクラッチ制御ユニット17が接続され、モータ・発電機3には、モータ動作を制御するモータ制御ユニット18が接続され、自動マニュアル変速機4には、ギヤ切換えを制御する変速制御ユニット19が接続してある。また各制御ユニット16〜19は、通信機能を有する車両制御統括ユニット20(いずれも例えばマイクロコンピュータおよびその周辺機器で構成される:以下、単に統括ユニット20という)に接続されていて、各制御ユニット16〜19を統合的に制御する構成としてある。
【0017】
この統括ユニット20には、マニュアル操作を可能した自動変速用の変速操作装置21が接続されている。同装置21には、例えばチェンジレバー21aの操作でR(リバース),N(ニュートラル),D(ドライブ)など自動変速ポジションを選択したり、チェンジレバー21aをシフトアップ(+)やシフトダウン(−)へシフト操作することによってマニュアル操作でシフトアップ操作やシフトダウン操作が行える構造が用いてある。さらに統括ユニット20には、自動マニュアル変速機4のアウトプットシャフト9の回転数(変速機の出力回転数)を検出する回転数センサ22、アクセルペダル23の開度を検出するアクセル開度センサ24、ブレーキペダル25によるブレーキ操作の有無を検出するブレーキセンサ26、車速を検出する車速センサ(図示しない)などが接続してある。
【0018】
この統括ユニット20には、車両の運転状態(アクセル開度や車速などで検出)に応じてエンジン1を制御する機能の他に、車両の運転状態に応じて自動マニュアル変速機4を変速制御したり、変速操作装置21のシフト操作で自動マニュアル変速機4を変速制御したりする機能が設定してある。そして、この自動マニュアル変速機4の変速制御には、自動クラッチ装置2を接続した状態のまま変速を行わせる制御が用いてある。この制御は、以下のような機能で構成してある。
【0019】
すなわち、・車両の運転状態を表わす、例えば統括ユニット20に設定してある変速マップ(例えばアクセル開度および車速をパラメータとしたマップ)やチェンジレバー21aのポジションから、車両の走行中(エンジン1だけの走行やエンジン1とモータ・発電機とを併用した走行など)、変速が必要であるかを判断する機能。
【0020】
・変速が要のときは、自動クラッチ装置2を接続状態に維持する機能。
【0021】
・該接続状態を保ったまま、自動マニュアル変速機4へ入力される伝達トルクを減少させる機能、具体的にはエンジン1の動力だけで走行しているときは、例えば瞬間的に現在の燃料噴射量を低下させ、エンジン1とモータ・発電機3との動力で走行しているときは、例えば瞬間的に現在の燃料噴射量を減少、モータの通電を減少させる機能。
【0022】
・続いて、アクチュエータ12により、同期噛合機構のシンクロスリーブを、動力伝達が行われないニュートラル位置へ導き、現在の変速段のギヤ噛合いを解除させる機能(ニュートラルへ切換える手段)。
【0023】
・続いて、モータ・発電機3により、自動マニュアル変速機4の入力側を、エンジン1につながったまま目標変速段の変速比に応じた回転数に強制的に変更させる機能(変速比に応じた回転数に変更させる手段)。
【0024】
・続いて、アクチュエータ12により、目標変速段のギヤの噛合いを行い、目標変速段のギヤに切換える機能(目標変速段へ切換える手段)。
【0025】
・続いて、走行の動力源となるエンジン1(エンジン走行の場合)、やエンジン1およびモータ・発電機3(エンジン1とモータとを併用した走行の場合)を復帰、すなわち再び車両の運転状態に応じた制御に復帰させる機能。
【0026】
この他、統括ユニット20には、モータ走行で発進を行わせるモードが設定されている。同モードは、車両停止状態(ブレーキ:オン,車速がゼロ)から発進状態(ブレーキ:オフ、アクセル:オン)に変わると、例えば自動マニュアル変速機4を発進に適したギヤに定めた状態から、自動クラッチ装置2を断状態、モータ・発電機3(モータとしての機能)をアクセル開度にしたがい作動させる機能と、その後、エンジン1の回転数とモータ・発電機3との回転数を合わせつつ自動クラッチ装置2を接続させる機能とを有して構成してある。なお、エンジン1が始動していないときは、自動クラッチ装置3が接続状態となるまでに始動。
【0027】
なお、統括ユニット20には、車両の減速時、モータ・発電機3を発電機として機能させて、減速エネルギーを回収する回生する回生モードも設定してある。
【0028】
つぎに、このように構成されたハイブリッド電気自動車の変速制御装置の作用について説明する。
【0029】
今、車両が停止状態から発進状態になるとする。この状態は、車両停止となる車速がゼロ、ブレーキペダル25が踏込まれた状態から、ブレーキペダル25が解除されてアクセルペダル23が踏込まれる状態である。
【0030】
すると、統括ユニット20の指令により、クラッチ装置2は、クラッチ制御ユニット17を通じて「断」に制御される。自動マニュアル変速機4は、変速制御ユニット19を通じて、発進に適した変速段に設定される。この状態からモータ・発電機3が、モータ制御ユニット18の指示によりモータとして作動する。これにより、モータ・発電機3から発生した動力は、インプットシャフト6、自動マニュアル変速機4の歯車変速機構4a、プロペラシャフト(図示しない)、デファレンシャル(図示しない)を経て、駆動輪(図示しない)へ伝わり、トラックを発進させる。この間、エンジン1は始動している。そして、モータ出力による単独走行中、統括ユニット20の指令により、エンジン1の回転数とモータ・発電機3の回転数とを合せつつ、クラッチ装置2を「接」にする。すると、エンジン1からの動力も伝わり、エンジン1とモータ・発電機3とを併用した走行が行われる。続いて、モータ・発電機3の作動が停止(出力:ゼロ)となり、エンジン1から出力された動力だけが、クラッチ装置2を通じて、自動マニュアル変速機4のインプットシャフト6へ伝わり、エンジン出力による走行に切換わり、走行を続ける。そして、随時、車両の運転状態に応じて、モータ・発電機3が作動して、エンジン1をアシストし、エンジン1とモータ・発電機3とを併用した走行を行う。
【0031】
こうした走行中、変速マップにより変速指令が出力されたり(Dレンジにチェンジレバー21aがシフトされて自動変速される場合)、チェンジレバー21aのレバー操作によるシフト(シフトアップやシフトダウン)で変速指令(マニュアル操作で変速される場合)が出力されると、自動マニュアル変速機4は、クラッチ装置2が「接」のまま、変速マップやレバー操作で指示された目標変速段へ変速が行われる。
【0032】
この変速制御のフローチャートが図2に示されている。なお、図2は、エンジン1とモータ・発電機3とを併用して走行しているときの変速状況である。
【0033】
このフローチャートを参照して変速制御を説明すると、まず、現在、噛合っている変速段の同期噛合機構11a(あるいは11b)における噛合いを解く。
【0034】
このときには統括ユニット20は、まず、ステップS1に示されるようにエンジン1、モータ・発電機3のモータトルクを低下させる制御を行う。具体的には、まず、例えば現在のエンジン回転数、モータ回転数から、インプットシャフト6へ加わるトルクをゼロにするトルク指示範囲(指示値)を算出する。ついで、エンジン制御ユニット16やモータ制御ユニット18へ指示して、設定された指示範囲にしたがいエンジントルクやモータトルクになるよう、例えばエンジン1の燃料噴射量を減少、モータ・発電機3の通電を減少させる。つまり、自動マニュアル変速機4のインプットシャフト6へ伝達されるトルクをゼロ(減少)にさせる。続いて、ステップS2に示されるようにエンジントルク、モータトルクが指示範囲になることが確認されると、統括ユニット20は、噛合っている同期噛合機構11a(あるいは11b)が、外れやすい状態になったと判断して、ステップS3に示されるように変速制御ユニット19に対して、ニュートラルへシフトする指示を行う。具体的には、アクチュエータ12の作動により、シンクロスリーブをニュートラル地点まで変位させる。そして、ステップS4に示されるようにシフトストローク値からニュートラル地点まで変位されたことが確認されると、現在の噛合っている同期噛合機構11a(あるいは11b)が解けたと判断する。これにより、自動マニュアル変速機4の動力伝達路は、例えばカウンタシャフト7とアウトプットシャフト9との間を境に上流側と下流側とが切り離される。
【0035】
続いて、モータ制御ユニット18へ指示して、ステップS5に示されるように入力側を変速すべく目標変速段の変速比に応じた回転数に変更する制御を行う。具体的には、まず、例えば自動マニュアル変速機4のアウトプットシャフト9の回転数に基づく目標変速段の変速比から、変速に適した入力側の回転数範囲(指示値)を算出する。この回転数範囲は、シフトアップの場合、目標変速段の変速比分、現在の入力側の回転数より低く、シフトダウンの場合、目標変速段の変速比分、現在の入力側の回転数より高い値を示す。ついで、モータ・発電機3は、モータとして機能して、インプットシャフト6を上記回転数範囲なる指示値まで回転させる。これにより、インプットシャフト6の回転数は、強制的に、エンジン1とつながった状態のまま、目標変速段の変速に適した回転数へ変更される。
【0036】
ついで、ステップS6に示されるようにモータ回転数が指示した回転数範囲と同じになるまでモータ・発電機3が作動すると、統括ユニット20は、入力側が、出力側とほぼ同期する回転数に達したと判断して、ステップS7に示されるように変速制御ユニット19へ目標変速段のギヤ入れを指示する。すると、アクチュエータ12の作動により、目標変速段に対応した同期噛合機構11a(あるいは11b)のシンクロスリーブが、変速すべきギヤの噛合い地点へ変位する。そして、ステップS8に示されるようにシンクロスリーブが所定の指示値まで変位すると、目標変速段のギヤ入れが終える。
【0037】
続いて、統括ユニット20は、ステップS8に示されるように車両の運転状態に応じたエンジントルク、モータトルクを復帰させるよう、エンジン制御ユニット16、モータ制御ユニット18へ指示をする。すると、まず、例えば自動マニュアル変速機4のアウトプットシャフト9の回転数およびアクセル開度などから、復帰に必要なエンジン1の燃料噴射量やモータトルク値の算出が行われる。そして、ステップS10に示されるようにこの燃料噴射量、モータトルク値(指示値)にしたがって、エンジントルクやモータトルクが復帰されることにより、変速制御を終える。
【0038】
なお、エンジン1のみで走行中の変速は、上記したエンジン1とモータとを併用して走行している場合とは、変速ギヤの噛合いを解くとき、エンジン1のトルクだけを低下させる制御を行い、目標変速段の変速ギヤに復帰するとき、エンジン1のトルクだけを復帰させる制御を行う点が違うだけで、モータ出力で強制的に入力側の回転数を出力側の回転数に同期させようとする点は同じである。
【0039】
かくして、自動マニュアル変速機4で行われる変速は、変速の開始から終了まで、自動クラッチ装置2を「接」にした状態のままで行われる。
【0040】
したがって、自動マニュアル変速機4で行われる変速は、自動クラッチ装置2の切断や接続の作動は不要となり、その分、変速時間が短縮できる。しかも、変速の際は、モータ出力によって、自動マニュアル変速4の入力側の回転数が目標変速段の変速比に応じた回転数に合わせられるから、同期噛合機構11a,11bを構成しているシンクロ機構の負担も少なくてすみ、ハイブリッド自動車における変速時間の短縮化とシンクロ機構の負担軽減とが両立できる。しかも、自動クラッチ装置2は、変速終了までも接続状態に維持されるために、エンジン1と自動マニュアル変速機4との間における同期も良好に行われ、最後まで変速はスムーズである。
【0041】
また発進は、自動クラッチ装置2を「断」にしてモータ出力だけで行うので、スムーズな発進が得られる。特にモータ発進後、エンジン回転数とモータ回転数とを合わせてからクラッチ装置2を「接」すると、良好な加速を得ることができる。また動力部14には、モータトルクが、直接、駆動輪へ伝達されるのではなく、自動マニュアル変速機4を通じて駆動輪へ伝達される構成が用いてあるので、モータ・発電機3には、大トルクを必要としない小型の機器が利用でき、コストの点にも優れる。
【0042】
なお、本発明は上述した一実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施しても構わない。例えば一実施形態では、通信機能で、個別の制御ユニットと統括ユニットを接続して、互いに制御信号をやりとりする制御系を挙げたが、これに限らず、同一のコントローラで各機器を制御する制御系でもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の発明によれば、モータ出力により、自動クラッチ装置が接続状態のまま、自動変速機の入力側の回転数を変速比に応じた回転数域に合わせつつ目標変速段の変速が行われるから、自動変速機の変速時間の短縮化を図りつつシンクロ機構の負担を軽減した変速ができる。しかも、自動クラッチ装置は、変速終了までも接続状態に維持されるから、エンジンと自動変速機との間でも良好な同期ができる。
【0044】
請求項2に記載の発明によれば、上記効果に加え、発進はモータ装置の動力で行われるようになるから、スムーズな発進ができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るハイブリッド電気自動車の変速制御装置の構成を示す図。
【図2】同変速制御装置における変速制御を説明するフローチャート。
【符号の説明】
1…エンジン
2…自動クラッチ装置
3…モータ・発電機(モータ装置)
4…自動マニュアル変速機(自動変速機)
14…動力部
16〜20…エンジン制御ユニット,クラッチ制御ユニット,モータ制御ユニット,変速制御ユニット,車両制御統括ユニット(変速制御手段)。

Claims (2)

  1. 車両駆動用のエンジン、動力伝達の接・断を行う自動クラッチ装置、モータ装置、自動変速機を順に接続して構成される動力部と、電気自動車の運転状態に応じて前記自動クラッチ装置および前記自動変速機を制御する変速制御手段とを有するハイブリッド電気自動車の変速制御装置であって、
    前記変速制御手段は、
    車両の運転状態を判断する運転状態判断手段と、
    前記運転状態判断手段により、変速が要と判断されたとき、前記自動クラッチ装置を接続状態に維持したまま、前記自動変速機へ入力される伝達トルクを減少させて、前記自動変速機へニュートラルに切換える指示をする手段と、
    該ニュートラル切換後、前記モータ装置によりエンジンの回転数を目標変速段の変速比に応じた回転数域に変更させる手段と、
    該エンジン回転数の変更後、前記自動変速機へ目標変速段に切換える指示をする手段と
    を有して構成される
    ことを特徴とするハイブリッド電気自動車の変速制御装置。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド電気自動車の変速制御装置において、
    前記運転状態判断手段により、停止からの発進状態であると判断されたとき、前記自動クラッチ装置を断状態とし前記モータ装置を動力とした走行モードを実行する手段を有する
    ことを特徴とするハイブリッド電気自動車の変速制御装置。
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