JP2004141694A - 水素化触媒回収方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】白金族元素含有水素化触媒の存在下の水素化反応で得られた水素化反応混合物を水と接触させる工程(1)、水素化物と水とを分離する工程(2)、前記工程(2)で分離された水に凝集剤を加えることにより、該水中に存在する白金族元素含有水素化触媒を析出又は凝集させて回収する工程(3)、を含む水素化触媒回収方法。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機化合物の水素化反応に使用した水素化触媒の回収方法に関し、さらに詳しくは、白金族元素含有水素化触媒の存在下における有機化合物の水素化反応に使用した水素化触媒回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
重合体、例えば共役ジエン系重合体の有用な改質手段として、該重合体の炭素−炭素二重結合を選択的にあるいは部分的に水素化する方法が公知であり、水素化アクリロニトリル−ブタジエン共重合体などの水素化共役ジエン系重合体が工業的規模で生産されている。
上記の水素化プロセスにおいて、水素化触媒としては、原料重合体の溶解した溶液に不溶な不均一触媒(例えば担持型触媒など)及び該溶液に溶解する均一触媒のいずれをも用いることができる。そして、前者の水素化触媒の場合は濾過や遠心分離により、後者の水素化触媒の場合は吸着等により又は不溶化させて濾過や遠心分離により、反応混合物中から回収することができる。
【0003】
水素化触媒の回収操作後に、反応混合物を凝固剤を含む水と接触させることにより水素化共役ジエン系重合体を凝固させて回収することができる。ところが、反応混合物中には、回収しきれなかった水素化触媒が少量残存しており、これらは殆どが前記の凝固剤を含んだ水に移行する。従来、これらの水素化触媒は排水と共に廃棄されていた。しかし、これらの水素化触媒が回収、再利用できれば、水素化反応を繰り返し行う際に新たに使用する水素化触媒の量を低減でき、排水の金属濃度も低減できる。よって、上記排水中の水素化触媒を効率的に回収する技術が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記事情に鑑み、有機化合物、特に重合体の炭素−炭素不飽和結合の水素化反応を行った後、使用した白金族元素含有水素化触媒を反応混合物から効率よく分離回収する方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、共役ジエン系重合体の有機溶媒溶液での水素化反応につき鋭意研究を重ねた結果、水素化反応混合物を凝固剤を含む水と接触させて得られる、白金族元素含有水素化触媒を数ppmレベルの微量含む排水(セラム水)に、硫酸第一鉄などの凝集剤を加えると、該触媒が析出又は凝集して沈降し、沈降分離や遠心分離で容易に回収できることを見出し、本知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0006】
かくして、本発明によれば下記(1)〜(7)が提供される。
1. 白金族元素含有水素化触媒存在下の水素化反応で得られた水素化反応混合物を水と接触させる工程(1)、水素化物と水とを分離する工程(2)、前記工程(2)で分離された水に凝集剤を加えることにより、該水中に存在する白金族元素含有水素化触媒を析出又は凝集させて回収する工程(3)、を含む水素化触媒回収方法。
2. 前記工程(2)で分離された水中の白金族元素含有水素化触媒の含有量が、白金族元素の濃度に換算した値で10ppm以下である前記1記載の水素化触媒回収方法。
3. 前記水素化反応の対象物が、共役ジエン系重合体である前記1又は2記載の水素化触媒回収方法。
4. 凝集剤が硫酸金属塩である上記1乃至3のいずれかに記載の水素化触媒回収方法。
5. 凝集剤が、硫酸アルミニウム、含鉄硫酸アルミニウム及び硫酸鉄からなる群から選ばれる少なくとも1種である上記1乃至4のいずれかに記載の水素化触媒回収方法。
6. 硫酸金属塩を加えた後、さらに高分子凝集剤を加えて白金族元素含有水素化触媒を析出又は凝集させる上記4又は5記載の水素化触媒回収方法。
7. 凝集剤を加えた水のpHを5〜9に調整して白金族元素含有水素化触媒を析出又は凝集させる上記1乃至6いずれかに記載の水素化触媒回収方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の水素化触媒回収方法は、以下の工程を含むことを特徴とし、以下の順に各工程を含むのが好ましい。
工程(1):白金族元素含有水素化触媒存在下の水素化反応で得られた水素化反応混合物を水と接触させる工程
工程(2):水素化物と水とを分離する工程
工程(3):前記工程(2)で分離された水に凝集剤を加えることにより、該水中に存在する白金族元素含有触媒を析出又は凝集させて回収する工程
【0008】
工程(1)は、水素化反応の対象物(水素化反応の対象物)を白金族元素含有水素化触媒の存在下で水素化して得られた水素化物を含む反応混合物を、水と接触させる工程である。
【0009】
本発明方法を適用できる水素化反応の対象物は、白金族元素含有触媒の存在下で水素化できる有機化合物であれば限定はなく、そのような水素化反応の対象物を用いた水素化反応としては、例えば、アセチレンのエチレンへの水素化、3−ヘキシン−1−オールのシス−3−ヘキセン−1−オールへの水素化などに代表されるアセチレン結合の炭素−炭素二重結合への水素化反応;ガソリンの水素化(ガソリンの品質改善)、ジイソブチレンからイソオクタンの製造、不飽和グリセリドから飽和グリセリドの製造、共役ジエン系重合体から水素化共役ジエン系重合体の製造などに代表される炭素−炭素二重結合の飽和結合への水素化反応;シクロペンタノンやシクロヘキサノンから対応するアルコールを製造するカルボニル基の水素化反応;ニトリル基やアゾメチン基(シッフ塩基)をアミノ基へ変換する水素化反応;などが挙げられる。
本発明方法は、これらの中でも、炭素−炭素二重結合の飽和結合への水素化反応、特に、共役ジエン系重合体の水素化反応に最も好適に適用できる。
【0010】
共役ジエン系重合体は、共役ジエン単量体の1種以上、もしくは共役ジエン単量体と共重合可能な単量体の1種以上を該共役ジエン単量体と組み合わせて、従来公知の乳化重合法または溶液重合法により製造することができる。
【0011】
前記共役ジエン単量体は、共役ジエン構造を有する重合性単量体であれば、特に限定されず、例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどが挙げられる。これらの中でも1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエンが好ましく、1,3−ブタジエンがより好ましい。
【0012】
前記共役ジエン単量体と共重合可能な単量体としては、例えば、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、クロトンニトリルなどのα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体;アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸トリフルオロエチルなどのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル;アクリルアミド、メタアクリルアミドなどのα,β−エチレン不飽和カルボン酸アミド;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼンなどのビニル芳香族化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル;フルオロエチルビニルエーテルなどのビニルエーテル化合物;などが挙げられる。
【0013】
本発明方法は、これらの共役ジエン単量体と共重合可能な単量体の中でも、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体を共重合成分とする共役ジエン系重合体に好適に適用され、アクリロニトリル単量体を共重合成分とする共役ジエン系重合体に最も好適に適用される。
【0014】
共役ジエン系重合体における単量体組成比は特に限定されないが、本発明方法は、共役ジエン単量体5〜100重量%、これと共重合可能な単量体95〜0重量%であり、好ましくは共役ジエン単量体10〜90重量%、これと共重合可能な単量体90〜10重量%である共役ジエン系重合体に最も好適に適用される。
【0015】
共役ジエン系重合体を製造する場合には、重合開始剤や分子量調整剤は公知のものを使用すればよい。重合反応は回分式、半回分式、連続式のいずれでもよく、重合温度や圧力も特に制限されない。乳化重合の場合には使用する乳化剤は特に限定されず、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などを使用できるが、アニオン性界面活性剤が好ましい。これらの乳化剤は、それぞれ単独で使用しても2種以上を併用してもよい。その使用量は特に限定されない。
【0016】
水素化反応は、上記水素化反応の対象物を含む原料混合物を、白金族元素含有水素化触媒の存在下で行う。前記原料混合物は、水素化反応の対象物が水又は有機溶媒に溶解又は分散したものを用いる。水素化反応の対象物が前記共役ジエン系重合体である場合には、原料混合物は、該重合体の水分散液又は有機溶媒溶液であるのが好ましい。共役ジエン系重合体は、共役ジエン単量体単独又はこれらを含む単量体混合物を上記のような公知の方法により重合して得られる。原料混合物として該重合体の水分散液を用いる場合は、該水分散液は、乳化重合により得られる乳濁液そのものを用いることができる。原料混合物として該重合体の有機溶媒溶液を用いる場合は、該溶液は、前記ラテックスより重合体を回収し、アセトンなどの有機溶媒に溶解させて調製する。
【0017】
水素化反応は、上記各水素化反応の対象物の水素化方法として公知の方法で行うことができる。水素化反応に用いる白金族元素含有水素化触媒は、白金族元素単体(ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム又は白金)又はそれらの化合物である。白金族元素化合物の形態としては塩や錯体などが挙げられる。
本発明においては、触媒活性や入手容易性等の観点からパラジウム化合物及びロジウム化合物を用いるのが好ましく、パラジウム化合物を用いるのがより好ましい。また、2種以上の白金族元素化合物を併用してもよいが、その場合もパラジウム化合物を主たる触媒成分とすることが好ましい。
【0018】
パラジウム化合物は、通常、II価またはIV価のパラジウムの塩又は錯体が用いられる。
パラジウムの塩としては、例えば、酢酸パラジウム、シアン化パラジウム、フッ化パラジウム、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウム、酸化パラジウム及び水酸化パラジウムなどが挙げられる。
パラジウムの錯体としては、ジクロロ(シクロオクタジエン)パラジウム、ジクロロ(ノルボルナジエン)パラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラクロロパラジウム酸ナトリウム、ヘキサクロロパラジウム酸アンモニウム、テトラシアノパラジウム酸カリウムなどが挙げられる。
これらのパラジウム化合物の中でも、酢酸パラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウム及び塩化パラジウムなどの塩;テトラクロロパラジウム酸ナトリウム、へキサクロロパラジウム酸アンモニウムなどの錯体;が好ましく、酢酸パラジウム、硝酸パラジウム及び塩化パラジウムなどの塩がより好ましい。
【0019】
ロジウム化合物としては、通常、ロジウムの塩が用いられる。具体的には、塩化ロジウム、臭化ロジウム、ヨウ化ロジウム、硝酸ロジウム、硫酸ロジウム、酢酸ロジウム、蟻酸ロジウム、プロピオン酸ロジウム、酪酸ロジウム、吉草酸ロジウム、ナフテン酸ロジウム、アセチルアセトン酸ロジウム、、酸化ロジウム、三水酸化ロジウムなどが挙げられる。
【0020】
水素化触媒は、上記の白金族元素を含有する化合物を、反応系にそのまま溶解又は分散させて使用しても、担体に担持させて反応系に分散させて使用してもよい。
担体は、活性炭、活性白土、タルク、クレー、アルミナゲル、シリカゲル、けいそう土、合成ゼオライトなど公知の触媒用担体の中から適宜に選択する。
【0021】
水素化反応混合物は、上記水素化反応の対象物の水素化物を含むものであり、具体的には、水素化物が、水又は有機溶媒に溶解又は分散したものである。水素化物が共役ジエン系重合体水素化物である場合においては、通常は、原料混合物が重合体の有機溶媒溶液であるときには、水素化反応混合物も水素化重合体の有機溶媒溶液状態で得られ、原料混合物が重合体のラテックスであるときには、水素化反応混合物も水素化重合体のラテックス状態で得られる。
【0022】
水素化反応に用いた白金族元素含有水素化触媒は、反応混合物中に溶解又は分散しているのが通常である。したがって、後述する反応混合物と水との接触前にその大部分を回収しておくのが好ましい。具体的には、水素化触媒が反応混合物中に分散している場合には、濾過、遠心分離及び加圧沈降などの方法により反応混合物から水素化触媒を分離回収することができる。また、水素化触媒が反応混合物中に溶解している場合には、吸着、抽出などの方法により、又は、該触媒を不溶化させた後に、濾過、遠心分離及び加圧沈降などの方法により、反応混合物から水素化触媒の大部分を分離回収することができる。これらの方法は、化学反応の分野において一般的に用いられている触媒除去法や触媒脱灰法などの公知の方法によればよい。これらの方法においては、触媒の回収を容易にするために、析出、凝集等を促進させる化合物を反応混合物中に存在させることもできる。
【0023】
水素化物が共役ジエン系重合体水素化物である場合には、反応混合物に酸化剤や錯化剤を存在させることにより、水素化触媒の回収が容易となる。
酸化剤は触媒酸化能を有するものであれば、特に限定されず、ヨウ素;塩化第二鉄(FeCl3)などのハロゲン化鉄;過酸化水素、過酢酸、過安息香酸などの過酸化物;などから適宜選択されるが、好ましくは塩化第二鉄、ヨウ素、より好ましくは塩化第二鉄である。
【0024】
錯化剤としては、例えばアンモニア;酢酸アンモニウム、安息香酸アンモニウム、硫酸アンモニウムなどの有機酸または無機酸のアンモニウム塩;アリルグリニャール試薬のようなアリル化剤;などが挙げられるが、アンモニア、酢酸アンモニウムが好ましく、アンモニアがより好ましい。
これらの酸化剤、錯化剤は、いずれか1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、本発明において用いる場合には、酸化剤と錯化剤とを組み合わせて用いるのが好ましい。
【0025】
本工程(1)においては、前記水素化反応混合物を水と接触させる。これにより、水素化物を析出又は凝集させる。水素化反応混合物と水との接触は、水素化物の析出、凝集を促進させるために、撹拌混合によるのが好ましい。水素化物が共役ジエン系重合体などの重合体水素化物である場合は、水との接触は、一般的に凝固操作として知られている操作が代表的なものとして挙げられる。
水素化反応混合物が前述した共役ジエン系重合体水素化物の乳濁液である場合には、具体的には該乳濁液を凝固剤を含む水と混合する。
【0026】
水素化反応混合物と接触させる水は、水素化物の析出又は凝集が十分に進行するように、該水素化物の種類等に応じて、温度、水以外の成分の有無及びその含有量などを適当な条件にするのが好ましい。
水素化物が共役ジエン系重合体水素化物である場合は、水に凝固剤を添加するの好ましい。凝固剤は、ゴムの凝固剤として一般的に知られている化合物を用いることができる。
【0027】
水素化反応混合物と水とを接触させることにより、水素化物が水に分散した状態の混合物(水素化物の水分散体)が得られる。水素化物の分散媒である水には、水素化反応混合物に含まれていた有機溶媒等の成分が含まれている場合がある。水素化物が共役ジエン系重合体である場合には、分散媒中には、通常、重合に用いた乳化剤、凝固に用いた凝固剤、有機溶媒を用いたときは該有機溶媒などが含まれている。また、共役ジエン系重合体水素化物は、粒径0.2〜十数mm程度の凝集体(いわゆる重合体クラム)として前記水中に分散しているのが通常である。
【0028】
本発明方法の工程(2)は、工程(1)で得られた水素化物の水分散体の、該水素化物と水とを分離する工程である。分離の具体的な方法としては、濾過、遠心分離及び沈降分離などの方法が挙げられる。水素化物が共役ジエン系重合体である場合には、金属メッシュなどを用いて重合体クラムと水とを分離することができる。
【0029】
本発明方法の工程(3)は、工程(2)で分離された水に凝集剤を加えることにより、該水中に存在する白金族元素含有水素化触媒を析出又は凝集させて回収する工程である。
水素化反応触媒は、前記工程(1)においてその大部分が回収されているのが好ましいが、現実的には100%回収することは困難であり、白金族元素含有水素化触媒が水中に数十ppm以下のレベルで残存する。水素化触媒は、通常、水中に溶解又は分散しており、その形態は、白金族元素単体(イオンを含む)として、又は、酸化物、ハロゲン化物及び錯体などの金属有機化合物又はそのイオンなどとして存在する。
本工程(3)は、白金族元素含有水素化触媒を数十ppm以下のレベルで含有する水に凝集剤を加えることより成る。これにより、該触媒を析出又は凝集させて効率よく回収することができる。
【0030】
本発明においては、白金族元素含有水素化触媒の、工程(2)で分離された水中における含有量は、白金族元素の濃度に換算した値で、好ましくは10ppm以下、より好ましくは5ppm以下、さらに好ましくは2ppm以下である。
【0031】
本工程(3)で用いる凝集剤には、特に限定はなく、無機凝集剤や有機凝集剤などの、水処理用の凝集剤として一般的に知られる化合物を用いることができる。
無機凝集剤としては、金属塩が通常用いられる。金属の種類としては、アルミニウム、鉄などが挙げられる。塩の種類としては硫酸塩、ハロゲン化塩などが挙げられる。
具体的には、硫酸アルミニウム、含鉄硫酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、塩化アルミニウムなどのアルミニウム塩;硫酸第一鉄、塩化鉄、硫酸第二鉄、硫酸第二鉄と塩化鉄との複合塩などの鉄塩;などが挙げられる。
【0032】
有機凝集剤としては、高分子凝集剤が通常用いられる。高分子凝集剤としては、陰イオン性ポリマー、陽イオン性ポリマー、非イオン性ポリマーなどが挙げられる。陰イオン性ポリマーとしては、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミドの部分加水分解塩、ポリアクリル酸のマレイン酸共重合物などが挙げられる。陽イオン性ポリマーとしては、水溶性アニリン樹脂、ポリチオ尿素、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジンなどが挙げられる。非イオン性ポリマーとしては、ポリアクリルアミド、ポリオキシエチレンなどが挙げられる。
【0033】
本発明においては、これらの凝集剤の中でも、硫酸アルミニウム、含鉄硫酸アルミニウム、硫酸第一鉄などの硫酸金属塩が好ましく、硫酸第一鉄が最も好ましい。
凝集剤の添加量は、白金族元素に対して、重量基準にて、通常100〜1500倍、好ましくは300〜1000倍、より好ましくは400〜800倍である。凝集剤の添加量が少なすぎると、白金族元素含有水素化触媒の析出又は凝集が不十分で触媒回収率が低下し、逆に多すぎると、析出物又は凝集物からの白金族元素含有触媒の回収が困難となったり煩雑な操作を要したりするおそれがある。
【0034】
凝集剤として上記金属塩を用いる場合には、高分子凝集剤を併用するのが好ましい。高分子凝集剤を併用することにより、凝集物が適当な大きさに成長し易くなり、回収がより容易となる。併用する高分子凝集剤としては、ポリアクリル酸ナトリウムやアルギン酸ナトリウムなどの陰イオン性ポリマー;ポリアクリルアミドやポリオキシエチレンなどの非イオン性ポリマーが好ましく、これらを組み合わせて用いるのがより好ましい。組み合わせる場合の比率は、陰イオン性ポリマー/非イオン性ポリマー(重量基準)にて、1/10〜10/1である。高分子凝集剤の添加量は、金属塩100重量部に対して、0.001〜0.1重量部、好ましくは0.01〜0.1重量部である。
【0035】
本工程(3)においては、凝集剤を加えた水のpHを5〜9に調整して白金族元素含有水素化触媒を析出又は凝集させるのが好ましく、pHを6〜8に調整するのがより好ましい。pHは、酸性溶液及び/又はアルカリ溶液を添加して調整することができる。本発明においては、硫酸水溶液及び/又は水酸化ナトリウム水溶液の添加量で調整するのが好ましい。
pHは、金属塩添加後、高分子凝集剤添加前に調整するのが最も好ましい。その理由は、金属塩添加時点でのpHが低すぎると、析出不良又は凝集不良が起こるおそれがあるからである。
【0036】
凝集剤を添加した後、白金族元素含有水素化触媒を析出又は凝集させるときの条件としては、温度が10℃以上、好ましくは20℃以上である。温度が低すぎると凝集が十分に進行しないおそれがある。また、撹拌の条件としては、例えば、撹拌翼で撹拌する場合には、翼先端速度が、好ましくは0.5〜20m/秒、より好ましくは0.8〜10m/秒、さらに好ましくは1〜5m/秒である。撹拌速度が遅すぎると凝集が十分に進行しないおそれがあり、逆に早すぎると凝集物のフロックが崩壊して粉砕されてしまうおそれがある。
さらに、本発明において、金属塩と高分子凝集剤とを併用する場合は、翼先端速度を、上記範囲の中で、金属塩添加後は比較的速く、高分子凝集剤添加後は比較的遅くするのが好ましい。その理由は、金属塩添加後は、凝集核を形成させるために撹拌速度を速くして白金族元素含有水素化触媒と金属塩との接触効率を上げる必要があり、高分子凝集剤添加後は、一旦形成した凝集物を、そのフロックが粉砕されない程度に且つ十分な大きさまで成長させるために撹拌速度を最適な速度に保つ必要があるからである。
【0037】
上記方法より、白金族元素含有水素化触媒の析出、凝集物を、平均粒子径50〜500μmまで成長させるのが好ましく、100〜300μmまで成長させるのがより好ましい。
白金族元素含有水素化触媒の回収は、固液分離法として公知の方法を採用できるが、本発明においては、沈降分離法、遠心分離法、濾過法及びこれらを組み合わせた方法などを用いるのが好ましい。
【0038】
【実施例】
以下に、共役ジエン系重合体の水素化反応を例にあげて、実施例および比較例により本発明方法についてさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。また、これらの例における部および%は、特に断りのない限り重量基準である。
【0039】
尚、下記実施例において、水中の白金族元素(パラジウム)濃度、及び、パラジウム(Pd)回収率は以下の方法により測定する。
(1)水中のPd濃度
試料(Pd含有水)約50gに、硫酸及び硝酸を0.5mLずつ添加してヒーター上で煮沸させる。2.7mL程度に濃縮後、純水を追加して10mLに調整し、誘導結合高周波プラズマ発光分光分析(ICP−AES)により測定した。具体的には、セイコーインスツルメンツ社製SPS−5000を用いた内部検量線法により測定する。
【0040】
(2)Pd回収率
凝集剤添加により生成した固形分の水中濃度及び以下の方法により測定した該固形分中のPd濃度から、回収されたPd量を求め、上記方法より求めた凝集剤添加前の水中Pd濃度から算出したPd量に対する割合をPd回収率とする。
(固形分のPd濃度の分析)
試料(Pd含有固形分)約0.2gに純水20mL、硫酸1.5mL及び硝酸0.5mLを添加し、ヒーターで加熱して分解する。硫酸白煙を発生したら純水を添加し、加温してPdを溶解させる。さらに純水で30mLに調製してICP−AESにより測定する。
【0041】
(参考例)共役ジエン系重合体の製造
オートクレーブにオレイン酸カリウム2重量部、イオン交換水180重量部、アクリロニトリル37重量部及びt−ドデシルメルカプタン(分子量調整剤)0.5重量部を順次仕込んだ。反応器内部を窒素で置換した後、ブタジエン63重量部を封入した。反応器を10℃に冷却して、クメンハイドロパーオキサイド(重合触媒)0.01重量部、硫酸第一鉄0.01重量部を添加した。次に反応器を10℃に保ったまま16時間回転させて内容物をよく混合した。その後、反応器内へ濃度10重量%のハイドロキノン水溶液を添加して重合停止させた。重合転化率は90%であった。その重合反応液を30℃で3時間攪拌し、未反応ブタジエンを除去した。次に50℃に加温し、未反応アクリロニトリルを減圧除去した。
【0042】
凝固剤として塩化カルシウム3部を溶解させた凝固水300部を50℃に保持し、その中に上記重合反応液を滴下し、共重合体ゴムを凝固させてクラムとし、水洗後、50℃、減圧下で乾燥した。
【0043】
比較例1
参考例1で得られた重合体をアセトンに溶解して15重量%の水素化反応の原料重合体溶液を調製した。オートクレーブに該溶液60部を仕込み、酢酸パラジウム0.09部を加えた。系内を窒素置換し、さらに水素で2回置換した後、水素圧5MPa、50℃で6時間反応させた。
反応終了後、反応混合物を常温まで冷却し、系内の水素を窒素で置換した。この溶液に過酸化水素(酸化剤)、アンモニア(錯化剤)を加え、攪拌しながら80℃まで昇温し、5時間その状態を保った。処理後の溶液を活性炭に通して処理した。重合体に対して100倍の水を100℃に加温し、この熱水に反応混合物を滴下して撹拌し、アセトンを蒸発除去させつつ、重合体クラムの水分散液(スラリー)を得た。該スラリーを金網に通し、重合体クラムと水(セラム水)とを分離した。分離されたセラム水中のPd濃度は1ppmであった。
【0044】
実施例1〜3
参考例1で得られた共役ジエン系重合体を用い、比較例1と同様の方法でPdを1ppm含有するセラム水を得た。得られたセラム水、及び無機凝集剤として以下の表1に示す3種類の硫酸金属塩を用い、以下に示す手順で工程(3)に該当する、Pdの凝集処理を行った。
1.セラム水に、硫酸金属塩の水溶液を添加する
2.さらに水酸化ナトリウム溶液を添加して水溶液のpHを6.5付近に調整する。
3.撹拌翼を用い、回転数150rpmで30分間撹拌する。
4.水溶液に高分子凝集剤(アクリル酸ナトリウム塩とアクリルアミドとの共重合体(陰イオン性ポリマー)及びポリアクリルアミド(非イオン性ポリマー)を1:1の重量比で混合したものの0.25%水溶液0.003mL)を添加し、回転数を50rpmに落としてさらに30分間撹拌する。
5.溶液を1時間静置し、沈殿物と上澄み液とを分離し、それぞれのPd濃度を測定し、Pd回収率を算出した。結果を表1に記載する。
【0045】
【表1】
【0046】
表1より、セラム水に、それぞれ、硫酸アルミニウム、含鉄硫酸アルミニウム及び硫酸第一鉄を添加して凝集処理を行なった場合に、セラム水中のPd濃度は当初の1ppmから0.01ppm(検出限界)以下にまで低減されていることがわかる。また、セラム水中のPd回収率は、いずれも85%以上であり、特に硫酸第一鉄を用いたものが回収率が96%と最も優れていた。
【0047】
実施例4
実施例1〜3でPd回収率の最も高かった硫酸第一鉄を凝集剤として用い、以下の操作でテストを行った(テストに用いた装置は図1参照)。
1.実施例1と同様にして得られたPd濃度1ppmのセラム水を、容積約1.5m3の凝集反応槽1(無機凝集剤用)に導入した。攪拌翼を用い、翼先端速度4.19m/sにて反応槽内のセラム水を急速攪拌しながら、硫酸第一鉄の水溶液を、セラム水中の濃度が0.06%となるよう添加した。さらにセラム水に硫酸水溶液及び水酸化ナトリウム水溶液を添加してセラム水のpHを6〜8に調整し、15分間撹拌した。
2.凝集反応槽1の後工程に容積約1.5m3の凝集反応槽2(高分子凝集剤用)を設け、反応槽1内のスラム水と凝集物を全て移送し、高分子凝集剤(アクリル酸ナトリウム塩とアクリルアミドとの共重合体(陰イオン性ポリマー)及びポリアクリルアミド(非イオン性ポリマー)を1:1の重量比で混合したものの0.2%水溶液)をセラム水に対して1.2×10−6%となるように添加し、翼先端速度:2.3m/sにて15分間緩速攪拌を行った。
3.凝集反応終了後、沈降分離機(シックナー)により固液分離を行った。この際、沈降時間を30分以上確保し、沈殿物を十分に沈降させた。
4.沈殿物として得られた固形分を、脱水機により含水率が30%程度になるまで脱水し、ドライヤーにより乾燥させ、固形分を得た。
5.得られた固形分からPdを精製・回収した。
6.分離されたセラム水のPd濃度は0.01ppm以下、沈殿物中のPd濃度は5500μg/gであり、回収率は90%であった。
【0048】
【発明の効果】
本発明により、有機化合物、特に重合体の炭素−炭素不飽和結合の水素化反応を行った後、使用した白金族元素含有水素化触媒を反応混合物から効率よく分離回収する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明方法工程(3)の一実施態様である凝集反応設備の概略図である。
【符号の説明】
1… セラム水
2… 凝集剤(硫酸第一鉄)
3… 凝集反応槽1
4… 水酸化ナトリウム水溶液
5… 硫酸水溶液
6… 凝集反応槽2
7… 高分子凝集剤
8… 固液分離槽
9… 脱水・乾燥機
10…固形分
11…回収パラジウム
Claims (7)
- 白金族元素含有水素化触媒存在下における水素化反応で得られた水素化反応混合物を水と接触させる工程(1)、水素化物と水とを分離する工程(2)、及び前記工程(2)で分離された水に凝集剤を加えることにより、該水中に存在する白金族元素含有水素化触媒を析出又は凝集させて回収する工程(3)、を含む水素化触媒回収方法。
- 前記工程(2)で分離された水中の白金族元素含有水素化触媒の含有量が、白金族元素の濃度に換算した値で10ppm以下である請求項1記載の水素化触媒回収方法。
- 前記水素化反応の対象物が、共役ジエン系重合体である請求項1又は2記載の水素化触媒回収方法。
- 凝集剤が硫酸金属塩である請求項1乃至3のいずれかに記載の水素化触媒回収方法。
- 凝集剤が、硫酸アルミニウム、含鉄硫酸アルミニウム及び硫酸鉄からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1乃至4のいずれかに記載の水素化触媒回収方法。
- 硫酸金属塩を加えた後、さらに高分子凝集剤を加えて白金族元素含有水素化触媒を析出又は凝集させる請求項4又は5記載の水素化触媒回収方法。
- 凝集剤を加えた水のpHを5〜9に調整して白金族元素含有水素化触媒を析出又は凝集させる請求項1乃至6いずれかに記載の水素化触媒回収方法。
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