JP2004138225A

JP2004138225A - 膨張ネジ

Info

Publication number: JP2004138225A
Application number: JP2002305825A
Authority: JP
Inventors: Pan-Ching Huang; 黄　邦卿; Chih-Tsung Chen; 陳　志宗
Original assignee: Joker Industrial Co Ltd
Current assignee: Joker Industrial Co Ltd
Priority date: 2002-10-04
Filing date: 2002-10-21
Publication date: 2004-05-13
Also published as: GB0223252D0; GB2394018B; US20040067121A1; US6719509B1; DE10248935A1; GB2394018A

Abstract

【課題】空心或いは実心の壁体に強固に取り付けられる膨張ネジの提供。
【解決手段】ボルトとスリーブを具え、該スリーブ前端にナットがあり、スリーブ中段の環状配置された中空溝が少なくとも一段以上の膨張段を形成し、該膨張段とナット間のスリーブに複数の逆Ｕ形溝が環状配置され、各逆Ｕ形溝内部に膨張重畳片があり、各逆Ｕ形溝間の縦向連接片が折れ曲がり段を形成し、スリーブ前端のナットがボルトの回転により内向きに圧迫される時、膨張重畳片が外向きに開張し、スリーブ前端のリングと重なり、縦向連接片も折れ曲がり段により外向きに圧迫し、壁体の孔の内側段と二重の張開圧迫の強固な結合を形成し、多段の膨張段構造により、空心或いは実心の壁体への強固な結合に適用され、施行の失敗率を最低にまで減らす。
【選択図】　　　　図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は一種の膨張ネジに係り、特に、空心或いは実心の壁体に強固に取り付けられる膨張ネジの構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
膨張ネジの形式と種類は非常に多いが、そのほとんどは、図１、２に示される最も典型的な膨張ネジが代表する構造に帰納する。そのうち、図１に示される膨張ネジ１０は、ワッシャ１２を套設したボルト１１、スリーブ１３及び緊迫錐形ブロック１４で組成されている。そのうちスリーブ１３の前段は拡張段１３１とされて、緊迫錐形ブロック１４の小径端に套設される。この膨張ネジ１０は実心の壁体２０の施行孔２１中に挿入され（図３参照）、さらにボルト１１が回されて締めつけられて緊迫錐形ブロック１４が後ろ向きにスリーブ１３に引き込まれ、強制的にスリーブ１３の前段の拡張段１３１を外向きに拡張させ、施行孔２１の孔壁を圧迫して固定状態を形成し、並びに該ボルト１１を利用して壁に物件を吊掛けられるようにする。しかしこのような膨張ネジ１０は実心の壁にしか使用できず、配列に空隙を有するブロック壁には適用が難しい。
【０００３】
さらに図２の第２の周知の膨張ネジの立体表示図を参照されたい。この膨張ネジ１０’は、ワッシャ１２’を套設したボルト１１’及びスリーブ１３’を具えている。該スリーブ１３’の前端にナット１４’が結合されてボルト１１’と螺合され、且つスリーブ１３’の前段に環状に配列された貫通孔があり、膨張段１３１’が形成されている。この周知の膨張ネジ１０’は空心の壁体２０’の施行孔２１’内に挿入され、その膨張段１３１’の膨張量は前述の膨張ネジ１０よりも大きいが、しかし、膨張段１３１’の所在位置を掌握しにくく、壁体２０’の空心位置２１０’にはずれ易い。このため図４に示されるような状況を発生しやすく、すなわち、膨張ネジ１０’の膨張段１３１’が膨張しているとはいえ、空心位置２１０’に位置しているために、確実に施行孔２１’の孔壁を係止できない欠点がある。事実上、膨張ネジを壁体に挿着する時、施行者は正確に壁体内部構造が空心或いは実心であるかを正確に判断することはできず、このため施行時の多くの問題が形成される。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
ゆえに、いかに以上の周知の膨張ネジの使用上の多くの困難に対して、実心の壁体にも空心の壁体にも適用できる膨張ネジを提供し、有効に上述の施行の問題を解決するかが、本発明の解決すべき問題である。
【０００５】
本発明の主要な目的は、一種の膨張ネジを提供することにあり、それは広く各種の空心或いは実心の壁体の施行孔への使用に適用する構造を有するものとする。
【０００６】
本発明の次の目的は、一種の膨張ネジを提供することにあり、それはスリーブ膨張段の前端に複数の膨張重畳片を設け、二層の重畳を形成し、施行孔内で二重の緊迫による強固な結合を形成できるものとする。
【０００７】
本発明のさらに一つの目的は、一種の膨張ネジを提供することにあり、それはそのスリーブが多段式の膨張段を以て、拡張時に少なくとも一つの膨張段で壁体内部の構造と緊迫結合でき、施行の成功率を高められるものとする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
請求項１の発明は、ボルトとスリーブを具え、該スリーブの前端にナットがあり、スリーブの中段に環状に中空が配列されて少なくとも一段の膨張段が形成された膨張ネジにおいて、
該スリーブの前端のナットと中段の膨張段の間にあって少なくとも一つの離間配列された逆Ｕ形溝が設けられ、各一つの逆Ｕ形溝の内側に対応する一つの膨張重畳片があることを特徴とする、膨張ネジとしている。
請求項２の発明は、請求項１に記載の膨張ネジにおいて、各逆Ｕ形溝間に形成される縦向連接片が折れ曲がり段を形成し、該折れ曲がり段の外側に一つのリングが設けられたことを特徴とする、膨張ネジとしている。
請求項３の発明は、請求項２に記載の膨張ネジにおいて、リングの外側に複数の結合片が凸設されてナットとのハンダ付けに供されることを特徴とする、膨張ネジとしている。
請求項４の発明は、請求項１に記載の膨張ネジにおいて、スリーブの別端に少なくとも一つの位置決め凸体が設けられたことを特徴とする、膨張ネジとしている。
請求項５の発明は、請求項１に記載の膨張ネジにおいて、各逆Ｕ形溝間に形成される縦向連接片が一つの折れ曲がり段とされたことを特徴とする、膨張ネジとしている。
請求項６の発明は、請求項１に記載の膨張ネジにおいて、ボルトの頸部にワッシャが套設されたことを特徴とする、膨張ネジとしている。
請求項７の発明は、請求項６に記載の膨張ネジにおいて、ボルトのヘッドの代りに六角ワッシャナットが使用されたことを特徴とする、膨張ネジとしている。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明はワッシャを套設したボルトに前端にナットを具えたスリーブが套設され、そのうちスリーブ中段が切り割られて貫通溝が形成され少なくとも一つの膨張段が形成され、該膨張段とナットの間のスリーブに複数の逆Ｕ形溝が設けられ、各逆Ｕ形溝の内側に膨張重畳片があり、また、各逆Ｕ形溝間の縦向連接片が折れ曲がり段を形成し、縦向連接片外側のスリーブがリングを形成し、その外端面に複数の結合凸片が設けられてナットとのハンダ付けに供され、且つスリーブに少なくとも１段の膨張段が設けられて、多段膨張を形成する。
【００１０】
【実施例】
図５、６は本発明の立体構造図及び立体分解図である。それは、頸部にワッシャ３１を套設したボルト３０と、スリーブ４０とを具え、該スリーブ４０の前端にナット３２があり、該ナット３２がボルト３０との螺合に供される。
【００１１】
また、図７の本発明のスリーブ４０の展開平面図に示されるように、該スリーブ４０の展開片体４０’は一端に少なくとも一段の離間配列された貫通溝４１’を具え、その上側に少なくとも一つの離間配列された逆Ｕ形溝４２’が設けられ、各逆Ｕ形溝４２’の内側に膨張重畳片４２があり、また、該逆Ｕ形溝４２’の外側辺４３’に複数の結合凸片４３１’が凸設され、また、スリーブ４０の展開片体４０’の別端に、少なくとも一つの突出片４４’が加圧加工により形成されている。
【００１２】
図６の立体分解図に示されるスリーブ４０は、展開片体４０’が縦向きに巻かれることにより離間配列された貫通溝４１’が環状配置され少なくとも一段以上の膨張段４１が形成され、その上側の逆Ｕ形溝４２’間の縦向連接片が折り曲げられて折れ曲がり段４２１が形成され、その外側辺４３’が巻かれて結合凸片４３１’を具えたリング４３が形成され、且つ別端に設けられた少なくとも一つの突出片４４’が、外向きに凸設されて位置決め凸体４４を形成する。該リング４３の外側の結合凸片４３１’はナット３２にはんだ付けされ、ボルト３０の前端の挿入螺合に供され、こうして組み合わされて図５に示される膨張ネジの立体構造を形成する。
【００１３】
図８、９は本発明の実心壁体にあっての実施例図である。以上で組成された膨張ネジはナット３２の一端を以て実心壁体２０の施行孔２１中に挿入され、スリーブ４０外端の位置決め凸体４４が施行孔２１の外段に圧入され、スリーブ４０を位置決めして不動となす。工具により実心壁体２０の外側のボルト３０のヘッドでボルト３０を回転させる時、膨張段４１の貫通溝４１’間の縦向連接片は、ナット３２がボルト３０の螺旋回転作用を受けて縦向きに各膨張段４１を圧迫することにより、外向きに拡張し、固定状態を形成する。またナット３２も軸方向にリング４３を内向きに圧迫し、各逆Ｕ形溝４２’間の縦向連接片を折れ曲がり段４２１で折り曲げさせ、並びに外向きに拡張させて該膨張重畳片４２を外向きに圧迫拡張させ、膨張量を増加させてその固着効果を強化し、こうして実心壁体２０の施行孔２１内にあって多段の複数の点の圧迫拡張結合を具備する（図９参照）。
【００１４】
また、図１０、１１の本発明の空心壁体２０’内にあっての取り付けの実施例図に示されるように、膨張ネジをナット３２の一端より空心壁体２０’の施行孔２１’中に挿入する時、スリーブ４０の外端の位置決め凸体４４が施行孔２１’の外段に圧入し、スリーブ４０を位置決めし不動とする。さらに工具で壁の外側のボルト３０のヘッドを回し、各膨張段４１の貫通溝４１’間の連接片を、ナット３２がボルト３０の螺旋回転作用を受けることにより、軸方向に圧迫して外向きに拡張させて多段圧迫結合を形成する。同時にナット３２もまた軸方向にリング４３を内向きに圧迫し、各逆Ｕ形溝４２’間の縦向連接片を折れ曲がり段４２１で折れ曲がらせ、並びに外向きに拡張させて該膨張重畳片４２を圧迫して外向きに拡張させる。これにより、ただ任意の一つの膨張段４１或いは前端の膨張重畳片４２と空心壁体２０’の施行孔２１’内の実心段を圧迫結合させれば、膨張ネジが壁に固着される（図１１参照）。
【００１５】
さらに図１２に示されるのは本発明のボルト３０の外端のヘッドのもう一種の実施例図であり、すなわち、本発明のボルト３０の外端にはワッシャ３１を具えたボルトヘッドが套設されるか、或いはワッシャ３１’を具えた六角ワッシャナット３２’とボルトヘッド無しのボルト３０が螺合されて、単一のボルトにワッシャを套設する構造の代わりとされている。
【００１６】
【発明の効果】
上述の具体的な実施例の構造により、本発明の膨張ネジの構造は、スリーブの前段において逆Ｕ形溝間の縦向連接片が軸方向の圧迫を受けて外向きに弯曲して施行孔内側の実心段の孔壁を圧迫する。同時に逆Ｕ形溝内の膨張重畳片が外向きに圧迫されて拡張する。そして膨張段が壁内にあって多段の複数点の圧迫拡張結合を形成する。こうして簡単に膨張ネジが各種の壁体内部にあって圧迫結合され、施行不良が防止される。
【００１７】
総合すると、本発明は産業上の利用性と進歩性を有し、且つその出願前頒布された刊行物に記載がなく、新規性を有し、特許の要件を具備している。
【図面の簡単な説明】
【図１】周知の膨張ネジの立体分解図である。
【図２】別の周知の膨張ネジの立体分解図である。
【図３】周知の膨張ネジの実心壁体内での断面図である。
【図４】別の周知の膨張ネジの空心壁体内での断面図である。
【図５】本発明の立体構造図である。
【図６】本発明の立体分解図である。
【図７】本発明のスリーブの展開平面図である。
【図８】本発明の実心壁体内にあっての引き抜き前の表示図である。
【図９】本発明の実心壁体内にあっての引き抜き後の表示図である。
【図１０】本発明の空心壁体内にあっての引き抜き前の表示図である。
【図１１】本発明の空心壁体内にあっての引き抜き後の断面図である。
【図１２】本発明のボルト外端とワッシャナットを螺合させる実施例図である。
【符号の説明】
２０　実心壁体　　　　　２０’　空心壁体
２１、２１’　施行孔　　３０　ボルト
３１、３１’　ワッシャ　３２’　六角ワッシャナット
３２　ナット
４０　スリーブ　　　　　４０’　展開片体
４１　膨張段　　　　　　４１’　貫通溝
４２　膨張重畳片　　　　４２’　逆Ｕ形溝
４２１　折れ曲がり段　　４３　リング
４３’　外側辺　　　　　４３１’　結合凸片
４４　位置決め凸体　　　４４’　突出片

Claims

ボルトとスリーブを具え、該スリーブの前端にナットがあり、スリーブの中段に環状に中空が配列されて少なくとも一段の膨張段が形成された膨張ネジにおいて、
該スリーブの前端のナットと中段の膨張段の間にあって少なくとも一つの離間配列された逆Ｕ形溝が設けられ、各一つの逆Ｕ形溝の内側に対応する一つの膨張重畳片があることを特徴とする、膨張ネジ。
請求項１に記載の膨張ネジにおいて、各逆Ｕ形溝間に形成される縦向連接片が折れ曲がり段を形成し、該折れ曲がり段の外側に一つのリングが設けられたことを特徴とする、膨張ネジ。
請求項２に記載の膨張ネジにおいて、リングの外側に複数の結合片が凸設されてナットとのハンダ付けに供されることを特徴とする、膨張ネジ。
請求項１に記載の膨張ネジにおいて、スリーブの別端に少なくとも一つの位置決め凸体が設けられたことを特徴とする、膨張ネジ。
請求項１に記載の膨張ネジにおいて、各逆Ｕ形溝間に形成される縦向連接片が一つの折れ曲がり段とされたことを特徴とする、膨張ネジ。
請求項１に記載の膨張ネジにおいて、ボルトの頸部にワッシャが套設されたことを特徴とする、膨張ネジ。
請求項６に記載の膨張ネジにおいて、ボルトのヘッドの代りに六角ワッシャナットが使用されたことを特徴とする、膨張ネジ。