JP2009167718A - 差し筋アンカー - Google Patents
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Abstract
【課題】差し筋の折り曲げによる折損等を防止する。
【解決手段】アンカー本体11の先端側に、楔体12が圧入されて拡開するスリット13a付きの拡開部13、基端側に、差し筋5の先端に設けられた雄ねじ部5bがねじ込まれる雌ねじ部14をそれぞれ設けるとともに、この雌ねじ部14よりもさらに基端側に、雌ねじ部14の内径寸法よりも大きくて差し筋本体部分5aの外径寸法と同等以上の内径寸法を有する無ねじ部15を延設し、差し筋5の雄ねじ部5bがアンカー本体11の雌ねじ部14にねじ込まれた状態で、差し筋本体部分5aが無ねじ部15に嵌合し、差し筋5に折り曲げ力が加えられたときの折り曲げ支点Fがこの嵌合部分に位置するように構成した。
【選択図】図4
【解決手段】アンカー本体11の先端側に、楔体12が圧入されて拡開するスリット13a付きの拡開部13、基端側に、差し筋5の先端に設けられた雄ねじ部5bがねじ込まれる雌ねじ部14をそれぞれ設けるとともに、この雌ねじ部14よりもさらに基端側に、雌ねじ部14の内径寸法よりも大きくて差し筋本体部分5aの外径寸法と同等以上の内径寸法を有する無ねじ部15を延設し、差し筋5の雄ねじ部5bがアンカー本体11の雌ねじ部14にねじ込まれた状態で、差し筋本体部分5aが無ねじ部15に嵌合し、差し筋5に折り曲げ力が加えられたときの折り曲げ支点Fがこの嵌合部分に位置するように構成した。
【選択図】図4
Description
本発明は既設のコンクリート躯体(スラブ)に差し筋を後付けで取付ける場合に使用される差し筋アンカーに関するものである。
図6〜図8に従来の差し筋アンカーと差し筋を示す。
この差し筋アンカーは、円筒状のアンカー本体1と楔体2とによって構成される。
アンカー本体1は、先端側に、楔体2が圧入されて拡開する複数のスリット3a…付きの拡開部3、基端側に、差し筋5の先端部に設けられた雄ねじ部5b(5aはねじ加工されていない差し筋本体部分)がねじ込まれる雌ねじ部4がそれぞれ設けられて成り、図7に示すように拡開部3に楔体2が挿入された状態でコンクリート躯体(以下、単に躯体という)Wの穴W1内に挿入される。
この状態で、図示しないパイプ状の打ち込み具によりアンカー本体1が穴奥側に打ち込まれることで楔体2が拡開部3に圧入される。
これにより、図8に示すように穴W1内で拡開部3が拡開して穴周壁に食い込み、アンカー全体が躯体Wに固定される。
この後、差し筋(通常は異形鉄筋)5の雄ねじ部5bがアンカー本体1の雌ねじ部4にねじ込み固定される。
以上の構成は特許文献1に示されている。
特開2000−265570号公報
従来のアンカーにおいては、
(i) 図示のようにアンカー本体1の雌ねじ部4が同本体1の基端側ほぼ全域に亘って設けられていること、
(ii) 雌ねじ部4の内径寸法(=差し筋雄ねじ部5bの外径寸法)をA1、差し筋本体部分5aの外径寸法をA2として、A1<A2に設定されていること、
の二点から、図8に示す差し筋取付状態で、雄ねじ部5bのみがアンカー本体1内に入り込み、差し筋本体部分5aはすべてアンカー本体1外に露出した状態となる。
(i) 図示のようにアンカー本体1の雌ねじ部4が同本体1の基端側ほぼ全域に亘って設けられていること、
(ii) 雌ねじ部4の内径寸法(=差し筋雄ねじ部5bの外径寸法)をA1、差し筋本体部分5aの外径寸法をA2として、A1<A2に設定されていること、
の二点から、図8に示す差し筋取付状態で、雄ねじ部5bのみがアンカー本体1内に入り込み、差し筋本体部分5aはすべてアンカー本体1外に露出した状態となる。
一方、施工現場では、多数の差し筋を躯体Wに取付けた後、歩行や作業の邪魔になるものについて、図8二点鎖線で示すように躯体W側に折り曲げておき、実際の施工に際して元通りに曲げ戻す場合が多々ある。
この場合、従来のアンカーでは、アンカー本体1の雌ねじ部4と差し筋5の雄ねじ部5bの相接する基端部が折り曲げ(曲げ戻しを含む)の支点Fとなる。
この支点Fが位置する差し筋雄ねじ部5bは、ねじ加工(切削)によって本体部分5aよりも強度的に脆弱な部分であるため、折り曲げ、曲げ戻しの繰り返し曲げによって折損またはそれに近い状態となり、本来の補強機能が果たせなくなるという問題が生じていた。
そこで本発明は、差し筋の曲げによる折損等を防止することができる差し筋アンカーを提供するものである。
本発明は、円筒状のアンカー本体と楔体とから成り、上記アンカー本体は、先端側に、上記楔体が圧入されて拡開するスリット付きの拡開部、基端側に、差し筋先端に設けられた雄ねじ部がねじ込まれる雌ねじ部がそれぞれ設けられたアンカーにおいて、上記アンカー本体の基端部に、雌ねじ部よりも大きな内径を有する無ねじ部が設けられ、差し筋の雄ねじ部がアンカー本体の雌ねじ部にねじ込まれた状態で、雄ねじ加工されていない差し筋本体部分が上記無ねじ部に嵌合し、差し筋に折り曲げ力が加えられたときの折り曲げ支点がこの嵌合部分に位置するように構成されたものである。
本発明によると、差し筋の本体部分がアンカー本体の無ねじ部に嵌まり込み、差し筋に折り曲げ力が加えられたときの折り曲げ支点がこの嵌合部分、すなわち、ねじ加工による強度低下がない部分に位置するため、差し筋の折り曲げ、曲げ戻しによる折損等を確実に防止することができる。
しかも、アンカー本体の基端側に無ねじ部を一体に延設するだけでよいため、加工の工程が増加したり複雑化したりするおそれがなく、コスト面で有利となる。
本発明の実施形態を図1〜図5によって説明する。
各図において、11はアンカー本体、12は楔体である。図1はアンカー本体11の基端側を一部切り欠いて示す。
アンカー本体11は、先端側に、楔体12が圧入されて拡開する複数のスリット13a付きの拡開部13、基端側に、差し筋5の先端部に設けられた雄ねじ部5a(5bはねじ加工されていない差し筋本体部分)がねじ込まれる雌ねじ部14がそれぞれ設けられるとともに、雌ねじ部14のさらに基端側(アンカー本体の基端部)に、雌ねじ加工されていない無ねじ部15が一体に延設されて成っている。
ここで、図2に示すように雌ねじ部14の内径寸法をA1、差し筋本体部分5aの外径寸法をA2、無ねじ部15の内径寸法をA3として、
A1<A2≦A3
に設定されている。
A1<A2≦A3
に設定されている。
なお、通常、A3はA2と同じか、ごく僅かだけ大きい寸法とされる。また、アンカー本体11の全長寸法は、図6〜図8に示す従来のアンカー本体1と比較して、無ねじ部15が延設された分だけ長くなる。
この構成及び寸法の設定により、次の作用が得られる。
躯体Wに対するアンカー本体11の定着方法は従来と同じである。すなわち、図3に示すように拡開部13に楔体12を挿入した状態でアンカー全体を躯体Wに設けられた穴W1(アンカー本体11が長くなる分、深く形成される)内に挿入し、打ち込み具によりアンカー本体11を穴奥側に打ち込んで楔体12を拡開部13に圧入させる。
これにより、図4に示すようにアンカー本体11を穴W1内に没入させるとともに、拡開部13を拡開させて穴周壁に食い込ませ、アンカー全体を躯体Wに固定した後、差し筋(通常は異形鉄筋)5の雄ねじ部5bをアンカー本体11の雌ねじ部14にねじ込み固定する。
ここで、A1<A2≦A3の寸法設定により、図4に示すように差し筋本体部分5aが無ねじ部15に嵌まり込み、差し筋5に折り曲げ力が加えられたときの折り曲げ支点Fがこの嵌合部分に位置する。
なお、折り曲げ支点Fが雌ねじ部14から十分離れた位置となるように、無ねじ部15の長さ寸法L(たとえば差し筋本体部分5aの外径寸法A2と同等程度。図2参照)が設定されている。
このように折り曲げ支点Fを、ねじ加工による強度低下がなくて雌ねじ部14よりも高強度の差し筋本体部分5aに位置させることにより、差し筋5の折り曲げ、曲げ戻しによる折損等を防止し、差し筋本来の補強機能を確保することができる。
しかも、アンカー本体11の製作時にその基端側に無ねじ部15を一体に延設するだけでよいため、加工の工程が増加したり複雑化したりするおそれがなく、コスト面で有利となる。
なお、上記実施形態では、アンカーを躯体Wに固定した後、差し筋5をねじ込む場合を説明したが、図5に示すように差し筋5をアンカーに予めねじ込んで差し筋付きアンカーの状態としておき、施工時に、アンカーを躯体Wに打ち込んでアンカーと差し筋5を同時に固定する方法をとってもよい。
この場合、差し筋5を直接打撃してアンカーを躯体穴W内に打ち込んでもよいし、パイプ状の打ち込み具を差し筋5に被せた状態でアンカーを打ち込んでもよい。
また、このときの打ち込み力がアンカー本体11の雌ねじ部14と差し筋5の雄ねじ部5bの螺合部分に加わってゆるみやがたつきが発生しないように、アンカー本体11の無ねじ部15を差し筋5の本体部分5aにかしめておく(たとえば無ねじ部15を部分的に外周から加圧して差し筋本体部分5aに圧着させておく)のが望ましい。
5 差し筋
5a 差し筋本体部分
5b 差し筋の雄ねじ部
11 アンカー本体
12 楔体
13 拡開部
14 雌ねじ部
15 無ねじ部
W コンクリート躯体
W1 コンクリート躯体の穴
A1 雌ねじ部の内径寸法
A2 差し筋本体部分の外径寸法
A3 無ねじ部の内径寸法
F 折り曲げ支点
5a 差し筋本体部分
5b 差し筋の雄ねじ部
11 アンカー本体
12 楔体
13 拡開部
14 雌ねじ部
15 無ねじ部
W コンクリート躯体
W1 コンクリート躯体の穴
A1 雌ねじ部の内径寸法
A2 差し筋本体部分の外径寸法
A3 無ねじ部の内径寸法
F 折り曲げ支点
Claims (1)
- 円筒状のアンカー本体と楔体とから成り、上記アンカー本体は、先端側に、上記楔体が圧入されて拡開するスリット付きの拡開部、基端側に、差し筋先端に設けられた雄ねじ部がねじ込まれる雌ねじ部がそれぞれ設けられたアンカーにおいて、上記アンカー本体の基端部に、雌ねじ部よりも大きな内径を有する無ねじ部が設けられ、差し筋の雄ねじ部がアンカー本体の雌ねじ部にねじ込まれた状態で、雄ねじ加工されていない差し筋本体部分が上記無ねじ部に嵌合し、差し筋に折り曲げ力が加えられたときの折り曲げ支点がこの嵌合部分に位置するように構成されたことを特徴とする差し筋アンカー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008007969A JP2009167718A (ja) | 2008-01-17 | 2008-01-17 | 差し筋アンカー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008007969A JP2009167718A (ja) | 2008-01-17 | 2008-01-17 | 差し筋アンカー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009167718A true JP2009167718A (ja) | 2009-07-30 |
Family
ID=40969203
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008007969A Pending JP2009167718A (ja) | 2008-01-17 | 2008-01-17 | 差し筋アンカー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009167718A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103321301A (zh) * | 2013-07-02 | 2013-09-25 | 宁波建工股份有限公司 | 一种预制钢筋混凝土柱的连接接头及其施工方法 |
JP6197204B1 (ja) * | 2016-10-19 | 2017-09-20 | 鈴木 康之 | 拡張アンカー |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS589402U (ja) * | 1981-07-10 | 1983-01-21 | 岡部株式会社 | 打込み式アンカ− |
JP2004011364A (ja) * | 2002-06-11 | 2004-01-15 | Japan Life Kk | 盛土地盤造成用インサートと丸鋼製支持バーの接続構造 |
-
2008
- 2008-01-17 JP JP2008007969A patent/JP2009167718A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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