JP2004127467A - 記憶装置及び記憶装置を搭載する電子装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ピックアップ及び電子部品を冷却する空気の流量を増加させる。また、ピックアップ及び電子部品と外部とを遮断する。
【解決手段】箱型の筐体1と、この筐体1内部を盤状のディスクが格納されるディスク室と電子部品が格納される機械室とに分割する仕切り板7と、ディスクの回転可能に軸支する回転軸15と、ピックアップ17とを備え、仕切り板7は、回転軸15から筐体の外郭方向へ延在し機械室側に凹んだ凹溝33を有し、ピックアップ17は、この凹溝33内に、この凹溝33の延在方向に移動可能に配置され、ピックアップ17の移動範囲は、凹溝33の延在方向の中間部分に規制され、凹溝33の底面とこの底面に対向するピックアップの面との間に隙間を設けた構成とすることで、記憶装置内の空気をピックアップ17回りに循環させる。
【選択図】 図1
【解決手段】箱型の筐体1と、この筐体1内部を盤状のディスクが格納されるディスク室と電子部品が格納される機械室とに分割する仕切り板7と、ディスクの回転可能に軸支する回転軸15と、ピックアップ17とを備え、仕切り板7は、回転軸15から筐体の外郭方向へ延在し機械室側に凹んだ凹溝33を有し、ピックアップ17は、この凹溝33内に、この凹溝33の延在方向に移動可能に配置され、ピックアップ17の移動範囲は、凹溝33の延在方向の中間部分に規制され、凹溝33の底面とこの底面に対向するピックアップの面との間に隙間を設けた構成とすることで、記憶装置内の空気をピックアップ17回りに循環させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記憶装置及び記憶装置を搭載する電子装置に係り、特に、盤状のディスクを回転させる構造の記憶装置の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
記憶装置は、一般に、データ媒体であるディスクを回転させ、ピックアップによってディスクにデータを書き込み又は読み込みを行うものであり、例えば、CD−ROM、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW等の光ディスクや磁気ディスクなどを用いたものが挙げられる。これらの記憶装置は、通常、記憶装置へのアクセス制御及び演算処理を行う中央演算処理装置(CPU)を備えた電子装置に搭載され、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及びハードディスクなどとして使用されている。
【0003】
このような記憶装置には、より小型に、より高速にするという要望があるが、装置を小型にするためには、発熱を伴なう電子部品を密集させて配置する必要があり電子部品の温度を上昇させてしまうという問題がある。また、装置を高速化すると電子部品にかかる負荷が増大するので電子部品の温度を上昇させ、さらに、データを書き込み又は読み込むピックアップにかかる負荷も増大するので、ピックアップの温度も上昇するという問題もある。このため、ピックアップ及び電子部品の温度上昇を抑制することが望まれている。
【0004】
このピックアップ及び電子部品の温度上昇を抑制するものとして、冷却用空気を強制的に供給するファンを用いたものがあるが、ファンによる騒音や、ファンを搭載することによる装置体積や重量の増大、さらに、消費電力の増加などの問題があるため好ましくなかった。
【0005】
これに対して、特開2000−173259号公報では、ディスクを回転させるとディスクの中心部分に負圧が発生することに着目し、ディスク中心に向かって冷却用空気を案内する案内部を設置して、この冷却用空気の導風路上に電子部品を配置することで、ファンを設置することなく、ピックアップを含む電子部品を冷却するというものが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ディスクの回転により発生する負圧には限界があるため、十分な量の冷却用の空気を導き入れることができない場合がある。そこで、本発明の課題は、ピックアップ及び電子部品を冷却する空気の流量を増加させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の記憶装置は、上記課題を解決するために、盤状のディスクが格納されるディスク室と、このディスクの盤面の一部を軸支する回転軸と、この回転軸を回転駆動させる駆動手段と、このディスク室から画成された空気の流路とを備え、この流路を、複数の開口を介してディスク室と連通させ、複数の開口をディスクの径方向に分散させて配置し、つまり、一方の開口を他方の開口に比べて回転軸から離れた位置に配置し、この流路に、例えばピックアップや電子部品などの発熱体を配置することを特徴とする。
【0008】
このような構成とすることにより、ディスクの回転で発生する負圧と、ディスクの回転で発生する正圧との圧力差を利用して空気を循環させることができるので、従来の構成に比べて、ピックアップや電子部品を冷却する空気の流量を増加させることができる。
【0009】
具体的に、ピックアップを冷却する構成として、箱型の筐体と、この筐体内部を盤状のディスクが格納されるディスク室と電子部品が格納される機械室とに分割する仕切り板と、この仕切り板に交差させて配置されディスクの盤面の一部を軸支する回転軸と、この回転軸を回転駆動させる駆動手段と、ディスクの盤面へデータを書き込み又はディスクの盤面に書込まれたデータを読み出すピックアップとを備えた記憶装置を対象とする。そして、仕切り板には、機械室側に凹み、かつ、回転軸から筐体の外郭方向に延在した凹溝を形成し、ピックアップは、凹溝内に、凹溝の延在方向に移動可能に配置する。さらに、凹溝は、ピックアップの移動範囲より凹溝の延在方向に大きく形成し、凹溝の底面と当該底面に対向するピックアップの面との間に隙間を設けた構成とすることを特徴とする。
【0010】
このような構成とすることにより、凹溝の回転軸側の端部とピックアップとの間、ディスクとピックアップとの間、凹溝の筐体外郭側の端部とピックアップとの間、凹溝の底面とピックアップとの間に空気が通流する流路を形成することができる。そして、ディスクの回転により発生した負圧と正圧とを利用して、この流路に空気を循環させることができるので、ピックアップを冷却することができる。
【0011】
さらに、ピックアップは、ピックアップのディスク室側、機械室側及び凹溝の延在方向の両側の面で空気と接触することができるので、他の電子部品に比べて熱に弱いピックアップを効率よく冷却することができる。また、空気が通流する流路とピックアップが移動する溝とを共用することで装置を小型に形成することができるので好ましい。ここで、ピックアップが配置される凹溝は、回転軸からディスクの半径方向に直線上に形成することが一般的である。また、ピックアップが凹溝の延在方向の端部に当接すると空気の循環が阻害されてしまうので、凹溝は、ピックアップの移動範囲より凹溝の延在方向に大きく形成する。つまり、ピックアップが凹溝の延在方向の両端部(すなわち、凹溝の回転軸側の端部と凹溝の筐体外郭側の端部)に当接しないように形成する。
【0012】
これにより、常時、ピックアップと凹溝の延在方向の両端部との間に空気を通流させることができる。特に、ディスクの外周側へ行けば行くほどピックアップのデータ処理量が増え負荷が増加するが、この構成にすれば、ピックアップがディスクの最も外周側に位置する場合であっても空気を循環させることができるので、ピックアップの温度の上昇を抑えることができる。ここで、ピックアップと凹溝との隙間は、冷却用空気が流れるのに十分な、例えば1mm以上の隙間を有する構造とする。
【0013】
また、電子部品を冷却する構成として、箱型の筐体と、この筐体内部を盤状のディスクが格納されるディスク室と機械室とに分割する仕切り板と、この仕切り板に交差させて配置されディスクの盤面の一部を軸支する回転軸と、この回転軸を回転駆動させる駆動手段と、ディスクの盤面へデータを書込み又はディスクの盤面に書込まれたデータを読み出すピックアップと、発熱を伴う電子部品とを備え、この電子部品を機械室内に配置し、仕切り板には、ディスク室と機械室とを連通する複数の開口を形成し、この複数の開口をディスクの径方向に分散させて配置することを特徴とする。このような構成とすることにより、機械室には、仕切り板に複数の開口を穿設するだけで容易にディスク室と連通させることができる。この場合において、発熱を伴う電子部品を一方の開口と他方の開口との間の位置に配置することで循環する空気の流れを電子部品に直接当てることができるので好ましい。
【0014】
さらに、ピックアップと電子部品の両方を冷却する構成として、箱型の筐体と、この筐体内部を盤状のディスクが格納されるディスク室と電子部品が格納される機械室とに分割する仕切り板と、この仕切り板に交差させて配置されディスクの盤面の一部を軸支する回転軸と、この回転軸を回転駆動させる駆動手段と、ディスクの盤面の一部を軸支する回転軸と、この回転軸を回転駆動させる駆動手段と、ディスクの盤面へデータを書込み又はディスクの盤面に書込まれたデータを読み出すピックアップとを備え、この電子部品を機械室内に配置し、仕切り板にディスク室と機械室とを連通する複数の開口を形成し、この複数の開口をディスクの径方向に分散させて配置する。そして、仕切り板には、機械室側に凹み、かつ、回転軸から筐体の外郭方向に延在した凹溝を形成し、ピックアップは、凹溝内に、凹溝の延在方向に移動可能に配置する。さらに、凹溝は、ピックアップの移動範囲より凹溝の延在方向に大きく形成し、凹溝の底面と当該底面に対向するピックアップの面との間に隙間を設けた構成とすることができる。
【0015】
また、仕切り板にディスクが載置されるトレイ部を設ける場合、通常、トレイ部にディスクを載置して回転させると、ディスクの回転によってディスクの径方向、つまり外周側へ移動する空気がトレイ部の側壁に衝突するので、空気の流速や流量を低下させてしまうことがある。そこで、本発明の記憶装置は、仕切り板に、回転軸を中心に回転するディスクの回転体に相当する形状に機械室側に窪んだトレイ部を有し、内孔はトレイ部の底面に、外孔はトレイ部の側壁にそれぞれ形成する構成とする。これにより、トレイ部の側壁による空気の流速や流量の低下を抑制することができる。また、ディスクの回転による空気の流れは、ディスクの回転方向の流れと、回転による遠心力、つまりディスクの半径方向とを合成した方向に流れる。そこで、本発明の記憶装置は、外孔及び内孔をディスクの回転による空気の流れに沿って形成する。また、ピックアップの表面、及び凹溝の機械室側の表面の少なくとも一方に、熱の放射率を向上させる例えば、黒色塗料を塗布や表面の酸化などの処理を施すことができる。
【0016】
また、本発明の記憶装置は、ピックアップ、電子部品及び筐体の少なくとも一方と筐体内の雰囲気との熱交換を行う放熱部材を設けた構成とすることができる。これにより、ピックアップ及び電子部品から筐体内を循環する空気への熱の移動効率を向上させることができる。また、筐体内を循環する空気の熱を筐体に伝える効率を向上させることができるので好ましい。さらに、筐体は、伝熱部材が挿入される貫通孔が形成することができる。この伝熱部材は、筐体内の雰囲気または電子部品やピックアップなどの熱を筐体外部へ排出させるものである。この場合において、電子装置に記憶装置が格納される格納室を備え、この格納室には、伝熱部材を保持する保持部を有し、伝熱部材を貫通孔または保持部のいずれかに着脱自在に固定することができる。これにより、記憶装置は、伝熱部材を介して電子装置の格納室に保持固定されるとともに、記憶装置内の熱を電子装置側へ逃がすことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明を適用してなる記憶装置の第1の実施形態について図1乃至図6を参照して説明する。図1は、本発明を適用してなる記憶装置の第1の実施形態の概略内部構成を示した斜視図である。図2は、本発明を適用してなる記憶装置の第1の実施形態の概略構成を示した平面図である。図3は、図2におけるA−A線からの矢視断面図である。図4は、第1の実施形態の図3に示す隙間の変形例を示したA−A線からの矢視断面図である。図5は、第1の実施形態の図3に示す隙間の変形例を示したA−A線からの矢視断面図である。図6は、第1の実施形態の図3に示す隙間の変形例を示したA−A線からの矢視断面図である。
【0018】
本実施形態の記憶装置は、図1及び図2に示すように、上面が開口した箱型の筐体1内に格納されている。筐体1の上面は、図1では図示していない開閉蓋が取り付けられ、この開閉蓋により筐体1の開口が開閉されるようになっている。筐体1には、筐体1内をディスク室3と機械室5とに上下に分割する水平に渡された仕切り板7が設けられている。ディスク室3は、例えば円盤状の光ディスクなどのデータ媒体が格納され、機械室5は、記憶装置を制御する電子部品などが格納されるようになっている。
【0019】
仕切り板7は、機械室5側に円盤状に窪んだトレイ部9、すなわち、円盤状の底面10とこの底面10の縁から垂直に切立った側壁11とからなるトレイ部9が形成されている。トレイ部9の円の中心部分から筐体1の外郭へ向かう底面10の一部は略扇型に切除されており、底面10の切除された部分には、メカユニット13が嵌め込まれている。メカユニット13は、メカユニット13の上面14とトレイ部9の底面10とがフラットになるように配置されている。
【0020】
メカユニット13は、回転軸であるスピンドル15と、スピンドル15が挿入されスピンドル15を回転駆動させる筒状の駆動モータ本体16と、スピンドル15に固定されるディスクの盤面にデータを書き込み、または盤面に書き込まれたデータを読み込むピックアップ17と、図3に示すように、ピックアップ17を2本の棒状のガイドバー19に沿って移動させる移動装置21とを備えて形成されている。スピンドル15は、ディスク中央の孔にスピンドル15の先端をはめ込んで、ディスクを保持する構造となっている。ピックアップ17は、ガイドバー19の外形に相当する平行に形成された2つの貫通穴23を有し、この貫通穴23に平行に形成された貫通穴25を有している。貫通穴25は、内周に螺旋が彫られネジ穴状になっている。貫通穴23にはガイドバー19がそれぞれ摺動自在に挿入されている。
【0021】
また、移動装置21は、外周に螺旋が彫られた円柱状の移動バー27と、移動バー27の円柱軸を中心に回転させるステッピングモータ29とで形成されている。移動バー27は、ピックアップ17の貫通穴25に挿入され、移動バー27が回転することでピックアップ17をガイドバー19に沿って移動させることができるようになっている。
【0022】
底面10の円の中心に位置するメカユニット13の上面14には、貫通穴31が形成され、スピンドル15は、この貫通穴31に回転自在に挿入され、かつ、垂直に突出させて配置されている。さらに、メカユニット13の上面14には、トレイ部9の中心(以下、回転軸側と称する)から底面10に沿う底面10の半径方向、つまり筐体1の外郭側(以下、外郭側と称する)に向けて延在するスリット33が形成されている。このスリット33を形成する縁部分の機械室5側には、上面が開口した箱型のカバー部材35の開口端が連結され、結果、スリット33とカバー部材35により機械室5側に窪んだ凹溝37が形成された格好になっている。凹溝37内部には、ピックアップ17が配置され、ピックアップ17の読み取り及び書き込み部がスリット33から覗くようになっている。また、スリット33の延在方向に沿って2本のガイドバー19が配置され、ピックアップ17がスリット33に沿って移動可能になっている。また、ピックアップ17の近傍には、移動装置21が配置されている。なお、ガイドバー19及び移動バー22の外郭側の先端は、トレイ部9の側壁11より外郭側に位置するように配置されている。さらに、ピックアップ17の回転軸側の端部はスリット33の回転軸側の縁より外郭側に、ピックアップ17の外郭側の端部はスリット33の外郭側の縁より回転軸側に位置するようになっている。これにより、ピックアップ17の移動範囲は、スリット33の延在方向の中間部分に規制されている。また、凹溝37の底面に対向するピックアップ17の底面に空気溝38を形成し、凹溝37の底面と凹溝37の底面に対向するピックアップ17の底面との間に隙間を形成する。
【0023】
スリット33と交わる側壁11には、開口39が形成されている。この開口39は、スピンドル15に軸支されるディスクの回転による空気の流れの上流側に、つまり、上方から見てディスクの回転が右回りである場合、スピンドル15から開口39を見てスリット33よりも左側にずらして形成する。また、開口39の形成方向も、ディスクの回転による空気の流れに沿った方向に形成する。
【0024】
ここで、本実施形態の記憶装置の動作について説明する。まず、ディスク室3に図示していないディスクが格納され、スピンドル15の先端部分がディスクの中心に固定される。この状態で、駆動モータ本体16の作動を開始することによりディスクが回転する。ディスクの回転により、ディスクの中心部分には負圧が、ディスクの外周部分には正圧が発生する。このディスクの中心部分と外周部分との圧力差により、ディスク表面の空気は、ディスクの回転方向と半径方向とを合成した方向に流れる。そして、外周側に移動した空気は、側壁11に形成された開口39からピックアップ17の外郭側の端部とスリット33との間、ピックアップ17の底面に形成された空気溝38による隙間、ピックアップ17の回転軸側の端部とスリット33との間を介してディスク中心部分に戻る。この空気の循環によりピックアップ17は冷却される。
【0025】
このように本実施の形態によれば、ディスクの中心部分の負圧と、ディスクの外周部分の正圧との圧力差を利用して空気を循環させることができるので、ディスク中心に空気を導くだけの従来の構成に比べて、ピックアップを冷却する空気の流量を増加させることができる。また、凹溝37及びディスク室3内の空気を循環させる構造なので、ピックアップ17と筐体1の外部とを遮断することができ、外部の空気に含まれる塵や埃などの固体粒子がピックアップ17に付着することによる誤動作や故障を防止することができる。さらに、ピックアップ17は、ピックアップ17の上面、下面、回転軸側及び外郭側の面に空気が接触するので、他の電子部品に比べて熱に弱いピックアップ17を効率よく冷却することができる。
【0026】
また、本実施形態では、隙間を図3に示すピックアップ17の底面に形成された空気溝38としたが、これに限らず、図4に示すように、カバー部材35を機械室5側に凹ませて溝37の底面に空気溝41を形成する構成とすることもできる。また、図5に示すように、ピックアップ17の底面に形成された空気溝38を複数形成することもできる。さらに、図6に示すように、隙間に放熱部材であるフィン43を設けることもできる。また、本実施の形態では、ディスク室3と機械室5とを画成するカバー部材35を設け、これにより、ピックアップ17に与える電子部品の熱の影響を低減するようにしているが、これに限らず、カバー部材35を設けない構成とすることもできる。
【0027】
また、カバー部材35を熱伝導率の高いアルミニウムや銅製とすることにより、メカユニット13の発熱を伴なう部品からの熱を均一に散在させることが可能となり放熱に有利である。また、ピックアップ17の表面の放射率を例えば黒色塗装する等して大きくしておけば、ピックアップ17からの放熱は促進される。また、カバー部材35を設置する場合は、この表面も黒色塗装等により、放射率を上げておけば、より放熱効果を大きくすることができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明を適用してなる記憶装置の第2の実施形態について図7乃至図9を参照して説明する。図7は、本発明を適用してなる記憶装置の第2の実施形態の概略構成を示した平面図である。図8は、図7におけるB−B線からの矢視断面図である。図9は、第2の実施形態の図8に示す放熱部材の変形例を示したB−B線からの矢視断面図である。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一のものには同じ符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と相違する構成及び特徴部について説明する。
【0028】
本実施形態の記憶装置は、図7に示すように、トレイ部9の底面10に開口である内孔45を形成し、トレイ部9の側壁11に開口である外孔47を2つ形成し、内孔45と外孔47の直下の機械室5内に電子部品49を配置する。電子部品49は、ピックアップ17から比較的離れた位置に配置し、発熱部品同士が互いに干渉しないようにする。さらに、メカユニット13の機械室5側は、カバー部材51で覆われており、カバー部材51は、内孔45のスピンドル15側近傍まで張り出して形成されている。なお、図8及び図9では、図1で図示していない筐体1の開閉蓋と、ディスクにそれぞれ符号53、55を付して図示する。また、放熱部材であるフィン57を、筐体1の内壁から機械室5側へ突出させて1つまたは複数個配置する。例えば、本実施形態では、フィン57を内孔45と外孔47付近に各1個づつ配置する構成とする。
【0029】
このような構成の本実施形態の記憶装置の動作について説明する。まず、ディスク室3にディスク55が格納され、スピンドル15の先端部分がディスク55の中心に固定される。この状態で、駆動モータ本体16の作動を開始することによりディスク55が回転する。ディスク55の回転により、ディスク55の中心部分には負圧が、ディスク55の外周部分には正圧が発生する。このディスク55の中心部分と外周部分との圧力差により、ディスク55表面の空気は、図8の矢印に示す方向に、つまり、ディスク55の半径方向に流れる。さらに、この流れは、ディスク55の回転による影響を受けディスク55の回転方向に曲げて流れる。すなわち、ディスク55表面の流れは、ディスク55の半径方向と回転方向を合成した方向に流れる。
【0030】
そして、外周側に移動した空気は、側壁11に形成された外孔47から機械室5内に流入し、フィン57、電子部品49、フィン57を順次通流してカバー部材51に衝突する。カバー部材51に衝突した空気は、内孔45を介してディスク55の中心部分に戻る。この空気の循環により電子部品49は冷却される。
【0031】
このように本実施の形態によれば、ディスク55の中心部分の負圧と、ディスク55の外周部分の正圧との圧力差を利用して空気を循環させることができるので、ディスク55中心に空気を導くだけの従来の構成に比べて、電子部品49を冷却する空気の流量を増加させることができる。また、ディスク室3及び機械室5内の空気を循環させる構造なので、電子部品49と筐体1の外部とを遮断することができ、外部の空気に含まれる塵や埃などの固体粒子が電子部品49に付着することによる誤動作や故障を防止することができる。さらに、電子部品49を内孔45と外孔47との間の位置、すなわち、外孔47から内孔45へ機械室5を流れる空気の通流経路上に配置することで空気を電子部品49に直接当てることができるので好ましい。
【0032】
また、カバー部材51を設けることで、機械室5内を通流する空気がカバー部材51の側壁によりガイドされて内孔45方向、つまり、上方へ導くことができるので好ましい。さらに、電子部品49を保有する機械室5内には、筐体1と熱的に接触したフィン57が設けられており、このフィン57を介して循環する空気の熱を筐体1の外部へ排出することができる。なお、フィン57や筐体1は、例えば、アルミニウム、銅、マグネシウム等の熱伝導率の高い部材で構成すると、放熱性能を高くすることができる。
【0033】
また、本実施の形態では、フィン57は、単に筐体1から機械室5内に突出させた構成としたが、これに代えて、図9に示すように、フィン57と電子部品の一部、特に、発熱部59とを接触させる構成とすることができる。これにより、発熱部59の熱を筐体1を介して外部に排出することができるので、より放熱性能を高めることができる。
【0034】
また、本実施の形態では、外孔47をトレイ部9の側壁11に形成した構成としたが、これに代えて、底面10に形成することもできる。また、ディスクにより発生する負圧はスピンドル15に近い位置の方がより強いので、内孔45は、なるべくスピンドル15の近くに形成することが好ましい。外孔47も同様に、ディスクによる発生する正圧はディスク外周側に近い方がより強いので、ディスク外周側になるべく近い位置に形成することが好ましい。また、トレイ部9及び底面10の強度が問題となる場合には、内孔45、外孔47付近に図示してない薄膜の補強テープを張り、強度を保つことが可能であり、それと同時に重量調整によりトレイを含めた装置の振動構造を最適化することも可能である。
【0035】
また、上記実施の形態では、ディスクの回転に伴って、半径方向と円周方向に大きな速度成分を持つ流れが誘起されることから、内孔45、外孔47及び開口39を、この回転による空気の流れに沿うように形成した。ここで、光ディスク装置がコンボドライブやマルチドライブ等のように、CD−ROM、CD−RW、DVD−ROM等の複数のモードの読み書きを伴う場合には、最も回転が遅いモード時の空気の流れに合わせて内孔45、外孔47及び開口39を形成することが好ましい。
(第3の実施の形態)
次に、本発明を適用してなる記憶装置の第3の実施形態、及び第3の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置について図10及び図11を参照して説明する。図10は、本発明を適用してなる記憶装置の第3の実施形態、及び第3の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置の概略構成を示したB−B線からの矢視断面図である。図11は、図10に示す記憶装置及び記憶装置を搭載する電子装置の変形例を示したB−B線からの矢視断面図である。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一のものには同じ符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と相違する構成及び特徴部について説明する。
【0036】
本実施形態の記憶装置は、図10に示すように、例えばコンピュータなどの電子装置61の格納室63内に格納されている。記憶装置の筐体1には、機械室5と筐体1の外部とを連通する開口65が形成されている。格納室63の壁からは、例えば銅やアルミニウム等の高熱伝導部材で構成された伝熱部材67が突出させて設けられ、突出する伝熱部材67の先端は、開口65に着脱自在に挿入されている。このような構成とすることで、記憶装置は、伝熱部材67を介して電子装置61の格納室63に保持固定されるとともに、記憶装置内の熱を電子装置61側へ逃がすことができる。ここで、電子装置61は記憶装置と比較して放熱面積が大きいため、効果的な放熱が可能である。
【0037】
また、本実施の形態では、伝熱部材67が格納室63の壁から突出して設けられた構成としたが、これに代えて、図11に示すように、格納室63に、伝熱部材67が挿入される穴状の保持部69を設け、伝熱部材67が開口65に固定され、つまり、記憶装置から突出して設けられ、記憶装置から突出した伝熱部材67の先端を、保持部69に着脱自在に挿入する構成とすることもできる。また、この場合において、開口65または保持部69には、金属等の高熱伝導部材で構成した弾性構造体71を設置することができる。弾性構造体71によって伝熱部材67の先端部を容易に着脱自在に固定するとともに、記憶装置で発生した熱を電子装置61の筐体へ放熱することができる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明を適用してなる記憶装置の第4の実施形態、及び第4の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置について図12及び図13を参照して説明する。図12は、本発明を適用してなる記憶装置の第4の実施形態、及び第4の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置の概略構成を示したB−B線からの矢視断面図である。図13は、第4の実施形態の図12に示す底面10に導風板74を付加した例を示したB−B線からの矢視断面図である。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一のものには同じ符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と相違する構成及び特徴部について説明する。
【0038】
本実施形態の記憶装置は、図12に示すように、トレイ部9の底面10に開口である内孔45を形成し、トレイ部9の側壁11に開口である外孔47を2つ形成し、内孔45と外孔47の直下の機械室5内に電子部品49を配置する。電子部品49は、ピックアップ17から比較的離れた位置に配置し、発熱部品同士が互いに干渉しないようにする。さらにメカユニット13の機械室5側は、カバー部材51で覆われており、カバー部材51は、内孔45のスピンドル15側近傍まで張り出して形成されている。また、ディスク55と底面10間の流れを促進させるためのプロペラ73をスピンドル15に配置し、電子部品49と筐体1の底面とは高熱伝導部材72により熱的に接続されているものとする。ディスク55が回転することによりディスクの中心部分と外周部分の間に圧力差ができる。さらに内孔45と外孔47により、ディスク室と機械室とを循環する流れが生じる。また、ディスク55と底面10の間の流れはスピンドル15に取付けられたプロペラ73によりさらに促進される。ディスクの回転によりディスクの中心部分には負圧が、ディスクの外周部分には正圧が生じている。内孔45を通して機械室からディスク室へ流入した流体はディスクの圧力差によりディスク外周部へ移動し、外孔47を通って、ディスク室から機械室へ移動する。機械室に流入した流体は電子部品49を通過し、また内孔45を通ってディスク室に流入する。もし、電子部品49と筐体1の底面の間に流体が流れれば、電子部品49から発生した熱は、高熱伝導部材72を通して筐体1に伝導され放熱されるだけでなく、電子部品49と筐体1の底面の間を流れる流体による熱伝達効果により筐体1に熱伝達され放熱されるので、電子部品19からさらに多くの熱を放熱させることができる。
また、底面10に導風板74を設けて循環流れの風を強制的に電子部品49と筐体1の底面の間に導いてもよい。これにより、電子部品49と筐体1の底面の間に流れる流量が増大するので、電子部品49で発生する熱をさらに奪うことができる。
【0039】
さらに、記憶装置内の空気を循環させる構造とすることで、ピックアップ及び電子部品と外部とを遮断して装置内部を密閉することができる。この結果、外部の空気に含まれる塵や埃などの固体粒子がピックアップや電子部品に付着することによる誤動作や故障を防止することができる。
(第5の実施の形態)
次に、本発明を適用してなる記憶装置の第5の実施形態、及び第5の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置について図14及び図15を参照して説明する。図14は、本発明を適用してなる記憶装置の第5の実施形態、及び第5の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置の概略構成を示したB−B線からの矢視断面図である。図15は、第5の実施形態の図14に示す底面10に導風板を付加した例を示したB−B線からの矢視断面図である。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一のものには同じ符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と相違する構成及び特徴部について説明する。
【0040】
本実施形態の記憶装置は、図14に示すように、トレイ部9の底面10に開口である内孔45を形成し、トレイ部9の側壁11に開口である外孔47を2つ形成し、内孔45と外孔47の直下の機械室5内に電子部品49を配置する。電子部品49は、ピックアップ17から比較的離れた位置に配置し、発熱部品同士が互いに干渉しないようにする。さらにメカユニット13の機械室5側は、カバー部材51で覆われており、カバー部材51は、内孔45のスピンドル15側近傍まで張り出して形成されている。また、ディスク55と底面10間の流れを促進させるためのプロペラ73をスピンドル15に配置し、電子部品49と筐体1の底面とは高熱伝導部材72により熱的に接続されているものとする。また、筐体1の側面77に吸入口76と排気口75が配置される。まず、ディスク55が回転することによりディスクの中心部分と外周部分の間に圧力差ができる。さらに内孔45と外孔47により、吸入口76から流入した空気は電子部品49を通過して内孔45を通ってディスク室に入り、ディスクの圧力差により外孔47を通って機械室へ行き、排気口から外部に排気される。また、ディスク55と底面10の間の流れはスピンドル15に取付けられたプロペラ73によりさらに促進される。吸気口76と排気口75にはメッシュを付けて外部からの塵や埃の進入を防ぐ。吸気口76と排気口75を設けることにより装置内雰囲気温度よりも低い温度の空気を常に取り入れることができるので、電子部品49をさらに冷却することができる。また、排気口75より装置内空気を排出できるので、密閉筐体の場合のように空気から筐体への熱伝達を考慮しなくてすむ。また、空気から筐体への熱伝達を考慮しなくてすむので、吸入口76から流入した空気は電子部品49の上側に流れても、また下側に流れてもよい。電子部品49の上側に流れる時は、電子部品49と底面10間の距離は電子部品49と筐体1の底面との距離よりも大きく、圧力損失が小さいので電子部品49の下側に空気が流れる場合よりも多くの空気を流すことができる。
【0041】
また、図15にあるように底面10に導風板74を設けてもよい。冷却風を強制的に電子部品49と筐体1の底面の間に導くことにより、電子部品49と筐体1の底面の間に流れる流量が増大するので、電子部品49で発生する熱をさらに奪うことができる。
(第6の実施の形態)
次に、本発明を適用してなる記憶装置の第6の実施形態、及び第6の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置について図16及び図17を参照して説明する。図16は、本発明を適用してなる記憶装置の第6の実施形態の概略構成を示した平面図である。図17は、図7に示すトレイ部に対して、切り欠きを入れた例を示した平面図である。
なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一のものには同じ符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と相違する構成及び特徴部について説明する。
【0042】
本実施形態の記憶装置は、図7に示すように、トレイ部9の底面10に開口である内孔45を形成し、トレイ部9の側壁11に開口である外孔47を二つ形成し、内孔45と外孔47の直下の機械室5内に電子部品49を配置する。電子部品49は、ピックアップ17から比較的離れた位置に配置し、発熱部品同士が互いに干渉しないようにする。さらに、メカユニット13の機械室5側は、カバー部材51で覆われており、カバー部材51は、内孔45のスピンドル15側近傍まで張り出して形成されている。メカユニット13の上面14でかつピックアップ17の近傍に孔78を形成することにより、ディスクの回転流れの一部をピックアップ17の底面に導くことができ、ピックアップ17の放熱性能を上げることができる。また、図17にあるように、ピックアップ17がディスク55の最外周にあるときは、ピックアップ17の上面の一部はディスク55に覆われ、残りの部分はトレイ部9に覆われる。トレイ部9とピックアップ17の上面とのすきまにはほとんど流れはなく、ピックアップ17の放熱性能は悪い。そこで、トレイ部9がピックアップ17を覆っている部分を切り欠く79ことにより、ピックアップ17の上面に流れが誘起され、ピックアップ17の放熱性能を上げることができる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、ピックアップ及び電子部品を冷却する空気の流量を増加させることができる。また、本発明によれば、ピックアップ及び電子部品と外部とを遮断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなる記憶装置の第1の実施形態の概略内部構成を示した斜視図である。
【図2】本発明を適用してなる記憶装置の第1の実施形態の概略構成を示した平面図である。
【図3】図2におけるA−A線からの矢視断面図である。
【図4】第1の実施形態の図3に示す隙間の変形例を示したA−A線からの矢視断面図である。
【図5】第1の実施形態の図3に示す隙間の変形例を示したA−A線からの矢視断面図である。
【図6】第1の実施形態の図3に示す隙間の変形例を示したA−A線からの矢視断面図である。
【図7】本発明を適用してなる記憶装置の第2の実施形態の概略構成を示した平面図である。
【図8】図7におけるB−B線からの矢視断面図である。
【図9】第2の実施形態の図8に示す放熱部材の変形例を示したB−B線からの矢視断面図である。
【図10】本発明を適用してなる記憶装置の第3の実施形態、及び第3の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置の概略構成を示したB−B線からの矢視断面図である。
【図11】図10に示す記憶装置、及び記憶装置を搭載する電子装置の変形例を示したB−B線からの矢視断面図である。
【図12】本発明を適用してなる記憶装置の第4の実施形態、及び第4の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置の概略構成を示したB−B線からの矢視断面図である。
【図13】第4の実施形態の図12に示す底面10に導風板74を付加した例を示したB−B線からの矢視断面図である。
【図14】本発明を適用してなる記憶装置の第5の実施形態、及び第5の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置の概略構成を示したB−B線からの矢視断面図である。
【図15】第5の実施形態の図14に示す底面10に導風板を付加した例を示したB−B線からの矢視断面図である。
【図16】本発明を適用してなる記憶装置の第6の実施形態の概略構成を示した平面図である。
【図17】図7に示すトレイ部に対して、切り欠きを入れた例を示した平面図である。
【符号の説明】
1 筐体
7 仕切り板
15 回転軸
17 ピックアップ
37 凹溝
【発明の属する技術分野】
本発明は、記憶装置及び記憶装置を搭載する電子装置に係り、特に、盤状のディスクを回転させる構造の記憶装置の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
記憶装置は、一般に、データ媒体であるディスクを回転させ、ピックアップによってディスクにデータを書き込み又は読み込みを行うものであり、例えば、CD−ROM、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW等の光ディスクや磁気ディスクなどを用いたものが挙げられる。これらの記憶装置は、通常、記憶装置へのアクセス制御及び演算処理を行う中央演算処理装置(CPU)を備えた電子装置に搭載され、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及びハードディスクなどとして使用されている。
【0003】
このような記憶装置には、より小型に、より高速にするという要望があるが、装置を小型にするためには、発熱を伴なう電子部品を密集させて配置する必要があり電子部品の温度を上昇させてしまうという問題がある。また、装置を高速化すると電子部品にかかる負荷が増大するので電子部品の温度を上昇させ、さらに、データを書き込み又は読み込むピックアップにかかる負荷も増大するので、ピックアップの温度も上昇するという問題もある。このため、ピックアップ及び電子部品の温度上昇を抑制することが望まれている。
【0004】
このピックアップ及び電子部品の温度上昇を抑制するものとして、冷却用空気を強制的に供給するファンを用いたものがあるが、ファンによる騒音や、ファンを搭載することによる装置体積や重量の増大、さらに、消費電力の増加などの問題があるため好ましくなかった。
【0005】
これに対して、特開2000−173259号公報では、ディスクを回転させるとディスクの中心部分に負圧が発生することに着目し、ディスク中心に向かって冷却用空気を案内する案内部を設置して、この冷却用空気の導風路上に電子部品を配置することで、ファンを設置することなく、ピックアップを含む電子部品を冷却するというものが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ディスクの回転により発生する負圧には限界があるため、十分な量の冷却用の空気を導き入れることができない場合がある。そこで、本発明の課題は、ピックアップ及び電子部品を冷却する空気の流量を増加させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の記憶装置は、上記課題を解決するために、盤状のディスクが格納されるディスク室と、このディスクの盤面の一部を軸支する回転軸と、この回転軸を回転駆動させる駆動手段と、このディスク室から画成された空気の流路とを備え、この流路を、複数の開口を介してディスク室と連通させ、複数の開口をディスクの径方向に分散させて配置し、つまり、一方の開口を他方の開口に比べて回転軸から離れた位置に配置し、この流路に、例えばピックアップや電子部品などの発熱体を配置することを特徴とする。
【0008】
このような構成とすることにより、ディスクの回転で発生する負圧と、ディスクの回転で発生する正圧との圧力差を利用して空気を循環させることができるので、従来の構成に比べて、ピックアップや電子部品を冷却する空気の流量を増加させることができる。
【0009】
具体的に、ピックアップを冷却する構成として、箱型の筐体と、この筐体内部を盤状のディスクが格納されるディスク室と電子部品が格納される機械室とに分割する仕切り板と、この仕切り板に交差させて配置されディスクの盤面の一部を軸支する回転軸と、この回転軸を回転駆動させる駆動手段と、ディスクの盤面へデータを書き込み又はディスクの盤面に書込まれたデータを読み出すピックアップとを備えた記憶装置を対象とする。そして、仕切り板には、機械室側に凹み、かつ、回転軸から筐体の外郭方向に延在した凹溝を形成し、ピックアップは、凹溝内に、凹溝の延在方向に移動可能に配置する。さらに、凹溝は、ピックアップの移動範囲より凹溝の延在方向に大きく形成し、凹溝の底面と当該底面に対向するピックアップの面との間に隙間を設けた構成とすることを特徴とする。
【0010】
このような構成とすることにより、凹溝の回転軸側の端部とピックアップとの間、ディスクとピックアップとの間、凹溝の筐体外郭側の端部とピックアップとの間、凹溝の底面とピックアップとの間に空気が通流する流路を形成することができる。そして、ディスクの回転により発生した負圧と正圧とを利用して、この流路に空気を循環させることができるので、ピックアップを冷却することができる。
【0011】
さらに、ピックアップは、ピックアップのディスク室側、機械室側及び凹溝の延在方向の両側の面で空気と接触することができるので、他の電子部品に比べて熱に弱いピックアップを効率よく冷却することができる。また、空気が通流する流路とピックアップが移動する溝とを共用することで装置を小型に形成することができるので好ましい。ここで、ピックアップが配置される凹溝は、回転軸からディスクの半径方向に直線上に形成することが一般的である。また、ピックアップが凹溝の延在方向の端部に当接すると空気の循環が阻害されてしまうので、凹溝は、ピックアップの移動範囲より凹溝の延在方向に大きく形成する。つまり、ピックアップが凹溝の延在方向の両端部(すなわち、凹溝の回転軸側の端部と凹溝の筐体外郭側の端部)に当接しないように形成する。
【0012】
これにより、常時、ピックアップと凹溝の延在方向の両端部との間に空気を通流させることができる。特に、ディスクの外周側へ行けば行くほどピックアップのデータ処理量が増え負荷が増加するが、この構成にすれば、ピックアップがディスクの最も外周側に位置する場合であっても空気を循環させることができるので、ピックアップの温度の上昇を抑えることができる。ここで、ピックアップと凹溝との隙間は、冷却用空気が流れるのに十分な、例えば1mm以上の隙間を有する構造とする。
【0013】
また、電子部品を冷却する構成として、箱型の筐体と、この筐体内部を盤状のディスクが格納されるディスク室と機械室とに分割する仕切り板と、この仕切り板に交差させて配置されディスクの盤面の一部を軸支する回転軸と、この回転軸を回転駆動させる駆動手段と、ディスクの盤面へデータを書込み又はディスクの盤面に書込まれたデータを読み出すピックアップと、発熱を伴う電子部品とを備え、この電子部品を機械室内に配置し、仕切り板には、ディスク室と機械室とを連通する複数の開口を形成し、この複数の開口をディスクの径方向に分散させて配置することを特徴とする。このような構成とすることにより、機械室には、仕切り板に複数の開口を穿設するだけで容易にディスク室と連通させることができる。この場合において、発熱を伴う電子部品を一方の開口と他方の開口との間の位置に配置することで循環する空気の流れを電子部品に直接当てることができるので好ましい。
【0014】
さらに、ピックアップと電子部品の両方を冷却する構成として、箱型の筐体と、この筐体内部を盤状のディスクが格納されるディスク室と電子部品が格納される機械室とに分割する仕切り板と、この仕切り板に交差させて配置されディスクの盤面の一部を軸支する回転軸と、この回転軸を回転駆動させる駆動手段と、ディスクの盤面の一部を軸支する回転軸と、この回転軸を回転駆動させる駆動手段と、ディスクの盤面へデータを書込み又はディスクの盤面に書込まれたデータを読み出すピックアップとを備え、この電子部品を機械室内に配置し、仕切り板にディスク室と機械室とを連通する複数の開口を形成し、この複数の開口をディスクの径方向に分散させて配置する。そして、仕切り板には、機械室側に凹み、かつ、回転軸から筐体の外郭方向に延在した凹溝を形成し、ピックアップは、凹溝内に、凹溝の延在方向に移動可能に配置する。さらに、凹溝は、ピックアップの移動範囲より凹溝の延在方向に大きく形成し、凹溝の底面と当該底面に対向するピックアップの面との間に隙間を設けた構成とすることができる。
【0015】
また、仕切り板にディスクが載置されるトレイ部を設ける場合、通常、トレイ部にディスクを載置して回転させると、ディスクの回転によってディスクの径方向、つまり外周側へ移動する空気がトレイ部の側壁に衝突するので、空気の流速や流量を低下させてしまうことがある。そこで、本発明の記憶装置は、仕切り板に、回転軸を中心に回転するディスクの回転体に相当する形状に機械室側に窪んだトレイ部を有し、内孔はトレイ部の底面に、外孔はトレイ部の側壁にそれぞれ形成する構成とする。これにより、トレイ部の側壁による空気の流速や流量の低下を抑制することができる。また、ディスクの回転による空気の流れは、ディスクの回転方向の流れと、回転による遠心力、つまりディスクの半径方向とを合成した方向に流れる。そこで、本発明の記憶装置は、外孔及び内孔をディスクの回転による空気の流れに沿って形成する。また、ピックアップの表面、及び凹溝の機械室側の表面の少なくとも一方に、熱の放射率を向上させる例えば、黒色塗料を塗布や表面の酸化などの処理を施すことができる。
【0016】
また、本発明の記憶装置は、ピックアップ、電子部品及び筐体の少なくとも一方と筐体内の雰囲気との熱交換を行う放熱部材を設けた構成とすることができる。これにより、ピックアップ及び電子部品から筐体内を循環する空気への熱の移動効率を向上させることができる。また、筐体内を循環する空気の熱を筐体に伝える効率を向上させることができるので好ましい。さらに、筐体は、伝熱部材が挿入される貫通孔が形成することができる。この伝熱部材は、筐体内の雰囲気または電子部品やピックアップなどの熱を筐体外部へ排出させるものである。この場合において、電子装置に記憶装置が格納される格納室を備え、この格納室には、伝熱部材を保持する保持部を有し、伝熱部材を貫通孔または保持部のいずれかに着脱自在に固定することができる。これにより、記憶装置は、伝熱部材を介して電子装置の格納室に保持固定されるとともに、記憶装置内の熱を電子装置側へ逃がすことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明を適用してなる記憶装置の第1の実施形態について図1乃至図6を参照して説明する。図1は、本発明を適用してなる記憶装置の第1の実施形態の概略内部構成を示した斜視図である。図2は、本発明を適用してなる記憶装置の第1の実施形態の概略構成を示した平面図である。図3は、図2におけるA−A線からの矢視断面図である。図4は、第1の実施形態の図3に示す隙間の変形例を示したA−A線からの矢視断面図である。図5は、第1の実施形態の図3に示す隙間の変形例を示したA−A線からの矢視断面図である。図6は、第1の実施形態の図3に示す隙間の変形例を示したA−A線からの矢視断面図である。
【0018】
本実施形態の記憶装置は、図1及び図2に示すように、上面が開口した箱型の筐体1内に格納されている。筐体1の上面は、図1では図示していない開閉蓋が取り付けられ、この開閉蓋により筐体1の開口が開閉されるようになっている。筐体1には、筐体1内をディスク室3と機械室5とに上下に分割する水平に渡された仕切り板7が設けられている。ディスク室3は、例えば円盤状の光ディスクなどのデータ媒体が格納され、機械室5は、記憶装置を制御する電子部品などが格納されるようになっている。
【0019】
仕切り板7は、機械室5側に円盤状に窪んだトレイ部9、すなわち、円盤状の底面10とこの底面10の縁から垂直に切立った側壁11とからなるトレイ部9が形成されている。トレイ部9の円の中心部分から筐体1の外郭へ向かう底面10の一部は略扇型に切除されており、底面10の切除された部分には、メカユニット13が嵌め込まれている。メカユニット13は、メカユニット13の上面14とトレイ部9の底面10とがフラットになるように配置されている。
【0020】
メカユニット13は、回転軸であるスピンドル15と、スピンドル15が挿入されスピンドル15を回転駆動させる筒状の駆動モータ本体16と、スピンドル15に固定されるディスクの盤面にデータを書き込み、または盤面に書き込まれたデータを読み込むピックアップ17と、図3に示すように、ピックアップ17を2本の棒状のガイドバー19に沿って移動させる移動装置21とを備えて形成されている。スピンドル15は、ディスク中央の孔にスピンドル15の先端をはめ込んで、ディスクを保持する構造となっている。ピックアップ17は、ガイドバー19の外形に相当する平行に形成された2つの貫通穴23を有し、この貫通穴23に平行に形成された貫通穴25を有している。貫通穴25は、内周に螺旋が彫られネジ穴状になっている。貫通穴23にはガイドバー19がそれぞれ摺動自在に挿入されている。
【0021】
また、移動装置21は、外周に螺旋が彫られた円柱状の移動バー27と、移動バー27の円柱軸を中心に回転させるステッピングモータ29とで形成されている。移動バー27は、ピックアップ17の貫通穴25に挿入され、移動バー27が回転することでピックアップ17をガイドバー19に沿って移動させることができるようになっている。
【0022】
底面10の円の中心に位置するメカユニット13の上面14には、貫通穴31が形成され、スピンドル15は、この貫通穴31に回転自在に挿入され、かつ、垂直に突出させて配置されている。さらに、メカユニット13の上面14には、トレイ部9の中心(以下、回転軸側と称する)から底面10に沿う底面10の半径方向、つまり筐体1の外郭側(以下、外郭側と称する)に向けて延在するスリット33が形成されている。このスリット33を形成する縁部分の機械室5側には、上面が開口した箱型のカバー部材35の開口端が連結され、結果、スリット33とカバー部材35により機械室5側に窪んだ凹溝37が形成された格好になっている。凹溝37内部には、ピックアップ17が配置され、ピックアップ17の読み取り及び書き込み部がスリット33から覗くようになっている。また、スリット33の延在方向に沿って2本のガイドバー19が配置され、ピックアップ17がスリット33に沿って移動可能になっている。また、ピックアップ17の近傍には、移動装置21が配置されている。なお、ガイドバー19及び移動バー22の外郭側の先端は、トレイ部9の側壁11より外郭側に位置するように配置されている。さらに、ピックアップ17の回転軸側の端部はスリット33の回転軸側の縁より外郭側に、ピックアップ17の外郭側の端部はスリット33の外郭側の縁より回転軸側に位置するようになっている。これにより、ピックアップ17の移動範囲は、スリット33の延在方向の中間部分に規制されている。また、凹溝37の底面に対向するピックアップ17の底面に空気溝38を形成し、凹溝37の底面と凹溝37の底面に対向するピックアップ17の底面との間に隙間を形成する。
【0023】
スリット33と交わる側壁11には、開口39が形成されている。この開口39は、スピンドル15に軸支されるディスクの回転による空気の流れの上流側に、つまり、上方から見てディスクの回転が右回りである場合、スピンドル15から開口39を見てスリット33よりも左側にずらして形成する。また、開口39の形成方向も、ディスクの回転による空気の流れに沿った方向に形成する。
【0024】
ここで、本実施形態の記憶装置の動作について説明する。まず、ディスク室3に図示していないディスクが格納され、スピンドル15の先端部分がディスクの中心に固定される。この状態で、駆動モータ本体16の作動を開始することによりディスクが回転する。ディスクの回転により、ディスクの中心部分には負圧が、ディスクの外周部分には正圧が発生する。このディスクの中心部分と外周部分との圧力差により、ディスク表面の空気は、ディスクの回転方向と半径方向とを合成した方向に流れる。そして、外周側に移動した空気は、側壁11に形成された開口39からピックアップ17の外郭側の端部とスリット33との間、ピックアップ17の底面に形成された空気溝38による隙間、ピックアップ17の回転軸側の端部とスリット33との間を介してディスク中心部分に戻る。この空気の循環によりピックアップ17は冷却される。
【0025】
このように本実施の形態によれば、ディスクの中心部分の負圧と、ディスクの外周部分の正圧との圧力差を利用して空気を循環させることができるので、ディスク中心に空気を導くだけの従来の構成に比べて、ピックアップを冷却する空気の流量を増加させることができる。また、凹溝37及びディスク室3内の空気を循環させる構造なので、ピックアップ17と筐体1の外部とを遮断することができ、外部の空気に含まれる塵や埃などの固体粒子がピックアップ17に付着することによる誤動作や故障を防止することができる。さらに、ピックアップ17は、ピックアップ17の上面、下面、回転軸側及び外郭側の面に空気が接触するので、他の電子部品に比べて熱に弱いピックアップ17を効率よく冷却することができる。
【0026】
また、本実施形態では、隙間を図3に示すピックアップ17の底面に形成された空気溝38としたが、これに限らず、図4に示すように、カバー部材35を機械室5側に凹ませて溝37の底面に空気溝41を形成する構成とすることもできる。また、図5に示すように、ピックアップ17の底面に形成された空気溝38を複数形成することもできる。さらに、図6に示すように、隙間に放熱部材であるフィン43を設けることもできる。また、本実施の形態では、ディスク室3と機械室5とを画成するカバー部材35を設け、これにより、ピックアップ17に与える電子部品の熱の影響を低減するようにしているが、これに限らず、カバー部材35を設けない構成とすることもできる。
【0027】
また、カバー部材35を熱伝導率の高いアルミニウムや銅製とすることにより、メカユニット13の発熱を伴なう部品からの熱を均一に散在させることが可能となり放熱に有利である。また、ピックアップ17の表面の放射率を例えば黒色塗装する等して大きくしておけば、ピックアップ17からの放熱は促進される。また、カバー部材35を設置する場合は、この表面も黒色塗装等により、放射率を上げておけば、より放熱効果を大きくすることができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明を適用してなる記憶装置の第2の実施形態について図7乃至図9を参照して説明する。図7は、本発明を適用してなる記憶装置の第2の実施形態の概略構成を示した平面図である。図8は、図7におけるB−B線からの矢視断面図である。図9は、第2の実施形態の図8に示す放熱部材の変形例を示したB−B線からの矢視断面図である。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一のものには同じ符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と相違する構成及び特徴部について説明する。
【0028】
本実施形態の記憶装置は、図7に示すように、トレイ部9の底面10に開口である内孔45を形成し、トレイ部9の側壁11に開口である外孔47を2つ形成し、内孔45と外孔47の直下の機械室5内に電子部品49を配置する。電子部品49は、ピックアップ17から比較的離れた位置に配置し、発熱部品同士が互いに干渉しないようにする。さらに、メカユニット13の機械室5側は、カバー部材51で覆われており、カバー部材51は、内孔45のスピンドル15側近傍まで張り出して形成されている。なお、図8及び図9では、図1で図示していない筐体1の開閉蓋と、ディスクにそれぞれ符号53、55を付して図示する。また、放熱部材であるフィン57を、筐体1の内壁から機械室5側へ突出させて1つまたは複数個配置する。例えば、本実施形態では、フィン57を内孔45と外孔47付近に各1個づつ配置する構成とする。
【0029】
このような構成の本実施形態の記憶装置の動作について説明する。まず、ディスク室3にディスク55が格納され、スピンドル15の先端部分がディスク55の中心に固定される。この状態で、駆動モータ本体16の作動を開始することによりディスク55が回転する。ディスク55の回転により、ディスク55の中心部分には負圧が、ディスク55の外周部分には正圧が発生する。このディスク55の中心部分と外周部分との圧力差により、ディスク55表面の空気は、図8の矢印に示す方向に、つまり、ディスク55の半径方向に流れる。さらに、この流れは、ディスク55の回転による影響を受けディスク55の回転方向に曲げて流れる。すなわち、ディスク55表面の流れは、ディスク55の半径方向と回転方向を合成した方向に流れる。
【0030】
そして、外周側に移動した空気は、側壁11に形成された外孔47から機械室5内に流入し、フィン57、電子部品49、フィン57を順次通流してカバー部材51に衝突する。カバー部材51に衝突した空気は、内孔45を介してディスク55の中心部分に戻る。この空気の循環により電子部品49は冷却される。
【0031】
このように本実施の形態によれば、ディスク55の中心部分の負圧と、ディスク55の外周部分の正圧との圧力差を利用して空気を循環させることができるので、ディスク55中心に空気を導くだけの従来の構成に比べて、電子部品49を冷却する空気の流量を増加させることができる。また、ディスク室3及び機械室5内の空気を循環させる構造なので、電子部品49と筐体1の外部とを遮断することができ、外部の空気に含まれる塵や埃などの固体粒子が電子部品49に付着することによる誤動作や故障を防止することができる。さらに、電子部品49を内孔45と外孔47との間の位置、すなわち、外孔47から内孔45へ機械室5を流れる空気の通流経路上に配置することで空気を電子部品49に直接当てることができるので好ましい。
【0032】
また、カバー部材51を設けることで、機械室5内を通流する空気がカバー部材51の側壁によりガイドされて内孔45方向、つまり、上方へ導くことができるので好ましい。さらに、電子部品49を保有する機械室5内には、筐体1と熱的に接触したフィン57が設けられており、このフィン57を介して循環する空気の熱を筐体1の外部へ排出することができる。なお、フィン57や筐体1は、例えば、アルミニウム、銅、マグネシウム等の熱伝導率の高い部材で構成すると、放熱性能を高くすることができる。
【0033】
また、本実施の形態では、フィン57は、単に筐体1から機械室5内に突出させた構成としたが、これに代えて、図9に示すように、フィン57と電子部品の一部、特に、発熱部59とを接触させる構成とすることができる。これにより、発熱部59の熱を筐体1を介して外部に排出することができるので、より放熱性能を高めることができる。
【0034】
また、本実施の形態では、外孔47をトレイ部9の側壁11に形成した構成としたが、これに代えて、底面10に形成することもできる。また、ディスクにより発生する負圧はスピンドル15に近い位置の方がより強いので、内孔45は、なるべくスピンドル15の近くに形成することが好ましい。外孔47も同様に、ディスクによる発生する正圧はディスク外周側に近い方がより強いので、ディスク外周側になるべく近い位置に形成することが好ましい。また、トレイ部9及び底面10の強度が問題となる場合には、内孔45、外孔47付近に図示してない薄膜の補強テープを張り、強度を保つことが可能であり、それと同時に重量調整によりトレイを含めた装置の振動構造を最適化することも可能である。
【0035】
また、上記実施の形態では、ディスクの回転に伴って、半径方向と円周方向に大きな速度成分を持つ流れが誘起されることから、内孔45、外孔47及び開口39を、この回転による空気の流れに沿うように形成した。ここで、光ディスク装置がコンボドライブやマルチドライブ等のように、CD−ROM、CD−RW、DVD−ROM等の複数のモードの読み書きを伴う場合には、最も回転が遅いモード時の空気の流れに合わせて内孔45、外孔47及び開口39を形成することが好ましい。
(第3の実施の形態)
次に、本発明を適用してなる記憶装置の第3の実施形態、及び第3の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置について図10及び図11を参照して説明する。図10は、本発明を適用してなる記憶装置の第3の実施形態、及び第3の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置の概略構成を示したB−B線からの矢視断面図である。図11は、図10に示す記憶装置及び記憶装置を搭載する電子装置の変形例を示したB−B線からの矢視断面図である。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一のものには同じ符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と相違する構成及び特徴部について説明する。
【0036】
本実施形態の記憶装置は、図10に示すように、例えばコンピュータなどの電子装置61の格納室63内に格納されている。記憶装置の筐体1には、機械室5と筐体1の外部とを連通する開口65が形成されている。格納室63の壁からは、例えば銅やアルミニウム等の高熱伝導部材で構成された伝熱部材67が突出させて設けられ、突出する伝熱部材67の先端は、開口65に着脱自在に挿入されている。このような構成とすることで、記憶装置は、伝熱部材67を介して電子装置61の格納室63に保持固定されるとともに、記憶装置内の熱を電子装置61側へ逃がすことができる。ここで、電子装置61は記憶装置と比較して放熱面積が大きいため、効果的な放熱が可能である。
【0037】
また、本実施の形態では、伝熱部材67が格納室63の壁から突出して設けられた構成としたが、これに代えて、図11に示すように、格納室63に、伝熱部材67が挿入される穴状の保持部69を設け、伝熱部材67が開口65に固定され、つまり、記憶装置から突出して設けられ、記憶装置から突出した伝熱部材67の先端を、保持部69に着脱自在に挿入する構成とすることもできる。また、この場合において、開口65または保持部69には、金属等の高熱伝導部材で構成した弾性構造体71を設置することができる。弾性構造体71によって伝熱部材67の先端部を容易に着脱自在に固定するとともに、記憶装置で発生した熱を電子装置61の筐体へ放熱することができる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明を適用してなる記憶装置の第4の実施形態、及び第4の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置について図12及び図13を参照して説明する。図12は、本発明を適用してなる記憶装置の第4の実施形態、及び第4の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置の概略構成を示したB−B線からの矢視断面図である。図13は、第4の実施形態の図12に示す底面10に導風板74を付加した例を示したB−B線からの矢視断面図である。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一のものには同じ符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と相違する構成及び特徴部について説明する。
【0038】
本実施形態の記憶装置は、図12に示すように、トレイ部9の底面10に開口である内孔45を形成し、トレイ部9の側壁11に開口である外孔47を2つ形成し、内孔45と外孔47の直下の機械室5内に電子部品49を配置する。電子部品49は、ピックアップ17から比較的離れた位置に配置し、発熱部品同士が互いに干渉しないようにする。さらにメカユニット13の機械室5側は、カバー部材51で覆われており、カバー部材51は、内孔45のスピンドル15側近傍まで張り出して形成されている。また、ディスク55と底面10間の流れを促進させるためのプロペラ73をスピンドル15に配置し、電子部品49と筐体1の底面とは高熱伝導部材72により熱的に接続されているものとする。ディスク55が回転することによりディスクの中心部分と外周部分の間に圧力差ができる。さらに内孔45と外孔47により、ディスク室と機械室とを循環する流れが生じる。また、ディスク55と底面10の間の流れはスピンドル15に取付けられたプロペラ73によりさらに促進される。ディスクの回転によりディスクの中心部分には負圧が、ディスクの外周部分には正圧が生じている。内孔45を通して機械室からディスク室へ流入した流体はディスクの圧力差によりディスク外周部へ移動し、外孔47を通って、ディスク室から機械室へ移動する。機械室に流入した流体は電子部品49を通過し、また内孔45を通ってディスク室に流入する。もし、電子部品49と筐体1の底面の間に流体が流れれば、電子部品49から発生した熱は、高熱伝導部材72を通して筐体1に伝導され放熱されるだけでなく、電子部品49と筐体1の底面の間を流れる流体による熱伝達効果により筐体1に熱伝達され放熱されるので、電子部品19からさらに多くの熱を放熱させることができる。
また、底面10に導風板74を設けて循環流れの風を強制的に電子部品49と筐体1の底面の間に導いてもよい。これにより、電子部品49と筐体1の底面の間に流れる流量が増大するので、電子部品49で発生する熱をさらに奪うことができる。
【0039】
さらに、記憶装置内の空気を循環させる構造とすることで、ピックアップ及び電子部品と外部とを遮断して装置内部を密閉することができる。この結果、外部の空気に含まれる塵や埃などの固体粒子がピックアップや電子部品に付着することによる誤動作や故障を防止することができる。
(第5の実施の形態)
次に、本発明を適用してなる記憶装置の第5の実施形態、及び第5の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置について図14及び図15を参照して説明する。図14は、本発明を適用してなる記憶装置の第5の実施形態、及び第5の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置の概略構成を示したB−B線からの矢視断面図である。図15は、第5の実施形態の図14に示す底面10に導風板を付加した例を示したB−B線からの矢視断面図である。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一のものには同じ符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と相違する構成及び特徴部について説明する。
【0040】
本実施形態の記憶装置は、図14に示すように、トレイ部9の底面10に開口である内孔45を形成し、トレイ部9の側壁11に開口である外孔47を2つ形成し、内孔45と外孔47の直下の機械室5内に電子部品49を配置する。電子部品49は、ピックアップ17から比較的離れた位置に配置し、発熱部品同士が互いに干渉しないようにする。さらにメカユニット13の機械室5側は、カバー部材51で覆われており、カバー部材51は、内孔45のスピンドル15側近傍まで張り出して形成されている。また、ディスク55と底面10間の流れを促進させるためのプロペラ73をスピンドル15に配置し、電子部品49と筐体1の底面とは高熱伝導部材72により熱的に接続されているものとする。また、筐体1の側面77に吸入口76と排気口75が配置される。まず、ディスク55が回転することによりディスクの中心部分と外周部分の間に圧力差ができる。さらに内孔45と外孔47により、吸入口76から流入した空気は電子部品49を通過して内孔45を通ってディスク室に入り、ディスクの圧力差により外孔47を通って機械室へ行き、排気口から外部に排気される。また、ディスク55と底面10の間の流れはスピンドル15に取付けられたプロペラ73によりさらに促進される。吸気口76と排気口75にはメッシュを付けて外部からの塵や埃の進入を防ぐ。吸気口76と排気口75を設けることにより装置内雰囲気温度よりも低い温度の空気を常に取り入れることができるので、電子部品49をさらに冷却することができる。また、排気口75より装置内空気を排出できるので、密閉筐体の場合のように空気から筐体への熱伝達を考慮しなくてすむ。また、空気から筐体への熱伝達を考慮しなくてすむので、吸入口76から流入した空気は電子部品49の上側に流れても、また下側に流れてもよい。電子部品49の上側に流れる時は、電子部品49と底面10間の距離は電子部品49と筐体1の底面との距離よりも大きく、圧力損失が小さいので電子部品49の下側に空気が流れる場合よりも多くの空気を流すことができる。
【0041】
また、図15にあるように底面10に導風板74を設けてもよい。冷却風を強制的に電子部品49と筐体1の底面の間に導くことにより、電子部品49と筐体1の底面の間に流れる流量が増大するので、電子部品49で発生する熱をさらに奪うことができる。
(第6の実施の形態)
次に、本発明を適用してなる記憶装置の第6の実施形態、及び第6の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置について図16及び図17を参照して説明する。図16は、本発明を適用してなる記憶装置の第6の実施形態の概略構成を示した平面図である。図17は、図7に示すトレイ部に対して、切り欠きを入れた例を示した平面図である。
なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一のものには同じ符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と相違する構成及び特徴部について説明する。
【0042】
本実施形態の記憶装置は、図7に示すように、トレイ部9の底面10に開口である内孔45を形成し、トレイ部9の側壁11に開口である外孔47を二つ形成し、内孔45と外孔47の直下の機械室5内に電子部品49を配置する。電子部品49は、ピックアップ17から比較的離れた位置に配置し、発熱部品同士が互いに干渉しないようにする。さらに、メカユニット13の機械室5側は、カバー部材51で覆われており、カバー部材51は、内孔45のスピンドル15側近傍まで張り出して形成されている。メカユニット13の上面14でかつピックアップ17の近傍に孔78を形成することにより、ディスクの回転流れの一部をピックアップ17の底面に導くことができ、ピックアップ17の放熱性能を上げることができる。また、図17にあるように、ピックアップ17がディスク55の最外周にあるときは、ピックアップ17の上面の一部はディスク55に覆われ、残りの部分はトレイ部9に覆われる。トレイ部9とピックアップ17の上面とのすきまにはほとんど流れはなく、ピックアップ17の放熱性能は悪い。そこで、トレイ部9がピックアップ17を覆っている部分を切り欠く79ことにより、ピックアップ17の上面に流れが誘起され、ピックアップ17の放熱性能を上げることができる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、ピックアップ及び電子部品を冷却する空気の流量を増加させることができる。また、本発明によれば、ピックアップ及び電子部品と外部とを遮断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなる記憶装置の第1の実施形態の概略内部構成を示した斜視図である。
【図2】本発明を適用してなる記憶装置の第1の実施形態の概略構成を示した平面図である。
【図3】図2におけるA−A線からの矢視断面図である。
【図4】第1の実施形態の図3に示す隙間の変形例を示したA−A線からの矢視断面図である。
【図5】第1の実施形態の図3に示す隙間の変形例を示したA−A線からの矢視断面図である。
【図6】第1の実施形態の図3に示す隙間の変形例を示したA−A線からの矢視断面図である。
【図7】本発明を適用してなる記憶装置の第2の実施形態の概略構成を示した平面図である。
【図8】図7におけるB−B線からの矢視断面図である。
【図9】第2の実施形態の図8に示す放熱部材の変形例を示したB−B線からの矢視断面図である。
【図10】本発明を適用してなる記憶装置の第3の実施形態、及び第3の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置の概略構成を示したB−B線からの矢視断面図である。
【図11】図10に示す記憶装置、及び記憶装置を搭載する電子装置の変形例を示したB−B線からの矢視断面図である。
【図12】本発明を適用してなる記憶装置の第4の実施形態、及び第4の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置の概略構成を示したB−B線からの矢視断面図である。
【図13】第4の実施形態の図12に示す底面10に導風板74を付加した例を示したB−B線からの矢視断面図である。
【図14】本発明を適用してなる記憶装置の第5の実施形態、及び第5の実施形態の記憶装置を搭載する電子装置の概略構成を示したB−B線からの矢視断面図である。
【図15】第5の実施形態の図14に示す底面10に導風板を付加した例を示したB−B線からの矢視断面図である。
【図16】本発明を適用してなる記憶装置の第6の実施形態の概略構成を示した平面図である。
【図17】図7に示すトレイ部に対して、切り欠きを入れた例を示した平面図である。
【符号の説明】
1 筐体
7 仕切り板
15 回転軸
17 ピックアップ
37 凹溝
Claims (16)
- 箱型の筐体と、該筐体内部を盤状のディスクが格納されるディスク室と電子部品が格納される機械室とに分割する仕切り板と、該仕切り板に交差させて配置され前記ディスクの盤面の一部を軸支する回転軸と、該回転軸を回転駆動させる駆動手段と、前記ディスクの盤面へデータを書き込み又は前記ディスクの盤面に書き込まれたデータを読み出すピックアップとを備え、
前記仕切り板は前記機械室側に凹んだ凹溝を有し、該凹溝は前記回転軸から前記筐体の外郭方向に延在し、前記ピックアップは前記凹溝内に前記凹溝の延在方向に移動可能に配置され、
前記凹溝は前記ピックアップの移動範囲より前記凹溝の延在方向に大きく形成され、前記凹溝の底面と当該底面に対向する前記ピックアップの面との間に隙間が設けられた記憶装置。 - 箱型の筐体と、該筐体内部を盤状のディスクが格納されるディスク室と機械室とに分割する仕切り板と、該仕切り板に交差させて配置され前記ディスクの盤面の一部を軸支する回転軸と、該回転軸を回転駆動させる駆動手段と、前記ディスクの盤面へデータを書き込み又は前記ディスクの盤面に書き込まれたデータを読み出すピックアップと、発熱を伴なう電子部品とを備え、
該電子部品は前記機械室内に配置され、
前記仕切り板は、前記ディスク室と機械室とを連通する複数の開口が形成され、該複数の開口は、前記ディスクの径方向に分散させて配置された記憶装置。 - 箱型の筐体と、該筐体内部を盤状のディスクが格納されるディスク室と電子部品が格納される機械室とに分割する仕切り板と、該仕切り板に交差させて配置され前記ディスクの盤面の一部を軸支する回転軸と、該回転軸を回転駆動させる駆動手段と、前記ディスクの盤面へデータを書き込み又は前記ディスクの盤面に書き込まれたデータを読み出すピックアップとを備え、
該電子部品は前記機械室内に配置され、前記仕切り板は、前記ディスク室と機械室とを連通する複数の開口が形成され、該複数の開口は、前記ディスクの径方向に分散させて配置され、
前記仕切り板は前記機械室側に凹んだ凹溝を有し、該凹溝は前記回転軸から前記筐体の外郭方向に延在し、前記ピックアップは前記凹溝内に前記凹溝の延在方向に移動可能に配置され、
前記凹溝は前記ピックアップの移動範囲より前記凹溝の延在方向に大きく形成され、前記凹溝の底面と当該底面に対向する前記ピックアップの面との間に隙間が設けられた記憶装置。 - 前記仕切り板は、前記回転軸を中心に回転する前記ディスクの回転体に相当する形状に前記機械室側に窪んだトレイ部を有し、
前記複数の開口のうち前記ディスクの中心側の開口は前記トレイ部の底面に、前記ディスクの外周側の開口は前記トレイ部の側壁に形成されたことを特徴とする請求項2または3に記載の記憶装置。 - 前記ディスクの中心側の開口及び前記ディスクの外周側の開口は、前記ディスクの回転による雰囲気の流れに沿って形成することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の記憶装置。
- 前記ピックアップの表面、及び前記凹溝の機械室側の表面の少なくとも一方に、熱の放射率を向上させる処理を施すことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の記憶装置。
- 前記ピックアップ、前記電子部品及び前記筐体の少なくとも一方と前記筐体内の雰囲気との熱交換を行う放熱部材を設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の記憶装置。
- 前記筐体は、伝熱部材が挿入される貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1乃至7に記載の記憶装置。
- 請求項8に記載の記憶装置が格納される格納室を備え、該格納室には、前記伝熱部材を保持する保持部が形成され、
前記伝熱部材は、前記貫通孔または前記保持部のいずれかに着脱自在に固定されることを特徴とする電子装置。 - 箱型の筐体と、該筐体内部を盤状のディスクが格納されるディスク室と機械室とに分割する仕切り板と、該仕切り板に交差させて配置され前記ディスクの盤面の一部を軸支する回転軸と、該回転軸を回転駆動させる駆動手段と、前記ディスクの盤面へデータを書込み又は前記ディスクの盤面に書込まれたデータを読み出すピックアップと、発熱を伴う電子部品とを備え、該電子部品は前記機械室内に配置され、前記仕切り板は、前記ディスク室と機械室とを連通する複数の開口が形成され、前記電子部品及び前記筐体の少なくとも一方と前記筐体内の雰囲気との熱交換を前記機械室側の前記筐体で行うことを特徴とする請求項1乃至7に記載の記憶装置。
- 前記回転軸と前記ディスクの隙間に空気流れを促進するためのプロペラを回転軸に取付けることを特徴とする請求項1乃至7に記載の記憶装置。
- 前記電子部品の上面又は下面に空気の流れを導くための導風板が前記機械室内にあることを特徴とする請求項1乃至10に記載の記憶装置。
- 前記筐体の側面板に空気の吸入口と排気口とを備えることを特徴とする請求項1乃至10に記載の記憶装置。
- 請求項12に記載の記憶装置で、請求項11に記載の導風板があることを特徴とする記憶装置。
- 前記ピックアップを格納するメカユニットの上面には複数の開口が形成され、該複数の開口は、前記凹溝の近傍に前記ディスクの径方向に分散させて配置されたことを特徴とする請求項1乃至2に記載の記憶装置。
- 前記仕切り板は、前記ディスク室と機械室とを連通する複数の開口が形成され、前記ピックアップが前記ディスクの最外周部で、該仕切り板に覆われる部分を切取ったことを特徴とする請求項1乃至2に記載の記憶装置。
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