JP2004119554A - 薄板状物の把持装置及びそれを具えた製造設備 - Google Patents

薄板状物の把持装置及びそれを具えた製造設備 Download PDF

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JP2004119554A
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Shin Hayamizu
早水 慎
Noriyuki Koga
古賀 紀行
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Abstract

【課題】処理装置内にあるウエハ等を短時間で正確に所定の位置に搬送し、把持部材とウエハの衝撃や摩耗によるゴミを発生させたり、破損することなく、ウエハを把持できることが望まれている。また、標準サイズのウエハに比べ小さい場合、把持できない事がある。
【解決手段】搬送ロボット4のアーム12に回動可能に連結されたエンドエフェクタ10の先端に具えられた第一の把持部材21と、モータ駆動される第二の把持部材22により、動作速度を制御してウエハ接触直前に減速して把持する。ウエハのサイズ誤差に対応するため、第二の把持部材22とモータ駆動部との間にバネ部材25を設け、常時ウエハに一定の押圧力を加えるようにした。
【選択図】図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置、プラズマ表示装置、有機及び無機エレクトロルミネッセンス、フィールドエミッティング表示装置、プリント配線基板などの製品及び、それらに用いられる薄板状電子部品を、特に半導体シリコンウエハ、円形ガラス半導体基板など円盤状物を、清浄環境下で清浄容器であるカセットや各種処理装置間で移載するための把持装置並びにこれを有する搬送装置及び、その搬送装置を用いる薄板状電子部品の製造設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1及び図7に示すように、半導体電子部品等の薄板状物6を製造する設備では、薄板状物はFOUPと呼ばれる清浄容器5に複数枚を棚壇上に収納されて各工程間を運搬される。清浄容器5は搬送装置2のステージに載置され、清浄容器内の薄板状物は搬送装置2内に具えられたスカラ型ロボットや多関節ロボットなどの搬送ロボット4により、複数のチャンバ11を有する処理装置3へと搬送される。
【0003】
図7(a)〜(c)は従来のスカラ型の搬送ロボット4が半導体ウエハを清浄容器5へ出し入れする状況を示した斜視図であり、この搬送ロボット4は基台上に昇降装置を、その上部には旋回や屈伸動作できるアーム12を有している。さらにアーム12先端にはエンドエフェクタ10を回動できるように具えている。図7(a)に示すように、エンドエフェクタ10先端には基台からアーム12内部を通って負圧用のチューブが配管された吸着穴が設けられている。図7(b)に示すように、この吸着穴41上に薄板状物6を載置することで薄板状物6を吸着固定して、図7(c)に示すように、薄板状物を清浄容器から抜き出して高速搬送することができる。また吸着穴41へ配管されたチューブ途中に、圧力変化を検知する圧力センサを設けることで、薄板状物6がエンドエフェクタ10上に薄板状物が載置されているか否かを検出する薄板状物の有無検出手段として用いることができる。
【0004】
この搬送ロボット4により、たとえばパターニング、蒸着等の各種加工、各種検査といった処理を行う処理装置へ搬送する場合、薄板状物6を常に処理室内の所定の位置及び所定の向きに載置する必要がある。そのため、一般には処理装置への搬送途中、図10に示すアライナ(特開平5−343501号を参照)と呼ばれる位置決め装置7へと受け渡される。ちなみに、この位置決め装置7は、薄板状物6を載置して吸着固定するスピンドルを回動させるとともに薄板状物6の周縁部付近に固設された検出手段により偏心半径と回転角度とを検知し薄板状物6の中心点を算出し、さらにその位置情報を基に薄板状物6の中心が所定の位置にくるように位置修正すべく平面内で移動させるものである。
【0005】
特開平7−037960号のウエハ搬送ロボットの把持装置では、エンドエフェクタ上にエアシリンダで駆動する3つの可動把持部材を具え、円盤状物の円周部の3点を可動把持部材により、把持することで円盤状物の中心位置を所定の位置にくるよう位置修正した上、処理装置へ搬送する方法が提案されている。
【0006】
【特許文献1】特開平7−037960号公報
【特許文献2】特開平11−116046号公報
【特許文献3】米国特許第6275748号
【特許文献4】米国特許第6256555号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特開平7−03960号に示される、エンドエフェクタ上で円盤状物を吸着固定して搬送する方法では、エンドエフェクタが接触する薄板状物の裏面にごみや傷が付くほか、吸着箇所に変形が生じる不具合が発生していた。
【0008】
また、固定把持部材と可動把持部材等からなり、駆動手段の一部としてエアシリンダ等が用いられる場合、可動把持部材の把持する速度が一定なので、可動把持部材が薄板状物に勢いよく衝突する。このため被搬送物を破損し、微少のゴミを発生させる原因となっていた。また衝撃を和らげるため把持する速度を低速にすると搬送時間が増大し、結果生産性も落ちることとなる。
【0009】
加熱処理する装置においては、薄板状物6は、エンドエフェクタに載置されて、裏面を吸着され、チャンバ11内に搬送される。チャンバ内では、周縁部を支持されて載置される。この状態で熱が加えられると変形するおそれがある。そのため加熱を伴う処理装置において薄板状物は、裏面の大部分が処理室内の熱板に接して平面的に載置される必要がある。このような処理装置へ搬送するにはエンドエフェクタ上に乗せて吸着する把持装置での搬送は不可能である。また薄板状物の上面をエンドエフェクタで吸着把持すれば搬送することは可能であるが、凹凸面がある上面を吸着固定することが難しいばかりか、表面に形成された微小回路上にごみが付着したり、回路を破壊して歩留まり低下の原因となり、係る装置では使用することはできない。仮に高温に熱せられた薄板状物の裏面一部分を局所的に真空吸着して搬送すると、薄板状物は変形して窪みを生じ、不具合が生じる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、搬送ロボットのアーム先端に具えられたエンドエフェクタと、前記エンドエフェクタ先端に固設され、薄板状物の周縁部を支持する少なくとも一つの第一の把持部材と、前記エンドエフェクタに固設され、少なくとも一つの駆動手段を有する第二の把持部材とにより薄板状物の周縁部を把持する、薄板状物の把持装置において、駆動手段の動作速度を調整することができる制御手段を有することを特徴とする薄板状物の把持装置を提案する。駆動手段の動作により第二の把持部材は水平面内を移動し、第二の把持部材と第一の把持部材とが薄板状物の周縁部に係合する。これにより薄板状物は把持されるとともに、エンドエフェクタに固定された第一の把持部材の位置に相対的な位置ずれが修正される。
【0011】
本発明の把持装置では薄板状物を破損及び発塵防止のため、薄板状物を把持する直前に駆動手段の動作速度を減速することで第二の把持部材と薄板状物が緩やかに係合する把持装置を提案する。この把持装置の加減速を開始する位置は次のような方法で設定することができる。第二の把持部材の動作開始位置である始点から終点までの間に所望する加減速開始位置と、少なくとも二つの動作速度との情報をあらかじめ制御手段に記憶させる方法や、第二の把持部材が移動する範囲内の任意の点を通過したとき、検知手段が通過を検知し、制御手段へと信号を伝達し、この情報を基に制御手段は薄板状物が把持される前に駆動手段を減速させ、これが解放されると加速する方法などがあげられる。
【0012】
なお、上記の薄板状物の平面形状には円盤及び四角形などの多角形状の板等であり、その薄板状物の周りを囲む縁部全体を周縁部ということにする。
【0013】
また、本発明の駆動手段と第二の把持部材とを、バネ部材を介して連結することで、薄板状物が標準サイズと比べて多少の誤差があっても、バネの伸縮により誤差を吸収して把持することができる。しかし、バネを用いる場合は、大きさの異なる薄板状物を把持することができるため、第二の把持装置が何らかの障害物により、薄板状物を把持できない不具合が生じても、不具合は検出されることなく、把持しようとする動作に続いて搬送動作が継続される。そこで標準サイズの薄板状物を把持した時の、第二の把持部材の把持位置を検出する把持位置検出手段を設けて、第二の把持部材が正常な把持位置にあることを確認するようにした。把持位置検出手段としては、公知のセンサを用いる。
【0014】
第二の把持部材には、把持装置が薄板状物を把持できる位置にあるときに、把持位置検知手段が、反応する凹部または凸部を有する板状のセンサドグ等を設けた。把持装置が標準サイズの薄板状物を把持したとき、把持位置検出手段はセンサドグの略中央を検知するよう調整して固設されるのが好ましい。またセンサドグの凹部または凸部の検出幅は、規格上で許容される薄板状物の大きさの誤差範囲に応じて決まる。
【0015】
本発明の把持装置で薄板状物を把持する際に、把持位置検出手段はこのセンサドグを検出できる範囲にあり、正常に把持できたことを示す。また、把持動作を行ったにもかかわらず把持位置検出手段がセンサドグを検出できなかった場合は、把持装置は何らかの不具合で薄板状物を把持できないことを示す。把持位置検出手段が、センサドグを一端検知したにもかかわらず検出範囲を行き過ぎた場合は、把持装置上に薄板状物が載置されていないか又は、正常に載置されていない等の不具合が生じていることを示す。これらの検出結果は制御手段へ伝達され、不具合が生じた場合は緊急停止等の処置がなされる。
【0016】
本発明の把持装置ではエンドエフェクタ上に載置された薄板状物を把持して搬送する方法のみならず載置された薄板状物を上方から掛止して搬送する上掴み型搬送方法も提案している。図3に示すように、この把持装置は、第一の把持部材21と、第二の把持部材22は、エンドエフェクタ10下部面に具えられている。前述したエンドエフェクタ上に載置された薄板状物を把持する把持装置同様に、少なくとも一つの第一の把持部材21と少なくとも一つの第二の把持部材22が、ほぼ向かい合って配備され、あるいは薄板状物6の縁部付近に第一の把持部材21と第二の把持部材22とを具えて、第二の把持部材22を水平面内で移動させて薄板状物6を把持する装置である。これらの把持部材21及び22は駆動手段に速度変更のための制御手段を具えている。
【0017】
図3において、第一の把持部材と第二の把持部材の薄板状物と係合する垂直部分(図8(c)を参照)は薄板状物の周縁部と合致する形状をしており、第一の把持部材と第二の把持部材が薄板状物と接する部分の垂直断面の形状はL字状(図8(b)を参照)で、これにより薄板状物の側部をL字の垂直部分45で押圧把持して固定することができる。また薄板状物を載置するL字の座部46形状が、円盤の略中心方向に向かって徐々に低くなるよう傾斜している形状(図8(a)を参照)とすることができ、この場合、把持動作とともに薄板状物の底面周縁部をすくい上げて把持する。把持部材は加工前後の高温の場合があり、薄板状物と接触するため、把持部材の材質は薄板状物と接触しても摩耗しにくく、耐熱性に優れた素材が適しておりPEEKや耐摩耗・耐熱性ポリエステルなどが好ましい。
【0018】
本発明の把持装置に用いられる駆動手段は、モータを含む事が好ましいが、シリンダ内にゴムパッキンを設けたエアシリンダや、ショックアブソーバと呼ばれる減速手段や、バルブの開閉を電動で行うことで速度制御が可能な電動バルブを具えることで空気圧入量を制御できるエアシリンダなどの流体アクチュエータ、その他公知の駆動手段である。さらに、バネ部材からなるダンパを組み合わせることで把持速度を減速させることができ薄板状物に与える衝撃を緩めることができる。また必要に応じて第二の把持部材に案内手段を設けることで動作の精度をあげることができる。
【0019】
第二の把持部材の駆動手段がパルスモータを含む場合は、制御手段からの動作命令により動作を開始し、停止命令や制動命令やあらかじめ決められたパルス数分の動作命令を受けて停止する。このことからモータを用いた把持装置では自在なストロークで動作することが可能である。たとえば、制御手段にストローク長さを微細に分割した情報をあらかじめ記憶させ、手動的に選択したストローク長さに応じた分割位置の動作命令を制御手段から駆動手段に送ること、もしくは薄板状物の大きさを測定する検出手段からの信号に対応して、制御手段がストローク長さを選択して駆動手段に動作命令を送ることで可能となる。駆動手段の速度についても同様で、手動的に、または速度検出手段により速度が検出され、たとえば第二の把持部材がある地点を通過すれば検出手段が感知し減速する、といった動作命令を制御手段が駆動手段に送るようあらかじめ制御手段に記憶させておくことで可能となる。
【0020】
本発明の把持装置であるエンドエフェクタの第一の把持部材位置に、反射型または透過型の光学式センサ等からなる薄板状物の有無検出手段を具えることができ、把持動作前に把持装置と薄板状物の相対的な位置が所定の位置にあるかどうかを検出する薄板状物の有無検出手段とすることができる。たとえば、有無検出手段である透過型センサは、エンドエフェクタの先端もしくはエンドエフェクタの先端の第一の把持部材に投光器と受光器をそれぞれ向かい合わせて固設して、把持位置にある薄板状物の厚みでその光軸を遮断することで検出する。この有無検出手段を用いて従来から行われている、後述のマッピング用の検知手段として利用することができ、2つの機能を兼ね具える。
【0021】
前述のマッピングとは、搬送ロボットを有する搬送装置で清浄容器から各種処理装置に効率よく搬送するため、事前に清浄容器内に収納されている薄板状物の枚数や存在する載置棚段位置などの情報収集を行うことをいう。図10ではマッピング手段を示し、Y字形状したエンドエフェクタ10の突端部には投光器31と受光器32からなる一対のセンサを離間するとともに対向して配設されている。マッピング動作するには、搬送ロボット4のアーム12を駆動させる等して清浄容器5内にエンドエフェクタ10を相対的に移動させ、清浄容器5の最下位置から最上位置の間を昇降動作させる。センサの光軸が薄板状物6の周縁部の厚みで遮断されたときの位置情報は制御手段24へと伝達され記憶される。この情報に基づき、搬送ロボット4は清浄容器5内の棚段上に存在する薄板状物6を効率よく搬送することができる。
【0022】
この搬送ロボットの検出手段でマッピングを行う手順は次の通りである。エンドエフェクタ10先端の検出手段の光軸が、清浄容器5内に収納されている薄板状物6の周縁部の上方となる位置へエンドエフェクタ10を移動する。次に搬送ロボット4の昇降動作により清浄容器5の最上段の上方から最下段の下方までの間で、エンドエフェクタ10が降下する(開始前のエンドエフェクタ10の位置が最下段下方にある場合は上昇)とともに薄板状物6が光軸を遮断した位置を検知する。
【0023】
図9は、把持部材がウエハを把持する際、第二の把持部材のストローク長さ(距離)と速度の関係を示した図である。点Gは、第二の把持部材が把持を開始した位置である。点Hは、加速度0となり最高速度Mに達した点である。点Iは、把持部材がウエハを把持する前に検出手段がセンサドグ通過情報を受けて直線状又は、S字曲線状等に減速を開始する点である。点Jは、把持部材がウエハを係合する点である。連結部材と第二の把持部材との間にバネ材を設けた把持部材では、ウエハを把持した際に、第二の把持部材の動作は停止するため速度0となっている。これに対し、駆動手段は、あらかじめ設定したストローク長さまで動作するため、点曲線で示すように、仮想ストローク長さ点Kに達するまで動作する。
【0024】
【発明実施の形態】
以下に、本発明に係るエンドエフェクタと搬送装置及び薄板状物製造設備について、これを把持して所定の場所へ搬送する装置の一実施例を図面に基づいて説明する。ここでいう薄板状物6は半導体ウエハ等である。
【0025】
図1に示す薄板状物製造設備1は、半導体ウエハ(以下ウエハとする)を清浄容器5から処理装置3の搬出入口であるロードロック室13等へ搬送する搬送装置2と、ロードロック室13に接続してウエハに対しエッチングレジスト塗布、露光、現像等の各種処理を行う処理装置3とを具えてなる。そのうち搬送装置2は、薄板状物6が棚段上に収納される清浄容器5を載置できる三つのステージ16と、アーム12を有するスカラ型の搬送ロボット4と、この搬送ロボット4をスライド部上に固定し、線上に並んでいる複数個のステージ16と平行して、図示しないスライド部を移動させる駆動装置と、搬送装置2内の搬送ロボット4等の動作や信号を制御する通常のコンピュータを有する、図示しない制御手段24とを具えて構成されている。
【0026】
さらに図1の処理装置3は、成膜、拡散、等の各種処理を行う三個のチャンバ11と、チャンバ11同士を繋ぐ移載室14と、移載室14内に具えられ薄板状物6を搬送する真空ロボットと、搬送装置2により搬送された薄板状物6の受け渡しを行うロードロック室13と、それらチャンバ11と真空ロボット15とドアとの動作を制御する、搬送装置2と共用もしくは独立していて搬送装置2の制御手段24と協調して動作を管理する、図示しない第二の制御手段29を具えている。
【0027】
図2に示す搬送ロボット4には、図3に示すエンドエフェクタ下部面に、ウエハを把持する把持装置が具えられている。このような上掴み型の把持装置としてを清浄容器5に収納されたウエハを搬送する手順は次のようである。まず、エンドエフェクタ10を清浄容器5内のウエハ上方となる位置へ移動させ、把持部材をウエハと同じ高さに合わせる(図2bを参照)。次に駆動手段23を図2中S方向に動作させるとともに、駆動手段23の動作とは逆方向(図2中のT方向)にアーム12を動作させることで、第二の把持部材と第一の把持部材とが薄板状物6と係合する。搬送ロボット4は、薄板状物6を把持した後アーム12を微量上昇移動させ、清浄容器5からエンドエフェクタ10を抜き出し所定の場所へと搬送する(図2cを参照)。
【0028】
図3は上掴み型のエンドエフェクタで、エンドエフェクタ下部面にウエハを把持する本発明の把持装置を、斜め下方から見上げた状態を示しており、エンドエフェクタ10先端の下部には、第一の把持部材21が設けられている。エンドエフェクタ10とアーム12とが連結している部分付近に具えられた駆動手段34には、モータシャフト34にネジ軸33が連結部材35を介して固設されている。案内手段28である直動軸受を有する第二の把持部材22には軸受が具えられ、ネジ軸と螺接されることで、モータの駆動により直線移動する。ウエハは、把持部材21及び22と前後両側(図3中のS、T両方向)から係合することで把持される。半導体ウエハの形状は円盤状であるから、把持部材は半導体ウエハに接触する箇所を上方からみるとウエハ外縁円と同じ円弧形状である(図8cを参照)。
【0029】
第一の把持部材21と第二の把持部材22がウエハと接触する部分の垂直断面は図8aのD−D線図に示すようにL字形状となっておりウエハの中心方向に向かって徐々に低くなるよう傾斜している。
【0030】
この把持装置では、エンドエフェクタ10の先端に固設された第一の把持部材21に投光器31と受光器32をそれぞれ離間して向かい合わせて具えている。把持装置が薄板状物6を把持できる位置に存在するとき、投光器31から受光器32へ投光される光軸はウエハの周縁部の厚みで遮断される。この遮断の信号は制御手段24に伝達される。なお図3に示す投光器31と受光器32からなる検出手段は、薄板状物の有無検出手段としての機能と前述のマッピング用の検出手段としての機能を兼備している。
【0031】
図4は搬送ロボット4のアーム12に具えられた把持装置を、斜め上方向から見下ろした状態を示した一部切り欠き斜視図であり、駆動手段23に含まれるモータは、エンドエフェクタ10とアーム12の連結部分付近に具えられる。このモータは、モータシャフト自身がネジ軸33となっており、回転とともに直線運動する。このネジ軸33先端と、案内手段28を有する第二の把持部材22とつながっているガイド部材30とが接触している。第二の把持部材22はバネ部材25を介してエンドエフェクタ10に連結され、モータの動作により連動して前後移動(図4中のS、T方向に移動)する。尚、第二の把持部材は、バネ材25の収縮力により図4中のT方向に常に負荷をかけている。
【0032】
図4に示すように、ロボットアーム12の動作によって第一の把持部材21と第二の把持部材22との上に載置されたウエハが、エンドエフェクタ先端に具えられた投光器31と受光器32により検出されると、第二の把持部材22が第一の把持部材21に向かって移動を開始する。把持動作中、何らかの障害物により第二の把持部材がウエハに係合しているにもかかわらず把持できない不具合が生じたとき、バネ部材25が延びてガイド部材30がネジ軸33の先端から離間することでウエハの破損を防ぐ。またガイド部材30に具えられたセンサドグ27が、所定時間内に把持位置検出手段26に検出されないことで、不具合が生じた事を制御手段24が認識し、搬送動作中止の命令等を搬送ロボット4に出す。
【0033】
図5は搬送ロボット4のアーム12に具えられた把持装置を斜め上方向から見下ろした状態を示した一部切り欠き斜視図であり、駆動手段23のモータシャフト34は連結部材35を介してネジ軸33と連結されている。ネジ軸33は、案内手段28を有する連結板36に具えられた軸受40と螺接しており、さらに連結板36は、案内手段28を有する第二の保持部材22とバネ部材25を介して連結している。モータの駆動により第二の把持部材22は連動して前後移動(図5中のS、T方向に移動)する。
【0034】
なお、図5の把持装置においても図4の把持装置同様に、第二の把持部材22にはセンサドグ27が把持位置検出手段26の一部として具えられ把持位置の検出を行っている。
【0035】
また、この把持装置はウエハの有無検出手段として、光学式反射型センサ37をウエハの略中央付近に別に具えている。図5中では、光学式反射型センサの投光手段により上向きに投光し、光学式反射型センサ37の受光手段により反射光の強度が所定の範囲であることを検出することで、第一の把持部材21と第二の把持部材22上にあるウエハが正常な位置に載置されていることを認識する。
【0036】
図6は搬送ロボット4のアーム12に具えられた把持装置を示した一部切り欠き平面図であり、この把持装置では左右対称に第二の把持部材22がウエハの左右方向から把持する。エンドエフェクタ先端に向いて左右方向に直線運動する一対の第二の把持部材22は、第一の支軸42を有する連結棒44とそれぞれ第二の支軸43をもって回動可能に連結されている。この連結棒44は、電動バルブを有するエアシリンダと回転可能に連結され、エアシリンダの動作により一対の第二の把持部材22が図6中のU、W方向にそれぞれ移動しウエハを把持する。
【0037】
【発明の効果】
本発明の薄板状物の把持装置は、位置決め装置7を特に必要しないため位置決め工程が不要となり、薄板状物を所定の位置へ正確に短時間で搬送することができる。
【0038】
本発明の把持装置は、動作速度の制御可能である把持部材を具えることで、把持直前に速度を減速することにより把持動作時の衝撃や摩耗によるゴミの発生が押さえられ、薄板状物6を破損する可能性も減少する。さらに駆動手段23と第二の把持部材22はバネ部材25で連結されていることで、標準サイズに比べて多少大きさの誤差がある薄板状物6であっても影響なく把持でき、さらに把持位置検出手段26により薄板状物6が正常に把持したことを確認するなど、エンドエフェクタ10上にある薄板状物6の状況が把握できるため安全装置の役割を果たし、薄板状物を落下させる等の事故が減少する。
【0039】
また、本発明の把持装置により、処理室内にある薄板状物6等を加熱処理などのために裏面の大部分を載置台に接して載置された薄板状物6の側縁を、上方から掴むことで、加熱後の薄板状物6にダメージを与えることなく搬送することができるばかりか、把持動作を制御する制御手段を備えることでアーム12と同期して正確に動作するため、薄板状物6を処理室内での載置位置をずらすことなく、換言すれば摩耗することなく把持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための薄板状物製造設備の一実施例を示す一部切り欠き斜視図である。
【図2】本発明の薄板状物製造設備における搬送ロボットを示す斜視図である。
【図3】本発明の把持装置の一実施例を示す斜視図である。
【図4】図3と駆動手段の要素が異なる本発明を実施するための把持装置の一実施例を示す一部切り欠き斜視図である。
【図5】バネ部材を具えた本発明の把持装置の一実施例を示す一部切り欠き斜視図である。
【図6】第二の把持部材の動作方向が図3の把持部材と異なる本発明の把持装置の一実施例を示す平面図である。
【図7】従来のスカラ型搬送ロボットのカセットへのウエハ収納状況を示す斜視図である。
【図8】把持部材の垂直断面を示すD−D線、E−E線における断面図と、把持部材の平面図である。
【図9】把持装置が把持する際、第二の把持部材の速度変化を示す図である。
【図10】従来の位置決め装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 薄板状物製造設備
2 搬送装置
3 処理装置
4 搬送ロボット
5 清浄容器(FOUP)
6 薄板状物
7 位置決め装置
10 エンドエフェクタ
11 チャンバ
12 アーム
13 ロードロック室
14 移載室
15 真空ロボット
16 ステージ
21 第一の把持部材
22 第二の把持部材
23 駆動手段
24 制御手段
25 バネ部材
26 把持位置検出手段
27 センサドグ
28 案内手段
29 第二の制御手段
30 ガイド部材
31 投光器
32 受光器
33 ネジ軸
34 モータシャフト
35 連結部材
36 連結板
37 光学式反射型センサ
40 軸受
41 吸着穴
42 第一の支軸
43 第二の支軸
44 連結棒
45 垂直部分
46 座部

Claims (8)

  1. 搬送ロボットのアームの先端に回動可能に連結された平板状のエンドエフェクタと、前記エンドエフェクタ先端に固設され、薄板状物の周縁部を支持する少なくとも一つの第一の把持部材と、前記エンドエフェクタに固設され、駆動手段を有する少なくとも一つの第二の把持部材とにより薄板状物6の周縁部を把持する薄板状物の把持装置において、前記駆動手段の動作速度を変更する制御手段を有することを特徴とする薄板状物の把持装置。
  2. 第二の把持部材が把持動作を開始する始点から、薄板状物を把持した位置との中間のある位置を第二の把持部材が通過したことを検出する検出手段と、上記の検出した情報を基に駆動速度を減少させる制御手段とを具える請求項1に記載の薄板状物の把持装置。
  3. 前記制御手段が、第二の把持部材が動作を停止した際、あらかじめ設定した範囲内である場合には正常と認識する手段と、前記設定した範囲内にない場合は不具合と認識する手段と、を有することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の把持装置。
  4. 第一の把持部材と、第二の把持部材とをエンドエフェクタ下部面に具えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の把持装置。
  5. 前記第二の把持部材と、前記駆動手段と、がバネ部材により連結されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の把持装置。
  6. 前記薄板所物が円盤状物であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の把持装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の把持装置を有するエンドエフェクタを具えたことを特徴とする搬送装置。
  8. 請求項7の搬送装置を具えた薄板状物製造設備。
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