JP2004111374A - 電気化学素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 軽量で高エネルギー密度な電気化学素子のサイクル特性を改善する。
【解決手段】 酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出す電気化学素子であって、正極と、負極と、電解液または固体電解質からなり、前記正極および前記負極より選ばれる少なくとも一方が、一般式(1):
    【化1】
Figure 2004111374

で表される構造を有する化合物を含むことを特徴とする電気化学素子。
【選択図】図1

Description

 本発明は、軽量かつ高エネルギー密度でサイクル特性に優れた電気化学素子およびそれに用いる電極活物質に関する。
近年、移動体通信機器、携帯電子機器の開発にともない、その電源の需要は非常に大きくなっている。電池、なかでも繰り返し充放電が可能なリチウム二次電池は、起電力が高く、高いエネルギー密度が得られ、繰り返し使用が可能なことから、携帯電子機器等の電源として広範囲に用いられている。
 しかし、携帯電子機器の小型軽量化に伴い、電池の高エネルギー密度化に対する要望もますます高まってきており、さらに高いエネルギー密度を有する新規な電極材料の出現が望まれている。このような背景のもと、電池の高エネルギー密度化に直接的に結びつく電極材料の高エネルギー密度化を目指して、材料開発の取り組みが積極的に行われている。
 近年、エネルギー密度が高く、より軽量な電池を作製するために、有機化合物を電極材料に用いる検討が行われている。有機化合物は、比重が1g/cm3程度と軽く、現在リチウム二次電池の材料として用いられているコバルト酸リチウムなどの酸化物と比較して軽量である。このため、より軽量で高容量な電池を作製することが可能となる。
 例えば、ジスルフィド結合を持つ有機化合物を電極材料に用いた二次電池が提案されている(特許文献1、2参照)。この有機硫黄化合物は、最も簡単には、M+-S−R−S-−M+と表される。ここで、Rは脂肪族あるいは芳香族の有機基、Sは硫黄、M+はプロトンあるいは金属カチオンを示す。この化合物は、電気化学的酸化反応によりS−S結合を介して互いに結合し、
+-S−R−S−S−R−S−S−R−S-−M+
のような形で高分子化する。こうして生成した高分子は、電気化学的還元反応により、元のモノマーに戻る。二次電池では、この反応を充放電反応に用いる。
 また、単体硫黄を電極材料に用いることも提案されている(特許文献3参照)。しかし、どちらの場合も高容量化は可能であるが、サイクル特性が低いという問題がある。これは、硫黄系材料の酸化還元反応におけるジスルフィド結合の解列・再結合では、再結合する頻度が低くなるためである。また、一度解列すると再結合する頻度が低いということは、たとえ理論的に高いエネルギー密度を有していたとしても、すべての反応可能な部位が反応できないことを意味する。これでは、実際には高エネルギー密度を有する材料とは言えない。
米国特許第5,833,048号明細書 米国特許第2,715,778号明細書 米国特許第5,523,179号明細書
 以上のように、硫黄系材料を電極材料に用いた軽量で高エネルギー密度な電気化学素子においては、酸化還元反応に伴い、硫黄系材料の構造変化が起こるため、サイクル特性が低いという問題がある。本発明は、この点を鑑みたものであり、軽量で高エネルギー密度な電気化学素子のサイクル特性の改善を目的とする。
 本発明は、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出す電気化学素子であって、正極と、負極と、電解質とからなり、前記正極および前記負極より選ばれる少なくとも一方が、一般式(1):
Figure 2004111374
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に鎖状または環状の脂肪族基であり、R1とR2は同じであっても異なっていてもよく、X1〜X4は、それぞれ独立に硫黄原子、酸素原子またはテルル原子であり、X1〜X4は同じであっても異なっていてもよく、前記脂肪族基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子およびホウ素原子よりなる群から選ばれる1種以上を含むことができる。)で表される構造を有する化合物を含むことを特徴とする電気化学素子に関する。
 一般式(1)において、前記脂肪族基としては、特に制限はないが、炭素数1〜6の脂肪族基が好ましい。特に、一般式(1)の構造が、2つの環状π電子系グループを二重結合で繋いだ構造となるように、脂肪族基を選択することが好ましい。
 一般式(1)で表される構造を有する化合物には、一般式(2):
Figure 2004111374
(式中、R3〜R6は、それぞれ独立に鎖状または環状の脂肪族基、水素原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基またはニトロソ基であり、R3〜R6は同じであっても異なっていてもよく、前記脂肪族基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子およびハロゲン原子よりなる群から選ばれる1種以上を含むことができる。)で表される化合物を用いることができる。
 一般式(1)で表される構造を有する化合物には、また、一般式(3):
Figure 2004111374
(式中、R7およびR8は、それぞれ独立に鎖状または環状の脂肪族基、水素原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基またはニトロソ基であり、R7とR8は同じであっても異なっていてもよく、Xは、イオウ原子、酸素原子またはテルル原子であり、前記脂肪族基は、酸素原子、窒素原子、イオウ原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子およびハロゲン原子よりなる群から選ばれる1種以上を含むことができる。)で表される化合物を用いることができる。
 一般式(1)で表される構造を有する化合物には、また、一般式(4):
Figure 2004111374
(式中、XおよびYは、それぞれ独立に硫黄原子、酸素原子またはメチレン基であり、XとYは同じであっても異なっていてもよい。)で表される化合物を用いることができる。
 一般式(1)で表される構造を有する化合物には、また、一般式(5):
Figure 2004111374
(式中、R9およびR10は、それぞれ独立に鎖状または環状の脂肪族基、水素原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基またはニトロソ基であり、R9とR10は同じであっても異なっていてもよく、前記脂肪族基は、酸素原子、窒素原子、イオウ原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子およびハロゲン原子よりなる群から選ばれる1種以上を含むことができ、nは1以上である。)で表される化合物を用いることができる。
 一般式(1)で表される構造を有する化合物には、また、化学式(6):
Figure 2004111374
で表される化合物を用いることができる。
 一般式(2)、(3)および(5)において、前記脂肪族基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、チオアルキル基、アルデヒド基、カルボン酸基、ハロゲン化アルキル基などが挙げられる。
 一般式(1)で表される構造を有する化合物には、また、一般式(1)で表される構造を複数有する高分子化合物を用いることができる。前記高分子化合物は、ポリアセチレン鎖を主鎖として有することが好ましい。前記高分子化合物は膜を形成していることが好ましい。膜の厚さは10〜300μmであることが好ましい。このような膜は、化学合成や式(1)の構造を有する低分子化合物の電解重合などによって得ることができる。
 本発明の電気化学素子において、前記電解質は、溶媒および前記溶媒に拡散するアニオンとカチオンからなり、前記化合物は、酸化還元反応に伴い、前記カチオンおよび/またはアニオンと配位結合を形成する能力を有することが好ましい。前記カチオンは、リチウムイオンであることが好ましい。
 本発明の電気化学素子において、前記正極は、一般式(1)で表される構造を有する化合物を正極活物質として含み、前記負極は、炭素材料を負極活物質として含むことが好ましい。また、本発明の電気化学素子において、前記正極は、前記化合物を正極活物質として含み、前記負極は、リチウム金属、リチウム含有複合窒化物およびリチウム含有複合チタン酸化物よりなる群から選ばれる少なくとも1種を負極活物質として含むことが好ましい。
 本発明は、また、上述の一般式(1)〜(6)のいずれかで表される構造を有する化合物を少なくとも1種含む電気化学素子用電極活物質に関する。
 本発明は、さらに、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出す電気化学素子であって、正極と、負極と、電解質とからなり、前記正極および前記負極より選ばれる少なくとも一方が、一般式(1)で表される構造を有する化合物およびそれを担持する基材を含み、前記基材と一般式(1)で表される構造を有する化合物とが、化学結合により結合されている電気化学素子に関する。
 前記化学結合は、共有結合および配位結合よりなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。前記共有結合は、Si−O結合、Ti−O結合およびアミド結合よりなる群から選択される少なくとも1種を含むことがこのましい。前記配位結合は、金属−硫黄結合であることが好ましい。前記基材には、金属、金属酸化物、粘土層間化合物、炭素化合物、珪素化合物、樹脂などを用いることができる。
 本発明は、さらに、前記化合物および前記化合物を担持する基材を含み、前記基材と前記化合物とが、化学結合により結合されている電気化学素子用電極活物質に関する。
 本発明によれば、一般式(1)で表される構造を有する化合物を電極活物質に用いることから、軽量かつ高エネルギー密度でサイクル特性に優れた電気化学素子を得ることができる。
 本発明の電気化学素子は、酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出す電気化学素子であって、正極と、負極と、電解質とからなり、前記正極および前記負極より選ばれる少なくとも一方が、一般式(1):
Figure 2004111374
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に鎖状または環状の脂肪族基であり、R1とR2は同じであっても異なっていてもよく、X1〜X4は、それぞれ独立に硫黄原子、酸素原子またはテルル原子であり、X1〜X4は同じであっても異なっていてもよく、前記脂肪族基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子およびホウ素原子よりなる群から選ばれる1種以上を含むことができる。)で表される構造を有する化合物(以下、活物質化合物ともいう)からなることを特徴とする。活物質化合物は、電池内において酸化還元反応を行い、電子の授受を行う。
 活物質化合物は、その構造を大きく変化させることなく酸化還元反応を行うことができる。その機構は以下のとおりである。
 活物質化合物は、構造対称性を有し、平面構造を有する。また、活物質化合物は、分子の中心に炭素−炭素二重結合を有し、かつ、硫黄、酸素などのカルコゲン元素を含む環状構造を有する。カルコゲン元素は孤立電子対を有する。そのため、分子上にπ電子共役電子雲が形成される。この分子上に広がったπ電子共役電子雲は、電子の授受が可能である。電子の授受は、活物質化合物の酸化・還元反応として進行する。
 例えば、還元反応(放電反応)時には、活物質化合物が還元され、電解質中のカチオンが、還元された分子に配位する。その後の酸化反応(充電反応)時には、活物質化合物に配位していたカチオンが脱離する。この反応を電池反応として用いることができる。また、酸化反応(充電反応)時に活物質化合物が酸化される場合には、電解質のアニオンが、酸化された分子に配位する。その後の還元反応(放電反応)時には、活物質化合物に配位していたアニオンが脱離する。
 このような一連の酸化還元反応において、活物質化合物は、結合の解裂・再結合といった大きな構造変化を起こさないと考えられる。酸化還元反応に伴って前記化合物の分子が大きく構造変化すると、次の反応を行う際にも分子の構造変化が必要となり、このとき大きなエネルギーが必要となる。そのため反応性は低下する。従って、酸化還元反応に伴う大きな構造変化がないことは、反応を効率的に行い得ることを示している。
 以上のように、本発明では、分子上に広がったπ電子共役部位を酸化還元反応部位とする化合物を電極活物質に用いている。上記反応機構では、酸化還元反応に伴って活物質の骨格の大きな構造変化は起こらない。従って、酸化還元反応の繰り返しによる活物質の構造的な劣化が抑制されるため、優れた充放電サイクル特性が得られる。
 さらに、上記反応機構では、通常の有機硫黄系化合物が起こすような結合・解裂反応と比べて、速い反応速度を期待できる。反応速度が速くなると、電池特性としては優れたレート特性を期待できることから、急速充放電にも有利である。
 本発明においては、一般式(1)で表される構造を有する化合物のなかでも、特にテトラチアフルバレン構造を有する化合物を好ましく用いることができる。また、一般式(1)で表される構造を有する限り、低分子化合物から高分子化合物まで用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
 本発明において、高分子化合物とは、低分子化合物が重合してなる分子量10000以上の化合物を言う。高分子化合物は、低分子化合物に比べて電解液などに溶解しにくい性質を有する。従って、高分子化合物を電極活物質として用いた場合には、電解液への活物質の溶出が抑えられ、サイクル特性の安定性が、さらに高められる。
 高分子化合物としては、ポリアセチレン鎖を主鎖として有する化合物が好ましい。また、一分子内に一般式(1)で表される構造を2個以上含むことが好ましい。ポリアセチレン鎖の分子量は10000〜200000であることが好ましい。
 活物質化合物の好ましい具体例としては、例えば、化学式(6):
Figure 2004111374
で表される化合物、化学式(7):
Figure 2004111374
で表される化合物、化学式(8):
Figure 2004111374
で表される化合物、化学式(9):
Figure 2004111374
で表される化合物、化学式(10):
Figure 2004111374
で表される化合物、化学式(11):
Figure 2004111374
で表される化合物、化学式(12):
Figure 2004111374
で表される化合物、化学式(13):
Figure 2004111374
で表される化合物、化学式(14):
Figure 2004111374
で表される化合物、化学式(15):
Figure 2004111374
で表される化合物、化学式(16):
Figure 2004111374
で表される化合物、化学式(17):
Figure 2004111374
で表される化合物等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
 活物質化合物は、電気化学素子のなかでも、特に二次電池の電極活物質として用いるのに適しているが、一次電池、電解コンデンサ、各種センサ、エレクトロクロミック素子等の電極にも用いることができる。
 二次電池においては、一般式(1)で表される構造を有する化合物は、正極と負極の両方に用いてもよく、どちらか一方に用いてもよい。どちらか一方の電極に前記化合物を用いる場合には、他方の電極活物質には、二次電池の活物質として従来から用いられている材料を特に限定なく用いることができる。
 正極活物質として一般式(1)で表される構造を有する化合物を用いる場合には、負極活物質として、例えば、グラファイト、非晶質炭素などの炭素材料、リチウム金属、リチウム含有複合窒化物、リチウム含有チタン酸化物、Snと炭素との複合物、Snと他の金属との複合物等を用いることができる。また、負極活物質として一般式(1)で表される構造を有する化合物を用いる場合には、正極活物質として、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24などの金属酸化物等を用いることができる。
 一般式(1)で表される構造を有する化合物を電極活物質に用いた場合、電極抵抗を低減する目的で、カーボンブラック、グラファイト、アセチレンブラック等の炭素材料、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子等を導電補助剤として電極活物質に混合させてもよい。また、イオン伝導補助剤として、ポリエチレンオキシドなどからなる固体電解質、ポリメタクリル酸メチルなどからなるゲル電解質を電極活物質に混合させてもよい。
 電極内物質の構成材料の結着性を向上させるために、結着剤を用いてもよい。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド等を用いることができる。
 正極集電体または負極集電体には、ニッケル、アルミニウム、金、銀、銅、ステンレス鋼、アルミニウム合金等からなる金属箔、金属メッシュ等を用いることができる。集電体上にカーボンなどを塗布することにより、電極の抵抗値を減少させたり、集電体に触媒効果をもたせたり、集電体と活物質と化学的または物理的に結合させたりしてもよい。
 正極と負極の間にセパレータを介在させる場合には、セパレータに電解液を含浸させる。電解液は、溶媒および前記溶媒に溶解した溶質からなることが好ましい。電解液自体をゲル化させてセパレータとしての機能を持たせてもよい。この場合、ポリアクリロニトリル、アクリレート単位またはメタクリレート単位を含む重合体、エチレンとアクリロニトリルとの共重合体等のマトリックスに電解液を含浸させることが好ましい。マトリックスには架橋高分子を用いることが好ましい。
 電解液の溶質としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属またはマグネシウムなどのアルカリ土類金属のハロゲン化物、過塩素酸塩およびトリフロロメタンスルホン酸塩に代表される含フッ素化合物の塩等が好ましい。具体的には、例えば、フッ化リチウム、塩化リチウム、過塩素酸リチウム、トリフロロメタンスルホン酸リチウム、四ホウフッ化リチウム、ビストリフロロメチルスルホニルイミドリチウム、チオシアン酸リチウム、過塩素酸マグネシウム、トリフロロメタンスルホン酸マグネシウム、四ホウフッ化ナトリウムなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
 電解液の溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、スルホラン、ジメチルホルムアミド等の有機溶媒が好ましく用いられる。
 電解液の代わりに固体電解質を用いてもよい。固体電解質としては、Li2S−SiS2、Li2S−P25、Li2S−B25、Li2S−P25−GeS2、ナトリウム/アルミナ(Al23)、無定形または低相転移温度(Tg)のポリエーテル、無定形フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレンコポリマー、異種高分子のブレンド体、ポリエチレンオキサイドなどが挙げられる。
 活物質化合物は、化学結合を介して基材に担持させることができる。この場合、活物質化合物は、その誘導体であってもよい。化学結合は、共有結合であっても、配位結合であってもよい。活物質化合物を基材に担持することにより、電極(特に正極)活物質としての安定性が向上し、電池のサイクル特性を向上させることが可能となる。共有結合としては、Si−O結合、Ti−O結合、アミド結合およびペプチド結合が好ましく、配位結合としては、金属−硫黄結合が好ましい。
 基材には、金属、金属酸化物、粘土層間化合物、炭素材料、珪素化合物、樹脂類などを用いることができる。なお、金属には、アルミニウム、チタン、ニッケル、ステンレス鋼、金、銀、銅、白金、パラジウムなどを用いることが好ましく、金属酸化物には、ガラス、アルミナ、チタニアなどを用いることが好ましい。また、炭素材料には、カーボンブラック、グラファイト、アセチレンブラックなどを用いることができる。これらは表面水酸基、カルボキシル基等の官能基の量を多くする表面処理を行ってもよい。また、樹脂類には、フッ素樹脂、カーボン系樹脂、シリコーン樹脂、アミド樹脂、導電性樹脂などを用いることが好ましい。導電性樹脂としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどが好ましい。
 Si−O結合やTi−O結合は、例えばRnSiX(4-n)で表される有機珪素化合物やRnTiX(4-n) で表される有機チタン化合物(Rは、それぞれ独立に有機基であり、Xは、それぞれ独立にハロゲン原子、アルコキシ基またはアシロキシ基であり、nは1〜3の整数である。)と、基材上に存在する水酸基との脱ハロゲン化水素または脱アルコール反応によって形成される。
 例えば有機珪素化合物であるRSiCl3の場合、
 R−SiCl3 + 3ROH → R−Si(OR)3 + 3HCl
の反応により、Si−O結合が形成される。従って、基材表面上には、多くの水酸基が存在することが好ましい。なお、上記のような脱ハロゲン化水素反応は、ガラス表面の疎水化処理に多用されており、例えば疎水化処理により樹脂との接着性を改善したガラス繊維を用いてガラス繊維強化樹脂が製造されている。
 ここで、RnSiX(4-n)で表される有機珪素化合物やRnTiX(4-n) で表される有機チタン化合物として、Rが一般式(1)で表される構造を有する有機基である化合物を用いることにより、基体上に一般式(1)で表される構造を有する化合物を担持させることができる。実際には、Rが一般式(1)で表される構造を有する有機基であるRnSiX(4-n)やRnTiX(4-n)を溶媒に溶解させ、溶液に基材を浸漬させることにより、縮合反応が進行して、簡単に基体上に一般式(1)で表される構造を有する化合物を担持させることができる。
 基材表面上の置換基と、一般式(1)で表される構造を有する化合物の置換基とを選択することにより、様々な化学結合を形成することができる。例えば、基材表面上にアミノ基を、一般式(1)で表される構造を有する化合物の置換基としてカルボキシル基を選択する場合には、アミノ基とカルボキシル基との間でアミド結合が形成される。アミノ基およびカルボキシル基は、基材および一般式(1)で表される構造を有する化合物のどちらに存在していてもよい。
 次に、金属−硫黄結合は、金属と、チオール基との反応によって形成することができる。チオール基は、金属に配位・吸着し、金属−硫黄結合を形成することが知られている。この反応を利用して、チオールは、金属表面上に自己集合膜を形成する。活物質化合物に置換基としてチオール基を持たせ、これを金属と接触させると、配位反応が進行し、金属−硫黄結合が形成される。基材には、金属の他に、金属イオンを表面に有する樹脂、炭素材料等を用いることもできる。
 活物質化合物と基材との間の化学結合としては、上記のほかに、炭素−炭素単結合、炭素−炭素二重結合、炭素−カルコゲン原子結合、硫黄−硫黄結合、金属−炭素結合などが挙げられる。
 基材に担持された活物質化合物を電極活物質として用いる場合、電極構成材料の結着性を向上させるために、結着剤を用いてもよい。基材に担持された活物質化合物に結着剤等を添加して、ペレット状に成形することもできる。
 次に、本発明について実施例に基づいて詳細に説明する。
 各実施例では、コイン型電池を作製して電極活物質の評価を行った。評価方法は通常の二次電池の評価方法と同様とした。以下に、試験電極の作製方法、コイン型電池の作製方法および電池の特性評価について順次に説明する。
(i)試験電極の作製方法
 ガス精製装置を備えたドライボックスを用い、アルゴンガス雰囲気下において以下の操作を行った。電極活物質として化学式(7):
Figure 2004111374
で表される化合物(テトラチアフルバレン:一般式(2)においてR3〜R6が水素原子の化合物)30mgと、導電補助剤としてアセチレンブラック30mgとを均一になるまで混合し、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドンを1mL加えた。得られた混合物に、活物質と導電補助剤とを結着させる目的で、結着剤としてポリフッ化ビニリデン5mgを加え、均一になるまで混合し、黒色のスラリーを得た。これをアルミニウム箔集電体上にキャストし、室温にて1時間真空乾燥を行った。乾燥後、これを13.5mmの円盤上に打ち抜いて試験電極とした。
(ii)コイン型電池の作製方法
 上記方法で作製した試験電極を正極に用いて、リチウム金属(厚さ:300μm)を負極とするコイン型電池を以下の手順で作製した。得られたコイン型電池の縦断面図を図1に示す。まず、ケース11の内面に試験電極12を配置し、試験電極(正極)12の上に多孔質ポリエチレンシートからなるセパレータ13を設置した。次に、電解液をケース11内に注液した。電解液には、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの重量比1:1の混合溶媒に、1モル/Lの濃度で6フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を溶解したものを用いた。また、内面に金属リチウム(負極)14が圧着され、周縁部に封止リング15を装着した封口板16を準備した。そして、金属リチウム14を試験電極12と対面させてケース11を封口板16で封口し、プレス機でケース11の開口端部を封止リング15にかしめて、評価用のコイン型電池を得た。
(iii)電池の特性評価
 作製したコイン型電池の定電流充放電を、電流値0.133mA、電圧範囲2.5V〜4.5Vで行い、1、50、100および300サイクル目の放電容量をそれぞれ求めた。また、リチウムの酸化還元電位(Li/Li+)に対する平均放電電圧を求めた。平均放電電圧は、1サイクル目の放電時の電圧の平均値を用いた。なお、300サイクル目まで放電電圧にほとんど変化はなかった。2段階の放電反応により放電カーブが階段状になっている場合にも、全体の平均値を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2004111374
 また、充放電レート特性を評価した。ここでは、作製したコイン型電池の定電流充放電を、電流値0.665、1.33または2.66mA、電圧範囲2.5V〜4.5Vで行い、各電流値における50サイクル目の放電容量をそれぞれ求めた。結果を表2に示す。
Figure 2004111374
《比較例1》
 試験電極の活物質として有機硫黄系化合物である2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール(以下、DMcT)(Aldrich社製)を用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン型電池を作製し、同様に評価した。結果を表1および2に示す。
 化学式(7)で表される化合物の代わりに、化学式(8):
Figure 2004111374
で表される化合物(テトラメチルテトラチアフルバレン:一般式(2)においてR3〜R6がメチル基の化合物)を用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン型電池を作製し、同様に評価した。結果を表1および2に示す。
 化学式(7)で表される化合物の代わりに、化学式(9):
Figure 2004111374
で表される化合物(一般式(2)においてR3〜R6がチオメチル基の化合物)を用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン型電池を作製し、同様に評価した。結果を表1および2に示す。
 化学式(7)で表される化合物の代わりに、化学式(10):
Figure 2004111374
で表される化合物(一般式(3)においてR7およびR8が水素原子、Xがイオウ原子の化合物)を用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン型電池を作製し、同様に評価した。結果を表1および2に示す。
 化学式(7)で表される化合物の代わりに、化学式(11):
Figure 2004111374
で表される化合物(一般式(3)においてR7およびR8が水素原子、Xが酸素原子の化合物)を用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン型電池を作製し、同様に評価した。結果を表1および2に示す。
 化学式(7)で表される化合物の代わりに、化学式(12):
Figure 2004111374
で表される化合物(一般式(3)においてR7およびR8がヒドロキシメチル基、Xがイオウ原子の化合物)を用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン型電池を作製し、同様に評価した。結果を表1および2に示す。
 化学式(7)で表される化合物の代わりに、化学式(13):
Figure 2004111374
で表される化合物(一般式(4)においてXおよびYがそれぞれ炭素原子の化合物)を用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン型電池を作製し、同様に評価した。結果を表1および2に示す。
 化学式(7)で表される化合物の代わりに、化学式(14):
Figure 2004111374
で表される化合物(一般式(4)においてXおよびYがそれぞれイオウ原子の化合物)を用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン型電池を作製し、同様に評価した。結果を表1および2に示す。
 化学式(7)で表される化合物の代わりに、化学式(15):
Figure 2004111374
で表される化合物(一般式(4)においてXが酸素原子、Yがイオウ原子の化合物)を用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン型電池を作製し、同様に評価した。結果を表1および2に示す。
 化学式(7)で表される化合物の代わりに、化学式(16):
Figure 2004111374
で表される化合物(一般式(5)においてR9およびR10がヒドロキシメチル基、n=3の化合物)を用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン型電池を作製し、同様に評価した。結果を表1および2に示す。
 化学式(7)で表される化合物の代わりに、化学式(6):
Figure 2004111374
で表される化合物を用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン型電池を作製し、同様に評価した。結果を表1および2に示す。
[評価結果の考察]
 表1の結果から、有機硫黄系化合物を電極活物質に用いた比較例1では、初期放電時には200mAh/gの容量が得られたものの、50サイクル目には50mAh/gまで減少し、100サイクル目にはわずか10mAh/g程度の容量しか得られなかった。一方、一般式(1)で表される構造を有する化合物を電極活物質に用いた実施例1〜実施例11では、いずれも3.5V付近の高い平均放電電圧が得られ、300サイクル目でもほとんど放電容量の減少が観察されなかった。
 比較例1で用いた有機硫黄系化合物は、その充放電反応機構がS−S結合の解列・再結合反応に基づいている。この反応は反応頻度が低いこと、充放電反応により分子構造が大きく変化することから、再結合性は低くなる。そのため、サイクル初期では高い放電容量が得られたものの、100サイクル目には、ほとんど放電容量が得られなくなってしまったと考えられる。以上より、S−S結合の解列・再結合反応に基づく反応機構を有する化合物をそのままの状態で電極活物質に用いても、高いサイクル特性が得られないことがわかる。
 一方、本発明の実施例1〜11で用いた一般式(1)で表される構造を有する化合物は、300サイクル経過後においても、ほとんど放電容量が減少することはなかった。これらの化合物は、充放電反応において、分子上にアニオンやカチオンが配位するだけであり、分子構造の大きな変化を起こさないことから、サイクル経過に伴う化合物自身の劣化が起こらなかったためと考えられる。
 以上の結果から、一般式(1)で表される構造を有する化合物を電極活物質とする電気化学素子は、高いサイクル特性を有することがわかる。また、表2の結果から明らかなように、一般式(1)で表される構造を有する化合物を電極活物質とする電気化学素子は、高い充放電レート特性を有することがわかった。
 次に、一般式(1)で表される構造を複数有する高分子化合物を電極活物質に用いた実施例について説明する。ここでは、ポリアセチレン鎖を主鎖として有し、テトラチアフルバレン構造を有する化合物として、化学式(17):
Figure 2004111374
で表される化合物を用いた。30mgの化学式(7)で表される化合物の代わりに、40mgの化学式(17)で表される化合物を用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン型電池を作製した。そして、作製したコイン型電池の定電流充放電を、電流値0.133mA、電圧範囲2.5V〜4.5Vで行い、1、50、100および300サイクル目の放電容量をそれぞれ実施例1と同様に求めた。結果を表3に示す。表3の結果より、一般式(1)で表される構造を複数有する高分子化合物を電極活物質に用いた電気化学素子も、高いサイクル特性を示すことがわかる。
Figure 2004111374
 次に、負極としてリチウム含有複合窒化物を用いた実施例について説明する。以下に示す負極を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてコイン型電池を作製した。正極には、実施例1で作製したものと同じ試験電極を用いた。そして、作製したコイン型電池の定電流充放電を、電流値0.133mA、電圧範囲2.5V〜4.5Vで行い、1、50、100および300サイクル目の放電容量をそれぞれ実施例1と同様に求めた。結果を表4に示す。
 ここで、リチウム含有複合窒化物は、Li/Coのモル比が2.6/0.4のリチウムコバルト合金を銅製の容器に入れ、窒素雰囲気中、800℃2時間保持することにより、前記合金を窒素と反応させて調製した。反応後、得られた黒灰色の窒化物を粉末状に粉砕し、負極活物質として用いた。
 得られた負極活物質の粉末X線回折測定をCuKα線を用いて行ったところ、窒化リチウム(Li3N)と同じ六方晶に基づく回折パターンが観測された。このことから、Coが窒化リチウムの結晶構造に取り込まれた状態の、単一相の固溶体が得られていることが確認された。合成したリチウム含有複合窒化物の組成はLi2.6Co0.4Nであった。
 Li2.6Co0.4Nの粉末、炭素粉末、および結着剤としてのポリテトラフルオロエチレン粉末を、重量比100:25:5で充分に混合して、負極合剤を得た。この負極合剤を銅シート上に塗布し、圧延し、得られた極板を直径13.5mmの円盤状に打ち抜いて負極とした。
Figure 2004111374
 次に、負極としてリチウム含有チタン酸化物を用いた実施例について説明する。以下に示す負極を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてコイン型電池を作製した。正極には、実施例1で作製したものと同じ試験電極を用いた。そして、作製したコイン型電池の定電流充放電を、電流値0.133mA、電圧範囲2.5V〜4.5Vで行い、1、50、100および300サイクル目の放電容量をそれぞれ実施例1と同様に求めた。結果を表4に示す。
 ここで、リチウム含有チタン酸化物には、LiTi512粉末を用いた。LiTi512の粉末、炭素粉末、および結着剤としてのポリテトラフルオロエチレン粉末を、重量比100:25:5で充分に混合して、負極合剤を得た。この負極合剤を銅シート上に塗布し、圧延し、得られた極板を直径13.5mmの円盤状に打ち抜いて負極とした。
 表4の結果より、一般式(1)で表される構造を有する化合物を一方の電極活物質に用い、他方の電極活物質にリチウム含有複合窒化物またはリチウム含有チタン酸化物を用いた電気化学素子も、高いサイクル特性を示すことがわかる。
 次に、一般式(1)で表される構造を有する化合物を、正極および負極の両方の活物質に用いた実施例について説明する。ここでは、正極活物質として化学式(13):
Figure 2004111374
で表される化合物を用い、負極活物質として化学式(8):
Figure 2004111374
で表される化合物を用いた。正極活物質および負極活物質にこれらを用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン型電池を作製した。すなわち、化学式(7)で表される化合物の代わりに、それぞれ化学式(13)で表される化合物および化学式(8)で表される化合物を用いて試験電極を作製し、前者の試験電極を正極に、後者の試験電極を負極に用いたコイン型電池を作製した。そして、作製したコイン型電池の定電流充放電を、電流値0.133mA、電圧範囲0.3V〜0.6Vで行い、1、50、100および300サイクル目の放電容量をそれぞれ実施例1と同様に求めた。結果を表5に示す。表5の結果より、両極に一般式(1)で表される化合物を用いた場合にも、高いサイクル特性が得られることがわかる。
Figure 2004111374
 次に、一般式(1)で表される構造を有し、かつ、膜を形成している高分子化合物を正極に用いた実施例について説明する。ここでは、化学式(17):
Figure 2004111374
で表される化合物を電解重合して膜を調製した。具体的には、化学式(17)で表される化合物をアセトニトリルに溶解して、濃度0.1mol/Lの溶液を調製し、その溶液にアルミニウム基板を浸漬して、基板と対極との間に2.0V(対Li/Li+)の定電位電解を行った。その結果、基板上に高分子化合物の膜(厚さ40μm)が形成された。
 この膜を所定の形状に打ち抜き、これを正極として用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン型電池を作製した。そして、作製したコイン型電池の定電流充放電を、電流値0.133mA、電圧範囲3.0V〜3.8Vで行い、1、50、100および300サイクル目の放電容量をそれぞれ実施例1と同様に求めた。結果を表5に示す。表5の結果より、電解重合により得られた高分子化合物からなる膜を用いても、高いサイクル特性が得られることがわかる。
 活物質化合物を基材に担持する場合について説明する。
(i)試験電極の作製方法
 電極活物質としては、置換基としてアルキルトリメトキシシラン基を有する化学式(18):
Figure 2004111374
で表される化合物を用いた。また、基材としては活性炭を用いた。ヘキサデカンとクロロホルムとの体積比4:1の混合溶媒100重量部と、化学式(18)で表される化合物を5重量部とを混合し、処理液を調製した。この処理液100mLに、120℃で10分間オゾン処理を行った活性炭10gを浸漬し、12時間攪拌を行った。オゾン処理は、活性炭表面上に多く存在する官能基を水酸基に変換する目的で行った。
 活性炭を処理液から濾別し、さらにクロロホルム100mL中に浸漬して1時間攪拌した。その後、活性炭をクロロホルムから濾別し、再度クロロホルム100mL中に浸漬して1時間攪拌を行うことにより、洗浄を行った。洗浄後の活性炭を濾別し、10時間真空乾燥を行うことにより、電極活物質を担持した活性炭を得た。なお、これらの処理は、すべてアルゴン雰囲気下、湿度−30度以下の条件下で行った。
 活性炭上に電極活物質が化学結合を介して担持されているかを分光学的手法を用いて確認した。具体的には、電極活物質を担持した活性炭のIR測定を行うと、2500cm-1付近にS−Hに由来するピーク、750cm-1および1250cm-1付近にC−S−C結合に由来するピーク、3000cm-1付近にCH2に由来するピーク、1100cm-1付近にSi−O−Si結合に由来するピークがそれぞれ観察された。これらのピークは、活性炭のみの場合には、いずれも観測されなかった。以上より、上記処理によって、活性炭上に電極活物質が化学結合を介して担持されていることが確認された。
(ii)コイン型電池の作製方法
 化学式(7)で表される化合物単独の代わりに、こうして得られた基材と電極活物質との複合材料70mgを用い、導電補助剤としてアセチレンブラック20mg、結着剤としてポリフッ化ビニリデン10mgを用いたこと以外、実施例1と同様にして、コイン型電池を作成した。
(iii)電池の特性評価
 作製したコイン型電池の充放電試験を、電流値1.0mAで、電圧範囲4.2Vから2.5Vで繰り返した。充放電は雰囲気温度20℃で行った。1、50、100および300サイクル目における放電容量(mAh/g)を求めた。結果を理論容量とともに表6に示す。
Figure 2004111374
 表6中、理論容量および測定された放電容量は、活物質重量あたりの容量であるが、ここでは活物質重量に基材重量を含めていない。表6の結果から、−Si−O−結合により導電性基材である活性炭上に電極活物質を担持することにより、充放電サイクルに伴う容量劣化がほとんど起こらないことがわかる。本実施例では、300サイクル経過後にも安定したサイクル特性が確認された。
 化学式(18)で表される化合物の代わりに、化学式(19):
Figure 2004111374
で表される化合物を用いたこと以外、実施例17と同様にして、基材と電極活物質との複合材料を作製した。化学式(19)で表される化合物は、置換基としてアミノ基を有する。このアミノ基は、基材である活性炭上のカルボキシル基とアミド結合を形成することができる。
 活性炭上に電極活物質が化学結合を介して担持されているかを分光学的手法を用いて確認した。具体的には、電極活物質を担持した活性炭の場合、3000cm-1付近にN−Hに由来するピーク、850cm-1付近にC−N結合に由来するピーク、3000cm-1付近にCH2に由来するピーク、3400cm-1付近にNH−CO結合に由来するピークがそれぞれ観察された。これらのピークは、活性炭のみの場合には、いずれも観測されなかった。以上より、上記処理によって、活性炭上に電極活物質が化学結合を介して担持されていることが確認された。
 こうして得られた複合材料を用いたこと以外、実施例17と同様にして、コイン型電池を作製し、同様に評価した。結果を理論容量とともに表6に示す。表6の結果から、アミド結合により導電性基材である活性炭上に電極活物質を担持することにより、充放電サイクルに伴う容量劣化がほとんど起こらないことがわかる。本実施例では、300サイクル経過後にも安定したサイクル特性が確認された。
(i)試験電極の作製方法
 電極活物質としては、置換基としてチオール基を有する化学式(20):
Figure 2004111374
で表される化合物を用いた。また、基材としては金微粒子を用いた。金微粒子(平均粒径10μm)1重量%のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液100重量部と、化学式(20)で表される化合物を3重量部とを混合し、25℃で12時間攪拌を行った。その後、金微粒子をNMPから濾別し、10時間真空乾燥を行うことにより、電極活物質を担持した金微粒子を得た。なお、これらの処理は、すべてアルゴン雰囲気下、湿度−30度以下の条件下で行った。
 金微粒子上に電極活物質が化学結合を介して担持されているかを、IR測定およびXPS測定により確認した。具体的には、IR測定においては、3000cm-1付近にCH2に由来すると考えられるピーク、750cm-1および1250cm-1付近にC−S−C結合に由来すると考えられるピークが観測された。これらのピークは、金微粒子のみの場合には、いずれも観測されなかった。また、XPS測定においては、金微粒子のみからは全く観測されなかったS(2p)のピークが観測された。以上より、上記処理によって、金微粒子上に電極活物質が化学結合を介して担持されていることが確認された。
 こうして得られた金微粒子と電極活物質との複合材料を用いたこと以外、実施例17と同様にして、コイン型電池を作製し、同様に評価した。結果を理論容量とともに表6に示す。表6の結果から、金-硫黄結合により導電性基材である金微粒子上に電極活物質を担持することにより、充放電サイクルに伴う容量劣化がほとんど起こらないことがわかる。本実施例では、300サイクル経過後にも安定したサイクル特性が確認された。
 実施例17〜19は、基材に化学結合を介して電極活物質を担持することにより、高いサイクル特性が得られることを示している。
 以上のように、本発明は、一般式(1)で表される構造を有する化合物を電極活物質に用いることから、軽量かつ高エネルギー密度でサイクル特性に優れた電気化学素子に適用することができる。
本発明の実施例で作製したコイン型電池の縦断面図である。
符号の説明
 11 ケース
 12 試験電極
 13 セパレータ
 14 金属リチウム
 15 封止リング
 16 封口板

Claims (28)

  1.  酸化還元反応に伴う電子移動を電気エネルギーとして取り出す電気化学素子であって、
     正極と、負極と、電解質とからなり、
     前記正極および前記負極より選ばれる少なくとも一方が、一般式(1):
    Figure 2004111374
    (式中、R1およびR2は、それぞれ独立に鎖状または環状の脂肪族基であり、R1とR2は同じであっても異なっていてもよく、X1〜X4は、それぞれ独立に硫黄原子、酸素原子またはテルル原子であり、X1〜X4は同じであっても異なっていてもよく、前記脂肪族基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子およびホウ素原子よりなる群から選ばれる1種以上を含むことができる。)で表される構造を有する化合物を含んでいることを特徴とする電気化学素子。
  2.  前記化合物が、一般式(2):
    Figure 2004111374
    (式中、R3〜R6は、それぞれ独立に鎖状または環状の脂肪族基、水素原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基またはニトロソ基であり、R3〜R6は同じであっても異なっていてもよく、前記脂肪族基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子およびハロゲン原子よりなる群から選ばれる1種以上を含むことができる。)で表される請求項1記載の電気化学素子。
  3.  前記化合物が、一般式(3):
    Figure 2004111374
    (式中、R7およびR8は、それぞれ独立に鎖状または環状の脂肪族基、水素原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基またはニトロソ基であり、R7とR8は同じであっても異なっていてもよく、Xは、イオウ原子、酸素原子またはテルル原子であり、前記脂肪族基は、酸素原子、窒素原子、イオウ原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子およびハロゲン原子よりなる群から選ばれる1種以上を含むことができる。)で表される請求項1記載の電気化学素子。
  4.  前記化合物が、一般式(4):
    Figure 2004111374
    (式中、XおよびYは、それぞれ独立に硫黄原子、酸素原子またはメチレン基であり、XとYは同じであっても異なっていてもよい。)で表される請求項1記載の電気化学素子。
  5.  前記化合物が、一般式(5):
    Figure 2004111374
    (式中、R9およびR10は、それぞれ独立に鎖状または環状の脂肪族基、水素原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基またはニトロソ基であり、R9とR10は同じであっても異なっていてもよく、前記脂肪族基は、酸素原子、窒素原子、イオウ原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子およびハロゲン原子よりなる群から選ばれる1種以上を含むことができ、nは1以上である。)で表される請求項1記載の電気化学素子。
  6.  前記化合物が、化学式(6):
    Figure 2004111374
    で表される請求項1記載の電気化学素子。
  7.  前記化合物が、一般式(1)で表される構造を複数有する高分子化合物である請求項1記載の電気化学素子。
  8.  前記高分子化合物が、ポリアセチレン鎖を主鎖として有する請求項7記載の電気化学素子。
  9.  前記高分子化合物が膜を形成している請求項7記載の電気化学素子。
  10.  前記電解質が、溶媒および前記溶媒に拡散するアニオンとカチオンからなり、前記化合物が、酸化還元反応に伴い、前記カチオンと配位結合を形成する能力を有する請求項1記載の電気化学素子。
  11.  前記カチオンが、リチウムイオンである請求項10記載の電気化学素子。
  12.  前記電解質が、溶媒および前記溶媒に拡散するアニオンとカチオンからなり、前記化合物が、酸化還元反応に伴い、前記アニオンと配位結合を形成する能力を有する請求項1記載の電気化学素子。
  13.  前記正極が、前記化合物を正極活物質として含み、前記負極が、炭素材料を負極活物質として含む請求項1記載の電気化学素子。
  14.  前記正極が、前記化合物を正極活物質として含み、前記負極が、リチウム金属、リチウム含有複合窒化物およびリチウム含有複合チタン酸化物よりなる群から選ばれる少なくとも1種を負極活物質として含む請求項1記載の電気化学素子。
  15.  一般式(1):
    Figure 2004111374
    (式中、R1およびR2は、それぞれ独立に鎖状または環状の脂肪族基であり、R1とR2は同じであっても異なっていてもよく、X1〜X4は、それぞれ独立に硫黄原子、酸素原子またはテルル原子であり、X1〜X4は同じであっても異なっていてもよく、前記脂肪族基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子およびホウ素原子よりなる群から選ばれる1種以上を含むことができる。)で表される構造を有する化合物からなることを特徴とする電気化学素子用電極活物質。
  16.  前記化合物が、一般式(2):
    Figure 2004111374
    (式中、R3〜R6は、それぞれ独立に鎖状または環状の脂肪族基、水素原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基またはニトロソ基であり、R3〜R6は同じであっても異なっていてもよく、前記脂肪族基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子およびハロゲン原子よりなる群から選ばれる1種以上を含むことができる。)で表される請求項15記載の電気化学素子用電極活物質。
  17.  前記化合物が、一般式(3):
    Figure 2004111374
    (式中、R7およびR8は、それぞれ独立に鎖状または環状の脂肪族基、水素原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基またはニトロソ基であり、R7とR8は同じであっても異なっていてもよく、Xは、イオウ原子、酸素原子またはテルル原子であり、前記脂肪族基は、酸素原子、窒素原子、イオウ原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子およびハロゲン原子よりなる群から選ばれる1種以上を含むことができる。)で表される請求項15記載の電気化学素子用電極活物質。
  18.  前記化合物が、一般式(4):
    Figure 2004111374
    (式中、XおよびYは、それぞれ独立に硫黄原子、酸素原子またはメチレン基であり、XとYは同じであっても異なっていてもよい。)で表される請求項15記載の電気化学素子用電極活物質。
  19.  前記化合物が、一般式(5):
    Figure 2004111374
    (式中、R9およびR10は、それぞれ独立に鎖状または環状の脂肪族基、水素原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基またはニトロソ基であり、R9とR10は同じであっても異なっていてもよく、前記脂肪族基は、酸素原子、窒素原子、イオウ原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子およびハロゲン原子よりなる群から選ばれる1種以上を含むことができ、nは1以上である。)で表される請求項15記載の電気化学素子用電極活物質。
  20.  前記化合物が、化学式(6):
    Figure 2004111374
    で表される請求項15記載の電気化学素子用電極活物質。
  21.  前記化合物が、一般式(1)で表される構造を複数有する高分子化合物である請求項15記載の電気化学素子用電極活物質。
  22.  前記高分子化合物が、ポリアセチレン鎖を主鎖として有する請求項21記載の電気化学素子用電極活物質。
  23.  前記高分子化合物が膜を形成している請求項21記載の電気化学素子用電極活物質。
  24.  前記少なくとも一方の電極が、さらに、前記化合物を担持する基材を含み、前記基材と前記化合物とが、化学結合により結合されている請求項1記載の電気化学素子。
  25.  前記化学結合が、共有結合および配位結合よりなる群から選択される少なくとも1種である請求項24記載の電気化学素子。
  26.  前記共有結合が、Si−O結合、Ti−O結合およびアミド結合よりなる群から選択される少なくとも1種を含む請求項25記載の電気化学素子。
  27.  前記配位結合が、金属−硫黄結合である請求項25記載の電気化学素子。
  28.  前記活物質が、さらに、前記化合物を担持する基材を含み、前記基材と前記化合物とが、化学結合により結合されている請求項15記載の電気化学素子用電極活物質。
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