JP2004106048A - 加工方法、及び加工装置 - Google Patents

加工方法、及び加工装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004106048A
JP2004106048A JP2002275894A JP2002275894A JP2004106048A JP 2004106048 A JP2004106048 A JP 2004106048A JP 2002275894 A JP2002275894 A JP 2002275894A JP 2002275894 A JP2002275894 A JP 2002275894A JP 2004106048 A JP2004106048 A JP 2004106048A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
processing
film
irradiation
unit
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002275894A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyuki Takeishi
竹石 知之
Kenji Kawano
川野 健二
Shinichi Ito
伊藤 信一
Hiroshi Ikegami
池上 浩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2002275894A priority Critical patent/JP2004106048A/ja
Priority to TW092113077A priority patent/TWI265550B/zh
Priority to US10/436,972 priority patent/US7288466B2/en
Priority to CNB031314163A priority patent/CN1276306C/zh
Publication of JP2004106048A publication Critical patent/JP2004106048A/ja
Priority to US11/905,977 priority patent/US20080035851A1/en
Priority to US11/905,976 priority patent/US20080050677A1/en
Priority to US12/216,228 priority patent/US7727853B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

【課題】エネルギー線を用いた被加工膜の加工時に被加工膜の下地に与えるダメージを低減する。
【解決手段】基板上に形成された加工膜の加工領域を選択的に加工する加工装置であって、前記基板を保持する保持部と、前記加工領域内に設定された各加工単位に対して、エネルギー線を照射する照射部と、前記各加工単位に観察光を照明し、前記加工単位からの反射光強度を検出する検出部と、検出された反射強度に応じて、各加工単位に照射するエネルギー線のエネルギー量を設定する設定部と、この設定部で設定されたエネルギー量に応じて、各加工単位に前記照射部から照射されるエネルギー線のエネルギー量を制御する制御部とを具備する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に形成された膜を選択的に加工する加工方法、及び加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に半導体素子微細化が進むにつれ、リソグラフィー工程では下層との合わせ(アライメント)技術の高精度化が必須となっている。これまで露光時には基板上に既に形成されたパターンと露光するパターンとの位置を合わせるアライメントを行う際にはアライメントマーク位置を検出する専用のスコープを用いて行っていた。しかし、この方法ではアライメント専用スコープと露光軸との間にはオフセットが必ず存在する為、サーマルドリフト等の影響でアライメントスコープと露光軸にずれが生じ、アライメントマーク位置の合わせずれが発生する。この為に半導体の微細化が進むにつれて、アライメント位置の合わせずれの大きさがチップの収率に大きく影響を与えるという問題点が生じていた。
【0003】
また、アライメントマーク上に不透明膜が形成された場合、アライメント光のコントラストが小さく、十分なアライメント精度が得られないことが問題となっていた。
【0004】
この問題に対し、アライメント工程前にアライメントマーク上に形成された不透明膜にレーザ照射を照射することで選択的に除去する方法が提案されている。しかし、この方法ではレーザ加工時にアブレーション除去膜の下方に位置する膜にダメージが生じるという致命的欠陥が生じるという問題があった。
【0005】
ダメージを克服する手段として、特許文献1には、予めマークや下地に損傷を与えることなく、かつ、レジストを完全に除去するエネルギー量を求めておき、このエネルギー量に調整してレーザ光を照射するとの記載されている。しかし、この方法による照射ではエネルギーの許容マージンが小さく、レーザのエネルギーの揺らぎによりレジスト膜が残ったり、下地がダメージを受けたりするなど加工不良が生じていた。この問題は照射エネルギーを被加工膜がアブレーションするぎりぎりのエネルギーに調整して照射することでも回避はできるが、加工時間が膨大となり生産性が悪くなるといったもんだいがあった。
【0006】
下地ダメージの問題は上述のアライメントマーク領域の加工に限るものではない。パッドの形成など、数μm程度のパターンをアブレーションにより形成しようとする場合に必ずといっていいほど生じていた。
【0007】
また、光加工時には被加工領域周辺部にはピンホールやパーティクルが無数に発生する、また被加工領域の境界部では被加工膜に剥がれが生じ、これらが加工不良となることでチップ収率が低下することが問題となっている。
【0008】
また、半導体装置では、シリコン(Si)等の半導体基板上にレジスト、樹脂、金属薄膜(アルミニウム合金や銅(Cu)膜等)、絶縁膜(SiO膜やSi膜等)が積層されているが、光加工は主としてアブレーション(加熱による溶融や蒸発)を利用する為、光照射領域周辺には光照射による損傷が生じるということが問題となっていた。
【0009】
【特許文献1】
特公平7−77188公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、被加工領域の被加工膜を選択的に加工する際に下地ダメージが生じるという致命的な問題があった。
【0011】
本発明の目的は、エネルギー線を用いた被加工膜の加工時に被加工膜の下地、又は被加工領域周辺に与えるダメージを低減し得る加工方法、及び加工装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明に係わる、加工単位毎にエネルギー線を照射して、基板上に形成された被加工膜の被加工領域を選択的に除去又は膜厚減少させる加工を行う加工方法であって、前記被加工膜からの反射光の強度分布を求める工程と、前記反射光強度から、前記各加工単位に照射するエネルギー線のエネルギー量を決定する工程と、前記各加工単位に対して、決定された照射エネルギー量に基づいた前記エネルギー線を順次照射する工程とを含むことを特徴とする。
【0013】
(2)本発明に係わる、加工単位毎にエネルギー線を照射して、基板上に形成された被加工膜の被加工領域を選択的に除去又は膜厚を減少させる加工方法であって、前記被加工膜からの反射光の強度分布を求める工程と、前記画像情報から、ほぼ反射光強度が等しい領域毎に分類する工程と、分類された領域に応じて加工単位を設定する工程と、反射光強度に応じて各加工単位に照射するエネルギー線のエネルギー量を決定する工程と、前記各加工単位に対して、決定されたエネルギー量に基づいたエネルギー線を順次照射する工程とを含むことを特徴とする。
【0014】
(3)本発明に係わる、加工単位毎にエネルギー線を照射して、基板上に形成された被加工膜の被加工領域を選択的に除去又は膜厚減少させる加工を行う加工方法は、前記基板の加工単位に対してエネルギー線を照射する工程と、前記エネルギー線の光路上において、前記エネルギー線の照射によって発生したガス体を観測する工程と、前記ガス体の大きさを計測する工程と、前記ガス体の大きさが規定値より小さい場合に、前記基板に対して次のエネルギー線を照射することを特徴とする。
【0015】
(4)本発明に係わる、基板の表面に液体が流れる被加工領域に対して、発振周波数Zで前記液体の流れる方向の幅Wのエネルギー線を照射して、前記被加工領域を選択的に除去又は膜厚減少させる加工を行う加工方法は、前記液体の流速V(μm/sec),幅W(μm)及び発振周波数Z(1/sec)は、
【数5】
Figure 2004106048
を満たすように設定されていることを特徴とする。
【0016】
(5)本発明に係わる、基板上に形成された有機膜の被加工領域を選択的に除去又は膜厚減少させる加工を行う加工方法は、前記基板上での照射形状が前記被加工領域より小さいエネルギー線を、発振周波数f(1/sec)、且つ1パルスの当たりのエネルギー密度が前記有機膜を除去することができる条件で、照射しつつ、前記基板に対して前記エネルギー線の照射位置を速度v(μm/sec)で相対的に走査させると共に、前記発振周波数f及び速度vが、
【数6】
Figure 2004106048
の関係を満たすことを特徴とする。
(6)本発明に係わる、基板上に形成された被加工膜の被加工領域を選択的に加工する加工装置は、前記基板を保持する保持部と、前記被加工領域内に設定された各加工単位に対して、エネルギー線を照射する照射部と、前記各加工単位の反射光強度を検出する検出部と、検出された反射強度に応じて、各加工単位に照射するエネルギー線のエネルギー量を設定する設定部と、この設定部で設定されたエネルギー量に応じて、各加工単位に前記照射部から照射されるエネルギー線のエネルギー量を制御する制御部とを具備してなることを特徴とする。
【0017】
(7)本発明に係わる、基板を保持する保持部と、前記被加工膜の一部を除去させるエネルギー線を生成する照射部と、前記エネルギー線の光路上に、前記エネルギー線の照射により前記被加工膜がアブレーションして生成されたガス体を観測する観測部と、この観測部の観測結果に応じて、前記照射部から照射される前記エネルギー線の照射タイミングを制御する制御部とを具備してなることを特徴とする。
【0018】
(8)本発明に係わる、基板上に形成された被加工膜の被加工領域を選択的に加工する加工装置であって、前記基板を保持する保持部と、前記被加工領域内に設定された各加工単位に対して、発振周波数Z(1/sec)、且つ前記被加工膜での照射領域の一方向の幅W(μm)のエネルギー線を照射する照射部と、前記被加工膜の被加工領域上に、前記一方向に流速Vの液体を供給する供給部と、前記発振周波数Z,幅W,及び流速Vが、
【0019】
【数7】
Figure 2004106048
の関係を満たすように、前記発振周波数Z,幅W,及び流速Vの何れか一つを制御する制御部とを具備してなることを特徴とする。
【0020】
(9)本発明に係わる、基板上に形成された有機膜の被加工領域を選択的に加工する加工装置であって、前記基板を保持する保持部と、前記基板上での照射形状が前記被加工領域より小さく、発振周波数f(1/sec)、且つ1パルスの当たりのエネルギー密度が前記有機膜を除去することができるエネルギー線を、前記基板に対して照射する照射部と、前記基板に対して前記エネルギー線の照射位置を速度v(μm/sec)で相対的に走査させる走査部と、
前記発振周波数f及び速度vが、
【0021】
【数8】
Figure 2004106048
の関係を満たすように、前記照射部及び走査部の少なくとも一方を制御する。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を以下に図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
先ず、レーザ加工装置の構成について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係わるレーザ加工装置の構成を示す図である。
光加工装置200は、図1に示すように、レーザ光学系210,観察系220,及びレーザ加工部230,階調・色調分類部251,膜構造同定部252,及びエネルギー量設定部253を具備する。先ず、レーザ光学系210の構成について説明する。
【0023】
このレーザ光学系210は、レーザ発振器211と、レーザ発振器211の制御を行うレーザ発振器制御ユニット212と、光学系214、ハーフミラー217及びコンデンサレンズ216を具備する。
【0024】
レーザ発振器211から照射されたレーザ光213は、ビーム形状を各々の照射単位の大きさに成形する光学系214、光形状成形部215、ハーフミラー217、コンデンサレンズ216を順次透過し、レーザ加工部230内に設置された基板100の加工面100aに照射される。光形状成形部215とコンデンサレンズ216との間に観察系220が挿入されている。
【0025】
レーザ発振器211としては、例えばQ−Switch Nd−YAGレーザ発振器が使用される。このQ−Switch Nd−YAGレーザ発振器から発振されるレーザ光には、基本波(波長1064nm)、第2高調波(波長532nm)、第3高調波(波長355nm)、第4高調波(波長266nm)を含む。これらの波長から、除去したい膜に吸収される波長を選択して、いずれかの波長のレーザ光を基板100に照射する。
【0026】
さらに、レーザ発振器211から照射されるレーザ光213のパルス幅が約10nsecに設定される。また、レーザ発振器211は数Hzから10kHzの範囲の発振周波数でレーザ光を発振することが可能である。このレーザ発振器211のレーザ光213の発振制御の制御等はレーザ発振器制御ユニット212により行われる。
【0027】
観察系220は、基板100の表面を観察するための光を照射する観察用光源223と、ハーフミラー222と、CCDカメラ222とを具備する。観察系220は、基板100上の加工位置と、照射位置及び加工の状況をCCDカメラ222を介して画像情報として検出するものである。
【0028】
光学系,光形状制御部215で成形された光学像は、コンデンサレンズ216を透過し、基板100の加工面100aに照射される。観察系220は、観察用光源223と、観察用光源223からの観察光を加工面に照射するためのハーフミラー224と、CCDカメラ222とを具備する。CCDカメラ222は、加工面から反射された観察光を観測する。また、CCDカメラ222は、レーザ光213を基板に照射した再に基板の加工面表面で発光する光を観測する。観察系220は、基板100上の加工位置と、照射位置及び加工の状況をCCDカメラ222を介して画像情報として検出するものである。
【0029】
この観察系220を用いて、レーザ光照射位置のアライメント調整を行うことができる。また、レーザ光照射の過程では、加工の状態を逐次画像認識し、さらに画像の中から被加工領域を抽出し、加工の進行を判断して照射量を調整する。例えば、加工が速い部分で照射量を小さくし、加工の遅い部分で照射量を大きくする。また、加工が終了したかどうかを、認識する。加工の終了の認識は、画像の差分を取ることで認識し、被加工領域の画像の差分がほぼ0となった段階で終了するなど加工の制御も行うことができるようになっている。
【0030】
観察系220は基板100の被加工領域を観察してパーティクルをカウントするパーティクル検出機構を兼ね備えている。パーティクル検出は、CCD画素で受光した反射光のうち、特定の階調範囲の画素数を算出して求めることができる。更に、抽出した画素位置情報から、
1)縦横で隣接している場合はそれをひとつの塊とみなして欠陥数を決定する、
2)縦横、斜めで隣接する場合もひとつの塊とみなして欠陥数を決定する。
【0031】
というアルゴリズムにより欠陥を抽出することもできる。
【0032】
パーティクル検出機構は算出欠陥数と、予め登録されている最低欠陥数とを比較し、検出された欠陥数が最低欠陥数を上回る場合には所望の領域内で引き続き処理を行うよう、指令を出す。欠陥数以下の場合には次の被加工領域に移動するよう指令を出すように制御することができる。
【0033】
また、レーザ照射の前後で画像を記憶し、差分を取り差分がほぼ0になり、被加工膜及び被加工膜の残渣が無くなった場合に被加工領域の加工を停止し、そうでない場合には継続して被加工領域の加工を行わすように制御する。
【0034】
次に、レーザ加工部230について説明する。ホルダ231は、周辺部分に液体239を貯溜するダムを配設したトレーのような形状で構成されている。基板100の被加工領域において、レーザ光照射領域近傍のレーザ光照射により発生する熱を、液体239により奪い去ることができる。さらに、更にレーザ光照射により発生する蒸発物の勢いが、液体239により減少させることができる。液体239には、純水、アンモニア水溶液のそれぞれを実用的に使用することができる。基本的には、基板100の加工面100aのレーザ光照射領域が液体に浸されていればよい。本実施形態では、熱を多く奪い去り、且つ蒸発物の勢いをより一層減少させるために、加工基板の全体が液体に浸されるようになっている。
【0035】
なお、載置される基板の形状に応じて、ホルダ231の平面形状は適宜変更することができる。例えば、半導体ウェハのような円形形状の加工基板を載置する場合には、平面円形形状のホルダを使用することができる。また、液晶表示装置に使用される石英ガラス基板、プリント配線基板等のような矩形形状の加工対象物を載置する場合には、平面矩形形状のホルダを使用することができる。もちろん、平面矩形形状のホルダに半導体ウェハのような円形形状の加工基板を載置するようにしても良い。
【0036】
ホルダ231内の中央部分には、基板100の載置・保持を行うことができるステージ232が設置されている。基板100は、ステージ232に接続された回転機構233によって回転し、基板100の回転はセンサ235と回転制御機構234によって回転角が制御される。なお、本実施形態においては、回転機構233を駆動機構242に連結し、ホルダ231を水平方向及び垂直方向に移動させることにより、レーザ光の照射位置を変えるようにしている。回転機構233及び駆動機構242により、コンデンサレンズ216を小型化できるなど、レーザ加工システムの小型化が可能になる。
【0037】
ホルダ231は、更に基板100の加工面を浸す液体を覆い、レーザ光に対して透明な窓236を備えている。レーザ発振器211から発振されたレーザ光213はこの窓236、液体239のそれぞれを透過して基板100の加工面100aに照射されるようになっている。
【0038】
更に、ホルダ231に貯溜されている液体239を流動させる液体流動器237を備えている。基本的にはポンプである液体流動器237は、パイプ238a,238bを通してホルダ231に連接され、液体239を循環させるようになっている。すなわち、液体流動器237による液体239の循環により液体239に流れが生じ、レーザ光の照射によりレーザ光照射領域に発生する気泡を連続的に取り除くことがでる。更に、一定方向に一定流速において液体を循環させることにより、レーザ光に不規則な乱れを生じない。液体流動器237は少なくともレーザ加工が実際に行われている際に駆動されていればよい。また、基板100とレーザ光との相対移動の向きに対して流れる向きを制御できるようになっている。
【0039】
更に、本装置には、ホルダ231の裏面に配設された圧電素子240と、この圧電素子240の駆動を制御する圧電素子駆動制御回路241とが備えられている。圧電素子240は、基板100の少なくとも加工面100aのレーザ光の照射領域の液体239に超音波振動を与え、レーザ光の照射により発生する気泡を取り除くことができるようになっている。液体の流速や流れの向きを制御できるようにしている
観察光学系の構成について以下に説明する。CCDカメラ222で取得された画像情報は、階調/色調分類部251に送られる。階調/色調分類部251は先ず、画像から被加工領域を識別する。識別された被加工領域のなかの階調や色調(階調の波長分散)を求める。そして、ほぼ同じ階調または色調を有するグリッド(画素)をグループ分けする。ここで、画像の階調又は色調をグループ分けすることは、基板からの反射光の強度分布を求めることと同様である。
【0040】
各グリッドまたは各グループの階調/色調情報は、膜構造同定部252に送られる。膜構造同定部252は、予め求められた色調/階調と膜構造の対応表を具備する。膜構造同定部252では、各グリッド又は各グループ部の色調/階調情報と対応表とを比較する。膜構造同定部252は、対応表に基づいて各グループ毎に膜構造を割り充てる。膜構造情報には、膜の厚さと複素屈折率の情報が少なくとも含まれている。更には、ダメージ発生下限エネルギー量のデータが含まれている場合もある。
【0041】
エネルギー量設定部253では、膜構造情報に基づいて、照射単位毎の照射領域(加工単位)ごとのエネルギー量を決定する。
レーザ発振器制御ユニット212は、エネルギー量情報と、照射位置情報とに基づいて、レーザ発振器211に供給されるパワーをコントロールする。
【0042】
なお、レーザ光の照射位置は、センサ235及び回転制御機構234からの情報に基づいて検出される。なお、CCDカメラ222で取得された画像情報に基づいて、レーザ光の照射位置を検出しても良い。
【0043】
また、本装置では加工用光源にレーザ光源を用いたがこれに限るものではない、被加工膜が吸収する波長であって、所望の加工、即ち膜厚を減少させる、または、膜を除去できる能力のあるものであれば何を用いても良い。例えば有機膜、無機膜で可視領域や紫外領域に吸収がある場合にはタングステンランプを集光して用いることで膜厚減少が確認されている。また、電子ビーム、又はイオンビーム等の荷電粒子ビームであっても良い。
【0044】
本装置に関する発明は水中加工に関するものであるが、この限りではない。被処理基板を大気中処理で処理する場合には図2のような装置構成で加工することができる。図2では同じ機構のものについては同じ番号を付与している。加圧状態での処理、減圧状態での処理においても、図2の形態の装置またはステージ部分をチャンバーにいれたものを用いれば本発明の目的を達成することができる。
【0045】
(第2の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態で説明した装置を用いた加工の例について説明する。
【0046】
半導体形成過程にある直径300mmのウエハ上に膜厚56nmの反射防止膜層(複素屈折率=n12−k12i:iは虚数単位)と、膜厚400nmの均一なレジスト膜(複素屈折率=n11−k11i:iは虚数単位)を順次形成する。このウエハを図1に示したレーザ加工装置を用いて加工を行う。
【0047】
まず、観察光源からの光強度及びCCDカメラの検出感度の補正を行う。補正は、図示されない表面が鏡面状に研磨された標準サンプルに観察光源からの光を照射し、その反射光をCCDカメラで受け、CCDカメラの検出階調が予め指定された値になるよう観察光源の光量調整またはCCDカメラのゲインを調整して行う。
【0048】
観察系の補正が行われた後、ウエハ100をホルダ231内のステージ232上に載置する。液体流動器237によりウエハ100上面に超純水を供給する。ホルダ231内を超純水で完全に満たした段階で、CCDカメラ222により被加工領域周辺の画像を取得する。本実施形態での被加工領域は、アライメントマーク領域である。CCDカメラ222は、白黒の256階調の画像を取得できるものを用いた。このCCDカメラ222で観察された画像を階調/色調分類部251に送る。
【0049】
図3にCCDカメラ222(グレースケールに設定)で観察された画像の概略を示す。階調/色調分類部251は、画像から階調を評価する。本実施形態の場合、アライメントマークが形成されている第2の領域302での階調は167である。また、第1の領域301の階調は56である。なお、図3において、符号300は、被加工領域を示している。
【0050】
この階調情報は、次いで膜構造同定部252に送られる。ここで転送されたデータ配列は例えば(x方向照射原点、y方向照射原点、x方向照射幅、y方向照射幅、階調)である。このデータは、各グリッド(画素)の持つ階調情報に基づき複数の階調がグループ化されたデータである。なお、x方向照射幅とy方向照射幅については、予め装置が定める照射単位(加工単位)であり、固定値である。照射単位の形状は、被加工領域に対して、短冊(スリット)状又は点(ドット)状
なお、ここでスリット状と言っているのは、照射形状の長手方向が被加工領域の一方の辺と略等しく、長手方向に直交する方向の幅が被加工領域の他方の辺より短い形状のことを指している。また、ドット形状の照射形状とは、照射形状の直交する方向の二つの幅が何れも、被加工領域の直交する方向の幅より短いことを指している。
【0051】
膜構造検索手段では例えば表1に記載したような対応表を用いて膜構造を決定していく。
【0052】
【表1】
Figure 2004106048
【0053】
表1ではたとえば膜構造1Aは、4層構造である。図4(a)に示すように、膜構造1Aは、レジスト膜(レイヤ1)401、反射防止膜(レイヤ2)402、及び下地層405(レイヤ3),406(レイヤ4)から構成されている。なお、対応表には複素屈折率しか記していないが、実際には膜厚の情報も添付されている。
【0054】
膜構造1Bは、図4(b)に示すように、3層構造のレジスト膜401(レイヤ1)、反射防止膜402(レイヤ2)、下地層408(レイヤ3),409(レイヤ4),410(レイヤ5),406(レイヤ6)から構成されている。膜構造Bにおいて、下地層の最上層は408(レイヤ3)である。膜構造Cは、図4(c)に示すように、3層構造のレジスト膜401(レイヤ1),403(レイヤ2),404(レイヤ3)、下地層405(レイヤ4),406(レイヤ5)で構成されている。下地層の最上層は下地層405である。
【0055】
この情報を元に第1の領域301は膜構造1B、第2の領域302は膜構造1Aと同定された。また、この対応表から第1の領域301に対するエネルギー照射の最大値は0.4J/cm/shot、第2の領域302に対するエネルギー照射の最大値0.6J/cm/shotであることがわかる。表1において、エネルギー下限は膜の除去に必要なエネルギーである。膜構造1Aのエネルギー下限が膜構造1Bのそれより大きいのは、膜構造1Aでは被加工膜下地での光吸収が少なく下地での発熱量が少ないためである。
【0056】
そして、エネルギー量設定部253は、表1に記されているエネルギー上限と下限、および膜の光学定数から、照射領域(加工単位)毎に最適な照射エネルギー量を設定する。多重干渉によりエネルギーが増幅されるときは表の値より小さいエネルギー量が割り当てられるし、逆に相殺されるときは表の値より大きいエネルギー量が割り当てられる。エネルギー量の下限は被加工膜の加工が困難となるエネルギー量である。勿論これより大きいエネルギー量が割り当てられる。
【0057】
エネルギー量設定部253は、照射エネルギーのばらつきを考慮して図5,6に示すように、第1の領域301への照射エネルギー量を0.3J/cm/shotに設定する。エネルギー量設定部253は、第2の領域302への照射エネルギー量を0.5J/cm/shotに設定する。このように設定されたエネルギー量に従い、各加工単位毎にアブレーションを行う。本実施形態に示した加工方法によれば、図7に示すように、第1の領域301と第2の領域302とは、それぞれ適正エネルギーで加工することができる。
【0058】
例えば、第1及び第2の領域によらず、レーザのエネルギーを0.35J/cm/shotに設定した場合を考える。この場合、照射エネルギーの安定性が悪く、照射エネルギーが小さくなると第2の領域302で膜残りが生じ、照射エネルギーが大きくなると第1の領域301でダメージが生じるなど、加工不良が多く発生する(図8,9)。
【0059】
本実施形態に示した加工方法のように、下地の構成により照射エネルギーを変更しながらアブレーションすることで、膜残りがなく、且つ、ダメージもない良好な状態で加工を実現できた。
【0060】
この加工によりアライメントマークを露出させることで、厳密にアライメントを行うことができることから、ゲート寸法をより細くすることができ、高速処理が可能なLSIを製造することが可能になった。このように本技術を用いて作成された半導体装置は処理の高速化を図ることができ、また、合わせの余裕を小さく設定することができることからチップ面積の縮小を図ることもできた。
【0061】
本実施形態で、観察光学系としてグレースケールのCCDカメラを用いたがこれに限るものではなく、カラータイプのビデオカメラを用いても良い。
【0062】
また、対応表は表1の形式に限るものではなく、加工に必要な情報が記憶されているものであればいかなる形態のものでも良い。
【0063】
(第3の実施形態)
半導体装置の形成過程にある直径300mmのウエハに膜厚300nmの反射防止膜層(複素屈折率=n24−k24i:iは虚数単位)と、膜厚90nmのSOG層(複素屈折率=n23−k23i:iは虚数単位)、膜厚400nmの均一なレジスト膜(複素屈折率=n21−k21i:iは虚数単位)を順次形成する。
【0064】
ウエハ100をステージ232上に載置する。CCDカメラ222(RGB)により被加工領域周辺の画像を取得する。本実施形態での被加工領域は、アライメントマーク領域である。CCDカメラ222は、RGBの各256階調の画像を取得できるものを用いた。CCDカメラ222で観察された画像を、階調/色調分類部251に送り、階調の評価を行う。
【0065】
図10に、撮像された画像を示す。図8におけるグリッドで区切られた領域に対して、階調色調情報が割り当てられている。点線内の領域が被加工領域500である。第2の領域(マーク部)502での階調/色調は(R,G,B)=(150,93,201)である。また、第1の領域501での階調/色調は、(R,G,B)=(32,100,87)である。この情報は次いで膜構造検索手段に送られる。ここで転送されるデータ配列は例えば、(x方向照射原点、y方向照射原点、x方向照射幅、y方向照射幅、R階調,G階調,B階調)というものである。前述のデータは各領域の持つ階調情報に基づいて、階調に応じてグループ化されたデータである。x方向照射幅とy方向照射幅については、隣接する領域の(R,G,B)階調を比較し、その差がそれぞれ±5以内であるものを同一のグループとみなしてグループ化したものを、更に短冊(スリット)状又は点(ドット)状に分割したときの短冊又は点のx、y方向の照射幅である。膜構造検索手段では例えば表2に記載したような対応表を用いて膜構造を決定する。
【0066】
【表2】
Figure 2004106048
【0067】
表2において、例えば膜構造2Aは、4層構造である。図11(a)に示すように、膜構造2Aは、3層構造のレジスト膜601(レイヤ1)、反射防止膜602(レイヤ2)、及び下地層605(レイヤ3),606(レイヤ4)から構成されている。なお、対応表には複素屈折率しか記していないが、実際には膜厚の情報も添付されている。
【0068】
膜構造2Bは、図11(b)に示すように、3層構造のレジスト膜601(レイヤ1)、SOG膜603(レイヤ2)、反射防止膜604(レイヤ3)、下地層608(レイヤ4),609(レイヤ5),610(レイヤ6),606(レイヤ7)で構成されている。膜構造2Cは、図11(c)に示すように、レジスト膜601(レイヤ1),SOG膜603(レイヤ2),反射防止膜604(レイヤ3)、下地層605(レイヤ4),606(レイヤ5)で構成されている。
【0069】
この情報を元に第1の領域501は膜構造2B、第2の領域502は膜構造2Cとして決定された。また、この表2から第1の領域501に対する照射エネルギー量の上限値は0.4J/cm/shot、第2の領域502に対するエネルギー照射の最大値0.7J/cm/shotであることがわかる。ここで、照射エネルギー量の上限値は膜構造2B,2Cにおいては反射防止膜のみを気化させるためのエネルギーとして登録されている。照射エネルギー量の下限値は被加工膜の除去に必要なエネルギーである。膜構造2Cの照射エネルギー量の下限値が、膜構造2Bのそれより多い。これは、膜構造2Cでは被加工膜下地での光吸収が少なく下地での発熱量が少ないためである。
【0070】
エネルギー量設定部253は、先ず階調・色調に応じた分類されたグループに基づいて照射領域(加工単位)を設定する。グループの領域の大きさが照射領域より大きい場合は、グループの領域を照射領域より小さい、短冊状又は点状の領域に分割する。例えば、図12に示すように、被加工領域500内の照射領域として、第1の照射領域511a〜511g、及び第2の照射領域512a〜512dが設定される。
【0071】
そして、エネルギー量設定部253は、表2に記されているエネルギー上限と下限、および膜の光学定数から、照射領域(加工単位)毎に最適な照射エネルギー量を設定する。多重干渉によりエネルギーが増幅されるときは表の値より小さいエネルギー量が割り当てられるし、逆に相殺されるときは表の値より大きいエネルギー量が割り当てられる。エネルギー量の下限は被加工膜の加工が困難となるエネルギー量である。勿論これより大きいエネルギー量が割り当てられる。
【0072】
エネルギー量設定部253は、第1の照射領域511a〜511gのエネルギー量を0.3J/cm/shotに設定する。エネルギー量設定部253は、第2の照射領域512a〜512dのエネルギー量を0.5J/cm/shotに設定する。このように設定されたエネルギー量に従い、各加工単位毎にアブレーションを行う。本実施形態に示した加工方法によれば、第1の領域501と第2の領域502とは、それぞれ適正エネルギーで加工することができる。
【0073】
第1の領域501と第2の領域502への照射エネルギー量が、それぞれ適正に設定される。エネルギー量の設定は、エネルギー設定手段では各照射(加工)単位毎に行われる。エネルギー量は対応表に記されているエネルギー上限と下限、および膜の光学定数から最適化して決定される。多重干渉によりエネルギーが増幅されるときは表の値より小さいエネルギー量が割り当てられるし、逆に相殺されるときは表の値より大きいエネルギー量が割り当てられる。エネルギー量の下限は被加工膜の加工が困難となるエネルギー量である。勿論これより大きいエネルギー量が割り当てられる。
【0074】
以上の工程によりエネルギー量が割り当てられた結果を図12に示す。第一の領域、第二の領域それぞれに対して0.3J/cm/shot、0.6J/cm/shotが割り当てられた。このように定めたエネルギー量に従い、各加工単位毎にアブレーションを行ったところ、膜残りがなく、且つ下地ダメージのない加工を行うことができた。
【0075】
領域によらず、レーザのエネルギー量を0.4J/cm/shotに設定して加工を行った場合を考える。このエネルギー量は、第1の領域501の上限であり、第2の領域502の下限でもある。従って、第1の領域501ではダメージが多々発生した。また、第2の領域502では膜残りが多々発生していた。このことが生じていたため、実用は困難である。
【0076】
本実施形態に示した加工方法のように、下地の構成により照射エネルギーを変更しながらアブレーションすることで、膜残りがなく、且つ、ダメージもない良好な状態で加工を実現できた。
【0077】
この加工によりアライメントマークを露出させることで、厳密にアライメントを行うことができることから、ゲート寸法をより細くすることができ、高速処理が可能なLSIを製造することが可能になった。このように本技術を用いて作成された半導体装置は処理の高速化を図ることができ、また、合わせの余裕を小さく設定することができることからチップ面積の縮小を図ることもできた。
【0078】
本実施形態で、観察光学系としてCCDカメラを用いたがこれに限るものではなく、ビデオカメラを用いても良い。また、対応表は表2の形式に限るものではなく、加工に必要な情報が記憶されているものであればいかなる形態のものでも良い。また、第2の実施形態と同様に、被加工領域に液体を流して加工を行っても良い。
【0079】
(第4の実施形態)
レーザ加工装置の構成について説明する。図13は、本発明の第4の実施形態に係わるレーザ加工装置の構成を示す図である。図13において、図1と同一な部位には同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0080】
図13において、ガス体径計測部261は、CCDカメラ222で得られた画像から、レーザ光の照射領域を認識する。ガス体径計測部261は、照射領域内に、レーザ光の光路上に、レーザ光の照射により発生した気泡(ガス体)の直径を逐次測定する。そして、測定結果は、レーザ発振器制御ユニット212に送られる。レーザ発振器制御ユニット212は、気泡の直径に応じて、レーザ光を照射するタイミングを調整する。具体的には、被加工膜レーザ光の光路上に存在する気泡の直径が設定値以上の間は、レーザ光の照射を行わない。気泡の大きさが設定値より小さくなってから、レーザ光の照射を行うよう指示を出す。
【0081】
ガス体径計測部261は、CCDカメラ222で受光した反射光のうち、特定の階調範囲の画素数を算出して気泡の直径の計測を求める。そして、レーザ発振器制御ユニット212は、計測された気泡の直径と、予め登録されている設定値とを比較する。気泡の直径が設定値以上の場合、レーザ発振器制御ユニット212は、レーザ発振器211からのレーザ光の照射を停止させる。気泡の直径が設定値より小さい場合、レーザ発振器制御ユニット212は、レーザ発振器211からのレーザ光の発振を許可する。
【0082】
また、CCDカメラ222で受光された反射光の画像から気泡の直径を計測する方法を用いたが、これに限るものではない。例えば、被加工膜の加工時に発生する気泡の存在を観測できる能力のあるものであれば何を用いても良い。例えば、加工用の光源とは異なる別の光を領域に照射し、観測用の光が気泡によって散乱された角度を計測し、ガス体の有無、またはガス体の大きさを判定することが可能となる。
【0083】
液流発生器263を備えている。液流発生器263は、レーザ光の照射領域に液流を生じさせる。液流により発生するガス体を連続的に取り除くことができる。液流発生器263は、レーザ光に不規則な乱れを生じないように、一定方向に一定流速の液流を発生させることが好ましい。また、液流発生器263は、少なくともレーザ加工が実際に行われている際に駆動されていればよい。
【0084】
また、本装置では加工用光源にレーザ光源を用いたがこれに限るものではない、被加工膜が吸収する波長であって、所望の加工、即ち膜厚を減少させる、または、膜を除去できる能力のあるものであれば何を用いても良い。例えば、タングステンランプやXeフラッシュランプを用いることができる。有機膜、無機膜で可視領域や紫外領域に吸収がある場合、タングステンランプやXeフラッシュランプを集光して用いることで、膜厚が減少する。また、照射光として、電子ビームやイオンビーム等の荷電粒子ビームを用いても良い。
【0085】
また、本装置は、水中加工に関するものであるが、この加工方法は水中加工について限られたものではない。被処理基板の大気中処理、加圧処理、減圧処理においても適用でき、ホルダ構造をそれぞれの処理に合わせて用いることができる。
【0086】
大気中でレーザ加工装置の構成について、図14に説明する。図14は、本発明の第4の実施形態に係わるレーザ光加工装置の概略構成を示す図である。図14において、図13と同一な部位には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0087】
図14において、気流発生器262を備えている。気流発生器262は、レーザ光の照射領域に気流を生じさせる。気流により発生するガス体を連続的に取り除くことができる。気流発生器262は、レーザ光に不規則な乱れを生じないように、一定方向に一定流速において気流を発生させることが好ましい。また、気流発生器262は、少なくともレーザ加工が実際に行われている際に駆動されていればよい。
【0088】
気流供給管262aの排気口は、被処理基板100の加工面100aに非常に近接させており、レーザ光の照射領域近傍のみを選択的に気流を生じさせることが望ましい。また、ガスを排気することで気流を生じさせているが、吸気によって生じさせても良い。
【0089】
(第5の実施形態)
本実施形態では、第4の実施形態で述べた装置構成の光加工装置を用いて、半導体装置の製造過程で必要とされる種々の加工に適用した例を説明する。以下で説明する適用例は第4の実施形態の光加工装置を用いて、良好に達成することができる。
【0090】
先ず、光路上の気泡を考慮しないでレーザ光を照射して光加工を行った場合について、図15を用いて説明する。図15は、気泡を考慮せずに行った光加工方法を示す図である。
【0091】
図15(a)に示すように、シリコンウェハ701上に絶縁膜702例えば1μmの膜厚のレジスト膜703が形成された基板を用意する。次いで、Q−switchYAGレーザの第3高調波(波長355nm)を照射して、所定の位置のレジスト膜703を除去する。レーザ光の1パルス当たりのエネルギー密度は0.4J/cmである。例えば、レーザ光704の発振周波数は250Hzに設定されている。被加工領域の大きさは、縦100μm×横200μmである。
【0092】
レーザ光を照射すると、レジスト膜がアブレーションされて気泡が発生する。気泡が光路上に存在した状態で、次のレーザ光704が照射すると、図15(b)に示すように、レーザ光704は光路上に残留する気泡705によって散乱される。その結果、レーザ光704は、被加工領域の外側にも照射される。
【0093】
その結果、図15(c)に示すように、被加工領域外に散乱された光によって、ピンホール706やパーティクル707が多数生成される。同時に、被加工領域の境界部ではレジスト膜の膜剥がれ708が見られた。この膜剥がれは、フォトレジスト、無機膜、反射防止膜の多層構造で形成された複合レジスト膜の場合にも顕著に表れる。
【0094】
そこで、本実施形態では加工過程において、図13に示したレーザ光加工装置を用いて観察を行う。CCDカメラ222で観察された画像から、ガス体径計測部261で被加工領域内に発生した気泡の大きさを計測する。レーザ発振器制御ユニット212は計測された大きさに応じてレーザ光の発振を制御する
図16を参照して本実施形態の光加工方法を説明する。図16は本発明の第5の実施形態に係わる光加工方法を示す図である。
【0095】
図16(a)に示すように、CCDカメラ222から得た画像から、前の光照射で生じた気泡705がレーザ光の光路上に存在する間は次の光照射を行わ無い。気泡705が液流等で運ばれ、光路上からなくなったことをガス体径計測部261で確認した後、図16(b)に示すように、レーザ光704の照射を再開する。上記のような工程を繰り返しつつ、加工を行うように制御を行う。
【0096】
気泡を考慮せずに加工を行った場合と、気泡を考慮して加工を行った場合の被加工領域からの距離とピンホール数との関係を図17に示す。図17において、Aが気泡を考慮して加工を行った場合のホール数、Bが気泡を考慮せずに加工を行った場合のホール数である。図17に示すように、気泡を考慮した場合、被加工領域外でのピンホール数は、気泡を考慮しない場合被加工領域に比べ、被加工領域A著しく減少している。その結果、デバイスパターンが配置される箇所には全く影響を与えない加工を行うことができる。また、レジスト膜の剥がれも抑制できた。
また、SEM観察の結果でも、被加工領域外でのピンホールやレジスト屑は見られず、被加工領域境界部でのレジスト膜の剥がれが抑制できたことが確認された。
【0097】
また、レーザ光の照射領域は、図18に示すように、被加工領域に対してスリット状であることが好ましい。図18は、本発明の第5の実施形態に係わる光加工におけるレーザ光の照射領域形状を示す図である。図18(a)は断面図、図18(b)は平面図である。図18に示すように、被加工領域710に対して、レーザ光712の照射領域712aの形状をスリット状(縦100μm×横5μm)にする。そして、レーザ光712をウエハ701に対して相対的に走査する。ウエハ701とレーザ光712とを相対的に走査する方法としては、レーザ光の光軸を固定し、基板を移動させる。あるいは、レーザ光の光路上に設けられ、形状を制御するスリットを並進運動させる事により、レーザ光を走査させる。
【0098】
図19に示すように、被加工領域710と大きさがほぼ等しい照射領域711aのレーザ光711を照射して、被加工領域710を一括して光加工を行った場合、レジストの種類や膜厚によっては、最初の光照射の時点で被加工領域710の境界部ではレジスト膜703に剥がれが生じ、加工不良となる恐れがある。これは、レジスト膜703が光照射時の熱を吸収して溶融蒸発する際、レーザ光の照射領域が大きいとレジスト膜と下地膜との界面で発生するストレスを吸収しきれず、レジスト膜が吹き飛ばされながら加工が行われるためである。
【0099】
従って、スリット状に細く絞った光を基板に対して相対的に走査し、且つ上述したように光路間から気泡が存在しないことを確認しながら所定の加工を行うことが好ましい。これにより、1度の光照射によって加工される面積が小さいことでレジストと下地膜との界面でのストレスを緩和させることができ、膜剥がれを抑制できる。
【0100】
また、図20(a)に示すように、被加工領域720に対して複数のスリット状の照射領域721を走査させても良い。また、図20(b)に示すように、被加工領域720に対して複数のスリット状の照射領域722を走査させても良い。なお、一つのドット状の照射領域を走査させても良い。
【0101】
本実施形態では、加工用光源としてQ−switch YAGレーザの第3高調波を用いたが、光源はこれに限らずQ−switch YAGレーザの第4高調波(波長266nm)やKrFエキシマレーザ等のパルスレーザ、及びランプ光でも良い。また、照射した1パルス当たりのエネルギー密度は、通常0.2J/cm〜0.5J/cmで、加工内外の領域に損傷を与えず、良好に加工できるエネルギーを適宜調整する。有機材料以外の場合にも被加工領域内外に損傷を与えないようにエネルギー密度を適宜選択すればよい。
【0102】
また、CCDカメラからの画像を取得し、これを気泡の観測手段としたが、気泡の観測手段はこれに限らず、気泡による散乱光や、別の光を照射領域に入射させ、その散乱光から検出してもよい。
【0103】
レーザ光の発振周波数については250Hzに限らず、10〜10000Hzの間で適宜設定可能である。ステージの位置精度を必要とする場合は低周波数で、且つ低速のステージ移動で行うと良い。また、高速処理が必要な場合は高周波数で、且つ高速ステージ移動を行うと良い。
【0104】
一定の直径の気泡が光路上が残存する状態でレーザ光の照射を行って加工を行った。そして、気泡の直径に対して被加工領域の周囲に生じたピンホール数を調べた。図21は、気泡の直径とピンホール数の関係を示す図である。図21に示すように、気泡の直径が3μm以下の場合、生じたピンホール数がほぼ0である従って、気泡の消失する前に、気泡の直径が3μm以下の状態でレーザ光を照射しても加工を行うことができる。気泡の消失前に、レーザ光を照射することによって、スループットの向上を図ることができる。
【0105】
また、SEM観察の結果でも発生する気泡径が3μm以下である場合はレジスト屑が見られず、被加工領域境界部でのレジスト膜の剥がれが抑制されていることが確認された。
【0106】
このようにレジスト膜の場合、光路上に残存する気泡が3μm以下の時にピンホール等の加工不良なく所望の加工を行うことができたが、ピンホールと気泡の大きさとの関係は加工する膜種毎に異なるため、被加工膜毎にピンホールが生じない気泡径との関係を満たす条件で適宜加工を行えばよい。
【0107】
予め気泡径を予測できる場合には液流の速度を最適化すると良い。図22は、照射領域の幅Wと加工時に発生する気泡径φとの関係を示す図である。なお、レーザ光の1パルス当たりのエネルギー密度は0.2J/cm〜0.5J/cmの範囲である。照射領域の幅Wとは、照射領域の液体の流れる方向の長さである。図22に示すように、照射領域幅Wに対して発生する気泡径の上限値で示す曲線となる。その結果、発振周波数がZ(1/sec)、照射領域幅Wで加工した時は被処理基板上方φ/2(μm)における流速V(μm/sec)が以下の関係式を満たすように設定すれば、概ね気泡が存在しない状態でレーザ光の発振を行うことができる。
【0108】
【数9】
Figure 2004106048
【0109】
この関係を満たすように、加工を行えば、気泡の大きさ、有無に応じてレーザ光の照射タイミングを制御をしなくても良い。この関係を満たすように、前記発振周波数Z,幅W,及び流速Vの何れか一つを制御する制御部を設けてればよい。前記制御部は、予め設定された前記発振周波数Z,及び幅Wに応じて前記流速Vを制御しても良い。また、前記制御部は、予め設定された前記流速V,及び幅Wに応じて前記発振周波数Zを制御しても良い。
【0110】
また、図14に示す大気中で被加工領域に気流を生じさせつつ光加工を行う場合を図23を用いて説明する。図23(a)に示すように、加工過程においてガス体径計測部261を用いて、気流中で光照射時に発生するガス体731の直径を観察する。そして、図23(b)に示すように、ガス体731が光路上からいなくなったことを確認したうえで、レーザ光704の照射を再開する。上記のような工程を繰り返しつつ、加工を行うように制御することで、良好な加工を行うことができる。また、大気中での加工も液中での光加工と同様に、照射領域をスリット状に細く絞った光を基板に対して相対的に走査する方法を用いても良い。また、照射領域の形状もドット状や、スリットやドット形状のものを複数配置したものでも良い。
【0111】
上記の実施形態ではリソグラフィー工程に用いられるレジスト膜を光照射により除去する方法について述べたが、一方で半導体装置には、ポリイミド膜、Si多結晶膜、シリコン炭化膜等の膜も形成されるが、これらの膜についても同様に除去時に用いることが可能となる。
【0112】
(第6の実施形態)
図24は、本発明の第6の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す図である。図24(a),(b)は、シリコンウエハ701上に層間絶縁膜741を介して形成されたシリコン窒化膜742を液中でレーザ加工する工程を示している。シリコン窒化膜742は、例えばCVDやスパッタリング等を用いて形成される。シリコン窒化膜の膜厚は、20nmである。このシリコン窒化膜の被加工領域(縦100μm×横200μm)の加工がQ−switch YAGレーザの第4高調波(波長266nm)、照射エネルギー密度0.5J/cmで行われる。
【0113】
本実施形態では、図13に示した装置を用い、液中で光加工を行う。光加工時において、ガス体径計測部261が、CCDカメラ222で得られた画像から、レーザ光照射による光加工によって被加工領域内に発生した気泡の直径を計測する。図24(a)に示すように、光路上に気泡705が存在する間は次のレーザ光の照射を行わない。図24(b)に示すように、気泡705が液流で運ばれ、気泡705が光路上からなくなったことがガス体径計測部261で確認され、レーザ光704の照射を再開する。上記のような工程を繰り返しつつ、加工を行うように制御する。
加工後のSEM観察の結果、シリコン窒化膜742の表面にはピンホールの発生やシリコン窒化物粒子の飛散は見られず、境界部での膜剥がれも観測されなかった。
【0114】
なお、シリコン窒化膜はQ−switch YAGレーザの第3高調波(波長355nm)、第2高調波(波長532nm)、基本波(波長1064nm)のレーザ光は吸収しないので、これらの波長を用いて加工するこができない。
【0115】
また、加工方法はこれに限らず大気中で加工を行ってもよい。
【0116】
(第7の実施形態)
図25は、本発明の第7の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す図である。図25(a),(b)は、シリコンウェハ701上に層間絶縁膜751を介して形成したポリイミド膜752を液中でレーザ加工する工程を示している。ポリイミド膜752は、波長266nmのレーザ光を吸収するので、Q−switch YAGレーザの第4高調波(波長266nm)を用いることで加工される。
【0117】
本実施形態では、図13に示した装置を用い、液中で光加工を行う。光加工時において、ガス体径計測部261が、CCDカメラ222で得られた画像から、レーザ光照射による光加工によって被加工領域内に発生した気泡の直径を計測する。図25(a)に示すように、光路上に気泡705が存在する間は次のレーザ光の照射を行わ無い。図25(b)に示すように、気泡705が液流で運ばれ、気泡705が光路上からなくなったことがガス体径計測部261で確認され、レーザ光704の照射を再開する。上記のような工程を繰り返しつつ、加工を行うように制御する。
加工後のSEM観察の結果、ポリイミド膜752の表面にはピンホールの発生やポリイミド粒子の飛散は見られ無かった。よって、良好な加工が行われていることが確認できた。
【0118】
また、加工方法はこれに限らず大気中で加工を行ってもよい。
【0119】
(第8の実施形態)
図26は、本発明の第8の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す図である。図26(a),(b)は、シリコンウェハ701上に、シリコン酸化膜761,762を介して形成した金属膜762をレーザ加工する工程を示している。本実施形態では金属膜76として銅膜が用いる。銅膜762の表面にレーザ光を照射して所望の加工を行う。光加工された銅膜762は、例えば素子間を電気的に接続する配線、電源を供給する電源配線、電極等に使用される。
【0120】
本実施形態では、図13に示す加工装置を用いて加工を液中で加工を行う。膜厚500nmの純粋な銅膜762にQ−switch YAGレーザ第4高調波(波長266nm)を照射して光加工が行われる。照射領域の形状は縦100μm×横200μm、照射エネルギーは3J/cmである。
【0121】
光加工時において、ガス体径計測部261が、CCDカメラ222で得られた画像から、レーザ光照射による光加工によって被加工領域内に発生した気泡の直径を計測する。図26(a)に示すように、光路上に気泡705が存在する間は次のレーザ光の照射を行わ無い。図26(b)に示すように、気泡705が液流で運ばれ、気泡705が光路上からなくなったことがガス体径計測部261で確認され、レーザ光704の照射を再開する。上記のような工程を繰り返しつつ、加工を行うように制御する。
加工後のSEM観察の結果、被加工領域周辺にはピンホールの発生や飛散した金属粒子は見られ無かった。また、境界部での膜剥がれも観測され無かった。よって、良好な加工が行われていることが確認できた。
【0122】
この効果はQ−switchYAGレーザを第3高調波(波長355nm)、第2高調波(波長532nm)、基本波(波長1064nm)と変化させても同様に達成される。即ち、銅薄膜が吸収されるような波長を有する光であれば、ウェハ上の銅薄膜を良好に加工することができる。
【0123】
金属膜762として銅膜を用いた例を説明した。しかし、主導電層としての銅膜上に耐腐食性向上のため、ニッケル膜、クロム膜を積層した複合膜、あるいは、アルミニウム膜、アルミニウム合金(Al−Si、Al−Cu、Al−Cu−Si等)膜の単層膜、これらの単層膜にバリアメタル膜や反射防止膜を積層した複合膜を光加工する場合も同様の効果が得られる。
なお、図14に示した装置を用いて、大気中で加工を行ってもよい。
【0124】
(第9の実施形態)
半導体ウェハへのレーザ加工は、ウェハチップを切り出すダイシング技術として期待されている。特に半導体チップの薄膜化、パターン微細化が進む中、半導体チップの切り出し手法として、先に半導体ウェハ表面から途中まで溝を形成(ハーフカット)し、その後半導体ウェハの裏面からハーフカットした溝に到達するまで研磨して分離する先ダイシング技術が有効である。
【0125】
図27は、本発明の第9の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す図である。加工は、図13に示す加工装置を用いて液中で行われる。加工は、Q−switch YAGレーザの第4高調波(波長266nm)を照射して行われる。加工時のレーザ光の照射領域の形状は短辺方向が10μm、長辺方向が500μmの矩形である。レーザ光の1パルスあたりの照射エネルギー密度は4J/cmである。レーザ光の照射領域が半導体ウエハ770に対して長辺方向に10mm/secの速度で、走査することで、各半導体素子の周囲にダイシングライン(溝)を形成する。そして、形成される溝は、幅が約10μm、深さ50μmである。加工過程において、レーザ光照射による光加工によって被加工領域内に発生した気泡の大きさを観察する。
【0126】
光加工時において、ガス体径計測部261が、CCDカメラ222で得られた画像から、レーザ光照射による光加工によって被加工領域内に発生した気泡の直径を計測する。図27(a)に示すように、光路上に気泡705が存在する間は次のレーザ光の照射を行わ無い。図27(b)に示すように、気泡705が液流で運ばれ、気泡705が光路上からなくなったことがガス体径計測部261で確認され、レーザ光704の照射を再開する。上記のような工程を繰り返しつつ、加工を行うように制御する。加工後、半導体ウエハ770を裏面側から研磨して分離する。
加工後のSEM観察の結果、レーザ光照射領域の近傍において、ピンホールや飛散したシリコン屑が見られ無かった。また、境界部での膜剥がれも観測され無かった。よって、良好な加工が行われていることがが確認できた。
【0127】
上述した光加工においては、Q−switch YAGレーザの第4高調波(波長266nm)を用いたが、この効果はQ−switch YAGレーザを第3高調波(波長355nm)、第2高調波(波長532nm)、基本波(波長1064nm)と変化させても同様に達成され、その他にもシリコンウェハが吸収されるような波長を有する光であれば、シリコンウェハを良好に加工することができる。また、図14に示した加工装置を用いて大気中で加工を行ってもよい。
【0128】
また、図14ではシリコンウェハにダイシングラインを形成しているが、本加工方法によりダイシングラインを形成する技術は、Ga、P、As、In、Alなどの化合物半導体で形成される発光ダイオードや半導体レーザの素子分離にも適用することが出来る。
【0129】
(第10の実施形態)
上述した実施形態で説明した先ダイシング方法以外にも、事前に薄膜化したシリコンウェハを最後にダイシングする技術にも、本加工方法を用いることができる。図28は、第10の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す図である。図28は、このような後ダイシング工程を示す図である。
【0130】
先ず、図28(a)に示すように、シリコンウェハ781のデバイス層782をダイシングテープ783で保持する。ここでは、デバイス層782には、半導体素子、及び多層配線層が形成されている。デバイス層782の最上層にはパッシベーション層が形成されている。
【0131】
ついで、図28(b)に示すように、シリコンウェハ781を裏面から機械的に研磨し、シリコンウェハ781を薄膜化する。薄膜化されたシリコンウェハ781の研磨面には、機械的なストレスにより破砕層が形成されて強度の劣化が生じる。強度の劣化を防止するため、ウェットエッチングで破砕層を取り除いて、チップ強度の低下を抑制する。
【0132】
次いで、図28(c)に示すように、ダイシングテープ783を除去する。そして、ウェハを裏返しにしてシリコンウェハ781の裏面をダイシングテープ784で保持する。
【0133】
そして、図28(d)に示すように、デバイス層782に対し、光を照射して加工を行う。
【0134】
加工過程においてはこれまで同様、ガス体径計測部261が、CCDカメラ222で得られた画像から、レーザ光照射による光加工によって被加工領域内に発生した気泡の直径を計測する。図27(a)に示すように、光路上に気泡705が存在する間は次のレーザ光の照射を行わ無い。図27(b)に示すように、気泡705が液流で運ばれ、気泡705が光路上からなくなったことがガス体径計測部261で確認され、レーザ光704の照射を再開する。上記のような工程を繰り返しつつ、加工を行うように制御する。上記のような工程を繰り返しつつ、光を照射して加工することでウェハ781を切断する。これにより、デバイス層782への微細な加工屑の付着を防止することができる。
【0135】
ブレードを用いて、ダイシングした場合は、チップ側壁に損傷が生じて、チップ強度が低下する。また、厚さが50μm以下の領域では、ブレードによるダイシング中にチップが割れて、歩留まりが低下するという問題もある。これに対し、本加工方法を用いて、ダイシングを行うと厚さ50μm以下の領域であってもチップ割れを生じることなく、ダイシングラインを形成することが可能となる。また、図14に示した加工装置を用いて大気中で加工を行ってもよい。
【0136】
(第11の実施形態)
図29は、本発明の第11の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す図である。図29(a),(b)は、アライメントマーク792上の反射防止膜793及びレジスト794をレーザ加工によって除去する工程を示している。アライメントマーク792は、シリコンウェハ701嬢に形成された絶縁膜791に埋めこみ形成されている。
【0137】
光加工時において、ガス体径計測部261が、CCDカメラ222で得られた画像から、レーザ光照射による光加工によって被加工領域内に発生した気泡の直径を計測する。図29(a)に示すように、光路上に気泡705が存在する間は次のレーザ光の照射を行なわ無い。図29(b)に示すように、気泡705が液流で運ばれ、気泡705が光路上からなくなったことがガス体径計測部261で確認され、レーザ光704の照射を再開する。上記のような工程を繰り返しつつ、加工を行うように制御する。
【0138】
加工後のSEM観察の結果、被処理基板表面にはピンホールやレジスト膜の加工屑は見られ無かった。また、境界部での膜剥がれも観測されなかった。光路上に残留する気泡による散乱の影響を受けないように加工することで、加工不良をなくアライメントマークを露出させることができた。
なお、図14に示した加工装置を用いて大気中で加工を行ってもよい。
【0139】
(第12の実施形態)
グローバル配線はチップ上の回路ブロックにまたがって伸び、グローバルクロック等を供給する上層配線である。長距離配線であることから、配線遅延を極力低減することが求められ、抵抗の低減が重要である。従って、飛散微粒子やピンホールの発生を効果的に抑制できる上述した光加工方法が有効に適用される。
【0140】
図30は、本発明の第12の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。図30は、単層のグローバル配線の形成工程を示している。
【0141】
先ず、図30(a)に示すように、シリコンウェハ701上に絶縁膜801を介して形成されたパッド802有する基板を準備する。次いで、図30(b)に示すように、絶縁膜801及びパッド802の全面を覆ってCu/Ta/TaN、Pd/Ti/Ni等の金属薄膜803を形成する。次いで、図30(c)に示すように、金属薄膜803上に樹脂絶縁膜804を形成する。
【0142】
次いで、図30(d)に示すように、樹脂絶縁膜804に対して光を照射して加工を行い、下部にパッドが形成された領域の樹脂絶縁膜804に溝を形成する。加工過程においてはこれまで同様、ガス体径計測部261が、CCDカメラ222で得られた画像から、レーザ光照射による光加工によって被加工領域内に発生した気泡の直径を計測する。光路上に気泡705が存在する間は次のレーザ光の照射を行わ無い。気泡705が光路上からなくなったことがガス体径計測部261で確認され、レーザ光704の照射を再開する。上記のような工程を繰り返しつつ、加工を行うように制御する。
このような光加工を行うことにより、加工表面にピンホールやパーティクルの発生のない良好なパターンを形成することが出来る。
【0143】
次いで、図30(e)に示すように、樹脂絶縁膜804に形成された溝に電解メッキによりCu,Au,はんだ等を埋め込んで、メッキ層805を形成する。最後に、図30(f)に示すように、有機溶剤により樹脂絶縁膜804を除去し、酢酸、塩酸、硝酸、希フッ酸などの酸溶液を用いて、下層の金属膜803を除去する。これによりグローバル金属配線や金属バンプが形成される。
【0144】
このような方法では、従来のリソグラフィー工程のように高価な露光用マスクやCMPを必要とすることなく、基板上に配線を正確に形成することが可能となる。なお、図14に示した加工装置を用いて大気中で加工を行ってもよい。
【0145】
(第13の実施形態)
図31,32は、本発明の第13の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。図31,32は、多層グローバル配線の形成工程を示す。まず、図31(a)に示すように、シリコンウェハ701上に絶縁膜801を介して形成されたパッド802を具備する基板を準備する。次いで、図31(b)に示すように、絶縁膜801上に、第1の樹脂絶縁膜811を形成する。
【0146】
次に、第1の樹脂絶縁膜811の所定の箇所にレーザ光を照射して光加工を行う。光加工は、図13に示した装置を用いて行われる。光加工では、図31(c)に示すように、パッド802上の第1の樹脂絶縁膜811を除去し、パッドが露出するヴィアホールを形成する。
【0147】
次いで、図31(d)に示すように、Cu/Ta/TaN、Pd/Ti/Ni等の金属薄膜812を形成する。次いで、図32(e)に示すように、金属薄膜812上に第2の樹脂絶縁膜813を形成する。そして、第2の樹脂絶縁膜813に再度レーザ光を照射して、光加工を行う。光加工は例えば、図13に示した装置を用いて行われる。光加工では、図32(f)に示すように、底面に金属薄膜812が露出するヴィアホールと配線溝が形成される。
【0148】
次いで、図32(g)に示すように、電解メッキにより、ヴィアホールと配線溝内をCu、Au等を埋め込み形成し、メッキ層814を形成する。最後に、図32(h)に示すように、有機溶剤により第2の樹脂絶縁膜813を除去する。更に、酸溶液で金属薄膜812をエッチングすることで金属配線を形成する。
【0149】
以上のように形成することで、製造コストの高いフォトリソグラフィー工程を用いることなく、多層配線を高い信頼性で正確に形成することができる。
【0150】
上述した工程は、半導体デバイス面上のはんだバンプやAuバンプ、あるいはグローバル配線の形成、実装基板上の配線にも適用できる。
【0151】
また、加工方法は第5の実施形態に示した加工方法の中から良好に加工できるものを適宜選択すればよい
(第14の実施形態)
近年、半導体デバイス内にスルーホールを形成し、スルーホール内に埋め込まれたCu等の金属配線として、半導体チップを積層するチップオンチップ技術が注目されている。
【0152】
図33は、本発明の第14の実施形態に係わるチップオンチップ型の半導体装置を示す断面図である。図33に示すように、パッド823,843上に金属バンプ851,852を有する第1のチップ820及び第3のチップ840の間に、第2のチップ830が挟まれている。第2のチップ830は、スルーホール内に金属を充填したスループラグ837を有する。このような積層されたチップ間を接続することで、配線長を大幅に短縮でき、配線遅延を抑制することができる。なお、図33において、符号821,831,841はシリコンウエハ、符号822,832,842はデバイス層、835はパッシベーション層、836は側壁絶縁膜である。
【0153】
現在、スルーホールの穴あけ加工はRIEで行われている。しかし、加工速度が遅く生産性が悪い。一方、レーザを連続的に照射することで、スルーホール用の穴をあけると、被加工領域周辺にピンホールやパーティクルが生じ、デバイス不良になることは先に述べたとおりである。
【0154】
そこで、第5の実施形態と同様に図13に示した装置を用いて、加工中に発生するガス体が光路上に存在しないこと確認しながら、光加工を行う。このような加工を行うことにより、被加工領域周辺にピンホールやパーティクルが生じることなく良好な加工形状を得ることができる。それと共にスルーホール形成の高速化とデバイス動作の信頼性を両立させることが可能となる。
【0155】
図34,35は、本発明の第14の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図である。図34,35はチップオンチップ型の半導体装置に用いられるチップにスルーホールを形成する工程例を示している。先ず、図34(a)に示すように、シリコンウェハ831上に図示されない半導体素子及びシリコン酸化膜861が形成された基板を用意する。第5の実施形態と同様の方法でレーザ加工を行うことで、シリコン酸化膜861及びシリコンウエハ831にスルーホール862を形成する。次いで、図34(b)に示すように、スルーホール862の表面、及びシリコン酸化膜上に第2のシリコン酸化膜836を形成する。
【0156】
次いで、図34(c)に示すように、スルーホール862及び第2のシリコン酸化膜836上に金属膜837を形成する。次いで、金属膜837の表面を平坦化し、スルーホール862内にスループラグ837を形成する。次いで、図35(e)に示すように、スループラグ837及び第2のシリコン酸化膜836上に層間絶縁膜863及びパッド834を形成する。なお、シリコンウエハ831上の符号861,836,863がデバイス層832に相当する。
【0157】
次いで、図35(f)に示すように、シリコン基板を研磨等により薄膜化する。次いで、図35(g)に示すように、シリコンウエハ831の裏面にパッシベーション層を形成する。次いで、図35(h)に示すように、パッシベーション層835表面を平坦化してスループラグ837を露出してバンプとの接続面を形成する。
【0158】
本加工方法により、ピンホールや飛散したパーティクルの少ない良好な加工形状が達成され、最終的な半導体装置の動作信頼性が向上する。
【0159】
また、図14に示した装置を用いて、大気中で加工を行ってもよい。
【0160】
(第15の実施形態)
本実施形態では、第4の実施形態に示した光加工装置を用い、アルミニウム膜上に形成された有機材料であるフォトレジスト膜を加工する工程について説明する。なお、実施形態では、ガス体径側部261の代わりに、レーザ光の照射タイミングのレーザ光の照射位置と基板との走査速度との少なくとも一方を制御する制御部を具備している。
【0161】
直径300mmの半導体基板(ウエハ)に形成されたアルミニウム膜上にフォトレジスト膜をスピンコート法により塗布し、次いで加熱処理することで1μmの膜厚のフォトレジスト膜をアルミニウム膜上に形成した。次に、Q−switch YAGレーザの第3高調波(波長355nm)を用いて、所定の位置のフォトレジスト膜を除去した。ここでは、照射した1パルス当たりのエネルギー密度は0.5J/cmとした。光照射中には純水が流れている状態で行った。
【0162】
光照射領域は長さ80μm幅5μmのスリット状で、基板保持機構を走査することで、基板と照射光を相対的に走査した。被加工領域は80μm×100μmとし、走査回数は往復2回とした。
【0163】
図36は、被加工領域と液流の関係を示す平面図である。1回目の走査では、図36(a)に示すように、被加工領域871に対して照射領域872が左から右へと移動している。このとき、液流873aの方向は、走査方向と逆方向となるように設定されている。走査方向と液流の方向とを逆にすることにより、光照射によって発生する気泡が下流側に移動し、次の照射に影響を与えない。被加工領域の端部にまで達した後の2回目の走査では、図36(b)に示すように、液流873bの方向は、1回目の走査時の方向とは逆方向になるように切替えるように設定されている。ここでは、流水の速度を1m/sとした。
【0164】
以下、最適なレーザの発振周波数を求める過程について説明する。走査速度をv(μm/s)、レーザの発振周波数をf(1/s)とした場合、1パルスあたりの移動距離xはx=v/fで表される。1パルスあたりの移動距離xが小さいほど、重ねて照射される回数が多くなるため、照射されるエネルギー量が大きくなる。一方、移動距離xが大きいほど、照射されるエネルギー量が小さくなる。
【0165】
また、レーザを繰り返し照射させて被加工膜を除去する場合、周波数fが大きいほど蓄熱効果により、除去反応が促進される。本発明者らは、前記1パルスあたりの移動距離xを周波数fで割ったv/fに着目した。すなわち、v/fが小さいほど光照射反応が進むものと考えた。
【0166】
図37は前記v/fに対して、被加工領域の加工後に被加工領域内での欠陥総面積をプロットした実験結果である。ここで、走査速度は1000μm/sec及び80μm/secとし、レーザの発振周波数fを変化させている。図37から、欠陥総面積が少なく良好な加工特性を示したv/fの範囲はおよそ6.0×10−5(μm・sec)以上1.0×10−3(μm・sec)以下であることが分かった。v/fが小さい領域では、前述したように光照射反応が過剰に進むため、マスク材であるフォトレジスト膜が変質して欠陥となる。一方、v/fが大きい領域では逆に光照射反応が不足し、フォトレジスト膜の除去が不十分となり欠陥となることに起因している。
【0167】
図37の結果から、良好なv/fの範囲の中心をとり、v/fの条件を3.0×10−4(μm・sec)に定めた。走査速度vを1000μm/secとしたとき、発振周波数f=1825Hzを得た。
【0168】
なお、この条件で行った場合、前の照射で生成された気泡は、流水によって速やかに下流側へと輸送されて次の照射時には存在しなかったため、気泡による加工不良が生じることなく、良好な加工を行うことができた。
【0169】
前記条件で、レーザ照射によるフォトレジスト膜の加工終了後、アルミニウムのエッチング液にウエハを浸し、フォトレジスト膜をマスクとして、アルミニウム膜を選択的にエッチングした。ついで、マスク材であるフォトレジスト膜の除去を行った。加工後の状態を光学顕微鏡で観察したところ、欠陥のない良好なパターニングが確認できた。
【0170】
このように、1パルスあたりの移動距離xを周波数fで割ったv/fを上記の範囲とすること、欠陥のない良好なラフパターニングを実現することができた。
【0171】
なお、本実施形態では、走査速度vは1000μm/secとしたが、これに限定されることは無い。v/fの最適値を満たす走査速度vと発振周波数fの組み合わせを求めれば良い。加工処理時間の短縮化の観点からは、走査速度は大きいことが望ましい。
【0172】
本実施ではスリット幅5μmとしたが、これに限定されることは無い。スリット幅2μm〜20μmの範囲でも同様の効果が実験で確認することができた。加工形状の観点からスリット幅2μm〜5μmの範囲が望ましい。
【0173】
また、本実施形態では、加工用光源としてQ−switch YAGレーザの第3高調波を用いたが、光源はこれに限らずQ−switch YAGレーザの第4高調波(波長266nm)やKrFエキシマレーザ等のパルスレーザ、及びランプ光でも良い。
【0174】
また、本実施形態では、アルミニウム膜上のフォトレジスト膜を加工する場合を説明したが、これに限定されることなく、他の有機膜にも適用可能である。
【0175】
また、本実施形態では1パルス当たりのエネルギー密度を0.5J/cmとしたが、これに限定されることない。1パルス当たりのエネルギー密度を欠陥のない良好なパターニングが可能な値とすることで、同様の効果を得ることができる。
【0176】
(第16の実施形態)
本実施形態では、第4の実施形態で述べた装置構成の光加工装置を用いて、半導体装置の製造過程で必要とされる種々の加工に適用した例を説明する。
【0177】
直径300mmの半導体基板(ウエハ)に塗布型カーボン膜をスピンコート法により塗布し、厚さ300nmのカーボン膜を形成した。次にQ−switch YAGレーザの第3高調波(波長355nm)を用いて、所定の位置のカーボン膜を除去した。ここでは、照射した1パルス当たりのエネルギー密度は0.35J/cm2とした。光照射中には純水が流れている状態で行った。
【0178】
照射する領域は、図38に示すように、照射領域に対して、幅a(μm)と長さb(μm)のスリット状の照射領域381とする。幅a(μm)と長さb(μm)の条件を変えた照射領域381の大きさを変化させ、1パルス照射したときのパーティクル量について評価した。
【0179】
図39は、2×(a+b)で表されるスリット状の照射領域の辺の長さの総和(以下、辺の総延長と称す)に対するパーティクルの面積の総和を示した実験結果である。
図39に示すように、辺の総延長が180μm以上の領域では、辺の総延長が大きくなるに従ってパーティクル面積が増大する。また、辺の総延長が180μm以下の領域では、辺の総延長に対するパーティクル面積の変化が著しく減少する傾向を示した。即ち、パーティクルの少ない加工を行うためには、辺の総延長が180μm以下であることが好ましいことが、実験結果より明らかになった。
【0180】
この結果から、照射領域を幅5μm、長さ80μmとして、光照射による加工を行った。この照射領域条件は、辺の総延長が170μmであるため、上記条件を満たしている。
【0181】
この照射領域で、基板保持機構を走査することで、基板と照射光を相対的に走査した。被加工領域は80μm×100μmとし、走査回数は往復2回とした。走査速度vを600μm/sec、発振周波数fを1414Hzとした。走査方向と流水の関係は、第15の実施形態と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0182】
照射領域が上記条件を満たさない幅40μm、長さ80μmの条件で、同様の加工を行った場合、多数のパーティクルが発生したのに対して、上記条件を満たす幅5μm、長さ80μmの照射領域で加工を行った場合、パーティクルが極めて少ない良好な加工特性を得ることができた。
このように、スリット状の照射領域の辺の総延長を180μm以下にすることで、パーティクルの極めて少ない良好な加工を実現することができた。
なお、本実施形態では、走査速度vは600μm/secとしたが、これに限定されることは無く、適宜変更可能である。
【0183】
また、本実施では辺の総延長が170μmである幅5μm、長さ80μmの照射領域としてが、これに限定されることはない。よりパーティクルの少ない辺の総延長が160μmであることが望ましい。
【0184】
また、本実施形態では、加工用光源としてQ−switch YAGレーザの第3高調波を用いたが、光源はこれに限らずQ−switch YAGレーザの第4高調波(波長266nm)やKrFエキシマレーザ等のパルスレーザ、及びランプ光、イオンビーム又は電子ビームでも良い。
【0185】
また、本実施形態では、カーボン膜を加工する場合を説明したが、これに限定されることなく、他の材料にも適用可能である。
【0186】
また、本実施形態では1パルス当たりのエネルギー密度を0.35J/cm2としたが、これに限定されることない。1パルス当たりのエネルギー密度を欠陥のない良好なパターニングが可能な値とすることで、同様の効果を得ることができる。
【0187】
また、本実施形態では、スリット状の照射領域として長方形(図40(a))のものを用いたが、これに限定されない。例えば、図40(b)〜(d)に示す形状のものを用いてもよい。この場合、本実施形態で辺の長さの総和は、輪郭長に相当する。
【0188】
なお、第1〜第3の実施形態に説明した加工方法に対して本実施形態の方法を適用することも可能である。即ち、照射領域(加工単位)の輪郭長を180μm以下にすることが好ましい。
【0189】
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0190】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、基板からの反射光の光強度から、各加工単位に照射するエネルギー線のエネルギー量を決定し、前記各加工単位に対して、決定された照射エネルギー量に基づいた前記エネルギー線を順次照射する工程とを含むことによって、下地ダメージに与えることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係わるレーザ加工装置の構成を示す図。
【図2】第1の実施形態に係わるレーザ加工装置の構成を示す図。
【図3】レーザ加工装置のCCDカメラから得られた画像の例を示す図。
【図4】第1の実施形態に係わる膜構造の例を示す断面図。
【図5】第1の実施形態に係わる加工方法での各照射領域でのエネルギー量の設定を示す図。
【図6】第1の実施形態に係わる加工方法での各照射領域でのエネルギー量の設定を示す図。
【図7】第1の実施形態に係わる加工方法で形成された半導体装置の構成を示す断面図。
【図8】従来の加工方法での各照射領域でのエネルギー量の設定を示す図。
【図9】従来の加工方法で形成された半導体装置の構成を示す断面図。
【図10】第3の実施形態に係わる、レーザ加工装置のCCDカメラから得られた画像の例を示す図。
【図11】第1の実施形態に係わる膜構造の例を示す断面図。
【図12】第2の実施形態に係わる加工方法での各照射領域でのエネルギー量の設定を示す図。
【図13】第4の実施形態に係わるレーザ加工装置の構成を示す図。
【図14】第4の実施形態に係わるレーザ加工装置の構成を示す図。
【図15】気泡を考慮せずに行った光加工方法を示す図。
【図16】第5の実施形態に係わる光加工方法を示す図。
【図17】気泡を考慮して加工を行った場合の被加工領域からの距離とピンホール数との関係を示す図。
【図18】第5の実施形態に係わる光加工におけるレーザ光の照射領域形状を示す図。
【図19】一括加工の場合のレーザ光の照射領域形状を示す図。
【図20】第5の実施形態に係わる光加工におけるレーザ光の照射領域形状を示す図。
【図21】気泡の直径とピンホール数の関係を示す図。
【図22】照射領域の幅Wと加工時に発生する気泡径φとの関係を示す図。
【図23】大気中で被加工領域に気流を生じさせつつ行う光加工を示す断面図。
【図24】第6の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す図。
【図25】第7の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す図。
【図26】第8の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す図。
【図27】第9の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す図。
【図28】第10の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す図。
【図29】第11の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す図。
【図30】第12の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図31】第13の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図32】第13の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図33】14の実施形態に係わるチップオンチップ型の半導体装置を示す断面図。
【図34】第14の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図35】第14の実施形態に係わる半導体装置の製造工程を示す断面図。
【図36】被加工領域と液流の関係を示す平面図。
【図37】v/fに対して、被加工領域形成後に被加工領域内での欠陥総面積を示す図。
【図38】第15の実施形態に係わる基板上での照射領域の形状を示す平面図。
【図39】第15の実施形態に係わる、辺の総延長に対するパーティクル総面積を示す特性図。
【図40】第15の実施形態に係わる照射領域の変形例を示す図。
【符号の説明】
200…光加工装置
210…レーザ光学系
211…レーザ発振器
212…レーザ発振器制御ユニット
213…レーザ光
214…光学系
215…光形状成形部
216…コンデンサレンズ
217…ハーフミラー
220…観察系
222…CCDカメラ
230…レーザ加工部
231…ホルダ
232…ステージ
233…回転機構
234…回転制御機構
235…センサ
236…窓
237…液体流動器
238a.238b…パイプ
239…液体
240…圧電素子
241…圧電素子駆動制御回路
242…駆動機構
251…階調・色調分類部
252…膜構造同定部
253…エネルギー量設定部

Claims (44)

  1. 加工単位毎にエネルギー線を照射して、基板上に形成された被加工膜の被加工領域を選択的に除去又は膜厚減少させる加工を行う加工方法であって、
    前記被加工膜からの反射光の強度分布を求める工程と、
    前記反射光強度の強度分布から、前記各加工単位に照射するエネルギー線のエネルギー量を決定する工程と、
    前記各加工単位に対して、決定されたエネルギー量に基づいた前記エネルギー線を順次照射する工程とを含むことを特徴とする加工方法。
  2. 前記加工単位は、前記点状または短冊状であることを特徴とする請求項1記載の加工方法。
  3. 加工単位毎にエネルギー線を照射して、基板上に形成された被加工膜の被加工領域を選択的に除去又は膜厚を減少させる加工方法であって、
    前記被加工膜からの反射光の強度分布を求める工程と、
    前記反射光の強度分布をほぼ反射光強度が等しい領域毎に分類する工程と、
    分類された領域に応じて加工単位を設定する工程と、
    反射光強度に応じて各加工単位に照射するエネルギー線のエネルギー量を決定する工程と、
    前記各加工単位に対して、決定されたエネルギー量に基づいたエネルギー線を順次照射する工程とを含むことを特徴とする加工方法。
  4. 前記各加工単位のエネルギー量を決定する工程は、
    前記反射光強度と前記被加工膜の下に形成されている下地膜の構造情報との対応関係から各加工単位の前記下地膜の構造を決定する工程と、
    予め与えられた下地膜の構造とダメージ発生照射エネルギーとの対応関係からダメージ発生照射エネルギーを上回らないように各加工単位の照射エネルギー量を決定する工程と
    を更に含むことを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の加工方法。
  5. 前記各加工単位のエネルギー量を決定する工程は、
    予め与えられている反射光強度と前記被加工膜の下に形成されている下地膜の構造情報との対応関係から前記下地膜の構造を決定する工程と、
    決定された前記下地膜の構造の照射されるエネルギー線における複素屈折率から多重干渉を考慮した計算を行う工程と
    計算結果に基づいて前記下地膜が受けるエネルギー量がダメージ発生照射エネルギーを上回らないように照射エネルギー量を決定する工程と
    を更に具備することを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の加工方法。
  6. 前記加工単位を更に細分化された副加工単位で加工を行うことを特徴とする請求項3記載の加工方法。
  7. 前記副加工単位が点状または短冊状であることを特徴とする請求項6記載の加工方法。
  8. 加工単位毎にエネルギー線を照射して、基板上に形成された被加工膜の被加工領域を選択的に除去又は膜厚減少させる加工を行う加工方法であって、
    前記基板の加工単位に対してエネルギー線を照射する工程と、
    前記エネルギー線の光路上において、前記エネルギー線の照射によって発生したガス体を観測する工程と、
    前記ガス体の大きさを計測する工程と、
    前記ガス体の大きさが規定値より小さい場合に、前記基板に対して次のエネルギー線を照射することを特徴とする加工方法。
  9. 基板の表面に液体が流れる被加工領域に対して、発振周波数Zで前記液体の流れる方向の幅Wのエネルギー線を照射して、前記被加工領域を選択的に除去又は膜厚減少させる加工を行う加工方法であって、
    前記液体の流速V(μm/sec),幅W(μm)及び発振周波数Z(1/sec)は、
    Figure 2004106048
    を満たすように設定されていることを特徴とする加工方法。
  10. 前記基板上での照射領域が前記被加工領域よりも小さいエネルギー線を照射しつつ、前記照射領域を前記基板に対して相対的に移動させることを特徴とする請求項1,請求項3,請求項8,請求項9の何れかに記載の加工方法。
  11. 前記基板上でのエネルギー線の照射領域の形状は、前記被加工領域に対してスリット形状又はドット形状であることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の加工方法。
  12. 前記基板上の前記エネルギー線の照射領域上に液体を流した状態で、前記エネルギー線の照射を行うことを特徴とする請求項1,請求項3,請求項8,請求項9の何れかに記載の加工方法。
  13. 前記基板上の前記エネルギー線の照射領域上に気体を流した状態で、前記エネルギー線の照射を行うことを特徴とする請求項1,請求項3,請求項8,請求項9の何れかに記載の加工方法。
  14. 前記エネルギー線は、レーザ光、ランプ光、荷電粒子ビームの何れかである事を特徴とする請求項1,請求項3,請求項8,請求項9の何れかに記載の加工方法。
  15. 前記被加工膜は、反射防止膜、またはレジスト膜であることを特徴とする請求項1,請求項3,請求項8,請求項9の何れかに記載の加工方法。
  16. 前記基板は、前記被加工膜の前記被加工領域下方に形成されたアライメントマーク、または位置ずれ計測マークを具備してなることを特徴とする請求項1,請求項3,請求項8,請求項9の何れかに記載の加工方法。
  17. 前記被加工膜が、ポリイミド、シリコン窒化膜、またはシリコン炭化膜であることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載記載の加工方法。
  18. 前記被加工膜が、金属膜であることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の加工方法。
  19. 前記加工により、前記金属膜を配線パターンに加工することを特徴とする請求項18に記載の加工方法。
  20. 前記被加工膜が、樹脂絶縁膜であることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の加工方法。
  21. 前記加工により前記樹脂絶縁膜に溝を形成し、
    前記溝に配線を埋め込み形成することを特徴とする請求項20記載の加工方法。
  22. 前記基板には複数の半導体装置が形成され、
    前記加工により前記エネルギー線を照射して、各半導体装置の周囲の前記被加工膜及び前記基板にダイシングラインを形成し、ダイシングラインで囲われた前記半導体装置を分離することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の加工方法。
  23. 前記ダイシングラインの形成後、前記基板を薄膜化することを特徴とする請求項22に記載の加工方法。
  24. 前記基板を薄膜化した後、前記ダイシングラインを形成することを特徴とする請求項22に記載の加工方法。
  25. 基板上に形成された有機膜の被加工領域を選択的に除去する加工を行う加工方法であって、
    前記基板上での照射形状が前記被加工領域より小さいエネルギー線を、発振周波数f(1/sec)、且つ1パルスの当たりのエネルギー密度が前記有機膜を除去することができる条件で、照射しつつ、
    前記基板に対して前記エネルギー線の照射位置を速度v(μm/sec)で相対的に走査させると共に、
    前記発振周波数f及び速度vが、
    Figure 2004106048
    の関係を満たすことを特徴とする加工方法。
  26. 前記エネルギー線の照射位置の相対的な移動方向の前記照射形状の幅が、2μm以上20μm以下であることを特徴とする前記請求項25記載の加工方法。
  27. 前記基板上でのエネルギー線の照射領域の輪郭長が180μm以下であることを特徴とする請求項8,請求項9,請求項25の何れかに記載の加工方法。
  28. 基板上に形成された加工膜の加工領域を選択的に加工する加工装置であって、
    前記基板を保持する保持部と、
    前記加工領域内に設定された各加工単位に対して、エネルギー線を照射する照射部と、
    前記各加工単位に観察光を照明し、前記加工単位からの反射光強度を検出する検出部と、
    検出された反射強度に応じて、各加工単位に照射するエネルギー線のエネルギー量を設定する設定部と、
    この設定部で設定されたエネルギー量に応じて、各加工単位に前記照射部から照射されるエネルギー線のエネルギー量を制御する制御部とを具備してなることを特徴とする加工装置。
  29. 基板を保持する保持部と、
    前記基板の被加工膜の一部を除去させるエネルギー線を生成する照射部と、
    前記エネルギー線の光路上に、前記エネルギー線の照射により前記被加工膜がアブレーションして生成されたガス体を観測する観測部と、
    この観測部の観測結果に応じて、前記照射部から照射される前記エネルギー線の照射タイミングを制御する制御部とを具備してなることを特徴とする加工装置。
  30. 前記観測部は、前記ガス体の大きさを計測し、
    計測された大きさが、所定値より小さい場合に前記照射部から前記エネルギー線を照射させることを特徴とする請求項29に記載の加工装置。
  31. 前記観測部は、前記エネルギー線の照射領域の画像を取得する観察部と、
    この観察部で取得された画像の階調変化から前記ガス体の大きさを計測する計測部とを具備してなることを特徴とすることを特徴とする請求項30に記載の加工装置。
  32. 前記観測部は、前記ガス体の有無を判定し、
    前記制御部は、前記ガス体が無いと判定された場合に、前記照射部から前記エネルギー線を照射させることを特徴とする請求項29に記載の加工装置。
  33. 前記観測部は、前記エネルギー線の照射領域の画像を取得する観察部と、
    この観察部で取得された画像の階調変化から前記ガス体の有無を検出する計測部とを具備してなることを特徴とすることを特徴とする請求項32に記載の加工装置。
  34. 基板上に形成された被加工膜の被加工領域を選択的に加工する加工装置であって、
    前記基板を保持する保持部と、
    前記被加工領域内に設定された各加工単位に対して、発振周波数Z(1/sec)、且つ前記被加工膜での照射領域の一方向の幅W(μm)のエネルギー線を照射する照射部と、
    前記被加工膜の被加工領域上に、前記一方向に流速Vの液体を供給する供給部と、
    前記発振周波数Z,幅W,及び流速Vが、
    Figure 2004106048
    の関係を満たすように、前記発振周波数Z,幅W,及び流速Vの何れか一つを制御する制御部とを具備してなることを特徴とする加工装置。
  35. 前記制御部は、予め設定された前記発振周波数Z,及び幅Wに応じて前記流速Vを制御することを特徴とする請求項34に記載の加工装置。
  36. 前記制御部は、予め設定された前記流速V,及び幅Wに応じて前記発振周波数Zを制御することを特徴とする請求項34に記載の加工装置。
  37. 基板上に形成された有機膜の被加工領域を選択的に加工する加工装置であって、
    前記基板を保持する保持部と、
    前記基板上での照射形状が前記被加工領域より小さく、発振周波数f(1/sec)、且つ1パルスの当たりのエネルギー密度が前記有機膜を除去することができるエネルギー線を、前記基板に対して照射する照射部と、
    前記エネルギー線の照射位置を前記基板に対して相対的に速度vで走査させる走査部と、
    前記発振周波数f及び速度vが、
    Figure 2004106048
    の関係を満たすように、前記照射部及び走査部の少なくとも一方を制御する制御部とを具備してなることを特徴とする加工装置。
  38. 前記エネルギー線の照射位置の相対的な移動方向の前記照射形状の幅が、2μm以上20μm以下であることを特徴とする請求項37に記載の加工装置。
  39. 前記エネルギー線は、ランプ光、レーザ光、荷電粒子ビームのいずれかであることを特徴とする請求項28,請求項29,請求項34,請求項37の何れかに記載の加工装置。
  40. 前記レーザ光の光源にQ−Switch Nd YAGレーザの基本波または高調波を用いることを特徴とする請求項39に記載の加工装置。
  41. 前記基板の被加工領域上に液体を供給する液体供給器を更に具備してなることを特徴とする請求項28,請求項29,請求項37の何れかに記載の加工装置。
  42. 前記エネルギー線の照射領域の画像を取得する観察部と、
    この観察部で取得された画像から、被加工膜及び被加工膜の残渣の有無を判定し、判定結果に応じて前記エネルギー線の照射を制御する制御部をさらに具備してなることを特徴とする請求項28,請求項29,請求項34,請求項37の何れかに記載の加工装置。
  43. 前記エネルギー線の光路上に配置され、前記エネルギー線を成形し、前記基板上の周期的に配列された複数の位置にエネルギー線を照射する成形部を更に具備してなることを特徴とする請求項28,請求項29,請求項34,請求項37の何れかに記載の加工装置。
  44. 前記エネルギー線の光路上に、前記基板上でのエネルギー線の照射領域の輪郭長を180μm以下にする成形部を具備してなることを特徴とする請求項29,請求項34,請求項37の何れかに記載の加工装置。
JP2002275894A 2002-05-14 2002-09-20 加工方法、及び加工装置 Pending JP2004106048A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002275894A JP2004106048A (ja) 2002-09-20 2002-09-20 加工方法、及び加工装置
TW092113077A TWI265550B (en) 2002-05-14 2003-05-14 Fabrication method, manufacturing method for semiconductor device, and fabrication device
US10/436,972 US7288466B2 (en) 2002-05-14 2003-05-14 Processing method, manufacturing method of semiconductor device, and processing apparatus
CNB031314163A CN1276306C (zh) 2002-05-14 2003-05-14 加工方法及半导体器件的制造方法
US11/905,977 US20080035851A1 (en) 2002-05-14 2007-10-05 Processing method, manufacturing method of semiconductor device, and processing apparatus
US11/905,976 US20080050677A1 (en) 2002-05-14 2007-10-05 Processing method, manufacturing method of semiconductor device, and processing apparatus
US12/216,228 US7727853B2 (en) 2002-05-14 2008-07-01 Processing method, manufacturing method of semiconductor device, and processing apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002275894A JP2004106048A (ja) 2002-09-20 2002-09-20 加工方法、及び加工装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004106048A true JP2004106048A (ja) 2004-04-08

Family

ID=32271957

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002275894A Pending JP2004106048A (ja) 2002-05-14 2002-09-20 加工方法、及び加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004106048A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006073779A (ja) * 2004-09-02 2006-03-16 Nec Electronics Corp 半導体装置の製造方法
JP2009271289A (ja) * 2008-05-07 2009-11-19 Fujifilm Corp 凹部形成方法、凹凸製品の製造方法、発光素子の製造方法および光学素子の製造方法
JP2010253499A (ja) * 2009-04-23 2010-11-11 Disco Abrasive Syst Ltd レーザー加工装置
JP2010538704A (ja) * 2007-09-10 2010-12-16 アルコン レンゼックス, インコーポレーテッド 重力場における有効なレーザ光破壊手術
JP2014072375A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Koa Corp セラミックス材の加工装置、セラミックス材の加工評価方法
JP2014069211A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Koa Corp セラミックス材の加工装置、セラミックス材の加工方法
CN103817434A (zh) * 2012-11-15 2014-05-28 Fei公司 与fib和/或电子显微镜一起使用的双激光束***
US9456925B2 (en) 2007-09-06 2016-10-04 Alcon Lensx, Inc. Photodisruptive laser treatment of the crystalline lens
JP2018027551A (ja) * 2016-08-17 2018-02-22 株式会社フォーサイトテクノ 共焦点型ビームプロファイラー
KR102131165B1 (ko) * 2019-03-13 2020-07-07 울산과학기술원 표면 반사율 제어를 이용한 레이저 마킹 방법
JP2020136468A (ja) * 2019-02-19 2020-08-31 株式会社東京精密 ワーク検査方法及び装置並びにワーク加工方法
JP2021507504A (ja) * 2017-12-19 2021-02-22 オスラム オーエルイーディー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングOSRAM OLED GmbH 半導体レーザ、半導体レーザの動作方法、および半導体レーザの最適充填率を決定する方法
JPWO2020202975A1 (ja) * 2019-03-29 2021-12-16 東京エレクトロン株式会社 レーザー加工装置、およびレーザー加工方法

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006073779A (ja) * 2004-09-02 2006-03-16 Nec Electronics Corp 半導体装置の製造方法
US9456925B2 (en) 2007-09-06 2016-10-04 Alcon Lensx, Inc. Photodisruptive laser treatment of the crystalline lens
JP2010538704A (ja) * 2007-09-10 2010-12-16 アルコン レンゼックス, インコーポレーテッド 重力場における有効なレーザ光破壊手術
JP2009271289A (ja) * 2008-05-07 2009-11-19 Fujifilm Corp 凹部形成方法、凹凸製品の製造方法、発光素子の製造方法および光学素子の製造方法
JP2010253499A (ja) * 2009-04-23 2010-11-11 Disco Abrasive Syst Ltd レーザー加工装置
JP2014072375A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Koa Corp セラミックス材の加工装置、セラミックス材の加工評価方法
JP2014069211A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Koa Corp セラミックス材の加工装置、セラミックス材の加工方法
US9991090B2 (en) 2012-11-15 2018-06-05 Fei Company Dual laser beam system used with an electron microscope and FIB
CN103817434A (zh) * 2012-11-15 2014-05-28 Fei公司 与fib和/或电子显微镜一起使用的双激光束***
JP2018027551A (ja) * 2016-08-17 2018-02-22 株式会社フォーサイトテクノ 共焦点型ビームプロファイラー
JP2021507504A (ja) * 2017-12-19 2021-02-22 オスラム オーエルイーディー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングOSRAM OLED GmbH 半導体レーザ、半導体レーザの動作方法、および半導体レーザの最適充填率を決定する方法
US20210367406A1 (en) * 2017-12-19 2021-11-25 Osram Oled Gmbh Semiconductor laser, operating method for a semiconductor laser, and method for determining the optimum fill factor of a semiconductor laser
US11942763B2 (en) 2017-12-19 2024-03-26 Osram Oled Gmbh Semiconductor laser, operating method for a semiconductor laser, and method for determining the optimum fill factor of a semiconductor laser
JP2020136468A (ja) * 2019-02-19 2020-08-31 株式会社東京精密 ワーク検査方法及び装置並びにワーク加工方法
JP7219400B2 (ja) 2019-02-19 2023-02-08 株式会社東京精密 ワーク検査方法及び装置並びにワーク加工方法
KR102131165B1 (ko) * 2019-03-13 2020-07-07 울산과학기술원 표면 반사율 제어를 이용한 레이저 마킹 방법
JPWO2020202975A1 (ja) * 2019-03-29 2021-12-16 東京エレクトロン株式会社 レーザー加工装置、およびレーザー加工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7288466B2 (en) Processing method, manufacturing method of semiconductor device, and processing apparatus
US6720522B2 (en) Apparatus and method for laser beam machining, and method for manufacturing semiconductor devices using laser beam machining
JP3660294B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP4422463B2 (ja) 半導体ウエーハの分割方法
US7642174B2 (en) Laser beam machining method for wafer
JP7142236B2 (ja) 素子チップの製造方法
JP5495511B2 (ja) ウエーハの分割方法
KR102178776B1 (ko) SiC 웨이퍼의 생성 방법
JP4977432B2 (ja) ヒ化ガリウムウエーハのレーザー加工方法
JP7321888B2 (ja) SiCインゴットの加工方法およびレーザー加工装置
JP2004106048A (ja) 加工方法、及び加工装置
US20170140989A1 (en) Wafer dividing method
JP2006150385A (ja) レーザ割断方法
JP2009290148A (ja) ウエーハの分割方法
JP2005101416A (ja) レーザー加工方法およびレーザー加工装置
JP2009021476A (ja) ウエーハの分割方法
JP2005028423A (ja) レーザー加工方法およびレーザー加工装置
JP2008283025A (ja) ウエーハの分割方法
US20140206177A1 (en) Wafer processing method
JP2015207604A (ja) ウェーハの加工方法
TW201834037A (zh) 晶圓的加工方法
KR20090124928A (ko) 웨이퍼 분할 방법
JP2005294325A (ja) 基板製造方法及び基板製造装置
JP2004179302A (ja) 半導体ウエーハの分割方法
JP2008186870A (ja) ビアホールの加工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080219

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080624