JP2004097103A - 脊髄除去装置およびその屠体傾斜装置 - Google Patents

脊髄除去装置およびその屠体傾斜装置 Download PDF

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Abstract

【課題】上下に狭いスペースにおいても、頭部を下にして吊り下げられた屠体に対して脊髄除去作業を容易にする屠体傾斜装置を提供すること。
【解決手段】肉畜屠体の脊椎内から脊髄を吸引除去する脊髄除去装置に付設されており、支柱21と、支柱21に揺動可能に取り付けられた、屠体が当接する当接部25aを有する傾斜部材23と、傾斜部材23を、その下端を上昇させて鉛直方向に対して傾斜する方向に揺動させるための第二シリンダ29とを備えており、傾斜部材23が内部材24と外部材25とを有しており、この両部材24、25同士が重なる位置からその長手方向に相対変位することにより、傾斜部材23の全体が伸長するように構成されている。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は肉畜屠体の脊髄除去装置およびその屠体傾斜装置に関する。さらに詳しくは、食用牛などの肉畜屠体の脊椎腔内から脊髄を除去するための装置、および、この脊髄除去装置に付設され、脊髄を除去すべき対象屠体を傾斜させるための屠体傾斜装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ウシ海綿状脳症(bovine spongiform encephalopathy (BSE)、一般に「狂牛病」と称される)やヒツジ、ヤギなどのスクレイピーを代表とする、異常なプリオン蛋白質に起因した疾患(以下、「プリオン病」と称する)の発症例が種々報告されている。プリオン病は進行性の神経系疾患であり、異常プリオン蛋白質の生合成または摂取による感染、そして脳や神経への蓄積に伴う脳組織の破壊を経て、最終的には脳を海綿状に変性させ、罹患個体に死をもたらすものである。
【0003】
一般的な感染性疾患の原因となるウイルスや細菌等の微生物のように、加熱、照射、薬液などによる滅菌法を採用したとしても、異常プリオン蛋白質による感染性には影響が及ばないと考えられている。そのため、異常プリオン蛋白質による感染の可能性を回避する手段は、摂食等による体内への取り込みを避けることにつきると言われている。
【0004】
プリオン病に罹患した個体において、異常プリオン蛋白質は、 脳、脊髄、眼球および回腸遠位部に偏在していることが確認されており、これらが特定危険部位として認識されている。そこで、上記狂牛病検査を合格した食用牛であっても、念のためにこれら危険部位を完全に除去処分に付し、安全性をさらに向上させる努力がなされている。
【0005】
肉畜の解体処理は一般に、屠殺、放血の後、角、蹄、尾部等を除去し、剥皮、断頭、胸割り、内臓摘出を行い、その後背割りして枝肉とし、冷却、脱骨、分割して、製品化、という工程を経る。この際、上記危険部位のうち、脳、眼球および回腸遠位部は、断頭および内臓摘出に伴い処理作業担当者や食用部位を汚染することなく比較的容易に除去することができる。しかしながら脊髄に関しては、背割り後に脊髄の掻き取り作業を行うと、背割りおよび掻き取り作業の際に脊髄が飛散して、食用部や作業担当者を汚染してしまう可能性がある。
【0006】
したがって、背割りに先駆けて脊髄を除去しておくことが望ましい。そのための試みとして、腰部から高圧の空気を送り込んで頭部より脊髄を押し出す方法が提案された。しかしながらこの方法では、空気圧によって食用部が破砕、損傷を受けて「身割れ」の状態を引き起こす。その結果、肉の商品価値が低下してしまうという問題があった。さらに、空気圧を付するとやはり脊髄が飛散しやすく、作業床部への汚染の可能性が高くなる。
【0007】
そこで本発明者らは、屠体の脊椎に吸引ノズルを挿入して脊髄を吸引除去する装置を提案している(特願2001− 373864号および特願2002− 111491号)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前述した課題を解決するためになされたものであり、上記特許出願において提案した装置の改良された装置を提供するものである。すなわち、汚染を起こすことなく、また食肉の商品価値を好適に維持するようにして肉畜の脊髄を除去するのに加え、上下に狭いスペースにおいても、頭部を下にして吊り下げられた屠体に対して作業をし易くする屠体傾斜装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の屠体傾斜装置は、肉畜屠体の脊椎内から脊髄を吸引除去する脊髄除去装置に付設される屠体傾斜装置であって、
支持体と、この支持体に揺動可能に取り付けられた、屠体が当接する傾斜部材と、 この傾斜部材を、その下端を上昇させて鉛直方向に対して傾斜する方向に揺動させるための駆動装置とを備えている。
【0010】
かかる構成により、屠体をその後肢を保持して吊り下げたとき、頭部側の脊椎の切り口(首のあたり)が床面に近く、脊髄吸引ノズルを脊椎空洞内に挿入しがたい場合でも、傾斜部材をこの屠体に当接させ、屠体をその首側が持ち上げられるように傾斜することができるため、作業員にとって脊髄吸引ノズルを屠体の脊椎空洞内に挿入することが容易となる。
【0011】
また、食用牛は頸椎と胸椎とが角度をなして弯曲しているが、この傾斜部材にその背側を当接させて傾斜することにより、屠体の自重に対する傾斜部材からの反力によって屠体が有している上記脊柱の弯曲がある程度矯正され、脊椎空洞へのノズルの挿入が容易となる。
【0012】
そして、上記傾斜部材がその上端を支点として揺動させられる屠体傾斜装置、または、その上端と下端との間の点を支点として揺動させられる屠体傾斜装置が好ましい。上端を支点とする場合には構造が簡易となるからであり、中間点を支点とする場合には傾斜部材の重量や屠体の重量を傾斜のための駆動力として利用できるので、出力の小さい駆動装置を採用することができるからである。
【0013】
また、上記傾斜部材が複数の傾斜部材要素を備えており、この傾斜部材要素同士が重なる位置からその長手方向に相対変位することにより、傾斜部材の全体が伸長するように構成されてなる屠体傾斜装置が好ましい。構造が簡易なものとなるからである。
【0014】
傾斜部材の下端近傍に、屠体押圧部材が傾斜部材の当接部に対して進出待避可能に取り付けられてなる屠体傾斜装置が好ましい。屠体の脊椎空洞へのノズルの挿入が一層容易となるからである。なぜなら、押圧部材によって屠体の脊椎の下端を背側から胸側に押すことにより、さらに脊椎の湾曲が矯正されるからである。
【0015】
さらに、上記傾斜部材が支持体に対して、揺動面内の方向に進退可能に構成されてなる屠体傾斜装置が好ましい。搬送されてきた屠体に効果的に傾斜部材を当接させることが可能となるからである。
【0016】
本発明の脊髄除去装置は、肉畜屠体の脊椎内から脊髄を吸引するための吸引ノズルと、前述したうちのいずれか一の屠体傾斜装置とを備えている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しながら本発明の脊髄除去装置およびその屠体傾斜装置の実施形態を説明するが、本発明はもとよりこれらの実施形態に限定されるものではない。
【0018】
図1には脊髄除去装置1が示されている。この脊髄除去装置1は、屠体Bの脊椎腔内に挿入して脊髄を吸引除去するための吸引ノズル11、12と、吸引ノズル11、12に接続された吸引配管3と、吸引配管3にそれぞれ接続された真空タンク4、真空フィルター5および真空ポンプ6とを備えている。この真空ポンプ6には吸引された脊髄を入れる回収容器7が接続されている。吸引時の圧力は12〜15inHg程度である。符号8は圧力計等の計器類である。
【0019】
吸引ノズルは大径の第一ノズル11と小径の第二ノズル12との二本が用意されている。第一ノズル11はその外径が15〜17mmの範囲にされ、内径は12〜15mmの範囲にされている。第二ノズル12はその外径が10〜14mmの範囲にされ、内径は6〜10mmの範囲にされている。
【0020】
本実施形態ではノズルは屠体の脊椎腔内へその頭部側から挿入される。そして、図2に示すように、最初に第一ノズル11をその先端が第6腰椎近傍に至るまで(符号Mで表示)挿入して吸引し、ついで、第一ノズル11を抜去したあと第二ノズル12をその先端が仙椎にまで(符号Nで表示)挿入して吸引する。一般に脊椎は尾部にいくほど細くなっているため、このように二種類のノズルを二回に分けて使用するのである。図中に符号Dで示すのは脊椎のうちの頸椎、符号Eで示すのは胸椎、および、符号Hで示すのは胸骨である。
【0021】
上記二本のノズル11、12は切り替え装置10を介して脊髄除去装置1の吸引配管3に接続されている。この切り替え装置10は吸引経路を上記二本のノズル11、12のいずれかに切り替え、また、両ノズルともに吸引を停止することもできるものである。また、脊髄除去装置1にはこれらのノズル11、12を浸漬して消毒するための殺菌槽9が備えられている。
【0022】
図3に示すように、脊髄除去処理される屠体Bを吊り下げて処理場に搬送するための移動装置13が配設されている。なお、屠体Bは後肢の先端から皮をはがれ、断頭され、胸側を切開されたうえで内臓を摘出された状態にある。この移動装置13は屠体Bの後肢を保持して吊り下げるフック14と、このフック14の移動を案内するレール15とを有している。そして、処理場において屠体Bを傾斜させるための屠体傾斜装置2が脊髄除去装置1に付設されている。屠体Bの脊髄を吸引する際には、前述したように後肢を保持して吊り下げられた屠体Bの脊椎腔内へその頭部側からノズルを挿入するが、上下スペースに余裕がないところでは上記レール15の位置が低く、吊り下げられた屠体Bの脊椎の頭部側が床面に近いところにあるため、ノズルの挿入がきわめて困難な場合がある。このために、上記屠体傾斜装置2により、吊り下げられた屠体Bをその下端(頭部側)が押し上げられるように傾斜させる。そうすると、屠体Bのノズル挿入部位が作業者にとって都合のよい位置まで上がってくるのである。
【0023】
図4〜図6にもこの屠体傾斜装置2が詳細に示されている。なお、図4(a)は屠体傾斜装置2の下記傾斜部材の平面図、図4(b)は傾斜部材の背面図、図4(c)はその底面平面図であるまた、図5は傾斜部材の横断面図である。この屠体傾斜装置2ではその支持体たる支柱21が床に固定されているが、とくに固定式に限定されることはなく、キャスターや駆動輪を備えた移動式のものでもよい。支柱21の上端には支持ブラケット22が配設されている。支持ブラケット22には、移動装置13に吊り下げられた屠体Bがその身長に沿って当接する傾斜部材23が揺動可能に垂下されている。すなわち、傾斜部材23の上端がブラケット22に枢支されている。
【0024】
この傾斜部材23は入れ子式に伸縮可能に構成されている。屠体Bの身長に対応して傾斜部材23の全長を伸縮するためである。具体的には、傾斜部材23は断面がほぼH型の内部材(内筒)24とこの内部材24に外嵌合したほぼH型断面の外部材(外筒)25とから構成されている。もちろん、作業場の上下のスペースに余裕がある場合には、伸縮式にせずに、あらゆる身長の屠体Bをカバーする長さの傾斜部材を採用してもよい。外部材25の屠体Bとの当接部25aには、屠体を安定して当接載置するためのガイド突条26が外部材25の長手方向に沿って形成されている。ガイド突条26は外部材25の幅方向に間隔を置いて二本形成されている。これら26の間に屠体が安定載置されるためである。
【0025】
内部材24と外部材25との間には合成樹脂から形成されたスライドシュー(摺接ガイド)27が配設されている。このスライドシュー27は内部材24および外部材25のうちの少なくともいずれか一方に配設されておればよい。内部材24の上端近傍に形成された支持ブラケット28bに伸縮駆動用の第一シリンダ28の基部が枢支されており、外部材25の下端近傍に形成されたブラケット28cにはこの第一シリンダのロッド28aの先端が枢支されている。したがってシリンダロッド28aが伸長すると外部材25が下方に移動する。その結果、傾斜部材23の全体が伸長する。
【0026】
この傾斜部材23を鉛直方向から傾斜させるために、支柱21の下部に揺動駆動用の第二シリンダ29の基部が枢支されている。また、第二シリンダ29のロッド29aの先端は、傾斜部材23の当接部25aとは反対側であって上記内部材24の背面の下部に形成された取り付けブラケット29bに枢支されている。したがって、ロッド29aが伸長すると傾斜部材23は上端の枢支部を支点にその下端が上方へ押し上げられる。このときの鉛直方向に対する揺動各(傾斜角)は本実施形態では45゜とされているが、とくに45゜に限定されない。必要に応じて45゜以上にしてもよく、45゜未満であってもよい。
【0027】
一般にこの屠体傾斜装置2は工場内における上下スペースの小さいところに設置されるものである。そして、支柱21は低く、傾斜部材23が鉛直方向に垂下されている状態では外部材25を下方に伸長すると床に当たるので伸長することができない。傾斜部材23をその下端が上がるように傾斜させた後に伸長させなければならない。
【0028】
外部材25の下端には、吊り下げられた屠体Bの下端近傍を当接部25aから押し離すように変位する押圧部材30が当接部の面に対して進出待避可能に取り付けられている。図示のごとく、押圧部材30の基部は外部材25の下端にピン30bによって揺動可能に枢支されており、外部材25の背面に取り付けられた一対の揺動駆動用の第三シリンダ31によって揺動させられる。第三シリンダ31のロッド31aと押圧部材30とはナックルジョイント32を介して連結されている。押圧部材30には押圧部30aが突設されており、第三シリンダのロッド31aが伸長すると押圧部材30が上記当接部25aの方に揺動し、押圧部30aが当接部の面から突出することになる。
【0029】
本発明ではこの押圧部材の移動をとくに揺動式に限定はしない。たとえば外部材25の下部に、直線的にその屠体当接面に突出待避する部材を内蔵してもよい。
【0030】
この屠体傾斜装置2の使用法を説明する。図3に示すように、屠体傾斜装置2はその傾斜部材23が縮端され、鉛直下方に垂下されている。フック14によって後肢を保持されて吊り下げられた大型の屠体(牛)が脊髄除去装置1に送られてきて、その背側が傾斜部材23に当接しうる位置に止められる。このとき、図示のごとくその身長のある範囲は傾斜部材23によってカバーされていない。そこで、そのまま傾斜部材23を傾斜させてもよく、また、外部材25を床に当たらない範囲で伸長したのち傾斜させてもよい。
【0031】
ついで、図6に示すように、傾斜部材23を作動させて作業員にとって都合のよいところまで屠体Bを傾斜させる。その後に外部材25を伸長させる。屠体は傾斜した状態の当接部25aの上にその背側が載置された状態となる。図2に示すように、たとえば食用牛の骨格によっては、頸椎Dと胸椎Eとのなす角度が70〜80°をさらに下回る程に大きく弯曲している。したがって、ノズルを脊椎腔内に挿入する際に、胸椎Eへの挿入が困難になる場合がある。
【0032】
しかし、屠体Bがその背側を下にして当接部25a上に載置されると、屠体Bは自重に対する当接部25aからの反力によって屠体Bが本来有している脊柱の弯曲がある程度矯正され、脊椎空洞へのノズルの挿入が容易となる。また、ここで押圧部材30を作動させると、その押圧部30aが屠体Bの脊椎の下端を背側から胸側に押すことになる。これによってさらに脊椎の湾曲が矯正され、脊椎空洞へのノズルの挿入が一層容易となる。
【0033】
前述した各シリンダ28、29、31はエアシリンダであっても油圧シリンダであってもよく、またシリンダに代えてモータで駆動される送りねじ等の公知の手段を用いてもよい。
【0034】
図7には他の屠体傾斜装置16が示されている。この装置16は、いわば前述した図3〜6の装置2全体が傾斜部材の当接部25aの方向に移動するように構成されたものである。具体的には、図3〜6に示す支柱21に相当する柱17が床に設置されているのではなく、別の支柱18が床面に設置され、この支柱18に移動可能に取り付けられているのである。したがって、これ17を支柱と呼ばずに可動支持部材17と呼ぶ。可動支持部材17は図示のごときパンタグラフ式のリンクアーム19を介して取り付けられている。
【0035】
このリンクアーム19は交差する二本の棒部材19aが交差点でピン19bによって相互に回転可能に連結されており、各棒部材19aの上端がそれぞれ可動支持部材17と支柱18とに揺動可能に枢支されている。一方、各棒部材19aの下端にはそれぞれ係合ローラ34が取り付けられており、この係合ローラ34が可動支持部材17および支柱18に長手方向に沿って形成された案内レール20に移動可能に係合している。また、支柱18には可動支持部材17を移動させるための第四シリンダ33が枢支されている。図示のごとく第四シリンダのロッド33aの先端は上記可動支持部材17に連結されている。したがって、このロッド33aが伸長すると可動支持部材17が外方へ移動する。このように、運ばれてきた屠体Bに当接するように可動支持部材17が外方へ移動するように構成されている。その他の構成は図3〜6の装置2と同一であるため、同一部材には同一符号を付記してその説明を省略する。
【0036】
以上説明した屠体傾斜装置2、16では、傾斜部材23がその上端を支点として揺動することによって傾斜する。しかし、本発明はかかる構成に限定されない。たとえば、傾斜部材23の長手方向の中央部を含む中間部分の任意の点を支点として揺動するようにしてもよい。こうすることにより、傾斜部材や屠体の重量を利用することができるので、上記第二シリンダとして出力の小さいものを選択することができる。外部材と内部材とからなる伸縮式の上記傾斜部材23にあっては、内部材24の下端近傍を揺動支点にするのがよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、屠体の食用部、作業従事者、作業場床部等への汚染を起こすことなく、また食肉の商品価値を好適に維持しつつ、屠体の大きさに応じてその脊髄を除去することが可能となる。さらに、上下に狭いスペースにおいても、頭部を下にして吊り下げられた屠体に対する脊髄除去作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の脊髄除去装置の一実施形態を示す概略図である。
【図2】図1の脊髄除去装置のノズルおよびこの脊髄除去装置によって処理される屠体の一例を示す側面図である。
【図3】図1の脊髄除去装置における屠体移動装置および屠体傾斜装置の一実施形態を示す側面図である。
【図4】図4(a)は屠体傾斜装置2の下記傾斜部材の平面図、図4(b)は傾斜部材の背面図、図4(c)はその底面平面図である。
【図5】図3の屠体傾斜装置における傾斜部材の横断面図である。
【図6】図3の屠体傾斜装置の傾斜状態を示す側面図である。
【図7】本発明の屠体傾斜装置の他の実施形態を示す側面図である。
【符号の説明】
1・・・脊髄除去装置
2・・・屠体傾斜装置
3・・・吸引配管
4・・・真空タンク
5・・・フィルタ
6・・・真空ポンプ
7・・・回収容器
8・・・計器類
9・・・殺菌槽
10・・・切り替え装置
11・・・第一ノズル
12・・・第二ノズル
13・・・移動装置
14・・・フック
15・・・レール
16・・・屠体傾斜装置
17・・・可動支持部材
18・・・支柱
19・・・リンクアーム
19a・・棒部材
19b・・ピン
20・・・案内レール
21・・・支柱
22・・・支持ブラケット
23・・・傾斜部材
24・・・内部材
25・・・外部材
25a・・当接部
26・・・ガイド突条
27・・・スライドシュー
28・・・第一シリンダ
28a・・ロッド
28b・・支持ブラケット
28c・・ブラケット
29・・・第二シリンダ
29a・・ロッド
29b・・ブラケット
30・・・押圧部材
30a・・押圧部
30b・・ピン
31・・・第三シリンダ
31a・・ロッド
32・・・ナックルジョイント
33・・・第四シリンダ
33a・・ロッド
34・・・係合ローラ
B・・・屠体
D・・・頸椎
E・・・胸椎
H・・・胸骨

Claims (7)

  1. 肉畜屠体の脊椎内から脊髄を吸引除去する脊髄除去装置に付設される屠体傾斜装置であって、
    支持体と、
    該支持体に揺動可能に取り付けられた、屠体が当接する当接部を有する傾斜部材と、
    該傾斜部材を、その下端を上昇させて鉛直方向に対して傾斜する方向に揺動させるための駆動装置とを備えてなる屠体傾斜装置。
  2. 上記傾斜部材がその上端を支点として揺動させられる請求項1記載の屠体傾斜装置。
  3. 上記傾斜部材がその上端と下端との間の点を支点として揺動させられる請求項1記載の屠体傾斜装置。
  4. 上記傾斜部材が複数の傾斜部材要素を備えており、該傾斜部材要素同士が重なる位置からその長手方向に相対変位することにより、傾斜部材の全体が伸長するように構成されてなる請求項1記載の屠体傾斜装置。
  5. 傾斜部材の下端近傍に、屠体押圧部材が傾斜部材の当接部に対して進出待避可能に取り付けられてなる請求項1記載の屠体傾斜装置。
  6. 上記傾斜部材が支持体に対して、揺動面内の方向に進退可能に構成されてなる請求項1記載の屠体傾斜装置。
  7. 肉畜屠体の脊椎内から脊髄を吸引するための吸引ノズルと、請求項1〜6のうちのいずれか一の項に記載の屠体傾斜装置とを備えてなる脊髄除去装置。
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