JP2004092247A - 建設機械の油圧駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】サイクルタイムを向上しつつ、油圧アクチュエータの排出側から供給側への圧油再生流量を排出側の圧力の変動に応じて最適な流量とすることで、供給側への圧油の供給不足によるキャビテーションの発生及び供給側への圧油の供給過多によるエネルギ損失の増大を抑制することができる建設機械の油圧駆動装置を提供する。
【解決手段】アーム用油圧シリンダ9のロッド側油室9bとボトム側油室9aとを接続し、戻り圧油の少なくとも一部をボトム側油室9aからロッド側油室9bに戻す再生管路30と、アーム用コントロールバルブ14に設けたメータアウト絞り14B1と、管路28の圧力を検出する圧力センサ33と、再生管路30に設けられ圧力センサ33が検出した圧力P及び操作レバー17aの操作量に応じてアーム用油圧シリンダ9のボトム側油室9aからロッド側油室9bに戻す圧油の流量を制御する再生調整弁32とを備える。
【選択図】 図2
【解決手段】アーム用油圧シリンダ9のロッド側油室9bとボトム側油室9aとを接続し、戻り圧油の少なくとも一部をボトム側油室9aからロッド側油室9bに戻す再生管路30と、アーム用コントロールバルブ14に設けたメータアウト絞り14B1と、管路28の圧力を検出する圧力センサ33と、再生管路30に設けられ圧力センサ33が検出した圧力P及び操作レバー17aの操作量に応じてアーム用油圧シリンダ9のボトム側油室9aからロッド側油室9bに戻す圧油の流量を制御する再生調整弁32とを備える。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ローディングショベル等の大型建設機械の油圧駆動装置に関し、さらに詳しくは、メータアウト制御時に油圧アクチュエータの排出側の圧力が変動しても供給側への圧油の供給不足や供給過多を防止することができる建設機械の油圧駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、建設機械の1つである油圧ショベルは、走行体と、この走行体に旋回可能に設けた旋回体と、この旋回体に俯仰可能に接続され、ブーム、アーム、及び掘削バケットを含む多関節型の作業装置とを備えている。これら走行体、旋回体、及び作業装置は、この油圧ショベルに備えられた油圧駆動装置の被駆動部材を構成しており、この油圧駆動装置は、一般に、エンジン等の原動機と、この原動機によって駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出された圧油により上記ブーム、アーム、掘削バケットをそれぞれ駆動するブーム用油圧シリンダ、アーム用油圧シリンダ、バケット用油圧シリンダを含む複数の油圧アクチュエータと、これら複数の油圧アクチュエータを手動操作するための操作レバーとを有している。
【0003】
上記油圧ショベルは、掘削作業において、ブームを下げつつ作業装置を伸ばし、アームを引きながら土砂等を掘削し、ブームを上げて作業装置を折り畳み、旋回体を旋回させて掘削バケットに積載された掘削土砂をダンプカー等にダンプし、その後旋回体を元の掘削位置に戻し、作業装置を伸ばして再び掘削するという作業サイクルを繰り返す。したがって、油圧ショベルにおいては上記1つの作業サイクルの時間(サイクルタイム)が短いほど単位時間における掘削作業量が大きいということであり、すなわち掘削能力が大きいことを意味する。
【0004】
上記サイクルタイム向上の観点から、従来より、建設機械の油圧駆動装置としては例えば特開平6−117415号公報に記載のように、油圧アクチュエータ(油圧シリンダ)の戻り圧油を排出側(管路)から供給側(管路)に再生させて、油圧アクチュエータの増速を可能とするいわゆる再生回路を備えたものが公知である。上記特開平6−117415号公報では、圧油を油圧アクチュエータの排出側から供給側に再生する再生通路に再生流量制御手段(切換弁)が設けられており、操作レバーの操作量に応じて圧油再生流量が制御されるようになっている。これにより、油圧アクチュエータのメータアウト制御時において、操作レバーの操作量が大きくなるにつれ排出側から供給側への圧油再生流量が大きくなり、油圧アクチュエータの動作を増速することができる。したがって、例えば上記油圧ショベルにこの従来技術を応用した場合、ブームを下げる際にメータアウト制御が行われるブーム用油圧シリンダに適用することで、ブームの下げ動作速度を増速することができるので、サイクルタイムを向上することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−117415号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の油圧ショベル型の大型建設機械としては、例えばローディングショベルがある。このローディングショベルは、上記油圧ショベルと異なり、掘削バケットの開口部を前方に向けて作業装置を前方方向に伸ばすことで掘削作業を行うようになっている。すなわちこのローディングショベルにおいては、作業装置を伸ばしながら土砂等を掘削し、アームを引いて作業装置を折り畳み、旋回体を旋回させて掘削土砂をダンプし、旋回体を元の掘削位置に戻して再び作業装置を伸ばしながら掘削するという作業サイクルを行うことになる。
【0007】
このローディングショベルに上記従来技術を応用する場合、アームを引く際にメータアウト制御が行われるアーム用油圧シリンダに適用することが考えられる。しかしながら、この場合、以下のような課題が存在する。
すなわち、ローディングショベルのような大型建設機械においては、作業装置を構成するブーム、アーム、掘削バケット等も大型でありその重量も大きいため、アームの引き動作においては、そのアームの回動位置により重力によるアーム回動中心回りのモーメントが著しく変化する。すなわち、アームが水平に近い位置ではアームの自重及び掘削バケットの重量によりアーム回動中心におけるモーメントが極めて大きくなるため、その水平位置を保持するためにアーム用油圧シリンダの排出側の圧力は極めて大きくなるが、アームが鉛直方向に近い位置では回動中心回りのモーメントは比較的小さくなるため、排出側の圧力は比較的小さくなる。
【0008】
このとき、上記従来技術においては、アーム用油圧シリンダの排出側から供給側への圧油再生流量を操作レバーの操作量に応じて再生流量制御手段で制御するようにしているため、操作レバーの操作量が一定である場合には圧油再生流量も一定となり、上記のような排出側の圧力変動に対応できない。すなわち、アームが水平に近い位置にある場合には供給側への圧油再生流量が不足し、その結果アーム用油圧シリンダの供給側において圧力低下によるキャビテーションが発生する可能性がある。一方、アームが鉛直方向に近い位置にある場合には圧油再生流量が過大となり、その結果アーム用油圧シリンダの供給側の圧力が上昇するので、油圧ポンプの駆動トルクが増加する等のエネルギー損失の増加が生じる。
【0009】
本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、サイクルタイムを向上しつつ、油圧アクチュエータの排出側から供給側への圧油再生流量を排出側の圧力の変動に応じて最適な流量とすることで、供給側への圧油の供給不足によるキャビテーションの発生及び供給側への圧油の供給過多によるエネルギ損失の増大を抑制することができる建設機械の油圧駆動装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動される油圧アクチュエータと、この油圧アクチュエータを手動操作する操作レバーとを有する建設機械の油圧駆動装置において、前記油圧アクチュエータの供給側と排出側とを接続し、前記油圧アクチュエータの戻り圧油の少なくとも一部を排出側から供給側に戻す再生通路と、前記油圧アクチュエータの排出側に設けた絞り手段と、前記油圧アクチュエータと前記絞り手段との間に設けられ、前記油圧アクチュエータの排出側の圧力を検出する圧力検出手段と、前記再生通路に設けられ、前記圧力検出手段が検出した前記油圧アクチュエータの排出側の圧力及び前記操作レバーの操作量に応じて前記油圧アクチュエータの排出側から供給側に戻す圧油の流量を制御する再生流量制御手段とを備える。
【0011】
本発明においては、油圧アクチュエータの戻り圧油の流量を絞り手段で制御するメータアウト制御を行う際に、油圧アクチュエータの排出側から供給側に再生通路を介して戻す圧油の流量を、圧力検出手段で検出した排出側の圧力及び操作レバーの操作量に応じ、再生流量制御手段によって最適な流量に制御する。すなわち、例えば排出側の圧力が比較的高い場合には、再生流量制御手段で排出側から供給側に戻す圧油の流量を増加させることにより、油圧アクチュエータの動作速度を増速することができ、且つ供給側の圧油不足を解消して圧力低下によるキャビテーションの発生を防止することができる。一方、例えば排出側の圧力が比較的低い場合には、再生流量制御手段で排出側から供給側に戻す圧油の流量を減少させることにより、供給側の圧力上昇を抑制して、供給側の圧力上昇により生じる油圧ポンプの駆動トルクの増大等のエネルギー損失の増大を抑制することができる。
【0012】
このようにして、油圧アクチュエータの動作速度を増速することでサイクルタイムを向上しつつ、油圧アクチュエータの排出側から供給側への圧油の再生量を排出側の圧力の変動に応じて最適な流量とすることで、供給側への圧油の供給不足によるキャビテーションの発生及び供給側への圧油の供給過多によるエネルギ損失の増大を抑制することができる。
【0013】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記油圧アクチュエータはローディングショベルのアームを駆動するアーム用油圧シリンダである。
【0014】
(3)上記目的を達成するために、また本発明は、ブーム、アーム、及び掘削バケットを含む多関節型の作業装置を有した建設機械に設けられ、原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動される第1及び第2油圧シリンダと、これら第1及び第2油圧シリンダをそれぞれ手動操作する第1及び第2操作レバーとを有する建設機械の油圧駆動装置において、前記第1油圧シリンダの供給側と排出側とを接続し、前記第1油圧シリンダの戻り圧油の少なくとも一部を排出側から供給側に戻す第1再生通路と、前記第1油圧シリンダの排出側に設けた第1絞り手段と、前記第1再生通路に設けられ、前記第1操作レバーの操作量に応じて前記第1油圧シリンダの排出側から供給側に戻す圧油の流量を制御する第1再生流量制御手段と、前記第2油圧シリンダの供給側と排出側とを接続し、前記第2油圧シリンダの戻り圧油の少なくとも一部を前記第2油圧シリンダの排出側から供給側に戻す第2再生通路と、前記第2油圧シリンダの排出側に設けた第2絞り手段と、前記第2油圧シリンダと前記第2絞り手段との間に設けられ、前記第2油圧シリンダの排出側の圧力を検出する圧力検出手段と、前記第2再生通路に設けられ、前記圧力検出手段が検出した前記第2油圧シリンダの排出側の圧力及び前記第2操作レバーの操作量に応じて前記第2油圧シリンダの排出側から供給側に戻す圧油の流量を制御する第2再生流量制御手段とを備える。
【0015】
本発明においては、例えばローディングショベルにおけるアーム用油圧シリンダ等のメータアウト制御時における排出側の圧力の変動が比較的大きい第2油圧シリンダについては、第2再生流量制御手段で排出側から供給側への圧油の再生流量を排出側の圧力の変動に応じて最適な流量に制御し、例えばブーム用油圧シリンダ等の排出側の圧力の変動が比較的小さい第1油圧シリンダについては、前述の従来技術と同様にして第1再生流量制御手段で第1操作レバーの操作量のみに応じた圧油再生流量の制御を行うようにする。このようにして、ブーム用油圧シリンダ及びアーム用油圧シリンダの動作速度を増速することでローディングショベルのサイクルタイムを向上しつつ、アーム用油圧シリンダにおける供給側への圧油の供給不足によるキャビテーションの発生及び供給側への圧油の供給過多によるエネルギ損失の増大を抑制することができる。
【0016】
(4)上記(3)において、好ましくは、前記第1及び第2再生流量制御手段を前記作業装置に設ける。
【0017】
これにより、例えば第1及び第2油圧シリンダがブーム用油圧シリンダ及びアーム用油圧シリンダである場合に、第1及び第2再生流量制御手段を該当する油圧シリンダの近傍にそれぞれ配設することができる。したがって、第1及び第2油圧シリンダのそれぞれの供給側と排出側とを接続する第1及び第2再生通路が、例えば油圧ポンプから油圧シリンダへ供給される圧油を制御するコントロールバルブ内に第1又は第2再生流量制御手段を一体的に設ける構造に比べ、その場合には通常コントロールバルブが旋回体後部に搭載されるパワーユニット内に設けられるために第1及び第2再生通路の配管長さが比較的長くなってしまうのに対し、本発明によればこの配管長さを短くすることができる。さらに、第1及び第2再生流量制御手段を上記コントロールバルブと別体としてその外部に設けることでこれら第1及び第2再生流量制御手段がその大きさを制限されないので、上記コントロールバルブ内に一体的に設ける構造と比べて圧油再生流量を大きくすることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態を備えたローディングショベルの全体概略構造を表す側面図である。
この図1において、1は走行手段である無限軌道履帯を備えた走行体、2はこの走行体1の上部に旋回可能に搭載された旋回体、3はこの旋回体2の前方側に取り付けられた多関節型の作業装置、4は旋回体2上に設けられた運転室である。
【0019】
また、5は基端部が旋回体2の前方側に回動可能に接続されたブーム、6はこのブーム5の先端部に回動可能に接続されたアーム、7はこのアーム6の先端部に回動可能に接続された掘削バケット、8はブーム5を駆動するブーム用油圧シリンダ、9はアーム6を駆動するアーム用油圧シリンダ、10は掘削バケット7を駆動するバケット用油圧シリンダであり、上記の作業装置3は、これらブーム5、アーム6、掘削バケット7、ブーム用油圧シリンダ8、アーム用油圧シリンダ9、及びバケット用油圧シリンダ10を備えている。
【0020】
上記の走行体1、旋回体2、ブーム5、アーム6、及び掘削バケット7は、ローディングショベルに備えられる油圧駆動装置の被駆動部材を構成している。図2は、この油圧駆動装置のうちブーム用油圧シリンダ8、アーム用油圧シリンダ9、及びバケット用油圧シリンダ10に係る要部構成を表す油圧回路図である。
【0021】
この図2において、11はエンジン、12はこのエンジン11によって駆動される油圧ポンプ、13,14,15はこの油圧ポンプ12からブーム用油圧シリンダ8、アーム用油圧シリンダ9、及びバケット用油圧シリンダ10へ供給される圧油の流れをそれぞれ制御するブーム用コントロールバルブ、アーム用コントロールバルブ、バケット用コントロールバルブ、16はコントローラ、17は前記運転室4内に設けられ操作者がブーム用油圧シリンダ8、アーム用油圧シリンダ9、及びバケット用油圧シリンダ10を手動操作するための操作レバー装置である。
【0022】
上記コントロールバルブ13,14,15は、両端にソレノイド駆動部13a,13b、14a,14b、15a,15bをそれぞれ備えた(実際には両端にパイロット駆動部を備えており、図示しないパイロットポンプからのパイロット元圧が図示しない電磁弁で減圧され、その減圧されたパイロット圧がパイロット駆動部に伝えられることで駆動するようになっているが、この図2中においては煩雑防止のためにコントロールバルブ両端にソレノイド駆動部を図示している。)センターバイパス型の3位置切換弁であり、油圧ポンプ12の吐出管路18にそれぞれ並列に接続されている。
【0023】
操作レバー装置17は、操作レバー17aとポテンショメータ17bとにより構成され、ポテンショメータ17bが操作レバー17aの操作量に応じてコントローラ16に操作信号S0を出力するようになっている。この操作信号S0を入力されたコントローラ16は、その操作信号S0に応じて駆動信号を生成し、コントロールバルブ13,14,15のうち対応するコントロールバルブにその駆動信号を出力するようになっている。
すなわち、操作レバー17aが例えばバケット用油圧シリンダ10が伸長するように操作されると、コントローラ16からバケット用コントロールバルブ15のソレノイド駆動部15aへの駆動信号Sbu1がONとなると共にソレノイド駆動部15bへの駆動信号Sbu2がOFFとなる。これにより、バケット用コントロールバルブ15は図2中右側の切換位置15Aに切り換わり、油圧ポンプ12からの圧油が管路19を介してバケット用油圧シリンダ10のボトム側油室10aへと導かれ、バケット用油圧シリンダ10が伸長するようになっている。このとき、ロッド側油室10bからの戻り圧油は管路20からタンクライン21を介してタンク22に流入するようになっている。
【0024】
一方、操作レバー17aがバケット用油圧シリンダ10が縮短するように操作されると、コントローラ16からソレノイド駆動部15bへの駆動信号Sbu2がONとなると共にソレノイド駆動部15aへの駆動信号Sbu1がOFFとなる。これにより、バケット用コントロールバルブ15は図2中左側の切換位置15Bに切り換わり、油圧ポンプ12からの圧油が管路20を介してロッド側油室10bへと導かれ、バケット用油圧シリンダ10が縮短する。このとき、ボトム側油室10aからの戻り圧油は管路19からタンクライン21を介してタンク22に流入するようになっている。
【0025】
他方、操作レバー17aが操作されないときは、コントローラ16からの駆動信号Sbu1,Sbu2が共にOFFとなることで、バケット用コントロールバルブ15は両端のばね15c,15dの付勢力により中立位置15Cとなり、バケット用油圧シリンダ10は停止する。なおこのとき、バケット用油圧シリンダ10はその停止位置に保持されるようになっている。
【0026】
同様に、操作レバー17aがブーム用油圧シリンダ8が伸長するように操作されると、コントローラ16からブーム用コントロールバルブ13のソレノイド駆動部13aへの駆動信号Sbo1がONとなると共にソレノイド駆動部13bへの駆動信号Sbo2がOFFとなる。これにより、ブーム用コントロールバルブ13は図2中右側の切換位置13Aに切り換わり、油圧ポンプ12からの圧油が管路23を介してブーム用油圧シリンダ8のボトム側油室8aへと導かれ、ブーム用油圧シリンダ8が伸長するようになっている。このとき、ロッド側油室8bからの戻り圧油は管路24からタンクライン21を介してタンク22に流入するようになっている。
【0027】
一方、操作レバー17aがブーム用油圧シリンダ8が縮短するように操作されると、コントローラ16からソレノイド駆動部13bへの駆動信号Sbo2がONとなると共にソレノイド駆動部13aへの駆動信号Sbo1がOFFとなる。これにより、ブーム用コントロールバルブ13は図2中左側の切換位置13Bに切り換わり、油圧ポンプ12からの圧油が管路24を介してロッド側油室8bへと導かれ、ブーム用油圧シリンダ8が縮短する。このとき、ブーム用油圧シリンダ8の縮短動作によりブーム5は下降するため、ブーム用油圧シリンダ8はメータアウト制御を行われる。すなわち、ブーム用コントロールバルブ13の切換位置13Bにメータアウト絞り13B1が設けられており、ボトム側油室8aからの戻り圧油がこのメータアウト絞り13B1により流量を調整されるようになっている。
【0028】
ここで、25はブーム用油圧シリンダ8のボトム側油室8aとロッド側油室8bとを接続する再生管路、26はこの再生管路25に設けられ圧油の流れ方向をボトム側油室8aからロッド側油室8bへの一方向のみとする逆止弁、27は再生管路25に設けられた再生調整弁である。この再生調整弁27はソレノイド駆動部27aを備えており、コントローラ16からこのソレノイド駆動部27aに駆動信号SrBを入力されることで、連通位置27Aに設けられた再生調整絞り27A1により上記駆動信号SrBに応じて圧油再生流量を調整するようになっている。これら再生管路25、逆止弁26、再生調整弁27により、ブーム用油圧シリンダ8のメータアウト制御時には、ボトム側油室8aからの戻り圧油の一部が再生管路25を介してロッド側油室8bに再生されるようになっている。
【0029】
なお、上記再生管路25は、ブーム用油圧シリンダ8に設けられた管路23,24用のポート(図示せず)とは別の再生管路用のポート(図示せず)を介してボトム側油室8aとロッド側油室8bとを接続しており、例えばブーム用油圧シリンダ8の下部に逆止弁26及び再生調整弁27と併せて一体的に設けられている。これにより、例えばこの逆止弁26及び再生調整弁27をブーム用コントロールバルブ13内に一体的に設ける構造に比べ、その場合には通常旋回体2の後部に搭載されるパワーユニット(図示せず)内にブーム用コントロールバルブ13が設けられるために再生管路25の配管長さが比較的長くなってしまうのに対し、本実施の形態によれば再生管路25の配管長さを比較的短くすることができる。さらに、再生管路25、逆止弁26及び再生調整弁27を外部に設けることで、これら再生管路25、逆止弁26及び再生調整弁27はその大きさを制限されないので、上記一体的に設ける構造と比べて圧油の再生流量を大きくすることができるようになっている。
【0030】
図3は、上記メータアウト制御時における操作レバー17aの操作量とブーム用コントロールバルブ13のメータアウト絞り13B1及び再生調整弁27の再生調整絞り27A1の開口面積との関係を表す図である。この図3に示すように、メータアウト絞り13B1及び再生調整絞り27A1の開口面積は、共に最大開口面積Bmax,Amaxとなるまで操作レバー17aの操作量と比例して増加するようになっている。
【0031】
また同様に、操作レバー17aがアーム用油圧シリンダ9が伸長するように操作されると、コントローラ16からアーム用コントロールバルブ14のソレノイド駆動部14aへの駆動信号Sar1がONとなると共にソレノイド駆動部14bへの駆動信号Sar2がOFFとなる。これにより、アーム用コントロールバルブ14は図2中右側の切換位置14Aに切り換わり、油圧ポンプ12からの圧油が管路28を介してアーム用油圧シリンダ9のボトム側油室9aへと導かれ、アーム用油圧シリンダ9が伸長するようになっている。このとき、ロッド側油室9bからの戻り圧油は管路29からタンクライン21を介してタンク22に流入するようになっている。
【0032】
一方、操作レバー17aがアーム用油圧シリンダ9が縮短するように操作されると、コントローラ16からソレノイド駆動部14bへの駆動信号Sar2がONとなると共にソレノイド駆動部14aへの駆動信号Sar1がOFFとなる。これにより、アーム用コントロールバルブ14は図2中左側の切換位置14Bに切り換わり、油圧ポンプ12からの圧油が管路29を介してロッド側油室9bへと導かれ、アーム用油圧シリンダ9が縮短する。このとき、上述したブーム用コントロールバルブ13と同様にメータアウト制御が行われるようになっており、アーム用コントロールバルブ14の切換位置14Bにはメータアウト絞り14B1が設けられ、ボトム側油室9aからの戻り圧油がこのメータアウト絞り14B1により流量調整されるようになっている。
【0033】
また、30は再生管路、31は逆止弁、32は再生調整弁である。この再生調整弁32はソレノイド駆動部32aを備えており、コントローラ16からソレノイド駆動部32aに入力されることで、連通位置32Aに設けられた再生調整絞り32A1により駆動信号SrAに応じて圧油再生流量を調整するようになっている。なお、再生管路30は、前記再生管路25と同様にアーム用油圧シリンダ9に設けられた再生管路用のポート(図示せず)を介してボトム側油室9aとロッド側油室9bとを接続するようになっており、例えばアーム用油圧シリンダ9の下部に逆止弁31及び再生調整弁32と併せて一体的に設けられている。これにより、再生管路30の配管長さを比較的短くすることができ、且つ圧油再生流量を大きくすることができるようになっている。
【0034】
33は管路28に設けられた圧力センサであり、この圧力センサ33は管路28の圧力を検出してその圧力Pをコントローラ16に出力するようになっている。この圧力Pを入力されたコントローラ16は、この圧力P及び操作レバー装置17からの操作信号S0に応じて再生調整弁32のソレノイド駆動部32aに駆動信号SrAを出力し、圧油再生流量を制御するようになっている。
【0035】
図4は、このときのコントローラ16の制御機能を表した機能ブロック図である。この図4において、35は最大開口面積演算部、36,37は開口面積演算部、38,39は駆動信号演算部である。
すなわち、操作レバー17aが例えばアーム6が引き動作するように操作されると、その操作信号S0がポテンショメータ17bからコントローラ16の上記開口面積演算部36に入力され、この開口面積演算部36は入力された操作信号S0に応じて開口面積bを演算する。駆動信号演算部38は、この開口面積演算部36により演算された開口面積bに応じて駆動信号Sar1,Sar2を演算し、その駆動信号Sar1,Sar2をアーム用コントロールバルブ14のソレノイド駆動部14a,14bに出力するようになっている。このとき、圧力センサ33は管路28の圧力を検出し、その圧力Pをコントローラ16の最大開口面積演算部35に出力する。この最大開口面積演算部35は入力された圧力Pに応じて最大開口面積amaxを演算する。開口面積演算部37は、この最大開口面積演算部35により演算された最大開口面積amax及びポテンショメータ17bからの操作信号S0に応じて開口面積aを演算する。
【0036】
図5は、このときの最大開口面積演算部35における圧力Pと最大開口面積amaxとの関係、及び開口面積演算部37における操作信号S0と開口面積aとの関係を表す図である。この図5において、管路28の圧力Pが最大値Pmaxのときの最大開口面積はamax▲1▼となり、そのときの操作信号S0と開口面積aとの関係は図5中アのようになる。一方、管路28の圧力Pが最小値Pminのときの最大開口面積はamax▲2▼となり、そのときの操作信号S0と開口面積aとの関係は図5中イのようになる。そして、管路28の圧力Pが最大値Pmaxと最小値Pminとの間であるときは最大開口面積amaxは圧力Pに略比例して増減し、そのときの操作信号S0と開口面積aとの関係は図5中ウに示すようにその最大開口面積amaxに応じて勾配が変化するようになっている。
【0037】
前記の駆動信号演算部39は、上記のようにして開口面積演算部37により演算された開口面積aに応じて駆動信号SrAを演算し、再生調整弁32のソレノイド駆動部32aに出力するようになっている。
【0038】
このような構成により、アーム6の引き動作等のメータアウト制御時において、コントローラ16はアーム用油圧シリンダ9の排出側である管路28の圧力が比較的高い場合には再生調整弁32の開度を大きくして圧油再生流量を増加させ、管路28の圧力が比較的低い場合には再生調整弁32の開度を小さくして圧油再生流量を減少するようになっている。
【0039】
以上において、ブーム用油圧シリンダ8は特許請求の範囲各項記載の油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動される第1油圧シリンダを構成し、アーム用油圧シリンダ9は油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動される油圧アクチュエータを構成すると共に第2油圧シリンダをも構成し、エンジン11は原動機を構成し、操作レバー17aは第1及び第2油圧シリンダをそれぞれ手動操作する第1及び第2操作レバーを構成する。
【0040】
また、アーム用油圧シリンダロッド側油室9bは油圧アクチュエータの供給側を構成し、ボトム側油室9aは排出側を構成し、再生管路30は油圧アクチュエータの戻り圧油の少なくとも一部を排出側から供給側に戻す再生通路を構成すると共に第2再生通路をも構成し、メータアウト絞り14B1は油圧アクチュエータの排出側に設けた絞り手段を構成すると共に第2絞り手段をも構成し、圧力センサ33は圧力検出手段を構成し、再生調整弁32は油圧アクチュエータの排出側から供給側に戻す圧油の流量を制御する再生流量制御手段を構成すると共に第2再生流量制御手段をも構成する。
【0041】
また、再生管路25は第1油圧シリンダの戻り圧油の少なくとも一部を排出側から供給側に戻す第1再生通路を構成し、メータアウト絞り13B1は第1油圧シリンダの排出側に設けた第1絞り手段を構成し、再生調整弁27は第1油圧シリンダの排出側から供給側に戻す圧油の流量を制御する第1再生流量制御手段を構成する。
【0042】
次に、上記構成の本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態の動作及び作用を以下に説明する。
操作者により操作レバー17aがブーム5の上げ動作に対応した操作をされると、コントローラ16からブーム用コントロールバルブ13のソレノイド駆動部13aへの駆動信号Sbo1がONになると共にソレノイド駆動部13bへの駆動信号Sbo2がOFFとなり、ブーム用コントロールバルブ13は切換位置13Aに切り換わって油圧ポンプ12からの圧油が管路23を介してブーム用油圧シリンダ8のボトム側油室8aへと導かれる。これにより、ブーム用油圧シリンダ8が伸長し、ブーム5が上がる。
【0043】
一方、操作レバー17aがブーム5の下げ動作に対応した操作をされると、コントローラ16からソレノイド駆動部13bへの駆動信号Sbo2がONになると共にソレノイド駆動部13aへの駆動信号Sbo1がOFFとなり、ブーム用コントロールバルブ13は切換位置13Bに切り換わって圧油が管路24を介してロッド側油室8bへと導かれる。これにより、ブーム用油圧シリンダ8が縮短し、ブーム5が下がる。このとき、ボトム側油室8aからの戻り圧油はメータアウト絞り13B1により流量を絞られてタンクライン21からタンク22に流入すると共に、再生管路25に流入し、コントローラ16からソレノイド駆動部27aに駆動信号SrBを入力された再生調整弁27により流量を制御されてロッド側油室8bに戻される。すなわち、操作レバー17aの操作量に応じて再生調整弁27により圧油再生流量が調整される。これにより、ブーム5の下げ動作時の動作速度を増速することができるので、例えば掘削開始時にブーム5を下げて掘削バケット7を地面に接地させる際等にその動作時間を短くすることができ、その結果、サイクルタイムを向上することができる。
【0044】
また、操作者により操作レバー17aがアーム6の押し動作に対応した操作をされると、コントローラ16からアーム用コントロールバルブ14のソレノイド駆動部14aへの駆動信号Sar1がONになると共にソレノイド駆動部14bへの駆動信号Sar2がOFFとなり、アーム用コントロールバルブ14は切換位置14Aに切り換わって油圧ポンプ12からの圧油が管路28を介してアーム用油圧シリンダ9のボトム側油室9aへと導かれる。これにより、アーム用油圧シリンダ9が伸長し、アーム6が押される。
【0045】
一方、操作レバー17aがアーム6の引き動作に対応した操作をされると、コントローラ16からソレノイド駆動部14bへの駆動信号Sar2がONになると共にソレノイド駆動部14aへの駆動信号Sar1がOFFとなり、アーム用コントロールバルブ14は切換位置14Bに切り換わって圧油が管路29を介してロッド側油室9bへと導かれる。これにより、アーム用油圧シリンダ9が縮短し、アーム6が引かれる。図6はこのときのアーム6の引き動作を示す図である。この図6において、40はアーム6の回動中心、41はアーム6と掘削バケット7との重心であり、実線で表されるアーム6及び掘削バケット7はアーム用油圧シリンダ9の長さが最長である引き動作の開始時点、破線で表されるアーム6及び掘削バケット7はアーム用油圧シリンダ9の長さが最短となる引き動作の終了時点を表している。この図6に示すように、アーム6の引き動作においてはアーム6の回動位置により重力によるアーム回動中心40回りのモーメントが著しく変化する。図7はこのときのアーム用油圧シリンダ9の長さと圧力センサ33が検出する管路28の圧力Pとの関係を示した図である。この図7に示すように、アーム用油圧シリンダ9が伸びきって最長となった状態では、アーム6が水平に近い位置となるためアーム6の自重及び掘削バケット7の重量によりアーム回動中心40におけるモーメントが極めて大きくなり、これにより圧力Pは比較的大きなPmaxとなるが、アーム用油圧シリンダ9が縮みきって最短となった状態では、アーム6が鉛直方向に近い位置となるため回動中心40回りのモーメントは比較的小さくなり、圧力Pは比較的小さなPminとなる。このように、アーム6の引き動作においてはその回動位置によって管路28の圧力Pは著しく変化する。さらに、その圧力変動はブーム5の角度によってはアーム6がより水平に近い状態となるためにさらに顕著となる。
【0046】
このとき、例えば前述した従来技術のようにアーム用油圧シリンダ9の排出側から供給側への圧油再生流量を操作レバー17aの操作量のみに応じて再生調整弁32で制御する構造においては、上記のような圧力Pの変動に対応できず、アーム6が水平に近い位置にある場合には供給側であるロッド側油室9bへの圧油再生流量が不足し、その結果ロッド側油室9b内において圧力低下によるキャビテーションが発生する可能性がある。また、アーム6が鉛直方向に近い位置にある場合には供給側であるロッド側油室9bへの圧油再生流量が過大となり、その結果ロッド側油室9b内の圧力が上昇し、油圧ポンプ12の駆動トルクが増加する等のエネルギー損失の増加が生じることとなる。
【0047】
これに対し、本実施の形態によれば、圧力センサ33によりアーム用油圧シリンダ9の排出側である管路28の圧力を検出し、この圧力Pが比較的大きい場合には、コントローラ16が再生調整弁32を制御してボトム側油室9aからロッド側油室9bに戻す圧油の流量を増加させる。これにより、アーム用油圧シリンダ9の縮短動作速度を増速することができるので、アーム6の引き動作を手早く行うことができ、且つ、供給側であるロッド側油室9b内の圧油不足を解消して圧力低下によるキャビテーションの発生を防止することができる。一方、圧力センサ33が検出した圧力Pが比較的小さい場合には、コントローラ16が再生調整弁32を制御してボトム側油室9aからロッド側油室9bに戻す圧油の流量を減少させることにより、ロッド側油室9b内の圧力上昇を抑制して、圧力上昇により生じる油圧ポンプ12の駆動トルクの増大等のエネルギー損失の増大を抑制することができる。
【0048】
このように、本実施の形態によれば、ブーム用油圧シリンダ8及びアーム用油圧シリンダ9の動作速度を増速することでローディングショベルのサイクルタイムを向上しつつ、アーム用油圧シリンダ9の排出側から供給側への圧油の再生流量を排出側の圧力の変動に応じて最適な流量とすることで、供給側への圧油の供給不足によるキャビテーションの発生及び供給側への圧油の供給過多によるエネルギ損失の増大を抑制することができる。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、メータアウト制御時に、油圧アクチュエータの排出側から供給側に戻す圧油の流量を再生流量制御手段によって最適な流量に制御する。これにより、排出側の圧力が比較的大きい場合には、再生流量制御手段で排出側から供給側に戻す圧油の流量を増加させることで油圧アクチュエータの動作速度を増速してサイクルタイムを向上することができ、且つ供給側の圧油不足を解消して圧力低下によるキャビテーションの発生を防止することができる。また排出側の圧力が比較的小さい場合には、再生流量制御手段で排出側から供給側に戻す圧油の流量を減少させることで、供給側の圧力上昇を抑制して供給側の圧力上昇により生じる油圧ポンプの駆動トルクの増大等のエネルギー損失の増大を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態を備えたローディングショベルの全体概略構造を表す側面図である。
【図2】本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態のうち、ブーム用油圧シリンダ、アーム用油圧シリンダ、及びバケット用油圧シリンダに係る要部構成を表す油圧回路図である。
【図3】本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態における、操作レバーの操作量とブーム用コントロールバルブのメータアウト絞り及び再生調整弁の再生調整絞りの開口面積との関係を表す図である。
【図4】本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態を構成するコントローラの制御機能のうち、アーム用油圧シリンダのメータアウト制御に係わる機能を表す機能ブロック図である。
【図5】本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態を構成するコントローラに備えられる最大開口面積演算部における圧力と最大開口面積との関係、及び開口面積演算部における操作信号と開口面積との関係を表す図である。
【図6】本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態を備えたローディングショベルのアームの引き動作を示す図である。
【図7】本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態を備えたローディングショベルのアームの引き動作におけるアーム用油圧シリンダの長さと圧力センサが検出する圧力との関係を示す図である。
【符号の説明】
3 作業装置
5 ブーム
6 アーム
7 掘削バケット
8 ブーム用油圧シリンダ(第1油圧シリンダ)
9 アーム用油圧シリンダ(油圧アクチュエータ;第2油圧シリンダ)
9a ボトム側油室(排出側)
9b ロッド側油室(供給側)
11 エンジン(原動機)
12 油圧ポンプ
13B1 メータアウト絞り(第1絞り手段)
14B1 メータアウト絞り(絞り手段;第2絞り手段)
17a 操作レバー(第1操作レバー;第2操作レバー)
25 再生管路(第1再生通路)
27 再生調整弁(第1再生流量制御手段)
30 再生管路(再生通路;第2再生通路)
32 再生調整弁(再生流量制御手段;第2再生流量制御手段)
33 圧力センサ(圧力検出手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、ローディングショベル等の大型建設機械の油圧駆動装置に関し、さらに詳しくは、メータアウト制御時に油圧アクチュエータの排出側の圧力が変動しても供給側への圧油の供給不足や供給過多を防止することができる建設機械の油圧駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、建設機械の1つである油圧ショベルは、走行体と、この走行体に旋回可能に設けた旋回体と、この旋回体に俯仰可能に接続され、ブーム、アーム、及び掘削バケットを含む多関節型の作業装置とを備えている。これら走行体、旋回体、及び作業装置は、この油圧ショベルに備えられた油圧駆動装置の被駆動部材を構成しており、この油圧駆動装置は、一般に、エンジン等の原動機と、この原動機によって駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出された圧油により上記ブーム、アーム、掘削バケットをそれぞれ駆動するブーム用油圧シリンダ、アーム用油圧シリンダ、バケット用油圧シリンダを含む複数の油圧アクチュエータと、これら複数の油圧アクチュエータを手動操作するための操作レバーとを有している。
【0003】
上記油圧ショベルは、掘削作業において、ブームを下げつつ作業装置を伸ばし、アームを引きながら土砂等を掘削し、ブームを上げて作業装置を折り畳み、旋回体を旋回させて掘削バケットに積載された掘削土砂をダンプカー等にダンプし、その後旋回体を元の掘削位置に戻し、作業装置を伸ばして再び掘削するという作業サイクルを繰り返す。したがって、油圧ショベルにおいては上記1つの作業サイクルの時間(サイクルタイム)が短いほど単位時間における掘削作業量が大きいということであり、すなわち掘削能力が大きいことを意味する。
【0004】
上記サイクルタイム向上の観点から、従来より、建設機械の油圧駆動装置としては例えば特開平6−117415号公報に記載のように、油圧アクチュエータ(油圧シリンダ)の戻り圧油を排出側(管路)から供給側(管路)に再生させて、油圧アクチュエータの増速を可能とするいわゆる再生回路を備えたものが公知である。上記特開平6−117415号公報では、圧油を油圧アクチュエータの排出側から供給側に再生する再生通路に再生流量制御手段(切換弁)が設けられており、操作レバーの操作量に応じて圧油再生流量が制御されるようになっている。これにより、油圧アクチュエータのメータアウト制御時において、操作レバーの操作量が大きくなるにつれ排出側から供給側への圧油再生流量が大きくなり、油圧アクチュエータの動作を増速することができる。したがって、例えば上記油圧ショベルにこの従来技術を応用した場合、ブームを下げる際にメータアウト制御が行われるブーム用油圧シリンダに適用することで、ブームの下げ動作速度を増速することができるので、サイクルタイムを向上することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−117415号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の油圧ショベル型の大型建設機械としては、例えばローディングショベルがある。このローディングショベルは、上記油圧ショベルと異なり、掘削バケットの開口部を前方に向けて作業装置を前方方向に伸ばすことで掘削作業を行うようになっている。すなわちこのローディングショベルにおいては、作業装置を伸ばしながら土砂等を掘削し、アームを引いて作業装置を折り畳み、旋回体を旋回させて掘削土砂をダンプし、旋回体を元の掘削位置に戻して再び作業装置を伸ばしながら掘削するという作業サイクルを行うことになる。
【0007】
このローディングショベルに上記従来技術を応用する場合、アームを引く際にメータアウト制御が行われるアーム用油圧シリンダに適用することが考えられる。しかしながら、この場合、以下のような課題が存在する。
すなわち、ローディングショベルのような大型建設機械においては、作業装置を構成するブーム、アーム、掘削バケット等も大型でありその重量も大きいため、アームの引き動作においては、そのアームの回動位置により重力によるアーム回動中心回りのモーメントが著しく変化する。すなわち、アームが水平に近い位置ではアームの自重及び掘削バケットの重量によりアーム回動中心におけるモーメントが極めて大きくなるため、その水平位置を保持するためにアーム用油圧シリンダの排出側の圧力は極めて大きくなるが、アームが鉛直方向に近い位置では回動中心回りのモーメントは比較的小さくなるため、排出側の圧力は比較的小さくなる。
【0008】
このとき、上記従来技術においては、アーム用油圧シリンダの排出側から供給側への圧油再生流量を操作レバーの操作量に応じて再生流量制御手段で制御するようにしているため、操作レバーの操作量が一定である場合には圧油再生流量も一定となり、上記のような排出側の圧力変動に対応できない。すなわち、アームが水平に近い位置にある場合には供給側への圧油再生流量が不足し、その結果アーム用油圧シリンダの供給側において圧力低下によるキャビテーションが発生する可能性がある。一方、アームが鉛直方向に近い位置にある場合には圧油再生流量が過大となり、その結果アーム用油圧シリンダの供給側の圧力が上昇するので、油圧ポンプの駆動トルクが増加する等のエネルギー損失の増加が生じる。
【0009】
本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、サイクルタイムを向上しつつ、油圧アクチュエータの排出側から供給側への圧油再生流量を排出側の圧力の変動に応じて最適な流量とすることで、供給側への圧油の供給不足によるキャビテーションの発生及び供給側への圧油の供給過多によるエネルギ損失の増大を抑制することができる建設機械の油圧駆動装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動される油圧アクチュエータと、この油圧アクチュエータを手動操作する操作レバーとを有する建設機械の油圧駆動装置において、前記油圧アクチュエータの供給側と排出側とを接続し、前記油圧アクチュエータの戻り圧油の少なくとも一部を排出側から供給側に戻す再生通路と、前記油圧アクチュエータの排出側に設けた絞り手段と、前記油圧アクチュエータと前記絞り手段との間に設けられ、前記油圧アクチュエータの排出側の圧力を検出する圧力検出手段と、前記再生通路に設けられ、前記圧力検出手段が検出した前記油圧アクチュエータの排出側の圧力及び前記操作レバーの操作量に応じて前記油圧アクチュエータの排出側から供給側に戻す圧油の流量を制御する再生流量制御手段とを備える。
【0011】
本発明においては、油圧アクチュエータの戻り圧油の流量を絞り手段で制御するメータアウト制御を行う際に、油圧アクチュエータの排出側から供給側に再生通路を介して戻す圧油の流量を、圧力検出手段で検出した排出側の圧力及び操作レバーの操作量に応じ、再生流量制御手段によって最適な流量に制御する。すなわち、例えば排出側の圧力が比較的高い場合には、再生流量制御手段で排出側から供給側に戻す圧油の流量を増加させることにより、油圧アクチュエータの動作速度を増速することができ、且つ供給側の圧油不足を解消して圧力低下によるキャビテーションの発生を防止することができる。一方、例えば排出側の圧力が比較的低い場合には、再生流量制御手段で排出側から供給側に戻す圧油の流量を減少させることにより、供給側の圧力上昇を抑制して、供給側の圧力上昇により生じる油圧ポンプの駆動トルクの増大等のエネルギー損失の増大を抑制することができる。
【0012】
このようにして、油圧アクチュエータの動作速度を増速することでサイクルタイムを向上しつつ、油圧アクチュエータの排出側から供給側への圧油の再生量を排出側の圧力の変動に応じて最適な流量とすることで、供給側への圧油の供給不足によるキャビテーションの発生及び供給側への圧油の供給過多によるエネルギ損失の増大を抑制することができる。
【0013】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記油圧アクチュエータはローディングショベルのアームを駆動するアーム用油圧シリンダである。
【0014】
(3)上記目的を達成するために、また本発明は、ブーム、アーム、及び掘削バケットを含む多関節型の作業装置を有した建設機械に設けられ、原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動される第1及び第2油圧シリンダと、これら第1及び第2油圧シリンダをそれぞれ手動操作する第1及び第2操作レバーとを有する建設機械の油圧駆動装置において、前記第1油圧シリンダの供給側と排出側とを接続し、前記第1油圧シリンダの戻り圧油の少なくとも一部を排出側から供給側に戻す第1再生通路と、前記第1油圧シリンダの排出側に設けた第1絞り手段と、前記第1再生通路に設けられ、前記第1操作レバーの操作量に応じて前記第1油圧シリンダの排出側から供給側に戻す圧油の流量を制御する第1再生流量制御手段と、前記第2油圧シリンダの供給側と排出側とを接続し、前記第2油圧シリンダの戻り圧油の少なくとも一部を前記第2油圧シリンダの排出側から供給側に戻す第2再生通路と、前記第2油圧シリンダの排出側に設けた第2絞り手段と、前記第2油圧シリンダと前記第2絞り手段との間に設けられ、前記第2油圧シリンダの排出側の圧力を検出する圧力検出手段と、前記第2再生通路に設けられ、前記圧力検出手段が検出した前記第2油圧シリンダの排出側の圧力及び前記第2操作レバーの操作量に応じて前記第2油圧シリンダの排出側から供給側に戻す圧油の流量を制御する第2再生流量制御手段とを備える。
【0015】
本発明においては、例えばローディングショベルにおけるアーム用油圧シリンダ等のメータアウト制御時における排出側の圧力の変動が比較的大きい第2油圧シリンダについては、第2再生流量制御手段で排出側から供給側への圧油の再生流量を排出側の圧力の変動に応じて最適な流量に制御し、例えばブーム用油圧シリンダ等の排出側の圧力の変動が比較的小さい第1油圧シリンダについては、前述の従来技術と同様にして第1再生流量制御手段で第1操作レバーの操作量のみに応じた圧油再生流量の制御を行うようにする。このようにして、ブーム用油圧シリンダ及びアーム用油圧シリンダの動作速度を増速することでローディングショベルのサイクルタイムを向上しつつ、アーム用油圧シリンダにおける供給側への圧油の供給不足によるキャビテーションの発生及び供給側への圧油の供給過多によるエネルギ損失の増大を抑制することができる。
【0016】
(4)上記(3)において、好ましくは、前記第1及び第2再生流量制御手段を前記作業装置に設ける。
【0017】
これにより、例えば第1及び第2油圧シリンダがブーム用油圧シリンダ及びアーム用油圧シリンダである場合に、第1及び第2再生流量制御手段を該当する油圧シリンダの近傍にそれぞれ配設することができる。したがって、第1及び第2油圧シリンダのそれぞれの供給側と排出側とを接続する第1及び第2再生通路が、例えば油圧ポンプから油圧シリンダへ供給される圧油を制御するコントロールバルブ内に第1又は第2再生流量制御手段を一体的に設ける構造に比べ、その場合には通常コントロールバルブが旋回体後部に搭載されるパワーユニット内に設けられるために第1及び第2再生通路の配管長さが比較的長くなってしまうのに対し、本発明によればこの配管長さを短くすることができる。さらに、第1及び第2再生流量制御手段を上記コントロールバルブと別体としてその外部に設けることでこれら第1及び第2再生流量制御手段がその大きさを制限されないので、上記コントロールバルブ内に一体的に設ける構造と比べて圧油再生流量を大きくすることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態を備えたローディングショベルの全体概略構造を表す側面図である。
この図1において、1は走行手段である無限軌道履帯を備えた走行体、2はこの走行体1の上部に旋回可能に搭載された旋回体、3はこの旋回体2の前方側に取り付けられた多関節型の作業装置、4は旋回体2上に設けられた運転室である。
【0019】
また、5は基端部が旋回体2の前方側に回動可能に接続されたブーム、6はこのブーム5の先端部に回動可能に接続されたアーム、7はこのアーム6の先端部に回動可能に接続された掘削バケット、8はブーム5を駆動するブーム用油圧シリンダ、9はアーム6を駆動するアーム用油圧シリンダ、10は掘削バケット7を駆動するバケット用油圧シリンダであり、上記の作業装置3は、これらブーム5、アーム6、掘削バケット7、ブーム用油圧シリンダ8、アーム用油圧シリンダ9、及びバケット用油圧シリンダ10を備えている。
【0020】
上記の走行体1、旋回体2、ブーム5、アーム6、及び掘削バケット7は、ローディングショベルに備えられる油圧駆動装置の被駆動部材を構成している。図2は、この油圧駆動装置のうちブーム用油圧シリンダ8、アーム用油圧シリンダ9、及びバケット用油圧シリンダ10に係る要部構成を表す油圧回路図である。
【0021】
この図2において、11はエンジン、12はこのエンジン11によって駆動される油圧ポンプ、13,14,15はこの油圧ポンプ12からブーム用油圧シリンダ8、アーム用油圧シリンダ9、及びバケット用油圧シリンダ10へ供給される圧油の流れをそれぞれ制御するブーム用コントロールバルブ、アーム用コントロールバルブ、バケット用コントロールバルブ、16はコントローラ、17は前記運転室4内に設けられ操作者がブーム用油圧シリンダ8、アーム用油圧シリンダ9、及びバケット用油圧シリンダ10を手動操作するための操作レバー装置である。
【0022】
上記コントロールバルブ13,14,15は、両端にソレノイド駆動部13a,13b、14a,14b、15a,15bをそれぞれ備えた(実際には両端にパイロット駆動部を備えており、図示しないパイロットポンプからのパイロット元圧が図示しない電磁弁で減圧され、その減圧されたパイロット圧がパイロット駆動部に伝えられることで駆動するようになっているが、この図2中においては煩雑防止のためにコントロールバルブ両端にソレノイド駆動部を図示している。)センターバイパス型の3位置切換弁であり、油圧ポンプ12の吐出管路18にそれぞれ並列に接続されている。
【0023】
操作レバー装置17は、操作レバー17aとポテンショメータ17bとにより構成され、ポテンショメータ17bが操作レバー17aの操作量に応じてコントローラ16に操作信号S0を出力するようになっている。この操作信号S0を入力されたコントローラ16は、その操作信号S0に応じて駆動信号を生成し、コントロールバルブ13,14,15のうち対応するコントロールバルブにその駆動信号を出力するようになっている。
すなわち、操作レバー17aが例えばバケット用油圧シリンダ10が伸長するように操作されると、コントローラ16からバケット用コントロールバルブ15のソレノイド駆動部15aへの駆動信号Sbu1がONとなると共にソレノイド駆動部15bへの駆動信号Sbu2がOFFとなる。これにより、バケット用コントロールバルブ15は図2中右側の切換位置15Aに切り換わり、油圧ポンプ12からの圧油が管路19を介してバケット用油圧シリンダ10のボトム側油室10aへと導かれ、バケット用油圧シリンダ10が伸長するようになっている。このとき、ロッド側油室10bからの戻り圧油は管路20からタンクライン21を介してタンク22に流入するようになっている。
【0024】
一方、操作レバー17aがバケット用油圧シリンダ10が縮短するように操作されると、コントローラ16からソレノイド駆動部15bへの駆動信号Sbu2がONとなると共にソレノイド駆動部15aへの駆動信号Sbu1がOFFとなる。これにより、バケット用コントロールバルブ15は図2中左側の切換位置15Bに切り換わり、油圧ポンプ12からの圧油が管路20を介してロッド側油室10bへと導かれ、バケット用油圧シリンダ10が縮短する。このとき、ボトム側油室10aからの戻り圧油は管路19からタンクライン21を介してタンク22に流入するようになっている。
【0025】
他方、操作レバー17aが操作されないときは、コントローラ16からの駆動信号Sbu1,Sbu2が共にOFFとなることで、バケット用コントロールバルブ15は両端のばね15c,15dの付勢力により中立位置15Cとなり、バケット用油圧シリンダ10は停止する。なおこのとき、バケット用油圧シリンダ10はその停止位置に保持されるようになっている。
【0026】
同様に、操作レバー17aがブーム用油圧シリンダ8が伸長するように操作されると、コントローラ16からブーム用コントロールバルブ13のソレノイド駆動部13aへの駆動信号Sbo1がONとなると共にソレノイド駆動部13bへの駆動信号Sbo2がOFFとなる。これにより、ブーム用コントロールバルブ13は図2中右側の切換位置13Aに切り換わり、油圧ポンプ12からの圧油が管路23を介してブーム用油圧シリンダ8のボトム側油室8aへと導かれ、ブーム用油圧シリンダ8が伸長するようになっている。このとき、ロッド側油室8bからの戻り圧油は管路24からタンクライン21を介してタンク22に流入するようになっている。
【0027】
一方、操作レバー17aがブーム用油圧シリンダ8が縮短するように操作されると、コントローラ16からソレノイド駆動部13bへの駆動信号Sbo2がONとなると共にソレノイド駆動部13aへの駆動信号Sbo1がOFFとなる。これにより、ブーム用コントロールバルブ13は図2中左側の切換位置13Bに切り換わり、油圧ポンプ12からの圧油が管路24を介してロッド側油室8bへと導かれ、ブーム用油圧シリンダ8が縮短する。このとき、ブーム用油圧シリンダ8の縮短動作によりブーム5は下降するため、ブーム用油圧シリンダ8はメータアウト制御を行われる。すなわち、ブーム用コントロールバルブ13の切換位置13Bにメータアウト絞り13B1が設けられており、ボトム側油室8aからの戻り圧油がこのメータアウト絞り13B1により流量を調整されるようになっている。
【0028】
ここで、25はブーム用油圧シリンダ8のボトム側油室8aとロッド側油室8bとを接続する再生管路、26はこの再生管路25に設けられ圧油の流れ方向をボトム側油室8aからロッド側油室8bへの一方向のみとする逆止弁、27は再生管路25に設けられた再生調整弁である。この再生調整弁27はソレノイド駆動部27aを備えており、コントローラ16からこのソレノイド駆動部27aに駆動信号SrBを入力されることで、連通位置27Aに設けられた再生調整絞り27A1により上記駆動信号SrBに応じて圧油再生流量を調整するようになっている。これら再生管路25、逆止弁26、再生調整弁27により、ブーム用油圧シリンダ8のメータアウト制御時には、ボトム側油室8aからの戻り圧油の一部が再生管路25を介してロッド側油室8bに再生されるようになっている。
【0029】
なお、上記再生管路25は、ブーム用油圧シリンダ8に設けられた管路23,24用のポート(図示せず)とは別の再生管路用のポート(図示せず)を介してボトム側油室8aとロッド側油室8bとを接続しており、例えばブーム用油圧シリンダ8の下部に逆止弁26及び再生調整弁27と併せて一体的に設けられている。これにより、例えばこの逆止弁26及び再生調整弁27をブーム用コントロールバルブ13内に一体的に設ける構造に比べ、その場合には通常旋回体2の後部に搭載されるパワーユニット(図示せず)内にブーム用コントロールバルブ13が設けられるために再生管路25の配管長さが比較的長くなってしまうのに対し、本実施の形態によれば再生管路25の配管長さを比較的短くすることができる。さらに、再生管路25、逆止弁26及び再生調整弁27を外部に設けることで、これら再生管路25、逆止弁26及び再生調整弁27はその大きさを制限されないので、上記一体的に設ける構造と比べて圧油の再生流量を大きくすることができるようになっている。
【0030】
図3は、上記メータアウト制御時における操作レバー17aの操作量とブーム用コントロールバルブ13のメータアウト絞り13B1及び再生調整弁27の再生調整絞り27A1の開口面積との関係を表す図である。この図3に示すように、メータアウト絞り13B1及び再生調整絞り27A1の開口面積は、共に最大開口面積Bmax,Amaxとなるまで操作レバー17aの操作量と比例して増加するようになっている。
【0031】
また同様に、操作レバー17aがアーム用油圧シリンダ9が伸長するように操作されると、コントローラ16からアーム用コントロールバルブ14のソレノイド駆動部14aへの駆動信号Sar1がONとなると共にソレノイド駆動部14bへの駆動信号Sar2がOFFとなる。これにより、アーム用コントロールバルブ14は図2中右側の切換位置14Aに切り換わり、油圧ポンプ12からの圧油が管路28を介してアーム用油圧シリンダ9のボトム側油室9aへと導かれ、アーム用油圧シリンダ9が伸長するようになっている。このとき、ロッド側油室9bからの戻り圧油は管路29からタンクライン21を介してタンク22に流入するようになっている。
【0032】
一方、操作レバー17aがアーム用油圧シリンダ9が縮短するように操作されると、コントローラ16からソレノイド駆動部14bへの駆動信号Sar2がONとなると共にソレノイド駆動部14aへの駆動信号Sar1がOFFとなる。これにより、アーム用コントロールバルブ14は図2中左側の切換位置14Bに切り換わり、油圧ポンプ12からの圧油が管路29を介してロッド側油室9bへと導かれ、アーム用油圧シリンダ9が縮短する。このとき、上述したブーム用コントロールバルブ13と同様にメータアウト制御が行われるようになっており、アーム用コントロールバルブ14の切換位置14Bにはメータアウト絞り14B1が設けられ、ボトム側油室9aからの戻り圧油がこのメータアウト絞り14B1により流量調整されるようになっている。
【0033】
また、30は再生管路、31は逆止弁、32は再生調整弁である。この再生調整弁32はソレノイド駆動部32aを備えており、コントローラ16からソレノイド駆動部32aに入力されることで、連通位置32Aに設けられた再生調整絞り32A1により駆動信号SrAに応じて圧油再生流量を調整するようになっている。なお、再生管路30は、前記再生管路25と同様にアーム用油圧シリンダ9に設けられた再生管路用のポート(図示せず)を介してボトム側油室9aとロッド側油室9bとを接続するようになっており、例えばアーム用油圧シリンダ9の下部に逆止弁31及び再生調整弁32と併せて一体的に設けられている。これにより、再生管路30の配管長さを比較的短くすることができ、且つ圧油再生流量を大きくすることができるようになっている。
【0034】
33は管路28に設けられた圧力センサであり、この圧力センサ33は管路28の圧力を検出してその圧力Pをコントローラ16に出力するようになっている。この圧力Pを入力されたコントローラ16は、この圧力P及び操作レバー装置17からの操作信号S0に応じて再生調整弁32のソレノイド駆動部32aに駆動信号SrAを出力し、圧油再生流量を制御するようになっている。
【0035】
図4は、このときのコントローラ16の制御機能を表した機能ブロック図である。この図4において、35は最大開口面積演算部、36,37は開口面積演算部、38,39は駆動信号演算部である。
すなわち、操作レバー17aが例えばアーム6が引き動作するように操作されると、その操作信号S0がポテンショメータ17bからコントローラ16の上記開口面積演算部36に入力され、この開口面積演算部36は入力された操作信号S0に応じて開口面積bを演算する。駆動信号演算部38は、この開口面積演算部36により演算された開口面積bに応じて駆動信号Sar1,Sar2を演算し、その駆動信号Sar1,Sar2をアーム用コントロールバルブ14のソレノイド駆動部14a,14bに出力するようになっている。このとき、圧力センサ33は管路28の圧力を検出し、その圧力Pをコントローラ16の最大開口面積演算部35に出力する。この最大開口面積演算部35は入力された圧力Pに応じて最大開口面積amaxを演算する。開口面積演算部37は、この最大開口面積演算部35により演算された最大開口面積amax及びポテンショメータ17bからの操作信号S0に応じて開口面積aを演算する。
【0036】
図5は、このときの最大開口面積演算部35における圧力Pと最大開口面積amaxとの関係、及び開口面積演算部37における操作信号S0と開口面積aとの関係を表す図である。この図5において、管路28の圧力Pが最大値Pmaxのときの最大開口面積はamax▲1▼となり、そのときの操作信号S0と開口面積aとの関係は図5中アのようになる。一方、管路28の圧力Pが最小値Pminのときの最大開口面積はamax▲2▼となり、そのときの操作信号S0と開口面積aとの関係は図5中イのようになる。そして、管路28の圧力Pが最大値Pmaxと最小値Pminとの間であるときは最大開口面積amaxは圧力Pに略比例して増減し、そのときの操作信号S0と開口面積aとの関係は図5中ウに示すようにその最大開口面積amaxに応じて勾配が変化するようになっている。
【0037】
前記の駆動信号演算部39は、上記のようにして開口面積演算部37により演算された開口面積aに応じて駆動信号SrAを演算し、再生調整弁32のソレノイド駆動部32aに出力するようになっている。
【0038】
このような構成により、アーム6の引き動作等のメータアウト制御時において、コントローラ16はアーム用油圧シリンダ9の排出側である管路28の圧力が比較的高い場合には再生調整弁32の開度を大きくして圧油再生流量を増加させ、管路28の圧力が比較的低い場合には再生調整弁32の開度を小さくして圧油再生流量を減少するようになっている。
【0039】
以上において、ブーム用油圧シリンダ8は特許請求の範囲各項記載の油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動される第1油圧シリンダを構成し、アーム用油圧シリンダ9は油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動される油圧アクチュエータを構成すると共に第2油圧シリンダをも構成し、エンジン11は原動機を構成し、操作レバー17aは第1及び第2油圧シリンダをそれぞれ手動操作する第1及び第2操作レバーを構成する。
【0040】
また、アーム用油圧シリンダロッド側油室9bは油圧アクチュエータの供給側を構成し、ボトム側油室9aは排出側を構成し、再生管路30は油圧アクチュエータの戻り圧油の少なくとも一部を排出側から供給側に戻す再生通路を構成すると共に第2再生通路をも構成し、メータアウト絞り14B1は油圧アクチュエータの排出側に設けた絞り手段を構成すると共に第2絞り手段をも構成し、圧力センサ33は圧力検出手段を構成し、再生調整弁32は油圧アクチュエータの排出側から供給側に戻す圧油の流量を制御する再生流量制御手段を構成すると共に第2再生流量制御手段をも構成する。
【0041】
また、再生管路25は第1油圧シリンダの戻り圧油の少なくとも一部を排出側から供給側に戻す第1再生通路を構成し、メータアウト絞り13B1は第1油圧シリンダの排出側に設けた第1絞り手段を構成し、再生調整弁27は第1油圧シリンダの排出側から供給側に戻す圧油の流量を制御する第1再生流量制御手段を構成する。
【0042】
次に、上記構成の本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態の動作及び作用を以下に説明する。
操作者により操作レバー17aがブーム5の上げ動作に対応した操作をされると、コントローラ16からブーム用コントロールバルブ13のソレノイド駆動部13aへの駆動信号Sbo1がONになると共にソレノイド駆動部13bへの駆動信号Sbo2がOFFとなり、ブーム用コントロールバルブ13は切換位置13Aに切り換わって油圧ポンプ12からの圧油が管路23を介してブーム用油圧シリンダ8のボトム側油室8aへと導かれる。これにより、ブーム用油圧シリンダ8が伸長し、ブーム5が上がる。
【0043】
一方、操作レバー17aがブーム5の下げ動作に対応した操作をされると、コントローラ16からソレノイド駆動部13bへの駆動信号Sbo2がONになると共にソレノイド駆動部13aへの駆動信号Sbo1がOFFとなり、ブーム用コントロールバルブ13は切換位置13Bに切り換わって圧油が管路24を介してロッド側油室8bへと導かれる。これにより、ブーム用油圧シリンダ8が縮短し、ブーム5が下がる。このとき、ボトム側油室8aからの戻り圧油はメータアウト絞り13B1により流量を絞られてタンクライン21からタンク22に流入すると共に、再生管路25に流入し、コントローラ16からソレノイド駆動部27aに駆動信号SrBを入力された再生調整弁27により流量を制御されてロッド側油室8bに戻される。すなわち、操作レバー17aの操作量に応じて再生調整弁27により圧油再生流量が調整される。これにより、ブーム5の下げ動作時の動作速度を増速することができるので、例えば掘削開始時にブーム5を下げて掘削バケット7を地面に接地させる際等にその動作時間を短くすることができ、その結果、サイクルタイムを向上することができる。
【0044】
また、操作者により操作レバー17aがアーム6の押し動作に対応した操作をされると、コントローラ16からアーム用コントロールバルブ14のソレノイド駆動部14aへの駆動信号Sar1がONになると共にソレノイド駆動部14bへの駆動信号Sar2がOFFとなり、アーム用コントロールバルブ14は切換位置14Aに切り換わって油圧ポンプ12からの圧油が管路28を介してアーム用油圧シリンダ9のボトム側油室9aへと導かれる。これにより、アーム用油圧シリンダ9が伸長し、アーム6が押される。
【0045】
一方、操作レバー17aがアーム6の引き動作に対応した操作をされると、コントローラ16からソレノイド駆動部14bへの駆動信号Sar2がONになると共にソレノイド駆動部14aへの駆動信号Sar1がOFFとなり、アーム用コントロールバルブ14は切換位置14Bに切り換わって圧油が管路29を介してロッド側油室9bへと導かれる。これにより、アーム用油圧シリンダ9が縮短し、アーム6が引かれる。図6はこのときのアーム6の引き動作を示す図である。この図6において、40はアーム6の回動中心、41はアーム6と掘削バケット7との重心であり、実線で表されるアーム6及び掘削バケット7はアーム用油圧シリンダ9の長さが最長である引き動作の開始時点、破線で表されるアーム6及び掘削バケット7はアーム用油圧シリンダ9の長さが最短となる引き動作の終了時点を表している。この図6に示すように、アーム6の引き動作においてはアーム6の回動位置により重力によるアーム回動中心40回りのモーメントが著しく変化する。図7はこのときのアーム用油圧シリンダ9の長さと圧力センサ33が検出する管路28の圧力Pとの関係を示した図である。この図7に示すように、アーム用油圧シリンダ9が伸びきって最長となった状態では、アーム6が水平に近い位置となるためアーム6の自重及び掘削バケット7の重量によりアーム回動中心40におけるモーメントが極めて大きくなり、これにより圧力Pは比較的大きなPmaxとなるが、アーム用油圧シリンダ9が縮みきって最短となった状態では、アーム6が鉛直方向に近い位置となるため回動中心40回りのモーメントは比較的小さくなり、圧力Pは比較的小さなPminとなる。このように、アーム6の引き動作においてはその回動位置によって管路28の圧力Pは著しく変化する。さらに、その圧力変動はブーム5の角度によってはアーム6がより水平に近い状態となるためにさらに顕著となる。
【0046】
このとき、例えば前述した従来技術のようにアーム用油圧シリンダ9の排出側から供給側への圧油再生流量を操作レバー17aの操作量のみに応じて再生調整弁32で制御する構造においては、上記のような圧力Pの変動に対応できず、アーム6が水平に近い位置にある場合には供給側であるロッド側油室9bへの圧油再生流量が不足し、その結果ロッド側油室9b内において圧力低下によるキャビテーションが発生する可能性がある。また、アーム6が鉛直方向に近い位置にある場合には供給側であるロッド側油室9bへの圧油再生流量が過大となり、その結果ロッド側油室9b内の圧力が上昇し、油圧ポンプ12の駆動トルクが増加する等のエネルギー損失の増加が生じることとなる。
【0047】
これに対し、本実施の形態によれば、圧力センサ33によりアーム用油圧シリンダ9の排出側である管路28の圧力を検出し、この圧力Pが比較的大きい場合には、コントローラ16が再生調整弁32を制御してボトム側油室9aからロッド側油室9bに戻す圧油の流量を増加させる。これにより、アーム用油圧シリンダ9の縮短動作速度を増速することができるので、アーム6の引き動作を手早く行うことができ、且つ、供給側であるロッド側油室9b内の圧油不足を解消して圧力低下によるキャビテーションの発生を防止することができる。一方、圧力センサ33が検出した圧力Pが比較的小さい場合には、コントローラ16が再生調整弁32を制御してボトム側油室9aからロッド側油室9bに戻す圧油の流量を減少させることにより、ロッド側油室9b内の圧力上昇を抑制して、圧力上昇により生じる油圧ポンプ12の駆動トルクの増大等のエネルギー損失の増大を抑制することができる。
【0048】
このように、本実施の形態によれば、ブーム用油圧シリンダ8及びアーム用油圧シリンダ9の動作速度を増速することでローディングショベルのサイクルタイムを向上しつつ、アーム用油圧シリンダ9の排出側から供給側への圧油の再生流量を排出側の圧力の変動に応じて最適な流量とすることで、供給側への圧油の供給不足によるキャビテーションの発生及び供給側への圧油の供給過多によるエネルギ損失の増大を抑制することができる。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、メータアウト制御時に、油圧アクチュエータの排出側から供給側に戻す圧油の流量を再生流量制御手段によって最適な流量に制御する。これにより、排出側の圧力が比較的大きい場合には、再生流量制御手段で排出側から供給側に戻す圧油の流量を増加させることで油圧アクチュエータの動作速度を増速してサイクルタイムを向上することができ、且つ供給側の圧油不足を解消して圧力低下によるキャビテーションの発生を防止することができる。また排出側の圧力が比較的小さい場合には、再生流量制御手段で排出側から供給側に戻す圧油の流量を減少させることで、供給側の圧力上昇を抑制して供給側の圧力上昇により生じる油圧ポンプの駆動トルクの増大等のエネルギー損失の増大を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態を備えたローディングショベルの全体概略構造を表す側面図である。
【図2】本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態のうち、ブーム用油圧シリンダ、アーム用油圧シリンダ、及びバケット用油圧シリンダに係る要部構成を表す油圧回路図である。
【図3】本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態における、操作レバーの操作量とブーム用コントロールバルブのメータアウト絞り及び再生調整弁の再生調整絞りの開口面積との関係を表す図である。
【図4】本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態を構成するコントローラの制御機能のうち、アーム用油圧シリンダのメータアウト制御に係わる機能を表す機能ブロック図である。
【図5】本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態を構成するコントローラに備えられる最大開口面積演算部における圧力と最大開口面積との関係、及び開口面積演算部における操作信号と開口面積との関係を表す図である。
【図6】本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態を備えたローディングショベルのアームの引き動作を示す図である。
【図7】本発明の建設機械の油圧駆動装置の実施の形態を備えたローディングショベルのアームの引き動作におけるアーム用油圧シリンダの長さと圧力センサが検出する圧力との関係を示す図である。
【符号の説明】
3 作業装置
5 ブーム
6 アーム
7 掘削バケット
8 ブーム用油圧シリンダ(第1油圧シリンダ)
9 アーム用油圧シリンダ(油圧アクチュエータ;第2油圧シリンダ)
9a ボトム側油室(排出側)
9b ロッド側油室(供給側)
11 エンジン(原動機)
12 油圧ポンプ
13B1 メータアウト絞り(第1絞り手段)
14B1 メータアウト絞り(絞り手段;第2絞り手段)
17a 操作レバー(第1操作レバー;第2操作レバー)
25 再生管路(第1再生通路)
27 再生調整弁(第1再生流量制御手段)
30 再生管路(再生通路;第2再生通路)
32 再生調整弁(再生流量制御手段;第2再生流量制御手段)
33 圧力センサ(圧力検出手段)
Claims (4)
- 原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動される油圧アクチュエータと、この油圧アクチュエータを手動操作する操作レバーとを有する建設機械の油圧駆動装置において、
前記油圧アクチュエータの供給側と排出側とを接続し、前記油圧アクチュエータの戻り圧油の少なくとも一部を排出側から供給側に戻す再生通路と、
前記油圧アクチュエータの排出側に設けた絞り手段と、
前記油圧アクチュエータと前記絞り手段との間に設けられ、前記油圧アクチュエータの排出側の圧力を検出する圧力検出手段と、
前記再生通路に設けられ、前記圧力検出手段が検出した前記油圧アクチュエータの排出側の圧力及び前記操作レバーの操作量に応じて前記油圧アクチュエータの排出側から供給側に戻す圧油の流量を制御する再生流量制御手段と
を備えたことを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。 - 請求項1記載の建設機械の油圧駆動装置において、前記油圧アクチュエータはローディングショベルのアームを駆動するアーム用油圧シリンダであることを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。
- ブーム、アーム、及び掘削バケットを含む多関節型の作業装置を有した建設機械に設けられ、原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動される第1及び第2油圧シリンダと、これら第1及び第2油圧シリンダをそれぞれ手動操作する第1及び第2操作レバーとを有する建設機械の油圧駆動装置において、
前記第1油圧シリンダの供給側と排出側とを接続し、前記第1油圧シリンダの戻り圧油の少なくとも一部を排出側から供給側に戻す第1再生通路と、
前記第1油圧シリンダの排出側に設けた第1絞り手段と、
前記第1再生通路に設けられ、前記第1操作レバーの操作量に応じて前記第1油圧シリンダの排出側から供給側に戻す圧油の流量を制御する第1再生流量制御手段と、
前記第2油圧シリンダの供給側と排出側とを接続し、前記第2油圧シリンダの戻り圧油の少なくとも一部を前記第2油圧シリンダの排出側から供給側に戻す第2再生通路と、
前記第2油圧シリンダの排出側に設けた第2絞り手段と、
前記第2油圧シリンダと前記第2絞り手段との間に設けられ、前記第2油圧シリンダの排出側の圧力を検出する圧力検出手段と、
前記第2再生通路に設けられ、前記圧力検出手段が検出した前記第2油圧シリンダの排出側の圧力及び前記第2操作レバーの操作量に応じて前記第2油圧シリンダの排出側から供給側に戻す圧油の流量を制御する第2再生流量制御手段と
を備えたことを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。 - 請求項3記載の建設機械の油圧駆動装置において、前記第1及び第2再生流量制御手段を前記作業装置に設けたことを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。
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