JP2004083552A - 3−無置換−5−アミノ−4−ニトロソピラゾール化合物の製造法 - Google Patents

3−無置換−5−アミノ−4−ニトロソピラゾール化合物の製造法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、入手が容易な原料から、反応中間体を単離することなく、医薬・農薬等の合成中間体として有用な3−無置換−5−アミノ−4−ニトロソピラゾール化合物を収率良く製造する方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の課題は、水の存在下、3−アルコキシアクリロニトリル及び3,3−ジアルコキシプロピオニトリルからなる群から選ばれた少なくとも1種のニトリル化合物にニトロソ化剤を反応させた後、次いで、ヒドラジン化合物を反応させることを特徴とする、一般式(1)
【化1】
Figure 2004083552

(式中、Rは、水素原子、置換基を有していても良いアルキル基又はアリール基を示す。)
で示される3−無置換−5−アミノ−4−ニトロソピラゾール化合物の製造法によって解決される。
【選択図】     なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医薬・農薬等の合成中間体として有用な3−無置換−5−アミノ−4−ニトロソピラゾール化合物の製法に関する。3−無置換−5−アミノ−4−ニトロソピラゾール化合物は、毛髪染料や、抗腫瘍剤中間体として有用な4,5−ジアミノピラゾール誘導体の合成原料として利用出来る(例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3)。
【0002】
【従来の技術】
前記式(1)で示される3−アルコキシアクリロニトリル及び前記式(2)で示される3,3−ジアルコキシプロピオニトリルからなる群から選ばれた少なくとも1種のニトリル化合物から、反応中間体を単離する事無く、前記式(4)で示される3−無置換−5−アミノ−4−ニトロソピラゾール化合物を製造する方法は、知られていない。
【0003】
3−無置換−5−アミノ−4−ニトロソピラゾール化合物の製法としては、特許文献2に、塩化水素の存在下、5−アミノ−1−(2−ヒドロキシエチル)−ピラゾールに亜硝酸イソアミルを反応させて、5−アミノ−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ニトロソピラゾール塩酸塩を得る方法が開示されている。しかしながら、この方法では、反応操作が繁雑である上に、目的物の収率が低いという問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開昭60−56981号公報
【特許文献2】
特開昭62−273979号公報
【特許文献3】
特表平7−502542号公報
【非特許文献1】
「化学大辞典」第32版、第1巻、共立出版株式会社、1989年8月、p.76
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、即ち、上記問題点を解決し、入手が容易な原料から、反応中間体を単離することなく、医薬・農薬等の合成中間体として有用な3−無置換−5−アミノ−4−ニトロソピラゾール化合物を収率良く製造する方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は、水の存在下、一般式(1)
【0007】
【化5】
Figure 2004083552
【0008】
(式中、Rは、前記と同義である。)
で示される3−アルコキシアクリロニトリル及び一般式(2)
【0009】
【化6】
Figure 2004083552
【0010】
(式中、R及びRは、前記と同義である。)
で示される3,3−ジアルコキシプロピオニトリルからなる群から選ばれた少なくとも1種のニトリル化合物にニトロソ化剤を反応させた後、次いで、一般式(3)
【0011】
【化7】
Figure 2004083552
【0012】
(式中、Rは、前記と同義である。)
で示されるヒドラジン化合物を反応させることを特徴とする、一般式(4)
【0013】
【化8】
Figure 2004083552
【0014】
(式中、Rは、前記と同義である。)
で示される3−無置換−5−アミノ−4−ニトロソピラゾール化合物の製造法によって解決される。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の反応において使用するニトリル化合物(3−アルコキシアクリロニトリル又は3,3−ジアルコキシプロピオニトリル)は、前記の一般式(1)又は(2)で示される。その一般式(1)又は(2)において、R、R及びRは、炭素数1〜4のアルキル基を示し、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基である。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
【0016】
一般式(2)で示される前記3−アルコキシアクリロニトリル及び一般式(3)で示される前記3,3−ジアルコキシプロピオニトリルは市販のものを用いる事ができ、入手が容易な化合物である。
【0017】
本発明の反応において使用する水としては、反応系内に直接添加する以外に、ニトロソ化剤を発生させる際に副生する水でも良く、その使用量は、ニトリル化合物1molに対して、好ましくは0.8〜500mol、更に好ましくは1.0〜250molである。
【0018】
本発明の反応において使用するニトロソ化剤としては、例えば、亜硝酸(非特許文献1記載の方法等によって発生させることが出来る。);ニトロシルフルオライド、ニトロシルクロライド、ニトロシルブロマイド、ニトロシルヨーダイド等のニトロシルハライド類;ニトロシルギ酸、ニトロシル酢酸等のニトロシルカルボン酸類;ニトロシル硫酸が挙げられるが、好ましくはニトロシルハライド、ニトロシル硫酸、更に好ましくはニトロシルクロライド、ニトロシル硫酸が使用される。なお、前記のニトロシルハライドは、市販品又は別途合成したガスをそのまま反応系内に供給しても良いが、例えば、▲1▼アルキルナイトライトとハロゲン化水素(又はその水溶液)、▲2▼亜硝酸アルカリ金属塩とハロゲン化水素(又はその水溶液)、又は、▲3▼窒素酸化物とハロゲン化水素(又はその水溶液)を反応させる等の方法によって、直接反応系内でニトロシルハライドを発生させても良い。
【0019】
前記ニトロソ化剤の使用量は、ニトリル化合物1molに対して、好ましくは0.5〜10mol、更に好ましくは0.8〜5molである。
【0020】
本発明の反応において使用するヒドラジン化合物は、前記の一般式(3)で示される。その一般式(3)において、Rは、水素原子、それぞれ置換基を有していても良いアルキル基、アリール基又は複素環基を示す。前記のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等が挙げられ、前記のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基等が挙げられる。また、前記の複素環基としては、ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基等が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。また、前記の置換基としては、例えば、ヒドロキシル基;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基(これらの基は、各種異性体を含む。);メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基(これらの基は、各種異性体を含む。);フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のハロゲン原子;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基等の複素環基;トリフルオロメチル基等のハロゲン化アルキル基;ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基等のハロゲン化アルコキシ基;ニトロ基が挙げられる。又、置換基の位置や数は特に限定されない。
【0021】
前記Rは、好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基(メチル基、エチル基など)、ヒドロキシ基で置換されている炭素数1〜4のアルキル基(2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基など)、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基で置換されているフェニル基(4−メチルフェニル基など)、ハロゲン原子で置換されているフェニル基(4−クロロフェニル基など)であるが、更に好ましくは、ヒドロキシ基で置換されている炭素数1〜4のアルキル基であり、中でも、2−ヒドロキシエチル基が好ましい。
【0022】
前記ヒドラジン化合物の使用量は、ニトリル化合物1molに対して、好ましくは0.6〜5.0mol、更に好ましくは0.8〜2.0molである。
【0023】
本発明の反応は、溶媒の存在下で行うのが好ましく、その溶媒としては反応を阻害しないものならば特に限定されず、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール等のアルコール類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル等のカルボン酸エステル類が挙げられるが、好ましくは水、アルコール類、更に好ましくは水、メタノール、n−ブチルアルコールが使用される。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0024】
前記溶媒の使用量は、反応液の均一性や攪拌性により適宜調節するが、ニトリル化合物1gに対して、好ましくは0.5〜100g、更に好ましくは1〜50gである。
【0025】
本発明の反応は、例えば、ニトリル化合物、ニトロソ化剤及び溶媒を混合して、好ましくは−70〜100℃、更に好ましくは−30〜50℃で攪拌しながら反応させた後、次いで、ヒドラジン化合物を添加して、好ましくは−30〜200℃、更に好ましくは−15〜150℃で攪拌しながら反応させる等の方法によって行われる。その際の反応圧力は特に制限されない。
【0026】
なお、本発明の反応では、塩酸、硫酸等の酸を存在させることによって、反応速度を高めることも出来る。
【0027】
本発明の反応によって3−無置換−5−アミノ−4−ニトロソピラゾール化合物の酸塩が得られるが、これは塩基(例えば、アンモニア水)で中和することによって、遊離の3−無置換−5−アミノ−4−ニトロソピラゾール化合物として取得することが出来る。なお、3−無置換−5−アミノ−4−ニトロソピラゾール化合物は、濾過、抽出、濃縮、再結晶、晶析、カラムクロマトグラフィー等の一般的な方法によって単離・精製される。
【0028】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【0029】
実施例1(5−アミノ−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ニトロソピラゾールの合成)
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積2000mlのフラスコに、36質量%塩酸527g(5.20mol)を加えた後、液温を15〜25℃に維持しながら、97.7質量%の3−メトキシアクリロニトリル100g(1.18mol)、33質量%亜硝酸ナトリウム水溶液300g(1.43mol)及びメタノール200mlの混合液をゆるやかに滴下し、攪拌しながら同温度で30分間反応させた。
次いで、反応系内に窒素を吹き込んでニトロシルクロライドを除去した後、反応液の温度を15〜25℃に維持しながら、80.5質量%の2−ヒドロキシエチルヒドラジン115g(1.22mol)及び水150mlをゆるやかに滴下し、攪拌しながら40℃で2時間反応させた。
反応終了後、反応液を10℃まで冷却して水90mlを加えた後、28質量%アンモニア水257ml(3.81mol)をゆるやかに滴下し、40℃で20分間、5℃で1時間攪拌した。析出した結晶を濾過し、冷水140mlで洗浄した後に減圧下40℃で乾燥させ、赤橙色結晶として、5−アミノ−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ニトロソピラゾール111.2gを得た(単離収率:60.4%)。
なお、5−アミノ−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ニトロソピラゾールの物性は以下の通りであった。
【0030】
融点;170.2〜171.8℃(dec.)
EI−MS(m/z);156,125
CI−MS(m/z);157(MH
H−NMR(DMSO−d,δ(ppm));3.60〜4.03(4H,m)、4.75〜5.03(1H,br)、7.06(0.2H,s)、7.76〜8.29(2H,br)、8.53(0.8H,s)
【0031】
実施例2(5−アミノ−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ニトロソピラゾールの合成)
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのフラスコに、3,3−ジメトキシプロピオニトリル5.0g(43.5mmol)及び45質量%亜硝酸ナトリウム水溶液13.3g(87.0mmol)を加え、液温を0℃まで冷却した後に、36質量%塩酸16g(158mmol)をゆるやかに滴下し、攪拌しながら同温度で1時間、更に25℃まで昇温させ1時間反応させた。
次いで、反応系内に窒素を吹き込んでニトロシルクロライドを除去した後、反応液にメタノール9.8mlを加えて10℃まで冷却した。その後、80.5質量%の2−ヒドロキシエチルヒドラジン5.3g(56.1mmol)をゆるやかに滴下し、攪拌しながら25℃で4時間、40℃で2時間反応させた。
反応終了後、反応液を10℃まで冷却して28質量%アンモニア水7ml(104mmol)をゆるやかに滴下した後、反応液を減圧下で濃縮すると結晶が析出した。析出した結晶を濾過し、冷水5mlで洗浄した後に減圧下40℃で乾燥させ、赤橙色結晶として、5−アミノ−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ニトロソピラゾール3.2gを得た(単離収率:47.2%)。
【0032】
実施例3(5−アミノ−1−メチル−4−ニトロソピラゾールの合成)
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのフラスコに、36質量%塩酸25.3g(250mmol)を加えた後、液温を15℃に冷却し、液温を15〜25℃に維持しながら、97.7質量%の3−メトキシアクリロニトリル5.0g(58.8mmol)、33質量%亜硝酸ナトリウム水溶液15.0g(72.5mmol)及びメタノール10mlの混合液をゆるやかに滴下し、攪拌しながら同温度で15分間反応させた。
次いで、反応系内に窒素を吹き込んでニトロシルクロライドを除去した後、メチルヒドラジン3.3g(72.5mmol)をゆるやかに滴下し、攪拌しながら40℃で2時間反応させた。
反応終了後、反応液を10℃まで冷却した後、28質量%アンモニア水16ml(237mmol)をゆるやかに滴下すると結晶が析出した。析出した結晶を濾過し、冷水7mlで洗浄した後に減圧下40℃で乾燥させ、赤褐色結晶として、5−アミノ−1−メチル−4−ニトロソピラゾール3.4gを得た(単離収率:44.8%)。
5−アミノ−1−メチル−4−ニトロソピラゾールの物性値は以下の通りであった。
【0033】
EI−MS(m/z);126
CI−MS(m/z);127(MH
H−NMR(DMSO−d,δ(ppm));3.51(2.4H,s)、3.58(0.6H,s)、7.02(0.2H,s)、7.85〜8.20(2H,br)、8.51(0.8H,s)
【0034】
実施例4(5−アミノ−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ニトロソピラゾールの合成)
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下ロートを備えた内容積 1000mlのフラスコに、36質量%塩酸 270g(2.66mol)を加えて−15℃に冷却し、−15〜−5℃で97.7質量%の 3−メトキシアクリロニトリル50.0g(0.59mol)及びメタノール 100mlの溶液と30質量%亜硝酸ナトリウム水溶液122g(0.53mol)の混合液を滴下ロートより1時間45分で滴下した。同温度で1時間攪拌した後、反応液に窒素を吹き込んでニトロシルクロライドを除去し、80.0質量%の2−ヒドロキシエチルヒドラジン55.9g(0.59mol)および水75mlを10℃以下となるようにゆっくりと滴下した。50℃に加熱して2時間反応させ、10℃まで冷却して水 50mlを加えて 28質量%アンモニア水165ml(2.72mol)をゆっくりと滴下して中和すると結晶が析出した。更に、40℃に加熱して20分攪拌した後に5℃まで冷却して1時間攪拌し、析出した結晶を濾過した。冷水90mlで洗浄した後に減圧下に40℃で乾燥させ、赤橙色結晶として5−アミノ−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ニトロソピラゾール57.5gを得た(単離収率:62.6%)。
【0035】
実施例5(5−アミノ−4−ニトロソ−1−フェニルピラゾールの合成)
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下ロートを備えた内容積 50mlのフラスコに、36質量%塩酸 13.5g(133mmol)を加えて−15℃に冷却し、−15〜−5℃で97.7質量%の 3−メトキシアクリロニトリル2.50g(29.4mmol)及びメタノール 5mlの溶液と30質量%亜硝酸ナトリウム水溶液6.15g(26.5mmol)の混合液を滴下ロートより45分で滴下した。同温度で1時間攪拌した後、反応液に窒素を吹き込んでニトロシルクロライドを除去し、98質量%のフェニルヒドラジン 3.24g(29.4mmol)、メタノール4mlおよび水4mlを加えた。50℃に加熱して1時間反応させ、10℃まで冷却して水 3mlを加えて 28質量%アンモニア水8ml(132mmol)をゆっくりと滴下して中和した。更に、5℃まで冷却して30分攪拌した後、結晶を濾過した。得られた結晶を冷水10mlとメタノール3mlで洗浄した後に減圧下に40℃で乾燥させ、黄土色固体として5−アミノ−4−ニトロソ−1−フェニルピラゾール3.93gを得た(単離収率:71.0%)。
なお、5−アミノ−4−ニトロソ−1−フェニルピラゾールの物性は以下の通りであった。
【0036】
EI−MS(m/z);188,145,92
CI−MS(m/z);189(MH
H−NMR(DMSO−d,δ(ppm));6.83〜7.31(5H,m)、7.69(0.5H,d)、8.00(0.5H,d)、11.00(0.5H,s)、11.29(0.5H,s)、12.80〜13.75(1H,br)
【0037】
実施例6(5−アミノ−1−(4−クロロフェニル)−4−ニトロソピラゾールの合成)
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下ロートを備えた内容積 50mlのフラスコに、36質量%塩酸 13.5g(133mmol)を加えて−15℃に冷却し、−15〜−5℃で 97.7質量%の 3−メトキシアクリロニトリル2.50g(29.4mmol)及びメタノール 5mlの溶液と30質量%亜硝酸ナトリウム水溶液6.15g(26.5mmol)の混合液を滴下ロートより1時間で滴下した。同温度で1時間攪拌した後、反応液に窒素を吹き込んでニトロシルクロライドを除去し、98質量%の4−クロロフェニルヒドラジン塩酸塩 5.54g(29.4mmol)、メタノール10mlおよび水4mlを加えた。50℃に加熱して2時間反応させ、10℃まで冷却して水5mlを加えて 28質量%アンモニア水12ml(198mmol)をゆっくりと滴下して中和した。更に、5℃まで冷却して30分攪拌した後、結晶を濾過した。得られた結晶を冷水20mlとメタノール5mlで洗浄した後に減圧下に40℃で乾燥させ、黄色固体として5−アミノ−1−(4−クロロフェニル)−4−ニトロソピラゾール4.96gを得た(単離収率:75.8%)。
なお、5−アミノ−1−(4−クロロフェニル)−4−ニトロソピラゾールの物性は以下の通りであった。
【0038】
EI−MS(m/z);222,179,126
CI−MS(m/z);223(MH
H−NMR(DMSO−d,δ(ppm));7.02〜7.38(4H,m)、7.70(0.45H,s)、8.01(0.55H,d)、11.10(0.45H,s)、11.38(0.55H,s)、12.90〜13.80(1H,br)
【0039】
実施例7(5−アミノ−1−(4−メチルフェニル)−4−ニトロソピラゾールの合成)
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下ロートを備えた内容積 100mlのフラスコに、36質量%塩酸 13.5g(133mmol)を加えて−15℃に冷却し、−15〜−5℃で 97.7質量%の 3−メトキシアクリロニトリル2.50g(29.4mmol)及びメタノール 5mlの溶液と30質量%亜硝酸ナトリウム水溶液6.15g(26.5mmol)の混合液を滴下ロートより1 時間で滴下した。同温度で1時間攪拌した後、反応液に窒素を吹き込んでニトロシルクロライドを除去し、98質量%の4−メチルフェニルヒドラジン塩酸塩 4.76g(29.4mmol)、メタノール50mlおよび水 10mlを加えた。50℃に加熱して1時間反応させ、10℃まで冷却して 28質量%アンモニア水12ml(198mmol)をゆっくりと滴下して中和した。更に、5℃まで冷却して30分攪拌した後、結晶を濾過した。得られた結晶を冷水30mlとメタノール10mlで洗浄した後に減圧下に40℃で乾燥させ、淡緑黄色固体として5−アミノ−1−(4−メチルフェニル)−4−ニトロソピラゾール3.91gを得た(単離収率:65.8%)。
なお、5−アミノ−1−(4−メチルフェニル)−4−ニトロソピラゾールの物性は以下の通りであった。
【0040】
EI−MS(m/z);202,159,106
CI−MS(m/z);203(MH
H−NMR(DMSO−d,δ(ppm));2.22(1.35H,s)、2.24(1.65H,s)、6.93〜7.13(4H,m)、7.66(0.45H,s)、7.96(0.55H,d)、10.91(0.45H,s)、11.22(0.55H,s)、12.70〜13.70(1H,br)
【0041】
【発明の効果】
本発明により、入手が容易な原料から、反応中間体を単離することなく、医薬・農薬等の合成中間体として有用な3−無置換−5−アミノ−4−ニトロソピラゾール化合物を収率良く製造する方法を提供することが出来る。

Claims (1)

  1. 水の存在下、一般式(1)
    Figure 2004083552
    (式中、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
    で示される3−アルコキシアクリロニトリル及び一般式(2)
    Figure 2004083552
    (式中、R及びRは、同一又は異なっていても良い、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
    で示される3,3−ジアルコキシプロピオニトリルからなる群から選ばれた少なくとも1種のニトリル化合物にニトロソ化剤を反応させた後、次いで、一般式(3)
    Figure 2004083552
    (式中、Rは、水素原子、それぞれ置換基を有していても良いアルキル基、アリール基又は複素環基を示す。)
    で示されるヒドラジン化合物を反応させることを特徴とする、一般式(4)
    Figure 2004083552
    (式中、Rは、前記と同義である。)
    で示される3−無置換−5−アミノ−4−ニトロソピラゾール化合物の製造法。
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