JP2004074647A - 自動二輪車用タイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】トレッドゴムの内周面における皺発生を抑制してゴムゲージ厚さを均一化できる。
【解決手段】プロファイルデッキの外周面に、帯状プライを螺旋巻きすることによりバンドプライを形成するとともに、その外側に帯状のトレッドゴム材を1周回積層させてトレッドゴムを形成する。トレッドゴム材は、略三日月状の断面形状を有してゴム押出機から押出し成形された後、そのまま前記バンドプライに積層されるとともに、押出し成形時のトレッドゴム材下面のキャンバー値h2/L2を0.15〜0.35とした。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定のキャンバー値を有して押出し成形されたトレッドゴム材を用いることにより、その内周面に皺を招くことなくプロファイルデッキに精度良く貼着でき、タイヤの操縦安定性及びユニフォミティーを向上しうる自動二輪車用タイヤの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車用タイヤでは、車体を大きくバンクさせて旋回する特性上、図7に示すように、トレッド部aを、曲率半径が小な凸円弧状プロファイルで形成している。従って、この種のタイヤのトレッド部aを形成するためには、従来、図8(A)に示すように、前記凸円弧状プロファイルに合わせたプロファイルデッキbを用い、その外周面に沿ってバンドプライcとトレッドゴムdとを順次積層している。
【0003】
このとき、バンドプライcでは、バンドコードをゴム引きした巾狭の帯状プライc1をプロファイルデッキbの外周面に沿わせて螺旋巻きしているため特に問題はない。しかしトレッドゴムdでは、巾広の平板状トレッドゴム材d1を一周させて直円筒状に形成した後、周知のステッチャー(図示しない)を用いて、前記直円筒状体をタイヤ赤道側からトレッド端側に向かってプロファイルデッキbに押し付けながら半径方向内方に巻き下ろしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、図8(B)に示すように、トレッドゴムdの内周面には、周長差に起因してトレッド端側に皺fが発生し、ゴムゲージ厚さの不均一を招いている。この皺fは、前記図7の如く、トレッド部aのキャンバー値h1/L1が0.3を越えるタイヤにおいて顕著であり、例えば、トレッド端aeから半径方向内方に10mm隔たる高さ位置pにおいて、カーカスからのゴムゲージ厚さに、0.3〜0.7mm程度のバラツキを発生させている。そしてこのことが、タイヤの操縦安定性 及びユニフォミティーを低下させている。
【0005】
そこで本発明は、所定のキャンバー値を有して押出し成形されたトレッドゴム材を、そのままプロファイルデッキに投入することを基本として、トレッドゴムの内周面における皺発生を抑制してゴムゲージ厚さを均一化でき、操縦安定性及びユニフォミティーの向上を図りうる自動二輪車用タイヤの製造方法の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、正規内圧を充填した状態において、トレッド面上のタイヤ赤道点からトレッド端までの間の、タイヤ軸方向の巾L1と半径方向高さh1との比であるキャンバー値h1/L1を0.3〜0.7とした凸円弧状のトレッドプロファイルを有する自動二輪車用タイヤの製造方法であって、
前記トレッドプロファイルを形成するための輪郭形状を有するプロファイルデッキの外周面に、バンドコードをゴム引きした長尺の帯状プライを螺旋巻きすることによりバンドプライを形成するバンド形成工程と、
このバンドプライの外側に帯状のトレッドゴム材を1周回積層させてトレッドゴムを形成するトレッドゴム形成工程とを含み、
かつ前記トレッドゴム材は、トレッド主部の両側に斜め外下向きに先細状にのびる耳部を設けた略三日月状の断面形状を有してゴム押出機から押出し成形された後、そのまま前記バンドプライに積層されるとともに、
前記ゴム押出機から押出し成形されたとき、前記トレッドゴム材の下面は、その巾方向中央点から巾方向外端点までの間の、巾L2と高さh2との比であるキャンバー値h2/L2を0.15〜0.35としたことを特徴としている。
【0007】
又請求項2の発明では、前記半径方向高さh1は、タイヤ断面高さHとの比h1/Hが0.35〜0.65であることを特徴としている。
【0008】
又請求項3の発明では、前記トレッドゴム材は、バンドプライへの貼り付けに際して、該バンドプライに押圧されることを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は、本発明の製造方法によって製造された自動二輪車用ラジアルの正規内圧状態を示す子午断面図である。
なお正規内圧状態とは、正規リムに装着したタイヤに正規内圧を充填した状態であって、前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば ”Design Rim” 、或いはETRTOであれば ”Measuring Rim” を意味する。また前記「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 ”TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES” に記載の最大値、ETRTOであれば ”INFLATION PRESSURE” である。
【0010】
図1において、自動二輪車用タイヤ1(以下タイヤ1という)は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、トレッド部2の内方かつ前記カーカス6の外側に配されるバンド層7とを具える。
【0011】
前記カーカス6は、カーカスコードをタイヤ周方向に対して例えば70〜90度の角度で配列した少なくとも1枚、本例では1枚のカーカスプライ6Aから形成される。このカーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間を跨るプライ本体部6aの両端に、前記ビードコア5の回りで内から外に折り返して係止される折返し部6bを一連に有し、又該プライ本体部6aと折返し部6bとの間には、ビードコア5から半径方向外側にのびるビード補強用のビードエーペックスゴム8を配設している。
【0012】
又前記バンド層7は、バンドコード9をタイヤ周方向に対して5度以下の角度で配列した少なくとも1枚、本例では1枚のバンドプライ7Aからなり、図2に示すように、前記バンドコード9をゴム引きした長尺巾狭の帯状プライ10を、螺旋巻きすることによって形成される。
【0013】
又該バンド層7の半径方向外側にはトレッドゴム2Gが積層され、前記トレッド部2を形成している。
【0014】
ここで、トレッド部2は、前記正規内圧充填状態において、トレッド面2S上のタイヤ赤道点Tcからトレッド端Teまでの間の、タイヤ軸方向の巾L1と半径方向高さh1との比であるキャンバー値h1/L1(以下タイヤキャンバー値h1/L1という)を0.3〜0.7とした曲率半径が小な凸円弧状のトレッドプロファイルを具え、これによって、車体を大きくバンクさせて旋回させる自動二輪車特有の旋回性能を確保している。特に本例では、前記半径方向高さh1と、タイヤ断面高さHとの比h1/Hを0.35〜0.65の範囲とし、タイヤ断面高さHに占めるトレッド部2の割合を高めたものを例示しており、これによって旋回性能がより高まり、例えばレース用等の高性能タイヤとして好適に実施できる。なお前記「タイヤ断面高さH」とは、前記正規リムにおけるリム径位置を通るタイヤ軸方向線(ビードベースライン)から前記タイヤ赤道点Tcまでの半径方向高さを意味する。
【0015】
そして、本発明のタイヤの製造方法では、図3に示すように、前記トレッドプロファイルを形成するための輪郭形状20Sを有するプロファイルデッキ20を用い、
▲1▼ その外周面に、前記帯状プライ10を螺旋巻きすることによりバンドプライ7Aを形成するバンド形成工程S1と、
▲2▼ その外側に、帯状のトレッドゴム材Gを1周回積層させることによりトレッドゴム2Gを形成するトレッドゴム形成工程S2と、
を行うことにより、トレッド形成用のトレッドリングを形成している。
【0016】
なお、前記プロファイルデッキ20としては、従来と同様のものが使用でき、その輪郭形状20Sは、通常、該輪郭形状20Sの巾方向中央点20cから巾方向外端点20eまでの間の、デッキ巾L3とデッキ高さh3との比であるキャンバー値h3/L3(以下デッキキャンバー値h3/L3という)を、0.15〜0.35とした単一円弧状に形成される。このデッキキャンバー値h3/L3は、前記タイヤキャンバー値h1/L1よりも小であり、一般的には、前記タイヤキャンバー値h1/L1の0.6〜0.95倍の範囲に設定されている。
【0017】
又前記バンド形成工程S1では、従来と同様、前記プロファイルデッキ20の外周面上で、前記帯状プライ10を螺旋巻きすることによりバンドプライ7Aを形成する。このとき、帯状プライ10が巾狭であることにより、バンドプライ7Aを、その全巾に亘って皺を有することなくプロファイルデッキ20に沿って形成できる。そのために、前記帯状プライ10のプライ巾W1を、3〜5mmとするのが好ましい。
【0018】
又前記トレッドゴム形成工程S2では、前記バンドプライ7Aの外側に巾広帯状のトレッドゴム材Gを一周回積層させることによりトレッドゴム2Gを形成する。周回の前後端は、各端面が互いに突き合わされて接合される。
【0019】
そしてこのトレッドゴム形成工程S2において、従来と相違するところは、前記トレッドゴム材Gを、所定のキャンバー値h2/L2を有して、ゴム押出機30の口金31から押出し成形するとともに、この押出し成形されたトレッドゴム材Gを、そのまま前記プロファイルデッキ20に供給することにある。
【0020】
詳しくは、図4に示すように、前記トレッドゴム材Gは、ゴム押出機30の口金31から、トレッド主部Gaの両側に、斜め外下向きに先細状にのびる耳部Gbを設けた略三日月状の断面形状を有して押出し成形される。このとき、前記トレッドゴム材Gは、その下面gsにおいて、その巾方向中央点gcから巾方向外端点geまでの間の、巾L2と高さh2との比であるキャンバー値h2/L2(以下ゴム材キャンバー値h2/L2という)を0.15〜0.35の範囲に設定される。
【0021】
なお従来においては、トレッドゴム材は、ゴム押出しラインにおいて、その下面を平面とした平板状に押出し成形された後、冷却工程をへて、タイヤ一本に要する長さに定寸切りされ、しかる後、各定寸切りのゴム材は、中間部材としてトレー上に、一旦載置保管される。その後、トレッド形成ラインにおいて、前記定寸切りのゴム材はトレーから取出されプロファイルデッキ20に供給される。
【0022】
これに対して本発明では、図5に略示する如く、前記ゴム押出機30から押出し成形される前記トレッドゴム材Gを、本例では、搬送コンベヤ32、切断具33、及び貼付けコンベヤ34を介して前記プロファイルデッキ20に、そのまま供給している。
【0023】
前記搬送コンベヤ32は、本例ではローラコンベアであって、ゴム押出機30からトレッドゴム材Gを受取り、所定の搬送速度で下流側に搬送する。この搬送コンベヤ32では、搬送途中においてトレッドゴム材Gの前記断面形状を保つことが必要であり、本例では、図6に略示する如く、支軸35Aに一対のローラ35Bを枢支したコンベアローラ35を用い、該ローラ35B、35B間に、前記トレッドゴム材Gの中央部を跨らせて保持している。これにより、タイヤサイズ毎に断面形状を違えた種々のトレッドゴム材Gに対しても、その断面形状を保ちながら搬送でき、汎用性を高めうる。なお断面形状の維持のために、前記ローラ35B、35B間のローラ間距離Jを、前記トレッドゴム材Gの巾2×L2の0.3〜0.7倍の範囲とするのが好ましい。
【0024】
又本例では、ゴム押出機30と搬送コンベヤ32との間に、トレッドゴム材GをU字状に撓ませて一時的に貯留させる貯留部36を設けている。この貯留部36は、周知の如く、上流側でのトレッドゴム材Gの動き(速度やタイミングを含む)と下流側での動きの差を吸収して、円滑な動作を達成するものであるが、撓みが大き過ぎると、トレッドゴム材Gの断面形状に変形を招く恐れが有り、従って、最大撓み状態(貯留量が最大の状態)における、トレッドゴム材G上面の曲率半径Rを150mm以上に規制するのが好ましい。
【0025】
又前記切断具33は、例えば超音波カッタなどの切断刃33Aを有する周知構成をなし、搬送コンベヤ32から貼付けコンベヤ34に乗り継ぎされるトレッドゴム材Gを、タイヤ一本に要する所定長さで定寸切りする。なお搬送コンベヤ32は、その搬送距離を計測でき、トレッドゴム材Gを前記所定長さで間欠送りする制御手段によって制御される。
【0026】
又前記貼付けコンベヤ34は、本例では、搬送コンベヤ32と同様のローラコンベアからなり、その下流端がプロファイルデッキ20の外周面と近接することにより、前記定寸切りされたトレッドゴム材Gを、前記下流端からプロファイルデッキ20に供給しかつ貼着しうる。なお貼付けコンベヤ34においても、トレッドゴム材Gの前記断面形状を維持すべく、前記コンベアローラ35を用いて形成している。
【0027】
このように本発明では、予めトレッドゴム材Gを、所定のゴム材キャンバー値h2/L2を有する断面略三日月状に押出し成形し、そのままバンドプライ7Aに積層しているため、積層前後での周長差が減じられ、トレッドゴム材G下面gsにおける皺の発生を抑制できる。その結果、トレッドゴム2Gの端縁側におけるゴムゲージ厚さが均一化され、操縦安定性、及びユニフォミティーを改善しうる。又皺に伴うクラックの発生が抑制され耐久性の向上にも貢献できる。
【0028】
ここで、前記ゴム材キャンバー値h2/L2が0.15未満では、皺の抑制効果が発揮されず、逆に0.35を越えると、バンドプライ7Aとトレッドゴム材Gとの間にエアー溜まりが発生しやすくトレッド剥離損傷の発生傾向となる。
【0029】
又皺の抑制のためには、前記ゴム材キャンバー値h2/L2を、デッキキャンバー値h3/L3の0.6〜0.9倍の範囲とするのがさらに好ましく、又エアー溜まりの抑制のためには、前記図3の如く、前記ゴム材キャンバー値h2/L2を、デッキキャンバー値h3/L3よりも小とするのがさらに好ましい。なお(h2/L2)<(h3/L3)の場合には、前記トレッドゴム材Gをバンドプライ7Aにしっかりと貼着するために、又(h2/L2)≧(h3/L3)の場合には、前記トレッドゴム材Gとバンドプライ7Aとの間の空気を排気するめに、周知のステッチャー等を用い、前記トレッドゴム材Gをバンドプライ7Aに押圧することが必要となる。
【0030】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【0031】
【実施例】
図1に示す構造をなす自動二輪車用タイヤ(195/65R420)を本発明の製造方法に従い、表1の仕様で試作するとともに、各試供タイヤの操縦安定性、ユニフォミティー、及びディフェクトをテストした。又試供タイヤにおける皺の発生状況、ゴムゲージ厚さのバラツキ状況を測定した。
【0032】
(1)操縦安定性;
供試タイヤを、内圧(190kPa)の基で大型自動二輪車(1500cc)に装着し、レーシングコースを実車走行したときの操縦安定性をドライバーの官能評価により従来例を100とする指数で表示した。なおテストは各5本のタイヤに対して行い、その平均値を表1に示す。数値が小さいほど、操縦安定性に優れている。
【0033】
(2)ユニフォミティー;
高速ユニフォミティーマシンを用い、内圧(200kPa)、荷重(2.26kN)の基で、試供タイヤ(各5本)の高速RFV(速度140km/h)を測定し、それぞれの平均値を従来例を100とする指数で表示した。数値が小さいほど、ユニフォミティーに優れている。
【0034】
(3)ディフェクト;
各5本のタイヤの目視検査し、皺やゴムゲージ厚さバラツキに起因するタイヤ外表面におけるクラック発生の状況、トレッドゴムとバンドプライとの間の空気溜まりに起因するタイヤの歪な変形等を検査した。
【0035】
(4)皺の発生状況;
トレッドリングをプロファイルデッキから取外した状態を目視により観察し、皺の長さ、及び皺の発生本数を測定した。
【0036】
(5)ゴムゲージ厚さのバラツキ状況;
各5本のタイヤを解体し、トレッド端におけるゴムゲージ厚さのバラツキ量Δt1(最大厚さ−最小厚さ)、及びトレッド端から半径方向内方に10mm隔たる高さ位置におけるゴムゲージ厚さのバラツキ量Δt2を測定し、夫々の平均値を表1に示す。
【0037】
【表1】
Figure 2004074647
【0038】
実施例のタイヤは、皺の発生がほとんどなく、ゴムゲージ厚さのバラツキが非常に小さいため、タイヤのディフェクトの発生を招くことなく、操縦安定性及びユニフォミティーを向上しうるのが確認できる。なお比較例2では、5本中2本のタイヤに、トレッドゴムとバンドプライとの間に大きな空気溜まりが発生し、操縦安定性及びユニフォミティーをテストすることができなかった。
【0039】
【発明の効果】
叙上の如く本発明は、所定のキャンバー値を有して押出し成形されたトレッドゴム材を、そのままプロファイルデッキに投入しているため、トレッドゴムの内周面における皺発生を抑制してゴムゲージ厚さを均一化でき、自動二輪車用タイヤにおいて操縦安定性及びユニフォミティーを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法により製造された自動二輪車用タイヤの一実施例を示す断面図である。
【図2】バンドプライに用いる帯状プライを示す斜視図である。
【図3】トレッドゴム材のゴム押出機からの押出し形状を説明する断面図である。
【図4】バンド形成工程及びトレッドゴム形成工程を概念的に説明する線図である。
【図5】本発明の製造方法を概念的に示す線図である。
【図6】搬送コンベヤ及び貼付けコンベヤにおけるトレッドゴム材の保持状態を示す断面図である。
【図7】自動二輪車用タイヤの略断面図である。
【図8】(A)、(B)は、従来技術、及びその問題点を説明する線図である。
【符号の説明】
2G  トレッドゴム
2S  トレッド面
7A  バンドプライ
9   バンドコード
10  帯状プライ
20  プロファイルデッキ
30  ゴム押出機
G   トレッドゴム材
Ga  トレッド主部
Gb  耳部
S1  バンド形成工程
S2  トレッドゴム形成工程
Tc  タイヤ赤道点
Te  トレッド端

Claims (3)

  1. 正規内圧を充填した状態において、トレッド面上のタイヤ赤道点からトレッド端までの間の、タイヤ軸方向の巾L1と半径方向高さh1との比であるキャンバー値h1/L1を0.3〜0.7とした凸円弧状のトレッドプロファイルを有する自動二輪車用タイヤの製造方法であって、
    前記トレッドプロファイルを形成するための輪郭形状を有するプロファイルデッキの外周面に、バンドコードをゴム引きした長尺の帯状プライを螺旋巻きすることによりバンドプライを形成するバンド形成工程と、
    このバンドプライの外側に帯状のトレッドゴム材を1周回積層させてトレッドゴムを形成するトレッドゴム形成工程とを含み、
    かつ前記トレッドゴム材は、トレッド主部の両側に斜め外下向きに先細状にのびる耳部を設けた略三日月状の断面形状を有してゴム押出機から押出し成形された後、そのまま前記バンドプライに積層されるとともに、
    前記ゴム押出機から押出し成形されたとき、前記トレッドゴム材の下面は、その巾方向中央点から巾方向外端点までの間の、巾L2と高さh2との比であるキャンバー値h2/L2を0.15〜0.35としたことを特徴とする自動二輪車用タイヤの製造方法。
  2. 前記半径方向高さh1は、タイヤ断面高さHとの比h1/Hが0.35〜0.65であることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車用タイヤの製造方法。
  3. 前記トレッドゴム材は、バンドプライへの貼り付けに際して、該バンドプライに押圧されることを特徴とする請求項1又は2記載の自動二輪車用タイヤの製造方法。
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