JP4914508B2 - 自動二輪車用の生タイヤの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ステッチダウンに起因するトレッドゴム両端部でのシワ寄りを無くしてタイヤのユニフォミティーを向上させる自動二輪車用の生タイヤの製造方法に関する。
自動二輪車用タイヤでは、車体を大きくバンクさせて旋回する特性上、トレッド部を曲率半径が小な凸円弧状プロファイルで形成している。従って、この種のタイヤのトレッド部を形成するためには、従来、図9(A)に示すように、外周面をトレッド面の円弧形状に近似させたプロファイルデッキbを用い、その外周面に沿ってバンドプライcとトレッドゴムdとを順次積層して、トレッド部形成用の一体のトレッドリングeを形成している。このとき、バンドプライcでは、バンドコードをゴム引きした巾狭の帯状プライをプロファイルデッキbの外周面に沿って螺旋巻きしているため特に問題はない。
しかしトレッドゴムdでは、巾広の帯状のゴム材d1を一周巻きして円筒状に形成した後、周知のステッチャf(図示しない)を用い、プロファイルデッキbを回転させながら、前記円筒状のトレッドゴム体をタイヤ赤道側からトレッド端側に向かってプロファイルデッキbに押し付け、半径方向内方に絞り込むことでバンドプライcに密着させている。そのため、図9(B)に示すように、トレッドゴムdの両端部では、半径方向内方への絞り込みによってシワgが発生する。このシワgは、ゴムゲージ厚さの不均一、及び図9(C)に示すように、トレッドゴムエッジでの波打ち(蛇行)hをもたらし、外観品質を減じるとともに、ユニフォミティーの低下原因となりうる。
なお下記特許文献1には、トレッドゴム用のゴム材を、ゴム押出機から平板状に押し出すのではなく、プロファイルデッキの外周面に合う円弧状の断面形状にてゴム押出機から押出し成形し、このゴム材をそのままプロファイルデッキ上で一周巻きすることが提案されている。
しかしこのものは、ゴム押出機から押し出された断面円弧状のゴム材の、移送、保管、プロファイルデッキへの貼り付けなどの取り扱いが難しく、前記方法を実施することは極めて難しい。
特開2004−074647号公報
そこで本発明は、円筒状のトレッドゴム体の両端側を小径に絞り込むのに代えて、予め小径に形成したトレッドゴム体の中央側を膨張させて所望のプロファイル形状に形成することを基本として、トレッドリング形成時、トレッドゴムの両端部でのシワ寄りを押さえ、外観品質やユニフォミティーの低下を抑制しうる自動二輪車用の生タイヤの製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本願請求項1の発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、トレッド部の内部かつ前記カーカスの半径方向外側に配されるバンド層と、該バンド層の半径方向外側に配されかつ外表面が凸円弧状のトレッド面をなすトレッドゴムとを具える自動二輪車用の生タイヤの製造方法であって、
前記バンド層とトレッドゴムとが一体接合されたトレッドリングを形成するトレッドリング形成工程を含むとともに、
前記トレッドリング形成工程は、
内圧充填により太鼓状に拡張可能なゴム製の円筒状のトレッド形成ドラムを用い、このトレッド形成ドラム上で、帯状のトレッドゴムを一周巻きすることにより円筒状のトレッドゴム体を形成するトレッドゴム巻回ステップと、
前記円筒状のトレッドゴム体の半径方向外側に、内周面を前記トレッド面に近似する円弧面としたトランスファリングを同心に配置した後、前記トレッド形成ドラムを内圧充填により拡張させ、前記トレッドゴム体をトランスファリングの内周面に押付けることにより、該トレッドゴム体を、円筒状から凸円弧状に湾曲させかつトランスファリングに保持させるトレッドゴム湾曲ステップと、
前記トランスファリングに保持されたトレッドゴム体から、前記トレッド形成ドラムを取り外した後、該トレッドゴム体の内周面に、バンドコードをゴム引きした巾狭の帯状プライを、タイヤ周方向に沿って螺旋状に巻回させながら貼り付けることによりバンド層を形成するバンド層形成ステップとを含むことを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記バンド層形成ステップは、前記トランスファリングを軸心回りで回転させるとともに、この回転に同期させて帯状プライ貼付け用の貼り付けローラを、トレッドゴム体の内周面に沿って軸心方向に横移動させることにより、帯状プライを螺旋状に巻回させることを特徴としている。
本発明は、内圧充填により太鼓状に拡張可能なゴム製の円筒状のトレッド形成ドラムと、内周面をトレッド面に近似する円弧面としたトランスファリングとを用い、前記トレッド形成ドラム上に形成した円筒状のトレッドゴム体を、トレッド形成ドラムの拡張に伴いトランスファリングの内周面に押し当てることで、該トレッドゴム体を円筒状から凸円弧状(太鼓状)に変形させている。
このようにトレッドゴム体を、両端側の絞り込みではなく、中央側の膨張によって凸円弧状に変形させるため、トレッドゴム体にはシワの発生がなく、外観品質やユニフォミティーの低下を抑制することができる。
又バンド層は、前記トレッド形成ドラムが取り外されたトレッドゴム体の内周面に、帯状プライを貼り付けながら螺旋状に巻回することで形成される。このとき、トレッドゴム体はトランスファリングに保持されているため、変形や位置ズレがなく、バンド層をトレッドゴム体に密に、かつ精度良く安定して形成することができる。又バンド層形成後は、トレッドゴム体はトレッドリングとして、そのままトランスファリングによって次工程に移送できるため、工程ロスを最小限に抑えることができる。
本発明の自動二輪車用の生タイヤの製造方法を実施する生タイヤ製造ラインの一例を示す平面図である。 その主要部を示す側面図である。 トレッドゴム巻回ステップをトレッド形成ドラムとともに示す断面図である。 トランスファ装置の一例を示す正面図である。 トレッドゴム湾曲ステップをトランスファリングとともに示す断面図である。 バンド層形成ステップを帯状プライ貼り付け装置とともに示す断面図である。 帯状プライ貼り付け装置の主要部を示す斜視図である。 本発明の自動二輪車用の生タイヤの製造方法を実施する生タイヤ製造ラインの一例を示す平面図である。 本発明の製造方法により製造される生タイヤの一例を示す断面図である。 (A)は従来のトレッドリング形成工程を説明する断面図、(B)、(C)はその問題点を示すトレッドゴムの部分斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図8は、本発明の自動二輪車用の生タイヤの製造方法によって製造された加硫前の生タイヤ1の略断面図であり、図8において、前記生タイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、トレッド部2の内部かつ前記カーカス6の半径方向外側に配されるバンド層7と、該バンド層7の半径方向外側に配されかつ外表面が凸円弧状のトレッド面2SをなすトレッドゴムGとを具える。
前記カーカス6は、タイヤ周方向に対して例えば60〜90度の角度で配列するカーカスコードを有する少なくとも1枚、本例では1枚のカーカスプライ6Aから形成される。カーカスコードとしては、例えばナイロン、ポリエステル、レーヨン等の有機繊維コードが使用される。又前記カーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間を跨るプライ本体部6aの両端に、前記ビードコア5の回りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返される折返し部6bを有するとともに、該プライ本体部6aと折返し部6bとの間には、ビードコア5から半径方向外側に先細状にのびるビード補強用のビードエーペックスゴム8が配される。
又前記バンド層7は、タイヤ周方向に螺旋状に巻回されるバンドコードを有する少なくとも1枚、本例では1枚のバンドプライ7Aから形成される。このバンドプライ7Aは、バンドコードをゴム引きした長尺巾狭の帯状プライを、螺旋巻きすることによって形成される。バンドプライ7Aとしては、例えば前記有機繊維コードが好適に採用されるが、例えば芳香族ポリアミド等のハイモジュラスの有機繊維コード、或いはスチールコード等の金属コードなども採用しうる。
なお要求により、前記カーカス6とバンド層7との間に、ブレーカコードをタイヤ周方向に対して例えば10度以上の角度で傾斜配列させたブレーカプライ(図示しない)を介在されることもできる。このブレーカプライとしては、前記カーカスプライ6Aと同じプライ材料のものを使用することもできる。
又バンド層7の半径方向外側には、外表面がトレッド面2SをなすトレッドゴムGが積層される。前記トレッド面2Sは、タイヤ赤道Cからトレッド端TEまで曲率半径が小な凸円弧状に湾曲してのび、その輪郭形状(生トレッドプロファイル)は、加硫成形後のタイヤのトレッドプロファイルに近似して形成される。
又図1、2に、前記生タイヤ1の製造方法を実施するための生タイヤ製造ライン10の一例を示し、前記製造方法をこの生タイヤ製造ライン10とともに説明する。
前記生タイヤ製造ライン10は、
(ア) 両端部にビードコア5が装着されたカーカス円筒体11Aを含む円筒状の生タイヤ本体11を保持するシェーピングドラム12と、
(イ) 帯状のトレッドゴムG1を一周巻きすることにより円筒状のトレッドゴム体G2を形成するトレッド形成ドラム13と、
(ウ) 前記トレッド形成ドラム13からトレッドゴム体G2を受け取って、前記シェーピングドラム12に保持される生タイヤ本体11の半径方向外側かつタイヤ赤道Cの位置に移送するトランスファ装置14と、
(エ) 前記移送の途中で、前記トランスファ装置14に保持されるトレッドゴム体G2の内周面Gsに、バンド層7を形成してトレッドリング9とするバンド層形成装置15と
を含んで構成される。
なお図中の符号16は、前記生タイヤ本体11を形成する周知構造の従来的な1stドラムであって、縮径可能な中央のドラム16aと、その両側部に配されかつターンアップブラダー(図示しない)を有する側のドラム16bとを具える。そして1stドラム16では、前記中央のドラム16a上でシート状のカーカスプライ6Aを巻回するとともに、その両側部に、ビードコア5が外挿される。そして、前記ビードコア5からのカーカスプライ6Aのはみ出し部分を、前記側のドラム16bに設けるターンアップブラダーによって折り返すことにより、ビードコア5が装着されたカーカス円筒体11Aが形成される。なお前記カーカス円筒体11Aには、例えばインナーライナゴム、サイドウォールゴム等のタイヤ構成部材が適宜添着され、前記円筒状の生タイヤ本体11が形成される。
又符号17も、前記生タイヤ本体11を前記1stドラム16から受け取って、シェーピングドラム12まで移送しかつ移載させる周知構造の従来的な生タイヤ本体用のトランスファ装置である。
又前記シェーピングドラム12も周知構造の従来的な2nbドラムであって、タイヤ軸方向両側のビードロックリング12aによって前記生タイヤ本体11のビード部を保持するとともに、ビード部間の部分を該ビード部同士を近づけながらトロイド状に膨出させる。これによって、その半径方向外側かつタイヤ赤道Cの位置で待機させるトレッドリング9の内周面に、生タイヤ本体11の膨出部分を押し付けて一体化し前記生タイヤ1を形成する。
なお前記シェーピングドラム12は、本例では、支点j回りで回転しうるターンテーブル18(図1に示す)上に配置され、前記生タイヤ本体11をトランスファ装置17から受け取る第1の位置Q1と、トレッドリング9を生タイヤ本体11に一体化させる第2の位置Q2との二位置を移動しうる。
次に、前記トレッド形成ドラム13は、図3に示すように、内圧充填によって太鼓状に拡張可能なゴム製の円筒状のドラム部20を具え、このドラム部20の両端部は、モータ駆動される支持軸21によって回転可能に保持される側板22に固定される。このドラム部20は、比較的厚肉をなすことにより、非内圧充填状態においては円筒状を維持しうる。なおドラム部20の肉厚は、例えば5〜10mm程度、特に7〜8mmの範囲が好ましい。そして、前記生タイヤの製造方法では、このトレッド形成ドラム13を用い、その外周面上で、帯状のトレッドゴムG1を一周巻きすることにより、円筒状のトレッドゴム体G2を形成するトレッドゴム巻回ステップS1が行われる。
次に、前記トランスファ装置14は、図2、4に示すように、本例では、前記トレッド形成ドラム13とシェーピングドラム12との間のX方向に往復移動しうる走行台23と、この走行台23上に立設する外の環状フレーム24と、この外の環状フレーム24に同心にかつその軸心回りで回転可能に支持される内の環状フレーム25と、前記内の環状フレーム25に同心に支持されるトランスファリング26とを具える。なお前記走行台23は、本例では、前記X方向と直交するY方向に移動可能な移動台27に載置され、前記バンド層形成装置15が配置するバンド形成位置Q3への移動を可能としている。
前記トランスファリング26は、周方向に分割される複数個(本例では8個)のセグメント26Aからなり、各セグメント26Aは、例えばシリンダである拡縮径手段28によって半径方向内外に移動可能に支持される。従って、トランスファリング26は、周方向で隣り合うセグメント26A同士が近接(或いは当接)してトレッドゴム体G2を収容する縮径状態と、セグメント26A同士が離間してトレッドゴム体G2を取り外す拡径状態との間を拡縮径しうる。又前記トランスファリング26の内周面には、図5に示すように、前記トレッド面2Sに近似する円弧面26Sが形成される。
そして、前記生タイヤの製造方法では、このトランスファ装置14を用い、前記トランスファリング26を、前記円筒状のトレッドゴム体G2の半径方向外側かつタイヤ赤道Cの位置に同心に配置し、かつ縮径状態とした後、前記トレッド形成ドラム13を、内圧充填により拡張させる。これによって、前記トレッドゴム体G2をトランスファリング26の内周面(円弧面26S)に押付けすることにより、円筒状のトレッドゴム体G2を、円筒状から凸円弧状のトレッドゴム体G2aへと湾曲しながら拡張させ、かつトランスファリング26の円弧面26Sに保持させるトレッドゴム湾曲ステップS2が行われる。
又前記トレッド形成ドラム13は、充填内圧の排気によって円筒状に復帰でき、これにより該トレッド形成ドラム13を、前記トランスファリング26に保持された凸円弧状のトレッドゴム体G2aから取り外すことができる。そしてトレッド形成ドラム13が取り外されたトランスファリング26は、前記トレッドゴム体G2aを保持したまま、前記バンド形成位置Q3へ移動し、バンド層形成装置15によって、該トレッドゴム体G2aの内周面Gsにバンド層7を形成するバンド層形成ステップS3が行われる。
前記バンド層形成装置15は、図6、7に示すように、トレッドゴム体G2aの内腔H内にのびる支持アーム30と、その先端に取り付く帯状プライ貼り付け具31とを具える。なお前記支持アーム30は、トレッドゴム体G2aに向かってタイヤ軸方向に前後に移動可能に支持される。
前記帯状プライ貼り付け具31は、前記支持アーム30の前端に、タイヤ軸方向とは直角な軸心i1廻りに回動自在に支持される回動フレーム32と、この回動フレーム32に取り付き前記帯状プライPを案内する案内ローラ手段33とを具える。なお前記回動フレーム32は、前記支持アーム30に取り付くモータMに駆動されて回動するとともに、回動フレーム32は、その回動中心である前記軸心i1が、前記トレッドゴム体G2aの内周面Gsの円弧中心となる位置で支持される。この円弧中心は、前記内周面Gsが単一円弧でない場合、内周面Gsの両端位置と、その中央位置との三位置で定まる単一円弧の円弧中心として定義される。
又前記案内ローラ手段33は、前記軸心i1とは同心に枢支され、外部からタイヤ軸方向に搬送される帯状プライPを受け取って半径方向外側に送り出す受け取りローラ33aと、この受け取りローラ33aとは回転軸心i2が直交することにより、前記受け取りローラ33aからの帯状プライPを90°捩って向き替えし、前記内周面Gsにタイヤ周方向に沿って貼り付けうる貼り付けローラ33bとを具える。本例では、前記受け取りローラ33aと貼り付けローラ33bとの間には、帯状プライPに前記捩りを加える捩りローラ33cを設けている。
従って、帯状プライ貼り付け具31では、前記回動フレーム32を、軸心i1廻りで回動させることにより、前記貼り付けローラ33bを、トレッドゴム体G2aの内周面Gsに沿って軸心方向に横移動させることができる。そして、この貼り付けローラ33bの横移動を、前記トランスファリング26の周方向の回転と同期して行うことにより、帯状プライPを、タイヤ周方向に沿って螺旋状に巻回させながら内周面Gsに貼り付けることができる。なお前記「同期」には、トランスファリング26を一回転させる間に、帯状プライPのプライ巾PWと等距離を横移動させることにより帯状プライPの側縁を突き合わせて螺旋巻きする「密着巻き」、前記プライ巾PWよりも小な距離を横移動させることにより帯状プライPの側縁部を重ね合わせて螺旋巻きする「重ね巻き」、及び前記プライ巾PWよりも大な距離を横移動させることにより帯状プライPの側縁間を離間させて螺旋巻きする「隙間巻き」の場合が含まれる。
このように、本実施形態の生タイヤの製造方法では、トレッドリング9を形成するトレッドリング形成工程Sが、前記トレッドゴム巻回ステップS1と、トレッドゴム湾曲ステップS2と、バンド層形成ステップS3とを含み、従来とは逆に、先にトレッドゴム体G2aを凸円弧状に形成した後、そのトレッドゴム体G2aの内周面にバンド層7を形成している。
このとき、前記凸円弧状のトレッドゴム体G2aは、予め円筒状に形成したトレッドゴム体G2の両端側を絞り込むのではなく、中央側を膨張することによって凸円弧状に湾曲変形させている。従ってトレッドゴム体G2aにシワを発生させることがなく、外観品質やユニフォミティーの低下を抑制できる。
又バンド層7は、湾曲変形されたトレッドゴム体G2aの内周面Gsに、帯状プライPを貼り付けながら螺旋状に巻回することで形成されるが、このとき、トレッドゴム体G2aはトランスファリング26に保持されている。そのため、変形や位置ズレがなく、バンド層7をトレッドゴム体G2aに密に、かつ精度良く安定して形成することができる。又バンド層形成後は、トレッドゴム体G2aはトレッドリング9として、そのままトランスファリング26によって、シェーピングドラム12に移送できるため、工程ロスを最小限に抑えることができる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
本発明の製造方法に基づき、タイヤサイズが190/50ZR17、160/60ZR17の自動二輪車用タイヤを表1の仕様で試作するとともに、各試供タイヤのユニフォミティー、生タイヤにおけるトレッドゴムエッジでの波打ち(蛇行)、不良品発生率を比較した。
各タイヤは、トレッドリングの形成方法のみ相違し、従来例A1、B1は、前記図9(A)に示すように、円筒状に形成したトレッドリングの両側を、ステッチャを用いて絞り込みながら生タイヤ本体に貼り付けしている。なおタイヤサイズ(190/50ZR17)のタイヤでは、カーカス及びバンド層は、下記の仕様としている。
・カーカス
プライ数:1枚
カーカスコード:ナイロン:1400dtex/2
コード打ちこみ数:35本/5cm
コード角度:90°(周方向に対する角度)
・バンド層
プライ数:1枚
バンドコード:スチール:3x3/0.17
又タイヤサイズ(160/60ZR17)のタイヤでは、カーカス及びバンド層は、下記の仕様としている。
・カーカス
プライ数:2枚
カーカスコード:ナイロンコード:1400dtex/2
コード打ちこみ数:35本/5cm
コード角度:72°(周方向に対する角度)
・バンド層
プライ数:1枚
バンドコード:スチールコード:3x3/0.17
(1)トレッドゴムエッジでの波打ち(蛇行):
図9(C)に示すように、トレッドリングを生タイヤ本体に貼り付け後に、トレッドゴムのエッジ部で生じる波打ちhの振幅を測定し、その最大値を記載した。値が小なほど外観品質に優れている。
(2)不良品発生率:
トレッドゴムのシワに起因してタイヤ外面に凹部が生じ、タイヤが不良品となった不良品発生率を、タイヤの生産本数200本について測定した。
(3)ユニフォミティー
ユニフォミティー試験機を用い、JASO C607(自動車用タイヤのユニフォミティ試験方法)に準拠して、夫々200本のタイヤに対しLFV、RFV、横ブレを測定し、その平均値、標準偏差(σ)を比較した。なお測定は、各サイズの規格リムを使用し、かつ内圧は200kPaとした。
Figure 0004914508
表の如く、実施例は、従来例に比して、トレッドゴムに起因するエッジの波打、不良品発生率、及びユニフォミティーを改善しうるのが確認できる。
1 自動二輪車用の生タイヤ
2 トレッド部
2S トレッド面
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 バンド層
9 トレッドリング
13 トレッド形成ドラム
26 トランスファリング
26S 円弧面
33b 貼り付けローラ
G トレッドゴム
G1 帯状のトレッドゴム
G2、G2a トレッドゴム体
P 帯状プライ
S トレッドリング形成工程
S1 トレッドゴム巻回ステップ
S2 トレッドゴム湾曲ステップ
S3 バンド層形成ステップ

Claims (2)

  1. トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、トレッド部の内部かつ前記カーカスの半径方向外側に配されるバンド層と、該バンド層の半径方向外側に配されかつ外表面が凸円弧状のトレッド面をなすトレッドゴムとを具える自動二輪車用の生タイヤの製造方法であって、
    前記バンド層とトレッドゴムとが一体接合されたトレッドリングを形成するトレッドリング形成工程を含むとともに、
    前記トレッドリング形成工程は、
    内圧充填により太鼓状に拡張可能なゴム製の円筒状のトレッド形成ドラムを用い、このトレッド形成ドラム上で、帯状のトレッドゴムを一周巻きすることにより円筒状のトレッドゴム体を形成するトレッドゴム巻回ステップと、
    前記円筒状のトレッドゴム体の半径方向外側に、内周面を前記トレッド面に近似する円弧面としたトランスファリングを同心に配置した後、前記トレッド形成ドラムを内圧充填により拡張させ、前記トレッドゴム体をトランスファリングの内周面に押付けることにより、該トレッドゴム体を、円筒状から凸円弧状に湾曲させかつトランスファリングに保持させるトレッドゴム湾曲ステップと、
    前記トランスファリングに保持されたトレッドゴム体から、トレッド形成ドラムを取り外した後、該トレッドゴム体の内周面に、バンドコードをゴム引きした巾狭の帯状プライを、タイヤ周方向に沿って螺旋状に巻回させながら貼り付けることによりバンド層を形成するバンド層形成ステップとを含むことを特徴とする自動二輪車用の生タイヤの製造方法。
  2. 前記バンド層形成ステップは、前記トランスファリングを軸心回りで回転させるとともに、この回転に同期させて帯状プライ貼付け用の貼り付けローラを、トレッドゴム体の内周面に沿って軸心方向に横移動させることにより、帯状プライを螺旋状に巻回させることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車用の生タイヤの製造方法。
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