JP2004030100A - 電力管理方法及び計算機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】実行する機能とその機能に対応するハードウェアの情報を管理する対応情報管理手段と、前記対応情報管理手段により管理された情報に基づいて、所定のハードウェアの電力を管理する電力管理手段とを備えるようにする。また、前記機能の起動または停止を前記電力管理手段に要求する機能要求手段を備えるとともに、前記電力管理手段は、前記機能要求手段による要求に基づいて電力を管理するようにする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、主に複数のアプリケーションを実行する、LSIを含む計算機において問題となる消費電力を低減する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は、例えば携帯端末等で用いられる従来の電力管理方法を用いた計算機の構成を示す説明図である。図6において、100はCPU、101はSRAM、102はフラッシュメモリ、103は周辺IP(Intellectual Property;回路もしくはLSIのロジックブロック)、104は電源制御回路、105はクロック制御回路、106は全体のクロック及び電源を制御する電力管理IP、1061は電力管理IP106内の電力管理レジスタ、200は電力を管理するオペレーティングシステム(以下OSと呼ぶ)、201はOS200からの通知に基づいて電力管理IP106に指示する電力管理ドライバ、2011は電力管理ドライバ201内のハードウェア制御手段である。ここで、CPU100、SRAM101、フラッシュメモリ102、周辺IP103、電源制御回路104、クロック制御回路105、電力管理IP106、電力管理レジスタ1061はハードウェア層に含まれ、OS200、電力管理ドライバ201、ハードウェア制御手段2011はドライバ層に含まれる。
【0003】
次に動作について説明する。OS200は、実行タスクを管理しており、実行すべきタスクが存在しなくなったとき、システム的にアイドル状態であることを検知し、電力管理ドライバ201に対して低電力モードへの移行処理を要求する。電力管理ドライバ201内のハードウェア制御手段2011は、低電力モードへ移行するための処理として、SRAM101等の揮発性メモリデータと各周辺IP103のレジスタ情報を、ソフトウェア処理を用いてフラッシュメモリ102等の不揮発性メモリへバックアップし、電力管理IP106に対しクロック停止、電源降下を要求する。電力管理IP106は、ハードウェア制御手段2011からの要求に基づいて電力管理レジスタ1061を変更し、変更後のレジスタ値に基づいて、電力制御回路104、クロック制御回路105に対して、電源制御信号、クロック制御信号をそれぞれ出力する。電源制御回路104及びクロック制御回路105は、電力管理IP106からの制御信号に基づいて内部電源及び内部クロックを低電力モードに変更する。低電力モードへの移行作業中は、システムが不安定になるため、OS200は低電力モードへの移行作業を高い優先度で処理し、この間に別タスク起動が発生しても、処理されない。
【0004】
低電力モードに移行完了後に割込みが発生した時、電力管理IP106がこれを検知し、電源制御回路104やクロック制御回路105を介して電源、クロックを復帰する。またさらに、OS200が復帰処理を電力管理ドライバ201へ要求し、電力管理ドライバ201内のハードウェア制御手段2011が、フラッシュメモリ102等の不揮発性メモリ内のバックアップデータを、SRAM101等の揮発性メモリや各周辺IP103のレジスタへ戻し、システムを通常状態に復帰する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような従来の電力管理方法を用いた計算機では、システムがアイドル状態にならなければ低電力モードへ移行しないため、きめ細かな電力制御ができないという問題があった。
【0006】
また、バックアップ処理、電源・クロック制御をドライバがソフトウェア処理を用いて実施するため、モード移行処理に時間がかかり、低電力モード中の割込に対し応答性能が悪いという問題があった。
【0007】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、応答性がよく、きめ細かな電力制御が可能な電力管理方法及び計算機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る電力管理方法は、実行する機能とその機能に対応するハードウェアの情報を管理し、前記管理された情報に基づいて、所定のハードウェアの電力を管理するものである。
【0009】
この発明に係る計算機は、実行する機能とその機能に対応するハードウェアの情報を管理する対応情報管理手段と、前記対応情報管理手段により管理された情報に基づいて、所定のハードウェアの電力を管理する電力管理手段とを備えるものである。
【0010】
また、前記機能の起動または停止を前記電力管理手段に要求する機能要求手段を備えるとともに、前記電力管理手段は、前記機能要求手段による要求に基づいて電力を管理するものである。
【0011】
また、前記電力管理手段は、所定のハードウェアの動作開始時期を制御するものである。
【0012】
また、前記ハードウェアは揮発性記憶手段を備えるとともに、前記ハードウェアとバスを介して接続され、バスマスタ機能と不揮発性記憶手段とを有し、前記ハードウェアに対応する揮発性記憶手段に記憶された情報を、前記バスマスタ機能を用いて前記バスを介して前記不揮発性記憶手段に記憶する揮発性情報記憶手段を備えるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1における電力管理方法を用いた計算機の構成を示す説明図である。図1において、10はCPU、11はSRAM、12はフラッシュメモリ、13は周辺IP、14は電源制御回路、15はクロック制御回路、16は電力管理IP、20はオペレーティングシステム、21は電力管理ドライバ、30(30a、30b)はアプリケーションのメインタスクである。また、周辺IP13はシリアルI/F131と通信I/F132とLCDコントローラ133とを備え、電力管理IPは電力管理レジスタ161を備え、電力管理ドライバ21は要求管理手段211とハードウェア制御手段212と機能−ハードウェア対応情報213とを備え、メインタスク30は複数のタスク301a〜301d(通信処理、処理優先度設定、LCD表示、キー入力処理等)から構成される。図1の計算機は、物理的な回路やLSI論理ロジックで構成されるハードウェア層、これをアプリケーションとは独立し集中制御するソフトウェアであるドライバ層、そしてユーザにサービスを提供するソフトウェアであるアプリケーション層から構成される。
なお、機能−ハードウェア対応情報213が対応情報管理手段に相当し、電力管理ドライバ21、電力管理IP16、電源制御回路14、クロック制御回路15が電力管理手段に相当し、タスク301が機能要求手段に相当する。
【0014】
ハードウェア層において、電力管理IP16は、クロック制御回路15を制御するクロック制御信号を備えており、CPU10、SRAM11、各種周辺IP13へのクロックの周波数切替、停止を通知することができる。電力管理IP16はさらに、電源制御回路14を制御する電源制御信号も備えており、CPU10、SRAM11、フラッシュメモリ12、周辺IP13の電源電圧切替、電源断を通知することができる。これらの制御は、CPU10から電力管理IP16の電力管理レジスタ161をアクセスすることで実施される。
【0015】
ドライバ層において、OS20は、実行要求のあるタスク301の起動や、割込み等によるタスク301の中断、他タスク301への切替を管理する。電力管理ドライバ21は、アプリケーションおよびOS20から呼び出され、要求機能を復帰、停止するためのデータバックアップや、電力管理IP16の制御を行う。
【0016】
アプリケーション層において、各メインタスク30a、30bは、1つ、もしくは複数のプログラム単位、すなわちタスク301から構成され、用途によって、キー入力の処理(301d)、ディスプレイ表示(301c)、優先度処理(301b)、通信処理(301a)といった機能を用いて、各種サービスを実現している。
【0017】
次に、動作について説明する。外部割込みや、他タスクにより、あるアプリケーションを実行する要求がなされると、OS20は要求されたアプリケーションのメインタスク30aを起動する。ここでこのアプリケーション実行上必ず必要となる機能を起動するために、電力管理ドライバ21へ起動を要求する。機能とは、ネットワークや無線等の通信機能(301a)、優先度処理機能(301b)、ディスプレイ等の表示機能(301c)、キーボード等の入力機能(301d)などを指す。例えば、あるアプリケーションを実行するにあたり、絶えずディスプレイに表示することが判っていれば、LCD表示の起動を要求する。また、ある条件によってのみ使われるような限定される機能はここでは要求せず、機能使用が確定した時点で起動要求する。例えば、ある画像処理を行った後で、ネットワークを介して通信を行う場合、初期段階では通信機能を使用しないため、通信機能を使用する段階で通信処理の起動要求を行う。
【0018】
電力管理ドライバ21では、要求管理手段211がメインタスク30aからの起動要求を受け、この要求管理手段211からの情報に基づいてハードウェア制御手段212が機能実行に必要なハードウェアの判定を行う。各機能は複数のハードウェアの動作によって成り立つ。ハードウェア制御手段212は、機能−ハードウェア対応情報213を管理し、これを参照して起動すべきハードウェアを判定し、電力管理IP16へ電源の起動、クロックの起動、レジスタ情報の復元等を実行する。
【0019】
図2は、実施の形態1における機能−ハードウェア対応情報213の構成例を示す説明図である。例えば、メインタスク30aからのLCD表示の起動要求を要求管理手段211が受けた場合、この要求管理手段211からの情報に基づいて、ハードウェア制御手段212が機能実行に必要なハードウェアの判定を行う。ハードウェア制御手段212は、機能−ハードウェア対応情報213を参照し、LCD表示機能の場合、起動すべきハードウェアがLCDコントローラ133、フラッシュメモリ12、処理のためのCPU10であることを判定する。これにより、ハードウェア制御手段212は、周辺IP電源ON、LCDコントローラクロックON、レジスタ復元、フラッシュメモリ電源Up、CPU性能20pointUpを指示する信号を電力管理IP16に通知する。なお、図2の例では、CPUなどは起動、停止だけでなく多段階に処理性能を制御できるよう、CPUの必要処理性能を1PointUp、10PointDown等段階分けにして機能−ハードウェア対応情報213に付加している。
【0020】
また、アプリケーション実行中に、今後使うことのなくなった機能、使う頻度の少ない機能に対して、メインタスク30aは電力管理ドライバ21に停止要求を行う。電力管理ドライバ21の要求管理手段211が要求を受け、この要求管理手段211からの情報に基づき、また機能−ハードウェア対応情報213を参照して、ハードウェア制御手段212が停止するハードウェアを特定する。このとき、他の起動中の機能に対応するハードウェアと停止対象のハードウェアが重複する場合は停止しない。CPU10の処理性能は、停止対象の機能に対する必要性能分だけを減ずる。そして、ハードウェア制御手段212は、停止すると判定したハードウェアを停止するよう電力管理IP16に指示する。
【0021】
例えば、タスク301a(通信処理)とタスク301c(LCD表示)の実行後に、タスク301aで使用した通信機能を今後使うことがなくなった場合、メインタスク30aは電力管理ドライバ21に通信機能の停止要求を行う。電力管理ドライバ21の要求管理手段211が停止要求を受け、この要求管理手段211からの情報に基づき、また機能−ハードウェア対応情報213を参照して、ハードウェア制御手段212が、通信機能を停止するハードウェアが通信I/F132、フラッシュメモリ12、SRAM11、CPU10であることを判定する。ただし、LCD表示は今後も実行されることから、LCD表示でも使用しているフラッシュメモリ12とCPU10は停止しない。したがって、ハードウェア制御手段212は、通信I/F132とSRAM11を停止すべく、通信I/FクロックOFF、周辺IP電源OFF、SRAM電源Downを指示する信号を電力管理IP16に通知する。また、ハードウェア制御手段212は、CPU10は停止しないが、通信機能の停止分だけ処理性能を減ずる指示(CPU性能10PointDown)を電力管理IP16に通知する。さらに、停止する通信I/F132は揮発性メモリに情報を持っていることから、ハードウェア制御手段212は、ハードウェア層の内部バスを介して、ソフトウェアで通信I/F132の揮発性メモリのレジスタ情報等について不揮発性メモリであるフラッシュメモリ12へのバックアップを行う。
【0022】
そして、ハードウェア層において、電力管理IP16は、ハードウェア制御手段212からの指示信号に基づいて電力管理レジスタ161を変更し、変更後のレジスタ値に基づいて、電源制御回路14、クロック制御回路15に対して、電源制御信号、クロック制御信号をそれぞれ出力する。電源制御回路14、クロック制御回路15は、通知された制御信号に基づいて、SRAM11や周辺IP13の電源やクロックを変更する。
【0023】
例えば、電力管理IP16は、ハードウェア制御手段212からの、通信I/FクロックOFF、周辺IP電源OFF、SRAM電源Down、CPU性能10PointDownという指示信号に基づいて電力管理レジスタ161を変更する。電力管理IP16は、変更後のレジスタ値に基づき、周辺IP電源OFF、SRAM電源Downという電源制御信号を、電源制御回路14に対して出力する。また、同様に通信I/FクロックOFFというクロック制御信号を、クロック制御回路15に対して出力する。また、CPU性能20PointDownに対応する電源制御信号及びクロック制御信号を、電源制御回路14及びクロック制御回路15に対して出力する。これらの制御信号を受けた電源制御回路14及びクロック制御回路15は、通信I/FクロックOFF、周辺IP電源OFF、SRAM電源Down、CPU性能10PointDownを行う。
【0024】
また、割込みや他の高優先度タスク起動要求によって、OS20が現アプリケーションを強制終了し別タスクに切り替える場合、OS20はタスクの切り替え指示を電力管理ドライバ21へ通知する。電力管理ドライバ21は現アプリケーションで起動された機能を停止する。
【0025】
例えば、割込みや他の高優先度タスク起動要求によって、OS20が現アプリケーションのメインタスク30aを別のメインタスク30bに切り替える場合、OS20はタスクの切り替え指示を電力管理ドライバ21へ通知する。そして、電力管理ドライバ21は、ハードウェア層の内部バスを介して、ソフトウェアで周辺IP13の揮発性メモリのレジスタ情報等について不揮発性メモリであるフラッシュメモリ12へのバックアップを行うとともに、上述のように電力管理IP16を介してメインタスク30aに対応する起動中のハードウェアを停止する。
【0026】
以上説明したように、本実施の形態1における計算機では、アプリケーション実行上必要となる機能と、その機能実行に必要なハードウェアとを判定し、各ハードウェア毎に電力管理を行うことにより、必要なときに必要なハードウェアだけ活性化するきめ細かな電力管理を行うことができ、システムの消費電力を低減することができる。
また、アプリケーション実行上必要となる機能と、その機能実行に必要なハードウェアとの判定を、ドライバ層の電力管理ドライバが機能とハードウェアとの対応情報を用いて行うことにより、アプリケーション層にハードウェアを見せることなく、個別ハードウェアに対応した電力管理を行うことができる。
【0027】
なお、本実施の形態1では、タスクが機能の起動、停止を要求する場合について説明したが、どの機能を起動、停止するかが分かればよく、例えば機能の実行スケジュールが決まっていれば、そのスケジュールに従って機能を起動、停止してもよく、これに限られない。
【0028】
また、本実施の形態1では、メインタスク30aにおける機能の起動、停止をプログラム作成のときに人手で追加することを想定しているが、コンパイラ等によって自動追加とすることもできる。この場合は、プログラム内の各機能の呼び出し箇所をコンパイラが認識し、呼び出された機能に応じて起動、停止の要求をコンパイラが自動追加する。例えばメインタスク30aをコンパイルした時、コンパイラはプログラムに書かれた各機能301a〜cの呼び出しを認識し、認識した機能の起動、停止を追加する。
【0029】
実施の形態2.
上記実施形態1では、ハードウェアの電源停止の指示があればそのまま停止処理を開始する場合について説明したが、本実施の形態2では、ハードウェアの電源停止の際にタイマ機能を用いる場合について説明する。
【0030】
ハードウェアの停止において、電源停止を伴う場合は、不揮発性メモリのバックアップが必要な場合もあり、処理に時間を要することがある。また、一度降下した電源電圧を上昇させ、安定するまでの時間待ちがあり、停止から直ちに復帰することは難しい。このため、一度ハードウェアの停止処理を開始すると、停止処理開始直後の起動要求に対して安定した電源を供給するまでに、大幅な時間ロスが発生してしまう。
【0031】
そこで本実施の形態2では、電力管理ドライバ21がタイマ機能を備える場合について説明する。
図3は、本実施の形態2における電力管理方法を用いた計算機の構成を示す説明図である。図3において、214は停止処理開始タイマである。その他同じ符号を付したものは図1と同様のため、説明は省略する。
図4は、本実施の形態2における機能−ハードウェア対応情報213の構成例を示す説明図である。図4では、図2の構成に起動ハードウェア情報として停止処理開始時間を追加している。
【0032】
次に図3、図4を用いて、停止処理開始タイマ214を備えた電力管理ドライバ21の動作について説明する。アプリケーション実行中に、今後使うことのなくなった機能、使う頻度の少ない機能に対して、メインタスク30aが電力管理ドライバ21に停止要求を行う場合について説明する。電力管理ドライバ21の要求管理手段211が要求を受け、この要求管理手段211からの情報に基づき、また機能−ハードウェア対応情報213を参照して、ハードウェア制御手段212が停止するハードウェアとその停止処理開始時間を特定する。このとき、他の起動中の機能に対応するハードウェアと停止対象のハードウェアが重複する場合は停止しない。CPU10の処理性能は、停止対象の機能に対する必要性能分だけを減ずる。そして、ハードウェア制御手段212は、停止すると判定したハードウェアについては、停止処理開始タイマ214を用いて、そのハードウェアに対応する停止処理開始時間分だけ遅らせてから停止処理の電力管理IPに指示する。これにより、タスクの切替等で、前タスクで停止要求した機能を、次タスクで再起動する場合、この停止処理開始時間の範囲内に再起動が要求されるため、停止処理はキャンセルされ、停止、復帰の時間ロスを防ぐことができる。
【0033】
例えば、タスク301a(通信処理)とタスク301c(LCD表示)の実行後に、タスク301aで使用した通信機能を今後使うことがなくなった場合、メインタスク30aは電力管理ドライバ21に通信機能の停止要求を行う。電力管理ドライバ21の要求管理手段211が停止要求を受け、この要求管理手段211からの情報に基づき、また機能−ハードウェア対応情報213を参照して、ハードウェア制御手段212が、通信機能を停止するハードウェアが通信I/F132、フラッシュメモリ12、SRAM11、CPU10であり、それぞれの停止処理開始時間が10msec、10msec、5msec、0msecであることを判定する。ただし、LCD表示は今後も実行されることから、LCD表示でも使用しているフラッシュメモリ12とCPU10は停止しない。したがって、ハードウェア制御手段212は、停止処理開始タイマ214を用い、通信I/F132を停止すべく、通信I/FクロックOFF、周辺IP電源OFFを指示する信号を10msec遅らせて電力管理IP16に通知する。同様にハードウェア制御手段212は、停止処理開始タイマ214を用い、SRAM11を停止すべく、SRAM電源Downを指示する信号を5msec遅らせて電力管理IP16に通知する。また、ハードウェア制御手段212は、CPU10は停止しないが、通信機能の停止分だけ処理性能を減ずる指示(CPU性能10PointDown)を電力管理IP16に通知する。さらに、ハードウェア制御手段212は、停止処理開始タイマ214を用いて処理開始時間を10msec遅らせて電力管理IP16に通知する際、ハードウェア層の内部バスを介して、ソフトウェアで通信I/F132の揮発性メモリのレジスタ情報等について不揮発性メモリであるフラッシュメモリ12へのバックアップを行う。
【0034】
これにより、メインタスク30aにおける通信機能の停止要求が行われた直後、割込み等によりタスク30aが切り換えられ、再び電力管理ドライバ21に通信機能の起動要求が行われた場合、電力管理ドライバ21の要求管理手段211が起動要求を受け、この要求管理手段211からの情報に基づき、また機能−ハードウェア対応情報213を参照して、ハードウェア制御手段212が、通信機能を起動するハードウェアが通信I/F132、フラッシュメモリ12、SRAM11、CPU10であり、さらに先の停止要求により停止処理開始タイマ214の時間待ち中であることを認識する。そこでハードウェア制御手段212は停止処理開始タイマ214を停止し、停止要求処理を中断する。
その他の動作については上記実施の形態1と同様のため、説明は省略する。
【0035】
以上説明したように、本実施の形態2における計算機では、バックアップの必要なハードウェアに対して、停止処理開始タイマを用いて、停止要求から一定時間待機した後、停止処理を行うことにより、停止から再開の期間が短い場合に停止処理をキャンセルすることができ、タスク切替での性能劣化を防ぐことができる。
【0036】
実施の形態3.
上記実施形態1では、電力管理ドライバ21がソフトウェアで周辺IP13の揮発性メモリのレジスタ情報等について不揮発性メモリであるフラッシュメモリ12へのバックアップを行う場合について説明したが、本実施の形態3では、ハードウェアで周辺IP13の揮発性メモリの情報をバックアップする場合について説明する。
【0037】
図5は、本実施の形態3における電力管理方法を用いた計算機のハードウェア層の構成を示す説明図である。図3において、134はシリアルI/F131の内部レジスタ、135は通信I/F132の内部レジスタ、136はLCDコントローラ133の内部レジスタ、162は電力管理IP16内のバスマスタI/F、163は電力管理IP16内の不揮発性メモリであるバックアップレジスタバッファである。その他同じ符号を付したものは図1と同様であり、図5では図示しないアプリケーション層及びドライバ層も図1と同様のため、説明は省略する。
なお、電力管理IP16が揮発性情報記憶手段に相当する。
【0038】
図5を用いて、バスマスタI/F162及びバックアップレジスタバッファ163を備えた電力管理IP16の動作について説明する。電力管理IP16は、ハードウェア制御手段212からバックアップの必要なハードウェアの停止指示を受けると、この指示信号に基づいて電力管理レジスタ161を変更する。電力管理IP16は、変更後のレジスタ値に基づき、バスマスタI/F162を用いて、周辺IP13の揮発性メモリのレジスタ情報等について不揮発性メモリであるバックアップレジスタバッファ163へのバックアップを行う。そして、電力管理IP16は、このバックアップ動作の後、停止指示を受けた周辺IP13の電源を停止する。
【0039】
例えば、電力管理IP16は、ハードウェア制御手段212からバックアップの必要な通信I/F132の停止指示を受けると、この指示信号に基づいて電力管理レジスタ161を変更する。電力管理IP16は、変更後のレジスタ値に基づき、バスマスタI/F162を用いて、通信I/F132の揮発性メモリのレジスタ情報等について不揮発性メモリであるバックアップレジスタバッファ163へのバックアップを行う。そして、電力管理IP16は、このバックアップ動作の後、通信I/F132電源OFFという電源制御信号を電源制御回路14に対して出力し、この制御信号を受けた電源制御回路14が通信I/F132の電源OFFを行う。
なお、起動はこの逆の動作を行い、電源起動、レジスタ復元を電力管理IP16が行う。
【0040】
以上説明したように、本実施の形態3では、ハードウェア停止前のバックアップ処理の際、ハードウェア層の電力管理IPがバスマスタ機能を用いて、電力管理IP内のバックアップメモリに対して、ハードウェアでバックアップ処理を行うことにより、ソフトウェアが介在しないため、停止状態から再開する際の処理時間短縮化を図れると同時に、CPUの負荷上昇を防ぐことができる。
【0041】
なお、本実施の形態3では、通信I/F132のバックアップ及び電源OFFについて説明したが、シリアルI/F131やLCDコントローラ133の電源OFFやクロックOFFについても同様である。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、実行する機能とその機能に対応するハードウェアの情報を管理する対応情報管理手段と、前記対応情報管理手段により管理された情報に基づいて、所定のハードウェアの電力を管理する電力管理手段とを備えることにより、必要なときに必要なハードウェアだけ活性化するきめ細かな電力管理を行うことができ、消費電力を低減することができるという効果がある。
【0043】
また、前記機能の起動または停止を前記電力管理手段に要求する機能要求手段を備えるとともに、前記電力管理手段は、前記機能要求手段による要求に基づいて電力を管理することにより、アプリケーション層にハードウェアを見せることなく、個別ハードウェアに対応した電力管理を行うことができるという効果がある。
【0044】
また、前記電力管理手段は、所定のハードウェアの動作開始時期を制御することにより、停止から再開の期間が短い場合に停止処理をキャンセルすることができ、タスク切替での性能劣化を防ぐことができるという効果がある。
【0045】
また、前記ハードウェアは揮発性記憶手段を備えるとともに、前記ハードウェアとバスを介して接続され、バスマスタ機能と不揮発性記憶手段とを有し、前記ハードウェアに対応する揮発性記憶手段に記憶された情報を、前記バスマスタ機能を用いて前記バスを介して前記不揮発性記憶手段に記憶する揮発性情報記憶手段を備えることにより、ソフトウェアが介在しないため、停止状態から再開する際の処理時間短縮化を図れると同時に、CPUの負荷上昇を防ぐことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における電力管理方法を用いた計算機の構成を示す説明図
【図2】実施の形態1における機能−ハードウェア対応情報213の構成例を示す説明図
【図3】実施の形態2における電力管理方法を用いた計算機の構成を示す説明図
【図4】実施の形態2における機能−ハードウェア対応情報213の構成例を示す説明図
【図5】実施の形態3における電力管理方法を用いた計算機のハードウェア層の構成を示す説明図
【図6】従来の電力管理方法を用いた計算機の構成を示す説明図
【符号の説明】
10 CPU
11 SRAM
12 フラッシュメモリ
13 周辺IP
14 電源制御回路
15 クロック制御回路
16 電力管理IP
20 オペレーティングシステム
21 電力管理ドライバ
30a、30b メインタスク
131 シリアルI/F
132 通信I/F
133 LCDコントローラ
134〜136 内部レジスタ
161 電力管理レジスタ
162 バスマスタI/F
163 バックアップレジスタバッファ
211 要求管理手段
212 ハードウェア制御手段
213 機能−ハードウェア対応情報
214 停止処理開始タイマ
301a〜301d タスク
Claims (5)
- 実行する機能とその機能に対応するハードウェアの情報を管理し、
前記管理された情報に基づいて、所定のハードウェアの電力を管理する
ことを特徴とする電力管理方法。 - 実行する機能とその機能に対応するハードウェアの情報を管理する対応情報管理手段と、
前記対応情報管理手段により管理された情報に基づいて、所定のハードウェアの電力を管理する電力管理手段
とを備えたことを特徴とする計算機。 - 前記機能の起動または停止を前記電力管理手段に要求する機能要求手段を備えるとともに、
前記電力管理手段は、前記機能要求手段による要求に基づいて電力を管理すること
を特徴とする請求項2記載の計算機。 - 前記電力管理手段は、所定のハードウェアの動作開始時期を制御する
ことを特徴とする請求項2記載の計算機。 - 前記ハードウェアは揮発性記憶手段を備えるとともに、
前記ハードウェアとバスを介して接続され、バスマスタ機能と不揮発性記憶手段とを有し、前記ハードウェアに対応する揮発性記憶手段に記憶された情報を、前記バスマスタ機能を用いて前記バスを介して前記不揮発性記憶手段に記憶する揮発性情報記憶手段
を備えることを特徴とする請求項2記載の計算機。
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JP2011034381A (ja) * | 2009-08-03 | 2011-02-17 | Fujitsu Telecom Networks Ltd | 電源供給制御装置 |
-
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Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
JP2008070934A (ja) * | 2006-09-12 | 2008-03-27 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | マイクロコントローラおよびその関連技術 |
US7930575B2 (en) | 2006-09-12 | 2011-04-19 | Panasonic Corporation | Microcontroller for controlling power shutdown process |
JP2011034381A (ja) * | 2009-08-03 | 2011-02-17 | Fujitsu Telecom Networks Ltd | 電源供給制御装置 |
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