JP2004025464A - コピー防止用紙及びこれを用いた有価証券類 - Google Patents

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Abstract

【課題】隠し紋様となる潜像部の目視による視認が不可能で、どのようなコピー機で複写しても確実に隠し紋様が現出して本券と複写物との差異を明確にすることができる、煩わしさとコストが嵩まないコピー防止用紙及びそれを用いた有価証券類の提供にある。
【解決手段】背景部10と潜像部20とでなり、該背景部10が万線で、潜像部20が前記背景部10の万線の1/2の線幅W2で2本の直線の集合でなる万線でなり、前記両万線のピッチP1,P2が等しく、かつ平行であるコピー防止用紙であって、前記背景部10の万線と潜像部20の2本の直線の集合でなる万線との境界に隙間SPが設けられているコピー防止用紙1とするものである。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、商品券、ゴミ回収票、籤券、入場券等の用紙からなる有価証券類の偽造防止に関するものであり、さらに詳しくは、カラーコピー機等による偽造や有価証券用紙自体の偽造を極めて困難にするコピー防止用紙およびこれを用いた有価証券類に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、用紙は紙幣をはじめ、株券、債券、商品券、籤券等、金銭的価値を有する有価証券類として幅広く使用されている。それら有価証券類の用紙は容易に偽造又は変造出来ない様に、紙自体に透かしを施したり、あるいはマイクロ文字や凹版印刷、隠し文字、蛍光印刷等の特殊な印刷を施したり、金属光沢を有する箔やホログラム箔等を転写またはシールで施してあるのが知られている。
【0003】
これらの有価証券類が偽造される場合は、主に印刷による方法とカラーコピー機等による複写方式があるが、今日ではレーザーによる電子写真方式やインキ
ェット方式のカラーコピー機は、解像度や色相等が本物と見分けがつかない程格段に精巧になり、比較的簡単に偽造品を作成できるようになってきている。
【0004】
さらにまた、パーソナルコンピューターも急激に普及してきており、有価証券類の印刷物をスキャナーで取り込み、編集した上で用紙にカラープリンターで出力する悪質な偽造も増えてきている。すなわちカラーコピー機あるいはカラープリンター付パーソナルコンピューターさえあれば簡単に本物と見分けがつかないくらい正確に複写できるようになり、このような手法による偽造品は、マイクロ文字や隠し文字のようなパターン印刷による証券類では、オリジナルとコピーを見分けることが困難になっている。
【0005】
しからば上記透かし模様やホログラムの転写等の技術では、コストが嵩むということから、特にライフサイクルの短い商品券や籤券、入場券、ゴミ回収票等には適用が困難であった。
【0006】
そこで比較的コスト高とならないカラーコピー機等による偽造の防止策として、例えば特開昭54−159004号公報に記載されているように、太陽光、蛍光灯、白熱電球等の通常の光下で見える色と、所望のフィルターを通して見るかあるいは所望の分光エネルギー分布を有する光源のもとで見える色が異なった色相、明度、彩度に見えるメタメリックな性質を有する色料でなるインキ(以下メタメリックインキという)を用いたものがある。このメタメリックインキと同色の通常の印刷インキとで所望のパターン群を用紙表面に組み合わせパターンとして形成させたものを、例えばカラーコピー機で複写すると、通常光下で同色であったものが両者の色に差が生じ、偽造品であることが判明するものである。
【0007】
しかし、上記メタメリックインキを用いた方法では、各種デザインに応じたメタメリックインキのパターンと通常インキのパターンの組み合わせパターンとする必要があり、このデザインを考慮した設計とそれに合わせた製版、印刷といった煩わしさのあるものであった。
【0008】
これに対し、比較的簡単に製版、印刷技術で可能な方法として、例えば背景部と潜像部の紋様とが大きさが異なるが面積率が同じである網点で構成されているコピー防止用紙がある。この用紙をコピーすると網点の大小の差が濃度差となって潜像部の紋様(隠し紋様)が現出するようになるものが知られている。これは上記のように近年のカラーコピー機が読み取りや現像(顕像化)等における解像再現性に進歩があったとしても限度があり、原稿に対するトータルの再現性が完全でないことからこのような現象が起こる。
【0009】
しかしながら、上記の網点の大小の差による潜像部の紋様を出現させる従来の方法では、目が慣れてくると潜像部の紋様が視認し易くなるという問題と、隠し紋様となる潜像部はある程度の大きさの必要とし、その面積が大きくなると一層目視での視認が容易になるという問題と、さらにまた隠し紋様となる潜像部上に別色の画像が加刷されると、これをコピーすることで現出した隠し紋様の中の特に文字の判別が困難になるという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであり、その課題とするところは、隠し紋様となる潜像部の目視による視認が不可能で、どのようなコピー機で複写しても確実に隠し紋様が現出して本券用紙と複写物との差異を明確にすることができる、偽造防止策としての製版、印刷等に煩わしさがなく、かつコストが嵩まないコピー防止用紙およびそれを用いた有価証券類を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、基材上に背景部と潜像部とで構成され、該背景部が万線でなり、潜像部が前記背景部の万線の1/2の線幅で2本の直線の集合でなる万線でなり、前記背景部の万線と潜像部の2本の直線の集合でなる万線のピッチが等しく、かつ平行であるコピー防止用紙であって、前記背景部の万線と潜像部の2本の直線の集合でなる万線との境界に隙間が設けられていることを特徴とするコピー防止用紙としたものである。
【0012】
上記請求項1の発明によれば、背景部が万線でなり、潜像部は前記背景部の万線の1/2の線幅で2本の直線の集合でなる万線でなり、両万線のピッチが等しくなっている画線で形成されているものなので、従来のメタメリックインキを用いた方法のような偽造防止策としての製版、印刷等に煩わしさがなく、かつホログラムの転写等のようにコストが嵩まず、背景部と潜像部が同一の濃度となり目視では隠し紋様としての潜像部が視認し難くなるコピー防止用紙とすることができる。
また背景部の万線と潜像部の2本の直線の集合でなる万線が平行に設けられ、かつ両万線の境界に隙間が設けられているので、例え目が慣れてきても隠し紋様としての潜像部がより視認し難くなり、これをコピー機で複写しても確実に隠し紋様としての潜像部が現出して本券用紙と複写物との差異を明確にするコピー防止用紙とすることができる。これは背景部の万線と潜像部の2本の直線の集合でなる万線とが接触していると、この接触している部分が濃く見えるようになり、隠し紋様としての潜像部の輪郭が視認され易くなるのを防止するようにしたものである。
さらにまた、背景部および潜像部が万線で形成されているので、従来の上下左右に規則正しく配列されている網点の場合と比較すると、コピーされる方向によって背景部と潜像部の濃度に大差ができ、かつ万線にモアレが出やすいものとなり、よって本券とコピーで得られた複写物に大差ができるコピー防止用紙とすることができる。
【0013】
また、請求項2の発明では、上記背景部の万線と潜像部の2本の直線の集合でなる万線の面積率が20〜35%の範囲であることを特徴とする請求項1記載のコピー防止用紙としたものである。
【0014】
上記請求項2の発明によれば、背景部の万線と潜像部の2本の直線の集合でなる万線の面積率が20〜35%の範囲で形成されているので、コピー機による複写での潜像部と背景部とのコントラストが明確になるコピー防止用紙とすることができる。この両者の面積率が20%に満たないと、コピー後の潜像部と背景部とのコントラストが薄く不明確になり、逆に35%を越えると全体に暗くなり、デザイン的に見栄えがしなく、他のデザイン(地紋等)に悪影響を与え、さらにコピー後目視では潜像部が背景部に溶け込んでしまい確認しずらくなるという問題がでるので好ましくない。
【0015】
また、請求項3の発明では、上記背景部の万線と潜像部の2本の直線の集合でなる万線の刷色が彩度の低い濁色系の青緑、深緑、青であることを特徴とする請求項1または2記載のコピー防止用紙としたものである。
【0016】
上記請求項3の発明によれば、背景部の万線と潜像部の2本の直線の集合でなる万線の刷色が彩度の低い濁色系の青緑、深緑、青で形成されているので、他の刷色よりはコピー前における潜像部の存在が判り難く、コピー後潜像部が浮き出てきて、背景部と潜像部が異なる刷色として、コピー防止により好適な刷色のコピー防止用紙とすることができる。
【0017】
また、請求項4の発明では、上記背景部と潜像部を含め全体に砂目状の白抜きパターンが形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコピー防止用紙としたものである。
【0018】
上記請求項4の発明によれば、背景部と潜像部を含め全体に砂目状の白抜きパターンを形成することによって、この砂目状の白抜きパターンが潜像部の存在を不明確に(邪魔)し、コピー前の目視による潜像の存在がより視認し難いコピー防止用紙とすることができる。
【0019】
また、請求項5の発明では、上記背景部と潜像部を含め全体に地紋パターンが加刷されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコピー防止用紙としたものである。
【0020】
上記請求項5の発明によれば、上記背景部と潜像部を含め全体に地紋パターンを加刷することによって、デザイン効果を向上させるとともに、この地紋パターンが潜像部の存在を不明確に(邪魔)し、コピー前の目視による潜像の存在がより視認し難いコピー防止用紙とすることができる。
【0021】
さらにまた、請求項6の発明では、上記請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコピー防止用紙を用いたことを特徴とする有価証券類としたものである。
【0022】
上記請求項6の発明によれば、上記で得られたコピー防止用紙を用いることによって、偽造防止策としての製版、印刷等に煩わしさがなく、かつコストが嵩まないセキュリテイの面で信用性の高い有価証券類を得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を用いながら詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明のコピー防止用紙の一実施例を説明するため模式的に示した平面図であり、図2は、図1に示す背景部と潜像部の境界近傍の拡大図である。
説明の都合上、図1に示す隠し紋様となる潜像部(20)は、その輪郭が実線で「COPY」と描かれているが、実際には潜像であるため実線は設けられていない。
【0025】
そこで本発明のコピー防止用紙は、図1に示すように、例えば背景部(10)と隠し紋様「COPY」となる潜像部(20)とで構成され、視覚的には略同一の濃度になるような万線で形成されている。
【0026】
すなわち、上記請求項1に係る本発明では、図2に示すように、例えば背景部(10)を構成している万線のピッチを(P1)、線幅を(W1)とすると、潜像部(20)を構成する万線の線幅(W2)は、前記の背景部(10)の万線の1/2の2本の直線の集合でなっていて、これら両万線が平行に設けられ、かつ潜像部(20)を構成している2本の直線の集合でなる万線のピッチ(P2)は、背景部810)を構成している万線のピッチ(P1)と等しくしてあるものである。
【0027】
さらに具体的には、図2に示すように、例えば背景部(10)を構成している万線のピッチ(P1)を0.37mm、線幅(W1)を0.11mmとした場合、この万線の面積率は略30%となる。
また、潜像部(20)を構成している2本の直線の線幅(W2)を0.055mm、2本の直線の間隔(PW)を0.11mm、2本の直線の集合でなる万線のピッチ(P2)を0.37mmとすることによって、潜像部(20)を構成している万線の面積率も略30%となる。よって目視では背景部(10)と隠し紋様となる潜像部(20)が視認し難いものとなる。
【0028】
上記事例では、背景部(10)と潜像部(20)を構成している両万線の面積率が略30%となるような各線幅、ピッチとしてあるが、上記請求項2に係る発明では、これら両万線の面積率を20〜35%の範囲としたもので、この範囲内となるように、それぞれの線幅(W1、W2)、ピッチ(P1、P2)等の値を設定して、背景部(10)と潜像部(20)をデザイン上や用途等に応じて適宜設計するとよい。
【0029】
さらに上記請求項1に係る本発明では、図2に示すように、背景部(10)を構成している万線と潜像部(20)を構成している2本の直線の集合でなる万線との境界に隙間(SP)を設けたもので、この隙間(SP)によって、例え目が慣れてきても隠し紋様としての潜像部(20)がより視認し難くなるものである。
【0030】
具体的には、図2に示すように、各万線の線幅(W1、W2)やピッチ(P1、P2)の大小によってこの隙間(SP)も変わるが、上記のように例えば背景部(10)を構成している万線のピッチ(P1)を0.37mm、線幅(W1)を0.11mmとした場合での境界の隙間(SP)は、0.03mm程度が好適な値である。
【0031】
また、図1に示す背景部(10)を構成する万線と隠し紋様「COPY」でなる潜像部(20)を構成する2本の直線の集合でなる万線の刷色は、特に限定されるものではないが、上記請求項3に係る発明では、例えば彩度の低い濁色系の青緑、深緑あるいは青としたもので、このような刷色とすることによって、コピーされる前は、潜像部(10)の存在が視認し難く、コピー後は、隠し紋様「COPY」として現出してくるもので、これら万線の再現性(解像性)からオフセット印刷により好適に形成される。
【0032】
上記のような刷色のコピー防止用紙をコピーすると、実際の刷色とは異なる色で現出される。例えば、彩度の低い濁色系の深緑で印刷された本券をカラーコピーした場合、背景部(10)は濃度の高い黒色系の色で現出され、潜像部(20)は刷色の深緑で現出され、これら濃度の差とともに色でも異なって現れるようになる。従って、本券とはコピーされた複写物とは明らかに異なり、偽造防止策として非常に有効なコピー防止用紙とするものである。
【0033】
また、上記請求項4に係る発明では、図4(a)の平面図に示すように、例えば背景部(10)と隠し紋様となる潜像部(20)を含め全体に砂目状の白抜きパターン(30)が形成されているものとし、この砂目状の白抜きパターン(30)で隠蔽して背景部(10)の中の潜像部(20)の存在をより判り難くし、有効なコピーによる偽造防止策とするものである。
【0034】
また、上記請求項5に係る発明では、図示しないが背景部と潜像部を含め全体に地紋パターンを加刷したものとし、上記図4(a)に示す砂目状の白抜きパターン(30)の場合と同様に背景部(10)の中の潜像部(20)の存在をより判り難くし、かつデザイン効果をも向上させるコピー防止用紙とすることもできる。
【0035】
上記コピー防止用紙(1)を構成する基材としては、上質紙あるいは特殊証券用紙等紙基材が一般的に適用されるが、本発明のコピー防止用紙が適用される用途等によっては種々の材料を用いてもよい。
【0036】
図3および図4に、本発明のコピー防止用紙(1)の上記具体的事例の線幅等数値に基づいた一実施例をコピーによって複写物とした模式的平面で示した説明図である。
例えば図3(a)に示すように、背景部(10)と隠し文字「C」でなる潜像部(20)とでなる本券(2)をコピーすると、図3(b)に示すように、隠し文字「C」でなる潜像部(20)が背景部(10)と異なった色(図面では薄く白抜きのようになっている)で現出し、コピー(偽造)された複写物(3)であることが判るようになっている。なお、図3(a)では実物を拡大して作製したものであり、実物の本券(2)の潜像部(20)の隠し文字「C」は視認できるようになっているが、実物は視認できないようになっていることを付言しておく。
【0037】
また、図4(a)に示すように、背景部(10)と隠し文字「C」でなる潜像部(20)を含め全面に砂目状の白抜きパターン(30)を施し、潜像部(20)の存在をカモフラージュした本券(2)をコピーすると、図4(b)に示すような砂目状の白抜きパターン(30)が全面に施され複写物(3)となり、かつ隠し文字「C」でなる潜像部(20)が背景部(10)と異なった色(図面では薄く白抜きのようになっている)で現出し、コピー(偽造)された複写物(3)であることが判るようになっている。なお、図4(a)では実物を拡大して作製したものであり、実物の本券(2)の潜像部(20)の隠し文字「C」は視認できるようになっているが、実物は視認できないようになっていることを付言しておく。
【0038】
本発明のコピー防止用紙は、株債券、商品券、ギフトカード、印鑑登録書、ゴミ回収票、その他比較的ライフサイクルの短い証明書等有価証券類に好適に用いることができる。なおこのコピー防止策は、単独でもよいがホログラムや蛍光印刷等他の偽造防止策と併用することもできる。
【0039】
【発明の効果】
本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。
即ち、上記請求項1に係る発明においては、基材上に背景部と潜像部とで構成され、この背景部が万線でなり、潜像部は前記背景部の万線の1/2の線幅で2本の直線の集合でなる万線でなり、両万線のピッチが等しくなっている画線で形成されているものなので、従来のメタメリックインキを用いた方法のような偽造防止策としての製版、印刷、デザイン等に煩わしさがなく、かつホログラムの転写等の如くコストが嵩まず、背景部と潜像部が同一の濃度となって目視では隠し紋様としての潜像部が視認し難くなるコピー防止用紙を提供できる。
また背景部の万線と潜像部の2本の直線の集合でなる万線が平行に設けられ、かつ両万線の境界に隙間が設けられているので、例え目が慣れてきても隠し紋様としての潜像部がより視認し難くなり、これをコピー機で複写しても確実に隠し紋様としての潜像部が現出して本券と複写物との差異を明確にするコピー防止用紙を提供できる効果がある。
【0040】
また、上記請求項2に係る発明においては、上記背景部の万線と潜像部の2本の直線の集合でなる万線の面積率が20〜35%の範囲で形成されているので、コピー機による複写での潜像部と背景部とのコントラストが明確になるコピー防止用紙とする効果があり、この両者の面積率が20%に満たないと、コピー後の潜像部と背景部とのコントラストが薄く不明確になり、逆に35%を越えると全体に暗くなり、デザイン的に見栄えがしなく、他のデザイン(地紋等)に悪影響を与え、さらにコピー後目視では潜像部が背景部に溶け込んでしまい確認しずらくなるという問題が残る。
【0041】
また、上記請求項3に係る発明においては、上記背景部の万線と潜像部の2本の直線の集合でなる万線の刷色が彩度の低い濁色系の青緑、深緑、青で形成されているので、他の刷色よりはコピー前における潜像部の存在がより判り難く、かつコピー後潜像部が浮き出てきて、背景部と潜像部が異なる刷色として、コピー防止により好適な刷色のコピー防止用紙とする効果がある。
【0042】
また、上記請求項4に係る発明においては、上記背景部と潜像部を含め全体に砂目状の白抜きパターンを形成することによって、この砂目状の白抜きパターンが潜像部の存在を不明確に(隠蔽)し、コピー前の目視による潜像部の存在がより視認し難いコピー防止用紙とすることができる。
【0043】
また、上記請求項5に係る発明においては、上記背景部と潜像部を含め全体に地紋パターンを加刷することによって、デザイン効果を向上させるとともに、この地紋パターンが潜像部の存在を不明確に(邪魔)し、コピー前の目視による潜像の存在がより視認し難いコピー防止用紙とすることができる。
【0044】
さらにまた、上記請求項6に係る発明においては、上記で得られたコピー防止用紙を用いることによって、偽造防止策としての製版、印刷、デザイン等に煩わしさがなく、かつコストが嵩まない、セキュリテイの面で信用性の高い有価証券類を得ることができる。
【0045】
従って本発明は、商品券、ゴミ回収票、籤券、入場券等に用いるコピー防止用紙で、特にカラーコピー機等による偽造や有価証券用紙自体の偽造を極めて困難にするコピー防止用紙及びこれを用いた有価証券類において、優れた実用上の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコピー防止用紙の一実施の形態を平面で表した模式的な説明図である。
【図2】本発明のコピー防止用紙を構成する背景部と潜像部の境界近傍を表す拡大図である。
【図3】本発明のコピー防止用紙の一実施の形態を示すもので
(a)は、本券を示す平面拡大図であり、
(b)は、コピー後の複写物を示す平面拡大図である。
【図4】本発明のコピー防止用紙の他の一実施の形態を示すもので
(a)は、本券を示す平面拡大図であり、
(b)は、コピー後の複写物を示す平面拡大図である。
【符号の説明】
1‥‥コピー防止用紙
2‥‥本券
3‥‥複写物
10‥‥背景部
20‥‥潜像部
30‥‥砂目状の白抜きパターン
P1‥‥背景部の万線のピッチ
P2‥‥潜像部の2本の直線の集合でなる万線のピッチ
PW‥‥2本の直線の間隔
SP‥‥背景部の万線と潜像部の2本の直線の集合でなる万線の隙間
W1‥‥背景部の万線の幅
W2‥‥潜像部の2本の直線の集合でなる万線の幅

Claims (6)

  1. 基材上に背景部と潜像部とで構成され、該背景部が万線でなり、潜像部が前記背景部の万線の1/2の線幅で2本の直線の集合でなる万線でなり、前記背景部の万線と潜像部の2本の直線の集合でなる万線のピッチが等しく、かつ平行であるコピー防止用紙であって、前記背景部の万線と潜像部の2本の直線の集合でなる万線との境界に隙間が設けられていることを特徴とするコピー防止用紙。
  2. 上記背景部の万線と潜像部の2本の直線の集合でなる万線の面積率が20〜35%の範囲であることを特徴とする請求項1記載のコピー防止用紙。
  3. 上記背景部の万線と潜像部の2本の直線の集合でなる万線の刷色が彩度の低い濁色系の青緑、深緑、青であることを特徴とする請求項1または2記載のコピー防止用紙。
  4. 上記背景部と潜像部を含め全体に砂目状の白抜きパターンが形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコピー防止用紙。
  5. 上記背景部と潜像部を含め全体に地紋パターンが加刷されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコピー防止用紙。
  6. 上記請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコピー防止用紙を用いたことを特徴とする有価証券類。
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