JP4085175B2 - 真偽判別可能な印刷物及びその作製方法 - Google Patents

真偽判別可能な印刷物及びその作製方法 Download PDF

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Description

技 術 的 背 景
本発明は、銀行券、株券、債券等の有価証券、各種証明書及び重要書類等、偽造、変造を防止する必要性がある印刷物において、通常の可視光線下では潜像を認識することが困難であるが、紫外線等の所定の波長を照射することによって肉眼で潜像を認識することができ、且つ、複写機により複写した場合に、紫外線等の所定の波長を照射しなくとも複写防止画線により潜像を認識することが可能な真偽判別可能な印刷物に関するものである。
従 来 技 術
銀行券、株券、債券等の有価証券、各種証明書及び重要書類等の印刷物において、偽造、変造防止策は重要な要素である。これら印刷物の偽造、変造防止策には、主に幾何学模様を多様化した図柄を複雑にする手法や、印刷物に対し何等かの処理を加えることで、目視では認識できなかった潜像を発現する手法等がある。前者の代表的な例は、証券印刷物等のデザインに広く用いられている地紋、彩紋模様、レリーフ模様等があり、後者の代表的な例は潜像凹版、複写機で色が正常に再現されないような機能性インキ、蛍光インキ、複写機で再現されない微細な画線で構成される複写防止画線等がある。
前者の幾何学模様を用いる偽造、変造防止策としては、地紋、彩紋模様、レリーフ模様等があり、基本的に一定の画線幅による曲画線の集合によって模様を構成する。これらの模様は、印刷物のデザイン等の意匠性を加味し、偽造、変造防止策を施すことで模様を複雑にし、偽造物における同一の模様を作製困難とする。さらに、写真製版装置による抽出、あるいは複写機で再現されにくい色彩を用いたり、複雑な曲画線にして複写機及びスキャナの走査入出力に対するモアレを発生させたりすることで偽造防止策としての効果を高めている。従って、銀行券、株券、債券等の有価証券、各種証明書及び重要書類等の印刷物において、地紋、彩紋模様、レリーフ模様等はデザイン上欠かすことのできない模様である。しかし、最近では高機能化したDTP技術や複写機の出現により、これら模様が偽造又は変造されることがあり、十分に偽造、変造を防止することができないという問題があった。
印刷物に対して何等かの処理を加えて、目視では認識できなかった潜像を発現させる代表的な技術として、潜像凹版や、複写機で色が正常に再現されない機能性インキ、蛍光インキ、複写防止画線等がある。
蛍光インキによる印刷物において、有色蛍光印刷物は、通常の可視光線下で画像を認識することができ、紫外線等の所定の波長を照射すると画像が発光することで、真偽判別が可能である。
しかしながら、紫外線等の所定の波長を照射することで画像が発光するだけでは、十分に偽造を防止することができなかった。また、無色蛍光印刷物は、通常の可視光線下では画像を認識できず、紫外線等の所定の波長を照射すると画像が発光し、高い偽造防止効果が得られる。しかしながら、無色蛍光インキでの印刷は、無色であるために刷り合わせが非常に難しく、さらに重ね刷りによる材料コスト及び印刷工程数の増加という問題があった。
また、複写物を真偽判別するためには紫外線等の所定の波長を照射できる装置が必要となるため、装置の設置スペース、設備費用が必要となる問題があった。
潜像を有する印刷物を蛍光インキで印刷するものとして、潜像部と背景部の何れか一方の色材をオレンジ蛍光インキとし、他方の色材をオレンジ蛍光インキとほぼ同色と視認される色調を有するインキとする複写防止印刷物(特開平7−76195号公報参照)があった。しかしながら、オレンジ蛍光インキとほぼ同色と視認される色調を有するインキの配合が困難であり、刷り合わせの問題、重ね刷りによる材料コスト及び印刷工程数の増加という問題があった。
画線パターンによって潜像を施す手法として、本願出願人は、曲画線の集合模様に、潜像を施さない部分を一本線、潜像を施した部分を二本線以上で表現し、潜像を施した部分の二本線以上の画線の合計の画線幅が、潜像を施さない一本線の画線の画線幅と等しい印刷物を提案している(特開平8−197828号公報参照)。
この印刷物では、複写前は潜像の識別が困難であり、複写機にかけると潜像を施した模様は再現されず、背景部分は再現されるため、複写機等で複写された場合に真偽判別効果を有する。しかし、複写機で複写されない限り、肉眼で真偽判別することはできない。
また、本願出願人は、曲線状の集合模様を、潜像を施さない部分の画線を連続線、潜像を施した部分の画線を基本線方向に一定の間隔で配列された形状の画線からなる定周期断絶線で構成し、潜像を施した部分の定周期断絶線のうち、基本線方向に連続した一つの画線部と非画線部からなる一周期に相当する部分の画線面積の総和が、潜像を施さない部分の連続線のうち、基本線方向における前記一周期と同一の長さに相当する部分の画線面積と等しい印刷物を提案している(特開平9−240135号公報参照)。
この印刷物は、複写前は潜像の識別が困難であり、複写機にかけると潜像を施した模様は再現されず、背景部分は再現されるため、複写機等で複写された場合に真偽判別効果を有する。しかし、やはり複写機で複写されない限り、肉眼で真偽判別することができない。
さらに、複写機による偽造防止に適する印刷物には、網点もしくは万線等のスクリーンパターンの粗密によって潜像が施されたものがあった。例えば、150線10%の網点よりなる潜像を有し、この潜像周囲の白地面に50〜60線10%程度の万線よりなる背景を備えた潜像版を用いて、用紙の表面に濃色の印刷を施し、背景の万線と干渉した時にモアレ模様を形成する平行線よりなる波形パターンを備えたオーバープリント版を用いて、用紙表面に複写機で再生されない淡色の重ね刷りを施す。
これにより、印刷物の表面は肉眼を幻惑するモアレ模様が形成されるので潜像の存在は識別困難となり、複写機にかけると潜像と波形パターンは再生されずに背景のみが再生され、潜像が背景と区別して認められる。このような複写防止用潜像カムフラージ法(特開昭60−87380号公報)が提案されている。
しかしながら、この印刷物ではスクリーンパターンにより潜像を施しているため潜像の視認は容易である。単色印刷物では、上書きされる文字等の情報が、カムフラージの役割を果たさなければならないことから、あくまでも文字等の背景をなす地紋模様にしか活用できない。よって、潜像を施した単色印刷画線模様そのものを彩紋模様のごとくデザイン化した模様にしたり、装飾効果をもった美術的な印刷物にすることは不可能である。
更に、この手法では網点もしくは万線等の点及び線の粗密からなるスクリーンパターンでなければならないため、地紋、彩紋模様を多様している銀行券、株券、債券などの有価証券の既存の製品に用いるには適さないという問題があった。
画線パターンによって潜像を施す手法として、本願出願人は、曲線状の集合模様を、潜像を施さない部分の画線を連続線、潜像を施した部分の画線を基準線方向に一定の間隔で配列された形状の画線からなる定周期断絶線で構成し、潜像を施した部分の定周期断絶線のうち、基準線方向に連続した一つの画線部と非画線部からなる一周期に相当する部分の画線面積の総和が、潜像を施さない部分の連続線のうち、基準線方向における前記一周期と同一の長さに相当する部分の画線面積と等しい印刷物を提案している(特開平9−240135号公報)。
この印刷物では、通常、複写前は潜像の識別が困難であり、複写機にかけると潜像を施した模様は再現されず、背景部分は再現されるため潜像が形成される。
しかしながら、複写機等で複写された場合は真偽判別効果を有するが、複写機で複写されない限り肉眼で真偽判別することができない。また、最近のカラー複写機の解像度の著しい技術進歩に伴い、公報の印刷物を複写機で複写した場合に、明瞭に潜像を発現することが困難になってきている。
本発明は、前述した問題を解決することを目的としたもので、通常の可視光線下では潜像画像が認識することはできないが、紫外線等の所定の波長を照射することによって潜像画像が肉眼で認識でき、複製物に対しては、大型の鑑定装置を用いず、持ち運び可能な小型ハンディータイプの紫外線照射装置を用い、容易に真偽判別可能であり、また、刷り合わせの問題や、重ね刷りによる材料コスト及び印刷工程数の増加の問題を解決することが可能な真偽判別可能な印刷物及びその作製方法を提案するものである。
発 明 の 概 要
本発明による真偽判別可能な印刷物は、集合模様内に施された潜像画像が、通常可視光線下では肉眼で識別が困難であり、紫外線を照射すると前記潜像画像が出現する印刷物であって、基材に基本画像が設けられており、前記基本画像が潜像部及び潜像周囲部を有し、前記潜像部と前記潜像周囲部とは通常可視光線下では肉眼で区別が困難であり、前記潜像部及び前記潜像周囲部は一定周期で連続配置する網点の集合体でそれぞれ構成され、前記潜像部の網点と前記潜像周囲部の網点とは解像度が異なり、単位面積辺りの網点面積率が等しく、且つ、単位面積辺りの網点周囲長が異なり、且つ、前記潜像部及び前記潜像周囲部が有色蛍光インキで印刷されていることを特徴とする。
ここで、前記潜像部の網点の単位面積辺りの網点周囲長が、前記潜像周囲部の網点の単位面積辺りの網点周囲長の2倍以上であることが望ましい。
前記網点が、スクエアドット、チェーンドット及びラウンドドットのいずれか一つ又はこれらの組み合わせの形状を有することもできる。
前記印刷物に、カムフラージュ模様がさらに印刷されていてもよい。
本発明による真偽判別可能な印刷物を作製する方法は、集合模様内に施された潜像画像が、通常可視光線下では肉眼で識別が困難であり、紫外線を照射すると前記潜像画像が出現する印刷物を作製する方法であって、基材に基本画像を設け、前記基本画像は潜像部及び潜像周囲部を有し、前記潜像部と前記潜像周囲部とは通常可視光線下では肉眼で区別することが困難であり、前記潜像部及び前記潜像周囲部を一定周期で連続配置する網点の集合体でそれぞれ構成し、前記潜像部の網点と前記潜像周囲部の網点とは解像度が異なり、単位面積辺りの網点面積率が等しく、且つ、単位面積辺りの網点周囲長が異なるように構成し、且つ、前記潜像部及び前記潜像周囲部を有色蛍光インキで印刷することを特徴とする。
また本発明の真偽判別可能な印刷物は、曲線状の集合模様内に施された潜像画像が、通常可視光線下では肉眼で識別が困難であり、紫外線を照射すると前記潜像画像が出現する印刷物であって、曲線状の集合模様が、潜像が施されない一本の画線と潜像が施され肉眼では一本の連続線のように認識される複数に分岐した画線とで構成され、前記複数に分岐した画線の画線幅の合計が、前記一本の画線の画線幅とほぼ等しく、且つ、前記複数に分岐した画線における基本曲線方向の所定長さにおける画線周囲長の合計値と、前記一本の画線における基本曲線方向の前記所定長さにおける画線周囲長の合計値とが異なるように構成され、前記一本の画線及び複数に分岐した画線が有色蛍光インキで印刷されたことを特徴とする。
ここで、前記複数に分岐した画線の画線幅の合計値が、前記一本の画線の画線幅の、90%〜110%の範囲内であることが望ましい。
また、前記複数に分岐した画線の単位印刷面積辺りの画線周囲長の合計値が、前記一本の画線の単位印刷面積辺りの画線周囲長の合計値の、1.4倍以上であることが望ましい。
前記一本の画線、前記複数に分岐した画線のいずれか一方の画線同士又はこれら双方の画線同士が交差する部分で、前記交差する画線同士のいずれか一方の画線が削除されてもよい。
前記曲線状の集合模様が、地紋模様、彩紋模様及びレリーフ模様のいずれか1つ又はそれらの組み合わせであってもよい。
本発明の真偽判別可能な印刷物の作製方法は、曲線状の集合模様内に施された潜像画像が、通常可視光線下では肉眼で識別が困難であり、紫外線を照射すると前記潜像画像が出現する印刷物を作製する方法であって、曲線状の集合模様を、潜像を施さない一本の画線と潜像を施し肉眼では一本の連続線のように認識される複数に分岐した画線とで構成し、前記複数に分岐した画線の画線幅の合計が、前記一本の画線の画線幅とほぼ等しく、且つ、前記複数に分岐した画線における基本曲線方向の所定長さにおける画線周囲長の合計値と、前記一本の画線における基本曲線方向の前記所定長さにおける画線周囲長の合計値とを異なるように構成し、前記一本の画線及び複数に分岐した画線を有色蛍光インキで印刷することを特徴とする。
本発明の真偽判別可能な印刷物は、曲線状の集合模様内に施された潜像画像が、通常可視光線下では肉眼で識別が困難であり、紫外線を照射すると前記潜像画像が出現する印刷物であって、前記曲線状の集合模様が、潜像が施されない連続線からなる画線と潜像が施された定周期断絶線からなる画線とで構成され、前記定周期断絶線は肉眼では一本の連続線のように認識され、基本曲線方向に一定の間隔で配列された所定の形状の画線で構成され、前記定周期断絶線の一周期に相当する一つの画線部と一つの非画線部からなる部分の画線面積が、前記定周期断絶線の一周期に相当する長さの前記連続線の画線面積とほぼ等しく、且つ、前記定周期断絶線の一周期に相当する一つの画線部と一つの非画線部からなる部分の画線周囲長と、該定周期断絶線の一周期に相当する前記連続線の画線周囲長とが異なるように構成され、前記連続線からなる画線及び前記定周期断絶線からなる画線が有色蛍光インキで印刷されていることを特徴とする。
ここで、前記定周期断絶線の一周期に相当する部分の画線面積が、前記定周期断絶線における前記一周期と同一の長さに相当する前記連続線の部分の画線面積の、90%〜110%の範囲内であることが望ましい。
前記定周期断絶線の一周期に相当する部分の画線周囲長が、前記定周期断絶線における前記一周期と同一の長さに相当する前記連続線の部分の画線周囲長の、1.1倍以上であることが望ましい。
前記連続線からなる画線、前記定周期断絶線からなる画線のいずれか一方の画線同士又はこれら双方の画線同士が交差する部分で、前記交差する画線のいずれか一方の画線が削除されてもよい。
前記曲線状の集合模様が、地紋模様、彩紋模様及びレリーフ模様のいずれか1つ又はこららの組み合わせからなることもできる。
本発明の真偽判別可能な印刷物の作製方法は、曲線状の集合模様内に施された潜像画像が、通常可視光線下では肉眼で識別が困難であり、紫外線を照射すると前記潜像画像が出現する印刷物の作製方法であって、前記曲線状の集合模様を、潜像を施さない連続線からなる画線と潜像を施した定周期断絶線からなる画線とで構成し、前記定周期断絶線は肉眼では一本の連続線のように認識され、基本曲線方向に一定の間隔で配列された所定の形状の画線で構成し、前記定周期断絶線の一周期に相当する一つの画線部と一つの非画線部からなる部分の画線面積が、前記定周期断絶線の一周期に相当する長さの前記連続線の画線面積とほぼ等しく、且つ、前記定周期断絶線の一周期に相当する一つの画線部と一つの非画線部からなる部分の画線周囲長と、該定周期断絶線の一周期に相当する前記連続線の画線周囲長とが異なるように構成し、前記連続線からなる画線及び前記定周期断絶線からなる画線を有色蛍光インキで印刷することを特徴とする。
また、本発明の真偽判別可能な印刷物は、直線又は曲線を基本線とする1本又は複数の画線からなる画線模様に潜像が施された印刷物であって、前記画線模様のうち潜像が施されない部分の画線は実線で、前記潜像が施された部分の画線は前記実線の中心部分である基準線を基準とし、前記基準線を縦断する方向にほぼ等距離に複数の画線に分岐し、前記複数に分岐した画線がそれぞれ前記基準線方向にほぼ直角に分断された断絶線からなる画線群で構成され、前記潜像が施された部分の前記断絶線のうち、前記基準線方向に分断された前記断絶線の画線部と非画線部からなる一周期に相当する部分の長さの前記画線群の画線面積の総和が、前記潜像が施されない部分の実線のうち、前記基準線方向にほぼ直角に分断された断絶線における前記一周期と同一の長さに相当する部分の実線の画線面積とほぼ等しい画線群で前記断絶線が構成されており、前記潜像が施されない部分の画線及び前記潜像が施された部分の断絶線が有色蛍光インキで印刷されていることを特徴とする。
前記潜像が施された部分の画線は、前記実線の中心部分である基準線を基準とし、前記基準線を縦断する方向にほぼ等距離に複数に分岐し、前記複数に分岐した画線が、それぞれ前記基準線方向にほぼ直角に分断され、ほぼ一定の間隔で配列された形状の断絶線からなる定周期断絶線、あるいは、前記実線の中心部分である基準線を基準とし、前記基準線を縦断する方向にほぼ等距離に複数に分岐し、前記複数に分岐した画線が、それぞれ前記基準線方向にほぼ直角に分断され、且つほぼ一定の間隔で配列された形状の断絶線からなり、前記複数に分岐した画線のうち、少なくとも1本以上の画線が他の分岐した画線とずれを伴い配列された形状の断絶線からなるずれ周期並置の定周期断絶線、あるいはまた、前記実線の中心部分である基準線を基準とし、前記基準線を縦断する方向にほぼ等距離に複数に分岐し、前記複数に分岐した画線が、それぞれ前記基準線方向にほぼ直角に分断され、ほぼ一定の間隔で配列された形状の断絶線からなり、且つ前記複数に分岐した画線のうち、少なくとも1本以上の画線が他の分岐した画線と異なる周期を伴い配列された形状の断絶線からなる異周期並置の定周期断絶線のいずれかであるとしてもよい。
ここで、前記潜像が施された部分の前記断絶線のうち、前記基準線方向に直角に分断された前記断絶線の画線部と非画線部からなる一周期に相当する部分の長さの前記画線群の画線面積の総和が、前記潜像を施さない部分の実線のうち、前記基準線方向にほぼ直角に分断された断絶線における前記一周期と同一の長さに相当する部分の実線の画線面積とほぼ等しい画線面積の、95%〜110%の範囲内であることが望ましい。
前記潜像を施さない部分の画線、断絶線、定周期断絶線、ずれ周期並置の定周期断絶線又は異周期並置の定周期断絶線のいずれか一方の画線同士若しくはこれら双方の画線同士が交差する部分で、交差する画線同士のいずれか一方の画線が削除されていてもよい。
前記画線模様が、地紋模様、彩紋模様及びレリーフ模様の少なくとも1つであってもよい。
本発明の真偽判別可能な印刷物の作製方法は、直線又は曲線を基本線とする1本又は複数の画線からなる画線模様に潜像が施された印刷物を作製する方法であって、前記画線模様のうち潜像を施さない部分の画線は実線で、前記潜像を施した部分の画線は前記実線の中心部分である基準線を基準とし、前記基準線を縦断する方向にほぼ等距離に複数の画線に分岐し、前記複数に分岐した画線がそれぞれ前記基準線方向にほぼ直角に分断した断絶線からなる画線群で構成し、前記潜像を施した部分の前記断絶線のうち、前記基準線方向に分断した前記断絶線の画線部と非画線部からなる一周期に相当する部分の長さの前記画線群の画線面積の総和が、前記潜像が施されない部分の実線のうち、前記基準線方向にほぼ直角に分断した断絶線における前記一周期と同一の長さに相当する部分の実線の画線面積とほぼ等しい画線群で前記断絶線を構成し、前記潜像を施さない部分の画線及び前記潜像を施した部分の断絶線を有色蛍光インキで印刷することを特徴とする。
発明の詳細な説明
(1) 第1の実施の形態
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
本第1の実施の形態は、集合模様内に施された潜像画像が、通常可視光線下では肉眼で識別できず、紫外線を照射すると潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物に関するものある。
図1に示すように、基材1に、均一濃度を持った基本画像2が形成され、基本画像2は、潜像部3及び潜像周囲部4を有し、潜像部3及び潜像周囲部4は通常可視光線下では肉眼で区別できず、紫外線を照射すると潜像画像が出現する。潜像部3及び潜像周囲部4はいずれも網点が一定周期で連続配置する網点の集合体により構成され、且つ、潜像部3の網点は潜像周囲部4の網点と解像度が異なり、単位面積辺りの網点面積率が等しく、且つ、単位面積辺りの網点周囲長(輪郭長さ)が異なる構成からなり、且つ、潜像部3及び潜像周囲部4が有色蛍光インキで印刷されている。
これにより、例えば潜像部を密構成で、潜像周囲部を粗構成で作製することにより、この印刷物を紫外線等の所定の波長を照射することによって、粗構成の部分である潜像周囲部4の網点は、密構成の部分である潜像部3の網点より、単位面積辺りの網点周囲長が短いため、蛍光発光明度が低く、逆に、密構成の部分である潜像部3は粗構成の部分である潜像周囲部4の網点より、単位面積辺りの網点周囲長が長いため蛍光発光明度が高く、潜像部3と潜像周囲部4との間に蛍光発光明度差が生じ、潜像部3が認識することができる。
本第1の実施の形態は、潜像部の網点の単位面積辺りの網点周囲長と潜像周囲部の単位面積辺りの網点周囲長は異なっていなければならない。潜像部の網点の単位面積辺りの網点周囲長と潜像周囲部の単位面積辺りの網点周囲長が2倍未満であると、紫外線等の所定の波長を照射した場合、潜像周囲部の網点と潜像部の網点の、蛍光発光明度差が小さいため、肉眼で潜像部を認識することが困難となる。よって、潜像部の網点の単位面積辺りの網点周囲長が、潜像周囲部の単位面積辺りの網点周囲長の2倍以上であることが好ましい。
粗構成の部分である潜像周囲部の網点解像度は1インチ辺り60線〜80線、また、ドットコンタクトが生じないように、網点面積率が20%〜45%が好ましく、密構成の部分である潜像部の網点解像度は1インチ辺り120線〜420線、また、ドットコンタクトが生じないように、網点面積率が20%〜45%が好ましい。例えば、潜像周囲部として用いる網点を1インチ辺り80線40%の網点(スクエアドット)で考えると、80線は312.5ミクロンのマトリックスから形成され、40%の一角は125ミクロンである。次に潜像部に用いる網点は、潜像周囲部の2倍以上の線数が必要である。よって、潜像部として用いる網点は1インチ辺り160線40%の網点(スクエアドット)となる。潜像部の160線のマトリックスを計算すると、156.3ミクロンで形成され、160線40%の一角は62.5ミクロンとなる。各々の1インチ四方の周囲長を計算すると、80線40%の1ドットの周囲長は500ミクロン、160線40%の1ドットの周囲長は250ミクロンである。よって、1インチ四方の各々のドット数は80線が6400ドット、160線が25600ドットとなり、1インチ四方の各々の周囲長は80線が3200ミリ、160線が6400ミリと計算される。従って、1インチ辺りの潜像部の周囲長は潜像周囲部の周囲長の2倍となることがわかる。
本第1の実施の形態は、潜像部の網点及び潜像周囲部の網点のいずれを密で作製し、他方を粗で作製しても良い。例えば、潜像部を粗構成で作製し、潜像周囲部を密構成で作製することにより、潜像部と潜像周囲部の蛍光発光明度が反転される。この印刷物に紫外線等の所定の波長を照射することによって、粗構成の部分である潜像部の網点は、密構成の部分である潜像周囲部の網点より単位面積辺りの網点周囲長が短いため蛍光発光明度が低く、逆に、密構成の部分である潜像周囲部は粗構成の部分である潜像部の網点より単位面積辺りの網点周囲長が長いため蛍光発光明度が高く、潜像部と潜像周囲部に蛍光発光明度差が生じ、潜像部を認識することができる。
また、本第1の実施の形態の印刷物を、従来の複写防止模様の有する網点構成で作製することにより複写防止効果が得られる。
本第1の実施の形態のカモフラージュ模様は基本画像の上に印刷しても下に印刷しても良く、地紋模様、彩紋模様、画線パターン等が好ましい。また、基本画像と色相を異ならせても良い。
紫外線照射時において、蛍光有色インキによる蛍光発光の明度は、印刷物の単位印刷面積辺りの網点周囲長(輪郭長さ)の変化により、蛍光発光の目に感じる光の強弱の変化が生じるため、潜像周囲部と潜像部を有色蛍光インキで印刷することが必須要件となる。また、ここで用いる有色蛍光インキの蛍光材料は、紫外線等の所定の波長で励起し、蛍光発光する時の光の拡散を多くする。これにより、通常の可視光線下では認識できないが、紫外線等の所定の波長を照射することによって肉眼で認識することができる画像が形成される。
網点形状には、スクエアドット、チェーンドット、ラウンドドット等のいずれか一つ又はこれらの組み合わせを使用することができる。また、微小文字、特殊マーク等、肉眼で認識することができない微細構成素子の集合体を使用しても、上記同様の効果が得られる。
基材の材質は限定されず、紙葉類、プラスッチック等、印刷可能なものであればよく、貴重書類、カード等を基材としてもよい。
また、均一な濃度を持った印刷物を得るには、印刷時におけるインキの膨らみによる網点又は微細構成素子の膨張値(もしくは収縮値)を考慮することが好ましい。
本第1の実施の形態の真偽判別模様の網点構成を図によって更に詳細に説明する。本第1の実施の形態の網点構成による真偽判別模様は、図2に示すように、潜像を施さない潜像周囲部5と潜像を施した潜像部6とを構えており、ここでは市販のコンピュータ・グラフィック・デザイン装置(以下、CGSという)を用いて作製した場合について説明する。
印刷時のインキの膨らみによる画線の膨張値(又は収縮値)を考慮して製版時における網点設計を行うため、予め膨張値(又は収縮値)をテスト印刷により調査した。テスト印刷として、80線、160線、210線、260線、310線のスクエアドットを40%濃度で市販のイメージセッタより製版用フィルムに出力し、ポジタイプPS版で刷版を作製した。次に、市販のベージュ色のインキ475gに対して緑色発光の蛍光顔料25g(ルミコール1000:日本蛍光化学(株)製)の配合割合で有色蛍光インキを作製した。得られた刷版、有色蛍光インキを用い、オフセット印刷機で市販の上質紙(蛍光増白剤が含まれないもの)に印刷した。
テスト印刷で得られた印刷物の網点を測定した結果、80線は43%、160線は44%、210線は45%、260線は46%、310線は47%と計測された。よって、それぞれの膨脹値は80線が3%、160線が4%、210線が5%、260線が6%、310線が7%であることがわかった。
テスト印刷により得られた各線数の膨脹値の値を用いて、本第1の実施の形態の印刷物を得るための刷版を作製した。まず、市販のCSGを用い、図3に示すような潜像パターン部7と潜像周囲部8を二次元座標上に設定し、線数と濃度設定を入力する。潜像周囲部を、80線で40%濃度とした場合、潜像部はテスト印刷で得られた印刷時における膨脹値を考慮する必要があるため、160線の網点を用いた場合、ここで代入する値は39%となる。
次に、市販のイメージセッターで製版用フィルムに出力し、ポジタイプPS版で刷版を作製し、有色蛍光インキを用いてオフセット印刷機で市販の上質紙に印刷を行った印刷物を図4に示す。得られた印刷物は、網点の密(160線、39%)で構成された真偽判別模様9と、潜像を施さない部分である粗(80線、40%)で構成された潜像周囲部10とを備える。
図4の印刷物を目視で観察した場合、網点の密で構成された真偽判別模様9と粗で構成された潜像周囲部10は、1インチ辺りの解像度が異なるが、網点濃度が同様であるため真偽判別模様9と潜像周囲部10の区別が極めて困難である。
図5に、この印刷物に紫外線照射器(例えば、松下電器製コードレス蛍光灯:BF−642)で365nmの紫外線を照射した状態を示す。網点の密で構成した真偽判別模様9’は、粗で構成された潜像周囲部10’より蛍光発光明度が高いので、網点の密で構成した真偽判別模様9’と粗で構成された潜像周囲部10’の間に蛍光発光明度差が生じ、真偽判別模様を認識することができる。
次に、潜像周囲部を60線で40%濃度、70線で0%濃度、80線で40%濃度とし、それぞれについて潜像部を7種類としてサンプルを作製した。得られたサンプルに紫外線等の所定の波長を照射して観察する実験を行った。得られた実験結果を図6に示す。なお、評価方法については、○が効果あり、△がやや効果あり、×は効果なしとして示す。
図6Aに示すように、潜像周囲部が60線で40%である場合、潜像部は120線以上の線数が必要である。図6Bに示すように、潜像周囲部が70線で40%である場合、潜像部は140線以上の線数が必要であり、図6Cのように、潜像周囲部が80線で40%である場合は、潜像部は160線以上の線数が必要であることがわかった。
以上説明したように本実施の形態によれば、通常の可視光線下では潜像画像を殆ど認識できず、紫外線照射下では、印刷物の単位印刷面積辺りの網点周囲長が相違することにより、蛍光有色インキによる蛍光発光の明度が相違し、蛍光発光によって目に感じる光の強弱に相違が生じて潜像画像を認識することが可能であり、容易に真偽判別することができる。
更に、単色印刷で容易に印刷できるのでコストを低減することができ、あえてカムフラージ模様を重ね刷りする必要がなく、目視可能な有色蛍光インキを一度刷りで印刷が可能である。このため、複写防止画線を施した印刷物に無色蛍光インキを重ねて印刷する必要がなく、刷り合わせの問題を解消し、材料コスト、印刷工程数を削減することができる。また、印刷時の濃度管理や画線太り等の調整が容易であり、印刷における許容範囲を広くすることができる。
また、曲線状の集合模様を、地紋模様、彩紋模様、レリーフ模様、モアレ模様のいずれか一つ又はこれらの組み合わせとしてもよい。このように、他種の偽造防止策を同一画線上に併用した印刷物とすることも可能であり、また印刷後にエンボス(凸凹)を付与しても真偽判別効果が得られる。従って、本実施の形態は、偽造、変造防止の対象である銀行券、株券、債券等の有価証券や、各種証明書及び重要書類等に適用することができる。
(2) 第2の実施の形態
第2の実施の形態は、曲線状の集合模様内に施された潜像画像が、通常可視光線下では肉眼で識別されず、紫外線を照射すると潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物に関し、曲線状の集合模様を、潜像を施さない一本の画線と肉眼では一本の連続線のように認識される潜像を施した複数に分岐した画線とで構成する。
図7に示すように、潜像を施さない一本の画線101(以下、無潜像画線という)と、潜像を施した複数に分岐した画線102(以下、分岐潜像画線という)とを備える。本第2の実施の形態の画線構成をより詳細にするために、曲画線を直線と仮定して図8を用いて説明する。図8に、無潜像画線と分岐潜像画線とが直線の状態で接した場合を想定して、それぞれの画線の境界部分を拡大して示す。
図8において、分岐潜像画線108の画線幅の合計を、無潜像画線107の画線幅とほぼ等しくするには、画線設計の段階で、無潜像画線の画線幅を100A、分岐潜像画線の画線幅の各々一本の画線幅を100a、分岐潜像画線の分岐する本数をn(図2では、n=2)としたとき、100a=100A/nによって可能となる。
しかし、本第2の実施の形態の画線構成による真偽判別模様を印刷する場合において、分岐潜像画線と無潜像画線の画線幅に対し、印刷時におけるインキの膨らみによる画線幅の膨張値(または収縮値)の変化を考慮することが好ましい。すなわち、前述の印刷時に影響を受ける画線幅は、画線設計を行う場合に、印刷をした際のインキの膨らみによる画線片側に生じる膨張値(または収縮値)を100gとしたとき、印刷物上での無潜像画線107の画線幅は100A+100g+100gで、印刷物上での分岐潜像画線108の画線幅は100a+100g+100gであるから、無潜像画線の一本の画線の画線幅100Aと分岐潜像画線の各々の画線幅100aは、100a={100A−(100g+100g)(n−1)}/nの関係を満足すれば良い。
第2の実施の形態の真偽判別模様の画線構成では、分岐潜像画線が、無潜像画線から分岐した画線形態をとっている。また、印刷物上の分岐潜像画線108の画線間の間隔(即ち、内側エッジ)を100Sとしたとき、分岐潜像画線108を肉眼で認識することのできない範囲である25〜60ミクロンに設定している。これにより、分岐潜像画線108は、一本の連続線であるかのように肉眼では認識されるので、無潜像画線107の延長線上に分岐潜像画線108が存在するかのように認識される。
また、分岐潜像画線において、分岐潜像画線の画線幅の合計が、無潜像画線の画線幅に対し、90%〜110%の範囲内であれば本第2の実施の形態の作用及び効果を生じさせることができる。この許容範囲は、分岐潜像画線108を肉眼で認識されることを防ぐことが可能な濃度範囲である。インキの色相にもよるが、領域面積が90%〜110%であることが必要である。分岐潜像画線108の領域面積が90%以下で作製された印刷物は、無潜像画線107よりも領域面積が小さいため、この領域の濃度が低下し、無潜像画線107の画線を肉眼で認識することができる。しかし、分岐潜像画線108の画線自体は肉眼では認識不可能となるため、肉眼で潜像を認識不可能にすることができる。
また、無潜像画線107の領域面積の上限を110%を超えない範囲とし、分岐潜像画線108の領域面積を110%以上で作製した印刷物は、分岐潜像画線108が無潜像画線107よりも領域面積が大きい。このため、分岐潜像画線108の濃度が増加し、分岐潜像画線108は、無潜像画線107より高濃度に肉眼で認識されるため、肉眼で認識不可能にするには不十分である。よって、本第2の実施の形態の効果を奏するためには、画線設計の段階において下記の式の関係を満足していることが好ましい。
0.9*100a≦[{100A−(100g+100g)*(n−1)}/n]≦1.1*100a … (1)
図7における無潜像画線101から分岐する分岐潜像画線102を設計するには、図8に示す基本曲線103から、最も外側に位置する分岐潜像画線の画線幅100aの中心をなす潜像曲線109までの間隔と、二本以上ある潜像曲線109において隣接する各々の潜像曲線109の間隔を求める必要がある。基本曲線103から最も外側に位置する潜像曲線109までの間隔を100W’、隣接する各々の潜像曲線109の間隔を100Wとする。前述の本第2の実施の形態の真偽判別模様の印刷物を目視したときに、無潜像画線107と分岐潜像画線108とが連続した一本の線に見えるようにするには、分岐潜像画線の二本線の画線108と無潜像画線107の位置関係は、100W’={(n−1)(100S+100g+100g+100a)}/n及び100W=2*100W’/(n−1)で求まる。これにより、真偽判別効果の高い印刷物を得ることができる。
本第2の実施の形態の印刷物に紫外線を照射した場合に潜像画像を出現させるためには、図8に示すように基本曲線方向における分岐潜像画線108と無潜像画線107とにおけるそれぞれ同一長さ100Bにおいて、分岐潜像画線108の合計の画線周囲長が、無潜像画線107の画線周囲長と異なっていなければならない。即ち、分岐潜像画線108の合計の画線周囲長100X2と、無潜像画線107の画線周囲長100X1は異なっていなければならない。更に好ましくは、分岐潜像画線108の合計の画線周囲長100X2が、無潜像画線107の画線周囲長100X1の、1.4倍以上あることが好ましい。即ち、本第2の実施の形態の効果を奏するには画線構成では画線設計の段階において、下記の式の関係を満足していることが好ましい。
1.4(2*100A+2*100B)≦n(2*100a+2*100B) … (2)
紫外線照射時において、蛍光有色インキによる蛍光発光の明度は、印刷物の単位印刷面積辺りの画線周囲長の変化により、蛍光発光の目に感じる光の強弱の変化が生じるため、無潜像画線107と分岐潜像画線108を有色蛍光インキで印刷することが必須要件となる。
本第2の実施の形態の真偽判別模様を全体で見た際、図9に示すように、模様中の分岐潜像画線の画線同士が交差する部分が存在する場合、画線同士の交差(重なり)が存在しないように修正する。これにより、交差した部分に生ずる画線の高濃度化を防止することができる。即ち、真偽判別模様を作製した段階では、図10のように、分岐潜像画線108が完全に交差している状態になっている場合がある。このような場合に、画線108同士が交差する交点105’において、いずれか一方の画線108の領域100Dを、他方の画線108の内側に位置して削除する。これにより、印刷物に紫外線等のある特定波長を照射することによって、分岐潜像画線同士が交差する領域100Dにおいて、蛍光発光明度差が生じることなく同一明度で蛍光発光し、分岐潜像画線で構成した真偽判別模様は均一な明度の画像として発現する。
上記条件で印刷された印刷物は、肉眼では分岐潜像画線が一本の画線であるかのように認識され、また無潜像画線の延長であるかのように認識され、肉眼では分岐潜像画線で構成した真偽判別模様を殆ど識別することができない。
また、印刷物に紫外線等の所定の波長を照射することによって、分岐潜像画線は無潜像画線より単位印刷面積辺りの画線周囲長が長く、無潜像画線より蛍光発光明度が高いので、分岐潜像画線と無潜像画線との間に蛍光発光明度差が生じ、分岐潜像画線で構成した真偽判別模様が発現する。
また、この印刷物を複写防止用の模様を有する線画構成で作製することにより、複写防止効果が得られる。
以下に、彩紋模様を用いた場合を例にとり説明する。一般的に彩紋模様は、図案に従い数学関数上で描画した模様であるため、模様を作製する装置としては、歯車、カム等の機械的動作によって描画する装置と、コンピュータを用いて二次元座標上の関数により描画する装置とがある。以下に、市販のCGSを用いた場合を例にとり説明する。
前述したように印刷時の画線の膨張値(または収縮値)を加味して、製版時における画線設計を行う必要がある。そこで、予め膨張値(または収縮値)をテスト画線で調査した。テスト画線として、製版用フィルム原版上の画線幅を100μmとし、用紙に市販の上質紙を用い、インキも市販のオフセットインキ(ピンク)でオフセット印刷を行った後、印刷物の画線幅を測定した結果、116μmと計測された。よって、画線幅方向の画線の膨張値は全体で16μmであり、印刷をした際の画線周囲に生じる膨張値(または収縮値)gは8μmであることがわかった。
テスト画線により得られた画線周囲に生じる膨張値8μmの値を用いて、第2の実施の形態に従い、無潜像画線の画線幅が116ミクロンの彩紋模様印刷物を得るための刷版を作製した。まず市販のCGSを用い、図11のような彩紋模様画線を構成するスプライン曲線からなる基本線103を二次元座標上に設定し、潜像パターン111をスプライン曲線からなる基本線103上に配置した。なお、潜像パターンは、本発明の印刷物が不心得者により複製された場合に、紫外線を照射して目視によって明瞭に識別できるものであれば、文字、数字、図形等の何れであってもよい。
無潜像画線と分岐潜像画線の作製は、図11におけるスプライン曲線からなる基本線103と潜像パターン111との境界部104を部分的に拡大した図12の潜像パターン111の領域と基本線との交点105において行う。
ここで、作製しようとしている真偽判別用彩紋模様の画線幅が116ミクロンであり、基本線103に対置する印刷画線幅が116ミクロンであるとした場合の画線設計上の画線幅は、前述のテスト画線で把握した印刷画線全体の膨張値16ミクロンを差し引いた100ミクロンとなる。
無潜像画線の画線設計においては、図8における分岐潜像画線の画線幅100a、及び無潜像画線107と分岐潜像画線108との位置関係を規定し、基本線103から潜像曲線109までの間隔100W’を設定する必要がある。これらの値は、前述したように、
100a={100A−(100g+100g)(n−1)}/n、及び
100W’={(n−1)(100S+100g+100g+100a)}/n
より求まる。
分岐潜像画線の本数nと、分岐潜像画線と無潜像画線の間隔100Sを、予め設定することが必要である。まず、分岐潜像画線の本数nの設定は、潜像が肉眼で視認されないことが必要であるから、分岐潜像画線の一本の幅は、肉眼で認識することのできない60ミクロン以下が適している。上述したように、印刷後の画線幅を116ミクロンとしている。そこで、分岐潜像画線の本数nを、116ミクロン/60ミクロンよりn=2とした。分岐潜像画線と分岐潜像画線の間隔100Sは、分岐潜像画線が肉眼で視認されない範囲25〜60ミクロンから選択が可能であり、ここでは50ミクロンとした。設定されたnとSを計算式にあてはめると、
100a={100−(8+8)(2−1)}/2より、分岐潜像画線の一本の画線は42ミクロン、基本線103から潜像曲線109までの間隔100W’={(2−1)(50+8+8+42)}/2より、54ミクロンが得られた。CGSにおいて、図13の潜像を施す部分の領域111の潜像曲線109は、潜像の境界線104上のスプライン曲線からなる基本線103の交点105を基準に、基本線103に対して100W’が示すように両側へ54ミクロン広げて設定した。
更に、数式(2)に、各画線の長さ、即ちBの長さ100ミクロンを代入すると、1.4(2×100+2×100)≦2(2×42+2×100)となり、560≦568となるので、この数式(3)の条件を満足していることがわかる。
次に、CGSで設計された真偽判別模様に対し、市販のレーザープロッタを用いて製版用フィルム原版を作製し、市販のポジタイプPS版で刷版を作製した。インキ475g(DIC797:大日本インキ化学工業(株)製)に対し、蛍光顔料25g(ルミコール1000:日本蛍光化学(株)製)を配合して有色蛍光インキを作製した。得られた刷版、有色蛍光インキを用い、オフセット印刷機で市販の上質紙に印刷し、図14に示す印刷物を得た。
図14の印刷物を目視で観察した場合、分岐潜像画線で構成した真偽判別模様112が二本に分岐した画線であるにもかかわらず、無潜像画線101から連続した一本の画線であるかのように認識される。これにより、肉眼では二本に分岐した画線で構成した真偽判別模様は殆ど識別できなくなる。従って、分岐潜像画線で構成した真偽判別模様112において、観察者は印刷画線の拡大視を試みない限り、二本に分岐した画線の存在を殆ど視認することができない。
図15に、印刷物に紫外線照射器を用いて365nmの紫外線を照射した状態を示す。真偽判別模様112’は無潜像画線101’より蛍光発光明度が高いため、分岐潜像画線で構成した真偽判別模様112’と無潜像画線101’に蛍光発光明度差が生じ、分岐潜像画線で構成した真偽判別模様が発現しているように肉眼で認識することができる。
以上説明したように本実施の形態によれば、通常の可視光線下では潜像画像を殆ど認識できず、紫外線照射下では、印刷物の単位印刷面積辺りの画線周囲長が相違することにより、蛍光有色インキによる蛍光発光の明度が相違し、蛍光発光によって目に感じる光の強弱に相違が生じて潜像画像を認識することが可能であり、容易に真偽判別することができる。
更に、単色印刷で容易に印刷できるのでコストも低減でき、あえてカムフラージ模様を重ね刷りする必要がなく、目視可能な有色蛍光インキを一度刷りで印刷できる。このため、複写防止画線を施した印刷物に無色蛍光インキを重ねて印刷する必要がなく、刷り合わせの問題を解消し、材料コスト、印刷工程数を削減することができる。また、印刷時の濃度管理や画線太り等の調整が容易であり、印刷での許容範囲が広い。
地紋、彩紋模様にモアレ模様等の他種の偽造防止策を同一画線上に併用した印刷物とすることも可能であり、印刷後にエンボス(凸凹)を付与しても真偽判別効果が低下することがない。従って、本実施の形態は、偽造、変造防止の対象である銀行券、株券、債券等の有価証券や、各種証明書及び重要書類等に適用することができる。
(3) 第3の実施の形態
以下、本発明の第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態は、曲線状の集合模様内に施された潜像画像を、通常可視光線下では肉眼で識別することができず、紫外線を照射すると潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物に関するものである。曲線状の集合模様は、図16に示すように、潜像を施さない曲線状の線画201(以下、無潜像画線という)と潜像を施した曲線上の線画202(以下、分断潜像画線という)によって構成される。第3の実施の形態の線画構成をより詳細に示すために、曲線状の線画を直線と仮定して、図17を用いて説明する。この図17は、図16に示す無潜像画線201と分断潜像画線202とが接した場合における境界部分を拡大したものに相当する。
図17において、無潜像画線211の基本曲線203に対して直角方向の画線幅を200A、分断潜像画線の画線部の基本曲線に対して直角方向の画線幅を200a、分断潜像画線の画線部の基本線方向の長さを200b、分断潜像画線の非画線部の基本線方向の長さを200C、分断潜像画線の連続した一つの画線部と非画線部からなる一周期の基本曲線方向の長さを200B、印刷した際にインキの膨らみによる画線部の周囲に生じる膨張値(または収縮値)を200gとする。
ここで、印刷する場合において、無潜像画線211と分断潜像画線212の面積が重要な要素となる。そこで、印刷時に影響を受ける基本曲線に対して直角方向の画線幅と基本曲線方向の画線長さとに対し、インキの膨らみによる画線幅の膨張値(または収縮値)の変化を考慮することが好ましい。印刷物上において、無潜像画線211の基本曲線に対して直角方向の画線幅は200A+200g+200gで、分断潜像画線212の基本曲線に対して直角方向の画線幅は200a+200g+200gで、分断潜像画線212の基本曲線方向の長さは200b+200g+200gとなる。
よって、基本曲線方向における一周期の長さ200Bにおける、無潜像画線211の領域面積200Z1と、分断潜像画線212の領域面積200Z2がほぼ等しくならなければならない。即ち、無潜像画線211の基本曲線に対して直角方向の画線幅200Aは200A+2*200gとなり、分断潜像画線212の基本曲線に対して直角方向の画線幅200aは200a+2*200gとなり、画線幅200aに対して基本線方向の長さは200b+2*200gとなる。
通常可視光線下では肉眼で潜像画像を識別できないようにするためには、基本曲線方向における一周期の長さ200Bにおける、無潜像画線211に対して、印刷時のインキの膨らみによる画線周囲に生じる膨張値を加味した領域面積200Z1と、分断潜像画線212に対して、印刷時に生じるインキの膨らみによる膨張値を加味した画線部の領域面積200Z2との関係が重要であり、200Z1は200Z2とほぼ等しくならなければならない。線画設計の段階において、無潜像画線211の基本曲線に対して直角方向の画線幅200Aと、分断潜像画線212の基本曲線に対して直角方向の画線幅200aが、下記の式の関係を満足していることが好ましい。
200a=200B(200A+200g+200g)/(200b+200g+200g)−(200g+200g) … (3)
更には、200Z2が200Z1の90%〜110%の範囲内であれば、通常可視光線下において肉眼で潜像画像を識別できないようにすることができる。この範囲は、印刷時において分断潜像画線212で作製した潜像画像を肉眼で認識させることを防ぐことが可能な濃度範囲であり、インキの色相にもよるが領域面積が90%〜110%であることが必要である。
分断潜像画線212の領域面積が90%以下で作製された印刷物は、無潜像画線211よりも領域面積は小さいため、濃度の低下を及ぼす。
無潜像画線211の画線は肉眼で認識できるが、分断潜像画線212の画線自体が肉眼では認識不可能となるため、肉眼で潜像を認識不可能にするには不十分である。
また、分断潜像画線212の領域面積が110%以上で作製された印刷物は、分断潜像画線212は無潜像画線211よりも領域面積が大きい。このため、濃度が増加し、分断潜像画線212は無潜像画線211より高濃度に肉眼で認識される。よって、肉眼で認識不可能にするには不十分であり、第3の実施の形態の意とする効果を得ることができなくなる。即ち、第3の実施の形態の効果を奏する画線構成では画線設計の段階において、下記の式の関係を満足していることが好ましい。
0.9*200B(200A+2*200g)≦(200a+2*200g)×(200b+2*200g)≦1.1*200B(200A+2*200g) … (4)
紫外線を照射した場合に潜像画像を出現させるためには、図17に示すように、基本曲線方向における一周期の長さ200Bにおいて、無潜像画線211に印刷時における画線周囲に生じる膨張値を加味した領域面積の周囲長200X1と、分断潜像画線212に印刷時に生じる膨張値を加味した画線部の領域面積の周囲長200X2との関係が重要であり、200Z2と200Z1の面積の周囲長は異なっていなければならない。更に好ましくは、200Z2の周囲長が200Z1の周囲長の1.1倍以上あることが好ましい。即ち、第3の実施の形態の効果を奏するには、線画設計の段階において下記の式の関係を満足していることが好ましい。
1.1{2*200B+2(200A+2*200g)}≦(2*200b+4*200g)+(2*200a+4*200g) … (5)
分断潜像画線の非画線部の基本線方向の長さ200Cは、肉眼で認識することのできない25〜60ミクロンの範囲内で設定する。これにより、分断潜像画線212は、一本の連続線であるかのように肉眼では認識され、分断潜像画線212は無潜像画線211の延長であるかのように認識される。
紫外線照射時において、蛍光有色インキによる蛍光発光の明度は、印刷物の単位印刷面積辺りの画線周囲長の変化により、蛍光発光の目に感じる光の強弱の変化が生じる。このため、無潜像画線211と分断潜像画線212を有色蛍光インキで印刷することが必須要件となる。
図18に示すように、分断潜像画線212の画線部同士が交差する領域200Dで、画線部212のいずれか一方の画線部212を削除する。よって、真偽判別模様を全体で見た際、曲線状の画線部同士が交差する領域200Dが存在するように見えても、実際には分断潜像画線212の画線部同士の交差(重なり)が存在しないように修正しているので、交差した部分に生じる画線部の高濃度化を防止できることとなる。
即ち、分断潜像画線212で構成した真偽判別模様の作製時には、図19のように、分断潜像画線212の画線部同士は完全に交差した状態となっている場合がある。しかし、図18に示すように画線部同士が交差する領域200Dでいずれか一方の画線を削除する。
これにより、印刷物に紫外線等のある特定波長を照射することによって、分断潜像画線の画線部同士が交差する領域200Dにおいては、蛍光発光明度差が生じることなく同一明度で蛍光発光し、分断潜像画線で構成した真偽判別模様は均一な明度の画像として発現する。
上記条件で印刷された印刷物は、肉眼では分断潜像画線の画線部は一本の連続線であるかのように認識され、分断潜像画線の画線部は無潜像画線の連続線の延長であるかのように認識され、肉眼では分断潜像画線の画線部で構成した真偽判別模様を殆ど識別することができない。
また、印刷物に紫外線等の所定の波長を照射することによって、分断潜像画線の画線部は無潜像画線の連続線より一周期に相当する画線周囲長が長く、無潜像画線の連続線より蛍光発光明度が高い。このため、分断潜像画線の画線部と無潜像画線の連続線との間に蛍光発光明度差が生じ、分断潜像画線の画線部で構成した真偽判別模様が発現する。
また、第3の実施の形態による印刷物を、複写防止模様の有する線画構成で作製することにより複写防止効果が得られる。
本第3の実施の形態について、さらに市販のCGSを用いて彩紋模様を作製した場合を例にとり、説明する。
本第3の実施の形態においては、前述したように印刷時の画線の膨張値(または収縮値)を考慮して製版時における画線設計を行うために、予め膨張値(または収縮値)をテスト画線で調査した。
テスト画線として、製版用フィルム原版上の画線幅を100ミクロンとし、市販の上質紙を用い、市販のオフセットインキ(薄紅)でオフセット印刷を行った。印刷物の画線幅を測定した結果、116ミクロンと計測されたので、基本線方向の画線の膨張値は全体で16ミクロンであり、印刷をした際の画線周囲に生じる膨張値(または収縮値)gは8ミクロンであることがわかった。
得られた膨張値8μmの値を用いて、無潜像画線の連続線の基本曲線に対して直角方向に印刷画線幅が116μmとなる複数の彩紋模様印刷物を得るための刷版を作製した。CGSを用いて、図20に示すような複数の画線からなる模様を構成するスプライン曲線からなる基本曲線209を描く。この基本曲線209は緩やかな波状の線であり、基本曲線209を二次元座標上に設定し、分断潜像画線で構成した真偽判別模様210を基本曲線209上に配置した。なお、分断潜像画線の画線部で構成した真偽判別模様210は、通常は肉眼で認識できない図形である。この印刷物が不心得者により複製された場合に、紫外線を照射して目視によって明瞭に識別できるものであれば、文字、数字、図形等の何れであってもよい。
無潜像画線と分断潜像画線の境界は、図20に示すように、スプライン曲線からなる基本曲線209と、分断潜像画線の真偽判別模様210の輪郭線204で囲まれた線画213とからなり、これらスプライン曲線に画線幅ならびに定周期断絶線の数値を代入する。
図17における無潜像画線211の基本曲線203において、直角方向の印刷画線幅を116μmとし、画線設計上の画線幅200Aを、前述のテスト画線で把握した画線幅方向の画線の膨張値(8+8)μmを差し引いた100μmとした。
次に画線の設定を行った。この長さ200b+200g+200gを50ミクロンとした。テスト画線で把握した基本線方向の画線幅の膨張値16ミクロンを差し引くことにより、200bを34ミクロンとした。分断潜像画線の非画線部の基本曲線方向の長さ200Cは、分断潜像画線が肉眼で認識されない範囲25〜60ミクロンから選択することができ、ここでは50ミクロンとした。これにより分断潜像画線の一周期の基本曲線方向の長さ200Bは、34+16+50より、100ミクロンとした。設定された200b及び200Bを上記式に代入すると、200a=100(100+8+8)/(34+8+8)−(8+8)となり、分断潜像画線の画線部の基本曲線に対して直角方向の画線幅200aとして216ミクロンという値が得られた。
計算式で得られた数値によって、図21に示すように二次元データ上で、無潜像画線の連続線の基本曲線に対して直角方向の画線幅200Aを100ミクロン、分断潜像画線の画線部の基本曲線に対して直角方向の画線部200aを216ミクロン、分断潜像画線の画線部の基本曲線方向の長さ200bを34ミクロン、分断潜像画線の一周期の基本曲線方向の長さ200Bを100ミクロンとした。
上記数式(5)に各画線の長さを代入すると、1.1{2×50+2(100+2×8)}≦(2×34+4×8)+(2×216+4×8)ゆえ、365.2≦564となり、条件を満足していることがわかる。
市販のレーザープロッタを用いて製版用フィルム原版を作製し、市販のポジタイプPS版で刷版を作製した。インキ475g(DIC797:大日本インキ化学工業(株)製)に蛍光顔料25g(ルミコール1000:日本蛍光化学(株)製)を配合して有色蛍光インキを作製した。得られた刷版、有色蛍光インキを用い、オフセット印刷機で市販の上質紙に印刷し、図22に示す印刷物を得た。
図22の印刷物を目視で観察した場合、分断潜像画線である真偽判別模様210は定周期断絶線であるにもかかわらず無潜像画線211であるかのように認識され、分断潜像画線である真偽判別模様210を殆ど識別することができない。従って、観察者は印刷画線の拡大視を試みない限り、定周期断絶線による画線の存在を殆ど視認することはできない。
図22の印刷物に、紫外線照射器で365nmの紫外線を照射した状態を図23に示す。真偽判別模様210’は無潜像画線211’より蛍光発光明度が高いため、分断潜像画線である真偽判別模様210’と無潜像画線211’との間に蛍光発光明度差が生じ、分断潜像画線である真偽判別模様210’が発現しているように肉眼で認識することができる。
分断潜像画線の画線部及び非画線部からなる一周期に相当する部分の画線周囲長と、無潜像画線の連続線のうち、基本曲線方向の定周期断絶線における一周期と同一の長さに相当する部分の画線周囲長との、適正比率を求める実験を行った。この実験より得られた結果を図24に示す。ここでは、評価結果として、○が効果あり、△がやや効果あり、×は効果なしとして表示した。
図24に示すように、分断潜像画線の一周期に相当する部分の画線周囲長を、無潜像画線の連続線のうち、基本曲線方向における定周期断絶線における一周期と同一の長さに相当する部分の画線周囲長に対して、1.1倍以上とすることによって紫外線を照射したとき画像が認識できることがわかった。
以上説明したように本実施の形態によれば、通常の可視光線下では潜像画像を殆ど認識できず、紫外線照射下では、印刷物の単位印刷面積辺りの画線周囲長が相違することにより、蛍光有色インキによる蛍光発光の明度が相違し、蛍光発光によって目に感じる光の強弱に相違が生じて潜像画像を認識することが可能であり、容易に真偽判別することができる。
更に、単色印刷で容易に印刷できるのでコストも低減でき、あえてカムフラージ模様を重ね刷りする必要がなく、目視可能な有色蛍光インキを一度刷りで印刷できる。このため、複写防止画線を施した印刷物に無色蛍光インキを重ねて印刷する必要がなく、刷り合わせの問題を解消し、材料コスト、印刷工程数を削減することができる。また、印刷時の濃度管理や画線太り等の調整が容易であり、印刷での許容範囲が広くても真偽判別効果を有する。
地紋、彩紋模様にモアレ模様等の他種の偽造防止策を同一画線上に併用した印刷物とすることも可能であり、印刷後にエンボス(凸凹)を付与しても真偽判別効果が低下することがない。従って、本実施の形態は、偽造、変造防止の対象である銀行券、株券、債券等の有価証券や、各種証明書及び重要書類等に適用することができる。
(4) 第4の実施の形態
以下、本発明の第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態は、潜像を施した部分の画線を、基準線を縦断する方向に等距離に3分岐した構成の断絶線により構成した真偽判別模様として説明しているが、3分岐に限らず、基準線を縦断する方向にn(nは2以上)分岐以上していれば良い。
第4の実施の形態の潜像を施した部分の画線をより詳細に示すために、図25に定周期断絶線を、図26にずれ周期並置の定周期断絶線を、図27に異周期並置の定周期断絶線を示す。
図25において、潜像を施さない部分の画線301の基準線303に対して直角方向の画線幅を300A、定周期断絶線による画線群302a、302b、302cの画線部の基準線303を通る直角方向の画線幅を300a、基準線303を基準に上下に等距離300Hだけ離れた定周期断絶線の中心線300H2に対して直角方向の画線幅を300b、300c、画線幅300aに対しての基準線方向の長さを300a2、画線幅300bに対しての基準線方向の長さを300b2、画線幅300cに対しての基準線方向の長さを300c2とし、画線幅300aの定周期断絶線の非画線部の基準線方向の長さを300a3、画線幅300bの定周期断絶線の非画線部の基準線方向の長さを300b3、画線幅300cの定周期断絶線の非画線部の基準線方向の長さを300c3とする。
定周期断絶線による連続した一つの画線部と非画線部とからなる一周期の基準線方向の長さを300B、印刷した際に画線部の周囲に生じる膨張値(または収縮値)を300gとする。ここで、第4の実施の形態の定周期断絶線で構成した真偽判別模様を有する印刷物を印刷する場合、潜像を施さない部分の画線301と定周期断絶線による画線群302a、302b、302cの画線面積が重要な要素となり、印刷時の画線部における基準線303に対して直角方向の画線幅と基準線方向の画線長さの変化を考慮することが好ましい。印刷物上において、潜像を施さない部分の画線301の基準線303に対して直角方向の画線幅は300A+300g+300g、即ち、300A+2*300gとなり、定周期断絶線による画線群302a、302b、302cの画線部の基準線303に対して直角方向の画線幅は、それぞれ300a+302g、300b+302g、300c+302gとなり、画線幅に対しての基準線方向の長さは300a2+302g、300b2+302g、300c2+302gとなる。
基準線方向における一周期の長さ300Bにおける、潜像を施さない部分の画線301に印刷時における画線周囲に生じる膨張値を加味した領域面積300Xと、断絶線による画線群302a、302b、302cに印刷時における画線周囲に生じる膨張値を加味した画線部300Y1、300Y2、300Y3の領域面積300Z1との関係が重要であり、300Xは300Y1、300Y2、300Y3の面積の総和である300Z1とほぼ等しくならなければならない。
更に好ましくは、300Y1、300Y2、300Y3の画線面積の総和が、300Xの95%〜110%の範囲内に含まれるようにする。この範囲は、印刷時において定周期断絶線が肉眼で認識させることを防ぐ濃度範囲であり、且つ、複写後に定周期断絶線が肉眼で背景色とほぼ同色となる範囲であり、インキの色相にもよるが領域面積が95%〜110%であることが必要である。
定周期断絶線の領域面積が95%以下で、且つ、有色蛍光インキで作製された印刷物は、潜像を施さない部分の画線よりも領域面積は小さいため、濃度の低下を及ぼし、定周期断絶線を肉眼で認識することが可能となり、肉眼で認識不可能にするには不十分である。更に、紫外線等の所定の波長を照射した場合、潜像を施さない部分の画線と定周期断絶線とに発光明度差が生じにくいため、定周期断絶線により構成した真偽判別模様が肉眼で認識不可能となる。また、定周期断絶線の領域面積が110%以上で、且つ、有色蛍光インキで作製された印刷物では、定周期断絶線は、潜像を施さない部分の画線よりも領域面積が大きいため濃度の増加を及ぼし、肉眼で認識することが可能となって肉眼で認識不可能にするには不十分である。即ち、画線設計の段階において、下記の式の関係を満足していることが好ましい。
0.95*300B(300A+2*300g)≦[(300a2+2*300g)×(300a+2*300g)]+[(300b2+2*300g)*(300b+2*300g)]+[(300c2+2*300g)*(300c+2*300g)]≦1.1*300B(300A+2*300g)…(6)
印刷物上での、定周期断絶線の画線部のそれぞれの長さ300a、300b、300c、300a2、300b2、300c2は、複写機で解像されにくい長さの目安として64μm以下が適している。また、定周期断絶線の非画線部の基準線方向の長さ300a3、300b3、300c3は、複写機では解像されない範囲内25μm〜60μmで設定すれば良い。
潜像を施さない部分の画線及び潜像を施した部分の定周期断絶線を、有色蛍光インキで印刷すると、肉眼では定周期断絶線は一本の画線であるかのように認識される。このため、定周期断絶線は潜像を施さない部分の画線の延長であるかのように認識され、肉眼では定周期断絶線で構成した真偽判別模様を殆ど識別することができない。
また、定周期断絶線を有する印刷物に紫外線等の所定の波長を照射した場合、定周期断絶線は潜像を施さない部分の画線から細分化されているため、潜像を施さない部分の画線より発光明度が高く、定周期断絶線と潜像を施さない部分の画線との間に発光明度差が生じ、定周期断絶線で構成した真偽判別模様が発現する。
更に、定周期断絶線を有する印刷物を複写機により複写すると、複写機の解像度が原因となって、潜像を施さない部分の画線はそのまま再生され、定周期断絶線は再生されないかもしくは再生不能となる。このため、複写物を肉眼で観察した場合、潜像を施さない部分の画線は基準線方向に連続した一本の画線として認識され、定周期断絶線は細分化され認識不能となり、定周期断絶線と潜像を施さない部分の画線との間に濃度差が生じ、肉眼では定周期断絶線は背景色とほぼ同色となり、定周期断絶線で構成した真偽判別模様が発現する。
図26は、ずれ周期並置の定周期断絶線の構成図であり、図25の定周期断絶線による画線群302a、302b、302cの構成に対し、ずれ周期並置の定周期断絶線による画線群302a’、302b’、302c’では一本の画線302a’が他の分岐した二本の画線群302b’及び302c’よりずれ300Sを有する。一本の画線302a’のずれ300Sの値については、他の分岐した二本の基準線方向の長さ300b2もしくは長さ300c2の値に近似すればするほど、ずれ周期並置の定周期断絶線で構成した真偽判別模様を紫外線等の所定の波長を照射した場合、又は複写機で複写した場合において、真偽判別模様が一層明瞭に発現する。
更に、図27は異周期並置の定周期断絶線の構成図であり、図25の定周期断絶線の画線群302a、302b、302cの構成に対し、異周期並置の定周期断絶線の画線群302a’’、302b’’、302c’’では一本の画線302a’’の画線部と非画線部からなる一周期の基準線方向の長さをT、他の分岐した二本の画線302b’’及び302c’’の画線部と非画線部からなる一周期の基準線方向の長さBとした場合、画線部と非画線部からなる一周期の基準線方向の長さBより画線部と非画線部からなる一周期の基準線方向の長さTを長周期で設定する。画線部と非画線部からなる一周期の基準線方向の長さTの値を、領域面積を加味できる範囲で長い周期で設定すればするほど、異周期並置の定周期断絶線で構成した真偽判別模様を紫外線等の所定の波長を照射した場合、又は複写機で複写した場合において、真偽判別模様が一層明瞭に発現する。
また、ずれ周期並置の定周期断絶又は異周期並置の定周期断絶において、潜像を施した部分の断絶線のうち、基準線方向に直角に分断された断絶線の画線部と非画線部からなる一周期に相当する部分の長さの画線群の画線面積の総和が、潜像を施さない部分の実線のうち、基準線方向に直角に分断されたこれらの断絶線における一周期と同一の長さに相当する部分の実線の画線面積の、95%〜110%の範囲内であることが望ましい。
図28に示すように、第4の実施の形態の定周期断絶線の画線302の画線同士が交差する領域で、画線302の何れか一方の画線302を削除する。これにより、第4の実施の形態の真偽判別模様を全体で見た際、真偽判別模様中の曲線状の画線同士が交差する領域が存在するように見えても、実際には定周期断絶線の画線302の画線同士の交差(重なり)が存在しなくなる。従って、交差した部分に生ずる画線の高濃度化を防止することができる。即ち、定周期断絶線で構成した真偽判別模様の作製時には図27のように、定周期断絶線の画線302の画線同士は完全に交差した状態となっている場合があるが、図28のように、画線同士が交差する領域で何れか一方の画線を削除する。これにより、印刷物に紫外線等の所定の波長を照射すると、定周期断絶線の画線同士が交差する(重なる)領域において、発光明度差が生じることなく同一明度で発光し、定周期断絶線で構成した真偽判別模様は一層明瞭に潜像が発現する。また、複写機により複写すると、画線同士が交差する領域で何れか一方の画線を削除しているため、画線同士が交差する(重なる)領域において画線が再生されることを防ぎ、潜像を施さない部分の画線は忠実に再生されるが、定周期断絶線の画線は再生されないか、もしくは再生不良により背景色とほぼ同色となり、定周期断絶線の画線と潜像を施さない部分の画線に濃度差が生じるだけでなく、肉眼での潜像の発現を阻害すること無くより一層明瞭に真偽判別模様が発現する。また、潜像を施さない部分の画線、断絶線、定周期断絶線、ずれ周期並置の定周期断絶線又は異周期並置の定周期断絶線のいずれか若しくはこれら双方の画線同士が交差する部分で、交差する画線同士のいずれか一方の画線を削除することにより、同様の効果が得られる。
基準線方向に分断された断絶線の画線部と非画線部からなる一周期に相当する部分の長さの画線群の画線面積の総和が、潜像を施さない部分の実線のうち、基準線方向に直角に分断された断絶線における一周期と同一の長さに相当する部分の実線の画線面積とほぼ等しければ、基準線方向に分断されたそれぞれの画線面積が異なっていても良い。また、本第4の実施の形態の画線構成で作製した印刷物の上に、地紋等のカモフラージュ模様を重ね刷りしても良い。
本実施例で用いた数値は、これに限定されるものでなく必要に応じて変更が可能である。
本第4の実施の形態について、市販のCGSを用いて彩紋模様を作製した場合を例にとり、さらに説明する。
印刷時の画線の膨張値(または収縮値)を考慮して製版時における画線設計を行うために、予め膨張値(または収縮値)をテスト画線で調査した。テスト画線として、製版用フィルム原版上の画線幅を100μmとし、用紙に市販の上質紙を用い、市販のオフセットインキ(ピンク)でオフセット印刷を行った後、印刷物の画線幅を測定した。その結果106μmと計測されたので、画線幅方向の画線の膨張値は全体で6μmであり、印刷をした際の画線周囲に生じる膨張値(または収縮値)は3μmであることがわかった。
テスト画線により得られた画線周囲に生じる膨張値3μmの値を用いて、潜像を施さない部分の実線の基準線に対して直角方向に印刷画線幅が106μmとなる印刷物を得るための刷版を作製した。まず市販のCGSを用い、図30に示すような複数の画線からなる模様を構成する。スプライン曲線からなる基本線308は緩やかな波状の線であり、このスプライン曲線からなる基本線308を二次元座標上に設定し、300μmの間隔で平行に送り、定周期断絶線で構成した真偽判別模様309を、スプライン曲線からなる基本線308上に配置した。なお、定周期断絶線で構成した真偽判別模様309は、通常は肉眼で認識できない図形である。この印刷物が不心得者により複写機によって複製された場合に、目視によって明瞭に識別できるものであれば、文字、数字、図形等の何れであってもよい。
潜像を施さない部分の画線と定周期断絶線の境界線は、図30に示すように、真偽判別模様の輪郭線305で基本線308を切断し、定周期断絶線で構成した真偽判別模様309で囲まれた画線を集め、基本線308の中心線を基準に上下に等距離80μmに画線を設ける。このスプライン曲線を用いて画線幅ならびに定周期断絶線の数値を代入する。中心線を基準に等距離に上下に80μmの距離に画線を設けたが、これは基本線308を300μmに設定したことによる。しかし、定周期断絶線の画線同士が重ならない程度の間隔とする必要があり、基本線308の間隔によって値を変える必要がある。
図25における潜像を施さない部分の画線301の基準線303に対して直角方向の印刷画線幅を106μmとし、画線設計上の画線幅300Aを、前述のテスト画線で把握した画線幅方向の画線の膨張値(3+3)μmを差し引いた100μmに設定した。
次に、定周期断絶線で構成した真偽判別模様の画線群の設定、即ち、図25における定周期断絶線で構成した真偽判別模様の画線群302a、302b、302cの定周期断絶線の画線部の基準線303に対して直角方向の画線幅300a、300b、300cと、定周期断絶線で構成した真偽判別模様の画線群の画線部の基準線方向の長さ300a2、300b2、300c2と、定周期断絶線で構成した真偽判別模様の画線群の非画線部の基準線方向の長さ300a3、300b3、300c3を設定することが必要である。
印刷物上における定周期断絶線で構成した真偽判別模様の画線群の画線部の基準線方向の長さ300a2+302g、300b2+302g、300c2+302gの設定に関し、潜像が肉眼で視認されず、且つ、複写機で解像されないようにすることが必要である。
そこで、一般的な複写機の出力解像度を400dpiとすると1画素は64μmであるから、解像されにくい長さの目安として64μm以下が適している。定周期断絶線で構成した真偽判別模様の画線群では、300a+302gを56μm、300b+302gを56μm、300c+302gを56μmとし、基準線303を基準に上下に等距離に設定した300Hを定周期断絶線の画線同士の重なり合いを防ぐために80μmとし、300a2+302gを56μm、300b2+302gを56μm、300c2+302gを56μmとした。非画線部の基準線方向の長さを、潜像が肉眼で認識されず、且つ複写機で解像されない範囲25μm〜60μmから選択する必要があり、ここでは300a3は31μm、300b3は31μm、300c3は31μmとした。
テスト画線より得られた、基準線方向の画線の膨張値(3+3)μmを差し引くことにより、300aは50μm、300bは50μm、300cは50μm、300a2は50μm、300b2は50μm、300c2は50μmとした。300Bの長さは非画線部31μmから膨張値(3+3)μmを引いた値に画線部の長さ56μmを加算したものであり、(31−6)+56=81とした。
これを上記数式(6)に代入すると、0.95×81×106≦56×56+56×56+56×56≦1.1×8×106ゆえ、8156.7≦9408≦9444.6となり条件を満足しているのがわかる。
市販のレーザープロッタを用いて製版用フィルム原版を作製し、市販のポジタイプPS版で刷版を作製した。インキ475g(DIC797:大日本インキ化学工業(株)製)に蛍光顔料25g(ルミコール1000:日本蛍光化学(株)製)を配合して有色蛍光インキを作製した。得られた刷版、有色蛍光インキを用い、オフセット印刷機で市販の上質紙に印刷し、図31に示すような印刷物を得た。
図31の印刷物を目視で観察した場合、潜像を施した部分の画線である定周期断絶線で構成した真偽判別模様302が定周期断絶線であるにもかかわらず、潜像を施さない部分の画線301に連続した一本の画線であるかのように認識されることにより、定周期断絶線で構成した真偽判別模様は殆ど識別されない。従って、定周期断絶線で構成した真偽判別模様302において、印刷画線の拡大視を試みない限り、定周期断絶線による画線群の存在を殆ど視認することができない。
図32に、印刷物に365nmの紫外線を照射した状態を示す。真偽判別模様302’は、潜像を施さない部分の画線301’より発光明度が高い。このため、定周期断絶線で構成した真偽判別模様302’と潜像を施さない部分の画線301’に発光明度差が生じ、定周期断絶線で構成した真偽判別模様が発現しているように肉眼で認識できる。
図33に、この印刷物をカラー複写機(例えば、キャノンCLC900型、リコーPATER750型、ミノルタCF900)によって複製した複製物を示す。真偽判別模様302’’は複写機で再生不能となり、定周期断絶線で構成した真偽判別模様302’’と潜像を施さない部分の画線301’’に濃度差が生じ、定周期断絶線で構成した真偽判別模様302’’は背景色とほぼ同色となり、定周期断絶線で構成した真偽判別模様が発現しているように肉眼で認識できる。
なお、上述した実施の形態はいずれも一例であって、本発明はこれらに限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載された範囲内であれば、様々に変形することが可能である。また、上記実施の形態において用いた数値は、これに限定されるものでなく必要に応じて変更が可能である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、通常の可視光線下では潜像を認識することが殆どできないが、紫外線下において肉眼で認識することができる潜像が形成され、且つ、複写機により複写した場合に複写防止画線により潜像が認識されることで、複写物に対しては紫外線照射装置を用いなくとも複写防止画線により真偽判別可能であるため、偽造防止効果の向上を図ることができる。ここで、潜像を施した部分の画線は定周期断絶線により細分化しているため、潜像を施さない部分の画線と潜像を施した部分の画線群は、紫外線等の所定の波長を照射した場合及び複写機で複写した場合に潜像が一層明瞭に発現することができる。
また、潜像を施した部分の画線を、ずれ周期並置の定周期断絶又は異周期並置の定周期断絶にすることにより、紫外線等の所定の波長を照射した場合及び複写機で複写した場合に潜像がより一層明瞭に発現することができる。
紫外線照射装置においては、持ち運び可能な小型ハンディータイプのもので十分に識別可能であるため、コスト、設置場所等の問題もなく、場所を問わず容易に真偽判別可能である。
更に、目視可能な有色蛍光インキの一度刷りによって印刷でき、複写防止画線を印刷した物に無色蛍光インキを重ねて印刷する必要がない。このため、刷り合わせの問題を解消し、材料コスト、印刷工程数を削減することができる。また、印刷時の濃度管理や画線太り等の調整が容易であり、印刷での許容範囲が広くても真偽判別効果を有する。
地紋、彩紋模様にモアレ模様等の他種の偽造防止策を同一画線上に併用した印刷物とすることも可能であり、印刷後にエンボス(凸凹)を付与しても真偽判別効果が低下することがない。従って、本実施の形態は、偽造、変造防止の対象である銀行券、株券、債券等の有価証券や、各種証明書及び重要書類等に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
添付図面において、
図1は、本発明の第1の実施の形態における基本構成を示す説明図及び一部拡大図。
図2は、同第1の実施の形態における、潜像を施さない部分と潜像を施した部分とを示す説明図。
図3は、同第1の実施の形態における、CSGを用いて潜像パターン部と潜像周囲部を二次元座標上に設定した説明図。
図4は、同第1の実施の形態による印刷物を示す説明図。
図5は、同第1の実施の形態による印刷物に紫外線を照射した状態を示す説明図。
図6A、図6B、図6Cは、同第1の実施の形態に従って作製したサンプルの評価結果を示す説明図。
図7は、本発明の第2の実施の形態における、潜像を施さない一本の画線と潜像を施し複数に分岐した画線の全体図及び一部拡大図。
図8は、同第2の実施の形態における、無潜像画線と分岐潜像画線の拡大図。
図9は、同第2の実施の形態における、画線同士が交差する領域の一方を削除したことを示す説明図。
図10は、同第2の実施の形態における、画線同士が交差する領域を示した説明図。
図11は、同第2の実施の形態における、彩紋模様画線を構成する基本をなすスプライン曲線を示した説明図。
図12は、同第2の実施の形態における、真偽判別模様の二次元データ上の画線を示した一部拡大図。
図13は、同第2の実施の形態における、真偽判別模様を示した一部拡大図。
図14は、同第2の実施の形態による印刷物を示す説明図及び一部拡大図。
図15は、同第2の実施の形態による印刷物に紫外線を照射した状態を示す説明図。
図16は、本発明の第3の実施の形態における、潜像を施さない部分の曲線状の線画と、潜像を施した部分の曲線上の線画とを示した説明図。
図17は、同第3の実施の形態における、無潜像画線と分断潜像画線の拡大図。
図18は、同第3の実施の形態における、画線同士が交差する領域の一方を削除したことを示す説明図。
図19は、同第3の実施の形態における、画線同士が交差する領域の説明図。
図20は、同第3の実施の形態における、真偽判別模様の二次元データ上の画線を示した説明図及び一部拡大図。
図21は、同第3の実施の形態における、真偽判別模様の二次元データ上の画線幅を示した説明図。
図22は、同第3の実施の形態による印刷物を示す説明図及び一部拡大図。
図23は、同第3の実施の形態による印刷物に紫外線を照射した状態を示す説明図。
図24は、同第3の実施の形態に従って作製したサンプルの評価結果を示す説明図。
図25は、本発明の第4の実施の形態における、潜像を施さない部分の画線と定周期断絶線とを示した拡大図。
図26は、同第4の実施の形態における、潜像を施さない部分の画線とずれ周期並置の定周期断絶線の拡大図。
図27は、同第4の実施の形態における、潜像を施さない部分の画線と異周期並置の定周期断絶線の拡大図。
図28は、同第4の実施の形態における、画線同士が交差する領域の一方を削除したことを示す説明図。
図29は、同第4の実施の形態における、画線同士が交差する領域の説明図。
図30は、同第4の実施の形態における、真偽判別模様の二次元データ上の画線を示した説明図及び一部拡大図。
図31は、同第4の実施の形態における定周期断絶線で構成した真偽判別模様を有する印刷物を示す説明図及び一部拡大図。
図32は、同第4の実施の形態における、定周期断絶線で構成した真偽判別模様を有する印刷物に紫外線を照射した状態を示す説明図。
図33は、同第4の実施の形態における、定周期断絶線で構成した真偽判別模様を有する印刷物をカラー複写機で複製した物を示す説明図。

Claims (42)

  1. 集合模様内に施された潜像画像が、通常可視光線下では肉眼で識別が困難であり、紫外線を照射すると前記潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物において、
    基材に基本画像が設けられており、前記基本画像が潜像部及び潜像周囲部を有し、前記潜像部と前記潜像周囲部とは通常可視光線下では肉眼で区別が困難であり、前記潜像部及び前記潜像周囲部は一定周期で連続配置する網点の集合体でそれぞれ構成され、前記潜像部の網点と前記潜像周囲部の網点とは解像度が異なり、単位面積辺りの網点面積率が等しく、且つ、単位面積辺りの網点周囲長が異なり、且つ、前記潜像部及び前記潜像周囲部が有色蛍光インキで印刷されていることを特徴とする真偽判別可能な印刷物。
  2. 前記潜像部の網点の単位面積辺りの網点周囲長が、前記潜像周囲部の網点の単位面積辺りの網点周囲長の2倍以上であることを特徴とする請求項1記載の真偽判別可能な印刷物。
  3. 前記網点が、スクエアドット、チェーンドット及びラウンドドットのいずれか一つ又はこれらの組み合わせの形状を有することを特徴とする請求項1又は2記載の真偽判別可能な印刷物。
  4. 前記印刷物に、カムフラージュ模様がさらに印刷されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の真偽判別可能な印刷物。
  5. 集合模様内に施された潜像画像が、通常可視光線下では肉眼で識別が困難であり、紫外線を照射すると前記潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物を作製する方法において、
    基材に基本画像を設け、前記基本画像は潜像部及び潜像周囲部を有し、前記潜像部と前記潜像周囲部とは通常可視光線下では肉眼で区別することが困難であり、前記潜像部及び前記潜像周囲部を一定周期で連続配置する網点の集合体でそれぞれ構成し、前記潜像部の網点と前記潜像周囲部の網点とは解像度が異なり、単位面積辺りの網点面積率が等しく、且つ、単位面積辺りの網点周囲長が異なるように構成し、且つ、前記潜像部及び前記潜像周囲部を有色蛍光インキで印刷することを特徴とする真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  6. 前記潜像部の網点の単位面積辺りの網点周囲長を、前記潜像周囲部の網点の単位面積辺りの網点周囲長の2倍以上としたことを特徴とする請求項5記載の真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  7. 前記網点を、スクエアドット、チェーンドット及びラウンドドットのいずれか一つ又はこれらの組み合わせの形状を有するようにしてなることを特徴とする請求項5又は6記載の真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  8. 前記印刷物に、さらにカムフラージュ模様を印刷することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  9. 曲線状の集合模様内に施された潜像画像が、通常可視光線下では肉眼で識別が困難であり、紫外線を照射すると前記潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物において、
    曲線状の集合模様が、潜像が施されない一本の画線と潜像が施され肉眼では一本の連続線のように認識される複数に分岐した画線とで構成され、前記複数に分岐した画線の画線幅の合計が、前記一本の画線の画線幅とほぼ等しく、且つ、前記複数に分岐した画線における基本曲線方向の所定長さにおける画線周囲長の合計値と、前記一本の画線における基本曲線方向の前記所定長さにおける画線周囲長の合計値とが異なるように構成され、前記一本の画線及び複数に分岐した画線が有色蛍光インキで印刷されたことを特徴とする真偽判別可能な印刷物。
  10. 前記複数に分岐した画線の画線幅の合計値が、前記一本の画線の画線幅の、90%〜110%の範囲内であることを特徴とする請求項9記載の真偽判別可能な印刷物。
  11. 前記複数に分岐した画線の単位印刷面積辺りの画線周囲長の合計値が、前記一本の画線の単位印刷面積辺りの画線周囲長の合計値の、1.4倍以上であることを特徴とする請求項9又は10記載の真偽判別可能な印刷物。
  12. 前記一本の画線、前記複数に分岐した画線のいずれか一方の画線同士又はこれら双方の画線同士が交差する部分で、前記交差する画線同士のいずれか一方の画線が削除されてなることを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の真偽判別可能な印刷物。
  13. 前記曲線状の集合模様が、地紋模様、彩紋模様及びレリーフ模様のいずれか1つ又はそれらの組み合わせであることを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載の真偽判別可能な印刷物。
  14. 曲線状の集合模様内に施された潜像画像が、通常可視光線下では肉眼で識別が困難であり、紫外線を照射すると前記潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物を作製する方法において、
    曲線状の集合模様を、潜像を施さない一本の画線と潜像を施し肉眼では一本の連続線のように認識される複数に分岐した画線とで構成し、前記複数に分岐した画線の画線幅の合計が、前記一本の画線の画線幅とほぼ等しく、且つ、前記複数に分岐した画線における基本曲線方向の所定長さにおける画線周囲長の合計値と、前記一本の画線における基本曲線方向の前記所定長さにおける画線周囲長の合計値とを異なるように構成し、前記一本の画線及び複数に分岐した画線を有色蛍光インキで印刷することを特徴とする真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  15. 前記複数に分岐した画線の画線幅の合計値を、前記一本の画線の画線幅の、90%〜110%の範囲内であるようにしたことを特徴とする請求項14記載の真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  16. 前記複数に分岐した画線の単位印刷面積辺りの画線周囲長の合計値を、前記一本の画線の単位印刷面積辺りの画線周囲長の合計値の、1.4倍以上であるようにしたことを特徴とする請求項14又は15記載の真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  17. 前記一本の画線、前記複数に分岐した画線のいずれか一方の画線同士又はこれら双方の画線同士が交差する部分で、前記交差する画線同士のいずれか一方の画線を削除することを特徴とする請求項14乃至16のいずれかに記載の真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  18. 前記曲線状の集合模様を、地紋模様、彩紋模様及びレリーフ模様のいずれか1つ又はそれらの組み合わせとすることを特徴とする請求項14乃至17のいずれかに記載の真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  19. 曲線状の集合模様内に施された潜像画像が、通常可視光線下では肉眼で識別が困難であり、紫外線を照射すると前記潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物において、
    前記曲線状の集合模様が、潜像が施されない連続線からなる画線と潜像が施された定周期断絶線からなる画線とで構成され、前記定周期断絶線は肉眼では一本の連続線のように認識され、基本曲線方向に一定の間隔で配列された所定の形状の画線で構成され、
    前記定周期断絶線の一周期に相当する一つの画線部と一つの非画線部からなる部分の画線面積が、前記定周期断絶線の一周期に相当する長さの前記連続線の画線面積とほぼ等しく、且つ、前記定周期断絶線の一周期に相当する一つの画線部と一つの非画線部からなる部分の画線周囲長と、該定周期断絶線の一周期に相当する前記連続線の画線周囲長とが異なるように構成され、前記連続線からなる画線及び前記定周期断絶線からなる画線が有色蛍光インキで印刷されていることを特徴とする真偽判別可能な印刷物。
  20. 前記定周期断絶線の一周期に相当する部分の画線面積が、前記定周期断絶線における前記一周期と同一の長さに相当する前記連続線の部分の画線面積の、90%〜110%の範囲内であることを特徴とする請求項19記載の真偽判別可能な印刷物。
  21. 前記定周期断絶線の一周期に相当する部分の画線周囲長が、前記定周期断絶線における前記一周期と同一の長さに相当する前記連続線の部分の画線周囲長の、1.1倍以上であることを特徴とする請求項19又は20記載の真偽判別可能な印刷物。
  22. 前記連続線からなる画線、前記定周期断絶線からなる画線のいずれか一方の画線同士又はこれら双方の画線同士が交差する部分で、前記交差する画線のいずれか一方の画線が削除されていることを特徴とする請求項19乃至21のいずれかに記載の真偽判別可能な印刷物。
  23. 前記曲線状の集合模様が、地紋模様、彩紋模様及びレリーフ模様のいずれか1つ又はこららの組み合わせからなることを特徴とする請求項19乃至22のいずれかに記載の真偽判別可能な印刷物。
  24. 曲線状の集合模様内に施された潜像画像が、通常可視光線下では肉眼で識別が困難であり、紫外線を照射すると前記潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物の作製方法において、
    前記曲線状の集合模様を、潜像を施さない連続線からなる画線と潜像を施した定周期断絶線からなる画線とで構成し、前記定周期断絶線は肉眼では一本の連続線のように認識され、基本曲線方向に一定の間隔で配列された所定の形状の画線で構成し、
    前記定周期断絶線の一周期に相当する一つの画線部と一つの非画線部からなる部分の画線面積が、前記定周期断絶線の一周期に相当する長さの前記連続線の画線面積とほぼ等しく、且つ、前記定周期断絶線の一周期に相当する一つの画線部と一つの非画線部からなる部分の画線周囲長と、該定周期断絶線の一周期に相当する前記連続線の画線周囲長とが異なるように構成し、前記連続線からなる画線及び前記定周期断絶線からなる画線を有色蛍光インキで印刷することを特徴とする真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  25. 前記定周期断絶線の一周期に相当する部分の画線面積を、前記定周期断絶線における前記一周期と同一の長さに相当する前記連続線の部分の画線面積の、90%〜110%の範囲内であるようにしてなることを特徴とする請求項24記載の真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  26. 前記定周期断絶線の一周期に相当する部分の画線周囲長を、前記定周期断絶線における前記一周期と同一の長さに相当する前記連続線の部分の画線周囲長の、1.1倍以上であるようにしてなることを特徴とする請求項24又は25記載の真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  27. 前記連続線からなる画線、前記定周期断絶線からなる画線のいずれか一方の画線同士又はこれら双方の画線同士が交差する部分で、前記交差する画線のいずれか一方の画線を削除することを特徴とする請求項24乃至26のいずれかに記載の真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  28. 前記曲線状の集合模様を、地紋模様、彩紋模様及びレリーフ模様のいずれか1つ又はこららの組み合わせとすることを特徴とする請求項24乃至27のいずれかに記載の真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  29. 直線又は曲線を基本線とする1本又は複数の画線からなる画線模様に潜像が施された真偽判別可能な印刷物において、
    前記画線模様のうち潜像が施されない部分の画線は実線で、前記潜像が施された部分の画線は前記実線の中心部分である基準線を基準とし、前記基準線を縦断する方向にほぼ等距離に複数の画線に分岐し、前記複数に分岐した画線がそれぞれ前記基準線方向にほぼ直角に分断された断絶線からなる画線群で構成され、前記潜像が施された部分の前記断絶線のうち、前記基準線方向に分断された前記断絶線の画線部と非画線部からなる一周期に相当する部分の長さの前記画線群の画線面積の総和が、前記潜像が施されない部分の実線のうち、前記基準線方向にほぼ直角に分断された断絶線における前記一周期と同一の長さに相当する部分の実線の画線面積とほぼ等しい画線群で前記断絶線が構成されており、前記潜像が施されない部分の画線及び前記潜像が施された部分の断絶線が有色蛍光インキで印刷されていることを特徴とする真偽判別可能な印刷物。
  30. 前記潜像が施された部分の画線は、前記実線の中心部分である基準線を基準とし、前記基準線を縦断する方向にほぼ等距離に複数に分岐し、前記複数に分岐した画線が、それぞれ前記基準線方向にほぼ直角に分断され、ほぼ一定の間隔で配列された形状の断絶線からなる定周期断絶線であることを特徴とする請求項29記載の真偽判別可能な印刷物。
  31. 前記潜像が施された部分の画線は、前記実線の中心部分である基準線を基準とし、前記基準線を縦断する方向にほぼ等距離に複数に分岐し、前記複数に分岐した画線が、それぞれ前記基準線方向にほぼ直角に分断され、且つほぼ一定の間隔で配列された形状の断絶線からなり、前記複数に分岐した画線のうち、少なくとも1本以上の画線が他の分岐した画線とずれを伴い配列された形状の断絶線からなるずれ周期並置の定周期断絶線であることを特徴とする請求項29記載の真偽判別可能な印刷物。
  32. 前記潜像が施された部分の画線は、前記実線の中心部分である基準線を基準とし、前記基準線を縦断する方向にほぼ等距離に複数に分岐し、前記複数に分岐した画線が、それぞれ前記基準線方向にほぼ直角に分断され、ほぼ一定の間隔で配列された形状の断絶線からなり、且つ前記複数に分岐した画線のうち、少なくとも1本以上の画線が他の分岐した画線と異なる周期を伴い配列された形状の断絶線からなる異周期並置の定周期断絶線であることを特徴とする請求項29記載の真偽判別可能な印刷物。
  33. 前記潜像が施された部分の前記断絶線のうち、前記基準線方向に直角に分断された前記断絶線の画線部と非画線部からなる一周期に相当する部分の長さの前記画線群の画線面積の総和が、前記潜像を施さない部分の実線のうち、前記基準線方向にほぼ直角に分断された断絶線における前記一周期と同一の長さに相当する部分の実線の画線面積とほぼ等しい画線面積の、95%〜110%の範囲内であることを特徴とする請求項29乃至32のいずれかに記載の真偽判別可能な印刷物。
  34. 前記潜像を施さない部分の画線、断絶線、定周期断絶線、ずれ周期並置の定周期断絶線又は異周期並置の定周期断絶線のいずれか一方の画線同士若しくはこれら双方の画線同士が交差する部分で、交差する画線同士のいずれか一方の画線が削除されていることを特徴とする請求項29乃至33のいずれかに記載の真偽判別可能な印刷物。
  35. 前記画線模様が、地紋模様、彩紋模様及びレリーフ模様の少なくとも1つであることを特徴とする請求項29乃至34のいずれかに記載の真偽判別可能な印刷物。
  36. 直線又は曲線を基本線とする1本又は複数の画線からなる画線模様に潜像が施された真偽判別可能な印刷物を作製する方法において、
    前記画線模様のうち潜像を施さない部分の画線は実線で、前記潜像を施した部分の画線は前記実線の中心部分である基準線を基準とし、前記基準線を縦断する方向にほぼ等距離に複数の画線に分岐し、前記複数に分岐した画線がそれぞれ前記基準線方向にほぼ直角に分断した断絶線からなる画線群で構成し、前記潜像を施した部分の前記断絶線のうち、前記基準線方向に分断した前記断絶線の画線部と非画線部からなる一周期に相当する部分の長さの前記画線群の画線面積の総和が、前記潜像が施されない部分の実線のうち、前記基準線方向にほぼ直角に分断した断絶線における前記一周期と同一の長さに相当する部分の実線の画線面積とほぼ等しい画線群で前記断絶線を構成し、前記潜像を施さない部分の画線及び前記潜像を施した部分の断絶線を有色蛍光インキで印刷することを特徴とする真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  37. 前記潜像が施された部分の画線は、前記実線の中心部分である基準線を基準とし、前記基準線を縦断する方向にほぼ等距離に複数に分岐し、前記複数に分岐した画線を、それぞれ前記基準線方向にほぼ直角に分断し、ほぼ一定の間隔で配列した形状の断絶線からなる定周期断絶線としたことを特徴とする請求項36記載の真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  38. 前記潜像を施した部分の画線は、前記実線の中心部分である基準線を基準とし、前記基準線を縦断する方向にほぼ等距離に複数に分岐し、前記複数に分岐した画線を、それぞれ前記基準線方向にほぼ直角に分断し、且つほぼ一定の間隔で配列した形状の断絶線とし、前記複数に分岐した画線のうち、少なくとも1本以上の画線を他の分岐した画線とずれを伴い配列した形状の断絶線からなるずれ周期並置の定周期断絶線としたことを特徴とする請求項36記載の真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  39. 前記潜像が施された部分の画線は、前記実線の中心部分である基準線を基準とし、前記基準線を縦断する方向にほぼ等距離に複数に分岐し、前記複数に分岐した画線を、それぞれ前記基準線方向にほぼ直角に分断し、ほぼ一定の間隔で配列した形状の断絶線とし、且つ前記複数に分岐した画線のうち、少なくとも1本以上の画線を他の分岐した画線と異なる周期を伴い配列した形状の断絶線からなる異周期並置の定周期断絶線としたことを特徴とする請求項36記載の真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  40. 前記潜像が施された部分の前記断絶線のうち、前記基準線方向に直角に分断した前記断絶線の画線部と非画線部からなる一周期に相当する部分の長さの前記画線群の画線面積の総和を、前記潜像を施さない部分の実線のうち、前記基準線方向にほぼ直角に分断した断絶線における前記一周期と同一の長さに相当する部分の実線の画線面積とほぼ等しい画線面積の、95%〜110%の範囲内としたことを特徴とする請求項36乃至39のいずれかに記載の真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  41. 前記潜像を施さない部分の画線、断絶線、定周期断絶線、ずれ周期並置の定周期断絶線又は異周期並置の定周期断絶線のいずれか一方の画線同士若しくはこれら双方の画線同士が交差する部分で、交差する画線同士のいずれか一方の画線を削除することを特徴とする請求項36乃至40のいずれかに記載の真偽判別可能な印刷物の作製方法。
  42. 前記画線模様を、地紋模様、彩紋模様及びレリーフ模様の少なくとも1つとしたことを特徴とする請求項36乃至41のいずれかに記載の真偽判別可能な印刷物の作製方法。
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