JP2004013130A - ズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置 - Google Patents

ズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置 Download PDF

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Abstract

【課題】充分に小型に且つ高性能に維持しながら、望遠端でも充分な明るさを得て、しかも広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化も小さいズームレンズを得る。
【解決手段】負の第1群光学系G1と、正の第2群光学系G2と、正の第3群光学系G3とを、物体側から順次配置し、且つ第2群光学系G2の物体側に該第2群光学系G2と一体に移動する絞りFAを設ける。短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第2群光学系G2は、像側から物体側へと単調に移動し、第1群光学系G1は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動する。広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをF、広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をAとして、条件式:
2.0 < F < 3.0
0.9 < F/F < 1.2
0.5 < A/A < 0.9
を満足する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆる銀塩カメラを含む各種のカメラに撮影用光学系として用いられるズームレンズの改良に係り、特に、ディジタルカメラおよびビデオカメラ等のカメラに好適なズームレンズ、並びにそのようなズームレンズを用いるカメラおよび携帯情報端末装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、銀塩フィルムを用いる在来のカメラ、すなわち銀塩カメラに代わって、ディジタルカメラまたは電子カメラ等と称され、被写体像を、例えばCCD(電荷結合素子)撮像素子等の固体撮像素子により撮像し、被写体の静止画像(スティル画像)または動画像(ムービー画像)の画像データを得て、フラッシュメモリに代表される不揮発性半導体メモリ等にディジタル的に記録するタイプのカメラが急速に普及しつつある。
このようなディジタルカメラの市場は非常に大きなものとなっており、ディジタルカメラに対するユーザの要望も多岐にわたってきている。特に、高画質化と小型化は、カメラにおいては、常にユーザの欲するところであり、大きなウェイトを占めている。それ故、撮影レンズとして用いるズームレンズにも、高性能化と小型化の両立が求められる。
【0003】
一方、カメラに搭載される撮影レンズは、なるべく明るいこと、すなわち多くの光量を取り込めること、が望ましい。特にズームレンズの場合には、望遠端が広角端よりも暗くなる傾向があり、望遠端における明るさの確保が望まれる。なぜならば、望遠端において充分な明るさを有しないことは、望遠端におけるシャッタスピードを遅くし、手ぶれや被写体ぶれを引き起こす原因となるからである。このような明るさの不足を、撮像素子のゲインの増大によって補おうとすれば、ノイズの増加を招くことになる。
また、さらに別の問題として、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化が大きいと、表示素子を用いたモニタリング時の露出制御を複雑化させてしまうということがある。例えば、モニタリングしながら広角端から望遠端へのズーミングを行う場合に、ズーミングに伴うレンズの明るさの変化がなければ、ズーミング中に露出制御をしなくても違和感はないが、望遠端でレンズが暗くなる場合には、ズーミング中に露出制御をしないと、モニタ画像が次第に暗くなってしまう。このため、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化が小さいズームレンズが望ましい。
【0004】
ディジタルカメラの撮影レンズに用い得るズームレンズとしては、多くの種類が考えられるが、小型化に適するタイプのズームレンズとして、物体側より順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配列して設け、且つ前記第2群光学系の物体側にその第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなるとともに、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系が像側から物体側へと単調に移動し、且つ前記第1群光学系が変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するものがある。このようなタイプのズームレンズは、例えば、特開平10−39214号公報、特開平11−287953号公報および特開2001−296476号公報等に開示されている。
このうち、特開平10−39214号公報に示されたものは、上述したタイプのズームレンズとして最も早い時期に出願されたものであり、上述したタイプのズームレンズの基本的な構成は全て開示されている。また、特開平11−287953号公報および特開2001−296476号公報等には、特開平10−39214号公報に示されたものを改良し小型化を進めたズームレンズが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特開平10−39214号公報、特開平11−287953号公報および特開2001−296476号公報等に実施の形態または具体的な実施例として開示された構成によるズームレンズは、いずれも、望遠端における充分な明るさを得ることができず、また、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化も大きいという欠点を有している。
例えば、特開平10−39214号の実施例1には、「f(焦点距離)=4.6〜14.6mm」で「F/No.(Fナンバ)=2.5〜4.4」である旨が記載されており、望遠端、つまり焦点距離fが最も長い14.6mmの状態、における明るさ、つまりFナンバが4.4であり、充分に明るいとはいえず、また、Fナンバの変化も2.5〜4.4であり、明るさの変化も大きい。同様に、特開平10−39214号の実施例2には、「f=4.6〜14.0mm」で「F/No.=2.4〜4.3」である旨が、実施例3には、「f=4.5〜15.0mm」で「F/No.=2.5〜4.8」である旨が、それぞれ記載されており、望遠端、つまり焦点距離fが最も長い14.0mmおよび15.0mmの状態、における明るさ、つまりFナンバが4.3および4.8であって、やはり充分に明るいとはいえず、また、Fナンバの変化も2.4〜4.3および2.5〜4.8であり、明るさの変化も大きい。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系とを少なくとも配置し、且つ前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有して、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズを、充分に小型に且つ高性能に維持しながら、望遠端でも充分な明るさが得られ、しかも広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化も小さくすることが可能なズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置を提供することを目的としている。
本発明の請求項1の目的は、特に、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系とを少なくとも配置し、且つ前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有して、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、充分に小型で且つ高性能を維持しつつ、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化を効果的に低減し得るズームレンズを提供することにある。
【0007】
本発明の請求項2の目的は、特に、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系とを少なくとも配置し、且つ前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有して、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、充分に小型で且つ高性能であり、望遠端でも充分な明るさを維持しつつ、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化を効果的に低減し得るズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項3の目的は、特に、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系の物体側に該第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、充分に小型で且つ高性能を維持しつつ、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化を効果的に低減し得るズームレンズを提供することにある。
【0008】
本発明の請求項4の目的は、特に、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系の物体側に該第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、充分に小型で且つ高性能であり、望遠端でも充分な明るさを維持しつつ、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化を効果的に低減し得るズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項5の目的は、特に、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有し、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、充分に小型で且つ高性能とし、望遠端でも充分な明るさを維持させて、しかも広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化を効果的に低減し得るズームレンズを提供することにある。
【0009】
本発明の請求項6の目的は、特に、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、充分に小型で且つ高性能を維持しつつ、望遠端でも充分な明るさを得ることが可能なズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項7の目的は、特に、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、中間焦点距離領域においても明るさが変化しないか、あるいは変化してもその変化が充分になめらかとすることを可能とするズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項8の目的は、特に、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、中間焦点距離領域における明るさを、充分に一定に、もしくは充分な滑らかさで制御することを可能とするズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項9の目的は、特に、請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、簡素な構成で高い性能を達成し得るズームレンズを提供することにある。
【0010】
本発明の請求項10の目的は、特に、請求項9に記載のズームレンズにおいて、さらに高性能を達成し得るズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項11の目的は、特に、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、さらに小型で、しかも高性能を達成し得るズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項12の目的は、特に、請求項11に記載のズームレンズにおいて、さらに高性能を達成し得るズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項13の目的は、特に、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のように、充分に小型で且つ高性能で、しかも望遠端での充分な明るさの確保および広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化の低減の少なくとも一方を達成するズームレンズを、撮影光学系として使用して、小型で高画質を得ることを可能とするカメラを提供することにある。
本発明の請求項14の目的は、特に、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のように、充分に小型で且つ高性能で、しかも望遠端での充分な明るさの確保および広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化の低減の少なくとも一方を達成するズームレンズを、カメラ機能部の撮影光学系として使用して、小型で高画質を得ることを可能とする携帯情報端末装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した本発明に係るズームレンズは、上述した目的を達成するために、
物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有し、
短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、
広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをFとして、
条件式:
0.9 < F/F < 1.2
を満足することを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載した本発明に係るズームレンズは、上述した目的を達成するために、
物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有し、
短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、
広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をAとして、
条件式:
0.5 < A/A < 0.9
を満足することを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載した本発明に係るズームレンズは、上述した目的を達成するために、
物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ
前記第2群光学系の物体側に該第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなり、
短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、
広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをFとして、
条件式:
0.9 < F/F < 1.2
を満足することを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載した本発明に係るズームレンズは、上述した目的を達成するために、
物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ
前記第2群光学系の物体側に該第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなり、
短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、
広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をAとして、
条件式:
0.5 < A/A < 0.9
を満足することを特徴としている。
【0015】
請求項5に記載した本発明に係るズームレンズは、上述した目的を達成するために、
物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ
前記第2群光学系の物体側に該第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなり、
短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、
広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをF、広角端における最大絞り径をA、そして望遠端における最大絞り径をAとして、
条件式:
2.0 < F < 3.0
0.9 < F/F < 1.2
0.5 < A/A < 0.9
を満足することを特徴としている。
【0016】
請求項6に記載した本発明に係るズームレンズは、請求項1〜請求項4のいずれか1項のズームレンズであって、
さらに、望遠端における最小FナンバをFとして、
条件式:
2.0 < F < 3.0
を満足することを特徴としている。
請求項7に記載した本発明に係るズームレンズは、請求項1〜請求項6のいずれか1項のズームレンズであって、短焦点端から長焦点端への変倍に際し、最大絞り径が連続的に変化する構成としたことを特徴としている。
請求項8に記載した本発明に係るズームレンズは、請求項1〜請求項6のいずれか1項のズームレンズであって、
短焦点端から長焦点端への変倍に際し、最大絞り径が段階的に変化するとともに、広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をA、そして最大絞り径の段数をNとして、
条件式:
×2(N/4) > A
を満足する構成としたことを特徴としている。
【0017】
請求項9に記載した本発明に係るズームレンズは、請求項3〜請求項5のいずれか1項のズームレンズであって、前記第1群光学系は、少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとで構成され、前記第2群光学系は、少なくとも2枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとで構成され、そして前記第3群光学系は、少なくとも1枚の正レンズで構成されることを特徴としている。
請求項10に記載した本発明に係るズームレンズは、請求項9のズームレンズであって、前記第1群光学系、第2群光学系および第3群光学系は、それぞれ、少なくとも1面の非球面を含んで構成することを特徴としている。
請求項11に記載した本発明に係るズームレンズは、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のズームレンズであって、
前記第2群光学系は、少なくとも2面の非球面を含んで構成するとともに、
前記第2群光学系の光軸方向についての厚みをL、最大像高をY′として、
条件式:
1.5 < L/Y′ < 2.5
を満足することを特徴としている。
【0018】
請求項12に記載した本発明に係るズームレンズは、請求項11のズームレンズであって、前記第2群光学系における最も物体側の光学面と最も像側の光学面とが非球面であることを特徴としている。
請求項13に記載した本発明に係るカメラは、上述した目的を達成するために、撮影用光学系として、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のズームレンズを含むことを特徴としている。
請求項14に記載した本発明に係る携帯情報端末装置は、上述した目的を達成するために、カメラ機能部の撮影用光学系として、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のズームレンズを含むことを特徴としている。
【0019】
【作用】
すなわち、本発明の請求項1によるズームレンズは、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有し、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをFとして、
条件式:
0.9 < F/F < 1.2
を満足する構成とする。
【0020】
このような構成により、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系とを少なくとも配置し、且つ前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有して、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズを、充分に小型に且つ高性能に維持しながら、望遠端でも充分な明るさを得ることができ、しかも広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化も小さくすることを可能し、特に、充分に小型で且つ高性能を維持しつつ、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化を効果的に低減することを可能とする。
【0021】
また、本発明の請求項2によるズームレンズは、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有し、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をAとして、
条件式:
0.5 < A/A < 0.9
を満足する構成とする。
このような構成により、特に、充分に小型で且つ高性能であり、望遠端でも充分な明るさを維持しつつ、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化を効果的に低減することを可能とする。
【0022】
本発明の請求項3によるズームレンズは、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系の物体側に該第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをFとして、
条件式:
0.9 < F/F < 1.2
を満足する構成とする。
このような構成により、特に、充分に小型で且つ高性能を維持しつつ、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化を効果的に低減することを可能とする。
【0023】
本発明の請求項4によるズームレンズは、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系の物体側に該第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をAとして、
条件式:
0.5 < A/A < 0.9
を満足する構成とする。
このような構成により、特に、充分に小型で且つ高性能であり、望遠端でも充分な明るさを維持しつつ、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化を効果的に低減することを可能とする。
【0024】
本発明の請求項5によるズームレンズは、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系の物体側に該第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをF、広角端における最大絞り径をA、そして望遠端における最大絞り径をAとして、
条件式:
2.0 < F < 3.0
0.9 < F/F < 1.2
0.5 < A/A < 0.9
を満足する構成とする。
このような構成により、特に、充分に小型で且つ高性能とし、望遠端でも充分な明るさを維持させて、しかも広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化を効果的に低減することを可能とする。
【0025】
本発明の請求項6によるズームレンズは、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、さらに、望遠端における最小FナンバをFとして、
条件式:
2.0 < F < 3.0
を満足する構成とする。
このような構成により、特に、充分に小型で且つ高性能を維持しつつ、望遠端でも充分な明るさを得ることを可能とする。
本発明の請求項7によるズームレンズは、請求項1〜請求項6のいずれか1項のズームレンズにおいて、短焦点端から長焦点端への変倍に際し、最大絞り径が連続的に変化する構成とする。
このような構成により、特に、中間焦点距離領域においても明るさが変化しないか、あるいは変化してもその変化が充分になめらかとすることを可能とする。
【0026】
本発明の請求項8によるズームレンズは、請求項1〜請求項6のいずれか1項のズームレンズにおいて、短焦点端から長焦点端への変倍に際し、最大絞り径が段階的に変化するとともに、広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をA、そして最大絞り径の段数をNとして、
条件式:
×2(N/4) > A
を満足する構成とする。
このような構成により、特に、中間焦点距離領域における明るさを、充分に一定に、もしくは充分な滑らかさで制御することを可能とする。
本発明の請求項9によるズームレンズは、請求項3〜請求項5のいずれか1項のズームレンズにおいて、前記第1群光学系は、少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとで構成され、前記第2群光学系は、少なくとも2枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとで構成され、そして前記第3群光学系は、少なくとも1枚の正レンズで構成される。
このような構成により、特に、簡素な構成で高い性能を達成することを可能とする。
【0027】
本発明の請求項10によるズームレンズは、請求項9のズームレンズにおいて、前記第1群光学系、第2群光学系および第3群光学系は、それぞれ、少なくとも1面の非球面を含んで構成する。
このような構成により、特に、さらなる高性能を達成することが可能となる。本発明の請求項11によるズームレンズは、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、前記第2群光学系は、少なくとも2面の非球面を含んで構成するとともに、前記第2群光学系の光軸方向についての厚みをL、最大像高をY′として、
条件式:
1.5 < L/Y′ < 2.5
を満足する構成とする。
このような構成により、特に、さらに小型で、しかも高性能を達成することを可能とする。
【0028】
本発明の請求項12によるズームレンズは、請求項11のズームレンズにおいて、前記第2群光学系における最も物体側の光学面と最も像側の光学面とが非球面である。
このような構成により、特に、さらなる高性能を達成することが可能となる。
本発明の請求項13によるカメラは、撮影用光学系として、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のズームレンズを含む。
このような構成により、特に、充分に小型で且つ高性能で、しかも望遠端での充分な明るさの確保および広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化の低減の少なくとも一方を達成するズームレンズを、撮影光学系として使用して、小型で高画質を得ることを可能とする。
本発明の請求項14による携帯情報端末装置は、カメラ機能部の撮影用光学系として、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のズームレンズを含む。
このような構成により、特に、充分に小型で且つ高性能で、しかも望遠端での充分な明るさの確保および広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化の低減の少なくとも一方を達成するズームレンズを、カメラ機能部の撮影光学系として使用して、小型で高画質を得ることを可能とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に基づき、図面を参照して本発明のズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置を詳細に説明する。具体的な実施の形態について説明する前に、まず、本発明の原理的な構成を説明するために、特許請求の範囲の各請求項に定義した構成およびその機能について説明する。
本発明の請求項1および請求項2に係るズームレンズは、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系とを配置するとともに、前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有しており、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズであり、これら請求項1および請求項2のズームレンズは、それぞれ次のような特徴を持っている。
【0030】
請求項1に係るズームレンズは、広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをFとするとき、次の条件式を満足する。
0.9 < F/F < 1.2
また、請求項2に係るズームレンズは、広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をAとするとき、次の条件式を満足する。
0.5 < A/A < 0.9
さらに、本発明の請求項3〜請求項5に係るズームレンズは、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置するとともに、前記第2群光学系の物体側に前記第2群光学系と一体に移動する絞りを配設してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズであり、これら請求項3〜請求項5のズームレンズは、それぞれ次のような特徴を持っている。
【0031】
請求項3に係るズームレンズは、広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをFとするとき、次の条件式を満足する。
0.9 < F/F < 1.2
請求項4に係るズームレンズは、広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をAとするとき、次の条件式を満足する。
0.5 < A/A < 0.9
請求項5に係るズームレンズは、広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをF、広角端における最大絞り径をA、そして望遠端における最大絞り径をAとするとき、次の条件式を満足する。
2.0 < F < 3.0
0.9 < F/F < 1.2
0.5 < A/A < 0.9
そして、請求項6に係るズームレンズは、請求項1〜請求項4のいずれか1項のズームレンズにおいて、さらに、望遠端における最小FナンバをFとするとき、次の条件式を満足する。
【0032】
2.0 < F < 3.0
請求項7に係るズームレンズは、請求項1〜請求項6のいずれか1項のズームレンズにおいて、短焦点端から長焦点端への変倍に際し、最大絞り径を連続的に変化させる。
請求項8に係るズームレンズは、請求項1〜請求項6のいずれか1項のズームレンズにおいて、短焦点端から長焦点端への変倍に際し、最大絞り径が段階的に変化するとともに、広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をA、そして最大絞り径の段数をNとするとき、次の条件式を満足する。
×2(N/4) > A
請求項9に係るズームレンズは、請求項3〜請求項5のいずれか1項のズームレンズにおいて、前記第1群光学系が、少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとで構成され、前記第2群光学系が、少なくとも2枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとで構成され、そして前記第3群光学系は、少なくとも1枚の正レンズで構成される。
【0033】
請求項10に係るズームレンズは、請求項9のズームレンズにおいて、前記第1群光学系、第2群光学系および第3群光学系を、それぞれ、少なくとも1面の非球面を含んで構成する。
請求項11に係るズームレンズは、請求項1〜請求項6のいずれか1項のズームレンズにおいて、前記第2群光学系を、少なくとも2面の非球面を含んで構成するとともに、前記第2群光学系の光軸方向についての厚みをL、最大像高をY′とするとき、次の条件式を満足する。
1.5 < L/Y′ < 2.5
請求項12に係るズームレンズは、請求項11のズームレンズにおいて、前記第2群光学系における最も物体側の光学面と最も像側の光学面とを非球面とする。
そして、本発明の請求項13に係るカメラは、請求項1〜請求項12のいずれか1項のズームレンズを、撮影用光学系として有する。
【0034】
本発明の請求項14に係る携帯情報端末装置は、請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載のズームレンズを、カメラ機能部の撮影用光学系として有する。本発明の請求項3、請求項4および請求項5のような、負−正−正の3群で構成されるズームレンズは、一般に、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第2群光学系が像側から物体側へと単調に移動し、第1群光学系が変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動する。変倍機能の大半は第2群光学系が担っており、第3群光学系は主として像面から射出瞳を遠ざけるために設けられている。このような負先行タイプのズームレンズでは、第1群光学系に入射する軸外光束の光軸からの高さを小さくすることができる。また、負−正−正の3群で構成することにより、全長も比較的小さくすることができるため、全般的に小型化に適している。
【0035】
なお、本発明の本質は、「物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置するとともに、前記第2群光学系の物体側に前記第2群光学系と一体に移動する絞りを配設してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動する」ようにした負−正−正の3群構成のズームレンズに限定されるものではない。特に、請求項1および請求項2のような、「物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系とを配置するとともに、前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有しており、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動する」ようにした負−正の2群を含む2群構成以上のズームレンズには、広く適用可能である。第3群光学系以降の構成によっては、さらに高変倍のズームレンズを実現することもできるし、第1群光学系から第2群光学系までの負−正の2群のみの構成とすればさらなる小型化を達成することができる。
【0036】
請求項1および請求項3に係る構成は、これらの小型化に適した負先行タイプのズームレンズを、次の条件式を満足するように構成したものである。
0.9 < F/F < 1.2
但し、Fは、広角端における最小Fナンバを、そしてFは、望遠端における最小Fナンバをあらわしている。
ここで、(F/F)が、0.9以下になると、広角端が明るくなりすぎ、広角端における収差補正および性能確保が難しくなってしまう。また、(F/F)が、 が1.2以上になると、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化が大きくなりすぎ、表示素子を用いたモニタリング時の露出制御が複雑化してしまう。
請求項2および請求項4に係る構成は、上述と同様に、小型化に適した負先行タイプのズームレンズを、次の条件式を満足するように構成したものである。
0.5 < A/A < 0.9
但し、Aは、広角端における最大絞り径を、そしてAは、望遠端における最大絞り径をあらわしている。つまり、ズームレンズの最大絞り径を広角端と望遠端で異ならせ、望遠端における最大絞り径を広角端における最大絞り径よりも大きくするように構成するのである。
【0037】
ここで、(A/A)が、0.5以下になると、広角端が明るくなりすぎ、広角端における収差補正および性能確保が難しくなってしまう。また、(A/A)が、0.9以上になると、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化が大きくなりすぎ、表示素子を用いたモニタリング時の露出制御が複雑化してしまう。
本発明のズームレンズは、請求項5のように次の3つの条件式を同時に満足するように構成することにより、望遠端でも充分に明るく、且つ、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化が小さい、最も望ましい状態とすることができる。
2.0 < F < 3.0
0.9 < F/F < 1.2
0.5 < A/A < 0.9
但し、Fは、望遠端における最小Fナンバをあらわしている。
【0038】
ここで、Fが、2.0以下になると広角端で明るくなり過ぎ、諸収差が大きくなって、それら諸収差の補正が困難となってしまう。また、Fが、3.0以上になると、望遠端において充分な明るさを確保することができず、像面照度が不足するため、シャッタスピードが遅くなって、手ぶれや被写体ぶれを生じやすくなる。また、このときシャッタスピードが遅くなるのを、撮像素子のゲイン(利得)を増大させることによって防ごうとすれば、ノイズの増加を招いて、撮影画質が低下してしまう。しかも、最近では、ディジタルカメラ等に広く用いられるCCD撮像素子等の撮像素子が、在来の銀塩フィルムに比べて小さくしかも画素数が多くなり、1画素あたりのサイズが2μm台となってきている。このため、像面上必要な分解能、すなわち解像度は、在来の銀鉛カメラの場合、30本/mm程度でよいとされていたが、CCD撮像素子の場合には、150〜200本/mm程度が要求される。レンズが暗い、すなわちFナンバが大きいと、回折の影響が大きくなり限界周波数が下がるため、このような高い解像力を得ることが理論的に困難となる。このような点でも、Fを、3.0未満とすることが有効である。なお、この望遠端における最小FナンバFの条件は、負−正の2群構成のズームレンズに適用することもできる。
【0039】
請求項5は、請求項3および請求項4と同様の負−正−正の3群構成のズームレンズに、請求項1および請求項3と同様の(F/F)の条件と、請求項2および請求項4と同様の(A/A)の条件とに、望遠端における最小FナンバFの条件をさらに加えたものであるが、この望遠端における最小FナンバFの条件は、他の2つのいずれか1つの条件と組み合わせてもよく、負−正の2群を含む2群構成以上ならばどのようなズームレンズに適用してもよい。請求項6は、望遠端における最小FナンバFの条件を請求項1〜請求項4に組み合わせたものである。
望遠端における最大絞り径Aを広角端における最大絞り径Aよりも大きくする場合、ズーミングに伴って最大絞り径が連続的に変化するように構成することもできるし(請求項7に対応する)、段階的に変化するように構成することもできる。さらに、ズーミングに伴って最大絞り径が段階的に変化するように構成する場合には、次の条件式を満足することが望ましい(請求項8に対応する)。
【0040】
×2(N/4) > A
但し、Nは最大絞り径の段数をあらわしている。段数Nが、この式を満足できない小さな数値である場合には、ズーミングに伴うレンズの明るさの変化がなめらかさを欠き(もしもズーミングに伴ってレンズの明るさが変化しない場合には、その安定度が劣り)、例えば、モニタリングしながら広角端から望遠端へのズーミングを行う場合には、モニタ画像の明るさの変化が目立ち易くなってしまう。
【0041】
さらに、本発明に係るズームレンズにおいて、高い結像性能を得るためには、第1群光学系が少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズを含んで構成され、第2群光学系が少なくとも2枚の正レンズと1枚の負レンズを含んで構成され、第3群光学系が少なくとも1枚の正レンズを含んで構成されることが望ましい(請求項9に対応する)。なお、第1群光学系を3枚以下、第2群光学系を4枚以下、そして第3群光学系を2枚以下のレンズで構成することにより、高い結像性能と充分な小型化を両立させることができる。
また、より良好な収差補正を行うためには、各群の光学系に1面以上の非球面を用いることが望ましい(請求項10に対応する)。特に、本発明に係るズームレンズは、望遠端で明るく、球面収差やコマ収差をより良好に補正する必要があるため、各群の光学系に非球面を用いることによる効果は非常に大きい。第1群光学系に用いる非球面は、主に広角端における歪曲収差および望遠端における球面収差の補正に寄与する。第2群光学系に用いる非球面は、ズーム域全体を通じて球面収差やコマ収差、および非点収差の補正に寄与する。第3群光学系に用いる非球面は、ズーム域全体を通じて非点収差および歪曲収差の補正に寄与する。各群の光学系に配置される非球面は、このように互いに異なる効果をもたらすため、全体としてバランス良く収差を補正し、より高い結像性能を確保することを可能とする。
【0042】
さらに、第2群光学系には、2面以上の非球面を用いることが望ましい。本発明に係るズームレンズは望遠端で明るく、球面収差やコマ収差をより良好に補正する必要があることは、既に述べた通りであるが、第2群光学系は、絞りの近傍に位置することから光束が太く、球面収差、およびコマ収差への関与も大きい。そこで、2面の非球面を、それぞれ光線の通り方が異なる箇所に用いることによって、収差補正の自由度を向上させることが可能となる。このように、第2群光学系に2面の非球面を使用する前提で、より充分な小型化と高性能化を達成するためには、次の条件式を満足するようにすることが望ましい(請求項11に対応する)。
【0043】
1.5 < L/Y′ < 2.5
但し、Lは、第2群光学系の光軸方向についての厚みを、そしてY′は、最大像高をあらわしている。
ここで、(L/Y′) が、2.5以上になると、第2群の光軸方向の厚みが増大して、充分な小型化が達成できなくなる。一方、(L/Y′)が1.5以下になると、第2群光学系の最も像側の面が絞りに近付き、2面の非球面を光線の通り方が充分に異なる箇所に配置できなくなるため、非球面を2面用いる効果が薄れてしまう。
なお、第2群光学系に2面以上の非球面を用いる際に最も効果的な収差補正を行うためには、第2群光学系の最も物体側の面と最も像側の面を非球面とすることが望ましい(請求項12に対応する)。第2群光学系の最も物体側の面は絞りの近傍であるため、軸上と軸外の光束がほとんど分離せずに通り、ここに設けた非球面は主として球面収差やコマ収差の補正に寄与する。一方、第2群光学系の最も像側の面は絞りから離れているため、軸上と軸外の光束がある程度分離して通り、ここに設けた非球面はコマ収差および非点収差の補正に寄与する。このように2面の非球面を最も物体側の面と最も像側の面に用いることによって、それぞれの非球面が充分に異なる効果をもたらすことになり、収差の補正の自由度が飛躍的に増加するのである。
【0044】
【実施例】
次に、上述した構成を反映した本発明に係るズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置の具体的な本発明の実施の形態および実施例について詳細に説明する。第1、第2、第3および第4の実施の形態は、本発明に係るズームレンズの実施の形態であるが同時に具体的な数値に基づく第1〜第4の実施例あり、第5の実施の形態は、第1〜第4の実施の形態(即ち、第1〜第4の実施例)に示されたようなズームレンズを撮影用光学系として用いた本発明に係るカメラの実施の形態である。
本発明に係るズームレンズを示す第1〜第4の実施の形態に関し、ズームレンズの構成およびその具体的な数値実施例を示す。なお、第1〜第4の実施例における最大像高は3.50mmである。第1〜第4の実施例の各々においては、収差は充分に補正されており、200万画素〜400万画素の受光素子に対応することが可能となっている。本発明のようにズームレンズを構成することによって、充分な小型化を達成しながら非常に良好な像性能を確保し得ることは、これら第1〜第4の実施例から明らかとなるであろう。
【0045】
以下の第1〜第4の実施例に関連する説明においては、次のような各種記号を用いている。
f:全系の焦点距離
F:Fナンバ
ω:半画角
R:曲率半径
D:面間隔
:屈折率
ν:アッベ数
K:非球面の円錐定数
:4次の非球面係数
:6次の非球面係数
:8次の非球面係数
10:10次の非球面係数
12:12次の非球面係数
14:14次の非球面係数
16:16次の非球面係数
18:18次の非球面係数
但し、ここで用いられる非球面は、近軸曲率半径の逆数(近軸曲率)をC、光軸からの高さをHとするとき、次式で定義される。
【0046】
【数1】
Figure 2004013130
【0047】
〔第1の実施例〕
図1は、本発明の第1の実施例に係るズームレンズの光学系の構成を示しており、ズーミング動作も把握できるようにするため、(a)は、広角端である短焦点距離端、(b)は、中間焦点距離、そして(c)は、望遠端である長焦点距離端の各状態をそれぞれ光軸に沿った断面として模式的に示している。
図1に示すズームレンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、第7レンズE7、絞りFAおよび光学フィルタOFを具備している。この場合、第1レンズE1〜第3レンズE3は、第1群光学系G1を構成し、第4レンズE4〜第6レンズE6は、第2群光学系G2を構成し、第7レンズE7は、第3群光学系G3を構成しており、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各群毎に一体的に動作する。図には、各光学面の面番号(O1〜O17)も付して示している。図1に対する各参照符号は、説明の煩雑化を避けるため、各実施の形態毎に独立に用いており、そのため共通の参照符号を付していても他の実施の形態と共通の構成ではない。
【0048】
図1において、例えば被写体等の物体側から、順次、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、絞りFA、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、第7レンズE7、および光学フィルタOFの順で配列されており、各種の光学フィルタリング機能を有する光学フィルタOFの背後に結像される。それぞれ第1群光学系G1を構成する第1レンズE1は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、第2レンズE2は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、そして第3レンズE3は、物体側を凸面とした正レンズ(平凸レンズ)であり、全体として負の焦点距離を呈する。それぞれ第2群光学系G2を構成する第4レンズE4は、正レンズ(両凸レンズ)、第5レンズE5は、負レンズ(両凹レンズ)、そして第6レンズE6は、正レンズ(両凸レンズ)であり、全体として正の焦点距離を呈する。第3群光学系G3を構成する第7レンズE7は、正の焦点距離を有する正レンズ(両凸レンズ)である。第2群光学系G2の物体側に配置された絞りFAは、第2群光学系G2と一体に動作する。短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第2群光学系G2は、像側から物体側へと単調に移動し、第1群光学系G1は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動する。
【0049】
この第1の実施例においては、全系の焦点距離f、FナンバF、そして半画角ωは、ズーミングにより、それぞれf=4.32〜10.29、F=2.80〜2.80、そしてω=40.33〜18.97の範囲で変化する(但し、FナンバFは、F=2.80〜2.80であるので短焦点端と長焦点端においては同一の値であり、変化していない)。各光学面の特性は、次表の通りである。
【0050】
【表1】
光学特性
Figure 2004013130
【0051】
表1において面番号にアスタリスク「*」を付した第4面、第8面、第13面および第14面の各光学面が非球面であり、各非球面のパラメータは次の通りである。
【0052】
非球面:第4面
K=0.0,A=−1.01786×10−3,A=−4.34496×10−5,A=2.94761×10−6,A10=−2.24518×10−7,A12=−4.09229×10−9,A14=8.81736×10−10,A16=−3.03727×10−11,A18=1.79123×10−13
非球面:第8面
K=0.0,A=−2.84067×10−4,A=−7.82054×10−6,A=2.21489×10−7,A10=−2.28864×10−8
非球面:第13面
K=0.0,A=5.01081×10−4,A=2.38233×10−5,A=−1.25684×10−6,A10=9.83467×10−8非球面:第14面
K=0.0,A=−2.40056×10−4,A=2.96949×10−5,A=−2.79945×10−6,A10=9.56076×10−8
【0053】
第1群光学系G1と第2群光学系G2に一体化された絞りFAとの間の間隔D、第2群光学系G2と第3群光学系G3との間の間隔D、そして第3群光学系G3と光学フィルタOFとの間の間隔Dは、可変であり、これら可変間隔D〜Dはズーミングに際して次表のように変化させられる。
【0054】
【表2】
可変間隔
Figure 2004013130
また、この第1の実施例における先に述べた本発明の各条件式に係る数値は、次の通りとなり、各条件式の範囲内である。
【0055】
条件式数値
 = 2.80
/F = 1.00
 = 4.226
 = 6.258
/A = 0.675
×2(N/4) = 7.107(N=3)
/Y′ = 2.07
【0056】
〔第2の実施例〕
図2は、本発明の第2の実施例に係るズームレンズの光学系の構成を示しており、ズーミング動作も把握できるようにするため、(a)は、広角端である短焦点距離端、(b)は、中間焦点距離、そして(c)は、望遠端である長焦点距離端の各状態をそれぞれ光軸に沿った断面として模式的に示している。
図2に示すズームレンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、第7レンズE7、絞りFA、および光学フィルタOFを具備している。この場合、第1レンズE1〜第3レンズE3は、第1群光学系G1を構成し、第4レンズE4〜第6レンズE6は、第2群光学系G2を構成し、第7レンズE7は、第3群光学系G3を構成している。図には、各光学面の面番号も付して示している。上述したように図2に対する各参照符号も、他の実施例とは独立に用いている。
【0057】
図2においても、例えば被写体等の物体側から、順次、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、絞りFA、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、第7レンズE7および光学フィルタOFの順で配列されており、光学フィルタOFの背後に結像される。それぞれ第1群光学系G1を構成する第1レンズE1は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、第2レンズE2は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、そして第3レンズE3は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、全体として負の焦点距離を呈する。それぞれ第2群光学系G2を構成する第4レンズE4は、正レンズ(両凸レンズ)、第5レンズE5は、負レンズ(両凹レンズ)、そして第6レンズE6は、正レンズ(両凸レンズ)であり、全体として正の焦点距離を呈する。第3群光学系G3を構成する第7レンズE7は、正の焦点距離を有する正メニスカスレンズである。第2群光学系G2の物体側に配置された絞りFAは、第2群光学系G2と一体に動作する。短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第2群光学系G2は、像側から物体側へと単調に移動し、第1群光学系G1は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動する。
【0058】
この第2の実施例においては、全系の焦点距離f、FナンバF、そして半画角ωは、ズーミングにより、それぞれf=4.33〜10.29、F=2.40〜2.80、そしてω=40.22〜19.00の範囲で変化する。各光学面の特性は、次表の通りである。
【0059】
【表3】
光学特性
Figure 2004013130
表3において面番号にアスタリスク「*」を付した第4面、第8面、第13面および第14面の各光学面が非球面であり、各非球面のパラメータは、次の通りである。
【0060】
非球面:第4面
K=0.0,A=−9.85208×10−4,A=−5.68757×10−5,A=3.93763×10−6,A10=−2.94448×10−7,A12=−5.86638×10−9,A14=1.13440×10−9,A16=−3.40400×10−11,A18=−3.48568×10−14
非球面:第8面
K=0.0,A=−2.80888×10−4,A=−1.46680×10−5,A=9.27344×10−7,A10=−4.72264×10−8
非球面:第13面
K=0.0,A=5.55782×10−4,A=4.65359×10−5,A=−4.36558×10−6,A10=3.66469×10−7非球面:第14面
K=0.0,A=−2.28823×10−4,A=2.70113×10−5,A=−2.14113×10−6,A10=7.50132×10−8
第1群光学系G1と第2群光学系G2に一体化された絞りFAとの間の可変間隔D、第2群光学系G2と第3群光学系G3との間の可変間隔D、そして第3群光学系G3と光学フィルタOFとの間の可変間隔Dは、ズーミングに際して次表のように変化させられる。
【0061】
【表4】
可変間隔
Figure 2004013130
また、この第2の実施例における先に述べた本発明の各条件式に係る数値は、次の通りとなり、いずれも各条件式の範囲内である。
【0062】
条件式数値
 = 2.80
/F = 1.17
 = 4.730
 = 5.896
/A = 0.802
×2(N/4) = 6.689(N=2)
/Y′ = 1.98
【0063】
〔第3の実施例〕
図3は、本発明の第3の実施例に係るズームレンズの光学系の構成を示しており、(a)は、広角端である短焦点距離端、(b)は、中間焦点距離、そして(c)は、望遠端である長焦点距離端の各状態をそれぞれ光軸に沿った断面として模式的に示している。
図3に示すズームレンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、第7レンズE7、第8レンズE8、絞りFAおよび光学フィルタOFを具備している。この場合、第1レンズE1〜第3レンズE3は、第1群光学系G1を構成し、第4レンズE4〜第7レンズE7は、第2群光学系G2を構成し、第8レンズE8は、第3群光学系G3を構成している。図には、各光学面の面番号も付して示している。上述したように図3に対する各参照符号も、他の実施の形態とは独立に用いている。
【0064】
図3においても、例えば被写体等の物体側から、順次、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、絞りFA、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、第7レンズE7、第8レンズE8、および光学フィルタOFの順で配列されており、光学フィルタOFの背後に結像される。それぞれ第1群光学系G1を構成する第1レンズE1は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、第2レンズE2は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、そして第3レンズE3は、物体側を凸面とした正レンズ(平凸レンズ)であり、全体として負の焦点距離を呈する。それぞれ第2群光学系G2を構成する第4レンズE4は、正レンズ(両凸レンズ)、第5レンズE5は、負レンズ(両凹レンズ)、第6レンズE6は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズ、そして第7レンズE7は、正レンズ(両凸レンズ)であり、全体として正の焦点距離を呈する。第3群光学系G3を構成する第8レンズE8は、正の焦点距離を有する正メニスカスレンズである。第2群光学系G2の物体側に配置された絞りFAは、第2群光学系G2と一体に動作する。短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第2群光学系G2は、像側から物体側へと単調に移動し、第1群光学系G1は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動する。
【0065】
この第3の実施例においては、全系の焦点距離f、FナンバF、そして半画角ωは、ズーミングにより、それぞれf=4.33〜10.18、F=2.40〜2.80、そしてω=40.30〜19.17の範囲で変化する。各光学面の特性は、次表の通りである。
【0066】
【表5】
光学特性
Figure 2004013130
【0067】
表5において面番号にアスタリスク「*」を付した第4面、第8面、第15面および第16面の各光学面が非球面であり、各非球面のパラメータは次の通りである。
【0068】
非球面:第4面
K=0.0,A=−1.02022×10−3,A=−3.93818×10−5,A=1.97916×10−6,A10=−1.53007×10−7,A12=−4.44419×10−9,A14=7.31585×10−10,A16=−2.62460×10−11,A18=1.92610×10−13
非球面:第8面
K=0.0,A=−2.24405×10−4,A=−8.90364×10−6,A=4.63818×10−7,A10=−2.34746×10−8
非球面:第15面
K=0.0,A=5.53413×10−4,A=4.41225×10−5,A=−3.65290×10−6,A10=2.40663×10−7非球面:第16面
K=0.0,A=−2.20885×10−4,A=1.16366×10−5,A=−8.37756×10−7,A10=3.42795×10−8
【0069】
第1群光学系G1と第2群光学系G2に一体化された絞りFAとの間の可変間隔D、第2群光学系G2と第3群光学系G3との間の可変間隔D、そして第3群光学系G3と光学フィルタOFとの間の可変間隔Dは、ズーミングに際して次表のように変化させられる。
【表6】
可変間隔
Figure 2004013130
また、この第3の実施例における先に述べた本発明の各条件式に係る数値は、次の通りとなり、いずれも各条件式の範囲内である。
【0070】
条件式数値
 = 2.80
/F = 1.17
 = 4.926
 = 6.068
/A = 0.812
×2(N/4) = 6.966(N=2)
/Y′ = 2.25
【0071】
〔第4の実施例〕
図4は、本発明の第4の実施の形態(同時に第4の実施例でもある)に係るズームレンズの光学系の構成を示しており、(a)は、広角端である短焦点距離端、(b)は、中間焦点距離、そして(c)は、望遠端である長焦点距離端の各状態をそれぞれ光軸に沿った断面として模式的に示している。
図4に示すズームレンズは、第1レンズE1、第2レンズE2、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6、絞りFA、および光学フィルタOFを具備している。この場合、第1レンズE1と第2レンズE2は、第1群光学系G1を構成し、第3レンズE3〜第5レンズE5は、第2群光学系G2を構成し、第6レンズE6は、第3群光学系G3を構成している。図には、各光学面の面番号も付して示している。上述したように図4に対する各参照符号も、他の実施の形態(実施例)とは独立に用いている。
【0072】
図4においても、例えば被写体等の物体側から、順次、第1レンズE1、第2レンズE2、絞りFA、第3レンズE3、第4レンズE4、第5レンズE5、第6レンズE6および光学フィルタOFの順で配列されており、光学フィルタOFの背後に結像される。それぞれ第1群光学系G1を構成する第1レンズE1は、物体側に凸に形成された負メニスカスレンズ、そして第2レンズE2は、物体側に凸に形成された正メニスカスレンズであり、全体として負の焦点距離を呈する。それぞれ第2群光学系G2を構成する第3レンズE3は、正レンズ(両凸レンズ)、第4レンズE4は、負レンズ(両凹レンズ)、そして第5レンズE5は、正レンズ(両凸レンズ)であり、全体として正の焦点距離を呈する。第3群光学系G3を構成する第6レンズE6は、正の焦点距離を有する正メニスカスレンズである。第2群光学系G2の物体側に配置された絞りFAは、第2群光学系G2と一体に動作する。短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第2群光学系G2は、像側から物体側へと単調に移動し、第1群光学系G1は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動する。
【0073】
この第4の実施例においては、ズーミングにより、全系の焦点距離f=5.46〜10.28、FナンバF=2.80〜2.80、そして半画角ω=33.95〜19.18の範囲で変化する(この場合も、第1の実施例と同様にFナンバF=2.80〜2.80であるので短焦点端と長焦点端においては同一の値となる)。各光学面の特性は、次表の通りである。
【0074】
【表7】
光学特性
Figure 2004013130
【0075】
表5において面番号にアスタリスク「*」を付した第2面、第6面、第11面および第12面の各光学面が非球面であり、各非球面のパラメータは次の通りである。
非球面:第2面
K=0.0,A=−1.25158×10−3,A=−7.36058×10−5,A=4.71145×10−6,A10=−3.52523×10−7,A12=−2.48578×10−8,A14=1.63867×10−9,A16=8.60799×10−11,A18=−6.99256×10−12
非球面:第6面
K=0.0,A=−2.71931×10−4,A=−4.28856×10−6,A=1.39331×10−7,A10=−1.82447×10−8
非球面:第11面
K=0.0,A=5.27088×10−4,A=5.38798×10−5,A=−4.49466×10−6,A10=3.84591×10−7非球面:第12面
K=0.0,A=−2.37561×10−4,A=1.80259×10−5,A=−1.22704×10−6,A10=4.26973×10−8
【0076】
第1群光学系G1と第2群光学系G2に一体化された絞りFAとの間の可変間隔D、第2群光学系G2と第3群光学系G3との間の可変間隔D、そして第3群光学系G3と光学フィルタOFとの間の可変間隔Dは、ズーミングに際して次表のように変化させられる。
【0077】
【表8】
可変間隔
Figure 2004013130
また、この第3の実施例における先に述べた本発明の各条件式に係る数値は、次の通りとなり、いずれも各条件式の範囲内である。
【0078】
条件式数値
 = 2.80
/F = 1.00
 = 4.402
 = 5.980
/A = 0.736
×2(N/4) = 6.225(N=2)
/Y′ = 1.97
図5〜図7は、上述した第1の実施例に係る図1に示したズームレンズおけるそれぞれ球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差の収差曲線図を示しており、このうち、図5は、短焦点端における収差曲線図、図6は、中間焦点距離における収差曲線図、そして図7は、長焦点端における各収差曲線図である。各収差曲線図中、球面収差図における破線は正弦条件をあらわし、非点収差図における実線はサジタル、破線はメリディオナルをあらわしている。
【0079】
図8〜図10は、上述した第2の実施例に係る図2に示したズームレンズおける球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差の各収差曲線図を示しており、このうち、図8は、短焦点端における収差曲線図、図9は、中間焦点距離における収差曲線図、そして図10は、長焦点端における収差曲線図である。この場合も、各収差曲線図中、球面収差図における破線は正弦条件をあらわし、非点収差図における実線はサジタル、破線はメリディオナルをあらわしている。
図11〜図13は、上述した第3の実施例に係る図3に示したズームレンズおける球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差の収差曲線図を示しており、このうち、図11は、短焦点端における収差曲線図、図12は、中間焦点距離における収差曲線図、そして図13は、長焦点端における収差曲線図である。この場合も、各収差曲線図中、球面収差図における破線は正弦条件をあらわし、非点収差図における実線はサジタル、破線はメリディオナルをあらわしている。
【0080】
図14〜図16は、上述した第4の実施例に係る図4に示したズームレンズおける球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差の各収差曲線図を示しており、このうち、図14は、短焦点端における収差曲線図、図15は、中間焦点距離における収差曲線図、そして図16は、長焦点端における収差曲線図である。この場合も、各収差曲線図中、球面収差図における破線は正弦条件をあらわし、非点収差図における実線はサジタル、破線はメリディオナルをあらわしている。
これらの図5〜図16の収差曲線図によれば、上述した本発明の第1〜第4の実施例に係る図1〜図4に示した構成のズームレンズによれば、いずれも収差は良好に補正されあるいは抑制されていることがわかる。
【0081】
〔第5の実施の形態〕
次に、上述した第1〜第4の実施の形態(実施例)に示されたような本発明に係るズームレンズを撮影光学系として採用してカメラを構成した本発明の第5の実施の形態について図17〜図19を参照して説明する。図17は、前面側、すなわち物体つまり被写体側、から見たカメラの外観を示す斜視図、図18は、背面側、すなわち撮影者側から見たカメラの外観を示す斜視図であり、図19は、カメラの機能構成を示すブロック図である。なお、ここでは、カメラについて説明しているが、いわゆるPDA(personal data assistant)や携帯電話機等の携帯情報端末装置にカメラ機能を組み込んだものが、近年登場している。このような携帯情報端末装置も外観は若干異にするもののカメラと実質的に全く同様の機能・構成を含んでおり、このような携帯情報端末装置に本発明に係るズームレンズを採用してもよい。
【0082】
カメラは、図17および図18に示すように、撮影レンズ101、シャッタボタン102、ズームレバー103、ファインダ104、ストロボ105、液晶モニタ106、操作ボタン107、電源スイッチ108、メモリカードスロット109および通信カードスロット110等を備えている。さらに、カメラは、図19に示すように、受光素子201、信号処理装置202、画像処理装置203、中央演算装置(CPU)204、半導体メモリ205および通信カード等206を備えている。
カメラは、撮影レンズ101とCCD(電荷結合素子)撮像素子等のエリアセンサとしての受光素子201を有しており、撮影光学系である撮影レンズ101によって形成される撮影対象となる物体、つまり被写体、の像を受光素子201によって読み取るように構成されている。この撮影レンズ101としては、第1〜第4の実施の形態において説明したような本発明に係る(すなわち請求項1〜請求項12で定義される)ズームレンズを用いる(請求項13および請求項14に対応する)。
【0083】
受光素子201の出力は、中央演算装置204によって制御される信号処理装置202によって処理され、ディジタル画像情報に変換される。信号処理装置202によってディジタル化された画像情報は、やはり中央演算装置204によって制御される画像処理装置203において所定の画像処理が施された後、不揮発性メモリ等の半導体メモリ205に記録される。この場合、半導体メモリ205は、メモリカードスロット109に装填されたメモリカードでもよく、カメラ本体に内蔵された半導体メモリでもよい。液晶モニタ106には、撮影中の画像を表示することもできるし、半導体メモリ205に記録されている画像を表示することもできる。また、半導体メモリ205に記録した画像は、通信カードスロット110に装填した通信カード等206を介して外部へ送信することも可能である。
【0084】
撮影レンズ101は、カメラの携帯時には図17の(a)に示すように沈胴状態にあってカメラのボディー内に埋没しており、ユーザが電源スイッチ108を操作して電源を投入すると、図17の(b)に示すように鏡胴が繰り出され、カメラのボディーから突出する構成としてもよい。このとき、撮影レンズ101の鏡胴の内部では、ズームレンズを構成する各群の光学系は、例えば短焦点端の配置となっており、ズームレバー103を操作することによって、各群光学系の配置が変更されて、長焦点端への変倍動作を行うことができる。このとき、好ましくは、ファインダ104も撮影レンズ101の画角の変化に連動して変倍する。多くの場合、シャッタボタン102の半押し操作により、フォーカシングがなされる。先に述べた第1〜第4の実施の形態に示されたような負−正−正の3群で構成されるズームレンズ(請求項3、請求項4および請求項5等に対応する)におけるフォーカシングは、第1群光学系または第3群光学系の移動、あるいは、受光素子の移動によって行うことができる。シャッタボタン102をさらに押し込み全押し状態とすると撮影が行なわれ、その後に上述した通りの処理がなされる。
【0085】
半導体メモリ205に記録した画像を液晶モニタ106に表示させたり、通信カード等206を介して外部へ送信させる際には、操作ボタン107を所定のごとく操作する。半導体メモリ205および通信カード等206は、メモリカードスロット109および通信カードスロット110等のような、それぞれ専用または汎用のスロットに装填して使用される。
上述のようなカメラまたは携帯情報端末装置には、既に述べた通り、第1〜第4の実施の形態に示されたようなズームレンズを撮影光学系として使用することができる。したがって、200万画素〜400万画素クラスの受光素子を使用した高画質で小型のカメラまたは携帯情報端末装置を達成することが可能となる。
【0086】
上述した実施の形態に基づいて本発明を各請求項に対応して整理する。本発明の請求項1によるズームレンズは、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有し、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをFとして、
条件式:
0.9 < F/F < 1.2
を満足する。
この請求項1の構成によれば、充分に小型でありながら、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化が小さいズームレンズを提供することができる。このため、表示素子を用いたモニタリング時の露出制御が簡単で、ズーミング中のモニタ画像に違和感のない小型のカメラまたは携帯情報端末装置を実現することも可能となる。
【0087】
この本発明の請求項2によるズームレンズは、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有し、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をAとして、
条件式:
0.5 < A/A < 0.9
を満足する。
この請求項2の構成によれば、充分に小型でありながら、望遠端でも充分に明るく、しかも広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化が小さいズームレンズを提供することができる。このため、望遠端においても手ぶれや被写体ぶれの起きにくい小型のカメラまたは携帯情報端末装置や、ズーミング中のモニタ画像に違和感のない小型のカメラまたは携帯情報端末装置を、簡単な構成で実現することも可能となる。
【0088】
本発明の請求項3によるズームレンズは、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系の物体側に該第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをFとして、
条件式:
0.9 < F/F < 1.2
を満足する。
この請求項3の構成によれば、充分に小型でありながら、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化が小さいズームレンズのさらに具体的な構成を提供することができる。
【0089】
本発明の請求項4によるズームレンズは、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系の物体側に該第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をAとして、
条件式:
0.5 < A/A < 0.9
を満足する。
この請求項4の構成によれば、充分に小型でありながら、望遠端でも充分に明るく、しかも広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化が小さいズームレンズのさらに具体的な構成を提供することができる。
【0090】
本発明の請求項5によるズームレンズは、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系の物体側に該第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをF、広角端における最大絞り径をA、そして望遠端における最大絞り径をAとして、
条件式:
2.0 < F < 3.0
0.9 < F/F < 1.2
0.5 < A/A < 0.9
を満足する。
この請求項5の構成によれば、充分に小型でありながら、望遠端でも充分に明るく、且つ、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化が小さいズームレンズを、より確実に提供することができる。このため、望遠端においても手ぶれや被写体ぶれの起きにくい小型のカメラまたは携帯情報端末装置や、ズーミング中のモニタ画像に違和感のない小型のカメラまたは携帯情報端末装置を、より確実に実現することができる。
【0091】
本発明の請求項6によるズームレンズは、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、さらに、望遠端における最小FナンバをFとして、
条件式:
2.0 < F < 3.0
を満足する。
この請求項6の構成によれば、充分に小型でありながら、望遠端でも充分に明るいズームレンズを提供することができる。このため、望遠端においても手ぶれや被写体ぶれの起きにくい小型のカメラまたは携帯情報端末装置を実現することができる。
【0092】
本発明の請求項7によるズームレンズは、請求項1〜請求項6のいずれか1項のズームレンズにおいて、短焦点端から長焦点端への変倍に際し、最大絞り径が連続的に変化する構成とする。
この請求項7の構成によれば、望遠端でも充分に明るいズームレンズや、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化が小さいズームレンズであって、特に、中間焦点距離領域においても明るさが変化しないか、あるいは変化してもその変化が充分になめらかなズームレンズを提供することができる。このため、ズーミング中のモニタ画像の明るさの変化がほとんど目立たないカメラまたは携帯情報端末装置を実現することができる。
この本発明の請求項8によるズームレンズは、請求項1〜請求項6のいずれか1項のズームレンズにおいて、短焦点端から長焦点端への変倍に際し、最大絞り径が段階的に変化するとともに、広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をA、そして最大絞り径の段数をNとして、
条件式:
×2(N/4) > A
を満足する。
【0093】
この請求項8の構成によれば、望遠端でも充分に明るいズームレンズや、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化が小さいズームレンズであって、特に、中間焦点距離領域におけるFナンバが、充分な一定度もしくはなめらかさで制御可能なズームレンズを提供することができる。このため、ズーミング中のモニタ画像の明るさの変化の目立ちにくいカメラまたは携帯情報端末装置を、比較的簡単な絞り機構で実現することができる。
この本発明の請求項9によるズームレンズは、請求項3〜請求項5のいずれか1項のズームレンズにおいて、前記第1群光学系は、少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとで構成され、前記第2群光学系は、少なくとも2枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとで構成され、そして前記第3群光学系は、少なくとも1枚の正レンズで構成される。
この請求項9の構成によれば、望遠端でも充分に明るいズームレンズや、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化が小さいズームレンズであって、簡素な構成で高い性能を有するズームレンズを提供することができる。このため、望遠端においても手ぶれや被写体ぶれの起きにくい小型のカメラまたは携帯情報端末装置や、ズーミング中のモニタ画像に違和感のない小型のカメラまたは携帯情報端末装置を、コストパフォーマンス良く実現することができる。
【0094】
この本発明の請求項10によるズームレンズは、請求項9のズームレンズにおいて、前記第1群光学系、第2群光学系、および第3群光学系は、それぞれ、少なくとも1面の非球面を含む。
請求項10の構成によれば、請求項9のズームレンズであって、さらに高性能なズームレンズを提供することができるため、さらに高性能のカメラまたは携帯情報端末装置を実現することができる。
本発明の請求項11によるズームレンズは、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、前記第2群光学系は、少なくとも2面の非球面を含んで構成するとともに、前記第2群光学系の光軸方向についての厚みをL、最大像高をY′として、
条件式:
1.5 < L/Y′ < 2.5
を満足する。
この請求項11の構成によれば、望遠端でも充分に明るいズームレンズや、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化が小さいズームレンズであって、より小型で高性能のズームレンズを提供することができる。このため、望遠端においても手ぶれや被写体ぶれの起きにくい小型のカメラまたは携帯情報端末装置や、ズーミング中のモニタ画像に違和感のない小型のカメラまたは携帯情報端末装置の、さらなる高性能化を実現することができる。
【0095】
本発明の請求項12によるズームレンズは、請求項11のズームレンズにおいて、前記第2群光学系における最も物体側の光学面と最も像側の光学面とが非球面である。
この請求項12の構成によれば、さらに高性能なズームレンズを提供することができるため、さらに高性能のカメラまたは携帯情報端末装置を実現することができる。
本発明の請求項13によるカメラは、撮影用光学系として、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のズームレンズを使用する。
この請求項13の構成によれば、充分に小型、高性能でありながら、望遠端でも充分に明るいズームレンズや、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化が小さいズームレンズを撮影光学系として使用した、小型で高画質のカメラを提供することができる。このため、ユーザは、携帯性に優れ、(ズーミング中のモニタ画像に違和感のない)高品質のカメラで、(手ぶれや被写体ぶれのない)高画質な画像を撮影することができる。
【0096】
本発明の請求項14による携帯情報端末装置は、カメラ機能部の撮影用光学系として、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のズームレンズを使用する。
この請求項14の構成によれば、充分に小型、高性能でありながら、望遠端でも充分に明るいズームレンズや、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化が小さいズームレンズをカメラ機能部の撮影光学系として使用した、小型で高画質の携帯情報端末装置を提供することができる。このため、ユーザは携帯性に優れ、(ズーミング中のモニタ画像に違和感のない)高品質の携帯情報端末装置において、(手ぶれや被写体ぶれのない)高画質な画像を撮影し、その画像を外部へ送信するなどすることができる。
【0097】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系とを少なくとも配置し、且つ前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有して、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズを、充分に小型に且つ高性能に維持しながら、望遠端でも充分な明るさが得られ、しかも広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化も小さくすることを可能とするズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置を提供することができる。
【0098】
すなわち本発明の請求項1のズームレンズによれば、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有し、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをFとして、
条件式:
0.9 < F/F < 1.2
を満足する構成とすることにより、特に、充分に小型で且つ高性能を維持しつつ、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化を効果的に低減することが可能となる。
【0099】
本発明の請求項2のズームレンズによれば、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有し、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をAとして、
条件式:
0.5 < A/A < 0.9
を満足する構成とすることにより、特に、充分に小型で且つ高性能であり、望遠端でも充分な明るさを維持しつつ、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化を効果的に低減することが可能となる。
【0100】
本発明の請求項3のズームレンズによれば、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系の物体側に該第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをFとして、
条件式:
0.9 < F/F < 1.2
を満足する構成とすることにより、特に、充分に小型で且つ高性能を維持しつつ、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化を効果的に低減することが可能となる。
【0101】
本発明の請求項4のズームレンズによれば、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系の物体側に該第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をAとして、
条件式:
0.5 < A/A < 0.9
を満足する構成とすることにより、特に、充分に小型で且つ高性能であり、望遠端でも充分な明るさを維持しつつ、広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化を効果的に低減することが可能となる。
【0102】
本発明の請求項5のズームレンズによれば、物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系の物体側に該第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなり、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをF、広角端における最大絞り径をA、そして望遠端における最大絞り径をAとして、
条件式:
2.0 < F < 3.0
0.9 < F/F < 1.2
0.5 < A/A < 0.9
を満足する構成とすることにより、特に、充分に小型で且つ高性能とし、望遠端でも充分な明るさを維持させて、しかも広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化を効果的に低減することが可能となる。
【0103】
本発明の請求項6のズームレンズによれば、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、さらに、望遠端における最小FナンバをFとして、
条件式:
2.0 < F < 3.0
を満足する構成とすることにより、特に、充分に小型で且つ高解像度で且つ収差良好など高性能を維持しつつ、望遠端でも充分な明るさを得ることが可能となる。
【0104】
本発明の請求項7のズームレンズによれば、請求項1〜請求項6のいずれか1項のズームレンズにおいて、短焦点端から長焦点端への変倍に際し、最大絞り径が連続的に変化する構成とすることにより、特に、中間焦点距離領域においても明るさが変化しないか、あるいは変化してもその変化が充分になめらかとすることが可能となる。
本発明の請求項8のズームレンズによれば、請求項1〜請求項6のいずれか1項のズームレンズにおいて、短焦点端から長焦点端への変倍に際し、最大絞り径が段階的に変化するとともに、広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をA、そして最大絞り径の段数をNとして、
条件式:
×2(N/4) > A
を満足する構成とすることにより、特に、中間焦点距離領域における明るさを、充分に一定に、もしくは充分な滑らかさで制御することが可能となる。
【0105】
本発明の請求項9のズームレンズによれば、請求項3〜請求項5のいずれか1項のズームレンズにおいて、前記第1群光学系は、少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとで構成され、前記第2群光学系は、少なくとも2枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとで構成され、そして前記第3群光学系は、少なくとも1枚の正レンズで構成されることにより、特に、簡素な構成で高い性能を達成することが可能となる。
本発明の請求項10のズームレンズによれば、請求項9のズームレンズにおいて、前記第1群光学系、第2群光学系、および第3群光学系は、それぞれ、少なくとも1面の非球面を含んで構成することにより、特に、さらなる高性能を達成することが可能となる。
本発明の請求項11のズームレンズによれば、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、前記第2群光学系は、少なくとも2面の非球面を含んで構成するとともに、前記第2群光学系の光軸方向についての厚みをL、最大像高をY′として、
条件式:
1.5 < L/Y′ < 2.5
を満足する構成とすることにより、特に、さらに小型で、しかも高性能を達成することが可能となる。
【0106】
本発明の請求項12のズームレンズによれば、請求項11のズームレンズにおいて、前記第2群光学系における最も物体側の光学面と最も像側の光学面とが非球面であることにより、特に、さらなる高性能を達成することが可能となる。
また、本発明の請求項13のカメラによれば、撮影用光学系として、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のズームレンズを含むことにより、特に、充分に小型で且つ高性能で、しかも望遠端での充分な明るさの確保および広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化の低減の少なくとも一方を達成するズームレンズを、撮影光学系として使用して、小型で高画質を得ることが可能となる。
また、本発明の請求項14の携帯情報端末装置によれば、カメラ機能部の撮影用光学系として、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のズームレンズを含むことにより、特に、充分に小型で且つ高性能で、しかも望遠端での充分な明るさの確保および広角端から望遠端へのズーミングに伴う明るさの変化の低減の少なくとも一方を達成するズームレンズを、カメラ機能部の撮影光学系として使用して、小型で高画質を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態(第1の実施例でもある)に係るズームレンズの光学系の構成を模式的に示す光軸に沿った断面図であり、(a)は、広角端である短焦点距離端、(b)は、中間焦点距離、そして(c)は、望遠端である長焦点距離端の各状態を示している。
【図2】本発明の第2の実施の形態(第2の実施例)に係るズームレンズの光学系の構成を模式的に示す光軸に沿った断面図であり、(a)は、広角端である短焦点距離端、(b)は、中間焦点距離、そして(c)は、望遠端である長焦点距離端の各状態を示している。
【図3】本発明の第3の実施の形態(第3の実施例)に係るズームレンズの光学系の構成を模式的に示す光軸に沿った断面図であり、(a)は、広角端である短焦点距離端、(b)は、中間焦点距離、そして(c)は、望遠端である長焦点距離端の各状態を示している。
【図4】本発明の第4の実施(第4の実施例)の形態に係るズームレンズの光学系の構成を模式的に示す光軸に沿った断面図であり、(a)は、広角端である短焦点距離端、(b)は、中間焦点距離、そして(c)は、望遠端である長焦点距離端の各状態を示している。
【図5】図1に示す本発明の第1の実施例によるズームレンズの短焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。
【図6】図1に示す本発明の第1の実施例によるズームレンズの中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。
【図7】図1に示す本発明の第1の実施例によるズームレンズの長焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。
【図8】図2に示す本発明の第2の実施例によるズームレンズの短焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。
【図9】図2に示す本発明の第2の実施例によるズームレンズの中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。
【図10】図2に示す本発明の第2の実施例によるズームレンズの長焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。
【図11】図3に示す本発明の第3の実施例によるズームレンズの短焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。
【図12】図3に示す本発明の第3の実施例によるズームレンズの中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。
【図13】図3に示す本発明の第3の実施例によるズームレンズの長焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。
【図14】図4に示す本発明の第4の実施例によるズームレンズの短焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。
【図15】図4に示す本発明の第4の実施例によるズームレンズの中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。
【図16】図4に示す本発明の第4の実施例によるズームレンズの長焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。
【図17】本発明の第5の実施の形態に係るカメラの外観構成を模式的に示す物体側から見た斜視図であり、このうち、(a)は撮影レンズがカメラのボディー内に沈胴埋没している状態、(b)は撮影レンズがカメラのボディーから突出している状態を示している。
【図18】図17のカメラの外観構成を模式的に示す撮影者側から見た斜視図である。
【図19】図17のカメラの機能構成を模式的に示すブロック図である。
【符号の説明】
G1 第1群光学系
G2 第2群光学系
G3 第3群光学系
E1〜E8 第1レンズ〜第8レンズ
FA 絞り
OF 各種光学フィルタ
101 撮影レンズ
102 シャッタボタン
103 ズームレバー
104 ファインダ
105 ストロボ
106 液晶モニタ
107 操作ボタン
108 電源スイッチ
109 メモリカードスロット
110 通信カードスロット
201 受光素子(エリアセンサ)
202 信号処理装置
203 画像処理装置
204 中央演算装置(CPU)
205 半導体メモリ
206 通信カード等

Claims (14)

  1. 物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有し、
    短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、
    広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをFとして、
    条件式:
    0.9 < F/F < 1.2
    を満足することを特徴とするズームレンズ。
  2. 物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系とを配置し、且つ前記第2群光学系と一体に移動する絞りを有し、
    短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、
    広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をAとして、
    条件式:
    0.5 < A/A < 0.9
    を満足することを特徴とするズームレンズ。
  3. 物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ
    前記第2群光学系の物体側に該第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなり、
    短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、
    広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをFとして、
    条件式:
    0.9 < F/F < 1.2
    を満足することを特徴とするズームレンズ。
  4. 物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ
    前記第2群光学系の物体側に該第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなり、
    短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、
    広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をAとして、
    条件式:
    0.5 < A/A < 0.9
    を満足することを特徴とするズームレンズ。
  5. 物体側から、順次、負の焦点距離を持つ第1群光学系と、正の焦点距離を持つ第2群光学系と、正の焦点距離を持つ第3群光学系とを配置し、且つ
    前記第2群光学系の物体側に該第2群光学系と一体に移動する絞りを有してなり、
    短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第2群光学系は、像側から物体側へと単調に移動し、前記第1群光学系は、変倍に伴う像面位置の変動を補正するように移動するズームレンズにおいて、
    広角端における最小FナンバをF、望遠端における最小FナンバをF、広角端における最大絞り径をA、そして望遠端における最大絞り径をAとして、
    条件式:
    2.0 < F < 3.0
    0.9 < F/F < 1.2
    0.5 < A/A < 0.9
    を満足することを特徴とするズームレンズ。
  6. さらに、望遠端における最小FナンバをFとして、
    条件式:
    2.0 < F < 3.0
    を満足することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  7. 短焦点端から長焦点端への変倍に際し、最大絞り径が連続的に変化する構成としたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  8. 短焦点端から長焦点端への変倍に際し、最大絞り径が段階的に変化するとともに、広角端における最大絞り径をA、望遠端における最大絞り径をA、そして最大絞り径の段数をNとして、
    条件式:
    ×2(N/4) > A
    を満足する構成としたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  9. 前記第1群光学系は、少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとで構成され、前記第2群光学系は、少なくとも2枚の正レンズと少なくとも1枚の負レンズとで構成され、そして前記第3群光学系は、少なくとも1枚の正レンズで構成されることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  10. 前記第1群光学系、第2群光学系および第3群光学系は、それぞれ、少なくとも1面の非球面を含んで構成することを特徴とする請求項9に記載のズームレンズ。
  11. 前記第2群光学系は、少なくとも2面の非球面を含んで構成するとともに、
    前記第2群光学系の光軸方向についての厚みをL、最大像高をY′として、
    条件式:
    1.5 < L/Y′ < 2.5
    を満足することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  12. 前記第2群光学系における最も物体側の光学面と最も像側の光学面とが非球面であることを特徴とする請求項11に記載のズームレンズ。
  13. 撮影用光学系として、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のズームレンズを含むことを特徴とするカメラ。
  14. カメラ機能部の撮影用光学系として、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のズームレンズを含むことを特徴とする携帯情報端末装置。
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