【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶ディスプレイ等のカラー画素に用いられる新規な顔料分散体、青色形成のためのカラーレジストインキ、これを用いて形成される硬化物及びカラーフィルターに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、カラーフィルターは液晶ディスプレイ等のカラー画素を形成する目的に広く用いられており、また、カラーレジストインキはカラーフィルターを製作する目的に広く用いられている。カラーレジストインキ用の色材としては、耐光性、耐熱性及び耐溶剤性に優れているために顔料がよく使われている。原理的には公知の顔料の多くが使用可能であり、例えば特開平５−２８１４１４号公報にはカラーレジストインキ用の色材として赤色、緑色、青色、黄色及び紫色の顔料が数十種にわたり開示されている。
【０００３】
しかし、これらの顔料のうち、液晶ディスプレイ等に用いて高水準の明彩度性を示すものはきわめて限定されている。例えば、青色のカラー画素を形成するためのカラーレジストインキには銅フタロシアニン系の青色顔料と共に紫色顔料が使用されることが多いが、この紫色の顔料としては、特許第２５４３０５２号公報に開示されているように、カルバゾールジオキサジンバイオレット顔料であるピグメント・バイオレット２３が良好に用いることのできるほとんど唯一のものである。液晶ディスプレイ等に使用されるカラーフィルターでは、使用されるカラーレジストインキは用途や目的に適した色の調整が必須であり、このような場合にカルバゾールジオキサジンバイオレット顔料に替わる紫色顔料を使用したカラーレジストインキが望まれていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、液晶ディスプレイ等に用いたとき、高水準の明彩度性を与える新規な顔料分散体を提供することを目的とする。また、本発明は、高水準の明彩度性を与える青色形成のためのカラーレジストインキ及びカラーフィルターを提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために検討した結果、本発明者等は、特定の顔料が青色形成のためのカラーレジストインキに適して用いることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、着色材として下記一般式（１）で示されるサブフタロシアニン顔料を全着色材中０．５重量％以上含有してなることを特徴とする顔料分散体である。
【化３】
（但し、Ｘはハロゲン原子又はヒドロキシル基を示す）
本発明の顔料分散体では、着色材の他に、分散剤及び溶剤を主成分として含有させ、当該分散剤を、（ａ）ポリ（低級アルキレンイミン）又は（ｂ）ポリアリルアミンに、遊離のカルボキシル基を有する（イ）ポリエステル、（ロ）ポリアミド又は（ハ）ポリエステルアミドから選ばれる１種又は２種以上を反応させてアミド又は塩を形成させてなるグラフトポリマーとすることが好ましい。
また、本発明は、着色材、感光性樹脂、分散剤及び溶剤を必須成分として含有し、着色材として上記一般式（１）で示されるサブフタロシアニン顔料を全着色材中０．５重量％以上含有するカラーレジストインキでもある。ここで、カラーレジストインキは、全固形分中に着色材を５〜５０重量％含有することが好ましい。
更に、本発明は、上記カラーレジストインキを硬化して得られる硬化物又はカラーレジストインキの硬化膜を有するカラーフィルターでもある。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の顔料分散体は、一般式（１）で示されるサブフタロシアニン顔料を含有する着色材を液体に分散させたものであり、その用途により樹脂類及びその他の必要な成分を配合することができる。また、分散安定性を向上させるため、分散剤及び溶剤を併用し所定の顔料粒度としたものであることが好ましい。
本発明のカラーレジストインキは、一般式（１）で示されるサブフタロシアニン顔料を全着色材中０．５重量％以上含有してなる。このカラーレジストインキは、着色材、感光性樹脂、分散剤及び溶剤を必須成分として含む限りその製法は限定されない。しかし、着色材、分散剤及び溶剤を主成分とする顔料分散体を予め製作し（これを分散液と称する）、その後、感光性樹脂及び必要により加えられるその他の成分と混合することが有利である。ここで、上記分散液は、顔料分散体の一種であり、カラーレジストインキも顔料分散体の一種であるが、分散液はこれに所要の感光性樹脂等を加えてカラーレジストインキとするためのものであるので、カラーレジストインキの中間原料という意味を有する。
【０００７】
本発明の顔料分散体は、一般式（１）で示されるサブフタロシアニン顔料を含有する着色材を液体に分散させたものであり、分散安定性を向上させるため、分散剤及び溶剤を併用し、所定の顔料粒度としたものである。サブフタロシアニン顔料としては、一般式（１）中のＸはハロゲン原子又はヒドロキシル基であれば特に限定されるものではないが、取り扱いに優れる点から、塩素又は臭素が好ましい。サブフタロシアニンの市販品の例としては、Ｘが塩素であるＡｌｄｒｉｃｈ社製試薬名：Ｂｏｒｏｎ ｓｕｂｐｈｔｈａｌｏｃｙａｎｉｎｅ ｃｈｌｏｒｉｄｅ等を挙げることができる。
【０００８】
本発明で使用される着色材は、上記サブフタロシアニン顔料を全着色材中０．５重量％以上、好ましくは５重量％以上含有するものであればよく、他の顔料や染料を併用して用いることもできる。青色のカラーレジストインキを調製するために適した他の着色材としては、色相の点から青色、紫色の顔料が好ましく、例えばピグメント・ブルー１５：３、同１５：６、同６０、ピグメント・バイオレット１９、同２３、同３７等を挙げることができるが、併用可能な顔料はこれらに限定されるものではない。
本発明の顔料分散体とする方法としては、上記サブフタロシアニン顔料を単独で分散、又は上記サブフタロシアニン顔料と他の顔料等を所定の割合に配合したものを共分散して顔料分散体を製作する方法や、又はこのようにして製作した顔料分散体に別個に製作した他の顔料分散体を所定の割合に混合する方法等がある。
【０００９】
本発明において、着色材としてサブフタロシアニン顔料を用いる理由は、顔料の有する特異な分光特性に起因する。液晶ディスプレイのバックライトには、赤、緑及び青の三原色に対応する波長（一般的に６１０ｎｍ、５４５ｎｍ及び４３５ｎｍ）に鋭い発光を有する高演色性の三波長型蛍光ランプが広く用いられており、この三波長の発光をそれぞれ効果的に透過又は遮光することが高水準の明彩度性を示すために必要である。本発明の青色形成のためのカラーレジストインキを用いて製作されるカラーフィルターは、３９０〜４５０ｎｍ付近及び６６０ｎｍより長波長域に透過を、５２０〜６１０ｎｍ付近に吸収を持つ分光特性を示すために、三波長型蛍光ランプの青の発光を効果的に透過し、赤及び緑の発光を効果的に遮光することができる。そのために上記のカラーフィルターは高水準の明彩度性を有し、これを用いる液晶ディスプレイに高水準の明彩度性を与えることができる。
【００１０】
サブフタロシアニン顔料の製造は、一般的にはサブフタロシアニンを合成しそれを顔料化することでなされる。サブフタロシアニンの合成方法は公知であり、例えば三ハロゲン化ホウ素１モルとフタロニトリル３モルを反応させることで合成できる。こうして得られたサブフタロシアニンには副反応等によって生ずる不純物が含まれていることが多いが、例えばソックスレー抽出を行うことにより不純物を取り除くことができる。ここで、不純物としては、原料の三ハロゲン化ホウ素の加水分解生成物、未反応のフタロニトリル等を挙げることができる。ソックスレー抽出で用いる溶媒については、不純物を溶解しサブフタロシアニンを溶解しないものであれば特に制約はなく、例えばトルエン、キシレン等の芳香族系溶剤等を用いることができる。ただし、合成法及び精製法は上記の方法に限定されない。
【００１１】
顔料化する方法としては公知の方法が利用でき、例えばサブフタロシアニンを濃硫酸に溶解した後、氷水中に投入して析出させるアシッドペースティング法等を挙げることができる。また、高水準の明彩度性を有するカラーフィルターを得るには、着色材として微粒化した顔料を用いることが好ましいが、微粒化する方法も公知の方法が利用でき、例えば食塩の存在下でミル破砕するソルトミリング法等を挙げることができる。顔料化及び微粒化の方法も特に限定されるものではない。
【００１２】
本発明の顔料分散体は、着色材を分散剤と共に溶剤中に分散させることが好ましい。かかる、着色材、分散剤及び溶剤を主成分とする顔料分散体又は上記分散液又はカラーレジストインキに使用される分散剤は、特に限定されるものではないが、分散安定性に優れる点から、（ａ）ポリ（低級アルキレンイミン）又は（ｂ）ポリアリルアミンから選ばれる１種又は２種以上の含窒素化合物に、遊離のカルボキシル基を有する（イ）ポリエステル、（ロ）ポリアミド又は（ハ）ポリエステルアミドから選ばれる１種又は２種以上のカルボキシル基含有化合物を反応させてアミド又は塩を形成させてなるグラフトポリマーを用いることが好ましい。
本発明で使用する分散剤は、上記のようなグラフトポリマーに限定されないが、分散促進能を有するものをいい、分散剤、分散促進剤等として市販されているもの又はその同等品をいう。樹脂類のような高粘度物質は一般に分散を安定させる作用をも有するが、分散促進能を有しないものは分散剤とは扱わない。しかし、分散を安定させる目的で使用することを制限するものではない。
なお、（ａ）ポリ（低級アルキレンイミン）は、一級（−ＮＨ２）、二級（−ＮＨ−）及び三級（−Ｎ＜）のアミノ基を低級アルキレン鎖（−Ｒ−、例えば−ＣＨ２ＣＨ２−）で結合した分枝構造を有するポリマーであり、（ｂ）ポリアリルアミンは、［−ＣＨ２−ＣＨ（ＣＨ２ＮＨ２）−］ｎなる構造を有するポリマーである。また、（イ）、（ロ）又は（ハ）のカルボキシル基含有化合物は、末端又は側鎖等に少なくとも１つのカルボキシル基を有し、これが（ａ）又は（ｂ）の−ＮＨ２等の少なくとも一部と反応して−ＮＨＣＯ−又は−ＮＨ３ ＋・−ＯＣＯ−等を形成してグラフトポリマーを形成する。
【００１３】
上記グラフトポリマーは、顔料に吸着してアンカーの役割を果たすカチオン性部分（ａ又はｂ）と、立体反発効果により分散性を付与する高分子鎖部分（イ、ロ又はハ）を共に有する分散剤である。このようなグラフトポリマーの製造方法は公知であり、例えば特公昭６３−３００５７号公報及び特開平９−１６９８２１号公報に開示されている。グラフトポリマーの市販品の例としては、Ａｖｅｃｉａ社製商品名：Ｓｏｌｓｐｅｒｓｅ２４０００ＧＲ、味の素ファインテクノ社製商品名：アジスパーＰＢ８２１等を挙げることができる。
【００１４】
また、グラフトポリマーのカチオン性部分のサブフタロシアニン顔料への吸着性をより高めるために、顔料骨格にアニオン性の官能基を導入した顔料誘導体型の分散助剤を分散剤と併用することもできる。上記の分散助剤は、色相の点から青色、紫色のものが好ましく、例えば銅フタロシアニンのスルホン酸誘導体、サブフタロシアニンのスルホン酸誘導体、キナクリドンのスルホン酸誘導体、カルバゾールジオキサジンのスルホン酸誘導体等を挙げることができる。
【００１５】
顔料分散体又は分散液に使用される溶媒としては、顔料の分散性と分散剤の溶解性に優れる点から、エステル類、ケトン類、グリコールエーテル類、含窒素系溶剤等を好ましく用いることができる。例えばエステル類では酢酸エチル、酢酸ブチル等、ケトン類ではメチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等、グリコ−ルエーテル類ではエチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等、含窒素系溶剤ではジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等をそれぞれ挙げることができる。
【００１６】
顔料分散体又は分散液を製作する方法は、特に制限されるものではなく、公知の方法が利用できる。例えばペイントシェーカー、ビーズミル等による分散処理等を挙げることができる。
顔料分散体又は分散液には、着色材、分散剤及び溶剤の他に必要により表面調整剤、消泡剤等を配合することができる。
本発明における顔料分散体又は分散液は、カラーレジストインキ用以外にも、高光沢性を要求される塗料、高透明性を要求される筆記用インキ、インクジェット用プリンターインキ、印刷インキ用としても有用であり、この場合はそれぞれの用途に適合される材料が配合される。
【００１７】
本発明のカラーレジストインキは、着色材、感光性樹脂、分散剤及び溶剤を必須成分として含有する顔料分散体であり、通常は光重合開始剤及び各種添加剤を含むものである。感光性樹脂は、光重合性樹脂、光重合性モノマー又は光重合性オリゴマーの少なくとも１種以上から選ばれるものである。また、カラーレジストインキは硬化した状態で樹脂となるものを含めばよく、未硬化の状態では樹脂化していない成分のみが含まれる場合を含む。
【００１８】
上記の光重合性樹脂、光重合性モノマー又は光重合性オリゴマーとしては、例えば２−ヒドロキシエチル（メタ）アクリレート、２−ヒドロキシプロピル（メタ）アクリレート、２−エチルヘキシル（メタ）アクリレート、エチレングリコールジ（メタ）アクリレート、ジエチレングリコールジ（メタ）アクリレート、トリエチレングリコールジ（メタ）アクリレート、ペンタエリスリトールジ（メタ）アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ（メタ）アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ（メタ）アクリレート、ビスフェノールＡ型エポキシジ（メタ）アクリレート、ビスフェノールＦ型エポキシジ（メタ）アクリレート、ビスフェノールフルオレン型エポキシジ（メタ）アクリレート等の（メタ）アクリル酸エステル類等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、２種以上を併用してもよい。
【００１９】
また、光重合開始剤としては、例えばアセトフェノン、ｐ−ｔｅｒｔ−ブチルアセトフェノン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、ｐ，ｐ′−ビス（Ｎ，Ｎ−ジメチルアミノ）ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−ｔｅｒｔ−ブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、２−メチル−１−［４−（メチルチオ）フェニル］−２−モルフォリノプロパン−１−オン、２−ベンジル−２−（Ｎ，Ｎ−ジメチルアミノ）−１−（４−モルフォリノフェニル）ブタン−１−オン等のα−アミノアルキルフェノン類、２，４，６−トリス（トリクロロメチル）−１，３，５−トリアジン、２−（４−メトキシフェニル）−４，６−ビス（トリクロロメチル）−１，３，５−トリアジン等のトリアジン類、過酸化ベンゾイル、３，３′，４，４′−テトラ（ｔｅｒｔ−ブチルペルオキシカルボニル）ベンゾフェノン等の有機過酸化物類、チオキサントン、２，４−ジエチルチオキサントン等の硫黄化合物類等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、２種以上を併用してもよい。
【００２０】
また、カラーレジストインキに使用する溶剤としては、例えばメチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸ブチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル類等の有機溶剤を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、２種以上を併用してもよい。
【００２１】
カラーレジストインキを製作する方法としては、予め前記サブフタロシアニン顔料をグラフトポリマーを用いて溶剤に分散させた分散液を製作し、これと感光性樹脂、光重合開始剤等を配合してカラーレジストインキとする方法や、サブフタロシアニン顔料を感光性樹脂を含む組成物中に直接分散させる方法等を挙げることができるが、カラーレジストインキの安定性の点から前者の方法が好ましい。また、サブフタロシアニンを溶解できるピリジン等の高溶解性溶剤を用いてサブフタロシアニンを感光性樹脂を含む組成物中に溶解させてカラーレジストインキとする方法もあるが、耐光性、耐熱性及び耐溶剤性の点で難があるために、顔料分散体の一種である分散液を用いる方法が最も好ましい。
【００２２】
カラーレジストインキ中の着色材の割合は、レジストインキの着色濃度、露光感度等に応じて適宜選定されるが、カラーレジストインキの全固形分中に着色材を５〜５０重量％含有することが好ましく、更には１５〜４０重量％であることが好ましい。この配合割合で製作されたカラーレジストインキはカラーフィルター用途として好適であり、製作されるカラーフィルターはこのカラーレジストインキを塗布、硬化して得られる硬化膜をカラー画素として有する。なお、全固形分とは乾燥、硬化後に残存する成分をいい、モノマーを含む。また、着色材とは顔料、染料をいう。
本発明のカラーレジストインキを硬化して得られる硬化物は、カラーレジストインキを基板等に塗布し、光照射、加熱等で硬化させることによって得られる。カラーレジストインキを塗布する方法としては公知の方法が利用でき、例えばスピンコーター、バーコーター等による塗布を挙げることができる。また、カラーレジストインキを硬化する方法としても公知の方法が利用でき、紫外線露光機による光照射、熱風オーブンによる加熱等を挙げることができる。ただし、塗布及び硬化の方法は上記の方法に限定されない。カラーレジストインキの硬化条件については特に制約はないが、カラーレジストインキの変色や褪色を防ぐために、光照射については１０００ｍＪ／ｃｍ２以下、加熱については２７０℃以下で１時間以内とすることが好ましい。
なお、上記のカラーレジストインキの硬化膜を用いてカラーフィルターを製作する方法としては、公知の方法を利用できる。
【００２３】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、以下における「部」はいずれも重量部を示す。
【００２４】
実施例１ （分散液の製作）
サブフタロシアニン（Ｂｏｒｏｎ ｓｕｂｐｈｔｈａｌｏｃｙａｎｉｎｅ ｃｈｌｏｒｉｄｅ）１１２部をトルエン３３６部を用いてソックスレー抽出し、精製サブフタロシアニン１０２部を得た。次いで、精製サブフタロシアニン１０２部を濃硫酸５１０部に溶解させ、この溶液を氷水中に滴下し、析出した固体を濾取乾燥して、サブフタロシアニン顔料１００部を得た。このサブフタロシアニン顔料１００部に分散剤２４部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート８７６部を配合し、ペイントシェーカーを用いて６時間の分散処理を行い分散液１０００部を製作した。ここで、分散剤には、ポリアリルアミンに遊離のカルボキシル基を有するポリエステルを反応させてアミドを形成させたグラフトポリマー（アジスパーＰＢ８２１）を用いた。また、ペイントシェーカーのメディアには、０．４ｍｍφジルコニアビーズを充填率４０％で用いた。こうして得られた分散液の固形分濃度は１２．４重量％、全固形分中の着色材の割合は８０．６重量％であり、低粘度かつ低チクソトロピー性を示すものであった。
【００２５】
実施例２ （カラーレジストインキの製作）
ビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシアクリレート樹脂の５４．９重量％プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液（新日鐵化学社製商品名：Ｖ−２５９ＭＥ）１３０部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート４７部、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂（ジャパンエポキシレジン社製商品名：エピコートＹＸ４０００ＨＫ）１７部、２−メチル−１−［４−（メチルチオ）フェニル］−２−モルフォリノプロパン−１−オン７部、ｐ，ｐ′−ビス（Ｎ，Ｎ−ジエチルアミノ）ベンゾフェノン１部、ジエチレングリコールジメチルエーテル１９６部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート７５部、界面活性剤１部及びシランカップリング剤１部を配合し、十分に攪拌して感光性樹脂を含む組成物４７５部を製作した。次いでこれに上記の分散液５２５部を配合し、十分に攪拌してカラーレジストインキ１０００部を製作した。こうして得られたカラーレジストインキの固形分濃度は２１．０重量％、全固形分中の着色材の割合は２４．９重量％であり、低粘度かつ低チクソトロピー性を示すものであった。
【００２６】
実施例３ （モデルカラーフィルターの製作）
上記のカラーレジストインキを、５インチ角、厚さ１ｍｍの青板ガラス基板上にスピンコーターを用いて塗布した。このとき、スピンコーターの回転数を変化させて膜厚の異なる２枚の試験片（後記試験片１、２）を製作した。この試験片を８０℃で３分間プレベークした後、フォトマスクを被せて２００ｍＪ／ｃｍ２の紫外線露光を行い露光部のカラーレジストインキを硬化させた。次いで試験片を０．４％炭酸ナトリウム水溶液で６０秒間アルカリ現像して未露光部のカラーレジストインキを除去した。最後に試験片を２３０℃で２０分間ポストベークし、モデルカラーフィルターとしてのカラーレジストインキの硬化膜を製作した。
【００２７】
（モデルカラーフィルターの特性評価）
製作したモデルカラーフィルターの分光透過率、色度（ｘ，ｙ）及び明度（Ｙ）は、色度計（東京電色社製商品名：カラーアナライザーＴＣ−１８００ＭＫ２）を用いて測定した。このときの測色用の光は標準の光Ｃとした。また、硬化膜の膜厚を触針式表面粗度計（東京精密社製商品名：サーフコム）を用いて測定した。
【００２８】
本実施例で得られたモデルカラーフィルターの分光透過率を図１に、色度（ｘ，ｙ）、明度（Ｙ）及び膜厚を表１に示す。モデルカラーフィルターの分光特性は、三波長型蛍光ランプの青の発光を効果的に透過し、赤及び緑の発光を効果的に遮光することができる、高水準の明彩度性を有するものであった。また、カラーレジストインキの硬化膜は、膜厚均一で凝集析出物等のない塗布性良好なものであった。
【００２９】
【表１】
【００３０】
【発明の効果】
本発明における顔料分散体、カラーレジストインキ及びカラーフィルターは、高水準の明彩度性を有するため、高品位の液晶ディスプレイ等の製造を可能にする点できわめて有用である。また、本発明における顔料分散体は、カラーレジストインキ用以外にも、高光沢性を要求される塗料、高透明性を要求される筆記用インキ、インクジェット用プリンターインキ、印刷インキ用としても有用である。
【図面の簡単な説明】
【図１】モデルカラーフィルターの分光透過率を示すグラフ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a novel pigment dispersion used for color pixels of a liquid crystal display and the like, a color resist ink for forming blue, a cured product formed using the same, and a color filter.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, color filters have been widely used for forming color pixels of a liquid crystal display and the like, and color resist inks have been widely used for manufacturing color filters. As coloring materials for color resist inks, pigments are often used because of their excellent light resistance, heat resistance and solvent resistance. In principle, many known pigments can be used. For example, JP-A-5-281414 discloses dozens of red, green, blue, yellow, and violet pigments as color materials for color resist inks. Have been.
[0003]
However, among these pigments, those exhibiting a high level of color saturation when used in a liquid crystal display or the like are extremely limited. For example, in a color resist ink for forming a blue color pixel, a violet pigment is often used together with a copper phthalocyanine-based blue pigment, and the violet pigment is disclosed in Japanese Patent No. 2543052. As noted, Pigment Violet 23, a carbazole dioxazine violet pigment, is almost the only one that can be used successfully. In color filters used for liquid crystal displays, etc., the color resist ink used must be adjusted in color suitable for the application and purpose.In such a case, a color using violet pigment instead of carbazole dioxazine violet pigment A resist ink was desired.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a novel pigment dispersion which gives a high level of color saturation when used in a liquid crystal display or the like. Another object of the present invention is to provide a color resist ink and a color filter for forming a blue color, which gives a high level of color saturation.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of studying to solve the above problems, the present inventors have found that a specific pigment can be suitably used for a color resist ink for forming a blue color, and have completed the present invention.
That is, the present invention is a pigment dispersion comprising a subphthalocyanine pigment represented by the following general formula (1) as a coloring material in an amount of 0.5% by weight or more based on the total coloring material.
Embedded image
In the pigment dispersion of the present invention, a dispersant and a solvent are contained as main components in addition to the colorant, and the dispersant is added to (a) poly (lower alkyleneimine) or (b) polyallylamine by free carboxyl group. It is preferable to obtain a graft polymer obtained by reacting one or two or more selected from (a) polyester, (b) polyamide or (c) polyester amide having a group to form an amide or a salt.
In addition, the present invention contains a coloring material, a photosensitive resin, a dispersant, and a solvent as essential components, and contains the subphthalocyanine pigment represented by the general formula (1) as a coloring material in an amount of 0.5% by weight or more based on all the coloring materials. It is also a contained color resist ink. Here, the color resist ink preferably contains a colorant in an amount of 5 to 50% by weight based on the total solid content.
Further, the present invention is also a color filter having a cured product obtained by curing the above color resist ink or a cured film of the color resist ink.
[0006]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The pigment dispersion of the present invention is obtained by dispersing a coloring material containing a subphthalocyanine pigment represented by the general formula (1) in a liquid, and may contain resins and other necessary components depending on the application. it can. In order to improve the dispersion stability, it is preferable to use a dispersant and a solvent in combination to obtain a predetermined pigment particle size.
The color resist ink of the present invention contains the subphthalocyanine pigment represented by the general formula (1) in an amount of 0.5% by weight or more based on all the colorants. The production method of the color resist ink is not limited as long as it contains a coloring material, a photosensitive resin, a dispersant, and a solvent as essential components. However, it is advantageous to prepare in advance a pigment dispersion mainly comprising a colorant, a dispersant and a solvent (this is referred to as a dispersion), and then to mix it with the photosensitive resin and other components added as necessary. is there. Here, the dispersion is a kind of a pigment dispersion, and the color resist ink is also a kind of a pigment dispersion. Therefore, it has the meaning of an intermediate material of the color resist ink.
[0007]
The pigment dispersion of the present invention is obtained by dispersing a coloring material containing a subphthalocyanine pigment represented by the general formula (1) in a liquid. In order to improve dispersion stability, a dispersant and a solvent are used in combination, This is a predetermined pigment particle size. The subphthalocyanine pigment is not particularly limited as long as X in the general formula (1) is a halogen atom or a hydroxyl group, but chlorine or bromine is preferred from the viewpoint of excellent handling. Examples of commercially available subphthalocyanine include reagent name: Boron subphthalocyanine chloride, wherein X is chlorine, manufactured by Aldrich.
[0008]
The coloring material used in the present invention may be any one containing at least 0.5% by weight, preferably 5% by weight or more of the above-mentioned subphthalocyanine pigment in all the coloring materials, and is used in combination with other pigments and dyes. You can also. As other coloring materials suitable for preparing a blue color resist ink, blue and purple pigments are preferable in terms of hue, for example, Pigment Blue 15: 3, 15: 6, 60, and Pigment Violet. Pigments 19, 23, and 37 can be used, but pigments that can be used in combination are not limited to these.
As a method for preparing a pigment dispersion of the present invention, a pigment dispersion is prepared by dispersing the above-mentioned subphthalocyanine pigment alone or by co-dispersing a mixture of the above-mentioned subphthalocyanine pigment and another pigment in a predetermined ratio. A method or a method in which another pigment dispersion separately manufactured is mixed in a predetermined ratio with the pigment dispersion thus manufactured.
[0009]
In the present invention, the reason why the subphthalocyanine pigment is used as the coloring material is due to the unique spectral characteristics of the pigment. For a backlight of a liquid crystal display, a high color rendering three-wavelength fluorescent lamp having sharp emission at wavelengths (typically 610 nm, 545 nm and 435 nm) corresponding to the three primary colors of red, green and blue is widely used. It is necessary to effectively transmit or shield these three wavelengths of light in order to exhibit a high level of color saturation. The color filter manufactured using the color resist ink for forming a blue color according to the present invention has a spectral characteristic of transmitting light in a wavelength range longer than 390 to 450 nm and longer than 660 nm and absorbing light in the vicinity of 520 to 610 nm. Blue light emitted from the three-wavelength fluorescent lamp can be effectively transmitted, and red and green light can be effectively blocked. Therefore, the above color filter has a high level of color saturation, and a liquid crystal display using the color filter can have a high level of color saturation.
[0010]
The production of subphthalocyanine pigments is generally performed by synthesizing subphthalocyanine and pigmentating it. A method for synthesizing subphthalocyanine is known, and for example, can be synthesized by reacting 1 mol of boron trihalide with 3 mol of phthalonitrile. The subphthalocyanine thus obtained often contains impurities generated by side reactions and the like, but the impurities can be removed by, for example, Soxhlet extraction. Here, examples of the impurities include a hydrolysis product of a raw material boron trihalide, unreacted phthalonitrile, and the like. The solvent used in the Soxhlet extraction is not particularly limited as long as it dissolves impurities and does not dissolve subphthalocyanine. For example, aromatic solvents such as toluene and xylene can be used. However, the synthesis method and the purification method are not limited to the above methods.
[0011]
A known method can be used for the pigmentation. For example, there is an acid pasting method in which subphthalocyanine is dissolved in concentrated sulfuric acid, and then poured into ice water to precipitate. Further, in order to obtain a color filter having a high level of color saturation, it is preferable to use a finely divided pigment as a coloring material, but a known method can also be used for the finely divided method, for example, in the presence of salt. A salt milling method in which a mill is crushed can be used. The methods for pigmentation and atomization are not particularly limited.
[0012]
In the pigment dispersion of the present invention, the colorant is preferably dispersed in a solvent together with a dispersant. Such a coloring agent, a dispersant and a dispersant used in a pigment dispersion or a dispersion liquid or a color resist ink containing a solvent as a main component are not particularly limited, but from the viewpoint of excellent dispersion stability, (A) polyester, (b) polyamide or (c) polyester having a free carboxyl group in one or more nitrogen-containing compounds selected from (a) poly (lower alkyleneimine) and (b) polyallylamine It is preferable to use a graft polymer obtained by reacting one or more carboxyl group-containing compounds selected from amides to form an amide or a salt.
The dispersant used in the present invention is not limited to the graft polymer as described above, but refers to those having a dispersion promoting ability, and refers to those commercially available as dispersants, dispersion promoters, and the like, or equivalents thereof. High-viscosity substances such as resins generally have the effect of stabilizing dispersion, but those having no dispersion promoting ability are not treated as dispersants. However, it does not limit its use for the purpose of stabilizing dispersion.
Incidentally, (a) poly (lower alkylene imine) is a primary (-NH 2), lower alkylene chain amino group of secondary (-NH-) and tertiary (-N <) (-R-, for example -CH 2 CH 2 -) a polymer having a branched structure bound in, (b) polyallylamine, [- CH 2 -CH (CH 2 NH 2) -] is a polymer having a n becomes structure. Further, (b), a carboxyl group-containing compound (b) or (c) has at least one carboxyl group at the end or side chain or the like, at least this is the -NH 2 such as (a) or (b) reacts with a portion -NHCO- or -NH 3 + · - OCO- like form to a form a graft polymer.
[0013]
The above graft polymer is a dispersant having both a cationic portion (a or b) which functions as an anchor by adsorbing on a pigment and a polymer chain portion (a, b or c) which imparts dispersibility by a steric repulsion effect. It is. Methods for producing such a graft polymer are known, and are disclosed, for example, in JP-B-63-30057 and JP-A-9-169821. Examples of commercial products of the graft polymer include Solsperse24000GR (trade name, manufactured by Avecia) and Azispar PB821 (trade name, manufactured by Ajinomoto Fine Techno Co., Ltd.).
[0014]
In order to further enhance the adsorptivity of the cationic portion of the graft polymer to the subphthalocyanine pigment, a pigment derivative type dispersing agent having an anionic functional group introduced into the pigment skeleton can be used in combination with the dispersing agent. The above dispersing aid is preferably blue or purple in terms of hue, and examples thereof include a sulfonic acid derivative of copper phthalocyanine, a sulfonic acid derivative of subphthalocyanine, a sulfonic acid derivative of quinacridone, and a sulfonic acid derivative of carbazole dioxazine. be able to.
[0015]
As the solvent used in the pigment dispersion or dispersion, esters, ketones, glycol ethers, and nitrogen-containing solvents can be preferably used from the viewpoint of excellent dispersibility of the pigment and solubility of the dispersant. . For example, ethyl acetate and butyl acetate for esters, methyl isobutyl ketone and cyclohexanone for ketones, ethyl cellosolve acetate and propylene glycol monomethyl ether acetate for glycol ethers, and dimethylformamide and dimethylacetamide for nitrogen-containing solvents. Can be mentioned.
[0016]
The method for producing the pigment dispersion or the dispersion is not particularly limited, and a known method can be used. For example, a dispersion treatment using a paint shaker, a bead mill, or the like can be given.
In the pigment dispersion or the dispersion, a surface conditioner, an antifoaming agent, and the like can be compounded, if necessary, in addition to the colorant, the dispersant and the solvent.
The pigment dispersion or dispersion in the present invention is useful not only for color resist inks, but also for paints requiring high gloss, writing inks requiring high transparency, printer inks for inkjet, and printing inks. In this case, a material suitable for each application is blended.
[0017]
The color resist ink of the present invention is a pigment dispersion containing a colorant, a photosensitive resin, a dispersant and a solvent as essential components, and usually contains a photopolymerization initiator and various additives. The photosensitive resin is selected from at least one of a photopolymerizable resin, a photopolymerizable monomer, and a photopolymerizable oligomer. Further, the color resist ink may include one that becomes a resin in a cured state, and includes a case in which only an uncured component is contained in an uncured state.
[0018]
Examples of the photopolymerizable resin, photopolymerizable monomer or photopolymerizable oligomer include 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, and ethylene glycol di ( (Meth) acrylate, diethylene glycol di (meth) acrylate, triethylene glycol di (meth) acrylate, pentaerythritol di (meth) acrylate, dipentaerythritol tetra (meth) acrylate, dipentaerythritol hexa (meth) acrylate, bisphenol A type epoxy di (Meth) acrylates such as (meth) acrylate, bisphenol F type epoxy di (meth) acrylate, bisphenol fluorene type epoxy di (meth) acrylate, etc. It can be mentioned. These may be used alone or in combination of two or more.
[0019]
Examples of the photopolymerization initiator include acetophenones such as acetophenone and p-tert-butylacetophenone, benzophenones, benzophenones such as p, p'-bis (N, N-dimethylamino) benzophenone, benzoin ethyl ether, and benzoin. Benzoin ethers such as -tert-butyl ether, 2-methyl-1- [4- (methylthio) phenyl] -2-morpholinopropan-1-one, 2-benzyl-2- (N, N-dimethylamino)- Α-aminoalkylphenones such as 1- (4-morpholinophenyl) butan-1-one, 2,4,6-tris (trichloromethyl) -1,3,5-triazine, 2- (4-methoxyphenyl) ) Triazines such as -4,6-bis (trichloromethyl) -1,3,5-triazine; Benzoyl peroxide, 3,3 ', 4,4'-tetra (tert- butylperoxy carbonyl) organic peroxides such as benzophenone, thioxanthone, and sulfur-compounds such as 2,4-diethyl thioxanthone. These may be used alone or in combination of two or more.
[0020]
Examples of the solvent used for the color resist ink include ketones such as methyl isobutyl ketone and cyclohexanone, esters such as butyl acetate and γ-butyrolactone, ethyl cellosolve, ethyl cellosolve acetate, propylene glycol monomethyl ether acetate, and diethylene glycol dimethyl ether. And organic solvents such as glycol ethers. These may be used alone or in combination of two or more.
[0021]
As a method of producing a color resist ink, a dispersion liquid is prepared by previously dispersing the above-mentioned subphthalocyanine pigment in a solvent using a graft polymer, and this is mixed with a photosensitive resin, a photopolymerization initiator, and the like. And a method of directly dispersing a subphthalocyanine pigment in a composition containing a photosensitive resin. The former method is preferred from the viewpoint of the stability of the color resist ink. There is also a method of dissolving subphthalocyanine in a composition containing a photosensitive resin using a highly soluble solvent such as pyridine that can dissolve subphthalocyanine to form a color resist ink. The method using a dispersion liquid, which is a kind of pigment dispersion, is most preferable because of the difficulty in the properties.
[0022]
The proportion of the coloring material in the color resist ink is appropriately selected according to the coloring concentration of the resist ink, the exposure sensitivity, and the like, but the coloring material may contain 5 to 50% by weight of the total solid content of the color resist ink. Preferably, it is more preferably 15 to 40% by weight. The color resist ink manufactured in this mixing ratio is suitable for use as a color filter, and the manufactured color filter has a cured film obtained by applying and curing the color resist ink as a color pixel. The total solid content refers to a component remaining after drying and curing, and includes a monomer. The coloring materials refer to pigments and dyes.
The cured product obtained by curing the color resist ink of the present invention can be obtained by applying the color resist ink to a substrate or the like and curing it by light irradiation, heating, or the like. As a method of applying the color resist ink, a known method can be used, and examples thereof include an application using a spin coater, a bar coater, or the like. In addition, as a method of curing the color resist ink, a known method can be used, and examples thereof include light irradiation with an ultraviolet exposure device and heating with a hot air oven. However, the method of applying and curing is not limited to the above method. The curing conditions of the color resist ink are not particularly limited. However, in order to prevent discoloration and fading of the color resist ink, it is preferable that the light irradiation is performed at 1000 mJ / cm 2 or less, and the heating is performed at 270 ° C. or less within 1 hour. .
In addition, as a method of manufacturing a color filter using the cured film of the color resist ink, a known method can be used.
[0023]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to examples. In the following, “parts” indicates parts by weight.
[0024]
Example 1 (Production of dispersion liquid)
112 parts of Boron subphthalocyanine chloride was subjected to Soxhlet extraction using 336 parts of toluene to obtain 102 parts of purified subphthalocyanine. Next, 102 parts of the purified subphthalocyanine was dissolved in 510 parts of concentrated sulfuric acid, the solution was dropped into ice water, and the precipitated solid was collected by filtration and dried to obtain 100 parts of a subphthalocyanine pigment. To 100 parts of this subphthalocyanine pigment, 24 parts of a dispersant and 876 parts of propylene glycol monomethyl ether acetate were blended, and subjected to a dispersion treatment for 6 hours using a paint shaker to prepare 1,000 parts of a dispersion. Here, as a dispersant, a graft polymer (Azispar PB821) in which a polyester having a free carboxyl group was reacted with polyallylamine to form an amide was used. In addition, 0.4 mmφ zirconia beads were used at a filling ratio of 40% for the media of the paint shaker. The solid content of the dispersion thus obtained was 12.4% by weight, and the proportion of the coloring material in the total solid content was 80.6% by weight, indicating low viscosity and low thixotropy.
[0025]
Example 2 (Production of color resist ink)
130 parts of a 54.9% by weight propylene glycol monomethyl ether acetate solution (trade name: V-259ME, manufactured by Nippon Steel Chemical Co., Ltd.) of an epoxy acrylate resin having a bisphenolfluorene skeleton, 47 parts of dipentaerythritol hexaacrylate, and an epoxy having a biphenyl skeleton 17 parts of resin (trade name: Epikote YX4000HK, manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.), 7 parts of 2-methyl-1- [4- (methylthio) phenyl] -2-morpholinopropan-1-one, p, p'-bis ( A composition containing 1 part of (N, N-diethylamino) benzophenone, 196 parts of diethylene glycol dimethyl ether, 75 parts of propylene glycol monomethyl ether acetate, 1 part of a surfactant and 1 part of a silane coupling agent, and sufficiently stirred to contain a photosensitive resin. It was manufactured things 475 parts. Next, 525 parts of the above-mentioned dispersion liquid was blended therein, and the mixture was sufficiently stirred to produce 1000 parts of a color resist ink. The solid content of the thus obtained color resist ink was 21.0% by weight, the ratio of the colorant in the total solid content was 24.9% by weight, and exhibited low viscosity and low thixotropy.
[0026]
Example 3 (Production of model color filter)
The above-mentioned color resist ink was applied to a 5 inch square, 1 mm thick blue plate glass substrate using a spin coater. At this time, two test pieces (test pieces 1 and 2 described later) having different film thicknesses were manufactured by changing the rotation speed of the spin coater. After pre-baking the test piece at 80 ° C. for 3 minutes, the test piece was covered with a photomask and exposed to ultraviolet light of 200 mJ / cm 2 to cure the color resist ink at the exposed portion. Next, the test piece was alkali-developed with a 0.4% aqueous sodium carbonate solution for 60 seconds to remove the unexposed portion of the color resist ink. Finally, the test piece was post-baked at 230 ° C. for 20 minutes to produce a cured film of a color resist ink as a model color filter.
[0027]
(Characteristic evaluation of model color filter)
The spectral transmittance, chromaticity (x, y), and lightness (Y) of the manufactured model color filter were measured using a chromaticity meter (trade name, manufactured by Tokyo Denshoku KK: Color Analyzer TC-1800MK2). The light for color measurement at this time was standard light C. The thickness of the cured film was measured using a stylus type surface roughness meter (trade name: SURFCOM manufactured by Tokyo Seimitsu Co., Ltd.).
[0028]
FIG. 1 shows the spectral transmittance of the model color filter obtained in this example, and Table 1 shows the chromaticity (x, y), lightness (Y), and film thickness. The spectral characteristics of the model color filter have a high level of color saturation that can effectively transmit the blue emission of the three-wavelength fluorescent lamp and effectively block the red and green emission. there were. Further, the cured film of the color resist ink was uniform in film thickness and free of agglomerated precipitates and had good coatability.
[0029]
[Table 1]
[0030]
【The invention's effect】
The pigment dispersion, the color resist ink and the color filter according to the present invention have a high level of color saturation, and are therefore extremely useful in that high-quality liquid crystal displays and the like can be manufactured. In addition, the pigment dispersion of the present invention is useful not only for color resist inks but also for paints requiring high gloss, writing inks requiring high transparency, printer inks for inkjet, and printing inks. is there.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing the spectral transmittance of a model color filter.
