JP2003527902A - 洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明による洗濯機は、洗濯すべき洗濯物を受領するためのドラムを具備し、このドラムが、少なくとも２つの回転可能ドラム部分と、複数の様々なドラム回転モードでドラムを回転駆動し得る駆動機構と、を備えている。ドラム回転モードには、回転可能ドラム部分どうしの間に相対回転を引き起こすようにして両回転可能ドラム部分が駆動されるという回転モードを含んでいる。コントローラ（１００）は、関連するドラム回転モードを各々が有している複数の様々な洗濯プログラムを実行し得るように洗濯機を制御する。各洗濯プログラムは、各段階にそれぞれドラム回転モードが関連しているような複数の段階からなるシーケンスを有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は、洗濯機械や洗濯乾燥機といったような洗濯機に関するものであり、
また、そのような洗濯機のための制御装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】

従来の洗濯機は、水と洗剤（あるいは、界面活性剤）との存在下で回転ドラム
内において繊維製品を撹拌することによって動作しており、これにより、汚れを
、繊維製品の繊維から水中へと放出させていた。前面投入型洗濯機の場合には、
撹拌は、略水平な軸回りにドラムを回転させることによって、引き起こされる。
これにより、繊維製品は、互いに転がることとなり、互いに擦れ合ったりまたド
ラム壁に対して擦れたりする。しかしながら、ドラムの回転速度は、制限されて
いる。というのは、回転速度が速すぎると、繊維製品が、ドラムの内壁に対して
遠心力によってただ単に押し付けられてしまうだけとなるからである。その場合
には、繊維製品は、ドラムと一緒に回転し、ドラムに対する撹拌や他の製品に対
する撹拌が、一切得られない。したがって、前面投入型洗濯機によって繊維製品
に対して印加し得る撹拌力は、制限されている。このことは、クリーニングにお
ける特定基準を満たすためには、最小時間にわたって洗濯機が動作しなければな
らないことを意味している。

【０００３】 国際特許出願第９９／５８７５３号には、ドラムが２つの回転可能ドラム部分
を備えてなりこれら２つのドラム部分の間に相対回転が生成されるようにしてこ
れら２つのドラム部分が駆動されるようになっている洗濯機が開示されている。
ドラム部分どうしの間の相対回転は、ドラム内における繊維製品の、より活発な
撹拌をもたらし、従来型洗濯機におけるよりも強力なクリーニングをもたらす。
その結果、他の洗濯機の場合よりもより速く、繊維製品から汚れが放出される。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 本発明は、改良された洗濯機を提供することを追求する。

【０００５】 したがって、本発明の第１見地においては、洗濯機であって、洗濯すべき洗濯
物を受領するためのドラムを具備し、このドラムが、少なくとも２つの回転可能
ドラム部分と、複数の様々なドラム回転モードでドラムを回転駆動し得る駆動機
構と、を備え、ドラム回転モードには、互いに隣接している回転可能ドラム部分
どうしの間に相対回転を引き起こすようにして両回転可能ドラム部分が駆動され
るという回転モードを含み、さらに、関連するドラム回転モードを各々が有して
いる複数の様々な洗濯プログラムを実行し得るように洗濯機を制御するコントロ
ーラを具備している洗濯機が提供される。

【０００６】 この場合には、各洗濯プログラムにおいて、その洗濯プログラム時に洗濯され
るべき洗濯物のタイプにとって適切なドラム回転モードを使用するという利点を
有している。

【０００７】 好ましくは、１つの洗濯プログラムにおいては、コントローラが、この洗濯プ
ログラム中におけるすべての時点において両ドラム部分が相対的には回転しない
ようなドラム回転モードで駆動されるように、駆動機構を制御する。この場合に
は、例えば羽毛布団といったような、このタイプの洗濯機にとって通常は適して
いないタイプの洗濯物に対して、ドラムが適応し得るという利点を有している。

【０００８】 ドラムの両回転可能部分は、互いに同一の速度でまたは互いに異なる速度で、
互いに逆向きに回転することができる。これに代えて、ドラムの各回転可能部分
は、同一方向に互いに異なる速度で回転することができる。

【０００９】 好ましくは、洗濯機は、例えば衣類が通常よりも多くまたは少なく汚れている
といったような場合に、選択された洗濯プログラムにおける洗い強度を使用者が
選択し得るようにするための制御パネルを具備している。コントローラは、洗濯
プログラムにおける洗い強度を、使用者の選択に応じて使用時に変更し得るよう
に構成される。洗濯プログラムにおける洗い強度は、洗濯プログラム中における
洗い部分の長さを変更することによって、あるいは、両ドラム部分が静止してい
る時間に対しての両ドラム部分が相対回転している時間の比率を変更することに
よって、あるいは、両ドラム部分間の相対回転速度を変更することによって、変
更することができる。後者の２つの選択肢は、洗濯プログラムに要する長さを長
くすることなく洗い強度を変更できる、という利点を有している。

【００１０】 本発明の他の見地においては、洗濯機のための制御装置が提供される。

【００１１】

【発明の実施の形態】

以下、本発明のいくつかの実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する
。

【００１２】 図１は、洗濯機（１０）を示しており、この洗濯機（１０）は、外側ケーシン
グ（１２）を備えている。外側ケーシング（１２）の中には、固定洗濯槽（４０
）が配置されている。ドラム（５０）は、軸（８５）回りに回転可能であるよう
にして、洗濯槽（４０）内に取り付けられている。洗濯槽（４０）は、取水口（
２１）と排水口（２２）とを除いては、水密とされている。洗濯機（１０）は、
公知の態様でもって洗濯洗剤を受領し得る洗剤トレー（２０）を備えている。少
なくとも１つの取水口（２３）が、洗剤トレー（２０）に対して連通していると
ともに、適切な手段によって、洗濯機（１０）が使用されている周囲環境内の水
供給源に対して接続されている。コンジット（２１）は、洗剤トレー（２０）と
洗濯槽（４０）との間において、取水口（２３）を通して導入された水を洗濯槽
（４０）内へと流入させ得るようにして、設けられている。洗濯槽（４０）は、
ドラム（５０）の下側に配置された水溜め（２６）を有している。排水パイプ（
２８）が、水溜め（２６）に接続されており、排水口（３０）へと延出されてい
る。排水口（３０）を通して、洗濯機（１０）からの排水が排出されるようにな
っている。ポンプ（４２）が、洗濯機（１０）によって実行される洗濯サイクル
の適切な時点で、水溜め（２６）から排水口（３０）へと水をポンピングし得る
ようにして、設けられている。

【００１３】 ドラム（５０）は、シャフト（８０）によって、軸（８５）回りに回転可能に
取り付けられている。シャフト（８０）は、洗濯槽（４０）を固定状態に維持し
つつドラム（５０）をシャフト（８０）と一緒に回転させ得るよう、公知の態様
で設置されている。シャフト（８０）は、洗濯機（１０）の外側ケーシング（１
２）内に設置されたモータ（図示せず）によって回転駆動される。ドア（６６）
が、外側ケーシング（１２）の前面パネル（１２ａ）に配置されており、ドラム
（５０）の内部に対するアクセスを可能としている。ドア（６６）を使用するこ
とによってドラム（５０）内へと洗濯物を投入することができ、その後に、洗濯
サイクルを開始することができる。洗濯サイクルの終了時には、ドアを介するこ
とによって、ドラム（５０）から洗濯物を取り出すことができる。

【００１４】 ドラム（５０）は、互いに相対回転可能であるようにして取り付けられた２つ
の部分（６０，７０）を備えている。このタイプのドラムは、国際特許出願第９
９／５８７５３号において、より詳細に説明されている。典型的には、２つのド
ラム部分（６０，７０）は、互いに逆向きに回転する。すなわち、一方のドラム
部分が時計回りに回転し、他方のドラム部分が反時計回りに回転する。しかしな
がら、これらドラム部分（６０，７０）は、同方向に一緒に回転することもでき
る。ドラム（５０）は、洗濯槽（４０）のうちの、ドア（６６）から離れた壁上
に、片持ち状態で取付けられている。第１の外側回転可能部分（６０）は、中空
円筒シャフト（８１）上に支持されている。洗濯槽（４０）の背面壁と中空円筒
シャフト（８１）との間には、アンギュラコンタクト軸受（８２）が配置されて
いる。外側回転可能部分（６０）は、洗濯槽（４０）の内部を実質的に満たすよ
うな寸法とされている。より詳細には、外側回転可能部分（６０）は、中空円筒
シャフト（８１）から洗濯槽（４０）の円筒壁に向けて延在する全体的に円形の
背面壁（６３）と、この背面壁（６３）から洗濯槽（４０）の前面壁に向けて洗
濯槽（４０）がなす円筒壁に対してほぼ平行に延在する全体的に円筒形の円筒壁
（６１）と、円筒壁（６１）からドア（６６）に向けて延在する全体的に環状の
前面（６４）と、を備えている。外側回転可能部分（６０）の壁（６１，６３，
６４）と洗濯槽（４０）との間には、ドラム（５０）が回転駆動された際に外側
回転可能部分（６０）が洗濯槽（４０）と接触しないよう、十分なクリアランス
が設けられている。

【００１５】 外側回転可能部分（６０）の円筒壁（６１）の内部上には、内部円筒壁（６２
）が設けられている。内部円筒壁（６２）は、背面壁（６３）と前面（６４）と
の略中央から、前面（６４）までにわたって、延在している。内部円筒壁（６２
）と円筒壁（６１）との間の空間は中空とされているけれども、所望によっては
、補強材料によって充填することもできる。この場合、補強材料は軽量のもので
なければならない。外側回転可能部分（６０）のうちの、前面（６４）に近接し
た部分に、平行な円筒壁（６１，６２）を設けることによって、外側回転可能部
分（６０）全体の強度が高められる。一方、外側回転可能部分（６０）のこの領
域における内径が小さくなる。

【００１６】 内側回転可能部分（７０）は、中央シャフト（８０）によって支持され、中央
シャフト（８０）は、中央シャフト（８０）と中空円筒シャフト（８１）との間
に配置された深溝ベアリング（８３）によって支持されている。内側回転可能部
分（７０）は、本質的に、中央シャフト（８０）から洗濯槽（４０）の円筒壁に
向けて延在する全体的に円形の背面壁（７１）と、背面壁（７１）の周縁部から
洗濯槽（４０）の前面壁に向けて延在する円筒壁（７４）と、を備えている。内
側回転可能部分（７０）の円筒壁（７４）の直径は、外側回転可能部分（６０）
の内部円筒壁（６２）の直径と実質的に同一である。内側回転可能部分（７０）
の円筒壁（７４）は、この円筒壁の先端部が円筒壁（６２）に近接するような寸
法とされている。２つの円筒壁（６２，７４）間のギャップは、できる限り小さ
いように維持されることが好ましい。環状シールリング（７６）が、外側円筒部
分（６０）の円筒壁（６１）上において、内部円筒壁（６２）のうちの、内側円
筒部分（７０）に最も近い端部に近接して、設けられている。これにより、内部
円筒部分（７０）の円筒壁（７６）の先端部に対する支持がもたらされている。

【００１７】 図２は、洗濯機（１０）の制御システムの一部を示している。コントローラ（
１００）は、非揮発性メモリ内に格納された制御プログラム（１０５）に従って
動作する。コントローラ（１００）は、好ましくは、マイクロコントローラの形
態で実現される。しかしながら、例えば全体的にハードウェアとして実現すると
いったようなコントローラの他の実現態様は、読者には明らかであろうし、その
ようなものも、本発明の範囲内に属する。

【００１８】 インターフェース（１１０）は、洗濯機（１０）の他の部分に対しての、コン
トローラ（１００）のインターフェースをなす。洗濯機上に配置された各センサ
は、インターフェース（１１０）に対して信号を送出する。センサとしては、洗
濯機（１０）の水溜め内における洗浄水の温度を観測するための水温センサや、
モータ速度センサ、が設けられる。インターフェース（１１０）は、また、文字
メッセージを表示させるよう、ディスプレイ（２２０）の動作を制御するために
信号を送出し、さらに、制御パネル（１２０）上のインジケータランプ（あるい
は、表示ランプ）（２１５，２１６）の点灯を制御するために信号を送出する。
インターフェース（１１０）は、また、制御パネル（１２０）上の制御ボタン（
２１０，２３０，２４０，２５０，２６０）の各々からの信号を受領する。これ
により、コントローラ（１００）は、どのボタンを使用者が押したかを決定する
ことができる。インターフェース（１１０）は、また、例えばドアロックや取水
バルブやモータ（Ｍ）といったような、洗濯機の様々な部材の動作状態を制御す
るために、一組をなす制御信号（１４０）を送出する。周知の態様により、制御
ソフトウェア（１０５）は、受領した入力に応じて洗濯機の動作を制御し、洗濯
機の様々な部材を制御するための出力（１４０）を送出する。

【００１９】 モータ（Ｍ）の速度は、インターフェースに対しての供給電圧観測値入力およ
びモータ速度入力に基づいて、モータ駆動回路（１３０）に対しての出力信号（
１４５）によって、制御される。制御信号（１４５）は、モータ駆動回路（１３
０）内のトライアック（あるいは、他のパワースイッチングデバイス）の点火角
度を制御する。他の出力信号（１４４）は、モータ（Ｍ）の回転方向を制御し、
さらなる出力信号（１４６）は、ギヤボックスの状態を制御する。ギヤボックス
の状態は、ドラム部分（６０，７０）が一緒に回転するかあるいは互いに異なる
向きで回転するかを決定する。１個のモータ（Ｍ）を使用することにより、双方
のドラム部分（６０，６７０）を駆動することができる。あるいは、２つの個別
のモータを配置し、各モータによってそれぞれ対応するドラム部分を駆動するこ
とができる。

【００２０】 図３は、制御パネル（１２０）の一実施形態を詳細に示している。制御パネル
が、図示したものから変更可能であることは、理解されるであろう。例えば、制
御パネル（１２０）は、様々な種類のオプションをもたらすことができ、制御の
タイプは、例えば、押しボタンや、タッチ式制御や、スイッチや、回転可能な制
御ノブや、スライダ、といったように、様々なものとすることができる。また、
可視インジケータの種類およびタイプは、例えばＬＥＤやＬＣＤや電界発光ディ
スプレイといったように、様々なものとすることができる。

【００２１】 図３の制御パネルは、洗濯機の主電源のオン／オフ切換を行うためのオン／オ
フボタン（２０１）と；洗濯プログラム（綿、化繊、ウール、絹（デリケート）
、等）を選択するための一組をなす複数の制御ボタン（２１０）および関連する
複数のインジケータ（２１５）と；洗濯温度（２０〜８５℃）を選択するための
制御ボタン（２３０）および関連する一組をなす複数のインジケータと；回転速
度（０〜１６００ｒｐｍ）を選択するための制御ボタン（２４０）および関連す
る一組をなす複数のインジケータと；洗い強度（弱、普通、強）を選択するため
の制御ボタン（２５０）および関連する一組をなす複数のインジケータと；特別
の機能（皺最小、予備洗い、すすぎ追加、等）を選択するための一組をなす複数
の制御ボタン（２６０）および関連する一組をなす複数のインジケータ（２６５
）と；記憶された設定の組合せを選択するための複数のメモリボタン（２７０，
２７１，２７２）と；使用者によってプログラムされた設定に従って洗濯機を起
動するための開始ボタン（２８０）と；中止ボタン（２８２）と；を備えている
。さらなるインジケータ（２８３）は、洗濯機のドア（６６）がロックされてい
る時に点灯し、インジケータ（２８４）は、チャイルドロックモードが動作して
いる時に点灯する。

【００２２】 ＬＣＤディスプレイ（２２０）は、洗濯機の動作時の各段階における文字メッ
セージを表示し、これにより、使用者がプログラム設定を選択することを補助す
るとともに、洗濯サイクル時には、洗濯の進捗状況を表示する。

【００２３】 ２つの基本タイプのドラム回転モードが存在する。第１は、逆回転モードであ
り、このモードにおいては、ドラム部分（６０，７０）どうしが互いに逆向きに
回転する。第２は、通常モードであって、このモードにおいては、両ドラム部分
（６０，７０）は、従来と同様に、一体的に同一方向に回転する。

【００２４】 以下の表は、５つのドラム回転モードを示している。例えば、『逆回転（ＣＲ
）』動作においては、１３秒間にわたって両ドラム部分（６０，７０）を互いに
逆向きに回転させる第１ステップと；ドラムを駆動することなく６秒間にわたっ
て静止させる第２ステップと；１３秒間にわたってステップ１における向きとは
反対向きでもって両ドラム部分（６０，７０）を互いに逆回転させる第３ステッ
プと；ドラムを駆動することなく６秒間にわたって静止させる第４ステップと；
を実行する。ここで例示したドラム動作に関するすべてのパラメータを、適切に
変更し得ることは、明らかである。

【表１】

【００２５】 図４Ａ〜図４Ｃは、逆回転を行うドラム回転モードに関してのステップＮｏ．
１〜３を示している。ドラム部分（６０，７０）は、まず最初に互いに逆向きに
回転し（図４Ａ）、その後、静止し（図４Ｂ）、次に、図４Ａにおける向きとは
反対向きでもって互いに逆回転し（図４Ｃ）、最後に、静止する（図示せず）。
図５Ａ〜図５Ｃは、通常のドラム回転モードを示している。両ドラム部分（６０
，７０）は、まず最初に、一体的に同一方向に回転し（図５Ａ）、その後、静止
し（図５Ｂ）、次に、図５Ａにおける向きとは反対向きでもって一体的に回転し
（図５Ｃ）、最後に、静止する（図示せず）。

【００２６】 上記の表においては、逆回転（ＣＲ）モードと逆回転通常（ＣＲＮ）モードと
は、両ドラム部分が回転している時間（洗濯物を撹拌している時間）と両ドラム
部分が静止している時間との比において、相違している。ＣＲモードにおいては
、両ドラム部分は、両ドラム部分が静止している時間のほぼ２倍の時間にわたっ
て回転する。これに対し、ＣＲＮモードにおいては、両ドラム部分は、両ドラム
部分が回転している時間のほぼ３倍の時間にわたって静止する。同様に、通常動
作モードにおいては、両ドラム部分が回転している時間（洗濯物を撹拌している
時間）と両ドラム部分が静止している時間との比において相違する。上記モード
のすべては、５２ｒｐｍという同一の回転速度で動作するけれども、各モードが
もたらす撹拌度合いを変更し得るよう、モードどうしの間においてドラム回転速
度を変えることもできる。

【００２７】 図６および図７は、洗濯機（１０）によって行われる一組をなす洗濯プログラ
ムの詳細を示す表であり、図８は、それら表において使用されている略号を示し
ている。洗濯サイクルの全体は、予備洗い（使用者が選択した場合）、主洗い、
すすぎ、最終すすぎ、最終脱水、という各段階から構成されている。各段階は、
複数のステップを有している。各ステップにおいては、洗濯機は、表に詳細に示
したように、水量と水温とドラム回転モード（４００）との組合せに応じて動作
する。従来の洗濯プログラムにおいて周知なように、洗濯プログラム中において
使用される水温は、洗濯されるべき衣類のタイプに応じて変化する。例えば綿と
いったような丈夫な衣類は、絹よりも高温で洗濯される。

【００２８】 洗濯サイクルの各段階においては、特に主洗いにおいては（図６における『主
洗い』ステップＮｏ．３を参照されたい）、洗濯機は、洗濯プログラムに応じた
ドラム回転モードで動作する。例えば綿や化繊や絹といったような比較的丈夫な
タイプの衣類の場合には、ＣＲドラム回転モード（長い逆回転の後に短い静止）
を使用し；ウールや要注意衣類（care+） の場合には、ＣＲＮドラム回転モード
（短い逆回転の後に長い静止）を使用し；羽毛布団プログラムにおいては、逆回
転を全く使用しない。それは、羽毛布団の場合には、洗濯物が、ドラムを一杯に
してしまうくらいに大きなものであり、逆回転モードの使用に適していないから
である。洗いステップの長さ（図６における『主洗い』ステップＮｏ．３を参照
されたい）は、洗濯物内の物品の汚れ量に応じて変化する。すなわち、汚れが少
ない場合は４分間、汚れが普通の場合は６分間、汚れが多い場合は１０分間、で
ある。使用者は、制御パネル（１２０）上の制御ボタン（２５０）によって洗い
強度を選択する。しかしながら、洗いステップに関する時間長さを変更するとい
う変形例においては、コントローラは、ドラム回転モードを変更することによっ
て撹拌強度を変更することができる。撹拌を強化することは、両ドラム部分（６
０，７０）をより高速で逆回転させるようなドラム回転モードを使用することに
よりあるいは静止時間に対しての回転時間の比がより長いようなドラム回転モー
ドを使用することにより、もたらすことができる。

【００２９】 上記実施形態に関する変形は、本発明の範囲内に属することが意図されている
。５つのドラム回転モードについて上述したけれども、様々な撹拌を洗濯物に対
してもたらすような、より多くのモードを設けることができる。モードは、回転
時間と静止時間との比において、および／または、回転速度において、相違する
。ドラム（５０）は、２つの回転可能ドラム部分（６０，７０）よりも多数の回
転可能部分を備えることができる。回転軸に沿って互いに並置された３つ以上の
個別の回転可能部分を設けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による洗濯機を示す断面図である。

【図２】 図１の洗濯機に対する制御システムを示す図である。

【図３】 図１の洗濯機に対する制御パネルの一例を示す図である。

【図４】 図４Ａ〜図４Ｃは、図１の洗濯機において行われるあるドラム回
転モードを示す図である。

【図５】 図５Ａ〜図５Ｃは、図１の洗濯機において行われる他のドラム回
転モードを示す図である。

【図６】 図１の洗濯機において行われる洗濯プログラムの詳細を示す表で
ある。

【図７】 図１の洗濯機において行われる洗濯プログラムの詳細を示す表で
ある。

【図８】 図６および図７に示す表における略号を示す表である。

【符号の説明】

１０ 洗濯機 ５０ ドラム ６０ 回転可能ドラム部分 ７０ 回転可能ドラム部分 １００ コントローラ（制御装置） １２０ 制御パネル

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ，ＴＲ)，ＯＡ(ＢＦ ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ， ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，Ｇ Ｍ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ， ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，Ｂ Ｚ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＯ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ ，ＤＫ，ＤＭ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ， ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，Ｉ Ｓ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ， ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，Ｐ Ｔ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ， ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ Ｆターム(参考） 3B155 AA01 AA10 AB07 BB08 CA02 CB06 CB07 CB14 DC11 HB09 HB37 JC04 LA03 LB18 LC06 LC07 LC28 MA02 MA05 MA08 MA10

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗濯機であって、 洗濯すべき洗濯物を受領するためのドラムを具備し、 該ドラムが、少なくとも２つの回転可能ドラム部分と、複数の様々なドラム回
   転モードで前記ドラムを回転駆動し得る駆動機構と、を備え、 前記ドラム回転モードには、互いに隣接している前記回転可能ドラム部分どう
   しの間に相対回転を引き起こすようにして前記両回転可能ドラム部分が駆動され
   るという回転モードを含み、 さらに、関連するドラム回転モードを各々が有している複数の様々な洗濯プロ
   グラムを実行し得るように前記洗濯機を制御するコントローラを具備しているこ
   とを特徴とする洗濯機。
2. 【請求項２】 請求項１記載の洗濯機において、 各洗濯プログラムが、各段階にそれぞれドラム回転モードが関連しているよう
   な複数の段階からなるシーケンスを有していることを特徴とする洗濯機。
3. 【請求項３】 請求項１または２記載の洗濯機において、 前記ドラム回転モードが、あるステップにおいては前記両ドラム部分が互いに
   相対回転しかつ他のステップにおいては前記両ドラム部分が静止しているような
   複数のステップからなる繰返しシーケンスを有し、 前記ドラム回転モードの少なくとも２つは、前記両ステップに関する時間比率
   において相違していることを特徴とする洗濯機。
4. 【請求項４】 請求項１〜３のいずれか１項に記載の洗濯機において、 前記ドラム回転モードの少なくともいくつかは、ドラム回転速度において相違
   していることを特徴とする洗濯機。
5. 【請求項５】 請求項１〜４のいずれか１項に記載の洗濯機において、 前記ドラム回転モードの少なくともいくつかにおいては、前記両ドラム部分が
   、互いに逆向きに回転することを特徴とする洗濯機。
6. 【請求項６】 請求項１〜５のいずれか１項に記載の洗濯機において、 １つの前記洗濯プログラムにおいては、前記コントローラが、この洗濯プログ
   ラム中におけるすべての時点において前記両ドラム部分が相対的には回転しない
   ようなドラム回転モードで駆動されるように、前記駆動機構を制御することを特
   徴とする洗濯機。
7. 【請求項７】 請求項１〜６のいずれか１項に記載の洗濯機において、 前記コントローラは、前記ドラム内の前記洗濯物に応じて前記ドラム回転モー
   ドを制御することを特徴とする洗濯機。
8. 【請求項８】 請求項１〜７のいずれか１項に記載の洗濯機において、 所望の洗濯プログラムを使用者が選択し得るようにするための制御パネルを具
   備し、 前記コントローラは、前記制御パネル上における使用者の選択に応じた制御を
   行うことを特徴とする洗濯機。
9. 【請求項９】 請求項８記載の洗濯機において、 前記制御パネルが、選択した洗濯プログラムにおける洗い強度を使用者が選択
   できるようにしており、 前記コントローラは、前記洗濯プログラムにおける洗い強度を、使用者の選択
   に応じて使用時に変更し得るように構成されていることを特徴とする洗濯機。
10. 【請求項１０】 請求項９記載の洗濯機において、 前記コントローラは、前記洗濯プログラム中における洗い部分の長さを変更す
    ることによって、前記洗濯プログラムにおける洗い強度を使用時に変更し得るよ
    うに構成されていることを特徴とする洗濯機。
11. 【請求項１１】 請求項９記載の洗濯機において、 前記コントローラは、前記両ドラム部分が静止している時間に対しての前記両
    ドラム部分が相対回転している時間の比率を変更することによって、前記洗濯プ
    ログラムにおける洗い強度を使用時に変更し得るように構成されていることを特
    徴とする洗濯機。
12. 【請求項１２】 請求項９記載の洗濯機において、 前記コントローラは、前記両ドラム部分間の相対回転速度を変更することによ
    って、前記洗濯プログラムにおける洗い強度を使用時に変更し得るように構成さ
    れていることを特徴とする洗濯機。
13. 【請求項１３】 洗濯機のための制御装置であって、 前記洗濯機が、洗濯すべき洗濯物を受領するためのドラムを具備し、該ドラム
    が、少なくとも２つの回転可能ドラム部分と、複数の様々なドラム回転モードで
    前記ドラムを回転駆動し得る駆動機構と、を備え、前記ドラム回転モードには、
    互いに隣接している前記回転可能ドラム部分どうしの間に相対回転を引き起こす
    ようにして前記両回転可能ドラム部分が駆動されるという回転モードを含んでい
    る場合に、 関連するドラム回転モードを各々が有している複数の様々な洗濯プログラムを
    実行し得るように、使用時に前記洗濯機を制御し得るように構成されていること
    を特徴とする制御装置。
14. 【請求項１４】 添付図面を参照して実質的に発明の詳細な説明において説
    明されているような、洗濯機ならびに洗濯機用制御装置。