JP2003347663A - 発光素子駆動装置及び発光素子駆動システム - Google Patents

発光素子駆動装置及び発光素子駆動システム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、走査光学系を介して走査対
象面を走査する面発光レーザ等の内部抵抗の大きい発光
素子の光量補正を的確に行うことのできるような発光素
子駆動装置を提供することである。 【解決手段】 上記課題は、電圧源(26)から発光素
子(LD)に印加される駆動電圧を制御すると共に電流源
(30)から発光素子(LD)に供給される駆動電流を制
御することにより発光素子から出射される光ビームの光
量を制御する発光素子駆動装置において、上記発光素子
の電圧−電流特性上において定まる第一の光量を得るた
めの駆動電圧及び駆動電流と第二の光量を得るための駆
動電圧及び駆動電流とに基づいた直線補間により決定さ
れる光量補正に係る情報に対応した光量の光ビームが上
記発光素子から出射されるように当該発光素子に対する
駆動電圧及び駆動電流の双方を制御するようにした発光
素子駆動装置にて達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流電流を流して
発光させる発光素子を駆動する発光素子駆動装置に係
り、詳しくは、面発光型レーザ素子に代表される内部抵
抗(シリーズ抵抗)が大きい発光素子の駆動に用いて好
適な発光素子駆動装置及び発光素子駆動システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】レーザゼログラフィ装置におけるレーザ
光走査系の基本的な構成は、例えば、図30に示すよう
になっている。即ち、レーザ光源10から出射されたレ
ーザ光は、レンズ11、ポリゴンミラー12及びレンズ
13、14を介して感光体表面15に照射される。そし
て、ポリゴンミラー12の回転により、上記レーザ光が
感光体表面15を繰り返し走査する。
【0003】このようなレーザ光走査系では、理想的に
はレーザ走査位置にかかわらずレーザ光量分布がP1で示
すように一定になることが望ましい。しかしながら、実
際には、ミラーやレンズ等の光学系の特性に起因して各
レンズの周辺部を通過したレーザ光の感光体表面15上
での光量が低下し、感光体表面15での走査方向のレー
ザ光量分布がP0で示すように不均一になってしまう。
このようなことを防止するため、上記のような光量分布
P0の特性と逆の特性Kに従ってレーザ光源10から出射
されるレーザ光の光量制御を行っている。
【0004】このようなレーザ光の光量制御を行う従来
技術として、光量分布を表す関数(図30に示す補正係
数Kに対応)に基づいた補正電流を光源となるレーザ素
子の駆動電流に加算させて光量制御を行う第一の従来技
術(以下に示す特許文献1参照)、レーザを駆動する信
号の補正量を出力するD/A変換器の利得を光量制御の
基準値で制御する第二の従来技術(以下に示す特許文献
2参照)、D/A変換器の利得を制御する代わりにD/
A変換器の出力をマニュアルで調整する第三の従来技術
(以下に示す特許文献3参照)、及び最大光量と最小光
量をレーザダイオードの最大駆動電流と最小駆動電流に
関係付け、この関係から任意の光量に対応した駆動電流
を直線補間の手法にて求めるようにした第四の従来技術
(以下に示す特許文献4参照)などが知られている。
【0005】
【特許文献1】特公平2−51188号公報
【特許文献2】特開平1−182819号公報
【特許文献3】特公平5−15339号公報
【特許文献4】特開平1−302367号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来技術
では、光量補正に関して以下のような課題がある。
【0007】上記第一の従来技術では、図31に示すよ
うに、同期用ビーム位置検出器322で検出されたビー
ム位置の検出信号に基づいて同期信号発生器321で発
生された同期信号が入力される関数信号発生器331で
発生させた走査位置に対応した関数値(補正係数K)
と、基準信号回路332からの基準値とが加算器333
で加算されて加算値が得られる。また、得られた加算値
は比較器335を経由して電流駆動回路337に入力さ
れる。電流駆動回路337には変調回路336で変調さ
れた情報信号338も入力する。従って、電流駆動回路
337は入力された加算値と変調された情報信号338
とを合成して得られた駆動信号に基づいてレーザ334
を駆動する。即ち、電流の基準値を上記加算値とするこ
とでレーザ334を駆動する信号を補正する。この手法
では、加算器333を用いて基準値に関数値を加算して
いるが、レーザゼログラフィでは、温湿度等の環境変化
に合わせてレーザ光量を制御している。この場合、例え
ば、レーザ光量を倍にしようとしても関数はそのままな
ので補正不足となる。このため、その都度関数を設定し
なおさなければならない。
【0008】また、上記第一の従来技術では、レーザ3
34に流れる電流を検出して比較器335に導いている
が、調整すべきものはレーザ334から発せられるレー
ザ光の光量であってレーザ334に流れる電流ではな
い。レーザ334の特性変化によりレーザ334の駆動
電流と発光光量との関係が変化してしまうと、同じ調整
電流でもレーザ334からのレーザ光の光量は変わって
しまう。
【0009】上記第二の従来技術では、図32に示すよ
うに、基準電圧発生器341で得られた基準電圧Vref
と光検出器342で検出されたレーザ343の発光光量
を表す電圧値とが比較器344にて比較される。その比
較結果がアップダウンカウンタ348に伝えられ、アッ
プダウンカウンタ348にて基準電圧Vrefに応じたレ
ーザ発光光量となるカウント値が得られる。そのカウン
ト値がD/A変換器346にてアナログ信号に変換さ
れ、更に、そのアナログ信号が演算器347に供給され
る。一方、ディジタル値設定回路353は、画像走査ク
ロック発生器349により得られた走査位置を表す信号
に応じたディジタル値を出力し、そのディジタル値がD
/A変換器350でアナログ信号に変換される。そのア
ナログ信号が上記演算器347に入力されている。
【0010】上記演算器347は、2つのD/A変換器
346、350からの2つのアナログ信号に対して所定
の演算を施し、その演算結果を半導体レーザ駆動回路3
51に供給している。ここで、上記D/A変換器350
は、ゲイン調整部352により、基準電圧Vrefに基づ
いたゲイン調整を受けている。
【0011】上記第二の技術では、ディジタル値設定回
路353で走査位置ごとの補正係数を発生させ、その補
正係数に自動光量制御での基準電圧Vrefに応じて変化
する係数を乗じることで走査対象面(感光体表面)上の
光量変動を抑えようとしている。
【0012】しかし、この第二の技術では、半導体レー
ザに供給すべき電流のうちどの電流部分を補正すればよ
いかという点については明らかにされていない。もしレ
ーザの閾値電流を越える分についてこの補正を行えば光
量を変えても補正係数を修正する必要はないが、そうで
ないと光量を変える毎に補正係数の再設定が必要とな
る。このため、前述した第一の従来技術と同様に、この
第二の従来技術もまた、レーザの特性変化に対して好適
な対応ができない。
【0013】上記第三の技術では、図32に示すゲイン
調整部352に代えて、D/A変換器350の出力をマ
ニュアルで調整する増幅器が備えられている。この場
合、マニュアルで調整することから、当然に、レーザの
特性変化のたびにD/A変換器35の出力をマニュアル
で調整し直さなければならない。
【0014】上記第四の技術では、レーザの特性で決ま
る最大光量と最小光量をその最大駆動電流と最小駆動電
流に対応付け、その対応関係から任意の光量に対応した
駆動電流を直線補間の手法にて求めるようにしている。
これを実現するために、第四の技術では、レーザの駆動
電流の最大値と最小値との差及びレーザスポットの走査
速度に略比例した値の補正係数データを合成し、これに
レーザの駆動電流の最大値を合成することで得られた制
御信号に基づいてレーザを駆動するように構成されてい
る。このようにレーザ光の光量を直線補間の手法に従っ
て制御することから、上述した第一の技術や第二の技術
での課題は解決されており、光量を変えても補正係数を
変更する必要がない。
【0015】しかし、この第四の技術をその後述するよ
うに内部抵抗の比較的大きい面発光型レーザ素子を光源
として用いたレーザゼログラフィに適用した場合、その
レーザを高速にON状態にするために必要な電圧源をど
のように制御するかについては当該第四の技術では明ら
かにされていない。また、レーザゼログラフィにおける
光量補正は、通常ある一定光量を中心としてプラス側ま
たはマイナス側に補正しなければならず、全走査エリア
内を最大光量と最小光量に基づいてキャリブレーション
を行ったのでは、全走査エリアで比率の高い中心光量近
辺での補正精度が悪化してしまう。
【0016】以上の第一乃至第四の技術はいずれも電流
駆動であり、これらの技術を内部抵抗の大きい面発光素
子、例えば、レーザゼログラフィの光源として用いるこ
とのできる面発光型レーザ素子(以下、単に面発光レー
ザという)適用する場合以下のような課題がある。
【0017】レーザゼログラフィに用いることのできる
面発光レーザの電気的特性と端面発光型レーザ素子(以
下、単に端面発光レーザという)の電気的特性との違い
は、図33に示すように、端面発光レーザでは、印加電
圧に対して電流が100mA程度まで指数関数的に増大す
るのに対し、面発光レーザでは、100μA程度の小さ
い電流から電圧−電流特性が直線関係になるということ
である。これは、次のような理由によるものである。
【0018】レーザをシングルモードで発振させる必要
性から発光領域を絞るために接合面積が小さくなり、そ
の結果、面発光レーザの内部抵抗が高くなっている。そ
のため、電圧−電流特性が少ない電流値から直線領域に
入ってしまうことになる。一方、端面発光レーザも電流
を増やしていくと内部抵抗が原因で最終的にはその電圧
−電流特性が直線領域に入るが、面発光レーザと比較し
てその電圧−電流特性が直線領域に入る電流値は一桁以
上違う。端面発光レーザの内部抵抗が数Ω〜数十Ωであ
るのに対して面発光レーザの内部抵抗は数百Ωと一桁以
上大きな値となっている。
【0019】端面発光レーザでは、図34に示すよう
に、内部抵抗Rldが小さいうえに駆動配線も比較的短い
ことから寄生容量も小さい。このため、駆動電流パルス
の立ち上がり及び立下りは急峻となる。一方、面発光レ
ーザでは、高速、高解像度にするために多数のレーザ素
子を駆動しなければならない場合、駆動回路が大きくな
りがちで、配線の引き回しが長くなる傾向にある。その
ため、図35に示すように、比較的長い多数の駆動配線
が並列に並んでいることで寄生容量が大きくなったり、
線間容量や共通インピーダンスによるクロストークが生
じ易い。その結果、駆動電流波形の立ち上がり及び立ち
下がりは緩慢になる。
【0020】具体的には、従来の電流駆動方式では、端
面発光レーザの駆動電流パルスが1nsec.近くで立ち上
がるのに対して、面発光レーザの駆動パルスの立ち上が
りには数十倍の時間を要し、面発光レーザの変調速度は
数十MHzが限度である。このことは、面発光レーザで
は、複数のレーザ素子を備えることによりビーム数が増
えたにもかかわらずトータルの変調速度が上がらないこ
とを意味する。従って、何らかの方法でこの変調速度を
改善しなければ面発光レーザを使うメリットがない。
【0021】そこで、発光素子より内部抵抗が小さい電
圧源(理想的にはゼロ)により、発光素子を電圧駆動す
ることにより変調速度の高速化が達成され得る。しか
し、エミッタフォロワやソースフォロワで発光素子を駆
動する技術はあるものの、低抵抗化には電流依存性があ
るので、低消費電力化や、複数の発光素子を駆動するた
めの集積回路化には課題がある。更に、光量補正につい
て言及されたものについては知られていない。
【0022】なお、電圧駆動、及び電圧駆動と電流駆動
の切換えについては本出願人が先に特願平2002-049925
号にて提案している。例えば、負帰還増幅器によるバッ
ファアンプにより実現される電圧源と、発光素子の駆動
端との間に設けられるスイッチ素子とで構成される電圧
駆動回路や、更にこれに加え、自動光量制御時の前記電
圧駆動回路の出力に対応した制御電圧で制御される電流
源からの電流をスイッチ素子を介して発光素子の駆動端
に供給する電流駆動回路を含み、この電流駆動回路によ
り電圧駆動時の補償電流を供給したり、電圧駆動後に電
流駆動に切換えたりする駆動装置が開示されている。
【0023】本発明は、上述したような事情に鑑みてな
されたもので、その課題は、走査光学系を介して走査対
象面を走査する面発光レーザ等の内部抵抗の大きい発光
素子の光量制御を的確に行うことのできるような発光素
子駆動装置を提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、請求項1に記載されるように、電圧源か
ら発光素子に印加される駆動電圧を制御すると共に電流
源から発光素子に供給される駆動電流を制御することに
より発光素子から出射される光ビームの光量を制御する
発光素子駆動装置において、上記発光素子の電圧−電流
特性上において定まる第一の光量を得るための駆動電圧
及び駆動電流と第二の光量を得るための駆動電圧及び駆
動電流とに基づいた直線補間により決定される光量補正
に係る情報に対応した光量の光ビームが上記発光素子か
ら出射されるように当該発光素子に対する駆動電圧及び
駆動電流の双方を制御する制御手段を有するように構成
される。
【0025】このような発光素子駆動装置では、特に、
内部抵抗の大きな発光素子では、その電圧−電流特性が
実用的な範囲で直線関係となることから、上記第一の光
量を得るための駆動電圧及び駆動電流と第二の光量を得
るための駆動電圧及び駆動電流とに基づいた直線補間に
より決定された光量を得るための駆動電流と駆動電圧は
発光素子の電圧−電流特性に合致したものとなる。その
結果、発光素子の電圧−電流特性に合致した駆動電流及
び駆動電圧の双方にて当該発光素子の駆動がなされる。
【0026】より簡単に構成できるという観点から、本
発明は、請求項2に記載されるように、上記発光素子駆
動装置において、上記制御手段は、発光素子から出射さ
れる光ビームの光量が第一の光量となるように制御した
駆動電流及び駆動電圧に基づいた第一の制御情報を保持
する第一の制御情報保持手段と、発光素子から出射され
る光ビームの光量が第二の光量となるように制御した駆
動電流及び駆動電圧に基づいた第二の制御情報を保持す
る第二の制御情報保持手段とを有し、上記光量補正に係
る情報に基づいて、当該情報に対応した光量を得るため
の制御情報を上記第一の制御情報と第二の制御情報から
直線補間により生成し、その生成された制御情報に基づ
いて発光素子に対する駆動電圧及び駆動電流の双方を制
御するように構成することができる。
【0027】また、上記制御手段は、請求項3に記載さ
れるように、上記第二の制御情報と上記光量補正に係る
情報とを乗ずる乗算手段を有し、該乗算手段での演算結
果に基づいて上記第一の制御情報を補正することにより
駆動電圧及び駆動電流を制御すべき制御情報を生成する
ように構成することができる。
【0028】更に、構成を簡易化できるという観点から
本発明は、請求項4に記載されるように、上記各発光素
子駆動装置において、上記制御手段は、制御される発光
素子に対する駆動電圧に基づいた情報を上記電流源に対
する制御情報として用いることにより駆動電圧及び駆動
電流の双方を制御するように構成することができる。
【0029】このことにより、電圧と電流との関係が常
に発光素子の電圧−電流特性上にあるため、電圧と電流
のバランスがくずれた場合に生じる発光素子を点灯した
際のオーバーシュートやアンダーシュートあるいは自動
光量制御の精度の悪化などを防止することができる。
【0030】また、発光素子のより高速な駆動とより安
定した発光特性が得られるという観点から、本発明は、
請求項5に記載されるように、上記各発光素子駆動装置
において、電圧源からの駆動電圧の上記発光素子への印
加のタイミングを電流源からの駆動電流の上記発光素子
への供給のタイミングより遅くならないように制御する
タイミング制御手段を有するように構成することができ
る。
【0031】特に、上記タイミング制御手段は、請求項
6に記載されるように、上記電圧源からの駆動電圧の上
記発光素子への印加タイミングと電流源からの駆動電流
の上記発光素子への供給タイミングが同じとなるように
制御するように構成することができる。
【0032】更に、発光素子の消灯時における電源制御
を行うという観点から、本発明は、請求項7に記載され
るように、上記各発光素子駆動装置において、発光素子
が消灯される際に、バイアス電圧を当該発光素子に印加
するバイアス電圧源と、発光素子が消灯される際に、バ
イアス電流を当該発光素子に印加するバイアス電流源と
を有し、発光素子が消灯される際に、バイアス電圧の上
記発光素子への印加のタイミングをバイアス電流源から
のバイアス電流の上記発光素子への供給タイミングより
遅くならないように制御するバイアスタイミング制御手
段を有するように構成することができる。
【0033】発光素子への電圧印加により発光素子の温
度が変動した際の発光特性を安定化できるという観点か
ら、本発明は、請求項8に記載されるように、上記各発
光素子駆動装置において、発光素子の温度を表す情報を
検出する温度検出手段と、該温度検出手段にて検出され
た情報に基づいて発光素子に対する駆動電圧及び駆動電
流の少なくとも一方を補正する補正手段とを有するよう
に構成することができる。
【0034】上記温度検出手段は、請求項9に記載され
るように、上記発光素子の端子電圧を当該発光素子の温
度を表す情報として検出するように構成することができ
る。
【0035】また、上記補正手段は、請求項10に記載
されるように、上記制御手段が上記光量補正に係る情報
に基づいて生成される制御情報に基づいて当該発光素子
に対する駆動電圧及び駆動電流の双方を制御する際に、
該制御手段にて生成される制御情報を上記温度検出手段
にて検出された当該発光素子の温度を表す情報に基づい
て補正するように構成することができる。
【0036】更に、上記補正手段は、請求項11に記載
されるように、所定の条件で発光素子が駆動されている
ときの発光素子の温度を表す情報を基準とし、該基準と
なる温度を表す情報と上記制御手段にて発光素子の駆動
電流及び駆動電圧が制御されている際に温度検出手段に
て検出された温度を表す情報との差に基づいて該基準と
なる温度での上記駆動電圧及び駆動電流の少なくとも一
方を補正するように構成することができる。
【0037】また、本発明は、上記発光素子駆動装置に
おいて(請求項11)、前記制御手段で駆動電流が制御
されているときに発光素子の端子電圧に基づいて温度検
出手段が温度を表す情報を検出し、前記補正手段は、基
準となる温度を表す情報と温度検出手段で検出された温
度を表す情報との差に基づいて上記駆動電圧を補正する
ように構成することができる。
【0038】このような発光素子駆動装置では、発光素
子の電流駆動時に当該発光素子の端子電圧に基づいて温
度を検出しているので、より簡単な構成でより正確かつ
適切に温度補正を行うことができる。
【0039】更に、簡単な構成で、発光素子を高速に駆
動できると共に的確に光量補正ができるという観点か
ら、本発明は、請求項13に記載されるように、上記発
光素子駆動装置において(請求項1)、前記制御手段
が、入力電圧を増幅する前記電圧源としてのバッファア
ンプと、該バッファアンプの入力側に設けられ第一の光
量に制御する制御電圧に対応した入力電圧を保持する入
力側保持手段と、前記バッファアンプの出力側に設けら
れ該バッファアンプの出力電圧に対応した電圧を保持す
る出力側保持手段とを含む電圧駆動手段と、前記電流源
と、前記電流源の制御入力側に設けられ第一の光量に制
御する制御電圧に対応した入力電圧が入力されたときの
該バッファアンプの出力に対応した制御電圧を保持する
保持手段とを含む電流駆動手段と、入力データに基づい
て前記発光素子に対して、前記電圧駆動手段による電圧
駆動及び前記電流駆動手段による電流駆動のうち少なく
とも一方に切換える切換手段と、前記光量補正に係る情
報と、第二の光量に制御する制御電圧に対応した入力電
圧とを乗算し、乗算結果に基づいて前記電流駆動手段に
含まれる前記入力側保持手段の保持電圧を制御する第一
の乗算手段と、前記光量補正に係る情報と、第二の光量
に制御する制御電圧に対応した入力電圧が入力されたと
きのバッファアンプの出力に対応した制御電圧とを乗算
し、乗算結果に基づいて前記電流駆動手段に含まれる前
記保持手段の保持電圧を制御する第二の乗算手段とを具
備するように構成することができる。
【0040】また、温度補正をより簡単な構成にて正確
に行うようにするという観点から、本発明は、請求項1
4に記載されるように、上記発光素子駆動装置におい
て、前記切換手段により、入力データが発光素子の消灯
から点灯に遷移する期間及び入力データが発光素子の点
灯から消灯に遷移する期間に前記電圧駆動手段による電
圧駆動が行われ、その後電流駆動手段による電流駆動が
行われ、前記発光素子の点灯時及び消灯時における前記
電流駆動手段による電流駆動における発光素子の端子電
圧と基準電圧の誤差増幅をする2以上の誤差増幅器を備
え、誤差増幅器の誤差増幅結果に基づいて前記入力側保
持手段の保持電圧を制御するように構成することができ
る。
【0041】自動光量制御(APC)においてより正確に
温度補正を行うことができるようにするという観点か
ら、本発明は、請求項15に記載されるように、上記発
光素子駆動装置において、前記発光素子の点灯時の誤差
増幅を行う誤差増幅器は、発光素子の所定環境条件で、
第一の光量に制御する制御時の発光素子の端子電圧を基
準電圧とする第一の誤差増幅器と、発光素子の所定環境
条件で、第二の光量に制御する制御時の発光素子の端子
電圧を基準電圧とする第二の誤差増幅器を含むように構
成することができる。
【0042】また、上述した光量補正に係る情報は、請
求項16に記載されるように、発光素子の出力光を書込
み対象に書き込む走査系に起因する特性を補正するため
の補正信号とすることができる。
【0043】複数の発光素子を駆動させるシステムを提
供するという観点から、本発明は、請求項17に記載さ
れるように、複数の発光素子を請求項13記載の発光素
子駆動装置を複数用いて駆動する発光素子駆動システム
において、前記複数の発光素子の光量を検出する検出手
段と、前記第一及び第二の光量に対応する第一及び第二
の基準電圧と、前記検出手段の検出結果に対応する電圧
とに基づき誤差増幅する単一の誤差増幅器とを具備し、
前記誤差増幅器は、各発光素子駆動装置に対応し、かつ
第一及び第二の光量に制御する制御電圧に対応した数の
負帰還ループを有し、各負帰還ループは、誤差増幅器の
出力電圧に対応した電圧を保持する保持手段とスイッチ
手段との直列回路を含み、前記バッファアンプの入力側
に設けられ前記第二の光量に制御する制御電圧に対応し
た入力電圧を保持する第二の入力側保持手段を具備し、
前記負帰還ループの各保持手段に保持した電圧に対応し
た誤差増幅器の出力電圧を前記入力電圧として、対応す
る発光素子駆動装置の入力側保持手段及び第二の入力側
保持手段に保持させるように構成される。
【0044】このような発光素子駆動システムでは、自
動光量制御(APC)のための誤差増幅器が一個で、複数
の発光素子駆動装置に対応できるので、複数個の誤差増
幅器を使用した場合における誤差増幅器個々のオフセッ
トを考慮する必要がなく、構成の簡略化を図ることがで
きる。また、前回の保持電圧を入力側保持手段に設定で
きるので、高速に自動光量制御(APC)を行うことがで
きる。従って、発光素子の高速駆動と、的確な光量補正
が可能となる。
【0045】また、本発明は、請求項18に記載される
ように、電圧源から発光素子に印加される駆動電圧を制
御することにより発光素子から出射される光ビームの光
量を制御する発光素子駆動装置において、上記発光素子
の電圧−電流特性上において定まる第一の光量を得るた
めの駆動電圧及と第二の光量を得るための駆動電圧とに
基づいた直線補間により決定される光量補正に係る情報
に対応した光量の光ビームが上記発光素子から出射され
るように当該発光素子に対する駆動電圧を制御する制御
手段を有するように構成される。
【0046】このような発光素子駆動装置では、電圧源
のみで発光素子を駆動することになる。従来、端面発光
レーザでは動作領域内での光量と電圧とは直線関係にな
かったが、面発光レーザのような高い内部抵抗を持つ発
光素子の場合、光量と電圧とが直線関係で近似できる。
このため発光素子(レーザ)の動作領域内で発光素子の
電圧−電流特性上において定まる第一の光量を得るため
の駆動電圧と第二の光量を得るための駆動電圧に基づ
き、この2点の間で直線補間により決定される電圧で発
光素子(レーザ)を駆動することで、その発光光量を電
圧駆動だけでも該2点間にある任意の光量に設定するこ
とができる。また、その2点間の外にあっても直線上に
ある限り外挿によって光量設定を行うことができる。
【0047】また、本発明は、請求項19に記載される
ように、上記発光素子駆動装置において、上記制御手段
は、発光素子から出射される光ビームの光量が第一の光
量となるように制御した駆動電圧に基づいた第一の制御
情報を保持する第一の制御情報保持手段と、発光素子か
ら出射される光ビームの光量が第二の光量となるように
制御した駆動電圧に基づいた第二の制御情報を保持する
第二の制御情報保持手段とを有し、上記光量補正に係る
情報に基づいて、当該情報に対応した光量を得るための
制御情報を上記第一の制御情報と第二の制御情報から直
線補間により生成し、その生成された制御情報に基づい
て発光素子に対する駆動電圧を制御するように構成する
ことができる。
【0048】当該発光素子駆動装置のレーザゼログラフ
ィへの適用を考えた場合、レーザの自動光量制御の後、
感光体上をレーザで露光している。その露光時にレーザ
を変調する際にはレーザが点灯するか消灯するかは画像
データによって一方的に決められるためこの期間では光
量補正ができない。このため、レーザ変調の前に制御電
圧を確定し、それをもとに変調を行う必要がある。
【0049】上記発光素子駆動装置では、電圧駆動の第
一の制御情報と第二の制御情報それぞれ対して保持手段
が設けられ、変調前に光量制御を行ってその結果得られ
た制御情報を当該保持手段に保持している。そして、発
光素子の変調時にはその保持手段に保持された制御情報
に基づいて当該発光素子の駆動制御が行われる。
【0050】更に、本発明は、請求項20に記載される
ように、上記発光素子駆動装置において、上記制御手段
は、上記第二の制御情報と上記光量補正に係る情報とを
乗ずる乗算手段を有し、該乗算手段での演算結果に基づ
いて上記第一の制御情報を補正することにより駆動電圧
を制御すべき制御情報を生成するように構成することが
できる。
【0051】レーザゼログラフィでは、環境温度やトナ
ーの状態が変化した場合、レーザ光量を変えて画像濃度
を一定に保つ制御が行われる。上記発光素子駆動装置で
は、第一の制御情報を補正するのに乗算器を使用してい
るが、補正に用いる第二の光量を第一の光量に対しレー
ザ光量によらず常に一定値となるよう制御しておけば、
乗算器の入力端子の一方に光量に応じた光量制御時の制
御情報が入力され、制御情報さえ目標とする光量にあわ
せておけば、もう一方の光量補正信号は光量を変えても
同じ光量補正信号でよい。
【0052】更に、複数の発光素子を駆動させる上記発
光素子駆動システムの回路構成を縮小するという観点か
ら、請求項21記載のように、前記光量補正に係る情報
を前記直線補間により決定する際に用いる補正係数を複
数の前記発光素子駆動装置に共通に入力する補正係数入
力手段を有するように構成することが可能である。
【0053】このような補正係数入力手段は、例えば請
求項22記載のように、ディジタルで入力された情報を
アナログな前記補正係数に変換して出力するD/A変換
器を含んで構成されるように構成することもできる。
【0054】更に、補正係数入力手段の出力の切り替え
時に補正係数に重畳されるノイズを除去するという観点
から、請求項23記載のように、前記補正係数入力手段
から出力された前記アナログな補正係数の高周波成分を
除去するフィルタ手段を有するように構成することもで
きる。
【0055】また、自動光量制御APCモード切替えの際
のAPC精度の向上及びAPC時間の短縮を鑑みると、請求項
24記載のように、前記フィルタ手段の動作/不動作を
切り替える切替手段とを有するように構成するとよい。
【0056】また、各発光素子が描画する画素の位置が
主走査方向にずれていることに鑑みて、請求項25記載
のように、前記補正係数入力手段が、描画される位置が
主走査方向においてずれていない前記発光素子を駆動す
る1つ以上の前記発光素子駆動装置に共通に前記補正係
数を入力するように構成することも可能である。これに
より、主走査方向に位置ずれのない発光素子を駆動する
発光素子駆動装置を同一のグループとし、各グループで
位置ずれを解消するように制御することができるように
なる。一方補正係数が主走査方向に対し画素単位ではそ
の変化が殆ど無視できるような場合には主走査方向でず
れていても同一の補正係数を入力することが可能であ
る。この場合主走査方向での補正係数の誤差は画質への
影響が無視でき、補正係数が一つで済むことから回路規
模を小さく抑えることが可能である。
【0057】また、本発明は、請求項26記載のよう
に、発光素子の電圧−電流特性上において定まる第一の
光量を得るための駆動電圧及び駆動電流と第二の光量を
得るための駆動電圧及び駆動電流とに基づいた直線補間
により決定される光量補正に係る情報に対応した光量の
光ビームが上記発光素子から出射されるように当該発光
素子に対する駆動電圧及び駆動電流の双方を制御する制
御手段を有する発光素子駆動装置を複数有する発光素子
駆動システムであって、前記光量補正に係る情報を前記
直線補間により決定する際に用いる補正係数を複数の前
記発光素子駆動装置に共通に入力する補正係数入力手段
を有するように構成することも可能である。これによ
り、複数の発光素子を駆動させる上記発光素子駆動シス
テムの回路構成が縮小される。
【0058】このような補正係数入力手段は、例えば請
求項27記載のように、ディジタルで入力された情報を
アナログな前記補正係数に変換して出力するD/A変換
器を含んで構成されるように構成することもできる。
【0059】更に、補正係数入力手段の出力の切り替え
時に補正係数に重畳されるノイズを除去するという観点
から、請求項28記載のように、前記補正係数入力手段
から出力された前記アナログな補正係数の高周波成分を
除去するフィルタ手段を有するように構成することもで
きる。
【0060】また、自動光量制御APCモード切替えの際
のAPC精度の向上及びAPC時間の短縮を鑑みると、請求項
29記載のように、前記フィルタ手段の動作/不動作を
切り替える切替手段とを有するように構成するとよい。
【0061】また、各発光素子が描画する画素の位置が
主走査方向にずれていることに鑑みて、請求項30記載
のように、前記補正係数入力手段が、描画される位置が
主走査方向においてずれていない前記発光素子を駆動す
る1つ以上の前記発光素子駆動装置に共通に前記補正係
数を入力するように構成することも可能である。これに
より、主走査方向に位置ずれのない発光素子を駆動する
発光素子駆動装置を同一のグループとし、各グループで
位置ずれを解消するように制御することができるように
なる。
【0062】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0063】面発光レーザの光量補正に関して以下のよ
うな課題がある。
【0064】従来提案されている光量補正の方法では、
電流源だけを補正している。しかし、面発光レーザのよ
うに直列抵抗が高いレーザでは、レーザをONさせる際
の立ち上がりを早くするためにON開始時に一定電圧を
印加しなければならない。この電圧は、レーザの発光波
形にオーバーシュートやアンダーシュートが発生しない
ように制御しなければならない。
【0065】例えば、電圧源と電流源を備えた面発光レ
ーザLDの駆動回路として、例えば、図36に示すような
回路が考えられる。この場合、固定電圧源Vとオペアン
プOP(バッファ機能)とで構成された電圧源からスイッ
チSW2及びスイッチSW1を介して面発光レーザLDに
定電圧Vが印加される。また、固定電流源Iと補正電流
源ΔIから構成される電流源からスイッチSW1を介し
て駆動電流が面発光レーザLDに供給される。そして、面
発光レーザLDの駆動電流の変化に対して、図37に示す
ように、その端子電圧及びレーザ光量が変化する。
【0066】上記のような駆動制御回路において、従来
の電流駆動方式を適用し、電圧源から第一の光量に対応
した駆動電圧Vを面発光レーザLDに印加した状態で電流
源から供給されるその第一の光量に対応した駆動電流I
(基準値)をΔIだけ補正する。すると、図37に示す
特性から決まる面発光レーザLDの動作点における端子電
圧と印加される駆動電圧Vとに差が生じる。その結果、
その駆動電流が基準値より高くなるように補正した場合
(ΔIが正)、図38のプラス補正にあるようにレーザ
光量にオーバーシュートが生じ、逆に駆動電流が基準値
より低くなるように補正した場合(ΔIが負)、図38
のマイナス補正にあるようにレーザ光量にアンダーシュ
ートが生ずる。このため、補正をかけながらレーザビー
ムで感光体上を露光した場合、ビームの走査方向に、本
来同一であるべき濃度にムラができることになる。
【0067】そこで、上記のような技術的課題を改善し
た本発明の実施の一形態に係る発光素子駆動装置の基本
的な構成が図1に示される。この発光素子駆動回路は面
発光レーザLDを駆動するためのレーザ駆動装置である。
【0068】図1において、レーザ駆動装置は、固定電
圧源V、補正電圧源ΔV及びオペアンプ(バッファ機
能)で構成される電圧源と、固定電流源I及び補正電流
源ΔIで構成される電流源、バイアス電圧源Vbias、デ
カップリングコンデンサCd及びスイッチSW1、SW
2を有している。スイッチSW1は電流源側及びバイア
ス電圧源Vbias側のいずれかに切り替わる。スイッチS
W2はオン・オフ動作を行う。
【0069】電圧源からの出力電圧がオン状態となるス
イッチSW2及び電流源側に切り替えられたスイッチS
W1を介して面発光レーザLDに印加される。電流源から
の出力電流が当該電流源側に切り替えられたスイッチS
W1を介して面発光レーザLDに供給される。上記電圧源
からの出力電圧は、レーザ発振閾値電圧以上の所定電圧
値範囲で制御可能となるように設計される。また、電流
源からの出力電流は、面発光レーザLDの発振閾値電流以
上の所定電流値範囲で制御可能となるように設計され
る。
【0070】デカップリングコンデンサCdは、スイッ
チSW2がオフ状態のときに電圧源からの出力電圧によ
り充電され、その電圧を保持する。また、バイアス電圧
源Vbiasの出力電圧は、面発光レーザLDを順バイアス状
態にし、かつレーザ発振閾値電圧より低い電圧値に設定
される。このようなデカップリングコンデンサCd及び
バイアス電圧源Vbiasにより、面発光レーザLDのオフ状
態からオン動作への切替え時(SW2のオン状態への切
替え及びSW1の電流源側への切替え時)により速やか
に面発光レーザLDが発光を開始あるいは停止するように
なる。
【0071】面発光レーザLDの駆動電流と端子電圧との
関係(電圧−電流特性)は、前述したように内部抵抗が
高いことから実用的な範囲で図2に示すように比例関係
(直線関係:図30に示す特性に対応)となり、また、
駆動電流とレーザ光量との関係も実用的な範囲で図2に
示すように比例関係(直線関係)となる。このような特
性を踏まえて、上記のような構成のレーザ駆動装置で
は、固定電流源Iは面発光レーザLDのレーザ光量が基準
光量(第一の光量)となるようにその値が決められると
共に補正電流源ΔIは面発光レーザLDからのレーザ光量
が上記基準光量からある補正光量(第二の光量)に変化
させるのに必要な値に決定されている。また、面発光レ
ーザLDの電圧−電流特性上で、上記固定電流源I及び補
正電流源ΔIのそれぞれの値に対応するように固定電圧
源V及び補正電圧源ΔVの値が決められる。
【0072】そして、補正電流源ΔI及び補正電圧源Δ
Vを図2に示す特性に従って同時に比例制御することに
より、レーザ光量を基準光量(第一の光量)と上記補正
光量(第二の光量)との間の任意の光量に補正すること
ができるようになる。また、レーザ駆動電流と光量との
関係及びレーザ駆動電圧と電流との関係が直線関係で近
似される限り、上記の手法に従った光量制御の適用範囲
を上記のように決められた補正光量(第二の光量)以上
にまで広げる(外挿)ことができる。
【0073】上記のように制御される駆動電流とレーザ
光量との関係、及び駆動電流と駆動電圧との関係は、図
2に示す面発光レーザLDの特性に基づいている。従っ
て、上記のような電圧及び電流の双方の比例制御により
それらのバランスがずれることがなく、制御されるレー
ザ光量に図35で示したオーバーシュートやアンダーシ
ュートが生ずることはない。
【0074】ところで、図1及び図2に示した例では、
感光体上の像濃度がレーザ光の走査範囲の中央付近にお
いて低くなる場合を想定して光量を増大させる補正につ
いて説明したが、逆にその中央付近において像濃度が高
くなることを抑制するために光量を減少させる場合にも
上記と同様の光量制御が可能となる。この場合、図3に
示すように補正電流源ΔIの極性を図1に示すものと逆
にする必要がある。しかし、実際には連続的に像濃度を
基準よりも増やしたり減らしたりするために、レーザ光
量を図4に示すように連続的に基準光量よりも増やした
り減らしたりする場合がある。このような場合に、電流
源の極性切替えによって対応していたのでは、回路のも
つオフセットにより極性切替え時に濃度が不連続とな
る。
【0075】このようなクロスオーバ歪みを避けるため
には、基準電流源(固定電流源)の出力電流値を予めよ
り少ないレーザ光量に対応するように設定しておき、補
正電流源ΔIの制御範囲にその少ないレーザ光量から基
準光量に達するまでの電流分が含まれるようにしておけ
ばよい。
【0076】ただし、上述した各例では、面発光レーザ
LDの電圧−電流特性を予め記憶しておき、その特性に従
って補正電流源ΔI及び補正電圧源ΔVを調整すること
になる。このような面発光レーザLDの電圧−電流特性を
予め記憶しておかなくても上述したような光量制御が可
能となるレーザ駆動装置は、例えば、図5に示すように
構成される。
【0077】図5において、このレーザ駆動装置は、自
動光量制御用オペアンプ(以下、APCオペアンプとい
う)、演算器D1、D2、オペアンプOP(バッファ機
能)、電流源I、コンデンサC1、C2、C3、C4、
スイッチSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、面
発光レーザLDの出射光量を検出するためのフォトダイオ
ードPDを有している。また、前述した各例と同様に、デ
カップリングコンデンサCd及びバイアス電圧源Vbias
が当該レーザ駆動装置に設けられている。
【0078】このようなレーザ駆動装置において、ま
ず、スイッチSW1が電流源I側に、スイッチSW3が
コンデンサC3側に、スイッチSW4がコンデンサC1
側に、スイッチSW5がAPCオペアンプ側に、スイッチ
SW2がオフにそれぞれ切り替えられた状態で、基準光
量(第一の光量)に対応した第一の基準電圧値Vref1
がAPCオペアンプの非反転入力端子(+)に印加され
る。この状態で、電流源Iからの出力電流が駆動電流と
して面発光レーザLDに供給され、当該面発光レーザLDか
らその駆動電流に対応した光量のレーザ光が出射され
る。そのレーザ発光量に対応したフォトダイオードPDの
出力電圧VpdがAPCオペアンプの反転入力端子(−)に
印加されており、このフォトダイオードPDの出力電圧V
pdが上記基準電圧Vref1に一致するようにAPCオペアン
プからの制御電圧によって電流源Iの出力電流が制御さ
れる。即ち、面発光レーザLDからのレーザ光量が上記基
準光量(第一の光量)となるように電流源Iの出力電流
が制御される。
【0079】そして、上記APCオペアンプからの電流源
Iに対する制御電圧がコンデンサC1に充電されると共
にそのときの面発光レーザLDの端子電圧がコンデンサC
3に充電される。
【0080】次に、補正光量レベル(第二の光量)の設
定のために自動光量制御の目標値が上記第一の基準電圧
Vref1から第二の基準電圧Vref2に切替えられる。こ
のとき、スイッチSW3がコンデンサC4側に、スイッ
チSW4がコンデンサC2側にそれぞれ切替えられる。
この状態で、面発光レーザLDのレーザ光量に対応したフ
ォトダイオードPDの出力電圧Vpdが上記第二の基準電圧
Vref2に一致するようにAPCオペアンプからの制御電圧
によって電流源Iからの出力電流が制御される。即ち、
面発光レーザLDからのレーザ光量が上記補正光量(第二
の光量)となるように電流源Iの出力電流が制御され
る。この際、上記電流源Iに対する制御電圧がコンデン
サC2に充電されると共にそのときの面発光レーザLDの
端子電圧がコンデンサC4に充電される。
【0081】更に、光量補正を行いつつ面発光レーザLD
の駆動制御を行う場合、スイッチSW2がオン状態に、
スイッチSW5が演算器D1側にそれぞれ切替えられ
る。この状態で、演算器D1は、走査位置に応じた光量
補正に関する情報が制御回路(図示略)から与えられる
と、コンデンサC1に蓄積された上記基準光量(第一の
光量)に対応した制御電圧とコンデンサC2に蓄積され
た上記補正光量(第二の光量)に対応した制御電圧との
差と上記基準光量(第一の光量)と補正光量(第二の光
量)との光量差との関係基づいた比例計算によって上記
走査位置に応じた光量補正に関する情報に対応した制御
電圧を演算して出力する。また、演算器D2は、上記走
査位置に応じた光量補正に関する情報が制御回路(図示
略)から与えられると、コンデンサC3に蓄積された上
記基準光量(第一の光量)に対応した面発光レーザの端
子電圧とコンデンサC4に蓄積された上記補正光量(第
二の光量)に対応した面発光レーザの端子電圧との差と
上記基準光量(第一の光量)と補正光量(第二の光量)
との光量差との関係に基づいた比例計算によって上記走
査位置に応じた光量補正に関する情報に対応した駆動電
圧を演算して出力する。
【0082】そして、演算器D1から出力される制御電
圧によって電流源Iが制御されると共に、演算器D2か
ら出力される駆動電圧がオペアンプOP、スイッチSW2
及びSW1を介して面発光レーザLDに印加される。これ
により、面発光レーザLDの電圧−電流特性に従った当該
面発光レーザLDの駆動電圧及び駆動電流の制御が同時に
行われることになる。
【0083】更に、簡単なアナログ回路で高精度に面発
光レーザLDの駆動電圧及び駆動電流を制御できるように
したレーザ駆動装置について説明する。その基本的な構
成は、例えば、図6に示すようになる。
【0084】図6において、固定電圧源Vと固定電位
(この例は接地電位)との間に補正電圧源ΔVが接続さ
れると共に、固定制御電圧源V(I)と固定電位(この
例では接地電位)との間に補正制御電圧源V(ΔI)が
接続されている。そして、固定制御電圧源V(I)から
の固定制御電圧と補正制御電圧源V(ΔI)からの補正
制御電圧とが重畳された制御電圧により電流源Iからの
出力電流が制御されるようになっている。この例では、
面発光レーザLDのシリーズ抵抗(内部抵抗)が高いこと
からその駆動電圧と駆動電流が比例関係にあり、電流源
Iに対する制御電圧と当該電流源Iからの出力電流との
関係も比例するものとする。
【0085】上記補正電圧源ΔV及び補正制御電圧源V
(ΔI)として4象限アナログ乗算器を用いることがで
き、その乗算器に接続されるべき固定電圧源V及び固定
制御電圧源V(I)としてコンデンサを用いることがで
きる。この場合、当該レーザ駆動回路は、図7に示すよ
うに構成される。
【0086】図7において、コンデンサC1が上記固定
制御電圧源V(I)に対応し、コンデンサC2が上記固
定電圧源Vに対応する。また、乗算器21が補正制御電
圧源V(ΔI)に対応し、乗算器22が補正電圧源ΔV
に対応する。更に、面発光レーザLDの端子電圧がスイッ
チSW1、SW4を介して上記コンデンサC2に充電す
るための経路が形成されている。
【0087】このようなレーザ駆動装置では、各乗算器
21及び22の一方の入力端子(乗数端子)には補正信
号が入力し、他方の入力端子(被乗数端子)に制御電圧
が入力する。上記各乗算器21及び22にオフセットが
存在してもその出力に接続されたコンデンサC1、C2
により当該オフセットがキャンセルされる。
【0088】まず、第一の光量(基準値)を設定する際
には、各乗算器21及び22の乗数端子に0Vの補正信
号が入力される。この状態では、乗数が0であるため、
被乗数端子にどのような制御電圧が入力されても各乗算
器21及び22はオフセット電圧を出力する。ここで、
スイッチSW2が電流源I側に切替えられると共にスイ
ッチSW3及びSW4がオンに切替えられ、面発光レー
ザLDからのレーザ光量が目標光量となる第一の光量(基
準値)に一致するように電流制御端子に印加された制御
電圧によって電流源Iが制御される。
【0089】このとき、コンデンサC1には電流制御端
子からの制御電圧と乗算器21から出力されるそのオフ
セット電圧との差電圧が充電される。また、コンデンサ
C2には面発光レーザLDの端子電圧と乗算器22のオフ
セット電圧との差電圧が充電される。
【0090】次に補正電圧の読み込み動作がなされる。
【0091】各乗算器21、22の乗数端子には補正光
量(第二の光量)に対応した補正電圧が入力される。こ
の状態で各乗算器21、22は被乗数端子に入力される
制御電圧に応じてその出力がオフセット電圧から増大し
たものとなる。
【0092】ここで、スイッチSW3及びSW4がオフ
に切替えられると共にスイッチSW2がオンに切替えら
れる。このような状態で、乗算器21の被乗数端子に入
力される制御電圧を制御することにより面発光レーザLD
のレーザ光量が目標光量の補正光量に一致するように乗
算器21の被乗数を制御して電流源Iの出力電流が制御
される。このとき、面発光レーザLDの端子電圧(オペア
ンプOPの反転入力)とオペアンプOPの非反転入力と
が一致するように乗算器22の被乗算端子に入力される
制御電圧が制御される。
【0093】上記のような各乗算器21、22の被乗算
端子に入力される制御電圧の制御が終了すると、その各
乗算器21、22の被乗数端子に入力された制御電圧が
サンプルホールド回路(図示略)に保持される。そし
て、当該レーザ駆動装置は、面発光レーザLDの変調動作
に備える。
【0094】面発光レーザLDの変調時には、レーザ光の
走査位置に応じた光量補正量に対応した補正電圧が各乗
算器21、22の乗数端子に入力される。それにより、
乗算器21、コンデンサC2及びオペアンプOPで構成
される電圧源から面発光レーザLDに印加される駆動電圧
及び電流源Iから面発光レーザLDに供給される駆動電流
の双方が同時に制御され、上記レーザ光の走査位置に応
じて補正(スマイル補正)された光量にて面発光レーザ
LDの発光がなされる。
【0095】上記図7に示すレーザ駆動装置の更に具体
的な構成が図8乃至図10に示される。
【0096】図8において、このレーザ駆動装置は、乗
算器21、22、APCオペアンプ25、オペアンプ26
及び電流源30を有すると共に、制御電圧を充電するた
めのコンデンサC1、C2、C3、C4及びスイッチS
W1〜SW11を有する。また、前述した各例と同様
に、バイアス電圧源Vbias及びデカップリングコンデン
サCdが当該レーザ駆動装置に設けられている。
【0097】上記APCオペアンプ25にはスイッチSW
9を介して第一の基準電圧Vref1及び第二の基準電圧
Vref2のいずれかが入力される。APCオペアンプ25の
出力はスイッチSW8を経由してオペアンプ26の非反
転端子(+)に入力されると共にスイッチSW6を経由
してコンデンサC4及び乗算器22の被乗数端子に接続
されている。各乗算器21、22の乗数端子には補正信
号Vcorが入力される。変調時には、上記オペアンプ2
6はスイッチSW3によって電圧源として機能する。自
動光量制御時には、オペアンプ26は、スイッチSW4
及びSW11を経由して直接的、または、スイッチSW
4、SW5及び乗算器21を経由して間接的に電流源3
0を制御する。
【0098】変調時には、スイッチSW7とSW2とが
交互にオン状態となり、面発光レーザLDの発光がオフ状
態のときにはデカップリングコンデンサCdが充電され
て面発光レーザLDの次のオン状態に備える。スイッチS
W10は電流源30からの出力電流を面発光レーザLDに
供給するためのスイッチであり、変調時には、デカップ
リングコンデンサCdと直列に接続されたスイッチSW
2と同期して開閉される。面発光レーザLDのレーザ光量
を第一の光量または第二の光量に自動光量制御する際に
は、スイッチSW10はオン状態でスイッチSW2はオ
フ状態にされる。これは、自動光量制御時に容量の大き
なデカップリングコンデンサCdが接続されていると、
その自動光量制御の応答性が低下して収束性が悪化する
ことを避けるためでる。
【0099】上記のようなレーザ駆動装置において、ま
ず、面発光レーザLDのレーザ光量が基準光量(第一の光
量)となるように制御される。
【0100】各スイッチSW1〜SW11は図8に示す
ような状態に維持される。この状態において、APCオペ
アンプ25は、面発光レーザLDからのレーザ光量に対応
したフォトダイオードPDの出力電圧Vpdが第一の基準電
圧Vref1に一致するようにオペアンプ26の非反転入
力端子(+)の電位を制御する。オペアンプ26は、こ
の非反転入力端子(+)に入力されたAPCオペアンプ2
5からの出力と反転入力端子(−)に入力された面発光
レーザLDの端子電圧とが一致するように、スイッチSW
4、SW11を経由して電流源30の出力電流を制御す
る。
【0101】APCオペアンプ25に入力するフォトダイ
オードPDからの出力電圧Vpdと第一の基準電圧Vref1が
一致すると、このときの電流源30に対する制御電圧が
コンデンサC1に充電される。また、このとき、オペア
ンプ26の非反転入力端子(+)の電圧は面発光レーザ
LDの端子電圧に一致しており、この端子電圧に一致する
オペアンプ26の非反転入力端子(+)の電圧がコンデ
ンサC2に充電される。
【0102】このときたとえオペアンプ26に多少のオ
フセットがあったとしても、APCオペアンプ25がフォ
トダイオードPDの出力Vpdと第一の基準電圧Vref1と
の差電圧を増幅しており、オペアンプ26のオフセット
を相殺する電圧がAPCオペアンプ25の出力に発生す
る。その結果、オペアンプ26のオフセットは抑制され
る。
【0103】次に、補正レベルの読み込み動作がなされ
る。
【0104】各スイッチSW1〜SW11は、図9に示
すような状態に維持される。この状態において、APCオ
ペアンプ25にはスイッチSW9を介して補正光量(第
二の光量)対応した第二の基準電圧Vref2が供給され
る。このAPCオペアンプ25の出力はスイッチSW6を
介して乗算器22の被乗数端子に接続される。このた
め、APCオペアンプ25は、乗算器22及びコンデンサ
C2を介してオペアンプ26の非反転入力端子(+)の
入力を制御する。乗算器22の乗数端子には補正信号V
corが入力される。この乗算器22は、被乗数端子に電
圧が印加されると、乗数端子に入力された補正信号Vco
rのレベルに比例して増幅された電圧を出力する。
【0105】オペアンプ26は、乗算器22の出力と面
発光レーザLDの端子電圧との差電圧を増幅し、その出力
電圧がスイッチSW4及びSW5を介して乗算器21の
被乗数端子に入力される。その結果、オペアンプ26は
乗算器21及びコンデンサC1を経由して電流源30の
出力電流を制御することになる。その補正信号の読み込
み動作の結果、乗算器21の出力は補正信号に合わせて
補正電圧を発生するようにキャリブレーションされた状
態となる。つまり、例えば、補正電圧がゼロの場合に
は、乗算器21及び22からはそれらのオフセットがそ
のまま出力され、電流源の制御端子及び電圧源であるオ
ペアンプ26の非反転入力端子(+)には第一の光量で
の駆動電圧及び駆動電流の制御電圧が発生するようにな
る。
【0106】更に、変調時には次のような動作がなされ
る。
【0107】各スイッチSW1〜SW11は、図10に
示すような状態に維持される。第一の光量(基準光量)
と第二の光量(補正光量)の設定時における電流源30
及び電圧源であるオペアンプ26の非反転入力端子
(+)の電位変化は、各乗算器21、22の乗数端子に
入力された補正信号と被乗数端子に入力された制御信号
との乗算の結果得られた電圧に基づいている。そして、
各乗算器21、22の被乗数端子に入力された電圧をス
イッチSW5、SW6をオープンにしてコンデンサC
3、C4に充電しておく。変調時に、乗算器21、22
の乗数端子に入力される補正信号のレベルをゼロにする
と、各乗算器21、22の出力はオフセットだけとなる
ため、面発光レーザLDのレーザ光量が第一の基準電圧V
ref1に対応した第一の光量(基準光量)となるように
当該面発光レーザLDに対する駆動電流及び駆動電圧が同
時に制御される。また、各乗算器21、22の乗数端子
に上記補正レベル設定時の補正信号Vcorが入力する
と、面発光レーザLDのレーザ光量が第二の基準電圧Vre
f2に対応した第二の光量(補正光量)となるように当
該面発光レーザLDに対する駆動電流及び駆動電圧が同時
に制御される。
【0108】上記のようなアナログ回路では、各乗算器
21、22の乗数端子に0からVcorの任意の補正電圧
を入力すると、面発光レーザLDからは、上記第一の光量
及び第二の光量の間の光量となるレーザ光が出射される
ようになる。そして、その補正電圧とその面発光レーザ
LDからのレーザ光量との関係は直線的(比例関係)とな
る。
【0109】従って、変調時に、レーザ光の走査位置に
応じた補正信号を上記レーザ駆動装置における各乗算器
21、22の乗数端子に供給することにより、走査位置
に対応したレーザ光の光量補正が容易に行うことができ
るようになる。
【0110】更に、各乗算器21、22の直線性が正負
の領域で確保されていれば、乗数端子にマイナスの信号
を入力すれば、補正の方向を逆にすることも可能であ
る。また、各乗算器21、22のダイナミックレンジと
面発光レーザLDの電圧−電流特性の直線性が確保されて
いるならば、各乗算器21、22の乗数端子に入力され
る信号レベルを上記補正レベル設定時の補正信号のレベ
ルVcor以上にすることにより外挿による直線補間での
補正も可能となる。
【0111】レーザゼログラフィに用いられる面発光レ
ーザLDは実際には複数の発光部LDiを有している。そし
て、このような面発光レーザLDを駆動するレーザ駆動装
置は、前述したレーザ駆動装置と同様の構成となる駆動
制御回路をその発光部LDi毎に備えた構造となってい
る。このように複数の発光部LDiを有する面発光レーザL
Dのレーザ駆動装置は、例えば図11に示すように構成
される。この例では、面発光レーザLDが36の発光部LD
1〜LD36を有している。
【0112】図11において、このレーザ駆動装置は、
面発光レーザLDの発光部LD1〜LD36を駆動するための3
6チャネルの駆動制御回路100(1)〜100(3
6)を備えている。各駆動制御回路100(1)〜10
0(36)の構成は同じであり、その構成は、図8〜図
10に示したレーザ駆動装置の構成と略同一である。た
だし、このレーザ駆動装置は、図8〜図10に示したレ
ーザ駆動装置におけるAPCオペアンプ25に対応したAPC
オペアンプ251を各駆動制御回路100(1)〜10
0(36)に対して共通のものとしている。その結果、
このAPCオペアンプ251のオフセットが全てのチャネ
ルに同等に作用するので、そのオフセットにより各チャ
ネルの発光部LDiからの光量がばらつくことはない。
【0113】各発光部LDiのレーザ光量を検出するフォ
トダイオードPDからの検出電圧がアンプ51及びスイッ
チ253を介してAPCオペアンプ251の反転入力端子
(−)に入力されている。また、APCオペアンプ251
の非反転入力端子(+)には、前述した例と同様に、ス
イッチ254(図8〜図10におけるSW9に対応)に
て選択された第一の基準電圧Vref1または第二の基準
電圧Vref2が印加されている。
【0114】また、APCオペアンプ251の反転入力端
子(−)とその出力端子との間に各チャネル1〜36に
対応した2つのサンプルホールド回路252、252
が並列的に接続されている。サンプルホールド回路2
52、252はそれぞれ、第一の基準電圧Vref1及
び第二の基準電圧Vref2を用いた光量制御に対応する。
各サンプルホールド回路252、252はスイッチ
SWfbi及びコンデンサCfbi(i=1〜36)にて構成
される。このスイッチSWfbiは、自動光量制御(APC)
に際してiチャネルの駆動制御回路100(i)におけ
るスイッチSW5及びSW6とスイッチSW8及びSW
11と同期してオンからオフに切替えられる。従って、
各サンプルホールド回路252、252のコンデン
サCfbiには、駆動制御回路100(i)におけるコン
デンサC3、C4に蓄積される制御電圧及びコンデンサ
C1、C2に蓄積される制御電圧に対応する電圧が交互
に蓄積され、スイッチSWfbiがオンになるときに、そ
の蓄積された制御電圧がAPCオペアンプ251の反転入
力端子(−)と出力端子との間に印加され、次のAPC動
作に備える。各サンプルホールド回路252、252
のコンデンサCfbiには厳密には第一の基準電圧Vref1
と第二の基準電圧Vref2で光量制御した場合で異なった
電圧が充電される。したがって第一の基準電圧Vref1で
光量制御してから、次に第二の基準電圧Vref2で光量制
御する際収束に時間がかかることとなる。この場合速や
かに収束させるには、2つのサンプルホールド回路25
、252を設け、第一の基準電圧Vref1と第二の
基準電圧Vref2に対してそれぞれコンデンサを用意して
おけば収束性を改善することができる。
【0115】なお、補正データは予め設定された値であ
り、これが図示しない中央演算処理装置(CPU)等か
らD/A変換器(補正回路ともいう)53へ入力され、
D/A変換器53にてアナログの補正信号に変換され、
その補正信号が前述したように各駆動制御回路100
(i)における乗算器21及び22の乗数端子に入力さ
れる。また、バイアス電圧源Vbiasのバイアス電圧が各
駆動制御回路100(i)におけるスイッチSW1を介
して発光部LDiに印加されると共に、上記フォトダイオ
ードPDの出力電圧を増幅するアンプ51の入力端子にス
イッチ52を介して印加される。なお、スイッチSW1
及びSW52のオン動作時のバイアス電圧の発光部LDi
及びアンプ51への印加特性を改善するために、バイア
ス電圧源Vbiasに対して並列的にコンデンサCbiasが接
続されている。
【0116】また、図11に示すようなレーザ駆動装置
の光量制御時の動作は、各々の発光部LDiにおいて1チ
ャネルのときと同じである。図11では、各々の駆動制
御回路100(i)における乗算器21,22に入力さ
れる補正信号(=光量補正に係る情報を上記のように直
線補間により決定する際に用いられる補正係数)が、共
通に設けられた1つのD/Aコンバータ(変換器)53
によって生成されるように構成されている。即ち、この
D/A変換器53は補正係数入力手段として機能する。
尚、変調時には図示しない画素信号に応じた制御信号に
基づいて各発光部LDiが発光する。
【0117】ここで、図39に示すように、D/A変換
器53は、アップ/ダウンカウンタ(Count)153から
入力される8ビットのカウント値(CNT)によって制御さ
れる。アップ/ダウンカウンタ153には、入力クロッ
ク信号(SCCNT)とアップダウン信号(SCUD)とが入力され
ており、これに基づいてカウント値(CNT)をアップ/ダ
ウンする。例えばカウント値(CNT)の基準値(補正無
し)を80Hとした場合、主走査方向に光量むらが無け
れば、アップ/ダウンカウンタ153はこの値を出力す
る。また、主走査方向に光量むらがある場合は、図40
に示すように、補正方向に合わせて入力クロック信号(S
CCNT)を制御し、且つCPUから入力されたアップダウ
ン信号(SCUD)と入力クロック信号(SCCNT)とに基づいて
カウンタ値CNT)をアップ/ダウンする。従って、D/A
変換器53から出力される補正信号が図40に示すよう
に、カウント値(CNT)に応じた電流値となり、結果とし
てこの電流値に応じ光量補正(補正光量)がなされる。
これにより、各面発光レーザLDから出力されるレーザ
光の光量が均一化される。
【0118】また、上記のように発光素子(面発光レー
ザLD)を2次元配列したレーザ駆動装置では、同時に
発光した素子が描画する位置に、図41(a)に示すよ
うな主走査方向への位置ずれが生じる。従って、補正信
号による各々の補正カーブは、図41(b)に示すよう
に、この位置ずれに基づいて微妙にずれている。このよ
うな位置ずれは、補正の必要がない場合では問題となら
ないが、補正をする必要がある場合には画像むらを悪化
させる要因となる。そこで、本発明では主走査方向に位
置ずれのない素子同士を予めグループ化しておき、それ
ぞれのグループで同一の補正回路(D/A変換器53)
を用いるように構成しても良い。このように構成して、
主走査方向に位置ずれの無い面発光レーザLDを駆動す
る駆動制御回路100(i)に共通の補正信号を入力す
ることで、図41(c)に示すように、各補正カーブの
位置ずれを修正し、揃えることが可能となる。
【0119】また、図11におけるD/A変換器53の
後段に、図39に示すようにフィルタ154を設けると
よい。これは、D/A変換器53の出力の切り替え時に
高周波なノイズが発生するためである。この高周波なノ
イズは、補正信号,変調信号に重畳されるため、光量む
らが発生する要因となる。フィルタ154は、図39に
示すように、抵抗R154とコンデンサC154とを有
するローパスフィルタとして構成されている。
【0120】但し、光量制御時には自動光量制御APC1,
APC2の設定のために、D/A変換器53の出力が変更さ
れるが、この際フィルタ154が出力段に設けられてい
ると、補正信号の整定に時間がかかり、自動光量制御AP
C精度が悪化したり、APC時間を多く要するなどという問
題が生じる。そこで、本発明では、図39に示すよう
に、APC制御時にフィルタ154の動作/不動作を切り
替える切替手段として機能する切替器SW154を設け
る。この切替器SW154はCPUから入力された切替
信号(FLTO)によりオン/オフ制御する。即ち、APC制御
時ではフィルタ154が無効となるように切替器SW1
54がオフに制御され、これ以外ではフィルタ154が
有効となるように切替器SW154がオンに制御され
る。なお、フィルタ154の後段には、フィルタ154
の出力を差動信号に変換する差動信号変換器160が設
けられている。差動信号変換器160が出力する差動信
号が図11の駆動制御回路100(1)〜100(3
6)に与えられる。
【0121】上記のようなレーザ駆動装置は、例えば、
図12及び図13に示すタイミングチャートに従って動
作する。なお、各スイッチに対する切替え制御信号は、
レーザゼログラフィ装置に設けられた制御回路(図示
略)から各スイッチに与えられる。また、図12及び図
13において「_i」は、iチャネルの部位であること
を表している。
【0122】以下、第1チャンネルについての動作を中
心に説明する。
【0123】電源投入後、T0-で、スイッチSWfb1、ス
イッチ253及び駆動制御回路100(1)におけるス
イッチSW8、SW4、SW11、SW10がそれぞれ
オンされ、スイッチSW3、SW5、SW6、SW7が
オフされる。スイッチSW2は5n secだけオンにさ
れ、その後オフされる。このとき、電流源30からの電
流IsがスイッチSW10を経由して発光部LD_1に供給
され、その発光部LD_1が点灯する。この発光部LD_1から
のレーザ光を受光したフォトダイオードPDに電流が流
れ、その電流が抵抗R6により電圧に変換され、更にア
ンプ51にて増幅される。このアンプ51からの出力電
圧はスイッチ253を経由してAPCオペアンプ251の
反転入力端子(−)に入力する。
【0124】APCオペアンプ251は、反転入力端子
(−)に入力する発光光量に対応した検出電圧と第二の
基準電圧Vref2との差を増幅し、その出力電圧がスイ
ッチSW8を経由してオペアンプ26に入力される。そ
して、最終的に、APCオペアンプ251への発光量に対
応した検出電圧が第二の基準電圧Vref2と一致して収
束する。この後、スイッチSW11、SW8がオフされ
ると、そのときのそれぞれの制御電圧がコンデンサC
1、C2に保持される。このとき、コンデンサC1、C
2それぞれに保持される電圧は、APCオペアンプ251
の出力電圧及び発光部LD_1への駆動電流を設定するため
の制御電圧となる。このAPCオペアンプ251の出力電
圧はほぼ発光部LD_1の端子電圧となる。
【0125】以上の動作が発光部の数だけ繰り返し行わ
れ、全てのチャネルに対応した駆動制御回路に制御電圧
が保持されると共にAPCオペアンプ251に接続された
各サンプルホールド回路のコンデンサCfb_i〜Cfb_36
に制御電圧に対応する電圧が保持される。そして、上記
のような自動光量制御APCが最終チャネル36について
終了すると、スイッチ253がオフされると共に、スイ
ッチSWfb_1がオンされて、コンデンサCfb_1に保持さ
れた制御電圧がAPCオペアンプ251の出力電圧となっ
て次回の自動光量制御APCの処理に備える。
【0126】次にT1で、スイッチ254が第一の基準
電圧Vref1側に切り替わり、スイッチSWfb_1、スイッ
チ253及び駆動制御回路100(1)におけるスイッ
チSW6、SW4、SW5、SW10がそれぞれおオン
され、スイッチSW3、SW11、SW8、SW7がオ
フされる。スイッチSW1、SW2は5n sec.だけオン
され、その後オフされる。
【0127】APCオペアンプ251は、反転入力端子
(−)に入力する発光光量に対応した検出電圧と第一の
基準電圧Vref1との差を増幅し、その出力電圧がスイッ
チSW8を経由してオペアンプ26に入力される。そし
て、最終的に、APCオペアンプ251への発光光量に対
応した検出電圧が第一の基準電圧Vref1と一致して収束
する。このとき補正データに「1」が設定されている
(タイムチャートには示さず)と、乗算器21、22
は、D/Aコンバータ53の出力とコンデンサC4の端
子電圧との乗算結果、D/Aコンバータ53の出力とコ
ンデンサC3の端子電圧との乗算結果を出力している。
この後、スイッチSW6、SW5がオフされると、この
ときコンデンサC4、C3に保持される電圧はスイッチ
254の出力である第二の基準電圧Vref2と第一の基準
電圧Vref1との差に相当する制御電圧となる。即ち、1
_1回目の自動光量制御APC、1_2回目の自動光量制
御APC、2_1回目の自動考慮制御APC、2_2回目の自
動光量制御APCの一連の動作でコンデンサC1、C2、
C3、C4に充電された制御電圧と「0」に設定された
補正データとの乗算結果となる乗算器21、22の出力
はオフセットのみになる。この状態でスイッチ10をオ
ンにしてレーザを点灯させると、アンプ51の出力は第
二の基準電圧Vref2と一致する。また、補正データを
「1」にすると乗算器21、22の出力は第二の基準電
圧Vref2と第一の基準電圧Vref1との差に相当する制御
電圧分だけ上昇し、同様に、この状態でスイッチSW1
0をオンにしてレーザを点灯させるとアンプ51の出力
は第一の基準電圧Vref1に一致する。
【0128】なお、スイッチSW3は、スイッチSW1
と同時にオン、オフしたが、オペアンプ26の特性によ
ってはオンする際に当該オペアンプ26の出力にリンギ
ングが発生する場合もあり、このような場合にはオフの
ままとしてよい。
【0129】以上の操作により繰り返し自動光量制御AP
Cが行われる結果、コンデンサC1、C2、C3、C4
に充電される制御電圧は一定値に収束し、変調動作が可
能になる。
【0130】T7以降の変調動作では、補正データを制
御し、対応するD/Aコンバータ53の出力とコンデン
サC4の端子電圧との乗算結果でコンデンサC2の電位
をかさ上げし、オペアンプ26の出力をその反転入力端
子(−)に接続して(図示せず)バッファとし動作させ
たうえでスイッチSW7をオンし、上記かさ上げされた
コンデンサC2の端子電圧によりデカップリングコンデ
ンサCdを充電しておく。電流源30の制御電圧も同様
に乗算器21でかさ上げされた電圧で制御されている。
【0131】レーザを点灯するときはスイッチSW7を
オフし、スイッチSW10をオンする。スイッチSW
3、スイッチSW2は5n sec.だけオンし、その後オフ
にする。デカップリングコンデンサCdによってレーザ
は瞬時に点灯し、その後は電流源30による定電流動作
に移行する。
【0132】レーザを消灯するときはスイッチSW10
をオフし、スイッチSW1をオンにすることでレーザ端
子電圧を瞬時にレーザの閾値電圧以下であるバイアス電
圧Vbiasにすることで消灯する。バイアス電圧源Vbias
と並列に接続されているコンデンサCbiasは当該バイア
ス電圧源Vbiasの補償用で、レーザを消灯する際の過渡
電流を供給している。
【0133】また、次の自動光量制御APCが開始される
までは、スイッチSW52がオンされ、変調期間の間バ
イアス電圧源Vbiasからのバイアス電圧をアンプ51に
印加しておき、次の自動光量制御APC開始時にフォトダ
イオードPDの出力が定常状態に達するまでの時間を短縮
する。その結果、次の自動光量制御APCが開始されたと
きに前回の自動光量制御時の最終電圧から負帰還制御が
なされるため、必ずしも一回の制御で光量に対応した検
出電圧を最終電圧(基準電圧)に収束させる必要はな
い。このことは、ポリゴンミラーを用いたレーザゼログ
ラフィでは重要で、間欠的に制御を行うことで感光体へ
の不要な露光を防止し、感光体の劣化を抑制することが
できる。
【0134】デカップリングコンデンサCdは、スイッ
チSW2がオンされて発光部LD_1の端子電圧が速やかに
本来の駆動電圧になるようにしている。しかし、このデ
カップリングコンデンサCdの容量は限られているの
で、いずれ端子電圧は低下して発光部LD_1のレーザ光量
も低下してしまう。これを補うため負帰還されたオペア
ンプ26が発光部LD_1にスイッチSW3を介して接続さ
れている。従って、デカップリングコンデンサCdの容
量はオペアンプ26の応答速度から決められる。
【0135】通常、CMOSオペアンプではでは応答するの
に1μsec.程度必要なため、1μsec.でデカップリング
コンデンサCdの端子電圧が落ちる程度が許容変動以内
となるように当該デカップリングコンデンサCdの容量
が設定される。具体的には、レーザ駆動電流が1mAであ
るなら電圧変動は、 1/C×1mA×1μsec.=1/C×10-9 となる。
【0136】許容光量変動を2%とし、レーザ内部抵抗
を500Ωとし、許容光量変動に対する電圧変動が10
mVであると過程すると、C=0.5μFが必要となる。
しかし、この値は、駆動制御回路を1チップのICに収
めようとすると大きすぎる。また、このようなコンデン
サをICの外部に接続するなどしても、オペアンプ26
の出力電位は、負荷変動により内部の制御電位が変化す
るためにスイッチSW3がオンされた瞬間に変動し、そ
れによりレーザの端子電圧が変動する。この対策として
スイッチSW3と同期してレーザの駆動電流ISをスイ
ッチSW10でレーザに供給する。
【0137】このようにすると、オペアンプ26からの
出力電流変動はスイッチSW3の状態に関わらず小さく
抑えることができるため、スイッチSW3がオンされた
過渡的な電圧変動を防止することができる。更に、この
ようにすると、デカップリングコンデンサCdがレーザ
端子電圧を維持する時間は電流源30が電流ISをレー
ザ端子に流し始めるまでの時間となる。カレントミラー
で作る電流源30の応答性はオペアンプの応答性に比べ
てはるかに良いため、それだけデカップリングコンデン
サCdへの負担が小さくなる。その結果、デカップリン
グコンデンサCdの容量を小さくすることが可能であ
る。また、レーザ駆動電流ISが供給されるためスイッ
チSW3やSW1のオン抵抗による電圧変動は無視でき
るレベルまで小さくすることができる。あるいは、スイ
ッチSW3を使わず、点灯前にスイッチSW7をオン
し、点灯電圧をデカップリングコンデンサCdに充電し
ておき、点灯時にスイッチSW2をオンしてスイッチS
W7をオフしてもよい。
【0138】上述したように、面発光レーザLDを発光さ
せる際に、その面発光レーザLDの電圧−電流特性及び
電流と発光光量との関係に基づいて決められた駆動電流
と駆動電圧を面発光レーザLDに供給することにより、レ
ーザ発光時におけるレーザ光量の変動を抑えることがで
きる。更に、駆動電圧のレーザ端子への印加開始を駆動
電流のレーザへの供給開始に遅れることなく(同時、ま
たは、先に)行うことにより、変調速度の低下を防止で
きると共に、レーザの発光光量の安定性を確保すること
ができるようになる。特に、その駆動電圧のレーザ端子
への印加開始を駆動電流のレーザへの供給開始と同時に
行うことにより、レーザの端子電圧変動をより小さくで
きると共に、デカップリングコンデンサCdの容量もよ
り小さくすることができる。
【0139】ところで、面発光レーザLDは電流が流れる
ことにより発熱する。その発熱による温度上昇により面
発光レーザLDからのレーザ光量が変動してしまう。そこ
で、次に、温度補償機能を有したレーザ駆動装置につい
て図14乃至図26を参照して説明する。
【0140】レーザ駆動装置は、例えば、図14に示す
ように構成される。なお、図14乃至図24に示すレー
ザ駆動装置の構成は、スイッチの状態以外はすべて同じ
である。
【0141】図14において、このレーザ駆動装置は、
図8乃至図10に示したものと面発光レーザLDに対して
駆動電流及び駆動電圧を供給するための構成については
基本的に同じである。即ち、このレーザ駆動装置は、AP
Cオペアンプ25、オペアンプ26、乗算器21、乗算
器部分22−1、22−2、電流源30−1、制御電圧
を蓄積するコンデンサC1、C2、C3−1、C3−
2、C4−1、C4−2、デカップリングコンデンサC
d、バイアス電圧源Vbiasを用いて面発光レーザLDに対
する駆動電流及び駆動電圧を制御する点で、図8乃至図
10に示したものと同様である。なお、図10及び図1
1におけるスイッチSW3を削除し、消灯時スイッチS
W7で点灯電圧をデカップリングコンデンサCdに充電
し、点灯時にはスイッチSW7をオフすると共にスイッ
チSW2をオンしている。
【0142】各乗算器21、乗算器部分22−1、22
−2の入力が差動構成となっている。今、図11におい
て、各乗算器21、乗算器部分22−1、22−2の+
と−で表記された2つの差動入力をそれぞれV1a、V1b及
びV2a、V2bとすると、差動構成の各乗算器21、乗算器
部分22−1、22−2はIout=α(V1a-V1b)(V2a-V2b)
で記述される電流を出力する。ただし、αは定数であ
る。例えば、乗算器22−1を例にとりその動作を説明
すると、第1の光量で制御するときには前述した補正電
圧V1aとV1bは同電圧となる。このため電流出力Ioutはゼ
ロとなり、負荷37にはオフセット電圧のみが発生す
る。次に、第2の光量で制御するときには、補正電圧V1
a、V1bに対応する差電圧が発生するが、第2の光量では
V2a、V2bの差電圧が制御されるため、最終的に電流出力
Ioutによる負荷37で発生する電圧は補正に必要な電圧
となる。また、差動構成を用いている関係から、オペア
ンプ26からの出力が並列的に2つのスイッチSW5-
1、SW5-2を介して乗算器21に接続されると共に、そ
れぞれの経路に制御電圧蓄積用のコンデンサC3−1、
C3−2が接続されている。また、図8に示す乗算器2
2に代えて分割された乗算器部分22−1、22−2が
用いられている。そして、各乗算器部分22−1、22
−2の入力が差動構成となっている関係から、上記と同
様、APCオペアンプ25の出力が並列的にスイッチSW6
-1、SW6-2を介して乗算器部分22−1、22−2に
接続されると共に、それぞれの経路に制御電圧蓄積用の
コンデンサC4−1、C4−2が接続されている。
【0143】また、オペアンプ26の出力がインバータ
28及びスイッチSW11を介して電流源30−1の制
御端子に接続されている。このインバータ28は電流源
30−1の特性によりオペアンプ26と電流源30−1
の制御端子との間に挿入される。
【0144】このレーザ駆動装置は、温度補償に関して
新たな構成を有する。即ち、バイアス電流源30−2か
ら所定バイアス電流がスイッチSW10-2を介して面発光
レーザLDに供給されるようになっている。このバイアス
電流はレーザ発振閾値電流より低い電流値に設定され
る。また、温度依存性のある面発光レーザLDの端子電圧
を当該面発光レーザLDの温度情報として蓄積して温度補
償電圧を生成する温度補償回路を有する。
【0145】この温度補償回路は、バイアス用誤差増幅
器31、APC2用誤差増幅器32及びAPC1用誤差増幅器
33を有する。バイアス用誤差増幅器31の非反転入力
端子(+)には面発光レーザLDの端子電圧がスイッチS
W21を介して印加され、その出力がスイッチSW22
を介して反転入力端子(−)に帰還されている。その非
反転入力端子(+)には電圧蓄積用のコンデンサC21
が接続されると共にその反転入力端子(−)には電圧蓄
積用のコンデンサC22が接続されている。
【0146】APC2用誤差増幅器32の非反転入力端子
(+)にも面発光レーザLDの端子電圧がスイッチSW2
3を介して印加され、その出力がスイッチSW24を介
して反転入力端子(−)に帰還されている。その非反転
入力端子(+)には電圧蓄積用のコンデンサC23が接
続されると共に反転入力端子(−)には電圧蓄積用のコ
ンデンサC24が接続されている。更に、APC1用誤差増
幅器33の非反転入力端子(+)にも面発光レーザLDの
端子電圧がスイッチSW25を介して印加され、その出
力がスイッチSW26を介して反転入力端子(−)に帰
還されている。その非反転入力端子(+)には電圧蓄積
用のコンデンサC25が接続されると共に反転入力端子
(−)には電圧蓄積用のコンデンサC26が接続されて
いる。
【0147】また、バイアス用誤差増幅器31、APC2
用誤差増幅器32及びAPC1用誤差増幅器33それぞれ
の出力はスイッチSW27、SW28及びSW29を介
して制御電圧蓄積用のコンデンサC2に接続されてい
る。これらの誤差増幅器31〜33からの電流出力が加
算されて負荷37によって電圧に変換される。ここで、
バイアス用誤差増幅器31、APC2用誤差増幅器32及
びAPC1用誤差増幅器33はそれぞれ、差動1入力の電
流出力乗算器である。前述した差動電圧V1a、V1b、V2
a、V2bを用いて説明すると、差動電圧V1a、V1bが各差動
増幅器の外部入力、V2a、V2bは内部で制御されている電
圧である。差動電圧V2a、V2bは例えば負荷37に出力電
流Ioutが流れて生じる電圧降下がV1a-V1bに等しくなる
ように内部で制御されている。従って、V2a-V2bで変化
したのと同じ電圧が負荷37の両端で得られる。
【0148】また、これらの誤差増幅器31〜33は、
その出力が電流であることから、スイッチSW27、S
W28、SW29をオープンにしてSW22、SW2
4、SW26をオンにすると、バッファとして動作す
る。
【0149】例えば、スイッチSW21を介して上記バ
イアス用誤差増幅器31の非反転入力端子(+)にゼロ
Vを入力した状態で当該バイアス用誤差増幅器31をバ
ッファとして動作させた場合、その反転入力端子(−)
には当該バイアス用誤差増幅器31のオフセットが現れ
る。これをコンデンサC22に蓄積することで、オフセ
ットキャンセルが可能となる。
【0150】なお、コンデンサC1と電源ラインとの
間、乗算器部分22−1、22−2とアースラインとの
間のそれぞれには、負荷35、37、36が接続されて
いる。
【0151】上記のようなレーザ駆動装置においては次
のようにして温度補償動作がなされる。各スイッチは図
25に示すタイミングチャートに従って動作する。
【0152】後述する面発光レーザLDの消灯時における
端子電圧の取り込みに先立ち、バイアス電流源30−2
の制御電圧が設定される。オペアンプ29の非反転入力
端子(+)にバイアス電圧源Vbiasからのバイアス電圧
が入力されれると共にその反転入力端子(−)に面発光
レーザLDの端子電圧が入力され、当該オペアンプ29の
出力端子がスイッチSW30を介してバイアス電流源3
0−2の制御端子に接続されている。
【0153】スイッチSW30がオンされると、オペア
ンプ29によりレーザ端子電圧がバイアス電圧(Vbia
s)となるように制御され、そのときの制御電圧がコン
デンサC30に蓄積される。これにより面発光レーザLD
を消灯する際にスイッチSW1によりバイアス電圧(V
bias)を面発光レーザLDに印加した後、バイアス電流源
30−2による定電流動作への移行が速やかに行われ
る。
【0154】ひき続き第1に、上記面発光レーザLDの消
灯時における端子電圧の取り込みがなされる。
【0155】この場合、図14に示すように、スイッチ
SW10−2、SW7、SW12、SW21(off_aq)
及びSW22(off_refsh)がオンされる。バイアス電
流電源30−2からスイッチSW10−2を介して面発
光レーザLDにバイアス電流が供給された状態で、面発光
レーザLDの端子電圧がスイッチSW21を介して当該面
発光レーザLDの消灯時における温度情報としてバイアス
用誤差増幅器31の非反転入力端子(+)に入力され
る。そして、このバイアス用誤差増幅器31の反転入力
端子(−)にはレーザが消灯した時点での当該バイアス
用誤差増幅器31のオフセットを含むレーザ端子電圧が
現れ、そのレーザ端子電圧が当該バイアス用誤差増幅器
31のオフセットと共にコンデンサC22に保持され
る。
【0156】第2に、自動光量制御APC1前に、デカッ
プリングコンデンサCdの充電がなされる。ここで、コ
ンデンサC2にはタイミング(3)(図25参照)時点
での自動光量制御APC1の光量を得るのに必要なレーザ
端子電圧が充電されているものとするが、これは一連の
動作が繰り返し行われた場合を想定している。
【0157】この場合、図15に示すように、SW10
−2、SW7、SW12、SW21のオン状態が維持さ
れると共にスイッチSW22がオフされ、更に、スイッ
チSW27(off_short)がオンされる。この状態で、
上記のようにコンデンサC22に取り込まれた面発光レ
ーザLDの消灯時(タイミング3)における端子電圧と、
面発光レーザLDの現在の端子電圧との差電圧がバイアス
用誤差増幅器31により電流に変換され、その電流が更
に負荷37で電圧に変換される。その電圧がスイッチS
W27を介して負荷37に供給される。その結果、コン
デンサC2の制御電圧がその差電圧にて補正され、その
状態でオペアンプ26からの出力電圧によりデカップリ
ングコンデンサCdが充電される。
【0158】第3に、上記タイミング(3)に近接した
タイミングにて自動光量制御APC1における基準温度情
報の取り込みがなされる。
【0159】この場合、図16に示すように、スイッチ
SW10−2、SW7、SW12、SW21、SW27
がオフされると共に、スイッチSW2、SW10−1、
SW25(on1_aq)及びSW26(on1_refsh)がオン
される。この状態で、デカップリングコンデンサCdの
充電電圧により面発光レーザLDが点灯され、電流源30
−1による定電流駆動に移行してから、そのときの当該
面発光レーザLDの端子電圧と誤差増幅器のオフセットと
が自動光量制御APC1における基準温度情報としてAPC1
用誤差増幅器33に接続されたコンデンサC26に取り
込まれる。
【0160】第4(タイミング(4))に、自動光量制
御APC1が実行される。
【0161】この場合、図17に示すように、スイッチ
SW10−1、SW25(on1_aq)がオン状態となり、
スイッチSW2、SW26がオフされ、更に、スイッチ
SW5−1、SW5−2、SW6−1、SW6−2、S
W8、SW9−1、SW11、SW13がオンされる。
この状態で、前述したのと同様に、フォトダイオードPD
からの出力電圧が第一の基準電圧Vref1になるよう
に、自動光量制御APC1がなされる。その過程で、上記
のようにコンデンサC26にタイミング(3)にて基準
温度情報として保持された電圧と面発光レーザLDの温度
情報となるその端子電圧との差電圧がAPC1用誤差増幅
器33からスイッチSW29を介して負荷37に供給さ
れる。その結果、コンデンサC2に保持された制御電圧
がその差電圧により補正され、その補正された制御電圧
により駆動電流及び駆動電圧が制御される。即ち、上記
基準温度情報を基礎にした温度補正がなされた状態で面
発光レーザLDの自動発光制御APC1がなされる。このと
き、コンデンサC2には実効的にタイミング(3)での
レーザ温度に対応したレーザ端子電圧が保持される。
【0162】第5(タイミング(5))に、上記のよう
な自動光量制御APC1が終了すると、次の自動光量制御A
PC2前に、デカップリングコンデンサCdの充電がなさ
れる。
【0163】この場合、図18に示すように、SW10
−1、SW5−1、SW5−2、SW6−1、SW6−
2、SW8、SW9−1、SW11、SW13、SW2
5、SW29がオフされると共にスイッチSW10−
2、SW7、SW12、SW21(off_aq)、SW27
(off_short)がオンされる。この状態で、補正信号
「1」が乗算器21及び乗算器部分22−1に与えら
れ、前述したようにコンデンサC22に保持された面発
光レーザLDの消灯時における端子電圧とバイアス電流が
供給される面発光レーザLDの現在の端子電圧との差電圧
がバイアス用誤差増幅器31からスイッチSW27を介
して負荷37に供給される。その結果、コンデンサC2
の制御電圧がその差電圧にて補正され、その状態でオペ
アンプ26からの出力電圧によりデカップリングコンデ
ンサCdが充電される。
【0164】第6(タイミング(6))に、次の自動光
量制御APC2における基準温度情報の取り込みがなされ
る。
【0165】この場合、図19に示すように、スイッチ
SW10−2、SW7、SW12、SW21、SW27
がオフされると共に、スイッチSW2、SW10−1、
SW23(on2_aq)、SW24(on2_refsh)がオンさ
れる。この状態で、補正信号「1」が乗算器21及び乗
算器部分22−1、22−2に与えられ、デカップリン
グコンデンサCdの充電電圧により面発光レーザLDが一
時点灯し、電流源30−1による定電流駆動に移行し
て、このときの当該面発光レーザLDの端子電圧が次の自
動光量制御APC2における基準温度情報としてAPC2用誤
差増幅器32に接続されたコンデンサC23、C24に
取り込まれる。
【0166】第7(タイミング(7))に、次の自動光
量制御APC2が実行される。
【0167】この場合、図20に示すように、スイッチ
SW10−1、SW23がオン状態になると共にスイッ
チSW2、SW24がオフされ、更に、スイッチSW5
−1、SW6−1、SW9−2、SW28(on2_shor
t)がオンされる。この状態で、補正信号「1」が乗算
器21、乗算器部分22−1、22−2に与えられ、前
述したのと同様に、フォトダイオードPDからの出力電圧
が第二の基準電圧Vref2になるように、自動光量制御A
PC2がなされる。その過程で、上記のようにコンデンサ
C24に基準温度情報として保持された電圧と面発光レ
ーザLDの温度情報となる端子電圧との差電圧がAPC2用
誤差増幅器32からスイッチSW28を介して負荷37
に供給される。なお、自動光量制御APC2では自動光量
制御APC1のようにスイッチSW21、SW22を使っ
て消灯時の基準電圧を自動光量制御APC2前のタイミン
グ(6)で取り込んでいない。これは、タイミング
(3)、(6)の前にレーザの温度が十分定常状態にな
るだけの時間がとられているとするなら2つのタイミン
グでのレーザ温度はほぼ等しいと想定でき、このためタ
イミング3で取り込んだ消灯時の基準電圧をそのまま自
動光量制御APC2で使用できるとしたためである。従っ
て、タイミング(6)で再び基準電圧をとり直すことも
できる。また、タイミング(3)、(6)でのレーザ温
度を基準にし、自動光量制御APC1、APC2をこの基準電
圧との差電圧で補正しながら行っていることから、コン
デンサC2、C1には実効的にタイミング(3)、
(6)でのレーザ温度に対応した補正電圧が保持される
こととなる。即ち、上記基準温度情報を基礎とした温度
補正がなされた状態で面発光レーザLDの自動発光制御AP
C2がなされる。
【0168】以下、面発光レーザLDの変調時における動
作を説明する。
【0169】第8(タイミング(8))に、面発光レー
ザLDが消灯される(変調OFF)際にバイアス電圧源V
baisの面発光レーザLDへの接続がなされる。
【0170】この場合、図21に示すように、スイッチ
SW10−2、SW1、SW7、SW12、SW21
(off_aq)、SW27(off_short)がオンされる。こ
の状態で、走査位置に対応した補正信号が乗算器21、
乗算器部分22−1、22−2に与えられ、バイアス電
圧源VbiasからスイッチSW1を介して面発光レーザLD
の端子にバイアス電圧が印加される。このとき、前述し
たようにコンデンサC22に取り込まれた面発光レーザ
LDの消灯時における端子電圧と、面発光レーザの現在の
端子電圧との差電圧がバイアス用誤差増幅器31からス
イッチSW27を介して負荷37に供給される。その結
果、コンデンサC2の制御電圧がその差電圧にて補正さ
れる。
【0171】第9(タイミング(9))に、面発光レー
ザLDにバイアス電流が供給される。
【0172】この場合、図22に示すように、スイッチ
SW10−2、SW21(off_aq)、SW27(off_sh
ort)のオン状態が維持されると共にスイッチSW1が
オフされ、レーザは電流源30−2による定電流駆動に
移行する。この状態で、コンデンサC22に保持された
電圧と面発光レーザLDの端子電圧との差電圧がバイアス
用誤差増幅器31からスイッチSW27を介して負荷3
7に供給され、そのコンデンサC2の制御電圧がその差
電圧により補正される。そして、補正信号に対応した電
圧によりデカップリングコンデンサCdが充電され、次
の点灯に備える。
【0173】第10(タイミング(10))に、面発光
レーザLDが点灯される。
【0174】この場合、図23に示すように、スイッチ
SW10−2、SW7、SW12、SW21、SW27
がオフされると共にスイッチSW10−1、SW2、S
W25(on1_aq)、SW29(on1_short)がオンされ
る。この状態で、デカップリングコンデンサCdの充電
電圧により面発光レーザLDが点灯される。そして、当該
面発光レーザLDの端子電圧が点灯時の基準温度情報とし
てAPC1用誤差増幅器33に接続されたコンデンサC2
5に取り込まれる。このコンデンサC25の端子はダミ
ーの負荷36、ダミーの乗算器部分22−2に接続され
ている。乗算器部分22−1、乗算器部分22−2は全
く同じ構成で入力信号も共通のため、補正信号によって
コンデンサC25、C26の端子電圧が補正によるレー
ザ端子電圧の変動分変化する。つまり、コンデンサC2
の端子電圧は補正後の基準電圧となり、補正がされた場
合にも温度の補正が有効に機能する。また、コンデンサ
C26も同様に補正されているため、補正によってレー
ザ端子電圧が変化した場合にもレーザ端子電圧との差が
小さいためレーザ端子電圧の取り込みが速やかに行われ
る。
【0175】第11(タイミング(11))に、面発光
レーザLDの点灯が維持される。
【0176】この場合、図24に示すように、スイッチ
SW10−1、SW25(on1_aq)のオン状態が維持さ
れると共にスイッチSW2がオフされる。この状態で、
補正信号に基づいて制御される電流源30−1からの電
流が面発光レーザLDに供給され面発光レーザLDの発光状
態が維持される。そして、レーザが電流源30−1によ
って定電流駆動となった後、上記のようにコンデンサC
26に基準温度情報として保持された電圧と面発光レー
ザLDの温度情報となるその端子電圧との差電圧がAPC1
誤差用増幅器33からスイッチSW29を介してコンデ
ンサC2に供給される。その結果、コンデンサC2に保
持された制御電圧がその差電圧により補正され、その補
正された制御電圧に基づいて制御される駆動電流が面発
光レーザLDに供給される。即ち、上記基準温度情報を基
礎にした温度補正がなされた状態で面発光レーザLDの変
調がなされる。
【0177】上記のようなレーザ駆動装置によれば、自
動光量制御APC1、自動光量制御APC2及び変調動作にお
いて、面発光レーザLDの温度に基づいた駆動電流、駆動
電圧の補正がなされるので、電圧印加された面発光レー
ザLDの温度変動が生じた場合にも、面発光レーザLDから
のレーザ光量を安定的に維持することができる(温度補
償)。
【0178】なお、上記例では、自動光量制御APC1と
次の自動光量制御APC2において異なる誤差増幅器3
2、33を用いて温度補償制御を行うようにしたが、図
26に示すように簡易的にAPC1用誤差用増幅器33を用
いて自動光量制御APC2における温度補償制御を行うこ
とも可能である。この場合、自動光量制御APC2におい
て、スイッチSW23をスイッチSW25で、スイッチ
28をスイッチSW29で、スイッチSW24をスイッ
チSW26でそれぞれ代用する。コンデンサC25、C
26の片側端子はダミー負荷36に接続されており、補
正量に応じてコンデンサC26の基準端子電圧もレーザ
端子電圧の変化に合わせて変化するので、レーザ端子電
圧との差電圧で温度補償が可能となる。ただし、自動光
量制御APC1、APC2におけるレーザ温度が異なることに
よる誤差は、この方式の場合補正することができない。
【0179】上記の場合、自動光量補正APC1、APC2の
動作及び各スイッチの動作、面発光ダイオードLDのレー
ザ光量、及びフォトダイオードPDでの検出出力の関係
は、図27に示すタイミングチャートのようになる。こ
のタイミングチャートにおいて、(1)〜(11)のタ
イミングは、図25に示す(1)〜(11)のタイミン
グに相当し、この例での処理は、APC1での制御及びAPC
2での制御がAPC1用誤差増幅器33でなされる点以外
は、図25に示す手順に従った処理と略同様である。
【0180】なお、図28に示すタイミングチャート
は、図27に示す(A)の領域(タイミング(1)〜
(3))を拡大して示している。
【0181】また、なお、図14乃至図24示す例にお
いては、APCオペアンプ25と乗算器部分22−1、2
2−2との間の接続構成が、説明を簡単にするため、図
29に示すスイッチSW6-3及びSW6-4を備えることな
く、そのスイッチSW6-3を常にオン、スイッチSW6-4
を常にオフとした状態に相当する状態となるようにして
いる。しかし、実際には上記のようなスイッチSW6-3
及びSW6-4を設けて、これらを駆動することにより次
のような利点がある。なお、図29は、新たに加えられ
たこれらのスイッチSW6-3、SW6-4及びスイッチSW
6-1、SW6-2の接続構成部分を抜き出して示している。
【0182】スイッチSW6-1、SW6-2を両方オンにし
てオフセットをキャンセルする場合(図17参照)、そ
のままであると、コンデンサC4−1、C4−2に同一
の電位が充電される。しかし、その後、図20に示すよ
うに、SW6-1をオンして自動光量制御APC2を行う際に
コンデンサC4−2にはオフセットキャンセル時と異な
った電位を取り込む必要から収束に時間がかかる。そこ
で、図29に示すように構成することにより、コンデン
サC4−1をスイッチSW6-3でオフセットキャンセル
時に切り離し、乗算器部分22−1の入力へはスイッチ
SW6-2及びSW6-4をオンにして同一の電位を印加でき
るため、上記のような収束の問題は生じない。
【0183】以上の説明では、電圧駆動の後に電流駆動
を行う例を説明したが、電流駆動に切換えることなく電
圧駆動のままレーザ(発光素子)の駆動制御を継続して
もよい。この場合、レーザは電圧が一定で駆動されるの
で、その発光光量が上昇することにより画質等が劣化す
る。このようなことが問題にならない用途では、上記の
ような電圧駆動のままレーザの駆動制御を継続させるこ
とは、駆動装置の構成が簡単になると共にレーザの高速
駆動が可能となるため、有効である。その際、スイッチ
SW3は、入力データの立上がり(点灯)に合わせてオ
ンされ、その立下り(消灯)に合わせてオフされる。ま
た、このとき、電流駆動手段で発光素子に補償電流を流
す場合には、同一のタイミングでスイッチ10−1がオ
ン、オフされる。
【0184】
【発明の効果】以上、説明したように、本願発明によれ
ば、電圧源と電流源での駆動しなければならない内部抵
抗の大きな発光素子を温度による特性変動も補正しなが
らレーザ光量を正負に補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る発光素子駆動装置
の基本構成例を示す図である。
【図2】面発光レーザの電圧−電流特性及び発光量特性
の一例を示す図である。
【図3】補正電流源の極性を逆にした発光素子駆動装置
の基本構成例を示す図である。
【図4】面発光レーザの電圧−電流特性及び発光特性の
一例を示す図である。
【図5】発光素子駆動装置の他の基本構成例を示す図で
ある。
【図6】発光素子駆動装置の更に他の基本構成例を示す
図である。
【図7】図6に示す発光素子駆動装置を具体化させた発
光素子駆動装置の構成例を示す図である。
【図8】図7に示す発光素子駆動装置を更に具体化させ
た発光素子駆動装置の構成例(第一の状態)を示す図で
ある。
【図9】図8に示す発光素子駆動装置における他の状態
例(第二の状態)を示す図である。
【図10】図8に示す発光素子駆動装置における更に他
の状態例(第三の状態)を示す図である。
【図11】面発光レーザにおける複数の発光部の駆動制
御を行う発光素子駆動装置の構成例を示す図である。
【図12】図11に示す発光素子駆動装置の動作を示す
タイミングチャート(その1)である。
【図13】図11に示す発光素子駆動装置の動作を示す
タイミングチャート(その1)である。
【図14】温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構
成例(第1の状態)を示す図である。
【図15】温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構
成例(第2の状態)を示す図である。
【図16】温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構
成例(第3の状態)を示す図である。
【図17】温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構
成例(第4の状態)を示す図である。
【図18】温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構
成例(第5の状態)を示す図である。
【図19】温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構
成例(第6の状態)を示す図である。
【図20】温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構
成例(第7の状態)を示す図である。
【図21】温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構
成例(第8の状態)を示す図である。
【図22】温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構
成例(第9の状態)を示す図である。
【図23】温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構
成例(第10の状態)を示す図である。
【図24】温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の構
成例(第11の状態)を示す図である。
【図25】図14乃至図24に示す発光素子駆動装置の
動作を示すタイミングチャートである。
【図26】温度補償機能を備えた発光素子駆動装置の他
の構成例(第1の状態)を示す図である。
【図27】図26に示す発光素子駆動装置の動作を示す
タイミングチャート(その1)である。
【図28】図26に示す発光素子駆動装置の動作を示す
タイミングチャート(その2)である。
【図29】図14乃至図24に示す発光素子駆動装置に
おけるスイッチ、コンデンサの接続関係の他の例を示す
図である。
【図30】レーザゼログラフィにおけるレーザ走査系の
構成例と感光体表面での光量特性の一例を示す図であ
る。
【図31】従来の発光素子駆動装置の構成例を示す図で
ある。
【図32】従来の発光素子駆動装置の他の構成例を示す
図である。
【図33】端面発光レーザと面発光レーザそれぞれの電
圧−電流特性の特徴を示す図である。
【図34】端面発光レーザとその駆動回路との接続構成
例を示す図である。
【図35】面発光レーザとその駆動回路との接続構成例
を示す図である。
【図36】面発光レーザの従来の駆動装置の基本構成例
を示す図である。
【図37】面発光レーザの電圧−電流特性及び発光特性
の一例を示す図である。
【図38】面発光レーザの駆動補正の状態例を示す図で
ある。
【図39】図11に示す発光素子駆動装置におけるD/
A変換器53,これを制御するアップ/ダウンカウンタ
153及び補正信号の高周波ノイズを除去するフィルタ
154の構成を示すブロック図である。
【図40】図39に示すアップ/ダウンカウンタ153
に入力される入力クロック信号(SCCNT)及びアップダウ
ン信号(SCUD)、並びにD/A変換器53から出力される
補正信号及びこれに基づく発光素子からの補正光量を説
明するためのタイミングチャートである。
【図41】発光素子を2次元配列した図11に示す発光
素子駆動装置における描画の位置ずれと(a)、補正カ
ーブの位置ずれと(b)、これを位置補正した後の補正
カーブの位置と(c)とを示す図である。
【符号の説明】
21、22 乗算器 22−1,2
2−2 乗算器部分 25 APCオペアンプ 26 オペア
ンプ 28 インバータ 30、30−
1 電流源 30−2 バイアス電流源 51 アンプ 52 スイッチ 53 D/A
変換器 100(1)〜100(36) 駆動制御回路 153 アップ/ダウンカウンタ 154 フィ
ルタ 251 APCオペアンプ 252、252 サンプルホールド回路 253、
254 スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 英彦 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 Fターム(参考) 2C362 AA03 AA53 AA54 AA61 AA63 AA68 5F073 AB05 AB16 BA07 EA14 GA02 GA12 GA14 GA15 GA19 GA20 GA23 GA25

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧源から発光素子に印加される駆動電
    圧を制御すると共に電流源から発光素子に供給される駆
    動電流を制御することにより発光素子から出射される光
    ビームの光量を制御する発光素子駆動装置において、 上記発光素子の電圧−電流特性上において定まる第一の
    光量を得るための駆動電圧及び駆動電流と第二の光量を
    得るための駆動電圧及び駆動電流とに基づいた直線補間
    により決定される光量補正に係る情報に対応した光量の
    光ビームが上記発光素子から出射されるように当該発光
    素子に対する駆動電圧及び駆動電流の双方を制御する制
    御手段を有する発光素子駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の前記発光素子駆動装置に
    おいて、 上記制御手段は、発光素子から出射される光ビームの光
    量が第一の光量となるように制御した駆動電流及び駆動
    電圧に基づいた第一の制御情報を保持する第一の制御情
    報保持手段と、 発光素子から出射される光ビームの光量が第二の光量と
    なるように制御した駆動電流及び駆動電圧に基づいた第
    二の制御情報を保持する第二の制御情報保持手段とを有
    し、 上記光量補正に係る情報に基づいて、当該情報に対応し
    た光量を得るための制御情報を上記第一の制御情報と第
    二の制御情報から直線補間により生成し、その生成され
    た制御情報に基づいて発光素子に対する駆動電圧及び駆
    動電流の双方を制御するようにした発光素子駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の前記発光素子駆動装置に
    おいて、 上記制御手段は、上記第二の制御情報と上記光量補正に
    係る情報とを乗ずる乗算手段を有し、該乗算手段での演
    算結果に基づいて上記第一の制御情報を補正することに
    より駆動電圧及び駆動電流を制御すべき制御情報を生成
    するようにした発光素子駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3いずれか記載の前
    記発光素子駆動装置において、 上記制御手段は、制御される発光素子に対する駆動電圧
    に基づいた情報を上記電流源に対する制御情報として用
    いることにより駆動電圧及び駆動電流の双方を制御する
    ようにした発光素子駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4いずれか記載の前
    記発光素子駆動装置において、 電圧源からの駆動電圧の上記発光素子への印加のタイミ
    ングを電流源からの駆動電流の上記発光素子への供給の
    タイミングより遅くならないように制御するタイミング
    制御手段を有する発光素子駆動装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の前記発光素子駆動装置に
    おいて、 上記タイミング制御手段は、上記電圧源からの駆動電圧
    の上記発光素子への印加タイミングと電流源からの駆動
    電流の上記発光素子への供給タイミングが同じとなるよ
    うに制御するようにした発光素子駆動装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6いずれか記載の前
    記発光素子駆動装置において、 発光素子が消灯される際に、バイアス電圧を当該発光素
    子に印加するバイアス電圧源と、 発光素子が消灯される際に、バイアス電流を当該発光素
    子に印加するバイアス電流源とを有し、 発光素子が消灯される際に、バイアス電圧の上記発光素
    子への印加のタイミングをバイアス電流源からのバイア
    ス電流の上記発光素子への供給タイミングより遅くなら
    ないように制御するバイアスタイミング制御手段を有す
    る発光素子駆動装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7記載の前記発光素
    子駆動装置において、 発光素子の温度を表す情報を検出する温度検出手段と、 該温度検出手段にて検出された情報に基づいて発光素子
    に対する駆動電圧及び駆動電流の少なくとも一方を補正
    する補正手段とを有する発光素子駆動装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の前記発光素子駆動装置に
    おいて、 上記温度検出手段は、上記発光素子の端子電圧を当該発
    光素子の温度を表す情報として検出するようにした発光
    素子駆動装置。
  10. 【請求項10】 請求項8または請求項9記載の前記発
    光素子駆動装置において、 上記補正手段は、上記制御手段が上記光量補正に係る情
    報に基づいて生成される制御情報に基づいて当該発光素
    子に対する駆動電圧及び駆動電流の双方を制御する際
    に、該制御手段にて生成される制御情報を上記温度検出
    手段にて検出された当該発光素子の温度を表す情報に基
    づいて補正するようにした発光素子駆動装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の前記発光素子駆動装
    置において、 上記補正手段は、所定の条件で発光素子が駆動されてい
    るときの発光素子の温度を表す情報を基準とし、該基準
    となる温度を表す情報と上記制御手段にて発光素子の駆
    動電流及び駆動電圧が制御されている際に温度検出手段
    にて検出された温度を表す情報との差に基づいて上記駆
    動電圧及び駆動電流の少なくとも一方を補正するように
    した発光素子駆動装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の前記発光素子駆動装
    置において、 前記制御手段で駆動電流が制御されているときに発光素
    子の端子電圧に基づいて温度検出手段が温度を表す情報
    を検出し、前記補正手段は、基準となる温度を表す情報
    と温度検出手段で検出された温度を表す情報との差に基
    づいて上記駆動電圧を補正することを特徴とする発光素
    子駆動装置。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の前記発光素子駆動装置
    において、 前記制御手段が、 入力電圧を増幅する前記電圧源としてのバッファアンプ
    と、該バッファアンプの入力側に設けられ第一の光量に
    制御する制御電圧に対応した入力電圧を保持する入力側
    保持手段と、前記バッファアンプの出力側に設けられ該
    バッファアンプの出力電圧に対応した電圧を保持する出
    力側保持手段とを含む電圧駆動手段と、 前記電流源と、前記電流源の制御入力側に設けられ第一
    の光量に制御する制御電圧に対応した入力電圧が入力さ
    れたときの該バッファアンプの出力に対応した制御電圧
    を保持する保持手段とを含む電流駆動手段と、 入力データに基づいて前記発光素子に対して、前記電圧
    駆動手段による電圧駆動及び前記電流駆動手段による電
    流駆動のうち少なくとも一方に切換える切換手段と、 前記光量補正に係る情報と、第二の光量に制御する制御
    電圧に対応した入力電圧とを乗算し、乗算結果に基づい
    て前記電流駆動手段に含まれる前記入力側保持手段の保
    持電圧を制御する第一の乗算手段と、 前記光量補正に係る情報と、第二の光量に制御する制御
    電圧に対応した入力電圧が入力されたときのバッファア
    ンプの出力に対応した制御電圧とを乗算し、乗算結果に
    基づいて前記電流駆動手段に含まれる前記保持手段の保
    持電圧を制御する第二の乗算手段とを具備することを特
    徴とする発光素子駆動装置。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の前記発光素子駆動装
    置において、 前記切換手段により、入力データが発光素子の消灯から
    点灯に遷移する期間及び入力データが発光素子の点灯か
    ら消灯に遷移する期間に前記電圧駆動手段による電圧駆
    動が行われ、その後電流駆動手段による電流駆動が行わ
    れ、前記発光素子の点灯時及び消灯時における前記電流
    駆動手段による電流駆動における発光素子の端子電圧と
    基準電圧の誤差増幅をする2以上の誤差増幅器を備え、
    誤差増幅器の誤差増幅結果に基づいて前記入力側保持手
    段の保持電圧を制御することを特徴とする発光素子駆動
    装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の前記発光素子駆動装
    置において、 前記発光素子の点灯時の誤差増幅を行う誤差増幅器は、
    発光素子の所定環境条件で、第一の光量に制御する制御
    時の発光素子の端子電圧を基準電圧とする第一の誤差増
    幅器と、発光素子の所定環境条件で、第二の光量に制御
    する制御時の発光素子の端子電圧を基準電圧とする第二
    の誤差増幅器を含むことを特徴とする発光素子駆動装
    置。
  16. 【請求項16】 請求項1から請求項15いずれか記載
    の前記発光素子駆動装置において、 前記光量補正に係る情報が、発光素子の出力光を書込み
    対象に書き込む走査系に起因する特性を補正するための
    補正信号であることを特徴とする発光素子駆動装置。
  17. 【請求項17】 複数の発光素子を請求項13記載の前
    記発光素子駆動装置を複数用いて駆動する発光素子駆動
    システムにおいて、 前記複数の発光素子の光量を検出する検出手段と、 前記第一及び第二の光量に対応する第一及び第二の基準
    電圧と、前記検出手段の検出結果に対応する電圧とに基
    づき誤差増幅する単一の誤差増幅器とを具備し、 前記誤差増幅器は、各発光素子駆動装置に対応し、かつ
    第一及び第二の光量に制御する制御電圧に対応した数の
    負帰還ループを有し、各負帰還ループは、誤差増幅器の
    出力電圧に対応した電圧を保持する保持手段とスイッチ
    手段との直列回路を含み、 前記バッファアンプの入力側に設けられ前記第二の光量
    に制御する制御電圧に対応した入力電圧を保持する第二
    の入力側保持手段を具備し、前記負帰還ループの各保持
    手段に保持した電圧に対応した誤差増幅器の出力電圧を
    前記入力電圧として、対応する発光素子駆動装置の入力
    側保持手段及び第二の入力側保持手段に保持させること
    を特徴とする発光素子駆動システム。
  18. 【請求項18】 電圧源から発光素子に印加される駆動
    電圧を制御することにより発光素子から出射される光ビ
    ームの光量を制御する発光素子駆動装置において、 上記発光素子の電圧−電流特性上において定まる第一の
    光量を得るための駆動電圧及と第二の光量を得るための
    駆動電圧とに基づいた直線補間により決定される光量補
    正に係る情報に対応した光量の光ビームが上記発光素子
    から出射されるように当該発光素子に対する駆動電圧を
    制御する制御手段を有する発光素子駆動装置。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の前記発光素子駆動装
    置において、 上記制御手段は、発光素子から出射される光ビームの光
    量が第一の光量となるように制御した駆動電圧に基づい
    た第一の制御情報を保持する第一の制御情報保持手段
    と、 発光素子から出射される光ビームの光量が第二の光量と
    なるように制御した駆動電圧に基づいた第二の制御情報
    を保持する第二の制御情報保持手段とを有し、 上記光量補正に係る情報に基づいて、当該情報に対応し
    た光量を得るための制御情報を上記第一の制御情報と第
    二の制御情報から直線補間により生成し、その生成され
    た制御情報に基づいて発光素子に対する駆動電圧を制御
    するようにした発光素子駆動装置。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の前記発光素子駆動装
    置において、 上記制御手段は、上記第二の制御情報と上記光量補正に
    係る情報とを乗ずる乗算手段を有し、該乗算手段での演
    算結果に基づいて上記第一の制御情報を補正することに
    より駆動電圧を制御すべき制御情報を生成するようにし
    た発光素子駆動装置。
  21. 【請求項21】 複数の発光素子を請求項1又は18記
    載の前記発光素子駆動装置を複数用いて駆動する発光素
    子駆動システムにおいて、 前記光量補正に係る情報を前記直線補間により決定する
    際に用いる補正係数を複数の前記発光素子駆動装置に共
    通に入力する補正係数入力手段を有することを特徴とす
    る発光素子駆動システム。
  22. 【請求項22】 請求項21記載の前記発光素子駆動シ
    ステムにおいて、 前記補正係数入力手段はディジタルで入力された情報を
    アナログな前記補正係数に変換して出力するD/A変換
    器を含んで構成されていることを特徴とする発光素子駆
    動システム。
  23. 【請求項23】 請求項21記載の前記発光素子駆動シ
    ステムにおいて、 前記補正係数入力手段はディジタルで入力された情報を
    アナログな前記補正係数に変換して出力するD/A変換
    器を含んで構成され、 前記補正係数入力手段から出力された前記アナログな補
    正係数の高周波成分を除去するフィルタ手段を有するこ
    とを特徴とする発光素子駆動システム。
  24. 【請求項24】 請求項21記載の前記発光素子駆動シ
    ステムにおいて、 前記補正係数入力手段はディジタルで入力された情報を
    アナログな前記補正係数に変換して出力するD/A変換
    器を含んで構成され、 前記補正係数入力手段から出力された前記アナログな補
    正係数の高周波成分を除去するフィルタ手段と、 該フィルタ手段の動作/不動作を切り替える切替手段と
    を有することを特徴とする発光素子駆動システム。
  25. 【請求項25】 請求項21記載の前記発光素子駆動シ
    ステムにおいて、 前記補正係数入力手段は、描画される位置が主走査方向
    においてずれていない前記発光素子を駆動する1つ以上
    の前記発光素子駆動装置に共通に前記補正係数を入力す
    ることを特徴とする発光素子駆動システム。
  26. 【請求項26】 発光素子の電圧−電流特性上において
    定まる第一の光量を得るための駆動電圧及び駆動電流と
    第二の光量を得るための駆動電圧及び駆動電流とに基づ
    いた直線補間により決定される光量補正に係る情報に対
    応した光量の光ビームが上記発光素子から出射されるよ
    うに当該発光素子に対する駆動電圧及び駆動電流の双方
    を制御する制御手段を有する発光素子駆動装置を複数有
    する発光素子駆動システムであって、 前記光量補正に係る情報を前記直線補間により決定する
    際に用いる補正係数を複数の前記発光素子駆動装置に共
    通に入力する補正係数入力手段を有することを特徴とす
    る発光素子駆動システム。
  27. 【請求項27】 請求項26記載の前記発光素子駆動シ
    ステムにおいて、 前記補正係数入力手段はディジタルで入力された情報を
    アナログな前記補正係数に変換して出力するD/A変換
    器を含んで構成されていることを特徴とする発光素子駆
    動システム。
  28. 【請求項28】 請求項26記載の前記発光素子駆動シ
    ステムにおいて、 前記補正係数入力手段はディジタルで入力された情報を
    アナログな前記補正係数に変換して出力するD/A変換
    器を含んで構成され、 前記補正係数入力手段から出力された前記アナログな補
    正係数の高周波成分を除去するフィルタ手段を有するこ
    とを特徴とする発光素子駆動システム。
  29. 【請求項29】 請求項26記載の前記発光素子駆動シ
    ステムにおいて、 前記補正係数入力手段はディジタルで入力された情報を
    アナログな前記補正係数に変換して出力するD/A変換
    器を含んで構成され、 前記補正係数入力手段から出力された前記アナログな補
    正係数の高周波成分を除去するフィルタ手段と、 該フィルタ手段の動作/不動作を切り替える切替手段と
    を有することを特徴とする発光素子駆動システム。
  30. 【請求項30】 請求項26記載の前記発光素子駆動シ
    ステムにおいて、 前記補正係数入力手段は、描画される位置が主走査方向
    においてずれていない前記発光素子を駆動する1つ以上
    の前記発光素子駆動装置に共通に前記補正係数を入力す
    ることを特徴とする発光素子駆動システム。
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