JP2003341197A - プリンタ制御方法及びプリンタ制御装置 - Google Patents

プリンタ制御方法及びプリンタ制御装置

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JP2003341197A
JP2003341197A JP2002154122A JP2002154122A JP2003341197A JP 2003341197 A JP2003341197 A JP 2003341197A JP 2002154122 A JP2002154122 A JP 2002154122A JP 2002154122 A JP2002154122 A JP 2002154122A JP 2003341197 A JP2003341197 A JP 2003341197A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カッターが内蔵又は装着されたプリンタにお
いて、特に帯状印刷紙を巻回したロール紙を使用して印
刷を行う場合に、印刷済み帯状印刷紙のカット動作と後
続の画像印刷動作とを並行して行っても、後続の画像印
刷の品質低下を常に未然に防止し得るプリンタ制御方法
及びプリンタ制御装置を提供する。 【解決手段】 本発明に係るプリンタ制御方法及びプリ
ンタ制御装置は、カッターの印刷紙カット動作により発
生する印刷紙の姿勢変化又は位置ずれを相殺する紙送り
モータへの通電の通電量を制御する補正指令値に基づく
上記紙送りモータへの通電を行いながら実行する上記印
刷紙カット動作の前後にそれぞれ印刷する所定の補正指
令値判定パターンが相互に所定の相対関係となるよう
に、上記補正指令値を調整することにより上記補正指令
値の最適化を図るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリンタ制御方法及
びプリンタ制御装置に係り、特に、帯状印刷紙を巻回し
たロール紙から引き出されて印刷が行われた帯状印刷紙
を後続の印刷動作中にカッターにより切断する際におけ
る印刷紙の姿勢の変化に起因する印刷品質の低下を常に
未然に防止し得るプリンタ制御方法及びプリンタ制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、一般家庭や会社オフィス等に普及
しているプリンタは、ディジタル写真画像を高品質に印
刷することができるものが多く、そのような写真画像印
刷の際には、帯状印刷紙を巻回したロール紙が使用され
ることが多くなってきている。
【0003】ロール紙は、連続する帯状印刷紙を巻回し
たものであるため、画像印刷後に、帯状印刷紙の印刷済
み部分を画像ごとに切り離さなければならない。ロール
紙が使用され始めた初期の頃は、ユーザがはさみ等を使
って印刷済み帯状印刷紙の切り離し作業を行っていた
が、現在では、プリンタに内蔵又は装着されたカッター
を使用して自動的に印刷済み帯状印刷紙のカット動作を
行う機種が普及しつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】カッターが内蔵又は装
着されたプリンタにおいては、印刷のスループット低下
を防止するため、印刷済み帯状印刷紙のカット動作を、
後続の画像印刷動作と並行して行っている。
【0005】しかし、そのような動作制御を行うと、印
刷のスループット低下は防止できるものの、カッターの
印刷紙カット動作によって印刷紙の姿勢が微妙に変化す
るため、後続の画像印刷動作のタイミングと印刷済み帯
状印刷紙のカット動作のタイミングとが重なった場合、
白抜けや黒すじが発生する等、後続の画像印刷の品質低
下を招くことがある。
【0006】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、カッターが内蔵又は装着されたプリン
タにおいて、特に帯状印刷紙を巻回したロール紙を使用
して印刷を行う場合に、印刷済み帯状印刷紙のカット動
作と後続の画像印刷動作とを並行して行っても、後続の
画像印刷の品質低下を常に未然に防止し得るプリンタ制
御方法及びプリンタ制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るプリンタ制
御方法の基本構成によれば、印刷紙カット動作により印
刷紙の一部が切り離された後もプリンタの紙送り機構部
内に保持されている印刷紙の所定領域に、前記印刷紙カ
ット動作の前後にそれぞれ所定のパターンを印刷するこ
とを特徴とする。
【0008】本発明に係るプリンタ制御装置の基本構成
によれば、印刷紙カット動作により印刷紙の一部が切り
離された後もプリンタの紙送り機構部内に保持されてい
る印刷紙の所定領域に、前記印刷紙カット動作の前後に
それぞれ所定のパターンを印刷することを指令する制御
部を備えていることを特徴とする。
【0009】上記本発明に係るプリンタ制御方法及びプ
リンタ制御装置は、特に、カッターの印刷紙カット動作
により印刷紙の姿勢変化又は位置ずれが発生する場合
に、実施するとよい。
【0010】本発明に係るプリンタ制御方法によれば、
カッターの印刷紙カット動作により発生する印刷紙の姿
勢変化又は位置ずれを相殺する紙送りモータへの通電の
通電量を制御する補正指令値に基づく上記紙送りモータ
への通電を行いながら実行する上記印刷紙カット動作の
前後にそれぞれ印刷する所定の補正指令値判定パターン
が相互に所定の相対関係となるように、上記補正指令値
を調整することにより上記補正指令値の最適化を図るこ
とを特徴とする。
【0011】本発明に係るプリンタ制御装置によれば、
カッターの印刷紙カット動作により発生する印刷紙の姿
勢変化又は位置ずれを相殺する紙送りモータへの通電の
通電量を制御する補正指令値に基づく上記紙送りモータ
への通電を行いながら実行する上記印刷紙カット動作の
前後にそれぞれ印刷する所定の補正指令値判定パターン
が相互に所定の相対関係となるように、上記補正指令値
を調整することにより上記補正指令値の最適化を図るこ
とを指令する補正指令値最適化制御部を備えていること
を特徴とする。
【0012】上記構成により、カッターの印刷紙カット
動作により発生する印刷紙の姿勢変化又は位置ずれを相
殺する補正指令値を、容易かつ的確に最適化することが
可能となるので、プリンタの紙送り機構の摩耗等の経時
的変化や、温度、湿度等の周辺環境の変化により補正指
令値ΔIの最適値が変動しても、適宜、補正指令値の最
適化を実行することにより、カッターの印刷紙カット動
作によって発生する印刷紙の姿勢変化又は位置ずれに起
因する印刷品質の低下を常に確実かつ未然に防止するこ
とが可能となる。
【0013】本発明に係るプリンタ制御方法及びプリン
タ制御装置において、上記所定の補正指令値判定パター
ンは、印刷紙の紙送り方向に平行な縦罫線パターンであ
るものとするとよい。その場合、上記所定の相対関係
は、上記印刷紙カット動作の前後にそれぞれ印刷される
上記所定の補正指令値判定パターンが相互に平行になる
か又は重なり合う関係であるものとするとよい。
【0014】また、上記所定の補正指令値判定パターン
は、印刷紙の紙送り方向に直交する横罫線パターンであ
るものとしてもよい。その場合、上記所定の相対関係
は、上記印刷紙カット動作の前後にそれぞれ印刷される
上記所定の補正指令値判定パターンが相互に重なり合う
関係であるものとするとよい。
【0015】また、上記所定の補正指令値判定パターン
は、ドットパターンであるものとしてもよい。その場
合、上記所定の相対関係は、上記印刷紙カット動作の前
後にそれぞれ印刷される上記ドットパターンが相補的に
均一な密度で分散している関係であるものとするとよ
い。
【0016】本発明に係るプリンタ制御方法の具体的な
第1の構成によれば、カッターの印刷紙カット動作によ
り発生する印刷紙の姿勢変化又は位置ずれを相殺する紙
送りモータへの通電の通電量を制御する補正指令値に基
づく上記紙送りモータへの通電を行いながら上記印刷紙
カット動作を実行した後に紙送り方向に平行に印刷紙に
印刷した縦罫線パターンと、上記印刷紙カット動作を実
行する前に紙送り方向に平行に印刷紙に印刷した縦罫線
パターンとが相互に平行な状態又は重なり合った状態に
より近くなるように、上記補正指令値を調整することに
より上記補正指令値の最適化を図ることを特徴とする。
【0017】本発明に係るプリンタ制御方法の具体的な
第2の構成によれば、カッターの印刷紙カット動作によ
り発生する印刷紙の姿勢変化又は位置ずれを相殺する紙
送りモータへの通電の通電量を制御する補正指令値に基
づく上記紙送りモータへの通電を行いながら上記印刷紙
カット動作を実行した後に紙送り方向に直交する方向に
印刷紙に印刷した横罫線パターンと、上記印刷紙カット
動作を実行する前に紙送り方向に直交する方向に印刷紙
に印刷した横罫線パターンとが相互に重なり合った状態
により近くなるように、上記補正指令値を調整すること
により上記補正指令値の最適化を図ることを特徴とす
る。
【0018】本発明に係るプリンタ制御方法の具体的な
第3の構成によれば、カッターの印刷紙カット動作によ
り発生する印刷紙の姿勢変化又は位置ずれを相殺する紙
送りモータへの通電の通電量を制御する補正指令値に基
づく上記紙送りモータへの通電を行いながら上記印刷紙
カット動作を実行した後に印刷紙に印刷したドットパタ
ーンと、上記印刷紙カット動作を実行する前に印刷紙に
印刷したドットパターンとが相補的に均一な密度で分散
している状態により近くなるように、上記補正指令値を
調整することにより上記補正指令値の最適化を図ること
を特徴とする。
【0019】本発明に係るプリンタ制御方法のより具体
的な第1の構成によれば、紙送り方向に平行なカット動
作前縦罫線パターンを印刷紙に印刷するステップと、カ
ッターの印刷紙カット動作により発生する印刷紙の姿勢
変化又は位置ずれを相殺する紙送りモータへの通電の通
電量を制御する補正指令値に基づく上記紙送りモータへ
の通電を行いながら上記印刷紙カット動作を実行するス
テップと、上記印刷紙カット動作実行後の状態のまま印
刷紙を保持しながら、紙送り方向に平行なカット動作後
縦罫線パターンを上記カット動作前縦罫線パターンに重
ねて印刷紙に印刷するステップと、所定量だけ印刷紙を
紙送りするステップと、上記補正指令値を変更しなが
ら、上記各ステップを所定回数だけ繰り返すステップ
と、上記カット動作前縦罫線パターンと上記カット動作
後縦罫線パターンとが重ねて印刷された複数個の縦罫線
パターンのなかから、上記カット動作前縦罫線パターン
と上記カット動作後縦罫線パターンとが相互に平行な状
態又は重なり合った状態により近いものを選択すること
により最適な上記補正指令値を選択し、上記補正指令値
の最適化を図るステップと、を備えていることを特徴と
する。
【0020】本発明に係るプリンタ制御方法のより具体
的な第2の構成によれば、紙送り方向に直交するカット
動作前横罫線パターンを印刷紙に印刷するステップと、
カッターの印刷紙カット動作により発生する印刷紙の姿
勢変化又は位置ずれを相殺する紙送りモータへの通電の
通電量を制御する補正指令値に基づく上記紙送りモータ
への通電を行いながら上記印刷紙カット動作を実行する
ステップと、上記印刷紙カット動作実行後の状態のまま
印刷紙を保持しながら、紙送り方向に直交するカット動
作後横罫線パターンを上記カット動作前横罫線パターン
に重ねて印刷紙に印刷するステップと、所定量だけ印刷
紙を紙送りするステップと、上記補正指令値を変更しな
がら、上記各ステップを所定回数だけ繰り返すステップ
と、上記カット動作前横罫線パターンと上記カット動作
後横罫線パターンとが重ねて印刷された複数個の横罫線
パターンのなかから、上記カット動作前横罫線パターン
と上記カット動作後縦罫線パターンとが相互に重なり合
った状態により近いものを選択することにより最適な上
記補正指令値を選択し、上記補正指令値の最適化を図る
ステップと、を備えていることを特徴とする。
【0021】本発明に係るプリンタ制御方法のより具体
的な第3の構成によれば、カット動作前ドットパターン
を印刷紙に印刷するステップと、カッターの印刷紙カッ
ト動作により発生する印刷紙の姿勢変化又は位置ずれを
相殺する紙送りモータへの通電の通電量を制御する補正
指令値に基づく上記紙送りモータへの通電を行いながら
上記印刷紙カット動作を実行するステップと、上記印刷
紙カット動作実行後の状態のまま印刷紙を保持しなが
ら、カット動作後ドットパターンを上記カット動作前ド
ットパターンに重ねて印刷紙に印刷するステップと、所
定量だけ印刷紙を紙送りするステップと、上記補正指令
値を変更しながら、上記各ステップを所定回数だけ繰り
返すステップと、上記カット動作前ドットパターンと上
記カット動作後ドットパターンとが重ねて印刷された複
数個のドットパターンのなかから、上記カット動作前ド
ットパターンと上記カット動作後ドットパターンとが相
補的に均一な密度で分散している状態により近いものを
選択することにより最適な上記補正指令値を選択し、上
記補正指令値の最適化を図るステップと、を備えている
ことを特徴とする。
【0022】上記本発明に係るプリンタ制御方法のより
具体的な第1乃至第3の構成における上記パターンの選
択において、最適なパターンを1個だけ選択することに
より、最適な上記補正指令値を選択し、上記補正指令値
の最適化を図るものとするとよい。
【0023】又は、上記パターンの選択において最適な
パターンを1個だけ選択して、そのパターンが印刷され
た際における上記補正指令値を上記補正指令値の中心値
とし、かつ、上記補正指令値を変更する際における変動
幅を小さくして総ての上記ステップを繰り返すことによ
り、最適な上記補正指令値を選択し、上記補正指令値の
最適化を図るものとするとよい。
【0024】又は、上記パターンの選択において最適な
パターンを2個選択し、それらのパターンが印刷された
際における上記補正指令値の平均値をとることにより、
最適な上記補正指令値を選択し、上記補正指令値の最適
化を図るものとするとよい。
【0025】又は、上記ドットパターンの選択において
最適なドットパターンを2個選択し、それらのドットパ
ターンが印刷された際における上記補正指令値の平均値
をとって上記補正指令値の中心値とし、かつ、上記補正
指令値を変更する際における変動幅を小さくして総ての
上記ステップを繰り返すことにより、最適な上記補正指
令値を選択し、上記補正指令値の最適化を図るものとす
るとよい。
【0026】上記補正指令値の最適化は、印刷紙の種類
及びサイズごとに行われることとするとよい。
【0027】本発明に係る印刷パターンによれば、印刷
紙カット動作により印刷紙の一部が切り離された後もプ
リンタの紙送り機構部内に保持されている印刷紙の所定
領域に所定のパターンを形成するように、前記印刷紙カ
ット動作の前後にそれぞれ印刷紙に印刷されることを特
徴とする。
【0028】前記印刷パターンは、印刷紙の紙送り方向
に平行な縦罫線パターン、印刷紙の紙送り方向に直交す
る横罫線パターン、又は、ドットパターンのいずれかで
あるものとするとよい。
【0029】本発明に係るコンピュータプログラムによ
れば、上記本発明に係るプリンタ制御方法をコンピュー
タシステムにおいて実行することを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】最初に、本発明に係るプリンタ制
御方法及びプリンタ制御装置の主な適用対象であるイン
クジェットプリンタの概略構成及び制御方法について説
明する。
【0031】図13は、インクジェットプリンタの概略
構成を示したブロック図である。
【0032】図13に示したインクジェットプリンタ
は、紙送りを行う紙送りモータ(以下、PFモータとも
いう。)1と、紙送りモータ1を駆動する紙送りモータ
ドライバ2と、印刷紙50にインクを吐出するヘッド9
が固定され、印刷紙50に対し平行方向かつ紙送り方向
に対し垂直方向に駆動されるキャリッジ3と、キャリッ
ジ3を駆動するキャリッジモータ(以下、CRモータと
もいう。)4と、キャリッジモータ4を駆動するCRモ
ータドライバ5と、CRモータドライバ5にモータ駆動
指令値を払い出すDCユニット6と、ヘッド9の目詰ま
り防止のためのインクの吸い出しを制御するポンプモー
タ7と、ポンプモータ7を駆動するポンプモータドライ
バ8と、ヘッド9を駆動制御するヘッドドライバ10
と、キャリッジ3に固定されたリニア式エンコーダ11
と、所定の間隔にスリットが形成されたリニア式エンコ
ーダ11用符号板12と、PFモータ1用のロータリ式
エンコーダ13と、印刷処理されている紙の終端位置を
検出する紙検出センサ15と、プリンタ全体の制御を行
うCPU16と、CPU16に対して周期的に割込み信
号を発生するタイマIC17と、ホストコンピュータ1
8との間でデータの送受信を行うインタフェース部(以
下、IFともいう。)19と、ホストコンピュータ18
からIF19を介して送られてくる印字情報に基づいて
印字解像度やヘッド9の駆動波形等を制御するASIC
20と、ASIC20及びCPU16の作業領域やプロ
グラム格納領域として用いられるPROM21,RAM
22及びEEPROM23と、印刷紙50を支持するプ
ラテン25と、PFモータ1によって駆動されて印刷紙
50を搬送する搬送ローラ27と、CRモータ4の回転
軸に取付けられたプーリ30と、プーリ30によって駆
動されるタイミングベルト31とから構成されている。
【0033】DCユニット6は、CPU16から送られ
てくる制御指令、エンコーダ11,13の出力に基づい
て紙送りモータドライバ2及びCRモータドライバ5を
駆動制御する。また、紙送りモータ1及びCRモータ4
はいずれもDCモータで構成されている。
【0034】図14は、インクジェットプリンタのキャ
リッジ3周辺の構成を示した斜視図である。
【0035】図14に示すように、キャリッジ3は、タ
イミングベルト31によりプーリ30を介してキャリッ
ジモータ4に接続され、ガイド部材32に案内されてプ
ラテン25に平行に移動するように駆動される。キャリ
ッジ3の印刷紙に対向する面には、ブラックインクを吐
出するノズル列及びカラーインクを吐出するノズル列を
有する記録ヘッド9が設けられ、各ノズルはインクカー
トリッジ34からインクの供給を受けて印刷紙にインク
滴を吐出して文字や画像を印刷する。
【0036】また、キャリッジ3の非印字領域には、非
印字時に記録ヘッド9のノズル開口を封止するためのキ
ャッピング装置35と、図13に示したポンプモータ7
を有するポンプユニット36とが設けられている。キャ
リッジ3が印字領域から非印字領域に移動すると、図示
しないレバーにキャリッジ3が当接して、キャッピング
装置35が上方に移動し、ヘッド9を封止する。
【0037】ヘッド9のノズル開口列に目詰まりが生じ
た場合や、カートリッジ34の交換等を行ってヘッド9
から強制的にインクを吐出する場合は、ヘッド9を封止
した状態でポンプユニット36を作動させ、ポンプユニ
ット36からの負圧により、ノズル開口列からインクを
吸い出す。これにより、ノズル開口列の近傍に付着して
いる塵埃や紙粉が洗浄され、さらにはヘッド9内の気泡
がインクとともにキャップ37に排出される。
【0038】図15は、キャリッジ3に取付けられたリ
ニア式エンコーダ11の構成を模式的に示した説明図で
ある。
【0039】図15に示したエンコーダ11は、発光ダ
イオード11aと、コリメータレンズ11bと、検出処
理部11cとを備えている。検出処理部11cは、複数
(4個)のフォトダイオード11dと、信号処理回路1
1eと、2個のコンパレータ11fA,11fBとを有し
ている。
【0040】発光ダイオード11aの両端に抵抗を介し
て電圧VCCが印加されると、発光ダイオード11aから
光が発せられる。この光はコリメータレンズ11bによ
り平行光に集光されて符号板12を通過する。符号板1
2には、所定の間隔(例えば1/180インチ(1イン
チ=2.54cm))毎にスリットが設けられている。
【0041】符号板12を通過した平行光は、図示しな
い固定スリットを通って各フォトダイオード11dに入
射し、電気信号に変換される。4個のフォトダイオード
11dから出力される電気信号は信号処理回路11eに
おいて信号処理され、信号処理回路11eから出力され
る信号はコンパレータ11fA,11fBにおいて比較さ
れ、比較結果がパルスとして出力される。コンパレータ
11fA,11fBから出力されるパルスENC−A,E
NC−Bがエンコーダ11の出力となる。
【0042】図16は、CRモータ正転時及び逆転時に
おけるエンコーダ11の2つの出力信号の波形を示した
タイミングチャートである。
【0043】図16(a),(b)に示すように、CR
モータ正転時及び逆転時のいずれの場合も、パルスEN
C−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっ
ている。CRモータ4が正転しているとき、即ち、キャ
リッジ3が主走査方向に移動しているときは、図16
(a)に示すように、パルスENC−AはパルスENC
−Bよりも90度だけ位相が進み、CRモータ4が逆転
しているときは、図16(b)に示すように、パルスE
NC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅
れるようにエンコーダ4は構成されている。そして、上
記パルスの1周期Tは符号板12のスリット間隔(例え
ば1/180インチ)に対応し、キャリッジ3が上記ス
リット間隔を移動する時間に等しい。
【0044】一方、PFモータ1用のロータリ式エンコ
ーダ13は符号板がPFモータ1の回転に応じて回転す
る回転円板である以外は、リニア式エンコーダ11と同
様の構成となっており、2つの出力パルスENC−A,
ENC−Bを出力する。インクジェットプリンタにおい
ては、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ13の符
号板に設けられている複数のスリットのスリット間隔は
1/180インチであり、PFモータ1が上記1スリッ
ト間隔だけ回転すると、1/1440インチだけ紙送り
されるような構成となっている。
【0045】図17は、給紙及び紙検出に関連する部分
を示した透視図である。
【0046】図17を参照して、図13に示した紙検出
センサ15の位置について説明する。図17において、
プリンタ60の給紙挿入口61に挿入された印刷紙50
は、給紙モータ63により駆動される給紙ローラ64に
よってプリンタ60内に送り込まれる。プリンタ60内
に送り込まれた印刷紙50の先端が例えば光学式の紙検
出センサ15により検出される。紙検出センサ15によ
って先端が検出された紙50は、PFモータ1により駆
動される紙送りローラ65及び従動ローラ66によって
紙送りが行われる。
【0047】続いてキャリッジガイド部材32に沿って
移動するキャリッジ3に固定された記録ヘッド(図示せ
ず)からインクが滴下されることにより印字が行われ
る。所定の位置まで紙送りが行われると、現在、印字さ
れている印刷紙50の終端が紙検出センサ15によって
検出される。印字が終了した印刷紙50は、PFモータ
1により駆動される歯車67A,67Bを介して歯車6
7Cにより駆動される排紙ローラ68及び従動ローラ6
9によって排紙口62から外部に排出される。尚、紙送
りローラ65の回転軸には、ロータリ式エンコーダ13
が連結されている。
【0048】図18は、プリンタの紙送りに関連する部
分を詳細に示した透視図である。
【0049】図17に示したプリンタの部分のうち紙送
りに関連する部分について、図17及び図18を参照し
て、より詳細に説明する。
【0050】プリンタ60の給紙挿入口61から挿入さ
れ、給紙ローラ64によってプリンタ60内に送り込ま
れた印刷紙50の先端が紙検出センサ15により検出さ
れると、PFモータ1により小歯車87を介して駆動さ
れる大歯車67aの回転軸であるスマップ(Smap)軸8
3の周囲に設けられた紙送りローラ65と、給紙側から
送られてきた印刷紙50を垂直方向下向きに押圧するホ
ルダ89の紙送り方向排紙側先端部に設けられた従動ロ
ーラ66とにより、印刷紙50の紙送りが行われる。
【0051】PFモータ1はプリンタ60内のフレーム
86にねじ85により固定されており、大歯車67a周
囲の所定箇所にはロータリ式エンコーダ13が配設さ
れ、かつ、大歯車67aの回転軸であるスマップ軸83
にはロータリ式エンコーダ用符号板14が連結されてい
る。
【0052】紙送りローラ65と従動ローラ66とによ
り紙送りが行われた印刷紙50は、印刷紙50を支持す
るプラテン84上を通過し、小歯車87,大歯車67
a,中間歯車67b,小歯車88及び排紙歯車67cを
介してPFモータ1により駆動される排紙ローラ68
と、従動ローラであるギザローラ69とにより挟持され
て紙送りが行われ、排紙口62から外部に排出される。
【0053】印刷紙50がプラテン84上に支持されて
いる間に、キャリッジ3がプラテン84上の空間をガイ
ド部材32に沿って左右に移動し、キャリッジ3に固定
された記録ヘッド(図示せず)からインクが吐出されて
印刷が行われる。
【0054】次に、上述したインクジェットプリンタの
CRモータ4を制御する従来のDCモータ制御装置であ
るDCユニット6の構成、及び、DCユニット6による
制御方法について説明する。
【0055】図19は、従来のDCモータ制御装置であ
るDCユニット6の構成を示したブロック図であり、図
20は、DCユニット6により制御されるCRモータ4
のモータ電流及びモータ速度を示したグラフである。
【0056】図19に示したDCユニット6は、位置演
算部6aと、減算器6bと、目標速度演算部6cと、速
度演算部6dと、減算器6eと、比例要素6fと、積分
要素6gと、微分要素6hと、加算器6iと、D/Aコ
ンバータ6jと、タイマ6kと、加速制御部6mとから
構成されている。
【0057】位置演算部6aは、エンコーダ11の出力
パルスENC−A,ENC−Bの各々の立ち上がりエッ
ジ、立ち下がりエッジを検出し、検出されたエッジの個
数を計数し、この計数値に基づいて、キャリッジ3の位
置を演算する。この計数はCRモータ4が正転している
ときは1個のエッジが検出されると「+1」を加算し、
逆転しているときは、1個のエッジが検出されると「−
1」を加算する。パルスENC−A及びENC−Bの各
々の周期は符号板12のスリット間隔に等しく、かつ、
パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度
だけ異なっている。このため、上記計数のカウント値
「1」は符号板12のスリット間隔の1/4に対応す
る。これにより上記計数値にスリット間隔の1/4を乗
算すれば、計数値が「0」に対応するキャリッジ3の位
置からの移動量を求めることができる。このときエンコ
ーダ11の解像度は符号板12のスリットの間隔の1/
4となる。上記スリットの間隔を1/180インチとす
れば解像度は1/720インチとなる。
【0058】減算器6bは、CPU16から送られてく
る目標位置と、位置演算部6aによって求められたキャ
リッジ3の実際の位置との位置偏差を演算する。
【0059】目標速度演算部6cは、減算器6bの出力
である位置偏差に基づいてキャリッジ3の目標速度を演
算する。この演算は位置偏差にゲインKPを乗算するこ
とにより行われる。このゲインKPは位置偏差に応じて
決定される。尚、このゲインKP の値は図示しないテー
ブルに格納されていてもよい。
【0060】速度演算部6dは、エンコーダ11の出力
パルスENC−A,ENC−Bに基づいてキャリッジ3
の速度を演算する。この速度は次のようにして求められ
る。まず、エンコーダ11の出力パルスENC−A,E
NC−Bの各々の立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジ
を検出し、符号板12のスリット間隔の1/4に対応す
るエッジ間の時間間隔を、タイマカウンタによってカウ
ントする。このカウント値をTとし、符号板12のスリ
ット間隔をλとすればキャリッジの速度はλ/(4T)
として求められる。尚、ここでは、速度の演算は、出力
パルスENC−Aの1周期、例えば立ち上がりエッジか
ら次の立ち上がりエッジまでをタイマカウンタによって
計測することにより求めている。
【0061】減算器6eは、目標速度と、速度演算部6
dによって演算されたキャリッジ3の実際の速度との速
度偏差を演算する。
【0062】比例要素6fは、上記速度偏差に定数Gp
を乗算し、乗算結果を出力する。積分要素6gは、速度
偏差に定数Giを乗じたものを積算する。微分要素6h
は、現在の速度偏差と、1つ前の速度偏差との差に定数
Gdを乗算し、乗算結果を出力する。比例要素6f、積
分要素6g及び微分要素6hの演算は、エンコーダ11
の出力パルスENC−Aの1周期ごとに、例えば出力パ
ルスENC−Aの立ち上がりエッジに同期して行う。
【0063】比例要素6f、積分要素6g及び微分要素
6hの出力は、加算器6iにおいて加算される。そして
加算結果、即ちCRモータ4の駆動電流が、D/Aコン
バータ6jに送られてアナログ電流に変換される。この
アナログ電圧に基づいて、ドライバ5によりCRモータ
4が駆動される。
【0064】また、タイマ6k及び加速制御部6mは、
加速制御に用いられ、比例要素6f、積分要素6g及び
微分要素6hを使用するPID制御は、加速途中の定速
及び減速制御に用いられる。
【0065】タイマ6kは、CPU16から送られてく
るクロック信号に基づいて所定時間ごとにタイマ割込み
信号を発生する。
【0066】加速制御部6mは、上記タイマ割込信号を
受ける度ごとに所定の電流値(例えば20mA)を目標
電流値に積算し、積算結果、即ち加速時におけるDCモ
ータ4の目標電流値が、D/Aコンバータ6jに送られ
る。PID制御の場合と同様に、上記目標電流値はD/
Aコンバータ6jによってアナログ電流に変換され、こ
のアナログ電流に基づいて、ドライバ5によりCRモー
タ4が駆動される。
【0067】ドライバ5は、例えば4個のトランジスタ
を備えており、D/Aコンバータ6jの出力に基づいて
上記トランジスタを各々ON又はOFFさせることによ
り(a)CRモータ4を正転又は逆転させる運転モー
ド、(b)回生ブレーキ運転モード(ショートブレーキ
運転モード、即ち、CRモータの停止を維持するモー
ド)、(c)CRモータを停止させようとするモード、
を行わせることが可能な構成となっている。
【0068】次に、図20(a),(b)を参照してD
Cユニット6の動作、即ち、従来のDCモータ制御方法
について説明する。
【0069】CRモータ4が停止しているときに、CP
U16からDCユニット6へ、CRモータ4を起動させ
る起動指令信号が送られると、加速制御部6mから起動
初期電流値I0がD/Aコンバータ6jに送られる。こ
の起動初期電流値I0は、起動指令信号とともにCPU
16から加速制御部6mに送られてくる。そしてこの電
流値I0は、D/Aコンバータ6jによってアナログ電
圧に変換されてドライバ5に送られ、ドライバ5によっ
てCRモータ4が起動開始する(図20(a),(b)
参照)。起動指令信号を受信した後、所定の時間ごとに
タイマ6kからタイマ割込信号が発生される。加速制御
部6mは、タイマ割込信号を受信する度ごとに、起動初
期電流値I0に所定の電流値(例えば20mA)を積算
し、積算した電流値をD/Aコンバータ6jに送る。す
ると、この積算した電流値は、D/Aコンバータ6jに
よってアナログ電流に変換されてドライバ5に送られ
る。そして、CRモータ4に供給される電流の値が上記
積算した電流値となるように、ドライバ5によってCR
モータが駆動されCRモータ4の速度は上昇する(図2
0(b)参照)。このためCRモータ4に供給される電
流値は、図20(a)に示すように階段状になる。尚、
このときPID制御系も動作しているが、D/Aコンバ
ータ6jは加速制御部6mの出力を選択して取込む。
【0070】加速制御部6mの電流値の積算処理は、積
算した電流値が一定の電流値ISとなるまで行われる。
時刻t1において積算した電流値が所定値IS となる
と、加速制御部6mは積算処理を停止し、D/Aコンバ
ータ6jに一定の電流値ISを供給する。これによりC
Rモータ4に供給される電流の値が電流値ISとなるよ
うにドライバ5によって駆動される(図20(a)参
照)。
【0071】そして、CRモータ4の速度がオーバーシ
ュートするのを防止するために、CRモータ4が所定の
速度V1になると(時刻t2参照)、CRモータ4に供給
される電流を減小させるように加速制御部6mが制御す
る。このときCRモータ4の速度は更に上昇するが、C
Rモータ4の速度が所定の速度Vcに達すると(図20
(b)の時刻t3参照)、D/Aコンバータ6jが、P
ID制御系の出力、即ち加算器6iの出力を選択し、P
ID制御が行われる。
【0072】即ち、目標位置と、エンコーダ11の出力
から得られる実際の位置との位置偏差に基づいて目標速
度が演算され、この目標速度と、エンコーダ11の出力
から得られる実際の速度との速度偏差に基づいて、比例
要素6f、積分要素6g及び微分要素6hが動作し、各
々比例、積分、及び微分演算が行われ、これらの演算結
果の和に基づいて、CRモータ4の制御が行われる。
尚、上記比例、積分及び微分演算は、例えばエンコーダ
11の出力パルスENC−Aの立ち上がりエッジに同期
して行われる。これによりDCモータ4の速度は所望の
速度Veとなるように制御される。尚、所定の速度Vc
は、所望の速度Veの70〜80%の値であることが好
ましい。
【0073】時刻t4からDCモータ4は、所望の速度
となるからキャリッジ3も所望の一定の速度Veとな
り、印字処理を行うことが可能となる。
【0074】印字処理が終了し、キャリッジ3が目標位
置に近づくと(図20(b)の時刻t5参照)、位置偏
差が小さくなるから目標速度も小さくなり、このため速
度偏差、即ち減算器6eの出力が負になり、DCモータ
4の減速が行われ、時刻t6に停止する。
【0075】以上、DCモータがCRモータ4である場
合の駆動制御の内容について説明したが、DCモータが
紙送りモータ(PFモータ)1又は給紙モータである場
合においても、駆動制御の内容はほぼ同様のものとな
る。
【0076】また、駆動制御の内容については、モータ
への通電方式を電流制御によるものを例として説明した
が、モータへの通電方式はPWM制御(電圧制御)によ
るものであってもよい。
【0077】この場合、図19のD/Aコンバータ6j
はPWM信号生成部となり、ドライバ5はPWM信号に
よってモータへの通電をON/OFFにより制御する。
PWM信号は、一定周期の中でのON/OFFの比率を
示す信号である。即ち、100%のときはドライバの印
加電圧がそのままモータに供給され、50%のときはド
ライバの印加電圧の半分の電圧が等価的にモータに供給
される。
【0078】電流値制御による説明の中で用いた電流値
は、PWM制御においては、PWM信号によりON/O
FFの比率で表される。
【0079】図21は、カッターが装着された場合にお
けるプリンタ本体及びカッターの概略構成を模式的に示
した説明図である。
【0080】図21に示すプリンタ本体の構成は、ロー
ル紙90の使用を前提としたものになっているため、給
紙ローラ64と紙送りローラ65及びその従動ローラ6
6との間に、ロール紙用紙送りローラ91及びその従動
ローラ92が配設されている。その他のプリンタ本体の
構成は、前述の図17及び図18に図示して説明したプ
リンタの構成と同様である。
【0081】一方、カッターの構成は、支持部材96に
軸支された円形刃97がカッター用プラテン95上に配
設されており、円形刃97の給紙側にはカッター用紙送
りローラ93及びその従動ローラ94、円形刃97の排
紙側にはカッター用排紙ローラ98及びその従動ローラ
99がそれぞれ配設されている。尚、機種によっては、
カッター用紙送りローラ93及びその従動ローラ94と
カッター用排紙ローラ98及びその従動ローラ99との
間に、印刷紙切断の際に印刷紙を挟持し固定するための
印刷紙挟持機構が備えられているものもある。
【0082】ロール紙90から引き出された帯状印刷紙
90aは、各ローラによって順次紙送りされ、ヘッド9
により印刷が行われる。その後、帯状印刷紙90aはさ
らに各ローラによって順次紙送りされ、帯状印刷紙90
aの印刷済み部分における画像と画像との境界線がカッ
ターの円形刃97の真下に来たときに紙送り動作を一時
停止させ、帯状印刷紙90aを印刷画像ごとに切り離
す。このように、帯状印刷紙90aの印刷済み部分にお
ける画像と画像とを、それらの境界線において切り離す
ために、プリンタ本体側においては紙送り量がカウント
されている。切り離された一画像分の印刷紙は、カッタ
ー用排紙ローラ98及びその従動ローラ99により紙送
りされ、カッターの排紙口から排紙される。
【0083】図22は、カッターの円形刃97周辺部を
拡大表示した斜視図である。
【0084】円形刃97を軸支する支持部材96は、タ
イミングベルト110に固着されており、このタイミン
グベルト110に噛み合わされたプーリ111を回転駆
動することにより、支持部材96及び円形刃97を駆動
して印刷紙カット動作を行い、帯状印刷紙90aを切断
面90xに沿って切断することができる。プーリ111
及びタイミングベルト110の駆動のために専用のモー
タを設けてもよいが、1個又は複数個の歯車を介して、
プーリ111及びタイミングベルト110をプリンタ本
体のCRモータにより駆動してもよい。
【0085】印刷紙を挟持し固定するための印刷紙挟持
機構が備えられている場合には、印刷紙切断の際に、印
刷紙下方に設けられた印刷紙押圧部材により、印刷紙上
方に設けられた印刷紙固定部材に印刷紙を押圧して挟持
し固定するとよい。この動作が、図22中の破線矢印に
より示されている。
【0086】図21及び図22に示したカッターは、プ
リンタ本体に内蔵させてもよいが、プリンタ本体とは別
個の筐体に内蔵して、そのカッター内蔵筐体をプリンタ
本体に装着して使用するようにしてもよい。
【0087】図23は、カッターを専用の筐体に内蔵さ
せ、そのカッター内蔵筐体をプリンタ本体に装着して使
用する場合におけるカッター内蔵筐体及びプリンタ本体
の外観を示した斜視図である。
【0088】カッターは、例えば、図23(a)に示す
ような筐体200に内蔵させることができ、カッターを
使用する際には、図23(b)に示すように、このカッ
ター内蔵筐体200をプリンタ本体60に装着する。ま
た、ロール紙から引き出されて画像印刷が行われた印刷
済み帯状印刷紙のカット動作を実行する際には、図23
(c)に示すような紙受け用バスケット201をカッタ
ー内蔵筐体200の排紙口に装着して、切り離された印
刷紙を収容するようにするとよい。
【0089】ところで、前述のように、カッターが内蔵
又は装着されたプリンタにおいては、印刷のスループッ
ト低下を防止するため、印刷済み帯状印刷紙のカット動
作と後続の画像印刷動作とを並行して行っている。しか
し、カッターのカット動作によって印刷紙の姿勢が微妙
に変化したり、印刷紙の位置が微妙にずれたりするため
に、後続の画像印刷動作のタイミングと印刷済み帯状印
刷紙のカット動作のタイミングとが重なった場合、白抜
けや黒すじが発生する等、後続の画像印刷の品質低下を
招くことがある。
【0090】そこで、カッターの印刷紙カット動作中
も、印刷紙の姿勢を一定に維持し、画像印刷の品質低下
を未然に防止すべく、カッターの印刷紙カット動作によ
って発生する印刷紙の姿勢変化を相殺する補正電流値
を、カット動作中に紙送りモータに通電させる、印刷紙
の姿勢変化の補正制御装置及び補正制御方法が既に提案
されている(特願2002−23574号)。
【0091】上記補正制御装置及び補正制御方法は、本
発明に係るプリンタ制御方法及びプリンタ制御装置の前
提となる発明であるので、本発明に係るプリンタ制御方
法及びプリンタ制御装置の説明に先立って、上記補正制
御装置及び補正制御方法の内容について説明する。
【0092】図24は、印刷紙の姿勢変化の補正制御装
置の構成を示すブロック図である。
【0093】印刷紙の姿勢変化の補正制御装置は、カッ
ターの印刷紙カット動作により発生する印刷紙の姿勢変
化を相殺する補正電流値ΔIを、印刷紙の種類及びサイ
ズごとに格納したテーブルを記憶した記憶手段であるE
EPROM23と、印刷紙の種類及びサイズの設定に対
応する補正電流値ΔIを読出して出力すると共に、カッ
ターがカット動作を行う際にカット動作通知を出力する
中央演算処理装置(CPU)16と、印刷紙の種類及び
サイズの設定に対応する補正電流値ΔIの紙送りモータ
への通電を指令する補正電流値通電指令を、カット動作
通知が入力されたときに出力するカット動作補正制御部
100とを備えている。
【0094】図25は、印刷紙の姿勢変化の補正制御装
置の動作、即ち、印刷紙の姿勢変化の補正制御方法の手
順の概略を示すフローチャートである。
【0095】印刷後にカットをする必要のある印刷紙を
使用して印刷が開始されると、カッターによるカット動
作が開始されるかどうかが監視され始め(ステップS1
1)、カット動作が開始されないときはそのまま監視が
継続される一方、カット動作が開始されるときは、カッ
ト動作によって発生する印刷紙の姿勢変化を相殺する制
御の指令を行う(ステップS12)。即ち、カット動作
によって発生する印刷紙の姿勢変化を相殺する補正電流
値を、カット動作中に紙送りモータに通電させる制御の
指令を行う。その制御指令に応じて、カット動作の際に
(ステップS13)、カット動作によって発生する印刷
紙の姿勢変化を相殺する補正電流値を紙送りモータに通
電させる制御が行われる。
【0096】図26は、印刷紙の姿勢変化の補正制御装
置及び補正制御方法を実施するための準備段階で行うべ
き作業の手順を示すフローチャートである。
【0097】印刷紙の姿勢変化の補正制御装置及び補正
制御方法を実施するためには、カット動作によって発生
する印刷紙の姿勢変化を相殺する補正電流値ΔIを、印
刷紙の種類及びサイズごとに、実験、シミュレーション
等により予め求めておく必要がある。
【0098】先ず、印刷紙の種類及びサイズごとに、カ
ット動作時の印刷紙の姿勢変化によるずれ量ΔXを求め
る(ステップS21)。
【0099】ずれ量ΔXが求まったら、そのずれ量ΔX
を相殺して、印刷紙の姿勢をカット動作開始の際の状態
に保持するための補正電流値ΔIを、印刷紙の種類及び
サイズごとに求める(ステップS22)。
【0100】最後に、印刷紙の種類及びサイズに対応し
た補正電流値ΔIのテーブルを作成し、メモリに書き込
む(ステップS23)。尚、図24に示すように、本補
正制御装置においては、メモリとしてEEPROM23
を使用している。
【0101】図27は、印刷紙の種類及びサイズに対応
した補正電流値ΔIのテーブルの一例を示す表である。
【0102】例えば、印刷紙の種類がX、Y、Zの3種
類、サイズがそれぞれ1,2,3の3種類あったとする
と、印刷紙の種類及びサイズの組合せは合計9種類とな
り、それぞれに対応して求められた補正電流値Δ
1X,ΔI1Y,...ΔI3Y,ΔI3Zが、図2
7の表に示すように、メモリ上のテーブルに書き込まれ
る。
【0103】図28は、印刷紙の姿勢変化の補正制御装
置の動作、即ち、印刷紙の姿勢変化の補正制御方法の手
順を示すフローチャートである。図24及び図28を参
照して、印刷紙の姿勢変化の補正制御装置の動作、即
ち、印刷紙の姿勢変化の補正制御方法の手順について、
具体的に説明する。
【0104】印刷開始前に、先ず、印刷に使用する印刷
紙の種類及びサイズの設定が行われる(ステップS3
1)。印刷紙の種類及びサイズの設定はCPU16に読
み込まれ、CPU16は、印刷紙の種類及びサイズの設
定に応じて、対応する補正電流値ΔIをEEPROM2
3から読出し、カット動作補正制御部100に出力す
る。カット動作補正制御部100は、入力された補正電
流値ΔIを記憶しておく。尚、CPU16による補正電
流値ΔIの読出し及び出力は、印刷紙の種類及びサイズ
の設定が行われてから、カッターがカット動作を開始す
るまでの任意のタイミングで行ってよい。
【0105】印刷紙の種類及びサイズの設定が行われ、
印刷が開始された後、カッターによる印刷紙のカット動
作が実行されるかどうかを監視する(ステップS3
2)。CPU16は、隣接する印刷画像の境界線がカッ
ターの位置に到達するために必要な紙送り量と実際の紙
送り量とを比較し、両者が一致したときにカット動作指
令を行う。そこで、CPU16は、この紙送り量の比較
によってカット動作実行の監視も行うものとし、カット
動作指令を行う際には、同時に、カット動作通知を出力
することとする。CPU16は、カット動作が実行され
ない場合はそのまま監視を継続するが、カット動作が実
行される場合は、カット動作通知をカット動作補正制御
部100に対して出力する。
【0106】カット動作補正制御部100は、カット動
作通知が入力されると、記憶しておいた補正電流値Δ
I、即ち、印刷紙の種類及びサイズに対応する補正電流
値ΔIをカット動作中に紙送りモータに通電することを
指令する。この指令に応じて、カット動作中に、補正電
流値ΔIが紙送りモータに通電される(ステップS3
3)。カッターの印刷紙カット動作により発生する印刷
紙の姿勢変化は、この補正電流値ΔIの通電によって相
殺される。
【0107】紙送りモータへの補正電流値ΔIの通電
は、カット動作終了まで行われる(ステップS34)。
但し、厳密にカット動作終了時点まで通電を継続する必
要は必ずしもなく、後述するように、適宜、種々の通電
パターンを採用することができる。
【0108】カット動作が終了したときは、一連のカッ
ト動作補正制御も終了するが、さらに印刷が継続されて
再度カット動作が行われる可能性のあるときは、ステッ
プS32に戻って一連のカット動作補正制御を繰り返
す。
【0109】図29は、補正電流値ΔIの通電パターン
の例を示したグラフである。
【0110】通電パターンC0のように、カット動作開
始時刻(t=0)からカット動作終了時刻tまで補正
電流値ΔIを通電し続けてもよいし、パルス状の通電パ
ターンC1のように、カット動作開始時刻から所定時刻
(t<t)まで補正電流値ΔIを通電してもよ
い。また、通電パターンC2のように、カット動作開始
時刻からカット動作終了時刻tまでの期間に補正電流
値をΔIから0まで線形的に減少させてもよいし、ある
いは、通電パターンC3のように、カット動作開始時刻
からカット動作終了時刻tまでの期間に補正電流値を
ΔIから0まで指数関数的に減少させてもよい。電流値
の減少パターンは、必ずしも線形的又は指数関数的減少
パターンでなくてもよく、適宜、任意の減少パターンを
採用することができる。
【0111】以上のように、先に提案された印刷紙の姿
勢変化の補正制御装置及び補正制御方法においては、印
刷紙の種類及びサイズに応じて予め設定された補正電流
値ΔIを、カッターによる印刷紙のカット動作中に紙送
りモータに通電して、動作により発生する印刷紙の姿勢
変化を相殺するようにしたので、印刷済み帯状印刷紙の
カット動作と後続の画像印刷動作とを並行して行って
も、後続の画像印刷の品質低下を未然に防止することが
できる。
【0112】尚、上記印刷紙の姿勢変化の補正制御装置
及び補正制御方法の説明においては、駆動制御の内容に
ついては、モータへの通電方式を電流制御によるものを
例として説明したが、モータへの通電方式はPWM制御
(電圧制御)によるものであってもよい。
【0113】ところで、上述の印刷紙の姿勢変化の補正
制御装置及び補正制御方法においては、カッターの印刷
紙カット動作により発生する印刷紙の姿勢変化を相殺す
る補正指令値(補正電流値)ΔIの値は、印刷紙の種類
及びサイズに応じて予め設定され、メモリ上のテーブル
に記憶されている。
【0114】しかし、プリンタの紙送り機構の摩耗等の
経時的変化や、温度、湿度等の周辺環境の変化により、
補正指令値ΔIの最適値は変動することがあり得ると考
えられる。
【0115】従って、補正指令値ΔIの最適値が変動し
たにも拘わらず、予め設定された一定の補正指令値ΔI
を用いて印刷紙の姿勢変化の補正制御を行っていたので
は、印刷品質の低下を十分に防止できない場合もあり得
る。
【0116】以下に説明する本発明は、カッターの印刷
紙カット動作により発生する印刷紙の姿勢変化又は位置
ずれを相殺する補正指令値を、容易かつ的確に最適化す
るプリンタ制御方法及びプリンタ制御装置を提供するこ
とにより、印刷品質の低下を常に確実かつ未然に防止す
ることを可能とする。
【0117】具体的には、本発明に係るプリンタ制御方
法及びプリンタ制御装置は、カッターによる印刷紙カッ
ト動作の前後に補正指令値判定パターンをそれぞれ印刷
し、両補正指令値判定パターンの相対関係から補正指令
値の適否を判定して、補正指令値の最適化を図る点に特
徴を有するものである。
【0118】図1は、本発明に係るプリンタ制御方法の
手順を示したフローチャート、図2は、本発明に係るプ
リンタ制御方法の手順の一部を模式的に表した説明図で
ある。
【0119】図1及び図2を参照して、本発明に係るプ
リンタ制御方法の手順について説明する。尚、本実施の
形態においては、補正指令値の適否を判定するための補
正指令値判定パターンとして、印刷紙の紙送り方向に平
行な縦罫線パターンを採用している。
【0120】先ず最初に、通常の印刷を行う際に印刷紙
を一定位置に保持するための保持指令値Iの紙送りモ
ータへの通電を指令すると共に(ステップS1)、紙送
り方向に平行な罫線パターンを印刷紙に印刷する(ステ
ップS2)。この様子が図2(a)に示されている。
尚、図2においては、印刷紙の一部のみを示している。
また、この罫線パターンの印刷の際、紙送り方向に平行
な罫線パターンのみからなる比較対照用罫線パターンを
別個に印刷しておくとよい。ここで、印刷紙は、帯状印
刷紙を巻回したロール紙等、印刷後にカットをする必要
のある印刷紙を使用する。
【0121】上記罫線の印刷後、カッターの印刷紙カッ
ト動作により発生する印刷紙の姿勢変化を相殺する補正
指令値I+ΔIの紙送りモータへの通電を指令する
と共に(ステップS3)、印刷紙の先端部をカッターに
よりカットする(ステップS4)。補正指令値I+Δ
の主要項Iは、印刷紙の種類及びサイズに応じて
予め設定された標準補正指令値であり、部分項ΔI
補正指令値を調整して最適化するための調整値である。
調整値ΔIは任意に設定することができるが、例え
ば、標準補正指令値Iの数%程度の値とし、後述する
ように、本発明に係るプリンタ制御方法の手順のなかで
変更され調整されながら用いられる値である。
【0122】カッターによるカット動作の際における紙
送りモータへの通電の補正指令値I +ΔIが最適値
より小さいか又は大きければ、図2(b)に示すよう
に、印刷紙は、カッターによるカット動作に引きずられ
て、紙送り方向に対し左右いずれかに傾くはずである。
【0123】そこで、カッターによるカット動作終了
後、紙送り動作は行わず、そのままの状態で印刷紙を一
定位置に保持するための保持指令値Iの紙送りモータ
への通電を指令すると共に(ステップS5)、紙送り方
向に平行な罫線パターンを印刷紙に再度印刷する(ステ
ップS6)。このとき、印刷紙が紙送り方向に対し左右
いずれかに傾いていれば、図2(c)に示すように、後
から印刷した罫線パターンが、先に印刷した罫線パター
ンと平行になるか又はちょうど重なり合うことはなく、
先に印刷した罫線パターンに対して印刷紙の傾きの角度
と同じ角をなすはずである。但し、罫線パターンを構成
する罫線の長さと、後から印刷した罫線パターンが先に
印刷した罫線パターンに対してなす角とによって、両罫
線が交差する場合としない場合とがあり得る。
【0124】一方、カッターによるカット動作の際にお
ける紙送りモータへの通電の補正指令値I+ΔI
最適値であって、カッターによるカット動作に起因する
印刷紙の姿勢変化が相殺され、印刷紙がカット動作前と
同様の状態に保持されていれば、後から印刷した罫線パ
ターンと先に印刷した罫線パターンとは、相互に平行に
なるか又はちょうど重なり合った状態で印刷されるはず
である。
【0125】要するに、本発明に係るプリンタ制御方法
は、補正指令値I+ΔIの調整値ΔIを少しずつ
変化させていきながら、カット動作の前後に印刷した罫
線パターンが相互に平行になるか又はちょうど重なり合
った状態で印刷される補正指令値I+ΔIを見出す
ことにより、補正指令値I+ΔIを最適化するもの
である。
【0126】そのため、本発明に係るプリンタ制御方法
においては、補正指令値I+ΔI の調整値ΔI
複数のN個の値に順次変更して各補正指令値I+ΔI
を用いながら、N個の罫線パターンの印刷を行う。
【0127】ステップS6における罫線パターンの印刷
後、N個の罫線パターンの印刷が行われたかどうかを判
断し(ステップS7)、まだN個の罫線パターンの印刷
が行われていないときは、補正指令値I+ΔIの調
整値ΔIを未使用の値に変更すると共に所定量の紙送
りを行い(ステップS8)、再度、ステップS1からス
テップS6までの手順を繰り返す。ここで紙送りを行う
のは、後続のカット動作を可能とするためである。
【0128】一方、既にN個の罫線パターンの印刷が行
われているときは、紙送りを行って、印刷された総ての
罫線パターンを含む印刷紙の領域をカット動作により切
り離し、かつ、印刷されたN個の罫線パターンのなかか
ら、カット動作の前後に印刷した罫線パターンがちょう
ど重なって印刷されているか又は平行に印刷されている
状態に最も近いものをユーザに選択させ、この選択に基
づき、最も最適値に近い補正指令値I+ΔIを採用
する(ステップS9)。換言すると、カット動作の前に
印刷した罫線パターンとカット動作後に印刷した罫線パ
ターンとがなす角が最も小さく、可能な限り零に近いも
のをユーザに選択させ、この選択に基づき、最も最適値
に近い補正指令値I+ΔIを採用する。比較対照用
罫線パターンを別個に印刷した場合には、印刷されたN
個の罫線パターンのなかから比較対照用罫線パターンに
最も近いものを選択させるとよい。
【0129】図3は、印刷する罫線パターンの個数Nを
3個とした場合における本発明に係るプリンタ制御方法
の手順の概要を模式的に表した説明図である。
【0130】最初にパターン0として比較対照用罫線パ
ターンを印刷すると共に、パターン1のカット動作前の
罫線パターンを印刷する。その後は、上述のように、カ
ット動作、カット動作後の罫線パターンの印刷、所定量
の紙送り動作を行う。パターン2,パターン3について
も同様に各手順を行うが、最後のパターン、ここではパ
ターン3の印刷後の紙送り量は、印刷された総ての罫線
パターンを含む印刷紙の領域を切り離すことが可能な量
とし、その紙送り動作後に、印刷された総ての罫線パタ
ーンを含む印刷紙の領域をカット動作により切り離す。
【0131】ユーザは、切り離された印刷紙に印刷され
た罫線パターンを観察し、比較対照用罫線パターン0に
最も近い罫線パターンを選択することにより、最も最適
値に近い補正指令値I+ΔIを選択して採用する。
この罫線パターンの選択、即ち、補正指令値I+ΔI
の選択は、プリンタに接続されたホストコンピュータ
の操作により行ってもよいし、プリンタ本体の入力部の
操作により行ってもよい。
【0132】比較対照用罫線パターン0に最も近い罫線
パターンは、1個ではなく2個選択してもよい。例え
ば、図3に示される罫線パターン1,2のように、カッ
ト動作後に印刷された罫線パターンが、カット動作前に
印刷された罫線パターンに対して互いに逆方向に傾いて
いる場合、比較対照用罫線パターン0に最も近い罫線パ
ターンとして、罫線パターン1及び2の2個の罫線パタ
ーンを選択できるようにしてもよい。その場合、罫線パ
ターン1及び2を印刷した際における補正指令値I
ΔIの平均値を補正指令値I+ΔIの最適値とし
て採用するとよい。
【0133】図4は、印刷する罫線パターンの個数Nを
5個とした場合における補正指令値I+ΔIの調整
値ΔIの設定例を示した説明図である。
【0134】図4に示すように、5個の罫線パターン
1,2,3,4,5の補正指令値I+ΔIの調整値
ΔIをそれぞれΔI11,ΔI12,ΔI13,ΔI
14,ΔI15とすると、例えば、標準補正指令値I
の数%程度の所定値Iを設定し、各罫線パターンにお
ける調整値をそれぞれΔI11=−2I,ΔI12
−I,ΔI13=0,ΔI14=I,ΔI15=2
とすることができる。
【0135】図5は、印刷する罫線パターンの個数Nを
5個とした場合において最適な罫線パターンを1個選択
させるときの画面表示例を示した説明図である。
【0136】例えば、図4に示すように、5個の罫線パ
ターン1,2,3,4,5を比較対照用罫線パターン0
と共に印刷した場合、図5に示すように、プリンタに接
続されたホストコンピュータの表示画面又はプリンタ本
体の表示部の表示に従って、5個の罫線パターン1,
2,3,4,5のうち最も比較対照用罫線パターン0に
近いものを1個選択させ、その選択をホストコンピュー
タの操作又はプリンタ本体の入力部の操作により入力さ
せるとよい。その選択の入力に従って、最も最適値に近
い補正指令値I+ΔIが選択され採用される。
【0137】あるいは、ここで選択した補正指令値I
+ΔIを基準として、以下のように、より高精度な最
適化をさらに行ってもよい。
【0138】例えば、第1回目の最適化において罫線パ
ターンm(m=1,2,3,4,5)が選択され、その
罫線パターンを印刷した際における補正指令値がI
ΔI 1mであったとする。
【0139】そこで、補正指令値I+ΔIの調整値
ΔIの中心値をΔI1mとし、新たな罫線パターン
1’,2’,3’,4’,5’の補正指令値I+ΔI
の調整値ΔIをそれぞれΔI11’=I1m−2I
/4,ΔI12’=I1m−I/4,ΔI13’=
1m,ΔI14’=I1m+I/4,ΔI15’=
1m+2I/4として、図1のフローチャートに示
した手順を実行し、5個の罫線パターン1’,2’,
3’,4’,5’を比較対照用罫線パターン0と共に印
刷する。
【0140】そして、第1回目と同様に第2回目も、プ
リンタに接続されたホストコンピュータの表示画面又は
プリンタ本体の表示部の表示に従って、新たな5個の罫
線パターン1’,2’,3’,4’,5’のうち最も比
較対照用罫線パターン0に近いものを1個選択させ、そ
の選択をホストコンピュータの操作又はプリンタ本体の
入力部の操作により入力させるとよい。そして、その選
択の入力に従って、最も最適値に近い補正指令値I
ΔIが、より高精度に選択され採用される。
【0141】図6は、印刷する罫線パターンの個数Nを
5個とした場合において最適な罫線パターンを2個選択
させるときの画面表示例を示した説明図である。
【0142】例えば、図4に示すように、5個の罫線パ
ターン1,2,3,4,5を比較対照用罫線パターン0
と共に印刷した場合、図5に示すように、プリンタに接
続されたホストコンピュータの表示画面又はプリンタ本
体の表示部の表示に従って、5個の罫線パターン1,
2,3,4,5のうち最も比較対照用罫線パターン0に
近いものを2個選択させ、その選択をホストコンピュー
タの操作又はプリンタ本体の入力部の操作により入力さ
せてもよい。
【0143】最も比較対照用罫線パターン0に近い罫線
パターンを2個選択させたときは、それら2個の罫線パ
ターンを印刷した際における補正指令値I+ΔI
平均値を補正指令値I+ΔIの最適値として採用す
るとよい。
【0144】あるいは、それら2個の罫線パターンを印
刷した際における補正指令値I+ΔIの平均値を基
準として、以下のように、より高精度な最適化をさらに
行ってもよい。
【0145】図7は、印刷する罫線パターンの個数Nを
5個とした場合において最適な罫線パターンを2個選択
させた結果に基づきより高精度な再度の最適化を行うと
きの画面表示例を示した説明図である。
【0146】図4に示した例のように、印刷する罫線パ
ターンの個数Nを5個とした場合において、最適な罫線
パターンを2個選択させたとき、上述のように、それら
2個の罫線パターンを印刷した際における補正指令値I
+ΔIの平均値を補正指令値I+ΔIの最適値
として直ちに採用するという方法もある。
【0147】しかし一方、その補正指令値I+ΔI
の平均値を補正指令値I+ΔIの最適値として直ち
に採用せず、その補正指令値I+ΔIの平均値を新
たな基準として用いることにより、さらに高精度な再度
の最適化を行うこともできる。
【0148】例えば、第1回目の最適化において罫線パ
ターンk(k=1,2,3,4)と罫線パターン(k+
1)とが選択され、それらの罫線パターンを印刷した際
における補正指令値がそれぞれI+ΔI1k,I
ΔI1(k+1)であったとすると、それらの補正指令
値の平均値はI+(ΔI1k+ΔI1(k+1))/
2となる。
【0149】そこで、補正指令値I+ΔIの調整値
ΔIの中心値をI=(ΔI1k+Δ
1(k+1))/2とし、新たな罫線パターン1’,
2’,3’,4’,5’の補正指令値I+ΔIの調
整値ΔIをそれぞれΔI11’=I−2I/4,
ΔI12’=I−I/4,ΔI13’=I,ΔI
14’=I+I/4,ΔI15’=I+2I
4として、図1のフローチャートに示した手順を実行
し、5個の罫線パターン1’,2’,3’,4’,5’
を比較対照用罫線パターン0と共に印刷する。
【0150】図8は、印刷する罫線パターンの個数Nを
5個とした場合において、より高精度な再度の最適化の
ために最適な罫線パターンを1個選択させるときの画面
表示例を示した説明図である。
【0151】上述のように、補正指令値I+ΔI
調整値ΔIをそれぞれΔI11’=I−2I
4,ΔI12’=I−I/4,ΔI13’=I
ΔI ’=I+I/4,ΔI15’=I+2I
/4として新たな罫線パターン1’,2’,3’,
4’,5’を比較対照用罫線パターン0と共に印刷した
場合、図5の例と同様、図8に示すように、プリンタに
接続されたホストコンピュータの表示画面又はプリンタ
本体の表示部の表示に従って、新たな5個の罫線パター
ン1’,2’,3’,4’,5’のうち最も比較対照用
罫線パターン0に近いものを1個選択させ、その選択を
ホストコンピュータの操作又はプリンタ本体の入力部の
操作により入力させるとよい。そして、その選択の入力
に従って、最も最適値に近い補正指令値I+ΔI
が、より高精度に選択され採用される。
【0152】ところで、上述の本発明に係るプリンタ制
御方法の実施の形態においては、補正指令値判定パター
ンを縦罫線パターンとしているが、補正指令値の適否を
判定することができるのであれば、任意の形態の補正指
令値判定パターンを採用することができる。例えば、以
下に説明するように、補正指令値判定パターンとして、
ドットパターン、横罫線パターン等を採用してもよい。
【0153】図9は、補正指令値判定パターンとしてド
ットパターンを採用した場合におけるパターン印刷の状
態を模式的に説明した説明図である。
【0154】図9に示すように、補正指令値の最適化を
図るための補正指令値判定パターンとしてドットパター
ンを印刷してもよい。図9においては、カッターによる
カット動作前に印刷したドットパターンを○印、カット
動作後に印刷したドットパターンを×印により示してい
るが、実際には、カット動作前後に印刷するいずれのド
ットパターンのドットも同一の大きさのドットとしてよ
い。
【0155】補正指令値が最適値であって、カッターの
カット動作による印刷紙の姿勢変化がほぼ完全に相殺さ
れる場合は、図9(a)に示すように、カット動作前後
のドットパターンのドットが、パターン印刷の範囲内に
相補的に均一な密度で分散して印刷される。
【0156】一方、補正指令値が最適値ではなく、カッ
ターのカット動作による印刷紙の姿勢変化が十分に相殺
されない場合には、図9(b)に示すように、カット動
作後のドットパターンがカット動作前のドットパターン
に対してずれて、全体として不均一な密度で分散して印
刷され、ざらついた印象のパターン画像となるので、補
正指令値が最適値からずれていることを判定することが
できる。
【0157】尚、カット動作前後に印刷するドットパタ
ーンのドットを相互に異なった色により印刷すると、ド
ットパターンのドットが均一な密度で印刷されている
か、ずれていてざらつきがあるかをより容易に判定する
ことができる。
【0158】図10は、補正指令値判定パターンとして
横罫線パターンを採用した場合におけるパターン印刷の
状態を模式的に説明した説明図である。
【0159】印刷紙の紙送り方向を二次元平面上の縦方
向とすると、カッターのカット動作による印刷紙の姿勢
変化は、横方向又は斜め方向に生ずることが多いが、縦
方向、即ち、給紙方向及び排紙方向を含む紙送り方向と
同一方向に印刷紙の位置ずれが生ずる場合もあり得る。
【0160】そのような場合には、図10に示すよう
に、補正指令値の最適化を図るための補正指令値判定パ
ターンとして横罫線パターンを印刷すると、補正指令値
の適否を判定することが容易である。
【0161】補正指令値判定パターンとして横罫線パタ
ーンを採用する場合、カッターのカット動作前に所定間
隔ごとの横罫線パターンを印刷しておき、カット動作後
に同一間隔ごとの横罫線パターンをさらに印刷する。
【0162】補正指令値が最適値であって、カッターの
カット動作による印刷紙の位置ずれがほぼ完全に相殺さ
れる場合は、図10(a)に示すように、カット動作の
前後に印刷した横罫線パターンが互いに重なり合い、所
定間隔ごとの横罫線パターンが形成される。
【0163】一方、補正指令値が最適値ではなく、カッ
ターのカット動作による印刷紙の位置ずれが十分に相殺
されない場合には、図10(b)に示すように、カット
動作後の横罫線パターンがカット動作前の横罫線パター
ンに対して排紙側又は給紙側にずれて印刷されるので、
補正指令値が最適値からずれていることを判定すること
ができる。尚、図10においては、カット動作前に印刷
紙した横罫線パターンが実線、カット動作後に印刷紙し
た横罫線パターンが破線により示されている。
【0164】以上のように、本発明に係るプリンタ制御
方法によれば、カッターの印刷紙カット動作により発生
する印刷紙の姿勢変化を相殺する補正指令値を、容易か
つ的確に最適化することが可能となるので、プリンタの
紙送り機構の摩耗等の経時的変化や、温度、湿度等の周
辺環境の変化により補正指令値ΔIの最適値が変動して
も、適宜、補正指令値の最適化を実行することにより、
カッターの印刷紙カット動作によって発生する印刷紙の
姿勢変化に起因する印刷品質の低下を常に確実かつ未然
に防止することができる。
【0165】尚、本発明に係るプリンタ制御方法による
補正指令値の最適化は、印刷紙の種類及びサイズごとに
行われるものとするとよい。
【0166】本発明に係るプリンタ制御装置は、図24
に示した印刷紙の姿勢変化の補正制御装置と同様のハー
ドウェア構成により実現することができる。本発明に係
るプリンタ制御装置は、上述の本発明に係るプリンタ制
御方法の手順に従って動作するものであり、各動作は、
補正指令値最適化制御部としてのCPU16によって制
御される。印刷紙の種類及びサイズごとに最適化した補
正指令値は、例えばEEPROM23等のメモリに更新
保存するとよい。
【0167】印刷紙切断の際に印刷紙を挟持し固定する
ための印刷紙挟持機構がプリンタ本体又はカッター内蔵
筐体に備えられている場合であっても、印刷紙挟持機構
の印刷紙を固定する力が十分でない場合には、本発明に
係るプリンタ制御方法及びプリンタ制御装置の構成を適
用することができる。
【0168】一方、プリンタ本体又はカッター内蔵筐体
に印刷紙挟持機構が備えられており、かつ、印刷紙の姿
勢変化又は位置ずれの補正制御が行われない場合には、
印刷紙挟持機構の印刷紙挟持力について、本発明に係る
プリンタ制御方法及びプリンタ制御装置と同様の原理に
よる最適化を行ってもよい。
【0169】本発明に係るコンピュータプログラムは、
上記本発明に係るプリンタ制御方法をコンピュータシス
テムにおいて実行するコンピュータプログラムである。
【0170】図11は、本発明に係るプリンタ制御方法
を実行するコンピュータプログラムが記録された記録媒
体及びその記録媒体が使用されるコンピュータシステム
の外観構成を示した説明図、図12は、図11に示した
コンピュータシステムの構成を示すブロック図である。
【0171】図11に示したコンピュータシステム70
は、ミニタワー型等の筐体に収納されたコンピュータ本
体71と、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)、プ
ラズマディスプレイ、液晶表示装置等の表示装置72
と、記録出力装置としてのプリンタ73と、入力装置と
してのキーボード74a及びマウス74bと、フレキシ
ブルディスクドライブ装置76と、CD−ROMドライ
ブ装置77とから構成されている。図12は、このコン
ピュータシステム70の構成をブロック図として表示し
たものであり、コンピュータ本体71が収納された筐体
内には、RAM(Random Access Memory)等の内部メモ
リ75と、ハードディスクドライブユニット78等の外
部メモリがさらに設けられている。本発明に係るプリン
タ制御方法を実行するコンピュータプログラムが記録さ
れた記録媒体は、このコンピュータシステム70で使用
される。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディ
スク81,CD−ROM(Read Only Memory)82が用
いられるが、その他、MO(Magneto Optical)ディス
ク、DVD(Digital Versatile Disk)、その他の光学
的記録ディスク、カードメモリ、磁気テープ等を用いて
もよい。
【0172】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るプリ
ンタ制御方法及びプリンタ制御装置によれば、カッター
の印刷紙カット動作により発生する印刷紙の姿勢変化又
は位置ずれを相殺する補正指令値を、容易かつ的確に最
適化することができる。従って、プリンタの紙送り機構
の摩耗等の経時的変化や、温度、湿度等の周辺環境の変
化により補正指令値ΔIの最適値が変動しても、適宜、
補正指令値の最適化を実行することにより、カッターの
印刷紙カット動作によって発生する印刷紙の姿勢変化又
は位置ずれに起因する印刷品質の低下を常に確実かつ未
然に防止することができる。
【0173】本発明に係るコンピュータプログラムによ
れば、上記本発明に係るプリンタ制御方法をコンピュー
タシステムにおいて実行するので、上記同様の効果を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプリンタ制御方法の手順を示した
フローチャート。
【図2】本発明に係るプリンタ制御方法の手順の一部を
模式的に表した説明図。
【図3】印刷する罫線パターンの個数Nを3個とした場
合における本発明に係るプリンタ制御方法の手順の概要
を模式的に表した説明図。
【図4】印刷する罫線パターンの個数Nを5個とした場
合における補正指令値I+ΔIの調整値ΔIの設
定例を示した説明図。
【図5】印刷する罫線パターンの個数Nを5個とした場
合において最適な罫線パターンを1個選択させるときの
画面表示例を示した説明図。
【図6】印刷する罫線パターンの個数Nを5個とした場
合において最適な罫線パターンを2個選択させるときの
画面表示例を示した説明図。
【図7】印刷する罫線パターンの個数Nを5個とした場
合において最適な罫線パターンを2個選択させた結果に
基づきより高精度な再度の最適化を行うときの画面表示
例を示した説明図。
【図8】印刷する罫線パターンの個数Nを5個とした場
合において、より高精度な再度の最適化のために最適な
罫線パターンを1個選択させるときの画面表示例を示し
た説明図。
【図9】補正指令値判定パターンとしてドットパターン
を採用した場合におけるパターン印刷の状態を模式的に
説明した説明図。
【図10】補正指令値判定パターンとして横罫線パター
ンを採用した場合におけるパターン印刷の状態を模式的
に説明した説明図。
【図11】本発明に係るプリンタ制御方法を実行するプ
ログラムが記録された記録媒体及びその記録媒体が使用
されるコンピュータシステムの外観構成を示した説明
図。
【図12】図11に示したコンピュータシステムの構成
を示すブロック図。
【図13】インクジェットプリンタの概略構成を示した
ブロック図。
【図14】インクジェットプリンタのキャリッジ3周辺
の構成を示した斜視図。
【図15】キャリッジ3に取付けられたリニア式エンコ
ーダ11の構成を模式的に示した説明図。
【図16】CRモータ正転時及び逆転時におけるエンコ
ーダ11の2つの出力信号の波形を示したタイミングチ
ャート。
【図17】給紙及び紙検出に関連する部分を示した透視
図。
【図18】プリンタの紙送りに関連する部分を詳細に示
した透視図。
【図19】DCモータ制御装置であるDCユニット6の
構成を示したブロック図。
【図20】DCユニット6により制御されるDCモータ
4のモータ電流及びモータ速度を示したグラフ。
【図21】カッターが装着された場合におけるプリンタ
本体及びカッターの概略構成を模式的に示した説明図。
【図22】カッターの円形刃97周辺部を拡大表示した
斜視図。
【図23】カッターを専用の筐体に内蔵させ、そのカッ
ター内蔵筐体をプリンタ本体に装着して使用する場合に
おけるカッター内蔵筐体及びプリンタ本体の外観を示し
た斜視図。
【図24】印刷紙の姿勢変化の補正制御装置の構成を示
すブロック図。
【図25】印刷紙の姿勢変化の補正制御装置の動作、即
ち、印刷紙の姿勢変化の補正制御方法の手順の概略を示
すフローチャート。
【図26】印刷紙の姿勢変化の補正制御装置及び補正制
御方法を実施するための準備段階で行うべき作業の手順
を示すフローチャート。
【図27】印刷紙の種類及びサイズに対応した補正電流
値ΔIのテーブルの一例を示す表。
【図28】印刷紙の姿勢変化の補正制御方法の手順を示
すフローチャート。
【図29】補正電流値ΔIの通電パターンの例を示した
グラフ。
【符号の説明】
1 紙送りモータ(PFモータ) 2 紙送りドライバ 3 キャリッジ 4 キャリッジモータ(CRモータ) 5 キャリッジモータドライバ(CRモータドライバ) 6 DCユニット 6a 位置演算部 6b 減算器 6c 目標速度演算手段 6d 速度演算部 6e 減算器 6f 比例要素 6g 積分要素 6h 微分要素 6j D/Aコンバータ 7 ポンプモータ 8 ポンプモータドライバ 9 記録ヘッド 10 ヘッドドライバ 11 リニア式エンコーダ 12 符号板 13 エンコーダ(ロータリ式エンコーダ) 14 ロータリ式エンコーダ用符号板 15 紙検出センサ 16 CPU 17 タイマIC 18 ホストコンピュータ 19 インタフェース部 20 ASIC 21 PROM 22 RAM 23 EEPROM 25 プラテン 30 プーリ 31 タイミングベルト 32 キャリッジモータのガイド部材 34 インクカートリッジ 35 キャッピング装置 36 ポンプユニット 37 キャップ 50 記録紙 60 プリンタ 61 給紙挿入口 62 排紙口 64 給紙ローラ 65 紙送りローラ 66 従動ローラ 67a 大歯車 67b 中間歯車 67c 排紙歯車 68 排紙ローラ 69 従動ローラ(ギザローラ) 83 スマップ軸 84 プラテン 87 小歯車 88 小歯車 89 ホルダ 90 ロール紙 91 ロール紙用紙送りローラ 92 従動ローラ 93 カッター用紙送りローラ 94 従動ローラ 95 カッター用プラテン 97 円形刃支持部材 97 円形刃 98 カッター用排紙ローラ 99 従動ローラ 100 カット動作補正制御部 110 タイミングベルト 111 プーリ 200 カッター内蔵筐体 201 紙受け用バスケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C058 AB17 AE04 AF51 LA03 LB06 LC02 LC12 LC21 2C061 AQ05 AS06 KK04 KK12 KK18 KK26

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印刷紙カット動作により印刷紙の一部が切
    り離された後もプリンタの紙送り機構部内に保持されて
    いる印刷紙の所定領域に、前記印刷紙カット動作の前後
    にそれぞれ所定のパターンを印刷することを特徴とする
    プリンタ制御方法。
  2. 【請求項2】印刷紙カット動作により印刷紙の一部が切
    り離された後もプリンタの紙送り機構部内に保持されて
    いる印刷紙の所定領域に、前記印刷紙カット動作の前後
    にそれぞれ所定のパターンを印刷することを指令する制
    御部を備えていることを特徴とするプリンタ制御装置。
  3. 【請求項3】カッターの印刷紙カット動作により印刷紙
    の姿勢変化が発生する場合に、前記印刷紙カット動作に
    より印刷紙の一部が切り離された後もプリンタの紙送り
    機構部内に保持されている印刷紙の所定領域に、前記印
    刷紙カット動作の前後にそれぞれ所定のパターンを印刷
    することを指令する制御部を備えていることを特徴とす
    るプリンタ制御装置。
  4. 【請求項4】カッターの印刷紙カット動作により印刷紙
    の位置ずれが発生する場合に、前記印刷紙カット動作に
    より印刷紙の一部が切り離された後もプリンタの紙送り
    機構部内に保持されている印刷紙の所定領域に、前記印
    刷紙カット動作の前後にそれぞれ所定のパターンを印刷
    することを指令する制御部を備えていることを特徴とす
    るプリンタ制御装置。
  5. 【請求項5】カッターの印刷紙カット動作により発生す
    る印刷紙の姿勢変化又は位置ずれを相殺する紙送りモー
    タへの通電の通電量を制御する補正指令値に基づく前記
    紙送りモータへの通電を行いながら実行する前記印刷紙
    カット動作の前後にそれぞれ印刷する所定の補正指令値
    判定パターンが相互に所定の相対関係となるように、前
    記補正指令値を調整することにより前記補正指令値の最
    適化を図ることを指令する補正指令値最適化制御部を備
    えていることを特徴とするプリンタ制御装置。
  6. 【請求項6】印刷紙カット動作により印刷紙の一部が切
    り離された後もプリンタの紙送り機構部内に保持されて
    いる印刷紙の所定領域に所定のパターンを形成するよう
    に、前記印刷紙カット動作の前後にそれぞれ印刷紙に印
    刷されることを特徴とする印刷パターン。
  7. 【請求項7】前記印刷パターンは、印刷紙の紙送り方向
    に平行な縦罫線パターン、印刷紙の紙送り方向に直交す
    る横罫線パターン、又は、ドットパターンのいずれかで
    あることを特徴とする請求項6に記載の印刷パターン。
  8. 【請求項8】印刷紙カット動作により印刷紙の一部が切
    り離された後もプリンタの紙送り機構部内に保持されて
    いる印刷紙の所定領域に、前記印刷紙カット動作の前後
    にそれぞれ所定のパターンを印刷するプリンタ制御方法
    をコンピュータシステムにおいて実行することを特徴と
    するコンピュータプログラム。
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