JP2003300471A - 舵角比可変装置 - Google Patents

舵角比可変装置

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JP2003300471A
JP2003300471A JP2002108288A JP2002108288A JP2003300471A JP 2003300471 A JP2003300471 A JP 2003300471A JP 2002108288 A JP2002108288 A JP 2002108288A JP 2002108288 A JP2002108288 A JP 2002108288A JP 2003300471 A JP2003300471 A JP 2003300471A
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rotation
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disc
assist motor
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JP2002108288A
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Kiyotaka Shimomitsu
喜代崇 下光
Hitoshi Ono
仁 小野
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アシストモータ及び出力軸の間のトルク伝達の
不可逆性を成立させながら、装置全体の小型化を図るこ
とができる舵角比可変装置を提供する。 【解決手段】ステアリングホイール連結した入力軸と、
操向車輪に連結した出力軸との間に遊星歯車機構が配置
されている。遊星歯車機構のウォームホイール22に、
ウォームギヤ24が噛合しており、ウォームギヤは、ク
ラッチ機構26を介してアシストモータ28に連結して
いる。クラッチ機構は、モータ側ディスク30と、この
モータ側ディスクに対向配置したウォーム側ディスク3
2と、ウォーム側ディスク32を支持し、モータ側ディ
スク30から離間する方向にウォーム側ディスク32に
ばね力を付与している板ばね支持部材34と、モータ側
ディスク30及びウォーム側ディスク32のそれぞれに
設けた一対の電磁石とを備えている

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステアリング操作
による操舵角と操向車輪の転舵角との舵角比が変更可能
な舵角比可変装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、運転者の操作で操舵されるステア
リングホイールの操舵角と、転舵される操向車輪(前
輪)の転舵角との舵角比を車速等に応じて変化させる舵
角比可変装置として、例えば特開平11-198830号公報に
記載されているものが提案されている。
【0003】この公報に記載されている舵角比可変装置
は、ステアリングホイール連結した入力軸と、操向車輪
に連結した出力軸との間に遊星歯車機構が配置されてい
る。すなわち、遊星歯車機構のプラネタリギヤに入力軸
が連結し、プラネタリギヤを囲む円環状のリングギヤに
出力軸が連結している。そして、遊星歯車機構のサンギ
ヤに一体形成したウォームホイールに、アシストモータ
によって回転駆動するウォームギヤが噛合しており、ス
テアリングホイールの操舵方向及び車速に応じてアシス
トモータの駆動制御を行うと、アシストモータの回転ト
ルクがウォームギヤを介してウォームホイールに伝達さ
れ、ウォームホイールに連結した出力軸にアシスト舵角
が発生することで、ステアリングホイールの操舵角と操
向車輪の転舵角との比(舵角比)を変化させるようにし
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、アシストモ
ータの駆動が停止した状態でステアリングホイールを操
舵する場合には、入力軸と出力軸とを直結状態として舵
角比を一定にしなければならない。舵角比を一定にする
には、アシストモータと出力軸との間で不可逆性を成立
させておく、すなわち、アシストモータの回転トルクは
出力軸に伝達するが、出力軸の回転トルクはアシストモ
ータに伝達しない機構にする必要がある。
【0005】上述した特開平11-198830号公報の舵角比
可変装置では、ウォームホイール及びウォームギヤのギ
ヤ比を利用し、出力軸の回転トルクがアシストモータに
伝達される逆入力効率を悪くすることで、アシストモー
タと出力軸との間で不可逆性を成立させることができ
る。しかし、特開平11-198830号公報の舵角比可変装置
は、出力軸の回転トルクがアシストモータに伝達される
逆入力効率を悪くすると、同時に、アシストモータの回
転トルクが出力軸に伝達される正入力効率も悪くなるお
それがある。
【0006】このように、正入力効率が悪い舵角比可変
装置にすると、出力が大きな大型のアシストモータが必
要となるので、装置の小型化を図ることができない。本
発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、アシスト
モータの出力を大きくせずにアシストモータ及び出力軸
の間のトルク伝達の不可逆性を成立させることで、装置
全体の小型化を図ることができる舵角比可変装置を提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
舵角比可変装置は、ステアリングホイールに直結した入
力軸と、操向車輪側に連結した出力軸と、前記入力軸に
繋がった入力ギヤ及び前記出力軸に繋がった出力ギヤを
有する遊星歯車機構と、回転トルクを発生するアシスト
モータと、前記アシストモータの回転トルクを前記出力
ギヤに伝達する回転トルク伝達部とを備え、車速に応じ
て変化した前記アシストモータの回転トルクで前記出力
軸にアシスト舵角を発生させ、前記ステアリングホイー
ルの操舵角と前記操向車輪の転舵角の比を変化させるよ
うにした舵角比可変装置において、前記アシストモータ
が回転トルクを発生するときに、前記アシストモータと
前記回転トルク伝達部との間のトルク伝達経路を接続
し、前記アシストモータが回転トルクを発生しないとき
に、前記トルク伝達経路を遮断するクラッチ機構を備え
た装置である。
【0008】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の舵角比可変装置において、前記アシストモータが回
転トルクを発生しないときに、前記回転トルク伝達部と
前記出力ギヤとの相対回転を拘束し、前記入力ギヤ及び
前記出力ギヤを介して前記入力軸と前記出力軸とを直結
状態とする相対回転拘束部を備えた装置である。また、
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の舵角比可
変装置において、前記クラッチ機構は、前記アシストモ
ータ側に連結しているモータ側ディスクと、このモータ
側ディスクに対向配置されて前記回転トルク伝達部側に
連結している伝達部側ディスクと、これらモータ側ディ
スク及び伝達部側ディスクにそれぞれ設けられ、通電時
に磁力が発生して前記モータ側ディスク及び前記伝達部
側ディスクを接続する動作を行い、非通電時に消磁する
ことで、前記モータ側ディスク及び前記伝達部側ディス
クを離間させる一対の電磁石と、を備えた電磁式のクラ
ッチ機構であり、前記クラッチ機構に前記トルク伝達経
路を遮断させる制御を行う制御装置は、前記アシストモ
ータが回転トルクを発生しないときに、前記一対の電磁
石に対して非通電の制御を行うようにした。
【0009】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の舵角比可変装置において、前記伝達部側ディスクを
前記モータ側ディスクから離間する方向に移動させ、マ
ウント部の壁部に押圧して面接触させるディスク移動部
を設けるとともに、前記伝達部側ディスク及び前記壁部
に、前記伝達部側ディスクの回転を拘束して前記相対回
転拘束部を動作させるディスク回転拘束部を設けてい
る。
【0010】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の舵角比可変装置において、前記ディスク移動部を、
伝達部側ディスクに対して前記モータ側ディスクから離
間する方向にばね力が作用するばね部材とした。また、
請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載の舵角比可
変装置において、前記ディスク回転拘束部を、前記伝達
部側ディスク及び前記壁部の接触面にそれぞれ設けら
れ、互いの接触により摩擦力が発生して前記伝達部側デ
ィスクの回転を拘束する摩擦材とした。
【0011】また、請求項7記載の発明は、請求項4又
は5記載の舵角比可変装置において、前記ディスク回転
拘束部を、前記伝達部側ディスク及び前記壁部の接触面
の一方に設けた凹凸部と、他方に設けた係合凸部とで構
成し、前記係合凸部が前記凹凸部の凹部に嵌まり込むこ
とで、前記伝達部側ディスクの回転を拘束するようにし
た。
【0012】さらに、請求項8記載の発明は、請求項7
記載の舵角比可変装置において、前記凹凸部を、前記伝
達部側ディスク及び前記壁部の接触面の一方に横断面三
角形状の凹凸が環状に連続している形状とし、前記係合
凸部を、前記凹凸部の三角形状の凹部に嵌まり込むこと
が可能な横断面三角形状の形状とした。
【0013】
【発明の効果】請求項1記載の舵角比可変装置による
と、アシストモータが回転トルクを発生しないときに
は、クラッチ機構がアシストモータと回転トルク伝達部
との間のトルク伝達経路を遮断して出力軸の回転トルク
がアシストモータに伝達される逆入力効率を悪くする一
方、アシストモータが回転トルクを発生しているときに
は、クラッチ機構がトルク伝達経路を接続し、アシスト
モータの回転トルクが出力軸に伝達される正入力効率に
は何等影響を与えずにアシストモータと出力軸との間で
不可逆性を成立させているので、従来装置のように逆入
力効率及び正入力効率の両者が悪くならず、出力が小さ
いアシストモータを使用することができる。
【0014】また、請求項2記載の発明によると、クラ
ッチ機構がアシストモータと回転トルク伝達部との間の
トルク伝達経路を遮断したときに、回転トルク伝達部と
前記出力ギヤとの相対回転を拘束する相対回転拘束部を
備えたことから、出力軸の回転トルクがアシストモータ
に伝達される逆入力効率を0(ゼロ)にすることができ
るので、小出力である小型のアシストモータを使用する
ことができ、装置の小型化を図ることができる。
【0015】また、請求項3記載の発明によると、クラ
ッチ機構は、一対の電磁石の間に磁力を発生、或いは消
磁させることで、アシストモータ及び回転トルク伝達部
のトルク伝達経路を接続、或いは遮断する電磁式のクラ
ッチを採用しており、制御装置は、アシストモータが回
転トルクを発生しないときに、クラッチ機構の一対の電
磁石に非通電の制御を行うことでトルク伝達経路を遮断
する制御を行っているので、クラッチ制御の簡便化を図
ることができる。
【0016】また、請求項4,5記載の発明によると、
入力軸及び出力軸を直結状態とする相対回転拘束部を、
簡便な構造及び動作で得ることができる。また、請求項
6から請求項8記載の発明によると、伝達部側ディスク
の回転を拘束するディスク回転拘束部を、簡便な構造で
得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る舵角比可変
装置の一実施形態を示す概略図であり、この図の符号2
で示すステアリングホイールは、ステアリングシャフト
(入力軸)4を介して遊星歯車機構6の入力ギヤに連結
されている。また、遊星歯車機構6の出力ギヤは、出力
軸8、ラック&ピニオン10、タイロッド12、ナック
ルアーム14を介して車輪(操向車輪)16に連結され
ている。
【0018】遊星歯車機構6は、図2に示すように、ス
テアリングシャフト4が同軸に連結しているサンギヤ8
と、サンギヤ8に噛合してステアリングシャフト4と同
一回転方向に回転移動する一対のプラネタリギヤ20
a、20bと、内周に形成したリングギヤ部22aに一
対のプラネタリギヤ20a,20bが噛合しているウォ
ームホイール22とで構成されている。
【0019】また、一対のプラネタリギヤ20a,20
bに出力軸8が連結しており、プラネタリギヤ20a、
20bの回転が出力軸8に軸回りの回転運動として伝達
されると、ラック&ピニオン10により直線運動に変換
され、車輪(操向車輪)16を転舵するようになってい
る。なお、サンギヤ8が、遊星歯車機構6の入力ギヤに
相当し、一対のプラネタリギヤ20a,20bが遊星歯
車機構6の出力ギヤに相当している。
【0020】また、遊星歯車機構6のウォームホイール
22には、ウォームギヤ24が噛合しており、ウォーム
ギヤ24は、クラッチ機構26を介してステッピングモ
ータで構成されるアシストモータ28に連結している。
そして、アシストモータ28の回転トルクが、ウォーム
ギヤ24を介してウォームホイール22に伝達される
と、ステアリングシャフト4と出力軸8との舵角比が変
更されるようになっている。なお、ウォームホイール2
2及びウォームギヤ24が、本発明の回転トルク伝達部
に相当する。
【0021】クラッチ機構26は、図3及び図4に示す
ように、アシストモータ28のモータ軸28aに一体化
したモータ側ディスク30と、このモータ側ディスク3
0に対向配置したウォーム側ディスク(伝達部側ディス
ク)32と、ウォームギヤ24の回転軸24aに一体化
されてウォーム側ディスク32を支持し、モータ側ディ
スク30から離間する方向にウォーム側ディスク32に
ばね付勢力を付与している板ばね支持部材(ばね部材)
34と、モータ側ディスク30及びウォーム側ディスク
32のそれぞれに設けた一対の電磁石(図示せず)とを
備えた電磁式のクラッチ機構である。なお、一対の電磁
石に通電する制御をクラッチ機構26のON制御と称
し、一対の電磁石への通電を停止する制御を、クラッチ
機構26のOFF制御と称する。
【0022】そして、クラッチ機構26のON制御によ
り一対の電磁石の間に磁力が発生すると、図3に示すよ
うに、板ばね部材34のばね付勢力に抗してモータ側デ
ィスク30及びウォーム側ディスク32が接続し、アシ
ストモータ28の回転トルクが、ウォームギヤ24に伝
達される(本発明のトルク伝達経路を接続することに相
当する)。また、クラッチ機構26のOFF制御により
一対の電磁石の磁力が消失すると、図4に示すように、
板ばね支持部材34のばね付勢力によりウォーム側ディ
スク32がモータ側ディスク30から離間するようにな
っている(本発明のトルク伝達経路を遮断続することに
相当する)。
【0023】また、板ばね支持部材34のばね付勢力に
よってモータ側ディスク30から離間したウォーム側デ
ィスク32が、図4に示すように、モータマウント部の
壁面36側に押圧されて面接触する構造となっている。
このように、ウォーム側ディスク32がモータマウント
部の壁面36側に押圧されて面接触する構造が、本発明
の相対回転拘束部に相当する。
【0024】そして、図5及び図6に示すように、壁面
36と、この壁面36に面接触するウォーム側ディスク
32の端面には、それぞれ摩擦材(ディスク回転拘束
部)38,40が貼設されている。一方、図1に戻っ
て、ステアリングシャフト4には、運転者により操作さ
れるステアリングホイール2の操舵角を検出する操舵角
センサ42が装着されている。この操舵角センサ42
は、ステアリングホイール2が中立位置にあるときを零
度として、右に操舵されたときは正の値、左に操舵され
たときは負の値として操舵角を検出している。また、例
えば、図示しない変速機の出力側に、その回転速度に応
じた周波数の車速検出信号を出力する車速センサ44が
装着されている。
【0025】そして、図1の符号46で示す制御装置
が、アシストモータ28の駆動制御及びクラッチ機構2
6のON・OFF制御を行う。この制御装置46は、例
えばマイクロコンピュータで構成され、アシストモータ
28に取付けられた図示しないロータリエンコーダによ
り検出される回転角及び回転方向と、操舵角センサ42
で検出する操舵角と、車速センサ44で検出する車速信
号とが入力され、舵角比補正処理を実行して、アシスト
モータ28に対して補正された駆動指令を出力するとと
もに、クラッチ機構26に対してON・OFF指令を出
力する。
【0026】ここで、制御装置46は、アシストモータ
28に対して駆動指令を出力しないときには、クラッチ
機構26に対してOFF指令を出力するようになってい
る。次に、本実施形態の作用を説明する。運転者がステ
アリングホイール2を操舵すると、操舵角センサ42で
検出した操舵角と、車速センサ44で検出した車速とが
制御装置46に入力される。そして、操舵角及び車速に
基づいて舵角比補正処理を実行した制御装置46は、ク
ラッチ機構26に対してON制御を行うとともに、アシ
ストモータ28に対して舵角比補正の駆動指令を出力す
る。
【0027】ON指令が入力したクラッチ機構26は、
一対の電磁石の間に磁力が発生し、図3に示すように、
板ばね部材34のばね付勢力に抗してモータ側ディスク
30及びウォーム側ディスク32が接続し、アシストモ
ータ28の回転トルクがウォームギヤ24に伝達可能と
なる。そして、ステアリングシャフト4の回転方向と同
一方向にウォームホイール22が回転するようにアシス
トモータ28を回転させると、アシストモータ28の回
転トルクがウォームギヤ24を介してウォームホイール
22に伝達され、ステアリングシャフト4と同一回転方
向に回転移動している一対のプラネタリギヤ20a、2
0bを介して出力軸8にアシスト舵角を発生させる。こ
のように、ステアリングシャフト4の回転に伴ってアシ
ストモータ28を回転させることで出力軸8にアシスト
舵角が発生するので、ステアリングホイール2の操舵角
と車輪16の舵角比が変化する。
【0028】一方、アシストモータ28の駆動が停止し
た状態でステアリングホイール2を操舵する場合には
(アシストモータ28に対して駆動指令を出力しない場
合には)、制御装置46は、クラッチ機構26に対して
OFF制御を行う。OFF指令が入力したクラッチ機構
26は、一対の電磁石の磁力が消失するので、図4に示
すように、板ばね支持部材34のばね付勢力によりウォ
ーム側ディスク32がモータ側ディスク30から離間
し、このウォーム側ディスク32の端面に貼設した摩擦
材40とモータマウント部の壁面36側に貼設した摩擦
材38が、板ばね支持部材34のばね付勢力で押圧され
て面接触した状態となる。
【0029】摩擦材38,40が面接触した状態になる
と、ウォーム側ディスク32と回転軸24aを介して連
結しているウォームギヤ24の回転が拘束されることか
ら、一対のプラネタリギヤ20a、20bが回転移動し
てもウォームホイール22の回転が拘束され、ステアリ
ングシャフト4と出力軸8とが、サンギヤ8及び一対の
プラネタリギヤ20a、20bを介して直結状態となる
ので舵角比が一定となる。
【0030】このように、アシストモータ28の駆動が
停止した状態でステアリングホイール2を操舵すると、
ステアリングシャフト4と出力軸8との舵角比が一定に
なることから、アシストモータ28と出力軸8との間で
不可逆性が成立する、すなわち、アシストモータ28の
回転トルクは出力軸8に伝達されるが、出力軸8の回転
トルクはアシストモータ28に伝達されない機構にする
ことができる。
【0031】本実施形態の舵角比可変装置によれば、以
下の効果が得られる。第1に、クラッチ機構26に対し
てOFF制御を行うことでアシストモータ28とウォー
ムギヤ24との回転トルクの伝達経路を遮断し、出力軸
8の回転トルクがアシストモータ28に伝達される逆入
力効率を0(ゼロ)とする一方、クラッチ機構26に対
してON制御を行うことでアシストモータ28とウォー
ムギヤ24との回転トルクの伝達経路を接続し、アシス
トモータ28の回転トルクが出力軸8に伝達される正入
力効率には何等影響を与えずにアシストモータ28と出
力軸8との間で不可逆性を成立させており、従来装置の
ように逆入力効率及び正入力効率の両者が悪くならない
ので、アシストモータ28の出力が小さくて済み、小型
のものを使用することができる。したがって、装置の小
型化を図ることができる。
【0032】第2に、クラッチ機構26は、一対の電磁
石の間に磁力を発生、或いは消磁させることで、アシス
トモータ28及びウォームギヤ24の回転トルクの伝達
経路を接続、或いは遮断する電磁式のクラッチを採用し
ており、制御装置46は、アシストモータ28が駆動、
或いは駆動を停止したときにクラッチ機構26に対して
ON・OFF制御(伝達経路を接続する制御と伝達経路
を遮断する制御)を行っているで、クラッチ制御の簡便
化を図ることができる。
【0033】第3に、電磁式のクラッチという比較的入
手しやすい部品を使用して装置を構成しているので、現
状においてより安価なコストで舵角比可変装置を構成す
ることができる。第4に、クラッチ機構26のOFF制
御によりアシストモータ28とウォームギヤ24との伝
達経路が遮断されると、ウォーム側ディスク32の端面
に貼設した摩擦材40とモータマウント部の壁面36側
に貼設した摩擦材38が、板ばね支持部材34のばね付
勢力で押圧されて面接触することでウォーム側ディスク
32が壁面36上で回転不能に固定されるので、ウォー
ムギヤ24の回転を確実に拘束することができる。
【0034】次に、図7及び図8に示すものは、図5及
び図6で示したクラッチ機構26と異なる構造のクラッ
チ機構を示す実施形態である。なお、図5及び図6で示
した構成と同一構成部分には、同一符号を付してその説
明を省略する。本実施形態のクラッチ機構50は、ウォ
ーム側ディスク32の端面に、凹凸部52が周方向に連
続して形成されている。この凹凸部52の凸部52a
は、横断面三角形状として稜線が径方向に延在するよう
に周方向に連続して形成されており、隣接する凸部52
a,52aの間の凹部52bは、谷線が径方向に延在す
る横断面三角形状の空間として形成されている。
【0035】また、モータマウント部の壁面36にも、
前記凹部52bと同形状の横断面三角形状の係合凸部5
4が形成されている。なお、凹凸部52及び係合凸部5
4が、本発明のディスク回転拘束部に相当する。制御装
置46が、クラッチ機構26に対してOFF制御を行う
と、一対の電磁石の磁力が消失するので、板ばね支持部
材34のばね付勢力によりウォーム側ディスク32がモ
ータ側ディスク30から離間してモータマウント部の壁
面36側に移動する。そして、図8に示すように、ウォ
ーム側ディスク32の端面に形成した凹凸部52の所定
位置の凹部52bに、壁面36に形成した係合凸部54
が嵌まり込んで係合する。ウォーム側ディスク32の凹
凸部52及び壁面36の係合凸部54が係合するとウォ
ーム側ディスク32と回転軸24aを介して連結してい
るウォームギヤ24の回転が拘束されることから、一対
のプラネタリギヤ20a、20bが回転移動してもウォ
ームホイール22の回転が拘束され、ステアリングシャ
フト4と出力軸8とが、サンギヤ8及び一対のプラネタ
リギヤ20a、20bを介して直結状態となるので舵角
比が一定となる。
【0036】本実施形態の舵角比可変装置によれば、ク
ラッチ機構26のOFF制御によりアシストモータ28
とウォームギヤ24との伝達経路が遮断されると、ウォ
ーム側ディスク32の端面に形成した凹凸部52及びモ
ータマウント部の壁面36に形成した係合凸部54が、
板ばね支持部材34のばね付勢力で押圧されながら係合
し、ウォーム側ディスク32が壁面36上で回転不能に
固定されるので、ウォームギヤ24の回転を確実に拘束
することができる。
【0037】また、ウォーム側ディスク32の端面に形
成した凹凸部52の凸部52aとモータマウント部の壁
面36に形成した係合凸部54は、両者とも横断面三角
形状に形成されていることから、一方の稜線が他方の斜
面に接触して直ぐに谷線側に移動する(例えば係合凸部
54の稜線が凸部52aの斜面に接触して直ぐに凹部5
2bの谷線側に移動する)ので、短時間の間に、ウォー
ム側ディスク32を壁面36上で回転不能に固定するこ
とができる。
【0038】なお、本実施形態では、ウォーム側ディス
ク32の端面に凹凸部52を形成し、モータマウント部
の壁面36に係合凸部54を形成したが、ウォーム側デ
ィスク32の端面に係合凸部54を形成し、壁面36に
凹凸部52を形成しても、同様の作用効果を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る舵角比可変装置を示す構成図であ
る。
【図2】舵角比可変装置を構成する遊星歯車機構、回転
トルク伝達部を示す図である。
【図3】舵角比可変装置を構成するクラッチ機構がトル
ク伝達経路を接続している状態を示す図である。
【図4】クラッチ機構がトルク伝達経路を遮断している
状態示す図である。
【図5】第1実施形態のディスク回転拘束部を示す図で
ある。
【図6】第1実施形態のディスク回転拘束部を構成する
摩擦材を示す図である。
【図7】第2実施形態のディスク回転拘束部を示す図で
ある。
【図8】第1実施形態のディスク回転拘束部を構成する
凹凸部及び係合凸部を示す図である。
【符号の説明】
2 ステアリングホイール 4 ステアリングシャフト 6 遊星歯車機構 8 出力軸 10 ラック&ピニオン 12 タイロッド 14 ナックルアーム 16 車輪 18 サンギヤ 20a,20b プラネタリギヤ 22 ウォームホイール 22a リングギヤ部 24 ウォームギヤ 24a 回転軸 26,50 クラッチ機構 28 アシストモータ 28a モータ軸 30 モータ側ディスク 32 ウォーム側ディスク 34 板ばね支持部材 36 マウント部の壁面 38,40 摩擦材 42 操舵角センサ 44 車速センサ 46 制御装置 52 凹凸部 52b 凹部 52a 凹凸部の凸部 54 係合凸部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイールに直結した入力軸
    と、操向車輪側に連結した出力軸と、前記入力軸に繋が
    った入力ギヤ及び前記出力軸に繋がった出力ギヤを有す
    る遊星歯車機構と、回転トルクを発生するアシストモー
    タと、前記アシストモータの回転トルクを前記出力ギヤ
    に伝達する回転トルク伝達部とを備え、車速に応じて変
    化した前記アシストモータの回転トルクで前記出力軸に
    アシスト舵角を発生させ、前記ステアリングホイールの
    操舵角と前記操向車輪の転舵角の比を変化させるように
    した舵角比可変装置において、 前記アシストモータが回転トルクを発生するときに、前
    記アシストモータと前記回転トルク伝達部との間のトル
    ク伝達経路を接続し、前記アシストモータが回転トルク
    を発生しないときに、前記トルク伝達経路を遮断するク
    ラッチ機構を備えたことを特徴とする舵角比可変装置。
  2. 【請求項2】 前記アシストモータが回転トルクを発生
    しないときに、前記回転トルク伝達部と前記出力ギヤと
    の相対回転を拘束し、前記入力ギヤ及び前記出力ギヤを
    介して前記入力軸と前記出力軸とを直結状態とする相対
    回転拘束部を備えていることを特徴とする請求項1記載
    の舵角比可変装置。
  3. 【請求項3】 前記クラッチ機構は、前記アシストモー
    タ側に連結しているモータ側ディスクと、このモータ側
    ディスクに対向配置されて前記回転トルク伝達部側に連
    結している伝達部側ディスクと、これらモータ側ディス
    ク及び伝達部側ディスクにそれぞれ設けられ、通電時に
    磁力が発生して前記モータ側ディスク及び前記伝達部側
    ディスクを接続する動作を行い、非通電時に消磁するこ
    とで、前記モータ側ディスク及び前記伝達部側ディスク
    を離間させる一対の電磁石と、を備えた電磁式のクラッ
    チ機構であり、 前記クラッチ機構に前記トルク伝達経路を遮断させる制
    御を行う制御装置は、前記アシストモータが回転トルク
    を発生しないときに、前記一対の電磁石に対して非通電
    の制御を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の舵
    角比可変装置。
  4. 【請求項4】 前記伝達部側ディスクを前記モータ側デ
    ィスクから離間する方向に移動させ、マウント部の壁部
    に押圧して面接触させるディスク移動部を設けるととも
    に、前記伝達部側ディスク及び前記壁部に、前記伝達部
    側ディスクの回転を拘束して前記相対回転拘束部を動作
    させるディスク回転拘束部を設けたことを特徴とする請
    求項3記載の舵角比可変装置。
  5. 【請求項5】 前記ディスク移動部を、伝達部側ディス
    クに対して前記モータ側ディスクから離間する方向にば
    ね力が作用するばね部材としたことを特徴とする請求項
    4記載の舵角比可変装置。
  6. 【請求項6】 前記ディスク回転拘束部を、前記伝達部
    側ディスク及び前記壁部の接触面にそれぞれ設けられ、
    互いの接触により摩擦力が発生して前記伝達部側ディス
    クの回転を拘束する摩擦材としたことを特徴とする請求
    項4又は5記載の舵角比可変装置。
  7. 【請求項7】 前記ディスク回転拘束部を、前記伝達部
    側ディスク及び前記壁部の接触面の一方に設けた凹凸部
    と、他方に設けた係合凸部とで構成し、前記係合凸部が
    前記凹凸部の凹部に嵌まり込むことで、前記伝達部側デ
    ィスクの回転を拘束することを特徴とする請求項4又は
    5記載の舵角比可変装置。
  8. 【請求項8】 前記凹凸部を、前記伝達部側ディスク及
    び前記壁部の接触面の一方に横断面三角形状の凹凸が環
    状に連続している形状とし、前記係合凸部を、前記凹凸
    部の三角形状の凹部に嵌まり込むことが可能な横断面三
    角形状の形状としたことを特徴とする請求項7記載の舵
    角比可変装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20160046984A (ko) * 2014-10-20 2016-05-02 현대모비스 주식회사 차량용 조향장치
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CN113226891A (zh) * 2021-01-13 2021-08-06 华为技术有限公司 一种具有冗余功能的线控独立转向机构及控制方法

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