JP2003292645A - プリプレグ、および砥石 - Google Patents

プリプレグ、および砥石

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JP2003292645A JP2002095339A JP2002095339A JP2003292645A JP 2003292645 A JP2003292645 A JP 2003292645A JP 2002095339 A JP2002095339 A JP 2002095339A JP 2002095339 A JP2002095339 A JP 2002095339A JP 2003292645 A JP2003292645 A JP 2003292645A
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prepreg
phenol
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Mineo Yokoyama
峰夫 横山
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用するレゾール樹脂を用いて、
プリプレグ製造時に揮発成分を非常に低減しかつ、柔軟
性を失わず、付着しないプリプレグを提供すること。 【解決手段】 アルデヒド類とフェノールとを
〔アルデヒド類〕/〔フェノール類〕=0.3〜0.6
〔モル比〕となる割合で反応させて得られたノボラック
樹脂(I)とアルデヒド類とを反応させて得られるレゾ
ール樹脂(II)を含有する溶液(A)を繊維状基材に
含浸又は塗布した後、乾燥してなることを特徴とするプ
リプレグ、このプリプレグを加熱成型したプリプレグで
補強された砥石。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研削砥石補強用に
好適なプリプレグに関するもので、含浸又は塗布するフ
ェノール樹脂のフリーモノマーを低減すると共に揮発分
(VC)を低減したものに関する。又このプリプレグを
用いて製造した研削砥石に関する。
【0002】
【従来の技術】研削砥石補強用ガラスクロス、ガラスロ
ービング等は通常、研削砥石に使用される結合剤と同様
の成分である、フェノール樹脂を含浸或いは塗布し、乾
燥したプリプレグとして用いられる。これに用いられる
フェノール樹脂は、レゾール樹脂、またはレゾール樹脂
とノボラック樹脂を適度な割合に混合し溶剤(メタノー
ル)に溶解した状態で含浸される。含浸されたプリプレ
グは打ち抜き機により、研削砥石の形状に合わせて打ち
抜き後、積み重ねられた状態で保管された後実際の使用
に供される。これに用いられるフェノール樹脂はプリプ
レグの付着性を防ぎ、適度な柔軟性を保つ為、分子量を
調整したり、レゾール樹脂とノボラック樹脂の割合を変
化させたりして用いられているのが通常である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年、環境
保護の観点から使用されるフェノール樹脂の揮発分を可
能な限り低減することが求められている。更に、柔軟性
を保ちつつ、保管時にプリプレグ同士の付着性を防ぐ事
が求められている。
【0004】本発明の課題は、使用するレゾール樹脂を
用いて、プリプレグ製造時に揮発成分を非常に低減しか
つ、柔軟性を失わず、付着しないプリプレグを提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、レゾール樹脂の製造に
当たり、原料としてフリーフェノール含有量と、分子量
を制御した特定のノボラック樹脂をフェノールモノマー
の代わりに使用しアルデヒド類と反応させることにより
未反応モノマーやフェノールの1核体にメチロール基が
付加した成分を著しく低減したレゾール樹脂と、更にフ
リーモノマーを除去したノボラック樹脂とを組み合わせ
ることにより、プリプレグに要求される課題を達成する
ことが可能であることを見出だし本発明の完成に至っ
た。
【0006】また、本発明は、アルデヒド類とフェノー
ルとを〔アルデヒド類〕/〔フェノール類〕=0.3〜
0.6〔モル比〕となる割合で反応させて得られたノボ
ラック樹脂(I)とアルデヒド類とを反応させて得られ
るレゾール樹脂(II)を含有する溶液(A)を繊維状
基材に含浸又は塗布した後、乾燥してなることを特徴と
するプリプレグ、これを成型、硬化した砥石を提供す
る。
【0007】また、本発明は、更に、ノボラック樹脂
(III)を混合し繊維状基材に含浸又は塗布した後、
乾燥してなるプリプレグこれを成型、硬化した砥石をも
提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のプリプレグは、アルデヒ
ド類とフェノールとを〔アルデヒド類〕/〔フェノール
類〕=0.3〜0.6〔モル比〕となる割合で反応させて
得られたノボラック樹脂(I)とアルデヒド類とを反応
させて得られるレゾール樹脂(II)を繊維状基材に含
浸または塗布した後、乾燥して得られる。
【0009】前記レゾール樹脂(II)の製造方法は、
触媒の存在下、前記ノボラック樹脂(I)とアルデヒド
類を反応させる方法である。前記のノボラック樹脂
(I)はフェノール類とアルデヒド類との反応で得られ
る。その反応の際、アルデヒド類とフェノールの比率を
上記の範囲で反応させることが必須であり、好ましい分
子量の範囲は、数平均分子量300〜1000(GPC
換算)である。
【0010】前記ノボラック樹脂(I)の製造方法とし
ては、例えば、次の工程を経て製造することが出来る。
フェノール類、ホルムアルデヒド類、触媒としての酸を
仕込み、100℃で1〜5時間反応させる。その後、常
圧脱水工程、減圧脱水工程を経て、180〜230℃の
温度で、ノボラック樹脂中に残存する未反応フェノール
を除去して、前記ノボラック樹脂(I)を得る。その
際、前記の残留した未反応フェノールモノマーのノボラ
ック樹脂中の含有量は、低いほど好ましく、全く無い状
態が最も好ましいが、実用的には、1.0重量%以下が
好ましく、0.1重量%以下がより好ましい。また、上
記の分子量に制御するには、フェノール類とホルムアル
デヒド類の反応割合は、〔ホルムアルデヒド〕/〔フェ
ノール類〕=0.3〜0.6〔モル比〕であることが必要
である。モル比が0.3未満でも製造は可能であるが、
モル比が低下するに従い収率が悪くなり経済的では無く
なる。また、モル比が0.6を越えると本発明のプリプ
レグ用途に用いる為の適度な分子量に制御することが困
難になり、好ましくない。
【0011】前記ノボラック樹脂(I)の製造方法とし
て、更に詳しく説明すると、例えば、下記の方法が挙げ
られる。すなわち、フェノールと37重量%濃度のホル
ムアルデヒド水溶液の混合物に反応触媒として蓚酸を添
加し、反応系内の温度を100℃とし、1〜5時間反応
させた後、200℃迄常圧状態で蒸留を行い、更に前記
ノボラック樹脂中の残留フェノール量が1.0重量%以
下、好ましくは0.1重量%以下となるまで、減圧蒸留
を行い、ノボラック樹脂(I)を得る。
【0012】原料として使用するフェノール類として
は、特に限定されるものではなく、たとえばフェノー
ル、あるいはクレゾール、キシレノール、エチルフェノ
ール、ブチルフェノール、オクチルフェノールなどのア
ルキルフェノール類、レゾルシン、カテコールなどの多
価フェノール類、ハロゲン化フェノール、フェニルフェ
ノール、アミノフェノールなどが挙げられる。またこれ
らのフェノール類は、その使用にあたって1種類のみに
限定されるものではなく、2種以上の併用も可能であ
る。価格を考慮するとフェノールが好ましい。
【0013】前記アルデヒド類としてはフェノール樹脂
製造の際に一般的に良く用いられるホルムアルデヒド、
パラホルムアルデヒド、トリオキサン等のホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド等が有効であり、ウロトロピン
も用いることが出来る。
【0014】前記の反応で用いる酸類等は、種々のもの
が使用可能であるが、例えば、蓚酸、塩酸、燐酸、硫
酸、パラトルエンスルホン酸、フェノールスルホン酸等
の酸類、或いはハイオルソノボラック樹脂の触媒である
酢酸亜鉛、オクチル酸亜鉛等が挙げられる。
【0015】また、本発明で用いるノボラック樹脂
(I)としては、ノボラック樹脂の合成過程でフェノー
ルと例えばエポキシ樹脂、トリアジン類等を任意の割合
で反応させたいわゆる変性ノボラック樹脂も用いること
が出来る。これらで変性されたノボラック樹脂をレゾー
ル樹脂製造の際の原料として用いると、本発明の手法で
製造されたレゾール樹脂に耐水性や、耐熱性を付与する
ことも可能である。
【0016】上記の合成で得られたノボラック樹脂
(I)を原料としたレゾール樹脂(II)の製造方法
は、例えば、下記の方法が挙げられる。
【0017】上記ノボラック樹脂(I)とアルデヒド類
とを、触媒として、アルカリ金属触媒、アルカリ土類金
属の酸化物、アミン類、アンモニア、或いは酢酸亜鉛等
を用いて反応させることによって得ることが出来る。こ
れらの触媒は1種或いは2種類の併用で反応させても良
い。更に、触媒を中和する目的で、硫酸、塩酸、燐酸、
パラトルエンスルホン酸等を用いても良い。このように
して得られたレゾール樹脂(II)としては、実質的に
フェノールモノマーやメチロール基が1〜3個フェノー
ル核に結合した1核体成分を含まないものが好ましい。
【0018】前記レゾール樹脂(II)の製造方法とし
て、更に詳しく説明すると、例えば、次の方法が挙げら
れるノボラック樹脂(I)とホルムアルデヒド水溶液
(例えば、37重量%)との混合物に触媒として水酸化
ナトリウム水溶液(例えば、48重量%)を添加し、5
0〜80℃の温度で1〜5時間反応後、反応系内の水分
を減圧脱水で除去し、メタノールで希釈し、得られたレ
ゾール樹脂中の残留フェノール量が1.0重量%以下、
好ましくは0.1重量%以下のレゾール樹脂(II)溶
液を得る。
【0019】本発明に用いるレゾール樹脂(II)の製
造に於けるノボラック樹脂(I)とアルデヒド類の比率
は、C−13NMRで測定される樹脂の結合モル比とし
て、〔アルデヒド〕/〔ノボラック樹脂〕が、未反応の
ノボラック樹脂成分が残留せずに、硬化性など物性を良
好であることから、0.5以上が好ましく、又、未反応
ホルムアルデヒドが残留せずに環境上好ましい点から
4.0以下が好ましい。また、更に好ましくは〔アルデ
ヒド〕/〔ノボラック樹脂〕=0.5〜2.5の範囲で
ある。
【0020】前記触媒として用いるアルカリ類やアルカ
リ金属類の量は反応が円滑に進行する点から、原料とし
て用いるノボラック樹脂モル数に対して0.01モル倍
以上が好ましく、また反応の制御の容易さ、製品の貯蔵
安定性を損なわない点、或いは脆さ等の物性を低下させ
ない点から1.0倍モル以下が好ましい。
【0021】本発明のプリプレグとしては、含浸または
塗布する樹脂成分として、上記のレゾール樹脂(II)
に加えて、更に、ノボラック樹脂(III)を加えた樹
脂成分を用いてもよい。
【0022】前記ノボラック樹脂(III)の製造方法
としては、例えば、上記ノボラック樹脂(I)と同様の
手法で製造することが出来、その際、ノボラック樹脂
(III)中の残留フェノール量を0.2重量%以下に
することが好ましい。また、〔アルデヒド類〕/〔フェ
ノール類〕のモル比は0.6〜0.9の範囲が好まし
い。
【0023】本発明のプリプレグを製造するためのレゾ
ール樹脂(II)からなる、或いはレゾール樹脂(I
I)とノボラック樹脂(III)の混合溶液からなる含
浸用(または塗布用)溶液の調製には上記で得られたレ
ゾール樹脂(II)を単独で用いても良いし、レゾール
樹脂(II)と別に製造したノボラック樹脂(III)
をその比率が10〜90/90〜10(重量比)で混合
し、調整したものを用いても良い。この場合の混合比率
は要求されるプリプレグの性能にもよるがレゾール樹脂
/ノボラック樹脂=40〜60/60〜40(固形分重
量比)がより好ましい物性を示す。
【0024】また、レゾール樹脂(II)を製造する際
にノボラック樹脂(III)を添加しても良い。
【0025】本発明に用いるレゾール樹脂(II)溶液
とノボラック樹脂(III)溶液の固形分濃度は、含浸
或いは塗布ができれば、特に限定されないが、例えば、
30〜70重量%が好ましい。
【0026】レゾール樹脂(II)溶液の溶媒として
は、水、或いはメタノール等のアルコール類が好まし
く、また、ノボラック樹脂(III)溶液の溶媒として
は、アルコール類等が好ましい。
【0027】本発明のプリプレグは、上記のようにして
えられたレゾール樹脂(II)からなる、或いはレゾー
ル樹脂(II)とノボラック樹脂(III)の混合溶液
からなる含浸用(または塗布用)溶液を含浸、または塗
布する場合は、例えば、繊維状基材(例えば、ガラスク
ロス等)に樹脂/繊維状基材に含浸、または塗布する。
次いで、50〜100℃で5〜30分間乾燥しプリプレ
グを得る。
【0028】この際、繊維状基材は、乾燥させておくこ
とが好ましく、更に繊維状基材と含浸用(または塗布
用)溶液の比率が[繊維状基材と含浸用(または塗布
用)溶液]/[繊維状基材]=20〜60(固形分比)
であることが好ましい。
【0029】次いで、上記のようにして得たプリプレグ
を用いた切断砥石の製造方法として、例えば、前記プリ
プレグを、レゾール樹脂とフェノール樹脂が付着したレ
ジンコーテッドグレイン(RGC)にはさみ、目的とす
る寸法に成形後、150〜200℃で、5〜10時間加
熱硬化し、本発明の砥石を得る。
【0030】
【実施例】次に実施例及び比較例によって本発明をさら
に詳細に説明する。例中「部」「%」と表示しているも
のはそれぞれ重量部、重量%を表す。(但し、湿度は相
対湿度を表わす。)また、数平均分子量とはGPC(ゲ
ルパーミエイションクロマトグラフィー)により、分子
量既知のポリスチレンに換算した分子量を示す。フリー
フェノールの測定はフリーフェノール1重量%以上の場
合はGPCで測定し、これ以下の場合ははガスクロマト
グラフィーでの測定に依った。でなお本発明はこれらの
実施例に限定されるものではない。
【0031】合成例1 2リットルの4つ口フラスコに攪拌機、温度計をセット
しフェノール941gと37.2%ホルマリン40.3
gを仕込み、蓚酸2水和物4.705gを添加、100
℃に昇温した後、37.2%ホルマリン282.2gを1
時間かけて滴下した。還流温度で3時間反応した後、蒸
留を開始し180℃迄昇温した。その後温度を220℃
まで上げ50tor(6.65kPa)で減圧蒸留を1時間行
い、B&R法で測定した軟化点62℃、ガスクロマトグ
ラフィーで測定したフリーフェノール量0.1%、GP
Cによる数平均分子量540であるノボラック樹脂(I
a)を得た。該ノボラック樹脂を固形分80%になる様
にメタノールで希釈し、てノボラック樹脂(Ia)のメ
タノール溶液を以下供試した。次いで上記で得られたノ
ボラック樹脂のメタノール溶液(Ia)131gと92%
パラホルム18gをよく混合し、これに48%濃度の水
酸化ナトリウム2.0gを添加し80℃迄昇温した。80
℃で3時間反応した後、50torr(6.65kPa)で
系内の温度が90℃になる迄蒸留を行った。この後メタ
ノール24gを徐々に添加し、冷却して樹脂のメタノー
ル溶液を得た。この樹脂の135℃で測定した不揮発分
は60%であり、B型粘度計にて25℃で測定した粘度
は120mPa・sであった。この樹脂のガスクロマト
グラフィーで測定したフリーフェノール量は0.01%
であった。
【0032】合成例2 合成例1で得られたレゾール樹脂のメタノール溶液10
0gに、以下の方法で作成したノボラック樹脂固形分6
0gとメタノール40gを加え、135℃で測定した不
揮発分60%、B型粘度計にて25℃で測定した粘度1
35mPa・sの樹脂を得た。この樹脂のガスクロマト
グラフィーで測定したフルーフェノールは0.1%であ
った。次いで、2リットルの4つ口フラスコにフェノー
ル941g、37.2%ホルマリン40.3gを仕込み、
蓚酸2水和物4.705gを添加、100℃に昇温した
後、37.2%ホルマリン621.0gを1時間かけて滴
下した。還流温度で3時間反応した後、蒸留を開始し1
80℃迄昇温した。その後温度を220℃まで上げ50
torr(6.65kPa)で減圧蒸留を1時間行い、B&R
法で測定した軟化点112℃、ガスクロマトグラフィー
で測定したフリーフェノール量0.1%、GPCによる
数平均分子量850であるノボラック樹脂(IIIa)
を得た。
【0033】合成例3 上記で得られたノボラック樹脂のメタノール溶液(I
a)131gと92%パラホルム18gをよく混合し、こ
れに酢酸亜鉛0.52gを添加し100℃迄昇温した。
100℃で1時間反応した後、50torr(6.65kP
a)で系内の温度が90℃になる迄蒸留を行った。この
後メタノール24gを徐々に添加し、冷却して樹脂のメ
タノール溶液を得た。この樹脂の135℃で測定した不
揮発分は60%であり、B型粘度計にて25℃で測定し
た粘度は112mPa・sであった。この樹脂のガスク
ロマトグラフィーで測定したフリーフェノール量は0.
01%であった。この樹脂67gに対して実施例2で得
られたノボラック樹脂(IIIa)を60g、メタノール
を40g添加し、135℃で測定した不揮発分60%、
B型粘度計にて25℃で測定した粘度110mPa・s
の樹脂を得た。この樹脂のガスクロマトグラフィーで測
定したフリーフェノール量は0.1%であった。
【0034】合成例4 3リットルの4ッ口フラスコにフェノール941、3
7.2%ホルマリン1048gを仕込み、25%アンモニ
ア水47gを添加した後、80℃に昇温し、80℃で3
時間保った後、50torr(6.65kPa)で系内の温
度が90℃になる迄蒸留を行った。この後メタノール6
60gを徐々に添加し、冷却して樹脂に更にメタノール
を40g添加し、135℃で測定した不揮発分60%、
B型粘度計にて25℃で測定した粘度180mPa・s
の樹脂を得た。この樹脂のGPCにて測定したフリーフ
ェノール量は8.1%であった。この樹脂100gに対し
て実施例2で作成したノボラック樹脂60g、メタノー
ル40gを加え、不揮発分60%、粘度150mPa・
sの樹脂液を調整した。この樹脂のGPCで測定したフ
リーフェノール量は4%であった。
【0035】合成例5 合成例1で得られたレゾール樹脂とノボラック樹脂は全
く同じものを用いてレゾール樹脂/ノボラック樹脂=4
/6(固形分比)になる様に調整し、不揮発分60%の
樹脂液を作成した。
【0036】実施例1〜3および比較例1、2 合成例1〜5の樹脂溶液を用いてガラスクロス(日東紡
製;WG−250)に、(樹脂)/(乾燥後のガラスク
ロス)を重量比で3/7(重量比)になる様に含浸した
後、80℃で10分間乾燥しプリプレグを得た。このプ
リプレグを180℃×60分間処理し、揮発分(VC
%)を測定した。更に、このプリプレグを10cm×1
0cmに打ち抜き、30枚を積み重ね、100gの加重
をかけて温度30℃、湿度80%の恒温室に保管し、付
着性、柔軟性の経時的な変化を測定した。付着性はプリ
プレグを引きはがした時に付着しているか否か、柔軟性
はプリプレグをカンチレバー式柔軟度測定器により測定
した。(カンチレバー式柔軟度測定器は値が大きい程柔
軟であることを示す。)
【0037】直径355mm×厚み2.7mm×穴径2
5.4mm、密度2.25の切断砥石を通常法により作成
した。その際、合成例1〜5で得られた樹脂で含浸した
プリプレグを1枚、切断砥石の中心に挟み込みプリプレ
グで補強された切断砥石を作成し、砥石の回転破壊強度
を測定した。なお、回転強度は、前記補強された切断砥
石をサンダーに取り付けて高速に回転させて、砥石が遠
心力等で破壊されるのに要する最高の回転数を表わす。
(回転数が高いほど、回転破壊強度が高いことを示
す。)
【0038】測定結果は表1に示す通りである。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、揮発分(VC)の低い
プリプレグを得ることが可能であり、付着性が少なく、
且つ柔軟性が長期に亘って保てるプリプレグ、砥石を得
ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルデヒド類とフェノールとを〔アルデ
    ヒド類〕/〔フェノール類〕=0.3〜0.6〔モル比〕
    となる割合で反応させて得られたノボラック樹脂(I)
    とアルデヒド類とを反応させて得られるレゾール樹脂
    (II)を含有する溶液(A)を繊維状基材に含浸又は
    塗布した後、乾燥してなることを特徴とするプリプレ
    グ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の溶液(A)に、ノボラッ
    ク樹脂(III)を混合し繊維状基材に含浸又は塗布し
    た後、乾燥してなるプリプレグ。
  3. 【請求項3】 ノボラック樹脂(I)の残留フェノール
    量が1重量%以下であって、且つ、ノボラック樹脂(I
    II)の残留フェノール量が0.2重量%以下である請
    求項1または2記載のプリプレグ。
  4. 【請求項4】 レゾール樹脂(II)とノボラック樹脂
    (III)の混合割合が10〜90/90〜10(重量
    比)である請求項1または2記載のプリプレグ。
  5. 【請求項5】 繊維状基材がガラスである請求項1〜4
    の何れか一つに記載のプリプレグ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか一つに記載のプリ
    プレグを、加熱成型したプリプレグで補強された砥石。
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