JP2003267274A - 建設機械のトラックフレーム - Google Patents

建設機械のトラックフレーム

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JP2003267274A
JP2003267274A JP2002072569A JP2002072569A JP2003267274A JP 2003267274 A JP2003267274 A JP 2003267274A JP 2002072569 A JP2002072569 A JP 2002072569A JP 2002072569 A JP2002072569 A JP 2002072569A JP 2003267274 A JP2003267274 A JP 2003267274A
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yoke
guide
plate portion
plate
side plate
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Kohei Urase
広平 浦瀬
Norimitsu Sakuma
宣光 佐久間
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/02Travelling-gear, e.g. associated with slewing gears

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  • Mining & Mineral Resources (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊動輪のヨークとヨークガイドとの隙間を小
さくして作業時の安定性を向上させ、部品点数を削減し
て組立時の作業性を向上できるようにする。 【解決手段】 油圧ショベルのトラックフレーム11
を、中央のセンタフレーム12と、センタフレーム12
の左,右両側に位置する左,右のサイドフレーム15,
15等とにより構成する。また、各サイドフレーム15
の前,後方向の一側に設ける遊動輪ブラケット21は、
左,右に離間して前,後方向に延び左ヨークガイド24
A,右ヨークガイド24Bが一体形成された左側板部材
22A,右側板部材22Bと、これらの側板部材22
A,22B間を上端側で互いに連結する上板部材27と
により構成する。そして、左,右のヨークガイド24
A,24B間で遊動輪のヨークを前,後に摺動可能にガ
イドする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル、油圧クレーン等の下部走行体に好適に用いられる建
設機械のトラックフレームに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル等の建設機械は、
クローラ(履帯)式の下部走行体を備え、左,右の履帯
を駆動することにより山岳地、泥濘地等の不整地を安定
して走行できるようにしている。
【0003】そして、このようなクローラ式の下部走行
体は、上部旋回体が取付けられるセンタフレームと、該
センタフレームの左,右両側に位置して前,後方向に延
び履帯がそれぞれ取付けられる左,右のサイドフレーム
と、該左,右のサイドフレームを前記センタフレームに
連結する前,後の脚部とからなるトラックフレームを備
えている。
【0004】また、トラックフレームの各サイドフレー
ムは、長さ方向の一側に遊動輪を回転可能に支持するた
めの遊動輪ブラケットが設けられ、長さ方向の他側には
走行用の油圧モータを駆動輪等と一緒に取付けるための
駆動輪ブラケットが設けられている。
【0005】そして、前記履帯は、サイドフレームの長
さ方向に延びるように前記遊動輪と駆動輪との間に巻回
して取付けられ、走行用の油圧モータで駆動輪を回転駆
動することによりサイドフレームの周囲で周回動作して
車両の前進,後進動作を行わしめるものである。
【0006】また、この種の従来技術によるトラックフ
レームでは、遊動輪ブラケット内に前,後方向に延びる
ヨークガイドを設け、遊動輪を回転可能に支持するヨー
クをヨークガイド内に摺動可能に嵌合して設けると共
に、遊動輪ブラケット内に設けた張力調整シリンダおよ
びスプリング等で前記ヨークを前,後方向に付勢するこ
とにより履帯の張力を調整する構成としている(例え
ば、特開平8−282560号公報等)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるトラックフレームでは、遊動輪ブラケット
内に設けるヨークガイドを、互いに別部材からなる下ガ
イド板と上ガイド板とにより構成し、これら上,下のガ
イド板を用いて遊動輪のヨークを上,下両側から摺動可
能にガイドする構成としている。
【0008】そして、これらの上ガイド板と下ガイド板
は、遊動輪ブラケットの側板部に溶接手段を用いて別々
に接合、固着するものであるため、溶接時の寸法公差、
ヨーク挿入時の組立性等を考慮して上ガイド板と下ガイ
ド板との間隔は、ヨークの高さ(厚さ)寸法よりも予め
大きく取るようしている。
【0009】また、この場合にヨークの上,下面(摺動
面)には機械加工等を施すが、上ガイド板と下ガイド板
の摺動面側は溶接後に機械加工を施すのが難しく、実際
には機械加工を行っていないので、これによっても上ガ
イド板と下ガイド板との間隔を予め大きめに設定する構
成としているものである。
【0010】このため、従来技術では、車両の組立後に
ヨークガイドの上ガイド板、下ガイド板とヨークとの間
には上,下方向の隙間が形成され、この隙間が原因とな
って油圧ショベルの掘削作業時等に前,後方向の揺れが
車両に発生し、作業時等の安定性を向上するのが難しい
という問題がある。
【0011】特に、スイングポスト式の作業装置等を採
用した後方小旋回式油圧ショベルにあっては、トラック
フレームをコンパクトに形成して小型化を図るようにし
ているため、前記ヨークガイドとヨークとの隙間が原因
となって車両の揺れが顕著になるという問題がある。
【0012】また、従来技術にあっては、互いに別部材
からなる下ガイド板と上ガイド板を遊動輪ブラケットの
側板部にそれぞれ溶接してヨークガイドを設ける構成と
しているため、部品点数が増加するばかりでなく、上,
下のガイド板を溶接する作業に多大な労力と時間を費や
し、組立時の作業性を向上することができないという問
題がある。
【0013】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、遊動輪のヨークとヨー
クガイドとの間の隙間を小さくでき、作業時の振動、揺
れ等を抑えて安定性を向上できると共に、部品点数を削
減でき、組立時の作業性を向上できるようにした建設機
械のトラックフレームを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明は、上部旋回体が取付けられるセンタフレ
ームと、該センタフレームの左,右両側に位置して前,
後方向に延び履帯がそれぞれ取付けられる左,右のサイ
ドフレームとからなり、該左,右のサイドフレームに
は、前,後方向の一側に位置して遊動輪ブラケットを設
けてなる建設機械のトラックフレームに適用される。
【0015】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記遊動輪ブラケットを、左,右に離間して前
記サイドフレームの前,後方向に延びる左側板部,右側
板部と、該左側板部,右側板部間を該各側板部の上端側
で互いに連結する上板部と、前記左側板部,右側板部の
内面側にそれぞれ一体形成され遊動輪のヨークを前,後
方向に摺動可能にガイドする左ヨークガイド,右ヨーク
ガイドとを備える構成としたことにある。
【0016】このように構成したことにより、遊動輪ブ
ラケットの左側板部には左ヨークガイドを一体成形でき
ると共に、右側板部には右ヨークガイドを一体成形で
き、これらの左ヨークガイド、右ヨークガイドを用いて
遊動輪のヨークをガイドすることができる。そして、従
来技術の遊動輪ブラケットの如く側板部に対して上,下
のガイド板部等を溶接して設ける必要がなくなるため、
左,右のヨークガイドをヨークの高さ(厚さ)寸法に合
わせて形成でき、ヨークガイドとヨークとの間に隙間が
発生するのを小さく抑えることができる。
【0017】また、請求項2の発明によると、遊動輪ブ
ラケットは、左側板部と左ヨークガイドとが鋳鋼または
型鋼により一体成形された左側板部材と、右側板部と右
ヨークガイドとが鋳鋼または型鋼により一体成形された
右側板部材と、上板部を構成する上板部材とからなり、
前記遊動輪ブラケットの組立時には、前記上板部材を左
側板部材と右側板部材との上端側に接合して設ける構成
としている。
【0018】この場合には、左側板部と左ヨークガイド
とを左側板部材として鋳鋼または型鋼により一体成形で
きると共に、右側板部と右ヨークガイドとを右側板部材
として鋳鋼または型鋼により一体成形することができ
る。そして、遊動輪ブラケットの組立時には、左側板部
材、右側板部材とは別部材からなる上板部材を各側板部
材の上端側に接合することにより、左,右の側板部材間
を互いに連結して遊動輪ブラケットを組立てることがで
きる。
【0019】一方、請求項3の発明によると、遊動輪ブ
ラケットは、左側板部、左ヨークガイド、右側板部、右
ヨークガイドおよび上板部を鋳造手段により一体成形す
る構成としている。
【0020】この場合には、遊動輪ブラケットの左側板
部、左ヨークガイド、右側板部、右ヨークガイドおよび
上板部を鋳造手段により一体成形でき、遊動輪ブラケッ
トを予め単一物として形成することができる。
【0021】また、請求項4の発明によると、上板部は
左上板部と右上板部とに左,右で2分割され、遊動輪ブ
ラケットは、左側板部、左ヨークガイドおよび左上板部
が一体成形された左側ブラケット部材と、右側板部、右
ヨークガイドおよび右上板部が一体成形された右側ブラ
ケット部材との2部材により構成し、これらの左側ブラ
ケット部材と右側ブラケット部材とは、組立時に前記左
上板部と右上板部を互いに接合することにより一体化す
る構成としている。
【0022】この場合には、遊動輪ブラケットを左側板
部、左ヨークガイドおよび左上板部から一体物として成
形された左側ブラケット部材と、右側板部、右ヨークガ
イドおよび右上板部から一体物として成形された右側ブ
ラケット部材とに2分割することができ、遊動輪ブラケ
ットの組立時には、前記左上板部と右上板部を互いに接
合することにより、これらの左側ブラケット部材と右側
ブラケット部材とを一体物として組立てることができ
る。
【0023】また、請求項5の発明は、遊動輪ブラケッ
ト内には、左ヨークガイド、右ヨークガイドを用いて履
帯張り調整装置のスプリングとヨークとを同一の軸線上
に配置する構成としている。
【0024】これにより、履帯張り調整装置のスプリン
グでヨークを付勢して履帯の張力を調整できると共に、
履帯張り調整装置のスプリングとヨークとを左ヨークガ
イド、右ヨークガイド間で同一の軸線上に配置でき、履
帯張り調整装置の芯ずれ等を防止することができる。
【0025】また、請求項6の発明によると、履帯張り
調整装置はスプリング用のばね受を有し、該ばね受は左
ヨークガイド、右ヨークガイド間にヨークと共に摺動可
能に設ける構成としている。これにより、左ヨークガイ
ド、右ヨークガイドを用いてスプリング用のばね受をヨ
ークと共に摺動可能に支持でき、履帯張り調整装置のス
プリングとヨークとの芯ずれを防ぐことができる。
【0026】さらに、請求項7の発明によると、サイド
フレームは、前,後方向に延びる中間フレーム部と、該
中間フレーム部の長さ方向一側に端板を介して設けられ
た遊動輪ブラケットと、前記中間フレーム部の長さ方向
他側に他の端板を介して設けられた駆動輪ブラケットと
からなり、前記左ヨークガイドと右ヨークガイドとは前
記端板の位置まで遊動輪ブラケットの全長にわたって延
びる構成としている。
【0027】これにより、左ヨークガイドと右ヨークガ
イドを遊動輪ブラケットの全長にわたって端板の位置ま
で延ばすことができ、これらのヨークガイド間にヨーク
と履帯張り調整装置のスプリングを同一の軸線上で直列
状態で収めることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
建設機械のトラックフレームを、後方小旋回式油圧ショ
ベルの下部走行体に適用した場合を例に挙げ、添付図面
に従って詳細に説明する。
【0029】ここで、図1ないし図14は本発明の第1
の実施の形態を示している。図中、1は後方小旋回式の
油圧ショベルに用いるクローラ式の下部走行体で、該下
部走行体1は、後述のセンタフレーム12およびサイド
フレーム15等からなるトラックフレーム11を備え、
サイドフレーム15の長さ方向一側にはアイドラとして
の遊動輪2が設けられている。
【0030】また、サイドフレーム15の長さ方向他側
には走行用の油圧モータ(図示せず)等により駆動され
るスプロケットとしての駆動輪3が設けられ、該駆動輪
3と遊動輪2との間にはサイドフレーム15の長さ方向
に延びて左,右の履帯4(図1中に一方のみ図示)が巻
装されている。そして、下部走行体1は、前記油圧モー
タで履帯4を駆動することにより路上走行等を行うもの
である。
【0031】5は下部走行体1上に旋回輪6を介して旋
回可能に搭載された上部旋回体で、該上部旋回体5には
運転室を画成するキャブ7、カウンタウエイト8等が設
けられている。また、上部旋回体5の前部側には、例え
ばスイングポスト式の作業装置9等が設けられ、該作業
装置9により土砂等の掘削作業が行われる。
【0032】一方、下部走行体1の前側には、図1に示
す如く排土板10等が上,下に回動可能に設けられてい
る。そして、該排土板10は、土砂等の排土作業、地均
し作業等を行うものである。
【0033】11は本実施の形態によるトラックフレー
ムで、該トラックフレーム11は、図2ないし図4に示
すように、後述のセンタフレーム12と、センタフレー
ム12の左,右両側に位置する左,右のサイドフレーム
15,15と、これらのサイドフレーム15,15をセ
ンタフレーム12に連結する前,後の脚部41,42等
とにより構成されている。
【0034】12はトラックフレーム11の中央部に位
置するセンタフレームで、該センタフレーム12は、鋼
板等からなる複数枚の板材を溶接手段を用いて接合する
ことにより扁平なボックス構造体(製缶構造体)として
形成され、その上面側中央には旋回輪6を取付けるため
の丸胴12Aが設けられている。
【0035】13はセンタフレーム12の前面側中央部
に設けた取付ブラケットで、該取付ブラケット13は、
センタフレーム12の前面側中央部に溶接手段を用いて
接合され、センタフレーム12から前側に向けて突出し
ている。そして、取付ブラケット13には、図1に示す
排土板10を上,下に昇降させる油圧シリンダ(図示せ
ず)が回動可能に連結されるものである。
【0036】14,14は取付ブラケット13の左,右
両側に位置してセンタフレーム12の前端側に設けられ
た一対の支持ブラケットで、該各支持ブラケット14
は、取付ブラケット13とほぼ同様に溶接手段を用いて
接合され、センタフレーム12から前側へと斜め下向き
に突出している。そして、各支持ブラケット14には、
図1に示す排土板10に設けた左,右の支持アーム(図
示せず)がそれぞれ回動可能に連結されるものである。
【0037】15,15はセンタフレーム12の左,右
両側に設けられ前,後方向に延びた左,右のサイドフレ
ームで、該各サイドフレーム15は、図2ないし図4に
示すように後述の中間フレーム部16、駆動輪ブラケッ
ト19および遊動輪ブラケット21等からなり、その長
さ方向には図1に示す如く履帯4が遊動輪2と駆動輪3
との間に取付けられるものである。
【0038】16はサイドフレーム15の本体部を構成
する前,後方向に延びた中間フレーム部で、該中間フレ
ーム部16は、鋼板等の金属板材を図2ないし図4に示
す如く略台形状に折曲げることにより中空構造に形成さ
れている。また、中間フレーム部16の前部側には、図
3、図4に示すように略四角形の窓部16Aが形成さ
れ、この窓部16Aは蓋板(図示せず)等を用いて開,
閉される。
【0039】そして、後述する履帯張り調整装置34の
アジャスタシリンダ37内にグリース等を補給または注
入するときには、前記蓋板によって窓部16Aを開いた
状態で、グリースガン(図示せず)等が窓部16Aを介
して中間フレーム部16内に挿入されるものである。
【0040】17は中間フレーム部16の長さ方向一側
を閉塞する一側の端板を示し、該端板17は、鋼板等の
平板材からなり、後述の遊動輪ブラケット21と共に中
間フレーム部16の一側端面に溶接により接合されるも
のである。また、端板17には図6、図7、図9〜図1
2に示すように円形の嵌合穴17Aが穿設され、該嵌合
穴17Aには、後述する履帯張り調整装置34の後側ロ
ッド部40が嵌合して取付けられるものである。
【0041】これにより、履帯張り調整装置34の後側
ロッド部40は、端板17の嵌合穴17Aから中間フレ
ーム部16側に突出した状態になる。そして、前述の如
く中間フレーム部16の窓部16Aから挿入されたグリ
ースガンは、履帯張り調整装置34の後側ロッド部40
を通じてグリース等の注入作業を行うものである。
【0042】18は中間フレーム部16の長さ方向他側
を閉塞する他側の端板を示し、該端板18は、鋼板等の
平板材からなり、中間フレーム部16の他側端面に溶接
により接合されている。そして、端板18は、中間フレ
ーム部16、端板17よりも幅広に(左,右方向の寸法
が大きく)形成され、その一側面には中間フレーム部1
6の他側端部と一緒に後述する脚部42の先端側が接合
されている。
【0043】19は中間フレーム部16の長さ方向他側
に端板18を介して設けられた駆動輪ブラケットで、該
駆動輪ブラケット19には、図2、図3に示すように円
形の取付穴19Aが形成され、該取付穴19Aには走行
用の油圧モータ(図示せず)等が取付けられる。そし
て、図1に示す駆動輪3は走行用の油圧モータで回転駆
動されることにより、履帯4を遊動輪2との間で周回動
作させるものである。
【0044】21は中間フレーム部16の長さ方向一側
に端板17を介して設けられた遊動輪ブラケットで、該
遊動輪ブラケット21は、鋳鋼または型鋼等の金属板材
を用いて図5ないし図10に示す如くそれぞれ形成され
た後述の左側板部材22A、右側板部材22Bおよび上
板部材27等により構成されるものである。
【0045】22A,22Bは遊動輪ブラケット21の
一部を構成する左側板部材,右側板部材で、該左側板部
材22A,右側板部材22Bは、互いに左,右に離間し
てサイドフレーム15の前,後方向に延びる左側板部2
3A,右側板部23Bと、該左側板部23A,右側板部
23Bの内面側にそれぞれ一体形成された左ヨークガイ
ド24A,右ヨークガイド24Bとにより構成されてい
る。
【0046】ここで、左側板部材22Aの左側板部23
Aと左ヨークガイド24Aとは、鋳鋼または型鋼により
図8に示す如く一体成形されている。そして、左ヨーク
ガイド24Aは、左側板部23Aの上端から略L字状に
屈曲して右方向に突出した上側のガイド板部24A1
と、該上側のガイド板部24A1 と上,下で対向するよ
うに左側板部23Aの高さ方向中間部から右方向に突出
し、上側のガイド板部24A1 と平行に前,後方向に延
びた下側のガイド板部24A2 とにより構成されてい
る。
【0047】また、右側板部材22Bの右側板部23B
と右ヨークガイド24Bについても鋳鋼または型鋼によ
り一体成形されている。そして、右ヨークガイド24B
は、右側板部23Bの上端から略L字状に屈曲して左方
向に突出した上側のガイド板部24B1 と、該上側のガ
イド板部24B1 と上,下で対向するように右側板部2
3Bの高さ方向中間部から左方向に突出し、上側のガイ
ド板部24B1 と平行に前,後方向に延びた下側のガイ
ド板部24B2 とにより構成されている。
【0048】この場合、左ヨークガイド24Aのガイド
板部24A1 ,24A2 と右ヨークガイド24Bのガイ
ド板部24B1 ,24B2 は、図5ないし図7に示す如
く遊動輪ブラケット21内を端板17の位置までほぼ全
長にわたって延び、その端部は端板17の一側面に溶接
手段で接合されている。
【0049】そして、左側のガイド板部24A1 ,24
A2 と右側のガイド板部24B1 ,24B2 とは、図1
2、図13に示すように遊動輪2を挟んで左,右両側に
対向配置され、後述のヨーク30を前,後方向(図12
に示す矢示A,B方向)に摺動可能にガイドするもので
ある。
【0050】また、左ヨークガイド24Aのガイド板部
24A1 ,24A2 は、ヨーク30の高さ(厚さ)寸法
にほぼ一致した間隔(上,下の間隔)をもって形成さ
れ、下側のガイド板部24A2 は、後述のばね受35と
ヨーク30とを下側から摺動可能に支持するものであ
る。そして、上側のガイド板部24A1 は、これらのヨ
ーク30、ばね受35に対して上側から摺接し、ヨーク
30およびばね受35が左ヨークガイド24Aに対して
上,下にガタつくのを抑えるものである。
【0051】一方、右ヨークガイド24Bについても、
左ヨークガイド24Aと同様に形成され、上,下のガイ
ド板部24B1 ,24B2 によりヨーク30およびばね
受35が上,下にガタつくのを抑える構成となってい
る。そして、左,右の側板部材22A,22Bは、側板
部23A,23Bが互いに平行となって上,下方向に延
在し、上側のガイド板部24A1,24B1間が後述の上
板部材27により一体に連結されるものである。
【0052】25A,25Bは遊動輪ブラケット21の
側板部23A,23Bに設けられた下ローラ用の取付穴
で、該取付穴25A,25Bは、左,右の側板部23
A,23Bの長さ方向中間部で下部側に穿設された円形
穴からなり、図7に示すように後述する連結板29の後
側に配設されるものである。
【0053】26A,26Bは連結板29と共に左,右
のガイド板部24A2 ,24B2 を下側から補強する
左,右の補強板で、該補強板26A,26Bは、図7、
図9に示す如く後述するガード板28の下方に位置して
側板部23A,23Bとガイド板部24A2 ,24B2
との間に斜めに傾斜して配設されている。
【0054】そして、補強板26A,26Bの上端部
は、ガイド板部24A2 ,24B2 の下面に斜めに傾い
た状態で隅肉溶接され、補強板26A,26Bの下端部
は、側板部23A,23Bの内側面に隅肉溶接されてい
る。また、補強板26A,26Bの後端側は、ガイド板
部24A2 ,24B2 の下側で連結板29に接合されて
いる。
【0055】そして、補強板26A,26Bは、後述の
ヨーク30(遊動輪2)等からヨークガイド24A,2
4Bのガイド板部24A2 ,24B2 に付加される荷重
を左,右の側板部23A,23B等に伝え、遊動輪ブラ
ケット21全体の剛性、接合強度等を高めるものであ
る。
【0056】27は左,右の側板部材22A,22Bと
共に遊動輪ブラケット21を構成する上板部としての上
板部材で、該上板部材27は、例えば鋼板等を図5、図
6、図10に示す如く左,右対称に曲げ加工することに
より形成された左上板部としての傾斜板部27Aと右上
板部としての傾斜板部27Bとから構成されている。そ
して、上板部材27の傾斜板部27A,27B間は略V
字状に突出した山形状の頂部27Cとなり、この頂部2
7Cの基準として傾斜板部27A,27Bは、左,右方
向へと斜め下向きに傾斜している。
【0057】そして、上板部材27の傾斜板部27A,
27Bは、その下端側(左,右両側端)がガイド板部2
4A1 ,24B1 の上面側に隅肉溶接等の手段を用いて
接合されている。これにより、上板部材27は、左側板
部材22Aと右側板部材22Bとの上端側に固着され、
これらの側板部材22A,22B間を互いに連結するも
のである。
【0058】また、上板部材27は、その前端側が後述
のガード板28に溶接により接合され、後端側は端板1
7の前面(一側面)に溶接により接合されている。そし
て、上板部材27は、ガード板28と共に左,右の側板
部材22A,22B間を連結することにより、遊動輪ブ
ラケット21を図5ないし図7に示す如く製缶構造体と
して組立てるものである。
【0059】28は遊動輪ブラケット21の一部を構成
するガード板で、該ガード板28は、鋼板等を図5ない
し図7に示す如く略U字状に曲げ加工することにより形
成され、左,右の側板部材22A,22Bの上側でガイ
ド板部24A1 ,24B1 の上面に溶接により接合され
ている。そして、ガード板28は、上板部材27の前側
に位置して左,右の側板部材22A,22B間を連結し
ている。
【0060】また、ガード板28は、左,右のガイド板
部24A1 ,24B1 から上向きに一定の高さをもって
突出し、例えば履帯走行時に発生する飛び石、泥土等か
ら遊動輪2を保護するものである。
【0061】29はヨークガイド24A,24Bの下側
に位置して左,右の側板部23A,23B間を連結した
連結板で、該連結板29は、図7、図9に示す如く遊動
輪ブラケット21の長さ方向中間部に位置して左,右の
側板部23A,23B間をガイド板部24A2 ,24B
2 の下側で連結し、遊動輪ブラケット21全体の剛性、
接合強度等を高めるものである。
【0062】このため、連結板29は、左,右両側が左
側板部23A,右側板部23Bの内面に溶接により接合
され、上面側は左,右のガイド板部24A2 ,24B2
の下面に対して溶接により接合されている。
【0063】次に、30は遊動輪2を回転可能に支持す
るヨークで、該ヨーク30は、図11ないし図13に示
すように遊動輪2の左,右両側に位置し各ヨークガイド
24に沿って前,後方向に延びる左,右のヨーク腕部3
1,31と、該各ヨーク腕部31を後端側で互いに連結
し後述のアジャスタロッド39に当接される繋ぎ板部3
2とにより構成されている。
【0064】また、各ヨーク腕部31の前端側は略四角
形の軸受部31Aとなり、該各軸受部31Aは、図11
に示す支軸33を介して遊動輪2を左,右両側から回転
可能に支持している。そして、ヨーク30は、左,右の
ヨーク腕部31,31が遊動輪ブラケット21内で左,
右のヨークガイド24A,24Bにそれぞれ摺動可能に
挿嵌され、遊動輪2を図12中の矢示A,B方向に移動
可能にガイドするものである。
【0065】この場合、ヨーク30の各ヨーク腕部31
は、その上,下面に機械加工(例えば、研磨加工等)が
施され、その高さ寸法はガイド板部24A1 ,24A2
間の間隔(ガイド板部24B1 ,24B2 間の間隔)に
ほぼ一致するように形成されている。これにより、左ヨ
ークガイド24Aのガイド板部24A1 ,24A2 、右
ヨークガイド24Bのガイド板部24B1 ,24B2 と
各ヨーク腕部31の軸受部31Aとの間には、ほとんど
隙間が残ることはなく、ガタつき等の発生を良好に抑え
ることができる。
【0066】34は遊動輪ブラケット21内に設けられ
た履帯張り調整装置で、該履帯張り調整装置34は、図
11、図12に示す如く前側のばね受35が一体に設け
られ後側のばね受36に対し相対変位可能に配置された
張力調整シリンダとしてのアジャスタシリンダ37と、
該アジャスタシリンダ37の外周側に位置してばね受3
5,36間に配設されたスプリング38と、一端側がア
ジャスタシリンダ37内に摺動可能に挿嵌され他端側が
アジャスタシリンダ37の外部に突出したアジャスタロ
ッド39等とにより構成されている。
【0067】また、履帯張り調整装置34のアジャスタ
シリンダ37内にはグリース等が充填され、アジャスタ
シリンダ37から突出するアジャスタロッド39の突出
量は、グリースの充填量に応じて調整されるものであ
る。そして、アジャスタロッド39はヨーク30と同一
の軸線O−O(図11に示す支軸33と直交する軸線)
に沿って延び、その先端はヨーク30の繋ぎ板部32に
当接している。
【0068】そして、アジャスタロッド39は、スプリ
ング38の付勢力をヨーク30に伝え、これにより遊動
輪2をヨーク30と共に図11中の矢示A方向に押圧
し、図1に示す履帯4の張力調整等を行うものである。
【0069】ここで、ばね受35は、図14に示すよう
に略長方形の板体として形成され、その左,右両側は
左,右のヨークガイド24A,24B(ガイド板部24
A1 ,24A2 間とガイド板部24B1 ,24B2 間
と)にそれぞれ摺動可能に挿嵌されている。そして、履
帯張り調整装置34のアジャスタシリンダ37、スプリ
ング38等は、ヨーク30と同一の軸線O−O上に配置
され、ヨーク30の繋ぎ板部32に対するアジャスタロ
ッド39の芯ずれを抑える構成となっている。
【0070】また、履帯張り調整装置34には、後側の
ばね受36を貫通して後側ロッド部40が設けられ、こ
の後側ロッド部40もヨーク30と同一の軸線O−Oに
沿って延びている。そして、後側ロッド部40は、端板
17の嵌合穴17A内に挿嵌され、その先端は端板17
の嵌合穴17Aから図3に示す中間フレーム部16側に
突出した状態となる。
【0071】次に、41,41はサイドフレーム15の
中間フレーム部16をセンタフレーム12の側板に連結
した前側の脚部で、該各脚部41は、例えば図2に示す
ように横断面が円形のパイプ材等を用いて形成され、そ
の上面側は泥はけ性を高めるために円弧状に湾曲して下
向きに傾斜している。
【0072】そして、各脚部41は、図2ないし図4に
示すようにセンタフレーム12とサイドフレーム15と
の間を左,右方向に延び、その一端側はセンタフレーム
12に溶接により接合されている。また、脚部41の他
端(先端)側は、図2に示す如く斜め下向きに傾斜して
延び、中間フレーム部16に溶接により接合されてい
る。
【0073】42,42は前側の脚部41よりも後側に
位置してサイドフレーム15とセンタフレーム12との
間を連結した後側の脚部で、該各脚部42は、前側の脚
部41とほぼ同様のパイプ材を用いて形成され、その横
断面は中空の円形状をなしている。
【0074】そして、各脚部42は、図2ないし図4に
示すようにセンタフレーム12の後部側からサイドフレ
ーム15の端板18側に向け左,右方向で、かつ斜め後
方に延び、その一端側はセンタフレーム12の後部側角
隅に接合されている。また、脚部42の他端(先端)側
は、図3に示す如く斜め下向きで後方へと傾斜して延
び、駆動輪ブラケット19側の端板18に接合されてい
る。
【0075】43,43は後側の脚部42とサイドフレ
ーム15の中間フレーム部16との間に設けられた補強
板で、該各補強板43は、図4に示す如く脚部42の先
端側と中間フレーム部16の後側部位との間の隙間を埋
めるように両者の間に接合され、後側の脚部42と中間
フレーム部16との間の接合強度を増大させるものであ
る。
【0076】本実施の形態による後方小旋回式油圧ショ
ベルのトラックフレーム11は、上述の如き構成を有す
るもので、次に、その作用について説明する。
【0077】まず、トラックフレーム11は、上部旋回
体5を取付けるための丸胴12Aを有するセンタフレー
ム12と、該センタフレーム12の左,右両側に位置し
て前,後方向に延びた左,右のサイドフレーム15,1
5と、該各サイドフレーム15とセンタフレーム12と
の間で前,後方向に離間し、各サイドフレーム15をセ
ンタフレーム12に対して連結した前,後の脚部41,
42とにより構成されている。
【0078】そして、これらの脚部41,42のうち前
側の脚部41は、センタフレーム12とサイドフレーム
15との間を左,右方向で斜め下向きに傾いて延び、先
端側を中間フレーム部16の前部側に連結している。ま
た、後側の脚部42は、センタフレーム12とサイドフ
レーム15との間を斜め後方へと下向きに傾いて延び、
先端側を駆動輪ブラケット19側の端板18に連結する
構成としている。
【0079】これにより、前,後の脚部41,42をサ
イドフレーム15に対し中間フレーム部16の前側部位
と後側の端板18側へと前,後に離間させて配設でき、
これらの脚部41,42によりサイドフレーム15をセ
ンタフレーム12に対し高い剛性をもって連結できる。
【0080】そして、センタフレーム15を左,右のサ
イドフレーム15,15間に安定した梁構造をなして設
置でき、トラックフレーム11全体の強度を確実に高め
ることができると共に、全体を骨組み構造とすることに
よりトラックフレーム11の軽量化も図ることができ
る。
【0081】また、前,後の脚部41,42は、中空円
筒状のパイプ材を用いて形成し、その上面側は円弧状に
湾曲して下向きに傾斜する構成としているため、例えば
泥濘地等の走行時に履帯4により泥土が巻上げられた
り、跳ね上げられたりしても、このような泥土が脚部4
1,42上に付着したり、堆積したりするのをパイプ材
からなる脚部41,42により防止でき、脚部41,4
2の横断面形状に沿って泥土を下方に滑り落とすように
容易に排出することができる。
【0082】また、これらの脚部41,42は、センタ
フレーム12側からサイドフレーム15側へと下向きに
傾斜しているので、脚部41,42の傾斜方向に沿って
泥土を容易に排出することができる。さらに、前,後の
脚部41,42間は、図4に示すように略三角形状の空
間部44となり、この空間部44を泥落とし穴としても
活用することができる。
【0083】一方、サイドフレーム15は、前,後方向
に延びる中間フレーム部16と、中間フレーム部16の
長さ方向一側に端板17を介して設けられた遊動輪ブラ
ケット21と、中間フレーム部16の長さ方向他側に他
の端板18を介して設けられた駆動輪ブラケット19と
により構成している。
【0084】そして、サイドフレーム15の遊動輪ブラ
ケット21は、図5ないし図10に示す如く、左,右対
称な形状に形成された左側板部材22A,右側板部材2
2Bと、これらの側板部材22A,22B間をヨークガ
イド24A,24Bの上側で連結する上板部材27、ガ
ード板28と、側板部材22A,22B間をヨークガイ
ド24A,24Bの下側で連結する連結板29とにより
構成している。
【0085】また、左側板部材22A,右側板部材22
Bは、互いに左,右に離間してサイドフレーム15の
前,後方向に延びる左側板部23A,右側板部23B
と、該左側板部23A,右側板部23Bの内面側にそれ
ぞれ一体形成された左ヨークガイド24A,右ヨークガ
イド24Bとにより構成している。
【0086】そして、左側板部材22Aの左側板部23
Aと左ヨークガイド24Aとを鋳鋼または型鋼により図
8に示す如く一体成形し、左ヨークガイド24Aは、互
いに上,下で対向し前,後方向に平行に延びた上,下の
ガイド板部24A1 ,24A2 により構成している。ま
た、右側板部材22Bも右側板部23Bと右ヨークガイ
ド24Bとを鋳鋼または型鋼により一体成形し、右ヨー
クガイド24Bは上,下のガイド板部24B1 ,24B
2 により構成している。
【0087】このため、従来技術の如く互いに別部材か
らなる下ガイド板と上ガイド板を、遊動輪ブラケットの
側板部にそれぞれ溶接して設ける必要がなくなり、部品
点数の削減化を図ることができ、手間のかかる溶接作業
を減らして組立時の作業性を向上することができる。
【0088】そして、左,右の側板部23A,23Bと
左,右のヨークガイド24A,24Bとを鋳鋼または型
鋼により一体成形しているため、上,下のガイド板部2
4A1 ,24A2 (ガイド板部24B1 ,24B2 )間
の間隔をヨーク腕部31の高さ寸法に合わせて予め決め
られた寸法に形成できる。
【0089】これにより、上,下のガイド板部24A1
,24A2 (ガイド板部24B1 ,24B2 )とヨー
ク腕部31の軸受部31Aとの間に隙間が発生するのを
小さく抑えることができ、左,右のヨークガイド24
A,24Bを用いてヨーク30を図11、図12中の矢
示A,B方向に円滑にガイドすることができる。
【0090】また、ヨークガイド24A,24Bは遊動
輪ブラケット21内を端板17の位置までほぼ全長にわ
たって延び、上,下のガイド板部24A1 ,24A2
(ガイド板部24B1 ,24B2 )間には、履帯張り調
整装置34のアジャスタシリンダ37、スプリング3
8、アジャスタロッド39等をヨーク30と同一の軸線
O−Oに沿って延びるように配置している。そして、履
帯張り調整装置34のばね受35は、左,右のヨークガ
イド24A,24B間に摺動可能に設ける構成としてい
る。
【0091】このため、履帯張り調整装置34のスプリ
ング38等でヨーク30を図11中の矢示A方向に付勢
して履帯4の張力を調整できると共に、履帯張り調整装
置34のスプリング38、アジャスタロッド39とヨー
ク30とを同一の軸線O−O上に配置でき、ヨーク30
とアジャスタロッド39との芯ずれを防止することがで
きる。
【0092】また、遊動輪ブラケット21は図11ない
し図14に例示するように履帯張り調整装置34を内部
に収容するため左,右対称形状に形成し、その上板部材
27は左,右方向の中央部に位置する頂部27Cを挟ん
で左,右へと斜め下向きに傾斜した左,右の傾斜板部2
7A,27Bにより構成している。
【0093】このため、遊動輪ブラケット21の上板部
材27は、その上面側に左,右方向の中央部(頂部27
C)から左,右の外側に向けた傾斜面を傾斜板部27
A,27Bにより形成でき、これらの傾斜板部27A,
27Bに沿って泥土を容易に排出できる。また、遊動輪
ブラケット21内には履帯張り調整装置34を余裕をも
って収容でき、履帯4の張力調整を円滑に行うことがで
きる。
【0094】かくして、本実施の形態によるトラックフ
レーム11は、遊動輪ブラケット21の左,右の側板部
材22A,22Bを、それぞれ側板部23A,23Bと
ヨークガイド24A,24Bとが一体成形された鋳鋼ま
たは型鋼を用いて形成することにより、遊動輪2のヨー
ク30とヨークガイド24A,24Bとの間の隙間を確
実に小さくすることができ、例えば土砂等の掘削作業時
に前,後方向の揺れが車両に発生する等の問題を防ぐこ
とができる。
【0095】そして、スイングポスト式の作業装置9等
を採用した後方小旋回式油圧ショベルにあっても、掘削
作業時等の振動、揺れを小さく抑えることができ、作業
時、走行時の安定性を向上することができる。
【0096】また、履帯張り調整装置34のスプリング
38、アジャスタロッド39とヨーク30とを同一の軸
線O−O上に配置することにより、ヨーク30とアジャ
スタロッド39との芯ずれを防止でき、アジャスタシリ
ンダ37とアジャスタロッド39との摺動面にカジリ等
が発生するのを抑え、耐久性、寿命の向上化を図ること
ができる。
【0097】次に、図15ないし図18は本発明の第2
の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、ヨークガ
イドを下側から補強する補強リブを左,右の側板部材に
それぞれ一体に形成する構成としたことにある。なお、
本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の
構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するもの
とする。
【0098】図中、51は本実施の形態で採用した遊動
輪ブラケットで、該遊動輪ブラケット51は、第1の実
施の形態で述べた遊動輪ブラケット21とほぼ同様に、
後述の左側板部材52A、右側板部材52Bおよび上板
部材27等により構成されている。しかし、この遊動輪
ブラケット51は、後述の補強リブ56A,56Bを有
する点で異なっている。
【0099】52A,52Bは遊動輪ブラケット51の
一部を構成する左側板部材,右側板部材で、該左側板部
材52A,右側板部材52Bは、第1の実施の形態で述
べた左,右の側板部材22A,22Bと同様に構成さ
れ、左側板部53A,右側板部53Bと、左ヨークガイ
ド54A,右ヨークガイド54Bとを有している。
【0100】そして、左ヨークガイド54Aは上,下の
ガイド板部54A1 ,54A2 からなり、右ヨークガイ
ド54Bは上,下のガイド板部54B1,54B2 によ
り構成されている。また、左,右の側板部53A,53
Bには下ローラ用の取付穴55A,55Bが設けられて
いる。
【0101】56A,56Aは左ヨークガイド54Aの
ガイド板部54A2 を下側から補強する左側の補強リ
ブ、56B,56Bは右ヨークガイド54Bのガイド板
部54B2 を下側から補強する右側の補強リブを示して
いる。そして、これらの補強リブ56A,56Bは、第
1の実施の形態で述べた補強板26A,26Bとほぼ同
様の機能を有するものである。
【0102】しかし、この場合の各補強リブ56A,5
6Bは、図17に示す如く側板部53A,53Bとガイ
ド板部54A2 ,54B2 との間に位置して側板部材5
2A,52Bに一体成形され、略三角形状のリブとして
形成されている。
【0103】かくして、このように構成された本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。特に本実施の形態では、左,右の
側板部材52A,52Bに補強リブ56A,56Bを一
体形成する構成としたので、第1の実施の形態の如く補
強板26A,26Bを溶接する必要がなく、組立時の作
業性を向上することができる。
【0104】次に、図19ないし図22は本発明の第3
の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、左,右の
ヨークガイド等を含めて遊動輪ブラケット全体を鋳造に
より一体成形する構成としたことにある。なお、本実施
の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要
素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとす
る。
【0105】図中、61は本実施の形態で採用した遊動
輪ブラケットで、該遊動輪ブラケット61は、第1の実
施の形態で述べた遊動輪ブラケット21とほぼ同様に構
成されている。しかし、この遊動輪ブラケット61は、
後述の左側板部62A、右側板部62B、左ヨークガイ
ド63A、右ヨークガイド63B、上板部66およびガ
ード板部67が鋳造手段を用いて一体成形されている点
で異なっている。
【0106】62A,62Bは遊動輪ブラケット61の
一部を構成する左側板部,右側板部で、該左側板部62
A,右側板部62Bは、第1の実施の形態で述べた左側
板部23A,右側板部23Bとほぼ同様に構成されてい
る。
【0107】63A,63Bは左側板部62A,右側板
部62Bの内面側にそれぞれ一体形成された左ヨークガ
イド,右ヨークガイドで、該左ヨークガイド63A,右
ヨークガイド63Bは、第1の実施の形態で述べた左ヨ
ークガイド24A,右ヨークガイド24Bとほぼ同様に
構成されている。
【0108】そして、左ヨークガイド63Aは、上,下
のガイド板部63A1 ,63A2 からなり、右ヨークガ
イド63Bについても上,下のガイド板部63B1 ,6
3B2 により構成されている。しかし、このヨークガイ
ド63A,63Bは、上側のガイド板部63A1 ,63
B1 に後述の上板部66およびガード板部67が一体成
形されている。
【0109】64A,64Bは遊動輪ブラケット61の
側板部62A,62Bに設けられた下ローラ用の取付穴
で、該取付穴64A,64Bは、第1の実施の形態で述
べた取付穴25A,25Bと同様に構成され、図20に
示すように後述する連結板部68の後側に配設されるも
のである。
【0110】65A,65Aは左ヨークガイド63Aの
ガイド板部63A2 を下側から補強する左側の補強リ
ブ、65B,65Bは右ヨークガイド63Bのガイド板
部63B2 を下側から補強する右側の補強リブを示して
いる。そして、これらの補強リブ65A,65Bは、第
1の実施の形態で述べた補強板26A,26Bとほぼ同
様の機能を有するものである。
【0111】66は左,右の側板部62A,62Bと共
に遊動輪ブラケット61を構成する上板部で、該上板部
66は、第1の実施の形態で述べた上板部材27とほぼ
同様に構成され、左上板部としての傾斜板部66Aと、
右上板部としての傾斜板部66Bと、該傾斜板部66
A,66B間に位置する山形状の頂部66Cとを有して
いる。
【0112】しかし、この上板部66は、左,右の傾斜
板部66A,66Bが側板部62A,62Bに一体成形
されると共に、ガード板部67に対しても一体成形され
ている点で、第1の実施の形態とは異なっている。
【0113】67は遊動輪ブラケット61の一部を構成
するガード板としてガード板部で、該ガード板部67
は、第1の実施の形態で述べたガード板28とほぼ同様
に構成されている。しかし、このガード板部67は、上
側のガイド板部63A1 ,63B1 上に上板部66と共
に一体成形されているものである。
【0114】68はヨークガイド63A,63Bの下側
に位置して左,右の側板部62A,62B間を連結した
連結板としての連結板部で、該連結板部68は、第1の
実施の形態で述べた連結板29とほぼ同様に構成されて
いる。しかし、この連結板部68は、左,右の側板部6
2A,62B間に鋳造手段を用いて一体成形されている
点で第1の実施の形態とは異なっている。
【0115】69は左,右の側板部62A,62Bおよ
び上板部66の端部に一体成形された端板で、該端板6
9は、第1の実施の形態で述べた端板17とほぼ同様に
構成され、図2に例示した中間フレーム部16の長さ方
向一側を閉塞するものである。そして、端板69には、
図20、図22に示すように円形の嵌合穴69Aが穿設
されている。
【0116】しかし、この端板69は、遊動輪ブラケッ
ト61の側板部62A,62Bおよび上板部66に一体
成形されている点で、第1の実施の形態とは異なるもの
である。なお、端板69については、必ずしも遊動輪ブ
ラケット61に一体成形する必要はなく、第1の実施の
形態で述べた端板17と同様に別部材として形成しても
よい。
【0117】かくして、このように構成された本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。特に本実施の形態では、遊動輪ブ
ラケット61の左側板部62A、右側板部62B、左ヨ
ークガイド63A、右ヨークガイド63B、上板部66
およびガード板部67等を鋳造により一体成形してい
る。
【0118】このため、遊動輪ブラケット61の組立時
に溶接作業を行う必要がなくなり、第1の実施の形態に
比較して部品点数を削減できると共に、溶接作業の工数
を大幅に減らすことができ、組立時の作業性を向上する
ことができる。
【0119】次に、図23および図24は本発明の第4
の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、遊動輪ブ
ラケットを、左,右に2分割された左側ブラケット部材
と右側ブラケット部材とにより構成したことにある。な
お、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。
【0120】図中、71は本実施の形態で採用した遊動
輪ブラケットで、該遊動輪ブラケット71は、第1の実
施の形態で述べた遊動輪ブラケット21とほぼ同様に構
成されている。しかし、この遊動輪ブラケット71は、
左側ブラケット部材72Aと右側ブラケット部材72B
との2部材により構成されているものである。
【0121】ここで、左側ブラケット部材72Aは、後
述の左側板部73A、左ヨークガイド74A、左傾斜板
部77A、左ガード板部78A、左連結板部79Aおよ
び左端板部80A等を鋳造手段で一体成形することによ
り形成されている。また、右側ブラケット部材72Bに
ついても、後述の右側板部73B、右ヨークガイド74
B、右傾斜板部77B、右ガード板部78B、右連結板
部79Bおよび右端板部80B等を鋳造手段で一体成形
することにより形成されている。
【0122】そして、これらの左側ブラケット部材72
Aと右側ブラケット部材72Bは、組立時に溶接部72
Cの位置で傾斜板部77A,77B、ガード板部78
A,78B、連結板部79A,79Bおよび端板部80
A、80B間を互いに接合することにより一体化される
ものである。
【0123】73A,73Bは遊動輪ブラケット71の
一部を構成する左側板部,右側板部で、該左側板部73
A,右側板部73Bは、第1の実施の形態で述べた左側
板部23A,右側板部23Bとほぼ同様に構成されてい
る。
【0124】74A,74Bは左側板部73A,右側板
部73Bの内面側にそれぞれ一体形成された左ヨークガ
イド,右ヨークガイドで、該左ヨークガイド74A,右
ヨークガイド74Bは、第1の実施の形態で述べた左ヨ
ークガイド24A,右ヨークガイド24Bとほぼ同様に
構成されている。
【0125】そして、左ヨークガイド74Aは、上,下
のガイド板部74A1 ,74A2 からなり、右ヨークガ
イド74Bについても上,下のガイド板部74B1 ,7
4B2 により構成されている。しかし、このヨークガイ
ド74A,74Bは、上側のガイド板部74A1 ,74
B1 に後述の傾斜板部77A,77Bおよびガード板部
78A,78Bが一体成形されている。
【0126】また、遊動輪ブラケット71の側板部73
A,73Bには、第1の実施の形態で述べた取付穴25
A,25Bと同様の取付穴75B(図23中に一方のみ
図示)が形成されている。
【0127】76Aは左ヨークガイド74Aのガイド板
部74A2 を下側から補強する左側の補強リブ、76B
は右ヨークガイド74Bのガイド板部74B2 を下側か
ら補強する右側の補強リブを示している。そして、これ
らの補強リブ76A,76Bは、第1の実施の形態で述
べた補強板26A,26Bとほぼ同様の機能を有するも
のである。
【0128】77は左,右の側板部73A,73Bと共
に遊動輪ブラケット71を構成する上板部で、該上板部
77は、第1の実施の形態で述べた上板部材27とほぼ
同様に構成され、左上板部としての左傾斜板部77A
と、右上板部としての右傾斜板部77Bと、該傾斜板部
77A,77B間に位置する山形状の頂部77Cとを有
している。
【0129】しかし、この上板部77は、左傾斜板部7
7Aと右傾斜板部77Bとが頂部77Cの位置で予め2
分割され、左傾斜板部77Aは左側板部73Aと一体成
形されている。また、右傾斜板部77Bは右側板部73
Bと一体成形されている。そして、上板部77の傾斜板
部77A,77Bは、遊動輪ブラケット71の組立時に
頂部77Cの位置で溶接部72Cにより接合されるもの
である。
【0130】78は遊動輪ブラケット71の一部を構成
するガード板を示し、該ガード板78は、第1の実施の
形態で述べたガード板28とほぼ同様に構成されてい
る。しかし、このガード板78は、左ガード板部78A
と右ガード板部78Bとに予め2分割されている。
【0131】この場合、左ガード板部78Aは左ヨーク
ガイド74Aのガイド板部74A1と一体成形され、右
ガード板部78Bは右ヨークガイド74Bのガイド板部
74B1 と一体成形されている。そして、これらの左ガ
ード板部78Aと右ガード板部78Bは、図23、図2
4に示す如く遊動輪ブラケット71の組立時に溶接部7
2Cにより互いに接合されるものである。
【0132】79はヨークガイド74A,74Bの下側
に位置して左,右の側板部73A,73B間を連結する
連結板で、該連結板79は、第1の実施の形態で述べた
連結板29とほぼ同様に構成されている。しかし、この
連結板79は、左連結板部79Aと右連結板部79Bと
に予め2分割されている。
【0133】この場合、左連結板部79Aは左側板部7
3Aの下部内面側に一体成形され、右連結板部79Bは
右側板部73Bの下部内面側に一体成形されている。そ
して、これらの左連結板部79Aと右連結板部79B
は、図24に示す如く遊動輪ブラケット71の組立時に
溶接部72Cにより互いに接合されるものである。
【0134】80は端板を示し、該端板80は第1の実
施の形態で述べた端板17とほぼ同様に構成され、図2
に例示した中間フレーム部16の長さ方向一側を閉塞す
るものである。しかし、この端板80は、左端板部80
Aと右端板部80Bとに予め2分割されている。
【0135】この場合、左端板部80Aは、左側板部7
3Aと左傾斜板部77Aの後端側に一体成形され、右端
板部80Bは、右側板部73Bと右傾斜板部77Bの後
端側に一体成形されている。そして、これらの左端板部
80Aと右端板部80Bは、図23、図24に示す如く
遊動輪ブラケット71の組立時に溶接部72Cにより互
いに接合されるものである。
【0136】また、端板80には、左,右の端板部80
A,80B間に円形の嵌合穴80Cが形成され、この嵌
合穴80Cは、第1の実施の形態で述べた嵌合穴17A
とほぼ同様に構成されるものである。なお、この端板8
0についても、必ずしも遊動輪ブラケット71に一体で
設ける必要はなく、第1の実施の形態で述べた端板17
と同様に別部材として形成してもよい。
【0137】かくして、このように構成された本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。特に本実施の形態では、遊動輪ブ
ラケット71を左側ブラケット部材72Aと右側ブラケ
ット部材72Bとの2部材により構成しているので、下
記のような作用効果を得ることができる。
【0138】即ち、左側ブラケット部材72Aを左側板
部73A、左ヨークガイド74A、左傾斜板部77A、
左ガード板部78A、左連結板部79Aおよび左端板部
80A等から鋳造手段を用いて一体成形することがで
き、これによって鋳造用の金型設計および成形作業を簡
略化することができる。
【0139】また、右側ブラケット部材72Bについて
も、右側板部73B、右ヨークガイド74B、右傾斜板
部77B、右ガード板部78B、右連結板部79Bおよ
び右端板部80B等から鋳造手段を用いて一体成形する
ことができ、同様に金型設計を簡略化できると共に、成
形作業を効率的に行うことができる。
【0140】さらに、遊動輪ブラケット71の組立時に
は、左側ブラケット部材72Aと右側ブラケット部材7
2Bとを溶接部72Cの位置で接合すればよく、溶接作
業を簡略化でき、溶接作業の工数を減らすことができる
と共に、部品点数を削減して組立時の作業性を向上する
ことができる。
【0141】なお、前記各実施の形態では、後方小旋回
式油圧ショベルに用いるトラックフレームを例に挙げて
説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば
作業装置を折り畳んだときに上部旋回体の旋回半径内に
収める構成とした、所謂小旋回式の油圧ショベルに適用
してもよいものである。
【0142】また、前記各実施の形態では、上部旋回体
5にキャブ7を設ける型式の油圧ショベルを例に挙げて
説明したが、本発明はこれに限らず、例えば運転席の上
方を部分的に覆うようにしたキャノピー形式の油圧ショ
ベルに適用してもよいことは勿論である。
【0143】さらに、本発明は、油圧ショベルの下部走
行体に適用するトラックフレームに限るものではなく、
例えば油圧クレーン等の他の建設機械の下部走行体にも
広く適用できるものである。
【0144】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
発明によれば、遊動輪ブラケットを、左,右に離間して
サイドフレームの前,後方向に延びる左側板部,右側板
部と、該左側板部,右側板部間を該各側板部の上端側で
互いに連結する上板部と、前記左側板部,右側板部の内
面側にそれぞれ一体形成され遊動輪のヨークを前,後方
向に摺動可能にガイドする左ヨークガイド,右ヨークガ
イドとにより構成しているので、遊動輪ブラケットの左
側板部には左ヨークガイドを一体成形できると共に、右
側板部には右ヨークガイドを一体成形でき、従来技術の
遊動輪ブラケットの如く側板部に対して上,下のガイド
板部等を溶接して設ける必要がなくなる。また、部品点
数を減らして溶接作業の工数を削減できると共に、組立
時の作業性を高めることができる。そして、左,右のヨ
ークガイドをヨークの高さ寸法等に合わせて予め決めら
れた寸法に形成でき、ヨークガイドとヨークとの間に隙
間が発生するのを小さく抑制できると共に、作業時の振
動、揺れ等を抑えて安定性を向上できる。
【0145】また、請求項2に記載の発明は、左側板部
と左ヨークガイドとを左側板部材として鋳鋼または型鋼
により一体成形できると共に、右側板部と右ヨークガイ
ドとを右側板部材として鋳鋼または型鋼により一体成形
することができる。そして、遊動輪ブラケットの組立時
には、左側板部材、右側板部材とは別部材からなる上板
部材を各側板部材の上端側に接合することにより、左,
右の側板部材間を互いに連結して遊動輪ブラケットを組
立てることができる。
【0146】一方、請求項3に記載の発明によると、遊
動輪ブラケットは、左側板部、左ヨークガイド、右側板
部、右ヨークガイドおよび上板部を鋳造手段により一体
成形する構成としているので、遊動輪ブラケットの左側
板部、左ヨークガイド、右側板部、右ヨークガイドおよ
び上板部を鋳造手段により一体成形でき、遊動輪ブラケ
ットを予め単一物として形成することができる。このた
め、部品点数を大幅に減らして溶接作業の工数を削減で
きると共に、組立時の作業性を確実に高めることができ
る。
【0147】また、請求項4に記載の発明は、遊動輪ブ
ラケットを左側板部、左ヨークガイドおよび左上板部か
ら一体物として成形された左側ブラケット部材と、右側
板部、右ヨークガイドおよび右上板部から一体物として
成形された右側ブラケット部材とに2分割することがで
き、遊動輪ブラケットの組立時には、前記左上板部と右
上板部を互いに接合することにより、これらの左側ブラ
ケット部材と右側ブラケット部材とを一体物として組立
てることができる。そして、この場合には鋳造用の金型
設計を簡略化でき、成形作業を効率的に行うことができ
ると共に、溶接作業の工数を減らすことができ、部品点
数を削減して組立時の作業性を向上することができる。
【0148】そして、請求項5に記載の発明は、遊動輪
ブラケット内に、左ヨークガイドと右ヨークガイドを用
いて履帯張り調整装置のスプリングとヨークとを同一の
軸線上に配置する構成としているので、履帯張り調整装
置のスプリングでヨークを付勢して履帯の張力を調整で
きると共に、履帯張り調整装置のスプリングとヨークと
を左ヨークガイドと右ヨークガイド間で同一の軸線上に
配置でき、履帯張り調整装置の芯ずれ等を防止すること
ができる。
【0149】また、請求項6に記載の発明によると、履
帯張り調整装置はスプリング用のばね受を有し、該ばね
受は左ヨークガイド、右ヨークガイド間にヨークと共に
摺動可能に設ける構成としているので、左ヨークガイド
と右ヨークガイドを用いてスプリング用のばね受をヨー
クと共に摺動可能に支持でき、履帯張り調整装置のスプ
リングとヨークとの芯ずれを防ぐことができる。
【0150】さらに、請求項7に記載の発明は、サイド
フレームを、中間フレーム部と、該中間フレーム部の長
さ方向一側に端板を介して設けられた遊動輪ブラケット
と、中間フレーム部の長さ方向他側に他の端板を介して
設けられた駆動輪ブラケットとにより構成し、左ヨーク
ガイドと右ヨークガイドは前記端板の位置まで遊動輪ブ
ラケットの全長にわたって延びる構成としているので、
左ヨークガイドと右ヨークガイドを遊動輪ブラケットの
全長にわたって端板の位置まで延ばすことができ、これ
らのヨークガイド間にヨークと履帯張り調整装置のスプ
リングを同一の軸線上で直列状態で収めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるトラックフレ
ームが適用された後方小旋回式の油圧ショベルを示す外
観図である。
【図2】図1中のトラックフレームを拡大して示す斜視
図である。
【図3】図2に示すトラックフレームの拡大正面図であ
る。
【図4】図2に示すトラックフレームの平面図である。
【図5】図2中の遊動輪ブラケットを前側からみた斜視
図である。
【図6】遊動輪ブラケットを後側からみた斜視図であ
る。
【図7】遊動輪ブラケットを下側からみた斜視図であ
る。
【図8】遊動輪ブラケットの一部を構成する側板部材を
示す斜視図である。
【図9】図5中の矢示IX−IX方向からみた遊動輪ブラケ
ットの断面図である。
【図10】図5中の矢示X−X方向からみた遊動輪ブラ
ケットの断面図である。
【図11】遊動輪、ヨークおよび履帯張り調整装置を遊
動輪ブラケットに取付けた状態を示す縦断面図である。
【図12】図11の矢示 XII−XII 方向からみた遊動輪
ブラケット等の断面図である。
【図13】図11中の矢示XIII−XIII方向からみた遊動
輪ブラケット等の断面図である。
【図14】図11の矢示 XIV−XIV 方向からみた遊動輪
ブラケット等の断面図である。
【図15】第2の実施の形態による遊動輪ブラケットを
前側からみた斜視図である。
【図16】図15の遊動輪ブラケットを下側からみた斜
視図である。
【図17】遊動輪ブラケットの一部を構成する側板部材
を示す斜視図である。
【図18】図15中の矢示 XVIII−XVIII 方向からみた
遊動輪ブラケットの断面図である。
【図19】第3の実施の形態による遊動輪ブラケットを
前側からみた斜視図である。
【図20】図19の遊動輪ブラケットを下側からみた斜
視図である。
【図21】図19に示す遊動輪ブラケットの正面図であ
る。
【図22】図19中の矢示XXII−XXII方向からみた遊動
輪ブラケットの断面図である。
【図23】第4の実施の形態による遊動輪ブラケットを
前側からみた斜視図である。
【図24】図23中の矢示XXIV−XXIV方向からみた遊動
輪ブラケットの断面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体 2 遊動輪 3 駆動輪 4 履帯 5 上部旋回体 6 旋回輪 9 作業装置 11 トラックフレーム 12 センタフレーム 15 サイドフレーム 16 中間フレーム部 17,18 端板 19 駆動輪ブラケット 21,51,61,71 遊動輪ブラケット 22A,52A 左側板部材 22B,52B 右側板部材 23A,53A,62A,73A 左側板部 23B,53B,62B,73B 右側板部 24A,54A,63A,74A 左ヨークガイド 24B,54B,63B,74B 右ヨークガイド 27 上板部材(上板部) 27A,66A 左傾斜板部(左上板部) 27B,66B 右傾斜板部(右上板部) 28,78 ガード板 29,79 連結板 30 ヨーク 31 ヨーク腕部 32 繋ぎ板部 34 履帯張り調整装置 35 ばね受 37 アジャスタシリンダ(張力調整シリンダ) 38 スプリング 39 アジャスタロッド 41,42 脚部 66,77 上板部 67 ガード板部 68 連結板部 69,80 端板 72A 左側ブラケット部材 72B 右側ブラケット部材 77A 左傾斜板部(左上板部) 77B 右傾斜板部(右上板部) 78A 左ガード板部 78B 右ガード板部 79A 左連結板部 79B 右連結板部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部旋回体が取付けられるセンタフレー
    ムと、該センタフレームの左,右両側に位置して前,後
    方向に延び履帯がそれぞれ取付けられる左,右のサイド
    フレームとからなり、該左,右のサイドフレームには、
    前,後方向の一側に位置して遊動輪ブラケットを設けて
    なる建設機械のトラックフレームにおいて、 前記遊動輪ブラケットは、左,右に離間して前記サイド
    フレームの前,後方向に延びる左側板部,右側板部と、
    該左側板部,右側板部間を該各側板部の上端側で互いに
    連結する上板部と、前記左側板部,右側板部の内面側に
    それぞれ一体形成され遊動輪のヨークを前,後方向に摺
    動可能にガイドする左ヨークガイド,右ヨークガイドと
    を備える構成としたことを特徴とする建設機械のトラッ
    クフレーム。
  2. 【請求項2】 前記遊動輪ブラケットは、前記左側板部
    と左ヨークガイドとが鋳鋼または型鋼により一体成形さ
    れた左側板部材と、前記右側板部と右ヨークガイドとが
    鋳鋼または型鋼により一体成形された右側板部材と、前
    記上板部を構成する上板部材とからなり、前記遊動輪ブ
    ラケットの組立時には、前記上板部材を左側板部材と右
    側板部材との上端側に接合して設ける構成としてなる請
    求項1に記載の建設機械のトラックフレーム。
  3. 【請求項3】 前記遊動輪ブラケットは、前記左側板
    部、左ヨークガイド、右側板部、右ヨークガイドおよび
    上板部を鋳造手段により一体成形する構成としてなる請
    求項1に記載の建設機械のトラックフレーム。
  4. 【請求項4】 前記上板部は左上板部と右上板部とに
    左,右で2分割され、前記遊動輪ブラケットは、前記左
    側板部、左ヨークガイドおよび左上板部が一体成形され
    た左側ブラケット部材と、前記右側板部、右ヨークガイ
    ドおよび右上板部が一体成形された右側ブラケット部材
    との2部材により構成し、これらの左側ブラケット部材
    と右側ブラケット部材とは、組立時に前記左上板部と右
    上板部を互いに接合することにより一体化する構成とし
    てなる請求項1に記載の建設機械のトラックフレーム。
  5. 【請求項5】 前記遊動輪ブラケット内には、前記左ヨ
    ークガイド、右ヨークガイドを用いて履帯張り調整装置
    のスプリングと前記ヨークとを同一の軸線上に配置する
    構成としてなる請求項1,2,3または4に記載の建設
    機械のトラックフレーム。
  6. 【請求項6】 前記履帯張り調整装置はスプリング用の
    ばね受を有し、該ばね受は前記左ヨークガイド、右ヨー
    クガイド間に前記ヨークと共に摺動可能に設ける構成と
    してなる請求項5に記載の建設機械のトラックフレー
    ム。
  7. 【請求項7】 前記サイドフレームは、前,後方向に延
    びる中間フレーム部と、該中間フレーム部の長さ方向一
    側に端板を介して設けられた前記遊動輪ブラケットと、
    前記中間フレーム部の長さ方向他側に他の端板を介して
    設けられた駆動輪ブラケットとからなり、前記左ヨーク
    ガイドと右ヨークガイドとは前記端板の位置まで遊動輪
    ブラケットの全長にわたって延びる構成としてなる請求
    項1,2,3,4,5または6に記載の建設機械のトラ
    ックフレーム。
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