JP2003266715A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2003266715A
JP2003266715A JP2003006076A JP2003006076A JP2003266715A JP 2003266715 A JP2003266715 A JP 2003266715A JP 2003006076 A JP2003006076 A JP 2003006076A JP 2003006076 A JP2003006076 A JP 2003006076A JP 2003266715 A JP2003266715 A JP 2003266715A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、インクジェット記録装置に
おいて長期間にわたって良好な画像を得ることを可能と
する清掃部材及び前記清掃部材を用いるインクジェット
記録装置を提供することにある。 【解決手段】 液体を吐出して記録を行う記録ヘッドを
用いたインクジェット記録装置において、前記記録ヘッ
ドの液体吐出口部を清掃するための清掃手段を含み、該
清掃手段の先端部が、該記録ヘッドのノズル面に倣って
湾曲し、該記録ヘッドの吐出部周辺に付着したインクを
払拭する該清掃手段において、少なくとも清掃部材の一
部が払拭されたインクを所定の方向に導くことが可能な
部材が複数で形成されていることを特徴とする清掃ユニ
ット及び、この清掃ユニットを用いたインクジェット記
録装置が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置に用いられる記録ヘッドに付着したインクミス
ト、紙粉、ゴミなどの付着物を清掃する清掃部材及び前
記清掃部材を用いるインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジエツト記録方法は、記録時の騒
音が少なく、また、カラー化が容易でさらには、高集積
ヘツドを使用することにより、高解像の記録画像が高速
で得られるという利点を有しており、近年急速に普及し
ている。
【0003】従来、インクジェット記録方法では、イン
クとして各種の水溶性染料を水、有機溶剤、添加剤等の
混合液に溶解させたものが主流であったが、水溶性染料
を用いた場合には、記録画像の耐光性、耐水性が必ずし
も充分とはいえないため、近年では記録物の保存性・耐
候性の点で優れている顔料インクが注目されている。顔
料は水に不溶であるため分散樹脂などを用いて微粒子状
に水に分散させた顔料インクが知られている。
【0004】一方、インクジェット記録ヘッドを用いて
微小なインク液滴を吐出するインクジェット記録装置で
印刷を長期間つづけると記録ヘッドのインク吐出面にゴ
ミ、紙粉、あるいはインク滴等が付着し、吐出したイン
ク液滴の飛翔軌道が歪められたり、さらにインク滴と紙
粉などが吐出口近傍で固まることにより記録物の印字品
位が著しく低下したり、最悪の場合はインクが吐出でき
なくなるという不具合があった。こうした問題点を解決
する方法の1つとして、弾性体からなるワイパーブレー
ドを用い、定期的に記録ヘッドの吐出口のある面(フェ
イス面)を清掃しインク、ゴミなどの付着物を取り除く
清掃方法が提案されている。このような清掃方法の一例
を図7に示す。ゴム等の弾性材料からなる板状のワイパ
ーブレード1を記録ヘッドの吐出口(フェイス面)2に弾
発的に当接可能な位置に突出させた状態で構成されてお
り、清掃動作としては、記録ヘッド2を搭載したキャリ
ッジ3がシャフト4に沿って矢印の方向に移動すると、ワ
イパーブレード1が記録ヘッドのフェイス面2に一定の
侵入量をもって当接し、記録ヘッドを払拭しフェイス面
のゴミ、インク、およびインクの増粘物をワイパーブレ
ードの先端部で掻き取るように設置されている。
【0005】特開平05-008403号公報にはこうしたワイ
パーブレードの材料として長期間の使用でもワイパーの
劣化が少ないポリエーテルウレタンを用いたワイパーブ
レードが提案されている。しかし、前述のような水性顔
料インクを用いたインクジェット記録装置では記録ヘッ
ドから掻き取ったインクが比較的短時間で増粘し、ワイ
パーブレードの先端に残ってしまい、次にワイピング動
作が入る際に増粘物が記録ヘッドを汚染し、印字品位が
ひどく乱れてしまうという不具合が生じる。(例えば、
特許文献1参照) さらに、ワイピング動作終了後、記録ヘッドからワイパ
ーブレードが離れる際、弾性のある板状ワイパーでは弾
性が一気に解放されるため、ブレードに付着したインク
が飛散し、隣接する他の記録ヘッドや電気基板などに付
着してしまうという問題があった。特に長尺の固定式ヘ
ッドを用いて1パスで記録を行うインクジェット記録装
置では記録領域の中に清掃機構を設置しなくてはならな
いため、インクの飛散は印字領域をも汚染することにも
なり重要な問題である。そこで、顔料インクを適用した
インクジェット記録装置では、ワイピング動作によって
ワイパーブレードに付着したインクを記録ヘッドが当接
しないところに瞬時に移動させ、ワイパーブレードの当
接面を常に清浄に維持する必要がある。特開平6-00965
号公報には親水性スポンジを使用したワイパーブレード
を用い、こうした増粘インクを効果的に除去する清掃方
法を提案している。
【0006】しかし、実使用環境においてはスポンジ内
に保持されている顔料インクが固着しスポンジが目詰ま
りを起こすためスポンジのインク吸収能力が著しく劣化
し、ワイピングにより清掃効果が損なわれてしまう。
【0007】また、特開平6-00965号公報のようにワイ
ピング部材に吸収されたインクを吸引排出する排出装置
を設けることにより、上記問題はある程度解決できるも
ののあらたな機構を設けなければならず装置の小型化、
低価格化を妨げるものであった。(例えば特許文献2参
照) また、特開平10-323986号公報にはワイパーブレードの
一部に溝をもうけワイパーブレードに付着したインクを
下方に導くことにより上記問題を解決している構成が開
示されている。しかし、このようなワイパーブレードで
は、溝のない先端部分にインクが残り、長期間の使用
や、高温低湿下の厳しい環境下では先端のインクが増粘
し、上述の様々な不具合を発生することが確認されてい
る。(例えば特許文献3参照)
【特許文献1】特開平05-008403号(第3頁、図1)
【特許文献2】特開平06-000965号(第2頁、図2)
【特許文献3】特開平10-323986号(第3頁、図4)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、顔料
インク等を用いたインクジェット記録装置において長期
間にわたって良好な画像を得ることを可能とする清掃手
段及び前記清掃手段を用いるインクジェット記録装置を
提供することにある。
【0009】本発明の目的は、顔料インク等を用いたイ
ンクジェット記録装置において長期間にわたって良好な
画像を得ることを可能とする清掃ユニットを提供するこ
とにある。
【0010】本発明の他の目的は、長尺記録ヘッドを用
いて1パスでインクジェット記録装置に好適な清掃手
段、及び前記清掃手段を用いるインクジェット記録装置
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明では、液体を吐出して記録を行う記録ヘッドを
用いたインクジェット記録装置において、先端が記録ヘ
ッドのノズル面に倣って湾曲し、該記録ヘッドの吐出部
周辺に付着したインクを払拭する清掃手段を含み、該清
掃手段が払拭されたインクを所定の方向に導くことが可
能な複数のインク誘導部材と弾性体部材からなるインク
ジェット記録装置が提供される。
【0012】上記課題を解決するための本発明では、液
体を吐出して記録を行う記録ヘッドを用いたインクジェ
ット記録装置の記録ヘッドの吐出部周辺に付着したイン
クを払拭する清掃ユニットにおいて、払拭されたインク
を所定の方向に導くことが可能な複数のインク誘導部材
からなる清掃ユニットが提供される。
【0013】また、上記課題を解決するための本発明で
は、少なくとも前記液体吐出口部に当接する面にインク
を所定の方向に導く機能を有する第一のインク誘導部材
と前記記録ヘッドの液体吐出口部に当接し、前記記録ヘ
ッドの吐出部周辺に付着したインクを払拭する前記弾性
体部材、及び第一のインク誘導部材と前記弾性体部材の
間に設けられた第二のインク誘導部材からなることが好
ましい。
【0014】また、前記第二のインク誘導部材は前記弾
性体部材と当接する面にインクを所定の方向に導く機能
を有することが好ましい。
【0015】また、前記清掃部材は、少なくとも一面に
5μm〜150μm幅の溝が複数形成されていることが
好ましい。
【0016】また、本発明の弾性体部材は、少なくとも
液体吐出ヘッドの吐出口部を含む面に当接する面のうち
吐出口に当たる部分の一部は、撥水性であることが好ま
しい。
【0017】本発明の提供する清掃手段及び清掃手段を
用いたインクジェット記録装置においては、記録ヘッド
から払拭されたインクを所定の場所に瞬時に移動するこ
とができるためワイパーブレード上でインクが増粘し、
記録ヘッドフェイス面へ再付着することにより引き起こ
される問題を解決し、ワイパーブレード上のインク滴の
装置内への飛翔を防止することが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】そこで以下に本発明を実施例に基
づいて説明する。
【0019】本発明に係る実施例を適用したインクジェ
ット記録装置は、図1に示すように、複数のインクジェ
ット記録ヘッド11、各記録ヘッドに個別の回復ユニッ
ト12、インクタンク17、搬送部、オペレーションパ
ネル部18、給紙部20などから構成される。記録用紙
は給紙部から搬送部へ給紙され、各記録ヘッド11が不
図示の駆動手段により記録位置に移動し印刷を行う。
【0020】記録ヘッド11は図2に示すようにヘッド
ホルダー19に一体的に装着され、ヘッドホルダーを図
2に示された駆動手段によって上下に移動することによ
って記録ヘッド11を記録位置、ワイピング位置、待機
位置などに移動する。また、ヘッドホルダー19の下部
に設置される回復ユニット12は、別の駆動手段によっ
て左右に移動し、ワイパーブレード23をもちいて記録
ヘッド11の清掃を行う。図3は本発明に使用される記
録ヘッドの一例である。記録ヘッド11は、インク供給
部22によってインクタンクにつながるチューブと結合
され、フレキシブルケーブル21によって電気的に接続
される。
【0021】回復ユニットについて説明する。回復ユニ
ットは弾性体からなるワイパーブレード、ワイパーブレ
ード保持部材、キャップ、記録ヘッドから回復操作によ
って流出するインクを確実にキャップ内に導くためのイ
ンクガイドなどから構成されている。キャップ部は不図
示のポンプとチューブで接続されており、回復動作でキ
ャップ内に回収されたインクを廃液タンクあるいは、再
利用するためのサブタンクへと導く。これらの回復ユニ
ットは、各記録ヘッドに個別に設けられており、同一の
回復動作を実施する。
【0022】本発明の回復ユニット(清掃ユニットを含
む)について図4を用いて更に詳細に説明する。本発明
の回復ユニットはワイピング動作で弾性体からなるワイ
パーブレードに付着したインクをワイパーブレード上部
で乾燥増粘する前に瞬時に所望の位置に移動させ、ワイ
パーブレードの先端、つまり記録ヘッドのフェイス面と
当接する部分を常に清浄に維持する機能を有している必
要がある。そこで、清掃ユニットは、例えば、記録ヘッ
ドの吐出口を含む面に当接し、吐出口の周辺に付着した
インク滴をすばやく下方に導くための第一のインク誘導
部材23−1、第一のインク誘導部材で拭き残したイン
ク滴を払拭するための弾性体部材23−3(ワイパーブ
レード)、さらに23−1と23−2の間に位置し、前
記弾性体部材に当接することにより、前記弾性体部材に
付着したインク滴を前記弾性体部材から所定の場所に導
くことが可能な第二のインク誘導部材23−2から構成
されている。
【0023】第一のインク誘導部材は少なくとも吐出口
を含む面と当接する側に払拭したインクを所定の位置に
誘導するための溝が形成されている。そのため、こうし
たインク誘導部材だけで清掃を行った場合、吐出口周辺
部に溝状の拭き残りが発生し、不吐出、印字ヨレ等を引
き起こす。そこで第一のインク誘導部材で吐出口周辺に
付着した大部分のインク滴を除去した後、弾性体部材で
吐出口面に残っているインク滴を払拭し、さらに第二の
インク誘導部材のインク誘導面を前記弾性体部材に当接
させることで前記弾性体部材の払拭面に付着しているイ
ンクを所定の場所に誘導することにより払拭面を常に清
浄に維持することが可能になった。
【0024】特にインク溶剤の蒸発によるインクの増粘
が大きい顔料インクをもちいたインクジェット記録装置
においては、本発明の回復ユニットを使用することによ
って厳しい使用環境下でも安定した高品質の印刷物を得
ることが可能である。
【0025】次に回復ユニットによるワイピング動作を
図6により説明する。第一のインク誘導部材23−1、
弾性体部材23−3、第二のインク誘導部材23−2は
清掃部材保持部材24−2取り付けられ回復ユニット1
2に一体的に装着され、記録ヘッド11のフェイス面に
倣って清掃を行うようにフェイス面に対して0.5mm〜4
mm程度の侵入量を有するように記録ヘッドが不図示の駆
動手段により待機位置からワイピング位置に移動する。
次に回復ユニット12が不図示の駆動手段により図6
(a)から図6(b)に移動し、第一のインク誘導部材2
3−1が記録ヘッド11に当接しフェイス面に付着した
インク滴を払拭し、拭き取られたインク滴は第一のイン
ク誘導部材に形成された溝に沿って下方に誘導される。
次に弾性部材23−3が記録ヘッド11に当接し拭き残
りのインク滴の清掃を行う。このときのワイピング速度
は5mm/秒から50mm/秒である。
【0026】また、同時に第二のインク誘導部材によっ
て弾性体部材に付着したインクを下方にすみやかに移動
する。次に図6(c)の位置で清掃部材が記録ヘッドの端
部から抜ける際に記録ヘッドの端部にもうけられた清掃
部材押さえ部材27によって清掃部材が所定時間停止
し、弾性体部材から第二のインク誘導部材へのインクの
移動を確実に行う。図6(a)〜(c)までのワイピング動作
は連続動作でも、断続動作でも良い。前記ワイピング動
作は、記録ヘッド11から吐出されたインク滴の数が所
定値に達したことが検出された時、あるいはポンプによ
る回復動作後などに実行される。
【0027】本実施例の清掃手段例えば、清掃ユニット
で使用する第一、第二のインク誘導部材は屈曲性のある
シート状の部材で少なくとも一面に5μm〜150μm
幅の溝を形成することによってインクを所定の方向に導
き所望の効果を得るものである。また、インク誘導部材
のインク誘導面を親水化処理することでインクをより速
やかに所望の位置に移動させることが可能である。イン
ク誘導部材は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩
化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリアセター
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリア
クリロニトリル、ポリカーボネート、ポリフェニレンオ
キサイド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルス
ルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポ
リアミドイミド、ポリスルホン、ナイロンなどのポリオ
レフィン系の材料が好適であるが、インクに接しても変
化が少ないこと、記録ヘッドのフェイス面への影響が少
ないことなどからポリプロピレン、ポリエチレンなどを
使用することが好ましい。
【0028】また、ポリオレフィン系繊維をシート状に
加工したものを使用してもよい。溝を形成する方法とし
てはインジェクション法などにより上述の材料を型に注
入し所望の溝を形成する方法、微細なカッターでシート
状のものに溝を形成する方法などがあげられるがこれら
に限定されるものではない。これらは装着可能な形状に
カッティングされ清掃部材保持部材24−2に装着され
る。1本の溝の幅は毛細管力を発現し、前記弾性部材が
記録ヘッドから離れる前にインクを所望の場所まで移動
させるため、5μm〜150μm、より好ましくは10
μm〜100μmの範囲にあることが好適である。
【0029】さらに溝の深さは溝の幅に応じて10μm
〜100μmの範囲にあることが好ましい。このような
インク誘導部材がインクを所定の方向へ導くことができ
る理由としては溝によって発生する毛細管現象が挙げら
れる。また、インクを導く方向を下方とすることにより
毛細管力に加えて重力を利用することによってインクを
下方に導くことが可能になるのでより好適である。
【0030】従って、溝が大きすぎると十分な毛管力が
発現されずにインクの速やかな移動ができずインクの飛
散、増粘インクによる弊害を解決することができない。
また溝が5μmより小さいと溝の壁に微小に残存してい
るインクが固着し溝を詰めてしまい、インクが速やかに
所定の位置に移動しなくなるという不具合が生じる。さ
らに溝の形成ピッチは0.01mm〜1mm間隔であることが、
特に長尺の記録ヘッドを長期間にわたって均一に清掃す
るために必要である。
【0031】また、インク誘導面の親水化処理として
は、エチレンオキサイド付加グリコールなどに接触処
理、高分子表面に他の高分子をグラフト化反応、主にシ
ラン系化合物を表面にコーティングし吸着させるシラン
カップリング法、親水性ポリマーの塗布する方法、ゴム
表面にあらかじめ酸素プラズマ処理等によって官能基を
形成後、モノマー水溶液中に浸漬し表面にポリマーを成
長させる方法等が挙げられる。清掃ユニットに使用する
弾性体部材としてはポリウレタンゴム、HNBRゴム、
EPDMゴム、スチレン系ゴム等の材質が好適であるが
これらに限定されるものではない。
【0032】なお特開平05-008403号公報に開示されて
いるように長期間の使用でもワイパーの劣化が少ないポ
リエーテルウレタンを使用することが特に好適である。
前記弾性体部材にゴム部材を使用する場合のゴム硬度は
フェイス面の清掃機能、及び耐久性を維持するためには
JISA35度〜80度の範囲であることが好適であ
る。また、記録ヘッドに対して所望の当接力を得るため
に弾性体部材の厚みは0.3mm〜1.5mmが好適である。
【0033】図4に示す本発明の実施例の詳細について
述べると、弾性体部材23−3はポリエーテルウレタン
の材質からなり、厚みが0.7mm、JIS Aゴム硬度
が65度であるシート状の弾性体である。この弾性体部
材は一端を保持部材に固定され、記録ヘッドに当接する
側は自由端となっており、ワイピング動作時には、記録
ヘッドのフェイス面に対して2mmの侵入量で当接するよ
うに保持されている。
【0034】第一のインク誘導部材23−1は、記録ヘ
ッドのフェイス面と当接する面に幅20μm、深さ20
μmの溝が50μmピッチで形成されている200μm
ポリプロピレンシートからなり、前記弾性部材と同様、
一端を保持部材に固定され、自由端で記録ヘッドのフェ
イス面を払拭するように保持されている。この部材のフ
ェイス面に対する侵入量は吐出口へのインク誘導効果を
保持し、吐出口への影響を軽減するために1.5mmであ
る。また第二のインク誘導部材23−2は、同様のシー
トを使用し、溝の形成された面を清掃時に弾性体部材2
3−3に当接するように配置されている。これら3つの
部材は清掃手段保持部材24−2に取り付けられる。こ
の保持部材には前記の清掃手段から移動されたインクを
貯蔵しておくための吸収体、吸水性ポリマーなどを装着
することも可能である。第1のインク誘導部材は、図9〜
図11に示すように、誘導部材の表面に縦方向の溝に加え
て、横方向にも任意の間隔で溝を形成することにより、
下方だけでなく左右方向にもインクを導くことが可能に
なるためワイパーブレード上でインクが増粘し記録ヘッ
ドフェース面への再付着することにより引き起こされる
問題に形成されることが好適であるが、横方向と縦方向
の溝の形状、間隔を前述の範囲で変化させることによ
り、インクの移動方向を調整する事も可能である。また
縦方向の溝を図11のような間隔で設けても良い。また、
図12に示すように斜め方向(放射状)にも溝を形成す
ることによって、さらにインク誘導部材23-2も第1のイ
ンク誘導部材(図9:23-6、図10:23-7、図11:23-8、
図12:23-9)と同様の部材を用いる事が可能である。
【0035】また、第一インク誘導部材は、上述のよう
に記録ヘッドの吐出面に当接する長さを短くすることに
より、ヘッド吐出口への影響を最小にしインク滴だけを
効率的に誘導させることが可能である。一方、弾性体部
材は吐出口にほとんど影響を与えない弾性体部材を使用
しているため、当接する長さを大きくすることにより接
触面積を増やし吐出口の清掃をより効果的に実施でき
る。
【0036】さらに弾性体部材の記録ヘッドとの当接面
の一部に撥水性を持たせることにより弾性体部材の上面
にインクが溜まってしまうことをさらに防止することが
可能である。ゴム部材、ブラスチック部材などに含フッ
素シラン化合物溶液を熱分解により蒸着し結合固着させ
ることにより、撥水性のシートを得ることができる。こ
こで、前記フッ素シラン化合物としては、CF3(CH
2)2Si(OMe)3、CF3(CH2)5Si(OMe)
3、CF3(CH2)7Si(OMe)3、CF3(CH2)7
SiMe(OMe)2、CF3(CH2)7SiCl3、C
F3(CH2)7Si(NH4)3等、希釈溶媒としては、
メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等低
級アルコールが好ましい。フッ素シラン化合物の濃度を
1.0wt%以上にすることすると顔料インクに対して
も十分な撥水性をえることが可能である。
【0037】一方、図6にあるように記録ヘッド11に
清掃部材の押さえ部材29を設け、ワイピング動作終了
後、所定の時間、記録ヘッドから前記弾性体部材が離れ
ないようにすることにより、ワイパーブレードから完全
にインクを所定の場所に移動することが可能になるた
め、インクの記録装置内への飛散をより効果的に防止す
ることが可能である。
【0038】
【第二の実施の態様】図7は本発明の第二の実施例を示
すものである。清掃ユニットはスチレンブタジエンゴム
の材質からなる弾性体部材23−3(ワイパーブレード)
を有し、第一、第二のインク誘導部材(23−1,23
−2,23−4,23−5)をそれぞれ一組ずつ弾性体
部材の両側に設けることによって回復ユニットの往復動
作で記録ヘッドのフェイス面を清掃する構成である。
【0039】本発明による清掃部材は、説明してきたよ
うな長尺の固定ヘッドを具備したインクジェット記録装
置において顔料インクのような増粘しやすいインクを使
用した場合に特に有効であるが、図7にあるようなシリ
アルスキャン型のインクジェット記録装置に使用するこ
とも可能である。また、通常の染料インクやエマルジョ
ンを添加したインクを使用したインクジェット記録装置
などにも好適である。
【0040】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明による
清掃ユニット及び清掃ユニットを用いたインクジェット
記録装置においては、ワイピング動作によって記録ヘッ
ドから払拭されたインクをインク誘導部材を用いて所定
の方向に瞬時に移動することができるため、ワイパーブ
レード上でインクが増粘し、記録ヘッドフェイス面へ再
付着することにより引き起こされる印字の乱れや記録ヘ
ッドの故障、及びインク滴の装置内への飛翔による電気
部品などへの弊害および印字物への汚染を防止すること
が可能になった。
【0041】本発明によれば、長期間にわたって清掃機
能を維持することが可能になり、部品の交換によって発
生するコストの増加、ユーザーの不便を解決できるもの
である。
【0042】本発明は特に、固定型の長尺記録ヘッドを
用いて1パスで記録を行うインクジェット記録装置にお
いて、限られたスペースで簡易な清掃部材を使用するこ
とにより顔料インク等の増粘しやすいインクを使用した
際に引き起こされる問題点を解決することが可能になっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の正
面断面図
【図2】本発明を適用したインクジェット記録装置の内
部の斜視図
【図3】本発明を適用したインクジェット記録装置に使
用される記録ヘッドの斜視図
【図4】本発明による清掃部材を示す斜視図
【図5】本発明による清掃部材を説明する図
【図6】本発明が使用するワイピング動作を示す概略図
【図7】本発明による清掃部材の第二の実施態様を示す
断面図
【図8】本発明による清掃部材の溝形成面の他実施態様
を示す断面図
【図9】本発明による清掃部材の溝形成面の他実施態様
を示す断面図
【図10】本発明による清掃部材の溝形成面の他実施態
様を示す断面図
【図11】本発明による清掃部材の溝形成面別の他実施
態様を示す断面図
【図12】従来のシリアルスキャン型インクジェット記
録装置に用いられている清掃方法を示す図
【符号の説明】
23 ワイパーブレード 23-1、23-4 第一のインク誘導部材 23-2、23-5 第二のインク誘導部材 23-3 弾性体部材(ワイパーブレード) 24-1 ワイパーブレード保持部材 24-2 清掃部材保持部材 25 キャップ 26 インクガイド 27 清掃部材押さえ部材 28 溝付きインク誘導部材 29 インク吸収体

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出して記録を行う記録ヘッドを
    用いたインクジェット記録装置において、前記記録ヘッ
    ドの液体吐出口部を清掃するための清掃手段を含み、該
    清掃手段の先端部が、該記録ヘッドのノズル面に倣って
    湾曲し、該記録ヘッドの吐出部周辺に付着したインクを
    払拭する該清掃手段において、該清掃手段が払拭された
    インクを所定の方向に導くことが可能な複数のインク誘
    導部材と弾性体部材からなることを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記清掃手段は、少なくとも前記液体吐
    出口部を含む面に当接する面にインクを所定の方向に導
    く機能を有する第一のインク誘導部材、前記記録ヘッド
    の液体吐出口部を含む面に当接し、前記記録ヘッドの吐
    出部周辺に付着したインクを払拭する前記弾性体部材、
    及び第一のインク誘導部材と前記弾性体部材の間に設け
    られた第二のインク誘導部材からなることを特徴とする
    請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記第二のインク誘導部材は前記弾性体
    部材と当接する面にインクを所定の方向に導く機能を有
    することを特徴とする請求項3項に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  4. 【請求項4】 前記インク誘導部材は、少なくとも一面
    に5μm〜150μm幅の溝が複数形成されていること
    を特徴とする請求項1乃至3の項に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  5. 【請求項5】 前記の弾性体部材は、少なくとも液体吐
    出ヘッドの吐出口部を含む面に当接する面のうち吐出口
    に当たる部分の一部は、撥水性であることを特徴とする
    請求項1乃至請求項4に記載のインクジェット記録装置
  6. 【請求項6】 前記記録ヘッドは清掃終了位置において
    清掃手段の一部を押さえる押さえ部材を有していること
    を特徴とする請求項1乃至4に記載のインクジェット記録
    装置。
  7. 【請求項7】 清掃終了位置において前記押さえ部材に
    より前記清掃部材を所定の時間停止し清掃部材に付着し
    たインクを所望の位置に移動させることを特徴とする請
    求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記清掃手段は前記各記録ヘッドにそれ
    ぞれ個別対応可能であることを特徴とする請求項1から
    7いずれかの項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録ヘッドは、インクジェット記録
    装置に固定であることを特徴とする請求項1〜8いずれ
    かの項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 液体を吐出して記録を行う記録ヘッド
    を用いたインクジェット記録装置の記録ヘッドの吐出部
    周辺に付着したインクを払拭する清掃ユニットにおい
    て、払拭されたインクを所定の方向に導くことが可能な
    複数のインク誘導部材からなることを特徴とする清掃ユ
    ニット。
  11. 【請求項11】 前記清掃ユニットは、少なくとも前記
    液体吐出口部を含む面に当接する面にインクを所定の方
    向に導く機能を有する第一のインク誘導部材、及び第一
    のインク誘導部材と第二のインク誘導部材とからなるこ
    とを特徴とする請求項10に記載の清掃ユニット。
  12. 【請求項12】 前記インク誘導部材は、少なくとも一
    面に5μm〜150μm幅の溝が複数形成されているこ
    とを特徴とする請求項10に記載の清掃ユニット。
  13. 【請求項13】 前記清掃ユニットは、少なくとも前記
    液体吐出口部を含む面に当接する面にインクを所定の方
    向に導く機能を有する第一のインク誘導部材、前記記録
    ヘッドの液体吐出口部を含む面に当接し、前記記録ヘッ
    ドの吐出部周辺に付着したインクを払拭する前記弾性体
    部材、及び第一のインク誘導部材と前記弾性体部材の間
    に設けられた第二のインク誘導部材からなることを特徴
    とする請求項10に記載の清掃ユニット。
  14. 【請求項14】 前記の弾性体部材は、少なくとも液体
    吐出ヘッドの吐出口部を含む面に当接する面のうち吐出
    口に当たる部分の一部は、撥水性であることを特徴とす
    る請求項13に記載の清掃ユニット
  15. 【請求項15】 前記記録ヘッドは清掃終了位置におい
    て前記清掃ユニットの一部を押さえる押さえ部材を有し
    ていることを特徴とする請求項10に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  16. 【請求項16】 清掃終了位置において前記押さえ部材
    により前記清掃部材を所定の時間停止し清掃部材に付着
    したインクを所望の位置に移動させることを特徴とする
    請求項15に記載のインクジェット記録装置。
  17. 【請求項17】 前記清掃ユニットは前記記録ヘッドに
    それぞれ個別対応可能であることを特徴とする請求項1
    0に記載のインクジェット記録装置。
  18. 【請求項18】 前記記録ヘッドは、インクジェット記
    録装置に固定であることを特徴とする請求項10に記載の
    インクジェット記録装置。
  19. 【請求項19】 前記第二のインク誘導部材は前記弾性
    体部材と当接する面にインクを所定の方向に導く機能を
    有することを特徴とする請求項10に記載の清掃ユニッ
    ト。
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