JP2005342991A - 液体噴射装置および液体噴射ヘッドの液体吸収装置 - Google Patents

液体噴射装置および液体噴射ヘッドの液体吸収装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液体噴射ヘッドのノズル面に押し付けることなく、ノズル面の液体を確実に吸収してノズル面から除去することができる液体噴射装置および液体噴射ヘッドの液体吸収装置を提供すること。
【解決手段】液体噴射ヘッド30から噴射されて液体噴射ヘッド30のノズル面61に残っている液体900を吸収する液体吸収装置500を備える液体噴射装置10であって、液体吸収装置500は、液体900を吸収するための液体吸収部材501と、液体吸収部材501を支持する支持部材502と、液体吸収部材501の先端部520とノズル面61との間に隙間Sを形成した状態を保ちながら支持部材502と液体噴射ヘッド30を相対的に移動して、液体吸収部材501の先端部520によりノズル面61に残っている液体900を吸収させる移動操作手段800とを備える。
【選択図】図10

Description

本発明は、液体を噴射するようになっている液体噴射装置および液体噴射ヘッドの液体吸収装置に関する。
ターゲットに対して液体を噴射させる液体噴射装置の例としては、記録ヘッドから記録媒体に対してインク滴を噴射させて印刷を行うインクジェット式記録装置が用いられている。このインクジェット式記録装置は、記録ヘッドのノズルから記録媒体に対して微小なインク滴を吐出させて、所望の文字や図形等の画像を記録する。
このインクジェット式記録装置は、記録動作時において、記録ヘッドが記録媒体と近接するために、インク滴が記録媒体と衝突した際に発生するインクの飛び散りが記録ヘッドのノズル面に跳ね返りノズル面を汚染することがある。
特にオンデマンド型のインクジェット式記録装置の記録ヘッドにおいては、ノズル滴の吐出がノズル近傍のインクへの微弱な加圧力によるために、インク滴の吐出エネルギーが小さく、記録媒体と数mm程度の間隔でしか配置されておらず、インクの飛び散りの跳ね返りがノズル面に付着し易い。しかしながら加圧力が小さいため一旦ノズル内の目詰まりが発生すると、この目詰まりを容易に自己復帰させることはできない。
このため、記録ヘッドのノズルの目詰まりを予防あるいは回復するために、非印字動作中にノズル開口よりインクを吸引して目詰まりをしたインクを排出させるために、吸引作業が行われる。
この吸引を行った後にノズル面にインクが残留することがあり、ノズル面を汚染することがある。このような記録ヘッドのノズル面の汚染は、記録媒体の繊維や塵埃の付着を招き、記録ヘッドの長時間の使用においてノズルの目詰まりの原因となったり、インクの吐出不能や吐出時のインク滴の飛行曲がり等の悪影響を及ぼすことがあった。
このような問題を解決するために、ノズル面の全面にわたってインクを拭き取って除去して、インクの吐出不良を防ぐために、ワイピング用のブレードが提案されている(例えば特許文献1)。
特開2003−311986号公報(第7頁、図8)
ところが、このようなワイピング用のブレードがノズル面の全面にわたって機械的に積極的に強く接触してノズル面を払拭することによって、次のような問題がある。ワイピング用のブレードがノズル面との摩擦によりノズル面の磨耗が発生してしまう。ブレードがノズル面を払拭する際に、特にノズル面のノズル開口の付近の磨耗が生じてしまい、ブレードの移動の際にびびり現象が生じてノズル面におけるインクの拭き残しが生じる。
しかもノズル開口の形状が変化したり、ノズル開口が撥液加工されている場合はその撥液加工が摩擦により、特にワイパーブレードが移動する下流側について剥がれたり削れる現象が生じ、ノズル開口の撥液性が局所的に不均一化してしまうために、良好なインクの吐出が行えなくなり印刷品質(印字品質)が低下してしまうという問題がある。
別の問題として、ワイピング用のブレードがノズル面との摩擦によりブレードのノズル面に接触する先端部についても、ノズル面と同様に磨耗が生じる。磨耗が生じたブレード先端部は、形状が不均一となり、ブレードがノズル面を払拭する際に、その不均一な形状がゆえにノズル開口のメニスカスに干渉してしまい、メニスカスを破壊してしまって、ノズル面のクリーニングを失敗してしまうことが生じる。
また、ブレードがノズル面の全面にわたって機械的に積極的に接触することによって、ノズル面に残っているインクがブレードには吸収されずにノズル面の周囲に飛び散る恐れもある。
そこで本発明は上記課題を解消し、液体噴射ヘッドのノズル面に押し付けることなく、ノズル面の液体を確実に吸収して液体をノズル面から除去することができる液体噴射装置および液体噴射ヘッドの液体吸収装置を提供することを目的としている。
上記目的は、第1の発明にあっては、液体噴射ヘッドから噴射されて前記液体噴射ヘッドのノズル面に残っている液体を吸収する液体吸収装置を備える液体噴射装置であって、前記液体吸収装置は、前記液体を吸収するための液体吸収部材と、前記液体吸収部材を支持する支持部材と、前記液体吸収部材の先端部と前記ノズル面との間に隙間を形成した状態を保ちながら前記支持部材と前記液体噴射ヘッドを相対的に移動して、前記液体吸収部材の前記先端部により前記ノズル面に残っている前記液体を吸収させる移動操作手段と、を備えることを特徴とする液体噴射装置により、達成される。
第1の発明の構成によれば、液体吸収部材は液体を吸収するためのものである。支持部材は、液体吸収部材を支持する。
移動操作手段は、液体吸収部材の先端部とノズル面との間に隙間を形成した状態を保ちながら支持部材と液体噴射ヘッドを相対的に移動して、液体吸収部材の先端部によりノズル面に残っている液体を吸収させる。
これにより、液体吸収部材の先端部はノズル面に直接接触することなく隙間を保った状態で、液体吸収部材の吸収力(毛細管力)によりノズル面に残っている液体を確実に吸収することができる。
したがって、液体吸収部材の先端部がノズル面に接触することなくノズル面の液体を確実に吸収して除去することができるので、ノズル面の磨耗、特にノズル開口付近の磨耗が生じることが無く、ノズル面におけるインクの拭き残しも生じない。そしてノズル面の撥水性が低下することなく印刷品質の低下を防ぐ。
液体吸収部材の先端部がノズル面には接触しないので、液体吸収部材の先端部の磨耗が発生せず、ノズル面に残っているインクが飛び散る現象も確実に防ぐことができる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記液体噴射ヘッドの前記ノズルのクリーニングを行った後に前記液体吸収部材により前記ノズル面に残った前記液体を吸収する際に、前記液体吸収部材の前記先端部に吸収された前記液体を前記支持部材の内部空間側に導くための吸引手段を有することを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、液体噴射ヘッドのノズルのクリーニングを行った後に、液体吸収部材によりノズル面に残った液体を吸収する際に、液体吸収部材の先端部に吸収された液体は、吸引手段による吸引力により支持部材の内部空間側に導くことができる。
これによって、液体吸収部材の先端部から吸収された液体はスムーズに支持部材の内部空間側へ案内することができる。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明の構成において、前記液体吸収部材は平板状の部材であり、前記液体吸収部材の前記先端部を前記ノズル面に対面させる位置と、前記先端部を前記ノズル面から退避させる位置に移動可能な動作部を有していることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、液体吸収部材は平板状の部材である。動作部は、液体吸収部材の先端部をノズル面に対面させたり、ノズル面から退避させることができる。
これにより、ノズル面の液体の吸収を行わない時には、液体吸収部材はノズル面から遠ざけた位置に待機させておける。
第4の発明は、第3の発明の構成において、前記液体噴射ヘッドは、前記ノズル面の周囲を覆うカバー部材を有し、前記カバー部材が前記ノズル面から突出している厚みは、前記ノズル面と前記液体吸収部材の前記先端部の間に形成される前記隙間に対応していることを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、液体噴射ヘッドは、ノズル面の周囲を覆うカバー部材を有している。このカバー部材がノズル面から突出している厚みは、ノズル面と液体吸収部材の先端部の間に形成される隙間に対応している。
これにより、ノズル面と液体吸収部材の先端部の間の隙間を設定する場合に、このカバー部材の厚みに合わせることができ、この隙間の設定が容易になる。
第5の発明は、第3の発明の構成において、前記移動操作手段は、前記液体噴射ヘッドの直線移動により前記支持部材と前記液体噴射ヘッドを相対的に移動させるモータを有していることを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、移動操作手段は、液体噴射ヘッドの直線移動により支持部材と液体噴射ヘッドを相対的に移動させるモータを有している。
これにより、移動操作手段のモータを作動させるだけで、液体噴射ヘッドの直線移動を行うことにより、液体吸収部材の先端部がノズル面に対して隙間を形成した状態を保ちながらノズル面に残っている液体を確実に吸収することができる。
上記目的は、第6の発明にあっては、液体噴射ヘッドを備える液体噴射装置に設けられて、前記液体噴射ヘッドから噴射されて前記液体噴射ヘッドのノズル面に残っている液体を吸収するための前記液体噴射ヘッドの液体吸収装置であって、前記液体を吸収するための液体吸収部材と、前記液体吸収部材を支持する支持部材と、前記液体吸収部材の先端部と前記ノズル面との間に隙間を形成した状態を保ちながら前記支持部材と前記液体噴射ヘッドを相対的に移動して、前記液体吸収部材の前記先端部により前記ノズル面に残っている前記液体を吸収させる移動操作手段と、を備えることを特徴とする液体噴射ヘッドの液体吸収装置により、達成される。
これにより、液体吸収部材の先端部はノズル面に直接接触することなく隙間を保った状態で、液体吸収部材の吸収力(毛細管力)によりノズル面に残っている液体を確実に吸収することができる。
したがって、液体吸収部材の先端部がノズル面に接触することなくノズル面の液体を確実に吸収して除去することができるので、ノズル面の磨耗、特にノズル開口付近の磨耗が生じることが無く、ノズル面におけるインクの拭き残しも生じない。そしてノズル面の撥水性が低下することなく印刷品質の低下を防ぐ。
液体吸収部材の先端部がノズル面には接触しないので、液体吸収部材の先端部の磨耗が発生せず、ノズル面に残っているインクが飛び散る現象も確実に防ぐことができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の液体噴射装置の好ましい実施形態であるインクジェット式記録装置10を示している。
図1に示すインクジェット式記録装置10は、インクジェットプリンタとも呼んでいる。インクジェット式記録装置10は、本体部1を有している。この本体部1は、ガイドレール17、プラテン12、キャリッジ14、インククリーニング装置20、インク吸収装置500、記録ヘッド30を備えている。記録ヘッド30は、液体の噴射ヘッドの一例であり、印刷ヘッドとも言う。
図1に示すインクジェット式記録装置10は、いわゆるオンキャリッジ形の記録装置であり、キャリッジ14の上部には、複数のインクカートリッジ2,3,4,5が着脱可能に装着できる。キャリッジ14の下部には、記録ヘッド30が設けられている。
キャリッジ14は、ベルト15を介してモータ16に接続されている。モータ16が作動することによって、キャリッジ14と記録ヘッド30はガイドレール17に沿ってプラテン12の軸方向である主走査方向Tに直線往復走行する。この主走査方向はキャリッジ移動方向T1とT2を有している。
このようにキャリッジ14と記録ヘッド30は、主走査方向Tに沿って直線移動して位置決めするために、移動操作手段800を用いる。この移動操作手段800は、記録ヘッド30とインク吸収装置500とを相対的に移動させるための駆動系である。この移動操作手段800は、図1に示すモータ16、ベルト15、ガイドレール17、プーリ19A,19Bから構成されている。プーリ19A,19Bにはエンドレス状のベルト15がかかっている。
ホームポジション18は、ガイドレール17の一方の端部に位置している。このホームポジション18は、キャリッジ14の走行経路の末端にある非印刷領域である。このホームポジション18には、本体部1の上にインククリーニング装置20とインク吸収装置500が配置されている。このインククリーニング装置20は、液体クリーニング装置の一例でありキャッピングシステムもしくはキャッピング手段とも呼んでいる。
インククリーニング装置20は、ノズル面を封止して記録ヘッド30のノズル開口のインクの乾燥を防止する機能と、吸引ポンプ19からの負圧をノズル開口に作用させてノズル開口からインクを強制的に吸引して排出させることで、ノズルのクリーニング処理を行う機能を備える。この吸引ポンプ19は、インククリーニング装置20を構成する一構成要素である。
図2は、図1に示すインクジェット式記録装置10の電気的な接続例を示している。インクジェット式記録装置10の制御装置7は、ローカルプリンタケーブルまたは通信ネットワークを介してホストコンピュータ40のプリンタドライバ41に接続されている。プリンタドライバ41は、インクジェット式記録装置10に対して印刷動作やクリーニング動作やインク吸収動作を実行させるためのコマンドを送るソフトウェアを搭載している。
図2に示すインクジェット式記録装置10は、制御装置7の他に、センサー8、インククリーニング装置20、インクカートリッジ2,3,4,5、インククリーニング装置20、記録ヘッド30、移動操作手段800、インク吸収装置500、用紙搬送機構15Aを含んでいる。
図1の実施形態では、複数のインクカートリッジ2,3,4,5が、キャリッジ14の上に直接搭載されているが、これに限らずインクカートリッジ2,3,4,5はキャリッジとは別の位置に搭載している、いわゆるオフキャリッジ形のインクジェット式記録装置を採用しても勿論構わない。
図2の用紙搬送機構15Aは、図1の用紙29をプラテン12上を搬送するようになっている。用紙29は記録媒体の一種である。
図3は、図1に示す記録ヘッド30の構造例を示す断面図である。
インクジェット式記録装置10は、特にカラープリンタとして用いられる場合には、この記録ヘッド30は、種類の異なる複数種類のインクを吐出するために、インクの種類ごとに独立したインク経路50を有している。
各インクカートリッジ2,3,4,5からのインクは、インク供給針50Aを介してインク経路50に流入する。インクの種類ごとに独立したインク経路50は、それぞれ複数の圧力室51に接続されている。各圧力室51には、各ノズル開口列54A〜54Dが接続されている。圧力室51から押し出されたインク滴が、ノズル開口列54A〜54Dのノズル開口55A〜55Dから吐出される。
図4はノズルプレート面61におけるノズル開口列54A〜54Dの配列例を示している。異なるインクの種類とは、見かけ上の色の違いにとどまらず、インクの構成成分の種類や比率が異なることを意味する。各ノズル開口列54A〜54Dは、例えば数10から数1000のノズル開口55A〜55Dから構成されている。
図4に示すように、各ノズル開口列54A〜54Dは、U方向に沿って間隔をおいて形成されており例えば4列形成されている。つまり各ノズル開口列54A〜54Dは、T方向に沿って間隔をおいて平行に配列されている。各ノズル開口列の長手方向はU方向である。
図4に示すノズルプレート面61は、ノズル面の一例であるが、ノズルプレート面61に撥水部950が形成されている。この撥水部950は撥液部の一例である。この撥水部950は、例えばフッ素樹脂(4フッ化エチレン樹脂)を形成することにより得られる。
撥水部950は、各ノズル開口列54をすべて含む領域である。このように各ノズル開口列54をすべて含む領域に撥液部の一例である撥水部を形成することにより、各ノズル開口でのインクのメニスカス形状を安定させるとともに、ノズル開口からインクを吐出する際に、インクのドット(インク滴)の直進性を得るために、少なくともノズル開口の付近のインクに対する濡れ性を均一化することができる。
図5は、本発明のインクジェット式記録装置の記録ヘッド30の内部構造例を示している。上述したインクカートリッジから供給されるインクは、インク経路50を通って圧力室51へ供給される。印刷の際には、圧力発生素子としての圧電振動子39が伸縮動作することによって、圧力室51の容積を変化させて、圧力室51内のインクに圧力変動を生じさせる。これによって、ノズル開口55A〜55Dからインク滴が吐出できる。
記録ヘッド30内のインク中に気泡が混入したり、インク経路50や圧力室51内に増粘したインクが存在すると、インクの正常な流れが阻害されて、正常なインクの吐出が行えないことがある。この場合には、図2に示すインククリーニング装置20が用いられ、このインククリーニング装置20が作動することにより、増粘したインクをノズルから強制排出する必要がある。
また、インクジェット式記録装置10を最初に使用する際の開始時や、インクカートリッジを別の種類のインクカートリッジに交換した場合では、図3の記録ヘッド30内のインク経路50の中にインクを充填する必要がある。このような初期のインクの充填に際しても、インククリーニング装置20が使用され、このインククリーニング装置20は、図3の記録ヘッド30のノズル開口55A〜55Dから空気およびインクが強制的に吸引されてノズル開口55A〜55Dから排出される。
次に、図6ないし図8に示すインククリーニング装置20の構造例について説明する。
図6は、インククリーニング装置20が記録ヘッド30のノズルプレート面61から離れた待機状態を示しており、図7は、インククリーニング装置20がノズルプレート面61に近づいて吸引している状態の例を示している。図8は、記録ヘッドとインククリーニング装置20の分解斜視図を示している。
まず、図6と図8を参照して、記録ヘッド30のヘッドカバー部材300について説明する。
ヘッドカバー部材300はカバー部材の一例である。ヘッドカバー部材300は、図8に示すように4つの辺部を有する枠形状に形成されている。ヘッドカバー部材300は、4つの辺部301,302,303,304を有している。これらの辺部301ないし304は、図7に特に示すようにノズルプレート62を記録ヘッド30の本体30Tの下面に対して固定し、かつノズルプレート面61の四隅の周囲を保護する役割を果たしている。
そして、ノズルプレート62が、記録ヘッド30の本体30Tの下面に対して接着により固定されているので、このノズルプレート62が本体30Tの下面から剥がれないようにするために、ヘッドカバー部材300はノズルプレート62の剥がれ防止とノズルプレート62の接着性の維持を果たしている。
このために、ヘッドカバー部材300の辺部301ないし304の内側は、記録ヘッド30の側面に対して例えば接着剤により固定されている。
次に、図6と図8を参照してインククリーニング装置20の構造について説明する。
インククリーニング装置20は、液体噴射ヘッドの液体吸引装置の一例である。インククリーニング装置20は、キャップ本体21と吸収材22および吸引ポンプ19を有している。
キャップ本体21は、金属やプラスチックにより作られており、底部21A、4つの側面部21B,21C,21D,21Eを有している。このキャップ本体21の上部には上部開口21Fが形成されている。上部開口21Fの大きさは、ノズルプレート面61の大きさおよびヘッドカバー部材300の大きさよりもやや大きくなっている。
図6と図7の底部21Aには排出部240が形成されている。この排出部240は、吸引ポンプ19に対してチューブ19Aにより接続されている。吸引ポンプ19は、廃インクタンク100に接続されている。この廃インクタンク100は、インククリーニング装置20のキャップ本体21の内部空間24側から吸引されてくるインクを廃棄するためのタンクである。
吸収材22は、例えば内部空間24の中に収容されている例えば直方体状の部材である。吸収材22は、記録ヘッド30からのインクを吸収できる材質であればよい。吸収材22の材質としては、発泡プラスチックである例えばポリビニルアルコール(PVA)を原料としたスポンジ等を用いることができる。
このような発泡プラスチックは、好ましくは親水性を有する材質であり、このような親水性を有する材質を使用することが望ましい。すなわち、親水性の材料により吸収材22を形成することにより、ノズルプレート面61側からのインクをより確実にかつ容易に吸収して、吸引ポンプ19側に排出することができる。
吸収材22の表面23はキャップ本体21の上部開口21F内に位置していて、この表面23は図6に示すように外部に露出している。この吸収材22の表面23は、例えば図7に示すように、各ノズル開口55Aないし55Dからのインクを吸引力(毛細管力)により確実に吸収できるようになっている。
図7は、キャップ本体21が吸引状態になるように昇降手段250の動作によりZ2方向に上昇した状態にある。この状態では、ヘッドカバー部材300の下部310が表面23に当接した状態になっている。このために、ノズルプレート面61と表面23の間には、ヘッドカバー部材300が隙間形成部材として機能するので、隙間Sが積極的に確実に形成されることになる。
昇降手段250は、図7に示すようにZ2方向に上昇させて上昇位置に位置決めすることもできるし、昇降手段250は、図7の上昇した状態から図6に示す待機位置にまでZ1方向に下げて位置決めすることができる。
次に、図9ないし図12を参照して、図1に示すインク吸収装置500の構造例について説明する。
図9は、インク吸収装置500と記録ヘッド30およびヘッドカバー部材300を示す斜視図である。図10はインク吸収装置500と記録ヘッド等を示す図であり、液体吸収動作開始前の状態を示している。図11は液体吸収動作の途中の状態を示している。図12は、液体吸収動作の終了した状態を示している。
図9に示すインク吸収装置500は、図6ないし図8に示したインククリーニング装置20により記録ヘッド30のクリーニングを行った後に、ノズルプレート面61上に残ったインク(液体)の吸収を非接触で行うための装置である。
図9に示すインク吸収装置500は、液体吸収装置の一例である。インク吸収装置500は、液体吸収部材501、支持部502、吸引手段580および移動操作手段800を有している。移動操作手段800の構造については、図1を参照してすでに説明してある。つまり移動操作手段800は、記録ヘッド30を図1のキャリッジ14と共にインク吸収装置500の液体吸収部材501に対して相対的に移動させるための手段である。
本発明の実施形態では、移動操作手段800は、記録ヘッド30側をT2方向に移動することで、記録ヘッド30と液体吸収部材501との相対的な移動を行う。
しかしこれに限らず、移動操作手段は、記録ヘッド30側を固定した状態で、インク吸収装置500側を例えばT2方向またはT1方向(図1参照)に直線移動することで、記録ヘッド30のノズルプレート面61とインク吸収装置500の液体吸収部材501を相対的に移動するようにしても勿論構わない。あるいは移動操作手段は、記録ヘッド30とインク吸収装置500を共に反対方向に直線移動させることで、ノズルプレート面61と液体吸収部材501を相対的に移動するようにしても勿論構わない。
図9に示す液体吸収部材501は、例えば平板状の部材である。この液体吸収部材501は、先端部520と基部521を有している。基部521は、先端部520を除いた残部に相当する。液体吸収部材501は、ノズルプレート面61に残っているインクを吸収できるような例えば発泡プラスチックのような材料により作ることができる。液体吸収部材501の材質は、すでに述べたインククリーニング装置20の吸収材22の材質と同じように親水性のものを用いても良いし別の材質のものを用いても良い。
液体吸収部材501の基部521は、支持部502側に好ましくは着脱可能に嵌め込んで固定されている。液体吸収部材501の先端部520は、支持部502側から見ると自由端になっている。図10に示すように、液体吸収部材501の基部521は、支持部502の挿入孔522に嵌め込んで着脱可能に取り付けられている。支持部502は、この挿入孔522と内部空間523を有している。
この内部空間523は挿入孔522に通じていて、この内部空間523は接続部524に接続されている。この接続部524は、チューブ525を通じて吸引ポンプ526に接続されている。この吸引ポンプ526はモータ527により吸引動作を行うことができる。廃インクタンク100は、吸引ポンプ526により液体吸収部材501側から吸引されたインクを廃棄するためのタンクである。吸引ポンプ526とモータ527は吸引手段580を構成している。
このように、支持部502は、液体吸収部材501の基部521側を着脱可能に支持している。そしてノズルプレート面61に付着しているインクは、液体吸収部材501の先端部520から液体吸収部材501内を通り基部521を通じて図10に示す内部空間523、接続部524、チューブ525を介して吸引ポンプ526から廃インクタンク100へ導かれる。
図9に示す液体吸収部材501の支持部502は、スライド動作部570の作動により、U1方向とU2方向に直線移動可能である。U1方向とU2方向は、T2方向とは直交する方向であり、例えば水平方向である。支持部502がU1方向に移動することにより、支持部502と液体吸収部材501は、退避位置P1から吸収位置P2に移動して位置決めできる。逆に支持部502と液体吸収部材501がU2方向に移動されると、支持部502と液体吸収部材501は吸収位置P2から退避位置P1に移動して位置決めされる。
このようにして、インク吸収装置500の液体吸収部材501は、スライド動作部570の作動により退避位置P1から吸収位置P2に移動して位置決めされると、先端部520がノズルプレート面61に対面する。逆に、支持部502と液体吸収部材501が、スライド動作部570の作動により吸収位置P2から退避位置P1に移動して位置決めされると、先端部520は、ノズルプレート面61の範囲から外に待機することになる。
図10に示すように、ヘッドカバー部材300の内側の下部310の面は、ノズルプレート面61に対して厚みdに設定されている。この厚みdは、液体吸収部材501の先端部520とノズルプレート面61との間の隙間Sと対応していて、隙間Sと厚みdはほぼ一致もしくは一致している。この隙間S(厚みd)は、インク滴(液滴)900がノズルプレート面61上に付着した状態で、そのインク滴900の突出高さHよりも小さく設定されているのが望ましい。これによって、インク滴900は、先端部520に対して確実に接触することで、先端部520はインク滴900を確実に吸収することができるのである。
ヘッドカバー部材300の下部310の面は、先端部520を位置決めする際の目標に用いることができる。つまり、インク吸収装置500を装着する際に、液体吸収部材501の先端部520の高さ位置は、このヘッドカバー部材300の下部310を基準として設定することにより、先端部520の図10の高さ方向に関する位置は、ノズルプレート面61に対して適切にかつ容易に設定することができるというメリットがある。
次に、図13を参照しながら、本発明の実施形態における液体噴射装置における液体噴射ヘッドのインククリーニング動作およびインク吸収動作例について説明する。
図1に示すインクジェット式記録装置10の最初の使用の開始時や、インクカートリッジを別のインクカートリッジに交換した場合には、記録ヘッド30のインク経路50の中にインクを充填する必要がある。この充填に際しては、インククリーニング装置20によって、記録ヘッド30のノズル開口55から空気およびインクが強制的に吸引されて排出してクリーニングする場合がある。
また、記録ヘッド30のインク中に気泡が混入したりあるいはインク経路50に増粘したインクが存在すると、インクの正常な流れが阻害される場合がある。このような場合にも、インククリーニング装置20によりインクの強制排出をしてノズル内をクリーニングする場合がある。
図13に示す印刷ステップST1では、図1に示す記録ヘッド30とキャリッジ14は、印刷中にはインククリーニング装置20から離れた印刷領域に位置している。これにより、キャリッジ14とともに記録ヘッド30が印刷領域で移動することにより、用紙29に対して印刷をすることができる。
しかし、上述したように記録ヘッド30のクリーニングを行う必要がある場合には、図1のキャリッジ14および記録ヘッド30が、図1に示すヘッド移動方向T1に移動して、図6に示すようにホームポジション18に位置決めされる。図6に示すように記録ヘッド30がホームポジション18に位置決めされると、記録ヘッド30はインククリーニング装置20の上部に位置する。
図13のステップST2では、図2に示す制御装置7がインククリーニング装置20に対してインク吸引によるノズルプレート面のクリーニングの実行指令を行う。
図13のステップST3では、図7に示す昇降手段250がキャップ本体21を待機位置からZ2方向に上昇させることにより、吸収材22の表面23がヘッドカバー部材300の下部310に当接される。これによって、ヘッドカバー部材300は、隙間形成部材としての役割を発揮し、ノズルプレート面61と表面23の間には所定の隙間Sを積極的にしかも確実に形成する。この隙間Sは、ヘッドカバー部材300の下部310の図7における上下方向に関する厚みdに相当する。
図13のクリーニングステップST4では、図7に示す吸引ポンプ19を作動させて、インクをキャップ本体21の吸収材22側に吸引する。これによって、図9に示すようにノズルプレート面61の例えばノズル開口55A,55B,55C,55Dおよびノズルプレート面61上に残っているインク滴が、吸収材22の表面23を通じて吸収材22の中を通り、そして図7に示す排出部240とチューブ19Aを通じて廃インクタンク100側に排出することができる。
その後、図10に示すように、ステップST5では図7に示す昇降手段250が作動して図7に示すキャップ本体21が図7の上昇状態から図6に示す待機状態に戻ることになる。
このように、図7と図9に示すようにノズルプレート面61と表面23とは直接当接をさせずに、ノズルプレート面61と表面23の間には所定の隙間Sを形成する。そして図9に示すように、ノズル開口55Aないし55Dに形成されているインク滴900は、吸収材22の表面23を通じて吸収力(毛細管力)で吸収し、そして図7に示す廃インクタンク100側に吸引ポンプ19の吸引力を用いて排出するのである。
つまり、ノズルプレート面61と表面23の間には、積極的に隙間Sを形成することにより、吸収材22の表面23がノズルプレート面61には直接当接することが無い。したがって、クリーニング時に吸収材22がノズルプレート面61に接触して、ノズルプレート面61の撥水部(撥水面とも言う)が劣化を起こすのを防止することができる。
吸収材22の表面23は、ノズルプレート面61に対して隙間S分を離した状態で図9に示すインク滴900を吸収力(毛細管力)により吸収する。
また、図7に示すように吸収材22はヘッドカバー部材300の下部310の下面に対して直接当接することで隙間Sを形成するようにしている。この場合に、下部310に付着しているインク滴がある場合に、この下部310のインク滴は、吸収材22の表面23により直接吸収することができる。したがって、下部310に付いたインク滴の吸収の機能も有している。
図13のステップST6では、キャリッジと記録ヘッド30がT2方向に少し移動した後、図9に示すインク吸収装置500の支持部502と液体吸収部材501が、スライド動作部570の動作により退避位置P1から吸収位置P2にU1方向に移動して位置決めされる。
このように支持部502と液体吸収部材501が吸収位置P2に位置決めされると、図10のように液体吸収部材501の先端部520は、液体吸収動作の開始前の状態に位置決めされる。先端部520は、ヘッドカバー部材300の下部310に接するようにして位置決めされる。図9に示す先端部520の長手方向は、ノズルプレート面61のノズル開口列54Aないし54Dと平行であり、先端部520はヘッドカバー部材300の下部310に対応した位置に位置決めされることになる。
図13のステップST7では、図1に示すキャリッジ14と共に記録ヘッド30が図10に示すようにT2方向に沿ってインク吸収装置500の先端部520に対して相対的に直線移動し始める。
図11は記録ヘッド30がT2方向に移動している途中の状態を示している。図11では、液体吸収部材501の先端部520がノズルプレート面61に残っているインク滴900の吸収動作の途中の状態を示している。図11に示すように、液体吸収部材501の先端部520の平坦面531は、インク滴900に接触することにより、インク滴900はノズルプレート面61から先端部520側に吸収力(毛細管力)によりR方向に吸収される。このR方向は液体吸収部材501の上下方向Zに平行な方向である。
そして図12に示すように、記録ヘッド30がT2方向にさらに移動することにより、液体吸収部材501の先端部520は、ヘッドカバー部材300の反対側の下部310に達する。
このようにして、液体吸収部材501の先端部520は、ノズルプレート面61には非接触でノズルプレート面61に残っているインク滴900をさらに確実に吸収して除去することができる。
図13のステップST8では、図9に示すインク吸収装置500の支持部502と液体吸収部材501が、吸収位置P2から退避位置P1に戻される。
以上のようにして、図6ないし図8に示すインククリーニング装置20により記録ヘッド30のノズルのクリーニングを行うことができる。そしてこのクリーニングが終わった後に、図9ないし図12に示すインク吸収装置500がノズルプレート面61に残っているインク滴をさらに確実に非接触で吸収してインクを除去することができる。
図11に示すように液体吸収部材501の先端部520がインク滴900を吸収した後には、このインク滴(液体)は、液体吸収部材501の中をインク滴の自重により挿入孔522側に染み込んでいく。そしてこのインク滴900の液体は、挿入孔522、内部空間523および接続部524とチューブ525そして吸引ポンプ526を通じて、廃インクタンク100側に排出される。このように吸引手段580の吸引ポンプ526が強制的に液体吸収部材501内の液体を吸引して廃インクタンク100側に排出できるので、液体吸収部材501は常に新たな液体を吸収できる状態を保持することができる。
また、図6ないし図8に示す吸収材22はノズルプレート面61に接触しない状態でノズルのクリーニングを行うことができる。そして図10ないし図12に示すインク吸収装置500の液体吸収部材501の先端部520は、同様にしてノズルプレート面61に接触せずにさらに残っているインク滴900を確実に吸収することができる。
これによって、図6に示す吸収材22および図10に示す液体吸収部材501の先端部520は共にノズルプレート面61が全く接触することが無い。このことから、ノズルプレート面61に形成されている撥水部の劣化を防いで、良好なインクの吐出が行え、印刷品質の低下を防ぐことができる。またノズルプレート面の磨耗が発生しないので、ノズル開口の形状が変化することが無い。図10に示す液体吸収部材501の先端部520はノズルプレート面61には接触しないので、先端部520自体の磨耗も防ぐことができる。
なお、液体吸収部材501の吸収性能が低下した場合には、液体吸収部材501の基部521は、支持部502から取り外して新たな液体吸収部材501の基部521を装着すればよい。
次に、本発明の別の実施形態について説明する。
図14ないし図16は、本発明のインク吸収装置500の別の実施形態を示している。図14ないし図16の各実施形態の各構成要素が、図10の実施形態における対応する構成要素と同じ箇所には同じ符号を記してその説明を用いる。
図14の実施形態が図10の実施形態と異なるのは、液体吸収部材501の構造である。図14の液体吸収部材501は、先端部520を含む部分590の組織が、残部である基部521の組織に比べて粗くなっていることである。
このようにすることによって、ノズルプレート面のインク滴は比較的粗い組織の先端部520を通じて吸収されて部分590を素早く通り、基部521側に達することができる。
図15の実施形態が図10の実施形態と異なるのは、液体吸収部材501が複数設けられていることである。図15では2枚の液体吸収部材501が支持部502に対して着脱可能に固定されている。このような液体吸収部材501が2枚以上の複数枚であっても良く、複数枚の液体吸収部材501が設けられていることにより、より確実にノズルプレート面61に残ったインク滴900を先端部520を通じて吸収して除去することができる。
図16の実施形態が図10の実施形態と異なるのは、液体吸収部材501の形状である。図16の液体吸収部材501の先端部520は、基部521に比べてやや細く形成されている。基部521は、図10の実施形態の基部521に比べて厚みが大きく設定されている。このようにすることにより、平板状の液体吸収部材に比べて多くの量の液を確実に吸収することができる。
なお、図6ないし図8に示すインククリーニング装置20の吸収材22の上面は、ノズルプレート面61に非接触になるように形成されている。しかしこれに限らず、吸収材22の上面の一部分がノズルプレート面61に接触するような構造を採用しても良い。
本発明の実施形態では、液体吸収部材の先端部はノズル面に直接接触することなく隙間を保った状態で、液体吸収部材の吸収力(毛細管力)によりノズル面に残っている液体を確実に吸収してノズル面から除去することができる。
液体吸収部材の先端部がノズル面に接触することなくノズル面の液体を確実に吸収することができるので、ノズル面の磨耗、特にノズル開口付近の磨耗が生じることが無く、ノズル面におけるインクの拭き残しも生じない。そしてノズル面の撥水性が低下することなく印刷品質の低下を防ぐ。
本発明の実施形態では、液体吸収部材の先端部がノズル面には接触しないので、液体吸収部材の先端部の磨耗が発生せず、ノズル面に残っているインクが飛び散る現象も確実に防ぐことができる。
液体吸収部材の先端部から吸収された液体は、吸引手段の動作によりスムーズに支持部材の内部空間側へ案内して液体吸収部材に吸収された液体は支持部材を通じて回収することができる。
本発明の実施形態では、ノズル面と液体吸収部材の先端部の間の隙間を設定する場合に、このカバー部材の厚みに合わせることができ、隙間の設定が容易になる。
移動操作手段のモータを作動させるだけで、液体噴射ヘッドの直線移動を行うことにより、液体吸収部材の先端部がノズル面に対して隙間を形成した状態を保ちながらノズル面に残っている液体を確実に吸収することができる。
図9ないし図12に示すインク吸収装置500の液体吸収部材501の先端部520は、平坦面になっている。しかしこれに限らず先端部520は小さな凹凸を有する構造であっても勿論構わない。先端部520に凹凸を有することにより、さらに先端部520の表面積が大きくなり、ノズルプレート面61側のインク滴をより確実に吸収することができる。
また、図9に示す液体吸収部材501と支持部502は、スライド動作部570によりU2方向に移動することで退避できる。しかしこれに限らず液体吸収部材501と支持部502は、吸収位置P2から降下することにより退避できるようにしてもよい。
図示した本発明の実施形態においては、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、イエローインクの各インクを使用する4つのインクカートリッジが、キャリッジに装着できるようになっている。このインクカートリッジの数はこれに限らず、ブラックインク用のインクカートリッジだけを備えているものや、ブラックインクを除いた2色や3色のカラーインク用の3つのインクカートリッジや、あるいは5つのインクカートリッジ、あるいは6つ以上のインクカートリッジを備えているものであっても良い。
本発明は、インクジェット式記録装置としての上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。さらに、上述の各実施形態は、相互に組み合わせて構成するようにしても良い。また、本発明は、インクジェット式記録装置に限らず、プリンタ等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドの等の液体を吐出する液体噴射ヘッドを用いた液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置等にも適用できる。
本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
本発明の液体噴射装置の実施形態に係るインクジェット式記録装置を示す概略斜視図。 図1のインクジェット式記録装置の電気的接続例を示す図。 記録ヘッドの構造例を示す図。 ノズルプレート面の形状例を示す図。 記録ヘッドの構造例を示す断面図。 インククリーニング装置が待機状態である様子を示す図。 インククリーニング装置が吸引状態である様子を示す図。 記録ヘッドとインククリーニング装置の構造例を示す分解斜視図。 インク吸収装置と記録ヘッドおよびヘッドカバー部材を示す斜視図。 液体吸収動作の開始前の状態を示す図。 液体吸収動作の途中の状態を示す図。 液体吸収動作の終了した状態を示す図。 液体噴射装置における液体噴射ヘッドのインククリーニング動作およびインク吸収動作を示すフロー図。 本発明のインク吸収装置の別の実施形態を示す図。 本発明のインク吸収装置のさらに別の実施形態を示す図。 本発明のインク吸収装置のさらに別の実施形態を示す図。
符号の説明
10・・・インクジェット式記録装置(液体噴射装置の一例)、20・・・インククリーニング装置(液体クリーニング装置の一例)、30・・・記録ヘッド(液体噴射ヘッドの一例)、61・・・ノズル面、500・・・インク吸収装置(液体吸収装置の一例)、501・・・液体吸収部材、502・・・支持部材、520・・・先端部、570・・・スライド動作部(動作部の一例)、800・・・移動操作手段、900・・・インク滴(液滴の一例)、S・・・隙間

Claims (6)

  1. 液体噴射ヘッドから噴射されて前記液体噴射ヘッドのノズル面に残っている液体を吸収する液体吸収装置を備える液体噴射装置であって、
    前記液体吸収装置は、
    前記液体を吸収するための液体吸収部材と、
    前記液体吸収部材を支持する支持部材と、
    前記液体吸収部材の先端部と前記ノズル面との間に隙間を形成した状態を保ちながら前記支持部材と前記液体噴射ヘッドを相対的に移動して、前記液体吸収部材の前記先端部により前記ノズル面に残っている前記液体を吸収させる移動操作手段と、
    を備えることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記液体噴射ヘッドの前記ノズルのクリーニングを行った後に前記液体吸収部材により前記ノズル面に残った前記液体を吸収する際に、前記液体吸収部材の前記先端部に吸収された前記液体を前記支持部材の内部空間側に導くための吸引手段を有することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記液体吸収部材は平板状の部材であり、前記液体吸収部材の前記先端部を前記ノズル面に対面させる位置と、前記先端部を前記ノズル面から退避させる位置に移動可能な動作部を有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記液体噴射ヘッドは、前記ノズル面の周囲を覆うカバー部材を有し、前記カバー部材が前記ノズル面から突出している厚みは、前記ノズル面と前記液体吸収部材の前記先端部の間に形成される前記隙間に対応していることを特徴とする請求項3に記載の液体噴射装置。
  5. 前記移動操作手段は、前記液体噴射ヘッドの直線移動により前記支持部材と前記液体噴射ヘッドを相対的に移動させるモータを有していることを特徴とする請求項3に記載の液体噴射装置。
  6. 液体噴射ヘッドを備える液体噴射装置に設けられて、前記液体噴射ヘッドから噴射されて前記液体噴射ヘッドのノズル面に残っている液体を吸収するための前記液体噴射ヘッドの液体吸収装置であって、
    前記液体を吸収するための液体吸収部材と、
    前記液体吸収部材を支持する支持部材と、
    前記液体吸収部材の先端部と前記ノズル面との間に隙間を形成した状態を保ちながら前記支持部材と前記液体噴射ヘッドを相対的に移動して、前記液体吸収部材の前記先端部により前記ノズル面に残っている前記液体を吸収させる移動操作手段と、
    を備えることを特徴とする液体噴射ヘッドの液体吸収装置。
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