JP2003261783A - 硬化性組成物、電子材料用組成物、半導体装置、および半導体装置の製造方法 - Google Patents

硬化性組成物、電子材料用組成物、半導体装置、および半導体装置の製造方法

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JP2003261783A
JP2003261783A JP2002063120A JP2002063120A JP2003261783A JP 2003261783 A JP2003261783 A JP 2003261783A JP 2002063120 A JP2002063120 A JP 2002063120A JP 2002063120 A JP2002063120 A JP 2002063120A JP 2003261783 A JP2003261783 A JP 2003261783A
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Katsuya Ouchi
克哉 大内
Masahito Ide
正仁 井手
Masayuki Fujita
雅幸 藤田
Takanao Iwahara
孝尚 岩原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヒドロシリル化反応を硬化反応として用いる熱
硬化性樹脂において、熱衝撃試験でのクラックの発生が
抑制された硬化性組成物、電子材料用組成物、それを用
いた半導体装置、およびそれを用いる半導体装置の製造
方法を提供すること。 【解決手段】(A)SiH基と反応性を有する炭素−炭
素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化
合物、(B)1分子中に少なくとも2個のSiH基を含
有する化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、を必須成分
として含有する硬化性組成物であって、(B)成分が、
SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子
中に1個含有する化合物(α)と、1分子中に少なくと
も3個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状のポリオ
ルガノシロキサン(β)を、ヒドロシリル化反応して得
ることができる化合物であることを特徴とする硬化性組
成物を用いて電子材料用組成物とすること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬化性組成物に関す
るものであり、更に詳しくは耐熱衝撃性が高い硬化性組
成物、それからなる電子材料用組成物、それを用いた半
導体装置、およびそれを用いる半導体装置の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】硬化性組成物に用いられる、エポキシ樹
脂をはじめとする熱硬化性樹脂は一般に脆い性質を有し
ているため、電子材料用途、特に半導体周辺材料用途等
のための試験として適用される熱衝撃試験でクラックが
生じる場合があり、これを改善するために例えばエポキ
シ樹脂の場合、ポリアミド硬化剤の使用、変性によるシ
リコーン構造の導入等が適用されている(新保正樹著
「エポキシ樹脂ハンドブック」他)。
【0003】一方、新しい熱硬化性樹脂としてヒドロシ
リル化反応を硬化反応として用いる熱硬化性樹脂が提案
されている(特許2582524、特開平05−295
270)。これらにおいても熱衝撃試験でのクラックの
発生が問題になる場合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ヒドロシリル化反応を硬化反応として用いる熱硬化
性樹脂において、熱衝撃試験でのクラックの発生が抑制
された硬化性組成物、電子材料用組成物、それを用いた
半導体装置、およびそれを用いる半導体装置の製造方法
を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに本発明者らは鋭意研究の結果、(A)SiH基と反
応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくと
も2個含有する有機化合物、(B)1分子中に少なくと
も2個のSiH基を含有する化合物、(C)ヒドロシリ
ル化触媒、を必須成分として含有する硬化性組成物にお
いて、(B)成分として、SiH基と反応性を有する炭
素−炭素二重結合を1分子中に1個含有する化合物
(α)と、1分子中に少なくとも3個のSiH基を有す
る鎖状及び/又は環状のポリオルガノシロキサン(β)
を、ヒドロシリル化反応して得ることができる化合物を
用いて硬化性組成物とすることにより、上記課題を解決
できることを見出し、本発明に至った。
【0006】すなわち、本発明は、(A)SiH基と反
応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくと
も2個含有する有機化合物、(B)1分子中に少なくと
も2個のSiH基を含有する化合物、(C)ヒドロシリ
ル化触媒、を必須成分として含有する硬化性組成物であ
って、(B)成分が、SiH基と反応性を有する炭素−
炭素二重結合を1分子中に1個含有する化合物(α)
と、1分子中に少なくとも3個のSiH基を有する鎖状
及び/又は環状のポリオルガノシロキサン(β)を、ヒ
ドロシリル化反応して得ることができる化合物であるこ
とを特徴とする硬化性組成物(請求項1)であり、
(A)成分が(イ)1分子中にビニル基を1〜6個含有
していること、(ロ)分子量が900未満であること、
(ハ)23℃における粘度が1000ポイズ未満である
こと、を必須条件とすることを特徴とする請求項1に記
載の硬化性組成物(請求項2)であり、(A)成分が下
記一般式(I)
【0007】
【化3】 (式中R1は炭素数1〜50の一価の有機基を表し、そ
れぞれのR1は異なっていても同一であってもよい。)
で表される有機化合物であることを特徴とする請求項1
あるいは2に記載の硬化性組成物(請求項3)であり、
(α)成分が炭素数7〜10の炭化水素であることを特
徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の硬化性
組成物(請求項4)であり、(α)成分がアリルグリシ
ジルエーテルであることを特徴とする請求項1乃至3の
いずれか一項に記載の硬化性組成物(請求項5)であ
り、(β)成分が下記一般式(II)
【0008】
【化4】 (式中、R2は炭素数1〜6の有機基を表し、nは3〜
10の数を表す。)で表される、1分子中に少なくとも
3個のSiH基を有する環状ポリオルガノシロキサンで
あることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に
記載の硬化性組成物(請求項6)であり、請求項1乃至
6のいずれか一項に記載の硬化性組成物からなる電子材
料用組成物(請求項7)であり、請求項1乃至6のいず
れか一項に記載の硬化性組成物を用いた半導体装置(請
求項8)であり、請求項1乃至6のいずれか一項に記載
の硬化性組成物を用いることを特徴とする半導体装置の
製造方法(請求項9)である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 ((A)成分)まず、本発明における(A)成分につい
て説明する。(A)成分はSiH基と反応性を有する炭
素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する
有機化合物であれば特に限定されない。有機化合物とし
てはポリシロキサン−有機ブロックコポリマーやポリシ
ロキサン−有機グラフトコポリマーのようなシロキサン
単位(Si−O−Si)を含むものではなく、構成元素
としてC、H、N、O、S、ハロゲンのみを含むもので
あることが好ましい。シロキサン単位を含むものの場合
は、ガス透過性やはじきの問題がある。
【0010】SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重
結合の結合位置は特に限定されず、分子内のどこに存在
してもよい。
【0011】(A)成分の有機化合物は、有機重合体系
の化合物と有機単量体系化合物に分類できる。
【0012】有機重合体系化合物としては例えば、ポリ
エーテル系、ポリエステル系、ポリアリレート系、ポリ
カーボネート系、飽和炭化水素系、不飽和炭化水素系、
ポリアクリル酸エステル系、ポリアミド系、フェノール
−ホルムアルデヒド系(フェノール樹脂系)、ポリイミ
ド系の化合物を用いることができる。
【0013】また有機単量体系化合物としては例えば、
フェノール系、ビスフェノール系、ベンゼン、ナフタレ
ン等の芳香族炭化水素系:直鎖系、脂環系等の脂肪族炭
化水素系:複素環系の化合物およびこれらの混合物等が
挙げられる。
【0014】(A)成分のSiH基と反応性を有する炭
素−炭素二重結合としては特に限定されないが、下記一
般式(III)
【0015】
【化5】 (式中R3は水素原子あるいはメチル基を表す。)で示
される基が反応性の点から好適である。また、原料の入
手の容易さからは、
【0016】
【化6】 示される基が特に好ましい。
【0017】(A)成分のSiH基と反応性を有する炭
素−炭素二重結合としては、下記一般式(IV)
【0018】
【化7】 (式中R4は水素原子あるいはメチル基を表す。)で示
される脂環式の基が、硬化物の耐熱性が高いという点か
ら好適である。また、原料の入手の容易さからは、
【0019】
【化8】 示される脂環式の基が特に好ましい。
【0020】SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重
結合は(A)成分の骨格部分に直接結合していてもよ
く、2価以上の置換基を介して共有結合していても良
い。2価以上の置換基としては炭素数0〜10の置換基
であれば特に限定されないが、構成元素としてC、H、
N、O、S、ハロゲンのみを含むものが好ましい。これ
らの置換基の例としては、
【0021】
【化9】
【0022】
【化10】 が挙げられる。また、これらの2価以上の置換基の2つ
以上が共有結合によりつながって1つの2価以上の置換
基を構成していてもよい。
【0023】以上のような骨格部分に共有結合する基の
例としては、ビニル基、アリル基、メタリル基、アクリ
ル基、メタクリル基、2−ヒドロキシ−3−(アリルオ
キシ)プロピル基、2−アリルフェニル基、3−アリル
フェニル基、4−アリルフェニル基、2−(アリルオキ
シ)フェニル基、3−(アリルオキシ)フェニル基、4
−(アリルオキシ)フェニル基、2−(アリルオキシ)
エチル基、2、2−ビス(アリルオキシメチル)ブチル
基、3−アリルオキシ−2、2−ビス(アリルオキシメ
チル)プロピル基、
【0024】
【化11】 が挙げられる。
【0025】(A)成分の具体的な例としては、ジアリ
ルフタレート、トリアリルトリメリテート、ジエチレン
グリコールビスアリルカーボネート、トリメチロールプ
ロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリア
リルエーテル、1,1,2,2,−テトラアリロキシエ
タン、ジアリリデンペンタエリスリット、トリアリルシ
アヌレート、トリアリルイソシアヌレート、1,2,4
−トリビニルシクロヘキサン、ジビニルベンゼン類(純
度50〜100%のもの、好ましくは純度80〜100
%のもの)、ジビニルビフェニル、1,3−ジイソプロ
ペニルベンゼン、1,4−ジイソプロペニルベンゼン、
およびそれらのオリゴマー、1,2−ポリブタジエン
(1、2比率10〜100%のもの、好ましくは1、2
比率50〜100%のもの)、ノボラックフェノールの
アリルエーテル、アリル化ポリフェニレンオキサイド、
【0026】
【化12】
【0027】
【化13】 の他、従来公知のエポキシ樹脂のグリシジル基をアリル
基に置き換えたもの等が挙げられる。
【0028】(A)成分としては、上記のように骨格部
分と炭素−炭素二重結合とに分けて表現しがたい、低分
子量化合物も用いることができる。これらの低分子量化
合物の具体例としては、ブタジエン、イソプレン、オク
タジエン、デカジエン等の脂肪族鎖状ポリエン化合物
系、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロ
オクタジエン、ジシクロペンタジエン、トリシクロペン
タジエン、ノルボルナジエン等の脂肪族環状ポリエン化
合物系、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキセン
等の置換脂肪族環状オレフィン化合物系等が挙げられ
る。
【0029】上記した(A)成分としては、耐熱性をよ
り向上し得るという観点からは、SiH基と反応性を有
する炭素−炭素二重結合を(A)成分1gあたり0.0
01mol以上含有するものであればよいが、さらに、
1gあたり0.005mol以上含有するものが好まし
く、0.008mol以上含有するものが特に好まし
い。
【0030】(A)成分のSiH基と反応性を有する炭
素−炭素二重結合の数は、平均して1分子当たり少なく
とも2個あればよいが、力学強度をより向上したい場合
には2を越えることが好ましく、3個以上であることが
より好ましい。(A)成分のSiH基と反応性を有する
炭素−炭素二重結合の数が1分子内当たり1個以下の場
合は、(B)成分と反応してもグラフト構造となるのみ
で架橋構造とならない。
【0031】また、(A)成分としては、着色特に黄変
の抑制の観点からはフェノール性水酸基および/あるい
はフェノール性水酸基の誘導体を有する化合物の含有量
が少ないものが好ましく、フェノール性水酸基および/
あるいはフェノール性水酸基の誘導体を有する化合物を
含まないものが好ましい。本発明におけるフェノール性
水酸基とはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環
等に例示される芳香族炭化水素核に直接結合した水酸基
を示し、フェノール性水酸基の誘導体とは上述のフェノ
ール性水酸基の水素原子をメチル基、エチル基等のアル
キル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、アセト
キシ基等のアシル基等により置換された基を示す。
【0032】(A)成分としては反応性が良好であると
いう観点からは、1分子中にビニル基を1個以上含有し
ていることが好ましく、1分子中にビニル基を2個以上
含有していることがより好ましい。また貯蔵安定性が良
好となりやすいという観点からは、1分子中にビニル基
を6個以下含有していることが好ましく、1分子中にビ
ニル基を4個以下含有していることがより好ましい。
【0033】(A)成分としては、力学的耐熱性が高い
という観点および原料液の糸引き性が少なく成形性、取
扱い性が良好であるという観点からは、分子量が900
未満のものが好ましく、700未満のものがより好まし
く、500未満のものがさらに好ましい。
【0034】(A)成分としては、他の成分との均一な
混合、および良好な作業性を得るためには、粘度として
は23℃において1000ポイズ未満のものが好まし
く、300ポイズ未満のものがより好ましく、30ポイ
ズ未満のものがさらに好ましい。粘度はE型粘度計によ
って測定することができる。
【0035】また、複屈折率が低い、光弾性係数が低い
等のように光学特性が良好であるとともに耐候性が良好
であるという観点からは、芳香環の(A)成分中の成分
重量比が50重量%以下であるものが好ましく、40重
量%以下のものがより好ましく、30重量%以下のもの
がさらに好ましい。最も好ましいのは芳香族炭化水素環
を含まないものである。
【0036】得られる硬化物の着色が少なく、光学的透
明性が高く、耐光性が高いという観点からは、(A)成
分としてはビニルシクロヘキセン、ジシクロペンタジエ
ン、トリアリルイソシアヌレート、2,2−ビス(4−
ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのジアリルエーテ
ル、1,2,4−トリビニルシクロヘキサンが好まし
く、トリアリルイソシアヌレート、2,2−ビス(4−
ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのジアリルエーテ
ル、1,2,4−トリビニルシクロヘキサンが特に好ま
しい。 (一般式I)(A)成分としては、耐熱性および透明性
が高いという観点からは、下記一般式(I)
【0037】
【化14】 (式中R1は炭素数1〜50の一価の有機基を表し、そ
れぞれのR1は異なっていても同一であってもよい。)
で表される化合物が好ましい。
【0038】上記一般式(I)のR1としては、得られ
る硬化物の耐熱性がより高くなりうるという観点から
は、炭素数1〜20の一価の有機基であることが好まし
く、炭素数1〜10の一価の有機基であることがより好
ましく、炭素数1〜4の一価の有機基であることがさら
に好ましい。これらの好ましいR1の例としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、
ベンジル基、フェネチル基、ビニル基、アリル基、グリ
シジル基、
【0039】
【化15】 等が挙げられる。
【0040】上記一般式(I)のR1としては、得られ
る硬化物の各種材料との接着性が良好になりうるという
観点からは、3つのR1のうち少なくとも1つがエポキ
シ基を一つ以上含む炭素数1〜50の一価の有機基であ
ることが好ましく、
【0041】
【化16】 で表されるエポキシ基を1個以上含む炭素数1〜50の
一価の有機基であることがより好ましい。これらの好ま
しいR1の例としては、グリシジル基、
【0042】
【化17】 等が挙げられる。
【0043】上記一般式(I)のR1としては、得られ
る硬化物の化学的な熱安定性が良好になりうるという観
点からは、2個以下の酸素原子を含みかつ構成元素とし
てC、H、Oのみを含む炭素数1〜50の一価の有機基
であることが好ましく、炭素数1〜50の一価の炭化水
素基であることがより好ましい。これらの好ましいR 1
の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基、ビニル
基、アリル基、グリシジル基、
【0044】
【化18】 等が挙げられる。
【0045】上記一般式(I)のR1としては、反応性
が良好になるという観点からは、3つのR1のうち少な
くとも1つが
【0046】
【化19】 で表される基を1個以上含む炭素数1〜50の一価の有
機基であることが好ましく、下記一般式(III)
【0047】
【化20】 (式中R3は水素原子あるいはメチル基を表す。)で表
される基を1個以上含む炭素数1〜50の一価の有機基
であることがより好ましく、3つのR1のうち少なくと
も2つが下記一般式(V)
【0048】
【化21】 (式中R5は直接結合あるいは炭素数1〜48の二価の
有機基を表し、R6は水素原子あるいはメチル基を表
す。)で表される有機化合物(複数のR5およびR6はそ
れぞれ異なっていても同一であってもよい。)であるこ
とがさらに好ましい。
【0049】上記一般式(V)のR5は、直接結合ある
いは炭素数1〜48の二価の有機基であるが、得られる
硬化物の耐熱性がより高くなりうるという観点からは、
直接結合あるいは炭素数1〜20の二価の有機基である
ことが好ましく、直接結合あるいは炭素数1〜10の二
価の有機基であることがより好ましく、直接結合あるい
は炭素数1〜4の二価の有機基であることがさらに好ま
しい。これらの好ましいR2の例としては、
【0050】
【化22】 等が挙げられる。
【0051】上記一般式(V)のR5としては、得られ
る硬化物の化学的な熱安定性が良好になりうるという観
点からは、直接結合あるいは2つ以下の酸素原子を含み
かつ構成元素としてC、H、Oのみを含む炭素数1〜4
8の二価の有機基であることが好ましく、直接結合ある
いは炭素数1〜48の二価の炭化水素基であることがよ
り好ましい。これらの好ましいR5の例としては、
【0052】
【化23】 が挙げられる。
【0053】上記一般式(V)のR6は、水素原子ある
いはメチル基であるが、反応性が良好であるという観点
からは、水素原子が好ましい。
【0054】ただし、上記のような一般式(I)で表さ
れる有機化合物の好ましい例においても、SiH基と反
応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくと
も2個含有することは必要である。耐熱性をより向上し
得るという観点からは、SiH基と反応性を有する炭素
−炭素二重結合を1分子中に3個以上含有する有機化合
物であることがより好ましい。
【0055】以上のような一般式(I)で表される有機
化合物の好ましい具体例としては、トリアリルイソシア
ヌレート、
【0056】
【化24】 等が挙げられる。
【0057】上記したような一般式(I)で表される有
機化合物は単独もしくは2種以上のものを混合して用い
ることが可能である。 ((B)成分)次に、(B)成分であるSiH基を有す
る化合物について説明する。本発明の(B)成分は、1
分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する化合物で
あって、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合
を1分子中に1個含有する化合物(α)と、1分子中に
少なくとも2個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状
のポリオルガノシロキサン(β)を、ヒドロシリル化反
応して得ることができる化合物である。 ((α)成分)ここで(α)成分はSiH基と反応性を
有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個含有する化
合物であれば特に限定されないが、(B)成分が(A)
成分と相溶性がよくなるという点においては、化合物と
してはポリシロキサン−有機ブロックコポリマーやポリ
シロキサン−有機グラフトコポリマーのようなシロキサ
ン単位(Si−O−Si)を含むものではなく、構成元
素としてC、H、N、O、S、ハロゲンのみを含むもの
であることが好ましい。
【0058】(α)SiH基と反応性を有する炭素−炭
素二重結合の結合位置は特に限定されず、分子内のどこ
に存在してもよい。
【0059】(α)成分の化合物は、重合体系の化合物
と単量体系化合物に分類できる。
【0060】重合体系化合物としては例えば、ポリシロ
キサン系、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリアリ
レート系、ポリカーボネート系、飽和炭化水素系、不飽
和炭化水素系、ポリアクリル酸エステル系、ポリアミド
系、フェノール−ホルムアルデヒド系(フェノール樹脂
系)、ポリイミド系の化合物を用いることができる。
【0061】また単量体系化合物としては例えば、フェ
ノール系、ビスフェノール系、ベンゼン、ナフタレン等
の芳香族炭化水素系:直鎖系、脂環系等の脂肪族炭化水
素系:複素環系の化合物、シリコン系の化合物およびこ
れらの混合物等が挙げられる。
【0062】(α)成分のSiH基と反応性を有する炭
素−炭素二重結合としては特に限定されないが、下記一
般式(III)
【0063】
【化25】 (式中R3は水素原子あるいはメチル基を表す。)で示
される基が反応性の点から好適である。また、原料の入
手の容易さからは、
【0064】
【化26】 示される基が特に好ましい。
【0065】(α)成分のSiH基と反応性を有する炭
素−炭素二重結合としては、下記一般式(IV)
【0066】
【化27】 (式中R4は水素原子あるいはメチル基を表す。)で示
される脂環式の基が、硬化物の耐熱性が高いという点か
ら好適である。また、原料の入手の容易さからは、
【0067】
【化28】 示される脂環式の基が特に好ましい。
【0068】SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重
結合は(α)成分の骨格部分に直接結合していてもよ
く、2価以上の置換基を介して共有結合していても良
い。2価以上の置換基としては炭素数0〜10の置換基
であれば特に限定されないが、(B)成分が(A)成分
と相溶性がよくなりやすいという点においては、構成元
素としてC、H、N、O、S、ハロゲンのみを含むもの
が好ましい。これらの置換基の例としては、
【0069】
【化29】
【0070】
【化30】 が挙げられる。また、これらの2価以上の置換基の2つ
以上が共有結合によりつながって1つの2価以上の置換
基を構成していてもよい。
【0071】以上のような骨格部分に共有結合する基の
例としては、ビニル基、アリル基、メタリル基、アクリ
ル基、メタクリル基、2−ヒドロキシ−3−(アリルオ
キシ)プロピル基、2−アリルフェニル基、3−アリル
フェニル基、4−アリルフェニル基、2−(アリルオキ
シ)フェニル基、3−(アリルオキシ)フェニル基、4
−(アリルオキシ)フェニル基、2−(アリルオキシ)
エチル基、2、2−ビス(アリルオキシメチル)ブチル
基、3−アリルオキシ−2、2−ビス(アリルオキシメ
チル)プロピル基、
【0072】
【化31】 が挙げられる。
【0073】(α)成分の具体的な例としては、プロペ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘ
プテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−
ドデセン、1−ウンデセン、出光石油化学社製リニアレ
ン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、2−メチル−1
−ヘキセン、2,3,3−トリメチル−1−ブテン、
2,4,4−トリメチル−1−ペンテン等のような鎖状
脂肪族炭化水素系化合物類、シクロヘキセン、メチルシ
クロヘキセン、メチレンシクロヘキサン、ノルボルニレ
ン、エチリデンシクロヘキサン、ビニルシクロヘキサ
ン、カンフェン、カレン、αピネン、βピネン等のよう
な環状脂肪族炭化水素系化合物類、スチレン、αメチル
スチレン、インデン、フェニルアセチレン、4−エチニ
ルトルエン、アリルベンゼン、4−フェニル−1−ブテ
ン等のような芳香族炭化水素系化合物、アルキルアリル
エーテル、アリルフェニルエーテル等のアリルエーテル
類、グリセリンモノアリルエーテル、エチレングリコー
ルモノアリルエーテル、4−ビニル−1,3−ジオキソ
ラン−2−オン等の脂肪族系化合物類、1,2−ジメト
キシ−4−アリルベンゼン、o−アリルフェノール等の
芳香族系化合物類、モノアリルジベンジルイソシアヌレ
ート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート等の置
換イソシアヌレート類、ビニルトリメチルシラン、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリフェニルシラン等の
シリコン化合物等が挙げられる。さらに、片末端アリル
化ポリエチレンオキサイド、片末端アリル化ポリプロピ
レンオキサイド等のポリエーテル系樹脂、片末端アリル
化ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂、片末端アリル
化ポリブチルアクリレート、片末端アリル化ポリメチル
メタクリレート等のアクリル系樹脂、等の片末端にビニ
ル基を有するポリマーあるいはオリゴマー類等も挙げる
ことができる。
【0074】構造は線状でも枝分かれ状でもよく、分子
量は特に制約はなく種々のものを用いることができる。
分子量分布も特に制限ないが、混合物の粘度が低くなり
成形性が良好となりやすいという点においては、分子量
分布が3以下であることが好ましく、2以下であること
がより好ましく、1.5以下であることがさらに好まし
い。
【0075】(α)成分のガラス転位温度が存在する場
合はこれについても特に限定はなく種々のものが用いら
れるが、得られる硬化物が強靭となりやすいという点に
おいては、ガラス点移転温度は100℃以下であること
が好ましく、50℃以下であることがより好ましく、0
℃以下であることがさらに好ましい。好ましい樹脂の例
としてはポリブチルアクリレート樹脂等が挙げられる。
逆に得られる硬化物の耐熱性が高くなるという点におい
ては、ガラス転位温度は100℃以上であることが好ま
しく、120℃以上であることがより好ましく、150
℃以上であることがさらに好ましく、170℃以上であ
ることが最も好ましい。ガラス転位温度は動的粘弾性測
定においてtanδが極大を示す温度として求めること
ができる。
【0076】(α)成分としては、得られる硬化物の耐
熱性が高くなるという点においては、炭化水素化合物で
あることが好ましい。この場合好ましい炭素数の下限は
7であり、好ましい炭素数の上限は10である。
【0077】(α)成分としてはその他の反応性基を有
していてもよい。この場合の反応性基としては、エポキ
シ基、アミノ基、ラジカル重合性不飽和基、カルボキシ
ル基、イソシアネート基、ヒドロキシル基、アルコキシ
シリル基等が挙げられる。これらの官能基を有している
場合には得られる硬化性組成物の接着性が高くなりやす
く、得られる硬化物の強度が高くなりやすい。接着性が
より高くなりうるという点からは、これらの官能基のう
ちエポキシ基が好ましい。また、得られる硬化物の耐熱
性が高くなりやすいという点においては、反応性基を平
均して1分子中に1個以上有していることが好ましい。
具体的にはモノアリルジグリシジルイソシアヌレート、
アリルグリシジルエーテル、アリロキシエチルメタクリ
レート、アリロキシエチルアクリレート、ビニルトリメ
トキシシラン等が挙げられる。
【0078】上記のような(α)成分としては単一のも
のを用いてもよいし、複数のものを組み合わせて用いて
もよい。 ((β)成分)(β)成分は、1分子中に少なくとも2
個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状のポリオルガ
ノシロキサンである。
【0079】具体的には、例えば
【0080】
【化32】
【0081】
【化33】 が挙げられる。ここで、(α)成分との相溶性が良くな
りやすいという観点から、下記一般式(II)
【0082】
【化34】 (式中、R2は炭素数1〜6の有機基を表し、nは3〜
10の数を表す。)で表される、1分子中に少なくとも
3個のSiH基を有する環状ポリオルガノシロキサンが
好ましい。
【0083】一般式(II)で表される化合物中の置換
基R2は、C、H、Oから構成されるものであることが
好ましく、炭化水素基であることがより好ましく、メチ
ル基であることがさらに好ましい。
【0084】入手容易性等から、1,3,5,7−テト
ラメチルシクロテトラシロキサンであることが好まし
い。
【0085】上記したような各種(β)成分は単独もし
くは2種以上のものを混合して用いることが可能であ
る。 ((α)成分と(β)成分の反応)本発明の(B)成分
は、(α)成分と(β)成分をヒドロシリル化反応して
得ることができる化合物である。
【0086】尚、(α)成分と(β)成分をヒドロシリ
ル化反応すると、本発明の(B)成分を含む複数の化合
物の混合物が得られることがあるが、そこから(B)成
分を分離することなく混合物のままで用いて本発明の硬
化性組成物を作成することもできる。
【0087】(α)成分と(β)成分をヒドロシリル化
反応させる場合の(α)成分と(β)成分の混合比率
は、特に限定されないが、得られる(B)成分と(A)
成分とのヒドロシリル化による硬化物の強度を考えた場
合、(B)成分のSiH基が多い方が好ましいため、一
般に前記(α)成分中のSiH基との反応性を有する炭
素−炭素二重結合の数(X)と、前記(β)成分中のS
iH基の数(Y)との比が、Y/X≧2であることが好
ましく、Y/X≧3であることがより好ましい。また
(B)成分の(A)成分との相溶性がよくなりやすいと
いう点からは、10≧Y/Xであることが好ましく、5
≧Y/Xであることがより好ましい。
【0088】(α)成分と(β)成分をヒドロシリル化
反応させる場合には適当な触媒を用いてもよい。触媒と
しては、例えば次のようなものを用いることができる。
白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の
担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白
金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白
金−オレフィン錯体(例えば、Pt(CH2=CH22
(PPh32、Pt(CH2=CH22Cl2)、白金−
ビニルシロキサン錯体(例えば、Pt(ViMe2Si
OSiMe2Vi)n、Pt[(MeViSi
O)4m)、白金−ホスフィン錯体(例えば、Pt(P
Ph34、Pt(PBu34)、白金−ホスファイト錯
体(例えば、Pt[P(OPh)34、Pt[P(OB
u)34)(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、
Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは、
整数を示す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カールシ
ュテト(Karstedt)触媒、また、アシュビー
(Ashby)の米国特許第3159601号及び31
59662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合
体、ならびにラモロー(Lamoreaux)の米国特
許第3220972号明細書中に記載された白金アルコ
ラート触媒が挙げられる。更に、モディック(Modi
c)の米国特許第3516946号明細書中に記載され
た塩化白金−オレフィン複合体も本発明において有用で
ある。
【0089】また、白金化合物以外の触媒の例として
は、RhCl(PPh)3、RhCl3、RhAl23
RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdC
2・2H2O、NiCl2、TiCl4、等が挙げられ
る。
【0090】これらの中では、触媒活性の点から塩化白
金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン
錯体等が好ましい。また、これらの触媒は単独で使用し
てもよく、2種以上併用してもよい。
【0091】触媒の添加量は特に限定されないが、十分
な硬化性を有し、かつ硬化性組成物のコストを比較的低
く抑えるため好ましい添加量の下限は、(β)成分のS
iH基1モルに対して10-8モル、より好ましくは10
-6モルであり、好ましい添加量の上限は(β)成分のS
iH基1モルに対して10-1モル、より好ましくは10
-2モルである。
【0092】また、上記触媒には助触媒を併用すること
が可能であり、例としてトリフェニルホスフィン等のリ
ン系化合物、ジメチルマレエート等の1、2−ジエステ
ル系化合物、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブチン
等のアセチレンアルコール系化合物、単体の硫黄等の硫
黄系化合物、トリエチルアミン等のアミン系化合物等が
挙げられる。助触媒の添加量は特に限定されないが、ヒ
ドロシリル化触媒1モルに対しての好ましい添加量の下
限は、10-2モル、より好ましくは10-1モルであり、
好ましい添加量の上限は102モル、より好ましくは1
0モルである。
【0093】反応させる場合の(α)成分、(β)成
分、触媒の混合の方法としては、各種方法をとることが
できるが、(α)成分に触媒を混合したものを、(β)
成分にを混合する方法が好ましい。(α)成分、(β)
成分の混合物に触媒を混合する方法だと反応の制御が困
難である。(β)成分と触媒を混合したものに(α)成
分を混合する方法をとる場合は、触媒の存在下(β)成
分が混入している水分と反応性を有するため、変質する
ことがある。
【0094】反応温度としては種々設定できるが、この
場合好ましい温度範囲の下限は30℃、より好ましくは
50℃であり、好ましい温度範囲の上限は200℃、よ
り好ましくは150℃である。反応温度が低いと十分に
反応させるための反応時間が長くなり、反応温度が高い
と実用的でない。反応は一定の温度で行ってもよいが、
必要に応じて多段階あるいは連続的に温度を変化させて
もよい。
【0095】反応時間、反応時の圧力も必要に応じ種々
設定できる。
【0096】ヒドロシリル化反応の際に溶媒を使用して
もよい。使用できる溶剤はヒドロシリル化反応を阻害し
ない限り特に限定されるものではなく、具体的に例示す
れば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭
化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1, 4−ジオキ
サン、1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル等のエ
ーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、1, 2−ジ
クロロエタン等のハロゲン系溶媒を好適に用いることが
できる。溶媒は2種類以上の混合溶媒として用いること
もできる。溶媒としては、トルエン、テトラヒドロフラ
ン、1,3−ジオキソラン、クロロホルムが好ましい。
使用する溶媒量も適宜設定できる。
【0097】その他、反応性を制御する目的等のために
種々の添加剤を用いてもよい。
【0098】(α)成分と(β)成分を反応させた後
に、溶媒あるいは/および未反応の(α)成分あるいは
/および(β)成分を除去することもできる。これらの
揮発分を除去することにより、得られる(B)成分が揮
発分を有さないため(A)成分との硬化の場合に揮発分
の揮発によるボイド、クラックの問題が生じにくい。除
去する方法としては例えば、減圧脱揮の他、活性炭、ケ
イ酸アルミニウム、シリカゲル等による処理等が挙げら
れる。減圧脱揮する場合には低温で処理することが好ま
しい。この場合の好ましい温度の上限は100℃であ
り、より好ましくは60℃である。高温で処理すると増
粘等の変質を伴いやすい。 ((C)成分)次に(C)成分であるヒドロシリル化触
媒について説明する。
【0099】ヒドロシリル化触媒としては、ヒドロシリ
ル化反応の触媒活性があれば特に限定されないが、例え
ば、白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック
等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩
化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯
体、白金−オレフィン錯体(例えば、Pt(CH2=C
22(PPh32、Pt(CH2=CH22Cl2)、
白金−ビニルシロキサン錯体(例えば、Pt(ViMe
2SiOSiMe2Vi)n、Pt[(MeViSi
O)4m)、白金−ホスフィン錯体(例えば、Pt(P
Ph34、Pt(PBu34)、白金−ホスファイト錯
体(例えば、Pt[P(OPh)34、Pt[P(OB
u)34)(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、
Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは、
整数を示す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カールシ
ュテト(Karstedt)触媒、また、アシュビー
(Ashby)の米国特許第3159601号および3
159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複
合体、ならびにラモロー(Lamoreaux)の米国
特許第3220972号明細書中に記載された白金アル
コラート触媒が挙げられる。さらに、モディック(Mo
dic)の米国特許第3516946号明細書中に記載
された塩化白金−オレフィン複合体も本発明において有
用である。
【0100】また、白金化合物以外の触媒の例として
は、RhCl(PPh)3、RhCl3、RhAl23
RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdC
2・2H2O、NiCl2、TiCl4、等が挙げられ
る。
【0101】これらの中では、触媒活性の点から塩化白
金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン
錯体等が好ましい。また、これらの触媒は単独で使用し
てもよく、2種以上併用してもよい。
【0102】触媒の添加量は特に限定されないが、十分
な硬化性を有し、かつ硬化性組成物のコストを比較的低
く抑えるため好ましい添加量の下限は、(B)成分のS
iH基1モルに対して10-8モル、より好ましくは10
-6モルであり、好ましい添加量の上限は(β)成分のS
iH基1モルに対して10-1モル、より好ましくは10
-2モルである。
【0103】また、上記触媒には助触媒を併用すること
が可能であり、例としてトリフェニルホスフィン等のリ
ン系化合物、ジメチルマレエート等の1、2−ジエステ
ル系化合物、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブチン
等のアセチレンアルコール系化合物、単体の硫黄等の硫
黄系化合物、トリエチルアミン等のアミン系化合物等が
挙げられる。助触媒の添加量は特に限定されないが、ヒ
ドロシリル化触媒1モルに対しての好ましい添加量の下
限は、10-2モル、より好ましくは10-1モルであり、
好ましい添加量の上限は102モル、より好ましくは1
0モルである。 (混合)上記したような(A)成分と(B)成分の混合
比率は、必要な強度を失わない限りは特に限定されない
が、(B)成分中のSiH基の数(Y)の(A)成分中
の炭素−炭素二重結合の数(X)に対する比において、
好ましい範囲の下限はY/X≧0.3、より好ましくは
Y/X≧0.5、さらに好ましくはY/X≧0.7であ
り、好ましい範囲の上限は3≧Y/X、より好ましくは
2≧Y/X、さらに好ましくは1.5≧Y/Xである。
好ましい範囲からはずれた場合には十分な強度が得られ
なかったり、熱劣化しやすくなる場合がある。
【0104】(A)成分、(B)成分、(C)成分の混
合の方法としては、各種方法をとることができるが、
(A)成分に(C)成分を混合したものと、(B)成分
にを混合する方法が好ましい。(A)成分、(B)成分
の混合物に(C)成分を混合する方法だと反応の制御が
困難である。(B)成分に(C)成分を混合したものに
(A)成分を混合する方法をとる場合は、(C)成分の
存在下(B)成分が環境中の水分と反応性を有するた
め、貯蔵中等に変質することもある。 (添加剤) (硬化遅延剤)本発明の硬化性組成物にはの保存安定性
を改良する目的、あるいは製造過程でのヒドロシリル化
反応の反応性を調整する目的で、硬化遅延剤を使用する
ことができる。硬化遅延剤としては、脂肪族不飽和結合
を含有する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合
物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が
挙げられ、これらを併用してもかまわない。脂肪族不飽
和結合を含有する化合物として、プロパルギルアルコー
ル類、エン−イン化合物類、マレイン酸エステル類等が
例示される。有機リン化合物としては、トリオルガノフ
ォスフィン類、ジオルガノフォスフィン類、オルガノフ
ォスフォン類、トリオルガノフォスファイト類等が例示
される。有機イオウ化合物としては、オルガノメルカプ
タン類、ジオルガノスルフィド類、硫化水素、ベンゾチ
アゾール、ベンゾチアゾールジサルファイド等が例示さ
れる。窒素含有化合物としては、アンモニア、1〜3級
アルキルアミン類、アリールアミン類、尿素、ヒドラジ
ン等が例示される。スズ系化合物としては、ハロゲン化
第一スズ2水和物、カルボン酸第一スズ等が例示され
る。有機過酸化物としては、ジ−t−ブチルペルオキシ
ド、ジクミルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、
過安息香酸t−ブチル等が例示される。
【0105】これらの硬化遅延剤のうち、遅延活性が良
好で原料入手性がよいという観点からは、ベンゾチアゾ
ール、チアゾール、ジメチルマレート、3−ヒドロキシ
−3−メチル−1−ブチンが好ましい。
【0106】硬化遅延剤の添加量は種々設定できるが、
使用するヒドロシリル化触媒1molに対する好ましい
添加量の下限は10-1モル、より好ましくは1モルであ
り、好ましい添加量の上限は103モル、より好ましく
は50モルである。
【0107】また、これらの硬化遅延剤は単独で使用し
てもよく、2種以上併用してもよい。 (接着性改良剤)本発明の硬化性組成物には、接着性改
良剤を添加することもできる。接着性改良剤としては一
般に用いられている接着剤の他、例えば種々のカップリ
ング剤、エポキシ化合物、フェノール樹脂、クマロン−
インデン樹脂、ロジンエステル樹脂、テルペン−フェノ
ール樹脂、α−メチルスチレン−ビニルトルエン共重合
体、ポリエチルメチルスチレン、芳香族ポリイソシアネ
ート等を挙げることができる。
【0108】カップリング剤としては例えばシランカッ
プリング剤が挙げられる。シランカップリング剤として
は、分子中に有機基と反応性のある官能基と加水分解性
のケイ素基を各々少なくとも1個有する化合物であれば
特に限定されない。有機基と反応性のある基としては、
取扱い性の点からエポキシ基、メタクリル基、アクリル
基、イソシアネート基、イソシアヌレート基、ビニル
基、カルバメート基から選ばれる少なくとも1個の官能
基が好ましく、硬化性及び接着性の点から、エポキシ
基、メタクリル基、アクリル基が特に好ましい。加水分
解性のケイ素基としては取扱い性の点からアルコキシシ
リル基が好ましく、反応性の点からメトキシシリル基、
エトキシシリル基が特に好ましい。
【0109】好ましいシランカップリング剤としては、
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グ
リシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4
-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルト
リエトキシシラン等のエポキシ官能基を有するアルコキ
シシラン類:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラ
ン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3
−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリ
ロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチ
ルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルトリメトキ
シシラン、アクリロキシメチルトリエトキシシラン等の
メタクリル基あるいはアクリル基を有するアルコキシシ
ラン類が例示できる。
【0110】シランカップリング剤の添加量としては種
々設定できるが、[(A)成分+(B)成分]100重
量部に対しての好ましい添加量の下限は0.1重量部、
より好ましくは0.5重量部であり、好ましい添加量の
上限は50重量部、より好ましくは25重量部である。
添加量が少ないと接着性改良効果が表れず、添加量が多
いと硬化物物性に悪影響を及ぼす場合がある。
【0111】エポキシ化合物としては、例えば、ノボラ
ックフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ
樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグ
リシジルエーテル、2,2’−ビス(4−グリシジルオ
キシシクロヘキシル)プロパン、3,4−エポキシシク
ロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカ
ーボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、
2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−5,5−ス
ピロ−(3,4−エポキシシクロヘキサン)−1,3−
ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)
アジペート、1,2−シクロプロパンジカルボン酸ビス
グリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレー
ト、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、ジアリ
ルモノグリシジルイソシアヌレート等を挙げることがで
きる。
【0112】エポキシ化合物の添加量としては種々設定
できるが、[(A)成分+(B)成分]100重量部に
対しての好ましい添加量の下限は1重量部、より好まし
くは3重量部であり、好ましい添加量の上限は50重量
部、より好ましくは25重量部である。添加量が少ない
と接着性改良効果が表れず、添加量が多いと硬化物物性
に悪影響を及ぼす場合がある。
【0113】また、これらのカップリング剤、シランカ
ップリング剤、エポキシ化合物等は単独で使用してもよ
く、2種以上併用してもよい。
【0114】また、本発明においてはカップリング剤や
エポキシ化合物の効果を高めるために、さらにシラノー
ル縮合触媒を用いることができ、接着性の向上および/
あるいは安定化が可能である。このようなシラノール縮
合触媒としては特に限定されないが、アルミニウム系化
合物および/あるいはチタン系化合物が好ましい。シラ
ノール縮合触媒となるアルミニウム系化合物としては、
アルミニウムトリイソプロポキシド、sec−ブトキシ
アルミニウムジイソフロポキシド、アルミニウムトリs
ec−ブトキシド等のアルミニウムアルコキシド類:、
エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロポキシ
ド、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、
アルミキレートM(川研ファインケミカル製、アルキル
アセトアセテートアルミニウムジイソプロポキシド)、
アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミ
ニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトア
セテート)等のアルミニウムキレート類等が例示でき、
取扱い性の点からアルミニウムキレート類がより好まし
い。シラノール縮合触媒となるチタン系化合物として
は、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタ
ン等のテトラアルコキシチタン類:チタンテトラアセチ
ルアセトナート等のチタンキレート類:オキシ酢酸やエ
チレングリコール等の残基を有する一般的なチタネート
カップリング剤が例示できる。
【0115】シラノール縮合触媒を用いる場合の使用量
は種々設定できるが、カップリング剤あるいは/および
エポキシ化合物エポキシ化合物100重量部に対しての
好ましい添加量の下限は0.1重量部、より好ましくは
1重量部であり、好ましい添加量の上限は50重量部、
より好ましくは30重量部である。添加量が少ないと接
着性改良効果が表れず、添加量が多いと硬化物物性に悪
影響を及ぼす場合がある。
【0116】また、これらのシラノール縮合触媒は単独
で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0117】また、本発明においては接着性改良効果を
さらに高めるために、さらにシラノール源化合物を用い
ることができ、接着性の向上および/あるいは安定化が
可能である。このようなシラノール源としては、例えば
トリフェニルシラノール、ジフェニルジヒドロキシシラ
ン等のシラノール化合物、ジフェニルジメトキシシラ
ン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン
等のアルコキシシラン類等を挙げることができる。
【0118】シラノール源化合物を用いる場合の使用量
は種々設定できるが、カップリング剤あるいは/および
エポキシ化合物エポキシ化合物100重量部に対しての
好ましい添加量の下限は0.1重量部、より好ましくは
1重量部であり、好ましい添加量の上限は50重量部、
より好ましくは30重量部である。添加量が少ないと接
着性改良効果が表れず、添加量が多いと硬化物物性に悪
影響を及ぼす場合がある。
【0119】また、これらのシラノール源化合物は単独
で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0120】本発明においてはカップリング剤やエポキ
シ化合物の効果を高めるために、カルボン酸類あるいは
/および酸無水物類を用いることができ、接着性の向上
および/あるいは安定化が可能である。このようなカル
ボン酸類、酸無水物類としては特に限定されないが、
【0121】
【化35】 2−エチルヘキサン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シ
クロヘキサンジカルボン酸、メチルシクロヘキサンジカ
ルボン酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロ
フタル酸、メチルハイミック酸、ノルボルネンジカルボ
ン酸、水素化メチルナジック酸、マレイン酸、アセチレ
ンジカルボン酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、
安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、桂皮酸、フタル酸、ト
リメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンカルボン
酸、ナフタレンジカルボン酸、およびそれらの単独ある
いは複合酸無水物が挙げられる。
【0122】これらのカルボン酸類あるいは/および酸
無水物類のうち、ヒドロシリル化反応性を有し硬化物か
らの染み出しの可能性が少なく得られる硬化物の物性を
損ない難いという点においては、SiH基と反応性を有
する炭素−炭素二重結合を含有するものが好ましい。好
ましいカルボン酸類あるいは/および酸無水物類として
は、例えば、
【0123】
【化36】 テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸お
よびそれらの単独あるいは複合酸無水物等が挙げられ
る。
【0124】カルボン酸類あるいは/および酸無水物類
を用いる場合の使用量は種々設定できるが、カップリン
グ剤あるいは/およびエポキシ化合物エポキシ化合物1
00重量部に対しての好ましい添加量の下限は0.1重
量部、より好ましくは1重量部であり、好ましい添加量
の上限は50重量部、より好ましくは10重量部であ
る。添加量が少ないと接着性改良効果が表れず、添加量
が多いと硬化物物性に悪影響を及ぼす場合がある。
【0125】また、これらのカルボン酸類あるいは/お
よび酸無水物類は単独で使用してもよく、2種以上併用
してもよい。 (無機フィラー)本発明の硬化性組成物には必要に応じ
て無機フィラーを添加してもよい。無機フィラーを添加
すると、組成物の流動性の防止、材料の高強度化、低線
膨張化等に効果がある。無機フィラーとしては石英、ヒ
ュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、溶融シリ
カ、結晶性シリカ、超微粉無定型シリカ、疎水性超微粉
シリカ、球状シリカ等のシリカ類、窒化ケイ素、銀粉、
アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化チタン、ガラス繊
維、炭素繊維、マイカ、カーボンブラック、グラファイ
ト、ケイソウ土、白土、クレー、タルク、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、無機バルーン等
を挙げることができる。これらのうち硬化反応を阻害し
難く、線膨張係数の低減化効果が大きいという観点から
シリカ類が好ましく、添加した場合の粘度が低くなると
いう観点から球状シリカがさらに好ましい。
【0126】これらの無機フィラーは適宜表面処理して
もよい。表面処理としては、アルキル化処理、トリメチ
ルシリル化処理、シリコーン処理等が挙げられる。
【0127】その他のフィラーを添加する方法として
は、例えばアルコキシシラン、アシロキシシラン、ハロ
ゲン化シラン等の加水分解性シランモノマーあるいはオ
リゴマーや、チタン、アルミニウム等の金属のアルコキ
シド、アシロキシド、ハロゲン化物等を、本発明の組成
物に添加して、組成物中あるいは組成物の部分反応物中
で反応させ、組成物中で無機フィラーを生成させる方法
も挙げることができる。
【0128】これらの無機フィラーは低放射線性である
ことが好ましい。
【0129】無機フィラーの添加量は特に限定されない
が、好ましい添加量の下限は硬化性組成物全体の20重
量%、より好ましくは30重量%であり、好ましい添加
量の上限は硬化性組成物中の80重量%、より好ましく
は50重量%である。添加量が少ないと目的とする効果
が得られにくく、添加量が多いと脆くなりやすい。
【0130】また、これらの無機フィラーは単独で使用
してもよく、2種以上併用してもよい。 (熱硬化性樹脂)本発明の硬化性組成物の特性を改質す
る目的で、種々の熱硬化性樹脂を添加することも可能で
ある。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、シアナー
ト樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹
脂等が例示されるがこれに限定されるものではない。こ
れらのうち、接着性等の実用特性に優れるという観点か
ら、エポキシ樹脂が好ましい。
【0131】エポキシ樹脂としては、例えば、ノボラッ
クフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹
脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリ
シジルエーテル、2,2’−ビス(4−グリシジルオキ
シシクロヘキシル)プロパン、3,4−エポキシシクロ
ヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカー
ボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、2
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−5,5−スピ
ロ−(3,4−エポキシシクロヘキサン)−1,3−ジ
オキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)ア
ジペート、1,2−シクロプロパンジカルボン酸ビスグ
リシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、
モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、ジアリルモ
ノグリシジルイソシアヌレート等のエポキシ樹脂を、ヘ
キサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタ
ル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、水素化
メチルナジック酸無水物等の脂肪族酸無水物で硬化させ
るものが挙げられる。これらのエポキシ樹脂あるいは硬
化剤はそれぞれ単独で用いても、複数のものを組み合わ
せてもよい。
【0132】熱硬化性樹脂の添加量としては特に限定は
ないが、好ましい使用量の下限は硬化性組成物全体の5
重量%、より好ましくは10重量%であり、好ましい使
用量の上限は硬化性組成物中の50重量%、より好まし
くは30重量%である。添加量が少ないと、接着性等目
的とする効果が得られにくいし、添加量が多いと脆くな
りやすい。
【0133】これらの熱硬化性樹脂は単独で用いても、
複数のものを組み合わせてもよい。
【0134】熱硬化樹脂は樹脂原料あるいは/および硬
化させたものを、(A)成分あるいは/および(B)成
分に溶かして均一な状態として混合してもよいし、粉砕
して粒子状態で混合してもよいし、溶媒に溶かして混合
する等して分散状態としてもよい。得られる硬化物がよ
り透明になりやすいという点においては、(A)成分あ
るいは/および(B)成分に溶かして均一な状態として
混合することが好ましい。この場合も、熱硬化性樹脂を
(A)成分あるいは/および(B)成分に直接溶解させ
てもよいし、溶媒等を用いて均一に混合してもよいし、
その後溶媒を除いて均一な分散状態あるいは/および混
合状態としてもよい。
【0135】熱硬化性樹脂を分散させて用いる場合は、
平均粒子径は種々設定できるが、好ましい平均粒子径の
下限は10nmであり、好ましい平均粒子径の上限は1
0μmである。粒子系の分布はあってもよく、単一分散
であっても複数のピーク粒径を持っていてもよいが、硬
化性組成物の粘度が低く成形性が良好となりやすいとい
う観点からは粒子径の変動係数が10%以下であること
が好ましい。 (熱可塑性樹脂)本発明の硬化性組成物の特性を改質す
る目的で、種々の熱可塑性樹脂を添加することも可能で
ある。熱可塑性樹脂としては種々のものを用いることが
できるが、例えば、メチルメタクリレートの単独重合体
あるいはメチルメタクリレートと他モノマーとのランダ
ム、ブロック、あるいはグラフト重合体等のポリメチル
メタクリレート系樹脂(例えば日立化成社製オプトレッ
ツ等)、ブチルアクリレートの単独重合体あるいはブチ
ルアクリレートと他モノマーとのランダム、ブロック、
あるいはグラフト重合体等のポリブチルアクリレート系
樹脂等に代表されるアクリル系樹脂、ビスフェノール
A、3,3,5−トリメチルシクロヘキシリデンビスフ
ェノール等をモノマー構造として含有するポリカーボネ
ート樹脂等のポリカーボネート系樹脂(例えば帝人社製
APEC等)、ノルボルネン誘導体、ビニルモノマー等
を単独あるいは共重合した樹脂、ノルボルネン誘導体を
開環メタセシス重合させた樹脂、あるいはその水素添加
物等のシクロオレフィン系樹脂(例えば、三井化学社製
APEL、日本ゼオン社製ZEONOR、ZEONE
X、JSR社製ARTON等)、エチレンとマレイミド
の共重合体等のオレフィン−マレイミド系樹脂(例えば
東ソー社製TI−PAS等)、ビスフェノールA、ビス
(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレ
ン等のビスフェノール類やジエチレングリコール等のジ
オール類とテレフタル酸、イソフタル酸、等のフタル酸
類や脂肪族ジカルボン酸類を重縮合させたポリエステル
等のポリエステル系樹脂(例えば鐘紡社製O−PET
等)、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリレート樹
脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポ
リプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹
脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の他、天然ゴム、E
PDMといったゴム状樹脂が例示されるがこれに限定さ
れるものではない。
【0136】熱可塑性樹脂としては、分子中にSiH基
と反応性を有する炭素−炭素二重結合あるいは/および
SiH基を有していてもよい。得られる硬化物がより強
靭となりやすいという点においては、分子中にSiH基
と反応性を有する炭素−炭素二重結合あるいは/および
SiH基を平均して1分子中に1個以上有していること
が好ましい。
【0137】熱可塑性樹脂としてはその他の架橋性基を
有していてもよい。この場合の架橋性基としては、エポ
キシ基、アミノ基、ラジカル重合性不飽和基、カルボキ
シル基、イソシアネート基、ヒドロキシル基、アルコキ
シシリル基等が挙げられる。得られる硬化物の耐熱性が
高くなりやすいという点においては、架橋性基を平均し
て1分子中に1個以上有していることが好ましい。
【0138】熱可塑製樹脂の分子量としては、特に限定
はないが、(A)成分や(B)成分との相溶性が良好と
なりやすいという点においては、数平均分子量が100
00以下であることが好ましく、5000以下であるこ
とがより好ましい。逆に、得られる硬化物が強靭となり
やすいという点においては、数平均分子量が10000
以上であることが好ましく、100000以上であるこ
とがより好ましい。分子量分布についても特に限定はな
いが、混合物の粘度が低くなり成形性が良好となりやす
いという点においては、分子量分布が3以下であること
が好ましく、2以下であることがより好ましく、1.5
以下であることがさらに好ましい。
【0139】熱可塑性樹脂の配合量としては特に限定は
ないが、好ましい使用量の下限は硬化性組成物全体の5
重量%、より好ましくは10重量%であり、好ましい使
用量の上限は硬化性組成物中の50重量%、より好まし
くは30重量%である。添加量が少ないと得られる硬化
物が脆くなりやすいし、多いと耐熱性(高温での弾性
率)が低くなりやすい。
【0140】熱可塑性樹脂としては単一のものを用いて
もよいし、複数のものを組み合わせて用いてもよい。
【0141】熱可塑性樹脂は(A)成分あるいは/およ
び(B)成分に溶かして均一な状態として混合してもよ
いし、粉砕して粒子状態で混合してもよいし、溶媒に溶
かして混合する等して分散状態としてもよい。得られる
硬化物がより透明になりやすいという点においては、
(A)成分あるいは/および(B)成分に溶かして均一
な状態として混合することが好ましい。この場合も、熱
可塑性樹脂を(A)成分あるいは/および(B)成分に
直接溶解させてもよいし、溶媒等を用いて均一に混合し
てもよいし、その後溶媒を除いて均一な分散状態あるい
は/および混合状態としてもよい。
【0142】熱可塑性樹脂を分散させて用いる場合は、
平均粒子径は種々設定できるが、好ましい平均粒子径の
下限は10nmであり、好ましい平均粒子径の上限は1
0μmである。粒子系の分布はあってもよく、単一分散
であっても複数のピーク粒径を持っていてもよいが、硬
化性組成物の粘度が低く成形性が良好となりやすいとい
う観点からは粒子径の変動係数が10%以下であること
が好ましい。 (発光ダイオード封止剤用添加剤)本発明の硬化性組成
物には種々の発光ダイオード特性改善のための添加剤を
添加してもよい。これらの添加剤としては例えば、発光
素子からの光を吸収してより長波長の蛍光を出す、セリ
ウムで付活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネ
ット系蛍光体等の蛍光体や、特定の波長を吸収するブル
ーイング剤等の着色剤、光を拡散させるための酸化チタ
ン、酸化アルミニウム、シリカ、石英ガラス等の酸化ケ
イ素、タルク、炭酸カルシウム、メラミン樹脂、CTU
グアナミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等のような各種
無機あるいは有機拡散材、ガラス、アルミノシリケート
等の金属酸化物、窒化アルミニウム、窒化ボロン等の金
属窒化物等の熱伝導性フィラー等を挙げることができ
る。
【0143】また、これらの発光ダイオード封止剤用添
加剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよ
い。 (老化防止剤)本発明の硬化性組成物には老化防止剤を
添加してもよい。老化防止剤としては、一般に用いられ
ている老化防止剤、たとえばクエン酸やリン酸、硫黄系
老化防止剤等が挙げられる。硫黄系老化防止剤として
は、メルカプタン類、メルカプタンの塩類、スルフィド
カルボン酸エステル類や、ヒンダードフェノール系スル
フィド類を含むスルフィド類、ポリスルフィド類、ジチ
オカルボン酸塩類、チオウレア類、チオホスフェイト
類、スルホニウム化合物、チオアルデヒド類、チオケト
ン類、メルカプタール類、メルカプトール類、モノチオ
酸類、ポリチオ酸類、チオアミド類、スルホキシド類等
が挙げられる。
【0144】また、これらの蝋化防止剤は単独で使用し
てもよく、2種以上併用してもよい。 (ラジカル禁止剤)本発明の硬化性組成物にはラジカル
禁止剤を添加してもよい。ラジカル禁止剤としては、例
えば、2,6−ジ−t−ブチル−3−メチルフェノール
(BHT)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、テトラキス(メチレン−
3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート)メタン等のフェノール系ラジカル
禁止剤や、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチ
ルアミン、N,N’−第二ブチル−p−フェニレンジア
ミン、フェノチアジン、N,N’−ジフェニル−p−フ
ェニレンジアミン等のアミン系ラジカル禁止剤等が挙げ
られる。
【0145】また、これらのラジカル禁止剤は単独で使
用してもよく、2種以上併用してもよい。 (紫外線吸収剤)本発明の硬化性組成物には紫外線吸収
剤を添加してもよい。紫外線吸収剤としては、例えば2
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジン)セバケート等が挙げられ
る。
【0146】また、これらの紫外線吸収剤は単独で使用
してもよく、2種以上併用してもよい。 (その他添加剤)本発明の硬化性組成物には、その他、
難燃剤、界面活性剤、保存安定改良剤、オゾン劣化防止
剤、光安定剤、増粘剤、可塑剤、酸化防止剤、熱安定
剤、導電性付与剤、帯電防止剤、放射線遮断剤、核剤、
リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、金属不活性化剤、
熱伝導性付与剤、物性調整剤等を本発明の目的および効
果を損なわない範囲において添加することができる。 (溶剤)本発明の硬化性組成物を溶剤に溶解して用いる
ことも可能である。使用できる溶剤は特に限定されるも
のではなく、具体的に例示すれば、ベンゼン、トルエ
ン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒、テトラヒ
ドロフラン、1, 4−ジオキサン、1,3−ジオキソ
ラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、クロロホル
ム、塩化メチレン、1, 2−ジクロロエタン等のハロ
ゲン系溶媒を好適に用いることができる。
【0147】溶媒としては、トルエン、テトラヒドロフ
ラン、1,3−ジオキソラン、クロロホルムが好まし
い。
【0148】使用する溶媒量は適宜設定できるが、用い
る硬化性組成物1gに対しての好ましい使用量の下限は
0.1mLであり、好ましい使用量の上限は10mLで
ある。使用量が少ないと、低粘度化等の溶媒を用いるこ
との効果が得られにくく、また、使用量が多いと、材料
に溶剤が残留して熱クラック等の問題となり易く、また
コスト的にも不利になり工業的利用価値が低下する。
【0149】これらの、溶媒は単独で使用してもよく、
2種類以上の混合溶媒として用いることもできる。 (硬化)本発明の硬化性組成物は、あらかじめ混合し硬
化性組成物中のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二
重結合とSiH基の一部または全部およびを反応させる
ことによって硬化させて、半導体装置のための材料とし
て用いることができる。
【0150】組成物を反応させて硬化させる場合におい
て、(A)、(B)、(C)各成分の必要量を一度に混
合して反応させてもよいが、一部を混合して反応させた
後残量を混合してさらに反応させる方法や、混合した後
反応条件の制御や置換基の反応性の差の利用により組成
物中の官能基の一部のみを反応(Bステージ化)させて
から成形等の処理を行いさらに硬化させる方法をとるこ
ともできる。これらの方法によれば成形時の粘度調整が
容易となる。
【0151】硬化させる方法としては、単に混合するだ
けで反応させることもできるし、加熱して反応させるこ
ともできる。反応が速く、一般に耐熱性の高い材料が得
られやすいという観点から加熱して反応させる方法が好
ましい。
【0152】硬化温度としては種々設定できるが、好ま
しい温度の下限は30℃、より好ましくは100℃であ
り、好ましい温度の上限は300℃、より好ましくは2
00℃である。反応温度が低いと十分に反応させるため
の反応時間が長くなり、反応温度が高いと成形加工が困
難となりやすい。
【0153】硬化は一定の温度で行ってもよいが、必要
に応じて多段階あるいは連続的に温度を変化させてもよ
い。一定の温度で行うより多段階的あるいは連続的に温
度を上昇させながら反応させた方が歪のない均一な硬化
物が得られやすいという点において好ましい。
【0154】硬化時間も種々設定できるが、高温短時間
で反応させるより、比較的低温長時間で反応させた方が
歪のない均一な硬化物が得られやすいという点において
好ましい。
【0155】反応時の圧力も必要に応じ種々設定でき、
常圧、高圧、あるいは減圧状態で反応させることもでき
る。場合によって発生する揮発分を除きやすい、細部へ
の充填性が良好であるという点においては、減圧状態で
硬化させることが好ましい。 (性状)本発明の硬化性組成物としては上記したように
各種組み合わせのものが使用できるが、成形性が容易で
ある、細部への充填性が良好であるという点において
は、硬化性組成物の粘度としては、23℃において10
0Pa・s以下であることが好ましく、10Pa・s以
下であることがより好ましく、1.0Pa・s以下であ
ることがさらに好ましく、0.1以下であることが特に
好ましい。また、同じ理由で、100℃において10P
a・s以下であることが好ましく、1.0Pa・s以下
であることがより好ましく、0.1Pa・s以下である
ことがさらに好ましい。
【0156】耐熱性が良好であるという観点から、組成
物を硬化させて得られる硬化物のTgが0℃以上となる
ものが好ましく、50℃以上となるものがより好まし
い。逆に低応力で半導体装置の信頼性が高くなりやすい
という点においては、組成物を硬化させて得られる硬化
物のTgが100℃以下となるものが好ましく、70℃
以下となるものがさらに好ましく、50℃以下となるも
のが特に好ましい。
【0157】また、低応力で半導体装置の信頼性が高く
なりやすいという点において、組成物を硬化させて得ら
れる硬化物の弾性率としては、23℃において2GPa
以下であることが好ましく、1.5GPa以下であるこ
とがより好ましく、1.0GPaであることがさらに好
ましく、0.5GPa以下であることが特に好ましい。 (電子材料)本発明で言う電子材料とは、電気・電子用
途一般に用いられる材料であり、例えば、半導体周辺材
料、回路基板周辺材料、液晶等の表示装置周辺材料、各
種電池周辺材料等の他、有機EL(エレクトロルミネッ
センス)周辺材料、光通信、光回路周辺材料、光記録周
辺材料等も含む。
【0158】半導体周辺材料としては、半導体前工程に
使用される層間絶縁膜、レジスト、パッシベーション
膜、ジャンクションコート膜、バッファコート膜等の各
種保護膜、半導体後工程に使用されるダイボンド剤、ダ
イボンドフィルム、アンダーフィル、異方導電性接着剤
(ACP)、異方導電性フィルム(ACF)、導電性接
着剤、熱伝導性接着剤、封止剤の他、仮止め、固定用フ
ィルム等が挙げられる。この場合半導体とは各種のもの
を含み、例えば、トランジスタ、ダイオード等の素子、
半導体レーザー、発光ダイオード等の発光素子、光セン
サー等の受光素子、太陽電池、メモリー、論理回路等の
IC、LSI等が挙げられる。具体的には、コンデン
サ、トランジスタ、ダイオード、発光ダイオード、I
C、LSI、センサー等のダイボンド剤やポッティン
グ、ディッピング、トランスファーモールド、コーティ
ング、スクリーン印刷等による封止剤、IC、LSI類
のCOB、COF、TAB等といったポッティング封止
剤、フリップチップ等のアンダーフィル、BGA、CS
P等のICパッケージ類実装時の封止剤(補強用アンダ
ーフィル)、スタックドIC用のダイボンドフィルム、
ウェハレベルCSP用の封止剤、ハンダ代替接続材料等
を挙げることができる。
【0159】回路基板周辺材料としては、例えば、リジ
ッドプリント基板、フレキシブルプリント基板材料、ビ
ルドアップ基板や樹脂付き銅箔の層間絶縁材、基板と銅
箔の接着剤、レジスト、ビアホールの穴埋め剤、基板の
保護コーティング剤、基板と素子や基板と基板や基板と
ケーブル等の接点保護(コーティング)剤、ソルダーレ
ジスト等が挙げられる。
【0160】液晶等の表示装置周辺材料としては、例え
ば、基板材料、導光板、プリズムシート、偏向板、位相
差板、視野角補正フィルム、接着剤、偏光子保護フィル
ム、反射防止フィルム、カラーフィルター、ブラックマ
トリックス、カラーフィルタ保護膜(平坦化膜)、TF
Tの保護膜(平坦化膜)等の液晶用フィルム、コーティ
ング剤、接着剤等が挙げられる。また、次世代フラット
パネルディスプレイとして期待されるカラーPDP(プ
ラズマディスプレイ)の封止剤、反射防止フィルム、光
学補正フィルム、ハウジング材、前面ガラスの保護フィ
ルム、前面ガラス代替材料、接着剤が挙げられる。さら
に、発光ダイオード表示装置に使用される発光素子のモ
ールド材、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替
材料、接着剤等が挙げれれる。その他、プラズマアドレ
ス液晶(PALC)ディスプレイにおける基板材料、導
光板、プリズムシート、偏向板、位相差板、視野角補正
フィルム、接着剤、偏光子保護フィルム、フィールドエ
ミッションディスプレイ(FED)における各種フィル
ム基板、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材
料、接着剤等が挙げられる。
【0161】各種電池周辺材料としては、例えば、太陽
電池の基板材料、保護コーティング剤、封止剤、リチウ
ムイオン電池、燃料電池等のセパレータ、封止剤、保護
剤等が挙げられる。
【0162】有機EL(エレクトロルミネッセンス)周
辺材料としては、基板材料、各種保護コーティング剤、
保護フィルム、接着剤等が挙げられる。
【0163】光通信、光回路周辺材料としては、光電子
集積回路、光スイッチ、光コネクタ等に用いられる基板
材料、ファイバー材料、レンズ、導波路、封止剤、接着
剤、フェルール等が挙げられる。
【0164】光記録周辺材料としては、VD(ビデオデ
ィスク)、CD/CD−ROM、CD−R/RW、DV
D−R/DVD−RAM、MO/MD、PD(相変化デ
ィスク)、光カード用等のディスク基板材料、ピックア
ップレンズ、保護フィルム、封止剤、接着剤等が挙げら
れる。
【0165】その他、次世代の光・電子機能有機材料と
して、有機EL素子周辺材料、有機フォトリフラクティ
ブ素子、光−光変換デバイスである光増幅素子、光演算
素子、有機太陽電池周辺の基板材料、ファイバー材料、
素子の封止剤、接着剤等が挙げられる。
【0166】さらに自動車の電子部品周辺の保護剤、コ
ーティング剤、封止剤、接着剤等も挙げられる。
【0167】本発明の電子材料を用いて半導体装置を製
造することができる。この場合、本発明の電子材料を上
記したような用途に使用し、通常の方法によって半導体
装置を製造すればよい。
【0168】半導体装置とは、各種半導体を含む装置で
あり、例えば、DIP、QFP、SOP、TSOP、P
GA、CSP、BGA、PIレジンやセラミックやBT
レジンやFR4等各種サブストレートを用いたFCBG
A、QFN、TAB、ウェハレベルCSP等の各種IC
パッケージや、発光ダイオード素子やモジュール、光セ
ンサー素子やモジュール等が挙げられる。
【0169】
【実施例】以下に、本発明の実施例および比較例を示す
が、本発明は以下によって限定されるものではない。 (合成例1)1Lの四口フラスコに、磁気攪拌子、滴下
漏斗、冷却管をセットした。このフラスコにトルエン2
00g、1、3、5、7−テトラメチルシクロテトラシ
ロキサン200gを入れ、窒素雰囲気下オイルバス中で
50℃に加熱、攪拌した。アリルグリシジルエーテル9
5.0g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液
(白金として3wt%含有)31.5μL、トルエン5
0gの混合物を滴下漏斗から、30分かけて滴下した。
1時間同温で加熱した後、未反応の1、3、5、7−テ
トラメチルシクロテトラシロキサンおよびトルエンを減
圧留去した。1H−NMRによりこのものは1、3、
5、7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH
基の一部がアリルグリシジルエーテルとヒドロシリル化
反応したものであることがわかった(反応物Aと称す
る)。また、1,2−ジブロモメタンを内部標準に用い
1H−NMRによりSiH基の含有量を求めたとこ
ろ、6.63mmol/gのSiH基を含有しているこ
とがわかった。生成物は混合物であるが、本発明の
(B)成分である下記のものを主成分として含有してい
る。また、本発明の(C)成分である白金ビニルシロキ
サン錯体を含有している。
【0170】
【化37】 (合成例2)2Lの四口フラスコに、磁気攪拌子、滴下
漏斗、冷却管をセットした。このフラスコにトルエン6
00g、1、3、5、7−テトラメチルシクロテトラシ
ロキサン600gを入れ、窒素雰囲気下オイルバス中で
50℃に加熱、攪拌した。αメチルスチレン295g、
白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として
3wt%含有)94.5μL、トルエン150gの混合
物を滴下漏斗から、40分かけて滴下した。100℃に
昇温し4時間加熱した後、未反応の1、3、5、7−テ
トラメチルシクロテトラシロキサンおよびトルエンを減
圧留去した。1H−NMRによりこのものは1、3、
5、7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH
基の一部がαメチルスチレンとヒドロシリル化反応した
ものであることがわかった(反応物Bと称する)。ま
た、1,2−ジブロモメタンを内部標準に用いて1H−
NMRによりSiH基の含有量を求めたところ、6.4
3mmol/gのSiH基を含有していることがわかっ
た。生成物は混合物であるが、本発明の(B)成分であ
る下記のものを主成分として含有している。また、本発
明の(C)成分である白金ビニルシロキサン錯体を含有
している。
【0171】
【化38】 (合成例3)200mLの四口フラスコに、磁気攪拌
子、滴下漏斗、冷却管をセットした。このフラスコにト
ルエン40g、1、3、5、7−テトラメチルシクロテ
トラシロキサン38.8gを入れ、窒素雰囲気下オイル
バス中で50℃に加熱、攪拌した。1−オクテン18.
1g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金
として3wt%含有)6.1μL、トルエン10gの混
合物を滴下漏斗から、35分かけて滴下した。40分同
温で加熱した後、未反応の1、3、5、7−テトラメチ
ルシクロテトラシロキサンおよびトルエンを減圧留去し
た。1H−NMRによりこのものは1、3、5、7−テ
トラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部が
1−オクテンとヒドロシリル化反応したものであること
がわかった(反応物Cと称する)。また、1,2−ジブ
ロモメタンを内部標準に用いて1H−NMRによりSi
H基の含有量を求めたところ、6.82mmol/gの
SiH基を含有していることがわかった。生成物は混合
物であるが、本発明の(B)成分である下記のものを主
成分として含有している。また、本発明の(C)成分で
ある白金ビニルシロキサン錯体を含有している。
【0172】
【化39】 (合成例4)500mLの四口フラスコに、磁気攪拌
子、滴下漏斗、冷却管をセットした。このフラスコにト
ルエン60g、1、3、5、7−テトラメチルシクロテ
トラシロキサン60gを入れ、3%酸素含有窒素雰囲気
下オイルバス中で85℃に加熱、攪拌した。βピネン3
4.1g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液
(白金として3wt%含有)18.2μL、トルエン3
4gの混合物を滴下漏斗から、15分かけて滴下した。
3時間同温で加熱した後、未反応の1、3、5、7−テ
トラメチルシクロテトラシロキサンおよびトルエンを減
圧留去した。1H−NMRによりこのものは1、3、
5、7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH
基の一部がβピネンとヒドロシリル化反応したものであ
ることがわかった。生成物は混合物であるが、本発明の
(B)成分である下記のものを主成分として含有してい
る。また、本発明の(C)成分である白金ビニルシロキ
サン錯体を含有している。
【0173】
【化40】 (合成例5)500mLの四口フラスコに、磁気攪拌
子、滴下漏斗、冷却管をセットした。このフラスコにト
ルエン60g、1、3、5、7−テトラメチルシクロテ
トラシロキサン60gを入れ、3%酸素含有窒素雰囲気
下オイルバス中で85℃に加熱、攪拌した。2,4,4
−トリメチルペンテン28.1g、白金ビニルシロキサ
ン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)1
8.2μL、トルエン28gの混合物を滴下漏斗から、
15分かけて滴下した。3時間同温で加熱した後、未反
応の1、3、5、7−テトラメチルシクロテトラシロキ
サンおよびトルエンを減圧留去した。1H−NMRによ
りこのものは1、3、5、7−テトラメチルシクロテト
ラシロキサンのSiH基の一部が2,4,4−トリメチ
ルペンテンとヒドロシリル化反応したものであることが
わかった。また、1,2−ジブロモメタンを内部標準に
用いて1H−NMRによりSiH基の含有量を求めたと
ころ、6.88mmol/gのSiH基を含有している
ことがわかった。生成物は混合物であるが、本発明の
(B)成分である下記のものを主成分として含有してい
る。また、本発明の(C)成分である白金ビニルシロキ
サン錯体を含有している。
【0174】
【化41】 (合成例6)500mLの四口フラスコに、磁気攪拌
子、滴下漏斗、冷却管をセットした。このフラスコにト
ルエン60g、1、3、5、7−テトラメチルシクロテ
トラシロキサン60gを入れ、3%酸素含有窒素雰囲気
下オイルバス中で85℃に加熱、攪拌した。ノルボルニ
レン23.5g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン
溶液(白金として3wt%含有)18.2μL、トルエ
ン24gの混合物を滴下漏斗から、15分かけて滴下し
た。3時間同温で加熱した後、未反応の1、3、5、7
−テトラメチルシクロテトラシロキサンおよびトルエン
を減圧留去した。 1H−NMRによりこのものは1、
3、5、7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのS
iH基の一部がノルボルニレンとヒドロシリル化反応し
たものであることがわかった。生成物は混合物である
が、本発明の(B)成分である下記のものを主成分とし
て含有している。また、本発明の(C)成分である白金
ビニルシロキサン錯体を含有している。
【0175】
【化42】 (合成例7)500mLの四口フラスコに、磁気攪拌
子、滴下漏斗、冷却管をセットした。このフラスコにト
ルエン60g、1、3、5、7−テトラメチルシクロテ
トラシロキサン60gを入れ、3%酸素含有窒素雰囲気
下オイルバス中で85℃に加熱、攪拌した。カンフェン
34.1g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液
(白金として3wt%含有)18.2μL、トルエン3
4gの混合物を滴下漏斗から、15分かけて滴下した。
3時間同温で加熱した後、未反応の1、3、5、7−テ
トラメチルシクロテトラシロキサンおよびトルエンを減
圧留去した。1H−NMRによりこのものは1、3、
5、7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH
基の一部がカンフェンとヒドロシリル化反応したもので
あることがわかった(反応物Dと称する)。また、1,
2−ジブロモメタンを内部標準に用いて1H−NMRに
よりSiH基の含有量を求めたところ、5.41mmo
l/gのSiH基を含有していることがわかった。生成
物は混合物であるが、本発明の(B)成分である下記の
ものを主成分として含有している。また、本発明の
(C)成分である白金ビニルシロキサン錯体を含有して
いる。
【0176】
【化43】 (合成例8)1Lの四口フラスコに、磁気攪拌子、滴下
漏斗、冷却管をセットした。このフラスコにトルエン2
00g、1、3、5、7−テトラメチルシクロテトラシ
ロキサン200gを入れ、3%酸素含有窒素雰囲気下オ
イルバス中で100℃に加熱、攪拌した。モノアリルジ
グリシジルイソシアヌレート234g、白金ビニルシロ
キサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)
503μL、トルエン234gの混合物を滴下漏斗か
ら、20分かけて滴下した。30分同温で加熱した後、
未反応の1、3、5、7−テトラメチルシクロテトラシ
ロキサンおよびトルエンを減圧留去した。1H−NMR
によりこのものは1、3、5、7−テトラメチルシクロ
テトラシロキサンのSiH基の一部がモノアリルジグリ
シジルイソシアヌレートとヒドロシリル化反応したもの
であることがわかった(反応物Eと称する)。また、
1,2−ジブロモメタンを内部標準に用いて1H−NM
RによりSiH基の含有量を求めたところ、3.91m
mol/gのSiH基を含有していることがわかった。
生成物は混合物であるが、本発明の(B)成分である下
記のものを主成分として含有している。また、本発明の
(C)成分である白金ビニルシロキサン錯体を含有して
いる。
【0177】
【化44】 (合成例9)300mLの四口フラスコに、磁気攪拌
子、滴下漏斗、冷却管をセットした。このフラスコにト
ルエン40g、1、3、5、7−テトラメチルシクロテ
トラシロキサン40.0gを入れ、窒素雰囲気下オイル
バス中で50℃に加熱、攪拌した。数平均分子量400
の片末端アリル化ポリエチレングリコール66.7g、
白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として
3wt%含有)5.42μL、トルエン50gの混合物
を滴下漏斗から、35分かけて滴下した。1時間同温で
加熱した後、未反応の1、3、5、7−テトラメチルシ
クロテトラシロキサンおよびトルエンを減圧留去した。
1H−NMRによりこのものは1、3、5、7−テトラ
メチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部が片末
端アリル化ポリエチレングリコールとヒドロシリル化反
応したものであることがわかった。生成物は混合物であ
るが、本発明の(B)成分である下記のものを主成分と
して含有している。
【0178】
【化45】 (合成例10)5Lの二口フラスコに、攪拌装置、滴下
漏斗、冷却管をセットした。このフラスコにトルエン1
800g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラ
シロキサン1440gを入れ、120℃のオイルバス中
で加熱、攪拌した。トリアリルイソシアヌレート200
g、トルエン200g及び白金ビニルシロキサン錯体の
キシレン溶液(白金として3wt%含有)1.44ml
の混合液を50分かけて滴下した。得られた溶液をその
まま6時間加温、攪拌した後、未反応の1,3,5,7
−テトラメチルシクロテトラシロキサン及びトルエンを
減圧留去した。1H−NMRによりこのものは1,3,
5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH
基の一部がトリアリルイソシアヌレートと反応したもの
であることがわかった(反応物Fと称する)。また、
1,2−ジブロモメタンを内部標準に用いて1H−NM
RによりSiH基の含有量を求めたところ、8.08m
mol/gのSiH基を含有していることがわかった。
生成物は混合物であるが、本発明の(B)成分である下
記のものを主成分として含有している。また、本発明の
(C)成分である白金ビニルシロキサン錯体を含有して
いる。
【0179】
【化46】 (実施例1〜12、比較例)(A)成分としてビスフェ
ノールAのジアリルエーテルあるいはトリアリルイソシ
アヌレートを用い、(B)成分として合成例1〜3で合
成した反応物A〜Cおよび合成例10で合成した反応物
Jを用い、(C)成分として白金ビニルシロキサン錯体
を用いて表に示した配合で硬化性組成物を作成した。硬
化性組成物を混合し、2枚のガラス板に3mm厚みのシ
リコーンゴムシートをスペーサーとしてはさみこんで作
成したセルに流し、60℃/6時間、70℃/1時間、
80℃/1時間、120℃/1時間、150℃/10時
間の条件で段階的加熱を行い無色透明の板状の硬化物を
得た。この硬化物を用いてTgおよび耐熱衝撃性を調べ
た。(Tgは3mmx5mmx30mmの角柱状試験片
を用いて引張りモード、測定周波数10Hz、歪0.1
%、静/動力比1.5、昇温側度5℃/分の条件にて測
定した動的粘弾性測定(アイティー計測制御社製DVA
−200使用)のtanδのピーク温度により求めた。
耐熱衝撃性は3mmx5mmx30mmの角柱状試験片
を用いて、250℃に加熱したハンダ槽に10秒間浸漬
した後すぐに20℃の水浴に3秒間浸漬して試験片の状
態を目視で観察し、クラックのないものを○、クラック
のあるものを×とした。)
【0180】
【表1】
【0181】
【発明の効果】本発明の硬化性組成物を用いることによ
り、ヒドロシリル化反応を硬化反応として用いる熱硬化
性樹脂において、熱衝撃試験でのクラックの発生が抑制
される。従って、これを用いて信頼性の高い半導体装置
を製造することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AC02W AC02X BB00W BB00X BG00X BG02W CC03W CC03X CF00W CF00X CG00W CG00X CH00W CH00X CL00W CL00X CM04W CM04X CP03X GH01 GJ00 GP00 GQ00 GQ01 4M109 AA01 CA21 EA11 EB02 EC03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)SiH基と反応性を有する炭素−炭
    素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化
    合物、(B)1分子中に少なくとも2個のSiH基を含
    有する化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、を必須成分
    として含有する硬化性組成物であって、(B)成分が、
    SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子
    中に1個含有する化合物(α)と、1分子中に少なくと
    も3個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状のポリオ
    ルガノシロキサン(β)を、ヒドロシリル化反応して得
    ることができる化合物であることを特徴とする硬化性組
    成物。
  2. 【請求項2】(A)成分が(イ)1分子中にビニル基を
    1〜6個含有していること、(ロ)分子量が900未満
    であること、(ハ)23℃における粘度が1000ポイ
    ズ未満であること、を必須条件とすることを特徴とする
    請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】(A)成分が下記一般式(I) 【化1】 (式中R1は炭素数1〜50の一価の有機基を表し、そ
    れぞれのR1は異なっていても同一であってもよい。)
    で表される有機化合物であることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の硬化性組成物。
  4. 【請求項4】(α)成分が炭素数7〜10の炭化水素で
    あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に
    記載の硬化性組成物。
  5. 【請求項5】(α)成分がアリルグリシジルエーテルで
    あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に
    記載の硬化性組成物。
  6. 【請求項6】(β)成分が下記一般式(II) 【化2】 (式中、R52は炭素数1〜6の有機基を表し、nは3
    〜10の数を表す。)で表される、1分子中に少なくと
    も3個のSiH基を有する環状ポリオルガノシロキサン
    であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項
    に記載の硬化性組成物。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれか一項に記載の硬
    化性組成物からなる電子材料用組成物。
  8. 【請求項8】請求項1乃至6のいずれか一項に記載の硬
    化性組成物を用いた半導体装置。
  9. 【請求項9】請求項1乃至6のいずれか一項に記載の硬
    化性組成物を用いることを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
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