JP2003260637A - タレットの旋回・クランプ動作制御装置 - Google Patents

タレットの旋回・クランプ動作制御装置

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JP2003260637A
JP2003260637A JP2002061673A JP2002061673A JP2003260637A JP 2003260637 A JP2003260637 A JP 2003260637A JP 2002061673 A JP2002061673 A JP 2002061673A JP 2002061673 A JP2002061673 A JP 2002061673A JP 2003260637 A JP2003260637 A JP 2003260637A
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turret
torque
turning
clamp
coupling
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Shinji Yoshikawa
真治 吉川
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Murata Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タレットのクランプ動作時におけるカップリ
ングの噛み合い歯の摩耗を低減でき、機械系の負担を軽
減できる制御装置を提供する。 【解決手段】 クランプ駆動手段19によるカップリン
グ17のアンクランプ後に旋回駆動用モータ16による
タレット5の旋回割出を行わせる。旋回割出の完了後に
クランプ駆動手段19によりクランプを行わせる。この
制御を前提とし、旋回駆動用モータ16のトルクを調節
するモータトルク調節手段39と、停止時トルク制限手
段41とを設ける。停止時トルク制限手段41は、アン
クランプ状態からクランプ状態になる中間クランプ状態
時に、トルク制限を行わせるものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、タレット旋盤等
におけるタレットの旋回・クランプ動作制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】タレット旋盤において、刃物台となるタ
レットの旋回駆動にサーボモータを用いたものがある。
旋回割出の後、タレットは支持剛性が得られるように、
油圧シリンダ等を用いて噛み合い型のカップリングによ
りクランプされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、カップリング
の噛み合い歯には、製作時の加工誤差、および長時間の
使用による摩耗の経年変化がある。このため、カップリ
ングの噛み合い位置が、サーボモータによる割出位置に
対して若干のずれを生じることがある。このような位置
ずれがあると、カップリングの噛み合いの進行により、
位置検出値が次第にずれ、サーボモータは目標位置に移
動しようとしてずれ量に応じたトルクを発生する。この
モータトルクに抗してカップリングの噛み合いが行われ
ることになる。そのため、カップリングの噛み合い歯の
摩耗が生じ、また機械系の負担が大きくなる。機械系の
負担の増大に対応するには、機械系の剛性を高めた設計
が必要となる。
【0004】図7は、従来のタレット割出およびクラン
プ動作のタイムチャートを示す。同図(D)のモータト
ルクが、アンクランプ状態からクランプ状態に移行する
中間状態で、曲線部分aで示すように噛み合いの進行に
伴って次第に大きくなり、その大きくなったモータトル
クTaが生じたままでクランプ完了状態となる。このよ
うな噛み合い動作中のモータトルクTaのため、上記の
摩耗が生じる。噛み合い誤差によるモータトルクTa
は、噛み合いのずれ方向に応じて正または負の値となる
が、図7は負の値となった場合を示している。アンクラ
ンプ状態になると、曲線部分bで示すように、クランプ
時に溜まっていたエラーが開放され、トルクが減少す
る。なお、噛み合い開始時にサーボオフとすると、モー
タトルクの増大の問題は無くなるが、タレット位置の認
識が困難となったり、タレットの不測の回転で間違った
歯に噛み合う恐れが生じる。そのためサーボオフとする
ことはできない。また、摩耗が生じるのは、噛み合い動
作中であるため、噛み合い完了後にサーボオフとしても
摩耗の低減は図れない。
【0005】この発明の目的は、タレットのクランプ動
作時におけるカップリングの噛み合い歯の摩耗を低減で
き、機械系の負担を軽減できるタレットの旋回・クラン
プ動作制御装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明を実施形態に対
応する図1と共に説明する。このタレットの旋回・クラ
ンプ動作制御装置は、タレット支持台(6)に旋回自在
に支持されたタレット(5)と、このタレット(5)を
旋回させる旋回駆動用モータ(16)と、上記タレット
支持台(6)とタレット(5)の間に設けられてタレッ
ト(5)を旋回割出位置で固定する噛み合い式のカップ
リング(17)と、このカップリング(17)にクラン
プおよびアンクランプ動作を行わせるクランプ駆動手段
(19)とを備えたタレット旋回・クランプ機構(2)
を制御する制御装置である。旋回駆動用モータ(16)
は、例えばサーボモータである。この制御装置(31)
は、上記クランプ駆動手段(19)によるカップリング
(17)のアンクランプ後に上記旋回駆動用モータ(1
6)によるタレット(5)の旋回割出を行わせ、旋回割
出の完了後に上記クランプ駆動手段(19)によるカッ
プリング(17)のクランプを行わせるクランプ・旋回
連係制御手段(40)を備えた制御装置(31)におい
て、上記旋回駆動用モータ(16)のトルクを調節する
モータトルク調節手段(39)と、上記カップリング
(17)がアンクランプ状態からクランプ状態になる中
間クランプ状態時に、上記モータトルク調節手段(3
9)に上記旋回駆動用モータ(16)のトルクの制限を
行わせる停止時トルク制限手段(41)とを設けたもの
である。上記モータトルク調節手段(39)は、上記旋
回駆動用モータ(16)のトルクを調節するが、タレッ
ト(5)の旋回割出時には、タレット(5)の旋回に必
要なトルクが少なくとも出るものとする。停止時トルク
制限手段(41)は、中間クランプ状態時に、上記モー
タトルク調節手段に、旋回時に必要なトルクが出ないよ
うにトルクの制限を行わせるものであり、換言すれば、
旋回時に必要なトルクよりも低い値にトルクを制限させ
るものである。この構成によると、タレット(5)の旋
回完了後、カップリング(17)がアンクランプ状態か
らクランプ状態になる中間クランプ状態の時に、停止時
トルク制限手段(41)の制御によって、モータトルク
調節手段(39)に、旋回駆動用モータ(16)のトル
クを制限させる。このようにトルク制限を行った状態で
カップリング(17)の噛み合いが進行することにな
る。そのため、タレット(5)の割出位置に対してカッ
プリング(17)の噛み合い位置にずれが生じていて
も、大きなトルクが生じない。したがって大きな摩擦力
を生じさせずに噛み合いが行われて、カップリング(1
7)の歯(17a〜17c)の摩耗が軽減され、機械系
の負担も小さくなる。モータトルク調節手段(39)
は、トルクを調節をするが、タレット(5)の旋回割出
時にはタレット(5)の旋回に必要なトルクが少なくと
も出るものとするため、タレット(5)を円滑に回転さ
せることができる。停止時トルク制限手段(41)は、
具体的には、中間クランプ状態に対して設定された設定
値を超えるトルクが出ないように、上記モータトルク調
節手段(39)にトルクの制限を行わせるものとしても
良い。ここで言う設定値は、設定された関係に応じて変
化する関係量であっても良く、また一定量であっても良
い。
【0007】この発明において、タレット(5)の旋回
割出後の停止状態を確認するタレット停止確認手段(4
2)を設け、上記停止時トルク制限手段(41)は、タ
レット停止確認手段(42)によりタレット(5)の停
止状態が確認されたときに、上記トルク制限を開始させ
るものとしても良い。このように確認後にトルク制限を
開始させるようにすることにより、クランプする際に確
実にトルク制限を行うことができ、かつタレット(5)
の回転中にクランプ制限が開始されて誤動作の原因とな
ることが回避される。
【0008】上記旋回駆動用モータ(16)がサーボモ
ータであり、停止時トルク制限手段(41)は、サーボ
エラー量に比例したトルク制限を行うものとしても良
い。トルク制限の程度が低過ぎると、カップリング(1
7)の十分な摩耗防止が行えず、またトルクを制限し過
ぎると、カップリング(17)が正しい歯とは別の歯に
噛み合う等の動作不良の恐れが生じる。トルク制限を、
サーボモータのエラー量に比例した程度にすると、ずれ
量に応じた適切なトルクとなり、誤動作の恐れを生じる
ことなく、摩耗防止を行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を図1ない
し図4と共に説明する。まず制御対象となるタレット旋
回・クランプ機構を備える工作機械を説明する。図2に
示すように、工作機械1は、主軸3を支持する主軸台4
と、タレット5を搭載したタレット支持台6とを、ベッ
ド7上に設置したものである。タレット支持台6は、上
支持台6aと下支持台6bとの2段積みのものである。
下支持台6bは、ベッド7の案内8上に左右方向(X軸
方向)に沿って移動自在に設置され、上支持台6aは下
支持台6b上に、前後方向(Z軸方向)に沿って進退自
在に設置されている。下支持台6bは、送りねじ9およ
びサーボモータ10からなる送り機構11により進退駆
動され、上支持台6aは別の送りねじおよびサーボモー
タからなる送り機構(図示せず)により進退させられ
る。
【0010】タレット5は、正面形状が多角形のドラム
状のものであり、タレット支持台6(この例では上支持
6a)に水平軸心回りに旋回自在に設置されている。タ
レット5の各々の平面状の外周面部分が刃物保持面S
1,S2…となる。これら刃物保持面S1,S2…にバ
イト等の工具12が工具ホルダ13を介して取付けられ
る。
【0011】図1に示すように、タレット5は、タレッ
ト軸14を介してタレット支持台6に旋回自在に設置さ
れ、ギヤ列等の伝達機構15を介して、旋回駆動用モー
タ16により旋回駆動される。旋回駆動用モータ16は
サーボモータであり、パルスコーダ等のエンターダ16
aを有している。タレット5とタレット支持台6との間
には、タレット5を各割出状態でタレット支持台6にク
ランプする噛み合い式のカップリング17が設けられて
いる。カップリング17は、クランプ駆動手段19によ
ってクランプおよびアンクランプの動作が行われる。こ
れらタレット5、タレット支持台6、旋回駆動用モータ
16、カップリング17、およびクランプ駆動手段19
により、タレット旋回・クランプ機構2が構成される。
【0012】カップリング17は、カービックカップリ
ング等の3ピース式のものであり、タレット5に円周方
向に沿って配列された噛み合い歯17aと、タレット支
持台6にタレット5の円周方向に沿って配列された噛み
合い歯17bと、可動部材18に設けられて両噛み合い
歯17a,17bに噛み合う可動の噛み合い歯17cと
で構成される。可動部材18は、タレット軸14の外周
に軸方向移動自在に設置された筒状の部材であり、クラ
ンプ駆動手段19により正逆に移動させられる。クラン
プ駆動手段19は、油圧式のシリンダ装置であり、タレ
ット支持台6内に形成されたシリンダ室に、可動部材1
8に設けられたピストン部18aを収容したものであ
る。前記シリンダ室の片方のシリンダ室部分とピストン
部18aとでクランプシリンダ20が、また前記シリン
ダ室のもう片方のシリンダ室部分とピストン部18aと
でアンクランプシリンダ21が構成される。クランプシ
リンダ20およびアンクランプシリンダ21は、それぞ
れソレノイドバルブ等からなるクランプバルブ22およ
びアンクランプバルブ23を介して油圧源(図示せず)
に接続されている。
【0013】なお、カップリング17のアンクランプ
は、アンクランプシリンダ21に代えて、ソレノイド
(図示せず)を用いて可動部材18を移動させることに
より行うようにしても良い。また、カップリング17
は、可動部材18を用いずに、例えば図5に示すよう
に、タレット5を軸方向移動させて、タレット5とタレ
ット支持台6の噛み合い歯17a,17bを直接に噛み
合わせる2ピース方式のものであっても良い。
【0014】図1と共に制御系を説明する。機械制御装
置31は、工作機械1の全体を制御する手段であり、そ
の一部でタレットの旋回・クランプ動作制御装置が構成
される。機械制御装置31は、加工プログラム32に従
って制御するプログラム制御式のものであり、コンピュ
ータ式の数値制御装置およびプログラマブルコントロー
ラによって構成される。機械制御装置31は、解釈処理
手段33、軸移動制御手段34、割出制御手段35、ク
ランプ制御手段36、およびクランプ・旋回連係駆動手
段40を備える。解釈処理手段33は、加工プログラム
32の各指令を順次解読し、指令の種類に応じてその指
令を軸移動制御手段34、割出制御手段35、およびシ
ーケンス制御手段(図示せず)に転送する。軸移動制御
手段34は、タレット支持台6の進退駆動用のサーボモ
ータ10(図2)を制御する手段である。クランプ制御
手段36は、クランプ駆動手段19のクランプおよびア
ンクランプ動作を制御する手段であり、バルブ22,2
3の制御を行う。クランプ制御手段36は、加工プログ
ラム32の指令により、上記シーケンス制御手段(図示
せず)を介して制御を行う。
【0015】割出制御手段35は、タレット5の旋回割
出を制御する手段であり、加工プログラム32のタレッ
ト割出指令に応じて、旋回駆動用モータ16の駆動制御
を行う。割出制御手段35は、フィードバック制御式の
ものであり、タレット割出指令Tの指令値に応じて、角
度指令出力部36aで駆動指令を生成し、サーボコント
ローラ37を介して旋回駆動用モータ16に駆動電流を
与える。サーボコントローラ37は位置フィードバック
制御部38を有し、旋回駆動用モータ16のエンコーダ
16aの検出値に応じて位置フィードバック制御を行
う。割出制御手段35は、旋回駆動用モータ16のモー
タトルクを調節するモータトルク調節手段39を有して
いる。モータトルク調節手段39は、モータ駆動電流を
制御することによりモータトルクを制御するものであ
る。モータトルク調節手段39は、例えば位置偏差等か
らなる指令量に乗算して電流を定める定数を任意に変更
可能なものとされ、その定数の変更によって上記モータ
トルクの調節を行うものとされる。モータトルク調節手
段39は、モータトルクの調節を行うが、タレット5の
旋回割出時には、タレット5の旋回に必要な旋回トルク
が少なくとも出るものとされる。この旋回トルクは図3
(E)における定速トルクT1 ,加速トルクT2,およ
び減速トルクT3 のことである。
【0016】割出制御手段35およびクランプ制御手段
36は、クランプ・旋回連係制御手段40の制御に従
い、連係した動作を行う。クランプ・旋回連係制御手段
40は、クランプ駆動手段19によるカップリング17
のアンクランプ後に、旋回駆動用モータ16によるタレ
ット5の旋回割出を行わせ、旋回割出の完了後にクラン
プ駆動手段16によるカップリング5のクランプを行わ
せる手段である。クランプ・旋回連係制御手段40は、
カップリング17またはそのクランプ駆動手段19に対
して設けられたクランプおよびアンクランプの検出スイ
ッチ43により、クランプ状態とアンクランプ状態とを
認識する。検出スイッチ43は、クランプの検出用、お
よびアンクランプの検出用に別々に設けられたものであ
っても、一つで兼用するものであっても良い。
【0017】このタレットの旋回・クランプ動作制御装
置は、上記構成において、次の停止時トルク制限手段4
1を設けている。また、タレット停止確認手段42を設
けている。タレット停止確認手段42は、タレット5の
旋回割出後の停止状態を確認する手段である。タレット
停止確認手段42は、タレット5の停止を直接に確認す
る検出器であっても良く、また割出制御手段35のサー
ボコントローラ37の位置制御状態等からタレット5の
停止を検出するものであっても良い。
【0018】停止時トルク制限手段41は、カップリン
グ17がアンクランプ状態からクランプ状態になる中間
クランプ状態時に、モータトルク調節手段39に旋回駆
動用モータ16のトルクの制限を行わせる手段である。
この停止時トルク制限手段41は、タレット5の通常の
旋回動作に必要なトルクが出ないようにトルク制限を行
うものとされ、例えば、サーボモータからなる旋回駆動
モータ16のサーボエラー量に比例したトルク制限を行
うものとされる。上記サーボエラー量は、割出位置の目
標位置とエンコーダ16aによる位置検出値との偏差で
ある。また、停止時トルク制限手段41は、タレット停
止確認手段42によりタレット5の停止状態が確認され
たときに、上記トルク制限を開始させるものとしてい
る。停止時トルク制限手段41は、中間クランプ状態の
完了後、つまり完全クランプ状態において、トルク制限
を解消するものとしても良いが、この実施形態では完全
クランプ状態においてもトルク制限を継続し、クランプ
解除の開始時にトルク制限を解除するものとしている。
なお、停止時トルク制限手段41は、上記旋回トルクが
出ないようにするが、トルクを零(絶対値を零)に制限
するものではない。したがって、タレット5の旋回停止
後からクランプ動作にタイムラグがあっても、タレット
5の旋回停止位置を維持することができる。
【0019】上記構成の動作を説明する。図3はこの実
施形態を動作を示す図であり、図4は従来の動作と実施
形態の動作とを比較して示す図である。タレット5の旋
回割出を行うときは、クランプ駆動手段19によるカッ
プリング17のクランプをオフとしてから旋回させる。
詳しくは、図3(A)のようにクランプバルブ22をオ
フとし、同図(B)のように検出スイッチ43によりア
ンクランプ状態となったことが確認されてから、同図
(C)にモータ速度曲線を示すようにタレット5の旋回
割出を行う。
【0020】タレット5の旋回割出を行い、タレット5
の停止がタレット停止確認手段42によって確認される
と、図3(A)のようにクランプ、つまりカップリング
17の噛み合いを行う。図1の停止時トルク制限手段4
1は、このときのアンクランプ状態からクランプ状態に
なる中間クランプ状態時に、モータトルク調節手段39
に旋回駆動用モータ16のトルクの制限を行わせる。こ
のトルク制限は、タレット5の停止が確認されたとき
に、停止時トルク制限手段41がトルク制限要求(図3
(D))を出力し、この出力をモータトルク調節手段3
9が認識することで行う。また、停止時トルク制限手段
41は、モータトルク調節手段39によるトルク制限
を、サーボモータからなる旋回駆動用モータ16のエラ
ー量に比例したトルク制限とする。
【0021】カップリング17の噛み合い位置がタレッ
ト5の割出位置に対してずれていた場合、サーボエラー
量のために、停止時トルク制限手段41によるトルク制
限無しでは、例えば同図(E)に破線で示すように大き
なトルクTdが生じる。しかし、上記のトルク制限を行
うことで、例えば図3(E)に実線で示すように、僅か
なトルクTeとなる。このため、カップリング17の噛
み合い位置にずれがあっても、わずかなトルクTeの発
生状態でカップリング17の噛み合い動作が行われるこ
とになり、カップリング17の歯17a〜17cの摩耗
が軽減される。また、トルクTeが小さいため、機械系
の負担も少なく、機械系を余分な剛性を持つ設計としな
くて済む。
【0022】トルク制限を行う場合に、その程度が低過
ぎると、カップリング17の十分な摩耗防止が行えず、
またトルクを制限し過ぎると、カップリング17が正し
い歯とは別の歯に噛み合う等の動作不良の恐れが生じ
る。そのため、トルク制限を、上記のようにサーボエラ
ー量に比例した程度することで、誤動作の恐れを生じる
ことなく、摩耗防止を行うことができる。
【0023】停止時トルク制限手段41によるトルク制
限は、完全クランプ状態となった後も続けられ、アンク
ランプの開始時に解除する。すなわち、トルク制限要求
(図3(D))を、アンクランプの開始時に解除する。
このように完全クランプ状態のときのトルク制限を続け
ることで、機械系の負担が少なくて済む。なお、図3
(E)において、図中の左側のクランプ状態と右側のク
ランプ状態とでモータトルクの値に違いが生じているの
は、カップリング17における別の歯に噛み合ってい
て、ずれ量やずれ方向等が異なった状態にあることによ
る。
【0024】なお、上記実施形態は、完全クランプ状態
のときにトルク制限を維持するものとしたが、停止時ト
ルク制限手段41は、完全クランプ状態のときにトルク
制限を解除するものとしても良く、また完全クランプ状
態のときにサーボオフとするものであっても良い。停止
時トルク制限手段41が完全クランプ状態のときにサー
ボオフとするものである場合、モータトルクは、図6に
示すようになる。
【0025】
【発明の効果】この発明のタレットの旋回・クランプ動
作制御装置は、タレットの旋回駆動用モータのトルクを
調節するモータトルク調節手段と、カップリングがアン
クランプ状態からクランプ状態になる中間クランプ状態
時に、上記モータトルク調節手段に旋回駆動用モータの
トルクの制限を行わせる停止時トルク制限手段とを備え
たものであるため、タレットのクランプ動作時における
カップリングの噛み合い歯の摩耗を低減でき、機械系の
負担も軽減することができる。モータトルク調整手段
は、トルクを調節をするが、タレットの旋回割出時には
タレットの旋回に必要なトルクが少なくとも出るものと
するため、タレットを円滑に回転させることができる。
タレットの旋回割出後の停止状態を確認するタレット停
止確認手段を設け、上記停止時トルク制限手段は、タレ
ット停止確認手段によりタレットの停止状態が確認され
たときに、上記トルク制限を開始させるものとした場合
は、クランプする際に確実にトルク制限を行うことがで
き、かつタレット回転中にクランプ制限が開始されて誤
動作の原因となることが回避される。旋回駆動用モータ
がサーボモータであり、上記停止時トルク制限手段を、
サーボエラー量に比例したトルク制限を行うものとした
場合は、誤動作の恐れを生じることなく、摩耗防止を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかるタレットの旋回
・クランプ動作制御装置の概念構成を示すブロック図で
ある。
【図2】その制御対象となる機構の正面図である。
【図3】同制御装置の制御動作のタイムチャートであ
る。
【図4】同制御装置の制御動作を従来の制御装置の動作
と比較して示すタイムチャートである。
【図5】カップリングの変形例を示す説明図である。
【図6】同制御装置の異なる制御動作例におけるモータ
トルクのグラフである。
【図7】従来の制御装置による制御動作のタイムチャー
トである。
【符号の説明】
1…工作機械 2…タレット旋回・クランプ機構 5…タレット 6…タレット支持台 16…旋回駆動用モータ 16a…エンターダ 17…カップリング 19…クランプ駆動手段 17a〜17c…噛み合い歯 20…クランプシリンダ 31…機械制御装置 32…加工プログラム 35…割出制御手段 39…モータトルク調節手段 40…クランプ・旋回連係駆動手段 41…停止時トルク制限手段 42…タレット停止確認手段 43…検出スイッチ Ta,Tb,Td,Te…トルク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タレット支持台に旋回自在に支持された
    タレットと、このタレットを旋回させる旋回駆動用モー
    タと、上記タレット支持台とタレットの間に設けられて
    タレットを旋回割出位置で固定する噛み合い式のカップ
    リングと、このカップリングにクランプおよびアンクラ
    ンプ動作を行わせるクランプ駆動手段とを備えたタレッ
    ト旋回・クランプ機構を制御する制御装置であって、 上記クランプ駆動手段によるカップリングのアンクラン
    プ後に上記旋回駆動用モータによるタレットの旋回割出
    を行わせ、旋回割出の完了後に上記クランプ駆動手段に
    よるカップリングのクランプを行わせるクランプ・旋回
    連係制御手段と、上記旋回駆動用モータのトルクを調節
    し、タレットの旋回割出時には、タレットの旋回に必要
    なトルクが少なくとも出るものとするモータトルク調節
    手段と、上記カップリングがアンクランプ状態からクラ
    ンプ状態になる中間クランプ状態時に、上記モータトル
    ク調節手段に、旋回時に必要なトルクよりも低い値にト
    ルクを制限させる停止時トルク制限手段とを備えたタレ
    ットの旋回・クランプ動作制御装置。
  2. 【請求項2】 タレットの旋回割出後の停止状態を確認
    するタレット停止確認手段を設け、上記停止時トルク制
    限手段は、タレット停止確認手段によりタレットの停止
    状態が確認されたときに、上記トルク制限を開始させる
    ものとした請求項1記載のタレットの旋回・クランプ動
    作制御装置。
  3. 【請求項3】 上記旋回駆動用モータはサーボモータで
    あり、上記停止時トルク制限手段は、サーボエラー量に
    比例したトルク制限を行うものとした請求項1または請
    求項2記載のタレットの旋回・クランプ動作制御装置。
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