JP2003247165A - シューズ用生地 - Google Patents

シューズ用生地

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JP2003247165A
JP2003247165A JP2002041289A JP2002041289A JP2003247165A JP 2003247165 A JP2003247165 A JP 2003247165A JP 2002041289 A JP2002041289 A JP 2002041289A JP 2002041289 A JP2002041289 A JP 2002041289A JP 2003247165 A JP2003247165 A JP 2003247165A
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JP
Japan
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shoes
cloth
fabric
acid
present
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JP2002041289A
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English (en)
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Koichi Tejima
宏一 手島
Kazuyuki Takahashi
一之 高橋
Mitsutake Ariga
三剛 有賀
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生地を長期間保存したり、製品とした後にお
いても、黄変のしにくいシューズ用生地を提供するこ
と。 【解決手段】 ポリエステル繊維からなるシューズ用生
地であって、該生地には分子量180以上の有機カルボ
ン酸が付着しており、かつ生地pHが6.0以下である
ことを特徴とするシューズ用生地。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シューズ用生地に
関するものであり、より詳細には、生地または製品(シ
ューズ)の黄変防止効果に優れ、長期保存可能なシュー
ズ用生地に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シューズ用生地として種々の繊維
が用いられているが、シューズ用生地としてポリエステ
ル繊維を用いた場合、糸自身の変色はコットン、ポリウ
レタン、ポリアミドに比べると少ないが、生地として保
存している間や、シューズに使用された後に保存してい
る間に黄変するという問題があった。生地の黄変の多く
は、「繊維事故原因解析について(その13)―黄変
―」[染色工業 Vol.46No.6(1998)]などに広く
報告されているように、ジブチルヒドロキシトルエン
(BHT)をはじめとするフェノール系の酸化防止剤と
窒素酸化物(NOx)との反応により黄色物質が生成する
ことで発生する。この種の黄変を防止するためには、フ
ェノール系酸化防止剤の接触を防止したり、高濃度の窒
素酸化物の環境下にさらさない等、様々な方法が検討さ
れている。しかしながら、フェノール系酸化物は、他の
シューズ部品に多く含まれる場合が多かったり、窒素酸
化物は特に自動車等の内燃機関をもつ車の往来の激しい
所や、燃料を燃やしている工場内では必然と高濃度とな
るため、これを完全に実施することは大変困難である。
【0003】フェノール系酸化防止剤と窒素酸化物との
反応により生成する黄変物質(例えば、ジブチルニトロ
フェノール)が、酸性下で無色であることを利用して生
地を酸性に保つという方法も上記の文献等で広く報告さ
れている。例えば、リンゴ酸等を使用したものが多い。
しかしながら、生地にリンゴ酸を塗布した生地を1年間
保存した後や、その生地を使用したシューズを放置した
後に、ポリエステル生地部分が黄変するという不具合が
発生し、長期保存という観点から見ると決して満足のい
くものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
を解決するものであり、その目的は生地を長期間保存し
たり、製品(シューズ)とした後においても、フェノー
ル系酸化防止剤と窒素酸化物の反応の関与する黄変のし
にくいシューズ用生地を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明者は、かかる課
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、昇華しにくく、
また、水の存在下で容易に移動しにくい有機カルボン酸
を付着させることで長期間にわたり優れた黄変防止効果
が奏されることを見出し本発明に到達した。
【0006】すなわち本発明は、ポリエステル繊維から
なるシューズ用生地であって、該生地には分子量180
以上の有機カルボン酸が付着しており、かつ生地pHが
6.0以下であることを特徴とするシューズ用生地であ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のシューズ用生地は、主と
してポリエステル繊維を用いるが、かかるポリエステル
としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−
2、6−ジカルボン酸、フタル酸、α,β−(4−カル
ボキシフェノキシ)エタン、4,4−ジカルボキシジフ
ェニル、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等の芳香族
ジカルボン酸;アゼライン酸、アジピン酸、セバシン酸
等の脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル類;エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プ
ロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキ
サン−1,4−ジメタノール、ポリエチレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール等のジオールからな
る繊維形成性のポリエステルを挙げることができ、構成
単位の75モル%以上がエチレンテレフタレート単位で
あることが好ましい。なお、本発明の効果を損なわない
範囲で制電剤、抗酸化剤、艶消剤、染顔料、難燃剤等通
常用いられる添加剤を添加してもよい。
【0008】該ポリエステル繊維の断面形状について
は、丸型、三角型、長方形型、中空型等特に限定はな
く、目的に応じて設定すればよい。また、該ポリエステ
ル繊維の繊度についても特に限定されない。
【0009】本発明のシューズ用生地は、上記したポリ
エステル繊維を質量比で95%以上用いて製編織された
ものを用いることが好ましい。また、必要に応じて意匠
性付与のためにカラー原着糸や、静電気防止のため制電
糸を用いたものや、精練加工、減量加工、染色加工、制
電加工、防汚加工、撥水加工等を施したものを用いても
よい。
【0010】本発明のシューズ用生地は、分子量180
以上の有機カルボン酸が付着している点に特徴を有す
る。分子量が180未満であると生地に付着した有機カ
ルボン酸が昇華しやすかったり、水の存在下で容易に移
動しやすくなり、生地やシューズとした場合に、空調の
ない場所や結露しやすい場所での長期保存、シューズ量
産中の汚れの除去、シューズ量産での裁断後に描かれる
縫製作業のために印刷された印をシューズ完成後に除去
する等の作業において、生地上の有機カルボン酸付着量
が減少するために、その場所が黄変しやすくなり、長期
保存ができなくなる。
【0011】本発明に用いることのできる有機カルボン
酸としては、クエン酸、ジブロモコハク酸、ウンデカン
酸等が挙げられるが、中でも作業性、安全性の点からク
エン酸が好ましい。
【0012】また、本発明では、優れた黄変防止効果を
得る観点から生地pHを6.0以下となるように有機カ
ルボン酸を付着させることが重要であり、より好ましく
は、生地pHが4.5〜5.5である。生地pHが6.
0を超えると黄変防止効果が十分発揮されない。有機カ
ルボン酸を付着させる方法は特に限定はなく、浸漬法、
スプレー法等により付着させることができる。なお、本
発明にいう生地pHは後述する方法により測定すること
ができる。
【0013】とりわけ本発明においては、浸漬法、スプ
レー法が好ましく、中でもより均一に付着させるため有
機酸の溶液を用いて付着させる方法がより好ましい。こ
のとき溶媒としては、水、エタノール、またはそれらの
混合液等を用いればよいが、1気圧下の沸点が100℃
以下のものが好ましい。調製した有機カルボン酸溶液を
生地にスプレーで噴射したり、ディップニップ方式で浸
漬し、セッターや乾燥機で溶媒を乾燥させることで有機
酸を生地に均一に塗布することができる。なお本発明に
おいて、シューズ用生地への有機カルボン酸の付着量は
生地pHが所定の範囲となるよう調節すればよい。
【0014】本発明のシューズ用生地は、ジョギングシ
ューズ、カジュアルシューズ等種々のシューズに用いる
ことができ、長期保存下においても黄変防止効果に優れ
たものである。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定される
ものではない。本実施例における各物性値は、以下の方
法により測定した。
【0016】1.生地pH JIS L1096における「織物の抽出液のpH」に
準拠して測定を行った。
【0017】2.黄変防止性の評価 試験生地を170℃の乾熱下で5分間処理した。次い
で、処理後の生地の下にコットンで作製したタオルをひ
き、市販の成人用歯ブラシに蒸留水をふくませ一方向に
生地をこすった。これを3回繰り返し、中性紙の上に置
き換えて放置乾燥した後、ブラシでこすった所を評価し
た。評価方法はコートルズ黄変テストに準拠して評価し
た。 ・コートルズ黄変テスト 1試料につきサンプルを5点用意した。試験サンプル
を、0.01%ジブチルニトロフェノールを含有する試
験紙に挟み、ガラスプレートでサンドイッチするように
して、試験サンプル5点を6枚のガラスプレートで積み
上げた。このサンプルを、ジブチルヒドロキシトルエン
を含まないフィルムで密閉し、そのラップしたサンプル
を50±3℃で16時間保管した。次いで、サンプルを
室温まで冷却し、フィルム、ガラスプレートを取り除
き、ただちにグレースケール(JISL 0805)に
より黄変色の程度を測定した。評価は0.5級刻み、1
〜5級で評価を行った。なお結果は5点のサンプルのう
ち最高評価と最低評価の各1サンプルを除いた3サンプ
ルの平均とし、4級以上を良好と判断した。
【0018】実施例1 常法により溶融紡糸をしたポリエステルセミダル糸(3
30dtex/96f)を経糸および緯糸共に使用し、
目付300g/mの織物生機を製造し、常法により精
練、セットを施した。次に、ジブロモコハク酸1%溶液
(溶媒:蒸留水50%、エタノール50%)を調製し
た。調製した溶液を得られた生地にディップニップ法で
付着させた後、乾燥しシューズ用生地を得た。得られた
シューズ用生地の生地pHは5.8であった。結果を表
1に示す。
【0019】実施例2〜3、比較例1〜4 有機カルボン酸として表1に示した化合物を用い、生地
pHを表1に示した値となるようニップ圧を調整したこ
と以外は実施例1と同様にして、シューズ用生地を得
た。(表1)
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明により、製品(シューズ)とした
場合でも黄変防止効果に優れ、長期保存可能なシューズ
用生地が得られる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F050 HA20 4L033 AA07 AB05 AC10 AC15 BA17 BA18 BA20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル繊維からなるシューズ用生
    地であって、該生地には分子量180以上の有機カルボ
    ン酸が付着しており、かつ生地pHが6.0以下である
    ことを特徴とするシューズ用生地。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシューズ用生地を用いて
    なるシューズ。
JP2002041289A 2002-02-19 2002-02-19 シューズ用生地 Pending JP2003247165A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015180788A (ja) * 2010-03-25 2015-10-15 東レ株式会社 消臭性繊維構造物
US9334608B2 (en) 2009-10-20 2016-05-10 Teijin Frontier Co., Ltd. Polyester fiber, method for producing the same, cloth, textile product, and polyester formed article
JP2021105227A (ja) * 2019-12-26 2021-07-26 株式会社クラレ 立毛人工皮革及び加飾ポリウレタン成形体

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7399709B2 (ja) 2019-12-26 2023-12-18 株式会社クラレ 立毛人工皮革及び加飾ポリウレタン成形体

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