JP2003239766A - 排気装置 - Google Patents

排気装置

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JP2003239766A
JP2003239766A JP2002039076A JP2002039076A JP2003239766A JP 2003239766 A JP2003239766 A JP 2003239766A JP 2002039076 A JP2002039076 A JP 2002039076A JP 2002039076 A JP2002039076 A JP 2002039076A JP 2003239766 A JP2003239766 A JP 2003239766A
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exhaust
control valve
exhaust control
valve
cylinder
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JP2002039076A
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Takashi Inoue
隆司 井上
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Yamaha Motor Co Ltd
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Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 専ら触媒コンバータを加熱する加熱手段を用
いることがなく、エンジン始動後に触媒コンバータが速
く活性温度に昇温される排気装置を提供する。 【解決手段】 触媒コンバータ30の上流側で合流する
二つの排気通路にバタフライ型の排気制御弁32をそれ
ぞれ介装する。全開状態で板状弁体53の主面53aが
互いに平行となるように前記排気制御弁32を形成す
る。また、全閉状態で板状弁体53の主面53aの下流
側の端縁53bが互いに近接するように前記排気制御弁
32を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気通路の途中に
排気制御弁装置と触媒とを介装した排気装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンの排気装置としては、排
ガスを浄化するために排気通路中に触媒コンバータを介
装したものがある。この触媒コンバータは、活性温度に
達していないと浄化効率が著しく低くなるから、エンジ
ン始動後から活性温度に達するまでの時間を可及的短く
することが要請されている。
【0003】一方、自動二輪車用4サイクルエンジンの
排気装置としては、排気の脈動を利用してエンジン出力
を向上させるために、排気通路中に排気制御弁装置を介
装したものがある。前記排気制御弁装置は、バルブハウ
ジングの前端部に排気管を接続するとともに、このバル
ブハウジングの内部に排気管の下流側端部を開閉する弁
体を回動自在に設けている。
【0004】この排気装置においては、前記弁体が閉じ
ることによって、排気管中を伝播する排気の圧力波が主
に排気管の下流側端部の開口の近傍で反射し、弁体が開
くことによって、前記圧力波が主にバルブハウジングの
後壁で反射する。前記弁体の開閉は、低回転時と高回転
時の両方でエンジンの排気ポートが開くときに負の圧力
波が排気ポートに達するように、低回転時に閉じて高回
転時に開くように設定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように触媒コ
ンバータを備えた排気装置は、触媒コンバータに流入す
る以前に排ガスの温度が低下してしまい、エンジン始動
後から活性温度に達するまでの時間が長くなるという問
題があった。これは、排ガスが触媒コンバータの上流側
の排気管を流れるときに排気管によって冷却されるから
である。このような不具合は、例えば触媒コンバータを
ヒータで加熱することによって解消することができる。
しかし、ヒータを設ける分だけ消費電力が多くなり、ま
たコストアップになる。
【0006】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、専ら触媒コンバータを加熱する加熱
手段を用いずにコストダウンを図りながら、エンジン始
動後に触媒コンバータが速く活性温度に昇温される排気
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明に係る排気装置は、触媒の上流側で合流する
二つの排気通路にバタフライ型の排気制御弁をそれぞれ
介装し、前記排気制御弁は、全開状態で弁体の主面が互
いに平行となるように形成され、全閉状態で弁体の主面
の下流側の端縁が互いに近接するように構成されている
ものである。
【0008】本発明によれば、排気制御弁の開度が小さ
いときに弁体が実質的に排ガスの流れる方向を変えるガ
イドとして機能し、排ガスは、他方の排気通路側へ寄せ
られて流れる。このため、排気制御弁から下流側で排気
通路の中心部分を排ガスが多く流れるようになり、外気
に晒されているため相対的に低温の排気管に接触する排
ガスが少なくなるから、触媒コンバータに流入する排ガ
スの温度を高く保つことができる。
【0009】請求項2に記載した発明に係る排気装置
は、請求項1に記載した発明に係る排気装置において、
二つの排気制御弁どうしをリンクによって連動するよう
に連結し、一方の排気制御弁を駆動装置に接続したもの
である。この発明によれば、二つの排気制御弁をリンク
によって互いに逆方向に回動するように連結できるか
ら、同じ機能をギヤで実現する場合に較べて、構造が簡
単で、部品数も少なくてよい。
【0010】請求項3に記載した発明に係る排気装置
は、請求項2記載の排気装置を自動二輪車に装着し、エ
ンジンの下方に、排気通路を上下方向に並べるとともに
排気制御弁を弁軸が略水平方向に延びるように設け、こ
れらの排気制御弁のうち上側に位置する排気制御弁を駆
動装置に接続したものである。
【0011】駆動装置に接続する排気制御弁の弁軸は、
他の排気制御弁の弁軸より相対的に長く形成される。こ
の発明によれば、この長い弁軸が相対的に高く位置付け
られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る排気装置の一
実施の形態を図1ないし図11によって詳細に説明す
る。図1は本発明に係る排気装置を使用した自動二輪車
の側面図、図2は排気装置を示す図で、同図(a)は側
面図、同図(b)は平面図である。図3は排気制御弁装
置を車体右側から見た状態を示す側面図、図4は排気制
御弁装置の縦断面図で、同図の破断位置を図3中にIV−
IV線によって示す。図5はバルブハウジングの側面図、
図6は同じく正面図、図7は図5におけるVII−VII線断
面図、図8は図7におけるVIII−VIII線断面図、図9は
図7におけるIX−IX線断面図である。図10は排気制御
弁の動作を説明するための側面図で、同図は、排気制御
弁を破断した状態で描いてある。図11は排気制御弁を
示す図で、同図(a)は平面図、同図(b)は側面図
で、(a)図においては、弁軸部分を破断して描いてあ
る。
【0013】これらの図において、符号1で示すもの
は、この実施の形態による自動二輪車である。この自動
二輪車1は、4サイクルエンジン2を動力源として走行
する、いわゆるオンロードタイプのもので、車体の前部
を覆うカウリング3を備えている。符号4はこの自動二
輪車1の車体フレームを示し、5は前輪、6はフロント
フォーク、7は操向ハンドル、8は燃料タンク、9はシ
ート、10は後輪、11はリヤアームをそれぞれ示す。
【0014】前記エンジン2は、DOHC4気筒型のも
ので、シリンダ12を軸線方向が前上がりに傾斜する状
態でクランクケース13に取付けており、車体フレーム
4のタンクレール4aとリヤアームブラケット4bなど
に支持させている。また、このエンジン2は、シリンダ
12の後面に吸気装置(図示せず)を取付けるととも
に、前面に後述する排気装置21を取付けている。
【0015】排気装置21は、図2に示すように、気筒
毎の排気管22〜25と、これらの排気管22〜25と
下流側のマフラー26との間に介装した排気制御弁装置
27などによって構成している。前記排気管22〜25
は、エンジン2のシリンダ12の前方で下方へ延び、ク
ランクケース13の前下方で下流側が後方を指向するよ
うに屈曲させて形成している。
【0016】これらの排気管22〜25の下流側端部
は、4本の排気管のうち両端部の2本の排気管22,2
5(#1気筒および#4気筒に接続した排気管)どうし
が車幅方向に沿って互いに隣接し、これらの排気管2
2,25の下方で残りの2本の排気管23,24(#2
気筒と#3気筒に接続した排気管)どうしが車幅方向に
沿って互いに隣接するように形成している。前記マフラ
ー26は、排気制御弁装置27から後方に延びる連通管
28と、この連通管28の後端部に接続したサイレンサ
ー29とによって構成している。前記連通管28は、複
数のパイプによって形成し、前記サイレンサー29は、
内部に触媒コンバータ30を設けている。
【0017】前記排気制御弁装置27は、図3〜図11
に示すように、前記4本の排気管22〜25を接続する
バルブハウジング31と、このバルブハウジング31に
回動自在に支持させた二つのバタフライ型の排気制御弁
32と、これらの排気制御弁32を駆動する駆動装置3
3などを備えている。前記バルブハウジング31は、図
3および図4に示すように、内部に排気通路Sを形成し
たハウジング本体34と、このハウジング本体34の車
体右側の端部に固定用ボルト35によって取付けたカバ
ー36とによって構成している。
【0018】ハウジング本体34は、ハウジング内を上
下方向に並ぶ二室に仕切る第1の仕切板37と、ハウジ
ング内を車幅方向に並ぶ二室に仕切る第2の仕切板38
とを一体に形成しており、前端部に排気管接続用のフラ
ンジ39(図6参照)を形成するとともに、後端部にテ
ーパー部40を形成している。このテーパー部40は、
図7および図8に示すように、下流側に向かうにしたが
ってハウジング本体34の内径が次第に小さくなるよう
に形成し、後端に前記連通管28を接続するための円筒
41を設けている。
【0019】前記第1の仕切板37は、図7に示すよう
に、ハウジング本体34の前端から前記連通管接続用の
円筒41まで前後方向に延設し、第2の仕切板38は、
ハウジング本体34の前端から前後方向の中央部まで延
設している。すなわち、ハウジング本体34内の排気通
路Sは、第2の仕切板38が形成されている範囲内にお
いては、図9に示すように、第1および第2の仕切板3
7,38によって第1〜第4の気筒別排気通路S1〜S
4に画成され、第2の仕切板38より後方の範囲におい
ては、図8に示すように、第1の仕切板37のみによっ
て上部排気通路S5と下部排気通路S6とに画成され
る。
【0020】本発明に係る触媒の上流側で合流する二つ
の排気通路は、第1〜第4の気筒別排気通路S1〜S4
のうち、上下方向に互いに隣接する二つの排気通路によ
って構成されている。すなわち、第1の気筒別排気通路
S1と第2の気筒別排気通路S2が本発明に係る二つの
排気通路を構成し、第3の気筒別排気通路S3と第4の
気筒別排気通路S4が本発明に係る二つの排気通路を構
成している。
【0021】前記第2の仕切板38には、図5および図
8に示すように、後述する排気制御弁32を挿通させる
ための切欠き42を二箇所に形成している。これらの切
欠き42は、円形穴42aの開口縁の二箇所が径方向の
外側へ部分的に延出する形状に形成している。径方向の
外側へ延出する延出部を図5,8中に符号42bで示
す。
【0022】また、ハウジング本体34は、図4に示す
ように、車体右側の前部に排気制御弁32を着脱すると
きに通す着脱口43を設け、車体左側の前部に排気制御
弁32の車体左側の端部を支持するボス44,45を一
体に形成している。これらのボス44,45は、第1の
気筒別排気通路S1および第2の気筒別排気通路S2と
対応する上下方向の二箇所に、軸線が車幅方向を指向す
る状態で車体左側へ突出するように形成している。
【0023】前記カバー36は、図4に示すように、ハ
ウジング本体34と協働して第3の気筒別排気通路S3
と第4の気筒別排気通路S4とを画成するように形成
し、ハウジング本体34の前記ボス44,45と対向す
る部分に、排気制御弁32の車体右側の端部を支持する
ボス46,47を一体に形成している。これらのボス4
6,47も軸線方向が車幅方向と平行になるように形成
している。
【0024】排気制御弁32は、図4および図11に示
すように、両端部の弁軸51,52と、これらの弁軸5
1,52どうしの間の2枚の板状弁体53,53および
3枚の受圧板54とを一体に形成している。前記二つの
弁軸51,52のうち、図4,11において左側の端部
に位置する弁軸51は、円筒状に形成し、ハウジング本
体34の前記ボス44,45に軸受55を介して回動自
在に支持させている。
【0025】前記ボス44,45の底部には、図7に示
すように、メンテナンス時に排気制御弁32を押圧して
外し易くするためのプッシュロッド(図示せず)を挿通
させるねじ孔56を設けている。このねじ孔56は、前
記弁軸51と軸受55との境界部分と対向する二箇所に
設けている。このようにねじ孔56を設けることによ
り、このねじ孔56に挿入させたプッシュロッドで弁軸
51と軸受55の両方を押圧することができる。ねじ孔
56は、異物が侵入するのを阻止するために、図4に示
すように、通常はボルト57を螺着させている。なお、
前記ねじ孔56は、弁軸51の軸心部と対向する部分に
設けることもできる。
【0026】排気制御弁32の他端部の弁軸52は、円
柱状に形成し、軸端部に後述する駆動装置33を接続す
るための連結用ロッド58を一体に形成しており、軸受
55によって前記カバー36のボス46,47に回動自
在に支持させている。前記連結用ロッド58は、図11
に示すように、平坦面からなる先端側嵌合面58aおよ
び内側嵌合面58bをこれら両面が段差をもって接続す
るように形成し、図4に示すように、同図中に符号5
9,60で示す連結部材を嵌合させて固定用ボルト6
1,62によって固定している。
【0027】これらの連結部材59,60は、二つの排
気制御弁32どうしを連動するように連結するリンク機
構63(図3参照)の一部を構成するもので、円板状に
形成して軸心部に前記連結用ロッド58を嵌合させ、1
本のリンク64を介して互いに連結している。連結部材
59,60の連結用ロッド58への固定は、連結用ロッ
ド58の先端側嵌合面58aと内側嵌合面58bとの間
に形成された端面58c(図11参照)に連結部材内の
端面(図示せず)を当接させた状態で固定用ボルト6
1,62を締結させることによって行っている。
【0028】この実施の形態では、図4に示すように、
前記締結状態で連結部材59,60とボス46,47の
外端面との間に隙間が形成されるように構成し、この隙
間にワッシャ65を介装するとともに皿ばね66を弾装
している。この皿ばね66は、連結部材59,60とと
もに排気制御弁32の全体を車体右側へ付勢している。
このように排気制御弁32が皿ばね66の弾発力で軸線
方向の一方へ付勢されることによって、運転時に排気制
御弁32が軸線方向に振動して打音が発生するのを防ぐ
ことができる。
【0029】上側の排気制御弁32(以下、これを単に
駆動側排気制御弁32という)に取付けた連結部材59
は、図3に示す状態において、最下部に前記リンク64
の一端部を枢軸67によって回動自在に取付けている。
この連結部材59を連結用ロッド58に固定する前記固
定用ボルト61は、連結部材59の嵌合孔59aに外側
から相対的に回転できないように嵌合させたプーリ68
を連結部材59に締結させている。
【0030】下側の排気制御弁32(以下、これを単に
従動側排気制御弁32という)に取付けた連結部材60
は、図3に示す状態において、左側の端部に前記リンク
64の他端部を枢軸69によって回動自在に取付けてい
る。上述したように駆動側排気制御弁32と従動側排気
制御弁32とをリンク64で連結することにより、駆動
側排気制御弁32が後述する駆動装置33によって回動
されたときに駆動力がリンク64を介して従動側排気制
御弁32に伝達され、従動側排気制御弁32が駆動側排
気制御弁32とは逆方向に回動する。
【0031】ここで、両排気制御弁32の回動方向(開
閉方向)について説明する。両排気制御弁32は、図3
に示す状態で全開になり、この状態から90°回動する
ことによって全閉状態になる。全開状態とは、図10に
示すように、駆動側排気制御弁32の板状弁体53と、
従動側排気制御弁32の板状弁体53の主面53aどう
しが互いに平行になる状態のことをいい、全閉状態と
は、板状弁体53の主面が上下方向に延びる状態のこと
をいう。この排気制御弁装置27は、前記全閉状態で排
気制御弁31とバルブハウジング31との間に隙間が形
成され、全閉時に前記隙間を排ガスが流れるように構成
している。
【0032】全開状態から全閉状態に移行するときに
は、駆動側排気制御弁32は、図3および図10におい
て反時計方向に回動し、従動側排気制御弁32は、時計
方向に回動する。言い換えれば、両排気制御弁32は、
全開状態で板状弁体53の主面53aが互いに平行とな
り、全閉状態で板状弁体53の主面53aの下流側の端
縁53b(図10参照)が互いに近接するように回動す
る。全開位置と全閉位置との間にあるときの両排気制御
弁32の位置を図10中に二点鎖線で示す。
【0033】両排気制御弁32の回動角度は、後述する
駆動装置33によって制御されるが、全閉位置は、駆動
側排気制御弁32の連結部材59によって機械的に決め
られる。すなわち、図3に示すように、駆動側排気制御
弁32の連結部材59に図3において上側へ突出する突
起71を設け、駆動側排気制御弁32が全閉位置まで回
動した状態で前記突起71が当接する閉側ストッパー7
2をカバー36に一体に設けており、突起71が閉側ス
トッパー72に当接するまで両排気制御弁32が閉方向
へ回動する。この実施の形態では、駆動側排気制御弁3
2が全開位置よりさらに開方向へ開くのを規制するため
に、過度に駆動側排気制御弁32が開いたときに前記突
起71が当接する開側ストッパー73をカバー36に一
体に設けている。
【0034】図3において従動側排気制御弁32の軸心
部に設けた符号74で示す引張りコイルばねは、従動側
排気制御弁32が軸線方向とは直交する方向へ振動する
のを防ぐためのもので、連結部材60を固定するための
固定用ボルト62と、カバー36に立設したピン75と
の間に弾装している。
【0035】前記板状弁体53は、図11(a)に示す
ように、ハウジング本体34の第1〜第4の気筒別排気
通路S1〜S4の通路断面形状(図9参照)と略等しい
形状に形成し、横に並んだ気筒別排気通路を同時に開閉
できるように、気筒別排気通路毎に設けている。これら
の板状弁体53どうしの間には、ハウジング本体34の
第2の仕切板38が臨む凹部76を形成するとともに、
受圧板54を一体に設けている。
【0036】受圧板54は、図10および図11に示す
ように、排気制御弁32の軸線方向とは直交する平面に
沿う円板で、排気制御弁32の軸線方向から見た板状弁
体53の幅より外径が小さくなるように形成している。
また、この受圧板54は、上述したように板状弁体53
どうしの間と、板状弁体53と弁軸51,52との間の
計三箇所に、第1〜第4の気筒別排気通路S1〜S4の
内壁の一部を構成するように配設している。
【0037】すなわち、排気制御弁32をバルブハウジ
ング31に組込むことによって、図4に示すように、3
枚の受圧板54のうち両端側の受圧板54がボス44〜
47にこれらのボスの軸孔44a〜47aを塞ぐように
挿入されるとともに、中央部の受圧板54が第2の仕切
板38の切欠き42に円形穴42aを塞ぐように挿入さ
れる。この組込状態においては、前記切欠き42の延出
部42bが開口された状態に保たれる。前記円形穴42
aは、排気制御弁32の軸部51とボス44,45との
間に介装する軸受55も挿通できるような穴径を有す
る。
【0038】前記両排気制御弁32を駆動する駆動装置
33は、図2に示すように、モータユニット81と、こ
のモータユニット81から駆動力を駆動側排気制御弁3
2の前記プーリ68に伝達する2本のワイヤ82と、両
排気制御弁32どうしを連結する前記リンク機構63な
どによって構成している。前記モータユニット81は、
エンジン2の回転数がアイドリング回転数より低いとき
に両排気制御弁32を全閉状態とし、エンジン回転数が
アイドリング回転数を含む低回転数域にあるときにエン
ジン回転数に対応させて開度を増大させ、予め定めた高
回転側回転数を上回ったときに両排気制御弁32を全開
状態とする構成を採っており、車体フレーム4のリヤア
ームブラケット4bに支持させている。
【0039】図2(b)において、排気制御弁装置27
の側方に位置する符号83で示すものは、前記リンク機
構63を車体右側から覆う外装カバーである。この外装
カバー83は、排気制御弁装置27の前記カバー36に
図示していない固定用ボルトによって固定している。こ
の固定用ボルトを螺着させるねじ孔を図3中に符号84
で示す。
【0040】上述したように構成した排気制御弁装置2
7は、排気制御弁32をハウジング本体34に組込むと
ともに、ハウジング本体34にカバー36を取付け、リ
ンク機構63および駆動装置33を接続することによっ
て組立てる。ハウジング本体34に排気制御弁32を組
込む作業は、排気制御弁32の車体左側の軸部51に軸
受55を取付けた状態でこの排気制御弁32をハウジン
グ本体34の着脱口43からハウジング内に挿入すると
ともに、第2の仕切板38の切欠き42に挿通させ、前
記軸受55をボス44,45の軸孔44a,45bに嵌
合させることによって行う。排気制御弁32の前記切欠
き42への挿通作業は、切欠き42の延出部42bに板
状弁体53の位置を合わせて行う。
【0041】この排気制御弁装置27は、エンジン停止
時には、両排気制御弁32が全閉状態になり、エンジン
2が例えばアイドリング回転数で運転されているときに
は、図10中に二点鎖線で示すように両排気制御弁32
が低開度で開く。このときには、排気通路S中を伝播す
る圧力波は排気制御弁32で反射し、相対的に短い伝播
経路を伝播してエンジン2に戻る。一方、エンジン回転
数が予め定めた高回転側回転数を上回っている高速運転
状態では、排気制御弁32が全開状態になり、排気通路
S中を伝播する圧力波は、バルブハウジング31の前記
テーパー部40で反射し、相対的に長い伝播経路を伝播
してエンジン2に戻る。
【0042】この実施の形態による排気管22〜25
は、低回転時に排気制御弁32が閉じている状態でエン
ジン2の排気ポートが開くときにこの排気ポートに負の
反射波が到達し、高回転時に排気制御弁32が開いてい
る状態でエンジン2の排気ポートが開くときにこの排気
ポートに負の反射波が到達するように、排気管長を設定
しており、排気脈動を利用して低速運転時と高速運転時
の両方で出力を向上させることができる構造を採ってい
る。
【0043】また、エンジン回転数が相対的に低いとき
には、排気制御弁32が実質的に排ガスの流れる方向を
変えるガイドとして機能し、排ガスは、図10中に二点
鎖線で描いた矢印で示すように、第1の仕切板37側へ
寄せられて流れる。このように第1の仕切板37側へ寄
せられた排ガスは、排気制御弁装置27から連通管28
の径方向の中央部に多く流れ込み、この連通管28から
サイレンサー29に流入する。連通管28の前記中央部
に排ガスが多く流れることにより、外気に晒されて相対
的に低温になる連通管28に接触する排ガスが少なくな
るから、サイレンサー29内の触媒コンバータ30に導
かれる排ガスの温度を相対的に高温に保つことができ
る。この結果、エンジン始動後に触媒コンバータ30が
速く活性温度に達し、早期から排ガスを浄化できるよう
になる。上述したように低回転時に閉じる排気制御弁3
2を利用して排ガスが流れる方向を変えているから、専
ら排ガスの流れを変えるための部材を設ける場合に較べ
て部品数が少なくてよく、コストダウンを図ることがで
きる。
【0044】排気制御弁装置27内を排ガスが流れると
きには、排ガスの圧力が排気制御弁32にも作用する。
排気制御弁32には、第1〜第4の気筒別排気通路S1
〜S4のそれぞれの一側部と他側部とに対をなすように
受圧板54を設けているから、この排気制御弁32に加
えられる各気筒別排気通路の圧力は、受圧板54によっ
て相殺されることになる。この受圧板54は、板状弁体
53が気筒別排気通路毎に形成されていて第2の仕切板
38に板状弁体53が回動できるような大きな穴を形成
しなくてよいことから、必要最小限の大きさに形成する
ことができる。このため、受圧板54を三箇所に設ける
構造でも排気制御弁32の組込作業が簡単である。
【0045】また、第2の仕切板38に形成する切欠き
42は、板状弁体53と受圧板54とを軸線方向から見
たときの形状と略同じ形状に形成することができ、この
切欠き42のうち受圧板54を通す円形穴42aは、運
転時には受圧板54で略閉塞されるから、第2の仕切板
38に形成された開口部分から圧力波が漏洩し難くな
る。このため、排気脈動を効率よく利用してエンジン出
力を向上させることができる。さらに、この実施の形態
による排気制御弁装置27は、駆動側排気制御弁32と
従動側排気制御弁32とを互いに逆方向に回動するよう
に連結するに当たってリンク機構63を採用しているか
ら、同じ機能をギヤで実現する場合に較べて、構造が簡
単で、部品数も少なくてよい。
【0046】上述した実施の形態では、一つの排気制御
弁32で二つの気筒別排気通路を開閉する構造を採って
いるが、排気制御弁32で開閉する排気通路の数量は適
宜変更することができる。例えば、上下方向に並ぶ排気
通路を2組から1組に低減することもできる。また、排
気制御弁32は、この実施の形態では軸線が水平方向と
平行になるように形成しているが、軸線が上下方向を指
向するように形成することもできる。この構成を採る場
合には、二つの排気通路を水平方向に並設する。
【0047】この実施の形態で示したように、本発明に
係る排気装置を自動二輪車1に装着し、エンジン2の下
方に、排気通路を上下方向に並べるとともに排気制御弁
32を弁軸51,52が略水平方向に延びるように設
け、これらの排気制御弁32のうち上側に位置する排気
制御弁32を駆動装置33に接続しているから、駆動装
置33に接続するために相対的に長くなる上側の排気制
御弁32の弁軸52が相対的に高く位置付けられる。こ
のため、この弁軸52によってバンク角が狭められるこ
とはないし、前記弁軸52が路上の障害物に衝突し難く
なるとともに、前輪5によって跳ね上げられた小石など
が前記弁軸52に当たり難くなる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、排
気制御弁の開度が小さいときに弁体が実質的に排ガスの
流れる方向を変えるガイドとして機能し、排ガスは、他
方の排気通路側へ寄せられて流れるから、排気制御弁の
下流側で排気通路の中心部分を排ガスが多く流れるよう
になる。このため、外気に晒されているため相対的に低
温の排気管に接触する排ガスが少なくなり、触媒コンバ
ータに流入する排ガスの温度を高く保つことができるか
ら、エンジン始動後に触媒コンバータが活性温度に達す
るまでの時間を短縮することができる。また、低回転時
に閉じる排気制御弁を利用して排ガスが流れる方向を変
えているから、専ら排ガスの流れを変えるための部材を
設ける場合に較べて部品数が少なくてよく、コストダウ
ンを図ることができる。仮にヒータを備えたものであっ
ても消費電力を低減できる。
【0049】請求項2記載の発明によれば、二つの排気
制御弁をリンクによって互いに逆方向に回動するように
連結できるから、同じ機能をギヤで実現する場合に較べ
て、構造が簡単で、部品数も少なくてよく、より一層コ
ストダウンを図ることができる。
【0050】請求項3記載の発明によれば、駆動装置に
接続するために相対的に長くなる排気制御弁の弁軸が相
対的に高く位置付けられるから、この弁軸によってバン
ク角が狭められることはないし、前記弁軸が路上の障害
物に衝突し難くなるとともに、前輪によって跳ね上げら
れた小石などが前記弁軸に当たり難くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る排気装置を使用した自動二輪車
の側面図である。
【図2】 排気装置を示す図である。
【図3】 排気制御弁装置を車体右側から見た状態を示
す側面図である。
【図4】 排気制御弁装置の縦断面図である。
【図5】 バルブハウジングの側面図である。
【図6】 バルブハウジングの正面図である。
【図7】 図5におけるVII−VII線断面図である。
【図8】 図7におけるVIII−VIII線断面図である。
【図9】 図7におけるIX−IX線断面図である。
【図10】 排気制御弁の動作を説明するための側面図
である。
【図11】 排気制御弁を示す図である。
【符号の説明】 30…触媒コンバータ、32…排気制御弁、53…板状
弁体、53a…主面、53b…下流側の端縁、S1…第
1の気筒別排気通路、S2…第2の気筒別排気通路、S
3…第3の気筒別排気通路、S4…第4の気筒別排気通
路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 7/08 F01N 7/08 B G F02D 11/02 F02D 11/02 G

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒の上流側で合流する二つの排気通路
    にバタフライ型の排気制御弁をそれぞれ介装した排気装
    置であって、前記排気制御弁は、全開状態で弁体の主面
    が互いに平行となるように形成され、全閉状態で弁体の
    主面の下流側の端縁が互いに近接するように構成されて
    いる排気装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の排気装置において、二つ
    の排気制御弁どうしをリンクによって連動するように連
    結し、一方の排気制御弁を駆動装置に接続してなる排気
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の排気装置を自動二輪車に
    装着し、エンジンの下方に、排気通路を上下方向に並べ
    るとともに排気制御弁を弁軸が略水平方向に延びるよう
    に設け、これらの排気制御弁のうち上側に位置する排気
    制御弁を駆動装置に接続してなる排気装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011111065A (ja) * 2009-11-27 2011-06-09 Honda Motor Co Ltd 鞍乗り型車両のサーボモータ配置構造

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