JP2003239006A - ナノ粒子およびナノ粒子の製造方法、並びに、磁気記録媒体 - Google Patents

ナノ粒子およびナノ粒子の製造方法、並びに、磁気記録媒体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 互いに凝集しにくく、塗布適性に優れ、粒子
のサイズおよび組成が制御可能なナノ粒子と該ナノ粒子
を製造する方法を提供する。 【解決手段】 界面活性剤を含有する非水溶性有機溶媒
と還元剤水溶液とを混合した逆ミセル溶液(I)に、界
面活性剤を含有する非水溶性有機溶媒と金属塩水溶液と
を混合した逆ミセル溶液(II)を添加して還元反応を
行う還元工程と、還元反応終了後に昇温して熟成する熟
成工程と、を有する製造方法であって、逆ミセル溶液
(I)および逆ミセル溶液(II)のそれぞれの溶液中
の水と界面活性剤との質量比(水/界面活性剤)が20
以下で、還元反応の温度が−5〜30℃の範囲で一定
で、熟成の温度が前記還元反応の温度より高く、30〜
90℃の範囲で一定で、前記熟成の時間が5〜180
分、であることを特徴とするナノ粒子の製造方法であ
る。上記ナノ粒子の製造方法により製造されたことを特
徴とするナノ粒子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナノ粒子およびナ
ノ粒子の製造方法、並びに、磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】磁性層に含有される磁性体の粒子サイズ
を小さくすることは、磁気記録密度を高くする上で必要
である。たとえば、ビデオテープ、コンピュータテー
プ、ディスクなどとして広く用いられている磁気記録媒
体では、強磁性体の質量が同じ場合、粒子サイズを小さ
くしていった方がノイズは下がる。CuAu型あるいは
Cu3Au型硬磁性規則合金は、規則化時に発生する歪
みのために、結晶磁気異方性が大きく、粒子サイズを小
さくし、いわゆるナノ粒子といわれる状態としても硬磁
性を示すことから、磁気記録密度向上に有望な素材であ
る。
【0003】CuAu型あるいはCu3Au型合金を形
成しうるナノ粒子の合成法としては、沈殿法で分類する
と、1級アルコールを用いるアルコール還元法、2
級、3級、2価または3価のアルコールを用いるポリオ
ール還元法、熱分解法、超音波分解法、強力還元
剤還元法、などがある。また、反応系で分類すると、
高分子存在法、高沸点溶媒法、正常ミセル法、逆
ミセル法、などがある。
【0004】のアルコール還元法の場合は、還元力が
弱く、貴な金属と卑な金属とを同時に還元する場合、均
一合金が生成しにくく、コア/シェル構造になることが
多い。のポリオール還元法、およびの熱分解法の場
合は、高温反応が必要であるため製造適性が劣る。の
超音波分解法、およびの強力還元剤還元法は、比較的
簡便な方法であるが、凝集や沈殿が発生しやすく、反応
系を工夫しないと単分散で小さいナノ粒子を得ることが
困難である。
【0005】また、ととを組み合わせた系として、
ポリビニルピロリドン中のエタノール還元法があるが、
この場合、合成後のポリマー量が非常に多く、必要量ま
で減少させることが困難である。、およびを組み
合わせた系として、特開2000−54012号、US
6,254,662号が知られている。この方法は、毒
性の高い物質を用いるため危険性が高く、さらに、不活
性ガス中で、かつ300℃近い高温で反応させる必要が
あるため、装置構成が複雑で製造適性が劣る欠点を有し
ている。とを組み合わせた系、とを組み合わせ
た系は一般的な方法ではあるが、目的とする組成および
粒子サイズを有する金属ナノ粒子を得る方法についての
詳しい条件等は未だ見出されていない。
【0006】上記方法で合成されたナノ粒子の構造は、
面心立方晶となる。面心立方晶は通常、軟磁性あるいは
常磁性を示す。軟磁性あるいは常磁性では記録媒体用に
は適していない。磁気記録媒体に必要な95.5kA/
m(1200Oe)以上の保磁力を有する硬磁性規則合
金を得るには、不規則相から規則相へ変態する変態温度
以上でアニール処理を施す必要がある。しかし、上記方
法で製造されたナノ粒子を支持体上に塗布し、アニール
処理を施して磁気記録媒体を作製する場合、ナノ粒子が
互いに凝集しやすいため塗布適性が低下し、磁気特性が
低下したり、得られるナノ粒子の粒径が不均一なため熱
処理を施しても完全に規則相とすることが困難で、所望
の硬磁性が得られなかったりすることがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上から、本発明は、
互いに凝集しにくく、塗布適性に優れ、粒子のサイズお
よび組成が制御可能なナノ粒子と該ナノ粒子を製造する
方法を提供することを目的とする。また、本発明は、前
記ナノ粒子を磁性層として含有し、硬磁性を示す磁気記
録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべく
鋭意検討の結果、本発明者は、下記本発明により上記課
題を解決することができることを見出した。すなわち、
本発明は、 <1> 界面活性剤を含有する非水溶性有機溶媒と還元
剤水溶液とを混合した逆ミセル溶液(I)に、界面活性
剤を含有する非水溶性有機溶媒と金属塩水溶液とを混合
した逆ミセル溶液(II)を添加して還元反応を行う還
元工程と、還元反応終了後に昇温して熟成する熟成工程
と、を有するナノ粒子の製造方法であって、前記逆ミセ
ル溶液(I)および逆ミセル溶液(II)のそれぞれの
溶液中の水と界面活性剤との質量比(水/界面活性剤)
が20以下であり、前記還元反応の温度が−5〜30℃
の範囲で一定であり、前記熟成の温度が前記還元反応の
温度より高く、30〜90℃の範囲で一定であり、さら
に、前記熟成の時間が5〜180分、であることを特徴
とするナノ粒子の製造方法である。
【0009】また、前記熟成を行った後、水と1級アル
コールとの混合溶液で熟成後の溶液を洗浄し、その後、
1級アルコールで沈殿化処理を施して沈殿物を生成さ
せ、該沈殿物を有機溶媒で分散させる洗浄・分散工程を
設けることが好ましい。さらに、前記逆ミセル溶液
(I)および(II)の少なくともいずれかに、アミノ
基またはカルボキシ基を1〜3個有する少なくとも1種
の分散剤を、作製しようとする金属ナノ粒子1モル当た
り、0.001〜10モル添加することが好ましい。
【0010】<2> <1>に記載のナノ粒子製造方法
により製造されたことを特徴とするナノ粒子である。 <3> 少なくとも、支持体上に磁性層が形成された磁
気記録媒体であって前記磁性層が、<2>に記載のナノ
粒子を分散した分散液を支持体上に塗布し、アニール処
理が施されて形成されていることを特徴とする磁気記録
媒体である。
【0011】
【発明の実施の形態】<ナノ粒子の製造方法およびナノ
粒子>本発明のナノ粒子の製造方法は、少なくとも、2
種の逆ミセル溶液を混合して還元反応を行う還元工程
と、還元反応後に所定温度で熟成する熟成工程と、を有
する。以下、各工程について説明する。
【0012】(還元工程)まず、界面活性剤を含有する
非水溶性有機溶媒と還元剤水溶液とを混合した逆ミセル
溶液(I)を調製する。
【0013】前記界面活性剤としては、油溶性界面活性
剤が用いられる。具体的には、スルホン酸塩型(例え
ば、エーロゾルOT(和光純薬製))、4級アンモニウ
ム塩型(例えば、セチルトリメチルアンモニウムブロマ
イド)、エーテル型(例えば、ペンタエチレングリコー
ルドデシルエーテル)などが挙げられる。
【0014】前記界面活性剤を溶解する非水溶性有機溶
媒として好ましいものは、アルカンおよびエーテルであ
る。アルカンは、炭素数7〜12のアルカン類であるこ
とが好ましい。具体的には、ヘプタン、オクタン、ノナ
ン、デカン、ウンデカン、ドデカンが好ましい。エーテ
ルは、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチ
ルエーテルが好ましい。非水溶性有機溶媒中の界面活性
剤量は、20〜200g/リットルであることが好まし
い。
【0015】還元剤水溶液中の還元剤としては、アルコ
ール類;ポリアルコール類;H2;HCHO、S
26 2-、H2PO2 -、BH4 -、N25 +、H2PO3 -など
を含む化合物;を単独で使用、または2種以上を併用す
ることが好ましい。水溶液中の還元剤量は、金属塩1モ
ルに対して、3〜50モルであることが好ましい。
【0016】ここで、逆ミセル溶液(I)中の水と界面
活性剤との質量比(水/界面活性剤)は、20以下とな
るようにする。質量比が20を超えると、沈殿が起きや
すく、粒子も不揃いとなりやすいといった問題が生じ
る。質量比は、15以下とすることが好ましく、0.5
〜10とすることがより好ましい。
【0017】上記とは別に、界面活性剤を含有する非水
溶性有機溶媒と金属塩水溶液とを混合した逆ミセル溶液
(II)を調製する。界面活性剤および非水溶性有機溶
媒の条件(使用する物質、濃度等)については、逆ミセ
ル溶液(I)の場合と同様である。なお、逆ミセル溶液
(I)と同種のものまたは異種のものを使用することが
できる。また、逆ミセル溶液(II)中の水と界面活性
剤との質量比も逆ミセル溶液(I)の場合と同様であ
り、逆ミセル溶液(I)の質量比と同一としてもよく、
異なっていてもよい。
【0018】金属塩水溶液に含有される金属塩として
は、作製しようとするナノ粒子がCuAu型あるいはC
3Au型強磁性規則合金を形成し得るように、適宜選
択することが好ましい。具体的には、H2PtCl6、K
2PtCl4、Pt(CH3COCHCOCH3 2、Na2
PdCl4、Pd(OCOCH32、PdCl2、Pd
(CH3COCHCOCH32、HAuCl4、Fe
2(SO43、Fe(NO33、(NH43Fe(C2
43、Fe(CH3COCHCOCH33、NiSO4
CoCl2、Co(OCOCH32などが挙げられる。
【0019】金属塩水溶液中の濃度(金属塩濃度とし
て)は、0.1〜1000μmol/mlであることが
好ましく、1〜100μmol/mlであることがより
好ましい。
【0020】前記金属塩を適宜選択することで、卑な金
属と貴な金属とが合金を形成したCuAu型もしくはC
3Au型強磁性規則合金を形成し得るナノ粒子が作製
される。当該作製されるCuAu型強磁性規則合金とし
ては、FeNi、FePd、FePt、CoPt、Co
Auなどが挙げられ、なかでもFePd、FePt、C
oPtであることが好ましい。また、Cu3Au型強磁
性規則合金としては、Ni3Fe、FePd3、Fe3
t、FePt3、CoPt3、Ni3Pt、CrPt3、N
3Mnが挙げられ、なかでもFePd3、FePt3
CoPt3、Fe3Pd、Fe3Pt、Co3Ptが好まし
い。
【0021】ナノ粒子をアニールする際に合金相を不規
則相から規則相へ変態させる必要があるが、当該変態温
度を下げるために、前記2元系合金に、Sb、Pb、B
i、Cu、Ag、Zn、Inなどの第三元素を加えるこ
とが好ましい。これらの第三元素は、それぞれの第三元
素の前駆体を、前記金属塩溶液に予め添加しておくこと
が好ましい。添加量としては、2元系合金に対し、1〜
30at%がであることが好ましく、5〜20at%で
あることがより好ましい。
【0022】以上のようにして、調製した逆ミセル溶液
(I)と(II)とを混合する。混合方法としては、特
に限定されるものではないが、還元の均一性を考慮し
て、逆ミセル溶液(I)を撹拌しながら、逆ミセル溶液
(II)を添加していって混合することが好ましい。混
合終了後、還元反応を進行させることになるが、その際
の温度は、−5〜30℃の範囲で、一定の温度とする。
還元温度が−5℃未満では、水相が凝結して還元反応が
不均一になるといった問題が生じ、30℃を超えると、
凝集または沈殿が起こりやすく系が不安定となる。好ま
しい還元温度は0〜25℃であり、より好ましくは5〜
25℃である。ここで、前記「一定温度」とは、設定温
度をT(℃)とした場合、当該TがT±3℃の範囲にあ
ることをいう。なお、このようにした場合であっても、
当該Tの上限および下限は、上記還元温度(−5〜30
℃)の範囲にあるものとする。
【0023】還元反応の時間は、逆ミセル溶液の量等に
より適宜設定する必要があるが、1〜30分とすること
が好ましく、5〜20分とすることがより好ましい。
【0024】還元反応は、粒径分布の単分散性に大きな
影響を与えるため、できるだけ高速攪拌しながら行うこ
とが好ましい。好ましい攪拌装置は高剪断力を有する攪
拌装置であり、詳しくは、攪拌羽根が基本的にタービン
型あるいはパドル型の構造を有し、さらに、その羽根の
端もしくは、羽根と接する位置に鋭い刃を付けた構造で
あり、羽根をモーターで回転させる攪拌装置である。具
体的には、ディゾルバー(特殊機化工業製)、オムニミ
キサー(ヤマト科学製)、ホモジナイザー(SMT製)
などの装置が有用である。これらの装置を用いることに
より、単分散なナノ粒子を安定な分散液として合成する
ことができる。
【0025】前記逆ミセル溶液(I)および(II)の
少なくともいずれかに、アミノ基またはカルボキシ基を
1〜3個有する少なくとも1種の分散剤を、作製しよう
とする金属ナノ粒子1モル当たり、0.001〜10モ
ル添加することが好ましい。
【0026】かかる分散剤を添加することで、より単分
散で、凝集の無いナノ粒子を得ることが可能となる。添
加量が、0.001未満では、ナノ粒子の単分散性をよ
り向上させることできない場合があり、10モルを超え
ると凝集が起こる場合がある。
【0027】前記分散剤としては、金属ナノ粒子表面に
吸着する基を有する有機化合物が好ましい。具体的に
は、アミノ基、カルボキシ基、スルホン酸基またはスル
フィン酸基を1〜3個有するものであり、これらを単独
または併用して用いることができる。構造式としては、
R−NH2、NH2−R−NH2、NH2−R(NH2)−
NH2、R−COOH、COOH−R−COOH、CO
OH−R(COOH)−COOH、R−SO3H、SO3
H−R−SO3H、SO3H−R(SO3H)−SO3H、
R−SO2H、SO2H−R−SO2H、SO2H−R(S
2H)−SO2Hで表される化合物であり、式中のRは
直鎖、分岐または環状の飽和、不飽和の炭化水素であ
る。
【0028】分散剤として特に好ましい化合物はオレイ
ン酸である。オレイン酸はコロイドの安定化において周
知の界面活性剤であり、鉄ナノ粒子を保護するのに用い
られてきた。オレイン酸の比較的長い(たとえば、オレ
イン酸は18炭素鎖を有し長さは〜20オングストロー
ム(〜2nm)である。オレイン酸は脂肪族ではなく二
重結合が1つある)鎖は粒子間の強い磁気相互作用を打
ち消す重要な立体障害を与える。エルカ酸やリノール酸
など類似の長鎖カルボン酸もオレイン酸同様に(たとえ
ば、8〜22の間の炭素原子を有する長鎖有機酸を単独
でまたは組み合わせて用いることができる)用いられ
る。オレイン酸は(オリーブ油など)容易に入手できる
安価な天然資源であるので好ましい。また、オレイン酸
から誘導されるオレイルアミンもオレイン酸同様有用な
分散剤である。
【0029】以上のような還元工程では、CuAu型あ
るいはCu3Au型硬磁性規則合金相中のCo、Fe、
Ni、Cr等の酸化還元電位が卑な金属(−0.2V
(vs.N.H.E)程度以下の金属)が還元され、極
小サイズで単分散な状態で析出するものと考えられる。
その後、昇温段階および後述する熟成工程において、析
出した卑な金属を核とし、その表面で、Pt、Pd、R
h等の酸化還元電位が貴な金属(−0.2V(vs.
N.H.E)程度以上の金属)が卑な金属で還元されて
置換、析出する。イオン化した卑な金属は還元剤で再度
還元されて析出すると考えられる。このような繰返しに
よって、CuAu型あるいはCu3Au型硬磁性規則合
金を形成し得るナノ粒子が得られる。
【0030】(熟成工程)還元反応終了後、反応後の溶
液を熟成温度まで昇温する。前記熟成温度は、30〜9
0℃で一定の温度とするが、その温度は、前記還元反応
の温度より高くする。また、熟成時間は、5〜180分
とする。熟成温度および時間が上記範囲より高温長時間
側にずれると、凝集または沈殿が起きやすく、逆に低温
短時間側にずれると、反応が完結しなくなり組成が変化
する。好ましい熟成温度および時間は40〜80℃およ
び10〜150分であり、より好ましい熟成温度および
時間は40〜70℃および20〜120分である。
【0031】ここで、前記「一定温度」とは、還元反応
の温度の場合と同義(但し、この場合、「還元温度」は
「熟成温度」となる)であるが、特に、上記熟成温度の
範囲(30〜90℃)内で、前記還元反応の温度より5
℃以上高いことが好ましく、10℃以上高いことがより
好ましい。5℃未満では、処方通りの組成が得られない
ことがある。
【0032】以上のような熟成工程では、還元工程で還
元析出した卑な金属上に貴な金属が析出する。すなわ
ち、卑な金属上でのみ貴な金属の還元が起こり、卑な金
属と貴な金属とが別々に析出することが無いため、効率
良くCuAu型あるいはCu3Au型硬磁性規則合金を
形成し得るナノ粒子を、高収率で処方組成比どおりに作
製することが可能で、所望の組成に制御することができ
る。また、熟成の際の温度で撹拌速度を適宜調整するこ
とで、得られるナノ粒子の粒径を所望なものとすること
ができる。
【0033】前記熟成を行った後は、水と1級アルコー
ルとの混合溶液で前記熟成後の溶液を洗浄し、その後、
1級アルコールで沈殿化処理を施して沈殿物を生成さ
せ、該沈殿物を有機溶媒で分散させる洗浄・分散工程を
設けることが好ましい。かかる洗浄工程を設けること
で、不純物が除去され、磁気記録媒体の磁性層を塗布に
より形成する際の塗布性をより向上させることができ
る。上記洗浄および分散は、少なくともそれぞれ1回、
好ましくは、それぞれ2回以上行う。
【0034】洗浄で用いる前記1級アルコールとして
は、特に限定されるものではないが、メタノール、エタ
ノール等が好ましい。体積混合比(水/1級アルコー
ル)は、10/1〜2/1の範囲にあることが好まし
く、5/1〜3/1の範囲にあることがより好ましい。
水の比率が高いと、界面活性剤が除去されにくくなるこ
とがあり、逆に1級アルコールの比率が高いと、凝集を
起こしてしまうことがある。
【0035】以上のようにして、溶液中に分散したナノ
粒子が得られる。当該ナノ粒子は、単分散であるため、
支持体に塗布しても、これらが凝集することなく均一に
分散した状態を保つことができる。従って、アニール処
理を施しても、それぞのナノ粒子が凝集することがない
ため、効率良く硬磁性化することが可能で、塗布適性に
優れる。
【0036】アニール前のナノ粒子の粒径は1〜20n
mであることが好ましく、3〜10nmであることがよ
り好ましい。磁気記録媒体として用いるにはナノ粒子を
最密充填することが記録容量を高くする上で好ましい。
そのためには、本発明の金属ナノ粒子の変動係数は10
%未満が好ましく、より好ましくは5%以下である。粒
子サイズが小さすぎると、熱ゆらぎのため超常磁性とな
り好ましくない。構成元素によって最小安定粒径が異な
るが、必要な粒径を得るために、H2O/界面活性剤質
量比を変化させて合成することが有効である。
【0037】本発明のナノ粒子の粒径評価には透過型電
子顕微鏡(TEM)を用いることができる。加熱により
硬磁性化したナノ粒子の結晶系を決めるにはTEMによ
る電子線回折でもよいが、精度高く行うにはX線回折を
用いた方が良い。硬磁性化したナノ粒子の内部の組成分
析には電子線を細く絞ることができるFE−TEMにE
DAXを付け評価することが好ましい。硬磁性化したナ
ノ粒子の磁気的性質の評価はVSMを用いて行うことが
できる。
【0038】アニールした後の当該ナノ粒子の保磁力は
95.5〜636.8kA/m(1200〜8000O
e)であることが好ましく、磁気記録媒体に適用した場
合、記録ヘッドが対応できるという観点から、95.5
〜398kA/m(1200〜5000Oe)であるこ
とがより好ましい。
【0039】ナノ粒子を変態温度以上に加熱する方法は
任意でよいが、ナノ粒子の融合を避けるために、支持体
に塗布した後加熱する方が好ましい。耐熱温度の低い有
機支持体に塗布した後で加熱する場合は、パルスレーザ
を用いることが好ましい。
【0040】硬磁性化したナノ粒子は、ビデオテープ、
コンピュータテープ、フロッピー(R)ディスク、ハー
ドディスクに好ましく用いることができる。また、MR
AMへの適用も好ましい。
【0041】<磁気記録媒体>本発明の磁気記録媒体
は、少なくとも、支持体上に磁性層が形成されており、
前記磁性層が、本発明の製造方法によって得られたナノ
粒子を含有している。当該磁性層は、上記ナノ粒子を分
散した塗布液を支持体上に塗布し、アニール処理を施し
て形成される。また、必要に応じて他の層を有してな
る。即ち、本発明の磁気記録媒体は、支持体表面にナノ
粒子を含有する磁性層を有し、必要に応じて磁性層と支
持体の間に非磁性層が設けられたり、ディスクの場合で
は支持体の反対側の面にも同様に磁性層、必要に応じ磁
性層と非磁性層を設けられたりする。テープの場合で
は、磁性層の反対側の支持体上にはバックコート層が設
けられたりする。以下、本発明の製造方法により得られ
たナノ粒子を好ましく用いることができる磁気記録媒体
の作製方法を詳細に説明し、該作製方法を通じて本発明
の磁気記録媒体について詳述する。
【0042】ナノ粒子を分散した塗布液としては、既述
のナノ粒子の製造方法によって得られたナノ粒子を含ん
だ状態の溶液を使用することができる。実際には、この
ナノ粒子を含有する塗布液に公知の添加剤を加えたり、
種々の溶媒などを加えてナノ粒子の含有量を所望の濃度
(0.01〜0.1mg/ml)とすることが好まし
い。
【0043】前記塗布液を支持体上に塗布して、下層塗
布層あるいは磁性層を形成する。本発明の磁気記録媒体
の製造は、例えば、支持体の表面に前記塗布液を、好ま
しくは磁性層の乾燥後の層厚が5nm〜200nmの範
囲内、より好ましくは5nm〜100nmの範囲内にな
るように塗布する。ここで、複数の塗布液を逐次あるい
は同時に重層塗布してもよい。塗布液を塗布する方法と
しては、エアードクターコート、ブレードコート、ロッ
ドコート、押出しコート、エアナイフコート、スクイズ
コート、含浸コート、リバースロールコート、トランス
ファーロールコート、グラビヤコート、キスコート、キ
ャストコート、スプレイコート、スピンコートなどが利
用できる。
【0044】支持体としては、無機物および有機物のい
ずれをも使用することができる。無機物の支持体として
は、Al、Al−Mg合金、Mg−Al−ZnなどのM
g合金、ガラス、石英、カーボン、シリコン、セラミッ
クスが用いられる。これらの支持体は耐衝撃性に優れ、
また薄型化や高速回転に適した剛性を有する。また、有
機物支持体に対し熱に強い特徴を有している。
【0045】有機物の支持体としては、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエス
テル類、ポリオレフィン類、セルロ−ストリアセテー
ト、ポリカ−ボネート、ポリアミド(脂肪族ポリアミド
やアラミド等の芳香族ポリアミドを含む)、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド、ポリスルフォン、ポリベンゾオ
キサゾール等を用いる事ができる。
【0046】アニール処理前のナノ粒子は不規則相であ
る。規則相を得るためには、アニール処理を施す必要が
ある。アニール処理としては、粒子の融着防止のため塗
布後に基板を加熱することが好ましい。加熱温度は示差
熱分析(DTA)を用い、ナノ粒子を構成する合金の規
則不規則変態温度を求め、その温度より上の温度で行う
ことが必要である。なお、変態温度は元素組成によっ
て、また、第三元素の導入によって変化する。
【0047】有機物の支持体を用いる場合は、支持体の
耐熱温度以下の変態温度を有するナノ粒子を用いるか、
パルスレーザによる磁性層のみの加熱が有効である。パ
ルスレーザーによる場合のレーザーの波長は、紫外から
赤外まで用いる事ができるが、有機物の支持体は紫外域
に吸収を持つ事から、可視から赤外域のレーザー光を用
いる事が好ましい。レーザー出力は、塗布膜を短時間で
加熱するため、0.1W以上が好ましく、0.3W以上
がより好ましい。出力が高すぎると有機物支持体も熱の
影響を受けることがあるため、3W以下が好ましい。レ
ーザーの波長及び出力の観点から、好ましく用いられる
レーザとしては、Arイオンレーザー、Cu蒸気レーザ
ー、HF化学レーザー、色素レーザー、ルビーレーザ
ー、YAGレーザー、ガラスレーザー、チタンサファイ
アレーザー、アレキサンドライトレーザー、GaAlA
sアレイ半導体レーザー等が挙げられる。
【0048】レーザー光を走査する際の線速度は、アニ
ールが十分に起こり、かつ、アブレーションを起こさな
いといった効果を得るため、1〜10m/sとすること
が好ましく、2〜5m/sとすることがより好ましい。
【0049】磁性層上に非常に薄い保護膜を形成して耐
磨耗性を改善し、さらにその上に潤滑剤を塗布して滑り
性を高めることによって、十分な信頼性を確保すること
が有効である。
【0050】保護膜としては、シリカ、アルミナ、チタ
ニア、ジルコニア、酸化コバルト、酸化ニッケルなどの
酸化物;窒化チタン、窒化ケイ素、窒化ホウ素などの窒
化物;炭化ケイ素、炭化クロム、炭化ホウ素等の炭化
物;グラファイト、無定型カーボンなどの炭素;からな
る保護膜があげられるが、好ましくは、炭素からなるカ
ーボン保護膜である。また、カーボン保護膜でも、一般
にダイヤモンドライクカーボンと呼ばれる硬質の非晶質
カーボンが特に好ましい。カーボン保護膜の製造方法と
して、ハードディスクにおいては、スパッタ法が一般的
であるが、ビデオテープ等の連続成膜を行う必要のある
製品ではより成膜速度の高いプラズマCVDを用いる方
法が多数提案されている。中でもプラズマインジェクシ
ョンCVD(PI−CVD)法は成膜速度が非常に高
く、得られるカーボン保護膜も硬質かつピンホールが少
ない良質な保護膜が得られると報告されている(例え
ば、特開昭61−130487、特開昭63−2794
26、特開平3−113824等)。
【0051】カーボン保護膜はビッカース硬度で100
0Kg/mm2以上、好ましくは2000Kg/mm2
上の硬質の炭素膜である。また、その結晶構造はアモル
ファス構造であり、かつ非導電性である。そして、カー
ボン保護膜として、ダイヤモンド状炭素膜を使用した場
合、その構造をラマン光分光分析によって測定した場合
には、1520〜1560cm-1にピークが検出される
ことによって確認することができる。膜の構造がダイヤ
モンド状構造からずれてくるとラマン光分光分析により
検出されるピークが上記範囲からずれるとともに、膜の
硬度も低下する。
【0052】カーボン保護膜を作製するための原料とし
ては、メタン、エタン、プロパン、ブタン等のアルカ
ン;エチレン、プロピレン等のアルケン;アセチレン等
のアルキン;をはじめとした炭素含有化合物を用いるこ
とができる。また、必要に応じてアルゴンなどのキャリ
アガスや膜質改善のための水素や窒素などの添加ガスを
加えることができる。
【0053】カーボン保護膜の膜厚が厚いと電磁変換特
性の悪化や磁性層に対する密着性の低下が生じ、膜厚が
薄いと耐磨耗性が不足するために、膜厚2.5〜20n
mが好ましく、5〜10nmが特に好ましい。また、こ
の硬質炭素保護膜と支持体となる強磁性金属薄膜の密着
性を改善するために、あらかじめ強磁性金属薄膜表面を
不活性ガスでエッチングしたり、酸素などの反応性ガス
プラズマにさらして表面改質する事もできる。
【0054】磁性層は電磁変換特性を改善するため重層
構成としたり、非磁性下地層や中間層を有していても良
い。
【0055】本発明の磁気記録媒体において、走行耐久
性および耐食性を改善するため、上記磁性層もしくは保
護膜上に潤滑剤や防錆剤を付与することが好ましい。添
加する潤滑剤としては公知の炭化水素系潤滑剤、フッ素
系潤滑剤、極圧添加剤などが使用できる。
【0056】炭化水素系潤滑剤としては、ステアリン
酸、オレイン酸等のカルボン酸類;ステアリン酸ブチル
等のエステル類;オクタデシルスルホン酸等のスルホン
酸類;リン酸モノオクタデシル等のリン酸エステル類;
ステアリルアルコール、オレイルアルコール等のアルコ
ール類;ステアリン酸アミド等のカルボン酸アミド類;
ステアリルアミン等のアミン類;などが挙げられる。
【0057】フッ素系潤滑剤としては、上記炭化水素系
潤滑剤のアルキル基の一部または全部をフルオロアルキ
ル基もしくはパーフルオロポリエーテル基で置換した潤
滑剤が挙げられる。パーフルオロポリエーテル基として
は、パーフルオロメチレンオキシド重合体、パーフルオ
ロエチレンオキシド重合体、パーフルオロ−n−プロピ
レンオキシド重合体(CF2CF2CF2O)n、パーフ
ルオロイソプロピレンオキシド重合体(CF(CF3
CF2O)nまたはこれらの共重合体等が挙げられる。
また、末端や分子内に水酸基、エステル基、カルボキシ
ル基などの極性官能基を有する化合物が摩擦力を低減す
る効果が高く好適である。この分子量は500〜500
0であることが好ましく、1000〜3000であるこ
とがより好ましい。上記範囲未満では揮発性が高くな
り、潤滑性が低くなることがある。また、上記範囲を超
えると粘度が高くなるため、スライダーとディスクが吸
着しやすく、走行停止やヘッドクラッシュなどを発生し
やすくなる。このパーフルオロポリエーテルで置換した
潤滑剤の具体例としては、アウジモンド社からFOMB
LIN、デュポン社からKRYTOXなどの商品名で市
販されている。
【0058】極圧添加剤としては、リン酸トリラウリル
等のリン酸エステル類、亜リン酸トリラウリル等の亜リ
ン酸エステル類、トリチオ亜リン酸トリラウリル等のチ
オ亜リン酸エステルやチオリン酸エステル類、二硫化ジ
ベンジル等の硫黄系極圧剤などが挙げられる。
【0059】上記潤滑剤は単独もしくは複数を併用して
使用される。これらの潤滑剤を磁性層もしくは保護膜上
に付与する方法としては、潤滑剤を有機溶剤に溶解し、
ワイヤーバー法、グラビア法、スピンコート法、ディッ
プコート法等で塗布するか、真空蒸着法によって付着さ
せればよい。
【0060】防錆剤としては、ベンゾトリアゾール、ベ
ンズイミダゾール、プリン、ピリミジン等の窒素含有複
素環類およびこれらの母核にアルキル側鎖等を導入した
誘導体、ベンゾチアゾール、2−メルカプトンベンゾチ
アゾール、テトラザインデン環化合物、チオウラシル化
合物等の窒素および硫黄含有複素環類およびこの誘導体
等が挙げられる。
【0061】本発明で用いる支持体の磁性層が形成され
ていない面にバックコート層(バッキング層)が設ける
場合の当該バックコート層は、支持体の磁性層が形成さ
れていない面に、研磨材、帯電防止剤などの粒状成分と
結合剤とを有機溶剤に分散したバックコート層形成塗料
を塗布して設けることができる。粒状成分としては、各
種の無機顔料やカーボンブラックを使用することがで
き、また結合剤としてはニトロセルロース、フェノキシ
樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン等の樹脂を単独
またはこれらを混合して使用することができる。なお、
支持体のナノ粒子の分散液およびバックコート層形成塗
料の塗布面に接着剤層が設けられていてもよい。
【0062】本発明の磁気記録媒体は、表面の中心線平
均粗さが、カットオフ値0.25mmにおいて0.1〜
5nm、好ましくは1〜4nmの範囲という極めて優れ
た平滑性を有する表面であることが高密度記録用の磁気
記録媒体として好ましい。かかる表面とするには、磁性
層を塗布した後にカレンダー処理を施せばよい。また、
バーニッシュ処理を施してもよい。
【0063】得られた磁気記録媒体は、打ち抜き機で打
ち抜くあるいは裁断機などを使用して所望の大きさに裁
断して使用することができる。
【0064】
【実施例】本発明を以下に示す実施例をもとに、さらに
詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0065】〔実施例1〕高純度N2ガス中で下記の操
作を行った。NaBH4(和光純薬製)0.76gを水
(脱酸素:0.1mg/リットル以下)16mlに溶解
した還元剤水溶液に、エーロゾルOT(和光純薬製)1
0.8gとデカン(和光純薬製)80mlとオレイルア
ミン(東京化成製)2mlとを混合したアルカン溶液を
添加、混合して逆ミセル溶液(I)を調製した。
【0066】三シュウ酸三アンモニウム鉄(Fe(NH
43(C243)(和光純薬製)0.46gと塩化白
金酸カリウム(K2PtCl4)(和光純薬製)0.38
gとを水(脱酸素)8mlに溶解した金属塩水溶液に、
エーロゾルOT5.4gとデカン40mlとを混合した
アルカン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(II)を
調製した。
【0067】逆ミセル溶液(I)を22℃でオムニミキ
サー(ヤマト科学製)で高速攪拌しながら、逆ミセル溶
液(II)を瞬時に添加した。10分後、マグネチック
スターラーで攪拌しながら、50℃に昇温して60分間
熟成した。オレイン酸(和光純薬製)2mlを添加し
て、室温まで冷却した。冷却後大気中に取出した。逆ミ
セルを破壊するために、水100mlとメタノール10
0mlとの混合溶液を添加して水相と油相とに分離し
た。油相側にナノ粒子が分散した状態が得られた。油相
側をH2O600mlとメタノール200mlとの混合
溶液で5回洗浄した。
【0068】その後、メタノールを1100ml添加し
てナノ粒子にフロキュレーションを起こさせて沈降させ
た。上澄み液を除去して、ヘプタン(和光純薬製)20
mlを添加して再分散した。さらに、メタノール100
ml添加による沈降とヘプタン20ml分散との沈降分
散を3回繰り返して、最後にヘプタン5mlを添加し
て、水と界面活性剤との質量比(水/界面活性剤)が2
のFePtナノ粒子分散液を調製した。
【0069】得られたナノ粒子について、収率、組成、
体積平均粒径および分布(変動係数)、保磁力の測定を
行ったところ、下記のような結果が得られた。なお、組
成および収率は、ICP分光分析(誘導結合高周波プラ
ズマ分光分析)で測定した。体積平均粒径および分布
は、TEM撮影した粒子を計測して統計処理して求め
た。保磁力の測定は、東英工業製の高感度磁化ベクトル
測定機と同社製DATA処理装置を使用し、印加磁場7
90kA/m(10kOe)の条件で行った。測定用ナ
ノ粒子は、調製したナノ粒子分散液からナノ粒子を捕集
し、十分乾燥させ、電気炉で加熱した後のものを使用し
た。
【0070】組成:Pt44.5at%のFePt合
金、収率:85%、平均粒径:4.2nm、変動係数:
5%、保磁力(電気炉550℃、30分加熱後):57
6.7kA/m(7300Oe)
【0071】〔実施例2〕逆ミセル溶液(I)中の水を
40mlとし、逆ミセル溶液(II)中の水を20ml
とした以外は実施例1と同様にして、水と界面活性剤と
の質量比が5のFePtナノ粒子分散液を調製した。得
られたナノ粒子について、実施例1と同様にして、収
率、組成、体積平均粒径および分布(変動係数)、保磁
力の測定を行った。結果を以下に示す。
【0072】組成:Pt45.0at%のFePt合
金、収率:88%、体積平均粒径:5.8nm、変動係
数:4%、保磁力(電気炉550℃、30分加熱後):
521.4kA/m(6600Oe)
【0073】〔実施例3〕逆ミセル溶液(I)中の水を
64mlとし、逆ミセル溶液(II)中の水を32ml
とした以外は実施例1と同様にして水と界面活性剤との
質量比が8のFePtナノ粒子分散液を調製した。得ら
れたナノ粒子について、実施例1と同様にして、収率、
組成、体積平均粒径および分布(変動係数)、保磁力の
測定を行った。結果を以下に示す。
【0074】組成:Pt44.8at%のFePt合
金、収率:82%、体積平均粒径:7.6nm、変動係
数:4%、保磁力(電気炉550℃、30分加熱後):
417.8kA/m(5300Oe)
【0075】〔実施例4〕高純度N2ガス中で下記の操
作を行った。NaBH4(和光純薬製)0.57gを水
(脱酸素:0.1mg/リットル以下)16mlに溶解
した還元剤水溶液に、エーロゾルOT(和光純薬製)1
0.8gとジブチルエーテル(和光純薬製)80mlと
オレイルアミン(東京化成製)2mlとを混合したエー
テル溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(I)を調製し
た。
【0076】三シュウ酸三アンモニウム鉄(Fe(NH
43(C243)(和光純薬製)0.46gと塩化パ
ラジウム酸ナトリウム(Na2PdCl4・3H2O)
(和光純薬製)0.32gとを水(脱酸素)8mlに溶
解した金属塩水溶液に、エーロゾルOT5.4gとジブ
チルエーテル40mlとを混合したエーテル溶液を添
加、混合して逆ミセル溶液(II)を調製した。
【0077】逆ミセル溶液(I)を22℃でオムニミキ
サー(ヤマト科学製)で高速攪拌しながら、逆ミセル溶
液(II)を瞬時に添加した。10分後、マグネチック
スターラーで攪拌しながら、50℃に昇温して60分間
熟成した。オレイン酸(和光純薬製)2mlを添加し
て、室温まで冷却した。冷却後大気中に取出した。逆ミ
セルを破壊するために、水100mlとメタノール10
0mlとの混合溶液を添加して水相と油相とに分離し
た。油相側にナノ粒子が分散した状態が得られた。油相
側を水600mlとメタノール200mlとの混合溶液
で5回洗浄した。
【0078】その後、メタノールを1100ml添加し
てナノ粒子にフロキュレーションを起こさせて沈降させ
た。上澄み液を除去して、ヘプタン(和光純薬製)20
mlを添加して再分散した。さらに、メタノール100
ml添加による沈降とヘプタン20ml分散との沈降分
散を3回繰り返して、最後にヘプタン5mlを添加し
て、FePdナノ粒子分散液を調製した。得られたナノ
粒子について、実施例1と同様にして、収率、組成、体
積平均粒径および分布(変動係数)、保磁力の測定を行
った。結果を以下に示す。
【0079】組成:Pd45.2at%のFePd合
金、収率:83%、体積平均粒径:5.6nm、変動係
数:4%、保磁力(電気炉550℃、30分加熱後):
331.8kA/m(4200Oe)
【0080】〔実施例5〕三シュウ酸三アンモニウム鉄
(Fe(NH43(C243)(和光純薬製)0.3
9gと塩化白金酸カリウム(K2PtCl4)(和光純薬
製)0.32gと塩化二アンモニウム銅(Cu(N
42Cl4・2H2O)(和光純薬製)0.08gとを
水(脱酸素)8mlに溶解した金属塩水溶液に、エーロ
ゾルOT5.4gとデカン40mlとを混合したアルカ
ン溶液を添加、混合して逆ミセル溶液(II)を調製し
た以外は、実施例1と同様にして、FePtCuナノ粒
子分散液を調製した。得られたナノ粒子について、実施
例1と同様にして、収率、組成、体積平均粒径および分
布(変動係数)、保磁力の測定を行った。結果を以下に
示す。
【0081】組成:Pt38.5at%、Cu14.6
at%のFePtCu合金、収率:88%、体積平均粒
径:4.4nm、変動係数:5%、 保磁力(電気炉250℃、30分加熱後):371.3
kA/m(4700Oe) 保磁力(電気炉550℃、30分加熱後):497.7
kA/m(6300Oe)
【0082】〔比較例1〕逆ミセル溶液(I)と逆ミセ
ル溶液(II)との混合を室温(約25℃)で行い、マ
グネチックスターラー攪拌により還元反応を行い、その
ままの温度(25℃)で120分間熟成した以外は、実
施例1と同様にして、FePtナノ粒子分散液を調製し
た。得られたナノ粒子について、実施例1と同様にし
て、収率、組成、体積平均粒径および分布(変動係
数)、保磁力の測定を行った。結果を以下に示す。
【0083】組成:Pt23.1at%のFePt合
金、収率:25%、体積平均粒径:3.9nm、変動係
数:33%、保磁力(電気炉550℃、30分加熱
後):49.77kA/m(630Oe)
【0084】〔比較例2〕逆ミセル溶液(I)と逆ミセ
ル溶液(II)とを60℃で、マグネチックスターラー
攪拌により還元反応させ、そのままの温度で20分間熟
成した以外は、実施例1と同様にして、FePtナノ粒
子分散液を調製した。得られたナノ粒子について、実施
例1と同様にして、収率、組成、体積平均粒径および分
布(変動係数)、保磁力の測定を行った。結果を以下に
示す。
【0085】組成:Pt52.0at%のFePt合
金、収率:19%、平均粒径:4.8nm、変動係数:
41%、保磁力(電気炉550℃、30分加熱後):1
20.08kA/m(1520Oe)
【0086】〔比較例3〕逆ミセル溶液(I)と逆ミセ
ル溶液(II)において、水と界面活性剤と質量比が3
0となるようにし、室温(約25℃)で、マグネチック
スターラー攪拌により還元反応させ、10分後に50℃
で60分間熟成した以外は、実施例1と同様にしてFe
Ptナノ粒子分散液を調製した。得られたナノ粒子につ
いて、実施例1と同様にして、収率、組成、体積平均粒
径および分布(変動係数)、保磁力の測定を行った。結
果を以下に示す。
【0087】組成:Pt47.2at%のFePt合
金、収率:45%、体積平均粒径:4.1nm、変動係
数:30%、保磁力(電気炉550℃、30分加熱
後):153.26kA/m(1940Oe)
【0088】上記、実施例1〜5のナノ粒子は、比較例
1〜3と比較して、高い収率で処方値に近い組成が得ら
れた。また、粒径分布の変動係数が小さく単分散であ
り、加熱後の保磁力が高いなどの優位性を持っているこ
とが明らかとなった。
【0089】実施例1〜5および比較例1〜3で調製し
たナノ粒子分散液を、厚さ200nmのカーボンからな
る層をスパッタリングにより形成したガラス基板(支持
体)のスパッタ面上に、スピンコート法により塗布し
た。塗布量は、それぞれ0.4g/m2とした。
【0090】塗布後、それぞれのガラス基板について、
電気炉(500℃、30分間)にてアニール処理を施し
て磁気記録媒体(磁性層の厚さ:40nm)を作製し
た。なお、別に、実施例5で調製されたナノ粒子分散液
を塗布したガラス基板については、250℃、30分間
のアニール処理を施して磁気記録媒体も作製した。作製
したそれぞれの磁気記録媒体について、東英工業製の高
感度磁化ベクトル測定機と同社製DATA処理装置を使
用し、印加磁場790kA/m(10kOe)の条件
で、保磁力(Hc)の測定を行った。結果を下記表1に
示す。
【0091】
【表1】
【0092】表1から明らかなように、本発明の金属ナ
ノ粒子(実施例1〜5)は、塗布状態での加熱処理でも
高い保磁力を示すことが確認された。
【0093】
【発明の効果】以上、本発明によれば、互いに凝集しに
くく、塗布適性に優れ、粒子のサイズおよび組成が制御
可能なナノ粒子と該ナノ粒子を製造する方法を提供する
ことができる。また、本発明によれは、ナノ粒子を磁性
層として含有させることで、硬磁性を示す磁気記録媒体
を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 1/06 H01F 10/16 5E049 10/16 41/32 41/32 1/06 A Fターム(参考) 4K017 AA04 BA02 BA03 BB04 BB05 BB06 CA08 DA03 EJ01 EJ02 FB03 FB07 FB11 4K018 AA02 AA07 BA20 BB05 BD02 5D006 BA01 BA08 EA01 5D112 AA05 BB01 BB06 BB11 5E040 AA11 AA14 AA20 CA06 NN06 5E049 AA04 BA06 CC01 DB12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界面活性剤を含有する非水溶性有機溶媒
    と還元剤水溶液とを混合した逆ミセル溶液(I)に、界
    面活性剤を含有する非水溶性有機溶媒と金属塩水溶液と
    を混合した逆ミセル溶液(II)を添加して還元反応を
    行う還元工程と、還元反応終了後に昇温して熟成する熟
    成工程と、を有するナノ粒子の製造方法であって、 前記逆ミセル溶液(I)および逆ミセル溶液(II)の
    それぞれの溶液中の水と界面活性剤との質量比(水/界
    面活性剤)が20以下であり、 前記還元反応の温度が−5〜30℃の範囲で一定であ
    り、 前記熟成の温度が前記還元反応の温度より高く、30〜
    90℃の範囲で一定であり、さらに、前記熟成の時間が
    5〜180分、であることを特徴とするナノ粒子の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のナノ粒子の製造方法に
    より製造されたことを特徴とするナノ粒子。
  3. 【請求項3】 少なくとも、支持体上に磁性層が形成さ
    れた磁気記録媒体であって、 前記磁性層が、請求項2に記載のナノ粒子を分散した分
    散液が支持体上に塗布され、アニール処理が施されて形
    成されていることを特徴とする磁気記録媒体。
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