JP2003236694A - メッキなしアーク溶接用ワイヤ - Google Patents

メッキなしアーク溶接用ワイヤ

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JP2003236694A JP2002039277A JP2002039277A JP2003236694A JP 2003236694 A JP2003236694 A JP 2003236694A JP 2002039277 A JP2002039277 A JP 2002039277A JP 2002039277 A JP2002039277 A JP 2002039277A JP 2003236694 A JP2003236694 A JP 2003236694A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電流溶接時のスパッタ発生量を低減したメッ
キなしアーク溶接用ワイヤを提供する。 【解決手段】 ワイヤ金属部の全酸素量が60ppm以
下である。また、アルゴンビームを使用したX線光電子
分光法により、標準試料としてのSiOをスパッタリ
ングした場合にスパッタリング速度が3.6nm/分と
なる条件で、ワイヤ表面をスパッタリングしたときに、
スパッタリング時間が6分から12分までに検出された
酸素の濃度の平均値が20原子%以下である。ワイヤ表
面の全Ca量が0.2乃至3ppmであり、ワイヤ表面
に、MoS、WS及び黒鉛からなる群から選択され
た1種以上が、ワイヤ10kg当たりの総量で、0.0
1乃至2.0g存在する。また、ワイヤ表面に、動物
油、植物油及び合成油からなる群から選択された1種以
上が、ワイヤ10kg当たりの総量で、0.1乃至2.
0g存在する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両、鉄骨、橋梁等
の溶接構造物のアーク溶接施工に広く使用されているメ
ッキなしアーク溶接用ワイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアーク溶接用ソリッドワイヤは銅
メッキが施されており、特開昭59−66996号公
報、特開昭59−61592号公報、特開昭58−12
8294号公報等に記載されているように、例えば、粒
界酸化等の方法により、ワイヤ表面の酸素濃度を増加す
ることによって、溶接中のスパッタを低減していた。
【0003】また、特開昭58−192694号公報に
記載されているように、メッキありワイヤの場合は、全
体の平均酸素濃度が70ppm以下であるのに対し、ワ
イヤ表面から0.2mmの深さの表層部の酸素量が10
0〜1000ppmであり、表層部の酸素濃度が十分高
い方が、スパッタは減少する。
【0004】また、特開平1−170598号公報に記
載の発明は、メッキ密着性を良好にするために、中央部
酸素濃度を表層部酸素濃度の1.2倍以上としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ワイヤ表面に
銅メッキを施す工程は、酸、アルカリ及び洗浄水等を多
量に消費し、環境負荷が極めて大きい。また、粒界酸化
等の方法でワイヤ表面の酸素量を増加させる技術は、焼
鈍炉の昇温等に多くのエネルギが消費される。銅メッキ
を省略すれば環境負荷を低減できるが、ワイヤ表面から
銅メッキを取り除いただけでは、高電流溶接時のスパッ
タ発生量が著しく増大してしまうという問題点があっ
た。
【0006】また、特開昭58−192694号公報に
記載されたメッキありワイヤの場合は、表面から0.0
5乃至0.20mm深さのワイヤ表層部の酸素濃度が高
いものが安定した溶滴移行を示すとしている。しかしな
がら、メッキなしワイヤの場合は、ワイヤ表層部の酸素
濃度を高くすると、高電流溶接時のスパッタが著しく増
大してしまうという問題点があった。
【0007】更に、特開平1−170598号公報に記
載されたメッキありワイヤの場合は、ワイヤがメッキを
有するために、スパッタ低減には中央部酸素濃度を60
〜230ppmと高い範囲にすることが必要である。
【0008】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、メッキを有しないアーク溶接用ワイヤにお
いて、電流溶接時のスパッタ発生量を低減したメッキな
しアーク溶接用ワイヤを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るメッキなし
アーク溶接用ワイヤは、ワイヤ金属部の全酸素量が60
ppm以下であって、アルゴンビームを使用したX線光
電子分光法(以下、XPSという)により、標準試料と
してのSiOをスパッタリングした場合にスパッタリ
ング速度が3.6nm/分となる条件で、ワイヤ表面を
スパッタリングしたときに、スパッタリング時間が6分
から12分までに検出された酸素の濃度の平均値が20
原子%以下であることを特徴とする。
【0010】本発明に係るメッキなしアーク溶接用ワイ
ヤは、ワイヤ表面の全Ca量が0.2乃至3ppmであ
ることが好ましく、この場合に、ワイヤ表面に、MoS
、WS及び黒鉛からなる群から選択された1種以上
が、ワイヤ10kg当たりの総量で、0.01乃至2.
0g存在することが好ましい。更に、ワイヤ表面の全C
a量が0.5乃至5ppmであることが好ましく、この
場合に、ワイヤ表面に、動物油、植物油及び合成油から
なる群から選択された1種以上が、ワイヤ10kg当た
りの総量で、0.1乃至2.0g存在することが好まし
い。
【0011】従来の銅メッキを有するソリッドワイヤに
おいては、その表面に酸素が高濃度で存在する方が溶接
時のスパッタ低減に有効であるということがこの種の技
術分野において常識であった。また、特開平1−170
598号公報に記載の発明のように、有効なメッキ密着
性を得るべく、表層部の酸素を低くした場合でも、それ
を補うべくワイヤ中心部の酸素濃度を高くする工夫が施
されている。
【0012】しかしながら、本発明者等は、メッキなし
ワイヤでは、これと全く反対に、ワイヤの全酸素量(%
又はppmという質量比で表される酸素量)が低いと共
に、ワイヤ表面の酸素濃度(原子%で表されるXPS分
析による酸素濃度)が少ない方が、溶接時のスパッタを
低減することができることを見出した。
【0013】即ち、本発明は、メッキなしワイヤにおい
て、スパッタを低減するためには、従来のメッキありワ
イヤに関する技術とは逆に、ワイヤ金属部の全酸素量を
60ppm以下に抑えておき、更にワイヤ表面から深さ
がSiOレート換算で21.6nmの位置から、深さ
がSiOレート換算で43.2nmの位置までのワイ
ヤ表層部の酸素濃度を平均値で20原子%以下に低減す
ることが必要であるとの新たな知見に基づき完成された
ものである。
【0014】本発明において、ワイヤ表層部とは、アル
ゴンビームを使用したXPSにより、ワイヤ表面をスパ
ッタリングしたときに、スパッタリング時間が6分経過
した時点から、12分経過する時点までの期間に、ビー
ムにより掘られる領域である。この6分経過した時点か
ら12分経過する時点までの期間に、XPSにより検出
された酸素濃度の平均値をワイヤ表層部の酸素濃度とす
る。
【0015】この場合に、XPSによりアルゴンビーム
を照射してワイヤ表面を掘る時間は、標準試料としての
SiOをスパッタリングした場合にスパッタリング速
度が3.6nm/分となる条件で、ワイヤ表面をスパッ
タリングしたときのものである。
【0016】図1は、横軸にスパッタリング時間(分)
及び表面からのSiOレート換算深さ(nm)をと
り、縦軸に酸素濃度(原子%)をとって、スパッタリン
グによりワイヤ表面を掘り込んでいった場合の酸素濃度
の変化を示す。この図1に記載のデータは、標準試料と
してのSiOをスパッタリングしたときに、スパッタ
リング速度が3.6nm/分となる条件でワイヤ表面を
スパッタリングしたときのデータである。
【0017】このように、酸素濃度を規制すべきワイヤ
表面の表層部の領域を規定するために、SiOを標準
試料としてスパッタリング条件を規定するのは、鋼材は
材質によってスパッタリング速度が異なるためである。
そこで、本発明においては、このような誤差がないSi
を除去速度の基準として、ワイヤ表面からのSiO
レート換算で、ワイヤ表面からの深さを規定した。
【0018】具体的には、XPS分析装置のアルゴンビ
ームのスパッタリング条件が、例えば、加速電圧3k
V、加速電流が25mA、ビーム入射角度58°、真空
度が10−8torr以下、アルゴンイオンビームの照射領
域が1辺長が5mmの正方形(ワイヤ径よりも広い)と
いう一定の条件で、ワイヤ表面をスパッタリングする。
この条件でスパッタリングしたときに検出された酸素濃
度分布が図1に示すものである。このスパッタリング条
件は、SiOをスパッタリングした場合には、そのス
パッタリング速度は3.6nm/分である。そこで、図
1には、横軸にスパッタリング時間だけでなく、このス
パッタリング速度3.6nm/分で換算したSiO
算値の深さを併記した。
【0019】このスパッタリング速度は、以下のように
して求めた。単結晶シリコンの表面に熱酸化により形成
された厚さが既知のSiO膜に前記条件でアルゴンイ
オンビームを照射し、単位時間当たりの酸素とシリコン
との強度比を経時的に測定し、この強度比が急激に変化
したときのスパッタリング時間を求め、このスパッタリ
ング時間でSiO膜の全厚がスパッタリングされて孔
が形成され、下地のシリコンに到達したと判断する。こ
れにより、標準試料のSiOについて、スパッタリン
グ時間と、その時間に掘られたSiO膜の厚さとの関
係が求まり、スパッタリング速度が求まる。そこで、こ
のようなスパッタリング速度を複数の標準試料(SiO
の厚さが異なる)について求め、バラツキに有意性が
ないことを確認した後、これを平均して、スパッタリン
グ速度を3.6nm/分とした。なお、分光励起用のX
線ビームの直径はワイヤ上で1.1mmである。
【0020】スパッタリング速度は、上述のスパッタリ
ング条件の変動因子以外に、XPSの分析装置等によっ
ても異なる可能性があり、上述のスパッタリング条件で
スパッタリングしても、スパッタリング速度は異なる可
能性がある。そこで、本発明においては、SiOを標
準試料として、このSiOにアルゴンビームを照射し
てそのスパッタリング速度を求め、このスパッタリング
速度が3.6nm/分となるように、スパッタリング条
件を設定し、この設定されたスパッタリング条件でワイ
ヤ表面をスパッタリングしたときに、XPSにより、ス
パッタリング開始後、6分経過した時点から、12分経
過する時点までに、検出された酸素濃度の平均を求め、
この酸素濃度平均値を20原子%以下とする。SiO2
レート換算の深さでは、図1に示すように、スパッタリ
ング開始後6分から12分は、21.6〜43.2nm
になる。
【0021】図1において、比較例の線分は従来の製造
方法で伸線加工したメッキなしワイヤの酸素濃度分布を
示し、実施例の線分は伸線加工途中における表面酸化を
極力抑えることによって、その表面酸素濃度を20原子
%以下に制限した場合のものである。
【0022】この図1に示すように、表面から数nm乃
至十数nmレベル(鋼材の場合でもこの概略寸法は同様
である)の深さの酸素濃度分布の測定は、従来のよう
に、ワイヤ全質量を融解して赤外線吸収法で測定する方
法では、ワイヤの直径が1mm程度であることを考慮す
ると、10−6以下の分析精度と酸素濃度分布位置の確
定精度とが必要であり、実際上、不可能である。しか
し、実際には、ワイヤ全体の酸素量(質量比で表される
酸素量)が同じであっても、本発明のように、伸線加工
中における表面酸化を極力抑制するといった特別な注意
を払うことにより、従来の製造方法により製造されたワ
イヤに対して、ワイヤ表層部のXPS分析酸素濃度分布
に差を付けることが可能である。
【0023】本発明者等は、表層部の酸素濃度の臨界値
として、酸素濃度が20原子%以下であれば、溶接時の
スパッタリングの低減に効果があることを見いだし、本
発明を完成するに至ったものである。即ち、本発明にお
いては、ワイヤ表層部を、SiOを標準試料として、
このSiOにアルゴンビームを照射したときのスパッ
タリング速度が3.6nm/分となるように、スパッタ
リング条件を設定し、この設定されたスパッタリング条
件でワイヤ表面をスパッタリングしたときに、スパッタ
リング開始後、6分経過した時点から、12分経過する
時点までに、ビームにより掘られた領域と定義し、この
6分経過した時点から12分経過する時点までに、XP
Sにより検出された酸素濃度の平均値を20原子%以下
とすることを特徴とする。
【0024】なお、本発明において、ワイヤ金属部と
は、ソリッドワイヤでは、ワイヤ表面及び表層部の油
類、MOS、WS、及び黒鉛等の物質を除くワイヤ
全体を指し、フラックス入りワイヤでは内包フラックス
とワイヤ表面及び表層部の油類、MoS,WS及び
黒鉛等の物質とを除外した外皮金属を指す。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。本発明者等は、メッキを有しないワイヤの表
面に注目し、溶接時のスパッタ発生量を低減させる方法
を鋭意研究したところ、もっとも効果的であったのはワ
イヤ表層部の酸素濃度を低減することであった。更に、
ワイヤ表面の全Ca量を0.2〜3ppmにすると、ス
パッタ発生量を更に一層低減させることができた。
【0026】メッキを有しないワイヤの場合、ワイヤ表
面の酸素濃度が低いと、スパッタ発生量が低減する機構
は次のように考えられる。電流密度(平均電流をワイヤ
の実断面積で割った値)が300A/mmを超えるよ
うな大電流で、ワイヤを使用して溶接すると、給電チッ
プ先端から溶滴生成までの間、ジュール発熱によってワ
イヤ表面は加熱され、酸化される。このとき、もともと
のワイヤ内部及びワイヤ表面の酸素濃度が高いと、更に
ワイヤ表面及び溶滴表面の酸素量は高くなる。適度な酸
素量は溶滴表面張力を適度に低下させ、溶滴の離脱性を
促進し、スパッタの発生量を低減させることができる
が、過度の酸素は溶滴の不要な揺動を促進し、スパッタ
の発生量を逆に増加させる。本発明者等は鋭意実験研究
した結果、スパッタ発生量を低減させるために適正な酸
素量が、メッキワイヤとメッキなしワイヤで異なること
を見出した。メッキなしワイヤにおいては、内部及び表
面の酸素量を低減することによって、溶滴の酸素量を低
減し、特に高電流城における溶滴の揺動を抑制し、スパ
ッタ発生量を低減できる。
【0027】溶滴表面の酸素量を制御する方法として、
種々の方法が考えられるが、製造上、最も効果的であっ
たのは、ワイヤ金属部の全酸素量を60ppm以下にす
ると共に、最終製品径のワイヤにおいてワイヤ表層部の
酸素濃度を低減することであった。最終ワイヤにおい
て、ワイヤ表層部の酸素濃度を低減させる方法として
は、原線酸洗により酸化スケールを除去すると共に、完
全に酸洗によってスケールを除去した後、伸線過程でワ
イヤ表面温度を上昇させずに伸線する必要がある。具体
的には、伸線時のワイヤ表面温度を150℃以下にする
ことが好ましく、このためには、伸線工程における減面
率を低減し、伸線のブロック数を増加させ、各ブロック
間におけるワイヤの冷却を徹底的に実施する。また、伸
線工程の潤滑剤として、Ca石鹸を適宜使用することに
より、伸線工具とワイヤとの間の滑り性を向上させ、加
工発熱をできる限り低減する。更に効果的なのは、ロー
ラ式伸線加工を採用し、各ローラー・パス毎の減面率を
15%未満とし、伸線工具とワイヤ表面との間の発熱を
抑制することである。ローラーはマイクロミルを使用し
ても良く、又はローラダイスを使用しても良い。穴ダイ
ス式伸線加工の場合は、減面率を15%未満として、伸
線時のワイヤ表面温度が150℃以下となるように、低
速で伸線することにより、ワイヤ表層部の酸素濃度を低
減することができる。
【0028】更に、適量のCaを製品で残留させること
で、効果的に最終製品径におけるワイヤ表面酸素量を低
減することができる。過多のCaは逆にスパッタ発生量
を増加させるために、Ca石鹸の使用箇所は一次伸線に
使用することが好ましく、過多に残留した場合は、最終
製品径近くで機械的研磨を実施して、除去すればよい。
二次伸線の潤滑剤は洗浄性に優れるNa石鹸又はK石鹸
が好ましく、伸線終了後に温水にて除去する。湿式伸線
を実施すると、ワイヤのマクロ的な温度は更に低減する
が、湿式伸線は潤滑性が悪く、加工時のワイヤ表面温度
は高くなりやすい。湿式伸線は更に減面率を落とすこと
によって使用することができる。
【0029】ワイヤの最表面部(図1のSiOレート
換算で最表面の深さ0nmの位置から深さ20nmまで
の領域)の酸素濃度は、表面の凹凸又は伸線後の製品保
存雰囲気に起因する若干のバラツキが発生する。これに
対し、この部分の酸素濃度は除外して、表面からの深さ
が21.6nmの位置から、深さが43.2nmの位置
までの表層部(スパッタリング時間6分から12分)に
分布する酸素濃度を測定し、その平均値をとると、スパ
ッタ発生量との間に良い相関関係が存在する。このよう
なワイヤ表層部の酸素濃度の測定は、通常の化学分析で
は困難なために、X線光電子分光法(XPS)による機
器分析で、Arイオンビームで研削しながら、X線で励
起された光電子の強度比を測定することにより実施し
た。
【0030】ワイヤ表面のMoS、WS及び/又は
黒鉛は、伸線過程でワイヤ表面に埋め込むか、又は最終
工程でワイヤ表面に塗布すれば、ワイヤ表面に付加する
ことができる。ワイヤ表面のMoS、WS及び/又
は黒鉛は、ワイヤの滑り性を向上させ、ワイヤの送給性
を向上させるために、スパッタを低減することができ
る。
【0031】更に、スパッタを低減させるためには、ワ
イヤ表面に適正量の油を塗布することによって、ワイヤ
の滑り性が向上し、スパッタ発生量を低減することがで
きる。
【0032】なお、本発明は、メッキなしのソリッドワ
イヤに適用することができることは勿論のこと、メッキ
なしのフラックス入りワイヤに適用しても、スパッタを
低減することができる。
【0033】次に、本発明の数値限定理由について説明
する。
【0034】ワイヤ金属部の全酸素量が60ppm以下
であって、ワイヤ表面から深さがSiOレート換算で
21.6nmの位置から深さがSiOレート換算で4
3.2nmの位置までの表層部の平均酸素濃度が20原
子%以下 スパッタの発生防止上、ワイヤ表層部の酸素は低い方が
好ましい。伸線温度を常時150℃以下にすることによ
ってワイヤ表面の酸化が抑制され、スパッタの発生量が
低減する。
【0035】ワイヤ表面の全Ca量が0.2乃至3pp
Caが0.2ppm未満では、潤滑性能が劣化し、ワイ
ヤ表面の酸素濃度が上昇し、スパッタ発生量が増加す
る。Ca系の潤滑剤を使用すると、伸線性が向上するた
めに、ワイヤの加工発熱を低減することができる。しか
し、Caが3ppmより多いと、ワイヤ表面の酸素量は
十分低減できるが、逆にCa自身が溶滴の安定した形成
を阻害し、スパッタが増加する。このため、Ca量は3
ppm以下とすることが好ましい。
【0036】ワイヤ表面にMoS、WS及び黒鉛か
らなる群から選択された1種以上がワイヤ10kg当た
りの総量で0.01乃至2.0g MoS、WS又は黒鉛が総量で0.01g/10k
g未満では、ワイヤの滑り性が向上せず、スパッタが増
加する。一方、MoS、WS又は黒鉛が総量で2.
0gより多いと、詰まり量が増加し、連続溶接性が劣
る。
【0037】ワイヤ表面に動物油、植物油、鉱物油及び
合成油からなる群から選択された1種以上がワイヤ10
kg当たりの総量で0.1乃至2g 油脂が0.1g未満ではワイヤの滑り性が悪くなり、給
電チップの摩耗が増える。一方、油脂が2.0gより多
いと、詰まり量が増加し、連続溶接性が劣る。
【0038】次に、各成分の測定方法について説明す
る。
【0039】ワイヤの全酸素量分析方法 ソリッドワイヤは、ワイヤをアセトン等の有機溶媒を用
いて脱脂した後、不活性ガス中で高周波加熱溶解し、抽
出された酸素量を、非分散型赤外線吸収法で測定し、ワ
イヤ単位質量あたりに換算することにより、ワイヤ全酸
素量を測定できる。例えば、脱脂後にHORIBA製のEMGA-6
20等の機器で測定すれば良い。フラックス入りワイヤの
場合は、機械的にフラックスを除去した後、酸洗によっ
て残存するフラックスを完全に除去する。その後、ソリ
ッドワイヤと同様に、酸素量を測定する。
【0040】ワイヤ表層部の酸素濃度分析方法 ワイヤをアセトン等の有機溶剤を用いて脱脂した後、例
えば、パーキンエルマー社製のPHI5400MCX線
光電子分光(XPS)装置を用いて、ワイヤ表面の観察
を行った。X線源はMgKα(400W)である。測定
原理は高真空容器内に試料を設置し、Arイオンを用い
てワイヤ表面をスパッタリングし、表面を除去しなが
ら、X線を照射し、表面を構成する原子から発生する光
電子をスペクトル解析し、表面を構成する原子組成を決
定するものである。分析領域は直径が1.1mmの円領
域であり、検出器と試料とがなす角度は45°である。
Arイオンによるスパッタリング速度はSi単結晶表面
に形成された熱酸化膜、即ちSiOをターゲットとし
た場合、3.6nm/分である(加速電圧3kV、加速
電流25mA、入射角58°)。そこで、ワイヤ表面か
らの距離はスパッタリング時間に相当するSiOの除
去深さを代替値として使用することができる。酸素濃度
は、C=(Io/So)×100/Σ(Ii/Si)の
式により求めることができる。但し、Cは酸素の原子
%、Iは光電子のピーク積分強度、Sは相対感度計数で
ある。
【0041】図1は酸素濃度の測定例を示す。スパッタ
リング時間が5分相当、すなわちSiO換算で18n
mまでは表面汚染等のノイズがあり、酸素濃度のばらつ
きが大きい。5分30秒〜8分20秒相当、即ちSiO
換算で20〜30nmの平均値が、酸素濃度とスパッ
タ発生量の間に良い相関が見られた。なお、図1におい
て、実施例とはワイヤの表層部の酸素濃度が20原子%
以下の場合、比較例とは表層部酸素濃度が20原子%よ
り高い場合の例である。また、上述の如く、SiO
算としたのは、鋼材は材質によってスパッタリング速度
が異なるため、このような誤差がないSiOを除去速
度の基準とした。
【0042】黒鉛分析方法 ワイヤを有機溶媒(例えば、エタノール、アセトン、石
油エーテル等)で洗浄した後、洗浄液をポア径(フィル
タの目の粗さ)が0.2μmのガラスフィルタで濾過す
る。その後、ガラスフィルターを乾燥させる。このガラ
スフィルターをそのまま試料として炭素分を測定する。
得られた炭素量を(a)とする。
【0043】エタノール洗浄した後のワイヤを硝酸水溶
液(濃硝酸が1、水が2の割合)に120秒間浸漬し、
ワイヤ表面のみを溶解し、ガラスフィルターで濾過した
後、乾燥して、このガラスフィルターをそのまま試料と
して炭素分を測定する。この測定値を(b)とする。使
用前のガラスフィルターの炭素分も測定し、ブランク値
(cl、c2)とする。ワイヤ中に固溶した炭素分はガ
ラスフィルターには捕集されず、ロ液に溶解する。ワイ
ヤ表面に付着又は埋め込まれた遊離黒鉛のみがフィルタ
ーに捕集される。そこで、下記式のように、(a)及び
(b)から(c1)及び(c2)を差し引き、ワイヤ質
量10kgで徐することにより、ワイヤ10kg当たり
の黒鉛塗布量を測定することができる。 (a)+(b)−(cl)−(c2)
【0044】MoS、WS分析方法 ワイヤを有機溶媒(例えば、エタノール、アセトン、石
油エーテル等)で洗浄した後、洗浄液をろ紙で濾過し、
その後、ろ紙を乾燥させる。このろ紙を白煙処理するこ
とによりMoS又はWSを溶解し、原子吸光法によ
ってMo又はWを定量化する。この値を(a)とする。
エタノール洗浄した後のワイヤを塩酸(1+1)に浸漬
して溶解し、MoS又はWSを遊離させる。溶液を
ろ紙で濾過した後、白煙処理によってMoS又はWS
を熔解し、原子吸光法によってMo又はWを定量化す
る。この値を(b)とする。そして、(a)+(b)を
MoS又はWSに換算し、ワイヤ質量10kgで徐
することによって、ワイヤ10kg当たりのMoS
はWS塗布量を求める。
【0045】ワイヤ表面の油量分析 ワイヤ表面を四塩化炭素で洗浄し、赤外吸収法で定量測
定する。
【0046】ワイヤ表面のCa分析方法 ワイヤを50g秤量し、濃塩酸(35%):水=1:1
の水溶液50ccに投入し、軽く振とうする。5分放置
し、ワイヤ断面で直径が30μm程度減少するまでワイ
ヤを溶解する。全Caは塩酸水溶液中に溶解するので、
これをろ紙で濾過し、ろ液に水を加えて200ccとす
る。この液をICP(Inductively Coupled Plasma Emi
ssion Spectroscopy)で分析し、Ca濃度を測定する。
得られたCa濃度からワイヤ表面のCa量を算出する。
【0047】
【実施例】以下、本発明の実施例の効果について、本発
明の範囲から外れる比較例と比較して説明する。
【0048】先ず、メッキ無しソリッドワイヤの場合、
原線を塩酸に浸漬し、表面から完全にスケールを除去し
た。一次伸線の第1ブロックでCa石鹸を用い、Na石
鹸又はK石鹸で希釈することにより残留Ca量を調節し
た。各伸線工具における最大減面率は15%未満、より
好ましくは10%未摘に設定し、加工直後の線温を12
0℃未満、より好ましくは80℃未満とした。加工後の
線温が室温+10℃になるまで強制冷却した後に、次の
ブロックで伸線を実施した。伸線終了後は簡易研磨装置
で不要な潤滑剤を除去した後、温水洗浄後、所定の油を
塗布した。MoS,WS、及び/又は黒鉛は、伸線
潤滑剤に混合するか、最終塗布油に混合して、ワイヤ表
面に塗布した。
【0049】次に、メッキ無しシームレスフラックス入
りワイヤの場合、上記の原線として所定のフラックスを
内包したパイプ状のものであって、後工程はメッキ無し
ソリッドワイヤと同一である。更に、メッキ無しシーム
有りフラックス入りワイヤの場合、予め酸洗された帯鋼
を使用して、その帯鋼にて所定のフラックスを包んだ
後、各種伸線工具で連続伸線した。表面のCa量は伸線
潤滑剤中に添加したCa石鹸濃度で残留Ca量を調節し
た。各伸線工具における最大減面率は15%未満、より
好ましくは10%未摘に設定し、加工直後の線温を12
0℃未満、より好ましくは80℃未満とした。加工後の
線温が室温+10℃になるまで強制冷却した後に、次の
ブロックで伸線を実施した。伸線終了後は簡易研磨装置
で不要な潤滑剤を除去した後、所定の油を塗布した。M
oS,WS、及び/又は黒鉛は、伸線潤滑剤に混合
するか、又は最終塗布油に混合して、ワイヤ表面に塗布
した。
【0050】溶接ワイヤは、直径が1.2mmであり、
メッキなしのソリッドワイヤとフラックス入りワイヤで
ある。ソリッドワイヤの化学組成は、JIS YGW1
1、YGW12、YGW15、YGW16、YGW1
7、YGW18である。下記表1は実際に試験評価に使
用したソリッドワイヤの成分組成の具体例を示す。な
お、単位は質量%であり、Tr.とは、微量(Trace)であ
ることを示す。表層酸素濃度の増加度合いは、YGW1
1〜YGW18の違いにはよらず、むしろ伸線加工中の
ワイヤ表面温度によるものである。このワイヤを使用し
て溶接試験した。フラックス入りワイヤの化学組成は、
JIS YFWC50DXである。
【0051】下記表2は実際に試験評価に使用したフラ
ックス入りワイヤの成分組成の具体例を示す。なお、ワ
イヤの全酸素量はワイヤ外皮の酸素量により決まり、本
実施例では、40ppmであった。また、ワイヤ表面酸
素濃度はソリッドワイヤと同じく伸線加工中の表面温度
に影響された。
【0052】図2はスパッタ発生量の測定方法を示す。
厚さが25mmの溶接母材3を間に挟んで、断面がコ字
形の1対の捕集板1を配置し、トーチ2を捕集板1間に
挿入し、溶接母材3の長手方向に溶接した。溶接条件は
ワイヤ直径が1.2mmであり、シールドガスはC
:100%である。溶接電流は330A、溶接電圧
は39V、溶接速度は30cm/分、ワイヤ突出し長が
30mmであり、ビードオンプレートで溶接した。上記
溶接条件で溶接したときに溶接線外に飛散した全スパッ
タ発生量を測定し、これを溶接時間で徐して、一分間当
たりのスパッタ発生量を求めた。スパッタ発生量はg/
分単位で測定して、評価した。
【0053】表1に示すソリッドワイヤについての測定
結果を下記表3に示す。表3において、「スパッタ量か
らの品質評価」欄は、◎がスパッタ発生量が0.8g/
分未満、○が0.8g/分以上0.9g/分未満、△〜
○が0.9g/分以上1.0g/分未満、×〜△が1.
0g/分以上1.1g/分未満、×が1.1g/分以上
である。
【0054】また、表2に示すフラックス入りワイヤに
ついての測定結果を下記表4に示す。表4において、
「スパッタ量からの品質評価」欄は、◎がスパッタ発生
量が0.3g/分未満、○が0.3g/分以上0.4g
/分未満、△〜○が0.4g/分以上0.5g/分未
満、×〜△が0.5g/分以上0.6g/分未満、×が
0.6g/分以上である。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】この表3に示すように、本発明のソリッド
ワイヤについての実施例A1乃至A14は本件請求項1
の範囲を満足するので、本発明の範囲から外れる比較例
A15乃至A17に比して、スパッタ発生量が少なく、
品質評価も良好であった。これに対し、比較例A15乃
至A17のワイヤは、ワイヤ表面の酸素濃度が20原子
%を超え、又はワイヤ全体の酸素量が60ppmを超え
るものであるため、スパッタ発生量が1g/分を超え、
大量のスパッタが発生した。
【0060】また、本発明の実施例において、実施例A
3,A4は請求項4から外れるため、実施例A7,A8
は請求項3を外れるため、実施例A11、A12は請求
項2を外れるため、実施例A14は請求項2乃至3の全
ての条件から外れるため、これらの全ての条件を満足す
る実施例A1,A2,A5,A6,A9,A10,A1
3に比して若干スパッタ発生量が増大した。
【0061】一方、表4に示すように、フラックス入り
ワイヤについての実施例B1乃至B14は本件請求項1
の範囲を満足するので、本発明の範囲から外れる比較例
B15乃至BA18に比して、スパッタ発生量が少な
く、品質評価も良好であった。これに対し、比較例B1
5乃至B18のワイヤは、ワイヤ表面の酸素濃度が20
原子%を超えるものであるため、スパッタ発生量が0.
58g/分を超え、フラックス入りワイヤとしては大量
のスパッタが発生した。
【0062】また、本発明の実施例において、実施例B
3,B9、B13は請求項4から外れるため、実施例B
6,B7,B14は請求項3を外れるため、実施例B1
1、B13,B14は請求項2を外れるため、これらの
全ての条件を満足する実施例B1,B2,B4,B5,
B8,B10,B12に比して若干スパッタ発生量が増
大した。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
メッキを有しないアーク溶接用ワイヤのスパッタ発生量
を著しく低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スパッタ時間と、酸素濃度(原子%)との関係
を示すグラフ図である。
【図2】スパッタ発生量の測定方法を示す図である。
【符号の説明】
1:捕集板 2:トーチ 3:溶接母材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 輿石 房樹 神奈川県藤沢市宮前字裏河内100番1 株 式会社神戸製鋼所藤沢事業所内 Fターム(参考) 4E084 AA01 BA02 BA03 BA29 CA24 CA25 CA29 DA11 DA33 GA02 GA03 HA04 HA06 HA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ金属部の全酸素量が60ppm以
    下であって、アルゴンビームを使用したX線光電子分光
    法により、標準試料としてのSiOをスパッタリング
    した場合にスパッタリング速度が3.6nm/分となる
    条件で、ワイヤ表面をスパッタリングしたときに、スパ
    ッタリング時間が6分から12分までに検出された酸素
    の濃度の平均値が20原子%以下であることを特徴とす
    るメッキなしアーク溶接用ワイヤ。
  2. 【請求項2】 ワイヤ表面の全Ca量が0.2乃至3p
    pmであることを特徴とする請求項1に記載のメッキな
    しアーク溶接用ワイヤ。
  3. 【請求項3】 ワイヤ表面に、MoS、WS及び黒
    鉛からなる群から選択された1種以上が、ワイヤ10k
    g当たりの総量で、0.01乃至2.0g存在すること
    を特徴とする請求項2に記載のメッキなしアーク溶接用
    ワイヤ。
  4. 【請求項4】 ワイヤ表面に、動物油、植物油及び合成
    油からなる群から選択された1種以上が、ワイヤ10k
    g当たりの総量で、0.1乃至2.0g存在することを
    特徴とする請求項2に記載のメッキなしアーク溶接用ワ
    イヤ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006175514A (ja) * 2004-11-24 2006-07-06 Jfe Steel Kk 溶接部欠陥の少ない電縫鋼管およびその製造方法
JP2008018469A (ja) * 2006-07-13 2008-01-31 Kiswel Ltd ガスシールドアーク溶接用メッキなしソリッドワイヤの組立体
CN101417372B (zh) * 2007-10-22 2011-08-24 株式会社神户制钢所 镀铜焊丝
US8901455B2 (en) 2008-06-18 2014-12-02 Lincoln Global, Inc. Welding wire for submerged arc welding
US8952295B2 (en) 2008-06-18 2015-02-10 Lincoln Global, Inc. Welding wire with perovskite coating

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