JP2003232901A - 光学素子、照明装置及び露光装置 - Google Patents

光学素子、照明装置及び露光装置

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JP2003232901A
JP2003232901A JP2002030335A JP2002030335A JP2003232901A JP 2003232901 A JP2003232901 A JP 2003232901A JP 2002030335 A JP2002030335 A JP 2002030335A JP 2002030335 A JP2002030335 A JP 2002030335A JP 2003232901 A JP2003232901 A JP 2003232901A
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lens
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Satoshi Mizouchi
聡 溝内
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、マイクロレンズアレイやマイクロ
ミラーアレイのような非レンズ作用部(ミラーの場合も
含む)を有するレンズアレイやミラーアレイを用いた照
明装置でも被照射面を均一に照明することができる光学
素子、照明装置及び露光装置を提供する。 【解決手段】 複数のレンズがアレイ状に形成されたレ
ンズアレイであって、前記複数のレンズの間に入射光束
の通過を防止する防止部を有するレンズアレイを提供す
る。複数の凹面及び/又は凸面ミラーがアレイ状に形成
されたミラーアレイであって、前記複数のミラーの間に
入射光束の反射を防止する防止部を有するミラーアレイ
を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般には、光学素
子、照明装置及び露光装置に関し、特に、半導体ウェハ
用の単結晶基板、液晶ディスプレイ(LCD)用のガラ
ス基板などのデバイスを製造するのに使用される光学素
子、照明装置及び露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の回路パターンの微細化と高集積化
からリソグラフィー(焼付け)工程に用いられる投影露
光装置の高解像度化への要求はますます高くなってきて
いる。投影露光装置は、一般に、マスクを照明する照明
装置と、マスクと被処理体との間に配置されて照明され
たマスクの回路パターンを被処理体に投影する投影光学
系とを有する。高解像度の回路パターンを得るには被処
理体面上を均一な光量分布で露光する必要があり、従っ
て、マスクを照明する照明装置においては、均一な照明
領域を形成することが求められている。
【0003】照明装置は、光源からの光束を素子レンズ
が多数アレイ状に配置されたハエの目レンズに導入し、
その射出面を2次光源面としてコンデンサーレンズを利
用してマスク面を均一にケーラー照明する構成をとるこ
とで均一な照明領域を形成している。
【0004】より均一な照明領域を形成するためにはハ
エの目レンズの素子レンズの数を増やすことが効果的で
あるが、素子レンズは各々独立したレンズであるため数
が増えるほどコストが増加し、更に、相応な公差でそれ
らを配置してハエの目レンズにすることは作業的にも容
易ではない。
【0005】そこで、マイクロレンズアレイをハエの目
レンズとして用いることが提案されている。マイクロレ
ンズアレイとは、基板にレンズ作用を持つ微小な要素レ
ンズを直に形成したもので、光リソグラフィーを用いて
形成される。
【0006】図16は、ハエの目レンズ(多光束形成手
段)1300としてマイクロレンズアレイ1300a及
び1300bを用いた照明装置1000の要部概略構成
図である。照明装置1000は、光源1100からの光
束を光束調節手段1200によって所望の断面形状及び
配光分布に整え、多光束形成手段1300とコンデンサ
ーレンズ1400により被照射面1500をケーラー照
明する。
【0007】なお、多光束形成手段1300は、マイク
ロレンズアレイ1300a及び1300bの二群から構
成され、光源1100側のマイクロレンズアレイ130
0a面の各要素レンズ1300arは、被照射面150
0と略共役に配置されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、マイクロレン
ズアレイ1300aの要素レンズ1300arの間には
マイクロレンズに比してレンズ作用が極めて少ない領域
1300afが存在し、かかる領域1300afに入射
した光束は、同様に、マイクロレンズアレイ1300b
でもレンズ作用(光学的パワーによる集光や発散作用)
を受けずに多光束形成手段1300を直進して抜ける。
【0009】ケーラー照明においては、コンデンサーレ
ンズ1400の入射側における角度の関係を被照射面1
500での位置関係に置換することになるので、多光束
形成手段1300でレンズ作用を受けずに抜けてきた直
進光束Xは、コンデンサーレンズ1400への入射位置
に関わらず被照射面1500上の一点1500aに集光
する。
【0010】従って、多光束形成手段1300の要素レ
ンズ1300arのみによって形成される被照射領域の
光強度分布は図17に示すようになるが、実際には多光
束形成手段1300のレンズ作用が極めて少ない領域1
300afの存在のため、形成される被照射領域の光強
度分布は図18に示すように、図17に示す光強度分布
に斜線で示す強度を加算した分布となり、均一な照度分
布が得られない。また、多光束形成手段1300へ入射
した光束に開口数(NA)がある場合は、図19に示す
ように、斜線部分は下部程広がる分布となり、図18に
示した光強度分布程悪くはないがやはり均一な照度分布
とはならない。ここで、図17は、多光束形成手段13
00の要素レンズ1300arのみによって形成される
被照射領域の光強度分布を示すグラフ、図18は、多光
束形成手段1300によって形成される被照射領域の光
強度分布を示すグラフ、図19は、NAを有する光束を
用いた場合に多光束形成手段によって形成される被照明
領域の光強度分布を示すグラフであって、各図とも縦軸
に被照射領域の光強度を、横軸に被照明領域の位置を採
用した。
【0011】かかる問題は、図20に示すように、2つ
の多光束形成手段2300及び2500を用いた照明装
置2000でも同様に生じる。ここで、図20は、マイ
クロレンズアレイ2300a及び2300bの二群から
構成される第1の多光束形成手段2300、マイクロレ
ンズアレイ2500a及び2500bの二群から構成さ
れる第2の多光束形成手段2500を有する照明装置2
000の要部概略構成図である。
【0012】照明装置2000は、光源2100からの
光束調節手段2200によって所望の断面形状及び配光
分布に整え、多数の2次元光源を形成する第1の多光束
形成手段2300とコンデンサーレンズ2400により
第2の多光束形成手段2500の入射面をケーラー照明
し、第2の多光束形成手段2500とコンデンサーレン
ズ2600により被照射面2700をケーラー照明す
る。
【0013】マイクロレンズアレイ2300aの要素レ
ンズ2300arの間にはレンズ作用が極めて少ない領
域2300afが存在し、かかる領域2300afに入
射した光束は第1の多光束形成手段2300でレンズ作
用を受けずに直進し、図21に示すように、第2の多光
束形成手段2500の入射面上に強いピークを持った光
強度分布を形成する。従って、第2の多光束形成手段2
500により形成される有効光源が不均一になり、また
一部の要素レンズ2500arをのみに強い光束が入射
するので被照射面2700上の光強度分布が悪化する。
【0014】また、マイクロレンズアレイ2500aの
要素レンズ2500arの間に存在するレンズ作用が極
めて少ない領域2500afからの直進光は、前段の多
光束形成手段2300及びコンデンサーレンズ2400
からなるケーラー照明系によって割合が減ると共にNA
を有する光束が増えるため、図22に示すように、中心
が高く裾が広い光強度分布を形成する。図22に示した
光強度分布は、図21に示した光強度分布程悪くはない
が、均一な照度分布とはならず直に照度ムラを発生させ
る。ここで、図21は、第1の多光束形成手段2300
によって形成される第2の多光束形成手段2500の入
射面上の光強度分布を示すグラフ、図22は、第2の多
光束形成手段2500によって形成される被照射面27
00の光強度分布を示すグラフであって、各図とも縦軸
に被照射領域の光強度を、横軸に被照明領域の位置を採
用した。
【0015】更に、基板に反射作用を持つ微小な要素を
直に形成した反射型のマイクロレンズアレイを用いた場
合にも上述したような問題を生じる。
【0016】そこで、本発明は、ハエの目レンズとして
マイクロアレイレンズを用いた場合でも被照射面を均一
に照明することができる光学素子、照明装置及び露光装
置を提供することを例示的目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の一側面としてのレンズアレイは、複数のレ
ンズがアレイ状に形成されたレンズアレイであって、前
記複数のレンズの間に入射光束の通過を防止する防止部
を有する。かかるレンズアレイによれば、複数のレンズ
の間(レンズ作用を持たない領域)に設けた防止部によ
りレンズ作用を受けていない不要な光束を取り除くこと
ができる。
【0018】本発明の別の側面としてのレンズアレイ
は、屈折作用を有する複数のレンズがアレイ状に基板の
両面に形成されたレンズアレイであって、前記複数のレ
ンズの間に入射光束の通過を防止する防止部を有する。
かかるレンズアレイの作用も上述のレンズアレイと同様
の作用を奏する。
【0019】本発明の更に別の側面としてのレンズアレ
イは、複数の凹面及び/又は凸面ミラーがアレイ状に形
成されたミラーアレイであって、前記複数のミラーの間
に入射光束の反射を防止する防止部を有する。かかるミ
ラーアレイによれば、複数の凹面及び/又は凸面ミラー
の間(ミラー作用を持たない領域)に設けた防止部によ
りミラー作用を受けていない不要な光束を取り除くこと
ができる。
【0020】上述のアレイにおいて、前記防止部は、金
属膜及び/又は誘電体膜、又は前記入射光束を拡散させ
る拡散面である。
【0021】本発明の更に別の側面としての照明装置
は、光源から出射した光束を用いて被照明領域を照明す
る照明装置であって、屈折及び/又は反射作用を有する
複数の要素がアレイ状に形成された光学素子を有し、前
記光源からの光束を用いて多数の2次元光源を形成する
多光束形成手段と、前記複数の要素の間からの前記光束
が前記被照明領域に集光することを防止する防止手段と
を有する。かかる照明装置によれば、集光防止手段を設
けることにより多光束形成手段において屈折及び/又は
反射作用を受けていない不要な光束を取り除き、被照明
領域に均一な照度分布を形成することができる。前記多
光束形成手段は、前記光学素子の前記複数の要素が形成
された面を対向させて構成する。前記光学素子は、前記
複数の要素を基板の両面に有してもよい。前記光学素子
は、シリンドリカルレンズアレイ板である。前記多光束
形成手段は、各組が直交するように配置された複数の組
の前記シリンドリカルレンズアレイ板を有してもよい。
前記防止手段は、前記多光束形成手段と前記被照明領域
の間に配置された前記被照明領域を照明するための照明
領域を定義するマスキングブレードに設けられ、前記光
学素子の複数の要素の間を通過した前記光束を遮蔽する
フィルターである。前記防止手段は、前記光学素子の前
記複数の要素の間に形成され、当該複数の要素の間を通
過する前記光束を遮断する金属膜及び/又は誘電体多層
膜である。前記防止手段は、前記光学素子の前記複数の
要素の間に形成され、前記光束を拡散させる拡散面であ
る。前記多光束形成手段を複数有してもよい。
【0022】本発明の更に別の側面としての露光装置
は、上述の照明装置と、レチクル及び/又はマスクに形
成されたパターンを被処理体に投影する光学系とを有す
る。かかる露光装置によれば、屈折又は反射作用を受け
ていない光束を取り除いてマスクを均一に照明し、高解
像度のパターンを得ることができる。
【0023】本発明の更に別の側面としての露光装置
は、上述のアレイを含む光学系を有する。かかる露光装
置の作用も上述の露光装置と同様の作用を奏する。
【0024】本発明の更に別の側面としてのデバイス製
造方法は、上述の露光装置を用いて被処理体を露光する
ステップと、前記露光された前記被処理体に所定のプロ
セスを行うステップとを有する。上述の露光装置の作用
と同様の作用を奏するデバイス製造方法の請求項は、中
間及び最終結果物であるデバイス自体にもその効力が及
ぶ。また、かかるデバイスは、LSIやVLSIなどの
半導体チップ、CCD、LCD、磁気センサー、薄膜磁
気ヘッドなどを含む。
【0025】本発明の更なる目的又はその他の特徴は、
以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によ
って明らかにされるであろう。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の例示的な露光装置1及び照明装置100について説
明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定するもの
ではなく、本発明の目的が達成される範囲において、各
構成要素が代替的に置換されてもよい。ここで、図1
は、本発明の例示的な露光装置1の概略構成図である。
【0027】露光装置1は、図1に示すように、回路パ
ターンが形成されたマスク又はレチクル(本出願ではこ
れらの用語を交換可能に使用する)200を照明する照
明装置100と、照明されたマスクパターンから生じる
回折光をプレート400に投影する投影光学系300
と、プレート400を支持するステージ450とを有す
る。
【0028】露光装置1は、例えば、ステップアンドリ
ピート方式やステップアンドスキャン方式でマスク20
0に形成された回路パターンをプレート400に露光す
る投影露光装置である。かかる露光装置は、サブミクロ
ンやクオーターミクロン以下のリソグラフィー工程に好
適であり、以下、本実施形態ではステップアンドスキャ
ン方式の露光装置(「スキャナー」とも呼ばれる)を例
に説明する。ここで、「ステップアンドスキャン方式」
は、マスクに対してウェハを連続的にスキャンしてマス
クパターンをウェハに露光すると共に、1ショットの露
光終了後ウェハをステップ移動して、次のショットの露
光領域に移動する露光方法である。「ステップアンドリ
ピート方式」は、ウェハのショットの一括露光ごとにウ
ェハをステップ移動して次のショットの露光領域に移動
する露光方法である。
【0029】照明装置100は、転写用パターンが形成
されたマスク200を照明する。照明装置100は、図
2に示すように、光源部110と、照明光学系120と
を有する。ここで、図2は、本発明の例示的な露光装置
1の一部である照明装置100の要部概略構成図であ
る。
【0030】光源部110は、例えば、光源としてレー
ザーを使用する。レーザーは、波長約248nmのKr
Fエキシマレーザー、波長約193nmのArFエキシ
マレーザー、波長約157nmのFレーザーなどを使
用できるが、レーザーの種類はエキシマレーザーに限定
されず、例えば、YAGレーザーを使用してもよいし、
そのレーザーの個数も限定されない。例えば、独立に動
作する2個の固体レーザーを使用すれば固体レーザー間
相互のコヒーレンスはなく、コヒーレンスに起因するス
ペックルはかなり低減する。更に、スペックルを低減す
るために光学系を直線的又は回動的に揺動させてもよ
い。また、光源部110に使用可能な光源はレーザーに
限定されるものではなく、一又は複数の水銀ランプやキ
セノンランプなどのランプ、EUV光源も使用可能であ
る。なお、EUV光源を使用する場合には、光学系にレ
ンズは使用できないので、光学系の各要素は全てミラー
となる。
【0031】照明光学系120は、マスク200を照射
する光学系であり、光束調整手段122と、多光束形成
手段124と、コンデンサーレンズ126と、結像光学
系128とを有する。
【0032】光束調整手段122は、光源部110から
の光束を所望の断面形状及び配光分布に整える手段であ
る。光束調整手段122としては、例えば、光束整形光
学系、インコヒーレント化光学系などが考えられる。光
束整形光学系は、例えば、複数のシリンドリカルレンズ
やビームエクスパンダ等を使用することができ、レーザ
ー光源からの平行光束の断面形状の寸法の縦横比率を所
望の値に変換する。インコヒーレント化光学系は、コヒ
ーレントなレーザー光束をインコヒーレント化し、例え
ば、入射光束を光分割面で少なくとも2つの光束(例え
ば、p偏光とs偏光)に分岐した後で一方の光束を光学
部材を介して他方の光束に対してレーザー光のコヒーレ
ンス長以上の光路長差を与えてから分割面に再誘導して
他方の光束と重ね合わせて射出されるようにした折り返
し系を少なくとも一つ備える光学系を用いることができ
る。
【0033】多光束形成手段124は、光源部110か
ら出射した光束を用いて多数の2次元光源を形成するた
めに(即ち、ハエの目レンズの機能を持たせるため
に)、マイクロレンズアレイ124a及び124bの2
群で構成されている。
【0034】マイクロレンズアレイ124aは、レンズ
作用を有する複数の要素124apがアレイ状に基板S
1と一体で形成されている。マイクロレンズアレイ12
4aの複数の要素124apの間(即ち、レンズ作用を
持たない領域)124anには、防止部124asが形
成されている。防止部124asは、光源110からの
光束がマイクロレンズアレイ124aの複数の要素12
4apの間(即ち、レンズ作用を持たない領域)124
anを通過することを防止する。
【0035】マイクロレンズアレイ124bも同様に、
レンズ作用を有する複数の要素124bpがアレイ状に
基板S1´と一体で形成され、かかる複数の要素124
bpの間(即ち、レンズ作用を持たない領域)124b
nに防止部124bsが形成されている。防止部124
bsは、マイクロレンズアレイ124aを通過した光束
が複数の要素124bpの間(即ち、レンズ作用を持た
ない領域)124bnを通過することを防止する。但
し、本実施例では、マイクロレンズアレイ124a及び
124bの両方に防止部124as及び124bsを設
けたが、少なくとも片方、より好ましくは被照射面Tと
共役な位置にある前群、即ち、マイクロレンズアレイ1
24aにのみ設けてもよい。
【0036】防止部124as及び124bsには、ク
ロム(Cr)等の金属膜の蒸着や誘電体多層膜のコート
等が考えられる。但し、防止部124as及び124b
sはこれらに限定するものではなく、マイクロレンズア
レイのレンズ作用を持たない領域を遮光するものであれ
ば当業界で周知の如何なる構成をも適用することが可能
である。
【0037】従って、多光束形成手段124は、マイク
ロレンズアレイ124a及び124bのレンズ作用を持
たない領域124an及び124bnに防止部124a
s及び124bsを設けることで、レンズ作用を受けて
いない不要な光束を削除して被照射面Tを均一な照度分
布にすることができる。
【0038】コンデンサーレンズ126は、ケーラー照
明においては、入射側における角度の関係を被照射面T
での位置関係に置換する。従って、コンデンサーレンズ
126は、多光束形成手段124でレンズ作用を受けた
光束を用いて被照射面Tをケーラー照明する。
【0039】結像光学系128は、被照射面Tに形成さ
れた均一な照明領域を所望の大きさに拡大してマスク2
00をケーラー照明する。
【0040】ここで、図3乃至図5、図8、図9、図1
2を参照して、照明装置100の変形例である照明装置
100A乃至100Fについて説明する。なお、照明装
置100と同一の部材については、同一の参照番号を付
し、重複する説明は省略する。ここで、図3は、図2に
示した多光束形成手段124の変形例である多光束形成
手段130を有する照明装置100Aの要部概略構成
図、図4は、図2に示した多光束形成手段124の変形
例である多光束形成手段140を有する照明装置100
Bの要部概略構成図、図5は、2つの多光束形成手段1
50及び160を有する照明装置100Cの要部概略構
成図、図8は、シリンドリカルレンズアレイ板170a
乃至170dで構成された多光束形成手段170を有す
る照明装置100Dの要部概略構成図であって、図8
(a)は、照明装置100DのYZ平面断面図、図8
(b)は、照明装置100DのXZ平面断面図、図9
は、反射型のマイクロレンズアレイ板で構成された多光
束形成手段180を有する照明装置100Eの要部概略
構成図、図12は、マスキングブレード192に集光防
止手段194を設けた照明装置100Fの要部概略構成
図である。
【0041】以下、照明装置100Aについて説明す
る。図3を参照するに、照明装置100Aは、照明装置
100と比べて多光束形成手段130に関して異なる。
多光束形成手段130は、マイクロレンズアレイ130
aの1群で構成され、光源部110から出射した光束を
用いて多数の2次元光源を形成する。
【0042】マイクロレンズアレイ130aは、レンズ
作用を有する複数の要素130apがアレイ状に基板S
2の両面(即ち、マイクロレンズアレイ130aの入射
側及び出射側)に直接形成されている。マイクロレンズ
アレイ130aの複数の要素130apの間(即ち、レ
ンズ作用を持たない領域)130anには、防止部13
0asが形成されている。防止部130asは、光源1
10からの光束がマイクロレンズアレイ130aの複数
の要素130apの間(即ち、レンズ作用を持たない領
域)130anを通過することを防止する。本実施例で
も、マイクロレンズアレイ130aの入射側及び出射側
(基板S2両面)に防止部130asを設けたが、少な
くとも片側、より好ましくは被照射面Tと共役な位置に
ある入射側にのみ設けてもよい。
【0043】従って、多光束形成手段130は、マイク
ロレンズアレイ130aのレンズ作用を持たない領域1
30asを設けることで、レンズ作用を受けていない不
用な光束を削除して被照射面Tを均一な照度分布にする
ことができる。
【0044】以下、照明装置100Bについて説明す
る。図4を参照するに、照明装置100Bは、照明装置
100と比べて多光束形成手段140に関して異なる。
多光束形成手段140は、光源部110から出射した光
束を用いて多数の2次元光源を形成するために(即ち、
ハエの目レンズの機能を持たせるために)、マイクロレ
ンズアレイ140a及び140bの2群で構成されてい
る。
【0045】マイクロレンズアレイ140aは、レンズ
作用を有する複数の要素140apがアレイ状に基板S
3と一体で形成されている。マイクロレンズアレイ14
0aの複数の要素140apの間(即ち、レンズ作用を
持たない領域)140anには、拡散面140asが形
成されている。拡散面140asは、リソグラフィー技
術でパターニングを行うことなどで形成する。拡散面1
40asは、光源部110からの光束を拡散させて、か
かる光束がマイクロレンズアレイ140aの複数の要素
140apの間(即ち、レンズ作用を持たない領域)1
40anを通過することを防止する。
【0046】マイクロレンズアレイ140bは、レンズ
作用を有する複数の要素140bpがアレイ状に基板S
3´と一体で形成されている。本実施例では、マイクロ
レンズアレイ140bの複数の要素140bpの間(即
ち、レンズ作用を持たない領域)140bnには拡散面
は形成されていないが、拡散面を形成することを妨げる
ものではない。
【0047】従って、多光束形成手段140は、マイク
ロレンズアレイ140aのレンズ作用を持たない領域1
40anに拡散面140asを設けることで、レンズ作
用を受けていない不要な光束を削除して被照射面Tを均
一な照度分布にすることができる。
【0048】以下、照明装置100Cについて説明す
る。図5を参照するに、照明装置100Cは、第1の多
光束形成手段150及び第2の多光束形成手段160を
有する。
【0049】第1の多光束形成手段150は、光源部1
10から出射した光束を用いて多数の2次元光源を形成
するために(即ち、ハエの目レンズの機能を持たせるた
めに)、マイクロレンズアレイ150a及び150bの
2群で構成されている。
【0050】マイクロレンズアレイ150aは、レンズ
作用を有する複数の要素150apがアレイ状に基板S
4と一体で形成されている。マイクロレンズアレイ15
0aの複数の要素150apの間(即ち、レンズ作用を
持たない領域)150anには、防止部150asが形
成されている。防止部150asは、クロム(Cr)等
の金属膜の蒸着、誘電体多層膜のコート、拡散面などに
よって形成され、光源部110からの光束がマイクロレ
ンズアレイ150aの複数の要素150apの間(即
ち、レンズ作用を持たない領域)150anを通過する
ことを防止する。
【0051】マイクロレンズアレイ150aの複数の要
素150apは、図6に示すように、一般に、六角形素
子レンズから構成され、その周りに防止部150asが
形成されている。ここで、図6は、マイクロレンズアレ
イ150aの一例を示す概略正面図である。照明σ(コ
ヒーレンシー)は円に近いことが求められるが、それは
後段の第2の多光束形成手段160を円く照明すること
と等価である。第1の多光束形成手段150の複数の要
素150apに六角形レンズ素子を用いても第2の多光
束形成手段160を照明する光は円にはならないが、第
2の多光束形成手段160の後段に円形絞りを置くなど
の切り出しをする際に光効率の低下が少なくてすむ。
【0052】また、図7に示すように、予め、マイクロ
レンズアレイ150aの複数の要素152ap(六角素
子レンズ)の透過部分が円になるように、防止部150
asを設けてもよい。ここで、図7は、マイクロレンズ
アレイ150aの一例を示す概略正面図である。
【0053】マイクロレンズアレイ150bは、レンズ
作用を有する複数の要素150bpがアレイ状に基板S
4´と一体で形成されている。なお、防止部は少なくと
も入射側のマイクロレンズアレイ150aのみに形成す
ればよく、本実施例では、マイクロレンズアレイ150
bのレンズ作用を持たない領域150bnに防止部は形
成していない。
【0054】第2の多光束形成手段160は、第1の多
光束形成手段150及びコンデンサーレンズ126から
の光束を用いて多数の2次元光源を形成するために(即
ち、ハエの目レンズの機能を持たせるために)、マイク
ロレンズアレイ160a及び160bの2群で構成され
ている。
【0055】マイクロレンズアレイ160aは、レンズ
作用を有する複数の要素160apがアレイ状に基板S
5と一体で形成されている。マイクロレンズアレイ16
0aの複数の要素160apの間(即ち、レンズ作用を
持たない領域)160anには、防止部160asが形
成されている。防止部160asは、クロム(Cr)等
の金属膜の蒸着、誘電体多層膜のコート、拡散面などに
よって形成され、第1の多光束形成手段150及びコン
デンサーレンズ126からの光束がマイクロレンズアレ
イ160aの複数の要素160apの間(即ち、レンズ
作用を持たない領域)160anを通過することを防止
する。
【0056】マイクロレンズアレイ160bは、レンズ
作用を有する複数の要素160bpがアレイ状に基板S
5´と一体で形成されている。なお、防止部は少なくと
も入射側のマイクロレンズアレイ160aのみに形成す
ればよく、本実施例では、マイクロレンズアレイ160
bのレンズ作用を持たない領域160bnに防止部は形
成していない。
【0057】従って、第1の多光束形成手段150は有
効光源をフラットに形成し、かかる有効光源を用いて第
2の多光束形成手段160は照度ムラがなく均一に被照
射面Tを照明することができる。
【0058】以下、照明装置100Dについて説明す
る。図8を参照するに、照明装置100Dは、シリンド
リカルマイクロレンズアレイ板170a乃至170dを
有する。多光束形成手段170は、シリンドリカルレン
ズアレイ板170a及び170cとシリンドリカルレン
ズアレイ板170b及び170dとを直交するように配
置して形成する。多光束形成手段170は、シリンドリ
カルレンズアレイ板170a及び170cの組とシリン
ドリカルレンズアレイ板170b及び170dの組とが
コンデンサーレンズ126を介して被照射面Tをケーラ
ー照明するように配置されており、被照射面Tの照明形
状は矩形(スリット状)になる。
【0059】シリンドリカルレンズアレイ板170a及
び170cは、YZ断面でレンズ作用を有する複数の要
素170ap及び170cpがアレイ状に基板S6a及
びS6cと一体で形成されている。シリンドリカルレン
ズアレイ板170b及び170dは、XZ断面でレンズ
作用を有する複数の要素170bp及び170dpがア
レイ状に基板S6b及びS6dと一体で形成されてい
る。
【0060】シリンドリカルレンズアレイ板170c及
び170dの複数の要素170cp及び170dpの間
(即ち、レンズ作用を持たない領域)170cn及び1
70dnには、防止部170cs及び170dsが形成
されている。
【0061】防止部170cs及び170dsは、クロ
ム(Cr)等の金属膜の蒸着、誘電体多層膜のコートな
どによって形成され、光束がシリンドリカルレンズアレ
イ板170c及び170dの複数の要素170cp及び
170dpの間(即ち、レンズ作用を持たない領域)1
70cn及び170dnを通過することを防止する。防
止部170cs及び170dnは、線状であるので正方
形素子レンズで形成されるマイクロレンズに設けるより
も容易に設けることができる。
【0062】また、多光束形成手段170は、シリンド
リカルレンズアレイ板170a乃至170dを互い違い
に配置して構成しているので、シリンドリカルレンズア
レイ板170c及び170以外のシリンドリカルレンズ
アレイ板170a及び170bに防止部を形成するとケ
ラレを生じてしまう。
【0063】従って、多光束形成手段170は、シリン
ドリカルレンズアレイ板170c及び170dのレンズ
作用を持たない領域170cn及び170dnに防止部
170cs及び170dsを設けることで、レンズ作用
を受けていない不要な光束を削除して被照射面Tを均一
な照度分布にすることができる。
【0064】以下、照明装置100Eを説明する。照明
装置100Eは、極紫外線(EUV:Extreme
ultraviolet)光を用いて転写用パターンが
形成されたマスク200を照明する。照明装置100E
は、EUV光源110Eと、多光束形成手段180と、
コンデンサー光学系182とを有する。
【0065】EUV光源110Eは、例えば、レーザー
プラズマ光源を使用する。レーザープラズマ光源は、真
空中に置かれたターゲット材に高強度のパルスレーザー
光を照射し、高温のプラズマを発生させる。そして、こ
れから放射される波長13.4nm程度のEUV光を利
用するものである。ターゲット材は、金属薄膜、不活性
ガス、液滴などが用いられる。放射されるEUV光の平
均強度を高くするためには、パルスレーザーの繰り返し
周波数は高い方がよく、通常数kHzの繰り返し周波数
で運転される。あるいは、EUV光源110Eは、放電
プラズマ光源を用いる。放電プラズマ光源は、真空中に
置かれた電極周辺にガスを放出し、電極にパルス電圧を
印加して放電を起こし高温のプラズマを発生させる。そ
して、これから放射される波長13.4nm程度のEU
V光を利用するものである。但し、EUV光源110E
は、これらに限定するものではなく、当業界で周知のい
かなる技術も適用可能である。
【0066】多光束形成手段180は、EUV光源11
0Eから出射したEUV光を用いて多数の2次元光源を
形成するために(即ち、ハエの目レンズの機能を持たせ
るために)反射型のマイクロレンズアレイ180a(凸
曲面マイクロミラーアレイや、凹曲面マイクロミラーア
レイ)で構成される。
【0067】マイクロレンズアレイ180aは、反射作
用を有する複数の要素180apが基板S7と一体で形
成されている。マイクロレンズアレイ180aの複数の
要素180apの間(即ち、反射作用を持たない領域)
180anには、防止部180asが形成されている。
防止部180asは、非反射部材で形成され、EUV光
源部110EからのEUV光がマイクロレンズアレイ1
80aの複数の要素180apの間(即ち、反射作用を
持たない領域)180anで反射することを防止する。
【0068】多光束形成手段180がシリンドリカル反
射面をその母線に垂直な方向へアレイ状に並べたマイク
ロレンズアレイ180aの場合は、図10に示すよう
に、線状に防止部180asを設ける。多光束形成手段
180が正方形素子レンズのマイクロレンズアレイ18
0aである場合は、図11に示すように、格子状に防止
部180asを設ける。ここで、図10は、シリンドリ
カル反射面をその母線に垂直な方向へアレイ状に並べた
マイクロレンズアレイ180aの一例を示す概略正面
図、図11は、正方形素子レンズのマイクロレンズアレ
イ180aの一例を示す概略正面図である。
【0069】EUV光のように通常の材料ではほとんど
反射せず、反射させるために40層もの多層膜を付ける
必要がある場合、防止部180asを非反射部材で形成
するのではなく、反射層である多層膜を意図的に付けな
い、又は、剥がすことでもよい。更に、防止部180a
sを拡散面に加工しておけば、その後、全体に多層膜を
付ければよいので製作も容易である。
【0070】コンデンサー光学系182は、多光束形成
手段180と被照射面Tと光学的に共役な位置に配置さ
れ、多光束形成手段180からのEUV光を反射して被
照射面Tを照明する。
【0071】従って、多光束形成手段180は、マイク
ロレンズアレイ180aの反射作用を持たない領域18
0anに防止部180asを設けることで、不要な光束
を削除して被照射面Tを均一な照度分布にすることがで
きる。
【0072】以下、照明装置100Fについて説明す
る。図12を参照するに、照明装置100Fは、多光束
形成手段190と、マスキングブレード192と、集光
防止手段194と、結像光学系196とを有する。
【0073】多光束形成手段190は、光源部110か
ら出射した光束を用いて多数の2次元光源を形成するた
めに(即ち、ハエの目レンズの機能を持たせるため
に)、マイクロレンズアレイ190a及び190bの2
群で構成されている。
【0074】マイクロレンズアレイ190a及び190
bは、レンズ作用を有する複数の要素190ap及び1
90bpがアレイ状に基板S8及びS8´と一体で形成
されている。但し、マイクロレンズアレイ190a及び
190bの複数の要素190ap及び190bpの間
(即ち、レンズ作用を持たない領域)190an及び1
90bnには光束の通過を防止する防止部が設けられて
いない。従って、第1の被照射面T´上にはマイクロレ
ンズアレイ190a及び190bのレンズ作用を持たな
い領域190an及び190bnを通過してきた光束に
より中心に照度が高い部分が生じる。
【0075】そこで、第1の被照射面T´に、図13に
示すように、被照明領域を規制するマスキングブレード
192を配置し、かかるマスキングブレード192の中
心部に遮光(又は減光)機能を有するフィルター等の集
光防止手段194を設ける。集光防止手段194は、マ
イクロレンズアレイ190a及び190bのレンズ作用
を持たない領域190an及び190bnを通過してき
た光束が第2の被照射面T´´に集光(即ち、到達)す
ることを防止する。ここで、図13は、集光防止手段1
94を有するマスキングブレード192の概略正面図で
ある。
【0076】結像光学系196は、マスキングブレード
192の像を第2の被照射面T´´に共役に決像する。
【0077】従って、照明装置100Fは、マスキング
ブレード192に集光防止手段194を設けることで、
マイクロレンズアレイ190a及び190bのレンズ作
用を持たない領域190an及び190bnを抜けてき
た光束を削除して第2の被照射面T´´を均一な照度分
布にすることができる。
【0078】再び、図1に戻って、マスク200は、例
えば、石英製で、その上には転写されるべき回路パター
ン(又は像)が形成され、図示しないマスクステージに
支持及び駆動される。マスク200から発せられた回折
光は、投影光学系300を通りウェハ400上に投影さ
れる。ウェハ400は、被処理体でありレジストが塗布
されている。マスク200とウェハ400を走査するこ
とによりマスク200のパターンをウェハ400上に転
写する。ステッパー(ステップアンドリピート方式の露
光装置)の場合は、マスク200とウェハ400を静止
させた状態で露光が行なわれる。
【0079】投影光学系300は、マスク200の回路
パターンを所望の倍率でウェハ400に縮小投影する。
投影光学系300は、複数のレンズ素子のみからなる光
学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡とを
有する光学系(カタディオプトリック光学系)、複数の
レンズ素子と少なくとも一枚のキノフォームなどの回折
光学素子とを有する光学系、全ミラー型の光学系等を使
用することができる。色収差の補正の必要な場合には、
互いに分散値(アッベ値)の異なるガラス材からなる複
数のレンズ素子を使用したり、回折光学素子をレンズ素
子と逆方向の分散が生じるように構成したりする。
【0080】ウェハ400は、フォトレジストが塗布さ
れている。フォトレジスト塗布工程は、前処理と、密着
性向上剤塗布処理と、フォトレジスト塗布処理と、プリ
ベーク処理とを含む。前処理は、洗浄、乾燥などを含
む。密着性向上剤塗布処理は、フォトレジストと下地と
の密着性を高めるための表面改質(即ち、界面活性剤塗
布による疎水性化)処理であり、HMDS(Hexam
ethyl−disilazane)などの有機膜をコ
ート又は蒸気処理する。プリベークは、ベーキング(焼
成)工程であるが現像後のそれよりもソフトであり、溶
剤を除去する。
【0081】ステージ450は、ウェハ400を支持す
る。ステージ450は、当業界で周知のいかなる構成を
も適用することができるので、ここでは詳しい構造及び
動作の説明は省略する。例えば、ステージ450は、リ
ニアモータを利用してXY方向にウェハ400を移動す
ることができる。マスク200とウェハ400は、例え
ば、同期走査され、ステージ450と図示しないマスク
ステージの位置は、例えば、レーザー干渉計などにより
監視され、両者は一定の速度比率で駆動される。ステー
ジ450は、例えば、ダンパを介して床等の上に支持さ
れるステージ定盤上に設けられ、マスクステージ及び投
影光学系300は、例えば、床等に載置されたベースフ
レーム上にダンパ等を介して支持される図示しない鏡筒
定盤上に設けられる。
【0082】露光において、光源部110から発せられ
た光束は、照明光学系120によりマスク200をケー
ラー照明により均一に照明する。マスク200を通過し
てマスクパターンを反映する光は、投影光学系300に
よりウェハ400に結像される。
【0083】かかる照明装置100A乃至100Fを使
用する露光装置1は均一な光強度分布で照明を行えるた
め、レジストへのパターン転写を高精度に行って高品位
なデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CC
Dなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができ
る。
【0084】次に、図14及び図15を参照して、上述
の露光装置1を利用したデバイス製造方法の実施例を説
明する。図14は、デバイス(ICやLSIなどの半導
体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するための
フローチャートである。ここでは、半導体チップの製造
を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイ
スの回路設計を行なう。ステップ2(マスク製作)で
は、設計した回路パターンを形成したマスクを製作す
る。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材
用を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロ
セス)は、前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリ
ソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成
する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ス
テップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チッ
プ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、
ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等
の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で
作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テ
ストなどの検査を行なう。こうした工程を経て半導体デ
バイスが完成し、それが出荷(ステップ7)される。
【0085】図15は、ステップ4のウェハプロセスの
詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)で
は、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CV
D)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ
13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによ
って形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、
ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処
理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16
(露光)では、露光装置1によってマスクの回路パター
ンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露
光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)
では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステ
ップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不
要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰
り返し行なうことによってウェハ上に多重に回路パター
ンが形成される。本実施例の製造方法によれば、従来よ
りも高品位のデバイスを製造することができる。
【0086】以上、本発明の好ましい実施例を説明した
が、本発明はこれらに限定されずその要旨の範囲内で様
々な変形や変更が可能である。
【0087】
【発明の効果】本発明によれば、マイクロレンズアレイ
やマイクロミラーアレイのような非レンズ作用部(ミラ
ーの場合も含む)を有するレンズアレイやミラーアレイ
を用いた照明装置でも被照射面を均一に照明することが
できる。かかる照明装置を有する露光装置は高い解像度
を達成し、高品位なデバイスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の例示的な露光装置の概略構成図であ
る。
【図2】 本発明の例示的な露光装置の一部である照明
装置の要部概略構成図である。
【図3】 図2に示した多光束形成手段の変形例である
多光束形成手段を有する照明装置の要部概略構成図であ
る。
【図4】 図2に示した多光束形成手段の変形例である
多光束形成手段を有する照明装置の要部概略構成図であ
る。
【図5】 2つの多光束形成手段を有する照明装置の要
部概略構成図である。
【図6】 図5に示すマイクロレンズアレイの一例を示
す概略正面図である。
【図7】 図5に示すマイクロレンズアレイの一例を示
す概略正面図である。
【図8】 シリンドリカルレンズアレイ板で構成された
多光束形成手段を有する照明装置の要部概略構成図であ
る。
【図9】 反射型のマイクロレンズアレイで構成された
多光束形成手段を有する照明装置の要部概略構成図であ
る。
【図10】 図9に示すシリンドリカルのマイクロレン
ズアレイの一例を示す概略正面図である。
【図11】 図9に示す正方形素子レンズのマイクロレ
ンズアレイの一例を示す概略正面図である。
【図12】 マスキングブレードに集光防止手段を設け
た照明装置の要部概略構成図である。
【図13】 図12に示す集光防止手段を有するマスキ
ングブレードの概略正面図である。
【図14】 本発明の露光装置を有するデバイス製造方
法を説明するためのフローチャートである。
【図15】 図14に示すステップ4の詳細なフローチ
ャートである。
【図16】 ハエの目レンズとしてマイクロレンズアレ
イを用いた従来の照明装置の要部概略構成図である。
【図17】 図16に示す多光束形成手段の要素レンズ
のみによって形成される被照射領域の光強度分布を示す
グラフである。
【図18】 図16に示す多光束形成手段によって形成
される被照射領域の光強度分布を示すグラフである。
【図19】 NAを有する光束を用いた場合に図16に
示す多光束形成手段によって形成される被照射領域の光
強度分布を示すグラフである。
【図20】 2つの多光束形成手段を有する従来の照明
装置の要部概略構成図である。
【図21】 図20に示す第1の多光束形成手段によっ
て形成される第2の多光束形成手段の入射面上の光強度
分布を示すグラフである。
【図22】 図20に示す第2の多光束形成手段によっ
て形成される被照射面の光強度分布を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 露光装置 100、100A乃至100F 照明装置 124 多光束形成手段 124a、124b マイクロレンズア
レイ 124ap、124bp 要素(レンズ) 124as、124bs 防止部 S1 基板 140 多光束形成手段 140a、140b マイクロレンズア
レイ 140ap、140bp 要素(レンズ) 140as 拡散面 S3 基板 180 多光束形成手段 180a 反射型マイクロレ
ンズアレイ 180ap 要素(ミラー) 180as 防止部 S7 基板 190 多光束形成手段 190a、190b マイクロレンズア
レイ 190ap、190bp 要素(レンズ) 192 マスキングブレー
ド 194 集光防止手段 S8 基板

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のレンズがアレイ状に形成されたレ
    ンズアレイであって、 前記複数のレンズの間に入射光束の通過を防止する防止
    部を有するレンズアレイ。
  2. 【請求項2】 屈折作用を有する複数のレンズがアレイ
    状に基板の両面に形成されたレンズアレイであって、 前記複数のレンズの間に入射光束の通過を防止する防止
    部を有するレンズアレイ。
  3. 【請求項3】 複数の凹面及び/又は凸面ミラーがアレ
    イ状に形成されたミラーアレイであって、 前記複数のミラーの間に入射光束の反射を防止する防止
    部を有するミラーアレイ。
  4. 【請求項4】 前記防止部は、金属膜及び/又は誘電体
    膜である請求項1乃至3のうちいずれか一項記載のアレ
    イ。
  5. 【請求項5】 前記防止部は、前記入射光束を拡散させ
    る拡散面である請求項1乃至3のうちいずれか一項記載
    のアレイ。
  6. 【請求項6】 光源から出射した光束を用いて被照明領
    域を照明する照明装置であって、 屈折及び/又は反射作用を有する複数の要素がアレイ状
    に形成された光学素子を有し、前記光源からの光束を用
    いて多数の2次元光源を形成する多光束形成手段と、 前記複数の要素の間からの前記光束が前記被照明領域に
    集光することを防止する防止手段とを有する照明装置。
  7. 【請求項7】 前記多光束形成手段は、前記光学素子の
    前記複数の要素が形成された面を対向させて構成する請
    求項6記載の照明装置。
  8. 【請求項8】 前記光学素子は、前記複数の要素を基板
    の両面に有する請求項6記載の照明装置。
  9. 【請求項9】 前記光学素子は、シリンドリカルレンズ
    アレイ板である請求項6記載の照明装置。
  10. 【請求項10】 前記多光束形成手段は、各組が直交す
    るように配置された複数の組の前記シリンドリカルレン
    ズアレイ板を有する請求項9記載の照明装置。
  11. 【請求項11】 前記防止手段は、前記多光束形成手段
    と前記被照明領域の間に配置された前記被照明領域を照
    明するための照明領域を定義するマスキングブレードに
    設けられ、前記光学素子の複数の要素の間を通過した前
    記光束を遮蔽するフィルターである請求項6記載の照明
    装置。
  12. 【請求項12】 前記防止手段は、前記光学素子の前記
    複数の要素の間に形成され、当該複数の要素の間を通過
    する前記光束を遮断する金属膜及び/又は誘電体多層膜
    である請求項6又は11記載の照明装置。
  13. 【請求項13】 前記防止手段は、前記光学素子の前記
    複数の要素の間に形成され、前記光束を拡散させる拡散
    面である請求項6又は11記載の照明装置。
  14. 【請求項14】 前記多光束形成手段を複数有する請求
    項6又は11記載の照明装置。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至6のうちいずれか一項記
    載のアレイを含む光学系を有する露光装置。
  16. 【請求項16】 請求項6乃至14のうちいずれか一項
    記載の照明装置と、前記照明装置により照明されたレチ
    クル及び/又はマスクに形成されたパターンを被処理体
    に投影する光学系とを有する露光装置。
  17. 【請求項17】 請求項15又は16記載の露光装置を
    用いて被処理体を露光するステップと、 前記露光された前記被処理体に所定のプロセスを行うス
    テップとを有するデバイス製造方法。
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