JP2003229505A - 圧電デバイスのリッド、圧電デバイスの製造方法及び圧電デバイス - Google Patents
圧電デバイスのリッド、圧電デバイスの製造方法及び圧電デバイスInfo
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Abstract
波数シフト量を低減させることが可能な、圧電デバイス
のリッドの提供を目的とする。 【解決手段】 線膨張係数の小さいインバー材料または
スーパーインバー材料によりリッド本体11を形成する
一方で、リッド本体11の表面に、電解ニッケルメッキ
により下層膜13を形成するとともに、無電解ニッケル
メッキにより上層膜15を形成した。これにより、無電
解ニッケルメッキの融点までリッドの温度を上昇させれ
ば、リッドをシーム溶接することができるので、シーム
溶接時におけるリッドの熱膨張量が小さくなる。
Description
ッド、圧電デバイスの製造方法及び圧電デバイスに関す
るものであり、特にSAWチップを実装する圧電デバイ
スのリッド、圧電デバイスの製造方法及び圧電デバイス
に関するものである。
め、圧電振動子や圧電発振器等の圧電デバイスが広く利
用されている。圧電デバイスは、圧電振動片をパッケー
ジの内部に実装するとともに、圧電振動片の励振電極に
対して通電可能な外部端子をパッケージの外部に形成し
たものである。
ッケージ30の内部に実装したSAWデバイス1の例を
示している。なお、図3は図4のA−A線における平面
断面図であり、図4は図3のB−B線における正面断面
図である。SAWデバイス1では、パッケージ30にリ
ッド(蓋部材)110を固着して、パッケージ30の内
部を窒素雰囲気又は真空等に封止することにより、SA
Wデバイス1の周波数の径時変化を防止している。図7
に従来技術に係るリッドの断面図を示す。リッド110
は、コバール等の金属材料でリッド本体111を形成す
るとともに、リッド本体111の表面に電解ニッケルメ
ッキ又は無電解ニッケルメッキ113を施して、リッド
本体111の腐食によるリークの発生を防止している。
に対するリッド110の固着は、シーム溶接等により行
う。すなわち、ローラ電極40をリッド110の周縁部
に当接させて電流を流し、リッド110の温度を上昇さ
せて表面の電解ニッケルメッキ又は無電解ニッケルメッ
キを溶解させることにより、リッド110とシームリン
グ34とを固着している。なお、ローラ電極40を回転
させつつ、リッド110の周縁部に沿って移動させるこ
とにより、リッド110の全周をパッケージに固着す
る。
うち、例えば電解ニッケルメッキを溶解させる場合に
は、電解ニッケルメッキの融点である1450℃程度に
まで、リッド110の温度を上昇させる必要がある。な
お、シーム溶接時にはリッド110の温度のみが上昇
し、シームリング34やパッケージ30の温度上昇は少
ないので、リッド110のみが矢印18のように熱膨張
した状態でシームリング34に固着される。その結果図
8に示すように、リッド110の温度が低下し矢印19
のように熱収縮するに伴って、パッケージ30に曲げモ
ーメントが作用することになる。これにより、パッケー
ジ30に実装されたSAWチップ20にも曲げモーメン
トが作用し、SAWチップ20の表面に形成された櫛歯
状のIDT電極24(図3参照)のピッチが狭くなっ
て、周波数がプラス方向にシフトするという問題があ
る。また、この熱変形を低減させるために、融点の低い
無電解ニッケルメッキ(融点750℃)を使用する場合
には、リッドの耐腐食性を極端に低下させてしまうとい
う問題がある。
ーム溶接に伴う圧電デバイスの周波数シフト量を低減さ
せることが可能な、圧電デバイスのリッド、圧電デバイ
スの製造方法及び圧電デバイスの提供を目的とする。ま
た本発明は、リッドの耐腐食性を確保することが可能
な、圧電デバイスのリッド、圧電デバイスの製造方法及
び圧電デバイスの提供を目的とする。
め、本発明に係る圧電デバイスのリッドは、圧電デバイ
スのパッケージを封止するリッドであって、リッド本体
の表面に、耐腐食材料により下層膜を形成するととも
に、前記下層膜より融点の低い材料により上層膜を形成
した。
を上昇させれば、シーム溶接が可能となる。これによ
り、シーム溶接時におけるリッドの熱膨張量が低下し、
シーム溶接後におけるリッドの熱収縮量も低下する。従
って、リッドのシーム溶接に伴う圧電デバイスの周波数
シフト量を低減させることができる。また、上層膜の融
点までリッドの温度を上昇させても、これより融点の高
い下層膜は溶解しない。従って、リッドの耐腐食性を確
保することができる。また、圧電デバイスのパッケージ
を封止するリッドであって、リッド本体の表面に、電解
ニッケルメッキにより下層膜を形成するとともに、無電
解ニッケルメッキにより上層膜を形成した。
ある750℃程度までリッドの温度を上昇させればシー
ム溶接が可能となる。これにより、シーム溶接時におけ
るリッドの熱膨張量が低下し、シーム溶接後におけるリ
ッドの熱収縮量も低下する。従って、リッドのシーム溶
接に伴う圧電デバイスの周波数シフト量を低減させるこ
とができる。また、無電解ニッケルメッキの融点である
750℃までリッドの温度を上昇させても、融点が14
50℃である電解ニッケルメッキは溶解しない。従っ
て、リッドの耐腐食性を確保することができる。
スーパーインバー材料で形成してもよい。インバー材料
又はスーパーインバー材料は、従来のリッドに使用され
ていたコバール材料より線膨張係数が小さいので、シー
ム溶接時におけるリッドの熱膨張量が低下するととも
に、シーム溶接後におけるリッドの熱収縮量も低下す
る。従って、リッドのシーム溶接に伴う圧電デバイスの
周波数シフト量を低減させることができる。
法は、請求項1ないし3のいずれかに記載の圧電デバイ
スのリッドを使用し、前記上層膜のみを溶融させて、前
記リッドを前記パッケージに固着する構成とした。これ
により、リッドのシーム溶接に伴う圧電デバイスの周波
数シフト量を低減させることができる。また、リッドの
耐腐食性を確保することができる。
項1ないし3のいずれかに記載の圧電デバイスのリッド
を使用して製造した構成とした。また、請求項4に記載
の圧電デバイスの製造方法を使用して製造した構成とし
た。これにより、所定周波数の圧電デバイスを提供する
ことができる。また、耐腐食性に優れた圧電デバイスを
提供することができる。
ド、圧電デバイスの製造方法及び圧電デバイスの好まし
い実施の形態を、添付図面に従って詳細に説明する。な
お以下に記載するのは本発明の実施形態の一態様にすぎ
ず、本発明はこれらに限定されるものではない。
ドの断面図を示す。本実施形態に係る圧電デバイスのリ
ッド10は、インバー材料によりリッド本体11を形成
する一方で、リッド本体11の表面に、電解ニッケルメ
ッキにより下層膜13を形成するとともに、無電解ニッ
ケルメッキにより上層膜15を形成したものである。
成されていたのに対して、本実施形態に係るリッド本体
11はインバー材料により形成する。具体的には、イン
バー材料の鋼板からプレス加工によりブランクを形成
し、さらにバリレス加工を行って、リッド本体11を形
成する。なおリッド本体11は、スーパーインバー材料
により形成してもよい。表1に各材料の組成比及び線膨
張係数を示す。
電解ニッケルメッキ又は無電解ニッケルメッキのどちら
か一方を施していたのに対して、本実施形態ではリッド
本体11の表面に、電解ニッケルメッキにより下層膜1
3を形成するとともに、無電解ニッケルメッキにより上
層膜15を形成する。電解ニッケルメッキは、外部電源
からリッドを介して電子を供給することにより、溶液中
のニッケルイオンをリッド表面上に析出させるものであ
る。ニッケルイオン源として硫酸ニッケル等を使用す
る。電解ニッケルメッキは析出物の延性が高く、耐腐食
性に優れたメッキを得ることができるが、析出物の融点
が高くなるという問題がある。
還元剤から電子を供給することにより、溶液中のニッケ
ルイオンをリッド表面上に析出させるものである。ニッ
ケルイオン源として硫酸ニッケル等を使用し、還元剤と
して次亜りん酸塩等を使用する。無電解ニッケルメッキ
では析出物の延性が低下するので、マイクロクラックが
発生しやすく、電解ニッケルメッキに比べて耐腐食性は
劣るが、低融点の析出物が得られる。表2に、電解ニッ
ケルメッキ及び無電解ニッケルメッキの耐腐食性及び融
点の評価を示す。なお、表2中の耐腐食性は、塩水噴霧
試験(8日間)にて、錆発生のない場合を10点、表面
積の50%に錆発生した場合を0点として評価したもの
である。
したリッド本体11を洗浄及び乾燥した後に、その表面
に電解ニッケルメッキにより下層膜13を形成する。下
層膜の厚さは、2〜3μm程度に、好ましくは2.5μ
m程度に形成する。なお、Zn−Pメッキにより下層膜
を形成することも可能である。さらに、これを洗浄及び
乾燥した後に、その表面に無電解ニッケルメッキにより
上層膜15を形成する。上層膜の厚さは、3〜5μm程
度に、好ましくは4μm程度に形成する。このように、
二重メッキを施したリッド10を形成する。なお、リッ
ド表面に不純物が存在すると、シーム溶接時の温度上昇
により不純物がガス化して、SAWチップの表面に付着
することにより、SAWデバイスの周波数をシフトさせ
る原因となる。そこで、最後にリッドの洗浄及び乾燥を
行って、表面に付着する不純物を取り除くことが望まし
い。
使用して、SAWデバイスを製造する方法について説明
する。図2にSAWデバイスの製造方法のフローチャー
トを示す。まず、SAWチップを形成する。具体的に
は、図3に示すように、水晶等の圧電材料からなる圧電
基板のSAW伝搬面22に、アルミ等の金属材料により
IDT電極24を形成する。IDT電極24は、櫛歯状
の正極側電極および負極側電極からなり、両電極の電極
指を交互に組み合わせ平行に配置する。なおSAWチッ
プ20では、IDT電極24の電極指のピッチと同一波
長の弾性表面波が励振される。また、IDT電極24の
側部には、IDT電極24に通電する電極パッド25を
形成する。さらに、IDT電極24の両端部には、弾性
表面波の反射器26を形成する。
を形成する。パッケージ30は、図4に示すように、所
定形状にブランクしたセラミックシートを積層し、焼成
することによって形成する。なお、パッケージ30の中
央部には、SAWチップ20を実装するキャビティ32
を設ける。また、キャビティ32の内面には配線パター
ンを形成し、パッケージの外部端子(不図示)との導通
を確保する。そして、キャビティ32の開口縁部には、
シームリング34を固定する。シームリング34はコバ
ール材料等で形成し、Ni下付けAuメッキを施す。
を行う(S70)。具体的には、パッケージ30におけ
るキャビティ32の底部に、接着剤28を介して、SA
Wチップ20を実装する。なお、接着剤28には、硬化
後に弾性を示すシリコーン系又はポリブタジェンゴム系
等の接着剤を使用するのが好ましい。また、接着剤28
は厚く塗布するのが好ましい。さらに、接着剤28は、
SAWチップ20の裏面中央部に相当する部分に小範囲
で塗布するのが好ましい。これらにより、パッケージが
変形した場合でも、それに伴うSAWチップの変形量が
少なくなり、周波数のシフト量を低減させることができ
る。
ングを行う(S72)。具体的には、実装したSAWチ
ップ20の電極パッドと、パッケージ30の配線パター
ンとを、アルミ線29等で接続する。これにより、パッ
ケージ30の外部端子(不図示)から、SAWチップ2
0のIDT電極に対して通電可能となる。
う(S74)。具体的には、SAWチップ20の周波数
を測定しつつ、IDT電極を形成した圧電基板をエッチ
ングすることにより、周波数を目標値に一致させる。圧
電基板のエッチングは、ドライエッチングにより行う。
なお、エッチングガスとして、C4F8等のCF系ガス
や、SF6等のSF系ガスなどの、フッ素を含むガスを
使用することができる。このエッチングガスをプラズマ
化してフッ素ラジカルを生成し、このフッ素ラジカルで
圧電基板を処理することによりエッチングを行う。
に封止する(S76)。具体的には、まずシーム溶接装
置を窒素雰囲気に保持し、SAWチップ20を実装した
パッケージ30を溶接作業位置にセットする(S7
8)。次に、上記のように構成した本実施形態に係るリ
ッド10を、パッケージ30に載置する(S80)。そ
のとき、リッド10の周縁部全周をシームリング34の
表面上に配置して、キャビティ32の開口部を閉塞す
る。なお、パッケージ30の内部は真空に封止してもよ
い。
2)。図5にシーム溶接工程の説明図を示す。なお図5
は、図4のC部の拡大図である。具体的には、図5に示
すように、ローラ電極40の側面をリッド10の周縁部
に当接させ、ローラ電極40から電流を流す。すると、
ローラ電極40とリッド10との間や、リッド10とシ
ームリング34との間など、電気抵抗の高い部分が発熱
し、リッド10の温度が上昇する。なお、無電解ニッケ
ルメッキの融点である750℃程度にまでリッド10の
温度が上昇するように、ローラ電極40の電流を調整す
る。この温度上昇により、無電解ニッケルメッキにより
リッド10の表面に形成した上層膜15が溶解し、これ
が封止材料となってリッド10とシームリング34との
間が気密封止される。なお、電解ニッケルメッキにより
形成された下層膜13は、融点が1450℃であるため
溶解しない。また、線膨張係数の小さいインバー材料又
はスーパーインバー材料によりリッド本体11を形成し
たので、リッド10は温度上昇に伴って大きく膨張する
ことなくシームリングに固着される。
リッド10の周縁部に沿って移動させることにより、リ
ッド10とシームリング34との間を全周にわたって気
密封止する。以上により、パッケージ30の内部が窒素
雰囲気に封止される。最後に、SAWデバイスの電気的
特性等についての検査を行う(S84)。以上により、
SAWデバイスが完成する。
リッドにより、SAWデバイスの周波数シフト量を低減
させることができる。この点、従来のリッドは、リッド
本体の表面に電解ニッケルメッキのみを施していたの
で、リッドのシーム溶接時には、電解ニッケルメッキの
融点である1450℃程度にまでリッドの温度を上昇さ
せる必要があった。このとき、リッドの温度は1450
℃程度にまで上昇するが、シームリングは400℃程度
にとどまり、パッケージの温度はほとんど上昇しない。
従って、リッドのみが熱膨張した状態でシームリングに
固着される。その結果、図8に示すように、リッド10
の温度が低下し矢印19のように熱収縮するに伴って、
パッケージ30に曲げモーメントが作用することにな
る。これにより、パッケージ30に実装されたSAWチ
ップ20にも曲げモーメントが作用し、SAWチップ2
0の表面に形成された櫛歯状IDT電極のピッチが狭く
なって、周波数がプラス方向にシフトするという問題が
ある。
リッドは、リッド本体の表面に、電解ニッケルメッキに
より下層膜を形成するとともに、無電解ニッケルメッキ
により上層膜を形成した構成とした。この場合、無電解
ニッケルメッキの融点である750℃程度までリッドの
温度を上昇させればシーム溶接が可能となる。これによ
り、シーム溶接時におけるリッドの熱膨張量が低下し、
シーム溶接後におけるリッドの熱収縮量も低下し、SA
Wチップに作用する曲げモーメントを低減させることが
できる。従って、SAWデバイスの周波数シフト量を低
減させることができる。また、周波数シフト量のばらつ
きも低減させることができる。
メッキのみを施した場合には、リッドの耐腐食性の確保
が困難となる。すなわち、シーム溶接により無電解ニッ
ケルメッキが溶解し、ローラ電極との当接部には薄膜が
残るのみとなるが、無電解ニッケルメッキは延性が低い
ため薄膜部分でマイクロクラックが発生し、当該部分か
らリッド本体が腐食するおそれがある。なお、その腐食
がリッドを貫通しパッケージの内部と外部とがリークす
ると、SAWチップの表面に不純物が付着して、SAW
デバイスの周波数が変化することになる。
リッドでは、リッド本体の表面に、電解ニッケルメッキ
により下層膜を形成するとともに、無電解ニッケルメッ
キにより上層膜を形成した構成とした。これにより、シ
ーム溶接時に、無電解ニッケルメッキの融点である75
0℃までリッドの温度を上昇させても、融点が1450
℃である電解ニッケルメッキは溶解しない。従って、リ
ッドの耐腐食性を確保することができる。
ールが発生するので、リッド本体に至るピンホールを通
してリッドが腐食するおそれがある。しかし本実施形態
では、リッド本体に二重メッキを施したので、リッド本
体に至るピンホールの発生確率を大幅に低減することが
できる。従って、リッドの耐腐食性を確保することがで
きる。
対して、積層したリッド群からリッドを1個ずつ自動供
給する。しかし、リッドが磁性を帯びると、隣接するリ
ッドが相互に密着して、リッドの自動供給が困難にな
る。しかし、本実施形態に係る圧電デバイスのリッドで
は、上層膜を構成する無電解ニッケルメッキが非磁性体
であることから、隣接するリッド相互の密着を防止する
ことができる。これにより、リッドの自動供給が可能と
なる。
ッドは、リッド本体を、インバー材料又はスーパーイン
バー材料で形成した構成とした。インバー材料又はスー
パーインバー材料は、従来のリッドに使用されていたコ
バール材料より線膨張係数が小さいので、シーム溶接時
におけるリッドの熱膨張量が低下するとともに、シーム
溶接後におけるリッドの熱収縮量も低下し、SAWチッ
プに作用する曲げモーメントを低減させることができ
る。従って、圧電デバイスの周波数シフト量を低減させ
ることができる。
びスーパーインバー材料はFeを多く含むため、コバー
ル材料に比べて腐食しやすいという性質を有する。しか
し本実施形態では、インバー材料又はスーパーインバー
材料からなるリッド本体に二重メッキを施したので、リ
ッド本体の腐食を有効に防止することができる。
キ方法の異なる複数のリッドを、パッケージにシーム溶
接して、周波数シフト量を測定した。その結果を図6に
示す。図6では、コバール材料からなるリッド本体の表
面に、電解ニッケルメッキのみを施した従来技術に係る
リッドの場合には、周波数がプラス側に大きくシフト
し、なおかつばらついている。しかし、スーパーインバ
ー材料からなるリッド本体の表面に、電解ニッケルメッ
キにより下層膜を形成し、無電解ニッケルメッキにより
上層膜を形成した本実施形態に係るリッドの場合には、
周波数のシフト量が小さく、なおかつばらつきも小さく
なっている。これにより、上述した本実施形態に係るリ
ッドの有する優れた効果が確認された。
る圧電デバイスのリッドを、SAWデバイスのリッドに
適用した場合を例にして説明したが、本発明に係る圧電
デバイスのリッドは、例えばATカット圧電振動片を実
装した圧電デバイスのリッドに適用することも可能であ
る。特に、ATカット圧電振動片の両端部をパッケージ
に固定した圧電デバイスの場合には、リッドの熱収縮に
伴って圧電振動片も変形し得るので、本発明に係る圧電
デバイスのリッドを使用することにより、周波数シフト
量を低減させることができる。
ッドであって、リッド本体の表面に、耐腐食材料により
下層膜を形成するとともに、前記下層膜より融点の低い
材料により上層膜を形成したので、リッドのシーム溶接
に伴う圧電デバイスの周波数シフト量を低減させること
ができる。
面図である。
である。
A線における平面断面図である。
B線における正面断面図である。
の拡大図である。
面図である。
ある。
…リッド本体、13………下層膜、15………上層膜、
18,19………矢印、20………SAWチップ、22
………SAW伝搬面、24………IDT電極、25……
…電極パッド、26………反射器、28………接着剤、
29………アルミ線、30………パッケージ、32……
…キャビティ、34………シームリング、40………ロ
ーラ電極、110………リッド、111………リッド本
体、113………電解ニッケルメッキ。
4)
成されていたのに対して、本実施形態に係るリッド本体
11はインバー材料により形成する。具体的には、イン
バー材料の鋼板からプレス加工によりブランクを形成
し、さらにバリレス加工を行って、リッド本体11を形
成する。なおリッド本体11は、スーパーインバー材料
により形成してもよい。表1に各材料の組成比及び線膨
張係数を示す。
Claims (6)
- 【請求項1】 圧電デバイスのパッケージを封止するリ
ッドであって、 リッド本体の表面に、耐腐食材料により下層膜を形成す
るとともに、前記下層膜より融点の低い材料により上層
膜を形成したことを特徴とする圧電デバイスのリッド。 - 【請求項2】 圧電デバイスのパッケージを封止するリ
ッドであって、 リッド本体の表面に、電解ニッケルメッキにより下層膜
を形成するとともに、無電解ニッケルメッキにより上層
膜を形成したことを特徴とする圧電デバイスのリッド。 - 【請求項3】 前記リッド本体を、インバー材料又はス
ーパーインバー材料で形成したことを特徴とする、請求
項1または2に記載の圧電デバイスのリッド。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の圧
電デバイスのリッドを使用し、前記上層膜のみを溶融さ
せて、前記リッドを前記パッケージに固着することを特
徴とする圧電デバイスの製造方法。 - 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかに記載の圧
電デバイスのリッドを使用して製造したことを特徴とす
る圧電デバイス。 - 【請求項6】 請求項4に記載の圧電デバイスの製造方
法を使用して製造したことを特徴とする圧電デバイス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002028758A JP2003229505A (ja) | 2002-02-05 | 2002-02-05 | 圧電デバイスのリッド、圧電デバイスの製造方法及び圧電デバイス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002028758A JP2003229505A (ja) | 2002-02-05 | 2002-02-05 | 圧電デバイスのリッド、圧電デバイスの製造方法及び圧電デバイス |
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---|---|---|---|---|
JP2006221890A (ja) * | 2005-02-09 | 2006-08-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電池 |
JP2007095812A (ja) * | 2005-09-27 | 2007-04-12 | Pioneer Electronic Corp | 電子部品用筐体、レーザ溶接装置、レーザ溶接方法 |
JP2010186691A (ja) * | 2009-02-13 | 2010-08-26 | Seiko Instruments Inc | 電気化学セル |
-
2002
- 2002-02-05 JP JP2002028758A patent/JP2003229505A/ja not_active Withdrawn
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JP2006221890A (ja) * | 2005-02-09 | 2006-08-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電池 |
JP2007095812A (ja) * | 2005-09-27 | 2007-04-12 | Pioneer Electronic Corp | 電子部品用筐体、レーザ溶接装置、レーザ溶接方法 |
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