JP2003220657A - 機能性シート及び機能性シート形成用コーティング組成物 - Google Patents

機能性シート及び機能性シート形成用コーティング組成物

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JP2003220657A
JP2003220657A JP2002020007A JP2002020007A JP2003220657A JP 2003220657 A JP2003220657 A JP 2003220657A JP 2002020007 A JP2002020007 A JP 2002020007A JP 2002020007 A JP2002020007 A JP 2002020007A JP 2003220657 A JP2003220657 A JP 2003220657A
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emulsion
sheet according
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JP2002020007A
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Masanori Taneo
正規 種生
Keiichiro Norimoto
圭一郎 則本
Hideko Ohashi
英子 大橋
Makoto Nakanishi
真 中西
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸放湿性が高く、乾燥時の収縮によるクラッ
クの発生のない外観的に良好な機能性シートを提供する
こと。 【解決手段】 無機多孔質体と、有機物のエマルジョン
とを含む混合物の硬化物が、空隙率60重量%以上であ
り、かつ坪量40g/m2以上の不織布基材の表面に被
覆され、前記硬化物の一部が前記不織布基材内部に含浸
されており、好ましくは前記硬化物の被覆層が300μ
m以上あることを特徴とする吸放湿性が高く、乾燥時の
収縮によるクラックの発生のない外観的に良好な機能性
シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内湿度を適正に
調整して、防露性、防カビ性を付与し、快適空間を確保
しうる優れた自律的調湿機能を有する機能性シートに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年の居住環境は、断熱性の向上や暖房
設備の充実に伴い、快適性を増しつつあるものの、断熱
材や暖房器などによる人工的な環境制御では、断熱材の
外側に内部結露が発生し、腐朽菌などが増殖し壁材の強
度を劣化させ、その結果、震災に対し充分な強度を保持
し得なくなる場合がある。また、ダニやカビの繁殖に伴
うアレルギー問題も発生している。さらに、エネルギー
消費も今後、増大していき、コスト的な面の他、地球環
境問題からも空調設備の負荷を軽減する必要がある。
【0003】上記の断熱材や暖房器などによる人工的な
環境制御は、高温多湿または低温低湿な日本の環境条件
を快適に過ごすために温度制御を行おうとするものであ
るが、湿度制御を行うだけでも快適な環境を実現でき
る。このようなことから、内装材自体に調湿機能を持た
せ、空調設備や電力などを必要とせずに室内の湿度調整
を行い、防露性、防黴性を得ることができる調湿建材の
開発が行われている。従来の調湿建材としてはケイ酸カ
ルシウム建材(特開平5−293367)、珪藻土系建
材(特開平4−354514)、ゼオライト系建材(特
開平3−93632)、アロフェン系建材(特許304
1348)などの開発が行われている。また、上記のよ
うなボード状、タイル状の建材とは別に、種種の吸放湿
性を有するシートの開発が行われ、高吸収性高分子物質
を用いたシート(特開昭62−231740、特開平1
0−128892など)やゼオライト、珪藻土などの無
機系吸放湿材料を用いたシート(特開昭54−1444
21、特開昭64−6181、特公平1−26731、
など)が開示されている。なお、上記のボード状、タイ
ル状の建材は高い吸放湿能力を有するものの、施工性が
悪く、高価であることなどから、リフォームなどに好適
なシートの開発が望まれている。
【0004】ところで、前記の如く、吸放湿性シートと
してはすでに各種のものが開発されているが、以下のよ
うな問題点を残していた。有機系の吸放湿材料は、一旦
吸水した水分を完全に再放出できなかったり、吸水によ
り膨潤したり、或いは黴を生じるなどの問題点が多いた
め、これらの欠点がない無機系吸放湿材料が好ましい。
しかしながら、無機系においてもゼオライトはある程
度、吸湿するが、放湿性には劣るため、調湿建材に利用
するには必ずしも適していない。従来の珪藻土は、吸放
湿能力を左右する細孔容積が小さく、また、快適な湿度
領域にコントロールするのに適している細孔径の細孔を
ほとんど有していない。最近になって、適切な細孔径を
比較的多く有する稚内産珪藻土が発見され、それを用い
たボード状、タイル状の建材が開発されている。その稚
内産珪藻土(特開平11−207853)や同様に、比
較的、調湿建材として利用できる細孔径を有する活性白
土(特開平11−58625)を含有した吸放湿性シー
トが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、吸放湿性シー
トは、特に、壁紙などに用いる場合には、施工面から十
分な可とう性が必要であり、吸放湿層の厚さを制限せざ
るを得なかった。一方、吸放湿性は、微多孔質材料の細
孔径、細孔容積とともに、微多孔質材料の絶対量も重要
であるが、従来のシートではボード状、タイル状の建材
と比較して十分な吸放湿効果を発揮できなかった。そこ
で、調湿性に好適な細孔径を有し、細孔容積が比較的大
きなの無機多孔質体を用いても、その無機多孔質体の吸
放湿層構成成分中の含有量を向上させるとともに、吸放
湿層の膜厚を300μm以上確保する必要であった。
【0006】ところが、前述の吸放湿性シートに用いら
れている無機多孔質体は、平均粒子径が20μm程度の
微細な無機多孔質体粒子であるため、前記の300μm
以上の厚膜の吸放湿層を塗工すると、乾燥時の収縮によ
りクラックが発生するという問題があった。
【0007】そこで、本発明は、吸放湿性が高く、乾燥
時の収縮によるクラックの発生のない外観的に良好な機
能性シートを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、無機多孔質体と、有機物のエマルジョン
とを含む混合物の硬化物が、空隙率60重量%以上であ
り、かつ坪量40g/m2以上の不織布基材の表面に被
覆され、前記硬化物の一部が前記不織布基材内部に含浸
されていることを特徴とする機能性シートを提供する。
空隙率60重量%以上であり、かつ坪量40g/m2以
上の不織布基材を用いることで、無機多孔質体と、有機
物のエマルジョンとを含む高濃度、高粘度の混合物の一
部が不織布基材内部に含浸され、上記混合物の乾燥・硬
化の際の収縮を不織布の骨格が抑制し、クラック発生を
抑えることが可能となる。
【0009】本発明の好ましい態様においては、前記混
合物中の無機多孔質体含有量が、有機物のエマルジョン
の乾燥重量100重量部あたり200〜400重量部で
あるようにする。無機多孔質体の含有量が400重量部
を越えると有機物のエマルジョンが相対的に減少し、無
機多孔質体同氏および無機多孔質体と不織布の骨格との
バインダー機能が低下し、また、可とう性にもやや劣る
ことになる。一方、無機多孔質体の含有量が200重量
部未満だと、吸放湿性能が低下し、調湿材としての機能
を十分発揮しにくくなる。
【0010】本発明の好ましい態様においては、前記混
合物の硬化物は300μm以上の膜厚で前記基材表面に
固定されているようにする。無機多孔質体と有機物のエ
マルジョンとの混合物の硬化物は300μm以上が好ま
しく、さらに好ましくは500μm以上1mm以下であ
る。上記の厚さにすることで、吸放湿性能、可とう性が
良好となり、1mmを越えると、生産上、ロールに巻く
ことが難しくなり、また、室内壁紙としても施工上およ
び外観的にも好ましくない。
【0011】本発明の好ましい態様においては、前記不
織布基材が親水性の素材からなるようにする。有機物の
エマルジョンは、水系であり、前記混合物は水を溶媒と
してかなり含まれているため、前記不織布基材が疎水性
の素材であると、前記混合物を不織布基材に塗工する
際、濡れ性が良くないため、不織布基材内部への含浸が
十分に行かず、不織布基材との密着性、被膜の外観や吸
放湿性においても問題が出てくる。
【0012】本発明の好ましい態様においては、前記無
機多孔質体は、平均粒子径30μm以下であるようにす
る。機能性シートを室内壁紙など装飾を施したシートに
使用する場合、グラビア印刷などの意匠性を付与する
が、その際、吸放湿層は平滑性に優れている方が印刷の
細部の鮮明さを出すために好ましく、平均粒子径が30
μm以下の微細な無機多孔質体の適用が望ましい。ま
た、概して、無機多孔質体は、ろ過材など大量に使用さ
れる用途では、平均粒子径が30μm以下のものが多い
ため、この範囲の粒子径のものが、価格的にも安価であ
る。
【0013】本発明の好ましい態様においては、前記混
合物の硬化物が不織布基材内部に基材の最表面から10
0μm以上含浸されているようにする。前記混合物の硬
化物を不織布基材内部に基材の最表面から100μm以
上含浸させることで、前記の問題となっていた混合物の
乾燥・硬化の際の収縮によるクラック発生を抑えること
が可能となり、また、被覆層と不織布基材との密着性も
良好となる。
【0014】本発明の好ましい態様においては、前記無
機多孔質体が平均細孔直径3〜12nm、細孔容積0.
3ml/g以上であり、前記有機物のエマルジョンがガ
ラス転移温度−5〜50℃であるようにする。なお、有
機物のエマルジョンのガラス転移温度は、不織布基材を
用いる場合、−5〜30℃であるのがより好ましい。こ
れは、前記被覆層の一部が不織布基材内部に含浸してい
るため、基材表面上の被覆層の膜厚が少なくなるためで
ある。上記により、水蒸気の吸湿・放湿平衡を快適な湿
度領域の50〜70%に自立的にコントロールでき、可
とう性を兼ね備えた機能性シートを外観良く成形するこ
とが可能となる。
【0015】本発明の好ましい態様においては、前記無
機多孔質体が略球状の粒子であるようにする。流動性の
良いほぼ球状粒子を用いることにより、膜内での無機多
孔質体の充填率が増し、また、流動性が良いため、不織
布基材内部への含浸が良好に行える。結果として、吸放
湿性能をも向上させることが出来る。
【0016】本発明の好ましい態様においては、前記混
合物の硬化物の被覆の表面に、さらに平均粒子径30μ
m以下の無機多孔質体と、顔料粒子と、有機物のエマル
ジョンとを含む混合物の硬化物を含有する意匠層が形成
されているようにする。吸放湿層(第一層)をコンマコ
ーターなどで塗工後、乾燥・硬化したものに上記の立体
的な模様を施した被覆物をロータリースクリーン印刷機
により、被覆し、乾燥・硬化することによって、意匠層
が形成される。また、その好ましい態様においては、前
記立体的な模様を施した被覆物は、吸放湿層(第一層)
の構成成分と同様の無機多孔質体と、有機物のエマルジ
ョンとを含む混合物であるようにする。そうすること
で、前記立体的な模様を施した被覆物も吸放湿性などの
機能を有し、意匠性付与によって、上記作用効果を損な
うことがない。なお、前記立体的な模様を施した被覆物
を構成する無機多孔質体の平均粒子径は30μm以下で
あり、上記ロータリースクリーン印刷の際にも、スクリ
ーンのメッシュの通過において、微細な無機多孔質体粒
子であることが望ましく、その点でも好適である。
【0017】本発明の好ましい態様においては、前記意
匠層には、さらに光触媒粒子が含有されているようにす
る。そうすることで、上記作用効果を有しつつ光触媒機
能を付与することが可能となる。なお、光触媒粒子は、
吸放湿層(第一層)からなる無機多孔質体と、有機物の
エマルジョンとを含む混合物にも含有させることができ
る。そうすることで、光触媒機能をシート最表面に均一
に付与することが可能となる。
【0018】本発明の好ましい態様においては、機能性
シートを形成するためのコーティング組成物は、平均粒
子径30μm以下の無機多孔質体と、有機物のエマルジ
ョンと、水とを含み、前記水の量は固形分を100重量
部としたときに20〜40重量部であり、コーティング
組成物の粘度が3000〜5000mPa・sであるよ
うにする。そうすることで、コンマコーターなどで塗工
する際、基材表面に良好に被覆でき、不織布基材内部に
含浸することが可能となる。ここで、粘度は、B型回転
粘度計(東京計器株式会社製,BL型)を用い、Lアダ
プタ,回転速度;12rpmの測定条件により計測す
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について、詳述す
る。本発明において、無機多孔質体は、例えば、アルミ
ナ−シリカ系共沈キセロゲル多孔体、シリカゲル、γ−
アルミナ多孔体、メソポーラスゼオライト、多孔質ガラ
ス、アパタイト、珪藻土、セピオライト、アロフェン、
イモゴライト、活性白土、多孔質シリカから選ばれた少
なくとも一種が利用できる。また、その細孔径は平均直
径3〜12nmであり、細孔容積が0.3ml/g以上
とする。ここで、細孔の平均直径および細孔容積は、比
表面積/細孔分布測定装置(アサップ2000,マイク
ロメリティックス社製)を使用し、脱離側等温線を用い
てBrrett Joyner Halenda法によ
り計測する。この無機多孔質体の平均粒径は30μm以
下であるのが好ましい。ここで、無機多孔質体の平均粒
径は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(セイシ
ン企業製レーザーマイクロンサイザーLMS−30)により
計測する。
【0020】上記物質のうち、アルミナ−シリカ系共沈
キセロゲル多孔体は、次のように製造することが出来
る。すなわち、硝酸アルミニウム9水和物とオルト珪酸
テトラエチルを所定のSiO2/Al2O3比になるよ
うにエタノールに溶かし、またこのとき、必要に応じて
所定量の水を加えて溶液を調整する。この溶液を3時間
攪拌した後、25%アンモニア水を瞬時に加え、共沈・
ゲル化させ、ロータリーエバポレーターを用いて急速乾
燥し、この乾燥ゲルを300℃4時間焼成し、アルミナ
−シリカ系共沈キセロゲル多孔体を得ることが出来る。
【0021】γ−アルミナ多孔体は、例えば、カリオン
鉱物および/またはアルミナ−シリカ系の共沈ゲルを仮
焼後、アルカリまたはフッ酸にて処理することにより得
ることが出来る。カオリン鉱物は、一般式:nSiO2
・Al2O3・mH2Oで表されるが、このようなカオリン
鉱物として、具体的には例えば、カオリナイト(2Si
O2・Al2O3・2H2O)、ディッカイト(2SiO2・
Al2O3・2H2O)、ナクライト(2SiO2・Al2O
3・2H2O)、ハロイサイト(2SiO2・Al2O3・4
H2O)、アロフェン(1〜2SiO2・Al2O3・5H2
O)、イモゴライト(SiO2・Al2O3・nH2Oなど
が挙げられる。このカオリン鉱物を加熱すると、カオリ
ン鉱物→メタカオリン→スピネル相(γ−アルミナ)+
非晶質シリカ→ムライト+クリストバライトへと相変化
する。このようにカオリン鉱物をスピネル相と非晶質シ
リカとに相分離させるには、通常、900〜1200
℃、好ましくは950〜1000℃の温度で100時間
以下、好ましくは1〜24時間程度加熱すればよい。例
えば、カオリン鉱物としてジョージア産カオリナイトあ
るいは中国産ハロイサイトを用いる場合には、950〜
1000℃程度の温度で1〜24時間程度保持し、スピ
ネル相と非晶質シリカとに相分離された熱処理物を調製
することが好ましい。なお、中国産ハロイサイト等のカ
オリン鉱物を相分離させる熱処理温度が1200℃より
も高くなると、γ−アルミナと非晶質シリカが反応して
ムライトが生成するため、γ−アルミナが消失する。一
方、カオリン鉱物の熱処理温度が900℃よりも低い
と、スピネル相と非晶質シリカへの相分離が生じない。
上記熱処理物をアルカリまたはフッ酸にて処理してγ−
アルミナ多孔体を製造する。アルカリまたはフッ酸にて
処理する際には、熱処理物1g当たりアルカリとして濃
度1〜5モル/l程度のKOH溶液を用いる場合には、
通常200℃以下、好ましくは25〜200℃、さらに
好ましくは50〜90℃の温度で、通常100時間以
下、好ましくは1分〜100時間、さらに好ましくは5
分〜100時間、特に好ましくは30分〜5時間程度保
持することが望ましい。
【0022】カオリン鉱物の熱処理物をアルカリまたは
フッ酸にて処理すると、非晶質シリカなどのアルカリ可
溶成分を選択的に溶解、除去させ、多孔質化させる。上
記アルカリとしては、強アルカリ性を示すものであれば
よく、LiOH,NaOH,KOH,Mg(OH)2,
Ca(OH)2等が例示される。このようにして得られ
たγ−アルミナ多孔体は、通常、2〜4nm付近に細孔
径の揃った鋭いピークを示し、比表面積は100〜35
0m2/g程度と高く、全細孔容積も0.5〜0.9m
l/gと大きく、高温下においても高い比表面積を保持
できる。
【0023】有機物のエマルジョンは、例えば、アクリ
ルエマルジョン、アクリルスチレンエマルジョン、アク
リルシリコーンエマルジョン、エチレン酢酸ビニルエマ
ルジョン、シリコーンエマルジョン、酢酸ビニルアクリ
ルエマルジョン、酢酸ビニルエマルジョン、酢酸ビニル
ベオバエマルジョン、ウレタンアクリル複合エマルジョ
ン、シリカ変性アクリル共重合エマルジョン、スチレン
アクリルウレタン複合エマルジョン、エチレン酢酸ビニ
ルアクリル複合エマルジョン、酢酸ビニルマレート共重
合エマルジョン、エチレン−ビニルエステル系共重合体
水性エマルジョンなどが挙げられ、このうちガラス転移
温度が−5〜−50℃であるものから選ばれた少なくと
も一種が利用できる。これら有機物のエマルジョンは、
特に優れたバインダー機能に加え、可塑剤などを配合し
なくても柔軟性があるシートが得られるという特徴を有
する。なお、ガラス転移温度が−5℃より高い場合、機
械的強度および耐ひび割れ性に劣る。また、後述する狙
いの吸放湿性能を満たす為に必要な膜厚または無機多孔
質体含有量にて可とう性のあるシートを実現しにくい。
一方、ガラス転移温度が−50℃より低い場合は、耐ブ
ロッキング性が劣る。ここで、有機物のエマルジョンの
ガラス転移温度は、各種ホモポリマーのガラス転移温度
を用い、次の計算式により算出する。
【0024】
【数1】
【0025】ここで、Tg:共重合体のTg(K)、T
gi:共重合モノマーのホモポリマーのTg(K)、W
i:共重合モノマーの重量分率を示す。なお、ホモポリ
マーのTgは、エマルジョン工業会基準を用いる。
【0026】基材の不織布としては、製法の分類では湿
式、乾式、スパンボンド、スパンレース、メルトブロ
ー、ウオータージェットなどが、繊維の種類ではナイロ
ン、アクリル、レーヨン、コットン、ポリエステル、ポ
リプロピレンなどがある。
【0027】この中で、親水性のレーヨンが前記無機多
孔質体と有機物のエマルジョンとを含む混合物を被覆
し、基材内部に含浸するのに好適である。これは、前記
混合物が水を溶媒として、混合物全体を100部とし
て、20〜40部の水分を含むため、不織布基材の素材
としては、親水性のものが濡れ性が良くなるためであ
る。また、不織布の強度及び耐水性の向上のため、ポリ
エステルなどをレーヨンに一部配合した組成のものを用
いることもできる。
【0028】前記レーヨンもしくはレーヨン、ポリエス
テル複合素材の不織布基材は、坪量40g/m2以上の
空隙率の大きな不織布からなることが好ましい。ここ
で、空隙率を下記に示す。
【0029】
【数2】
【0030】空隙率は60%以上の不織布基材が、基材
内部に含浸するのに好適である。
【0031】前記無機多孔質体と有機物のエマルジョン
とを含む混合物を基材表面に被覆するためのコーティン
グ剤の粘度は、3000〜5000mPa・sであるよ
うにすることが好ましい。従来の紙などの基材と同様
に、コンマコーターなどで塗工する際、コーティング剤
の粘度が5000mPa・sより高いと、均一に塗工す
るのが難しく、また、乾燥時の収縮が大きくなり、基材
と剥離などの問題が生じてくる。また、コーティング剤
の粘度が3000mPa・sより低いと、塗工後の被膜
表面にクレーターが発生し、外観不良となる。さらに、
塗工後、被膜が乾燥・硬化する前に、不織布基材の空隙
部を通して、一部が通過し、塗工ラインを汚染するなど
問題が生じてしまう。
【0032】混合物の硬化物の膜厚は、SEMの断面観
察により硬化物が存在する領域の厚さを測定する。そし
て、本発明では、ランダムに5点観察した平均値が30
0μm以上であるようにする。
【0033】吸放湿性能を阻害しない範囲で吸放湿層に
装飾を儲けても良い。装飾としては、例えば公知の顔料
を混合物に練り込む方法や、インキと印刷法によって絵
柄印刷を行う方法がある。グラビア印刷法の場合は、全
面ではなく、部分的に設けることが望ましい。
【0034】吸放湿性能を損なわない方法として、スク
リーン印刷が好適である。この方法を適用する場合、ス
クリーン印刷による被覆層も第一層の吸放湿層と同様の
無機多孔質体と有機物エマルジョンからなる組成物であ
ることが好ましい。そうすることで、高い吸放湿性能を
維持した機能性シートを成形できる。
【0035】また、上記以外の意匠性付与方法として、
エンボス加工により、立体的な模様を施すことができ
る。この方法も、スクリーン印刷法と同様に、高い吸放
湿性能を維持した機能性シートを成形できるが、エンボ
ス加工の際に、被覆層にクラックが入らないようにする
ことが必要であり、有機物エマルジョンを前記のガラス
転移温度の低いものを用いることによって、クラックが
入らずに加工することが可能となる。
【0036】本発明の機能性シートを室内壁紙として使
用する場合、図1のように、壁紙原紙を裏打ち紙として
使用し、その壁紙原紙が壁紙の最下層に位置し、その上
に不織布があり、その不織布の上に、吸放湿層及び意匠
層が被覆されたものとなっている。ここで、本発明のよ
うに不織布を使用する場合、壁紙を施工する際に、裏面
に接着剤を塗布するが、最下層の裏打ち紙が透水性であ
るため、裏打ち紙を浸透した接着剤の一部が、不織布に
含浸してしまうため、施工時のオープンタイムが短くな
るという問題が生じる。また、吸放湿層で吸着された水
分が基材の不織布及び裏打ち紙を通ってその裏面(例え
ば壁の内部)に浸透することがある。場合によっては、
裏面に浸透した水分の為に裏面そのものが湿気を帯びた
り、反りを生じたり、あるいはカビや錆を生じるなどの
不都合を生じることがある。
【0037】そこで、これらの問題を防止する必要のあ
る時には、裏打ち紙と不織布の間に防湿・防水層を形成
しておくことが好ましい。防湿・防水材としてはポリエ
チレン、ポリ塩化ビニリデン、シリカ蒸着テレフタレー
ト、ポリエチレンテレフタレートなどがある。この防湿
・防水層は、裏打ち紙と不織布の間にポリエチレンテレ
フタレートフィルムをラミネートしたり、あるいは、裏
打ち紙に上記防湿・防水材を溶融押し出し法などで塗工
し、その上に不織布を接着させることによって形成す
る。
【0038】本発明の機能性シートは、その用途とし
て、壁、床、天井などの建築物内装材が代表的である
が、その他、自動車、電車、船舶、航空機などの乗り物
の内装材、扉、襖、窓枠、手すりなどの建具、箪笥、キ
ッチンなどの家具、間仕切り、容器などにも利用され
る。
【0039】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。無機多孔質体の物性測定は下記の方法で行っ
た。BET比表面積および細孔径,細孔容積測定:各試
料の比表面積測定を窒素吸着によるBET法で、細孔径
分布の解析を脱離側等温線を用いてBrrettJoy
ner Halenda法により行なった。測定には、
比表面積/細孔分布測定装置(アサップ2000,マイ
クロメリティックス社製)を用いた。測定に際しては、
試料約0.2gを用いた。脱気は、110℃で10−3t
orr未満になるまで10時間行なった。
【0040】無機多孔質体の平均粒子径の測定:レーザ
ー回折・散乱式粒度分布測定装置(セイシン企業製レー
ザーマイクロンサイザーLMS−30)を用いた。
【0041】実施例1 [機能性シートサンプルの作製]基材として、オーミケ
ンシ(株)製スパンレース不織布「ピロス(型番PXD
7060M、組成;レーヨン70%,ポリエステル30
%、坪量60g/m2)」に坪量65g/m2の壁紙原紙の間を
ポリエチレンテレフタレートフィルムでラミネートした
ものを用いた(図1参照)。無機多孔質体に、活性白土
[水沢化学工業(株)製の商品名ガレオンアースV2R,
比表面積320m<SP>2 </SP>/g,平均細孔半径;3
nm、細孔容積;0.45ml/g、平均粒子径;23
μm]を用いた。有機物のエマルジョンとして、アクリ
ルエマルジョン[大日本インキ化学工業(株)製の商品
名ボンコート3625,ガラス転移温度が−43℃,エマル
ジョンの粒径;0.25μm,有効成分59.5wt
%]を用いた。
【0042】
【表1】
【0043】上記配合をそれぞれの配合比に沿って、混
錬機に添加し、混錬し、コート剤Aを得た。基材の不織
布・壁紙原紙積層基材をロールに巻き、コンマコーター
で、乾燥後の被覆層の厚みが500μmとなるように製
膜し、調湿シートAを試作した。
【0044】実施例2 無機多孔質体は、活性アルミナ[水沢化学工業(株)製
の商品名NEOBEAD−GB試作品,比表面積200m
g,平均細孔半径;5nm、細孔容積;0.48ml/
g、平均粒子径;28μm]を用いた。有機物のエマル
ジョン及び基材は、実施例1と同様のものを用いた。
【0045】
【表2】
【0046】上記配合をそれぞれの配合比に沿って、混
錬機に添加し、混錬し、コート剤Bを得た。基材は、不
織布・壁紙原紙積層基材をロールに巻き、コンマコータ
ーで、乾燥後の被覆層の厚みが500μmとなるように
製膜し、調湿シートBを試作した。
【0047】実施例3 基材として、オーミケンシ(株)製スパンレース不織布
「ピロス(型番PXD7060A、組成;レーヨン70
%,ポリエステル30%、坪量60g/m2)」を不織布に
用い、壁紙原紙、ポリエチレンテレフタレートフィルム
及び積層法は実施例1と同様にした。無機多孔質体及び
有機物のエマルジョンは、実施例1と同様のものを用い
た。調合法及び塗工法は実施例1と同様に行い、調湿シ
ートCを試作した。
【0048】実施例4 有機物のエマルジョンとして、アクリルエマルジョン
[大日本インキ化学工業(株)製の商品名ボンコート37
02,ガラス転移温度が−25℃,エマルジョンの粒径;
0.15μm,有効成分57wt%]を用いた。無機多
孔質体及び基材は、実施例1と同様のものを用いた。
【0049】
【表3】 調合法及び塗工法は実施例1と同様に行い、調湿シート
Dを試作した。
【0050】比較例1 基材として、坪量65gの壁紙原紙を用いた。無機多孔
質体に、活性白土[水沢化学工業(株)製の商品名ガレ
オンアースV2R,比表面積320m<SP>2 </SP>/g,平
均細孔半径;3nm、細孔容積;0.45ml/g、平
均粒子径;23μm]を用い、実施例1と同様のコート
剤Aを得た。基材の壁紙原紙をロールに巻き、コンマコ
ーターで、乾燥後の被覆層の厚みが500μmとなるよ
うに製膜し、調湿シートEを試作した。
【0051】比較例2 基材として、坪量65gの壁紙原紙を用いた。無機多孔
質体は、活性アルミナ[水沢化学工業(株)製の商品名
NEOBEAD−GBの試作品,比表面積200m/g,平均
細孔半径;5nm、細孔容積;0.48ml/g、平均
粒子径;28μm]を用い、実施例1と同様のコート剤
Bを得た。比較例1と同様の製法を用い、調湿シートF
を試作した。
【0052】比較例3 無機多孔質体として、活性アルミナ[水沢化学工業
(株)製の商品名NEOBEAD−GB01,比表面積200m
/g,平均細孔半径;5nm、細孔容積;0.48m
l/g、平均粒子径;100μm]を用い、実施例1と
同様の方法で調合し、コート剤Cを得た。
【0053】
【表4】
【0054】基材は実施例1と同様の不織布基材を用
い、また、実施例1と同様の塗工法で調湿シートGを試
作した。
【0055】[評価方法] (1)製膜状態の外観評価 被覆層のクラック発生有無を目視で評価した。 ○(ク
ラック無し)、△(一部クラック有り)、×(クラック
多数有り) (2)耐折曲げ性 シートを180度折り曲げ、曲げ部分の外観を目視で評
価した。 ○(ひび割れ無し)、△(一部ひび割れ有
り)、×(全面ひび割れ有り) (3)調湿特性の測定方法 所定容積の密閉空間にサンプルを所定面積露出させ、外
部より密閉空間に温度変動が与えられた場合の温度及び
湿度変化、相対湿度変動から調湿特性を求めた。調湿作
用が働かない場合には、温度変動に依存して相対湿度が
大きく変動するが、調湿作用が働くとこの相対湿度の変
動が抑制される。この変動の抑制度合いを空間内で測定
された最高湿度と最低湿度との差で求め、調湿特性を評
価した。 (4)吸放湿特性の測定方法 先ず、測定サンプルを25℃、50%R.H.の恒温恒
湿槽中で平衡にさせる。次にサンプルを25℃、90%
R.H.の恒温恒湿槽に入れて、吸湿量を24時間にわ
たって測定します。そして、再び、25℃、50%R.
H.の恒温恒湿槽中に入れて放湿量を測定する。 (5)グラビア印刷品の外観評価 吸放湿層の塗工・乾燥後、グラビア印刷を行い、その印
刷状態を目視で評価した。 ○(印刷状態良好)、△(一部印刷ムラ有り)、×(印
刷ムラ有り)
【0056】[実験結果] 製膜状態の外観評価結果 表5に評価結果を示す。
【0057】
【表5】
【0058】表5から明らかなように、不織布を基材に
用いた実施例1,2,3,4は、乾燥時の収縮によるク
ラックは見られないが、壁紙原紙のみを基材に用いた比
較例1,2は乾燥時の収縮によるクラックが多数、発生
した。不織布を基材に用いることで、塗工後の被覆層の
乾燥時の収縮が、不織布の骨格部に抑制されて、クラッ
クが防止できている。なお、実施例3に用いた不織布
は、実施例1,2の不織布に比べ、坪量は同じである
が、やや不織布の編み目が密になっているが、製膜状態
は良好であった。実施例4に用いた有機物のエマルジョ
ンは、実施例1,2に比べ、Tgのやや高いアクリルエ
マルジョンであるが、不織布を基材に用いることでクラ
ックは発生せず、製膜状態は良好であった。比較例3
は、乾燥時の収縮によるクラックはほとんど発生してい
ないが、塗工ムラが一部に発生。これは、無機多孔質体
の粒径が大きいため、不織布内部にあまり含浸せず、ま
た、裏打ち紙に比べ、塗工時の基材との抵抗が大きくな
り、均一に塗工できなかったのであろうと思われる。
【0059】耐折曲げ性の評価結果 表6に評価結果を示す。
【0060】
【表6】
【0061】耐クラック性と同様に、不織布を用いた基
材は耐折曲げ性に優れていることを示している。30μ
m以下の微細な無機多孔質体を用いると、塗工後の乾燥
により、クラックが発生するのみでなく、部分的に粒子
間が密に詰まり、30μm以上のやや粗い無機多孔質体
を用いたのに比べ、可とう性に劣るという現象が見られ
ていた。これに、不織布基材を用いることによって、可
とう性の低下を抑えることができる。これは、被覆層の
一部が不織布内部に含浸することによって、不織布表面
上の被覆層が裏打ち紙のみを用いた場合より、薄膜化す
ることができ、可とう性が向上することになる。また、
不織布内部に含浸した被膜部も、不織布の持つ優れた可
とう性によって被膜の可とう性も向上する。
【0062】調湿特性の測定結果 表7に測定結果を示す。
【0063】
【表7】
【0064】表7から、不織布基材を用いた実施例1,
2,3,4や裏打ち紙のみを用いた比較例1,2も相対
湿度変動はそれほど変わらず、優れた調湿特性を示して
いる。なお、比較例1,2,はクラックや塗工むらが発
生しているものの調湿特性においては吸着性に優れた活
性アルミナや活性白土を配合しているため、優れた調湿
特性を示している。
【0065】吸放湿特性の測定結果
【0066】
【表8】
【0067】調湿特性と同様に、活性アルミナなど平均
細孔直径3〜12nmの細孔の容積が0.3ml/g以
上である無機多孔質体を配合しているため、基材の種類
を問わず、実施例1,2,3,4、比較例1,2,3と
も、優れた吸放湿特性を示している。しかしながら、比
較例1,2,3は前述の如く、外観不良、可とう性、耐
折り曲げ性に問題があり、室内壁紙などシートの商品と
しては使用することはできない。
【0068】グラビア印刷の外観評価結果 表9に評価結果を示す。
【0069】
【表9】
【0070】表9から、微細な粒子径を有する無機多孔
質体を用い、不織布基材に塗工した実施例1,2,3,
4のグラビア印刷品は細部においても非常に良好な印刷
面が得られている。これに対し、粒子径のやや粗い無機
多孔質体を用いた比較例3のグラビア印刷品は、印刷面
の細部の鮮明さに欠けており、表面の凹凸構造がやや大
きく、平滑性に劣ることに由来していると思われる。比
較例1,2については、乾燥収縮が大きくクラックも発
生しているが、乾燥収縮により、表面にうねりが見ら
れ、グラビア印刷面の状態も良くない。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、吸放湿性が高く、乾燥
時の収縮によるクラックの発生のない外観的に良好な機
能性シートを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 機能性シートの構造を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 英子 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 中西 真 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA01A AA01C AC00A AC01C AC10 AK01A AK01C AK25 BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B BA10C BA32 CA13C DE01A DE01C DE04A DG15B DJ00A EJ08A GB08 HB00C HB31C JA05A JB05B JD15 JL08C JM01A JM01C YY00A YY00B YY00C

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機多孔質体と、有機物のエマルジョン
    とを含む混合物の硬化物が、空隙率60重量%以上であ
    り、かつ坪量40g/m2以上の不織布基材の表面に被
    覆され、前記硬化物の一部が前記不織布基材内部に含浸
    されていることを特徴とする機能性シート。
  2. 【請求項2】 前記混合物中の無機多孔質体含有量が、
    有機物のエマルジョンの乾燥重量100重量部あたり2
    00〜400重量部であることを特徴とする請求項1に
    記載の機能性シート。
  3. 【請求項3】 前記混合物の硬化物は300μm以上の
    膜厚で前記基材表面に固定されていることを特徴とする
    請求項1,2に記載の機能性シート。
  4. 【請求項4】 前記不織布基材が親水性の素材からなる
    ことを特徴とする請求項1乃至3に記載の機能性シー
    ト。
  5. 【請求項5】 前記無機多孔質体は、平均粒子径30μ
    m以下であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の
    機能性シート。
  6. 【請求項6】 前記混合物の硬化物が不織布基材内部に
    基材の最表面から100μm以上含浸されていることを
    特徴とする請求項1乃至5に記載の機能性シート。
  7. 【請求項7】 前記無機多孔質体が平均細孔直径3〜1
    2nm、細孔容積0.3ml/g以上であり、前記有機
    物のエマルジョンがガラス転移温度−5〜50℃である
    ことをことを特徴とする請求項1〜6に記載の機能性シ
    ート。
  8. 【請求項8】 前記無機多孔質体が略球状の粒子である
    ことを特徴とする請求項1乃至7に記載の機能性シー
    ト。
  9. 【請求項9】 前記混合物の硬化物の被覆の表面に、さ
    らに平均粒子径30μm以下の無機多孔質体と、顔料粒
    子と、有機物のエマルジョンとを含む混合物の硬化物を
    含有する意匠層が形成されていることを特徴とする請求
    項1乃至8に記載の機能性シート。
  10. 【請求項10】 前記意匠層は、スクリーン印刷により
    施された立体的な柄模様であることを特徴とする請求項
    1乃至9に記載の機能性シート。
  11. 【請求項11】 前記意匠層には、さらに光触媒粒子が
    含有されていることを特徴とする請求項1乃至10に記
    載の機能性シート。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11に記載の機能性シー
    トを形成するためのコーティング組成物であって、平均
    粒子径30μm以下の無機多孔質体と、有機物のエマル
    ジョンと、水とを含み、前記水の量は固形分を100重
    量部としたときに20〜40重量部であり、コーティン
    グ組成物の粘度が3000〜5000mPa・sである
    ことを特徴とする機能性シート形成用コーティング組成
    物。
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