JP2003219690A - Pwmインバータの出力電流検出方式 - Google Patents

Pwmインバータの出力電流検出方式

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ripple
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Kazuya Ogura
和也 小倉
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Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電流制御系を有して誘導電動機を可変速制御
する電圧型PWMインバータにおけるスイッチングノイ
ズおよびPWMリップルを低減する。 【解決手段】 移動平均演算部8は、A/D変換器6か
らの出力電流の多点サンプル値を移動平均演算し、移動
平均ウインドウをPWMキャリヤの1周期区間とする。
また、電動機の誘起電圧と印加電圧及び漏れインダクタ
ンスからPWMリップルモデルを作成し、検出電流サン
プル値からPWMリップル分を減じることによってPW
Mリップル分を減じる方式、PWMリップルモデルによ
る電流検出で前回のPWMキャリヤ周期においてPWM
リップルの影響が少ない瞬時電流検出値を評価し、より
PWMリップルが少ない方向に漏れインダクタンスを自
動修正する方式も含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電流制御系を有し
て電動機を可変速制御するPWMインバータに係り、特
にPWMスイッチングノイズやPWMリップルを低減し
た出力電流の検出方式に関する。
【0002】
【従来の技術】電圧型PWMインバータでは、キャリヤ
信号(三角波)と周波数指令(正弦波)を比較すること
でPWM波形を生成し、これをゲート信号としてインバ
ータ主回路のスイッチング素子をオン・オフ制御するこ
とで正弦波出力を得ている。
【0003】一方、PWMインバータの制御装置は、速
度制御系やトルク制御系のマイナループに電流制御系を
設け、さらに高速演算ディジタル・シグナル・プロセッ
サ(DSP)を使用したディジタル化により制御性能を
高めようとしている。
【0004】このようなPWMインバータにおいて、キ
ャリヤ信号によるスイッチングノイズや電流検出素子で
あるホールCTによる電流変曲点での雑音の発生が問題
となる。また、ディジタル電流制御ではPWMリップル
の影響を受け易いという問題がある。
【0005】そこで、図9にPWMインバータの従来の
出力電流検出方式のタイミングを示すように、PWMキ
ャリヤ信号の頂点に同期してサンプルする同期サンプル
方式とするものがある。この同期サンプル方式は、PW
Mキャリヤ信号の1周期に同期して発生するPWMリッ
プルの影響を受けないようにするため、ゼロ電圧点でサ
ンプリングすることを特徴とする。
【0006】他の方式として、図10に示すように、P
WMキャリヤ信号の半周期内で複数回サンプルして平均
する多点サンプル方式がある。この多点サンプル方式
は、パワー素子のスイッチング時に発生するスパイクノ
イズを低減するために多くの点でサンプリングし、ノイ
ズの影響を低減することを特徴とする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の同期サンプル方
式と多点サンプル方式は上記の特徴を有するが、次のよ
うなデメリットも持っている。
【0008】(1)同期サンプル方式は、キャリヤの頂
点でしかサンプルできないため検出周期がキャリヤ周期
に依存してしまい、検出が遅れるためサーボ用途のよう
な高速検出を必要とする用途に使用できない。また、イ
ンバータとモータ間の接続ケーブルが長い場合、ケーブ
ルのインダクタンス成分によってスイッチング時のノイ
ズが大きくなり、特に高い電圧を出力する場合に電流検
出が不安定になる場合がある。この場合、高価なフィル
タを使用しなければならない。
【0009】(2)多点サンプル方式は、ただ単に多点
でサンプルする場合、サンプル数を多くずれはスイッチ
ングノイズを低減できるが、サンプルウインドウ(サン
プル数)を大きくとると検出遅れが大きくなる。また、
キャリヤ周期とサンプル期間の関係で、特に過渡時にP
WMリッフルの影響が大きくなってしまう。
【0010】上記の理由によって、従来の電流検出方式
ではサーボ用途のような高遠サンプリングに適さない。
【0011】本発明の目的は、スイッチングノイズを低
減するとともに、PWMリップルの影響を受けず、かつ
高速電流サンプリングができる電圧型PWMインバータ
の出力電流検出方式を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するため、多点サンプル時の移動平均ウインドウを
キャリヤの1周期区間とする方式、電動機の誘起電圧と
印加電圧及び漏れインダクタンスからPWMリップル分
を求め、検出電流サンプルからPWMリップル分を減じ
ることによってPWMリップルの影響が少ない瞬時電流
検出値を得る方式、またはPWMリップルモデルによる
電流検出で前回のPWMキャリヤ周期においてPWMリ
ップルの影響が少ない瞬時電流検出値を評価し、よりP
WMリップルが少ない方向に漏れインダクタンスを自動
修正する方式とするもので、以下の構成を特徴とする。
【0013】(1)電流制御系を有して誘導電動機を可
変速制御する電圧型PWMインバータの電流検出方式で
あって、前記電流制御系に与える検出電流を多点電流サ
ンプリングで検出する電流サンプリング手段と、移動平
均ウインドウをPWMキャリヤの1周期区間とし、前記
電流サンプリング手段で検出する多点電流サンプルの移
動平均値を求めて検出電流とする移動平均演算手段とを
備えたことを特徴とする。
【0014】(2)電流制御系を有して誘導電動機を可
変速制御する電圧型PWMインバータの電流検出方式で
あって、前記電流制御系に与える検出電流を多点電流サ
ンプリングで検出する電流サンプリング手段と、誘導電
動機の誘起電圧と印加電圧及び漏れインダクタンスから
PWMリップルモデルを作成し、PWMリップルの瞬時
電流成分を求めるPWMリップルシミュレータと、前記
検出電流サンプル値からPWMリップルの瞬時電流成分
を減ずることによってPWMリップル分を低減した検出
電流を得る減算器とを備えたことを特徴とする。
【0015】(3)前記PWMリップルシミュレータ
は、前回のPWMキャリヤ周期におけるPWMリップル
の影響が少ない瞬時電流検出値を評価し、よりPWMリ
ップルが少ない方向に前記漏れインダクタンスを自動修
正する手段を備えたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1は、本発明の
実施形態1を示す電圧型PWMインバータの要部回路図
である。
【0017】電流制御部1は、電流指令値と検出電流信
号との比較により電流制御信号を得、この電流制御信号
を振幅とし周波数指令値に一致した周波数の正弦波を発
生し、さらにキャリヤ信号との比較によりPWM波形の
ゲート信号を得る。
【0018】インバータ本体2は、パワートランジスタ
やIGBTなどの半導体素子をブリッジ接続して主回路
を構成し、電流制御部1からのゲート信号に従って各半
導体素子がオン・オフ制御されてPWM波形の交流出力
を得、正弦波の交流出力電流を検出して誘導電動機3を
駆動する。
【0019】電流検出は、インバータ本体2の出力電流
をホールCT5で検出し、これをA/D変換器6でサン
プリングしてディジタル値に変換した電流サンプルとし
て取り出す。A/D変換器6に与えるサンプリングパル
スは、ディジタルPLL4によってキャリヤ信号を逓倍
した信号を利用する。
【0020】このようなキャリヤ同期多点電流サンプル
方式では、PWMリップルはキャリヤの1周期に同期し
て現れる。そこで、本実施形態では、多点サンプル時の
平均ウインドウをキャリヤの1周期区間とした移動平均
を取ることで、多点サンプル時においてもPWMリップ
ルの影響を受けないサンプル方式とする。
【0021】このため、本実施形態では、A/D変換器
6からの電流サンプルを移動平均演算部8を通すこと
で、検出電流の移動平均演算を行う。移動平均演算部8
は、例えば、サンプリングパルス周期で電流サンプルを
順次取り込むFIFO機能と、各電流サンプルを加算す
る加算器機能とで構成され、ディジタルPLL4からの
サンプリングパルスに同期させ、キャリヤの1周期区間
移動平均演算を行い、演算結果を検出電流として出力す
る。
【0022】図2は、本実施形態によるキャリヤ同期多
点サンプリング方式の位相関係を示す。同図では、キャ
リヤの1周期区間で8パルスのサンプリングタイミング
とする場合を示し、移動平均演算部8ではこれらサンプ
リングタイミング毎に直前の8サンプルの平均値を電流
検出値として求めることで、PWMリップルおよびスイ
ッチングノイズを低減する。
【0023】(実施形態2)図3は、本発明の実施形態
2を示す電圧型PWMインバータの要部回路図であり、
図1と同等の部分は同一符号で示し、その説明を省略す
る。
【0024】本実施形態において、PWMリップルシミ
ュレータ9は、誘導電動機3の誘起電圧と印加電圧及び
漏れインダクタンスからPWMリップルモデル演算を行
うことでPWMリップル電流成分を求める。減算器10
は、A/D変換器6の電流検出出力から、PWMリップ
ルシミュレータ9からのPWMリップル電流成分を引く
ことによってPWMリップルを低減した電流検出値を得
る。
【0025】上記のPWMリップルシミュレータ9によ
るPWMリップル電流成分の演算を以下に説明する。
【0026】まず、3相電圧型インバータの瞬時出力電
圧には、2種類の零ベクトルを含む8通りの電圧ベクト
ルが存在する。PWMパルスパターンは、図4に示すよ
うに、60°位相差をもつ隣り合った電圧ベクトルV
λ,Vμおよび零ベクトルV0の3成分を最小単位と
し、各電圧成分の出力時間はPWM電圧の合成値が電圧
指令値V1と等しくなるように決定する。ここで、図5
のPWM周期TCを、三相電圧がオンのみ行う期間とオ
フのみ行う期間に分けると、PWM半周期(TC/2)
がPWMパルスパターンの最小単位となる。このPWM
方式では、PWM演算とPWM信号出力処理を、このP
WM半周期毎に実行する。なお、零ベクトル期間は2等
分してVλ,Vμの両側に配置している。
【0027】次に、誘導電動機(IM)の場合のPWM
リップル電流の検出原理を説明する(なお、PMの場合
も同様である)。電源角周波数ωで回転する回転座標系
において、一次磁束を用いた誘導電動機の電圧方程式は
以下の(1)式で表せる。
【0028】
【数1】
【0029】ここで、V1:一次電圧ベクトル、i1:一
次電流ベクトル、λ2:二次磁束ベクトル、ωs:滑り角
周波数ベクトル、R1:一次抵抗、R2:二次抵抗、
1,L 2,M:一次,二次,励磁インダクタンス、P=
∝d/dt:微分演算子、×:ベクトル外積。
【0030】誘導電動機を滑り周波数形のベクトル制御
を行うと仮定すると、上記の(1)式の二次磁束ベクト
ルはλ2/M=i0=一定に制御できる。このときの一次
電圧ベクトルV1は、以下の(2)式となる。
【0031】
【数2】
【0032】この(2)式より、微分項を左辺に移行す
ると、次の(3)式が得られる。
【0033】
【数3】
【0034】ただし、E1は、次のように置く。
【0035】
【数4】
【0036】ここで、(3)式をPWM半周期に想到す
る微小時間ΔTで差分近似し、電流i1を初期値成分I1
と変化成分Δi1に置き換えて表すと、次の(5)式が
得られる。
【0037】
【数5】
【0038】よって、ΔT間において回転座標上での電
流ベクトルの移動Δi1は(V1−E 1)電流成分方向に
生じる。
【0039】ここで、電流ベクトルの半径に比べ、Δi
1の移動量は少ないものとしてi1≒I1と近似紙、M’
に流れているi0電流の変動も少ないものとして一定と
見做すことにより、ΔT期間中のE1を一定と近似す
る。
【0040】
【数6】
【0041】そうすると、E1は電流I1による一次イン
ピーダンス電圧降下と、i0による二次回路の誘起起電
力の和となる。これは、回転座標上で一次電流i1ベク
トルを現在位置に一定に維持する電流成分であり、固定
座標系でみた場合には電流ベクトルの大きさと角周波数
ωを一定にする成分とも言える。
【0042】次に、図5に示すようなPWMの1周期間
における電流ベクトルの軌跡について検討する。ここ
で、Vλ,Vμは固定子座標上に固定されている電圧ベ
クトルであるが、回転座標上で取り扱うために次の近似
を行う。
【0043】主回路素子としてトランジスタを使用する
ものとし、キャリヤ周波数を2kHz程度とする。そし
て、ΔTをインバータのキャリヤ周期の1/2とすると
ΔT=250μsとなる。これは、基本波周期に比べ十
分に短く、回転座標上を−ωの速度で移動しているV
λ,Vμの移動角も小さいため、Vλ,Vμは静止して
いるものと近似する。
【0044】PWM半周期間にV1と等価な図4のV
λ,Vμ,V0の3種類のPWM電圧ベクトルが出力さ
れるため、前記の(5)式より電流変化量Δi1は次の
(7)式の3成分の和で表せる。
【0045】
【数7】
【0046】ここで、ΔT=TC/2=Tλ+Tμ+T0 上記の(7)式より、3種類の電圧ベクトルVλ,V
μ,V0が出力されると、各ベクトル出力時間Tλ,T
μ,T0の間に、電流ベクトルは(Vλ−E1)/Lσ、
(Vμ−E1)/Lσ、(V0−E1)/Lσの速度で移
動する。Lσは漏れインダクタンス。(7)式の電流変
化成分を図5の出力順に回転座標上に描いたのが図6、
図7である。
【0047】図6は、電流が直流の定常状態(ω=0)
では、電流ベクトルi1はPWMの1周期毎に同一軌跡
上を通り、電流ベクトルa〜hのような平行四辺形を描
く。そして、T0期間の中間時刻(図6中の〇印に相当
する)では、電流ベクトルはこの平行四辺形の中心を通
過している。
【0048】また、一定周波数(ω≠0)が出力されて
いるときには、E1ベクトルとVλ,Vμ間の角度が変
化するため、平行四辺形が同一中心位置のまま、偏平に
なったり、正方形になりながら変形と回転振動を繰り返
すようになる。しかし、平行四辺形に中心自体は定常的
には変化しないため、PWM半周期の境界時刻にて電流
サンプリングすれば、PWMの1周期間中における電流
ベクトルの平均が検出できることがわかる。
【0049】これらの電流ベクトルΔi1の変化a〜h
がPWMリップルに相当し、このΔi1はPWM電圧ベ
クトルVλ,Vμ,V0や周波数ω、電流I1等から厳密
にシミュレーションするとができる。
【0050】図7は、トルク急変などの過渡時の電流ベ
クトルΔi1のパターンを示す。過渡時には、PWM電
流指令V1が変化するため、図6に比べてVλ,Vμ,
0の電圧パターンの出力時間比が異なってくる。この
ときの電流ベクトル軌跡が図7のようになり、aの出発
点とdの到着点は一致しなくなる。この変化量は(5)
式と(7)式の等価性により、V1ベクトル電圧指令を
PWM半周期間TC/2出力した場合の移動量と等しく
なる。
【0051】つまり、零ベクトルの中間点であるPWM
半周期間の境界時刻で電流をサンプリングすれば、指令
電圧V1を出力したときの電流軌跡と時分割でPWM電
圧Vλ,Vμ,V0を出力したときの電流軌跡の交差点
で、電流ベクトルをサンプリングしていることになる。
【0052】これらの場合にも、電流ベクトルΔi1
変化a〜hがPWMリップルに相当し、このΔi1はP
WM電圧ベクトルVλ,Vμ,V0や周波数ω、電流I1
等から厳密にシミュレーションするとができる。
【0053】以上のことから、PWMリップルのフィー
ドフォワード補償電動機の誘起電圧が分かる場合、誘起
電圧を印加電圧及び漏れインダクタンスからPWMリッ
プルモデルを作成することができる。
【0054】そこで、本実施形態においては、PWMリ
ップルシミュレータ9により、PWMリップルモデル演
算を行うことでPWMリップル電流成分を求め、これを
A/D変換器6の電流検出出力から引くことによってP
WMリップルを低減した電流検出値を得る。
【0055】そして、平均ウインドウの短い多点サンプ
ルを併用することで、スイッチングノイズとPWMリッ
プルが低減され、かつフィルタによる遅れが少ない電流
検出値を得ることができる。
【0056】また、電流サンプルがキャリヤ周期と非干
渉となるため、電流制御演算をキャリヤ信号に同期させ
る必要がなくなる。よって、電流応答を高速化すること
ができる。
【0057】(実施形態3)図8は、本発明の実施形態
3を示す電圧型PWMインバータに使用するPWMリッ
プルシミュレータ9Aの要部回路図であり、図3のシミ
ュレータ9と異なる部分は、漏れインダクタンスの自動
調整機能を付加した点にある。
【0058】図8において、誘起電圧モデル11は、周
波数指令値と印加電圧指令値から図4および図5のPW
Mパターンから期間Tλ,Tμ,T0のパターンと電圧
ベクトルVλ,Vμ,V0を算定し、さらに電流検出値
1分と電動機定数から一次電圧ベクトルV1を求める。
【0059】減算器12は、各電圧ベクトルから印加電
圧指令値E1分を減算する。乗算器13は、漏れインダ
クタンス設定部14で設定する漏れインダクタンスLσ
の係数を乗じる。PWMリップルモデル演算部15は、
期間Tλ,Tμ,T0等を使って前記の(7)式の演算
を行うことでPWMリップル電流Δi1を求める。
【0060】ここで、本実施形態では、漏れインダクタ
ンス設定部14の漏れインダクタンスをリップル検出部
16で自動調整する。リップル検出部16は、瞬時電流
検出値から、前回のPWM周期で検出したPWMリップ
ルの少ない電流検出について評価し、さらにPWMリッ
プルが少ない方向に漏れインダクタンスの値を自動修正
することによって、漏れインダクタンスを設定する必要
がなくなるとともに、漏れインダクタンスを自動計測す
ることができるようにする。
【0061】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、多点サ
ンプル時の移動平均ウインドウをキャリヤの1周期区間
とする方式、電動機の誘起電圧と印加電圧及び漏れイン
ダクタンスからPWMリップル分を求め、検出電流サン
プル値からPWMリップル分を減じることによってPW
Mリップルの影響が少ない瞬時電流検出値を得る方式、
またはPWMリップルモデルによる電流検出で前回のP
WMキャリヤ周期においてPWMリップルの影響が少な
い瞬時電流検出値を評価し、よりPWMリップルが少な
い方向に漏れインダクタンスを自動修正する方式とした
ため、スイッチングノイズやPWMリップルを低減でき
る効果がある。
【0062】また、進み補償フィルタの適用従来の検出
方法では、電流検出にスイッチングノイズやPWMリッ
プルの影響があるため、進み補償(微分補償)をするこ
とができなかった。しかし、本発明ではスイッチングノ
イズが低減され、かつPWMリップルの影響も受けない
ことにより、進み補償を行うことができる。これにより
高速サンプル用途に使用することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す要部回路図。
【図2】実施形態1のキャリヤ同期多点サンプル方式の
位相関係図。
【図3】本発明の実施形態2を示す要部回路図。
【図4】PWM電圧出力時間の説明図。
【図5】PWMパターンと電流サンプリングタイミン
グ。
【図6】PWMインバータの定常状態の電流ベクトル軌
跡。
【図7】PWMインバータの過渡状態の電流ベクトル軌
跡。
【図8】本発明の実施形態3を示す要部回路図。
【図9】従来の同期サンプリング方式の説明図。
【図10】従来の多点サンプリング方式の説明図。
【符号の説明】
1…電流制御部 2…インバータ本体 3…誘導電動機 4…ディジタルPLL 5…ホールCT 6…A/D変換器 7…フィルタ 8…移動平均演算部 9…PWMリップルシミュレータ 10…減算器 11…誘起電圧モデル 12…減算器 13…乗算器 14…漏れインダクタンス設定器 15…PWMリップルモデル演算部 16…リップル検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H007 AA12 BB06 CA01 CB02 CB05 CC23 DA03 DA06 DB02 DB12 DC02 EA02 5H576 BB06 BB09 DD02 DD04 EE01 EE11 GG04 HA02 HB02 JJ03 JJ08 JJ16 LL22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電流制御系を有して誘導電動機を可変速
    制御する電圧型PWMインバータの電流検出方式であっ
    て、 前記電流制御系に与える検出電流を多点電流サンプリン
    グで検出する電流サンプリング手段と、 移動平均ウインドウをPWMキャリヤの1周期区間と
    し、前記電流サンプリング手段で検出する多点電流サン
    プルの移動平均値を求めて検出電流とする移動平均演算
    手段とを備えたことを特徴とするPWMインバータの電
    流検出方式。
  2. 【請求項2】 電流制御系を有して誘導電動機を可変速
    制御する電圧型PWMインバータの電流検出方式であっ
    て、 前記電流制御系に与える検出電流を多点電流サンプリン
    グで検出する電流サンプリング手段と、 誘導電動機の誘起電圧と印加電圧及び漏れインダクタン
    スからPWMリップルモデルを作成し、PWMリップル
    の瞬時電流成分を求めるPWMリップルシミュレータ
    と、 前記検出電流サンプル値からPWMリップルの瞬時電流
    成分を減ずることによってPWMリップル分を低減した
    検出電流を得る減算器とを備えたことを特徴とするPW
    Mインバータの電流検出方式。
  3. 【請求項3】 前記PWMリップルシミュレータは、前
    回のPWMキャリヤ周期におけるPWMリップルの影響
    が少ない瞬時電流検出値を評価し、よりPWMリップル
    が少ない方向に前記漏れインダクタンスを自動修正する
    手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載のPWM
    インバータの電流検出方式。
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