JP2003190075A - 清掃用粘着テープ - Google Patents
清掃用粘着テープInfo
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Abstract
用粘着テープを提供する。 【解決手段】 四角錐状のエンボス部3を行方向および
列方向に所定間隔をもって格子状に配置し、引き裂き時
に生じる引き裂き応力をエンボス部3間に集中させるこ
とにより、粘着テープ1に切断指向性を与える。
Description
捉する清掃用の粘着テープに関し、さらに詳しく言え
ば、手切れ性がよく、切断のための切れ目を必要としな
い粘着テープに関する。
取るための清掃具として、清掃用粘着テープがある。こ
の種の粘着テープは、粘着剤などに若干違いはあるもの
の、その基本的な構成は、一般的な事務用の粘着テープ
と同じく基材の片面に粘着面が形成されたものからな
り、被清掃面に対して粘着面を接触させて、被清掃面上
のゴミを粘着面で捕捉するようにしている。
向くように多重に巻回されたロール状もしくは積層され
たシート状の形態で販売されていることが多い。例えば
ロール状に形成されている場合、使用者は清掃用粘着テ
ープを装着した専用の治具などを使って、被清掃面上で
粘着面を転動させることにより、粘着面でゴミを捕捉す
ることができる。
1周毎(シート状の場合は1枚毎)に連続したミシン目
などからなる切れ目が設けられており、使用後の汚れた
粘着面を切れ目に沿って剥がし取ることにより、また新
しい粘着面が表面に表れるようになっている。
の粘着面は埃などによって全体に黒ずんでいるため、切
れ目の位置を視認することが困難であった。また、切れ
目の多くは、回転軸に沿って平行に設けられている場合
が多く、切れ目に沿ってきれいに剥がし取れずに、切断
面がジグザグになってしまうことも間々あった。
はその形状や仕様に応じて専用の装置や切り刃などの道
具を各々用意する必要があり、結果的に製造工程も増
え、全体の製造コストが上がるため好ましくない。
クッション性や転がり性をよくする方法として、エンボ
ス処理がよく知られている。このエンボス処理とは、シ
ート表面に微細な凹凸を設けて表面積を増すことによ
り、上述した効果が奏されるものであるが、本発明者
は、上記エンボス処理をある条件の元で粘着テープに供
することで、切れ目を設けることなく、一定の方向に手
切れ性を有する粘着テープを見出した。
本発明は、基材の少なくとも片面に粘着面が形成され、
上記粘着面を被清掃面に接触させて、上記被清掃面上に
あるゴミを除去する清掃用粘着テープにおいて、上記基
材に、いずれか一方の面が凹面とされ、いずれか他方の
面がこれに伴い凸面とされたほぼ四角錐状のエンボス部
を行方向および列方向の各々に所定間隔をもって格子状
に形成したことを特徴としている。
きに係る引き裂き応力が各エンボス部間の行方向・列方
向に形成された格子状の溝に集中するため、従前の切れ
目を形成することなく、粘着テープを所定の切断方向に
沿って切断することができる。
記各エンボス部間の行間隔と列間隔とが異なっているこ
とが好ましく、より具体的には上記行間隔もしくは上記
列間隔のいずれか一方がいずれか他方に対して1:3以
下、より好ましくは1:2であることが好ましい。これ
によれば、エンボス部の間隔を調整することにより、エ
ンボス部の間隔の狭い方に切断指向性を与えることがで
き、粘着テープの行方向や斜め方向など任意の方向に沿
って切断することができる。
は、1枚のシート片をそのままで使用してもよいし、そ
れらを積層したものであってもよい。また、長尺な清掃
用粘着テープを巻き芯に沿って多重に巻回したロール状
に形成してもよく、その使用形態は特に限定されない。
さらには、この清掃用粘着テープに補助的なミシン目な
どの切れ目を設けてもよい。
あることが好ましい。これによれば、粘着面が凹面とな
ることで被清掃面に対する接触面が少なくなる、すなわ
ち粘着力が小さく抑えることでロール状に巻き取った場
合、被清掃面に接触させながら逆方向に回転させたとき
に被清掃面に粘着テープが張り付く、いわゆる張り付き
現象を抑えることができる。
図面を参照しながら説明する。図1には本発明の一実施
形態に係る清掃用粘着テープ1のエンボス処理工程を模
式的に示した模式図が示されている。
の使用形態の一例としてロール状に多重巻回した粘着テ
ープロールを例にとって説明するが、本発明において粘
着テープ1の使用形態はあくまで任意的な構成要素であ
り、これ以外に1枚のシート片をそのままで使用しても
よいし、それらを積層したものであってもよく、エンボ
ス部の基本形態を備えた清掃用粘着テープ1であれば、
その使用形態は特に限定されない。
シート体からなる基材11の一方の面(図中では上面
側)に粘着面12が形成され、他方の面(図中では下面
側)に基材11の補強用としてのラミネート面13が形
成されており、この粘着テープ1には、エンボス処理に
よっていずれか一方の面(この実施形態では粘着面1
2)が凹面とされ、いずれか他方の面(この実施形態で
はラミネート面13)がこれに伴い凸面とされたエンボ
ス部3が多数設けられている。
1は、あらかじめ粘着面12が表側を向くようにロール
状に巻回されたマザーロールMから繰り出されたマザー
テープを一対のエンボスロール21,22にて上下方向
からプレスして、表面にエンボス部3を形成し、再び粘
着面12が表側を向くようにロール状に巻き取った粘着
テープロール10として形成されている。
もしくは樹脂製シートを用いており、この実施形態にお
いて、その平均厚さT1は、例えばT1=0.07mm
程度であってよい。なお、これ以外に、エンボス処理に
よってエンボス部3のような癖付け可能な材質があれ
ば、材質に特に限定はなく、適宜選択してよい。
どの各種接着剤が適用可能であるが、より好ましいもの
としてアクリル系接着剤もしくはホットメルト系接着剤
が用いられている。この実施形態において、接着面12
は、基材11に対して、平均厚さT2が、T2=0.0
1〜0.03mmの範囲内で形成されている。
11に対して粘着剤を必ずしも全面に塗布される必要は
なく、筋状や格子状もしくは島状などに塗布されたもの
であってもよい。
(PE)などの樹脂フィルムを基材11に沿って一様に
コーティングしたものからなり、基材11の補強と剥離
性の向上のために設けられている。
脂を貼着する方法やホットメルトなどがあるが、本発明
において、ラミネート面13の構成はあくまで任意的な
構成要素であり、仕様に応じて適宜選択することができ
る。極端に言えば、エンボス処理の条件によっては、S
i塗布などによるラミネート面13の剥離処理やラミネ
ート面13自体を設けなくてもよい。
向の辺長さAX、列方向の辺長さA Yからなる四角形を
基辺とする高さZの四角錐状に形成されており、その頂
部31は扁平な丸形状に押し潰されている。
び列方向に沿って格子状に多数配置されており、この実
施形態において、エンボス部3は1平方インチ当たり約
48個(48メッシュ)に設定されている。
の図面を正面に見て左右方向、すなわち粘着テープ1の
長手方向(繰出方向)であり、列方向とは、図面を正面
に見て上下方向、すなわち粘着テープ1の幅方向(切断
方向)である。
2方向から見た斜視図が示されており、各エンボス部3
は粘着面13側が凹面とされ、これに伴いラミネート面
13側が凸面とされている。
て説明するが、エンボス部3は、粘着テープ1の仕様や
エンボス条件などによっていかようにも変化するため、
粘着テープ1上のエンボス部3を測定したのでは個体差
が大きい。そこで、以下ではエンボス部3の形成型であ
るエンボスロール21に形成されたエンボス部3を規定
する。
辺は、行方向の辺長さAXが0.41mm、列方向の辺
長さAYが0.47mmであり、行方向に微少に扁平し
た長方形状に形成され、高さZが0.11mmの四角錐
状に形成されている。
るエンボス部3の間隔をX、列方向に互いに隣接する間
隔をYとしたとき、いずれか一方がいずれか他方に対し
て1:3以下、より好ましくは1:2を満足するように
配置されている。この実施形態において、行方向の間隔
Xは、0.03mmで、列方向の間隔Yは、0.06m
mであり、行方向の間隔Xが列方向の間隔Yに対して
1:2に設定されている。
ス部3間に格子状の非エンボス部(通常の粘着テープ
面)が形成される。この粘着テープ1を引き裂こうとし
た場合、引き裂き応力は、非エンボス部に応力集中し、
さらにその間隔が狭い(細い)行方向に集中するため、
粘着テープ1を行方向に沿って切断することができる。
線圧と粘着テープ1の引き裂き性について検討する。図
3および図4には、ロール線圧に対する粘着テープ1の
厚さ変化と巻戻力変化が示されている。なお、ロール線
圧0kN/mは、未エンボス処理の粘着テープ(いわゆ
るブランクテープ)を比較例として例示した。
を上昇させる、すなわちエンボスロールを粘着テープ1
に対して強く押し付けると、当然厚さは薄くなるが、粘
着力および巻戻力はこれに反比例して低下する。
凸面によって、粘着面の実質的な接触面積が減少するこ
とに起因し、積層された粘着テープ間の結束力が小さく
なったためである。ただし、粘着テープ1自体の表面積
は増加しているため、粘着面12におけるゴミの捕捉力
はさらに向上する。
方向および列方向(流れ方向)の各引き裂き強度とを比
較した図面が示されている。図5に示すように、ロール
線圧を上げてエンボス処理を施すにつれ、行方向と列方
向の引き裂き強度には開きが生ずる。
3がロール線圧が高くなるほど、強く癖付けされるため
であり、換言すれば、エンボス処理によってエンボス部
3間に形成された溝が顕著に粘着テープに表れ、行方向
と列方向との引き裂き方向に指向性が表れたことを意味
する。
3は、粘着テープ1の行方向および列方向に沿って格子
状に設けられているが、例えば切断方向を軸線に対して
斜めにしたいときは、求める切断方向に沿ってエンボス
部3の一方の辺を格子状に配置し、その辺のエンボス間
隔を狭くすればよい。また、この粘着テープ1に対して
切断の目安となるような補助的な切れ目を施してもよ
く、本発明には、このような各種変形例も含まれる。
基材の少なくとも片面に粘着面が形成され、粘着面を被
清掃面に接触させて、被清掃面上にあるゴミを除去する
清掃用粘着テープにおいて、基材に、いずれか一方の面
が凹面とされ、いずれか他方の面がこれに伴い凸面とさ
れたほぼ四角錐状のエンボス部を行方向および列方向の
各々に所定間隔をもって格子状に形成し、その行間隔お
よび列間隔を制御することにより、粘着テープの任意の
方向に切断指向性を付与することができ、従来のような
切れ目を必要としない、手切れ性のある清掃用粘着テー
プが得られる。
エンボス処理工程を模式的に示す模式図。
に対するテープ厚さの関係を示すグラフ。
に対する巻戻力の関係を示すしたグラフ。
に対する行方向および列方向の切り裂き強度の関係を示
すグラフ。
Claims (4)
- 【請求項1】 基材の少なくとも片面に粘着面が形成さ
れ、上記粘着面を被清掃面に接触させて、上記被清掃面
上にあるゴミを除去する清掃用粘着テープにおいて、 上記基材に、いずれか一方の面が凹面とされ、いずれか
他方の面がこれに伴い凸面とされたほぼ四角錐状のエン
ボス部を行方向および列方向の各々に所定間隔をもって
格子状に形成したことを特徴とする清掃用粘着テープ。 - 【請求項2】 上記各エンボス部間の行間隔と列間隔と
が異なっている請求項1に記載の清掃用粘着テープ。 - 【請求項3】 上記行間隔もしくは上記列間隔のいずれ
か一方がいずれか他方に対し1:3以下である請求項1
または2に記載の清掃用粘着テープ。 - 【請求項4】 上記エンボス部は、上記粘着面側が凹面
である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の清掃用
粘着テープ。
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- 2001-12-26 JP JP2001393401A patent/JP4011909B2/ja not_active Expired - Fee Related
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