JP2003185006A - 作業車両の変速制御装置 - Google Patents

作業車両の変速制御装置

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JP2003185006A
JP2003185006A JP2001386365A JP2001386365A JP2003185006A JP 2003185006 A JP2003185006 A JP 2003185006A JP 2001386365 A JP2001386365 A JP 2001386365A JP 2001386365 A JP2001386365 A JP 2001386365A JP 2003185006 A JP2003185006 A JP 2003185006A
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speed
brake pedal
vehicle
pedal
transmission
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JP2001386365A
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English (en)
Inventor
Hiroyoshi Ono
弘喜 小野
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一般的にブレーキペダルはスプリング等によ
り非制動方向に付勢されているが、このブレーキペダル
の踏み込み量を検出して油圧機械変速装置(HMT)の
出力回転数を減速する作業車両では、前記ペダルの踏み
離し時に車両が急加速するという課題が生じる。 【解決手段】 ブレーキペダルの踏込量センサより操作
速度を検出し、これが非制動方向且つ所定速度よりも速
ければ、前記通常の踏込量によるHMTの出力回転制御
を中断し、予め設定した時間経過に基づく増速ラインL
1で車速を変速レバーの保持位置まで復帰させる。また
車両に対地作業機を備える場合は、前記ブレーキペダル
の踏み込み時にPTOクラッチを「切」とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、トラクタや芝刈
機等、油圧機械式無段変速装置を有する作業車両の変速
制御装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平5−215200号公報に
示されるように、エンジンの回転動力を静油圧式無段変
速部とギヤ機構部とから成る油圧機械式無段変速装置
(HMT)が知られており、このHMTを建設車両や荷
役運搬車両に搭載することが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ような作業車両にロータリ作業機等の対地作業機を装着
して作業する場合、ブレーキペダルを踏み込んでも、H
MTの出力回転が尚駆動輪へ伝達される上、PTO軸か
らの回転動力も対地作業機へ尚伝達されつづける為,車
両の推進力となり制動距離が長くなるという課題が有っ
た。
【0004】また前記ブレーキペダルは、一般的にスプ
リング等でブレーキ解除側に付勢されているが、このペ
ダル位置に応じて前記HMTの出力回転を制御する構成
とすると、ペダルを踏み離したときに車両が急加速する
という課題が有る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題に鑑
みて、作業車両の変速制御装置を以下のように構成し
た。即ち、請求項1の発明では、エンジン(E)の回転
動力を静油圧式無段変速部(1a)とギヤ機構部(1
b)とから成る油圧機械式無段変速装置(1)を介して
駆動輪(2F,2R)へ伝達すると共に、前記変速装置
(1)の出力回転数を、中立位置を挟んで前進操作域と
後進操作域内で移動操作するレバー(3)の設定位置に
より保持する作業車両において、前記作業車両には、昇
降自在に連結する対地作業機(R)と、前記対地作業機
(R)へ動力を伝達するPTO軸(11)及び同PTO
軸(11)への動力伝達を入切するクラッチ機構(C
3)を設けると共に、前記車両のブレーキペダル(8)
には、同ペダル(8)の踏み込み操作を検出するセンサ
(8s)を設け、前記ブレーキペダル(8)の踏み込み
時には、前記変速装置(1)の出力回転数を、前記レバ
ー(3)の設定回転数からブレーキペダル(8)の踏み
込み位置に応じて減速操作すると共に、前記PTO軸
(11)へ動力を伝達するクラッチ機構(3)を「切」
操作する制御手段(10)を備えたことを特徴とする作
業車両の変速制御装置とした。
【0006】(請求項1の作用)以上のように構成した
請求項1の発明では、前記レバー(3)により油圧機械
式無段変速装置(1)の出力回転を設定保持しつつも、
ブレーキペダル(8)を踏み込めば前記レバー位置に優
先して油圧機械式無段変速装置(1)の出力回転数が減
速されて駆動輪(2F,2R)を駆動する。
【0007】また、請求項2の発明では、前記ブレーキ
ペダル(8)の踏み込み操作を検出するセンサ(8s)
により、ペダル(8)の操作速度を検出し、この操作速
度が予め設定した設定速度よりも速いときには、前記踏
み込み位置に関らず、急加速を防止する所定の増速パタ
ーンに基づいて前記出力回転数を復帰させる制御手段
(10)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作
業車両の変速制御装置とした。
【0008】(請求項2の作用)以上のように構成した
請求項2の発明では、ブレーキペダル(8)の踏み離し
時に、移動速度が速い場合、前記ペダル位置に応じた変
速装置(1)の出力制御を中断し、予め設定した増速パ
ターンに基づいて前記変速装置(1)の出力回転が制御
される。
【0009】
【発明の効果】これにより、請求項1の発明では、レバ
ー(3)により油圧機械式無段変速装置(1)の出力回
転を保持していも、ブレーキペダル(8)を踏み込めば
駆動輪(1R)へブレーキをかけると共に、油圧機械式
無段変速装置(1)の出力回転も減速し、更に作業部へ
の動力伝達も遮断するので、制動距離を短くすることが
できる。
【0010】また請求項2の発明では、通常ブレーキペ
ダル(8)の操作により油圧機械式無段変速装置(1)
の出力制御を行なっていても、前記ブレーキペダル
(8)を踏み離した場合等では、急加速を防止すること
ができ、車両の操作性を向上することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を作
業車両である農業用トラクタTについて説明する。最初
にトラクタTの構成に付いて説明する。
【0012】トラクタTは、図2に示すように、ボンネ
ット11内部にディーゼルエンジンEを備え、このエン
ジンE下方に左右前輪2F,2Fを支持するフロントア
クスルケースを設けると共に、エンジンE後部に、後述
する油圧機械式無段変速装置(以下、HMT1)等を内
装するミッションケース12を接続し、更にこのケース
12後部左右に後輪2R,2Rを支持するリヤアクスル
ケース13を接続する構成となっている。
【0013】また前記ボンネット11後部でミッション
ケース12の上方には、操縦席16を取り囲むキャビン
14を設け、この内部にパイロットランプや液晶モニタ
等、各種報知装置を有するメータパネル15を設け、そ
の後方にステアリングハンドル20を突設するハンドル
ポスト21を設けて、同ポスト21内部に車体の旋回操
作を検出する手段としてハンドル切角センサ20sを設
けている。
【0014】また、前記ハンドルポスト21の一側面に
は、前記エンジンEの回転数を設定保持するアクセルレ
バー22等を設けている。また、前記ハンドルポスト2
1の下方には、クラッチペダル23、アクセルペダル2
4、単一のブレーキペダル8等を設け、前記クラッチペ
ダル23の回動基部には、後述する主クラッチの動力伝
達を入側へ付勢するスプリングやダンパ及び同ペダル2
3の踏み込み操作を検出する手段としてポテンショメー
タ式の踏込位置センサ23sを設けると共に、前記アク
セルペダル8の基部にも、前記アクセルレバー22によ
り設定保持されたエンジン回転数を踏み込み時にだけ増
速するようスプリングやダンパ及び同ペダル8の踏み込
み操作を検出する手段としてポテンショメータ式の踏込
位置センサ8sを設けている。
【0015】また前記操縦席16の近傍には、HMTの
出力回転を変速操作するHMT変速レバー3を設け、同
レバー3の回動基部に摩擦材を設けて設定位置を保持す
る構成となっている。また前記操縦席近傍には作業機昇
降用レバー25、副変速レバー29を突設し、各レバー
基部に操作位置を検出するレバー位置センサ3s,25
s,29sを設けている。
【0016】また更に、前記操縦席側方には、車体後部
のPTO軸26の回転を入切操作するインディペンデン
トPTO入切スイッチ27A及び後述するPTO制御の
ON/OFFを設定するPTO駆動モードスイッチ27
B、旋回時に前輪2Fを増速させたり旋回内側の後輪2
Rにブレーキをかけたり、更には作業機Rを非作業位置
まで上昇する所謂旋回制御の作動を入切する旋回制御ス
イッチ28等を設けている。
【0017】そして、上記各種設定器27,28…やセ
ンサ3s,9s…は、操縦席16下方の制御手段10で
あるコントローラ群へ接続する構成となっている。また
トラクタTの車体後部には、作業機昇降用油圧シリンダ
を内装するシリンダケース30を備え、前記シリンダの
ピストン伸縮によりケース30左右に支持するリフトア
ーム31を上下回動する構成となっている。そして前記
リフトアーム31の片側には、この回動基部にリフトア
ーム角センサ31sを設けている。また、車体後部に
は、トップリンク32と左右のロワーリンク33,33
からなる3点リンク機構を設け、同リンク機構に対地作
業機等各種作業機を連結する構成となっている。
【0018】尚、図2例ではロータリ作業機Rを連結し
た構成となっており、このロータリ作業機Rは、前記P
TO軸26の回転をユニバーサルジョイントを介して入
力し、ロータリ爪36を駆動する構成となっている。こ
れにより、後述する作業機用コントローラ10bでは、
前記作業機昇降用レバー25の操作角度とリフトアーム
31の設定角度を一致させるように作業機上昇用比例流
量制御弁のソレノイド34、或いは作業機下降用比例流
量制御弁のソレノイド35へ通電し作業機Rを昇降する
制御(ポジション制御)を行なう構成となっている。
【0019】次に、トラクタTの動力伝達構造について
図3に基づき説明する。前記エンジンEの回転動力は、
エンジン出力軸から取り出され、主クラッチ40を介し
てミッションケース12内の前部に支持する第一軸41
へ伝達される。また前記主クラッチ40には、主クラッ
チ操作用アクチュエータとしてクラッチ操作用油圧シリ
ンダ39を設け、コントローラ10aの通電指令によ
り、前記クラッチペダル23と同様に、主クラッチ40
を入切操作する構成となっている。
【0020】また前記第一軸41には、動力上手側にP
TO系動力の分岐部としてPTO動力分岐用ギヤ42を
設けると共に、同軸41後端部をHMT1のポンプ入力
軸43を接続する構成となっている。また前記HMT1
は、静油圧式無段変速部(以下、HST1a)と、遊星
ギヤ式変速機構部1bとから成る走行系動力の主変速装
置であり、前記HMT変速レバー3の操作位置に応じて
HST部のポンプP内の斜板傾倒角、即ちトラニオン軸
4の回動角を変更することによりモータMの出力回転数
を正転から逆転まで無段階に変更する構成となってい
る。
【0021】またトラニオン軸4には、同軸の角度を検
出するポテンショメータ式の角度センサ6と、トラニオ
ン軸操作用アクチュエータとして電動モータ5を設け、
同モータ5の駆動により、前記トラニオン軸4の回動位
置をHMT変速レバー3の設定位置から強制的に変更で
きる構成となっている。
【0022】尚、ここでは前記HMT変速レバー3とト
ラニオン軸4とを電気的に連動する構成となっている
が、両部材3,4をリンク機構やカム機構によって機械
的に連動連結する構成としても良い。また前記ポンプ入
力軸43は、HST本体から更に後方に向かって突設
し、後述する遊星ギヤ機構部1bのキャリア44を接続
する構成となっている。
【0023】また前記走行系の動力伝達経路は、HST
1aのポンプ入力軸43後方に第二軸45を配し、この
第二軸45には前方から順に遊星ギヤ機構部1b、同ギ
ヤ機構部1bから出力される回転数を計るためのHMT
出力回転検出用ギヤ46、前記ギヤ機構1bから出力さ
れる動力伝達を入切する第一クラッチ機構(以下、HM
TクラッチC1)、後述するHST1aのモータ出力軸
47の回転を取り入れる第一入力ギヤ48を設け、更に
この入力ギヤ48の後方にギヤ式の副変速装置49を設
ける構成となっている。
【0024】前記遊星ギヤ機構1bは、複数のプラネタ
リギヤ50…と、これらプラネタリギヤ50…の外周縁
部と噛み合い前記第二軸45と一体的に回転する内歯ギ
ヤ51と、前記第二軸45上を空転し前記プラネタリギ
ヤ50の内周縁部と噛み合うサンギヤ52等から構成さ
れ、更に前記各プラネタリギヤ50…同士をキャリア4
4にて支持し前記ポンプ入力軸43と一体的に接続する
構成となっている。また前記サンギヤ52は前記第二軸
45上を空転する構成となっており、この後部を第二入
力ギヤ53と一体構成されている。
【0025】また前記HST1aのモータM側の動力伝
達経路は、モータ出力軸47の中間部に前記第二入力ギ
ヤ53と噛み合う第二出力ギヤ54を設け、第二のクラ
ッチ機構(以下、HSTクラッチC2)を介して前記第
一入力ギヤ48と噛み合う第一出力ギヤ55を設ける構
成となっている。
【0026】また、前記HMTクラッチC1及びHST
クラッチC2は、後述する走行用コントローラ10aの
通電指令により油圧で圧着操作する構成となっている。
これにより、前記エンジンEの回転動力を副変速装置4
9へ伝達するには、HMTクラッチC1を「入」且つH
STクラッチC2を「切」として前記キャリア44の回
転を、モータ出力軸47と一体回転するサンギヤ52の
回転に合成して、第二軸45を駆動する形態(HMTモ
ード)、若しくはHMTクラッチC1を「切」且つHS
TクラッチC2を「入」としてモータ出力軸47の回転
だけを第一入出力ギヤ55,48の噛み合いを介して副
変速装置49へ伝達する形態(HSTモード)の何れか
で伝達する構成となっている。
【0027】また前記HMTモードから得られる回転
は、前記HMT1の出力回転検出用ギヤ46に近接して
設けたHMT回転検出センサ46sにより検出し、前記
HSTモードから得られる回転は、前記第二出力ギヤ5
4に近接して設けたHST回転検出センサ54sにより
検出し、各モードでの車速を間接的に検出する構成とな
っている。
【0028】これにより、図4に示すように、トラクタ
TではHMT変速レバー3を後進域と、中立位置を超え
て所定車速S1に達する前進の低速域に傾倒操作した場
合では前記HSTモードで、前進で前記所定車速S1を
超える前進の高速域ではHMTモードで走行する構成と
なっている。
【0029】また前記副変速装置49は「高」「低」二
段の変速位置を有する変速装置であって、同変速位置に
て減速された回転動力は、後輪デフ機構57を介して左
右の後輪駆動軸56、後輪2Rへ伝達すると共に、後輪
デフ機構57よりも動力上手側に設けた前輪動力分岐ギ
ヤにより、前輪増速装置58、前輪デフ機構を介して前
輪2Fへも伝達可能に構成されている。
【0030】また前記左右の後輪駆動軸56には、ディ
スク式ブレーキ機構60を設け、同軸56の回転、即ち
後輪2Rをブレーキ用アクチュエータとなるブレーキ用
油圧シリンダ61L(61R)のピストン伸縮操作によ
って左右独立若しくは左右一体的に制動する構成となっ
ている。
【0031】一方、前記PTO系動力の伝達経路は、前
記ミッションケース12内の前部に、前記PTO系動力
分岐ギヤ42と噛み合う被駆動ギヤ65を設け、この被
駆動ギヤ65を支持する第三軸66の動力下手側に、伝
達動力を入切操作するクラッチ機構(以下、PTOクラ
ッチC3)を設ける構成となっている。また前記PTO
クラッチC3は、後述するコントローラ10bの通電指
令によって油圧により入切操作する構成となっている。
また前記PTOクラッチC3の動力下手側には、PTO
変速部67を設け、PTO軸26の回転数を数段階に変
速する構成となっている。
【0032】次に図5に基づいて、トラクタTの制御系
について説明する。前記トラクタTの制御手段10は、
変速に関する制御を処理する走行用コントローラ10a
と、作業機に関する制御を処理する作業機用コントロー
ラ10b等から構成され、夫れ夫れのコントローラは各
種信号を処理するCPUと、これら信号情報を一時記憶
するRAM、各種制御プログラムを記憶するEEPRO
M等の記憶手段を有する構成となっている。また各コン
トローラ10a,10bは夫れ夫れ通信回線により接続
され互いのセンサ情報や出力情報を送受信する構成とな
っている。
【0033】前記走行用コントローラ10aは、この入
力部に、前記ハンドル切角センサ20s、HMT変速レ
バー3基部のレバー位置センサ3s、トラニオン軸角度
センサ6、副変速レバー位置センサ29s、クラッチペ
ダル踏込量センサ23s、ブレーキペダル踏込量センサ
8s、更に前記HMT回転センサ46s、HST回転検
出センサ54s等を接続して設けている。また出力部に
は、前記トラニオン軸4の回動位置を強制的に変更する
電動モータ5、主クラッチ操作用油圧シリンダへ圧油を
送る切替制御弁のソレノイド69、HMTクラッチC1
を圧着操作する比例流量制御弁のソレノイド70、HS
TクラッチC2を圧着操作する比例流量制御弁のソレノ
イド71、前記左右の後輪ブレーキ用油圧シリンダ61
L,61Rを作動させる比例流量制御弁のソレノイド7
2L,72S、前輪増速装置58を作動させる切替制御
弁のソレノイド74等を接続して設けている。
【0034】また、作業機昇降用コントローラ10b
は、入力部に、前記旋回制御スイッチ28、作業機昇降
用レバー25基部のレバー位置センサ25s、リフトア
ーム角センサ31s、インディペンデントPTO入切ス
イッチ27A、PTO駆動モード設定スイッチ27B等
を接続して設け、出力部に、前記作業機昇降用シリンダ
へ圧油を送る比例流量制御弁の上昇用及び下降用ソレノ
イド34,35、PTOクラッチC3を入切操作する切
替制御弁のソレノイド75を接続して設けている。
【0035】以上のように構成したトラクタTでは、電
源投入後エンジンEを始動すると、図6乃至図10に示
すように各種制御が実行される。図6に示すフローチャ
ートは、前記走行用コントローラ10aが実行する制御
の概要を示し、同コントローラ10aは、STEP1で
各種設定器やスイッチ、センサの接続状態や検出状態を
読み込み、STEP2でハンドル切れ角が所定角以下か
どうかを判定し、これがYESであれば変速制御を、N
Oであれば圃場での旋回操作と判定し、旋回制御を行な
った後に、更に他の処理を行なってリターンとなる構成
となっている。
【0036】また図7に示すフローチャートは、前記作
業機用コントローラ10bが実行する制御の概要を示
し、同コントローラ10bは、STEP1で各種設定器
やスイッチ、センサの接続状態や検出状態を読み込み、
STEP2でPTO制御を行い、STEP3でポジショ
ン制御を行なった後に、更に他の処理を行なってリター
ンとなる構成となっている。
【0037】前記変速制御について図8に基づき詳細に
説明する。走行用コントローラ10aでは、最初にST
EP1でブレーキペダル8の操作方向と操作速度を演算
し、STEP2で、ペダル8の踏み込み位置を判定す
る。そしてこのペダル踏み込み位置が最大踏み込み位置
である場合は、STEP3へ進み、前記HSTクラッチ
C2を「入」とし、トラニオン軸4をニュートラル位置
とし、左右のブレーキ用油圧シリンダ61L,61Rを
作動状態としてこれらを保持する。またSTEP2での
判定が非踏み込み位置、即ちスプリングの付勢力だけが
かかる初期位置であれば、STEP4へ進み前記HMT
変速レバー3の位置に対応させてトラニオン軸4を回動
し、HST1aの出力回転を変更する。
【0038】また前記STEP2での判定が、ブレーキ
ペダル8の操作位置が、最大踏み込み位置と非踏み込み
位置との間であると判定された場合はSTEP5へ進
み、ペダル8の操作方向を判定し、踏み込み方向で操作
速度が所定速度よりも遅いときには車速及びペダル位置
に応じて前記HMTクラッチC1、HSTクラッチC2
を操作すると共に前記電動モータ5によりトラニオン軸
4の角度を変更する。
【0039】上記一例を図11にて説明すると、HMT
変速レバー3の設定保持位置を前記走行用コントローラ
10aが記憶し、ブレーキペダル8の踏み込み位置に応
じて電動モータ5を駆動することで車速を下げ、反対に
ペダル8を踏み離すときには前記記憶値にまで車速を復
帰させる。またここでは副変速装置49が「高」「低」
何れに設定されているかを副変速レバー位置センサ29
sにて検出し、何れの場合でも、ペダル8の踏み込みス
トロークと車速の減速率とは一定に設定されている。こ
れにより、オペレータは常時一定の感覚で車速を調整す
ることができる。
【0040】またSTEP8にてブレーキペダル8の踏
み込み操作速度が速いときには、急ブレーキ状態と想定
し、前記HMTクラッチC1またはHSTクラッチC2
の圧着を間欠的に入切して前輪2Fまたは後輪2Rへの
伝達動力を入切して車両の制動距離を短くする。
【0041】また前記STEP5にてブレーキペダル8
の踏み離し操作を検出し、且つSTEP6にてこの操作
速度が所定値以上と判定した場合には、ペダル8が、例
えばスプリングの付勢力だけで初期位置に復帰した状
態、若しくはこれに近い状態と判定し、前記ペダル8の
位置に応じたクラッチC1,C2及びトラニオン軸4、
即ち車速の制御を牽制し、図1に示すように時間経過に
応じた変速パターンで車速を増速する。
【0042】前記図1に示す車速の増速パターンは、H
MT変速レバー3をα1の角度で設定保持し、ブレーキ
ペダル8を踏み離す場合を示し、前記ペダル8の復帰時
間がt2よりも短い場合は、前記EEPROMに予め記
憶した急加速を生じない増速ラインL1に基づいてトラ
ニオン軸4を設定位置まで復帰させる。図1中の時間t
1は、ブレーキペダル8を完全に踏み離し、同ペダル8
がスプリング等の付勢だけで復帰する時間を示す。
【0043】これにより、前記トラクタTでは、ブレー
キペダル8の踏み込み時に、HST1aの出力回転も減
速するので、制動距離を短く設定することができる。ま
た前記ブレーキペダル8を急に踏み離した場合、ペダル
位置によるトラニオン軸4の角度調整を牽制し、予め設
定した増速ラインに基づいて車速を増速するので、急加
速を防止することができ、車両の操作性を向上すること
ができる。
【0044】尚、前記急加速を防止する増速パターンと
しては、前記増速ラインL1のようなペダルの復帰時間
による規制の他に、トラニオン軸4の角度を数割毎に段
階的に復帰する構成や、前記ブレーキ用油圧シリンダ6
1L,61Rによるブレーキ解除等、他のアクチュエー
タを併用して車速を復帰する構成としても良い。
【0045】次に図9に基づいて、前記走行用コントロ
ーラ10aが行なう旋回制御について説明する。この旋
回制御では、STEP1で前記旋回制御スイッチ28が
入であるかどうかを判定し、YESであれば、STEP
2でブレーキペダル8の踏み込み操作を判定し、これも
YESであれば、STEP3でペダルの踏み込み量に応
じて旋回内側後輪のブレーキ用油圧シリンダ61L(6
1R)を作動させ、その後STEP4で作業機を非作業
位位置まで上昇し、STEP5前記前輪2Fを後輪2R
よりも増速し、更にはHST1aの出力回転を減速して
エンドとなる。
【0046】また図10に基づいて、前記作業機用コン
トローラ10bの行なうPTO制御について説明する。
まずSTEP1で前記インディペンデントPTOスイッ
チ27Aが入であるか、STEP2でPTO駆動モード
スイッチ27Bが入であるかを判定し、これらが共にY
ESである場合は、HMT変速レバー3が停止位置に操
作されたときまたはブレーキペダル8が最大踏み込み位
置に操作されたときに、前記PTOクラッチC3を
「切」(STEP6)とする。
【0047】これにより、トラクタTにロータリ作業機
R等の対地作業機を装着したときに、前記作業機への動
力を遮断するので、前記変速制御と同様に、ダッシング
による急加速を防止することができ、更に停止時の過負
荷によるエンストを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブレーキペダル操作時の車速と復帰時間を説明
する図。
【図2】トラクタの全体側面図。
【図3】トラクタの動力伝達構造を示す図。
【図4】車速と駆動モードの関係を示す図。
【図5】コントローラの接続状態を示す図。
【図6】走行用コントローラが実行する制御の概要を示
すフローチャート。
【図7】作業機用コントローラが実行する制御の概要を
示すフローチャート。
【図8】変速制御の概要を示すフローチャート。
【図9】旋回制御の概要を示すフローチャート。
【図10】PTO制御の概要を示すフローチャート。
【図11】HMT変速レバーの保持位置からブレーキペ
ダルを踏み込んだ時の車速の減速状態を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 59:68 F16H 59:68

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(E)の回転動力を静油圧式無
    段変速部(1a)とギヤ機構部(1b)とから成る油圧
    機械式無段変速装置(1)を介して駆動輪(2F,2
    R)へ伝達すると共に、前記変速装置(1)の出力回転
    数を、中立位置を挟んで前進操作域と後進操作域内で移
    動操作するレバー(3)の設定位置により保持する作業
    車両において、前記作業車両には、昇降自在に連結する
    対地作業機(R)と、前記対地作業機(R)へ動力を伝
    達するPTO軸(11)及び同PTO軸(11)への動
    力伝達を入切するクラッチ機構(C3)を設けると共
    に、前記車両のブレーキペダル(8)には、同ペダル
    (8)の踏み込み操作を検出するセンサ(8s)を設
    け、前記ブレーキペダル(8)の踏み込み時には、前記
    変速装置(1)の出力回転数を、前記レバー(3)の設
    定回転数からブレーキペダル(8)の踏み込み位置に応
    じて減速操作すると共に、前記PTO軸(11)へ動力
    を伝達するクラッチ機構(3)を「切」操作する制御手
    段(10)を備えたことを特徴とする作業車両の変速制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記ブレーキペダル(8)の踏み込み操
    作を検出するセンサ(8s)により、ペダル(8)の操
    作速度を検出し、この操作速度が予め設定した設定速度
    よりも速いときには、前記踏み込み位置に関らず、急加
    速を防止する所定の増速パターンに基づいて前記出力回
    転数を復帰させる制御手段(10)を備えたことを特徴
    とする請求項1に記載の作業車両の変速制御装置。
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