JP2024083101A - 作業車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりも安全性を向上しつつ、効率よく路上走行可能な作業車両を提供する。
【解決手段】エンジンの動力を変速して駆動輪5へと伝達する油圧式無段変速装置と、エンジンの回転数及び油圧式無段変速装置の変速比を制御する制御部とを備え、制御部は、エンジン及び油圧式無段変速装置の制御方法が異なる複数の走行モードを有効化または無効化できるように構成され、走行モードは、エンジンの回転数に応じて、油圧式無段変速装置の変速比を自動的に決定するエンジン連動変速処理を実行するエンジン連動変速モードと、予め設定された上限車速以上となったときに、エンジンの回転数及び油圧式無段変速装置の主変速開度を所定の値に固定する上限車速処理を実行する車速上限処理を実行する車速上限モードとを備えたことを特徴とする作業車両1の提供によって、上記課題が解決される。
【選択図】図2

Description

本発明は、圃場において農作業を行う作業車両に関する。
従来、エンジンの動力を駆動輪へ伝達する走行伝達装置に油圧式無段変速装置を有し、油圧式無段変速装置のトラニオン軸を油圧シリンダで操作する農用トラクタなどの作業車両が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、このような作業車両において、主変速レバーの操作位置と、走行速度は略比例しており、急な変速操作は、急加速、急減速となるため、車速に応じて油圧式無段変速装置による変速比を決定し、加速フィーリングを向上する技術が公知である(例えば、特許文献2参照)。係る技術によれば、圃場走行と比べて加減速の頻度が多い路上走行において、スムーズな走行が可能となる。
特開2015-209873号公報 特開2004-125072号公報
しかしながら、路上走行においては、速度制限が存在するため、車速に応じて油圧式無段変速装置による変速比を決定するのみでは、人的要因などにより制限速度を超過してしまうおそれがあり、安全性の観点から、改善が望まれていた。加えて、路上走行における燃費等のエネルギー効率についても改善が望まれていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、路上走行において、従来よりも安全性を向上しつつ、効率よく走行可能な作業車両を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、第1の発明は、
エンジンの動力により駆動する作業機及び駆動輪を備えた作業車両であって、
前記エンジンの動力を変速して駆動輪へと伝達する油圧式無段変速装置と、前記エンジンの回転数及び前記油圧式無段変速装置の変速比を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記エンジン及び前記油圧式無段変速装置の制御方法が異なる複数の走行モードを有効化または無効化できるように構成されており、
前記走行モードは、前記エンジンの回転数に応じて、前記油圧式無段変速装置の変速比を自動的に決定するエンジン連動変速処理を実行するエンジン連動変速モードと、
前記作業車両の車速が、予め設定された上限車速以上となったときに、前記エンジンの回転数及び前記油圧式無段変速装置の主変速開度を所定の値に固定する上限車速処理を実行する車速上限処理を実行する車速上限モードとを備えたことを特徴とする作業車両を提供する。
上記第1の発明によれば、車速上限モードによって、前記エンジンの回転数及び前記油圧式無段変速装置の主変速開度を所定の値に固定することで、作業車両が、上限車速以上の速度で、走行することを防止し、安全性を向上できる。
第2の発明は、上記第1の発明の構成に加え、
前記車速上限処理は、前記作業車両の車速が、予め設定された上限車速以上となったとき、前記エンジンを、前記作業車両が効率よく走行可能な低燃費エンジン回転数となるように制御し、さらに、前記油圧式無段変速装置の主変速開度を、前記作業車両が効率よく走行可能な効率的主変速開度となるように制御するよう構成されたことを特徴とする。
上記第2の発明によれば、上記第1の発明の効果に加え、作業車両の車速が、予め設定された上限車速以上となったとき、効率よく走行可能となる。
第3の発明は、上記第2の発明の構成に加え、前記車速上限処理は、前記作業車両の車速が、上限車速以上となった後、さらに、上限車速を所定の値だけ上回る第2上限車速となったとき、低燃費エンジン回転数から、所定の回転数だけ低下させるよう前記エンジンを制御するよう構成されたことを特徴とする。
上記第3の発明によれば、上記第2の発明の効果に加え、坂道を下る際に、速度が超過する場合、増速の抑制をエンジン回転数の低下により行うことで、効率よく燃料消費量を抑制しつつ走行できる。
第4の発明は、上記第1~3のいずれかの発明の構成に加え、前記エンジン連動変速モードの有効化、無効化を切り替えるエンジン連動変速モードスイッチと、前記車速上限モードの有効化、無効化を切り替える車速上限モードスイッチとが配設されたことを特徴とする。
上記第4の発明によれば、上記第1~3のいずれかの発明の効果に加え、エンジン連動変速モード、車速上限モードの有効化・無効化を迅速に行うことができるため利便性が向上する。
第5の発明は、上記第1~3のいずれかの発明の構成に加え、
前記制御部は、前記作業車両の電源の入切を行うキースイッチのオフ操作により前記制御部の処理及び前記エンジンの駆動を停止させた後、キースイッチのオン操作により制御部の処理及び前記エンジンの駆動を開始させた場合、自動で前記エンジン連動変速モード及び前記車速上限モードを有効化するよう構成されたことを特徴とする。
上記第5の発明によれば、上記第1~3のいずれかの発明の効果に加え、作業者が、失念により車速上限モードを無効化した状態で路上走行する事態を防止でき、安全性を向上できる。
本発明によれば、路上走行において、従来よりも安全性を向上しつつ、効率よく走行可能な作業車両を提供できる。
図1Aは、作業車両の概略平面図である。 図1Bは、作業車両の概略平面図である。 図2は、作業車両の概略左側面図である。 図3は、ミッションケース内の伝動線図(スケルトン図)である。 図4は、油圧式無段変速装置の説明図である。 図5は、ミッションケース内の伝動構成の一部を示す平面図である。 図6は、作業車両の制御部のブロック図である。 図7は、制御部の走行制御に係るフローチャートである。 図8は、制御部の車速上限モードにおける上限車速処理のフローチャートである。 図9は、低燃費エンジン回転数Rを説明するためのグラフである。 図10は、低燃費エンジン回転数Rを説明するためのグラフである。
以下、添付図面を参照して本願の開示する作業車両の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<基本構成>
まず、作業車両1の基本的な構成について説明する。
図1Aおよび図1Bは、作業車両1の概略平面図である。なお、図1Bには、作業車両1の下部に設けられるミッションケース40を示している。また、図1Bでは、後述する操縦席12やステアリングハンドル13などを省略している。図2は、作業車両1の概略左側面図である。また、以下では、作業車両1としてトラクタを例に説明する。
作業車両としてのトラクタ1は、自走しながら圃場などで作業を行う農用トラクタである。なお、以下の説明において、前後方向とは、作業車両、すなわち、トラクタ1の直進時における進行方向であり、進行方向前方側を前後方向の「前」、後方側を前後方向の「後」と規定する。ここで、トラクタ1の進行方向とは、トラクタ1の直進時において、操縦席12からステアリングハンドル13へ向かう方向である(図1Aおよび図2参照)。
また、左右方向とは、前後方向に対して水平に直交する方向である。ここでは、前後方向「前」側へ向けて左右を規定する。すなわち、オペレータが操縦席12に着いて前方を向いた状態で、左手側が「左」、右手側が「右」である(図1Aおよび図1B参照)。さらに、上下方向とは、前後方向および左右方向に対して直交する方向である(図2参照)。したがって、前後方向、左右方向および上下方向は、互いに3次元で直交するようになる。
図1A、図1Bおよび図2に示されるように、トラクタ1は、機体2前部のボンネット6内にエンジン7が搭載されている。エンジン7からの回転動力は、ミッションケース40(図1B参照)内の走行伝達装置15(図3参照)へ伝達され、さらに、走行伝達装置15において減速されて車輪、すなわち、トラクタ1の前輪4や後輪5へ伝達される。
機体2後部には操縦席12が設けられている。操縦席12の前方には前輪4を操舵するステアリングハンドル13が設けられている。また、ステアリングハンドル13の前方にはメータパネルや表示部が設けられている。トラクタ1には、機体2の後方にロータリ作業機などが連結される。このような作業機は、ミッションケース40から後方へ突出しているPTO(Power Take-Off)出力軸11(図2参照)によって駆動される。なお、機体2後部には、PTO出力軸11の他、機体2に作業機などを連結するリフトアーム17やロワリンク18などが設けられている。
操縦席12の左方には、主変速レバー30、副変速レバー31およびPTO変速レバー32が設けられている。また、ステアリングハンドル13の左方には、前後進切替レバー27が設けられており、右方には、アクセルレバー16が設けられている。さらに、ステアリングハンドル13の下方においては、左方にクラッチペダル20、右方にブレーキペダル21、中央にペダル連結操作部(図示省略)が設けられている。ブレーキペダル21は、左右一対(左側のブレーキペダル21Lおよび右側のブレーキペダル21R)を備えている。
前後進切替レバー27は、トラクタ1の走行時における進行方向を前進および後進に切り替えるための操作レバーである。前後進切替レバー27は、トラクタ1を前進させる場合には前側に倒し、トラクタ1を後進させる場合には後側に倒すことにより、エンジン7からの回転動力による機体2の前進および後進を切り替える。
また、前後進切替レバー27は、「前進位置」と「後進位置」との間に「中立位置」を有している。「中立位置」は、トラクタ1が前方にも後方にも進まないようにすることができる位置である。前後進切替レバー27は、前後進レバー位置センサ102(図6参照)によって前後進切替レバー27の操作位置(前進位置、後進位置および中立位置)が検出される。なお、前後進レバー位置センサ102は、検出結果を制御部3(図6参照)へ出力する。
また、前後進切替レバー27の近傍の適宜の箇所に、後述する「エンジン連動変速モード」の有効化、無効化(ON、OFF)を切り替えるエンジン連動変速モードスイッチ101a、「車速上限モード」の有効化、無効化(ON、OFF)を切り替える車速上限モードスイッチ101bが配設されている。なお、エンジン連動変速モードスイッチ101a、車速上限モードスイッチ101bの操作情報は、制御部3(図4参照)へ出力され、これを取得した制御部3により有効化、無効化に係る処理が行われる。このエンジン連動変速モードスイッチ101a、車速上限モードスイッチ101bの操作により、「エンジン連動変速モード」、「車速上限モード」の有効化・無効化を迅速に行うことができるため利便性が向上する。例えば、圃場内を迅速に走行したい場合に、車速上限モードをスイッチ操作により、即座に無効化できる。なお、有効化、無効化(ON、OFF)の切り替え操作は、指でのダブルタップを条件とすることによって、誤操作を防止し、安全性を向上するよう構成されてもよい。
また、主変速レバー30は、トラクタ1の走行時における変速に関する操作を行うためのレバーであり、1速から8速まで油圧式無段変速装置8を変速する。また、副変速レバー31は、機体2の走行速度を低速、中速、高速の3段に副変速装置9(図3参照)を変速する。ここで、副変速装置9は、低速、中速、高速の状態で互いにギヤ比が異なる。すなわち、副変速装置9は、選択的に設定可能な複数のギヤ比を有している。副変速装置9のギヤ比(の値)は、副変速装置9の状態が低速、中速、高速の順で(すなわち、ギヤ段が高くなるほど)小さくなる。
副変速レバー31は、複数の位置に変位可能であり、位置に応じた副変速装置9のギヤ比を設定するためのレバーである。具体的には、副変速レバー31は、副変速装置9を低速に設定する「低速位置」と、副変速装置9を中速に設定する「中速位置」と、副変速装置9を高速に設定する「高速位置」とに、変位可能である。また、PTO変速レバー32は、トラクタ1の後部に装着される作業機を駆動するPTO出力軸11の駆動断続を行う。
機体2下部には、ミッションケース40(油圧式無段変速装置8)が設けられている(図1B参照)。次に、図3を参照してミッションケース40内における動力伝達について説明する。
図3は、ミッションケース40内の伝動線図(スケルトン図)である。
図3に示されるように、ミッションケース40内には走行伝達装置15が設けられている。走行伝達装置15は、油圧式無段変速装置8と、副変速装置9と、前輪増速切替機構10とを備えている。
また、トラクタ1のエンジン7の回転動力は、走行伝達装置15によって増減速され、前輪4、後輪5およびPTO出力軸11へ伝達される。また、ミッションケース40は、操縦席12の下方において機体2のメインフレームとしても機能し、前ケース41(図6参照)および他の4つのケース(図示省略)を一体的に連結した構成である。
走行伝達装置15は、エンジン7で発生した回転動力を、油圧式無段変速装置8および副変速装置9で適宜減速(変速)して、後輪5へ伝達する。後輪5は、伝達された動力によって駆動される。また、走行伝達装置15は、エンジン7で発生し、かつ、油圧式無段変速装置8および副変速装置9で減速した動力を、前輪増速切替機構10を介して前輪4へも伝達することができる。
トラクタ1は、前輪増速切替機構10が動力を伝達すると、エンジン7から伝達されてくる回転動力によって前輪4と後輪5との四輪が駆動され、前輪増速切替機構10が動力の伝達を遮断すると、エンジン7から伝達されてくる回転動力によって後輪5のみの二輪が駆動される。すなわち、トラクタ1では、エンジン7の回転動力を左右の前輪4および左右の後輪5へ伝達する四輪駆動状態と、エンジン7の動力を左右の前輪4および左右の後輪5のうちの一方(たとえば、左右の後輪5)へ伝達する二輪駆動状態とに切り替えることができる。
また、走行伝達装置15では、エンジン7の出力軸の回転動力(駆動力)が、クラッチペダル20(図1A参照)によって断続されるメインクラッチ42を介してミッションケース40(図1B参照)の入力軸43へ伝達される。入力軸43の回転は、増速ギヤ44,45で増速されて油圧式無段変速装置8の入力軸46へ伝達される。すなわち、油圧式無段変速装置8にはエンジン7の回転動力が入力される。
油圧式無段変速装置8は、HST(Hydro Static Transmission)と呼ばれる静油圧式の無段変速機として構成されており、エンジン7からの駆動力を後輪5へ伝達する。油圧式無段変速装置8は、可変容量型の油圧ポンプ47と固定容量型の油圧モータ49とで構成され、油圧ポンプ47の可動斜板48の傾きを変えることで、油圧モータ49の回転を変更する。
ここで、図4を参照して油圧式無段変速装置8について説明する。図4は、油圧式無段変速装置8の一例を示す概略断面図である。図4に示されるように、油圧ポンプ47において可動斜板48の傾きは、主変速レバー30および前後進切替レバー27(いずれも、図1A参照)の動きを検出して作動する油圧シリンダ52(図5参照)によって変更される。そして、可動斜板48の傾きが変更されることで、油圧ポンプ47の容量が変わり、油圧モータ49の回転数が変化する。また、油圧シリンダ52(図5参照)のロッド69(図6参照)の伸縮により、トラニオンアーム62(図5参照)、およびトラニオン軸61(図6参照)が回動することによって、可動斜板48の傾きは変更される。
このとき、油圧ポンプ47が油圧式無段変速装置8の入力軸46と共に回転することで、各ピストン470が可動斜板48の表面を滑ることで動き、作動油がメタル8a内に形成された油路を流れて油圧モータ49へ供給される。また、油圧モータ49は、油圧ポンプ47とは逆の要領で、供給された作動油によって動かされた各ピストン490が斜板49a上を滑ることでモータ出力軸50を回転させる。
これにより、油圧モータ49のモータ出力軸50の回転が変速される。なお、油圧ポンプ47に直接接続されたポンプ出力軸51の回転は、入力軸46の回転数と同じである。また、油圧ポンプ47において可動斜板48の傾斜角度が、油圧式無段変速装置8の入力軸46に対して垂直になると、油圧ポンプ47の容量が「0」となり、油圧モータ49が回転しなくなる。このように、可動斜板48の傾斜角度が、油圧式無段変速装置8の入力軸46に対して垂直になる位置を「中立位置」といい、そのときの油圧式無段変速装置8の状態を「中立状態」という。すなわち、可動斜板48の傾斜角度が中立位置になると、油圧式無段変速装置8において動力伝達が行われなくなる。また、制御部3によって「中立状態」とする制御を「中立制御」という。
図3に示されるように、ポンプ出力軸51の回転は、PTO正逆クラッチ53を介して、PTO変速機構54へ伝達され、PTO変速機構54から最終的にPTO出力軸11でミッションケース40の外部へ取り出されて、ロータリ作業機などの作業機を駆動する。
また、上述した油圧モータ49のモータ出力軸50は、加減速を行う遊星歯車機構55、前後進を切り替える前後進クラッチ56、副変速装置9を介して前輪4および後輪5を駆動し、さらに、副変速装置9に加えて、前輪増速切替機構10を介して前輪4を駆動する。なお、前後進クラッチ56は、前後進切替レバー27の操作に応じて、制御部3に切り替え制御され、エンジン7からの回転動力による機体2の前進および後進を切り替える。
また、ミッションケース40内の走行伝達装置15の油圧式無段変速装置8は、主変速レバー30(図1A参照)によって変速される。主変速レバー30では、変速位置が主変速レバー位置センサ103(図6参照)で検出され、検出結果が後述する制御部3(図10参照)へ出力される。
また、図5は、ミッションケース40内の伝動構成の一部を示す平面図である。
図5に示されるように、油圧式無段変速装置8は、ミッションケース40を構成する前ケース41の中に配設されている。トラニオン軸61およびトラニオンアーム62と、可動斜板48(図4参照)とは、互いに連動し、トラニオン軸61およびトラニオンアーム62の回動角度(位置)と、可動斜板48の傾斜角度とは、互いに対応して変化する。すなわち、油圧シリンダ52を動作させてトラニオンアーム62、およびトラニオン軸61を所定の中立位置とすることで、可動斜板48の傾斜角度が、油圧式無段変速装置8の入力軸46に対して垂直になり、油圧式無段変速装置8は中立状態となる。前ケース41内には、可動斜板48に連結されたトラニオン軸61およびトラニオンアーム62を、「中立位置」に保持する中立保持機構63が設けられている。
また、トラニオンアーム62は、油圧シリンダ52によって駆動される。トラニオンアーム62の回動速度は、油圧シリンダ52のロッド69の移動速度に応じて変化する。すなわち、油圧シリンダ52のロッド69の移動速度を大きくするほど、トラニオンアーム62の回動速度、すなわち、トラニオン軸61の回動速度、および可動斜板48の回動速度が大きくなる。
油圧シリンダ52は、トラニオン弁142の作動を制御することで、その作動を制御することができる(図6参照)。また、トラニオン弁142は、いわゆるソレノイドバルブであり、前進側ソレノイド142aのパルス信号、および後進側ソレノイド142bのパルス信号に基づいて作動する。パルス信号のデューティー比が制御部3によって制御されることで、油圧シリンダ52へ供給される油路が切り替えられ、油圧シリンダ52のロッド69の作動速度、すなわち、トラニオン軸61の回動速度、および可動斜板48の回動速度が変更される。
油圧シリンダ52、およびトラニオン弁142は、トラニオンアーム62を駆動するアクチュエータの一例である。なお、トラニオンアーム62を駆動するアクチュエータは、これに限られず、電動モータなどを用いてもよい。
また、油圧式無段変速装置8は、トラニオンアーム62の回動角を検出するトラニオンアーム角度センサ106(図6参照)を備えている。すなわち、トラニオンアーム角度センサ106によって、トラニオン軸61、および可動斜板48の回動角を検出し、油圧式無段変速装置8の状態を検出することができる。
<制御部の構成>
図3は、本発明の実施形態に係る制御部の制御部ブロック図である。
図3に示されるように、制御部3は、一例として、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を有している。制御部3は、ROMに記憶されたプログラムを実行することで作業車両(トラクタ)1の各部を制御する。制御部3は、ブレーキ停止制御モードの他にもトラクタ1を作動させるため各種制御を実行する。なお、制御部3をさらに複数の制御部によって構成し、制御部で実行される制御は、複数の制御部によって実行されてもよい。
制御部3は、前後進レバー位置センサ102、主変速レバー位置センサ103、ブレーキ踏込量検出センサ105、およびトラニオンアーム角度センサ106からの信号に基づいて、前進側ソレノイド142a、および後進側ソレノイド142bのパルス信号を制御し、油圧シリンダ52のロッド69を伸縮させる。これにより、リンク68、トラニオンアーム62、カムプレート65を介してトラニオン軸61、および可動斜板48が回動し、可動斜板48の傾斜角度が変更され、油圧式無段変速装置8で変速が実行される。
制御部3は、トラニオン目標値、および回動速度に基づいて、前進側ソレノイド142a、および後進側ソレノイド142bのパルス信号のデューティー比を制御し、トラニオンアーム62、およびトラニオン軸61の回動角度を変更する。ここで、以下、トラニオンの開度であるトラニオン軸30の回動角度(%)を「主変速開度」という。主変速開度は、可動斜板48の最大角度に対する割合である。なお、トラニオンの開度については、例えば、特開2010-127420号を参照されたい。このように構成された制御部3は、主変速開度が目標値となるように制御することにより、油圧式無段変速装置8の変速比を制御し、機体2の加減速が可能となっている。
<制御部の走行制御>
図7は、制御部3の走行制御に係るフローチャートである。
以下、図7を参照しつつ、制御部3の走行モードの切り替えについて説明する。作業車両1は、走行制御(エンジン7及び前記油圧式無段変速装置8の制御方法)の異なる3つの走行モードを備えている。
第1の走行モードは、手動変速モードである。この手動変速モードにおいては、作業者による主変速レバー30、副変速レバー31、アクセルレバー16の操作に基づき、この操作情報を取得した制御部3によって、エンジン7の駆動(回転数)、油圧式無段変速装置8、副変速装置9による変速が制御され、走行が行われる。これにより、手動変速モードによれば、主に圃場走行時において、作業者が走行状態を確認しながら、手動操作で走行のコントロールを行うことができる。作業車両1は、通常、この手動変速モードで走行を行うよう構成されている。
第2の走行モードは、エンジン連動変速モードである。このエンジン連動変速モードが有効化されると、手動変速モードからエンジン連動変速モードに切り替わり、エンジン連動変速処理が実行される。エンジン連動変速処理の実行により、エンジン7の回転数に応じて、油圧式無段変速装置8による変速比を自動的に制御(変速比を自動決定)して、走行が行われる。これにより、主に路上走行時において、エンジン7の回転上昇感と車速上昇感が一致する良好な加速フィーリングを実現できる。このエンジン連動変速モード(エンジン連動変速処理の実行時)における、エンジン7の回転数に基づく、変速比の自動決定方法には、良好な加速フィーリングを実現するため、様々なバリエーションが採用され得るが、本実施形態においては、例えば、特開2004-125072号公報に記載のように、加速時に変速比一定でエンジン7の回転数の増加に応じて車速が増加するように制御し、エンジン回転数が所定値に達したとき、エンジン回転数を低下させてアップシフトする方法が採用できる。なお、エンジン連動変速処理において、油圧式無段変速装置8と副変速装置9の制御により、変速比が決定されるよう構成することもできる。
第3の走行モードは、車速上限モードである。この車速上限モードが有効化されると、車速上限処理が実行され、この車速上限処理の実行時、作業車両1の車速が、上限車速S以上となったときに、エンジン7の回転数及び油圧式無段変速装置8の主変速開度を所定の値に固定するよう制御される。なお、上限車速Sは、路上走行において、作業車両1が安全に走行できる制限速度の値が予め設定される。これにより、作業車両1が、上限車速S以上の速度で、走行することを防止し、安全性を向上できる。
さらに、車速上限処理の実行時において、より詳細には、作業車両1の車速が、予め設定された所定の上限車速S(例えば、15km/H)を下回る場合は、エンジン連動変速モードにより、エンジン7の回転数に応じて、油圧式無段変速装置8、変速装置9による変速比を自動的に制御され、上限車速S以上となったときに、エンジン7の回転数を低燃費エンジン回転数Rとなるように制御し、さらに、油圧式無段変速装置8の主変速開度を効率的主変速開度Qとなるように制御される。なお、車速上限モード、低燃費エンジン回転数R及び効率的主変速開度Qについて、詳細は、後述する。
ここで、図7に示されるように、制御部3は、通常、手動変速モードとなっているが、エンジン連動変速モードスイッチ101aのON操作により、エンジン連動変速モードが有効化される(ステップS11、ステップS12)。エンジン連動変速モードが有効化された状態において、車速上限モードスイッチ101bのON操作により、車速上限モードが有効化される(ステップS13、ステップS14)。
なお、図示されていないが、エンジン連動変速モードスイッチ101aのOFF操作により、エンジン連動変速モードは無効化され、車速上限モードスイッチ101bのOFF操作により、車速上限モードは無効化される。車速上限モードが有効化されている状態で、エンジン連動変速モードスイッチ101aがOFF操作されると、エンジン連動変速モード及び車速上限モードが無効化される。
次に、図8を参照しながら、車速上限モードについて詳述する。
図8は、車速上限モードにおける上限車速処理のフローチャートである。
制御部3は、車速上限モードが有効化されると、図8に示されるように、制御部3は、車速が上限車速S以上であるか否か監視し(ステップS21)、車速が上限車速Sを下回る場合、エンジン連動変速処理が行われる(ステップS24)。すなわち、制御部3が、エンジン7の回転数に応じて、油圧式無段変速装置8、副変速装置9による変速比を自動的に制御して、走行が行われる。
制御部3は、車速が上限車速S以上となると、エンジン7の回転数が、低燃費エンジン回転数Rとなるように制御する(ステップS22)。さらに、油圧式無段変速装置8の主変速開度を効率的主変速開度Qとなるように制御する(ステップS23)。
図9は、低燃費エンジン回転数Rを説明するためのグラフである。
低燃費エンジン回転数Rとは、作業車両1が(燃費の観点から)効率よく走行可能なエンジン7の回転数(rpm)を指し、好ましい設定値(rpm)が制御部3に予め設定される。ここで、図9中における燃費とは、所定の負荷(平地の路上走行)において、そのときのエンジン7の回転数における最大出力を出すための燃料噴射量に対する、実際に噴射される燃料噴射量の割合を表している。
より詳細には、図9に、エンジン回転数(rpm)と、馬力(kW)、トルク(N~m)、燃費の関係を示すように、低燃費エンジン回転数Rは、トルクが最大値近傍となり、燃費が最小値近傍となる1900~2000(rpm)の範囲内に設定されることが好ましく、略2000(rpm)に設定されることがさらに好ましい。
図10は、低燃費エンジン回転数Rを説明するためのグラフである。ここで、効率的主変速開度Qとは、油圧式無段変速装置8の入力軸46の入力(インプット)に対する後輪5の車軸への出力(アウトプット)の効率を表す車軸出力効率(%)が、高効率となる、油圧式無段変速装置8の主変速開度(%)を指し、好ましい設定値(%)が制御部3に予め設定される。すなわち、換言すれば、効率的主変速開度Qとは、作業車両が(エンジン7の出力エネルギーの観点から)効率よく走行可能な油圧式無段変速装置8の主変速開度(%)を指す。
より詳細には、図10に、主変速開度(%)と、車軸出力効率(%)の関係を示すように、車軸出力効率(%)が50%近傍で、車軸出力効率(%)が最大効率点となり、50%~70%の範囲で、高効率となる。したがって、効率的主変速開度Qは、50%~70%の範囲内に設定されることが好ましく、略50%に設定されることがさらに好ましい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、前記した実施形態の態様にのみ限定されない。技術的思想の範囲内で、適宜変更であることは言うまでも無い。
<変形例1>
制御部3は、図8に示した車速上限モードにおいて、上限車速処理の実行時、上限車速S以上となった後(ステップS21)、さらに、上限車速Sを所定の値だけ上回る第2上限車速S´となったとき、低燃費エンジン回転数Rから、所定の回転数だけ低下させるようエンジン7を制御してもよい。係る構成によれば、坂道を下る際に、速度が超過する場合、増速の抑制をエンジン回転数の低下により行うことで、効率よく燃料消費量を抑制しつつ走行できる。あるいは、傾斜センサにより、作業車両1の傾斜を検出し、水平からの傾斜が所定角度以上であるときに、坂道を走行中と判定し、坂道走行中と判定された場合に、上限車速Sを所定の値だけ上回る第2上限車速S´となったとき、低燃費エンジン回転数Rから、所定の回転数だけ低下させるようエンジン7を制御してもよい。
また、制御部3は、図7に示した走行モードに切り替えにおいて、車速上限モードを無効化した状態で、作業車両1の電源を切った後、すなわち、作業車両1の電源の入切を行うキースイッチ(図示せず)オフ操作により制御部3の処理及びエンジン7の駆動を停止させた後、作業車両1の電源を入れた(再投入した)場合、すなわち、キースイッチのオン操作により制御部3の処理及びエンジン7の駆動を開始させた場合、自動で、エンジン連動変速モード及び車速上限モードを有効化するよう構成されてもよい。係る構成によれば、作業者が、失念により車速上限モードを無効化した状態で路上走行する事態を防止でき、安全性を向上できる。
また、上記構成に代え、制御部3を、走行中に、車速を時刻と共に、記録するよう構成し、作業車両1の電源の入切を行うキースイッチ(図示せず)オフ操作により制御部3の処理及びエンジン7の駆動を停止させた後、作業車両1の電源を入れた(再投入した)場合、エンジン7の駆動を停止する前の所定設定時間(例えば、エンジン7の駆動停止する前の10分間)において、いずれの時刻も、車速が設定された上限車速S以下であった場合に、路上走行と判断し、自動で、エンジン連動変速モード及び車速上限モードを有効化するよう構成されてもよい。
また、上記構成に代え、制御部3を、GNSSを利用した測位装置により自機の位置情報を取得するよう構成し、また、圃場の位置情報を予め記憶させ、作業車両1の電源の入切を行うキースイッチ(図示せず)オフ操作により制御部3の処理及びエンジン7の駆動を停止させた後、作業車両1の電源を入れた(再投入した)場合、取得された自機の位置情報と、圃場の位置情報を比較し、圃場外であると判定した場合に、自動で、エンジン連動変速モード及び車速上限モードを有効化するよう構成されてもよい。
また、制御部3は、図7に示した走行モードに切り替えにおいて、エンジン連動変速モード及び車速上限モードが有効化されている場合に、作業者が、主変速レバー30または
副変速レバー31を操作すると、自動的にエンジン連動変速モード及び車速上限モードを無効化するように構成されてもよい。これにより、スイッチ操作によらず、圃場走行と路上走行間の迅速な走行モードの切り替えが可能となる。なお、エンジン連動変速モードのみが有効化されている場合においても、同様の制御を行ってもよい。
また、制御部3は、車速上限モードスイッチ101bのスイッチ操作による車速上限モードの無効化を、エンジン7停止時(つまりエンジン7は停止しており、制御部3は稼働している状態のとき)のみ受け付けるよう構成されてもよい。これによれば、走行中に誤って、車速上限モードを無効化してしまい、急激な車速の変化が生じる事態を防止し、安全性を向上できる。
また、制御部3は、車速上限モードスイッチ101bのスイッチ操作による車速上限モードの無効化を、エンジン回転数が所定の値以下かつ、主変速開度が所定の値以下であることを条件として行うよう構成されてもよい。これによれば、車速上限モードの無効化操作による倍速挙動が発生し難い状況下においてのみ、無効化を受け付けることで、急激な車速の変化が生じる事態を防止し、安全性を向上できる。
図7において、車速上限モードを有効化する前提として、エンジン連動変速モードが有効化されていることを条件としたが、車速上限モードスイッチ101bのオンオフ操作により、エンジン連動変速モードの有効化、無効化の状態に拘わらず、車速上限モードを有効化し、上限車速処理を実行できるように構成することもできる。これにより、よりスピーディに路上走行に移行できる。
<変形例2>
作業車両1は、操縦席12付近の適宜の位置に、主変速位置を記憶する主変速位置記憶スイッチを設け、主変速レバー30の任意の操作位置で、主変速位置記憶スイッチを長押しすると、その操作情報を取得した制御部3が、その任意の操作位置による主変速位置よりも増速側に、主変速レバー30を操作しても、変速を行わず、速度を上げないように油圧式無段変速装置8を制御するよう構成されてもよい。これにより、一定速での作業が必要な場合に、車速を簡単な操作で再現可能となり、作業性が向上する。
さらに、アクセルペダルの機能切替スイッチを設け、アクセルペダルの踏圧操作時に、その操作量に応じて、エンジン回転数を変化させるエンジン回転制御モードと主変速の変化させる主変速制御モードを切替出来るように構成されてもよい。さらに、アクセルペダルを主変速制御モードに切り替えた場合、アクセルペダルを操作したとき、アクセル回転は変化せず、主変速開度のみ変化する構成されてもよい。これにより、アクセルレバーで設定したエンジン回転のまま、アクセルペダルで車速が変更できるため、ローダー作業等、手で作業機をしながら、車速を変更するような作業での操作性が向上する。
さらに、アクセルペダル主変速制御モード時に主変速位置記憶機能で、主変速レバー上限車速が規制されている状態で、アクセルペダルの位置が主変速規制以上になった場合には、アクセルペダルの操作分だけ、車速がアップする構成としてもよい。これにより、微速の作業速を主変速記憶機能で設定している場合に旋回時に増速して旋回可能であり作業性が向上する。
さらに、アクセルペダルでの増速中に主変速記憶スイッチを長押しすると増速中の主変速位置が記憶される構成としてもよい。加えて、主変速位置記憶スイッチによる主変速レバー速度制限が有効になった時には、自動的にアクセルペダルは主変速制御モードに切替わる構成としてもよい。これにより、エンジンを一定回転に保ちながら車速を変更する必要がある作業への対応が簡単な操作で可能となる。
さらに、エンジン回転を設定するアクセルメモリスイッチを設け、アクセルメモリスイッチでのエンジン回転設定時に自動的にアクセルペダルは主変速制御モードに切替わる構成としてもよい。これにより、エンジンを一定回転に保ちながら車速を変更する必要がある作業への対応が簡単な操作で可能となる。
さらに、エンジン回転を設定するアクセルメモリスイッチを設け、アクセルメモリスイッチでのエンジン回転設定時に自動的にアクセルペダルは主変速制御モードに切替わる構成としてもよい。これにより、エンジンを一定回転に保ちながら車速を変更する必要がある作業への対応が簡単な操作で可能となる。
さらに、主変速レバー30を減速側に操作した場合には主変速をレバー操作に応じて減速する構成としてもよい。これにより、アクセルペダルとの増速操作と併せて、作業速の一時的な変更が容易となる。
さらに、主変速レバーによる一時減速中に主変速位置記憶スイッチを長押しすると、主変速速度制限位置が置き換わる構成としてもよい。これにより、作業条件に応じた作業速の設定・再現が容易になる。
付回り防止用のブレーキを有するPTOクラッチを搭載したトラクタにおいて、PTO変速レバー位置を検出し、PTO変速が中立の場合には、PTOクラッチを切断する制御を有するトラクタにおいて、クラッチペダルに踏込位置検出スイッチを設け、クラッチペダル操作を検出し、PTOクラッチ切状態でクラッチペダルを切操作した場合に、PTOクラッチを接続状態にするよう構成されてもよい。これにより、PTOギヤ中立状態でのカラ音が防止できる。クラッチペダルでのメインクラッチ切操作時に。PTOクラッチを接続状態とすることで、PTOクラッチの付回り防止ブレーキが解除されるため、PTOレバーでの変速操作が容易となる
さらに、クラッチペダル踏込位置検出スイッチとして、従来からある、エンジン始動安全装置用のスイッチを使用する構成としてもよい。これにより、ペダル位置検出用スイッチを別に設置する必要がなくなり、構造の簡素化・原価低減が図れる。
また、さらに、リフトアーム上下位置検出センサを設け、リフトアーム上げ位置では、PTOクラッチを切断する機構(アップストップ機構)を追加する。アップストップ作動時にも、メインクラッチを踏み込むとPTOクラッチを接続状態としてもよい。これにより、クラッチペダルでのメインクラッチ切操作時に。PTOクラッチを接続状態とすることで、PTOクラッチの付回り防止ブレーキが解除されるため、PTOレバーでの変速操作が容易となる。
1 作業車両(トラクタ)
3 制御部
4 前輪(駆動輪)
5 後輪(駆動輪)
7 エンジン
8 油圧式無段変速装置
9 副変速装置
15 走行伝達装置
16 アクセルレバー
20 クラッチペダル
21 ブレーキペダル
21L 左側のブレーキペダル
21R 右側のブレーキペダル
27 前後進切替レバー
30 主変速レバー
31 副変速レバー
33 ポジションレバー
48 可動斜板
52 油圧シリンダ(アクチュエータ)
55 遊星歯車機構
56 前後進クラッチ
61 トラニオン軸
62 トラニオンアーム
101a エンジン連動変速モードスイッチ
101b 車速上限モードスイッチ
102 前後進レバー位置センサ
103 主変速レバー位置センサ
104 副変速レバー位置センサ(副変速センサ)
105 ブレーキ踏込量検出センサ(ブレーキペダルセンサ)
106 トラニオンアーム角度センサ
142 トラニオン弁(ソレノイドバルブ、アクチュエータ)
142a 前進側ソレノイド
142b 後進側ソレノイド

Claims (5)

  1. エンジンの動力により駆動する作業機及び駆動輪を備えた作業車両であって、
    前記エンジンの動力を変速して駆動輪へと伝達する油圧式無段変速装置と、前記エンジンの回転数及び前記油圧式無段変速装置の変速比を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記エンジン及び前記油圧式無段変速装置の制御方法が異なる複数の走行モードを有効化または無効化できるように構成されており、
    前記走行モードは、前記エンジンの回転数に応じて、前記油圧式無段変速装置の変速比を自動的に決定するエンジン連動変速処理を実行するエンジン連動変速モードと、
    前記作業車両の車速が、予め設定された上限車速以上となったときに、前記エンジンの回転数及び前記油圧式無段変速装置の主変速開度を所定の値に固定する上限車速処理を実行する車速上限処理を実行する車速上限モードとを備えたことを特徴とする作業車両。
  2. 前記車速上限処理は、前記作業車両の車速が、予め設定された上限車速以上となったとき、前記エンジンを、前記作業車両が効率よく走行可能な低燃費エンジン回転数となるように制御し、さらに、前記油圧式無段変速装置の主変速開度を、前記作業車両が効率よく走行可能な効率的主変速開度となるように制御するよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記車速上限処理は、前記作業車両の車速が、上限車速以上となった後、さらに、上限車速を所定の値だけ上回る第2上限車速となったとき、低燃費エンジン回転数から、所定の回転数だけ低下させるよう前記エンジンを制御するよう構成されたことを特徴とする請求項2に記載の作業車両。
  4. 前記エンジン連動変速モードの有効化、無効化を切り替えるエンジン連動変速モードスイッチと、前記車速上限モードの有効化、無効化を切り替える車速上限モードスイッチとが配設されたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の作業車両。
  5. 前記制御部は、前記作業車両の電源の入切を行うキースイッチのオフ操作により前記制御部の処理及び前記エンジンの駆動を停止させた後、キースイッチのオン操作により制御部の処理及び前記エンジンの駆動を開始させた場合、自動で前記エンジン連動変速モード及び前記車速上限モードを有効化するよう構成されたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の作業車両。
JP2022197423A 2022-12-09 作業車両 Pending JP2024083101A (ja)

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